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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-05
(45)【発行日】2023-06-13
(54)【発明の名称】包装袋
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/00 20060101AFI20230606BHJP
【FI】
B65D83/00 K
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2022070499
(22)【出願日】2022-04-22
(62)【分割の表示】P 2021123252の分割
【原出願日】2021-07-28
(65)【公開番号】P2023020871
(43)【公開日】2023-02-09
【審査請求日】2022-05-31
(73)【特許権者】
【識別番号】591230664
【氏名又は名称】丸東産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114731
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 重男
(72)【発明者】
【氏名】土井 貴
【審査官】吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-245958(JP,A)
【文献】特開平9-86564(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂製の表面側積層フィルムと裏面側積層フィルムと底部側積層フィルムとからなり、周囲に熱溶着部が構成された柔軟かつ自立型の包装袋において、
上縁部の上記熱溶着部には、雄螺子部と基部を有する硬質樹脂からなる取付部材の上記基部が、上記雄螺子部を上にした状態で上記包装袋の上記上縁部に気密状態で取り付けられると共に、上記取付部材の上下貫通する開口により上記包装袋の内部と外部とが連通され、
上記基部の下面の180度対向する肉厚部の一方に、棒状の硬質樹脂からなる二等辺三角形状の第1の支持フレームの頂点部分が接続されると共に、上記頂点部分から下方向けて一対の直線からなる支持脚が上記底部側積層フィルムまで延びており、さらに上記各支持脚の各下端を結ぶ底辺が上記底部側積層フィルム上に位置しており、
上記基部の下面の180度対向する肉厚部の他方に、棒状の硬質樹脂からなる二等辺三角形状の第2の支持フレームの頂点部分が接続されると共に、上記頂点部分から下方向けて一対の直線からなる支持脚が上記底部側積層フィルムまで延びており、さらに上記各支持脚の各下端を結ぶ底辺が上記底部側積層フィルム上に位置しており、
上記第1と第2の支持フレームは上記頂点部分を基準として下方向けて末広がり状であるが略起立状態で設けられ、
上記取付部材の上記開口には、ポンプディスペンサの吸込管を含む吸引機構が上記包装袋内に挿入されると共に、上記ポンプディスペンサの雌螺子部が上記雄螺子部に螺合され、又は、上記ポンプディスペンサに代えてキャップが上記雄螺子部に螺合されているものである包装袋。
【請求項2】
上記第1及び第2の支持フレームの上記各支持脚は、上記各底辺の約2倍の長さを有しているものである請求項記載の包装袋。
【請求項3】
上記第1の支持フレームと上記第2の支持フレームは、上記各頂点部分を基準に前方及び後方に、鉛直線に対して3度以上45度以下の何れかの角度に末広がり状に設けられている請求項1又は2に記載の包装袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプディスペンサを有する包装袋又はポンプディスペンサの無い詰め替え用の包装袋であって、ポンプディスペンサのノズルヘッドを下方に押しても、柔軟な包装袋が潰れない構造を持った包装袋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、柔軟な容器本体の上部に、ポンプディスペンサを設けた包装用袋が提案されている(特許文献1)。
【0003】
この従来技術では、ポンプディスペンサの吸い上げ管の下部に、注出パイプを挿入し、その注出パイプの下部に複数本の放射状に広がる支持脚部を設けると共に、上記注出パイプの下端を袋の内部の下に設置し、上記ポンプディスペンサのノズルヘッドを下方に押した場合、上記注出パイプの下端の穴から液体が吸い上げ管に吸い上げられる構成である。
【0004】
また、容器の内部に、円形の接地部と縦方向の外側に湾曲した状態の複数の支持脚により支持部材を構成し、ポンプディスペンサのノズルヘッドを押下したときに、容器が変形することがないように、支持部材の強度を高めた構成のものが提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2015-199541号公報
【文献】特開2008-162617号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1のものは、ポンプディスペンサの吸い上げ管に注出パイプの直径がきっちりと嵌合するサイズである必要があるし、ポンプディスペンサを袋に挿入後に、支持脚部を放射状に広げる作業を行う必要があり、面倒であると共に、構造が複雑である、という問題がある。
【0007】
また、上記特許文献2のものは、ポンプディスペンサのノズルヘッドを下方に押したとき、支持脚は、縦方向の外側に湾曲状に広がっているため、下方向きの力に対して横方向(外側水平方向)に向かう力が大きくなり、全体として、支持脚に外向きの曲げモーメントが発生し、ノズルヘッドを下方に押すことをくり返すことにより、支持部材の構造全体が下方に潰れるおそれがあり、結果として、容器が下方に潰れるおそれが生ずる可能性がある、という問題がある。
【0008】
本発明は、ポンプディスペンサを有する包装袋又はポンプディスペンサの無い詰め替え用の包装袋であって、構造が簡単であり、下方向の力に対して強度が高い支持フレームを備えた、柔軟な包装袋に関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため本発明は、
第1に(第1の実施形態)、樹脂製の表面側積層フィルムと裏面側積層フィルムと底部側積層フィルムとからなり、周囲に熱溶着部が構成された柔軟かつ自立型の包装袋において、上縁部の上記熱溶着部には、雄螺子部と基部を有する硬質樹脂からなる取付部材の上記基部が、上記雄螺子部を上にした状態で上記包装袋の上記上縁部に気密状態で取り付けられると共に、上記取付部材の上下貫通する開口により上記包装袋の内部と外部とが連通され、上記基部の下面の180度対向する肉厚部に、一対の棒状の硬質樹脂の直線からなる支持脚の各上端部が各々接続され、上記両上端部を起点として一対の上記支持脚の各下端は下方向けて末広がり状であるが略起立状態で上記包装袋の上記底部側積層フィルムまで延びており、上記両支持脚の両下端をつなぐ棒状の硬質樹脂からなる底辺が上記底部側積層フィルム上に設けられ、一対の上記支持脚と上記底辺により略二等辺三角形状の支持フレームが構成され、上記取付部材の上記開口には、ポンプディスペンサの吸込管を含む吸引機構が上記包装袋内に挿入されると共に、上記ポンプディスペンサの雌螺子部が上記雄螺子部に螺合され、又は、上記ポンプディスペンサに代わりキャップが上記雄螺子部に螺合されているものである包装袋により構成される。
【0010】
上記基部が上記包装袋の上縁部に気密状態で取り付けられるとは、上記基部の前方側の側面と後方側の側面に、表面側積層フィルムの上縁部の内側と裏面側積層フィルムの上縁部の内側が接着される(例えば熱溶着により接着される)ことをいい、上記基部以外の表面側積層フィルムと裏面側積層フィルムとは熱溶着により接着されており、上記基部の前後の側面と表面側積層フィルムと裏面側積層フィルムとが隙間なく密着されていることをいう。上記両上端部を起点として上記一対の支持脚の各下端は下方向けて末広がり状であるが略起立状態で上記包装袋の上記底部側積層フィルムまで延びているとは、一対の上記支持脚と鉛直線との角度が、例えば約10度(3度以上45度以下の何れかの角度)の末広がり状であることをいう。上記吸引機構は、例えば吸引管(14)、シリンダ(13)、ポンプ機構(12)をいう。このように構成すると、ポンプディスペンサのノズルヘッドを下方に押圧すると、下方向の力は基部を介して、略二等辺三角形状の支持フレームに伝達され、上記支持フレームの支持脚の底辺は上記底部側積層フィルムに位置しているので、上記下方向の力は、一対の略起立状態の上記支持脚に伝達され、各支持脚は直線であるから、曲げモーメントが発生し難く、上記ノズルヘッドを繰り返し押下しても略二等辺三角形状の支持フレームは変形せずに強度が高い。よって、包装袋は柔軟なフィルムであっても、包装袋内に支持フレームが存在するので、包装袋が上下方向に押し潰されることなく、最後まで内容物をポンプで吐出することができる。詰め替え用の包装袋の場合は、上記雄螺子部にキャップが螺合されているが、上記キャップを外し当初のポンプディスペンサを開口から挿入することで、上記と同様の作用効果を得ることができる。
【0011】
第2に、上記底辺には、上記底辺を直径とする硬質樹脂からなる円形リングが接続されており、上記円形リングが上記底部側積層フィルム上に位置しており、上記円形リングを含めて上記支持フレームが構成されているものである上記第1記載の包装袋により構成される。
【0012】
上記円形リングを設けることで、例えば包装袋の内容物が減少した状態であっても、包装袋の自立性を高めることができる。
【0013】
第3に、上記支持フレームの一対の上記支持脚は、上記底辺の約2倍の長さを有しているものである上記第1又は2記載の包装袋により構成される。
【0014】
このように構成すると、上記支持フレームは、略二等辺三角形状であるが、支持脚が直線の長い二等辺三角形状となり、略起立状態なので、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサのノズルヘッドの押下を繰り返しても、包装袋の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0015】
第4に、上記支持フレームの一対の上記支持脚は、鉛直線に対して前方側及び後方側に3度以上45度以下の何れかの角度に末広がり状に設けられているものである上記第1~3の何れかに記載の包装袋により構成される。
【0016】
このように構成すると、上記支持フレームの一対の支持脚は、鉛直線に対して3度以上45度以下の何れかの角度(例えば約10度)に末広がり状に設けられているため、略起立状態であり、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサのノズルヘッドの押下を繰り返しても、包装袋の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0017】
第5に(第2の実施形態)、樹脂製の表面側積層フィルムと裏面側積層フィルムと底部側積層フィルムとからなり、周囲に熱溶着部が構成された柔軟かつ自立型の包装袋において、上縁部の上記熱溶着部には、雄螺子部と基部を有する硬質樹脂からなる取付部材の上記基部が、上記雄螺子部を上にした状態で上記包装袋の上記上縁部に気密状態で取り付けられると共に、上記取付部材の上下貫通する開口により上記包装袋の内部と外部とが連通され、上記基部の下面の180度対向する肉厚部の一方に、棒状の硬質樹脂からなる二等辺三角形状の第1の支持フレームの頂点部分が接続されると共に、上記頂点部分から下方向けて一対の直線からなる支持脚が上記底部側積層フィルムまで延びており、さらに上記各支持脚の各下端を結ぶ底辺が上記底部側積層フィルム上に位置しており、上記基部の下面の180度対向する肉厚部の他方に、棒状の硬質樹脂からなる二等辺三角形状の第2の支持フレームの頂点部分が接続されると共に、上記頂点部分から下方向けて一対の直線からなる支持脚が上記底部側積層フィルムまで延びており、さらに上記各支持脚の各下端を結ぶ底辺が上記底部側積層フィルム上に位置しており、上記第1と第2の支持フレームは上記頂点部分を基準として下方向けて末広がり状であるが略起立状態で設けられ、上記取付部材の上記開口には、ポンプディスペンサの吸込管を含む吸引機構が上記包装袋内に挿入されると共に、上記ポンプディスペンサの雌螺子部が上記雄螺子部に螺合され、又は、上記ポンプディスペンサに代えてキャップが上記雄螺子部に螺合されているものである包装袋により構成される。
【0018】
上記基部が上記包装袋の上辺に気密状態で取り付けられるとは、上記基部の前方側の側面と後方側の側面に、表面側積層フィルムの上縁部の内側と裏面側積層フィルムの上縁部の内側が接着される(例えば熱溶着により接着される)ことをいい、上記基部以外の表面側積層フィルムと裏面側積層フィルムとは例えば熱溶着により接着されており、上記基部の前後の側面と表面側積層フィルムと裏面側積層フィルムとが隙間なく密着されていることをいう。上記第1と第2の支持フレームは上記頂点部分を基準として下方向けて末広がり状であるが略起立状態で設けられているとは、上記第1と第2の支持フレームの各支持脚の鉛直線に対する角度が、例えば約10度(3度以上45度以下の何れかの角度)の末広がり状であることをいう。上記吸引機構は、例えば吸引管(14)、シリンダ(13)、ポンプ機構(12)をいう。このように構成すると、ポンプディスペンサのノズルヘッドを下方に押圧すると、下方向の力は基部を介して、略二等辺三角形状の第1、第2の支持フレームに各々伝達され、上記第1、第2の支持フレームの各支持脚の底辺は上記底部側積層フィルムに位置しているので、上記下方向の力は、第1、第2の支持フレームの各一対の略起立状態の上記支持脚に伝達され、各支持脚は直線であるから、曲げモーメントが発生し難く、上記ノズルヘッドを繰り返し押下しても略二等辺三角形状の第1、第2の支持フレームは変形せずに強度が高い。よって、包装袋は柔軟なフィルムであっても、包装袋内に第1、第2の支持フレームが存在するので、包装袋が上下方向に押し潰されることなく、最後まで内容物をポンプで吐出することができる。詰め替え用の包装袋の場合は、上記雄螺子部にキャップが螺合されているが、上記キャップを外し当初のポンプディスペンサを挿入し螺合することで、上記と同様の作用効果を得ることができる。
【0019】
第6に、上記第1及び第2の支持フレームの上記各支持脚は、上記各底辺の約2倍の長さを有しているものである上記第5記載の包装袋により構成される。
【0020】
このように構成すると、上記第1、第2の支持フレームは、略二等辺三角形状であるが、支持脚が長い二等辺三角形状となり、略起立状態なので、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサのノズルヘッドの押下を繰り返しても、包装袋の内容物の最後まで、押しつぶされることがない。
【0021】
第7に、上記第1の支持フレームと上記第2の支持フレームは、上記各頂点部分を基準に前方及び後方に、鉛直線に対して3度以上45度以下の何れかの角度に末広がり状に設けられている上記第5又は6に記載の包装袋により構成される。



【0022】
このように構成すると、上記第1、第2の支持フレームの一対の支持脚は、鉛直線に対して3度以上45度以下の何れかの角度(例えば約10度)に末広がり状に設けられているため、略起立状態であり、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサのノズルヘッドの押下を繰り返しても、包装袋の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0023】
第8に(第3の実施形態)、樹脂製の表面側積層フィルムと裏面側積層フィルムと底部側積層フィルムとからなり、周囲に熱溶着部が構成された柔軟かつ自立型の包装袋において、上縁部の上記熱溶着部には、雄螺子部と基部を有する硬質樹脂からなる取付部材の上記基部が、上記雄螺子部を上にした状態で上記包装袋の上記上縁部に気密状態で取り付けられると共に、上記取付部材の上下貫通する開口により上記包装袋の内部と外部とが連通され、上記基部の下面の120度ずつの角度に対応する肉厚部の3か所から、下方向けて三角錐の頂辺を構成する、棒状の硬質樹脂からなる三本の直線からなる支持脚の各上端部が接続され、三本の上記支持脚が下方向けて末広がり状に上記包装袋の上記底部側積層フィルムまで延びており、三本の上記支持脚の各下端が硬質樹脂からなる接続棒により接続されて三角形状の底辺部が上記底部側積層フィルム上に設けられ、上記支持脚と上記底辺部により略三角錐状の支持フレームが構成され、上記取付部材の上記開口には、ポンプディスペンサの吸込管を含む吸引機構が上記包装袋内に挿入されると共に、上記ポンプディスペンサの雌螺子部が上記雄螺子部に螺合され、又は、上記ポンプディスペンサに代えてキャップが上記雄螺子部に螺合されているものである包装袋により構成される。
【0024】
上記基部が上記包装袋の上縁部に気密状態で取り付けられるとは、上記基部の前方側の側面と後方側の側面に、表面側積層フィルムの上縁部の内側と裏面側積層フィルムの上縁部の内側が接着される(例えば熱溶着により接着される)こといい、上記基部以外の表面側積層フィルムと裏面側積層フィルムとは例えば熱溶着により接着されており、上記基部の前後の側面と表面側積層フィルムと裏面側積層フィルムとが隙間なく密着されていることをいう。上記吸引機構は、例えば吸引管(14)、シリンダ(13)、ポンプ機構(12)をいう。このように構成すると、ポンプディスペンサのノズルヘッドを下方に押圧すると、下方向の力は基部を介して、略三角錐状の支持フレームの各支持脚に伝達され、上記支持フレームの接続棒(底辺)は上記底部側積層フィルムに位置しているので、上記下方向の力は、上記支持フレームの上記各支持脚に伝達され、各支持脚は直線であるから、曲げモーメントが発生し難く、上記ノズルヘッドを繰り返し押下しても略三角錐の頂辺を構成する支持脚は接続棒(底辺)も三角形状に各支持脚に連結されているので、支持フレームは変形せずに強度が高い。よって、包装袋は柔軟なフィルムであっても、包装袋内に上記支持フレームが存在するので、包装袋が上下方向に押し潰されることなく、最後まで内容物をポンプで吐出することができる。詰め替え用の包装袋の場合は、上記雄螺子部にキャップが螺合されているが、上記キャップを外し当初のポンプディスペンサを挿入し螺合することで、上記と同様の作用効果を得ることができる。
【0025】
第9に、上記支持フレームの三本の上記支持脚は、鉛直線に対して10度以上45度以下の何れかの角度に末広がり状に設けられている上記第8に記載の包装袋により構成される。
【0026】
このように構成すると、上記支持フレームの3本の支持脚は、鉛直線に対して10度以上45度以下の何れかの角度(例えば30度)に末広がり状に設けられているため、略起立状態であり、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサのノズルヘッドの押下を繰り返しても、包装袋の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0027】
第10に(第4の実施形態)、上部に水平な上部側積層フィルムと、底部に水平な底部側積層フィルムの各前方側縁部と各後方側縁部と、表面側積層フィルムと裏面側積層フィルムの各周辺部を熱溶着することにより筒状に接続された自立可能な柔軟な包装袋であって、雄螺子部と該雄螺子部の下方の板状体からなり、上下に貫通する開口を有する硬質樹脂からなる取付部材を、上記上部側積層フィルムの開口部を介して上記雄螺子部を上記上部側積層フィルムの内側から上記上部側積層フィルム外に挿通して、上記板状体の上面と上記上部側積層フィルムの内側面を気密状態で固定することで、上記開口により上記包装袋の内部と外部とが連通され、上記板状体には、左側縁の下面に、二等辺三角形状の頂点部分が接続されると共に、上記二等辺三角形状の一対の直線からなる支持脚が下方向けて延びており、上記両支持脚の下端部を結ぶ底辺が上記包装袋の上記底部側積層フィルム上に載置され、これにより硬質樹脂の棒状からなる第1の支持フレームが構成され、上記板状体には、右側縁の下面に、二等辺三角形状の頂点部分が接続されると共に、上記二等辺三角形状の一対の直線からなる支持脚が下方向けて延びており、上記両支持脚の下端部を結ぶ底辺が上記包装袋の上記底部側積層フィルム上に載置され、これにより硬質樹脂の棒状からなる第2の支持フレームが構成され、上記第1と第2の支持フレームは上記各頂点部分を基準として上記各底辺が下方向けて末広がり状であるが略起立状態に設けられており、かつ、上記板状体は、前側縁の下面に、逆二等辺三角形状の底辺を接続し、一対の直線からなる支持脚が下方向けて延びており、その頂点部が上記包装袋の上記底部側積層フィルム上に載置され、これにより硬質樹脂の棒状からなる第3の支持フレームが構成され、上記板状体は、後側縁の下面に、逆二等辺三角形状の底辺を接続し、一対の直線からなる支持脚が下方向けて延びており、その頂点部分が上記包装袋の上記底部側積層フィルム上に載置され、これにより硬質樹脂の棒状からなる第4の支持フレームが構成され、上記第3と第4の支持フレームは上記各底辺を基準として上記各頂点部分が下方向けて末広がり状であるが略起立状態に設けられており、上記取付部材の上記開口には、ポンプディスペンサの吸込管を含む吸引機構が上記包装袋内に挿入されると共に、上記ポンプディスペンサの雌螺子部が上記雄螺子部に螺合され、又は、上記ポンプディスペンサに代えてキャップが上記雄螺子部に螺合されているものである包装袋により構成される。
【0028】
上記板状体の上面と上記上部側積層フィルムの内側面を気密状態で固定するとは、上記板上部の上面と上部側積層フィルムの内側のシーラント層を例えば熱溶着で接着し、上記板状体の上面と上部側積層フィルムの内側が隙間なく密着されていることをいう。上記第1、第2の支持フレームは上記各頂点部分を基準として上記各底辺が下方向けて末広がり状であるが略起立状態に設けられているとは、上記第1と第2の支持フレームの各支持脚の鉛直線に対する角度が、例えば約10度(3度以上45度以下の何れかの角度)の末広がり状であることをいう。上記第3と第4の支持フレームは上記各底辺を基準として上記各頂点部分が下方向けて末広がり状であるが略起立状態に設けられているとは、上記第3と第4の支持フレームの各支持脚の鉛直線に対する角度が、例えば約10度(3度以上45度以下の何れかの角度)の末広がり状であることをいう。上記吸引機構は、例えば吸引管(14)、シリンダ(13)、ポンプ機構(12)をいう。このように構成すると、ポンプディスペンサのノズルヘッドを下方に押圧すると、下方向の力は板状体を介して、二等辺三角形状又は逆二等線三角形状の第1~第4の支持フレームに各々伝達され、上記第1~第4の支持フレームの各支持脚の底辺又は頂点部分は上記底部側積層フィルムに位置しているので、上記下方向の力は、第1~第4の支持フレームの各一対の略起立状態の各支持脚に伝達され、各支持脚は直線であるから、曲げモーメントが発生し難く、上記ノズルヘッドを繰り返し押下しても二等辺三角形状又は逆二等辺三角形状の第1~第4の支持フレームは変形せずに強度が高い。よって、包装袋は柔軟なフィルムであっても、包装袋内に第1~第4の支持フレームが存在するので、包装袋が上下方向に押し潰されることなく、最後まで内容物をポンプで吐出することができる。詰め替え用の包装袋の場合は、上記雄螺子部にキャップが螺合されているが、上記キャップを外し当初のポンプディスペンサを挿入し螺合することで、上記と同様の作用効果を得ることができる。また、左右方向に二等辺三角形状の第1,第2の支持フレーム、前後方向に逆二等辺三角形状の第3,第4の支持フレームを用いているので、安定性が高く、包装袋が容易に潰れない。
【0029】
第11に、上記第1~第4の支持フレームの各一対の上記支持脚は、上記各底辺の約2倍の長さを有しているものである上記第10記載の包装袋により構成される。
【0030】
このように構成すると、上記第1~第4の支持フレームは、支持脚が長い二等辺三角形状又は逆二等辺三角形状となり、略起立状態なので、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサのノズルヘッドの押下を繰り返しても、包装袋の内容物の最後まで、押しつぶされることがない。
【0031】
第12に、上記第1の支持フレームと上記第2の支持フレームは、上記各頂点部分を基準に左方向及び右方向に、上記各底辺が鉛直線に対して3度以上45度以下の何れかの角度に末広がり状に設けられており、上記第3の支持フレームと上記第4の支持フレームは、上記底辺を基準に前方向及び後方向に、上記各頂点部分が鉛直線に対して3度以上45度以下の何れかの角度に末広がり状に設けられているものである上記第10又は11記載の包装袋により構成される。
【0032】
このように構成すると、上記第1~第4の支持フレームの一対の支持脚は、鉛直線に対して3度以上45度以下の何れかの角度(例えば10度)に末広がり状に設けられているため、略起立状態であり、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサのノズルヘッドの押下を繰り返しても、包装袋の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0033】
第13に、上記各支持フレームは内部が中空である上記第1~12の何れかに記載の包装袋により構成される。
【0034】
このように構成すると、各支持フレームの内部が中空であるので、各支持フレームの強度を確保し得ると共に、樹脂の使用量を軽減できるし、包装袋の全体として軽量化を行うことができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば以下の効果が得られる。
(第1の実施形態の効果)
柔軟な包装袋の内部に硬質樹脂による支持フレームが入っているので、ポンプディスペンサのノズルヘッドを下方に押圧すると、下方向の力は基部を介して、略二等辺三角形状の支持フレームに伝達され、各支持脚は直線であり、略起立状態なので、曲げモーメントが発生し難く、上記ノズルヘッドを繰り返し押下しても支持フレームは変形せずに強度が高い。よって、包装袋は柔軟なフィルムであっても、包装袋が上下方向に押し潰されることなく、最後まで内容物をポンプで吐出することができる。詰め替え用の包装袋の場合は、上記雄螺子部にキャップが螺合されているが、上記キャップを外し当初のポンプディスペンサを挿入することで、上記と同様の作用効果を得ることができる。
【0036】
また、上記円形リングを設けることで、例えば包装袋の内容物が減少した状態であっても、包装袋の自立性を高めることができる。
【0037】
また、上記支持フレームは、略二等辺三角形状であるが、支持脚が長い二等辺三角形状となり、略起立状態なので、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサのノズルヘッドの押下を繰り返しても、包装袋の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0038】
また、上記支持フレームの一対の直線の支持脚は、鉛直線に対して3度以上45度以下の何れかの角度に末広がり状に設けられているため、略起立状態であり、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサのノズルヘッドの押下を繰り返しても、包装袋の内容物の最後まで、押しつぶされることがない。
【0039】
(第2の実施形態の効果)
柔軟な包装袋の内部に硬質樹脂による第1、第2の支持フレームが入っているので、ポンプディスペンサのノズルヘッドを下方に押圧すると、下方向の力は基部を介して、略二等辺三角形状の第1、第2の支持フレームに各々伝達され、各支持脚は直線であって略起立状態なので、曲げモーメントが発生し難く、上記ノズルヘッドを繰り返し押下しても二等辺三角形状の第1、第2の支持フレームは変形せずに強度が高い。よって、包装袋は柔軟なフィルムであっても、包装袋が上下方向に押し潰されることなく、最後まで内容物をポンプで吐出することができる。詰め替え用の包装袋の場合は、上記雄螺子部にキャップが螺合されているが、上記キャップを外し当初のポンプディスペンサを挿入し螺合することで、上記と同様の作用効果を得ることができる。
【0040】
また、上記第1、第2の支持フレームは、二等辺三角形状であるが、支持脚が長い二等辺三角形状となり、略起立状態なので、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサのノズルヘッドの押下を繰り返しても、包装袋の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0041】
また、上記第1、第2の支持フレームの一対の直線の支持脚は、鉛直線に対して3度以上45度以下の何れかの角度に末広がり状に設けられているため、略起立状態であり、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサのノズルヘッドの押下を繰り返しても、包装袋の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0042】
(第3の実施形態の効果)
柔軟な包装袋の内部に硬質樹脂による略三角錐状の支持フレームが入っているので、ポンプディスペンサのノズルヘッドを下方に押圧すると、下方向の力は基部を介して、略三角錐状の支持フレームの各支持脚に伝達され、上記下方向の力は、上記支持フレームの上記各支持脚に伝達され、各支持脚は直線であるから、曲げモーメントが発生し難く、支持フレームは変形せずに強度が高い。よって、包装袋は柔軟なフィルムであっても、包装袋内に上記支持フレームが存在するので、包装袋が上下方向に押し潰されることなく、最後まで内容物をポンプで吐出することができる。詰め替え用の包装袋の場合は、上記雄螺子部にキャップが螺合されているが、上記キャップを外し当初のポンプディスペンサを挿入し螺合することで、上記と同様の作用効果を得ることができる。
【0043】
また、上記支持フレームの3本の直線の支持脚は、鉛直線に対して10度以上45度以下の何れかの角度に末広がり状に設けられているため、略起立状態であり、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサのノズルヘッドの押下を繰り返しても、包装袋の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0044】
(第4の実施形態の効果)
柔軟な包装袋の内部に硬質樹脂による第1~第4の支持フレームが入っているので、ポンプディスペンサのノズルヘッドを下方に押圧すると、下方向の力は板状体を介して、二等辺三角形状又は逆二等辺三角形状の第1~第4の支持フレームに各々伝達され、上記下方向の力は、第1~第4の支持フレームの各一対の略起立状態の各支持脚に伝達され、各支持脚は直線であるから、曲げモーメントが発生し難く、上記ノズルヘッドを繰り返し押下しても二等辺三角形状又は逆二等辺三角形状の第1~第4の支持フレームは変形せずに強度が高い。よって、包装袋は柔軟なフィルムであっても、包装袋が上下方向に押し潰されることなく、最後まで内容物をポンプで吐出することができる。詰め替え用の包装袋の場合は、上記雄螺子部にキャップが螺合されているが、上記キャップを外し当初のポンプディスペンサを挿入し螺合することで、上記と同様の作用効果を得ることができる。また、左右方向に二等辺三角形状の第1,第2の支持フレーム、前後方向に逆二等辺三角形状の第3,第4の支持フレームを用いているので、安定性が高く、包装袋が容易に潰れない。
【0045】
また、上記第1~第4の支持フレームは、支持脚が長い二等辺三角形状又は逆二等辺三角形状となり、略起立状態なので、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサのノズルヘッドの押下を繰り返しても、包装袋の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0046】
また、上記第1~第4の支持フレームの一対の直線の支持脚は、鉛直線に対して3度以上45度以下の何れかの角度に末広がり状に設けられているため、略起立状態であり、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサのノズルヘッドの押下を繰り返しても、包装袋の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0047】
(第1~第4の実施形態に共通の効果)
また、各支持フレームの内部が中空であるので、各支持フレームの強度を確保し得ると共に、樹脂の使用量を軽減できるし、包装袋の全体として軽量化を行うことができる。
【0048】
また、当初より柔軟な包装袋を使用し得るので、硬質樹脂の容器を使用しないため、硬質樹脂の使用量の削減を行うことができる。
【0049】
また、従来品のように、硬質樹脂の容器に、詰め替え用の包装袋から、液体の内容物を移し替える必要がなく、ポンプディスペンサを入れ換えるだけで良いため、面倒な詰め替え作業を行う必要がない。
【0050】
また、詰め替え作業により、例えば液体ソープ等は、水が混ざることで品質劣化や、雑菌の増殖の原因となっていたが、詰め換え作業が必要ないので、このような原因となる事象を低減できる。
【0051】
また、柔軟な包装袋を使用し得るので、梱包サイズがコンパクト化し、輸送時のCO2削減、コスト削減、保管効率の向上を実現することができる。
【0052】
また、ポンプディスペンサを何回でも使用することができ、省エネ効果が高い。
【図面の簡単な説明】
【0053】
図1】本発明に係る包装袋の支持フレーム(第1の実施形態)を示すものであり、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は平面図、(d)は底面図である。
図2】同上包装袋の支持フレーム(第1の実施形態)の上端部を示す拡大底面斜視図である。
図3】同上包装袋(第1の実施形態)の全体を示す斜視図である。
図4】同上包装袋の支持フレームの入っていない包装袋を示すものであり、(a)は正面図、(b)は(a)のY-Y断面図である。
図5】同上包装袋(第1の実施形態)にポンプディスペンサを装着した状態の正面図である。
図6】同上包装袋の支持フレーム(第1の実施形態の変形例)を示すものであり、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は平面図、(d)は底面図である。
図7】同上包装袋(第1の実施形態の変形例)の全体を示す斜視図である。
図8】同上包装袋の支持フレーム(第2の実施形態)を示すものであり、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は平面図、(d)は底面図である。
図9】同上包装袋(第2の実施形態)の支持フレームの上端部を示す拡大底面斜視図である。
図10】同上包装袋(第2の実施形態)の全体を示す斜視図である。
図11】同上包装袋(第2の実施形態)にポンプディスペンサを装着した状態の正面図である。
図12】同上包装袋の支持フレーム(第3の実施形態)を示すものであり、(a)は正面図、(b)は底面図である。
図13】同上包装袋(第3の実施形態)の全体を示す斜視図である。
図14】同上包装袋(第3の実施形態)にポンプディスペンサを装着した状態の正面図である。
図15】同上包装袋の支持フレーム(第4の実施形態)を示すものであり、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は平面図、(d)は底面図である。
図16】同上包装袋(第4の実施形態)の支持フレームの上端部を示す拡大底面斜視図である。
図17】同上包装袋(第4の実施形態)の全体を示す斜視図である。
図18】同上包装袋(第4の実施形態)にポンプディスペンサを装着した状態の正面図である。
図19】(a)は同上包装袋の取付部材の基部を包装袋に熱溶着により接着する場合の説明図(第1~第3の実施形態)、(b)は同上包装袋の取付部材の板状体を包装袋に熱溶着により接着する場合の説明図である(第4の実施形態)。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下、本発明に係る包装袋について詳細に説明する。
【0055】
(第1の実施形態) 図3
まず、図3に示す包装袋1の第1の実施形態について説明する。
尚、図3図4(a)参照)において、表面側積層フィルム2側を「表」、「前」、裏面側積層フィルム3側を「裏」、「後」、表面側積層フィルム2から裏面側積層フィルム3に向けて「表裏方向」、「前後方向」、図3図4(a)参照)に向かって左方向を「左」、図3図4(a)参照)に向かって右方向を「右」、左右方向を基準として上下方向を「上下」と定義する(他の図においても同じ)。また、図3において、左右方向から包装袋1の内側方向を向いた場合を「内側」、包装袋1の内側から左方向、又は、右方向を向いた場合を「外側」という。また、表面側積層フィルム2、裏面側積層フィルム3の上辺を「上縁部」、下辺を「下縁部」、左右辺を「左右側縁部」という。
【0056】
包装袋1の積層フィルム(表面側積層フィルム2、裏面側積層フィルム3、底部側積層フィルム5)は、柔軟かつ長方形等を成すものであり、樹脂製の包装袋であれば、例えば、最外層がポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、中間層にバリアフィルム(例えばアルミニウム箔)、最内層がポリエチレンフィルム(シーラント層)となり、最内層のシーラント層同士を対向して、表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3(同一大きさ)の上縁部と左右側縁部を一定幅にて上記シーラント層を熱溶着して熱溶着部4a,4b,4cが形成されている。尚、上縁部には取付部材7が取り付けられているが、その構成は後述する。
【0057】
その他、上記積層フィルムは、最外層が透明蒸着PETフィルム、中間層がナイロンフィルム、最内層(シーラント層)がポリエチレンフィルム、最外層がPETフィルム、中間層がアルミ蒸着フィルム、最内層(シーラント層)がポリエチレンフィルム、外層がナイロンフィルム、内層(シーラント層)がポリエチレンフィルム等がある。
【0058】
包装袋1の底部は、底部側積層フィルム5(材質は上記と同様)が設けられており(内容物が入っていない状態では底部側積層フィルム5は折り曲げられている、図4(b)参照)、該底部側積層フィルム5の表面側の下辺部と裏面側の下辺部には熱溶着部4d,4d’が設けられている(図3参照)。上記表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3との空間内6に、内容物(例えばシャンプー等の液体)が入った状態では、図3に示すように、底部側積層フィルム5が略水平となり、上記表裏(表面側積層フィルム2、裏面側積層フィルム3の下縁部)の熱溶着部4d,4d’により、上記包装袋1は自立可能に設けられている。
【0059】
また、上記左右の熱溶着部4b,4cと上記下縁部の熱溶着部4d,4d’は、湾曲コーナ部4e,4e,4e,4eが4か所に形成されており、上記底部5の左右両端部は、上記湾曲コーナ部4e,4e,4e,4eに沿って左右方向には上方に湾曲した湾曲面5a,5a’が形成されている(図3図4(a)参照)。尚、上記底部側積層フィルム5は、湾曲面5a,5a’を含めて内容物が入った状態(図3参照)では、前後方向には水平である。
【0060】
上記包装袋1は、紙製の包装袋1の場合は、最外層に紙材を用い、中間層にバリアフィルム(例えばアルミニウム箔)、最内層にポリエチレンフィルム(シーラント層)を用い、その他の構成は上記の樹脂製の包装袋1と同様である。
【0061】
上記上縁部の上記熱溶着部4aの中央には、硬質の樹脂製の円筒状の雄螺子部7aと、該雄螺子部7aの下方に一体的に設けられた正六角形状の柱状の基部7bとからなる取付部材7が設けられている(図1(a)(d)参照)。この取付部材7の雄螺子部7aには、図3に示すように、キャップ9が螺合される場合がある。この取付部材7は、上下方向を貫通し、かつ中心線Cを中心とする円形の開口7cが設けられている(図1(a)(c)(d)参照)。
【0062】
上記基部7bの上下方向の高さは、上縁部の熱溶着部4aの上下幅と略同一であり(図3図4(a)参照)、上記表面側積層フィルム2の上記熱溶着部4aの中央部が硬質樹脂製の上記基部7bの表面側の三面に熱溶着により接着されており、上記裏面側積層フィルム3の上記熱溶着部4aの中央部が硬質樹脂製の上記基部7bの裏面側の三面に熱溶着により接着されている。尚、基部7b側は硬質の樹脂であるが、表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3の各シーラント層とは、熱溶着の方法により、強固に接着が可能であり、これは公知の技術である。
【0063】
図19(a)に示すように、上記表面側積層フィルム2と上記裏面側積層フィルム3の外部から2枚の熱板24,24で両側からG,G’方向に加圧し、最内層のシーラント層と、取付部材7の基部7bの側面の硬質樹脂(表面側の三面と裏面側の三面)を熱溶着により接着する(熱板24の温度は樹脂の種類により異なるが、50℃~250℃程度、ポリエチレンフィルムと硬質樹脂の場合は、90℃~300℃)。同時に、基部7b以外の表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3の上縁部も熱溶着により接着し、熱溶着部4a,4aを形成する。
【0064】
即ち、上記基部7bが上記包装袋1の上縁部に気密状態で取り付けられている。これは、上記基部7bの前方側の側面(三面)と後方側の側面(三面)に、表面側積層フィルム2の上縁部の内側(シーラント層)と裏面側積層フィルム3の上縁部の内側(シーラント層)が熱溶着により接着されることをいい、上記基部7b以外の表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3の上縁部とは熱溶着により接着されており(上記基部7bの左右の熱溶着部4a,4a)、上記基部7bの前後の側面と表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3とが隙間なく密着されている、即ち気密状態であることをいう。
【0065】
勿論、包装袋1の上記上縁部の上記基部7bの前後の側面以外の部分は、表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3とのシーラント層同士が熱溶着により強固に接続され、上記熱溶着部4a,4aが形成されている。従って、上記取付部材7の上下方向の開口7cのみにより、包装袋1の内部と外部が連通しており、それ以外は気密状態となっている(図4(a)(b)参照)。
【0066】
即ち、柔軟な包装袋1は、樹脂製の表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3と底部側積層フィルム5とからなり(図3参照)、周囲に熱溶着部4a,4b,4c,4d,4d’,4eが構成された柔軟かつ自立型の包装袋1において、上記上縁部の上記熱溶着部4aには、雄螺子部7aと基部7bを有する硬質樹脂からなる取付部材7の上記基部7bが、上記雄螺子部7aを上にした状態で上記包装袋1の上記上縁部に気密状態で取り付けられると共に、上記取付部材7の上下貫通する開口7cにより上記包装袋1の内部と外部とが連通されている。
【0067】
上記雄螺子部7aの上記基部7bの表面側の側面部分7dに対応する底面の肉厚部分(肉厚部)7d’と(図2参照)、上記基部7bの裏面側の側面部分7eに対応する底面の肉厚部分(肉厚部)7e’には(180度対向する肉厚部分(肉厚部)7d’,7e’)(図2参照)、硬質の樹脂製の直線の支持脚8a,8bの上端部8a’,8b’が接続(接着)されている。尚、上端部8a’,8b’と基部7bの肉厚部との接続(接着)は、後述のポンプディスペンサ10のノズルヘッド15の繰り返し押下に耐えられるように強固に行われる。
【0068】
上記支持脚8a,8bは、下方に向けて末広がり状に広がり、各下端部は、上記底部側積層フィルム5に至り、各下端部を結ぶ直線的な硬質の樹脂製の底辺8cが構成されている(図1(a)、図3参照)。尚、上記支持脚8a,8bと上記底辺8cにより略二等辺三角形状の支持フレーム8が形成されている。従って、上記支持フレーム8は、包装袋1の自立状態においては(図3参照)、上記底辺8cが、底部側積層フィルム5の中央部の表裏の方向に直線的に位置していることになる。
【0069】
上記支持フレーム8は、上述のように硬質の樹脂製の棒状であり、その断面は円形であり、内部は中空のストロー状のものであっても良いし、内部に硬質樹脂が詰まっている状態のものでも良い。尚、内部が中空状のストロー状のものは、軽量である点で利点がある。また、上記横断面は円形でも良いし、四角形状の角柱であっても良い。上記支持脚8a,8bの直線の長さは、底辺8cの約2倍~約2.3倍(例えば2倍以上3倍以下)の長さを有している。
【0070】
また、上記支持脚8a,8bは鉛直線L,Lに対して前方側及び後方側にθ1=約10度(例えば3度以上~45度以下の何れかの角度)の角度を各々有しており、角度θ1にて、下方向けて末広がり状に設けられている。このように、上記支持脚8a,8bは下方向けて末広がり状ではあるが、上記角度θ1=例えば約10度であるので、各支持脚8a,8bは略起立状態で、上記包装袋1の上記底部側積層フィルム5まで延びている。上記支持脚8a,8bの角度θ1は、3度以上~45度以下までの何れかの角度とすることが好ましい(例えばθ1=8度、10度、20度、30度等)。このようにすると、支持フレーム8は略起立状態であり、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15を押下した場合(図5参照)、支持脚8a,8bに曲げモーメントが発生し難くなる。
【0071】
包装袋1を構成する際は、上記雄螺子部7aの基部7b下に、上記支持フレーム8が接続された状態のものに(図1参照)、包装袋1の上縁部のみが開口され、底辺の熱溶着部4d,4d’と底部側積層フィルム5が水平に広げられ、左右側縁の熱溶着部4b,4cが熱溶着された状態で、上記取付部材7の基部7bの側面部分(表面側三面、裏面側三面)を表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3の各上縁部に位置させ、支持フレーム8の下端の底辺8cが上記底部側積層フィルム5上に位置するように、支持フレーム8の下方から包装袋1を被せ、表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3の上縁部を熱溶着して熱溶着部4aを形成することにより(図19(a)参照)、熱溶着部4aの中央に取付部材7を熱溶着した状態の包装袋1を構成することができる。
【0072】
上縁部を熱溶着するとは、図19(a)に示すように、上記取付部材7の基部7bは、表面側の三面及び裏面側の三面に、表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3の上記上縁部の熱溶着部4aを熱溶着により接着すると共に、残りの上縁部の熱溶着部4a,4aにおいても、表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3とを、内側のシーラント層同士を熱溶着により接着することにより構成される。このように構成することで、包装袋1の上縁部に、上記取付部材7を上記気密状態に取り付けることができる(図3参照)。
【0073】
また、上記取付部材7を上記包装袋1の上縁部の中央部に取り付けた後、上記取付部材7の開口7cから内容物(例えばシャンプー等)を注入することができる。
【0074】
図5において、10はポンプディスペンサであり、上記取付部材7の上下の開口7cから、吸引管14、シリンダ13、ポンプ機構12(吸引管を含む吸引機構)を包装袋1内部に挿入し、上記雄螺子部7aに上記ポンプディスペンサ10の雌螺子部11を螺合することにより、上記ポンプディスペンサ10を上記雄螺子部7aに装着することができる。尚、雄螺子部7aのキャップ9は予め外しておく。尚、包装袋1内には、液状体(例えばシャンプー等)が入っているものとする。
【0075】
上記雌螺子部11上には、上部にノズルヘッド15及びステム16が設けられており、上記ポンプ機構12内のスプリング(図示せず)により上記ノズルヘッド15は上方に附勢されている。上記ノズルヘッド15を下方に押すと、ステム16下端のピストン(図示せず)が下降し、シリンダ13内に挿入される。シリンダ13内の下部は弁(図示せず)が閉まっているので、シリンダ13内部の圧力が上がり、シリンダ13内の液体は通気孔(図示せず)から、ピストン、及び、ステム16を通じてノズルヘッド15の出口15aから1回分が外部に噴出する。上記ノズルヘッド15の押し下げ力を解除すると、ステム16は上記スプリングの附勢力により上昇し、上記通気孔が閉鎖された状態となり、これにより上記シリンダ13内の圧力が下がり、包装袋1の空間6の液体はシリンダ13の上記弁が開いて、吸引管14、シリンダ13内に1回分が吸い込まれる。以降は、この動作の繰り返しとなる。
【0076】
上記包装袋1は、上記ポンプディスペンサ10の取付部材7の開口7cに上記ポンプディスペンサ10の吸引管14、シリンダ13、ポンプ機構12(吸引管を含む吸引機構)を挿入し、雌螺子部11を上記雄螺子部7に螺合した状態で、販売される(図5参照)。当然包装袋1の内部には液状体(例えばシャンプー等)が入っている。上記吸引管14の下端は底部側積層フィルム5に接している。又は、詰め替え容器としては、ポンプディスペンサ10の存在しない状態、即ち、上記取付部材7の雄螺子部7aに上記キャップ9を螺合した状態で、販売される(図3参照)。当然包装袋1の内部には液状体(例えばシャンプー等)が入っている。
【0077】
この状態において、包装袋1(ポンプディスペンサ10が装着された状態、図5参照)の、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15を押下すると、下向きの力は、直線的な支持脚8a,8bに沿って、下方に向けて発生し(矢印A,A、図1(a)、図3図5参照)、また、上記支持脚8a,8bの鉛直線Lに対する角度θ1が約10度であって(図1(a)参照)、しかも支持脚8a,8bが直線であって支持フレーム8が略起立状態であるため、曲げモーメントが発生し難く、また、支持脚8a,8bの下端部も直線的な底辺8cにより接続されており、上記底辺8cは底部側積層フィルム5に位置しているので、上記ノズルヘッド15を繰り返し押下しても支持フレーム8の強度は高く、包装袋1が柔軟な樹脂製であっても、支持フレーム8によって包装袋1自体は変形しない。当然に、ノズルヘッド15を押下すると、液状体が1回分ノズルヘッド15の出口15aから吐出される。
【0078】
また、詰め替え用の包装袋1の場合は、上記雌螺子部7aにキャップ9を螺合して販売すれば良い(図3参照)。
【0079】
この場合、詰め替え用の包装袋1の場合は、キャップ9を取り外して、当初の空になった包装袋1のポンプディスペンサ10を、旧包装袋1の雄螺子部7aから取り外し、同一のポンプディスペンサ10を、新たに購入した詰め替え用の包装袋1の取付部材7の開口7cに、その吸引管14、シリンダ13、ポンプ機構12(吸引管を含む吸引機構)を挿入し、雌螺子部11を上記雄螺子部7aに螺合して使用すれば良い。
【0080】
この状態において、包装袋1のポンプディスペンサ10が装着された状態の(図5参照)、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15を押下した場合の効果は、上記と同様である。
【0081】
尚、包装袋1をテーブルの上面に置いて自立させ、熱溶着部4d,4d’による自立状態でポンプディスペンサ10を使用するが、底辺8cは当初は底部側積層フィルム5(上記熱溶着部4d,4d’より若干テーブルの上面より浮いている)上に位置しているが、ノズルヘッド15を押下すると(図5参照)、下縁部の熱溶着部4d,4d’が例えば外側に広がる等して、底部側積層フィルム5が上記テーブルの上面に接触することになる。しかしながら、包装袋1内の支持フレーム8により強度が保たれており、ノズルヘッド15を繰り返し押下しても包装袋1は潰れることはなく、自立状態を保っている。
【0082】
このように、当初より柔軟な包装袋1を使用し得るので、硬質樹脂の容器を使用しないため、硬質樹脂の使用量の大幅な削減を行うことができる。積層フィルムの表面層を紙素材とした場合は、さらに樹脂の使用量の削減を行うことができる。
【0083】
また、従来品のように、硬質樹脂の容器に、液体の内容物を移し替える必要がなく、ポンプディスペンサ10を入れ換えるだけで良いため、面倒な詰め替え作業を行う必要がない。
【0084】
また、詰め替え作業により、例えば液体ソープ等は、水が混ざることで品質劣化や、雑菌の増殖の原因となっていたが、詰め換え作業が必要ないので、このような原因となる事象を低減できる。
【0085】
また、柔軟な包装袋1を使用し得るので、梱包サイズがコンパクト化し、輸送時のCO2削減、コスト削減、保管効率の向上を実現することができる。
【0086】
次に、第1の実施形態の変形例を、図6図7により説明する。
尚、上記第1の実施形態と同一部分については、同一符号を付し、それらの説明は省略する。
【0087】
上記支持フレーム8の底辺8cを直径とする底部円形リング(円形リング)8dを設けた点が、上記第1の実施形態と異なる。この底部円形リング8dは、上記支持脚8a,8bに直交状態で設けられており、図7に示すように、上記底部円形リング8dは上記底部側積層フィルム5に水平に設置される。また、上記底部円形リング8dは上記支持脚8a,8b及び底辺8cに一体的に、硬質樹脂により構成されている。
【0088】
この底部円形リング8dを用いることにより、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15を繰り返し押下しても、柔軟な包装袋1の自立性が安定する、という利点を有する。
【0089】
その他の効果は上記第1の実施形態と同様である。尚、包装袋1をテーブルの上面に置いて、熱溶着部4d,4d’による自立状態でポンプディスペンサ10を使用するが、底部円形リング8dは当初は底部側積層フィルム5上に位置しているが、ノズルヘッド15を押下すると、下縁部の熱溶着部4d,4d’が例えば外側に広がる等して、上記底部側積層フィルム5が上記テーブルの上面に接触することになる。しかしながら、包装袋1内の支持フレーム8により強度が保たれており、ノズルヘッド15を繰り返し押下しても包装袋1は潰れることはなく、自立状態を維持している。
【0090】
(第2の実施形態) 図10
第2の実施形態は、上記第1の実施形態とは、支持フレーム17(第1の支持フレーム17、第2の支持フレーム17)の形状が異なるだけで、その他の構成は、上記第1の実施形態と同一である。よって、上記第1の実施形態と同一部分については、同一符号を付して、それらの説明は便宜上省略する。
【0091】
即ち、包装袋1は、樹脂製の表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3と底部側積層フィルム5とからなり(図10参照)、周囲に熱溶着部4a,4b,4c,4d,4d’,4eが構成された柔軟かつ自立型の包装袋1において、上縁部の上記熱溶着部4aには、雄螺子部7aと基部7bを有する硬質樹脂からなる取付部材7の上記基部7bが、上記雄螺子部7aを上にした状態で上記包装袋1の上記上縁部に気密状態で取り付けられると共に、上記取付部材7の上下貫通する開口7cにより上記包装袋1の内部と外部とが連通されている(図8図10参照)。
【0092】
上記取付部材7の雄螺子部7aの基部7bの表面側の側面部分7dの底面の肉厚部分(肉厚部)7d’(肉厚部分の一方)には二等辺三角形状の第1の支持フレーム17の頂点部分17aが接続(接着)され(図8(b)(c)(d)、図9参照)、上記頂点部分17aから三角形の2辺の支持脚17b,17b’が下方向けて設けられ、上記2辺の支持脚17b,17b’の各下端を結ぶ底辺17cは、包装袋1の底部側積層フィルム5の表面側の縁部5bに沿って設置されている(図10参照)。
【0093】
取付部材7の雄螺子部7aの基部7bの裏面側の側面部分7eの底面の肉厚部分(肉厚部)7e’(肉厚部分7d’とは180度対向する肉厚部分の他方)には二等辺三角形状の第2の支持フレーム17の頂点部分17dが接着され(図9参照)、上記頂点部分17dから三角形の2辺の支持脚17e,17e’が下方向けて設けられ、上記2辺の支持脚17e,17e’の各下端を結ぶ底辺17fは、上記包装袋1の上記底部側積層フィルム5の裏面側の縁部5cに沿って設置されている(図10参照)。尚、上記頂点部分17a,17dと上記基部7bの肉厚部分との接続(接着)は、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15の繰り返し押下に耐えられるように強固に行われる。
【0094】
上記二等辺三角形状の第1、第2の支持フレーム17と17は同一形状であり、上部からみると(図8(c)参照)、上記頂点部分17aに対して底辺17cが若干前方側に傾斜しており(鉛直線Lに対する前方側への傾斜角度θ2は例えば約10度、図8(a)参照)、上記頂点部分17dに対して底辺17fが若干後方側に傾斜している(鉛直線Lに対する後方側への傾斜角度θ2は例えば約10度、図8(a)参照)。尚、上記角度θ2は、3度以上~45度以下の何れかの角度とすることが好ましい(例えば、θ2=8度、10度、20度、30度等の角度)。
【0095】
また、第1、第2の支持フレーム17,17の頂点部分17a,17dの角度θ3は、例えば約30度(10度以上、45度以下の何れかの角度)であることが好ましい(例えばθ3=10度、20度、30度等の角度)。また、上記第1、第2のフレーム17,17の支持脚17b,17b’、支持脚17e,17e’の長さは、各底辺17c,17fの長さの約2倍~約2.3倍(例えば2倍以上3倍以下)となっている。
【0096】
上記基部7bの側面の上下方向の高さは、包装袋1の上縁部の熱溶着部4aの上下幅と略同一であり(図10参照)、上記表面側積層フィルム2の上記上縁部の上記熱溶着部4aの中央部が硬質樹脂製の上記基部7bの表面側の三面に熱溶着により接着されており、上記裏面側積層フィルム3の上記熱溶着部4aの中央部が硬質樹脂製の上記基部7bの裏面側の三面に熱溶着により気密状態で接着されている(図10参照)。勿論、上記基部7a以外の部分は、表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3とのシーラント層同士が熱溶着により熱溶着部4a,4aとして強固に接着されている。上記取付部材7と上記包装袋1の熱溶着部4a,4aとが気密状態で接着されていることは、第1の実施形態と同様である。
【0097】
また、熱板24,24により取付部材7が上縁部の中央部に接着されている構造も第1の実施形態と同様である(図19(a)参照)。また、上記取付部材7と第1、第2の支持フレーム17,17が設けられたものに、包装袋1を取り付ける方法は第1の実施形態と同様である。即ち、上縁部のみが開放した包装袋1を第1、第2の支持フレーム17,17の下方から挿入し、上記基部7bの側面部分を包装袋1の上縁部に位置させ、第1、第2の支持フレーム17,17の底辺17c,17fを底部側積層フィルム5上に載置し、表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3の上縁部を熱溶することで、基部7bを気密状態に取り付けて、熱溶着部4a,4aを形成することにより、包装袋1を構成することができる(図10参照)。よって、基部7bと熱溶着部4a,4aとは気密状態に取り付けられており、包装袋1の内部と外部は開口7cのみにより連通している。
【0098】
上記第1、第2の支持フレーム17,17は、上述のように硬質の樹脂製の棒状であり、その断面は円形であり、内部は中空のストロー状のものであっても良いし、内部に硬質樹脂が詰まっている状態のものでも良い。尚、内部が中空状のストロー状のものは、軽量である点で利点がある。また、上記横断面は円形でも良いし、四角形状の角柱であっても良い。
【0099】
また、上記取付部材7を上記包装袋1の上記上縁部の中央部に取り付けた後、上記取付部材7の開口7cから内容物(例えばシャンプー等の液状体)を注入することができる。
【0100】
上記包装袋1は(図11参照)、上記ポンプディスペンサ10の取付部材7の上下の開口7c内に、上記ポンプディスペンサ10の吸引管14、シリンダ13、ポンプ機構12(吸引管を含む吸引機構)を挿入し、上記ポンプディスペンサ10の雌螺子部11を上記雄螺子部7aに螺合した状態で、販売される(図11参照)。当然包装袋1の内部には液状体(例えばシャンプー等)が入っている。尚、吸引管14の下端は底部側積層フィルム5に接している。又は、詰め替え容器としては、ポンプディスペンサ10の存在しない状態、即ち、上記雄螺子部7aにキャップ9を螺合した状態で、販売される(図10参照)。当然包装袋1の内部には液状体(例えばシャンプー等)が入っている。
【0101】
この状態において、包装袋1(ポンプディスペンサ10が装着された状態)の、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15を押下すると、下向きの力は、取付部材7を介して、第1の支持フレーム17の直線的な支持脚17b,17b’、及び、第2の支持フレーム17の支持脚17e,17e’に沿って、下方に向けて発生し(図8(a)(b)図11、矢印B,B参照)、しかも頂点部分17a,17dを下方向に押圧する力であって、また、二等辺三角形の頂点部分17a,17dの角度θ3が約30度であって、しかも支持脚17b,17b’、支持脚17e,17e’が直線状であるため、曲げモーメントが発生し難く、強度が高い。当然に、ノズルヘッド15を押下すると、液状体が1回分ノズルヘッド15の出口15aから吐出される。
【0102】
また、第1の支持フレーム17と第2の支持フレーム17は、下方に行くにつれて、直線の支持脚17b,17b’及び直線の支持脚17e,17e’が末広がり状に外側に広がっており、しかも鉛直線Lとの角度θ2は例えば約10度であり、第1、第2の支持フレーム17,17は略起立状態であるため、曲げモーメントが発生し難く、強度が高い(図8(a)参照)。
【0103】
また、上記底辺17c,17fは、包装袋1の底部側積層フィルム5の表面側の縁部5b、裏面側の縁部5cに各々位置しているので、上記ノズルヘッド15を繰り返し押下しても、第1、第2の支持フレーム17,17の強度は高く、包装袋1が柔軟な樹脂製であっても、第1、第2の支持フレーム17,17によって包装袋1自体は殆ど変形しない。
【0104】
また、詰め替え用の包装袋1の場合は、上記雌螺子部7にキャップ9を螺合して販売すれば良い(図10参照)。
【0105】
この場合、詰め替え用の包装袋1の場合は、キャップ9を取り外して、当初の空になった包装袋1のポンプディスペンサ10を、雄螺子部7aから取り外し、同一のポンプディスペンサ10を、新たに購入した詰め替え用の包装袋1の雄螺子部7aの上下の開口7cに、その吸引管14、シリンダ13、ポンプ機構12(吸引管を含む吸引機構)を挿入し、上記ポンプディスペンサ10の雌螺子部11を上記雄螺子部7aに螺合して使用すれば良い。
【0106】
上記第1、第2の支持フレーム17,17の効果は、上記と同様である。尚、包装袋1をテーブルの上面に置いて、熱溶着部4d,4d’による自立状態でポンプディスペンサ10を使用するが、底辺17c,17fは当初は底部側積層フィルム5(上記熱溶着部4d,4d’より若干テーブルの上面より浮いている)上に位置しているが、ノズルヘッド15を押下すると、下縁部の熱溶着部4d,4d’が例えば外側に広がる等して、底部側積層フィルム5が上記テーブルの上面に接触することになる。しかしながら、包装袋1内の第1、第2の支持フレーム17,17により強度が保たれており、ノズルヘッド15を繰り返し押下しても包装袋1は潰れることはなく、自立状態を維持し得る。
【0107】
このように、当初より柔軟な包装袋1を使用し得るので、硬質樹脂の容器を使用しないため、硬質樹脂の使用量の大幅な削減を行うことができる。
【0108】
また、従来品のように、硬質樹脂の容器に、詰め替え用の柔軟な包装袋から、液体の内容物を移し替える必要がなく、ポンプディスペンサ10を取り替えるだけで良いため、面倒な詰め替え作業を行う必要がない。
【0109】
また、詰め替え作業により、例えば液体ソープ等は、水が混ざることで品質劣化や、雑菌の増殖の原因となっていたが、詰め換え作業が必要ないので、このような原因となる事象を低減できる。
【0110】
また、柔軟な包装袋1を使用し得るので、梱包サイズがコンパクト化し、輸送時のCO2削減、コスト削減、保管効率の向上を実現することができる。
【0111】
(第3の実施形態) 図13
第3の実施形態は、上記第1の実施形態とは、支持フレーム18の形状が異なるだけで、その他の構成は、上記第1の実施形態と同一である。よって、上記第1の実施形態と同一部分については、同一符号を付して、それらの説明は便宜上省略する。
【0112】
即ち、包装袋1は、樹脂製の表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3と底部側積層フィルム5とからなり(図13参照)、周囲(上下左右)に熱溶着部4a,4b,4c,4d,4d’,4eが構成された柔軟かつ自立型の包装袋1において、上縁部の上記熱溶着部4aには、雄螺子部7aと基部7bを有する硬質樹脂からなる取付部材7の上記基部7bが、上記雄螺子部7aを上にした状態で上記包装袋1の上記上縁部に気密状態で取り付けられると共に、上記取付部材7の上下貫通する開口7cにより上記包装袋1の内部と外部とが連通されている(図12(a)(b)参照)。
【0113】
上記支持フレーム18は、図12図13に示すように、全体が略三角錐形状に構成されている。より具体的に説明すると、上記支持フレーム18は、略三角錐形状を成しており、左側の支持脚18aの上端18a’は、上記六角形状の基部7bの側面部分7fの下面の肉厚部7f’に接着されており(図12(b)参照)、右側の上記支持脚18bの上端18b’は、上記六角形状の基部7bの側面部分7gの下面の肉厚部7g’に接着されており(図12(b)参照)、後側の上記支持脚18cの上端18c’は、上記六角形状の基部7bの側面部分7eの下面の肉厚部7e’に接着されている(図12(b)参照)。
【0114】
上記基部7bの下面の120度ずつの角度に対応する肉厚部7f’,7g’,7e’の3か所から、下方向けて三角錐の頂辺を構成する、棒状の硬質樹脂からなる三本の直線からなる支持脚18a,18b,18cの各上端部18a’,18b’,18c’が接続(接着)され、上記三本の支持脚18a,18b,18cが下方向けて末広がり状に上記包装袋1の上記底部側積層フィルム5に向けて延長されている(図13参照)。上記上端部18a’,18b’,18c’と基部7bの下面との接続(接着)は、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15の繰り返し押下に耐えられるように強固に行われる。
【0115】
上記各支持脚18a~18cの下端は、各々包装袋1の底部側積層フィルム5に至っており、上記支持脚18a,18b,18cの各下端は、前側の底辺(接続棒)18e(支持脚18aと支持脚18bの各下端を結ぶ)、右側の底辺(接続棒)18f(支持脚18bと支持脚18cの各下端を結ぶ)、左側の底辺(接続棒)18d(支持脚18cと支持脚18aの各下端を結ぶ)からなる正三角形状からなる底辺部18’から構成されており、上記底辺部18’は上記底部側積層フィルム5上に載置されている(図13参照)。
【0116】
そして、包装袋1を側面から見ると(図13参照)、支持脚18aと支持脚18bと底辺18eによる概略二等辺三角形18(前側)と、支持脚18bと支持脚18cと底辺18fによる概略二等辺三角形18(右側)と、支持脚18cと支持脚18aと底辺18dによる概略二等辺三角形18(左側)により、上記略三角錐の支持フレーム18が構成されている。
【0117】
そして、上記基部7bから下方向けて、若干末広がり状の直線の上記各支持脚18a~18cが設けられ、各支持脚18a~18cの各鉛直線Lとのなす角度θ4は例えば約30度(10度以上、45度以下の範囲内の何れかの角度)(例えば、θ4=10度、20度、30度等)であるから、各支持脚18a~18cは略起立状態である。
【0118】
上記取付部材7の上記基部7bの上下方向の高さは、上縁部の熱溶着部4aの上下幅と略同一であり(図13参照)、上記表面側積層フィルム2の上記熱溶着部4aの中央部が硬質樹脂製の上記基部7bの表面側の三面に熱溶着により接着されており、上記裏面側積層フィルム3の上記熱溶着部4aの中央部が硬質樹脂製の上記基部7bの裏面側の三面に熱溶着により接着されている。勿論、上記基部7b以外の部分は、表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3とのシーラント層同士が熱溶着により強固に接続されている(熱溶着部4a,4a)。上記取付部材7と上記包装袋1の上縁部の熱溶着部4aとは気密状態となっており、その構成は上記第1の実施形態と同様である。また、熱板24により熱溶着される点も第1の実施形態と同様である(図19(a)参照)。そして、基部7bの開口7cのみで、包装袋1の内部と外部が連通している。
【0119】
また、上記取付部材7と支持フレーム18が設けられたものに、包装袋1を取り付ける方法は第1の実施形態と同様である。即ち、上縁部のみが開放した包装袋1を支持フレーム18の下方から挿入し、上記基部7bの側面部分を包装袋1の上縁部に位置させ、支持フレーム18の上記底辺部18’を底部側積層フィルム5上に載置し、表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3の上縁部を熱溶することで、基部7bを気密状態に取り付けて、熱溶着部4aを形成することにより、包装袋1を構成することができる(図13図19(a)参照)。
【0120】
上記支持フレーム18は、上述のように硬質の樹脂製の棒状であり、その断面は円形であり、内部は中空のストロー状のものであっても良いし、内部に硬質樹脂が詰まっている状態のものでも良い。尚、内部が中空状のストロー状のものは、軽量である点で利点がある。また、上記横断面は円形でも良いし、四角形状の角柱であっても良い。
【0121】
また、上記取付部材7を上記包装袋1の上縁部の中央部に取り付けた後、上記取付部材7の開口7cから内容物(例えばシャンプー等の液状体)を注入することができる。
【0122】
上記包装袋1は、上記ポンプディスペンサ10の取付部材7の雄螺子部7aの開口7c内に上記ポンプディスペンサ10の吸引管14、シリンダ13、ポンプ機構12(吸引管を含む吸引機構)を挿入し、ポンプディスペンサ10の雌螺子部11を上記雄螺子部7aに螺合した状態で、販売される(図14参照)。当然包装袋1の内部には液状体(例えばシャンプー等)が入っている。又は、詰め替え容器としては、ポンプディスペンサ10の存在しない状態、即ち、上記取付部材7の雄螺子部7aにキャップ9を螺合した状態で、販売される(図13参照)。当然包装袋1の内部には液状体(例えばシャンプー等)が入っている。
【0123】
この状態において、包装袋1の(ポンプディスペンサ10が装着された状態)、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15を押下すると、下向きの力は、直線的な支持脚18a,18b,18cに沿って下方に向けて発生し(図14、矢印D,D,D参照)、また、概略二等辺三角形18,18,18の各支持脚18a,18b,18cの鉛直方向とのなす角度θ4は約30度であるため(図12(a)参照)、上記各支持脚18a,18b,18cは各々略起立状態であって、曲げモーメントが発生し難い。当然に、ノズルヘッド15を押下すると、液状体が1回分ノズルヘッド15の出口15aから吐出される。
【0124】
また、支持脚18a~18cは、直線であり、下方に行くにつれて、末広がり状に外側に広がっており、しかも鉛直との角度θ4=約30度であるため、略起立状態であり、曲げモーメントが発生し難く、強度が高い。
【0125】
また、上記底辺18d~18fは底部側積層フィルム5上に位置しており、正三角形の各頂点部には上記支持脚18a~18cが位置しているので、各底辺18d~18fが独立して存在しているわけではなく、従って、上方から下方に向かう力が作用しても、底辺18d~18f(底辺部18’)が正三角形状(三角形状)を維持し得るため、上記ノズルヘッド15を繰り返し押下しても、強度が強い。
【0126】
このように、支持フレーム18の強度は高く、包装袋1が柔軟な樹脂製であっても、包装袋1自体は変形しない。
【0127】
また、詰め替え用の包装袋1の場合は、上記雌螺子部7にキャップ9を螺合して販売すれば良い(図13参照)。
【0128】
この場合、詰め替え用の包装袋1の場合は、キャップ9を取り外して、当初の空になった包装袋1のポンプディスペンサ10を、取付部材7の雄螺子部7aから取り外し、同一のポンプディスペンサ10を、新たに購入した詰め替え用の包装袋1の取付部材7の上下の開口7cに、その吸引管14、シリンダ13、ポンプ機構12(吸引管を含む吸引機構)を挿入し、雌螺子部11を上記雄螺子部7aに螺合して使用すれば良い。上記支持フレーム18の効果は、上記と同様である。
【0129】
尚、包装袋1をテーブルの上面に置いて、熱溶着部4d,4d’による自立状態でポンプディスペンサ10を使用するが(図14参照)、底辺18d~18fは当初は底部側積層フィルム5(上記熱溶着部4d,4d’より若干テーブルの上面より浮いている)上に位置しているが、ノズルヘッド15を押下すると、下縁部の熱溶着部4d,4d’が例えば外側に広がる等して、底部側積層フィルム5が上記テーブルの上面に接触することになる。しかしながら、包装袋1内の支持フレーム18により強度が保たれており、ノズルヘッド15を繰り返し押下しても包装袋1は潰れることはなく、自立状態を維持し得る。
【0130】
このように、当初より柔軟な包装袋1を使用し得るので、硬質樹脂の容器を使用しないため、硬質樹脂の使用量の大幅な削減を行うことができる。
【0131】
また従来品のように、硬質樹脂の容器に、詰め替え用の包装袋から、液体の内容物を移し替える必要がなく、ポンプディスペンサ10を入れ換えるだけで良いため、面倒な詰め替え作業を行う必要がない。
【0132】
また、詰め替え作業により、例えば液体ソープ等は、水が混ざることで品質劣化や、雑菌の増殖の原因となっていたが、詰め換え作業が必要ないので、このような原因となる事象を低減できる。
【0133】
また、柔軟な包装袋1を使用し得るので、梱包サイズがコンパクト化し、輸送時のCO2削減、コスト削減、保管効率の向上を実現することができる。
【0134】
(第4の実施形態) 図17
次に、第4の実施形態について説明する。
図15に示すように、硬質樹脂製の取付部材19の形状が、上記第1~第3の実施形態とは異なっている。取付部材19の筒状の雄螺子部19a(硬質樹脂製)の下面には略正方形の板状体20(硬質樹脂製)が一体的に水平に設けられており、上記取付部材19は、中心軸Cを中心に上下方向に貫通する開口19bが開口している(図15参照)。
【0135】
上記板状体20の左側縁20cには(図15(c)、図16図17参照)、第2の実施形態と同一の二等辺三角形状の第1の支持フレーム21が設けられている。即ち、第1の支持フレーム21の頂点部分21aが上記板状体20の左側縁20cの下面20c’に接続(接着)されており(図16参照)、上記頂点部分21aから三角形の2辺の直線状の支持脚21b,21b’が下方向けて設けられ、上記2辺の支持脚21b,21b’の各下端を結ぶ前後方向の底辺21cが水平に設けられており、全体として二等辺三角形状の第1の支持フレーム21が構成されている(図15(a)参照)。
【0136】
この二等辺三角形は、図15(a)に示すように、支持脚21b,21b’が長く、底辺21cが短く、上記頂点部分21aの角度θ6は例えば約30度(10度以上、45度以下の範囲内の何れかの角度)(θ6=10度、20度、30度等の角度)であり、支持脚21b,21b’の長さは底辺21cの長さの約2倍~約2.3倍(例えば2倍以上3倍以下)の長さとなっている。
【0137】
上記板状体20の右側縁20dには(図15(c)、図16図17参照)、第2の実施形態と同一の二等辺三角形状の支持フレーム21が設けられている。即ち、支持フレーム21の頂点部分21dが上記板状体20の右側縁20dの下面20d’に接続(接着)されており(図16参照)、上記頂点部分21dから三角形の2辺の支持脚21e,21e’が下方向けて設けられ、上記2辺の支持脚21e,21e’の各下端を結ぶ前後方向の底辺21fが水平に設けられており、全体として二等辺三角形状の第2の支持フレーム21が構成されている。
【0138】
この第2の支持フレーム21の二等辺三角形は上記第1の支持フレーム21と同じであり、図15(c)に示すように、支持脚21e,21e’が長く、底辺21fが短く、上記頂点部分21dの角度θ6は例えば約30度(10度以上、45度以下の範囲内の何れかの角度)(θ6=10度、20度、30度等の角度)であり、支持脚21e,21e’の長さは底辺21fの長さの約2倍~約2.3倍(例えば2倍以上3倍以下)の長さとなっている。
【0139】
また、図15(c)に示すように、上記第1、第2の支持フレーム21,21は、上記頂点部分21aより下方の底辺21c、及び、上記頂点部分21dより下方の底辺21fが、各々、左方向及び右方向に若干傾斜を以って末広がり状に設けられており、その傾斜角度は鉛直線Lに対して、θ5(=例えば約10度)(3度以上、45度以下の範囲内の何れかの角度)(θ5=8度、10度、20度、30度等の角度)であって、上記第1,第2の支持フレーム21,21は略起立状態である(図15(b)参照)。
【0140】
上記板状体20の前側縁20aには、第2の実施形態と同一の二等辺三角形状を上下逆にした逆二等辺三角形状の第3の支持フレーム21が設けられている(図15(b)参照)。即ち、第3の支持フレーム21の底辺21gが上記板状体20の前側縁20aの下面20a’に上記前側縁20aと平行に接続(接着)されており(図16参照)、上記底辺21gの両端部から、下方向けて支持脚21h,21h’が設けられており、上記支持脚21h,21h’の先端部は合体して頂点部21iが構成されている(図15(b)(c)、図17参照)。
【0141】
この第3の支持フレーム21の逆二等辺三角形は上記第1の支持フレーム21と同じであり(但し、逆である)、図15(b)に示すように、支持脚21h,21h’が長く、底辺21gが短く、上記頂点部分21iの角度θ6は例えば約30度(10度以上、45度以下の範囲内の何れかの角度)(θ6=10度、20度、30度等の角度)であり、支持脚21h,21h’の長さは底辺21gの長さの例えば約2倍~約2.3倍(例えば2倍以上3倍以下)の長さとなっている。
【0142】
上記板状体20の後側縁20bには、第2の実施形態と同一の二等辺三角形状を上下逆にした逆二等辺三角形状の第4の支持フレーム21が設けられている(図15(c)参照)。即ち、第4の支持フレーム21の底辺21jが上記板状体20の後側縁20bの下面20b’に上記後側縁20bと平行に接続(接着)されており(図16参照)、上記底辺21jの両端部から、下方向けて支持脚21k,21k’が設けられており、上記支持脚21k,21k’の先端部は合体して頂点部21nが構成されている(図15(c)、図17参照)。
【0143】
この第4の支持フレーム21の逆二等辺三角形は上記第1の支持フレーム21と同じであり(但し、逆である)、図15(c)に示すように、支持脚21k,21k’が長く、底辺21jが短く、上記頂点部分21nの角度θ6は例えば約30度(10度以上、45度以下の範囲内の何れかの角度)(θ6=10度、20度、30度等の角度)であり、支持脚21k,21k’の長さは底辺21jの長さの約2倍~約2.3倍(例えば2倍以上3倍以下)の長さとなっている。
【0144】
また、図15(c)に示すように、上記第3、第4の支持フレーム21、21は上記底辺21gより下方の頂点部分21i、及び、上記底辺21jより下方の頂点部分21nが、各々、前方向及び後方向に若干傾斜を以って末広がり状に設けられており、その傾斜角度は鉛直線Lに対して、θ5(=例えば約10度)(3度以上、45度以下の範囲内の何れかの角度)(θ5=8度、10度、20度、30度等の角度)であり、上記第3,第4の支持フレーム21,21は略起立状態である(図15(a)参照)。
【0145】
よって、上記第3の支持フレーム21の傾斜角度θ5は、上記第1、第2の支持フレーム21,21と同一であるため、上記頂点部分21iは上記底辺21c,21fと同一位置(同一水準位置)に位置している。また、上記第4の支持フレーム21の傾斜角度θ5は、上記第2の支持フレーム21と同一であるため、上記頂点部分21nは上記底辺21c,21fと同一位置(同一水準位置)に位置している。
【0146】
図15(c)(d)に示すように、上記第1~第4の支持フレーム21~21の底辺部分は、底辺21c,21fが前後方向に設けられ、この底辺21c,21fを左右辺とする仮想正方形の前辺の中央に、上記第3の支持フレーム21の頂点部21iが位置し、上記仮想正方形の後辺の中央に、上記第4の支持フレーム21の頂点部21nが位置するように構成されている。尚、上記板状体20の下面と頂点部分21a,21d、底辺21g,21jとの接続(接着)は、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15の繰り返し押下に耐えられるように強固に行われる。
【0147】
上記第1の支持フレーム21~第4の支持フレーム21は、硬質樹脂製の棒状であり、その横断面は円形であり、内部は中空のストロー状のものであっても良いし、内部が硬質樹脂が詰まっている状態のものでも良い。尚、内部がストロー状の中空のものは、軽量である点で優れている。また、横断面は円形であっても良いし、四角形状の角柱であっても良い。
【0148】
包装袋22の形状も、上記第1の実施形態~第3の実施形態の包装袋1の構成とは、多少異なる(図17参照)。上記包装袋22の下半部(下縁部)の形状は、上記第1の実施形態~第3の実施形態と同一である。
【0149】
包装袋22の底は、底部側積層フィルム5が設けられており(内容物が入っていない状態では底部側積層フィルム5は折り曲げられている、図4(b)参照)、該底部側積層フィルム5の表面側の下縁部と裏面側の下縁部には、表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3の各下縁部との間に、熱溶着部4d,4d’が設けられている。上記表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3との空間6に、内容物(例えばシャンプー等の液体)が入った状態では、図17に示すように、底部側積層フィルム5が前後方向に略水平となり、上記表裏の熱溶着部4d,4d’により、上記包装袋22は自立可能に設けられている。
【0150】
また、上記左右の熱溶着部4b,4cと上記下縁部の熱溶着部4d,4d’は、湾曲コーナ部4e,4e,4e,4eが4か所に形成されており、上記底部側積層フィルム5の左右両端部は、上記湾曲コーナ部4e,4e,4e,4eに沿って上方に湾曲した湾曲面5a,5a’が形成されている。
【0151】
尚、図17において、表面側積層フィルム2を「表」、「前」、裏面側積層フィルム3を「裏」、「後」、表面側積層フィルム2から裏面側積層フィルム3に向けて「表裏方向」、「前後方向」、図17に向かって左方向を「左」、図17に向かって右方向を「右」、左右方向を基準として上下方向を「上下」と定義する。また、図17において、左右方向から包装袋22の内側方向を向いた場合を「内側」、包装袋22の内側から左方向、又は、右方向を向いた場合を「外側」という。また、表面側積層フィルム2、裏面側積層フィルム3の上辺を「上縁部」、下辺を「下縁部」、左右辺を「左右側縁部」という。
【0152】
また、積層フィルム(表面側積層フィルム2、裏面側積層フィルム3、底部側積層フィルム5、上部側積層フィルム23)の材質構成は第1の実施形態と同様であり、上記包装袋22は、紙製の包装袋22の場合は、最外層に紙材を用い、中間層にバリアフィルム(例えばアルミニウム箔)、最内層にポリエチレンフィルム(シーラント層)を用い、その他の材質構成は上記の樹脂製の包装袋1(第1の実施形態)と同様である。
【0153】
包装袋22において、上記表面側積層フィルム2の上縁部と、上記裏面側積層フィルム3の上縁部には、水平の上部側積層フィルム23が設けられている。この上部側積層フィルム23の素材は、表面側積層フィルム2、裏面側積層フィルム3と同様であり、内側方向(内部方向)にシーラント層が位置するように設けられており、中央には上記取付部材19の雄螺子部19aを挿通し得る円形開口部23aが設けられている。
【0154】
そして、上記円形開口部23a内に内側から上記取付部材19の雄螺子部19aを挿入し、上記上部側積層フィルム23の内側のシーラント層に、板状体20の上面を熱溶着により接着する。
【0155】
図19(b)に示すように、上下の熱板25,25(下方の熱板25は短い)(熱板25の温度は樹脂の種類にもよるが、50℃~250℃程度、ポリエチレンフィルムと硬質樹脂の場合は90℃~300℃)を硬質樹脂の板状体20の上面に、上部側積層フィルム23を挟持した状態で、矢印H,H’方向に押圧して上記上部側積層フィルム23のシーラント層を上記板状体20の上面に熱溶着により接着する。尚、符号25aは上側の熱板25に設けられた貫通孔(雄螺子部19aを挿通させるため)である。
【0156】
上記上部側積層フィルム23の下面に図19(b)の方法により、取付部材19の板状体20の上面を熱溶着により接着し、その後、板状体20の下面に、第1~第4の支持フレーム21~21を接続(接着)し、その後、上面(上縁部)だけが開口した表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3と底部側積層フィルム5による包装袋22(熱溶着部4b,4c,4d,4d’,4eが形成されている)の上面の開口部から、上記取付部材19が接着された上記上部側積層フィルム23を、上記板状体20下方の上記第1~第4の支持フレーム21~21を包装袋22内に挿入し、上記上部側積層フィルム23の前方側縁(上縁部)を上記表面側積層フィルム2の上縁部に熱溶着により接着し、熱溶着部4fを形成し(図17参照)、上記上部側積層フィルム23の後方側縁(上縁部)を上記裏面側積層フィルム3の上縁部に熱溶着により接着し、熱溶着部4f’を形成し、これにより図17に示す包装袋22が形成される。
【0157】
即ち、上記上部側積層フィルム23(上記取付部材19と第1~第4の支持フレーム21~21が装着されている)の前方側縁と表面側積層フィルム2の上縁部とを熱溶着して一定幅の熱溶着部4fを形成し、上記上部側積層フィルム23の後方側縁と、裏面側積層フィルム3の上縁部とを熱溶着して一定幅の熱溶着部4f’を形成し、上記熱溶着部4f,4f’の左右両端部は左側の熱溶着部4bの上端部、右側の熱溶着部4cの上端部に達することで、上記上部側積層フィルム23によって、包装袋22の上縁部(前方側側縁と後方側側縁)が完全に閉鎖され気密状態となる。また、上記上部側積層フィルム23は、中央部分は水平であるが、左右方向は下方向けて湾曲部23b,23b’が形成されている。尚、上記上部側積層フィルム23は湾曲部23b,23b’を含めて前後方向には水平である。
【0158】
このような状態において、上記板状体20の上面には上記上部側積層フィルム23が接着されており、上記上部側積層フィルム23によって、上記取付部材19の開口19bにて包装袋22の内部と外部が連通しており、それ以外(板状体20の上面等)は気密状態が保持されている。
【0159】
上記包装袋22は、上部に水平な上部側積層フィルム23と、底部に水平な底部側積層フィルム5の各前方側縁部と、各後方側縁部と、表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3の各周辺部を熱溶着(熱溶着部4b,4c,4d,4d’,4f,4f’,4e)することにより筒状に接続された自立可能な柔軟な包装袋22であって、雄螺子部19aと該雄螺子部19aの下方の板状体20からなり、上下に貫通する開口19bを有する硬質樹脂からなる取付部材19を、上記上部側積層フィルム23の円形開口部23aを介して上記雄螺子部19aを上記上部側積層フィルム23の内側から上記上部側積層フィルム23外に挿通して、上記板状体20の上面と上記上部側積層フィルム23の内側面を気密状態で固定することで、上記開口19bにより上記包装袋22の内部と外部とが連通されるように構成される。
即ち、雄螺子部19aと該雄螺子部19aの下方の板状体20からなり、上下に貫通する開口19bを有する硬質樹脂からなる取付部材19を、上記上部側積層フィルム23の円形開口部23aを介して上記雄螺子部19aを上記上部側積層フィルム23の内側から上記上部側積層フィルム23外に挿通して、上記板状体20の上面と上記上部側積層フィルム23の内側面を熱溶着して気密状態で固定し(図19(b)参照)、上記板状体20の下面に第1~第4の支持フレーム21~21が接続され、上記包装袋22は、上部に水平な上部側積層フィルム23の前方側縁と後方側縁と、底部に水平な底部側積層フィルム5の前方側縁部と後方側縁部と、表面側積層フィルム2と裏面側積層フィルム3の各周辺部(上縁部、下縁部、左右側縁部)を熱溶着(熱溶着部4b,4c,4d,4d’,4f,4f’,4e)することにより、筒状に接続された自立可能な柔軟な包装袋22を構成する(図17参照)。
【0160】
上記取付部材19の板状体20の下面側(包装袋22内)には上記第1~第4の支持フレーム21~21が設けられている(図17参照)。即ち、上記水平板20の前側縁20aの下面には逆二等辺三角形状の第3の支持フレーム21が設けられ、その頂点部分21iは底部側積層フィルム5の前縁に位置しており、上記水平板20の後側縁20bの下面には逆二等辺三角形状の第4の支持フレーム21が設けられ、その頂点部分21nは底部側積層フィルム5の後縁に位置しており、上記水平板20の左側縁20cの下面には二等辺三角形状の第1の支持フレーム21が設けられ、その底辺21cが上記底部側積層フィルム5の左側の前後方向に位置しており、上記水平板20の右側縁20dの下面には二等辺三角形状の第2の支持フレーム21が設けられ、その底辺21fが上記底部側積層フィルム5の右側の前後方向に位置している。
【0161】
また、上記取付部材19(上部側積層フィルム23と共に)を上記包装袋22の上縁部の中央部に取り付けた後、上記取付部材19の開口19bから内容物(例えばシャンプー等)を注入することができる。
【0162】
上記包装袋22は、取付部材19の雄螺子部19aの開口19b内に、上記ポンプディスペンサ10の吸引管14、シリンダ13、ポンプ機構12(吸引管を含む吸引機構)を挿入し、上記ポンプディスペンサ10の雌螺子部11を上記雄螺子部19aに螺合した状態で、販売される(図18参照)。当然包装袋22の内部には液状体(例えばシャンプー等)が入っている。又は、詰め替え容器としては、ポンプディスペンサ10の存在しない状態、即ち、上記取付部材19の雄螺子部19aにキャップ9を螺合した状態で、販売される(図17参照)。当然包装袋22の内部には液状体(例えばシャンプー等)が入っている。
【0163】
この状態において、包装袋22の(ポンプディスペンサ10が装着された状態)、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15を押下すると、板状板20を介して、下向きの力は、逆二等辺三角形状の第3、第4の支持フレーム21,21の直線的な支持脚21h,21h’と、直線的な支持脚21k,21k’に伝達され、下向きの力E,Eとして作用し(図18参照)、しかも、鉛直線Lと第3、第4の支持フレーム21,21の角度は約10度(=θ5)であり、第3、第4の支持フレーム21,21は直線の略起立状態なので、曲げモーメントは発生せず、第3、第4の支持フレーム21,21の強度が高い。尚、上記板状体20は、下向きの力が、上記底辺21gと上記底辺21jに面状或いは線状に作用するので、上記底辺21g,21jの中央の一点が下方に作用するわけではなく、この点においても曲げモーメントが発生し難いという利点がある。当然に、ノズルヘッド15を押下すると、液状体が1回分ノズルヘッド15の出口15aから吐出される。
【0164】
また、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15を押下すると、板状体20を介して、下向きの力は、二等辺三角形状の第1、第2の支持フレーム21,21の直線的な支持脚21b,21b’と、直線的な支持脚21e,21e’に伝達され、下向きの力F,Fとして作用し(図18参照)、しかも、鉛直線Lと第1、第2の支持フレーム21,21の鉛直線Lとのなす角度は約10度(=θ5)であり、第1、第2の支持フレーム21,21は略起立状態なので、曲げモーメントは発生せず、支持フレーム21,21の強度が高い。また、上記板状体20は、下向きの力が、左側縁20cの中央に位置する上記頂点部分21aと、右側縁20dの中央に位置する上記頂点部分21dに作用するので、この点においても曲げモーメントが発生し難いという利点がある。
【0165】
また、上記第1~第4の支持フレーム21~21の前後方向の底辺21c,21f、及び、下方の頂点21i,21nは底部側積層フィルム5の中央部分に位置しており、上記底辺21c,21f、上記頂点部分21i,21nにて底部積層フォルム5の中央に、仮想正方形を形成し、安定しているので、柔軟な包装袋22であっても容易に潰れることはない。
【0166】
このように、第1~第4の支持フレーム21~21の強度は高く、包装袋22が柔軟な樹脂製であっても、包装袋22自体は潰れることはない。
【0167】
また、詰め替え用の包装袋22の場合は、上記雄螺子部19aにキャップ9を螺合して販売すれば良い(図17参照)。
【0168】
この場合、詰め替え用の包装袋1の場合は、キャップ9を取り外して、当初の空になった包装袋22のポンプディスペンサ10を、取付部材19の雄螺子部19aから取り外し、同一のポンプディスペンサ10を、新たに購入した詰め替え用の包装袋22の取付部材19の雄螺子部19aの上下の開口19bに、その吸引管14、シリンダ13、ポンプ機構12(吸引管を含む吸引機構)を挿入し、雌螺子部11を上記雄螺子部7aに螺合して使用すれば良い。上記支持フレーム18の効果は、上記と同様である。
【0169】
尚、包装袋22をテーブルの上面に置いて、熱溶着部4d,4d’による自立状態でポンプディスペンサ10を使用するが、底辺21c,21f、頂点部分21i,21nは当初は底部側積層フィルム5(上記熱溶着部4d,4d’より若干テーブルの上面より浮いている)上に位置しているが、ノズルヘッド15を繰り返し押下すると、熱溶着部4d,4d’が例えば外側に広がる等して、底部側積層フィルム5が上記テーブルの上面に接触することになる。しかしながら、包装袋22内の第1~第4の支持フレーム21~21により強度が保たれており、ノズルヘッド15を繰り返し押下しても包装袋22は潰れることはなく、自立状態を維持し得る。
【0170】
このように、当初より柔軟な包装袋22を使用し得るので、硬質樹脂の容器を使用しないため、硬質樹脂の使用量の大幅な削減を行うことができる。
【0171】
また、従来品のように、硬質樹脂の容器に、詰め替え用の包装袋から、液体の内容物を移し替える必要がなく、ポンプディスペンサ10を入れ換えるだけで良いため、面倒な詰め替え作業を行う必要がない。
【0172】
また、詰め替え作業により、例えば液体ソープ等は、水が混ざることで品質劣化や、雑菌の増殖の原因となっていたが、詰め換え作業が必要ないので、このような原因となる事象を低減できる。
【0173】
また、柔軟な包装袋22を使用し得るので、梱包サイズがコンパクト化し、輸送時のCO2削減、コスト削減、保管効率の向上を実現することができる。
【実施例
【0174】
1 第1の実施形態の実施例
第1の実施形態の図5に示す包装袋1(ポンプディスペンサ10付)において、包装袋1を水平のテーブル上に自立させ(底部側積層フィルム5は前後方向に水平の状態)、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15を1000回押下した(包装袋1内は空の状態)。当初は、支持フレーム8の底辺8cは底部側積層フィルム5上に位置していたが、下部の熱溶着部4d,4d’が外側に広がり、底部側積層フィルム5がテーブル上に接地した状態となった。しかしながら、包装袋1は潰れることなく、最後まで、自立状態を保持し、支持フレーム8も当初の形状を維持した。
【0175】
2 第2の実施形態の実施例
第2の実施形態の図11に示す包装袋1(ポンプディスペンサ10付)において、包装袋1を水平のテーブル上に自立させ(底部側積層フィルム5は前後方向に水平の状態)、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15を1000回押下した(包装袋1内は空の状態)。当初は、第1、第2の支持フレーム17,17の底辺17c,17fは底部側積層フィルム5上に位置していたが、下部の熱溶着部4d,4d’が外側に広がり、底部側積層フィルム5がテーブル上に接地した状態となった。しかしながら、包装袋1は潰れることなく、最後まで、自立状態を保持し、第1、第2の支持フレーム17,17も当初の形状を維持した。
【0176】
3 第3の実施形態の実施例
第3の実施形態の図14に示す包装袋1(ポンプディスペンサ10付)において、包装袋1を水平のテーブル上に自立させ(底部側積層フィルム5は前後方向に水平の状態)、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15を1000回押下した(包装袋1内は空の状態)。当初は、支持フレーム18の正三角形の底辺部18’は底部側積層フィルム5上に位置していたが、下部の熱溶着部4d,4d’が外側に広がり、底部側積層フィルム5がテーブル上に接地した状態となった。しかしながら、包装袋1は潰れることなく、最後まで、自立状態を保持し、支持フレーム18は、当初の形状を維持した。
【0177】
4 第4の実施形態の実施例
第4の実施形態の図18に示す包装袋22(ポンプディスペンサ10付)において、包装袋22を水平のテーブル上に筒状に自立させ(底部側積層フィルム5及び上部側積層フィルム23は各々前後方向に水平の状態)、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15を1000回押下した(包装袋22内は空の状態)。当初は、第1~第4の支持フレーム21~21の底辺21c,21f、頂点21i,21nは底部側積層フィルム5上に位置していたが、下部の熱溶着部4d,4d’が外側に広がり、底部側積層フィルム5がテーブル上に接地した状態となった。しかしながら、包装袋22は潰れることなく、最後まで、自立状態を保持し、第1~第4の支持フレーム21~21は、当初の形状を維持した。
【0178】
これらの実験により、第1~第4の実施形態の各支持フレームは、曲げモーメントの発生が無く、強度が高く、包装袋1,22は潰れることがない、ということがわかった。
【0179】
以上のように、本発明によれば以下の効果が得られる。
(第1の実施形態の効果)
柔軟な包装袋1の内部に硬質樹脂による支持フレーム8が入っているので、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15を下方に押圧すると、下方向の力は基部7bを介して、略二等辺三角形状の支持フレーム8に伝達され、各支持脚8a,8bは直線であるから、曲げモーメントが発生し難く、上記ノズルヘッド15を繰り返し押下しても支持フレーム8は変形せずに強度が高い。よって、包装袋1は柔軟なフィルムであっても、包装袋1が上下方向に押し潰されることなく、最後まで内容物をポンプ10で吐出することができる。詰め替え用の包装袋1の場合は、上記雄螺子部7bにキャップ9が螺合されているが、上記キャップ9を外し当初のポンプディスペンサ10を挿入することで、上記と同様の作用効果を得ることができる。
【0180】
また、上記円形リング8dを設けることで、例えば包装袋1の内容物が減少した状態であっても、包装袋1の自立性を高めることができる。
【0181】
また、上記支持フレーム8は、略二等辺三角形状であるが、支持脚8a,8bが長い二等辺三角形状となり、略起立状態なので、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサ10のノズルヘッド15の押下を繰り返しても、包装袋1の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0182】
また、上記支持フレーム8の一対の直線の支持脚8a,8bは、鉛直線Lに対して3度以上45度以下の何れかの角度に末広がり状に設けられているため、略起立状態であり、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサ10のノズルヘッド15の押下を繰り返しても、包装袋1の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0183】
(第2の実施形態の効果)
柔軟な包装袋1の内部に硬質樹脂による第1、第2の支持フレーム17,17が入っているので、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15を下方に押圧すると、下方向の力は基部7bを介して、二等辺三角形状の第1、第2の支持フレーム17,17に各々伝達され、各支持脚17b,17b’、17e,17e’は直線であるから、曲げモーメントが発生し難く、上記ノズルヘッド15を繰り返し押下しても二等辺三角形状の第1、第2の支持フレーム17,17は変形せずに強度が高い。よって、包装袋1は柔軟なフィルムであっても、包装袋1が上下方向に押し潰されることはなく、最後まで内容物をポンプ10で吐出することができる。詰め替え用の包装袋1の場合は、上記雄螺子部7あにキャップ9が螺合されているが、上記キャップ9を外し当初のポンプディスペンサ10を挿入し螺合することで、上記と同様の作用効果を得ることができる。
【0184】
また、上記第1、第2の支持フレーム17,17は、二等辺三角形状であるが、支持脚が長い二等辺三角形状となり、略起立状態なので、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサ10のノズルヘッド15の押下を繰り返しても、包装袋1の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0185】
また、上記第1、第2の支持フレーム17,17の一対の直線の支持脚17b,17b’、17e,17e’は、鉛直線Lに対して3度以上45度以下の何れかの角度に末広がり状に設けられているため、略起立状態であり、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサ10のノズルヘッド15の押下を繰り返しても、包装袋1の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0186】
(第3の実施形態の効果)
柔軟な包装袋1の内部に硬質樹脂による略三角錐状の支持フレーム18が入っているので、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15を下方に押圧すると、下方向の力は基部7bを介して、略三角錐状の支持フレーム18の各支持脚18a~18cに伝達され、上記下方向の力は、上記支持フレーム18の上記各支持脚18a~18cに伝達され、各支持脚は直線であるから、曲げモーメントが発生し難く、支持フレーム18は変形せずに強度が高い。よって、包装袋1は柔軟なフィルムであっても、包装袋1内に上記支持フレーム18が存在するので、包装袋1が上下方向に押し潰されることなく、最後まで内容物をポンプで吐出することができる。詰め替え用の包装袋1の場合は、上記雄螺子部7aにキャップ9が螺合されているが、上記キャップ9を外し当初のポンプディスペンサ10を挿入し螺合することで、上記と同様の作用効果を得ることができる。
【0187】
また、上記支持フレーム18の3本の直線の支持脚18a~18cは、鉛直線Lに対して10度以上45度以下の何れかの角度に末広がり状に設けられているため、略起立状態であり、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサ10のノズルヘッド15の押下を繰り返しても、包装袋1の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0188】
(第4の実施形態の効果)
柔軟な包装袋22の内部に硬質樹脂による第1~第4の支持フレーム21~21が入っているので、ポンプディスペンサ10のノズルヘッド15を下方に押圧すると、下方向の力は板状体20を介して、略二等辺三角形状の第1~第4の支持フレーム21~21に各々伝達され、上記下方向の力は、第1~第4の支持フレーム21~21の各一対の略起立状態の各支持脚21b,21b’、21e,21e’、21h,21h’、21k,21k’に伝達され、各支持脚は直線であるから、曲げモーメントが発生し難く、上記ノズルヘッド15を繰り返し押下しても略二等辺三角形状の第1~第4の支持フレーム21~21は変形せずに強度が高い。よって、包装袋22は柔軟なフィルムであっても、包装袋22が上下方向に押し潰されることなく、最後まで内容物をポンプで吐出することができる。詰め替え用の包装袋22の場合は、上記雄螺子部19aにキャップ9が螺合されているが、上記キャップ9を外し当初のポンプディスペンサ10を挿入し螺合することで、上記と同様の作用効果を得ることができる。また、左右方向に二等辺三角形状の第1,第2の支持フレーム21,21、前後方向に逆二等辺三角形状の第3,第4の支持フレーム21,21を用いているので、安定性が高く、包装袋22が容易に潰れない。
【0189】
また、上記第1~第4の支持フレーム21~21は、支持脚が長い二等辺三角形状又は逆二等辺三角形状となり、略起立状態なので、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサ10のノズルヘッド15の押下を繰り返しても、包装袋22の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0190】
また、上記第1~第4の支持フレーム21~21の一対の直線の支持脚は、鉛直線に対して3度以上45度以下の何れかの角度に末広がり状に設けられているため、略起立状態であり、曲げモーメントが発生し難く、従ってポンプディスペンサ10のノズルヘッド15の押下を繰り返しても、包装袋の内容物の最後まで、押し潰されることがない。
【0191】
(第1~第4の実施形態に共通の効果)
また、各支持フレームの内部が中空であるので、各支持フレームの強度を確保し得ると共に、樹脂の使用量を軽減できるし、包装袋1,22の全体として軽量化を行うことができる。
【0192】
また、当初より柔軟な包装袋1,22を使用し得るので、硬質樹脂の容器を使用しないため、硬質樹脂の使用量の削減を行うことができる。
【0193】
また、従来品のように、硬質樹脂の容器に、詰め替え用の包装袋から、液体の内容物を移し替える必要がなく、ポンプディスペンサを入れ換えるだけで良いため、面倒な詰め替え作業を行う必要がない。
【0194】
また、詰め替え作業により、例えば液体ソープ等は、水が混ざることで品質劣化や、雑菌の増殖の原因となっていたが、詰め換え作業が必要ないので、このような原因となる事象を低減できる。
【0195】
また、柔軟な包装袋を使用し得るので、梱包サイズがコンパクト化し、輸送時のCO2削減、コスト削減、保管効率の向上を実現することができる。
【0196】
また、ポンプディスペンサ10を何回でも使用することができ、省エネ効果が高い。
【産業上の利用可能性】
【0197】
本発明に係る包装袋によれば、硬質樹脂の容器を使用しないため、硬質樹脂の使用量を大幅に削減することができ、環境に配慮した包装袋を実現することができる。
【符号の説明】
【0198】
1 包装袋
2 表面側積層フィルム
3 裏面側積層フィルム
4a,4b,4c 熱溶着部
4d,4d’ 熱溶着部
5 底部側積層フィルム
7 取付部材
7a 雄螺子部
7b 基部
7c 開口
7d’,7e’ 肉厚部
7e’,7f’,7g’ 肉厚部
8 支持フレーム
8a,8b 支持脚
8c 底辺
8d 底部円形リング(円形リング)
9 キャップ
10 ポンプディスペンサ
11 雌螺子部
17 第1の支持フレーム
17 第2の支持フレーム
17a 頂点部分
17b,17b’ 支持脚
17c 底辺
17d 頂点部分
17e,17e’ 支持脚
17f 底辺
18 支持フレーム
18’ 底辺部
18a,18b,18c 支持脚
18a’,18b’,18c’ 上端部
18d,18e,18f 底辺(接続棒)
19 取付部材
19a 雄螺子部
19b 開口
20 板状体
20a 前側縁
20b 後側縁
20c 左側縁
20d 右側縁
20a’,20b’,20c’,20d’ 下面
21 第1の支持フレーム
21 第2の支持フレーム
21 第3の支持フレーム
21 第4の支持フレーム
21a 頂点部分
21d 頂点部分
21i 頂点部分
21n 頂点部分
21b,21b’ 支持脚
21e,21e’ 支持脚
21h,21h’ 支持脚
21k,21k’ 支持脚
21c 底辺
21f 底辺
21g 底辺
21j 底辺
22 包装袋
23 上部側積層フィルム
23a 円形開口部(開口部)
θ1,θ2,θ3,θ4,θ5,θ6 角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
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図19