(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-07
(45)【発行日】2023-06-15
(54)【発明の名称】リアクトルの取付構造
(51)【国際特許分類】
H01F 37/00 20060101AFI20230608BHJP
H01F 27/06 20060101ALI20230608BHJP
【FI】
H01F37/00 T
H01F27/06
(21)【出願番号】P 2022031440
(22)【出願日】2022-03-02
【審査請求日】2022-03-10
(73)【特許権者】
【識別番号】522016866
【氏名又は名称】株式会社左尾電機
(74)【代理人】
【識別番号】100114731
【氏名又は名称】藤井 重男
(72)【発明者】
【氏名】大嶋 隆美
(72)【発明者】
【氏名】井久保 尚吾
(72)【発明者】
【氏名】森 涼介
【審査官】後藤 嘉宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-067875(JP,A)
【文献】特開2018-082026(JP,A)
【文献】特開2010-130779(JP,A)
【文献】特開2019-176094(JP,A)
【文献】国際公開第2015/033710(WO,A1)
【文献】特開2018-088740(JP,A)
【文献】特開2018-037471(JP,A)
【文献】特開2005-294456(JP,A)
【文献】登録実用新案第3236722(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 37/00
H01F 27/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアとコアの回りに巻かれたコイルとを有するリアクトルの取付構造において、
上記コアは上下方向に設けられ、その周りに上記コイルが上下方向の間隙を以って巻かれており、
上記コアの上部コアと下部コアは上記コイルから上下方向に突出されており、上記上部コアに上部固定手段が左右の2か所に設けられ、上記下部コアに下部固定手段が左右の2か所に設けられ、
一方、
取付ベースは縦横の支持部材により構成され、上記取付ベースは筐体の背面板にボルト締めの手法にて取り付けられており、上記取付ベースの横の上記支持部材の両端部を上記筐体内の左右側面板の後方の内側に曲げ込んでいる部分にボルト締めの手法により固定すると共に、リアクトルの背面側を上記筐体内の背面板近傍の上記取付ベースに固定したものであり、
上記取付ベースには、上記リアクトルの上記上部固定手段に対応する
上記筐体の背面側の上記支持部材に上部固定部が左右の2か所に設けられ、
上記取付ベースには、上記リアクトルの上記下部固定手段に対応する
上記筐体の背面側の上記支持部材に下部固定部が左右の2か所に設けられ、
上記リアクトルの上記上部固定手段と上記下部固定手段を、
上記筐体の背面側に存在する
上記取付ベースの上記上部固定部と上記下部固定部に各々固定するものであるリアクトルの取付構造
であって、
上記筐体の前面側は上半部に開閉扉が複数のボルトにて固定されており、前面側の下半部に開閉扉が複数のボルトにて固定されており、
上記筐体の下半部の上記開閉扉に入気口が設けられると共に、上記筐体の天井板に排気口が設けられ、
上記筐体内の上記リアクトルを風洞で囲んで、上記筐体の換気ファンにより、冷却風を上記入気口から上記風洞内に取り入れるように構成し、
上記風洞内において、上記冷却風が下方から上方に送風され、上記筐体内の上記天井板の上記排気口から上記冷却風を上記筐体外に排出するものであり、
上記風洞内において、上記冷却風は、上記リアクトルの上記コアと上記コイルとの上下方向の間隙を下方から上方に送風され、
上記冷却風は、上記風洞の内壁と上記リアクトルの上記コイルの外周との空間を、下方から上方に送風されるものであり、上記筐体内の上記天井板の上記排気口から上記冷却風を上記筐体外に排出するものであるリアクトルの取付構造。
【請求項2】
コアとコアの回りに巻かれたコイルとを有するリアクトルの取付構造において、
上記コアは上下方向に設けられ、その周りに上記コイルが上下方向の間隙を以って巻かれており、
上記コアの上部コアと下部コアは上記コイルから上下方向に突出されており、上記上部コアに上部固定手段が左右の2か所に設けられ、上記下部コアに下部固定手段が左右の2か所に設けられ、
一方、
取付ベースは縦横の支持部材により構成され、上記取付ベースは筐体の背面板にボルト締めの手法にて取り付けられており、上記取付ベースの横の上記支持部材の両端部を上記筐体内の左右側面板の後方の内側に曲げ込んでいる部分にボルト締めの手法により固定すると共に、リアクトルの背面側を上記筐体内の背面板近傍の上記取付ベースに固定したものであり、
上記取付ベースに、上段の上記リアクトルと下段の上記リアクトルの少なくとも2台を上下に取り付けるリアクトルの取付構造であって、
上記取付ベースの上記支持部材の上部に、上段の上記リアクトルの上記上部固定手段に対応する
上記筐体の背面側に上段上部固定部を左右の2か所に設けられ、
上記取付ベースの上記支持部材の各中間部に、上段の上記リアクトルの上記下部固定手段に対応する
上記筐体の背面側に上段下部固定部を左右の2か所に設けられ、
さらに、
上記取付ベースの上記支持部材の上記各中間部の下に、下段の上記リアクトルの上記上部固定手段に対応する
上記筐体の背面側に下段上部固定部を左右の2か所に設けられ、
上記取付ベースの上記支持部材の下部に、下段の上記リアクトルの上記下部固定手段に対応する
上記筐体の背面側に下段下部固定部を左右の2か所に設けられ、
上記取付ベースには、上段の上記リアクトルの上記上部固定手段と上記下部固定手段を
上記筐体の背面側に存在する上記上段上部固定部と上記上段下部固定部に各々固定すると共に、下段の上記リアクトルを、上記上部固定手段と上記下部固定手段を
上記筐体の背面側に存在する上記下段上部固定部と上記下段下部固定部に各々固定して、上記各リアクトルを上下方向に取り付け可能とするものであ
って、
上記筐体の前面側は上半部に開閉扉が複数のボルトにて固定されており、前面側の下半部に開閉扉が複数のボルトにて固定されており、
上記筐体の下半部の上記開閉扉に入気口が設けられると共に、上記筐体の天井板に排気口が設けられ、
上記筐体内の上段と下段の上記リアクトルを風洞で囲んで、上記筐体の換気ファンにより、冷却風を上記入気口から上記風洞内に取り入れるように構成し、
上記風洞内において、上記冷却風が下方から上方に送風され、上記筐体内の上記天井板の上記排気口から上記冷却風を上記筐体外に排出するものであり、
上記風洞内において、上記冷却風は、上段と下段の上記リアクトルの上記コアと上記コイルとの上下方向の間隙を下方から上方に送風され、
上記冷却風は、上記風洞の内壁と上段と下段の上記リアクトルの上記コイルの外周との空間を、下方から上方に送風されるものであり、上記筐体内の上記天井板の上記排気口から上記冷却風を上記筐体外に排出するものであるリアクトルの取付構造。
【請求項3】
コアとコアの回りに巻かれたコイルとを有するリアクトルの取付構造において、
上記コアは上下方向に設けられ、その周りに上記コイルが上下方向の間隙を以って巻かれており、
上記コアの上部コアと下部コアは上記コイルから上下方向に突出されており、上記上部コアに上部固定手段が左右の2か所に設けられ、上記下部コアに下部固定手段が左右の2か所に設けられ、
一方、
取付ベースは縦横の支持部材により構成され、上記取付ベースは筐体の背面板にボルト締めの手法にて取り付けられており、上記取付ベースの横の上記支持部材の両端部を上記筐体内の左右側面板の後方の内側に曲げ込んでいる部分にボルト締めの手法により固定すると共に、リアクトルの背面側を上記筐体内の背面板近傍の上記取付ベースに固定したものであり、
上記取付ベースに、右側の上記リアクトルと左側の上記リアクトルの少なくとも2台を左右に取り付けるリアクトルの取付構造であって、
上記取付ベースの上記支持部材の右側上部に、右側の上記リアクトルの上記上部固定手段に対応する
上記筐体の背面側に右側上部固定部を左右の2か所に設けられ、
上記取付ベースの上記支持部材の右側下部に、右側の上記リアクトルの上記下部固定手段に対応する
上記筐体の背面側に右側下部固定部を左右の2か所に設けられ、
さらに、
上記取付ベースの上記支持部材の左側上部に、左側の上記リアクトルの上記上部固定手段に対応する
上記筐体の背面側に左側上部固定部を左右の2か所に設けられ、
上記取付ベースの上記支持部材の左側下部に、左側の上記リアクトルの上記下部固定手段に対応する
上記筐体の背面側に左側下部固定部を左右の2か所に設けられ、
上記取付ベースには、右側の上記リアクトルの上記上部固定手段と上記下部固定手段を、
上記筐体の背面側に存在する上記右側上部固定部と上記右側下部固定部に各々固定すると共に、左側の上記リアクトルの上記上部固定手段と上記下部固定手段を、
上記筐体の背面側に存在する上記左側上部固定部と上記左側下部固定部に各々固定して、上記各リアクトルを左右方向に取り付け可能とするものであるリアクトルの取付構造
であって、
上記筐体の前面側は上半部に開閉扉が複数のボルトにて固定されており、前面側の下半部に開閉扉が複数のボルトにて固定されており、
上記筐体の下半部の上記開閉扉に入気口が設けられると共に、上記筐体の天井板に排気口が設けられ、
上記筐体内の右側と左側の上記リアクトルを風洞で囲んで、上記筐体の換気ファンにより、冷却風を上記入気口から上記風洞内に取り入れるように構成し、
上記風洞内において、上記冷却風が下方から上方に送風され、上記筐体内の上記天井板の上記排気口から上記冷却風を上記筐体外に排出するものであって、
上記風洞内において、上記冷却風は、右側の上記リアクトルの上記コアと上記コイルとの上下方向の上記間隙を下方から上方に送風され、
さらに上記冷却風は、左側の上記リアクトルの上記コアと上記コイルとの上下方向の上記間隙を下方から上方に送風され、
上記冷却風は、上記風洞の内壁と、右側の上記リアクトルと左側の上記リアクトルの上記各コイルの外周との空間を、下方から上方に送風され、
かつ、上記風洞内において、右側の上記リアクトルに隣接する左側の上記リアクトルを少なくとも2台並列した状態において、上記冷却風は、並列した上記各リアクトル間の空間に、下方から上方に送風され、
上記筐体内の上記天井板の上記排気口から上記冷却風を上記筐体外に排出するものであるリアクトルの取付構造。
【請求項4】
上記リアクトルの上記風洞(29)は、前面側の風洞板(30a)と、左側の風洞板(31)と、右側の風洞板(32)と、背面板(25a)が風洞の背面板を兼ねており、上記前面側の上記風洞板(30a)の下側には風洞板(30b)、上記風洞板(30b)の下側には風洞板(30c)が隙間なく前方側が覆われており、左側の上記風洞板(31)は上記筐体(25)内において下部(31b)まで延びており、右側の上記風洞板(32)は上記筐体(25)内において下部(32b)まで延びている請求項1~3に何れかに記載のリアクトルの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却のための送風を阻害せず、正面から例えば筐体に取り付け可能であって、リアクトルの取り付けに適したリアクトルの取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示すリアクトルの取付構造は、コア構体(左右の脚部)の下部の
取付部にボルトで固定し、3つの脚部(コア構体)の周りに3つのコイルが巻付けられ、3つの脚部と3つのコイルの間の3か所の冷却用風洞に、下方から上方に向けて冷却風が送風され、リアクトルを冷却する構造であった。
【0003】
また、リアクトルは重量があるため、下部の取付部は大きくなり(略直方体形状)、下方からの冷却風を遮る構造のものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、特許文献1に示す構成は、
図14(a)に示すように、リアクトル50のコア構体51の下部に取付アングル52が存在し、下部の取付部53(直方体形状)に固定されていた。
【0006】
この場合、下方の取付部53が下方からの冷却風(矢印C方向)を遮蔽し、下方から冷却風が矢印C方向に送風しても、コア構体51とコイル54との隙間N内に、冷却風が送風されず、リアクトルの冷却効率が悪かった。尚、55は端子である。
【0007】
また、
図14(b)のように、リアクトル50を90度回転し、筐体56の背面に取り付けると、上記間隙Nが横向きになり、下からの冷却風(矢印C方向)が殆ど上記間隙N内に送風されなくなり、リアクトル50の冷却が出来なくなる。
【0008】
また、
図15のように、筐体56内にリアクトル50を縦に2台並べる場合、リアクトル50間に直方体形状の上記取付部53があるので、リアクトル50,50間の間隔を空ける必要があり、結果として筐体56が大きくなるという問題がある。
【0009】
また、下方から冷却風が矢印C方向に吹き付けても、直方体形状の上記取付部53,53が下方からの冷却風を遮蔽し、コア構体51とコイル54との間隙N内に冷却風が十分に行きわたらず、リアクトル50,50の冷却効率が悪いという問題があった。
【0010】
本発明は、上記従来の課題に鑑みて、正面から取付ベースに取り付け可能であって、冷却風の冷却のための送風を阻害せず、リアクトルの取り付けに適したリアクトルの取付構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために本発明は、
第1に、コアとコアの回りに巻かれたコイルとを有するリアクトルの取付構造において、上記コアは上下方向に設けられ、その周りに上記コイルが上下方向の間隙を以って巻かれており、上記コアの上部コアと下部コアは上記コイルから上下方向に突出されており、上記上部コアに上部固定手段が左右の2か所に設けられ、上記下部コアに下部固定手段が左右の2か所に設けられ、一方、取付ベースは縦横の支持部材により構成され、上記取付ベースは筐体の背面板にボルト締めの手法にて取り付けられており、上記取付ベースの横の上記支持部材の両端部を上記筐体内の左右側面板の後方の内側に曲げ込んでいる部分にボルト締めの手法により固定すると共に、リアクトルの背面側を上記筐体内の背面板近傍の上記取付ベースに固定したものであり、上記取付ベースには、上記リアクトルの上記上部固定手段に対応する上記筐体の背面側の上記支持部材に上部固定部が左右の2か所に設けられ、上記取付ベースには、上記リアクトルの上記下部固定手段に対応する上記筐体の背面側の上記支持部材に下部固定部が左右の2か所に設けられ、上記リアクトルの上記上部固定手段と上記下部固定手段を、上記筐体の背面側に存在する上記取付ベースの上記上部固定部と上記下部固定部に各々固定するものであるリアクトルの取付構造であって、上記筐体の前面側は上半部に開閉扉が複数のボルトにて固定されており、前面側の下半部に開閉扉が複数のボルトにて固定されており、上記筐体の下半部の上記開閉扉に入気口が設けられると共に、上記筐体の天井板に排気口が設けられ、上記筐体内の上記リアクトルを風洞で囲んで、上記筐体の換気ファンにより、冷却風を上記入気口から上記風洞内に取り入れるように構成し、上記風洞内において、上記冷却風が下方から上方に送風され、上記筐体内の上記天井板の上記排気口から上記冷却風を上記筐体外に排出するものであり、上記風洞内において、上記冷却風は、上記リアクトルの上記コアと上記コイルとの上下方向の間隙を下方から上方に送風され、上記冷却風は、上記風洞の内壁と上記リアクトルの上記コイルの外周との空間を、下方から上方に送風されるものであり、上記筐体内の上記天井板の上記排気口から上記冷却風を上記筐体外に排出するものであるリアクトルの取付構造により構成される。
【0012】
上記上部固定手段は、例えば固定部材(7)の左右の2か所の穴(7a,7a)により構成され、上記下部固定手段は、例えば固定部材(8)の左右の2か所の穴(8a,8a)により構成される。取付ベースの縦横の支持部材は、例えば上下の横支持杆(10,11)、縦支持杆(12,13)により構成される。上部固定部は、例えばコ字型取付アングル(15)の穴(15a)とコ字型取付アングル(16)の穴(16a)により構成される。上記下部固定部は、例えばコ字型アングル(18)の穴(18a)、コ字型取付アングル(19)(取付板20)の穴(20a)により構成される。このように構成すると、リアクトルを背面側の取付ベースに取り付けることができ、リアクトル側の上部固定手段、下部固定手段は、背面側の上部固定部、下部固定部に取り付けることができるので、例えば筐体の前面側から上記リアクトルを筐体内に固定することができ極めて便利である。また、上記リアクトルの下面の空間には、従来の取付部(53)が存在しないので、冷却風を下方から上方に送風すると、コアとコイル間の間隙に下方から上方に冷却風が送風されるので、リアクトルを効果的に冷却することができる。
具体的には、例えば、横の支持部材(横支持杆10,11)の両端部の面(10a,11a)を、左右側面板(25d,25c)の内側に曲げ込んだ部分(42,42)にボルト等の手法で固定する(図8参照)。このように構成すると、上記取付ベースは、筐体内の左右側面板に固定されているので、筐体の前面側の開口からリアクトルを上記取付ベースに固定することができ、極めて便利である。また、従来の取付部(53)が存在しないので、筐体を小さく構成することができる。このように構成すると、換気ファンを駆動すると、筐体内に冷却風を入気口から取り入れることができ、上記風洞内において、上記冷却風が下方から上方に送風され、天井板の排気口から上記冷却風を筐体外に排出することができるので、風洞内のリアクトルを効果的に冷却することができる。このように構成すると、換気ファンを駆動すると、風洞内のリアクトルのコアとコイルの間隙(S)を下方から上方に送風されると共に、風洞の内壁と上記リアクトルのコイルの外周との空間(M)を下方から上方に送風されるので、上記リアクトルを効果的に冷却することができる。
【0013】
第2に、コアとコアの回りに巻かれたコイルとを有するリアクトルの取付構造において、上記コアは上下方向に設けられ、その周りに上記コイルが上下方向の間隙を以って巻かれており、上記コアの上部コアと下部コアは上記コイルから上下方向に突出されており、上記上部コアに上部固定手段が左右の2か所に設けられ、上記下部コアに下部固定手段が左右の2か所に設けられ、一方、取付ベースは縦横の支持部材により構成され、上記取付ベースは筐体の背面板にボルト締めの手法にて取り付けられており、上記取付ベースの横の上記支持部材の両端部を上記筐体内の左右側面板の後方の内側に曲げ込んでいる部分にボルト締めの手法により固定すると共に、リアクトルの背面側を上記筐体内の背面板近傍の上記取付ベースに固定したものであり、上記取付ベースには、上段の上記リアクトルと下段の上記リアクトルの少なくとも2台を上下に取り付けるリアクトルの取付構造であって、上記取付ベースの上記支持部材の上部に、上段の上記リアクトルの上記上部固定手段に対応する上記筐体の背面側に上段上部固定部を左右の2か所に設けられ、上記取付ベースの上記支持部材の各中間部に、上段の上記リアクトルの上記下部固定手段に対応する上記筐体の背面側に上段下部固定部を左右の2か所に設けられ、さらに、上記取付ベースの上記支持部材の上記各中間部の下に、下段の上記リアクトルの上記上部固定手段に対応する上記筐体の背面側に下段上部固定部を左右の2か所に設けられ、上記取付ベースの上記支持部材の下部に、下段の上記リアクトルの上記下部固定手段に対応する上記筐体の背面側に下段下部固定部を左右の2か所に設けられ、上記取付ベースには、上段の上記リアクトルの上記上部固定手段と上記下部固定手段を上記筐体の背面側に存在する上記上段上部固定部と上記上段下部固定部に各々固定すると共に、下段の上記リアクトルを、上記上部固定手段と上記下部固定手段を上記筐体の背面側に存在する上記下段上部固定部と上記下段下部固定部に各々固定して、上記各リアクトルを上下方向に取り付け可能とするものであって、上記筐体の前面側は上半部に開閉扉が複数のボルトにて固定されており、前面側の下半部に開閉扉が複数のボルトにて固定されており、上記筐体の下半部の上記開閉扉に入気口が設けられると共に、上記筐体の天井板に排気口が設けられ、上記筐体内の上段と下段の上記リアクトルを風洞で囲んで、上記筐体の換気ファンにより、冷却風を上記入気口から上記風洞内に取り入れるように構成し、上記風洞内において、上記冷却風が下方から上方に送風され、上記筐体内の上記天井板の上記排気口から上記冷却風を上記筐体外に排出するものであり、上記風洞内において、上記冷却風は、上段と下段の上記リアクトルの上記コアと上記コイルとの上下方向の間隙を下方から上方に送風され、上記冷却風は、上記風洞の内壁と上段と下段の上記リアクトルの上記コイルの外周との空間を、下方から上方に送風されるものであり、上記筐体内の上記天井板の上記排気口から上記冷却風を上記筐体外に排出するものであるリアクトルの取付構造により構成される。
【0014】
上段と下段の各リアクトルの上記上部固定手段は、例えば固定部材(7)の左右の2か所の穴(7a,7a)により構成され、上記下部固定手段は、例えば固定部材(8)の左右の2か所の穴(8a,8a)により構成される。取付ベースの縦横の支持部材は、例えば上下の横支持杆(10,11)、縦支持杆(12,13)により構成される。支持部材の上部は、例えば横支持杆(10)により構成される。上段のリアクトルの上段上部固定部は、例えばコ字型取付アングル(15)の穴(15a)、コ字型取付アングル(16)の穴(16a)により構成される。支持部材の各中間部は、例えば縦支持杆(12,13)の中間部により構成される。上段のリアクトルの上段下部固定部は、例えばコ字型取付アングル(18)の穴(18a)、コ字型取付アングル(19)(取付板20)の穴(20a)により構成される。支持部材の中間部の下は、例えば縦支持杆(12,13)の中間部の下により構成される。下段のリアクトルの下段上部固定部は、例えばコ字型取付アングル(18)の穴(18b)とコ字型取付アングル(19)(取付板20)の穴(20b)により構成される。支持部材の下部は、例えば横支持杆(11)により構成される。下段の上記リアクトルの下段下部固定部は、例えばコ字型取付アングル(22)の穴(22a)とコ字型取付アングル(23)の穴(23a)により構成される。このように構成すると、少なくとも上段のリアクトル(例えばリアクトル11)と下段のリアクトル(例えばリアクトル12)を背面側の取付ベースに上下2段に取り付けることができ、少なくとも上下2段のリアクトル側の上部固定手段と下部固定手段は、背面側の上段上部固定部と上段下部固定部、下段上部固定部と下段下部固定部に取り付けることができるので、例えば筐体の前面側から上下2段の上記リアクトルを筐体内に固定することができ極めて便利である。また、上下2段のリアクトルの各下面の空間には、従来の取付部(53)が存在しないので、冷却風を下方から上方に送風すると、上下2段のリアクトルのコアとコイル間の間隙に下方から上方に冷却風が送風されるので、上下2段のリアクトルを効果的に冷却することができる。このように構成すると、冷却風は、下段のリアクトルのコアとコイルの間隙(S)を下方から上方に送風され、さらに冷却風は、上段のリアクトルのコアとコイルの間隙(S)を下方から上方に送風され、かつ冷却風は、風洞の内壁と、上下2段のリアクトルの各コイルの外周との空間(M)を、下方から上方に送風されるので、上下2段のリアクトルを効果的に冷却することができる。
【0015】
第3に、コアとコアの回りに巻かれたコイルとを有するリアクトルの取付構造において、上記コアは上下方向に設けられ、その周りに上記コイルが上下方向の間隙を以って巻かれており、上記コアの上部コアと下部コアは上記コイルから上下方向に突出されており、上記上部コアに上部固定手段が左右の2か所に設けられ、上記下部コアに下部固定手段が左右の2か所に設けられ、一方、取付ベースは縦横の支持部材により構成され、上記取付ベースは筐体の背面板にボルト締めの手法にて取り付けられており、上記取付ベースの横の上記支持部材の両端部を上記筐体内の左右側面板の後方の内側に曲げ込んでいる部分にボルト締めの手法により固定すると共に、リアクトルの背面側を上記筐体内の背面板近傍の上記取付ベースに固定したものであり、上記取付ベースに、右側の上記リアクトルと左側の上記リアクトルの少なくとも2台を左右に取り付けるリアクトルの取付構造であって、上記取付ベースの上記支持部材の右側上部に、右側の上記リアクトルの上記上部固定手段に対応する上記筐体の背面側に右側上部固定部を左右の2か所に設けられ、上記取付ベースの上記支持部材の右側下部に、右側の上記リアクトルの上記下部固定手段に対応する上記筐体の背面側に右側下部固定部を左右の2か所に設けられ、さらに、上記取付ベースの上記支持部材の左側上部に、左側の上記リアクトルの上記上部固定手段に対応する上記筐体の背面側に左側上部固定部を左右の2か所に設けられ、上記取付ベースの上記支持部材の左側下部に、左側の上記リアクトルの上記下部固定手段に対応する上記筐体の背面側に左側下部固定部を左右の2か所に設けられ、上記取付ベースには、右側の上記リアクトルの上記上部固定手段と上記下部固定手段を、上記筐体の背面側に存在する上記右側上部固定部と上記右側下部固定部に各々固定すると共に、左側の上記リアクトルの上記上部固定手段と上記下部固定手段を、上記筐体の背面側に存在する上記左側上部固定部と上記左側下部固定部に各々固定して、上記各リアクトルを左右方向に取り付け可能とするものであるリアクトルの取付構造であって、上記筐体の前面側は上半部に開閉扉が複数のボルトにて固定されており、前面側の下半部に開閉扉が複数のボルトにて固定されており、上記筐体の下半部の上記開閉扉に入気口が設けられると共に、上記筐体の天井板に排気口が設けられ、上記筐体内の右側と左側の上記リアクトルを風洞で囲んで、上記筐体の換気ファンにより、冷却風を上記入気口から上記風洞内に取り入れるように構成し、上記風洞内において、上記冷却風が下方から上方に送風され、上記筐体内の上記天井板の上記排気口から上記冷却風を上記筐体外に排出するものであって、上記風洞内において、上記冷却風は、右側と左側の上記リアクトルの上記コアと上記コイルとの上下方向の間隙を下方から上方に送風され、上記冷却風は、上記風洞の内壁と右側と左側の上記リアクトルの上記コイルの外周との空間を、下方から上方に送風されるものであり、右側と左側の上記リアクトルの中間の空間に、上記冷却風が下方から上方に送風され、上記筐体内の上記天井板の上記排気口から上記冷却風を上記筐体外に排出するものであるリアクトルの取付構造により構成される。
【0016】
右側と左側の各リアクトルの上記上部固定手段は、例えば固定部材(7)の左右の2か所の穴(7a,7a)により構成され、上記下部固定手段は、例えば固定部材(8)の左右の2か所の穴(8a,8a)により構成される。取付ベースの縦横の支持部材は、例えば上下の横支持杆(10,11)、縦支持杆(12,13,14)により構成される。支持部材の右側上部は例えば上の横支持杆(10)により構成される。支持部材の右側下部は例えば縦支持杆(12,13)の中間部により構成される。支持部材の左側上部は例えば上の横支持杆(10)により構成される。支持部材の左側下部は例えば縦支持杆(13,14)の中間部により構成される。右側のリアクトルの右側上部固定部は、例えばコ字型取付アングル(15)の穴(15a)とコ字型取付アングル(16)の穴(16a)により構成される。右側のリアクトルの右側下部固定部は、例えばコ字型取付アングル(18)の穴(18a)、コ字型取付アングル(19)(取付板20)の穴(20a)により構成される。左側のリアクトルの左側上部固定部は、例えばコ字型取付アングル(16)の穴(16b)とコ字型取付アングル(17)の穴(17a)により構成される。左側の上記リアクトルの左側下部固定部は、例えばコ字型取付アングル(19)(取付板20)の穴(20c)とコ字型取付アングル(21)の穴(21a)により構成される。このように構成すると、少なくとも右側のリアクトル(例えばリアクトル11)と左側のリアクトル(例えばリアクトル13)を背面側の取付ベースに左右方向に取り付けることができ、少なくとも左右2台のリアクトル側の上部固定手段と下部固定手段は、背面側の右側上部固定部と右側下部固定部、左側上部固定部と左側下部固定部に取り付けることができるので、例えば筐体の前面側から左右2台の上記各リアクトルを筐体内に固定することができ極めて便利である。また、左右2台のリアクトルの各下面の空間には、従来の取付部(53)が存在しないので、冷却風を下方から上方に送風すると、左右2台のリアクトルのコアとコイル間の間隙に下方から上方に冷却風が送風されるので、左右方向のリアクトルを効果的に冷却することができる。このように構成すると、冷却風は、リアクトルを少なくとも2台並列した状態において、左右のリアクトルのコアとコイルの間隙(M)を下方から上方に送風され、さらに冷却風は、風洞の内壁と左右のリアクトルの各コイルの外周との空間(M)と、左右の各リアクトル間の空間(M)に、下方から上方に送風され、これにより並列したリアクトルを効果的に冷却することができる。
【0017】
第4に、上記リアクトルの上記風洞(29)は、前面側の風洞板(30a)と、左側の風洞板(31)と、右側の風洞板(32)と、背面板(25a)が風洞の背面板を兼ねており、上記前面側の上記風洞板(30a)の下側には風洞板(30b)、上記風洞板(30b)の下側には風洞板(30c)が隙間なく前方側が覆われており、左側の上記風洞板(31)は上記筐体(25)内において下部(31b)まで延びており、右側の上記風洞板(32)は上記筐体(25)内において下部(32b)まで延びている上記第1~3に何れかに記載のリアクトルの取付構造により構成される。
【0018】
上記筐体25の下部に入気口28が設けられると共に、上記筐体25の天井板25bに排気口33aが設けられ、上記筐体25内のリアクトル1を風洞29で囲んで、上記筐体25の換気ファン34により、冷却風を上記入気口28から上記風洞29の入気口44から風洞29内に取り入れるように構成し、上記風洞29内において、上記冷却風が下方から上方に送風され、上記筐体25内の上記天井板25bの上記排気口33aから上記冷却風を筐体25外に排出するものである。
【発明の効果】
【0027】
本発明は上述のように、リアクトルを背面側の取付ベースに取り付けることができ(リアクトルを壁掛け状態で取り付けることができ)、リアクトル側の上部固定手段、下部固定手段は、背面側の各上部固定部、下部固定部に取り付けることができるので、例えば筐体の前面側から上記リアクトルを筐体内に固定することができ極めて便利である。
【0028】
また、上記リアクトルの下面の空間には、従来の取付部が存在しないので、冷却風を下方から上方に送風すると、コアとコイル間の間隙に下方から上方に冷却風が送風されるので、リアクトルを効果的に冷却することができる。
【0029】
また、上段のリアクトル(例えばリアクトル11)と下段のリアクトル(例えばリアクトル12)を背面側の取付ベースに上下2段に取り付けることができ、上下2段のリアクトル側の上部固定手段、下部固定手段は、背面側の上段上部固定部と上段下部固定部、背面側の下段上部固定部と下段下部固定部に取り付けることができるので、例えば筐体の前面側から上下2段の上記リアクトルを筐体内に固定することができ極めて便利である。
【0030】
また、上下2段のリアクトルの各下面の空間には、従来の取付部が存在しないので、冷却風を下方から上方に送風すると、上下2段のリアクトルのコアとコイル間の間隙に下方から上方に冷却風が送風されるので、上下2段のリアクトルを効果的に冷却することができる。
【0031】
また、少なくとも右側のリアクトル(例えばリアクトル11)と左側のリアクトル(例えばリアクトル13)を背面側の取付ベースに左右方向に取り付けることができ、少なくとも左右2台のリアクトル側の上部固定手段と下部固定手段は、背面側の右側上部固定部と右側下部固定部、左側上部固定部と左側下部固定部に取り付けることができるので、例えば筐体の前面側の開口から左右2台の上記各リアクトルを筐体内に固定することができ極めて便利である。
【0032】
また、左右2台のリアクトルの各下面の空間には、従来の取付部が存在しないので、冷却風を下方から上方に送風すると、左右2台のリアクトルのコアとコイル間の間隙に下方から上方に冷却風が送風されるので、左右方向のリアクトルを効果的に冷却することができる。
【0033】
また、取付ベースは、筐体内の左右側面板に固定されているので、筐体の前面側の開口からリアクトルを上記取付ベースに固定することができ、極めて便利である。また、従来の取付部が存在しないので、筐体を小さく構成することができる。また、背面板25aを取り外すことができ、リアクトル1を背面側から点検することが可能となる。
【0034】
また、換気ファンを駆動すると、筐体内に冷却風を入気口から取り入れることができ、上記風洞内において、上記冷却風が下方から上方に送風され、天井板の排気口から上記冷却風を筐体外に排出することができるので、風洞内のリアクトルを効果的に冷却することができる。
【0035】
また、換気ファンを駆動すると、風洞内のリアクトルのコアとコイルの間隙を下方から上方に送風されると共に、風洞の内壁と上記リアクトルのコイルの外周との空間を下方から上方に送風されるので、上記リアクトルを効果的に冷却することができる。
【0036】
また、冷却風は、下段のリアクトルのコアとコイルの間隙を下方から上方に送風され、さらに冷却風は、上段のリアクトルのコアとコイルの間隙を下方から上方に送風され、かつ冷却風は、風洞の内壁と、上下2段のリアクトルの各コイルの外周との空間を、下方から上方に送風されるので、上下2段のリアクトルを効果的に冷却することができる。
【0037】
また、冷却風は、リアクトルを少なくとも2台並列した状態において、左右のリアクトルのコアとコイルの間隙を下方から上方に送風され、さらに冷却風は、風洞の内壁と左右のリアクトルの各コイルの外周との空間と、左右の各リアクトル間の空間に、下方から上方に送風され、これにより並列したリアクトルを効果的に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本発明に係るリアクトルの取付構造のリアクトルの斜視図である。
【
図2】同上取付構造の取付ベースを示す斜視図である。
【
図3】同上取付構造の取付ベースにリアクトルを4台取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図4】同上取付構造の取付ベースにリアクトルを4台取り付けた状態を示す平面図である。
【
図5】同上取付構造の筐体を示すものであり、(a)は筐体の斜視図、(b)は筐体内にリアクトルを4台取り付けた状態を示す正面の扉を取り去った状態の正面図である。
【
図6】同上取付構造の筐体を示すものであり、筐体内に風洞を取り付けた状態の正面図である(正面の開閉扉は取り去っている)。
【
図7】(a)は、
図6のD-D線断面図、(b)は
図6のE-E線断面図である。
【
図9】同上取付構造の筐体の上部左側(小風洞)の斜視図である。
【
図10】同上取付構造の筐体の天井板の換気ファンを示す断面図である。
【
図11】同上取付構造の筐体内のリアクトル断面図(
図6のG-G線断面図)である。
【
図12】同上取付構造において、(a)は取付ベースの固定構造の左側の斜視図、(b)は取付ベースの固定構造の左側の正面図である。
【
図13】同上取付構造において、(a)(b)はリアクトルの分解斜視図、(c)はリアクトルの上半部の斜視図である。
【
図14】(a)(b)共に、従来のリアクトルの取付構造の側面図である。
【
図15】従来のリアクトルの取付構造の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明に係るリアクトルの取付構造について詳細に説明する。尚、
図1において、
図1に向かって(端子5a,5bに向かって)、左方向を「左」、右方向を「右」、左右方向を「左右方向」又は「横方向」又は「水平方向」といい、上下方向を「上」、「下」、上下方向を「上下方向」又は「縦方向」、前後方向を「前後方向」、端子5a,5bの設けられた方を「前」、その反対側を「後」又は「背面側」という(他の図においても同じ)。
【0040】
図1に本発明に係るリアクトル1を示す。リアクトル1は、コア2を有しており、コア2は、上下方向のコア2a,2b,2c(
図13(a)(b)参照)が間隔を以って、横方向に3つ設けられ、コア2a,2b,2cの上部に跨るように、長方形板状の上部コア2dが水平に、かつ上記コア2a,2b,2cの上部に絶縁板45を介した状態で設けられ(
図13(a)(b)参照)、上記コア2a,2b,2cの下部に跨るように、長方形板状の下部コア2eが水平に、かつ上記コア2a,2b,2cの下部に絶縁板45を介した状態で設けられている(
図13(a)(b)参照)。尚、1つのコア2は、横断面が前後方向に長方形であり、そのコア2が横方向に3つ設けられている。
【0041】
また、上下方向のコア2a,2b,2cは、上下方向に3つのブロックに分けられており、その間には絶縁板45,45が設けられている。さらに、上部コア2dと下部コア2eと、各コア2a,2b,2c間にも、横長の絶縁板45,45が上下に設けられている(
図13(a)(b)参照)。尚、このブロック数は変動することがある。
また、
図13(b)に示すように、コア2a,2b,2cと上部コア2d、下部コア2eには(上部コア2dの上面から下部コア2eの下面まで)、コア2a,2b,2cの前後方向から、縦方向の前方側の各アルミ板(板状体)46,46,46と、後方側の各アルミ板(板状体)46,46,46とが、前後方向からコア2a,2b,2cに、上下のボルトBにて挟まれている。
【0042】
図1に示すように(
図13(c)も参照)、上記上下方向のコア2aには、上下方向に伸びるコイル3aが巻き付けられ、
図4に示すように、絶縁体スペーサ4にてコア2aとコイル3aとの間の間隙S(上下方向に一直線状に伸びている)が設けられている。上記コア2aの間隙Sは、コア2aを取り囲むように設けられている。上記上下方向のコア2bには、上下方向に伸びるコイル3bが巻き付けられ、
図4に示すように、絶縁体スペーサ4にてコア2bとコイル3bとの間の間隙S(上下方向に一直線状に伸びている)が設けられている。上記コア2bの間隙Sは、コア2bを取り囲むように設けられている。上記上下方向のコア2cには、上下方向に伸びるコイル3cが巻き付けられ、
図4に示すように、絶縁体スペーサ4にてコア2cとコイル3cとの間の間隙S(上下方向に一直線状に伸びている)が設けられている。上記コア2cの間隙Sは、コア2cを取り囲むように設けられている。尚、コイル3a,3b,3cをまとめてコイル3という。
【0043】
上記間隙S,S,Sは、上下方向のコア2a,2b,2cの回りをぐるっと回るように設けられ、かつ、下方から上方に向けて一直線状に設けられており、冷却風が下方から上方に、下端部S1,S1,S1から間隙S,S,S内に入力し、上方の上端部S2,S2,S2から上方に向けて抜けるように設けられ、これによりリアクトル1を冷却し得るように設けられている(
図11参照)。
【0044】
上記コア2はリアクトル1の1台当たり、上下方向に1個又は2個でも良く、その周りにコイル3(1個又は2個)が間隙Sを介して巻かれていても良い。即ち、上記コア2は上下方向に設けられ、その周りに上記コイル3が上下方向の間隙Sを以って巻かれており、上記コア2の上部コア2dと下部コア2eは上記コイル3から上下方向に突出されている。また、各コイル3a,3b,3cは、コア2a~2cから前後方向に突出している。
【0045】
また、上記コイル3a,3b,3cには、上記コイル3a,3b,3cに電気的に接続された上部の端子5a,5a,5aが前方側に直角に屈曲して設けられ、上記コイル3a,3b,3cに電気的に接続された下部の端子5b,5b,5bが前方側に直角に屈曲して設けられている。尚、端子5a,5bは、前端部はコイル3a~3cの前端部より前方に突出している。
【0046】
上記上部コア2dは、上記コイル3a,3b,3cの上部から突出しており、長方形板状の長手方向の前面側(上記アルミ板46,46,46の前面側(
図13(c)参照))には固定部材(鉄板)6が3本のボルトBにて水平方向かつ縦方向に固定されており、上記上部コア2dの長方形板状の長手方向の背面側(上記アルミ板46,46,46の背面側(
図13(c)参照))には固定部材(鉄板)7が同じく3本のボルトBにて水平方向かつ縦方向に固定されている。上記固定部材6,7の両端部には、左右の2か所の穴6a,6a、穴7a,7aが縦方向に穿設(貫通形成)されている。そして、固定部材7の穴7a,7aが、後述の取付ベース9にボルト及びナットBにより取り付けられるように構成されている。例えば固定部材7の両端部の穴7a ,7aが上部固定手段により構成されている。
【0047】
上記下部コア2eは、上記コイル3a,3b,3cの下部から突出しており、長方形板状の長手方向の背面側(上記アルミ板46,46,46の背面側)には固定部材(鉄板)8が同じく3本のボルトBにて水平方向かつ縦方向に固定されている。上記固定部材8の両端部には、左右の2か所の穴8a,8aが穿設(貫通形成)されており、後述の取付ベース9にボルト及びナットBにより取り付けられる(
図5(b)、
図11参照)。例えば固定部材8の両端部の穴8a ,8aが下部固定手段により構成されている。
【0048】
尚、下部コア2eの前面側(上記アルミ板46,46,46の前面側)に、固定部材(鉄板)を設けても良い。また、固定部材の両端部には2つの穴が設けられている。
【0049】
図2は取付ベース9であり、上記リアクトル1を、右側に上下に2台、左側に上下に2台、計4台を取り付け可能である(
図3参照)。尚、上記取付ベース9は、筐体25(
図5(b)参照)内の左右側面板25d,25cの後方側の内側に曲げ込んでいる部分42,42にて、ボルトB,Bで固定される(
図8、
図12参照)。尚、以下の説明において、
図3に示すように、リアクトル1,1,1,1に番号を付し、右上のリアクトルを「1
1」、右下のリアクトルを「1
2」、左上のリアクトルを「1
3」、左下のリアクトルを「1
4」とする。尚、リアクトル1の位置を特定しない場合は、リアクトル1,1,1,1又はリアクトル1のように記載する。
【0050】
上記取付ベース9は(
図2参照)、上下に設けられた横支持杆10,11と、上記横支持杆10,11を連結する右端部の縦支持杆12と、上記横支持杆10,11を略中間部で連結する縦支持杆13と、上記横支持杆10,11を連結する左端部の縦支持杆14とから構成されている。上記横支持杆10,11と上記縦支持杆12~14の接続は溶接等の手法により行われる。
【0051】
即ち、取付ベース9は上記リアクトル1の背面側に設けられると共に、上記取付ベース9は縦横の支持部材(例えば横支持杆10,11と縦支持杆12,13,14)とから構成されている。また、横支持杆10,11の各両端部は、内側に板10a,10a、板11a,11aが折り曲げられており、これにより左右側面板25d,25cの上記部分42,42にボルトBにて固定される(
図8,
図12(a)(b)参照)尚、
図12(a)(b)には左側のみを示すが(下側の横支持杆11も同様)、右側の横支持杆10,11も同様である。
【0052】
上記横支持杆10の右端部には、コ字型取付アングル15が屈曲部を下向きに水平に固定されており、前面側の屈曲部には、上記リアクトル11の上記固定部材7の右端部の上記穴7aに対応する穴15a(支持部材の上部、支持部材の右側上部)が設けられている。尚、背面側の屈曲部を溶接等の手法により上記横支持杆10に固定している。
【0053】
上記横支持杆10の中央部(中間部)には、上記コ字型取付アングル15より横幅の大きいコ字型取付アングル16が屈曲部を下向きに水平に固定されており、前面側の屈曲部の両サイドには、上記リアクトル11の上記固定部材7の左端部の上記穴7aに対応する穴16a(支持部材の上部、支持部材の右側上部)と、上記リアクトル11に隣接する位置に別のリアクトル13の上記固定部材7の右端部の上記穴7aに対応する穴16b(支持部材の上部、支持部材の左側上部)が貫通形成されている。尚、背面側の屈曲部を溶接等の手法により上記横支持杆10に固定している。また、コ字型取付アングル16は、上記リアクトル11用と上記リアクトル13用を、左右に2個設けても良い。
【0054】
さらに、上記横支持杆10の左端部には、コ字型取付アングル17が屈曲部を下向きに水平に固定されており、前面側の屈曲部には、隣接する位置に別のリアクトル13の上記固定部材7の左端部の上記穴7aに対応する穴17a(支持部材の上部、支持部材の左側上部)が貫通形成されている。尚、背面側の屈曲部を溶接等の手法により上記横支持杆10に固定している。
【0055】
上記右端部の縦支持杆12には、その中間部にコ字型取付アングル18が屈曲部を左向きに縦方向に固定されており、前面側の屈曲部の上下方向には、上記リアクトル11の下部の上記固定部材8の右端部の上記穴8aに対応する穴18a(支持部材の中間部、支持部材の右側下部)と、上記リアクトル11の下方に別のリアクトル12の上記固定部材7の右端の上記穴7aに対応する穴18b(支持部材の中間部の下)が貫通形成されている。尚、背面側の屈曲部を溶接等の手法により上記縦支持杆12に固定している。また、上記コ字型取付アングル15の直下(下に)に、上記コ字型取付アングル18が設けられている。また、コ字型取付アングル18は、上記リアクトル11用と上記リアクトル12用を、上下に2個設けても良い。
【0056】
上記中央の上記縦支持杆13には、その中間部にコ字型取付アングル19が屈曲部を右向きに固定されており、前面側の屈曲部の前面に、方形の取付板20が溶接等により固定されている。上記取付板20の右端部の上下方向には、上記リアクトル11の下部の上記固定部材8の左端部の上記穴8aに対応する穴20a(支持部材の中間部、支持部材の右側下部)と、上記リアクトル11の下方に別の上記リアクトル12の上部の上記固定部材7の左端の上記穴7aに対応する穴20b(支持部材の中間部の下)が貫通形成されている。尚、コ字型取付アングル19の背面側の屈曲部を溶接等の手法により上記縦支持杆13に固定している。
【0057】
さらに、上記取付板20の左端部の上下方向には、上記リアクトル11に隣接する別の上記リアクトル13の下部の上記固定部材8の右端部の上記穴8aに対応する穴20c(支持部材の中間部、支持部材の左側下部)と、上記隣接する上記リアクトル13の下方に別のリアクトル14の上部の上記固定部材7の右端の上記穴7aに対応する穴20d(支持部材の中間部の下)が貫通形成されている。また、上記取付板20(コ字型取付アングル19)は、上記コ字型取付アングル16の直下(下に)に設けられている。また、取付板20は、上下に横長のコ字型取付アングルを上記リアクトル11,13用、上記リアクトル12,14用のものを2個設けても良く、上下左右に上記リアクトル11,12,13,14用のコ字型取付アングルを4個設けて良い。
【0058】
上記左端部の縦支持杆14には、その上下方向の中間部にコ字型取付アングル21が屈曲部を右向きに縦方向に固定されており、前面側の屈曲部の上下方向には、上記隣接する別の上記リアクトル13の下部の上記固定部材8の左端部の上記穴8aに対応する穴21a(支持部材の中間部、支持部材の左側下部)と、上記隣接する別の上記リアクトル13の下方に別の上記リアクトル14の上部の上記固定部材7の左端の上記穴7aに対応する穴21b(支持部材の中間部の下)が貫通形成されている。尚、背面側の屈曲部を溶接等の手法により上記縦支持杆14に固定している。また、上記コ字型取付アングル17の直下(下に)に、上記コ字型取付アングル21が設けられている。また、上記コ字型取付アングル21は上記リアクトル13用と上記リアクトル14用を上下に2個設けても良い。
【0059】
上記横支持杆11の右端部には、コ字型取付アングル22が屈曲部を上向きに水平に固定されており、前面側の屈曲部には、上記下段の上記リアクトル12の下部の上記固定部材8の右端部の上記穴8aに対応する穴22a(支持部材の下部)が貫通形成されている。尚、背面側の屈曲部を溶接等の手法により上記横支持杆11に固定している。また、上記コ字型取付アングル22は、上記コ字型取付アングル18の直下(下に)に設けられている。
【0060】
上記横支持杆11の中央部(中間部)には、上記コ字型取付アングル22より横幅の大きいコ字型取付アングル23が屈曲部を上向きに水平に固定されており、前面側の屈曲部の両サイドには、上記下段の上記リアクトル12の下部の上記固定部材8の左端部の上記穴8aに対応する穴23a(支持部材の下部)と、上記リアクトル11に隣接する位置に別の下段の上記リアクトル14の下部の上記固定部材8の右端部の上記穴8aに対応する穴23b(支持部材の下部)が貫通形成されている。尚、背面側の屈曲部を溶接等の手法により上記横支持杆11に固定している。また、上記コ字型取付アングル23は、上記コ字型取付アングル19(取付板20)の直下(下に)に設けられている。また、コ字型取付アングル23は、上記リアクトル13用と上記リアクトル14用を、左右に2個設けても良い。
【0061】
さらに、上記横支持杆11の左端部には、コ字型取付アングル24が屈曲部を上向き水平に固定されており、前面側の屈曲部には、隣接する位置に別の下段の上記リアクトル14の下部の上記固定部材8の左端部の上記穴8aに対応する穴24a(支持部材の下部)が貫通形成されている。尚、背面側の屈曲部を溶接等の手法により上記横支持杆11に固定している。また、コ字型取付アングル24は上記コ字型取付アングル21の直下(下に)に設けられている。
【0062】
また、取付ベース9の上記横支持杆10,11は、コ字型取付アングル17,21,24より左側に伸びているが(延長部)、これは
図6に示すように、筐体25内において、他の部品等の設置スペースを確保するためである。尚、上記延長部を右側に設けても良い。
【0063】
上記取付ベース9には、上記リアクトル1の上記上部固定手段(固定部材7)に対応する背面側の上記支持部材(横支持杆10)に上部固定部(例えばコ字型取付アングル15の穴15a、コ字型取付アングル16の穴16a)が左右の2か所に設けられ、上記取付ベース9には、上記リアクトル1の上記下部固定手段(固定部材8)に対応する背面側の上記支持部材(縦支持杆12,13)に下部固定部(例えばコ字型取付アングル18の穴18a、コ字型取付アングル19の取付板20の穴20a)が左右の2か所に設けられている。
【0064】
また、コ字型取付アングル15,16,17,18,19(取付板20),21,22,23,24の各前面側の屈曲部は、コ字型取付アングルの面15b,16c,17b,18c,19a,
21c,22b,23c,24bだけ前方側に突出しており(突出量は全て同一)、各前面側の屈曲部は同一の平面上にある。これは各リアクトル1の後方側に突出するコイル3a~3cのために空間Mを形成するためである(
図4、
図8、
図11参照)。
【0065】
従って、
図3に示すように、上記リアクトル1
1の上部の固定部材7の左右の穴7a,7a(上部固定手段)を、背面側のコ字型取付アングル15と16の穴15aと16a(上部固定部、上段上部固定部、右側上部固定部)に合わせると共に、上記リアクトル1
1の下部の固定部材8の左右の穴8a,8a(下部固定手段)を、背面側のコ字型取付アングル18、背面側の取付板20(コ字型取付アングル19)の穴18a,20a(下部固定部、上段下部固定部、右側下部固定部)に合わせ、合わせた穴同士を、ボルト及びナットB等で各取付アングル15,16,18,19(取付板20)に締結することで、上記取付ベース9の右上にリアクトル1
1を取り付けることができる。上記リアクトル1の上記上部固定手段と上記下部固定手段を、背面側に存在する上記上部固定部と上記下部固定部に各々固定する(
図3、
図4、
図5(b)、
図11参照)。
【0066】
また、
図3に示すように、上記リアクトル1
1の下段のリアクトル1
2を、その上部の固定部材7の左右の穴7a,7a(上部固定手段)を、リアクトル1
2の背面側のコ字型取付アングル18と背面側の取付板20(コ字型取付アングル19)の穴18bと20b(上部固定部、下段上部固定部、右側上部固定部)に合わせると共に、上記下段のリアクトル1
2の下部の固定部材8の左右の穴8a,8a(下部固定手段)を、背面側のコ字型取付アングル22の穴22aと、背面側のコ字型取付アングル23の穴23a(下部固定部、下段下部固定部、右側下部固定部)に合わせ、合わせた穴同士を、ボルト及びナットB等で各取付アングル18,19(取付板20),22,23に締結することで、上記取付ベース9の右下に下段の上記リアクトル1
2を取り付けることができる(
図3、
図8、
図11参照)。
【0067】
また、
図3に示すように、上記リアクトル1
1に隣接した別の上段の上記リアクトル1
3の上部の固定部材7の左右の穴7a,7a(上部固定手段)を、背面側のコ字型取付アングル16と背面側のコ字型取付アングル17の穴16bと穴17a(上部固定部、上段上部固定部、左側上部固定部)に合わせると共に、上記隣接する上段の上記リアクトル1
3の下部の固定部材8の左右の穴8a,8a(下部固定手段)を、背面側の取付板20(コ字型取付アングル19)と背面側のコ字型取付アングル21の穴20c,21a(下部固定部、上段下部固定部、左側下部固定部)に合わせ、合わせた穴同士を、ボルト及びナットB等で各取付アングル16,17,取付板20(コ字型取付アングル19),コ字型取付アングル21に締結することで、上記取付ベース9の左上に上記リアクトル1
3を取り付けることができる(
図3、
図4、
図5(b)参照)。
【0068】
また、
図3に示すように、上記リアクトル1
1に隣接する下段のリアクトル1
4を、その上部の上記固定部材7の左右の穴7a,7a(上部固定手段)を、背面側の取付板20(コ字型取付アングル19)、背面側のコ字型取付アングル21の穴20dと21b(上部固定部、下段上部固定部、左側上部固定部)に合わせると共に、上記下段のリアクトル1
4の下部の固定部材8の左右の穴8a,8a(下部固定手段)を、背面側のコ字型取付アングル23の穴23bと、背面側のコ字型取付アングル24の穴24a(下部固定部、下段下部固定部、左側下部固定部)に合わせ、合わせた穴同士を、ボルト及びナットB等で各コ字型取付アングル19(取付板20),21,23,24に締結することで、上記取付ベース9の左下に下段の上記リアクトル1
4を取り付けることができる(
図3、
図5(b)、
図8参照)。
【0069】
図3に示すように、1台の取付ベース9に4台のリアクトル1
1,1
2,1
3,1
4を取り付けることができる。尚、上記取付ベース9に1台のリアクトル1、少なくとも上下2台のリアクトル1
1,1
2(1
3,1
4)、少なくとも左右に並列の2台のリアクトル1
1,1
3(1
2,1
4)、を設けることもできる。この場合、取付ベース9は、必要な数のリアクトル1に対応する横支持杆、縦支持杆、コ字型取付アングルを設ければ良い。
【0070】
即ち、上記取付ベース9に、上段の上記リアクトル11と下段の上記リアクトル12の少なくとも2台を上下に取り付けるリアクトルの取付構造であって、支持部材の上部に、上段の上記リアクトル11の上記上部固定手段(例えば固定部材7の左右の穴7a,7a)に対応する背面側に上段上部固定部(例えばコ字型取付アングル15の穴15a、コ字型取付アングル16の穴16a)を左右の2か所に設けられ、上記支持部材の各中間部に、上段の上記リアクトル11の上記下部固定手段(例えば固定部材8の左右の穴8a,8a)に対応する背面側に上段下部固定部(例えばコ字型取付アングル18の穴18a、コ字型取付アングル19の取付板20の穴20a)を左右の2か所に設けられ、さらに、上記支持部材の上記各中間部の下に、下段の上記リアクトル12の上記上部固定手段(例えば固定部材7の左右の穴7a,7a)に対応する背面側に下段上部固定部(コ字型取付アングル18と背面側の取付板20(コ字型取付アングル19)の穴18bと20b)を左右の2か所に設けられ、上記支持部材の下部に、下段の上記リアクトル12の上記下部固定手段(例えば固定部材8の左右の穴8a,8a)に対応する背面側に下段下部固定部(コ字型取付アングル22,23の穴22aと23a)を左右の2か所に設けられ、上記取付ベース9には、上段の上記リアクトル11の上記上部固定手段と上記下部固定手段を背面側に存在する上記上段上部固定部と上記上段下部固定部に各々固定すると共に、下段の上記リアクトル12を、上記上部固定手段と上記下部固定手段を背面側に存在する上記下段上部固定部と上記下段下部固定部に各々固定して、上記各リアクトル11,12を上下方向に取り付け可能とするものである。
【0071】
尚、上記上下に3台のリアクトルを取り付ける場合は、上段下部固定部は、上記支持部材の中間部とはならないが、2台を取り付けるとした場合の中間部であり、3台のリアクトルを取り付ける場合は、上段下部固定部は、上から3分の1の位置となる。
【0072】
また、上記取付ベース9に、右側の上記リアクトル11と左側の上記リアクトル13の少なくとも2台を左右に取り付けるリアクトルの取付構造であって、支持部材の上部に、右側の上記リアクトルの上記上部固定手段に対応する背面側に右側上部固定部(例えばコ字型取付アングル15,16の穴15a,16a)を左右の2か所に設けられ、上記支持部材の下部に、右側の上記リアクトルの上記下部固定手段に対応する背面側に右側下部固定部(例えばコ字型取付アングル18,19の穴18a,20a)を左右の2か所に設けられ、さらに、上記支持部材の上部に、左側の上記リアクトル13の上記上部固定手段に対応する背面側に左側上部固定部(例えばコ字型取付アングル16,17の穴16b,17a)を左右の2か所に設けられ、上記支持部材の下部に、左側の上記リアクトル13の上記下部固定手段に対応する背面側に左側下部固定部(例えばコ字型取付アングル19,21の穴20c,21a)を左右の2か所に設けられ、上記取付ベース9には、右側の上記リアクトル11の上記上部固定手段と上記下部固定手段を、背面側に存在する上記右側上部固定部と上記右側下部固定部に各々固定すると共に、左側の上記リアクトル13の上記上部固定手段と上記下部固定手段を、背面側に存在する上記左側上部固定部と上記左側下部固定部に各々固定して、上記各リアクトル11,13を左右方向に取り付け可能とするものである。
【0073】
上記取付ベース9は、上述のように、筐体25内の背面板25a直前の近傍の上部に固定されており(
図7(b)参照)、
図5(b)に示すように、上記取付ベース9が上記筐体25の上記上部に固定された状態で、上記筐体25内において、上部に4台のリアクトル1
1,1
2,1
3,1
4を固定することができる。
【0074】
上記筐体25は、
図5(a)に示すように、直方体形状であり、前面側の上半部に開閉扉26が複数のボルトBにて固定されており、前面側の下半部に開閉扉27が複数のボルトBにて固定されている。尚、下半部(筐体25の下部)の開閉扉27には中央に四角形状の入気口28が設けられている。上記入気口28は格子状の柵が設けられており、その後面の全体には防塵フィルタが設けられている。これにより筐体25内に外部の塵、埃が入らないように構成されている。
【0075】
また、筐体25の天井板25bには(
図10参照)、円形の3つの開口40,40,40と、開口40,40,40に嵌合する3つの換気ファン34,34,34(
図7(a)参照)が設けられており、上記天井板25bの上面には(
図5(a)参照)、上下方向に薄い長方形状の空気排出部33が設けられており、縦方向の四面(側面)には複数の縦スリット(排気口)33aが設けられており、上記換気ファン34,34,34を駆動することにより、筐体25下部の上記開閉扉27の入気口28から外気を取り入れ(
図5(a)の矢印A)、筐体25内(風洞29内)に冷却風を取り入れ(
図6の矢印A)、風洞29内を上昇し、上記空気排出部33の各面のスリット(排気口)33aから冷却風(ここでは熱を帯びた熱風となっている)が排出されるように構成されている(
図6の矢印A)。尚、上記換気ファン34は、上記風洞29の下部に取り付けても良い。また、筐体25の底部は、底板25eにより閉鎖されている(
図5(b)参照)。
【0076】
上記取付ベース9は、上記横支持杆10,11の左右両端部の各面10a,11aが、筐体25の右側面板25cと左側面板25dの後方側の内側に曲げ込んでいる部分42,42にボルトB,B締めの手法により固定されている(
図8、
図12参照)。
【0077】
即ち、上記取付ベース9の上記横の支持部材(横支持杆10,11)の両端部を筐体25内の左右側面板25d,25cに固定すると共に、上記取付ベース9を上記筐体25内の背面板25a近傍に配置し、上記リアクトル1を上記筐体25内の上記背面板25a近傍の上記取付ベース9に固定したものである。
【0078】
図5(b)に示すものは、上記開閉扉26,27を取り去った状態であり(前面側の開口25f)、筐体25内の上部の背面板25aの直前(近傍)に上記取付ベース9が固定され、その取付ベース9に、リアクトル1
1,1
2,1
3,1
4が4台固定されている。このリアクトル1
1,1
2,1
3,1
4の4台の固定は、上記開閉扉26(或いは開閉扉26,27)を外した状態で、筐体25の開口25f側から作業することができ、極めて便利である。尚、筐体25内の下方には、発熱機器(ここでは大型リアクトル35とする)が設置されている。この大型リアクトル35の据付構造は本発明とは関係ないので、その説明は省略する。以下、4台のリアクトル1
1,1
2,1
3,1
4が筐体25内の取付ベース9に固定された状態で、説明する。
【0079】
図6(
図8も参照)は、筐体25内に、上記4台のリアクトル1,1,1,1を取り囲む風洞29を構成したものであり、上記風洞29は、4台のリアクトル1,1,1,1の前面側の風洞板30aと、リアクトル1,1,1,1の左側の風洞板31と、リアクトル1,1,1,1の右側の風洞板32により構成されている。尚、背面板は、取付ベース9が筐体25の左右側面板25d,25cに固定されているので、上記背面板25aが風洞29の背面板を兼ねている。また、上記前面側の風洞板30aの下側には、風洞板30b、上記風洞板30bの下側には風洞板30cが隙間なく接続されており、風洞板30cの下端部は上記大型リアクトル35の下部近辺まで前方側が覆われている(
図6参照)。尚、風洞29の背面板を設けても良い。また、風洞板30cの右端部に前面側の風洞板30dを設けても良い。風洞板30dは、風洞板30bの下縁から風洞板32の下部32bまで前面側に設けられている。
【0080】
また、風洞29は、左側に寄る場合は(右側に空間が存在する場合)は、筐体25の左側面板25dが風洞29の左側の風洞板を兼ねる場合があり、風洞29が右側に寄る場合は(左側に空間が存在する場合)は、筐体25の右側面板25cが風洞29の右側の風洞板を兼ねる場合がある。この場合、筐体25の背面板25aが風洞29の背面板を兼ねている場合もあるし、風洞29の背面板を設けても良い。
【0081】
上記風洞29は、
図8に示すように、リアクトル1
1,1
2,1
3,1
4の各コイル3a,3b,3cの各側面は、前側の風洞板30aの内壁、左側の風洞板31の内壁、右側の風洞板32の内壁、取付ベース9(筐体25の背面板25a近傍の内壁)との間に空間Mが形成され、さらにリアクトル1
1,1
2と隣接するリアクトル1
3,1
4の間に空間Mが形成されており、これらの空間Mに下方から上方に向けて冷却風が送風されることで、リアクトル1
1,1
2,1
3,1
4を外部から冷却することができる。
【0082】
即ち、上記取付ベース9の上記横の支持部材(横支持杆10,11)の両端部を筐体25内の左右側面板25d,25cの後方の内側に曲げ込んでいる部分42,42にボルトB締めの手法により固定すると共に、上記取付ベース9を上記筐体25内の背面板25a近傍に配置する。上記背面板25aは、後方の左右の内側に曲げ込んでいる部分42,42の各後端面に、ボルトB締め等の手法により取り付けられている。これにより、背面板25aはボルトBを取り外せば、筐体25から取り外すことができ、これによりリアクトル1
1,1
2,1
3,1
4を背面から点検することができる(
図8参照)。上記リアクトル1を上記筐体25内の上記背面板25a近傍の上記取付ベース9の前面側に固定したものである(
図8参照)。尚、リアクトル1は上限180℃まで温度が上昇するため、冷却が必要である。
【0083】
上記前面側の風洞板30aは(
図6参照)、上下4台のリアクトル1
1,1
2,1
3,1
4の上部側の端子5a,5a,5aと、下部側の端子5b,5b,5bを貫通するための平たい長方形の穴30’が、リアクトル1台に6個、計24個貫通形成されており、実際に上記穴30’から端子5aと端子5bが突出している(
図6、
図8参照)。突出量は、前端の開口5a’,5b’が完全に風洞板30aから突出している量であり(
図4、
図8参照)、開口5a’,5b’に他の端子が接続される。また、前面側の風洞板30aは、取付ベース9の横支持杆11の下縁まで延びている(
図6参照)。また、上記前面側の風洞板30aの上縁は、筐体25の天井板25bの前方に設けられた前面板25gに隙間なく接続されている(
図6参照)。
【0084】
左側の上記風洞板31は、
図7(a)に示すように、上部31aは上記リアクトル1
3の中間部まで延びており、そこから下方には、風洞板31の下部31bは、筐体25内の下端部近傍まで延びている(
図6参照)。また、前面側の上記風洞板30aの左縁と上記左側の上記風洞板31の前縁は、コーナ部29aとして、接続(閉鎖)されており(
図8参照)、前面側の風洞板30bの左縁と風洞板31の前方側の縁は、コーナ部29bとして接続(閉鎖)されており(
図7(a)参照)、前面側30cの左縁と風洞板31の前縁は、コーナ部29cとして接続(閉鎖)されている(
図7(a)参照)。
【0085】
さらに、左側の風洞板31の後縁は、上記取付ベース9(筐体25の背面板25a)に接続されており、取付ベース9の下方においても、風洞板31の後縁は、上記背面板25aに接続(閉鎖)されている。前面側の上記風洞板30cの下縁よりも、左側の上記風洞板31は、筐体25内において上記下部31bまで延びている(
図6参照)。
【0086】
図9に示すように、上記風洞29の上部左側は、小型風冷リアクトル38(
図5(b)参照)を収納するボックス型の小風洞29gが設けられている。この小風洞29gは上記風洞29とは開口37により繋がっており、前面側は上記風洞板30aと面一の風洞板39により閉鎖されており、上記風洞板39の上縁は上記天井板25bに接続されており、上記風洞板39の左縁は上記筐体25の上記左側面板25dに接続されており、底面側は、底板43で閉鎖されている。また、上記風洞板31の上縁31aは、底板43の右縁に接続(閉鎖)されている。
【0087】
よって、冷却風が下方から送風されると、冷却風が上記開口37から小風洞29g内に送風され、小型風冷リアクトル38を冷却し、上記天井板25bの上記開口40,40,40から抜けることができる。尚、小風洞29gは設けなくても良い。この場合、風洞29の左側には小風洞29gは設けられず、風洞板31の上部31aは上記天井板25bまで達し、上記風洞29は、略直方体形状となる。
【0088】
上記右側の風洞板32は、
図7(b)に示すように、上部32aは筐体25の上記天井板25bまで延びており、そこから下方には、風洞板32の下部32bは、筐体25内の下端部近傍まで延びている(
図6参照)。また、前面側の上記風洞板30aの右縁と上記右側の上記風洞板32の前縁は、コーナ部29dとして、接続(閉鎖)されており(
図8参照)、前面側の風洞板30bの右縁と風洞板32の前方側の縁は、コーナ部29eとして接続(閉鎖)されており(
図7(b)参照)、前面側30cの右縁と風洞板32の前縁は、コーナ部29fとして接続(閉鎖)されている(
図7(b)参照)。
【0089】
さらに、右側の風洞板32の後縁は、上記取付ベース9(筐体25の背面板25a)に接続(閉鎖)されている。
【0090】
前面側の上記風洞板30cの下縁よりも、右側の上記風洞板32は、筐体25内において上記下部32bまで延びている(
図6参照)。従って、上記風洞29は略直方体形状であり、左右の風洞板31,32が前方の風洞板30cより下方に延長されており、これにより、風洞板30cの下方に入気口44が開口されている。入気口44は、上記入気口28に略対向している(
図5、
図6参照)。
【0091】
上記風洞29の下開口は、閉鎖されておらず、風洞29の上部の開口40,40,40には換気ファン34,34,34が設けられ(
図10参照)、換気ファン34,34,34を駆動すると、筐体25の下部の入気口28から外気を筐体25内(入気口44から風洞29内)に導入し、冷却風を風洞29の下方から上方に向けて送風する(
図6矢印A方向)。上記リアクトル1,1,1,1は上下2段(2台)及び左右2台に設けられているが、下方から冷却風を上方に向けて送風すると、リアクトル1
2,1
4の間隙S,S,Sの下端部S1,S1,S1から間隙S,S,S内に冷却風が進入し、一直線状の間隙S,S,S内を上方に送風され、上端部S2,S2,S2から冷却風は上方に抜け、さらに、上記リアクトル1
1,1
3の間隙S,S,Sの下端部S1,S1,S1から間隙S,S,S内に冷却風が進入し、一直線状の間隙S,S,S内を上方に送風され、上端部S2,S2,S2から冷却風は上方に抜ける(
図11、矢印A方向参照)。
【0092】
上記筐体25の下部に入気口28が設けられると共に、上記筐体25の天井板25bに排気口33aが設けられ、上記筐体25内のリアクトル1を風洞29で囲んで、上記筐体25の換気ファン34により、冷却風を上記入気口28から上記風洞29の入気口44から風洞29内に取り入れるように構成し、上記風洞29内において、上記冷却風が下方から上方に送風され、上記筐体25内の上記天井板25bの上記排気口33aから上記冷却風を筐体25外に排出するものである。
【0093】
さらに、上記風洞29内において、上記冷却風は、上記リアクトル1の上記コア2と上記コイル3との上下方向の上記間隙Sを下方から上方に送風され、上記冷却風は、上記風洞29の内壁と上記リアクトル1の上記コイル3の外周との空間Mを、下方から上方に送風されるものである。
【0094】
また、リアクトル1
1,1
2,1
3,1
4のコイル3a,3b,3cの外周部と風洞29の内壁との間(空間M)、上記リアクトル1
1,1
2とリアクトル1
3,1
4との間(空間M)に、冷却風が下方から上方に抜ける(
図8、
図11矢印A方向)。
【0095】
さらに、従来のように、下方のリアクトル1
2,1
4と上方のリアクトル1
1,1
3との間には、従来の取付部53が存在せず、リアクトル1
2,1
4の下部にも従来の取付部53が存在しないので、背面側のコ字型取付アングル15,16,17,18,19(取付板20),21,22,23,24にリアクトル1
1,1
2,1
3,1
4が取り付けてあるため、冷却風を遮るものはなく、そのまま下段の上記リアクトル1
2,1
4の下端部S1,S1,S1から間隙S,S,S内に進入し、間隙S,S,S内を上方に送風され、上端部S2,S2,S2から上方に抜ける(
図11矢印A方向)。そして上段のリアクトル1
1,1
3の下端部S1,S1,S1から間隙S,S,S内に進入し、間隙S,S,S内を上方に送風され、上端部S2,S2,S2から上方に抜け、換気ファン34から排気口33aから筐体25外部に抜ける。さらに、風洞29の内壁と、下段のリアクトル1
2,1
4と上段のリアクトル1
1,1
3のコイル3の外周との空間M、さらに、下段のリアクトル1
2,1
4の間、上段のリアクトル1
1,1
3の間の空間Mに、下方から上方に冷却風が送風され(
図11矢印A方向)、換気ファン34から排気口33aから筐体25外部に抜ける。
【0096】
そして冷却風(ここでは熱を帯びた熱風となっている)は、上記天井板25bの開口40,40,40から換気ファン34,34,34を介して、空気排出口33に導入され、スリット(排気口)33aから筐体25の外部に排出されるように構成されている(
図6矢印A方向、
図10参照)。
【0097】
上記風洞29内において、上記冷却風が下方から上方に送風されるリアクトルの取付構造において、上記風洞29内において、上記冷却風は、下段の上記リアクトル12,14の上記コア2と上記コイル3との上下方向の上記間隙Sを下方から上方に送風され、さらに上記冷却風は、上段の上記リアクトル11,13の上記コア2と上記コイル3との上下方向の上記間隙Sを下方から上方に送風され、上記冷却風は、上記風洞29の内壁と、下段の上記リアクトル12,14と上段の上記リアクトル11,13の上記各コイル3の外周との空間Mを下方から上方に送風され、上記筐体25内の上記天井板25bの上記排気口33aから上記冷却風を筐体25外に排出するものである。
【0098】
また、上記風洞29内において、上記冷却風が下方から上方に送風されるリアクトル1の取付構造において、上記風洞29内において、上記冷却風は、右側の上記リアクトル11,12の上記コア2と上記コイル3との上下方向の上記間隙Sを下方から上方に送風され、さらに上記冷却風は、左側の上記リアクトル13,14の上記コア2と上記コイル3との上下方向の上記間隙Sを下方から上方に送風され、上記冷却風は、上記風洞29の内壁と、右側の上記リアクトル11,12と左側の上記リアクトル13,14の上記各コイル3の外周との空間Mを、下方から上方に送風され、かつ、上記風洞29内において、右側の上記リアクトル11,12に隣接する左側の上記リアクトル13,14を少なくとも2台並列した状態において、上記冷却風は、上記2台の並列した上記各リアクトル11,13間(リアクトル12,14間)の空間Mに、下方から上方に送風され、上記筐体25内の上記天井板25bの上記排気口33aから上記冷却風を筐体25外に排出するものである。
【0099】
尚、このようにリアクトル1を壁掛け状態で取り付けることができ、リアクトル1の下側には、従来の取付部53が存在しないので、リアクトル1の冷却が効果的にすることができる。
【0100】
本発明に係るリアクトルの取付構造は、上述のように構成されているため、以下、本発明の作用を説明する。尚、取付ベース9は、筐体25内の左右側面板25d,25c(背面板25aの前方側の近傍)の上部に固定されており、少なくとも風洞29の右側の風洞板32は、筐体25内の右側面板25cの内側に固定されており、風洞29の左側の風洞板31は、筐体25内の小風洞29g(
図6、
図9参照)を介して左側面板25dの内側に固定されている。
【0101】
筐体25の開閉扉26,27は取り外されており、筐体25の前面側の開口25fが開口されているものとする。上記リアクトル11は、上部の固定部材7の穴7a,7aと、下部の固定部材8の穴8a,8aを、取付ベース9の背面側のコ字型取付アングル15,16,18,19(取付板20)の穴15a,16a,18a,20aに合わせ、4本のボルト及びナットBを、固定部材7,8の穴7a,7a、穴8a,8aと、穴15a,16a,18a,20aに通し、上記リアクトル11の固定部材7,8とコ字型取付アングル15,16,18,19(取付板20)を締結することにより、上記取付ベース9の右上に上記リアクトル11を固定する。この作業は、筐体25の前面側の開口25fから行うことができるので、極めて便利である。
【0102】
他のリアクトル12,13,14も同様に、前方側の開口25fから取り付けることができる。下段のリアクトル12は、上部の固定部材7の穴7a,7aと、下部の固定部材8の穴8a,8aを、上記取付ベース9の背面側のコ字型取付アングル18,19(取付板20),22,23の穴18b,20b,22a,23aに合わせ、4本のボルト及びナットBを、固定部材7,8の穴7a,7a、穴8a,8aと、穴18b,20b,22a,23aに通し、上記リアクトル12の固定部材7,8とコ字型取付アングル18,19(取付板20),22,23を締結することにより、取付ベース9の右下に上記リアクトル12を固定する。
【0103】
隣接する左上のリアクトル13は、上部の固定部材7の穴7a,7aと、下部の固定部材8の穴8a,8aを、取付ベース9の背面側のコ字型取付アングル16,17,19(取付板20),21の穴16b,17a,20c,21aに合わせ、4本のボルト及びナットBを、固定部材7,8の穴7a,7a、穴8a,8aと、穴16b,17a,20c,21aに通し、上記リアクトル13の固定部材7,8とコ字型取付アングル16,17,19(取付板20),21を締結することにより、取付ベース9の左上に上記リアクトル13を固定する。
【0104】
隣接する左下のリアクトル14は、上部の固定部材7の穴7a,7aと、下部の固定部材8の穴8a,8aを、取付ベース9の背面側のコ字型取付アングル19(取付板20),21,23,24の穴20d,21b,23b,24aに合わせ、4本のボルト及びナットBを、固定部材7,8の穴7a,7a、穴8a,8aと、穴20d,21b,23b,24aに通し、上記リアクトル14の固定部材7,8とコ字型取付アングル19(取付板20),21,23,24を締結することにより、取付ベース9の左下に上記リアクトル14を固定する。これらの作業は、筐体25の前面側の開口25fから行うことができるので、極めて便利である。
【0105】
さらに、筐体25内において、風洞29を上記リアクトル11,12,13,14の前方側と左右側面側に固定する。このとき、リアクトル11,12,13,14の前方側の各端子5a,5a,5a、端子5b,5b,5bの穴30’(24か所)に各リアクトル1,1,1,1の上記端子5a,5a,5a、端子5b,5b,5bを通し、各端子を風洞板30aから前方側に突出させる。
【0106】
尚、上記筐体25内の風洞29の風洞板31の上部には小風洞29gを形成し、小風洞29g内には小型風冷リアクトル38を設置する。この場合、風洞板31の後縁は取付ベース9に接続されており、その下部は背面板25aに接続され、前縁は風洞板30a,30b,30cの各コーナ部29a,29b,29cに閉鎖されている(
図7(a)、
図8参照)。また、風洞板32の後縁は取付ベース9に接続されており、その下部は背面板25aに接続され、前縁は風洞板30a,30b,30cの各コーナ部29d,29e,29fに閉鎖されている(
図7(b)、
図8参照)。
【0107】
その後、筐体25の開口25fを、開閉扉26,27にて閉じる。具体的には、複数のボルトBにて開閉扉26,27にて開口25fを閉じる。
【0108】
そして、換気ファン34,34,34を駆動する。すると、外気が筐体25の下部の入気口28から筐体25内(入気口44から風洞29内)に導入され(矢印A方向、
図5(a)参照)、筐体25内に導入された冷却風は、筐体25内(風洞29内)を矢印A方向に上昇し(
図6参照)、リアクトル1
1,1
2,1
3,1
4に到達し、
図11に示すように、リアクトル1
2,1
4の下端部S1から間隙S,S,S内に導入され(矢印A方向、
図11参照)、上記冷却風は上端部S2から上昇し、上記リアクトル1
1,1
3の下端部S1から間隙S,S,S内に導入され(矢印A方向、
図11参照)、上記冷却風は上端部S2から上昇し、筐体25内の天井板25bの開口40,40,40(換気ファン34,34,34)を通って、スリット(排気口)33aから筐体25外部に排出される。これにより上記リアクトル1
2,1
4,1
1,1
3を内部から冷却することができる(
図6参照)。
【0109】
また、冷却風は、
図11に示すように、上記リアクトル1
2,1
4の空間Mから上昇し(矢印A方向、
図11、
図8参照)、さらに上記リアクトル1
1,1
3の空間Mから上昇し(矢印A方向、
図11,
図8参照)、さらに、上記リアクトル1
2,1
4間、上記リアクトル1
1,1
3間の空間Mに冷却風は下方から上方に上昇し(
図8参照)、リアクトル1
2,1
4、リアクトル1
1,1
3を外部から冷却し得る。そして、冷却風は、筐体25内の天井板25bの開口40,40,40(換気ファン34,34,34)を通って、スリット(排気口)33aから筐体25外部に排出される。これにより上記リアクトル1
2,1
4,1
1,1
3を外部から冷却することができる。
【0110】
上記冷却風は、換気ファン34,34,34を通過時は、熱風となっており、スリット(排気口)33aから筐体25外部に排出される。
【0111】
本発明は以上のように、リアクトル1を背面側の取付ベース9に取り付けることができ(リアクトルを壁掛け状態で取り付けることができ)、リアクトル1側の上下固定手段(固定部材7,8の左右の穴7a,8a)は、背面側の各上下固定部(穴15a,16a,18a,20a)に取り付けることができるので、例えば筐体25の前面側(開口25f)から上記リアクトル1を筐体25内に固定することができ極めて便利である。
【0112】
また、上記リアクトル1の下面の空間には、従来の取付部53が存在しないので、冷却風を下方から上方に送風すると、コア2(2a,2b,2c)とコイル3(3a,3b,3c)間の間隙Sに下方から上方に冷却風が送風されるので、リアクトル1を効果的に冷却することができる。
【0113】
また、上段のリアクトル11と下段のリアクトル12を背面側の取付ベース9に上下2段に取り付けることができ、上下2段のリアクトル11,12側の上下固定手段(固定部材7,8の左右の穴7a,8a)は、背面側の上段上部固定部と上段下部固定部、下段上部固定部と下段下部固定部(穴15a,16a,18a,20a、穴18b,20b,22a,23a)に取り付けることができるので、例えば筐体25の前面側から上下2段の上記リアクトル11,12を筐体25内に固定することができ極めて便利である。
【0114】
また、上下2段のリアクトル11,12の各下面の空間には、従来の取付部53が存在しないので、冷却風を下方から上方に送風すると、上下2段のリアクトル11,12のコア2とコイル3間の間隙Sに下方から上方に冷却風が送風されるので、上下2段のリアクトル11,12を効果的に冷却することができる。
【0115】
また、少なくとも右側のリアクトル(例えばリアクトル11)と左側のリアクトル(例えばリアクトル13)を背面側の取付ベースに左右方向に取り付けることができ、少なくとも左右2台のリアクトル側の上部固定手段と下部固定手段は、背面側の右側上部固定部と右側下部固定部、左側上部固定部と左側下部固定部に取り付けることができるので、例えば筐体の前面側の開口25fから左右2台の上記各リアクトルを筐体25内に固定することができ極めて便利である。
【0116】
また、左右2台のリアクトルの各下面の空間には、従来の取付部53が存在しないので、冷却風を下方から上方に送風すると、左右2台のリアクトル11,13のコア2とコイル3間の間隙Sに下方から上方に冷却風が送風されるので、左右方向のリアクトルを効果的に冷却することができる。
【0117】
また、取付ベース9は、筐体25内の左右側面板25d,25cに固定されているので、筐体25の開口25f側からリアクトル1を取付ベース9に固定することができ、極めて便利である。また、従来の取付部53が存在しないので、筐体25を小さく構成することができる。また、背面板25aを取り外すことができ、リアクトル1を背面側から点検することが可能となる。
【0118】
また、換気ファン34を駆動すると、筐体25内に冷却風を入気口44から取り入れることができ、上記風洞29内において、上記冷却風が下方から上方に送風され、天井板25bの排気口33aから上記冷却風を筐体25外に排出することができるので、風洞29内のリアクトル1を効果的に冷却することができる。
【0119】
また、換気ファン34を駆動すると、風洞29内のリアクトル1のコア2とコイル3の間隙Sを下方から上方に送風されると共に、風洞29の内壁と上記リアクトル1のコイル3の外周との空間Mを下方から上方に送風されるので、上記リアクトル1を効果的に冷却することができる。
【0120】
また、冷却風は、下段のリアクトル12のコア2とコイル3の間隙Sを下方から上方に送風され、さらに冷却風は、上段のリアクトル11のコア2とコイル3の間隙Sを下方から上方に送風され、かつ冷却風は、風洞29の内壁と、上下2段のリアクトル11,12(13,14)コイル3の外周との空間Mを、下方から上方に送風されるので、上下2段のリアクトル11,12(13,14)を効果的に冷却することができる。
【0121】
また、冷却風は、リアクトル11,13(12,14)を2台並列した状態において、左右のリアクトル11,13(12,14)のコア2とコイル3の間隙Sを下方から上方に送風され、さらに冷却風は、風洞29の内壁と左右のリアクトル11,13(12,14)の各コイル3の外周との空間Mと、左右の各リアクトル11,13(12,14)間の空間Mに、下方から上方に送風され、これにより少なくとも2台並列したリアクトル11,13(12,14)を効果的に冷却することができる。
【0122】
尚、取付ベース9は、リアクトル1を1台分でも良く、上下にリアクトル11,12(13,14)の2台分でも良く、上下方向にリアクトル1の3台分でも良く、左右に並列のリアクトル11,13(12,14)の2台分でも良いし、勿論リアクトル11,12,13,14の4台でも良い。また、取付ベース9は、リアクトル1を右側(上段)に1台と、その下の右側に並列の2台、左側に上下2台の計5台、或いは5台以上を設けても良い。
【産業上の利用可能性】
【0123】
本発明に係るリアクトルの取付構造によると、正面から取付ベースに取り付け可能であって、冷却風の冷却のための送風を阻害せず、筐体内においてリアクトルの取り付けに適したリアクトルの取付構造を実現したものである。
【符号の説明】
【0124】
1 リアクトル
11 上段(右上)のリアクトル
12 下段(右下)のリアクトル
13 上段(左上)のリアクトル
14 下段(左下)のリアクトル
2 コア
2a,2b,2c コア
2d 上部コア
2e 下部コア
3 コイル
3a,3b,3c コイル
7 固定部材
7a 穴(上部固定手段)
8 固定部材
8a 穴(下部固定手段)
9 取付ベース
10,11 横支持杆(横の支持部材)
12,13,14 縦支持杆(縦の支持部材)
15,16 コ字型取付アングル
15a,16a 穴(上部固定部)
16,17 コ字型取付アングル
16b,17a 穴(上部固定部)
18,19 コ字型取付アングル
20 取付板
18a,20a 穴(下部固定部)
18b,20b 穴(上部固定部)
22,23 コ字型取付アングル
22a,23a 穴(下部固定部)
19,21 コ字型取付アングル
20c,21a 穴(下部固定部)
20d,21b 穴(上部固定部)
23,24 コ字型取付アングル
23b,24a 穴(下部固定部)
25 筐体
25b 天井板
25c 右側面板
25d 左側面板
28 入気口
29 風洞
33a 排気口
34 喚起ファン
S 間隙
M 空間
【要約】
【課題】正面からリアクトルを筐体に取り付け可能であって、冷却風の送風を阻害しないリアクトルの取付構造を提供する。
【解決手段】リアクトルのコアは上下方向に設けられ、その周りにコイルが上下方向の間隙を以って巻かれており、コアの上部コアと下部コアはコイルから上下方向に突出しており、上部コアに上部固定手段が左右の2か所に設けられ、下部コアに下部固定手段が左右の2か所に設けられ、取付ベースはリアクトルの背面側に設けられ、取付ベースは縦横の支持部材により構成され、取付ベースにはリアクトルの上部固定手段に対応する支持部材に上部固定部が左右の2か所に設けられ、取付ベースには、リアクトルの下部固定手段に対応する支持部材に下部固定部が左右の2か所に設けられ、リアクトルの上部固定手段と下部固定手段を、背面側に存在する上部固定部と下部固定部に各々固定するものである。
【選択図】
図3