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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-06
(45)【発行日】2023-06-14
(54)【発明の名称】ギフト贈呈システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20230607BHJP
【FI】
G06Q30/0601 330
G06Q30/0601 302
G06Q30/0601 340
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023002450
(22)【出願日】2023-01-11
【審査請求日】2023-01-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520185650
【氏名又は名称】デジタルバード株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097548
【弁理士】
【氏名又は名称】保立 浩一
(72)【発明者】
【氏名】小川 博文
【審査官】石坂 博明
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-233692(JP,A)
【文献】特開2002-024944(JP,A)
【文献】特開2022-177766(JP,A)
【文献】特開2022-091386(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0203942(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
贈り主が被贈呈者にギフトを贈呈する際に使用されるギフト贈呈システムであって、
贈り主が操作する端末である贈り主端末及び被贈呈者が操作する被贈呈者端末がネットワークを介してアクセスすることが可能なサーバーと、
記憶部と
を備えており、
記憶部には、ギフト情報マスタファイルと、候補選定ギフト情報ファイルとが記憶されており、
ギフト情報マスタファイルは、被贈呈者に贈呈され得る各ギフトの情報を記録したファイルであり、
候補選定ギフト情報ファイルは、ギフト情報マスタファイルに記録されているギフトのうち贈り主がギフトの候補として選定した複数のギフトの情報を記録したファイルであり、
サーバーは贈り主端末に対して候補選定ページを提供することが可能であるととともに、サーバーには候補選定ギフト登録プログラムが実装されており、
候補選定ページは、ギフト情報マスタファイルに記録された各ギフトについて贈呈する候補として選定するかどうかを入力できるページであって、候補選定ギフト登録プログラムを実行可能なページであり、
候補選定ギフト登録プログラムは、候補選定ページで選定されたギフトを候補ギフトとして候補選定ギフト情報ファイルに記録するプログラムであり、
候補選定ギフト情報ファイルに記録されたギフト候補のうちから一のギフトを抽選して決定するギフト抽選手段が設けられており、
ギフト抽選手段は、被贈呈者端末にギフト受領ページを提供する手段であって、ギフト受領ページが被贈呈者端末に表示された状態で動作するギフト抽選プログラムを含んでおり、
ギフト抽選プログラムは、候補選定ギフト情報ファイルに記録されているギフトの中から抽選により一のギフトを決定するプログラムであって、カプセルトイ払い出し機を模した画像を被贈呈者端末に表示し、カプセルトイが払い出される状態を模した画像を被贈呈者端末における操作に従って表示するとともに、抽選により何が贈呈されるギフトとして決定されたのかを、カプセルから玩具が取り出されるのを模した状態で被贈呈者端末に表示して告知するプログラムであることを特徴とするギフト贈呈システム。
【請求項2】
前記候補選定ギフト登録プログラムは、価格の異なるギフトについても候補ギフトとして前記候補選定ギフト情報ファイルに記録できるプログラムであり、
候補ギフトとして選定されたギフトのうち最も高い価格のギフトの当該価格を販売額として贈り主と間で決済する決済モジュールが設けられており、
前記ギフト抽選プログラムにより決定されたギフトの価格が販売額よりも安い場合、当該価格と販売額との差額を返金するために当該差額を出力する差額出力モジュールが設けられていることを特徴とする請求項1記載のギフト贈呈システム。
【請求項3】
前記ギフト抽選手段は、前記候補選定ページで選定された候補ギフトを被贈呈者端末に表示することなくギフト抽選プログラムを実行する手段であることを特徴とする請求項1又は2記載のギフト贈呈システム。
【請求項4】
前記ギフト抽選手段は、前記候補選定ページで選定された候補ギフトを被贈呈者端末に表示した上でギフト抽選プログラムを実行する手段であることを特徴とする請求項1又は2記載のギフト贈呈システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願の発明は、贈り主が被贈呈者にギフトを贈呈する際に使用されるシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
日本人は贈り物が好きな人種であるといわれている。贈り物をすることは、対人関係を円滑にする上で不可欠といってもよく、友人、知人、仕事上の関係者などに盛んに贈り物がされている。このうち、カタログに記載されたギフトを被贈呈者が選んで贈呈を受けることができるカタログギフトは、被贈呈者の嗜好を反映したギフトを贈ることができるため、盛んに利用されている。
このようなカタログギフトについても、ITの利用が図られており、被贈呈者がウェブサイト上でカタログ掲載品の選択ができるようにしたサービスも登場している。また、特許文献1では、贈り主がカタログ掲載品を選んでオーダーメイドでカタログギフトを構成して被贈呈者に贈呈する技術も紹介されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-11524号公報
【文献】特開2020-11004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなカタログギフトは、ギフトを被贈呈者が選択できるので、被贈呈者の嗜好に合ったギフト、被贈呈者が欲しいと思っていたギフトを容易に選ぶことができるという点では、好適である。しかしながら、他方、ギフトには、何が貰えるかわからないから良いという面もある。何が貰えるんだろうというワクワク感は、カタログギフトでは得られない。
本願の発明は、上記の点を考慮して為されたものであり、贈り主がギフトを選択するということを考慮しつつも、何が貰えるんだろうというワクワク感を被贈呈者に与えることを可能にし、さらにゲーム性も加味したギフト贈呈を可能するためのシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、この明細書において、ギフト贈呈システムの発明が開示される。開示された発明に係るギフト贈呈システムは、贈り主が被贈呈者にギフトを贈呈する際に使用されるギフト贈呈システムであって、贈り主が操作する端末である贈り主端末及び被贈呈者が操作する被贈呈者端末がネットワークを介してアクセスすることが可能なサーバーと、記憶部とを備えている。
記憶部には、ギフト情報マスタファイルと、候補選定ギフト情報ファイルとが記憶されている。
ギフト情報マスタファイルは、被贈呈者に贈呈され得る各ギフトの情報を記録したファイルである。
候補選定ギフト情報ファイルは、ギフト情報マスタファイルに記録されているギフトのうち贈り主がギフトの候補として選定した複数のギフトの情報を記録したファイルである。
サーバーは贈り主端末に対して候補選定ページを提供することが可能であるととともに、サーバーには候補選定ギフト登録プログラムが実装されている。
候補選定ページは、ギフト情報マスタファイルに記録された各ギフトについて贈呈する候補として選定するかどうかを入力できるページであって、候補選定ギフト登録プログラムを実行可能なページである。
候補選定ギフト登録プログラムは、候補選定ページで選定されたギフトを候補ギフトとして候補選定ギフト情報ファイルに記録するプログラムである。
候補選定ギフト情報ファイルに記録されたギフト候補のうちから一のギフトを抽選して決定するギフト抽選手段が設けられている。
ギフト抽選手段は、被贈呈者端末にギフト受領ページを提供する手段であって、ギフト受領ページが被贈呈者端末に表示された状態で動作するギフト抽選プログラムを含んでいる。
ギフト抽選プログラムは、候補選定ギフト情報ファイルに記録されているギフトの中から抽選により一のギフトを決定するプログラムであって、カプセルトイ払い出し機を模した画像を被贈呈者端末に表示し、カプセルトイが払い出される状態を模した画像を被贈呈者端末における操作に従って表示するとともに、抽選により何が贈呈されるギフトとして決定されたのかを、カプセルから玩具が取り出されるのを模した状態で被贈呈者端末に表示して告知するプログラムである。
また、このギフト贈呈システムは、
候補選定ギフト登録プログラムが、価格の異なるギフトについても候補ギフトとして前記候補選定ギフト情報ファイルに記録できるプログラムであり、
候補ギフトとして選定されたギフトのうち最も高い価格のギフトの当該価格を販売額として贈り主と間で決済する決済モジュールが設けられており、
ギフト抽選プログラムにより決定されたギフトの価格が販売額よりも安い場合、当該価格と販売額との差額を支払うために出力する差額出力モジュールが設けられている
という構成を持ち得る。
また、このギフト贈呈システムにおいて、ギフト抽選手段は、候補選定ページで選定された候補ギフトを被贈呈者端末に表示することなくギフト抽選プログラムを実行する手段であり得る。
また、このギフト贈呈システムにおいて、ギフト抽選手段は、候補選定ページで選定された候補ギフトを被贈呈者端末に表示した上でギフト抽選プログラムを実行する手段であり得る。
【発明の効果】
【0006】
以下に説明する通り、開示された発明に係るギフト贈呈システムによれば、被贈呈者は何が貰えるんだろうというワクワク感を持ちながら被贈呈者端末において決定ギフトの告知がされるので、ギフト本来の醍醐味が味わえることになる。その一方、候補選定ギフトは贈り主が選ぶので、こういったものを貰って欲しいという贈り主の気持ちも反映されることになり、両者にとって好適なシステムとなっている。
その上、カプセルトイ払い出し機でカプセルトイを払い出す状態を模した画面を被贈呈者端末に表示しながら抽選が行われ、被贈呈者はカプセルトイ払い出し機でギフトが払い出されたような印象を持つので、ゲーム感覚も加味された状態でギフトが贈呈される。このため、エンターテイメント性も兼ね備えたギフト贈呈となる。
また、価格の異なるギフトを候補ギフトとして選定することができる構成によれば、候補として選定できるギフトの幅(種類)が広がる。この場合も、差額出力モジュールが設けられていて差額が贈り主に返金されるので、贈り主が損をすることはない。
また、同一の価格のギフトのみを候補ギフトとして選定できる構成によれば、差額の計算や返金のための構成が不要になるので、システムが簡略化されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態のギフト贈呈システムの概略図である。
図2】ギフト販売情報ファイルの構造を示した概略図である。
図3】ギフト情報マスタファイルの構造を示した概略図である。
図4】候補選定ギフト情報ファイルの構造を示した概略図である。
図5】ギフト事業者がギフトサーバーで提供しているギフトサイトの各ページの一例を示した概略図である。
図6】疑似カプセルトイギフトの発行に際して作成されるギフトカード一例を示した概略図である。
図7】ギフト受領ページの一例を示した概略図である。
図8】ギフト受領ページの一例を示した概略図である。
図9】受領ギフト決定モジュールの概略を示したフローチャートである。
図10】特別特典の抽選に当たった際のギフト受領ページの一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、この出願の発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。図1は、実施形態のギフト贈呈システムの概略図である。
実施形態のギフト贈呈システムは、贈り主が被贈呈者にギフトを贈呈する際に使用されるシステムである。図1に示すように、実施形態のギフト贈呈システムは、贈り主が操作する端末である贈り主端末3及び被贈呈者が操作する被贈呈者端末4がネットワークを介してアクセスすることが可能なサーバー1と、記憶部2とを備えている。
【0009】
この実施形態では、ネットワークはインターネット100であり、したがってサーバー1はウェブサーバーである。ギフトは、ギフトをギフト事業者によって贈り主に販売され、被贈呈者に贈呈される。サーバー1は、このギフト事業者によって運営・管理されており、以下、ギフトサーバー1と呼ぶ。ギフトサーバー1は単体のサーバーである必要はなく、複数のサーバーコンピューターによってギフトサーバー1が構成されている場合もある。
【0010】
記憶部2は、ギフトサーバー1に設けられたハードディスク等のストレージであるが、ストレージサーバーのようにギフトサーバー1とは別のサーバーに設けられている場合もある。記憶部2についても、1個のみである必要はなく、複数設けられていてファイルが別々の記憶部2に記憶されていてもよい。
贈り主端末3や被贈呈者端末4は、インターネット100を介してギフトサーバー1にアクセスできるものであれば、特に制限なく用いることができるが、典型的にはスマートフォン又はPCである。
【0011】
実施形態のギフト贈呈システムは、最終的には1個のギフトが被贈呈者に贈呈され、その1個のギフトが販売された形を取るものの、初期的には複数のギフトをギフト候補として贈り主に選んでもらい、その中から1個のギフトを贈呈する形を取る。そして、この実施形態では、1個のギフトの贈呈は、贈り主が選んだものの中から抽選する形を取り、この際、カプセルトイ払い出し機を模したページを被贈呈者端末4に抽選を行うようになっている。以下、このような構成により贈呈されるギフトを疑似カプセルトイギフトと呼ぶ。
【0012】
ギフトサーバー1の主要な機能の一つは、ギフトの販売である。この実施形態では、疑似カプセルトイギフトが贈呈されるから、販売に際してギフト候補の選定を贈り主に行わせる。以下、この点について説明する。
図1に示すように、ギフト販売やギフト候補選定のためのファイルとして、記憶部2には、ギフト販売情報ファイル21、ギフト情報マスタファイル22、候補選定ギフト情報ファイル23等が記憶されている。
【0013】
図2は、ギフト販売情報ファイル21の構造を示した概略図である。ギフト販売情報ファイル21は、各ギフト販売の情報を記録したデータベースファイルである。図2に示すように、ギフト販売情報ファイル21は、「販売ID」、「会員ID」、「贈り主名」、「販売額」、「販売日」、「被贈呈者用PW」、「抽選日」、「決定ギフト」等のフィールドから成るレコードを多数記録している。
【0014】
「販売ID」は、各販売を特定する情報が記録されるフィールドである。この実施形態では、贈り主へのギフトの販売は会員登録をしてもらって行う構成となっており、記憶部2には、不図示の会員情報ファイルが記憶されている。会員情報ファイルは、各会員の個人情報を記録したデータベースファイルであり、会員IDにより一意に識別されている。
「会員ID」は、ギフトの販売先としての贈り主の会員IDを記録したフィールドである。
「贈り主名」は、会員情報ファイルに記録されている会員の氏名(団体や法人の場合には名称)が転記されるフィールドである。「販売額」は、後述するように、候補として選定されたギフトのうち最も高い販売額が記録されるフィールドである。
「被贈呈者用PW」は、被贈呈者がギフトサイトにログインするためのパスワードが記録されるフィールドである。
また、「抽選日」は、贈呈するギフトを抽選により決定した日が記録されるフィールドであり、「決定ギフト」は決定されたギフトのギフトIDが記録されるフィールドである。
【0015】
図3は、ギフト情報マスタファイル22の構造を示した概略図である。ギフト情報マスタファイル22は、ギフト候補になり得る商品又はサービスの情報を記録したデータベースファイルであり、ギフト事業者が仕入れて販売できる各種商品又はサービスの情報を記録したファイルである。尚、サービスの場合、サービスの利用券のようなものが被贈呈者に提供される場合が多い。
【0016】
図3に示すように、ギフト情報マスタファイル22は、「ギフトID」、「ギフト名」、「販売額」、「ジャンルID」、「ジャンル名」、「仕入れ先ID」、「イメージファイル名」等のフィールドから成るレコードを多数記録している。ギフトIDは各ギフトを特定する情報であり、販売額は当該ギフトについて贈り主に販売する際の価額である。ジャンルIDは、当該ギフトのジャンルの特定情報である。仕入れ先IDは、当該ギフトの仕入れ先の事業者の特定情報である。イメージファイル名は、当該ギフトの内容をイメージで示すイメージファイルのファイル名であり、この例ではパス名を含めて記録されるようになっている。この他、図示はされていないが、各ギフトの内容について説明したテキストを記録したフィールドも設けられている。
【0017】
図4は、候補選定ギフト情報ファイル23の構造を示した概略図である。候補選定ギフト情報ファイル23は、1個の販売IDに対して一つのファイルが作成されて記憶部2に記憶される。例えば、販売IDをファイル名にすることで、販売IDにより特定可能なファイルとされる。
図4に示すように、候補選定ギフト情報ファイル23は、「ギフトID」、「ギフト名」、「イメージファイル名」等のフィールドから成るレコードを記録したデータベースファイルである。候補選定ギフト情報ファイル23のレコード数は、贈り主が選んだギフト候補の数と一致する。
【0018】
一方、ギフトサーバー1は、贈り主端末3にギフト候補選定のためのページ(以下、選定ページという。)をホストしている。即ち、記憶部2には、選定ページ用HTMLファイルが記憶されており、選定ページ用のスクリプトやモジュールが選定ページに対して実装されている。
この実施形態では、ギフト事業者は、ギフトサーバー1が提供するサイト(ギフトサイト)において、タイプの異なる幾つかのギフトを販売しており、その一つが、実施形態における疑似カプセルトイギフトである。
【0019】
図5は、ギフト事業者がギフトサーバー1で提供しているギフトサイトの各ページの一例を示した概略図であり、図5(1)は会員エリアのトップページの一例を示した概略図である。ギフトサイトは、会員登録して利用するサイトとなっており、贈り主は、予め会員登録している。会員登録がされると、会員ID及びパスワードが発行される。トップページのログインボタンを押すとログインページが表示され、会員ID及びパスワードの入力によりログインがされる。
【0020】
図5に示すように、トップページには、ギフト事業者が提供している異なるタイプの幾つかのギフトが紹介されており、その一つが、疑似カプセルトイギフトとなっている。
トップページには、「疑似カプセルトイギフト」と表記されたボタン(以下、CTギフトボタン)51が設けられている。CTギフトボタン51には、疑似カプセルトイギフトの販売ページ(以下、CTギフトページ)がリンクしている。図5(2)に、CTギフトページの一例が示されている。
【0021】
図5(2)に示すように、CTギフトページには、価格入力欄52と、ジャンル選択欄53と、候補選定ページ表示ボタン54とが設けられている。価格入力欄52は、贈呈するギフトの価格を選択する欄である。ここでの価格は、選定するギフト候補のうち最も高い価格ということである。つまり、価格入力欄52で入力された価格を上限として販売額がそれ以下であるギフトの中から候補を選択するということである。この例では、価格入力欄52はプルダウンリストとなっている。例えば、1000円から500円刻みで10000円までの価格のいずれかを選択できるリストとされる。
【0022】
ジャンル選択欄53は、候補として選択するギフトのジャンルを入力する欄である。この例では、ジャンル選択欄53は、チェックボックスとなっており、複数のジャンルを選択したり、全ジャンルを選択したりすることが可能となっている。
候補選定ページ表示ボタン54には、候補選定ページがリンクしている。候補選定ページには、価格入力欄52及びジャンル選択欄53での入力にしたがって候補選定ページを表示するスクリプトが埋め込まれている。図5(3)に、候補選定ページ表示の一例を示す。
【0023】
図5(3)に示すように、候補選定ページは、候補ギフトとして選択可能なギフトをリスト表示したページとなっている。ギフトを表示した各フレームには、ギフト名と、ギフトの内容を示したイメージと、価格とが表示されるようになっている。候補選定ページに埋め込まれたスクリプトは、価格入力欄52で入力された価格及びジャンル選択欄53で選択されたジャンルに従ってギフト情報マスタファイル22を検索し、販売額が価格入力欄52で入力された価格以下であり、ジャンル選択欄53で選択されたジャンルに該当するギフトのギフト名とイメージファイルと価格とを取得する。そして、イメージを組み込んで図7に示すように各フレームに表示するようコーディングされている。
【0024】
図5(3)に示すように、ギフトを表示した各フレームには、選択欄としてチェックボックス55が設けられている。また、候補選定ページの最下欄には、候補選定ギフト登録ボタンが設けられている(図5(3)中不図示)。候補選定ページを最下欄まで表示していくと、候補選定ギフト登録ボタンが表示される。尚、候補選定ギフトとして選ぶギフトの数は、2個以上必要であり、また所定数以下であることが必要である。その旨のメッセージも、候補選定ページに表示される。所定数とは、例えば5個とか、10個とか、20個とかである。以下、この所定数を最大選定個数と呼ぶ。
【0025】
ギフトサーバー1には候補選定ギフト登録プログラム11が実装されており、候補選定ギフト登録ボタンは候補選定ギフト登録プログラム11の実行ボタンとなっている。候補選定ギフト登録ボタンは、ログインの際に保持された会員IDと、候補選定ページで選択された(チェックボックスにチェックが入れられた)ギフトのギフトIDを引数にして候補選定ギフト登録プログラム11を実行するボタンとなっている。ギフトIDは、複数であることが前提なので、配列変数である。また、疑似カプセルトイギフトは、会員登録してから購入するものとなっており、ログインがされていない状態で候補選定ギフト登録ボタンが押されると、候補選定ギフト登録プログラム11は、会員登録をしてログインをしてからボタンを押して欲しい旨のエラーメッセージを表示して終了する。
また、引数のギフトIDの個数が1個のみであったり、最大選定個数を超えていたりした場合、2個以上最大選定個数以下のギフトを候補して選定して欲しい旨のエラーメッセージを表示し、候補選定ギフト登録プログラム11は終了する。
【0026】
ログインがされており、ギフトIDの個数が2個以上最大選定個数以下であることを確認すると、候補選定ギフト登録プログラム11は、まず注意メッセージを贈り主端末3に表示する。注意メッセージは、選択されたギフト候補のうち最も価格が高いギフトについて支払いをし、実際に被贈呈者に贈られたギフトがそれより安価であった場合、差額分の払い戻される旨のメッセージである。そして併せて表示されるOKボタンが押されると、候補選定ギフト登録プログラム11は、引数の各ギフトIDでギフト情報マスタファイル22を検索し、各々価格を受領する。そして、それらのうち最も高い価格を特定してその価格を販売額として決済モジュールを実行する。決済モジュールは、通常のネットショッピング等におけるものと同様であるが、この例では、クレジットカードかプリペイド決済のみが使用できるようになっている。
【0027】
決済モジュールから正常決済完了の戻り値が戻されると、候補選定ギフト登録プログラム11は、販売IDを新たに生成し、ギフト販売情報ファイル21に新規レコードを追加する。そして、生成した販売ID、引数の会員ID、決済額である販売額をそれぞれ記録する。そして、販売IDをファイル名にする等して候補選定ギフト情報ファイル23を新たに作成し、ギフトIDの数だけレコードを追加する。そして、各レコードに各ギフトIDを記録する。
【0028】
図1に示すように、ギフトサーバー1にはギフト発行プログラム12が実装されている。候補選定ギフト登録プログラム11は、候補選定ギフト情報ファイル23への各ギフトIDの記録が終了した後、サブルーチンとしてギフト発行プログラム12を実行して終了する。
ギフト発行プログラム12は、疑似カプセルトイギフトを発行して被贈呈者に贈呈することができるようにするプログラムである。この構成としては、幾つかの態様が考えられる。疑似カプセルトイギフトは、カプセルトイを模した抽選によりギフトの贈呈を受ける権利であるから、そのような権利を有することを証するカードを作成し、それを贈り主に郵送(又は宅配便)により発送することが考えられる。別の態様として、ギフトの贈呈を受ける権利を証するものとして受領用のIDとパスワードを発行し、それを電子メールで贈り主に提供するようにすることも考えられる。贈り主は、そのID及びパスワードの送付メールを被贈呈者に転送することでギフト贈呈とする。
【0029】
いずれの場合も、被贈呈者が権利を有する者としてギフトサイトにログインすることが必要であり、受領用のID及びパスワードは、ログインに使用される。この実施形態では、IDは、販売IDを兼用しているが、別のIDを設定しても良い。パスワードは、ギフト発行プログラム12が生成し、ギフト販売情報ファイル21の当該販売IDのレコードの「被贈呈者用PW」に記録する。
【0030】
図6には、ギフト発行プログラム12がギフトカードを発行する態様の一例が示されている。図6は、疑似カプセルトイギフトの発行に際して作成されるギフトカード一例を示した概略図である。図6に示すギフトカード7は、疑似カプセルトイギフトを貰う権利を示すとともに、疑似カプセルトイギフトを貰うにはギフトサイトへのアクセスが必要な旨、ギフトサイトへのアクセスの際にはIDとパスワードが必要であり、記載されたIDとパスワードでログインをして欲しい旨が記載されている。そして、ログイン用のIDとパスワードを印刷したログイン情報印刷部71,72が設けられている。
【0031】
ログイン情報印刷部としては、二つのものが設けられており、ギフトサイトのURLを含む文字情報を二次元コードシンボル化して印刷したログイン情報印刷部71と、そのまま印刷したログイン情報印刷部72とが設けられている。二次元コードシンボル化したものは、この例ではQRコード(登録商標)となっている。二次元コードシンボルには、ギフトサイトのURLに加え、ID及びパスワードが含まれており、被贈呈者端末4が読み取ってアクセスすると自動的にログインがされるようになっている。
また、疑似カプセルトイギフトは、受領期限のあるものとなっており、期限日印刷部73が設けられている。受領期限としては、販売日から例えば6ヶ月とされ、販売日から6ヶ月の期限日が期限日印刷部として印刷される。その他、贈り主の氏名やギフト事業者の会社名等が印刷されている。
【0032】
ギフト発行プログラム12は、カード印刷モジュールを有しており、パスワードを生成してギフト販売情報ファイル21の「被贈呈者用PW」に記録した後、カード印刷モジュールを実行する。カード印刷モジュールは、カード用紙に図6に示すような印刷をしてギフトカードを作成する。作成されたギフトカードは、会員登録の際の情報に従い、贈り主に送付される。
別の態様として、被贈呈者の氏名及び住所を疑似カプセルトイギフトの購入の際に入力してもらい、ギフト販売情報ファイル21に記録しておき、被贈呈者にギフト事業者から直送する場合もある。この場合は、決済モジュールの実行の前又は後に、被贈呈者の情報を入力するページが表示されるようにし、そこで入力された情報をギフト販売情報ファイル21の当該販売IDのレコードに記録するプログラムが実装される。
【0033】
電子メールでIDとパスワードを贈り主に送る場合、ギフト発行プログラム12は、定型のメール文を有するメールテンプレートに、IDとパスワードを記載する。また、ギフトサイトのURLにIDとパスワードを追加してログイン用URLを作成し、ハイパーテキストの形でメールテンプレートに組み込む。このようにして作成した電子メールを、会員登録情報に含まれる贈り主のメールアドレスに送信する。
この場合も、被贈呈者に対してギフトサーバー1から直接送信される構成が採用され得る。ギフト販売情報ファイル21には、「被贈呈者メールアドレス」のフィールドが設けられる。そして、疑似カプセルトイギフトの購入の際に贈り主に被贈呈者のメールアドレスを入力するページが設けられ、そこで入力されたアドレスがギフト販売情報ファイル21の当該IDのレコードの「被贈呈者メールアドレス」に記録される。
【0034】
このようにして販売され発行された疑似カプセルトイギフトは、被贈呈者が被贈呈者端末4を操作してギフトサイトにアクセスすることで受領することができる。以下、被贈呈者における疑似カプセルトイギフトの受領のための構成について説明する。
実施形態のギフト贈呈システムでは、候補選定ギフト情報ファイル23に記録されたギフト候補の中から抽選で一のギフトが決定され、決定されたギフトを被贈呈者が受領する。そして、実施形態のギフト贈呈システムは、候補選定ギフト情報ファイル23に記録されたギフト候補のうちから一のギフトを抽選して決定するギフト抽選手段を備えている。
【0035】
ギフト抽選手段は、被贈呈者端末4に表示するウェブページであるギフト受領ページを含んでいる。図7及び図8は、ギフト受領ページの一例を示した概略図である。被贈呈者が被贈呈者端末4において受領用のID(この実施形態では販売ID)及びパスワード(被贈呈者PW)を入力してギフトサイトにアクセスすると、図7(1)に示す初期状態のギフト受領ページが表示される。
【0036】
ギフト抽選手段は、ギフト抽選プログラム13を含んでいる。ギフト抽選プログラム13は、抽選により何が贈呈されるギフトとして決定されたのかをカプセルから玩具が取り出されるのを模した状態で被贈呈者端末4に表示して告知するプログラムである。ギフト抽選プログラム13は、被贈呈者端末4上のプログラムとすることもできるが、この実施形態では、ギフトサーバー1上のプログラムとなっている。
ギフト抽選プログラム13は、ギフト受領ページ用のHTMLファイルが被贈呈者端末4に送信されて表示された状態で実行されるプログラムであり、そのHTMLファイル内に記述されたスクリプトや、HTMLファイルから呼び出されて実行されるギフトサーバー1上のプログラムモジュールを含んでいる。
【0037】
図7(1)に示すように、ギフト受領ページには、贈り主の氏名(団体や法人の場合は名称)、疑似カプセルトイギフトについて説明したテキスト、受領期限等が表示されるようになっている。受領期限については、ログインの際に保持されたID(販売ID)でギフト販売情報ファイル21を検索し、該当レコードから販売日を取得してそこから計算して表示するスクリプトが埋め込まれている。
そして、ギフト受領ページには、カプセルトイ払い出し機を模した画像を表示したエリア(CT画像エリア)61を含んでいる。CT画像エリア61の下には、「ハンドルを回す」と表記されたボタン(以下、CTハンドルボタン)62が設けられている。ギフト抽選プログラム13は、受領ギフト決定モジュールを含んでおり、CTハンドルボタン62は、受領ギフト決定モジュールの実行ボタンとなっている。
【0038】
CTハンドルボタン62が押されると、ログインの際に保持されたID(販売ID)を引数にして受領ギフト決定モジュールが実行される。図9は、受領ギフト決定モジュールの概略を示したフローチャートである。
まず、受領ギフト決定モジュールは、実行日(システム日時)が受領期限を過ぎていないか判断し、過ぎている場合、その旨のメッセージを表示して終了する。過ぎていない場合は、CT動画モジュールを実行する。CT動画モジュールは、CT画像エリアに表示されているカプセルトイ払い出し機についてハンドルが回っている動画として表示するモジュールである。ハンドルが回っている状態を、図7(2)に示す。
そして、図9に示すように、受領ギフト決定モジュールは、販売IDに対応した候補選定ギフト情報ファイル23を開き、レコード件数nを取得する。そして、1~nの範囲の整数について乱数等を使用してランダムに一の数を決め、その数がレコード番号(何番目のレコードであるかの番号)であるレコードからギフトIDを取得する。取得したギフトIDは、一時的に変数に格納される。
【0039】
CT動画モジュールの最後の画像は、カプセルトイ払い出し機からカプセルトイが払い出された状態を模した画像である。この画像が表示されている状態を図7(3)に示す。図7(3)の画像となるまでの時間(CT動画モジュールによる動画の再生時間)内には、受領ギフト決定モジュールの実行は完了しており、変数にギフトIDが格納されている。ギフト抽選プログラム13は、決定ギフト表示モジュールを含んでいる。図7(3)の状態において、払い出されたカプセルのイメージ部分63は、決定ギフト表示モジュールの実行ボタンとなっている(以下、決定ギフト表示ボタン)。決定ギフト表示ボタン63は、例えばギフト受領ページがスマホ版である場合にはピンチアウトにより決定ギフト表示モジュールを実行する構成とされる。図7(3)はこの例である。PC版の場合、例えばダブルクリックにより決定ギフト表示モジュールを実行する構成とされる。
【0040】
図8(1)は、図7(3)の状態において決定ギフト表示ボタン63がピンチアウトされた状態を示した図である。図8(1)に示すように、決定ギフト表示ボタン63のピンチアウトによりカプセルを開けた状態の画像が表示され、カプセルの中からギフトが飛び出してきたような印象を与える画像が表示される。決定ギフト表示モジュールは、変数からギフトIDを読み出し、ギフト情報マスタファイル22を検索してギフト名やイメージファイルを取得し、図8(1)に示すようにギフト抽選ページに組み込んで表示するようコーディングされている。
【0041】
ギフト抽選プログラム13は、決定ギフト表示モジュールを実行した後、図8(1)に示すように、ギフト受領ページ内に発送依頼ボタン64を埋め込む。ギフトサーバー1は、ギフト発送依頼ページをホストしており、発送依頼ボタン64は発送依頼ページにリンクしている。発送依頼ボタン64を押すと、図8(2)に示す発送依頼ページが被贈呈者端末4に表示される。
【0042】
図8(2)に示すように、発送依頼ページは、抽選により決定されたギフトの名称を確認のため表示するとともに、送付先としての被贈呈者の氏名を入力する氏名入力欄65、住所入力欄66等を有している。発送依頼ページに設けられたOKボタン67には、入力内容を確認する確認ページがリンクしており、確認ページに設けられた送信ボタンは、ギフトサーバー1上のギフト発送プログラム(不図示)の実行ボタンとなっている。記憶部2には、ギフト発送情報ファイル(不図示)が記憶されており、ギフト発送プログラムは、決定されたギフトのギフトIDや発送依頼ページで入力された各情報をギフト発送情報ファイルに記録し、ギフトが被贈呈者に送付されるようにするプログラムである。
【0043】
尚、ギフト抽選プログラム13は、決定ギフト表示モジュールを実行した際、ギフト販売情報ファイル21を販売IDで検索し、該当レコードの「抽選日」にプログラムの実行日を記録し、「決定ギフト」に決定されたギフトのギフトIDを記録する。
また、ギフト抽選プログラム13は、決定されたギフトのギフトIDでギフト情報マスタファイル22を検索し、「販売額」の値を取得する。そして、販売IDでギフト販売情報ファイル21を検索して取得した販売額と比較し、販売額より安いかどうか判断する。安い場合、差額出力モジュールを実行する。
【0044】
この例では、差額出力モジュールは差額をファイルに出力するモジュールとなっている。記憶部2には、返金情報ファイル24が記憶されている。返金情報ファイル24は、販売ID、会員ID、返金額、返金日等の情報を記録したデータベースファイルである。差額出力モジュールは、返金情報ファイル24に新規レコードを追加し、販売額と決定ギフトの価格との差額を算出し、販売IDや会員IDとともに返金情報ファイル24に記録するモジュールである。販売情報ファイルの内容は、ギフト事業者における担当者によって定期的に確認され、銀行振り込み等の方法によって贈り主に返金がされる。場合によっては、差額出力モジュールは、差額を銀行振り込み等の方法により返金するために直接的に出力するモジュールであっても良い。また、次回の購入の際に減額をするポイントの形で差額が返金されるように出力するモジュールの場合もあり得る。
【0045】
このような実施形態のギフト贈呈システムの動作について、以下に概略的に説明する。
贈り主は、被贈呈者にギフトを贈ろうと思い、贈り主端末3を操作してギフトサイトにアクセスする。贈り主は、予めギフトサイトの会員登録を済ませており、会員ID及びパスワードを入力してログインした状態で図5のトップページを表示する。贈り主は、トップページで紹介されている疑似カプセルトイギフトに興味を持ち、疑似カプセルトイギフトを贈ろうとCTギフトボタン51を押す。これにより、図6のCTギフトページが贈り主端末3に表示される。
【0046】
贈り主は、価格入力欄52、ジャンル選択欄53を入力し、候補選定ページ表示ボタン54を押す。これにより、候補選定ページが贈り主端末3に表示される。贈り主は、ページをスクロールしながら候補ギフトを複数選択する。即ち、候補にしようと思ったギフトを表示している各フレーム内のチェックボックス55にチェックを入れる。そして、最後までスクロールし、候補選定ギフト登録ボタンを押す。これにより、候補選定ギフト登録プログラム11が実行される。
【0047】
候補選定ギフト登録プログラム11は、選定されたギフト候補の内の最も販売額が高いギフトの当該販売額を特定し、その額を引数にして決済モジュールを実行する。決済モジュールから正常決済完了が戻されると、候補選定ギフト登録プログラム11は、販売IDを新たに生成し、ギフト販売情報ファイル21に新規レコードを追加して記録する。また、プログラムの実行日を販売日として記録する。さらに、候補選定ギフト情報ファイル23を新たに作成し、配列変数からギフトIDを読み出して各レコードに記録する。その上で、ギフト発行プログラム12を実行して終了する。
【0048】
ギフト発行プログラム12がギフトカード7を作成するプログラムである場合、パスワードを生成し、販売IDをログイン用のIDに兼用して二つのアクセス情報印刷部71,72を印刷する。作成されたギフトカード7は、ギフト事業者から贈り主に送付される。ギフト発行プログラム12がメール送信を行うプログラムである場合、メールテンプレートにIDとパスワードを組み込み、またログイン用のURLを組み込んでメールを作成し、贈り主に送信する。
【0049】
贈り主は、送られたギフトカードを被贈呈者に渡すか、電子メールを被贈呈者に転送する形で、疑似カプセルトイギフトを被贈呈者に贈る。ギフトカードが贈られた場合、被贈呈者は、被贈呈者端末4で二次元コードシンボルを読み取るか、ギフトサイトにアクセスしてID及びパスワードを入力してログインする。電子メールが転送された場合、メールに記載されているハイパーリンクをクリック又はタップするか、ギフトサイトに手動でアクセスしてID及びパスワードを入力する。いずれの場合も、図7(1)に示すギフト受領ページが被贈呈者端末4に表示される。
【0050】
そして、被贈呈者は、ギフト受領ページに表示されているCTハンドルボタン62を押す。これにより、CT動画モジュールが実行され、図7(2)に示すように、被贈呈者端末4においてカプセルトイ払い出し機のハンドルが回される動画が表示される。また、受領ギフト決定モジュールが実行され、動画の再生中に受領対象のギフトのギフトIDが決定される。動画の再生が終了すると、図7(3)に示すように、最後の画像、即ちカプセルトイがカプセルトイ払い出し機から飛び出してきた画像となる。被贈呈者は、カプセルの部分である決定ギフト表示ボタン63をピンチアウトする。これにより、決定ギフト表示モジュールが実行され、図8(1)に示すように、受領対象として決定されたギフトのギフト名やイメージが被贈呈者端末4に表示される。即ち、何がギフトとして贈呈されるのかが被贈呈者に告知される。
【0051】
表示されている発送依頼ボタン64を被贈呈者が押すと、図8(2)に示す発送依頼ページが表示される。被贈呈者は、各情報を入力してOKボタン67を押し、確認ページで送信ボタンを押して発送依頼をする。その後、被贈呈者に、疑似カプセルトイギフトの形で贈呈されたギフトが送付される。また、決定されたギフトの価格が販売額より安い場合、差額出力モジュールが実行され、返金情報ファイル24に記録されて、後日、贈り主に返金がされる。
【0052】
このような実施形態のギフト贈呈システムによれば、何が貰えるんだろうというワクワク感を持ちながらCTハンドルボタン62を押し、決定ギフト表示ボタン63をピンチアウトすることになり、ギフト本来の醍醐味が味わえることになる。その一方、候補選定ギフトは贈り主が選ぶので、こういったものを貰って欲しいという贈り主の気持ちも反映されることになり、両者にとって好適なシステムとなっている。
その上、カプセルトイ払い出し機でカプセルトイを払い出す状態を模した画面を被贈呈者端末4に表示しながら抽選が行われ、被贈呈者はカプセルトイ払い出し機でギフトが払い出されたような印象を持つので、ゲーム感覚も加味された状態でギフトが贈呈される。このため、エンターテイメント性も兼ね備えたギフト贈呈となる。
【0053】
また、価格の異なるギフトを候補ギフトとして選定することができるので、候補として選定できるギフトの幅(種類)が広がる。この場合も、差額出力モジュールが設けられていて差額が贈り主に返金されるので、贈り主が損をすることはない。
但し、同一の価格のギフトのみを候補ギフトとして選定できる構成であっても良い。同一の価格のギフトのみを候補ギフトとして選定できる構成の場合、差額の計算や返金のための構成が不要になるので、システムは簡略化される。また、CTギフトページに、価格入力欄で入力された価格(又はそれに最も近い価格)と同一の価格のギフトのみを候補とするか、価格入力欄で入力された価格以下であれば全て候補とするかを選択する欄(例えばラジオボタン)を設けても良い。さらに、候補とするギフトの下限価格を設定できるようにしても良い。この場合には、候補となるギフトの上限価格と下限価格とが設定され、価格がその範囲に入るギフトの情報がギフト情報マスタファイル22から抽出されて候補選定ページに表示されることになる。
【0054】
また、上記実施形態において、候補ギフトとしてどのようなギフトが選定されているかが被贈呈者において判るようにしても良い。この場合には、例えば、図7(1)に示すギフト受領ページにおいて、「候補選定ギフトを見る」とか「ボックスの中の候補ギフトを見る」とかいったボタンを設け、そのボタンに、候補選定ギフト表示モジュールを埋め込んでおく。候補選定ギフトモジュールは、候補選定ギフト情報ファイル23の各レコードのギフト名を取得し、ギフトの各イメージとともに被贈呈者端末4に送信して表示するようコーディングされる。
【0055】
また、ギフト抽選手段を構成するギフト抽選プログラム13は、被贈呈者端末4上のプログラムであっても良い。この場合には、ギフト抽選プログラム13がアプリケーションプログラム(アプリ)として被贈呈者端末4にダウンロードされる。ギフトサーバー1からダウンロードされたアプリが被贈呈者端末4で起動すると、ギフトサーバー1にアクセスして候補選定ギフトの情報を取得するよう要請される。ここで、贈り主から送られたIDとパスワードを入力してギフトサーバー1にログインすると、配列変数である候補ギフトのギフトIDがギフトサーバー1からダウンロードされる。アプリは、それを被贈呈者端末4の記憶部2に一時的に記憶し、その状態でギフト抽選ページをアプリの機能として被贈呈者端末4に表示する。そして、CTハンドルボタン62を押して同様に抽選が行われる。決定されたギフト名やギフトのイメージの表示は、ギフトサーバー1に再度アクセスして取得して行われる。また、発送依頼ページについては、ギフトサーバー1へのアクセスにより表示される。
【0056】
上記実施形態において、カプセルトイ払い出し機を模した抽選とは別に抽選を行い、抽選に当たった場合に特別の特典を与える構成が採用されることもある。この特典は、贈り主ではなく、ギフトの販売者(ギフト事業者)が与える特典であり、何らかの商品又はサービスの他、ギフトサイト又は他のショッピングで使えるポイント(値引き)の場合もあり得る。
【0057】
特別特典の抽選は、例えば、ギフト情報マスタファイル22に記録されたギフトのいずれか(1個又は数個程度)を当たりのギフトであるとし、ギフト情報マスタファイル22に当たりであるかどうかの情報を記録するフィールドを設けておく。当たりであるギフトは、週に一回とか月に一回とかの周期で変更される。どれが当たりのギフトであるかは、被贈呈者は勿論、贈り主にも知らされないが、ギフト情報ファイル22にはそれが記録された状態としておく。
この場合、贈り主が偶然にもそのギフトを候補ギフトとして選定し、模擬カプセルトイ払い出しを模した抽選においてそのギフトが選ばれた場合、被贈呈者は、特別特典を授与されることになる。
【0058】
ソフトウェア上の構成としては、受領ギフト決定モジュールは、決定したギフトIDについてギフト情報マスタファイル22に当たりのギフトとして記録がされている場合、当たりである旨を変数に格納しておく。決定ギフト表示モジュールは、この変数を参照し、当たりである場合には、疑似カプセルトイギフトとしての決定ギフトの表示に加え、特別特定に当たった旨の表示をして被贈呈者に知らせる。この一例を、図10に示す。
【0059】
図10は、特別特典の抽選に当たった際のギフト受領ページの一例を示した図である。この例では、特別特典の抽選に当たった旨の表示に加え、詳細閲覧ボタン68が設けられている。詳細閲覧ボタン68には、特別特典の内容や受け取り方などを表示した説明ページがリンクしている。特別特典が何らかの商品やサービスの利用券の場合、疑似カプセルトイギフトにおけるギフトと一緒に発送がされる。
【0060】
上記実施形態の説明では、疑似カプセルトイギフトは1個のみのギフトを贈呈するように説明されたが、複数個のギフトを疑似カプセルギフトとして贈呈することもあり得る。この場合には、CTハンドルボタン62を複数回回せることになる。贈り主には、販売額に贈呈個数を掛けた金額を払っておいてもらい(その金額で決済モジュールが実行され)、ギフト抽選プログラムは、その回数分だけ繰り返されるプログラムとされる。各回の抽選で決定されたギフトIDは配列変数に格納され、その情報がギフト発送ページで入力された情報とともにギフト発送情報ファイルに記録される。尚、CTハンドルボタン62が押されて受領ギフト決定モジュールが実行された際、決定されたギフトIDを除外して次回の抽選を行うよう受領ギフト決定モジュールはコーディングされる。この構成は、同じギフトが複数個贈呈されることを避けるためであるが、避ける必要がない場合、除外しなくても良い。
【符号の説明】
【0061】
1 ギフトサーバー
11 候補選定ギフト登録プログラム
12 ギフト発行プログラム
13 ギフト抽選プログラム
2 記憶部
21 ギフト販売情報ファイル
22 ギフト情報マスタファイル
23 候補選定ギフト情報ファイル
3 贈り主端末
4 被贈呈者端末
62 CTハンドルボタン
7 ギフトカード
【要約】
【課題】 何が貰えるんだろうというワクワク感を被贈呈者に与えることを可能にし、さらにゲーム性も加味したギフト贈呈を可能する。
【解決手段】 贈り主は贈り主端末3上で表示された候補選定ページでギフトの候補を複数選定し、ギフトサーバー1上の候補選定ギフト登録プログラム11が候補選定ギフト情報ファイル23に記録する。被贈呈者は被贈呈者端末4でギフトサーバー1にアクセスしてギフト受領ページを表示し、ギフト手段を構成するギフト抽選プログラム13がカプセルトイ払い出し機を模した画像を被贈呈者端末4に表示し、抽選により決定されたギフトをカプセルから玩具が取り出されるのを模した状態で被贈呈者端末4に表示して告知する。
【選択図】 図8
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10