(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-06
(45)【発行日】2023-06-14
(54)【発明の名称】データ処理装置、処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/24 20120101AFI20230607BHJP
【FI】
G06Q20/24
(21)【出願番号】P 2021192146
(22)【出願日】2021-11-26
【審査請求日】2021-11-26
(73)【特許権者】
【識別番号】594103301
【氏名又は名称】三井住友カード株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】嶋田 一毅
(72)【発明者】
【氏名】山本 洋太
【審査官】田付 徳雄
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2021-0106875(KR,A)
【文献】特開2020-068026(JP,A)
【文献】特開2017-016263(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0066767(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0065924(KR,A)
【文献】特開2013-109789(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
登録型加盟店アイコンを第1のユーザインターフェースを介してユーザ端末に表示する表示手段
であって、前記登録型加盟店アイコンには第1の加盟店コードが関連付けられている、表示手段と、
ユーザによって選択された前記登録型加盟店アイコンに関連付けられる複数の加盟店に対するカード決済申込情報を前記第1のユーザインターフェースを介して前記ユーザ端末から受信する受信手段と、
受信した前記複数の加盟店に対するカード決済申込情報
に含まれる前記第1の加盟店コードを
カード会員識別子に関連付けて登録する登録手段と
、
前記カード決済申込情報に含まれる前記第1の加盟店コードと、加盟店端末から受信した売上明細データに含まれる第2の加盟店コードとを照合する照合手段と、
照合処理の結果、前記第1の加盟店コードと前記第2の加盟店コードが合致した前記売上明細データに基づいて登録型加盟店決済情報を生成するとともに、前記第1の加盟店コードと前記第2の加盟店コードが合致した前記売上明細データに含まれる決済金額に少なくとも基づいて追加特典を算出して前記カード会員識別子に関連付けて登録する生成および登録手段と、
生成した前記登録型加盟店決済情報を第2のユーザインターフェースを介して前記ユーザ端末に表示する第2の表示手段と、
前記追加特典の情報を第3のユーザインターフェースを介して前記ユーザ端末に表示する第3の表示手段と
を備えたデータ処理装置。
【請求項2】
前記表示手段は、加盟店に応じて前記カード決済申込情報の内容を異ならせるように制御する、請求項1のデータ処理装置。
【請求項3】
前記表示手段は、ユーザによって選択された検索条件に関連付けられる加盟店を特定し、特定された加盟店の前記登録型加盟店アイコンを前記第1のユーザインターフェースに表示する、請求項1のデータ処理装置。
【請求項4】
前記データ処理装置は、
前記ユーザに関連付けられるキャンペーン応募状況に基づいて前記追加特典をさらに算出し、
登録された前記複数の加盟店に対するカード決済申込情報によって示される登録型加盟店の数に応じて前記追加特典をさらに算出し、または
前記売上明細データに含まれる前記登録型加盟店の数に応じて前記追加特典をさらに算出する、
ように構成される、請求項1のデータ処理装置。
【請求項5】
データ処理装置によって実行されるデータ処理方法であって、
登録型加盟店アイコンを第1のユーザインターフェースを介してユーザ端末に表示すること
であって、前記登録型加盟店アイコンには第1の加盟店コードが関連付けられている、ことと、
ユーザによって選択された前記登録型加盟店アイコンに関連付けられる複数の加盟店に対するカード決済申込情報を前記第1のユーザインターフェースを介して前記ユーザ端末から受信することと、
受信した前記複数の加盟店に対するカード決済申込情報
に含まれる前記第1の加盟店コードを
カード会員識別子に関連付けて登録することと
、
前記カード決済申込情報に含まれる前記第1の加盟店コードと、加盟店端末から受信した売上明細データに含まれる第2の加盟店コードとを照合することと、
照合処理の結果、前記第1の加盟店コードと前記第2の加盟店コードが合致した前記売上明細データに基づいて登録型加盟店決済情報を生成するとともに、前記第1の加盟店コードと前記第2の加盟店コードが合致した前記売上明細データに含まれる決済金額に少なくとも基づいて追加特典を算出して前記カード会員識別子に関連付けて登録することと、
生成した前記登録型加盟店決済情報を第2のユーザインターフェースを介して前記ユーザ端末に表示することと、
前記追加特典の情報を第3のユーザインターフェースを介して前記ユーザ端末に表示することと
を備えるデータ処理方法。
【請求項6】
コンピュータによって実行されると、請求項
5に記載の方法を前記コンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、登録型加盟店に対する登録を簡便化し、登録型加盟店におけるカード決済の状況を可視化するユーザインターフェースを提供するデータ処理装置、処理方法およびプログラムに関する。本発明は、ユーザインターフェースを介して登録された登録型加盟店に関連付けられるカード決済に応じて、追加の特典をカード会員に付与するデータ処理装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の公共料金支払におけるカード決済に加えて、近年のサブスクリプションサービス(特許文献1)におけるカード決済の件数増加に伴い、登録型加盟店における決済の件数および金額が増加傾向にある。登録型加盟店とは、カード会員が事前に加盟店に対してカード情報や契約者情報などを登録しておくことにより、加盟店において定期的(例えば、月1回)に発生する決済について、カード会員が都度支払手続きを行うことなくカード決済を行える加盟店である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、登録型加盟店への登録は、個別の加盟店ごとに申込が必要であった。新規にクレジットカードを作成したり、新たにメインカードを決めて決済をそのメインカードに集約したりする際、改めて登録型加盟店に登録しなおすのはカード会員にとって非常に煩雑な作業であった。さらに、登録のためのユーザインターフェースは加盟店ごとに様々であり、ユーザ体験は加盟店の作成するユーザインターフェースに依存せざるを得ず、カード会員は加盟店ごとのサイトなどをチェックして必要な情報を選び、登録しなければならなかった。
【0005】
従来のカード利用明細には、カード会員が行った所定期間のカード決済の情報が表示されているが、登録型加盟店での決済とそれ以外の加盟店での決済が混在して表示されており、登録型加盟店における決済状況が分かりにくいものであった。
【0006】
従来、カード情報や契約者情報などを登録型加盟店に登録したとしても、通常付与されるポイント以外にはカード会員は追加の特典を得ることができなかった。そのため、登録型加盟店に対する支払を特定のカードで行うことに対するカード会員の積極的な行動が生じにくかった。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、登録型加盟店に対するカード情報や契約者情報などの登録を簡便化し、登録型加盟店におけるカード決済の状況を可視化するユーザインターフェースを提供するデータ処理装置、方法およびプログラムを提供する。本発明は、ユーザインターフェースを介して登録された登録型加盟店に関連付けられるカード決済に応じて、追加の特典をカード会員に付与するデータ処理装置、方法およびプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明に係るデータ処理装置は、登録型加盟店アイコンを第1のユーザインターフェースを介してユーザ端末に表示する表示手段と、ユーザによって選択された前記登録型加盟店アイコンに関連付けられる複数の加盟店に対するカード決済申込情報を前記第1のユーザインターフェースを介して前記ユーザ端末から受信する受信手段と、受信した前記複数の加盟店に対するカード決済申込情報を登録する登録手段とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、カード会員は、様々な登録型加盟店への登録作業をまとめて行い、登録型加盟店におけるカード決済の状況を可視化できるようになる。本発明によれば、カード会員は、データ処理装置によって提供されるユーザインターフェースを介して登録した登録型加盟店に関連付けられるカード決済について追加の特典を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本明細書において開示される実施形態の詳細な理解は、添付図面に関連して例示される以下の説明から得ることができる。
【
図1】本発明に係るデータ処理装置10を含むシステム全体の構成図である。
【
図2】本発明に係るデータ処理装置10のシステム構成図である。
【
図3】ユーザ情報106のデータ構造の一例を説明する図である。
【
図4】登録型加盟店107のデータ構造の一例を示す図である。
【
図5】売上明細108のデータ構造の一例を説明する図である。
【
図6】決済情報109のデータ構造の一例を説明する図である。
【
図7】データ処理装置10によって行われる、登録型加盟店の情報を登録する処理を説明するフロー図である。
【
図8】登録型加盟店選択画面800の一例を説明する図である。
【
図9】顧客情報登録画面900の一例を説明する図である。
【
図10】データ処理装置10によって行われる、登録型加盟店におけるカード決済の状況を可視化する処理を説明するフロー図である。
【
図11】カード決済状況照会画面1100の一例を説明する図である。
【
図12】カード会員に対する追加特典を加算する処理を説明するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(全体構成)
図1は、本発明に係るデータ処理装置10を含むシステム全体の構成図である。
図1に示すように、データ処理装置10は、ユーザ端末11および加盟店端末12と相互に通信可能に接続される。
図1では、説明の便宜上、ユーザ端末11および加盟店端末12は、1つずつしか示されていないが、これらは複数存在し得る。
【0012】
データ処理装置10は、ユーザ端末11に対して、申込可能な登録型加盟店を表示する第1のユーザインターフェースを提供する。データ処理装置10は、第1のユーザインターフェースを介して入力されたユーザ申込を受信する。第1のユーザインターフェースは、登録型加盟店を業種別、地域別にソートして表示する機能を有することができる。
【0013】
データ処理装置10は、受信したユーザ申込に基づいて登録型加盟店申込データをカード会員に関連付けて登録する。データ処理装置10は、加盟店端末12から、カード決済に関する売上明細データを受信し、カード会員に関連付けて登録する。データ処理装置10は、カード会員に関連付けて登録されている登録型加盟店申込データと売上明細データを照合し、売上明細データのうちから登録型加盟店の売上明細データを抽出し、決済情報データとして登録する。データ処理装置10は、登録型加盟店の決済情報データを、第2のユーザインターフェースを介してユーザ端末11に提供する。
【0014】
データ処理装置10は、登録型加盟店のカード決済情報に基づいて追加の特典(例えば、追加のポイントなど)を算出し、カード会員に付与することができる。カード会員に付与された特典の情報は、第3のユーザインターフェースを介してユーザ端末11に提供されることが可能である。
【0015】
データ処理装置10によって提供される各種のユーザインターフェースは、カード会員が利用するカード保有者のためのサイト内で提供されるものであってもよい。また、本明細書における「カード決済」は、プリペイドカード、デビットカード、およびクレジットカードによるカード決済のいずれであってもよく、特に限定されることはない。
【0016】
図1では、データ処理装置10は、1つしか示されていないが、本明細書で説明するデータ処理装置10が行う機能を複数の装置に分けて行うことも可能である。
【0017】
ユーザ端末11は、カード会員によって使用される端末であり、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォンやタブレット端末などの通信機能を備えたコンピュータとすることができるが、特定の装置に限定されない。
【0018】
ユーザ端末11は、申込可能な登録型加盟店を表示する第1のユーザインターフェースをデータ処理装置10から受信する。カード会員は、カード情報などの登録を希望する加盟店を第1のユーザインターフェース上で選択し、契約者、契約者番号、および使用場所など加盟店ごとに予め定められた情報を入力する。ユーザ端末11は、カード会員によって入力された申込データをデータ処理装置10に送信する。
【0019】
ユーザ端末11は、カード会員に関連付けられる登録型加盟店の決済情報データをデータ処理装置10から受信し、第2のユーザインターフェースを介して表示する。また、ユーザ端末11は、カード会員に付与された特典の情報を、第3のユーザインターフェースを表示する。
【0020】
加盟店端末12は、カード会員に関連付けられるカード決済情報(例えば、売上明細データ)をデータ処理装置10に送信する。加盟店端末12は、加盟店の店舗に設置される端末、または加盟店によって運用される装置とすることができるが、特定の装置に限定されない。
【0021】
(システム構成)
図2は、本発明に係るデータ処理装置10のシステム構成図である。データ処理装置10は、一般的なコンピュータと同様に、バス120などによって相互に接続された制御部101、主記憶部102、補助記憶部103、インターフェース(IF)部104および出力部105を備える。データ処理装置10は、補助記憶部103内にファイル/データベースなどの記憶手段の形式で、ユーザ情報106、登録型加盟店107、売上明細108、および決済情報109を備える。
【0022】
制御部101は、中央処理装置(CPU)とも呼ばれ、データ処理装置10の各構成要素の制御やデータの演算を行い、また、補助記憶部103に格納されている各種プログラムを主記憶部102に読み出して実行できる。主記憶部102は、メインメモリとも呼ばれ、受信した各種データ、コンピュータ実行可能な命令および当該命令による演算処理後のデータなどを記憶できる。補助記憶部103は、ハードディスク(HDD)などに代表される記憶装置であり、データやプログラムを長期的に保存する際に使用される。
【0023】
図2の実施形態は、制御部101、主記憶部102および補助記憶部103を同一のコンピュータ内に設ける実施形態について説明するが、他の実施形態として、データ処理装置10は、制御部101、主記憶部102および補助記憶部103を複数個使用することにより、複数のコンピュータによる並列分散処理を実現するように構成することもできる。また、他の実施形態として、データ処理装置10のための複数のサーバを設置し、複数サーバが一つの補助記憶部103を共有する実施形態にすることも可能である。
【0024】
IF部104は、他のシステムや装置との間でデータを送受信する際のインターフェースの役割を果たし、また、システムオペレータから各種コマンドや入力データ(各種マスタ、テーブルなど)を受け付けるインターフェースを提供する。出力部105は、処理されたデータを表示する表示画面や当該データを印刷するための印刷手段などを提供する。
【0025】
なお、制御部101、主記憶部102、補助記憶部103、インターフェース(IF)部104および出力部105と同様な機能の構成要素は、ユーザ端末11および加盟店端末12にも存在するが、本明細書ではこれらについての説明を省略する。
【0026】
ユーザ情報106は、カード会員についての情報を格納する。ここで、
図3を参照しながら、ユーザ情報106のデータ構造について説明する。
図3は、ユーザ情報106のデータ構造の一例を説明する図である。ユーザ情報106は、会員ID301、カード番号302、会員情報303、および登録型加盟店申込データ304を含むことができるが、これらのデータ項目に限定されることはなく他のデータ項目も含むことが可能である。
【0027】
会員ID301は、カード会員を識別する識別子である。カード番号302は、カード会員に関連付けられるカード番号である。会員情報303は、カード会員の情報、例えば、氏名、住所、連絡先(電話番号、メールアドレス、など)、請求用口座番号、特典付与状況、キャンペーン応募状況などの情報である。
【0028】
登録型加盟店申込データ304は、カード会員によって登録された登録型加盟店の加盟店コード、申込必須情報、申込日時などの情報を含む。申込必須情報は、登録型加盟店に依存して異なるデータ項目であり、例えば、契約者、契約者番号、および使用場所(自宅、それ以外)を含むことができる。
【0029】
図2に戻って説明を続けると、登録型加盟店107は、登録型加盟店の情報を格納する。ここで、
図4を参照しながら、登録型加盟店107のデータ構造について説明する。
図4は、登録型加盟店107のデータ構造の一例を示す図である。登録型加盟店107は、加盟店コード401、加盟店名称402、住所403、業種コード404、およびアイコン405を含むことができるが、これらのデータ項目に限定されることはなく他のデータ項目も含むことが可能である。
【0030】
加盟店コード401は、登録型加盟店を識別する識別子を示す。加盟店名称402は、登録型加盟店の名称を示す。住所403は、登録型加盟店の住所を示す。業種コード404は、登録型加盟店の業種を識別する。業種コード404は、VJAグループによって定義されている加盟店業種(大分類49種類・小分類362種類)であってもよいし、あるいは、加盟店の業種を示す別の分類体系であってもよい。アイコン405は、加盟店を示すためのアイコンであり、データ処理装置10によって提供されるユーザインターフェースに表示される。
【0031】
再び
図2に戻って説明を続けると、売上明細108は、カード会員に関連付けられるカード決済の売上明細データを格納する。ここで、
図5を参照しながら、売上明細108のデータ構造について説明する。
図5は、売上明細108のデータ構造の一例を説明する図である。
【0032】
売上明細108は、会員ID301、カード番号302、決済年月日501、加盟店コード502、業種コード503、および決済金額504を含むことができるが、これらのデータ項目に限定されることはなく他のデータ項目も含むことが可能である。
【0033】
決済年月日501は、カード決済が行われた日付情報を示す。加盟店コード502は、カード決済が行われた加盟店を識別する識別子を示す。業種コード503は、カード決済が行われた加盟店の業種を識別する。業種コード503は、業種コード404と同じコード体系であってよい。決済金額504は、カード決済の決済金額を示す。
【0034】
再び
図2に戻って説明を続けると、決済情報109は、カード会員に関連付けられる登録型加盟店の売上明細データを格納する。決済情報109に格納されるデータは、ユーザ情報106に格納されているデータと売上明細108に格納されているデータを照合して生成される。ここで、
図6を参照しながら、決済情報109のデータ構造について説明する。
図6は、決済情報109のデータ構造の一例を説明する図である。
【0035】
決済情報109は、会員ID301、カード番号302、決済年月日501、加盟店コード502、加盟店名称402、および決済金額504を含むことができるが、これらのデータ項目に限定されることはなく他のデータ項目も含むことが可能である。なお、決済情報109には、予め定められた期間の売上明細データが格納されている。
【0036】
(登録型加盟店の登録処理)
次に、
図7~
図9を参照しながら、登録型加盟店についての登録処理およびそのための登録インターフェースを説明する。
図7は、データ処理装置10によって行われる、登録型加盟店に対する情報を登録する処理を説明するフロー図である。
【0037】
S701にて、データ処理装置10は、ユーザ端末11からの要求に応答して、
図8に例示するような登録型加盟店選択画面800をユーザ端末11に提供する。
【0038】
図8は、登録型加盟店選択画面800の一例を説明する図である。登録型加盟店選択画面800は、検索条件選択801、登録型加盟店アイコン802、および登録ボタン803を含むことができるが、これら以外の他の情報を表示する機能、および入力する機能を提供することが可能である。
【0039】
検索条件801は、業種、地域、および他の検索条件を選択可能な機能を提供する。
図8の例では、検索条件801は、業種および地域を含んでいる。業種は、業種コード404および業種コード503と同じコード体系であってよい。地域は、関東地方、関西地方などの周知の地域に相当する。検索条件としての業種および地域は、登録型加盟店107の業種コード404および住所403にそれぞれ対応し得る。
【0040】
登録型加盟店アイコン802は、検索条件801で選択された検索条件に合致する登録型加盟店のアイコンを表示する。データ処理装置10は、検索条件に基づいて登録型加盟店107に問い合わせを行い、検索条件に合致する加盟店の加盟店コード401およびアイコン405を読み出し、登録型加盟店選択画面800に表示する。アイコン405には加盟店コード401が関連付けられている。
【0041】
各アイコンには、チェックボックスなどの選択用のGUI(Graphical User Interface)が関連付けられている。
図9の例ではチェックボックスが示されているが、各アイコンを選択したことが示せる手段であればチェックボックスに限定されることはない。カード会員は、情報を登録することを望む登録型加盟店アイコンのチェックボックスにチェックを付する操作を行う。
【0042】
登録ボタン803は、チェックボックスにチェックが付されている加盟店(複数可)について情報を登録するためのボタンである。登録ボタン803が押下(例えば、クリックやタップなどの操作)されると、データ処理装置10は、
図9に例示したような顧客情報登録画面900をユーザ端末11に表示する。
【0043】
図9は、顧客情報登録画面900の一例を説明する図である。顧客情報登録画面900は、顧客情報表示欄901、加盟店登録情報入力欄902、および申込ボタン903を含むことができるが、これら以外の他の情報を表示する機能、および入力する機能を提供することが可能である。
【0044】
顧客情報表示欄901は、カード会員の会員情報303の情報を表示する。加盟店登録情報入力欄902は、登録型加盟店に対してカード決済の申込をする際に必要となる情報を入力する欄である。データ処理装置10は、登録型加盟店選択画面800にて選択された加盟店の入力欄を顧客情報登録画面900に表示する。
図9の例では、登録型加盟店「○○電力」に対して月々の料金をカード決済する際の申込情報として、「契約者」「契約番号」「使用場所」を入力する例が示されているが、入力する際に必要となる情報は登録型加盟店ごとによって異なる。データ処理装置10は、登録型加盟店に応じて加盟店登録情報入力欄902に表示するデータ項目を異ならせるように制御する。申込ボタン903は、加盟店登録情報入力欄902の情報に基づいて、加盟店に対してカード決済の申込をするためのボタンである。
【0045】
図7に戻って説明すると、S702にて、データ処理装置10は、申込ボタン903が押下(例えば、クリックやタップなどの操作)されると、加盟店登録情報入力欄902に入力された情報を受信し、登録型加盟店申込データ304に格納する。すなわち、データ処理装置10は、カード会員によって選択された登録型加盟店に対するカード決済申込のために必要な情報を受信し、登録型加盟店申込データ304に格納する。その後、データ処理装置10は、登録型加盟店申込データ304の情報を対応する登録型加盟店のシステムに対して送信する。
【0046】
本明細書では、登録型加盟店選択画面800および顧客情報登録画面900を第1のユーザインターフェースと呼ぶこともある。
【0047】
(登録型加盟店におけるカード決済の状況を可視化する処理)
次に、
図10および
図11を参照しながら、登録型加盟店におけるカード決済の状況を可視化する処理および可視化のためのユーザインターフェースを説明する。
図10は、データ処理装置10によって行われる、登録型加盟店におけるカード決済の状況を可視化する処理を説明するフロー図である。
【0048】
S1001にて、データ処理装置10は、加盟店端末12から売上明細データを受信し、売上明細108に格納する。
【0049】
S1002にて、データ処理装置10は、売上明細108から読み出した売上明細データの加盟店コード502と、ユーザ情報106から読み出した登録型加盟店申込データ304の加盟店コードとを照合する。すなわち、S1002では、カード会員がカード決済を行った加盟店と第1のユーザインターフェースを介してカード会員によって登録された加盟店とを照合する処理が行われる。
【0050】
S1003にて、データ処理装置10は、照合処理の結果、加盟店コードが合致した売上明細データを決済情報109に格納し、登録型加盟店107から読み出した加盟店名称402をセットする。
【0051】
S1004にて、データ処理装置10は、ユーザ端末11からのアクセスに応答して、決済情報109からカード会員に関連付けられるデータを読み出し、読み出したデータを、
図11に例示するようなカード決済状況照会画面1100を介してユーザ端末11に表示する。本明細書では、カード決済状況照会画面1100を第2のユーザインターフェースと呼ぶこともある。
【0052】
図11は、カード決済状況照会画面1100の一例を説明する図である。カード決済状況照会画面1100は、カード会員に関連付けられる登録型加盟店のカード決済状況を示す。カード決済状況照会画面1100は、予め定められた期間の情報を順次に(例えば、請求月、1ヶ月前、2ヶ月前、など)、あるいは並列して(例えば、当月~3ヶ月前、当月と前月、当月と前年同月、など)表示することができる。
【0053】
(特典加算処理)
当業者には周知なように、カード決済額に応じたポイントなどの特典がカード会員に対して付与される。本明細書では、本発明に係る登録型加盟店の登録処理を行ったカード会員に対して、追加の特典付与処理を行うことを、
図12を参照しながら説明する。
図12は、カード会員に対する追加特典を加算する処理を説明するフロー図である。
【0054】
S1201にて、データ処理装置10は、売上明細108から読み出した売上明細データの加盟店コード502と、ユーザ情報106から読み出した登録型加盟店申込データ304の加盟店コードとを照合する。
【0055】
S1202にて、データ処理装置10は、照合処理の結果、加盟店コードが合致した売上明細データの決済金額に基づいて、予め定められた基準に従って追加特典を算出する。また、データ処理装置10は、会員情報303のキャンペーン応募状況などの他の情報にさらに基づいて追加特典を算出することができる。さらに、データ処理装置10は、本明細書で述べる算出基準のうちの複数を任意に組み合わせて追加特典を算出することもできる。
【0056】
本発明の他の実施形態では、データ処理装置10は、ユーザ情報106から読み出した登録型加盟店申込データ304の加盟店コードの数に応じて算出する追加特典を増加させる(倍率を増やす、など)ことができる。すなわち、カード会員は、登録型加盟店を多く登録すればするほど、追加特典をより多く取得することができるようになる。
【0057】
本発明の他の実施形態では、データ処理装置10は、売上明細108から読み出した売上明細データの加盟店コード502のうち、登録型加盟店に合致する加盟店コードの数に応じて、算出する追加特典を増加させることができる。すなわち、当月に登録型加盟店に対するカード決済が1件しか発生しなかった場合よりも、3件発生した場合の方が、追加特典が相対的に増加する(例えば、倍率を増やすなどして)。
【0058】
S1203にて、データ処理装置10は、算出した追加特典を、カード会員の会員情報303の特典付与状況に追加する。
【0059】
S1204にて、データ処理装置10は、ユーザ端末11からの要求に応答して、カード会員の会員情報303の特典付与状況を読み出し、読み出した特典付与状況を第3のユーザインターフェース(不図示)を介してユーザ端末11に表示することができる。
【0060】
以上、例示的な実施形態を参照しながら本発明の原理を説明したが、本発明の要旨を逸脱することなく、構成および細部において変更する様々な実施形態を実現可能であることを当業者は理解するだろう。すなわち、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。
【符号の説明】
【0061】
10 データ処理装置
11 ユーザ端末
12 加盟店端末
101 制御部
102 主記憶部
103 補助記憶部
104 インターフェース(IF)部
105 出力部
106 ユーザ情報
107 登録型加盟店
108 売上明細
109 決済情報