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特許7291780加熱組立体、それを含むエアロゾル発生装置、及びエアロゾル発生システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-07
(45)【発行日】2023-06-15
(54)【発明の名称】加熱組立体、それを含むエアロゾル発生装置、及びエアロゾル発生システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/465 20200101AFI20230608BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20230608BHJP
【FI】
A24F40/465
A24F40/20
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021506628
(86)(22)【出願日】2020-07-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-23
(86)【国際出願番号】 KR2020010015
(87)【国際公開番号】W WO2021025367
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2021-02-08
(31)【優先権主張番号】10-2019-0094531
(32)【優先日】2019-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(72)【発明者】
【氏名】イ,スンウォン
【審査官】吉澤 伸幸
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0230987(US,A1)
【文献】国際公開第2019/016737(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/135888(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0325179(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00 - 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置に用いられる加熱組立体において、
可変磁場によって誘導加熱されるサセプタ材を含む第1加熱要素と、
力が供給されることにより、抵抗によって加熱される第2加熱要素と、
前記第1加熱要素と前記第2加熱要素との間に配置され、前記第1加熱要素と前記第2加熱要素を電気的に分離する第1電気絶縁層を含む、エアロゾル発生装置用の加熱組立体。
【請求項2】
前記第2加熱要素は、導電性パターンを含み、
前記エアロゾル発生装置用の加熱組立体は、前記導電性パターン上に配置される第2電気絶縁層をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル発生装置用の加熱組立体。
【請求項3】
前記第1電気絶縁層及び前記第2加熱要素は、前記第1加熱要素の長手方向に沿って前記第1加熱要素を完全にカバーするように配置され、
前記第1加熱要素の長手方向は、シガレットの長手方向または前記シガレットが前記エアロゾル発生装置に挿入される方向である、請求項1に記載のエアロゾル発生装置用の加熱組立体。
【請求項4】
前記第1電気絶縁層及び前記第2加熱要素は、前記第1加熱要素の長手方向に沿って前記第1加熱要素を部分的にカバーし、
前記第1加熱要素の長手方向は、シガレットの長手方向または前記シガレットが前記エアロゾル発生装置に挿入される方向である、請求項1に記載のエアロゾル発生装置用の加熱組立体。
【請求項5】
エアロゾル発生装置内部に挿入されるシガレットは、加熱時にエアロゾルを発生させる第1部分及び第2部分を含み、
前記第1加熱要素は、前記シガレットの半径方向に前記シガレットの前記第1部分及び前記第2部分をオーバーラップ(overlap)し、前記第2加熱要素は、前記シガレットの半径方向に前記シガレットの前記第1部分または前記第2部分をオーバーラップする、請求項1に記載のエアロゾル発生装置用の加熱組立体。
【請求項6】
エアロゾル発生装置内部に挿入されるシガレットは、加熱時にエアロゾルを発生させる第1部分及び第2部分を含み、
前記第1加熱要素は、前記シガレットの半径方向に前記シガレットの前記第1部分及び前記第2部分をオーバーラップし、前記第2加熱要素は、前記シガレットの半径方向に前記シガレットの前記第1部分をオーバーラップする、請求項1に記載のエアロゾル発生装置用の加熱組立体。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の加熱組立体と、
前記第1加熱要素が加熱されるように前記可変磁場を誘導するコイルと、
前記コイル及び前記第2加熱要素に電力を供給するバッテリーと、
前記バッテリーが前記コイル及び前記第2加熱要素に供給する電力を制御する制御部と、を含む、エアロゾル発生装置。
【請求項8】
請求項3~6のいずれか1項に記載の加熱組立体と、
前記第1加熱要素が加熱されるように前記可変磁場を誘導するコイルと、
前記コイル及び前記第2加熱要素に電力を供給するバッテリーと、
前記バッテリーが前記コイル及び前記第2加熱要素に供給する電力を制御する制御部と、を含む、エアロゾル発生装置であって、
前記エアロゾル発生装置は、前記加熱組立体を支持する支持体をさらに含み、前記支持体は、支持面に前記バッテリーから前記第2加熱要素に電力を伝達する端子と、前記第2加熱要素と前記端子との間に配置される電極と、を含み、
前記コイルは、前記シガレットの半径方向に前記第1加熱要素をオーバーラップし、前記電極をオーバーラップしない、エアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記エアロゾル発生装置が予熱モードであるとき、前記制御部は、前記第2加熱要素及び前記コイルに電力を供給するように前記バッテリーを制御し、前記第1加熱要素及び前記第2加熱要素が加熱され、
前記エアロゾル発生装置が喫煙モードであるとき、前記制御部は、前記コイルまたは前記第2加熱要素に電力を供給するように前記バッテリーを制御し、前記第1加熱要素及び前記第2加熱要素のうち、いずれか1つだけ加熱される、請求項7に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
エアロゾル発生システムにおいて、
加熱時にエアロゾルを発生させる第1部分及び第2部分を含むシガレットと、
前記シガレットを加熱する加熱組立体を含むエアロゾル発生装置と、を含み、
前記加熱組立体は、
可変磁場によって誘導加熱されるサセプタ材を含む第1加熱要素、力が供給されることにより、抵抗によって加熱される第2加熱要素、及び前記第1加熱要素と前記第2加熱要素との間に配置され、前記第1加熱要素と前記第2加熱要素を電気的に分離する第1電気絶縁層を含む、エアロゾルを発生させるシステム。
【請求項11】
前記シガレットが前記エアロゾル発生装置に挿入される場合、
前記第1加熱要素は、前記シガレットの前記第1部分及び前記第2部分をオーバーラップし、前記第2加熱要素は、前記シガレットの前記第1部分をオーバーラップする、請求項10に記載のエアロゾルを発生させるシステム。
【請求項12】
前記エアロゾル発生装置は、
前記第1加熱要素を加熱する可変磁場を誘導するコイルと、
前記加熱組立体に電力を供給するバッテリーと、
制御部と、をさらに含み、
前記制御部は、
前記エアロゾル発生装置が予熱モードであるとき、前記第2加熱要素及び前記コイルに電力を供給するように前記バッテリーを制御し、前記第1加熱要素及び前記第2加熱要素が加熱され、
前記エアロゾル発生装置が喫煙モードであるとき、前記コイルまたは前記第2加熱要素に電力を供給するように前記バッテリーを制御し、前記第1加熱要素及び前記第2加熱要素のうち、1つだけ加熱される、請求項10に記載のエアロゾルを発生させるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導加熱される第1加熱要素及び抵抗加熱される第2加熱要素をいずれも含むエアロゾル発生装置用の加熱組立体、それを含むエアロゾル発生装置、及びエアロゾル発生装置を含むエアロゾル発生システムを提供する。
【背景技術】
【0002】
最近、伝統的な燃焼式シガレットの代替材に係わる需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを発生させる方法ではない、シガレット内のエアロゾル発生物質を加熱させることにより、エアロゾルを発生させるエアロゾル発生装置に係わる需要が増加している。これにより、加熱式シガレットまたは加熱式エアロゾル生成装置に係わる研究が活発に進められている。
【0003】
従来のエアロゾル発生装置は、シガレットを加熱するために電気抵抗式加熱装置を主に使用してきたが、最近には、誘導コイルによって熱を発生させるサセプタを含む誘導加熱装置を使用する製品の数が増加している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のエアロゾル発生装置は、電気抵抗式加熱または誘導加熱のうち、いずれか1つを使用してきたが、作動する加熱要素の種類及び個数を制御することができなかった。結果として、加熱効率が比較的良くなかった。
【0005】
技術的課題は、上述したところに限定されず、以下の例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1側面は、エアロゾル発生装置に用いられる加熱組立体において、可変磁場によって誘導加熱されるサセプタ材を含む第1加熱要素と、前記第1加熱要素の外面の少なくとも一部を取り囲む第1電気絶縁層と、前記第1電気絶縁層上に配置され、電力が供給されることにより、特定抵抗によって加熱される第2加熱要素と、を含む、エアロゾル発生装置用の加熱組立体を提供することができる。
【0007】
実施例において、前記第2加熱要素は、導電性パターンを含み、前記エアロゾル発生装置用の加熱組立体は、前記導電性パターン上に配置される第2電気絶縁層をさらに含んでもよい。
【0008】
実施例において、前記第1電気絶縁層及び前記第2加熱要素は、前記第1加熱要素の長手方向に沿って前記第1加熱要素を完全にカバーするように配置され、前記第1加熱要素の長手方向は、前記シガレットの長手方向または前記シガレットが前記エアロゾル発生装置に挿入される方向でもある。
【0009】
実施例において、前記第1電気絶縁層及び前記第2加熱要素は、前記第1加熱要素の長手方向に沿って前記第1加熱要素を部分的にカバーし、前記第1加熱要素の長手方向は、前記シガレットの長手方向または前記シガレットが前記エアロゾル発生装置に挿入される方向でもある。
【0010】
実施例において、エアロゾル発生装置に挿入されるシガレットは、第1部分との加熱時に、エアロゾルを発生させる第2部分を含んでもよい。第1加熱要素は、シガレットの半径方向にシガレットの第1部分及び第2部分をオーバーラップ(overlap)し、第2加熱要素は、シガレットの半径方向にシガレットの第1部分または第2部分をオーバーラップすることができる。
【0011】
実施例において、エアロゾル発生装置に挿入されるシガレットは、第1部分との加熱時に、エアロゾルを発生させる第2部分を含んでもよい。第1加熱要素は、シガレットの半径方向にシガレットの第1部分及び第2部分をオーバーラップし、第2加熱要素は、シガレットの半径方向にシガレットの第1部分をオーバーラップすることができる。
【0012】
本発明の他の側面は、第1側面によるエアロゾル発生装置用の加熱組立体と、前記第1加熱要素が加熱されるように前記可変磁場を誘導するコイルと、前記コイル及び前記第2加熱要素に電力を供給するバッテリーと、前記バッテリーが前記コイル及び前記第2加熱要素に供給する電力を制御する制御部と、を含む、エアロゾル発生装置を提供することができる。
【0013】
実施例において、前記エアロゾル発生装置は、前記加熱組立体を支持する支持体をさらに含み、前記支持体は、支持面に前記バッテリーから前記第2加熱要素に電力を伝達する端子を含み、前記エアロゾル発生装置は、前記第2加熱要素と前記端子との間に配置される電極を含み、前記コイルは、前記第1加熱要素をオーバーラップし、前記電極をオーバーラップしない。
【0014】
実施例において、前記エアロゾル発生装置が予熱モードであるとき、前記制御部は、前記第2加熱要素及び前記コイルに電力を供給するように前記バッテリーを制御し、前記第1加熱要素及び前記第2加熱要素を加熱させ、前記エアロゾル発生装置が喫煙モードであるとき、前記制御部は、前記コイルまたは前記第2加熱要素に電力を供給するように前記バッテリーを制御し、前記第1加熱要素及び前記第2加熱要素のうち、1つだけ加熱させることができる。
【0015】
本発明の他の側面は、第1部分との加熱時に、エアロゾルを発生させる第2部分を含むシガレットと、シガレットを加熱する加熱組立体を含むエアロゾル発生装置と、を含み、加熱組立体は、可変磁場によって誘導加熱されるサセプタ物質を含む第1加熱要素と、第1熱要素の外面のうち、少なくとも一部を取り囲む第1電気絶縁層と、電力が供給されることにより、特定抵抗によって加熱され、第1電気絶縁層上に配置される第2加熱要素と、を含む、エアロゾル発生システムを提供することができる。
【0016】
実施例において、前記シガレットが前記エアロゾル発生装置に挿入される場合、第1加熱要素は、シガレットの半径方向にシガレットの第1部分と第2部分とをオーバーラップし、第2加熱要素は、シガレットの半径方向にシガレットの第1部分をオーバーラップすることができる。
【0017】
実施例において、前記エアロゾル発生装置は、前記第1加熱要素を加熱する可変磁場を誘導するコイルと、前記加熱組立体に電力を供給するバッテリーと、制御部と、をさらに含み、前記制御部は、前記エアロゾル発生装置が予熱モードであるとき、前記制御部は、前記第2加熱要素及び前記コイルに電力を供給するように前記バッテリーを制御し、前記第1加熱要素及び前記第2加熱要素が加熱され、前記エアロゾル発生装置が喫煙モードであるとき、前記制御部は、前記コイル及び前記第2加熱要素のうち、いずれか1つに電力を供給するように前記バッテリーを制御し、前記第1加熱要素または前記第2加熱要素のうち、1つだけ加熱されうる。
【発明の効果】
【0018】
一実施例によれば、低い電力を消費する誘導加熱方式及び高い熱を発生させる抵抗加熱方式を適切に結合することで、シガレットの加熱がエアロゾル発生装置の各作動モードのために最適化されうる。
【0019】
具体的に、エアロゾル発生装置の予熱モードでは、第1加熱要素及び第2加熱要素が作動されるので、喫煙モードで第1加熱要素または、第2加熱要素のうち、1つだけ作動される場合よりも既設定の温度に到逹する時間が短い長所がある。これにより、各モードで加熱要素のタイプと数を適切に調節することにより、予熱速度が向上し、エアロゾル発生装置の電力消耗を減少させうる。
【0020】
他の実施例において、第1電気絶縁層及び第2加熱要素が第1加熱要素の一部を覆うように配置される場合、第1加熱要素及び第2加熱要素は、共に加熱されうる。その場合、シガレットが加熱組立体に挿入されたとき、第2加熱要素は、シガレットの特定部分を加熱するように配置されうる。したがって、シガレットの特定部分に加熱を集中することができる。
【0021】
本発明の効果は、上述したところに限定されず、後述する実施例から類推可能な効果をいずれも含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】エアロゾル発生装置にシガレットが挿入された一例を示す図面である。
図2】エアロゾル発生装置にシガレットが挿入された他の例を示す図面である。
図3】1つ以上のエアロゾル発生部を含むシガレットの一例を示す図面である。
図4】一実施例によるエアロゾル発生装置用の加熱組立体を示す断面図である。
図5】他の実施例によるエアロゾル発生装置用の加熱組立体を示す断面図である。
図6図4に示された実施例のエアロゾル発生装置用の加熱組立体に係わる分解図である。
図7図4に示された実施例のエアロゾル発生装置用の加熱組立体に係わる結合図である。
図8】第1電気絶縁層及び第2加熱要素が第1加熱要素の一部を覆うように配置される加熱組立体の一例を示す断面図である。
図9】第1電気絶縁層及び第2加熱要素が第1加熱要素の一部を覆うように配置される加熱組立体の他の例を示す断面図である。
図10】一実施例において、第1加熱要素及び第2加熱要素がいずれも作動される場合と、第1加熱要素及び第2加熱要素のうち、いずれか1つだけ作動される場合についてエアロゾル発生装置の加熱温度を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当業者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とに基づいて定義されねばならない。
【0024】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0025】
以下、添付図面を参考にし、本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳しく説明する。しかし、本発明は、複数の互いに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0026】
明細書全体において、要素のリスト後に配置されるとき、「少なくとも1つ」のような表現は、要素の全体リストを修飾し、リストの個別要素を修飾しない。例えば、「a、b及びcのうち、少なくとも1つ」という表現は、「a」、「b」、「c」、「a及びb」、「a及びc」、「b及びc」、または「a、b及びc」をいずれも含むと理解されねばならない。
【0027】
明細書全体において、要素または層が、他の要素または層の「上方に」、「上に」、「連結され」、または「結合され」ていると記載された場合、それは、他の要素または層の直上に、上に、連結され、または結合されているか、または介入された要素または層が存在する。逆に、ある要素が他の要素または層に「直ぐ上に」、「直上に」、「直接に連結されて」または「直接に結合されて」いると記載されたとき、介入された要素または、層は存在しない。同じ参照番号は、全体として同じ要素を指称する。
【0028】
明細書全体において、「予熱モード」は、エアロゾルを発生させる前に予め加熱要素を加熱する作動モードを意味する。
【0029】
明細書全体において、「喫煙モード」は、予熱モードの既設定の温度または既設定の温度よりも高い特定の温度に保持されるように加熱要素を制御する作動モードを意味する。但し、それに制限されるものではなく、「喫煙モード」は、任意の適切な温度プロファイルに沿ってよい。
【0030】
明細書全体において、「加熱組立体または加熱要素の長手方向」は、加熱組立体がエアロゾル発生装置に収容されるシガレットに挿入されるとき、シガレットの長手方向またはシガレットがエアロゾル発生装置に挿入される方向を意味する。
【0031】
例えば、エアロゾル発生装置内部に収容されるシガレットを取り囲む加熱組立体の第1加熱要素は、長さが長い円柱状を有し、円柱の高さ方向が加熱組立体の長手方向に対応する。
【0032】
他の例示として、加熱組立体がエアロゾル発生装置に収容されるシガレットに挿入される縫針形状の第1加熱要素を含む場合、縫針の高さ方向が加熱組立体の長手方向に対応する。
【0033】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0034】
図1は、エアロゾル発生装置10000にシガレット20000が挿入された一例を示す図面である。
【0035】
図1を参照すれば、エアロゾル発生装置10000は、バッテリー11000、制御部12000、第1加熱要素13000、及び第2加熱要素13100を含む。エアロゾル発生装置10000の内部空間には、シガレット20000が挿入されうる。
【0036】
図1に図示されたエアロゾル発生装置10000には、本実施例と係わる構成要素が図示されている。したがって、図1に図示された構成要素以外に他の構成要素がエアロゾル発生装置10000にさらに含まれることを、本実施例と係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0037】
また、図1には、エアロゾル発生装置10000に第1加熱要素13000及び第2加熱要素13100が含まれていると図示されている。
【0038】
図1には、バッテリー11000、制御部12000、及び第1加熱要素13000が一列に配置されており、第2加熱要素13100が前記第1加熱要素13000の長手方向に沿って第1加熱要素13000の一部をカバーするように図示されている。シガレット20000が挿入されれば、第1加熱要素13000及び第2加熱要素13100は、シガレットの内部に挿入されうる。
【0039】
図2を参照すれば、バッテリー11000、制御部12000、及び第1加熱要素13000が一列に配置されている。また、第2加熱要素13100が前記第1加熱要素13000の長手方向に沿って第1加熱要素13000の一部をカバーするように図示されている。図2では、図1の場合とは異なって、シガレット20000が挿入されれば、第1加熱要素13000及び第2加熱要素13100は、シガレットを外部から取り囲むように配置されている。
【0040】
エアロゾル発生装置10000の内部構造は、図1及び図2に図示されたところに限定されない。言い換えれば、エアロゾル発生装置10000の設計によって、バッテリー11000、制御部12000、第1加熱要素13000、及び第2加熱要素13100の配置は変更されうる。
【0041】
シガレット20000がエアロゾル発生装置10000に挿入されたとき、第1加熱要素13000及び第2加熱要素13100が加熱されるが、以下で詳述する。
【0042】
シガレット20000がエアロゾル発生装置10000に挿入されれば、エアロゾル発生装置10000は、第1加熱要素13000及び第2加熱要素13100のうち、少なくともいずれか1つを作動させ、シガレット20000からエアロゾルを発生させうる。第1加熱要素13000、及び第2加熱要素13100のうち、少なくともいずれか1つによって発生したエアロゾルは、シガレット20000を通過してユーザに伝達することができる。
【0043】
必要に応じて、シガレット20000がエアロゾル発生装置10000に挿入されていない場合にも、エアロゾル発生装置10000は、第1加熱要素13000及び第2加熱要素13100のうち、少なくともいずれか1つを加熱することができる。
【0044】
バッテリー11000は、エアロゾル発生装置10000の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリー11000は、第1加熱要素13000、及び/または第2加熱要素13100が加熱されるように電力を供給し、制御部12000の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリー11000は、エアロゾル発生装置10000に設けられたディスプレイ、センサー、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0045】
制御部12000は、エアロゾル発生装置10000の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12000は、バッテリー11000、第1加熱要素13000、及び第2加熱要素13100だけではなく、エアロゾル発生装置10000に含まれた他の構成の動作を制御することができる。また、制御部12000は、エアロゾル発生装置10000の構成の状態を確認し、エアロゾル発生装置10000が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。また、制御部12000は、第1加熱要素13000、及び第2加熱要素13100を互いに独立して制御させうる。それにより、第1加熱要素13000及び第2加熱要素13100のうち、いずれか1つが他の1つの作動状態と関係なく、作動するか、あるいは作動しない。
【0046】
制御部12000は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとしても具現され、マイクロプロセッサとそのマイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアとしても具現されることを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0047】
第1加熱要素13000及び第2加熱要素13100は、バッテリー11000から供給された電力によって加熱されうる。例えば、シガレット20000がエアロゾル発生装置10000に挿入されれば、第1加熱要素13000及び第2加熱要素13100は、シガレット20000の外部を取り囲むか、シガレット20000の内部に挿入されるように位置しうる。したがって、第1加熱要素13000及び第2加熱要素13100が加熱されることにより、シガレット20000内のエアロゾル発生物質の温度が増加しうる。
【0048】
第1加熱要素13000は、例えば、誘導加熱式ヒータでもある。具体的に、第1加熱要素13000は、シガレット20000を誘導加熱方式によって加熱可能なサセプタを含んでもよい。サセプタは、例えば、図4に示したように円筒状でもあり、図5に示したように縫針形状でもある。但し、これは、例示に過ぎず、サセプタは、シガレット20000の加熱に適した任意の形状でもある。
【0049】
例えば、第1加熱要素13000は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素、または棒状加熱要素を含み、加熱要素の形状によってシガレット20000の内部または、外部を加熱することができる。
【0050】
一方、第2加熱要素13100は、例えば、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、第2加熱要素13100は、電気伝導性トラック(track)、または導電性パターン(pattern)を含み、電気伝導性トラック、または導電性パターンに電力が供給されることで、第2加熱要素13100が加熱されうる。第2加熱要素13100は、第1加熱要素13000の内周面または、外周面上に配置されるところ、第2加熱要素13100の全体的な形状は、第1加熱要素13000の形状によっても決定されうる。
【0051】
第1加熱要素13000及び第2加熱要素13100は、上述した例に限定されず、希望温度まで加熱されるものであれば、制限なしに該当しうる。ここで、希望温度は、エアロゾル発生装置10000に予め設定されていても、ユーザによって設定されていてもよい。
【0052】
また、エアロゾル発生装置10000には、加熱要素が複数個配置されてもよい。この際、第1加熱要素13000及び第2加熱要素13100を含む複数個の加熱要素は、シガレット20000の内部に挿入されるように配置され、かつ/またはシガレット20000の外部に配置されてもよい。例えば、複数個の加熱要素のうち、一部は、シガレット20000の内部に挿入されるように配置され、残りは、シガレット20000の外部に配置されうる。また、加熱要素の形状は、図1及び図2に図示された形状に限定されず、多様な形状にも作製される。
【0053】
一方、エアロゾル発生装置10000は、バッテリー11000、制御部12000、第1加熱要素13000、及び第2加熱要素13100以外に他の構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル発生装置10000は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル発生装置10000は、少なくとも1つのセンサー(例えば、パフ感知センサー、温度感知センサー、シガレット挿入感知センサーなど)を含んでもよい。また、エアロゾル発生装置10000は、シガレット20000が挿入された状態でも外部空気が流入されるか、内部気体が流出される構造を有してもよい。
【0054】
図1及び図2には、図示されていないが、エアロゾル発生装置10000は、別途のクレードルと共に、システムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル発生装置10000のバッテリー11000の充電に用いられる。例えば、クレードルとエアロゾル発生装置10000が結合された状態で、第1加熱要素13000及び第2加熱要素13100のうち、少なくともいずれか1つが加熱されてもよい。
【0055】
例えば、シガレット20000は、一般の燃焼式シガレットと類似した構造を有してもよい。シガレットは、刻みタバコ部、フィルタ部などを含んでもよい。実施例によれば、エアロゾル発生装置10000には、一般の燃焼式シガレットが挿入されうる。
【0056】
一般の燃焼式シガレットとは異なって、図3に示したシガレット20000は、第1部分21000と第2部分22000、第3部分23000、及び第4部分24000に区分されうる。ここで、第1部分21000及び第2部分22000のうち、少なくとも1つは、エアロゾル発生部として、エアロゾル発生物質及びタバコ物質のうち、少なくとも1つを含んでもよい。
【0057】
エアロゾル発生物質は、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含んでもよいが、それに限定されない。また、エアロゾル発生部は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。また、エアロゾル発生部は、メントールまたは保湿剤などの加香液が、エアロゾル発生部に噴射されることで添加されうる。エアロゾル発生部は、タバコ物質を含まなくてもよく、例えば、グリセリンのような保湿剤が湿されたシワ状シートを含んでもよい。
【0058】
タバコ物質は、例えば、タバコシート(sheet)によっても作製され、タバコストランド(strand)によっても作製される。また、タバコ物質は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作製される。例えば、タバコ物質は、シワ状タバコシート、巻縮されたシワ状タバコシート、またはロール状タバコシートを含んでもよい。
【0059】
一例において、第1部分21000は、例えば、グリセリンのようなエアロゾル発生物質が湿されたシワ状シートを含んでもよい。また、第2部分22000は、エアロゾル発生物質及びニコチンを含むタバコ物質を含んでもよい。但し、第2部分22000は、その限りではない。例えば、第2部分22000は、エアロゾル発生物質なしにニコチンを含むタバコ物質を含んでもよい。第2部分22000が適切な温度に加熱されるとき、ニコチンが気化されることにより、エアロゾルが発生してもよい。
【0060】
他の例として、第1部分21000及び第2部分22000のうち、いずれか1つだけがエアロゾル発生物質及び/またはタバコ物質を含んでもよく、残りの1つは、前端プラグまたはスペーサ(例えば、支持要素)の役割を行うように配置されうる。
【0061】
第1部分21000がエアロゾル発生物質のみを含み、第2部分22000がタバコ物質のみを含む実施例において、エアロゾル発生装置10000にシガレット20000が完全に挿入された場合、第1部分21000及び第2部分22000それぞれの少なくとも一部は、エアロゾル発生装置10000の内部に位置し、第3部分23000の少なくとも一部は、エアロゾル発生装置10000の外部に露出されうる。ユーザは、第4部分24000を通じてエアロゾルを吸入することができる。この際、エアロゾルは、第1部分21000から生成され、生成されたエアロゾルは、シガレット20000に流入された空気に沿って第2部分22000及び第3部分23000を通過してユーザの口に伝達することができる。第2部分22000は、タバコ物質を含むので、第2部分22000から生成されたニコチンがエアロゾルに伴ってもいる。
【0062】
一例として、外部空気は、エアロゾル発生装置10000に形成された少なくとも1つの空気通路を通じて流入されうる。例えば、エアロゾル発生装置10000に形成された空気通路の開閉及び/または空気通路の大きさは、ユーザによって調節されうる。これにより、蒸気の量と質とがユーザによって調節されうる。他の例として、外部空気は、シガレット20000の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を通じてシガレット20000の内部に流入されてもよい。
【0063】
また、第1部分21000及び第2部分22000のうち、少なくとも1つは、熱伝導物質によって取り囲まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウム箔のような金属箔でもあるが、それに限定されない。一例として、第1部分21000及び第2部分22000のうち、少なくとも1つを取り囲む熱伝導物質は、第1部分21000及び第2部分22000のうち、少なくとも1つに伝達される熱を均一に分散させ、タバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させ、これにより、タバコ味を向上させうる。
【0064】
第3部分23000は、高分子物質または生分解性高分子物質によって製造され、冷却機能を有してもよい。例えば、第3部分23000は、純粋なポリ乳酸(polylactic acid)だけで作製されるが、それに限定されない。または、第3部分23000は、複数の孔が開いたセルロースアセテートフィルタによっても作製される。例えば、第3部分23000は、上述した例に限定されず、エアロゾルが冷却される機能が行えるならば、制限なしに該当しうる。例えば、第3部分23000は、中空を含むチューブフィルタまたは紙管フィルタでもある。
【0065】
第4部分24000は、セルロースアセテートフィルタでもある。一方、第4部分24000の形状には制限がない。例えば、第4部分24000は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、第4部分24000は、リセス状ロッドでもある。もし、第4部分24000が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも1つが異なる形状によっても作製される。
【0066】
第4部分24000は、香味が発生するようにも作製される。一例として、第4部分24000に加香液が噴射されてもよく、加香液が塗布された別途の纎維が第4部分24000の内部に挿入されてもよい。
【0067】
シガレット20000は、ラッパー25000によっても包装される。ラッパー25000には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成されうる。図3において、ラッパー25000は、単一ラッパーに図示されているが、ラッパー25000は、複数個のラッパーの組合わせでもある。
【0068】
図4は、一実施例によるエアロゾル発生装置用の加熱組立体100を示す断面図である。
【0069】
実施例によるエアロゾル発生装置用の加熱組立体100は、第1加熱要素110、第1電気絶縁層120、及び第2加熱要素130を含んでもよい。
【0070】
実施例において、第1加熱要素110は、エアロゾル発生装置10000に配置されるコイル140によって加熱されるサセプタを含んでもよい。サセプタは、ステンレス鋼を含んでもよいが、それに制限されない。コイル140によって誘導電流が流れる他の材料がサセプタを具現するために使用されうる。
【0071】
実施例において、第1電気絶縁層120は、第1加熱要素110の少なくとも一部を覆うように配置(例えば、シガレットの半径方向にオーバーラップ)されうる。また、第1電気絶縁層120が配置された部分について、第2加熱要素130が第1電気絶縁層120の少なくとも一部を覆うように配置されうる。第1電気絶縁層120が第1加熱要素110と第2加熱要素130との間に配置されることで、第1加熱要素110と第2加熱要素130は、電気的に分離されうる。
【0072】
実施例において、第1電気絶縁層120及び第2加熱要素130は、第1加熱要素110の長手方向に沿って第1加熱要素110の全体をカバーするように配置されうる。ここで、第1加熱要素110の長手方向は、加熱組立体100がエアロゾル発生装置に収容されるシガレット20000を取り囲む場合、シガレット20000の長手方向、またはシガレット20000のエアロゾル発生装置への挿入方向でもある。
【0073】
実施例において、第1電気絶縁層120は、電気が通らないセラミック材または、高分子材料を含んでもよく、例えば、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AIN)、酸化マグネシウム(MgO)、シリカ(silica)、炭酸カルシウム(CaCO)、酸化チタン(TiO)、ガラス系纎維、セルロース系纎維、ポリシリコン、またはポリイミドなどを含んでもよい。但し、それらに必ずしも制限されるものではなく、第1電気絶縁層120は、第1加熱要素110及び第2加熱要素130の間の電気的な連結を遮断するための任意の適切な素材を含んでもよい。
【0074】
実施例において、第2加熱要素130は、導電性パターン133を含んでもよい。導電性パターン133は、導電性がある金属材料または半導体材料を含んでもよい。例えば、導電性パターン133は、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、鉛(Pb)、亜鉛(Zn)、白金(Pt)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、シリコン(Si)、炭素(C)、及びゲルマニウム(Ge)のうち、1種以上を含んでもよい。但し、それらに必ずしも制限されるものではなく、導電性パターン133は、固有の抵抗をもって電力が供給されることで、熱を発生させる任意の適切な素材を含んでもよい。
【0075】
導電性パターン133は、外部から電力を供給されて抵抗を通じて熱が発生することができる。図6は、一実施例による導電性パターン133を例示しており、当技術分野の通常の技術者は、それと異なるパターン構造の形状を採用することができる。
【0076】
第2加熱要素130を作動するために、電力は、エアロゾル発生装置10000の本体から支持体200と結合された端子210に伝達されうる。次いで、電力が電極131を通じて第2加熱要素130に伝達されうる。伝達された電力は、導電性パターン133に供給され、抵抗によって熱エネルギーを発生させうる。
【0077】
一実施例において、エアロゾル発生装置用の加熱組立体100は、第2加熱要素130上に形成される第2電気絶縁層(図示せず)をさらに含んでもよい。第2電気絶縁層は、第1電気絶縁層120と同一であるか、互いに異なる材料を含んでもよい。エアロゾル発生装置用の加熱組立体100が第2電気絶縁層をさらに含むことで、加熱組立体100の耐久性が向上し、加熱組立体100と異なる要素間の電気絶縁性が向上しうる。
【0078】
コイル140は、バッテリーから電力を供給されて可変磁場を発生させることができる。可変磁場によって第1加熱要素110は、加熱され、コイル140は、コイル140から発生する可変磁場が端子210や電極131に影響を与えないようにする位置に配置されてもよい。例えば、コイル140は、端子210や電極131を取り囲まず、第1加熱要素110のみを取り囲むようにも配置される。
【0079】
エアロゾル発生装置10000は、加熱組立体100を支持する支持体200を含んでもよい。支持体200は、バッテリーから第2加熱要素130に電力を伝達する端子210を含んでもよい。また、エアロゾル発生装置10000は、第2加熱要素130及び端子210の間に配置される電極131を含んでもよい。コイル140は、電極131を取り囲まない。これにより、コイル140が作動して誘導される可変磁場によって第1加熱要素110が加熱されうるが、第2加熱要素130に電力を伝達する電極131は、可変磁場によって加熱されななくてもよい。
【0080】
一方、エアロゾル発生装置用の加熱組立体100は、図4の実施例に限定されない。例えば、第1加熱要素110及び第2加熱要素130の位置は、後述するように互いに置き換えられうる。
【0081】
図4には、第1加熱要素110の外面に沿って第2加熱要素130が配置されると図示されているが、第1加熱要素110の内面に沿って第2加熱要素130が配置されうる。これにより、エアロゾル発生装置用の加熱組立体100は、内部から外部に第2加熱要素130、第1電気絶縁層120、及び第1加熱要素110順に配置されうる。
【0082】
このような場合、実施例によるエアロゾル発生装置用の加熱組立体は、電力が供給されることにより、加熱される抵抗を含む第2加熱要素と、前記第2加熱要素の外周面の少なくとも一部を取り囲むように配置される第1電気絶縁層と、前記第1電気絶縁層上に配置され、可変磁場によって誘導加熱されるサセプタ材を含む第1加熱要素と、を含んでもよい。
【0083】
第1加熱要素110と第2加熱要素130の位置が置き換えられたことを除き、図4で言及されたエアロゾル発生装置用の加熱組立体100に係わる特徴が前記実施例に対して同一に適用されうる。
【0084】
図5は、他の実施例によるエアロゾル発生装置用の加熱組立体100を示す断面図である。
【0085】
図5に示す実施例によれば、エアロゾル発生装置用の加熱組立体100は、図4の円筒状構造とは異なり、針状構造を形成している。しかし、縫針が挿入され、シガレット20000が内部から加熱されることのみ異なり、加熱要素は、図4に示した実施例のものと類似した特徴を有してもよい。
【0086】
第1加熱要素110を作動するためのコイル140の配置及び第2加熱要素130を作動するための電力供給に係わる内容は、図4に示された実施例の場合と類似している。但し、必ずしもそれに制限されるものではない。
【0087】
図4及び図5に示した実施例によれば、エアロゾル発生装置用の加熱組立体100は、第1加熱要素110と第2加熱要素130をいずれも含んでもよい。加熱組立体100は、特定モードで特定加熱要素が作動するように制御することで、シガレット20000の加熱効率を向上させ、エアロゾル発生装置10000の消費電力を減少させうる。
【0088】
具体的に、第1電気絶縁層120及び第2加熱要素130が第1加熱要素110をいずれもオーバーラップするように配置される場合、第1加熱要素110及び第2加熱要素130は、共に加熱されるか、または第1加熱要素110及び第2加熱要素130のうち、いずれか1つだけ加熱されてもよい。
【0089】
第1加熱要素110及び第2加熱要素130は、後述するところのように、制御部12000によって互いに独立して制御が可能であり、エアロゾル発生装置10000の予熱モードでは、第1加熱要素110及び第2加熱要素130が共に作動され、エアロゾル発生装置10000の喫煙モードでは、第1加熱要素110及び第2加熱要素130のうち、いずれか1つだけ作動されてもよい。
【0090】
これにより、エアロゾル発生装置10000の予熱モードでシガレット20000が既設定の温度まで到逹する時間が、エアロゾル発生装置10000の喫煙モードでシガレット20000が既設定の温度まで到逹する時間よりも短くなる。また、各モードで作動sれる加熱要素の種類及び個数を調節することで、エアロゾル発生装置10000の電力消耗を減少させうる。
【0091】
既設定の温度は、シガレット20000が燃えずにエアロゾルを発生させる適切な温度範囲以内でもある。既設定の温度は、例えば、約180℃~約300℃でもあり、望ましくは、約230℃~約260℃でもある。但し、必ずしもそれに制限されるものではない。
【0092】
図6は、図4に示された実施例のエアロゾル発生装置用の加熱組立体100に係わる分解図である。
【0093】
第1加熱要素110は、円筒状構造でもある。図4に示したように、第1加熱要素110の内部にシガレット20000が挿入されうる。これにより、シガレット20000は、シガレット20000の外部から第1加熱要素110によっても加熱される。
【0094】
第1電気絶縁層120は、電気絶縁性材料を含み、第1電気絶縁層120は、第1加熱要素110の円筒状構造の外面を取り囲む。
【0095】
第2加熱要素130は、導電性パターン133を含んでもよい。導電性パターン133は、固有の抵抗を有し、電力が供給される場合、固有の抵抗によって熱が発生する。導電性パターン133を含む第2加熱要素130は、第1電気絶縁層120によって第1加熱要素110の円筒状構造を取り囲む。図6において、第2加熱要素130は、導電性パターン133を支持する支持構造を含むが、第2加熱要素130は、第1電気絶縁層120上に印刷された導電性パターン133だけで構成されうる。
【0096】
図7は、図4に示された実施例のエアロゾル発生装置用の加熱組立体100に係わる結合図である。
【0097】
内部から順に加熱組立体100は、第1加熱要素110、第1電気絶縁層120、及び第2加熱要素130を含んでもよい。シガレット20000は、エアロゾル発生装置10000の内部に挿入されうる。上述したところのように、例えば、エアロゾル発生装置10000が予熱モードであるとき、第1加熱要素110及び第2加熱要素130がいずれも作動し、シガレット20000が早く加熱されうる。逆ん、エアロゾル発生装置10000が喫煙モードであるとき、第1加熱要素110及び第2加熱要素130のうち、いずれか1つだけ作動して、シガレット20000の温度維持のための電力消耗は減少しうる。
【0098】
そのような場合、第2加熱要素130の導電性パターン133から発生する熱が第1電気絶縁層120及び第1加熱要素110を通じてシガレット20000まで伝達されうる。また、第1加熱要素110は、コイル140から発生する可変磁場によって熱を発生させ、発生した熱は、シガレット20000まで伝達されうる。
【0099】
図8は、第1電気絶縁層120及び第2加熱要素130が円筒状の第1加熱要素110の一部をカバーするように配置される実施例によるエアロゾル発生装置用の加熱組立体100を示す断面図である。
【0100】
実施例において、第1電気絶縁層120及び第2加熱要素130は、第1加熱要素110の長手方向に沿って第1加熱要素110の一部をカバーするように配置されうる。ここで、第1加熱要素110の長手方向は、シガレット20000の長手方向またはシガレット20000がエアロゾル発生装置に挿入される方向でもあり、これにより、加熱組立体100は、シガレット20000を取り囲む。
【0101】
一例において、エアロゾル発生装置に挿入されるシガレット20000は2個のエアロゾル発生部を含んでもよく、第1部分21000及び第2部分22000それぞれは、別途のエアロゾル発生部に対応する。第1部分21000は、タバコ物質なしにエアロゾル発生物質のみを含んでもよく、第2部分22000は、タバコ物質を含んでもよい。例えば、第1部分21000は、シガレット20000の長手方向に沿って8mm~12mmの長さでもある。
【0102】
第1加熱要素110は、シガレット20000の第1部分21000及び第2部分22000を加熱し、第2加熱要素130は、シガレット20000の第1部分21000、または第2部分22000を加熱する。例えば、第2加熱要素130は、シガレット20000の第1部分21000を加熱する。
【0103】
例えば、第2加熱要素130は、第1部分21000に対応する末端領域の8mm~12mm部分まで取り囲むように配置されうる。
【0104】
第2加熱要素130は、第1部分21000のみをカバーするように配置されるので、シガレット20000の第1部分21000が集中的に加熱されうる。したがって、気化されるための要求温度が相対的に高いエアロゾル発生物質のみを含む第1部分21000で十分な量のエアロゾルが発生しうる。例えば、シガレット20000の第1部分21000に含まれるプロピレングリコール、グリセリンなどが第1加熱要素110及び第2加熱要素130の作動後、数秒~数十秒内に気化されうる。
【0105】
実施例において、エアロゾル発生装置は、各作動モードによって作動する加熱要素の種類及び個数を適切に選択する。
【0106】
例えば、エアロゾル発生装置が予熱モードであるとき、制御部は、第2加熱要素及びコイルに電力を供給するようにバッテリーを制御し、第1加熱要素及び第2加熱要素を加熱させうる。また、エアロゾル発生装置が喫煙モードであるとき、制御部は、コイル及び第2加熱要素のうち、いずれか1つに電力を供給するようにバッテリーを制御し、第1加熱要素及び第2加熱要素のうち、いずれか1つを加熱させうる。
【0107】
図9は、第2加熱要素130が第1加熱要素110の一部を覆うように配置される実施例によるエアロゾル発生装置用の加熱組立体100を示す断面図である。
【0108】
図9の実施例は、図8に示した実施例とエアロゾル発生装置用の加熱組立体100の形状が針状であることを除いては、同一である。
【0109】
図10は、一実施例において、第1加熱要素110及び第2加熱要素130がいずれも作動する場合(A)と、第1加熱要素110及び第2加熱要素130のうち、いずれか1つだけ作動する場合(B)について、エアロゾル発生装置の加熱温度を示すグラフである。
【0110】
第1加熱要素110及び第2加熱要素130がいずれも作動する場合(A)に特定温度Tまで到逹する時間tは、第1加熱要素110及び第2加熱要素130のうち、いずれか1つだけ作動する場合、特定温度Tまで到逹する時間tよりも短い。すなわち、エアロゾル発生装置の予熱モードで2種の加熱要素がいずれも作動する場合、特定の予熱温度まで到逹する時間は短くなる。他方、喫煙モードで1種加熱要素だけ作動する場合、エアロゾル発生装置10000で消費する電力が減少しうる。
【0111】
また、実施例において、例えば、シガレット20000の一部を加熱するように第1加熱要素110及び第2加熱要素130がいずれも作動する場合、第1加熱要素110及び第2加熱要素130のうち、いずれか1つだけ作動する他の部分と比べて、熱がさらに集中されうる。結果として、エアロゾルが迅速かつ十分に発生しうる。
【0112】
制御部12000は、バッテリーからコイル140及び第2加熱要素130に供給する電力を互いに独立して制御することができる。例えば、図4の実施例のように、第1電気絶縁層120及び第2加熱要素130が第1加熱要素110の全部を覆う場合、制御部12000は、第1加熱要素110と第2加熱要素130が互いに独立して加熱されるように制御することができる。これにより、予熱モードでシガレット20000は、エアロゾル発生装置10000の喫煙モードよりも既設定の温度まで迅速に到逹することができる。また、特定モードで作動する加熱要素の種類及び個数を調節することで、エアロゾル発生装置10000の電力消耗を減少させうる。
【0113】
上述したエアロゾル発生装置用の加熱組立体100の特徴は、エアロゾル発生装置10000及びエアロゾルを発生させるシステムへの適用が可能であり、記載を省略したとしても、その適用が排除されるものではない。
【0114】
図1及び図2の制御部12000のようなブロック図によって表現されるコンポーネント、要素、モジュール、またはユニット(総じて、この段落において「コンポーネント」)のうち、少なくとも1つは、実施例によって上述したそれぞれの機能を行う多様な数のハードウェア、ソフトウェア、及び/またはファームウェア構造によっても具現される。例えば、そのようなコンポーネントのうち、少なくとも1つは、メモリ、プロセッサ、論理回路、ルックアップテーブル(look-up table)のような直接的な回路構造を使用することができる。それが1以上のマイクロプロセッサまたは他の制御機構の制御を通じてそれぞれの機能を行うことができる。また、そのようなコンポーネントのうち、少なくとも1つは、特別に1以上のマイクロプロセッサまたは他の制御機構によって遂行され、特定論理機能を行うための1以上の遂行指示を含むモジュール、プログラム、またはコードの部分によっても具現される。また、そのようなコンポーネントのうち、少なくとも1つは、それぞれの機能を行う中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサのようなプロセッサによって組み込まれたり、含まれたりする。そのようなコンポーネントの2以上は、1つ以上の単一コンポーネントに結合され、結合された2以上のコンポーネントの全ての動作または機能を行うことができる。また、それらコンポーネントのうち、少なくとも1つの機能の少なくとも一部は、これらのコンポーネントのうち、他のコンポーネントによっても行われる。また、バス(bus)は、ブロック図に図示されていないが、コンポーネントを介した通信は、バスによっても行われる。例示的な実施例の機能的な側面は、1つ以上のプロセッサで実行されるアルゴリズムによって具現されうる。また、ブロックまたは処理段階で表現されたコンポーネントは、電子構成、信号処理及び/または制御、データ処理などのための任意の数の関連技術を利用することができる。
【0115】
上述した実施例に係わる説明は、例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それにより、多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲によって決定されねばならず、請求範囲に記載の内容と同等な範囲にある全ての相違点は、請求範囲によって決定される保護範囲に含まれるものと解釈されねばならない。
図1
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