(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-07
(45)【発行日】2023-06-15
(54)【発明の名称】サイディング用取付具のコーナー部材
(51)【国際特許分類】
E04F 19/02 20060101AFI20230608BHJP
E06B 1/62 20060101ALI20230608BHJP
【FI】
E04F19/02 G
E06B1/62 B
(21)【出願番号】P 2019166158
(22)【出願日】2019-09-12
【審査請求日】2022-04-15
(73)【特許権者】
【識別番号】305003542
【氏名又は名称】旭トステム外装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】浅見 英昭
(72)【発明者】
【氏名】日根野 亮
【審査官】菅原 奈津子
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-280744(JP,A)
【文献】特開平07-292951(JP,A)
【文献】特開平10-153067(JP,A)
【文献】特開2017-197959(JP,A)
【文献】特開2003-118768(JP,A)
【文献】特開2015-108220(JP,A)
【文献】特開2001-279858(JP,A)
【文献】特開2014-070363(JP,A)
【文献】特開2014-181534(JP,A)
【文献】独国実用新案第202013011006(DE,U1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 19/00-19/10
E06B 1/62- 1/68
3/96- 3/99
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
略J字状の縦取付具と横取付具の端部同士を接続するための正面視L字状のサイディング取付具用のコーナー部材であって、
前記縦取付具の端部を内面側に嵌合して接続する一片側、及び前記横取付具の端部を内面側に嵌合して接続する他片側を形成する正面視L字状のカバー部と、
前記カバー部の前記一片側と前記他片側にそれぞれ、内面との間に所定の隙間をあけて配設され、前記縦取付具と前記横取付具の端部をそれぞれ嵌合させるとともに前記カバー部の内面との間でクランプ保持するクランプ本体部を有し、前記カバー部に一体成型されたクランプ部と、
を備
え、
前記クランプ本体部は、
前記クランプ本体部の後端部側に設けられ、後端部側から前記縦取付具又は前記横取付具の端部が差し込まれる前記クランプ本体部の先端部側まで前記カバー部の内面との間の隙間寸法が一定となるように形成された本クランプ部と、
前記本クランプ部よりも前記クランプ本体部の先端部側に設けられ、前記本クランプ部側から前記クランプ本体部の先端部に向かうに従い、漸次前記カバー部の内面との間の隙間寸法が大となるように形成された受けクランプ部と、
を備える、サイディング取付具用のコーナー部材。
【請求項2】
前記クランプ本体部は、前記カバー部の内面と対向するクランプ面に、該クランプ面から前記カバー部の内面側に突出する凸部を備えて形成されている、
請求項1に記載のサイディング取付具用のコーナー部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、サイディング用取付具のコーナー部材に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅などの建物の外壁構造には、合成樹脂系、金属系、窯業系などの各種外壁パネル(サイディング)を並設して建物の外壁面を形成し、この外壁面の開口部に正面視方形状のサッシ窓などの建具を一体に設置して構成したものがある。
【0003】
この種の外壁構造では、外壁パネルの端部とサッシ窓などの建具の取合部は、取付具を建具側に設け、外壁パネルの端部と建具の枠体の間の防水性、気密性を確保するようにしている。
【0004】
取付具は、いわゆるJチャンネルと称する左右一対の縦取付具、上下一対の横取付具を備えて方形枠状に形成され、縦取付具、横取付具に外壁パネルの端部を当接させつつシール処理を施すなどして、取合部の防水性、気密性を確保できるように構成されている。
【0005】
一方、建具の角部に対応した縦取付具と横取付具の端部同士は、例えば、作業者が縦取付具と横取付具をそれぞれ所定の長さに切断するとともに端部を45°の角度で斜めに切欠き、縦取付具と横取付具の斜めの端部同士を当接させ、シール処理を施すことによって、接続施工するようにしている。
しかしながら、この場合には、現場での縦取付具、横取付具の斜めの切断加工が必要になり、多大な時間と労力を要する上、作業者の熟練度などによって見栄え良く好適に接続部を施工できないケースがあった。
【0006】
これに対し、角部にコーナー部材を設けるようにし、コーナー部材によって縦取付具と横取付具の端部同士を接続する手法、手段が提案、実用化されている。
【0007】
例えば、特許文献1には、建物の外壁をなすサイディングと、窓枠等の取付部材との間に使用される回り縁部のコーナー部材(コーナーキャップ)が開示されている。
このコーナー部材は、回り縁部のサイディング端部覆い板体の内側面に当接する基板と、回り縁部のサイディング端部覆い板体の外側面を覆うカバー部材とで構成され、基板に設けられた可嵌合突部と、カバー部材の裏面に設けられた可嵌合突部とを相互に嵌合することによって回り縁部のコーナー部に取り付け、窓枠等の取付部材の端部同士を接続できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1のコーナー部材は、受け材31とカバー部材51(基板1とカバー部材2)の2部材で構成されている。
【0010】
このため、作業者にて受け材(基板)とカバー部材をそれぞれ個別に取り付けることになり、施工性、経済性などの悪化を招く一要因となっていた。
【0011】
また、取付具が樹脂製である場合には、寒冷地で寒い日に施工すると、受け材とカバー部材(基板とカバー部材)を接続するための爪などが硬くなり、取付作業時に割れ、破損する等の不具合が生じやすい。
【0012】
さらに、受け材(基板)に設けられた突部にカバー部材を嵌合させるように構成されているため、受け材やカバー部材に作用した力が突部に集中し、集中応力によって外れや破損が生じやすいという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本開示のサイディング用取付具のコーナー部材の一態様は、略J字状の縦取付具と横取付具の端部同士を接続するための正面視L字状のサイディング取付具用のコーナー部材であって、前記縦取付具の端部を内面側に嵌合して接続する一片側、及び前記横取付具の端部を内面側に嵌合して接続する他片側を形成する正面視L字状のカバー部と、前記カバー部の前記一片側と前記他片側にそれぞれ、内面との間に所定の隙間をあけて配設され、前記縦取付具と前記横取付具の端部をそれぞれ嵌合させるとともに前記カバー部の内面との間でクランプ保持するクランプ本体部を有し、前記カバー部に一体成型されたクランプ部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本開示のサイディング用取付具のコーナー部材の一態様によれば、1コーナー1部材のコーナー部材によってサイディングの取付けを行うことができ、従来と比較し、施工性、経済性などの向上を図ることが可能になる。
【0015】
また、例えば寒冷地で寒い日に施工する場合などであっても、取付作業時に割れなど発生することがなく、効率的で好適に取付作業を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】一態様の建物の外壁構造、取付具を示す正面図である。
【
図4】一態様の取付具のコーナー部材を示す正面図(平面図)である。
【
図5】一態様の取付具のコーナー部材を示す内面側を見た平面図(背面図)である。
【
図6】一態様の取付具のコーナー部材を示す外面側を臨む斜視図である。
【
図7】一態様の取付具のコーナー部材を示す内面側を臨む斜視図である。
【
図8】一態様の取付具のコーナー部材を示す側面図である。
【
図9】
図8のX1-X1線矢視図であり、一態様の取付具のコーナー部材を示す側面図である。
【
図10】
図8のX2-X2線矢視図であり、一態様の取付具のコーナー部材を示す側面図である。
【
図11】
図8のX3-X3線矢視図であり、一態様の取付具のコーナー部材を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、
図1 から
図13を参照し、一実施形態に係るサイディング用取付具のコーナー部材について説明する。
【0018】
はじめに、本実施形態の建物の外壁構造1は、
図1に示すように、複数の柱材、柱材に固定した胴縁などの下地材に支持されて外壁面を形成する複数の外壁パネル(サイディング、外壁材)2と、外壁面の所定位置に形成された開口部に設置される建具のサッシ窓3と、を備えて構成されている。
【0019】
サッシ窓3は、例えば、固定窓、片開き窓、両開き窓、引違い窓などの建具であり、アルミニウム製や樹脂製などの左右の縦枠4aと上枠4bと下枠4cからなる枠体4と、枠体4の内側に取り付けられて開口部を閉鎖あるいは開閉するガラス(障子)5と、を備えて正面視略方形状に形成されている。
なお、建具は必ずしもサッシ窓3でなくてもよく、枠体4を備えていれば、特にその構成を限定する必要はない。また、
図1中の符号18はシール材を示している。
【0020】
外壁パネル2は、例えば、合成樹脂系、金属系、窯業系などのサイディングであり、本開示の建物の外壁構造1では、正面視矩形状に形成された外壁パネル2を下地材に支持させつつ上下方向に積層して並設し、建物の外壁面を形成するように設けられている。
【0021】
一方、外壁パネル2とサッシ窓3の取合部6は、外壁パネル2の端部と、サッシ窓3の枠体4とを防水性、気密性を確保しつつ接続するための取付具7を備えて構成されている。
【0022】
本実施形態の取付具7は、合成樹脂製であり、
図1、
図2、
図3に示すように、いわゆるJチャンネルと称する左右一対の縦取付具10と、上下一対の横取付具11と、を備えている。さらに、本実施形態の取付具7は、縦取付具10と横取付具11の端部10a、11a同士を接続する4つのコーナー部材12を備えている。
【0023】
縦取付具10、横取付具11は、例えば、押出成形品であり、柱材、胴縁などの下地材に固定して配設される固定部13と、固定部13と奥行方向(厚さ方向)に所定の間隔をあけて平行(略平行を含む)に配設され、外壁面に露出する外装部14と、奥行方向に沿って延設されて固定部13及び外装部14の端部同士を連結する連結部15と、を備えて略J字状に形成されている。
【0024】
外装部14は、先端部側に、先端部から屈曲して奥行き方向の固定部13側に延びる屈曲部14aと、屈曲部14aの先端からさらに屈曲して連結部15側に延びる延出部14bと、備えて略J字状に形成され、これら屈曲部14a及び延出部14bによって、雨水などを導水するための排水流路Hとなる空間が形成されている。
【0025】
縦取付具10と横取付具11はそれぞれ、固定部13を柱材、胴縁などの下地材にビス止めなどで固定し、且つ、枠体4の左右の縦枠4aと上枠4bと下枠4cのそれぞれの外周面に連結部15を当接させて、左右一対の縦取付具10と上下一対の横取付具11の4つの取付具7が枠体4を囲繞するように配設される。
【0026】
一方、縦取付具10と横取付具11の端部10a、11a同士を接続するコーナー部材12は、角部(コーナー部)Rの形状に合わせて正面視L字状で、断面略コ字状に形成され、且つ、正面視で内周側の凹角部16と外周側の凸角部17を結んだ直線中心に一片側20と他片側21が対称形状(線対称)で形成されている。
【0027】
これにより、取付具7の4つの角部Rに配設されて縦取付具10と横取付具11を接続する各コーナー部材12は、左右、上下のいずれの角部Rでも使用できるように構成されている。
【0028】
本実施形態のコーナー部材12は、
図2から
図7に示すように、平板状でL字状に形成され、縦取付具10と横取付具11の連結部15の外面に内面を重ねるように配設される内周板部22と、平板状でL字状に形成され、縦取付具10と横取付具11の外装部14の屈曲部14aの外面に内面を重ねるように配設される外周板部23と、平板状でL字状に形成されて内周板部22と外周板部23の端部同士を連結し、縦取付具10と横取付具11の外装部14の外面に内面を重ねるように配設される外装板部24と、を備えて、正面視L字状で、略J字状に形成されている。なお、内周板部と外周板部と外装板部とによってカバー部が構成されている。
【0029】
コーナー部材12は、
図2、
図3に示すように、一片側20の一端部側から、縦取付具10の端部10aを内周板部22と外周板部23と外装板部24で囲まれた一片側20の空間M1に、他片側21の他端部側から、横取付具11の端部11aを内周板部22と外周板部23と外装板部24で囲まれた他片側21の空間M2にそれぞれ嵌合させることにより、縦取付具10と横取付具11の端部10a、11a同士を、コーナー部材12を介して接続する。
【0030】
コーナー部材12は、一片側20の一端部側と、他片側21の他端部側とにそれぞれ、外装板部24に一体に形成されたクランプ部25を備えている。
【0031】
図4から
図7、
図8から
図12に示すように、一片側20と他片側21の一対のクランプ部25はそれぞれ、略方形板状に形成され、外装板部24との間に所定の隙間L(
図12参照)をあけて前記空間M1、M2内に配設されるクランプ本体部26と、クランプ本体部26の後端側と外装板部24とを一体に接続する接続部27と、を備えて形成されている。
【0032】
そして、本実施形態のコーナー部材12においては、一片側20の外装板部24と一方のクランプ部25の間に縦取付具10の端部10a側の外装部14を挿入するとともに一方のクランプ部25と一片側20の外装板部24で挟持(クランプ保持)する。
【0033】
また、他片側21の外装板部24と他方のクランプ部25の間に横取付具11の端部11a側の外装部14を挿入するとともに他方のクランプ部25と他片側21の外装板部24で挟持(クランプ保持)する。
【0034】
これにより、縦取付具10の端部10aと横取付具11の端部11aを接続することができる。
【0035】
なお、接続部27は、クランプ本体26と外装板部24との間に挿入した縦取付具10の端部10a、横取付具11の端部11aが当接して縦取付具10、横取付具11の端部10a、11aを位置決めするストッパーとして機能してもよい。
【0036】
ここで、本実施形態のクランプ本体部26は、
図5(
図4から
図12)に示すように、外装板部24の幅方向の中央側の所定位置に後端側を接続し、一片側20の一端部、他片側21の他端部からそれぞれ外側に延出して、先端部が一片側20の空間M1、他片側21の空間M2から外側に配されるように設けられている。
【0037】
本実施形態のクランプ本体部26は、
図4から
図12に示すように、外装板部24の内面と対向するクランプ面に、クランプ面から外装板部24の内面側に突出し、縦取付具10、横取付具11の端部10a、11aの外装部14の内面に当接する複数の凸部30を備えて形成されている。本実施形態のクランプ本体部26は、幅方向に所定の間隔をあけ、先端部側から後端部側までクランプ本体部26の長手方向に沿って延びる複数条の凸部30を備えて形成されている。なお、凸部30の数、形状、位置は特に限定を必要としない。
【0038】
本実施形態のクランプ本体部26は、
図13に示すように、後端部側から一片側20の空間M1、他片側21の空間M2の内部に配される長手方向の所定の長さ位置までの部分が本クランプ部26a、本クランプ部26aからクランプ本体部26の先端部までの部分が受けクランプ部26bとされている。
【0039】
クランプ本体26は、本クランプ部26aに対して受けクランプ部26bが0.5°の角度θで屈曲して設けられている。言い換えれば、クランプ本体部26は、
図12、
図13に示すように、本クランプ部26aと外装板部24の間の隙間Lが本クランプ部26aの後端部から先端部まで一定の寸法であるのに対し、受けクランプ部26bと外装板部24の間の隙間Lが後端部から先端部側に向かうに従い漸次大となるように形成されている。
【0040】
そして、上記のように構成した本実施形態のサイディング用取付具のコーナー部材12においては、縦取付具10、横取付具11の外装部14の端部10a、11aをクランプ本体部26と外装板部24の間に差し込みながら、一片側20の空間M1、他片側21の空間M2に嵌合させることにより、縦取付具10と横取付具11の端部10a、11a同士を接続することができる。
【0041】
本実施形態のコーナー部材12は、射出成形などによって、クランプ部25がカバー部の外装板部24に一体成型されている。これにより、受け材、基板(クランプ部)とカバー部材(カバー部)とを別体で構成し、それぞれ個別に取り付ける必要が生じる従来のコーナー部材と比較し、施工性、経済性などを格別顕著に向上させることが可能になる。
【0042】
また、コーナー部材12が合成樹脂製の場合であっても、クランプ部25が外装板部24に接続して一体成型されているため、従来のように、寒冷地で寒い日に施工するにあたり、受け材とカバー部材(基板とカバー部材)を接続するための爪などが硬くなって、取付作業時に割れ、破損する等の不都合が生じることがない。
【0043】
さらに、従来のように、受け材やカバー部材に作用した力が突部に集中し、集中応力によって外れや破損が生じやすいという不都合も解消することができる。
【0044】
本実施形態のサイディング用取付具のコーナー部材12においては、クランプ部25がクランプ本体部26と接続部27とを備えて形成されている。
そして、クランプ本体部26のクランプ面に複数の凸部30を備えることにより、縦取付具10、横取付具11の外装部14の端部10a、11aをクランプ本体部26と外装板部24の間に差し込むとともに凸部30が確実に外装部14の内面に当接し、クランプ本体部26によって外装板部24との間で縦取付具10、横取付具11の外装部14の端部10a、11aを好適にクランプ保持することが可能になる。
【0045】
また、クランプ本体部26の凸部30が、先端部側から後端部側まで長手方向に沿って複数条設けられていることにより、複数条の凸部30によって縦取付具10、横取付具11の外装部14の端部10a、11aを案内しつつ、好適にクランプ保持することが可能になる
【0046】
本実施形態のサイディング用取付具のコーナー部材12においては、クランプ本体部26が本クランプ部26aと、本クランプ部26aに対して0.5°の角度θで屈曲する受けクランプ部26bとを備えて形成されている。
これにより、受けクランプ部26bの先端部側の開口幅が大きく、縦取付具10、横取付具11の外装部14の端部10a、11aをクランプ本体部26と外装板部24の間に差し込みやすくなり、取付性能(施工性)を向上させることが可能になる。
【0047】
また、縦取付具10、横取付具11の外装部14の端部10a、11aをクランプ本体部26と外装板部24の間に差し込んで本クランプ部26aと外装板部24の間の隙間Lに達するとともに、本クランプ部26aと外装板部24によって縦取付具10、横取付具11の外装部14の端部10a、11aを強くクランプ保持することができる。
これにより、より好適に、縦取付具10、横取付具11の端部10a、11aをクランプ本体部26でクランプ保持することが可能になる。
【0048】
さらに、縦取付具10、横取付具11の外装部14の端部10a,11aをクランプ本体部26と外装板部24の間に差し込み、縦取付具10、横取付具11の端部10a、11aが接続部27に当接することによって、すなわち、接続部27がストッパーとして機能することによって、縦取付具10、横取付具11の端部10a、11a同士を位置決めしつつ接続することができる。
【0049】
以上、サイディング用取付具のコーナー部材の一実施形態について説明したが、上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0050】
例えば、本実施形態では、コーナー部材12のクランプ部25が外装板部24に一体成型されているものとした。これに対し、本実施形態のコーナー部材12は射出成形などで製作されるため、クランプ部25の位置や数を限定する必要がなく、内周板部22や外周板部23に設けられていてもよい。
【0051】
また、取付具7が外壁構造1に建具を設置するためのものであるとして説明を行ったが、サイディングを用いた壁構造であれば、取付具7はあらゆる壁構造に適用可能である。
【符号の説明】
【0052】
1 建物の外壁構造
2 外壁パネル(サイディング)
3 サッシ窓(建具)
4 枠体
7 取付具
10 縦取付具(取付部材、Jチャンネル)
10a 端部
11 横取付具(取付部材、Jチャンネル)
11a 端部
12 コーナー部材(サイディング用取付具のコーナー部材)
13 固定部
14 外装部
15 連結部
20 一片側
21 他片側
22 内周板部(カバー部)
23 外周板部(カバー部)
24 外装板部(カバー部)
25 クランプ部
26 クランプ本体部
26a 本クランプ部
26b 受けクランプ部
27 接続部
30 凸部