(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-06
(45)【発行日】2023-06-14
(54)【発明の名称】時間領域リソース割り当て・決定方法、装置、基地局、端末および記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 72/0446 20230101AFI20230607BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20230607BHJP
【FI】
H04W72/0446
H04W72/0453
(21)【出願番号】P 2020563445
(86)(22)【出願日】2019-05-09
(86)【国際出願番号】 CN2019086087
(87)【国際公開番号】W WO2019214657
(87)【国際公開日】2019-11-14
【審査請求日】2020-11-09
(31)【優先権主張番号】201810449607.6
(32)【優先日】2018-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】500266829
【氏名又は名称】中興通訊股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】梁 亜超
(72)【発明者】
【氏名】▲ハオ▼ 鵬
(72)【発明者】
【氏名】李 剣
(72)【発明者】
【氏名】張 峻峰
【審査官】吉村 真治▲郎▼
(56)【参考文献】
【文献】Qualcomm Incorporated,Remaining Issues on BWP[online],3GPP TSG RAN WG1 #92 R1-1802844,2018年02月17日
【文献】Intel Corporation (To be changed to 3GPP RAN4),DRAFT LS on BWP switching delay[online],3GPP TSG RAN WG4 #86 R4-1803283,2018年03月05日
【文献】MediaTek Inc.,Interruption requirements due to BWP switching[online],3GPP TSG RAN WG4 #86Bis R4-1803686,2018年04月06日
【文献】Huawei, HiSilicon,Remaining issue on L2 buffer size calculation[online],3GPP TSG RAN WG2 #101bis R2-1805587,2018年04月05日
【文献】ZTE,Remaining issue for BWP[online],3GPP TSG RAN WG1 #93 R1-1806135,2018年05月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局が送信する伝送指示情報であって、ターゲット帯域幅パートリソースのインデクス識別と時間領域リソース割り当て指示情報とを含む伝送指示情報を、端末が受信することと、
前記端末は、元帯域幅パートリソースと
前記ターゲット帯域幅パートリソースに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定し、前記元帯域幅パートリソース、前記ターゲット帯域幅パートリソースは、それぞれ、前記端末が今回の帯域幅パートリソース切り替えの前又は後に使用する帯域幅パートリソースであり、前記ターゲット帯域幅パートリソースは、前記端末によ
り、前記ターゲット帯域幅パートリソースの
前記インデクス識別に基づいて決定される、ことと、
前記端末は、前記切り替えタイムスロット数と基本タイムスロットズレに基づいてターゲットタイムスロットズレを決定し、前記ターゲットタイムスロットズレは、前記端末が前記ターゲット帯域幅パートリソースを採用してデータ伝送を行う場合に用いられ、且つ、前記基本タイムスロットズレは、前記端末により、前記基地局が送信する前記伝送指示情報に運ばれる時間領域リソース割り当て指示情報に基づいて決定される、ことと、を含
み、
前記端末が、元帯域幅パートリソースとターゲット帯域幅パートリソースに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定することは、
前記端末が、前記元帯域幅パートリソースの構成パラメータと前記ターゲット帯域幅パートリソースの構成パラメータに基づいて現在の切り替えシーンを決定することと、
前記端末が、予め記憶した切り替えシーンと切り替え時間長のマッピング関係に基づいて現在の切り替えシーンに対応する切り替え時間長を決定することと、
前記端末が、前記切り替え時間長と前記ターゲット帯域幅パートリソースの構成パラメータに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定することと、を含み、
前記端末が、前記基地局が送信する伝送指示情報を受信することは、
前記端末が、以下の2つの方法のいずれか1つを採用して、前記元帯域幅パートリソースに対してブラインド検出を行うことにより、伝送指示情報を取得することを含む、時間領域リソース決定方法。
方法1:前記端末が、前記伝送指示情報におけるアンテナポートドメインのサイズが最大値である状況に従い、前記伝送指示情報に対してブラインド検出を行う。
方法2:前記端末が、マッピングタイプ1とマッピングタイプ2に対応する復調参照信号DMRS構成パラメータをそれぞれ照会し、
前記端末が、前記マッピングタイプ1とマッピングタイプ2に対応するDMRS構成パラメータのうち、アンテナポートドメインに関するパラメータが同じである場合、前記マッピングタイプ1とマッピングタイプ2のうちのいずれかに対応するアンテナポートドメインのサイズに従って前記伝送指示情報に対してブラインド検出を行い、
前記端末が、前記マッピングタイプ1とマッピングタイプ2に対応するDMRS構成パラメータのうち、アンテナポートドメインに関するパラメータが異なる場合、2つのマッピングタイプに対応するアンテナポートドメインのサイズのうちの大きいほうに従って前記伝送指示情報に対してブラインド検出を行う。
【請求項2】
前記ターゲット帯域幅パートリソースの構成パラメータは、前記ターゲット帯域幅パートリソースのサブキャリア間隔を含み、前記端末が、前記切り替え時間長と前記ターゲット帯域幅パートリソースの構成パラメータに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定することは、
前記端末が、前記ターゲット帯域幅パートリソースのサブキャリア間隔に対応するタイムスロット長を決定することと、
前記端末が、前記切り替え時間長と前記タイムスロット長の比を切り上げて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を得ることと、を含む、請求項
1に記載の時間領域リソース決定方法。
【請求項3】
前記時間領域リソース割り当て指示情報は、時間領域リソース割り当て指示ドメインを含み、前記時間領域リソース割り当て指示ドメインは、時間領域リソース割り当てテーブルのうちの少なくとも2つの基本タイムスロットズレのうちの1つを指定することに用いられ、前記端末が前記切り替えタイムスロット数と基本タイムスロットズレに基づいて前記ターゲットタイムスロットズレを決定する前に、
前記端末は、前記時間領域リソース割り当て指示ドメインの指示に基づき、時間領域リソース割り当てテーブルから前記基地局が指定する基本タイムスロットズレを決定することをさらに含む、請求項1に記載の時間領域リソース決定方法。
【請求項4】
現在データ受信が必要な場合、前記DMRS構成パラメータのうち、アンテナポートドメインに関するパラメータが、DMRSタイプと、DMRS最大長とを含み、
現在データ送信が必要な場合、前記DMRS構成パラメータのうち、アンテナポートドメインに関するパラメータが、DMRSタイプと、DMRS最大長と、PUSCH-tpイネーブル値とを含む、請求項
1に記載の時間領域リソース決定方法。
【請求項5】
前記基本タイムスロットズレは、上り基本タイムスロットズレまたは下り基本タイムスロットズレを含む、請求項1~
4のいずれか1項に記載の時間領域リソース決定方法。
【請求項6】
前記伝送指示情報は、下りリンク制御情報DCIを含む、請求項1~
4のいずれか1項に記載の時間領域リソース決定方法。
【請求項7】
端末に適用される時間領域リソース決定装置であって、
基地局が送信する伝送指示情報であって、ターゲット帯域幅パートリソースのインデクス識別と時間領域リソース割り当て指示情報とを含む伝送指示情報を受信するように設定される指示検出ユニットと、
前記ターゲット帯域幅パートリソースのインデクス識別に基づいて前記ターゲット帯域幅パートリソースを決定し、且つ、元帯域幅パートリソースと前記ターゲット帯域幅パートリソースに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定し、前記元帯域幅パートリソース、前記ターゲット帯域幅パートリソースは、それぞれ、前記端末が今回の帯域幅パートリソース切り替えの前又は後に使用する帯域幅パートリソースであるように設定される切り替え決定ユニットと、
前
記時間領域リソース割り当て指示情報に基づいて基本タイムスロットズレを決定し、且つ、前記切り替えタイムスロット数と前記基本タイムスロットズレに基づいてターゲットタイムスロットズレを決定し、前記ターゲットタイムスロットズレは、前記端末が前記ターゲット帯域幅パートリソースを採用してデータ伝送を行う場合に用いられるように設定されるターゲットタイムスロット決定ユニットと、を含
み
前記切り替え決定ユニットは、前記元帯域幅パートリソースの構成パラメータと前記ターゲット帯域幅パートリソースの構成パラメータに基づいて現在の切り替えシーンを決定し、予め記憶した切り替えシーンと切り替え時間長のマッピング関係に基づいて現在の切り替えシーンに対応する切り替え時間長を決定し、前記切り替え時間長と前記ターゲット帯域幅パートリソースの構成パラメータに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定するように設定され、
前記指示検出ユニットは、以下の2つの方法のいずれか1つを採用して、前記元帯域幅パートリソースに対してブラインド検出を行うことにより、伝送指示情報を取得するように設定される、時間領域リソース決定装置。
方法1:前記端末が、前記伝送指示情報におけるアンテナポートドメインのサイズが最大値である状況に従い、前記伝送指示情報に対してブラインド検出を行う。
方法2:前記端末が、マッピングタイプ1とマッピングタイプ2に対応する復調参照信号DMRS構成パラメータをそれぞれ照会し、
前記端末が、前記マッピングタイプ1とマッピングタイプ2に対応するDMRS構成パラメータのうち、アンテナポートドメインに関するパラメータが同じである場合、前記マッピングタイプ1とマッピングタイプ2のうちのいずれかに対応するアンテナポートドメインのサイズに従って前記伝送指示情報に対してブラインド検出を行い、
前記端末が、前記マッピングタイプ1とマッピングタイプ2に対応するDMRS構成パラメータのうち、アンテナポートドメインに関するパラメータが異なる場合、2つのマッピングタイプに対応するアンテナポートドメインのサイズのうちの大きいほうに従って前記伝送指示情報に対してブラインド検出を行う。
【請求項8】
プロセッサ、メモリ、通信装置および通信バスを含む端末であって、
前記通信バスは、プロセッサとメモリ、前記プロセッサと前記通信装置の接続及び通信を実現するように設定され、
前記プロセッサはメモリに記憶されている少なくとも1つのプログラムを実行するように設定されることによって請求項1~
6のいずれか1項に記載の時間領域リソース決定方法を実現する、端末。
【請求項9】
時間領域リソース決定プログラ
ムを記憶している記憶媒体であって
、前記時間領域リソース決定プログラムは少なくとも1つのプロセッサに実行されることによって請求項1~
6のいずれか1項に記載の時間領域リソース決定方法を実現する、記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、出願番号201810449607.6、出願日2018年5月11日の中国特許出願に基づいて提出し、該中国特許出願の優先権を主張するものであり、該中国特許出願の全ての内容が引用により本出願に援用される。
【0002】
(技術分野)
本出願は、通信分野に関し、例えば、時間領域リソース割り当て・決定方法、装置、基地局、端末および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
第5世代移動通信(5th Generation、5G)技術は、ユーザ機器(User Equipment、UE)の消費エネルギーを低減するために、帯域幅パート(Bandwidth Part、BWP)の概念を導入した。基地局は、まずUEのために1グループのBWPを構成し、その後、基地局は、下り制御情報によってBWPを動的に切り替えることをUEに指示することができる。UEは、元BWPからターゲットBWPへの切り替えを完了するために一定の時間が必要であるため、基地局が時間領域リソース割り当てを行う際には、十分なBWP切り替え時間数を確保する必要があり、そうでなければ、UEのBWP切り替えは失敗する。ただし、関連する態様では、時間領域リソース割り当てテーブルに、切り替えが発生した後のターゲットタイムスロットズレを指定するために、切り替え専用指示行を設定する必要があるため、切り替えが発生したか否かに係らず、時間領域リソース割り当てテーブルには常に1つ以上の切り替え専用指示行が存在する。時間領域リソース割り当てテーブルの行数が限られており、切り替え専用指示行を設定した後、他の伝送の指示情報を運べる利用可能な行が少なくなり、他の伝送の指示情報に対する伝送をある程度制限した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明実施例によって提供される時間領域リソース割り当て・決定方法、装置、基地局、端末および記憶媒体は、主に以下の技術的問題を解決する。現段階で提案されている基地局がBWPの時間領域リソース割り当てテーブルに切り替え専用指示行を設定して帯域幅パートリソース切り替えの場合のターゲットタイムスロットズレを指定する態様は、時間領域リソース割り当てテーブルの行を大量に占有する必要があり、他の伝送の指示情報の伝送を制限し、リソースの最適化構成に不利である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した技術的問題を解決するために、本発明実施例は、
元帯域幅パートリソースとターゲット帯域幅パートリソースに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定し、前記元帯域幅パートリソース、前記ターゲット帯域幅パートリソースは、それぞれ、端末が今回の帯域幅パートリソース切り替えの前又は後に使用する帯域幅パートリソースであることと、
前記切り替えタイムスロット数と基本タイムスロットズレに基づいて前記ターゲット帯域幅パートリソースを採用してデータ伝送を行うターゲットタイムスロットズレを決定し、前記基本タイムスロットズレは、基地局が送信する伝送指示情報に運ばれる時間領域リソース割り当て指示情報に基づいて決定することと、を含む、時間領域リソース決定方法を提供する。
【0006】
本発明実施例は、
今回の帯域幅パートリソース切り替え後に伝送に使用されるターゲット帯域幅パートリソースを決定することと、
前記ターゲット帯域幅パートリソースインデックス識別と時間領域リソース割り当て指示情報とを含む伝送指示情報を端末に送信することと、を含む、時間領域リソース割り当て方法をさらに提供する。
【0007】
本発明実施例は、
元帯域幅パートリソースとターゲット帯域幅パートリソースに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定し、前記元帯域幅パートリソース、前記ターゲット帯域幅パートリソースは、それぞれ、端末が今回の帯域幅パートリソース切り替えの前又は後に使用する帯域幅パートリソースであるように設定される切り替え決定ユニットと、
前記切り替えタイムスロット数と基本タイムスロットズレに基づいて前記ターゲット帯域幅パートリソースを採用してデータ伝送を行うターゲットタイムスロットズレを決定し、前記基本タイムスロットズレは、基地局が送信する伝送指示情報に運ばれる時間領域リソース割り当て指示情報に基づいて決定するように設定されるターゲットタイムスロット決定ユニットと、を含む、時間領域リソース決定装置をさらに提供する。
【0008】
本発明実施例は、
今回の帯域幅パートリソース切り替え後に伝送に使用されるターゲット帯域幅パートリソースを決定するように設定される切り替え決定ユニットと、
前記ターゲット帯域幅パートリソースインデックス識別と時間領域リソース割り当て指示情報とを含む伝送指示情報を端末に送信するように設定される指示伝送ユニットと、を含む、時間領域リソース割り当て装置をさらに提供する。
【0009】
本発明実施例は、プロセッサ、メモリ、通信装置および通信バスを含む基地局であって、
通信バスは、プロセッサとメモリ、プロセッサと通信装置の接続及び通信を実現するように設定され、
プロセッサはメモリに記憶されている少なくとも1つのプログラムを実行するように設定されることによって上述したいずれか1項の時間領域リソース割り当て方法を実現する、基地局をさらに提供する。
【0010】
本発明実施例は、プロセッサ、メモリ、通信装置および通信バスを含む端末であって、
通信バスは、プロセッサとメモリ、プロセッサと通信装置の接続及び通信を実現することに用いられ、
プロセッサはメモリに記憶されている少なくとも1つのプログラムを実行することに用いられることによって上述したいずれか1項の時間領域リソース決定方法を実現する、端末をさらに提供する。
【0011】
本発明実施例は、時間領域リソース割り当てプログラムと、時間領域リソース決定プログラムのうちの少なくとも1つを記憶している記憶媒体であって、時間領域リソース割り当てプログラムが少なくとも1つのプロセッサに実行されることによって上述したいずれか1項の時間領域リソース割り当て方法を実現し、時間領域リソース決定プログラムは少なくとも1つのプロセッサに実行されることによって上述したいずれか1項の時間領域リソース決定方法を実現する、記憶媒体をさらに提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明実施例は、時間領域リソース割り当て・決定方法、装置、基地局、端末および記憶媒体を提供し、BWPの時間領域リソース割り当てテーブルに切り替え専用指示行を設定すると、他の伝送指示情報の伝送を制限することになりやすく、リソースの最適化構成に不利である問題に対し、本発明実施例に係る態様では、端末とデータ伝送を行う帯域幅パートリソースに対して帯域幅パートリソースを切り替える必要がある場合、基地局は、切り替え後に伝送に使用されるターゲット帯域幅パートリソースを決定し、ターゲット帯域幅パートリソースインデックス識別を含む伝送指示情報を端末に送信してもよい。端末は伝送指示情報を受信した後、ターゲット帯域幅パートリソースと元帯域幅パートリソースに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定してもよく、これにより、切り替えタイムスロット数と基地局が指定した基本タイムスロットズレに基づいてターゲットタイムスロットズレを決定する。本発明実施例に係る態様では、帯域幅パートリソースを切り替える時に、端末は自ら基地局が提供した情報に基づいて切り替えタイムスロット数を決定し、基地局が指示した基本タイムスロットズレに関連してターゲットタイムスロットズレを決定してもよく、時間領域リソース割り当てテーブルにおける切り替え専用指示行に依存する必要がない。したがって、本発明実施例に係る態様に基づくと、時間領域リソース割り当てテーブルにおいて、切り替え専用指示行として1つ以上の行を採用する必要がなく、これは帯域幅パートリソース切り替えが時間領域リソース割り当てテーブルに対する占有を大きく低減し、時間領域リソース割り当てテーブルにおけるスペースを節約し、他の伝送の情報の伝送により多くの機会を提供し、リソースの最適化構成の実現に有利である。同時に、時間領域リソース割り当てテーブルにおける切り替え専用指示行によってターゲットタイムスロットズレを指示する態様が、帯域幅パートリソース切り替えを行わない時においても、時間領域リソース割り当てテーブルに切り替え専用指示行をリザーブする必要があり、これは大きなリソースの浪費をもたらすため、現段階で提案された態様に対し、本発明実施例に係る態様は、リソース利用率を向上させた。
【0013】
本出願の他の特徴および対応する有益な効果は、明細書の後ろの部分で説明され、少なくとも部分的な有益な効果は、本出願の明細書の記載から自明になることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明実施例1に係る時間領域リソース割り当てプロセスにおける基地局と端末の相互作用図である。
【
図2】本発明実施例1に係る端末ブラインド検出のフローチャートである。
【
図3】本発明実施例1に係る端末が、ターゲット帯域幅パートリソースと元帯域幅パートリソースに基づき、切り替えタイムスロットの数を決定するフローチャートである。
【
図4】本発明実施例2に係る時間領域リソース割り当て方法のフローチャートである。
【
図5】本発明実施例2に係る時間領域リソース決定方法のフローチャートである。
【
図6】本発明実施例3に係る時間領域リソース割り当て装置の構造模式図である。
【
図7】本発明実施例4に係る時間領域リソース決定装置の構造模式図である。
【
図8】本発明実施例4に係る時間領域リソース決定装置の他の構造模式図である。
【
図9】本発明実施例5に係る基地局のハードウェア構造模式図である。
【
図10】本発明実施例5に係る端末のハードウェア構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本出願の目的、技術案および利点をより明確にするために、以下、具体的な実施形態と図面を結び付けることにより、本発明実施例に対してより詳しく説明する。ここで説明される具体的な実施例は、本出願を解釈するためにのみ使用され、本出願を限定するために使用されないことを理解すべきである。
【0016】
実施例1
無線通信技術の発展とユーザの通信需要の増加に伴い、より高くてより速くてより新しい通信ニーズを満たすために、5G技術は将来のネットワーク発展のトレンドとなっている。従来のロングタームエボリューション技術(Long Term Evolution、LTE)に比べて、5Gは多くの面で対応する改良を行った。例えば、通信プロセスにおけるUEの消費エネルギーを低減するために、5Gにおいて、UEは、伝送する必要があるデータのタイプに応じて対応するBWPを選択することができ、これは、従来のLTE技術においてUEのすべての伝送が同じ帯域幅を使用して不要なエネルギー浪費をもたらしやすい問題を回避するのに役立つ。
【0017】
UEが伝送する前に、基地局は、UEのために上りリンクのためのBWPと下りリンクのためのBWPとを含む1グループのBWPを構成し、通常、基地局はUEのために4つの下りリンクBWPと4つの上りリンクBWPを構成する。サブキャリア間隔(SCS)、帯域幅と周波数領域位置などは、異なるBWPに対して独立して構成されてもよく、即ち、異なるBWPは、異なる構成パラメータを有してもよい。基地局は、下り制御情報(Downlink Control Information、DCI)によって、伝送に使用されるBWPを動的に切り替えることをUEに指示し、UEが異なる伝送需要に応じて適切なBWPに切り替えることができるため、伝送における消費エネルギーを低減することができる。BWP切り替えとは、現在使用されているBWP(説明しやすくするために、以降で「元BWP」と呼ぶ)から新しいBWP(説明しやすくするために、以降で「ターゲットBWP」と呼ぶ)に変換することである。注意する必要があるのは、受信したDCIに基づいてBWP切り替えが必要であると決定してから、ターゲットBWPに切り替えるまでのプロセスにおいてUEはデータの送受信を行わない。BWP切り替えが完了した後でのみ、UEはターゲットBWPでデータ伝送を継続することができる。
【0018】
BWP切り替えには一定の時間が必要であり、基地局が時間領域リソース割り当てを行う際に、UEのために十分な切り替え時間長を確保できないと、UEのBWP切り替え失敗をもたらすことが理解されるべきである。UEに十分な切り替え時間長を確保するために、現段階で提案された態様は、BWPの時間領域リソース割り当てテーブルに基地局がBWP切り替え専用の「切り替え専用指示行」を設定し、基地局は、切り替え専用指示行において、対応する切り替え後のターゲットタイムスロットズレを指示し、該ターゲットタイムスロットズレは、基地局が計算することによって得られ、UEが十分な切り替え時間長を有することを確実にすることができることを理解されるべきである。
【0019】
基地局がUEのために4つの下りリンクBWPを構成した例では、各BWPの時間領域リソース割り当てテーブルには、いずれも3つの切り替え専用指示行が含まれるべきであり、他の3つのBWPから該BWPに切り替えるシーンにそれぞれ対応する。例えば、下りリンクの4つのBWPがそれぞれA、B、C、Dである場合、Aの時間領域リソース割り当てテーブルには、BからAへの切り替えシーンに対応するターゲットタイムスロットズレ、CからAへの切り替えシーンに対応するターゲットタイムスロットズレおよびDからAへの切り替えシーンに対応するターゲットタイムスロットズレをそれぞれ指示するために、3つの切り替え専用指示行が設定さ設定される。Bの時間領域リソース割り当てテーブルにも、AからBへの切り替えシーンに対応するターゲットタイムスロットズレ、CからBへの切り替えシーンに対応するターゲットタイムスロットズレおよびDからBへの切り替えシーンに対応するターゲットタイムスロットズレをそれぞれ指示するために、3つの切り替え専用指示行がある。同様に、CとDの時間領域リソース割り当てテーブルにおいても同様である。したがって、基地局が、両者の間の通信に使用されるBWPをDからBに切り替えるようにUEに指示する必要がある場合、基地局は、元のBWP、すなわちDでDCI情報をUEに送信し、該DCI情報では、基地局は、UEがターゲットBWP、すなわちBに切り替えるように指示する。同時に、UEに送信されるDCI情報には、時間領域リソース割り当て指示ドメインを運び、時間領域リソース割り当てテーブルのうちのどの行に基づいてターゲットタイムスロットズレを決定するかを端末に指定するために使用され、このように、UEは、時間領域リソース割り当てテーブルを照会することによってDからBに切り替えた後に対応するターゲット時間領域リソースの位置を決定することができる。
【0020】
時間領域リソース割り当てテーブルの行数は限られており、無限に拡張できないことが理解されるべきである。具体的には、時間領域リソース割り当てテーブルの行数は、DCI情報における時間領域リソース割り当て指示ドメインが占めるビット数と関係があってもよく、通常の行数は2nであり、nはDCI情報における時間領域リソース割り当て指示ドメインが占めるビット数である。例えば、nが2の場合、時間領域リソース割り当てテーブルは4行を有してもよく、nが3の場合、時間領域リソース割り当てテーブルは8行を有してもよい。したがって、時間領域リソース割り当てテーブルに各切り替えシーンに対応する切り替え専用指示行が設定された場合、時間領域リソース割り当てテーブルは残りの行を用いて他の伝送の情報を運ぶしかない。引き続き基地局がUEのために4つの下りリンクBWPを構成した場合を例として、時間領域リソース割り当てテーブルが4行を含む場合、基地局は残りの1行だけを使用して他の伝送の指示情報を運び、時間領域リソース割り当てテーブルが8行を含む場合、基地局は残りの5行を使用して他の伝送の指示情報を運ぶことができる……これは他の指示情報の伝送を厳しく制限してしまう。さらに、DCI情報の時間領域リソース割り当て指示ドメインが1bitしか占めない場合、時間領域リソース割り当てテーブルは2行でしかないため、時間領域リソース割り当てテーブルは、必要なすべての切り替え専用指示行をカバーすることすらできない。
【0021】
上記時間領域リソース割り当て態様では、時間領域リソース割り当てテーブルを占有することによって切り替え専用指示行を設定することによって、他の指示情報の伝送に対して深刻な制限を与えてしまう問題を解決するため、本実施例は、時間領域リソース割り当て方法と時間領域リソース決定方法を提供し、時間領域リソース割り当て方法は基地局側で実行されてもよく、時間領域リソース決定方法は端末側で実行されてもよく、
図1を参照し、
図1は、基地局が時間領域リソース割り当て方法を実行し、端末が時間領域リソース決定方法を実行し、時間領域リソース割り当てプロセスにおける相互作用を実現する模式図を示した。
【0022】
S102において、基地局が切り替え後に伝送に使用されるターゲット帯域幅パートリソースを決定する。
【0023】
基地局と端末の間でデータ伝送を行うプロセスでは、両者の間で伝送されるデータのタイプが絶えず変化する可能性があり、あるデータに対しては大きな帯域幅リソースが必要であり、他のデータによっては帯域幅リソースに対する要求が高くない可能性があり、したがって、端末側でのデータ送受信による消費電力を低減するために、且つ帯域幅リソースを合理的に利用するために、基地局は、現在伝送待ちのデータのタイプに応じて、端末のために構成される各帯域幅パートリソースから、現在伝送待ちのデータの伝送のために1つ以上を合理的に選択する。基地局が再選択した帯域幅パートリソースが、現在使用されている帯域幅パートリソースとは異なる場合、「帯域幅パートリソース切り替え」が必要となり、したがって、帯域幅パートリソース切り替えとは、実際には、現在使用中の「元帯域幅パートリソース」から新たな「ターゲット帯域幅リソース」に切り替えるプロセスを意味する。本実施例で言及された「帯域幅パートリソース」は、実際には連続するリソースブロック(Resource Block、RB)リソースを指し、BWPリソースとも呼ばれる。
【0024】
基地局が、端末との間で使用される帯域幅パートリソースを切り替える必要があると決定した場合、ターゲット帯域幅パートリソースのインデックス識別を取得する。例えば、基地局と端末との間で下りデータ伝送が間もなく行われるが、基地局は、現在使用されている帯域幅パートリソースAが不適切であり、帯域幅パートリソースCを使用する必要があることを発見した場合、基地局は、Cをターゲット帯域幅パートリソースとすることを決定し、したがって、ターゲット帯域幅パートリソースのインデックス識別(Index)が「c」であることを取得する。
【0025】
S104において、基地局はターゲット帯域幅パートリソースインデックス識別と時間領域リソース割り当て指示情報とを含む伝送指示情報を端末に送信する。
【0026】
ターゲット帯域幅パートリソースを決定した後、基地局は、ターゲット帯域幅パートリソースのインデックス識別を運ぶ伝送指示情報を端末に送信する。本実施例では、基地局は元帯域幅パートリソースを使用して端末に該伝送指示情報を送信するため、いくつかの例では、基地局は帯域幅パートリソースAを使用して伝送指示情報を送信する。本実施例のいくつかの例では、伝送指示情報は、DCI、すなわち下りリンク制御情報を含んでもよいが、これに限定されない。
【0027】
同時に、基地局によって送信される伝送指示情報には、端末に指定する基本タイムスロットズレの時間領域リソース割り当て指示情報がさらに含まれてもよく、基本タイムスロットズレは、端末側が帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を計算した後に、ターゲットタイムスロットズレを計算することに用いられる。基地局は、伝送指示情報(例えば、DCI情報)における時間領域リソース割り当て指示ドメインを時間領域リソース割り当て指示情報としてもよく、時間領域リソース割り当て指示ドメインは、時間領域リソース割り当てテーブルと連携して端末に基本タイムスロットズレを指定する。基地局が時間領域リソース割り当てテーブルを構成した後、端末は該時間領域リソース割り当てテーブルを取得してもよく、時間領域リソース割り当てテーブルには、少なくとも2つの基本タイムスロットズレが構成されてもよく、この少なくとも2つの基本タイムスロットズレからどれを選択するかを端末に知らせるために、基地局は、DCI情報に時間領域リソース割り当て指示ドメインを運び、該時間領域リソース割り当て指示ドメインは、端末が時間領域リソース割り当てテーブルから基地局によって指定された1つの基本タイムスロットズレを選択できるようにすることができる。例えば、時間領域リソース割り当てテーブルには16行が含まれており、この16行は、いずれも構成された基本タイムスロットズレであり、この16行の各行の一意の識別は、それぞれ、数字「0」、「1」…「15」である。基地局から端末に送信される伝送指示情報において、時間領域リソース割り当て指示ドメインが対応する値が「2」であると、基地局が端末のために指定した基本タイムスロットズレは、時間領域リソース割り当てテーブルの中で、一意の識別が「2」のものであることを示す。
【0028】
時間領域リソース割り当てテーブルは、基地局によって構成されるため、不変のままではなく、したがって、基地局が時間領域リソース割り当てテーブルに対する構成が異なると、端末が取得した時間領域リソース割り当てテーブルも異なることが理解できる。基地局と端末の間は、常に現在の時間領域リソース割り当てテーブル、すなわち最新に構成した時間領域リソース割り当てテーブルを利用し、基本タイムスロットズレを決定することが理解できる。
【0029】
注意する必要があるのは、基本タイムスロットズレは、基地局無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)層によって構成され、帯域幅パートリソース切り替えの切り替え時間長とは無関係な時間領域リソース位置であり、帯域幅パートリソース切り替え時にターゲットタイムスロットズレを決定するだけでなく、帯域幅パートリソース切り替えが必要ではない時にターゲットタイムスロットズレを決定するためにも使用してもよい。例えば、基地局と端末の間で、ある帯域幅パートリソースを継続的に使用してデータ伝送を行うプロセスにおいて、基地局が端末に時間領域リソースを割り当てる場合も、時間領域リソース割り当てテーブルによって行われ、この場合、基地局が指定した時間領域リソース割り当てテーブルにおけるある基本タイムスロットズレは、実際にはターゲットタイムスロットズレである。したがって、基本タイムスロットズレは、端末が十分な切り替え時間長を有することを確保する必要はない。基本タイムスロットズレを構成する場合、基地局も、帯域幅パートリソースの切り替えがあるか否かに気にする必要がなく、通常の時間領域リソース構成態様に従って構成すればよい。したがって、現段階で検討された態様において、基地局が切り替え専用指示行において構成した、帯域幅パートリソース切り替えシーンに専用のターゲットタイムスロットズレに対して、本実施例では、基地局が基本タイムスロットズレを構成するのはより簡単であり、帯域幅パートリソース切り替えによる時間制限を考慮する必要はない。
【0030】
時間領域リソース割り当てテーブルにおいて、基本タイムスロットズレは、上り基本タイムスロットズレまたは下り基本タイムスロットズレを含み、上り基本タイムスロットズレは時間領域リソース割り当てテーブルのK2に対応し、下り基本タイムスロットズレは時間領域リソース割り当てテーブルのK0に対応する。現在の基地局が端末にデータを送信し、端末がデータを受信する必要がある場合、基地局が時間領域リソース割り当てテーブルから端末に指定する基本タイムスロットズレは、下りに対する下り基本タイムスロットズレ、すなわちK0であるべきであり、端末が送信するデータを現在の基地局が受信する場合、時間領域リソース割り当てテーブルを利用して端末に指定する基本タイムスロットズレは、上りに対する上り基本タイムスロットズレ、すなわちK2であるべきである。
【0031】
また、本実施例における時間領域リソース割り当てテーブルが依然として帯域幅パートリソースを単位として設定されており、すなわち、各帯域幅パートリソースはいずれも対応する時間領域リソース割り当てテーブルがある。
【0032】
S106において、伝送指示情報に基づいて、帯域幅パートリソース切り替えが必要であると決定した場合、端末は、インデックス識別に基づいて帯域幅パートリソース切り替え後に伝送に使用するターゲット帯域幅パートリソースを決定する。
【0033】
端末は、基地局から送信された伝送指示情報を受信してもよく、該伝送指示情報に運ばれるインデックス識別に基づいて、端末は、現在、帯域幅パートリソース切り替えが必要か否かを決定してもよい。例えば、端末は、元帯域幅パートリソースで「ブラインド検出」を行い、ここでは、元帯域幅パートリソースのインデックス識別が「a」であると仮定する。ブラインド検出によって、端末は、基地局が元帯域幅パートリソースAで送信する伝送指示情報を受信することができ、該伝送指示情報には、ターゲット帯域幅パートリソースのインデックス識別が運ばれる。元帯域幅パートリソースのインデックス識別と伝送指示情報に含まれているインデックス識別とが一致しているか否かを比較することにより、端末は、現在、帯域幅パートリソース切り替えを行う必要があるか否かを決定することができ、両者が一致する場合、帯域幅パートリソース切り替えは必要ではないことを意味するが、比較結果において両者が一致しない場合、端末は、基地局が自ら別の帯域幅パートリソースに切り替えて基地局とデータ伝送を行うように指示したと決定する。この場合、端末は、基地局が指示したターゲット帯域幅パートリソースがどれであるかをさらに決定してもよい。例えば、上記の例では、基地局が伝送指示情報において運ぶインデックス識別が「c」であり、「c」はブラインド検出の対象となる元帯域幅パートリソースAのインデックス識別「a」と一致しないため、端末は、基地局が帯域幅パートリソース切り替えを行うように自分に指示し、切り替え後に使用されるターゲット帯域幅パートリソースはインデックス識別が「c」であるCであることを知ることができる。
【0034】
以下、端末がブラインド検出によって伝送指示情報を受信するプロセスを簡単に紹介する。
【0035】
上りリンクか下りリンクかにかかわらず、共有チャネルのマッピングタイプは、通常、マッピングタイプ1(「マッピングタイプA」とも呼ばれる)とマッピングタイプ2(「マッピングタイプB」とも呼ばれる)の2つのタイプに分けられる。現在の標準38.331では、2つのマッピングタイプに対応する復調参照信号(Demodulation reference signal、DMRS)構成をより柔軟に構成できるように、基地局上位層は、マッピングタイプAとマッピングタイプBに対して互いに独立したDMRS構成を採用する。すなわち、マッピングタイプAのDMRS構成パラメータは、マッピングタイプBのDMRS構成パラメータと同じである可能性があるし、異なる可能性もある。
【0036】
下りの場合、DMRS構成パラメータにおけるDMRSのタイプ(具体的には、DMRS構成パラメータにおける「DL-DMRS-config-type」であってもよい)、DMRSの最大長(具体的には、DMRS構成パラメータにおける「DL-DMRS-max-len」であってもよい)は、基地局が端末に送信する伝送指示情報におけるアンテナポートドメインのサイズに影響を与え、ひいては伝送指示情報のサイズに影響を与えることができる。
【0037】
上りの場合、DMRS構成パラメータにおけるDMRSのタイプ(具体的には、DMRS構成パラメータにおける「UL-DMRS-config-type」であってもよい)、DMRSの最大長(具体的には、DMRS構成パラメータにおける「UL-DMRS-max-len」であってもよい)およびPUSCH-tpイネーブル値は、基地局が端末に送信する伝送指示情報におけるアンテナポートドメインのサイズに影響を与え、伝送指示情報のサイズに影響を与えることができる。
【0038】
疑いもなく、基地局が送信する伝送指示情報を受信する前に、端末は、基地局がマッピングタイプAを用いて伝送指示情報を送信するか、マッピングタイプBを用いて伝送指示情報を送信するかを知らないため、端末は、伝送指示情報におけるアンテナポートドメインのサイズを決定することができず、ひいては伝送指示情報のサイズを決定することができない。この場合、端末がブラインド検出を行う場合、ブラインド検出のサイズは基地局が送信する伝送指示情報のサイズより小さいと、端末はブラインド検出に失敗する。ブラインド検出に失敗した後、端末は同じタイムスロットにおいて再度ブラインド検出を行う必要があり、これはブラインド検出の複雑さを向上させ、該問題を解決するために、本実施例は以下の2つの解決方法を提供する。
【0039】
方法1:端末は、2つのマッピングタイプに対応するDMRS構成パラメータに関係なく、常に伝送指示情報におけるアンテナポートドメインのサイズが最大値である状況に従い、伝送指示情報に対してブラインド検出を行う。
【0040】
表1は、下り共有チャネルに対するDMRS構成パラメータとアンテナポートドメインとの間の対応関係を示す。
【表1】
【0041】
表1によれば、下りの場合、アンテナポートドメインのサイズが最大6であるため、端末はアンテナポート指示ドメインが6であることに従って伝送指示情報を検出すれば、基地局がどのマッピングタイプを採用して送信しても、伝送指示情報は端末によって一度に検出されることができる。
【0042】
表2は、上り共有チャネルに対するDMRS構成パラメータとアンテナポートドメインとの間の対応関係を示す。
【表2】
【0043】
したがって、上りの場合、アンテナポートドメインのサイズが最大5であるため、端末はアンテナポート指示ドメインが5であることに従って伝送指示情報を検出すれば、基地局がどのマッピングタイプを採用して送信しても、伝送指示情報も端末によって一度に検出されることができる。
【0044】
ちなみに、端末は、方法2に従って、伝送指示情報に対してブラインド検出を行ってもよく、
図2を参照してください。
【0045】
S202において、マッピングタイプ1とマッピングタイプ2に対応するDMRS構成パラメータをそれぞれ照会する。
【0046】
基地局上位層は共有チャネルの各マッピングタイプに対応する構成パラメータを構成した後、端末側は、共有チャネルマッピングタイプAの構成パラメータと共有チャネルマッピングタイプBの構成パラメータを取得することができ、共有チャネルマッピングタイプAの構成パラメータと共有チャネルマッピングタイプBの構成パラメータにいずれもDMRS構成パラメータが含まれるため、端末は、マッピングタイプAに対応するDMRS構成パラメータと、マッピングタイプBに対応するDMRS構成パラメータとを照会して決定することができる。
【0047】
S204において、端末は、2つのマッピングタイプに対応するDMRS構成パラメータのうち、アンテナポートドメインに関するパラメータが同じか否かを判断する。
【0048】
判定結果が「はい」であれば、S206に移行し、そうでなければS208に移行する。本実施例において、アンテナポートドメインに関するパラメータとは、アンテナポートドメインのサイズに影響を与えることができるパラメータである。下りの場合、アンテナポートドメインに関するパラメータは、DMRSタイプとDMRS最大長を含む。上りの場合、アンテナポートドメインに関するパラメータは、DMRSタイプ、DMRS最大長およびPUSCH-tpイネーブル値を含む。
【0049】
S206において、2つのマッピングタイプのいずれかに対応するアンテナポートドメインのサイズに従って伝送指示情報をブラインド検出する。
【0050】
端末は、2つのマッピングタイプに対応するDMRS構成パラメータのうち、アンテナポートドメインに関するパラメータが同じであると決定した場合、端末は、マッピングタイプAまたはマッピングタイプBに従って伝送指示情報を検出してもよい。
【0051】
S208において、2つのマッピングタイプに対応するアンテナポートドメインのサイズのうちの大きいほうに従って伝送指示情報をブラインド検出する。
【0052】
端末が、2つのマッピングタイプに対応するDMRS構成パラメータのうち、アンテナポートドメインに関するパラメータが異なると決定した場合、例えば、端末が照会した下り共有チャネルマッピングタイプAに対応するDL-DMRS-config-type=1、DL-DMRS-max-len=2であり、下り共有チャネルマッピングタイプBに対応するDL-DMRS-config-type=1、DL-DMRS-max-len=1であると仮定すると、ここで、基地局がマッピングタイプAに従って伝送指示情報を送信すると、伝送指示情報のうち、アンテナポートドメインのサイズは5であるべきであり、マッピングタイプBに従って伝送指示情報を送信すると、アンテナポートドメインのサイズは4であるべきである。このとき、端末は、基地局が送信する伝送指示情報内のアンテナポートドメインのサイズが5か4かを決定することができないが、伝送指示情報を一度に検出するために、端末は、2つのマッピングタイプの中で対応するアンテナポートドメインサイズのうちの大きいほうに従って直接に検出してもよく、すなわち、上記の例ではアンテナポートドメインが5であることに従って伝送指示情報の検出を行う。
【0053】
S108において、端末は、ターゲット帯域幅パートリソースと元帯域幅パートリソースに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定する。
【0054】
すべての帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替え時間長は同じであるとは限らなく、ターゲット帯域幅パートリソースが同じであっても、異なる元帯域幅パートリソースから切り替えると、必要な切り替え時間長が異なる可能性があり、同様に、元帯域幅パートリソースが同じであっても、ターゲット帯域幅パートリソースが異なると、必要な切り替え時間長も異なる可能性があることは理解されるべきである。ターゲット帯域幅パートリソースと元帯域幅パートリソースがいずれも異なる切り替えシーンは言うまでもない。したがって、異なる切り替えシーンは、異なる切り替え時間長に対応する可能性がある。
【0055】
本実施例では、切り替えシーンは、主に元帯域幅パートリソースとターゲット帯域幅パートリソースとの構成パラメータの間の関係に基づいて決定される。1つの切り替えシーンでは、元帯域幅パートリソースとターゲット帯域幅パートリソースとの間は、同じ帯域幅サイズ(Bandwidth、BW)を有するが、両者の中心周波数は異なり、別の切り替えシーンでは、元帯域幅パートリソースとターゲット帯域幅パートリソースとの間は、同じ中心周波数を有するが、両者のBWは異なる。現段階の既存の標準会議では、以下の4つの切り替えシーンが定義されている。
【0056】
シーン1:再構成は、BWを変更せずにBWPの中心周波数を変更することを含み、SCSの変更が含まれる場合と含まれない場合がある。(The reconfiguration involves changing the center frequency of the BWP without changing its BW. The reconfiguration may or may not involve changing the SCS.)簡単に言えば、シーン1とは、ターゲット帯域幅パートリソースと元帯域幅パートリソースとを比べ、サブキャリア間隔が同じか否かに関係せず、中心周波数が異なり、BWが同じである帯域幅パートリソース切り替えシーンである。
【0057】
シーン2:再構成は、中心周波数を変更せずにBWPのBWを変更することを含み、SCSの変更が含まれる場合と含まれない場合がある。(The reconfiguration involves changing the BW of the BWP without changing its center frequency. The reconfiguration may or may not involve changing the SCS.)シーン2とは、ターゲット帯域幅パートリソースと元帯域幅パートリソースとを比べ、サブキャリア間隔が同じか否かに関係せず、BWが異なり、中心周波数が同じである帯域幅パートリソース切り替えシーンである。
【0058】
シーン3:再構成は、BWとBWPの中心周波数を変更することを含み、SCSの変更が含まれる場合と含まれない場合がある。(The reconfiguration involves changing both the BW and the center frequency of the BWP. The reconfiguration may or may not involve changing the SCS.)シーン3とは、ターゲット帯域幅パートリソースと元帯域幅パートリソースとを比べ、サブキャリア間隔が同じか否かに関係せず、BWと中心周波数がいずれも異なる帯域幅パートリソース切り替えシーンである。
【0059】
シーン4:再構成は、SCSのみを変更することを含み、BWPの中心周波数とBWはそのまま保持される。(The reconfiguration involves changing only the SCS, where the center frequency and BW of the BWP remain unchanged.)シーン4とは、ターゲット帯域幅パートリソースと元帯域幅パートリソースとを比べ、BWと中心周波数がいずれも同じであるが、サブキャリア間隔が異なる帯域幅パートリソース切り替えシーンである。
【0060】
図3は、端末がターゲット帯域幅パートリソースと元帯域幅パートリソースに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定するプロセスを示した。
【0061】
S302において、元帯域幅パートリソースの構成パラメータとターゲット帯域幅パートリソースの構成パラメータに基づいて現在の切り替えシーンを決定する。
【0062】
帯域幅パートリソース切り替えシーンは、元帯域幅パートリソースの構成パラメータとターゲット帯域幅パートリソースの構成パラメータとの関係に関係があるため、端末がターゲット帯域幅パートリソースを決定すると、ターゲット帯域幅パートリソースの構成パラメータと元帯域幅パートリソースの構成パラメータに基づいて、現在の切り替えシーンが上記のいくつかのシーンのいずれに属するかを決定することができる。基地局が端末のために帯域幅パートリソースを構成した後、端末側が各帯域幅パートリソースの構成パラメータを記憶することは理解されるべきである。もちろん、本実施例のいくつかの別の例では、端末側が各帯域幅パートリソースの構成パラメータを記憶しなくても、基地局は、伝送指示情報によって端末に知らせることができる。
【0063】
ここで、ターゲット帯域幅パートリソースCは、元帯域幅パートリソースAと比べ、伝送帯域幅リソースが同じBWを有するが、両者の中心周波数が異なると仮定するため、端末は、両者の構成パラメータに基づいて、現在必要な帯域幅パートリソース切り替えがシーン1の帯域幅パートリソース切り替えに属すると決定することができる。
【0064】
S304において、予め記憶した切り替えシーンと切り替え時間長のマッピング関係に基づいて現在の切り替えシーンに対応する切り替え時間長を決定する。
【0065】
本実施例では、端末は、切り替えシーンと切り替え時間長のマッピング関係を予め記憶しており、各切り替えシーンはいずれも対応する切り替え時間長がある。本実施例のいくつかの別の例では、切り替え時間長は、切り替えシーンのみでなく、端末と基地局との通信に使用されるキャリアの周波数レベル、端末の性能にも関係がある。例えば、1つの例では、端末はシーン-時間マッピング関係テーブルを記憶し、次の表3を参照してください。
【表3】
【0066】
周波数レベルの1列において、「1」はキャリア周波数が6GHz未満のシーンを表し、「2」はキャリア周波数が6GHz以上のシーンを表す。「タイプ1の切り替え時間長」は、性能の高い端末が各種の切り替えシーンにおける切り替え時間長に対応し、「タイプ2の切り替え時間長」は、性能の低い端末が各種の切り替えシーンにおける切り替え時間長に対応する。
【0067】
端末は、現在の帯域幅パートリソース切り替えシーンを決定した後、自分の通信によって使用されるキャリア周波数帯域と自分の性能に基づいて、対応する切り替え時間長を決定してもよい。ある端末の性能が高く、レベル1の周波数帯域を使用して通信し、かつ現在がシーン1の帯域幅パートリソース切り替えを行おうとすると仮定すると、表3を照会することにより、該帯域幅パートリソース切り替えに対して端末は600usの切り替え時間長が必要であると決定することができる。
【0068】
S306において、切り替え時間長とターゲット帯域幅パートリソースの構成パラメータに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定する。
【0069】
端末は、切り替え時間長を決定した後、切り替え時間長を切り替えタイムスロット数に変換する必要がある。切り替えタイムスロット数の数は、切り替え時間長だけではなく、ターゲット帯域幅パートリソースのサブキャリア間隔にも関係があることが理解されるべきである。端末は、まず、ターゲット帯域幅パートリソースのサブキャリア間隔に対応するタイムスロットの長さを決定し、そして切り替え時間長と単一のタイムスロットの長さの比率を計算して該比率を切り上げることで切り替えタイムスロット数を計算して得てもよい。
【0070】
S110において、端末は、切り替えタイムスロット数と基本タイムスロットズレに基づいてターゲット帯域幅パートリソースを採用してデータ伝送を行うターゲットタイムスロットズレを決定する。
【0071】
切り替えタイムスロット数を計算した後、端末は、該切り替えタイムスロット数に基づいてターゲット帯域幅パートリソースを採用してデータ伝送を行う場合のターゲットタイムスロットズレの値、すなわちターゲット時間領域リソースのある位置を決定してもよい。
【0072】
本実施例では、帯域幅パートリソース切り替えが必要な場合、基地局から端末に送信される伝送指示情報には、時間領域リソース割り当て指示情報が含まれており、端末は、該時間領域リソース割り当て指示情報に基づいて、ターゲット帯域幅パートリソースの時間領域リソース割り当てテーブルと関連して基本タイムスロットズレを決定してもよい。ここでは、伝送指示情報がDCI情報であることを用いて説明する。DCI情報には、時間領域リソース割り当てドメインが含まれており、該時間領域リソース割り当てドメインは、時間領域リソース割り当てテーブルのある行を指定するために用いられ、すなわち時間領域リソース割り当てテーブル内の2つの基本タイムスロットズレから1つを指定するために用いられる。そして端末は、基本タイムスロットズレと切り替えタイムスロット数の和を求めて今回の帯域幅パートリソース切り替えに対応するターゲットタイムスロットズレを決定してもよい。
【0073】
端末が、ターゲットタイムスロットズレを決定するのは、基地局との間のデータ伝送のタイムスロット位置を決定するためであり、したがって、端末が該ターゲットタイムスロットズレを決定する必要があるだけでなく、基地局も該ターゲットタイムスロットズレを知るべきであることが理解できる。両者がターゲットタイムスロットズレに対応するターゲット時間領域リソース位置で正常なデータ伝送を行うために、基地局と端末が決定したターゲットタイムスロットズレは一致するべきである。したがって、基地局側も、端末側と同じ方法でターゲットタイムスロットズレを計算すべきであり、これは、基地局が端末と同様の基準を採用して現在の帯域幅パートリソース切り替えが属する切り替えシーンを決定し、同じ切り替えシーンと切り替え時間長との間のマッピング関係を記憶する(例えば、基地局も表3を記憶する)必要があり、また、基地局は端末性能などを知る必要がある。
【0074】
ターゲットタイムスロットズレを決定した後、端末は、ターゲットタイムスロットズレに対応するターゲット時間領域リソース位置で基地局とデータ伝送を行ってもよい。ターゲットタイムスロットズレは、上りターゲットタイムスロットズレおよび/または下りターゲットタイムスロットズレを含んでもよいことが理解されるべきである。端末で決定されたターゲットタイムスロットズレが下りターゲットタイムスロットズレであると仮定すると、端末は、対応するターゲット時間領域リソース位置で基地局から送信されたデータを受信してもよく、端末が決定したターゲットタイムスロットズレが上りターゲットタイムスロットズレである場合、端末は、対応するターゲット時間領域リソース位置で基地局にデータを送信してもよい。
【0075】
本発明実施例に係る時間領域リソース割り当て方法および時間領域リソース決定方法では、端末は、元帯域幅パートリソースとターゲット帯域幅リソースに基づいて現在の切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を自ら決定し、ひいてはターゲットタイムスロットズレを計算することができるため、基地局は、帯域幅パートリソース切り替えのために、時間領域リソース割り当てテーブルに、切り替え専用指示行をわざわざ設定する必要はなく、したがって、時間領域リソース割り当てテーブルに専用指示行を設定することで時間領域リソース割り当てテーブルが他の伝送の指示情報に対する伝送に影響を与えることを回避する。関連態様において、時間領域リソース割り当てテーブルにおいて常時切り替え専用指示行を設定する必要があるため、帯域幅パートリソース切り替えが必要でないシーンで時間領域リソース割り当てテーブルのスペースを浪費する問題も回避した。これはリソースの伝送を最適化し、リソースの利用率を向上させるのに役立つ。
【0076】
さらに、基地局は、時間領域リソース割り当てテーブルを構成する際に、端末が帯域幅パートリソース切り替えを行う切り替え時間長に構成された伝送タイムスロットが満足するか否かを気にする必要がないため、構成作業はより簡単である。
【0077】
実施例2
本実施例は、引き続き前述した実施例に係る時間領域リソース割り当て方法および時間領域リソース決定方法を具体的な例に関連して説明し、
図4を参照してください。
【0078】
S402において、基地局は、端末とデータ伝送を行うBWPに対してBWP切り替えを行う必要があるとき、ターゲットBWPを決定する。
【0079】
端末との間のデータ伝送の需要を満たす目的から、基地局は、いくつかの場合において端末を制御して帯域幅パートリソース切り替えを行う可能性があり、例えば、t1時刻前には、基地局と端末の間の下りデータは帯域幅に対する要求が高くないが、t1時刻において基地局は端末に大量のビデオデータを送信する必要があるため、端末側のユーザのビデオ視聴の体験を保証するために、基地局は、端末を制御して帯域幅値がより大きい帯域幅パートリソースに切り替えてデータ伝送を行う必要がある。この場合、基地局は、端末のために予め構成した帯域幅パートリソースから、ターゲット帯域幅パートリソースとして伝送要求を満たすものを1つ選択してもよい。
【0080】
S404において、基地局は、元BWPでDCI情報を端末に送信し、BWP切り替えを指示する。
【0081】
ターゲットBWPが決定した後、基地局は、DCI指示情報を端末に送信してもよく、該DCI指示情報は、少なくともこのようないくつかの指示作用を果たす。まず、該DCI情報は、端末に、現在帯域幅パートリソース切り替えを行う必要があることを決定させることができ、また、該DCI情報からは、どのターゲットBWPに切り替える必要があるかを知ることもできる。本実施例では、該DCI情報は、基本タイムスロットズレを端末に指示することもできる。いくつかの例では、基地局は、DCI情報におけるBWP指示ドメインで端末に帯域幅パートリソース切り替えを行う必要があることを知らせてもよく、例えば、基地局は、ターゲットBWPのインデックス識別をDCI情報のBWP指示ドメインで運び、端末は、DCI情報を受信した後、該DCI情報のBWP指示ドメインにおけるインデックス識別が、現在使用されているBWPのインデックス識別と一致するか否かを比較することによって、帯域幅パートリソース切り替えを行う必要があるか否かを決定してもよく、両方が一致すれば、帯域幅パートリソース切り替えを行う必要がないことを示し、両方が一致しなければ、帯域幅パートリソース切り替えを行う必要があることを示すと同時に、端末は、切り替え後のターゲットBWPがどれかを決定することもできる。
【0082】
実施例1では、時間領域リソース割り当てテーブルおよび時間領域リソース割り当て指示ドメインで端末に基本タイムスロットズレを指定することを比較的に詳細に紹介したため、ここでは説明を省略する。
【0083】
端末が帯域幅パートリソース切り替えを行う必要があることを知る前に、端末は現在使用中のBWPのみをブラインド検出するため、端末が基地局から送信されたDCI情報を受信できることを保証するために、本実施例では基地局は元BWPでDCI情報を伝送する。
【0084】
基地局が端末に伝送指示情報としてのDCI情報を送信した後、基地局は、端末とターゲットBWPでデータ伝送を行うターゲット時間領域リソース位置、すなわちターゲットタイムスロットズレの値を計算してもよく、基地局がターゲットタイムスロットズレを計算するプロセスは、端末がターゲットタイムスロットズレを計算するプロセスとほぼ一致するため、具体的なプロセスは、実施例1の紹介を参照し、または後続の紹介を参照してください。
【0085】
以下、端末側の時間領域リソース決定方法をさらに紹介し、
図5に示す時間領域リソース決定方法のフローチャートに関連してください。
【0086】
S502において、端末は元BWPでブラインド検出を行う。
【0087】
ここで端末は元BWPに対してブラインド検出を行うと限定するが、実際には端末がこのとき切り替えが発生するか否かを知らないため、端末にとっては元BWPとは現在も使用されているBWPに過ぎない。端末はブラインド検出により、基地局が該元BWPで送信したDCI情報を検出することができる。ブラインド検出の具体的な詳細は実施例1における紹介を参照し、ここでは説明を省略する。
【0088】
S504において、端末は、ブラインド検出で検出されたDCI情報に運ばれるインデックス識別とブラインド検出の対象となる元BWPのインデックス識別が一致するか否かを決定する。
【0089】
DCI情報を検出した後、端末は、まずDCI情報に運ばれるIndexと現在のブラインド検出の対象となる元BWPのIndexが一致するか否かを決定し、一致すれば、現在は帯域幅パートリソース切り替えを行う必要がないことを示し、S506に移行する。そうでなければ、基地局は、自ら帯域幅パートリソース切り替えを行うことをすでに指示したことを示すため、S508に移行する。
【0090】
端末は、現在使用されているBWPのIndexを知るものであり、DCI情報に運ばれるIndexについては、好ましくは、端末は、検出したDCI情報を解析し、該DCI情報のBWP指示ドメインから取得することを理解すべきである。
【0091】
S506において、DCI情報で指定された基本タイムスロットズレをターゲットタイムスロットズレとする。
【0092】
端末がDCI情報に運ばれるIndexが元BWPのIndexと一致すると決定すると、端末は、現在帯域幅パートリソース切り替えを行う必要がないと決定するため、直接DCI情報における時間領域リソース割り当て指示ドメインに基づき、時間領域リソース割り当てテーブルと関連して基地局が自分のために割り当てる時間領域リソース、すなわちターゲットタイムスロットズレを決定してもよい。具体的には、端末は、直接に時間領域リソース割り当てテーブルにおいて時間領域リソース割り当て指示ドメインによって指定された基本タイムスロットズレをターゲットタイムスロットズレとしてもよい。
【0093】
紹介を容易にするために、本実施例では、時間領域リソース割り当てテーブルで指定されたタイムスロットサイズを「基本タイムスロットズレ」と呼び、帯域幅パートリソース切り替えが不要なシーンに対し、DCIで指定された基本タイムスロットズレは、ターゲットタイムスロットズレであるため、基地局が帯域幅パートリソース切り替えを行うことを指示していないと端末が決定した場合、直接にDCIによって指定された基本タイムスロットズレをターゲットタイムスロットズレと呼んでもよい。
【0094】
以下、時間領域リソース割り当てテーブルを簡単に紹介する。
【0095】
上記の紹介から分かるように、時間領域リソース割り当てテーブルの行数は、時間領域リソース割り当て指示ドメインがDCI情報に占めるビット数と関連しており、ここで時間領域リソース割り当て指示ドメインがDCI情報に3ビットを占めると仮定すると、該時間領域リソース割り当てテーブルは8行を含み、ここでは各行にそれぞれ1つの一意の識別を割り当て、それぞれ「0」、「1」、「2」…「7」であり、すなわち「0」はテーブルにおける1行目に対応し、「1」はテーブルにおける2行目に対応し……「7」はテーブルにおける8行目に対応する。
【0096】
本実施例で紹介する時間領域リソース割り当てテーブルでは、テーブルには3つの列が含まれ、1列目は下り基本タイムスロットズレ/上り基本タイムスロットズレを指示することに用いられ、通常下り基本タイムスロットズレと上り基本タイムスロットズレの時間領域リソース割り当てテーブルが独立しており、すなわち下りに対する時間領域リソース割り当てテーブルには下り基本タイムスロットズレのみが構成され、上り基本タイムスロットズレが運ばれなく、同様に、上りに対する時間領域リソース割り当てテーブルには、上り基本タイムスロットズレのみが運ばれ、上り基本タイムスロットズレが運ばれない。下り基本タイムスロットズレは常に「K0」で表され、上り基本タイムスロットズレは常に「K2」で表される。時間領域リソース割り当てテーブルにおける2列目は、タイムスロット内のシンボル割り当て指示情報を運ぶことに用いられ、3列目は時間領域割り当てマッピングタイプを運ぶことに用いられる。
【0097】
通常、時間領域リソース割り当てテーブルは、時間領域リソース割り当て指示ドメインと連携することによって基本タイムスロットズレを指示するものであり、時間領域リソース割り当て指示ドメインで運ばれるのはある行の一意の識別であるため、基地局は、端末にある行の基本タイムスロットズレを指定しようとする場合、該行の一意の識別をDCI情報の時間領域リソース割り当て指示ドメインで運んでもよい。
【0098】
S508において、端末はターゲットBWPを決定する。
【0099】
端末が、DCI情報に運ばれているIndexが元BWPのIndexと一致しないと決定した場合、端末は、帯域幅パートリソース切り替えを行う必要があると決定し、したがって、端末は、DCI情報に運ばれているIndexに基づいてターゲットBWPがどれであるかを決定してもよく、例えば、DCI情報に運ばれているIndexが「d」であると仮定すると、ターゲットBWPはDであると示す。
【0100】
S510において、端末は、ターゲットBWPと元BWPの構成パラメータに基づいて現在の切り替えシーンを決定する。
【0101】
ターゲットBWPを決定した後、端末は、ターゲットBWPの構成パラメータを決定するとともに、元BWPの構成パラメータも決定し、本実施例では、端末側には、基地局が端末側のために構成した各BWPの構成パラメータが記憶されている。2つのBWPの間の構成パラメータを比較することにより、端末は現在の切り替えシーンを決定してもよい。
【0102】
S512において、端末は、シーン-時間マッピング関係テーブルを照会し、現在の切り替えシーンに対応する切り替え時間長を決定する。
【0103】
切り替えシーンを決定した後、端末は、シーン-時間マッピング関係テーブルを照会することにより、現在の帯域幅パートリソース切り替えシーンに対応する切り替え時間長を決定してもよく、シーン-時間マッピング関係テーブルは、実施例1においてすでに比較的詳細に紹介したため、ここでは説明を省略する。
【0104】
S514において、端末は、切り替え時間長をターゲットBWPに対応する切り替えタイムスロット数に換算する。
【0105】
端末は、切り替え時間長を切り替えタイムスロット数に変換するとき、ターゲットBWPの構成パラメータと関連する必要があり、端末が、ターゲットBWPのサブキャリア間隔SCSを先に決定し、続いてターゲットBWPのSCSに基づいてターゲットBWPのタイムスロットslotのタイムスロット長を決定する。そして、切り替え時間長に含まれるタイムスロット数を計算し、ここでは、切り替え時間長に基づいて切り替えタイムスロット数を計算する数式を提供する。
【数1】
【0106】
ここで、offsetは、切り替えタイムスロット数を示し、Tは、シーン-時間マッピング関係テーブルに基づいて端末が照会して得た切り替え時間長を示す。サブキャリア間隔が15KHzの場合、対応するタイムスロット長は1msであり、サブキャリア間隔が30KHzの場合、対応するタイムスロット長は0.5msであり、サブキャリア間隔が60KHzの場合、対応するタイムスロット長は0.25msであるため…すなわち、uとサブキャリア間隔との間は、このような関係を満足する。
【数2】
表4にはいくつかの典型的なサブキャリア間隔とそれに対応するu値が示されている。
【表4】
【0107】
上述したoffsetを計算する数式は簡略化して以下を得られる。
【数3】
【0108】
表5には、様々な切り替え時間長と、uおよび切り替えタイムスロット数との間の対応関係が示されており、1行目は2列目から様々な典型的な切り替え時間長を示し、1列目は2行目からuの様々な値を示す。
【表5】
【0109】
したがって、上記の表3に基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えの切り替え時間長を決定し、表4に基づいてターゲット帯域幅パートリソースに対応するu値を照会して得た後、表5に基づいて対応する切り替えタイムスロット数を直接照会して得てもよい。照会を容易にするために、表3、表4と表5のコンテンツを有機的にマージしてもよく、それによって統合された1つの表を得て、端末は、伝送指示情報を受信した後、1つの表に基づいて切り替えタイムスロット数を直接照会して決定してもよいことが理解されるべきである。
【0110】
S516において、端末は、切り替えタイムスロット数とDCI情報で指定された基本タイムスロットズレの和を求めてターゲットタイムスロットズレを得る。
【0111】
切り替えタイムスロット数を計算した後、端末は、切り替えタイムスロット数と、時間領域リソース割り当てテーブルから照会された基本タイムスロットズレとに対して和と求め、ひいてはターゲットタイムスロットズレ、すなわち、今回の帯域幅パートリソース切り替え後に、自分と基地局との間でデータ伝送を行うターゲット時間領域リソース位置を決定してもよい。基本タイムスロットズレを決定するプロセスについては、前のS506で比較的詳細に紹介したため、ここでは説明を省略する。
【0112】
本実施例に係る時間領域リソース割り当て方法および時間領域リソース決定方法では、基地局が端末に時間領域リソースを割り当てる場合、端末が帯域幅パートリソース切り替えを行う十分な時間を有することを保証できるだけでなく、関連する態様に基づいて余分のシグナリングオーバヘッドをもたらす必要がなく、同時に基地局が時間領域リソース割り当てテーブルを構成するときの懸念を低減することによって基地局が時間領域リソースを割り当てる柔軟性を向上させることもできる。
【0113】
実施例3
本実施例は、時間領域リソース割り当て装置を提供し、該時間領域リソース割り当て装置は、基地局側に配備され、前記時間領域リソース割り当て方法を実現してもよい。
【0114】
図6を参照し、時間領域リソース割り当て装置60は、切り替え決定ユニット602と、指示伝送ユニット604とを含む。切り替え決定ユニット602は、端末とデータ伝送を行う帯域幅パートリソースの帯域幅パートリソース切り替えを行う必要がある場合、切り替え後に伝送に用いられるターゲット帯域幅パートリソースを決定することに用いられる。指示伝送ユニット604は、ターゲット帯域幅パートリソースインデックス識別と時間領域リソース割り当て指示情報とを含む伝送指示情報を端末に送信することに用いられる。インデックス識別は、端末がターゲット帯域幅パートリソースを決定することに用いられ、ターゲット帯域幅パートリソースと帯域幅パートリソース切り替え前に使用される元帯域幅パートリソースに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定し、切り替えタイムスロット数と基本タイムスロットズレに基づいてターゲット帯域幅パートリソースを採用してデータ伝送を行うターゲットタイムスロットズレを決定し、基本タイムスロットズレは、時間領域リソース割り当て指示情報によって決定する。
【0115】
基地局と端末の間でデータ伝送を行うプロセスでは、両者の間で伝送されるデータのタイプが絶えず変化する可能性があり、あるデータに対しては大きな帯域幅リソースが必要であり、他のデータによっては帯域幅リソースに対する要求が高くない可能性があり、したがって、端末側でのデータ送受信による消費電力を低減するために、且つ帯域幅リソースを合理的に利用するために、時間領域リソース割り当て装置60の切り替え決定ユニット602は、現在伝送待ちのデータのタイプに応じて、端末のために構成される各帯域幅パートリソースから、現在伝送待ちのデータの伝送のために1つ以上を合理的に選択する。基地局が再選択した帯域幅パートリソースが、現在使用されている帯域幅パートリソースとは異なる場合、「帯域幅パートリソース切り替え」が必要となり、したがって、帯域幅パートリソース切り替えとは、実際には、現在使用中の「元帯域幅パートリソース」から新たな「ターゲット帯域幅リソース」に切り替えるプロセスを意味する。本実施例で言及された「帯域幅パートリソース」は、実際には連続するRBリソースを指し、BWPリソースとも呼ばれる。
【0116】
切り替え決定ユニット602が、端末との間で使用される帯域幅パートリソースを切り替える必要があると決定した場合、ターゲット帯域幅パートリソースのインデックス識別を取得する。例えば、基地局と端末との間で下りデータ伝送が間もなく行われるが、切り替え決定ユニット602は、現在使用されている帯域幅パートリソースAが不適切であり、帯域幅パートリソースCを使用する必要があることを発見した場合、切り替え決定ユニット602は、Cをターゲット帯域幅パートリソースとすることを決定し、したがって、ターゲット帯域幅パートリソースのインデックス識別が「c」であることを取得する。
【0117】
切り替え決定ユニット602がターゲット帯域幅パートリソースを決定した後、指示伝送ユニット604は、ターゲット帯域幅パートリソースのインデックス識別を運ぶ伝送指示情報を端末に送信する。本実施例では、指示伝送ユニット604は元帯域幅パートリソースを使用して端末に該伝送指示情報を送信するため、いくつかの例では、指示伝送ユニット604は帯域幅パートリソースAを使用して伝送指示情報を送信する。本実施例のいくつかの例では、伝送指示情報は、DCI、すなわち下りリンク制御情報を含んでもよいが、これに限定されない。
【0118】
同時に、指示伝送ユニット604によって送信される伝送指示情報には、端末に指定する基本タイムスロットズレの時間領域リソース割り当て指示情報がさらに含まれてもよく、基本タイムスロットズレは、端末側が帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を計算した後に、ターゲットタイムスロットズレを計算することに用いられる。指示伝送ユニット604は、伝送指示情報(例えば、DCI情報)における時間領域リソース割り当て指示ドメインを時間領域リソース割り当て指示情報としてもよく、時間領域リソース割り当て指示ドメインは、時間領域リソース割り当てテーブルと連携して端末に基本タイムスロットズレを指定する。基地局が時間領域リソース割り当てテーブルを構成した後、端末は該時間領域リソース割り当てテーブルを取得してもよく、時間領域リソース割り当てテーブルには、少なくとも2つの基本タイムスロットズレが構成されてもよく、この少なくとも2つの基本タイムスロットズレからどれを選択するかを端末に知らせるために、基地局は、DCI情報に時間領域リソース割り当て指示ドメインを運び、該時間領域リソース割り当て指示ドメインは、端末が時間領域リソース割り当てテーブルから基地局によって指定された1つの基本タイムスロットズレを選択できるようにすることができる。例えば、時間領域リソース割り当てテーブルには16行が含まれており、この16行は、いずれも構成された基本タイムスロットズレであり、この16行の各行の一意の識別は、それぞれ、数字「0」、「1」…「15」である。指示伝送ユニット604から端末に送信される伝送指示情報において、時間領域リソース割り当て指示ドメインが対応する値が「2」であると、指示伝送ユニット604が端末のために指定した基本タイムスロットズレは、時間領域リソース割り当てテーブルの中で、一意の識別が「2」のものであることを示す。
【0119】
時間領域リソース割り当てテーブルは、基地局によって構成されるため、不変のままではなく、したがって、基地局が時間領域リソース割り当てテーブルに対する構成が異なると、端末が取得した時間領域リソース割り当てテーブルも異なることが理解できる。指示伝送ユニット604と端末の間は、常に現在の時間領域リソース割り当てテーブル、すなわち最新に構成した時間領域リソース割り当てテーブルを利用し、基本タイムスロットズレを決定することが理解できる。
【0120】
注意する必要があるのは、基本タイムスロットズレは、基地局無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)層によって構成され、帯域幅パートリソース切り替えの切り替え時間長とは無関係な時間領域リソース位置であり、帯域幅パートリソース切り替え時にターゲットタイムスロットズレを決定するだけでなく、帯域幅パートリソース切り替えが必要ではない時にターゲットタイムスロットズレを決定するためにも使用してもよい。例えば、基地局と端末の間で、ある帯域幅パートリソースを継続的に使用してデータ伝送を行うプロセスにおいて、指示伝送ユニット604が端末に時間領域リソースを割り当てる場合も、時間領域リソース割り当てテーブルによって行われ、この場合、指示伝送ユニット604が指定した時間領域リソース割り当てテーブルにおけるある基本タイムスロットズレは、実際にはターゲットタイムスロットズレである。したがって、基本タイムスロットズレは、端末が十分な切り替え時間長を有することを確保する必要はない。基本タイムスロットズレを構成する場合、基地局も、帯域幅パートリソースの切り替えがあるか否かに気にする必要がなく、通常の時間領域リソース構成態様に従って構成すればよい。したがって、現段階で検討された態様において、基地局が切り替え専用指示行において構成した、帯域幅パートリソース切り替えシーンに専用のターゲットタイムスロットズレに対して、本実施例では、基地局が基本タイムスロットズレを構成するのはより簡単であり、帯域幅パートリソース切り替えによる時間制限を考慮する必要はない。
【0121】
時間領域リソース割り当てテーブルにおいて、基本タイムスロットズレは、上り基本タイムスロットズレおよび/または下り基本タイムスロットズレを含み、上り基本タイムスロットズレは時間領域リソース割り当てテーブルのK2に対応し、下り基本タイムスロットズレは時間領域リソース割り当てテーブルのK0に対応する。現在の基地局が端末にデータを送信し、端末がデータを受信する必要がある場合、指示伝送ユニット604が送信した伝送指示情報が時間領域リソース割り当てテーブルから端末に指定する基本タイムスロットズレは、下りに対する下り基本タイムスロットズレ、すなわちK0であるべきであり、端末が送信するデータを現在の基地局が受信する場合、指示伝送ユニット604が時間領域リソース割り当て指示情報と時間領域リソース割り当てテーブルを利用して端末に指定する基本タイムスロットズレは、上りに対する上り基本タイムスロットズレ、すなわちK2であるべきである。
【0122】
また、本実施例における時間領域リソース割り当てテーブルが依然として帯域幅パートリソースを単位として設定されており、すなわち、各帯域幅パートリソースはいずれも対応する時間領域リソース割り当てテーブルがある。
【0123】
基地局に時間領域リソース割り当て装置が配備されている場合、その切り替え決定ユニット602の機能は基地局のプロセッサによって実現されてもよく、指示伝送ユニット604の機能は基地局のプロセッサと通信装置とによって共同で実現されてもよいことが理解できる。
【0124】
本実施例に係る時間領域リソース割り当て装置は、切り替え前に使用された元帯域幅パートリソースによってターゲット帯域幅パートリソースインデックス識別を含む伝送指示情報を端末に送信し、端末に伝送指示情報におけるインデックス識別に基づいてターゲット帯域幅パートリソースを決定させ、そしてターゲット帯域幅パートリソースと元帯域幅パートリソースに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定し、計算された切り替えタイムスロット数と時間領域リソース割り当て指示情報によって指定された基本タイムスロットズレに基づいてターゲットタイムスロットズレを決定してもよい。これにより、時間領域リソース割り当てテーブルに帯域幅パートリソース切り替えに対して専用で指示する切り替え専用指示行を設定することによる関連態様を放棄し、時間領域リソース割り当てテーブルのスペースを節約することに役立つため、時間領域リソース割り当てテーブルが他の伝送の指示情報をより多く運べるようになる。また、基地局は、時間領域リソース割り当てテーブルに切り替え時間長の需要を満たすターゲットタイムスロットズレを指定する必要がないため、基地局が時間領域リソース割り当てを行う柔軟性を向上させた。
【0125】
実施例4
本実施例は、時間領域リソース決定装置を提供し、該時間領域リソース決定装置は、端末側に配備され、前記時間領域リソース決定方法を実現してもよく、
図7に示す時間領域リソース決定装置70を参照してください。
【0126】
時間領域リソース決定装置70は、切り替え決定ユニット702と、ターゲットタイムスロット決定ユニット704とを含む。元帯域幅パートリソースで受信した伝送指示情報に基づいて帯域幅パートリソース切り替えを行う必要があると決定した場合、時間領域リソース決定装置70は、伝送指示情報が運ぶインデックス識別に基づいて帯域幅パートリソース切り替え後に伝送に使用されるターゲット帯域幅パートリソースを決定してもよく、その後切り替え決定ユニット702は、元帯域幅パートリソースとターゲット帯域幅パートリソースに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定してもよく、ターゲットタイムスロット決定ユニット704は、切り替えタイムスロット数に基づいてターゲット帯域幅パートリソースを採用してデータ伝送を行うターゲットタイムスロットズレを決定することに用いられる。
【0127】
時間領域リソース決定装置70は、基地局から送信された伝送指示情報を受信し、受信した伝送指示情報に運ばれるインデックス識別に基づいて、現在、帯域幅パートリソース切り替えが必要か否かを決定してもよい。例えば、元帯域幅パートリソースで「ブラインド検出」を行ってもよく、ここでは、元帯域幅パートリソースのインデックス識別が「a」であると仮定する。ブラインド検出によって、時間領域リソース決定装置70は、基地局が元帯域幅パートリソースAで送信する伝送指示情報を受信することができ、該伝送指示情報には、ターゲット帯域幅パートリソースのインデックス識別が運ばれる。元帯域幅パートリソースのインデックス識別と伝送指示情報に含まれているインデックス識別とが一致しているか否かを比較することにより、時間領域リソース決定装置70は、現在、帯域幅パートリソース切り替えを行う必要があるか否かを決定することができ、両者が一致する場合、帯域幅パートリソース切り替えは必要ではないことを意味するが、比較結果において両者が一致しない場合、時間領域リソース決定装置70は、基地局が端末に別の帯域幅パートリソースに切り替えて基地局とデータ伝送を行うように指示したと決定する。この場合、時間領域リソース決定装置70は、基地局が指示したターゲット帯域幅パートリソースがどれであるかをさらに決定してもよい。例えば、上記の例では、基地局が伝送指示情報において運ぶインデックス識別が「c」であり、「c」はブラインド検出の対象となる元帯域幅パートリソースAのインデックス識別「a」と一致しないため、時間領域リソース決定装置70は、基地局が帯域幅パートリソース切り替えを行うように端末に指示し、切り替え後に使用されるターゲット帯域幅パートリソースはインデックス識別が「c」であるCであることを知ることができる。
【0128】
本実施例の別の例では、
図8に示すように、時間領域リソース決定装置70は、切り替え決定ユニット702とターゲットタイムスロット決定ユニット704だけではなく、元帯域幅パートリソースに対してブラインド検出を行って伝送指示情報を取得する指示検出ユニット700をさらに含んでもよい。
【0129】
上りリンクか下りリンクかにかかわらず、共有チャネルのマッピングタイプは、通常、マッピングタイプ1(「マッピングタイプA」とも呼ばれる)とマッピングタイプ2(「マッピングタイプB」とも呼ばれる)の2つのタイプに分けられる。現在の標準38.331では、2つのマッピングタイプに対応するDMRS構成をより柔軟に構成できるように、基地局上位層は、マッピングタイプAとマッピングタイプBに対して互いに独立したDMRS構成を採用する。すなわち、マッピングタイプAのDMRS構成パラメータは、マッピングタイプBのDMRS構成パラメータと同じである可能性があるし、異なる可能性もある。
【0130】
下りの場合、DMRS構成パラメータにおけるDMRSのタイプ(具体的には、DMRS構成パラメータにおける「DL-DMRS-config-type」であってもよい)、DMRSの最大長(具体的には、DMRS構成パラメータにおける「DL-DMRS-max-len」であってもよい)は、基地局が端末に送信する伝送指示情報におけるアンテナポートドメインのサイズに影響を与え、ひいては伝送指示情報のサイズに影響を与えることができる。
【0131】
上りの場合、DMRS構成パラメータにおけるDMRSのタイプ(具体的には、DMRS構成パラメータにおける「UL-DMRS-config-type」であってもよい)、DMRSの最大長(具体的には、DMRS構成パラメータにおける「UL-DMRS-max-len」であってもよい)およびPUSCH-tpイネーブル値は、基地局が端末に送信する伝送指示情報におけるアンテナポートドメインのサイズに影響を与え、伝送指示情報のサイズに影響を与えることができる。
【0132】
疑いもなく、基地局が送信する伝送指示情報を受信する前に、指示検出ユニット700は、基地局がマッピングタイプAを用いて伝送指示情報を送信するか、マッピングタイプBを用いて伝送指示情報を送信するかを知らないため、指示検出ユニット700は、伝送指示情報におけるアンテナポートドメインのサイズを決定することができず、ひいては伝送指示情報のサイズを決定することができない。この場合、指示検出ユニット700がブラインド検出を行う場合、ブラインド検出のサイズは基地局が送信する伝送指示情報のサイズより小さいと、ブラインド検出に失敗する。ブラインド検出に失敗した後、指示検出ユニット700は同じタイムスロットにおいて再度ブラインド検出を行う必要があり、これはブラインド検出の複雑さを向上させ、該問題を解決するために、本実施例は以下の2つの解決方法を提供する。
【0133】
方法1:指示検出ユニット700は、2つのマッピングタイプに対応するDMRS構成パラメータに関係なく、常に伝送指示情報におけるアンテナポートドメインのサイズが最大値である状況に従い、伝送指示情報に対してブラインド検出を行う。
【0134】
前の表1は、下り共有チャネルに対するDMRS構成パラメータとアンテナポートドメインとの間の対応関係をすでに示し、表1によれば、下りの場合、アンテナポート指示ドメインのサイズが最大6であるため、指示検出ユニット700は、アンテナポート指示ドメインが6であることに従って伝送指示情報を検出すれば、基地局がどのマッピングタイプを採用して送信しても、伝送指示情報は指示検出ユニット700によって一度に検出されることができる。
【0135】
表2は、上り共有チャネルに対するDMRS構成パラメータとアンテナポートドメインとの間の対応関係をすでに示した。したがって、表2によれば、上りの場合、アンテナポート指示ドメインのサイズが最大5であるため、指示検出ユニット700は、アンテナポート指示ドメインが5であることに従って伝送指示情報を検出すれば、基地局がどのマッピングタイプを採用して送信しても、伝送指示情報も指示検出ユニット700によって一度に検出されることができる。
【0136】
指示検出ユニット700は、方法2に従って、伝送指示情報に対してブラインド検出を行ってもよい。
【0137】
まず、指示検出ユニット700は、マッピングタイプ1とマッピングタイプ2に対応するDMRS構成パラメータをそれぞれ照会し、次に2つのマッピングタイプに対応するDMRS構成パラメータのうち、アンテナポートドメインに関するパラメータが同じか否かを判断する。同じであれば、指示検出ユニット700は、2つのマッピングタイプのいずれかに対応するアンテナポートドメインのサイズに従って伝送指示情報をブラインド検出する。同じでなければ、指示検出ユニット700は、2つのマッピングタイプに対応するアンテナポートドメインのサイズのうちの大きいほうに従って伝送指示情報をブラインド検出する。
【0138】
基地局上位層は共有チャネルの各マッピングタイプに対応する構成パラメータを構成した後、端末側は、共有チャネルマッピングタイプAの構成パラメータと共有チャネルマッピングタイプBの構成パラメータを取得することができ、共有チャネルマッピングタイプAの構成パラメータと共有チャネルマッピングタイプBの構成パラメータにいずれもDMRS構成パラメータが含まれるため、指示検出ユニット700は、マッピングタイプAに対応するDMRS構成パラメータと、マッピングタイプBに対応するDMRS構成パラメータとを照会して決定することができる。
【0139】
アンテナポートドメインに関するパラメータとは、アンテナポートドメインのサイズに影響を与えることができるパラメータである。下りの場合、指示検出ユニット700が照会できるアンテナポートドメインに関するパラメータは、DMRSタイプとDMRS最大長を含む。上りの場合、指示検出ユニット700が照会できるアンテナポートドメインに関するパラメータは、DMRSタイプ、DMRS最大長およびPUSCH-tpイネーブル値を含む。
【0140】
指示検出ユニット700は、2つのマッピングタイプに対応するDMRS構成パラメータのうち、アンテナポートドメインに関するパラメータが異なると決定した場合、例えば、指示検出ユニット700が照会した下り共有チャネルマッピングタイプAに対応するDL-DMRS-config-type=1、DL-DMRS-max-len=2であり、下り共有チャネルマッピングタイプBに対応するDL-DMRS-config-type=1、DL-DMRS-max-len=1であると仮定すると、ここで、基地局がマッピングタイプAに従って伝送指示情報を送信すると、伝送指示情報のうち、アンテナポートドメインのサイズは5であるべきであり、マッピングタイプBに従って伝送指示情報を送信すると、アンテナポートドメインのサイズは4であるべきである。このとき、指示検出ユニット700は、基地局が送信する伝送指示情報内のアンテナポートドメインのサイズが5か4かを決定することができないが、伝送指示情報を一度に検出するために、指示検出ユニット700は、2つのマッピングタイプの中で対応するアンテナポートドメインサイズがより大きい1つに従って直接に検出してもよく、すなわち、上記の例ではアンテナポートドメインが5であることに従って伝送指示情報の検出を行う。
【0141】
時間領域リソース決定装置70は、伝送指示情報が運ぶインデックス識別に基づいて帯域幅パートリソース切り替え後に伝送に使用されるターゲット帯域幅パートリソースを決定した後、切り替え決定ユニット702は、ターゲット帯域幅パートリソースと帯域幅パートリソース切り替え前に使用される元帯域幅パートリソースに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定してもよい。
【0142】
すべての帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替え時間長は同じであるとは限らなく、ターゲット帯域幅パートリソースが同じであっても、異なる元帯域幅パートリソースから切り替えると、必要な切り替え時間長が異なる可能性があり、同様に、元帯域幅パートリソースが同じであっても、ターゲット帯域幅パートリソースが異なると、必要な切り替え時間長も異なる可能性があることは理解されるべきである。ターゲット帯域幅パートリソースと元帯域幅パートリソースがいずれも異なる切り替えシーンは言うまでもない。したがって、異なる切り替えシーンは、異なる切り替え時間長に対応する可能性がある。
【0143】
本実施例では、切り替えシーンは、主に元帯域幅パートリソースとターゲット帯域幅パートリソースとの構成パラメータの間の関係に基づいて決定される。1つの切り替えシーンでは、元帯域幅パートリソースとターゲット帯域幅パートリソースとの間は、同じBWを有するが、両者の中心周波数は異なり、別の切り替えシーンでは、元帯域幅パートリソースとターゲット帯域幅パートリソースとの間は、同じ中心周波数を有するが、両者のBWは異なる。上記の実施例では、帯域幅パートリソース切り替えの4つの切り替えシーンをすでに紹介しており、ターゲット帯域幅パートリソースを決定した後、切り替え決定ユニット702はターゲット帯域幅パートリソースの構成パラメータと元帯域幅パートリソースの構成パラメータに基づいて、現在の帯域幅パートリソース切り替えシーンが上記のいくつかのシーンのいずれに属するかを決定することができる。基地局が端末のために帯域幅パートリソースを構成した後、端末側が各帯域幅パートリソースの構成パラメータを記憶することは理解されるべきである。もちろん、本実施例のいくつかの別の例では、端末側が各帯域幅パートリソースの構成パラメータを記憶しなくても、基地局は、伝送指示情報によって切り替え決定ユニット702に知らせることができる。
【0144】
ここで、ターゲット帯域幅パートリソースCは、元帯域幅パートリソースAと比べ、伝送帯域幅リソースが同じBWを有するが、両者の中心周波数が異なると仮定するため、切り替え決定ユニット702は、両者の構成パラメータに基づいて、現在必要な帯域幅パートリソース切り替えがシーン1の帯域幅パートリソース切り替えに属すると決定することができる。
【0145】
本実施例では、時間領域リソース決定装置70は、切り替えシーンと切り替え時間長のマッピング関係を予め記憶しており、各切り替えシーンはいずれも対応する切り替え時間長がある。本実施例のいくつかの別の例では、切り替え時間長は、切り替えシーンのみでなく、端末と基地局との通信に使用されるキャリアの周波数レベル、端末の性能にも関係がある。例えば、1つの例では、時間領域リソース決定装置70はシーン-時間マッピング関係テーブルを記憶し、実施例1における表3を参照してください。
【0146】
表3の周波数レベルの1列において、「1」はキャリア周波数が6GHz未満のシーンを表し、「2」はキャリア周波数が6GHz以上のシーンを表す。「タイプ1の切り替え時間長」は、性能の高い端末が各種の切り替えシーンにおける切り替え時間長に対応し、「タイプ2の切り替え時間長」は、性能の低い端末が各種の切り替えシーンにおける切り替え時間長に対応する。
【0147】
切り替え決定ユニット702は、現在の帯域幅パートリソース切り替えシーンを決定した後、端末の通信によって使用されるキャリア周波数帯域と端末の性能に基づいて、対応する切り替え時間長を決定してもよい。ある端末の性能が高く、レベル1の周波数帯域を使用して通信し、かつ切り替え決定ユニット702が現在シーン1の帯域幅パートリソース切り替えを行おうとすると決定すると仮定する場合、切り替え決定ユニット702は、表3を照会することにより、今回の帯域幅パートリソース切り替えが600usの切り替え時間長が必要であると決定する。
【0148】
切り替え決定ユニット702は、切り替え時間長を決定した後、切り替え時間長を切り替えタイムスロット数に変換する必要がある。切り替えタイムスロット数の数は、切り替え時間長だけではなく、ターゲット帯域幅パートリソースのサブキャリア間隔にも関係があることが理解されるべきである。切り替え決定ユニット702は、まず、ターゲット帯域幅パートリソースのサブキャリア間隔に対応するタイムスロットの長さを決定し、そして切り替え時間長と単一のタイムスロットの長さの比率を計算して該比率を切り上げることで切り替えタイムスロット数を計算して得てもよい。
【0149】
切り替え決定ユニット702が切り替えタイムスロット数を計算した後、ターゲットタイムスロット決定ユニット704は、該切り替えタイムスロット数に基づいてターゲット帯域幅パートリソースを採用してデータ伝送を行う場合のターゲットタイムスロットズレの値、すなわちターゲット時間領域リソースのある位置を決定してもよい。
【0150】
本実施例では、帯域幅パートリソース切り替えが必要な場合、基地局から時間領域リソース決定装置70に送信される伝送指示情報には、時間領域リソース割り当て指示情報が含まれており、ターゲットタイムスロット決定ユニット704は、該時間領域リソース割り当て指示情報に基づいて、ターゲット帯域幅パートリソースの時間領域リソース割り当てテーブルと関連して基本タイムスロットズレを決定してもよい。ここでは、伝送指示情報がDCI情報であることを用いて説明する。DCI情報には、時間領域リソース割り当てドメインが含まれており、該時間領域リソース割り当てドメインは、時間領域リソース割り当てテーブルのある行を指定するために用いられ、すなわち時間領域リソース割り当てテーブル内の2つの基本タイムスロットズレから1つを指定するために用いられる。そしてターゲットタイムスロット決定ユニット704は、基本タイムスロットズレと切り替えタイムスロット数の和を求めて今回の帯域幅パートリソース切り替えに対応するターゲットタイムスロットズレを決定してもよい。
【0151】
ターゲットタイムスロット決定ユニット704が、ターゲットタイムスロットズレを決定するのは、端末と基地局との間のデータ伝送のタイムスロット位置を決定するためであり、したがって、端末側の時間領域リソース決定装置70が該ターゲットタイムスロットズレを決定する必要があるだけでなく、基地局も該ターゲットタイムスロットズレを知るべきであることが理解できる。両者がターゲットタイムスロットズレに対応するターゲット時間領域リソース位置で正常なデータ伝送を行うために、基地局とターゲットタイムスロット決定ユニット704が決定したターゲットタイムスロットズレは一致するべきである。したがって、基地局側も、端末側と同じ方法でターゲットタイムスロットズレを計算すべきであり、これは、基地局がターゲットタイムスロット決定ユニット704と同様の基準を採用して現在の帯域幅パートリソース切り替えが属する切り替えシーンを決定し、同じ切り替えシーンと切り替え時間長との間のマッピング関係を記憶する(例えば、基地局も表3を記憶する)必要があり、また、基地局は端末性能などを知る必要がある。
【0152】
ターゲットタイムスロットズレを決定した後、端末は、ターゲットタイムスロットズレに対応するターゲット時間領域リソース位置で基地局とデータ伝送を行ってもよい。ターゲットタイムスロットズレは、上りターゲットタイムスロットズレおよび/または下りターゲットタイムスロットズレを含んでもよいことが理解されるべきである。ターゲットタイムスロット決定ユニット704で決定されたターゲットタイムスロットズレが下りターゲット伝送データであると仮定すると、端末は、対応するターゲットタイムスロットズレで基地局から送信されたデータを受信してもよく、ターゲットタイムスロット決定ユニット704が決定したターゲットタイムスロットズレが上りターゲットタイムスロットズレである場合、端末は、対応するターゲットタイムスロットズレで基地局にデータを送信してもよい。
【0153】
時間領域リソース決定装置70が端末に配備されている場合、時間領域リソース決定装置70における時間領域リソース決定装置70、切り替え決定ユニット702およびターゲットタイムスロット決定ユニット704の機能はいずれも端末のプロセッサによって実現されてもよい。一方、指示検出ユニット700の機能は、端末のプロセッサと通信ユニットとによって共同で実現されてもよい。
【0154】
本発明実施例に係る時間領域リソース決定装置では、端末側の時間領域リソース決定装置は、元帯域幅パートリソースとターゲット帯域幅リソースに基づいて現在の切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定し、ひいてはターゲットタイムスロットズレを計算することができるため、基地局は、帯域幅パートリソース切り替えのために、時間領域リソース割り当てテーブルに、切り替え専用指示行をわざわざ設定する必要はなく、したがって、時間領域リソース割り当てテーブルに専用指示行を設定することで時間領域リソース割り当てテーブルが他の伝送の指示情報に対する運びに影響を与えることを回避する。関連態様において、時間領域リソース割り当てテーブルにおいて常時切り替え専用指示行を設定する必要があるため、帯域幅パートリソース切り替えが必要でないシーンで時間領域リソース割り当てテーブルのスペースを浪費する問題も回避した。これはリソースの伝送を最適化し、リソースの利用率を向上させるのに役立つ。
【0155】
さらに、基地局は、時間領域リソース割り当てテーブルを構成する際に、端末が帯域幅パートリソース切り替えを行う切り替え時間長に構成された伝送タイムスロットが満足するか否かを気にする必要がないため、時間領域リソース割り当てテーブルの構成作業をより簡単にすることができる。
【0156】
実施例5
本実施例は、1つ以上のプロセッサによる読み取り、コンパイルおよび実行が可能な1つ以上のコンピュータプログラムを記憶してもよい記憶媒体を提供し、本実施例では、該記憶媒体は、時間領域リソース割り当てプログラムと時間領域リソース決定プログラムのうちの少なくとも1つを記憶してもよく、時間領域リソース割り当てプログラムは、1つ以上のプロセッサによって実行可能であり、上記の実施例1と実施例2で紹介したいずれかの時間領域リソース割り当て方法のステップを実現する。時間領域リソース決定プログラムは、1つ以上のプロセッサによって実行可能であり、上記の実施例1と実施例2で紹介したいずれかの時間領域リソース決定方法のステップを実現する。
【0157】
本実施例は、基地局をさらに提供し、
図9に示す基地局のハードウェア構造模式図を参照してください。
【0158】
基地局9は、第1プロセッサ91と、第1メモリ92と、第1通信装置93と、第1通信バス94とを含む。第1通信バス94は、第1メモリ92および第1通信装置93と、第1プロセッサ91との通信接続をそれぞれ実現することに用いられる。
【0159】
第1メモリ92は、前記時間領域リソース割り当てプログラムが記憶されている記憶媒体であってもよく、第1プロセッサ91は、第1メモリ92に記憶されている時間領域リソース割り当てプログラムを読み取り、コンパイルして実行し、第1通信装置93の協力の下で、実施例1と実施例2で紹介したいずれかの時間領域リソース割り当て方法を実施するステップを実現してもよい。
【0160】
端末とデータ伝送を行う帯域幅パートリソースの帯域幅パートリソース切り替えを行う必要があると決定した場合、第1プロセッサ91は切り替え後に伝送に用いられるターゲット帯域幅パートリソースを決定し、第1通信装置93を、切り替え前に使用した元帯域幅パートリソースでターゲット帯域幅パートリソースインデックス識別を含む伝送指示情報を端末に送信するように制御する。伝送指示情報におけるインデックス識別は、端末に、ターゲット帯域幅パートリソースを決定させ、ターゲット帯域幅パートリソースと元帯域幅パートリソースに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定させてもよく、同時に、伝送指示情報には時間領域リソース割り当て指示情報がさらに含まれており、端末は、該時間領域リソース割り当て指示情報に基づいて基地局9によって指定された基本タイムスロットズレを決定し、そして切り替えタイムスロット数と関連すると、ターゲット帯域幅パートリソースを採用してデータ伝送を行うターゲットタイムスロットズレを決定してもよい。
【0161】
基地局9の第1プロセッサ91が時間領域リソース割り当てプログラムを実行して時間領域リソース割り当て方法を実現する具体的な詳細については、前記各実施例の紹介を参照し、ここでは説明を省略する。
【0162】
本実施例は、端末をさらに提供し、
図10は端末のハードウェア構造模式図を提供する。
端末1は、第2プロセッサ11と、第2メモリ12と、第2通信装置13と、第2プロセッサ11と第2メモリ12、第2プロセッサ11と第2通信装置13を接続するための第2通信バス14とを含む。
【0163】
ここで、第2メモリ12は、前述した時間領域リソース決定プログラムが記憶されている記憶媒体であってもよい。第2プロセッサ11は、第2メモリ12に記憶されている時間領域リソース決定プログラムを読み取り、コンパイルして実行することにより、第2通信装置13の協力の下で、実施例1と実施例2で紹介したいずれかの時間領域リソース決定方法を実施するステップを実現してもよい。
【0164】
第2通信装置13は、第2プロセッサ11の制御の下で伝送指示情報を受信してもよく、第2プロセッサ11は、第2通信装置13が受信した伝送指示情報に基づいて帯域幅パートリソース切り替えを行う必要があるか否かを決定してもよく、帯域幅パートリソース切り替えを行う必要があると決定した場合、第2プロセッサ11は、伝送指示情報が運ぶインデックス識別に基づいて帯域幅パートリソース切り替え後に伝送に使用されるターゲット帯域幅パートリソースを決定し、ターゲット帯域幅パートリソースと元帯域幅パートリソースに基づいて今回の帯域幅パートリソース切り替えに必要な切り替えタイムスロット数を決定する。その後、第2プロセッサ11は、切り替えタイムスロット数と伝送指示情報における時間領域リソース割り当て指示情報によって指定された基本タイムスロットズレに基づいて、ターゲット帯域幅パートリソースを採用してデータ伝送を行うターゲットタイムスロットズレを決定する。
【0165】
端末1の第2プロセッサ11が時間領域リソース決定プログラムを実行して時間領域リソース決定方法を実現する具体的な詳細については、前記各実施例の紹介を参照し、ここでは説明を省略する。
【0166】
本実施例に係る基地局、端末および記憶媒体は、端末は自ら基地局が提供した情報に基づいて切り替えタイムスロット数を決定し、ひいてはターゲットタイムスロットズレを決定してもよく、時間領域リソース割り当てテーブルにおける切り替え専用指示行に依存する必要がなく、帯域幅パートリソース切り替えが時間領域リソース割り当てテーブルに対する占有を大きく低減し、時間領域リソース割り当てテーブルにおけるスペースを節約し、他の伝送の指示情報により多くの伝送機会を提供し、リソースの最適化構成の実現に有利である。
【0167】
当業者は、本出願の各実施例に係る時間領域リソース割り当て方法、装置、時間領域リソース決定方法、装置、および基地局、端末、記憶媒体が、5G通信システムだけでなく、将来のいずれかの通信システムにも適用してもよいことを理解すべきである。
【0168】
当業者であれば、前記本発明実施例の各モジュールと各ステップは、汎用的な計算装置で実現可能であり、1つの計算装置に集中してもよいか、あるいは、複数の計算装置からなるネットワークに分布してもよく、好ましくは、計算装置における実行可能なプログラムコードで実現可能であるため、コンピュータ記憶媒体(ROM/RAM、磁器ディスク、光ディスク)に記憶されて計算装置により実行してもよく、且ついくつかの状況では、ここで示すか又は説明したステップとは異なる順序で実行してもよく、あるいは、それぞれ集積回路のモジュールにし、あるいは、それらの複数のモジュール又はステップを単体の集積回路のモジュールにして実現する。このため、本出願は特定のハードウェアとソフトウェアの組み合わせに制限されない。
【0169】
以上の内容は、具体的な実施形態に関連して本発明実施例についてさらに詳細に説明したものであり、本出願の具体的な実施はこれらの説明に限定されると考えることはできない。当業者にとっては、本出願の構想を逸脱することなく、いくつかの簡単な推論または代替を行ってもよく、いずれも本出願の保護範囲に属するものとみなすべきである。