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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-07
(45)【発行日】2023-06-15
(54)【発明の名称】表示システム
(51)【国際特許分類】
   E01F 9/00 20160101AFI20230608BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20230608BHJP
【FI】
E01F9/00
G08G1/09 P
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022075116
(22)【出願日】2022-04-28
【審査請求日】2022-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000195029
【氏名又は名称】星和電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】391007460
【氏名又は名称】中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000947
【氏名又は名称】弁理士法人あーく事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 大樹
(72)【発明者】
【氏名】谷口 浩二
(72)【発明者】
【氏名】別司 栄樹
(72)【発明者】
【氏名】吉村 仁志
(72)【発明者】
【氏名】熊▲崎▼ 隆行
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 聡
(72)【発明者】
【氏名】森下 卓哉
【審査官】松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-013802(JP,A)
【文献】特開2017-091375(JP,A)
【文献】特開2003-296885(JP,A)
【文献】特開平06-243394(JP,A)
【文献】特開2007-102430(JP,A)
【文献】特開2014-186073(JP,A)
【文献】特開2003-272094(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0050603(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 9/00
G08G 1/09
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路の通行者に視認可能に仮設され、その通行者に対して情報を表示する複数の表示装置と、
前記複数の表示装置に表示させる表示内容を管理するための中央管理装置とを備え、
前記複数の表示装置と前記中央管理装置とが通信可能であり、前記中央管理装置によって前記複数の表示装置が制御されるように構成されている表示システムであって、
前記中央管理装置は、ユーザが所望する道路の路線図をユーザの指示に基づき作成するとともに、その路線図を表示するように構成され、
前記路線図は、道路に仮設される表示装置を示すマークを含み、そのマークがユーザによって指示された位置に配置され、
前記路線図の表示装置を示すマークには、前記表示装置の表示画面を模した図形が関連付けられ、その図形内には、前記マークと対応する表示装置に表示している表示内容が表示され、
前記中央管理装置は、前記表示装置を示すマークに関連付けられた図形内の表示内容をユーザが確認および変更することが可能であり、かつ、前記マークに関連付けられた図形内の表示内容を対応する表示装置に表示させるように構成され
仮設の表示装置が設置や撤去される場合に、ユーザにより道路に関する情報が前記中央管理装置に入力され、前記道路に関する情報に基づいて前記中央管理装置が前記路線図を作成するように構成され、
前記道路に関する情報には、道路に仮設される表示装置の名称、および、その表示装置の道路における位置を示すキロポストが含まれていることを特徴とする表示システム。
【請求項2】
請求項1に記載の表示システムにおいて、
前記表示装置は、複数の表示内容を時分割で順番に表示可能に構成され、
前記路線図の表示装置を示すマークには、前記表示装置の表示画面を模した図形が複数関連付けられ、
前記中央管理装置は、前記マークに関連付けられた複数の図形内の表示内容を対応する表示装置に時分割で順番に表示させるように構成されていることを特徴とする表示システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の表示システムにおいて、
前記中央管理装置は、前記表示装置の表示画面を模した図形を複数選択可能であり、選択された複数の図形内の表示内容を、同時に同一の表示内容に変更可能に構成されていることを特徴とする表示システム。
【請求項4】
請求項1または2に記載の表示システムにおいて、
前記中央管理装置は、前記表示装置を示すマークに関連付けられた図形内の表示内容が変更される際に、変更内容をプレビュー表示してユーザが確認可能に構成されていることを特徴とする表示システム。
【請求項5】
請求項1または2に記載の表示システムにおいて、
前記中央管理装置は、事前登録を作成および編集可能であり、その事前登録を用いて予め設定された図形を予め設定された表示内容に変更可能に構成されていることを特徴とする表示システム。
【請求項6】
請求項1または2に記載の表示システムにおいて、
前記中央管理装置は、前記表示装置を示すマークに関連付けられた図形内の表示内容をユーザが予約することが可能なように構成されており、表示予約の際に、表示開始日および表示終了日を指定可能であり、かつ、その期間における日毎の表示時間を指定可能に構成されていることを特徴とする表示システム。
【請求項7】
請求項6に記載の表示システムにおいて、
前記日毎の表示時間として終日を指定可能に構成されていることを特徴とする表示システム。
【請求項8】
請求項6に記載の表示システムにおいて、
前記中央管理装置は、前記表示装置を示すマークに関連付けられた図形内の表示内容をユーザが複数予約することが可能であり、各予約の優先順位を設定可能に構成されていることを特徴とする表示システム。
【請求項9】
請求項8に記載の表示システムにおいて、
前記表示装置は、表示予約が重複している場合に、前記優先順位に基づいて表示内容を制御するように構成されていることを特徴とする表示システム。
【請求項10】
請求項6に記載の表示システムにおいて、
前記中央管理装置は、予約内容をプレビュー表示してユーザが確認可能に構成されていることを特徴とする表示システム。
【請求項11】
請求項10に記載の表示システムにおいて、
前記プレビューは、第1プレビューおよび第2プレビューを含み、
前記第1プレビューは、選択された表示予約の表示内容を確認するためのものであり、
前記第2プレビューは、全ての表示予約の時間の経過に伴う表示内容の変化を確認するためのものであることを特徴とする表示システム。
【請求項12】
請求項1または2に記載の表示システムにおいて、
前記表示装置に表示させる表示内容は、文字、静止画および動画のうちの少なくとも一つによって構成されていることを特徴とする表示システム。
【請求項13】
請求項1または2に記載の表示システムにおいて、
前記表示装置に表示させる表示内容が文字の場合に背景色を変更可能に構成されていることを特徴とする表示システム。
【請求項14】
請求項1または2に記載の表示システムにおいて、
前記路線図は、道路のインターチェンジを示すマーク、道路のジャンクションを示すマーク、道路のサービスエリアを示すマーク、道路のパーキングエリアを示すマーク、および、道路のトンネルを示すマークのうちの少なくとも一つを含み、そのマークがユーザによって指示された位置に配置でき、画面上に表示出来ることを特徴とする表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、道路の通行者に対して情報を提供するための表示システムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の表示システムは、複数の表示装置と、中央管理装置とを備えている。表示装置は、道路の通行者が視認可能な位置に設置され、道路に関する情報を表示するように構成されている。中央管理装置は、各表示装置に道路に関する情報を送信するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-102430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、表示装置が道路に仮設される場合には、その表示装置が設置や撤去される度に、その変更を中央管理装置上で反映するために製造業者による作業が必要になる。このため、表示装置の設置や撤去の回数が多くなると、煩わしく、コストも増大するという問題点がある。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、仮設の表示装置が設置や撤去される際に、ユーザ側で対応することが可能な表示システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による表示システムは、道路の通行者に視認可能に仮設され、その通行者に対して情報を表示する複数の表示装置と、複数の表示装置に表示させる表示内容を管理するための中央管理装置とを備え、複数の表示装置と中央管理装置とが通信可能であり、中央管理装置によって複数の表示装置が制御されるように構成されている。中央管理装置は、ユーザが所望する道路の路線図をユーザの指示に基づき作成するとともに、その路線図を表示するように構成されている。路線図は、道路に仮設される表示装置を示すマークを含み、そのマークがユーザによって指示された位置に配置されている。路線図の表示装置を示すマークには、表示装置の表示画面を模した図形が関連付けられ、その図形内には、マークと対応する表示装置に表示している表示内容が表示されている。中央管理装置は、表示装置を示すマークに関連付けられた図形内の表示内容をユーザが確認および変更することが可能であり、かつ、マークに関連付けられた図形内の表示内容を対応する表示装置に表示させるように構成されている。表示システムは、仮設の表示装置が設置や撤去される場合に、ユーザにより道路に関する情報が中央管理装置に入力され、道路に関する情報に基づいて中央管理装置が路線図を作成するように構成されている。道路に関する情報には、道路に仮設される表示装置の名称、および、その表示装置の道路における位置を示すキロポストが含まれている。
【0008】
このように構成することによって、仮設の表示装置が設置や撤去される際に、ユーザが中央管理装置で路線図を作成して表示装置を管理することができる。すなわち、仮設の表示装置が設置や撤去される際に、ユーザ側で対応することができるので、製造業者による作業が不要になり、コストの増大を抑制することができる。
【0009】
上記表示システムにおいて、表示装置は、複数の表示内容を時分割で順番に表示可能に構成され、路線図の表示装置を示すマークには、表示装置の表示画面を模した図形が複数関連付けられ、中央管理装置は、マークに関連付けられた複数の図形内の表示内容を対応する表示装置に時分割で順番に表示させるように構成されていてもよい。
【0010】
上記表示システムにおいて、中央管理装置は、表示装置の表示画面を模した図形を複数選択可能であり、選択された複数の図形内の表示内容を、同時に同一の表示内容に変更可能に構成されていてもよい。
【0011】
上記表示システムにおいて、中央管理装置は、表示装置を示すマークに関連付けられた図形内の表示内容が変更される際に、変更内容をプレビュー表示して現場制御する前にユーザが確認可能に構成されていてもよい。
【0012】
上記表示システムにおいて、中央管理装置は、事前登録を作成および編集可能であり、その事前登録を用いて予め設定された図形を予め設定された表示内容に変更可能に構成されていてもよい。
【0013】
上記表示システムにおいて、中央管理装置は、表示装置を示すマークに関連付けられた図形内の表示内容をユーザが予約することが可能なように構成されており、表示予約の際に、表示開始日および表示終了日を指定可能であり、かつ、その期間における日毎の表示時間を指定可能に構成されていてもよい。
【0014】
上記表示予約可能な表示システムにおいて、日毎の表示時間として終日を指定可能に構成されていてもよい。
【0015】
上記表示予約可能な表示システムにおいて、中央管理装置は、表示装置を示すマークに関連付けられた図形内の表示内容をユーザが複数予約することが可能であり、各予約の優先順位を設定可能に構成されていてもよい。
【0016】
この場合において、表示装置は、表示予約が重複している場合に、優先順位に基づいて表示内容を制御するように構成されていてもよい。
【0017】
上記表示予約可能な表示システムにおいて、中央管理装置は、予約内容をプレビュー表示してユーザが確認可能に構成されていてもよい。
【0018】
この場合において、プレビューは、第1プレビューおよび第2プレビューを含み、第1プレビューは、選択された表示予約の表示内容を確認するためのものであり、第2プレビューは、全ての表示予約の時間の経過に伴う表示内容の変化を確認するためのものであってもよい。
【0019】
上記表示システムにおいて、表示装置に表示させる表示内容は、文字、静止画および動画のうちの少なくとも一つによって構成されていてもよい。
【0020】
上記表示システムにおいて、表示装置に表示させる表示内容が文字の場合に背景色を変更可能に構成されていてもよい。
【0021】
上記表示システムにおいて、路線図は、道路のインターチェンジを示すマーク、道路のジャンクションを示すマーク、道路のサービスエリアを示すマーク、道路のパーキングエリアを示すマーク、および、道路のトンネルを示すマークのうちの少なくとも一つを含み、そのマークがユーザによって指示された位置に配置でき、画面上に表示出来るようにされていてもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明の表示システムによれば、仮設の表示装置が設置や撤去される際に、ユーザ側で対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本実施形態による表示システムを示したブロック図である。
図2】本実施形態の中央管理装置による路線図作成動作を説明するためのフローチャートである。
図3】本実施形態の中央管理装置で作成された路線図の一例を示した図である。
図4】本実施形態の中央管理装置による表示装置の管理動作を説明するためのフローチャートである。
図5】本実施形態の中央管理装置の表示部に表示される管理画面の一例を示した図である。
図6】本実施形態の中央管理装置の表示部に表示される事前登録画面の一例を示した図である。
図7図5の管理画面からの変更内容がプレビュー表示された状態の一例を示した図である。
図8】本実施形態の中央管理装置による予約管理動作を説明するためのフローチャートである。
図9】本実施形態の中央管理装置の表示部に表示される予約管理画面の一例を示した図である。
図10図9の予約管理画面で予約表示編集ウィンドウがポップアップ表示された状態の一例を示した図である。
図11】本実施形態の中央管理装置による予約のプレビュー動作を説明するためのフローチャートである。
図12】本実施形態の中央管理装置の表示部に表示されるリアルプレビュー画面の一例を示した図である。
図13】本実施形態の中央管理装置の表示部に表示されるタイムプレビュー画面の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態を説明する。
【0025】
まず、図1および図3を参照して、本発明の一実施形態による表示システム100について説明する。
【0026】
表示システム100は、道路の通行者に対して情報を提供するように構成されている。たとえば、道路は高速道路であり、通行者は車両のドライバである。表示システム100は、図1に示すように、複数の表示装置1と中央管理装置2とを備え、複数の表示装置1および中央管理装置2がネットワーク150を介して接続されている。なお、図1では、簡略化のために、複数の表示装置1のうちの一つのみを示している。
【0027】
表示装置1は、道路の通行者に視認可能に仮設され、その通行者に対して情報を表示するように構成されている。道路に仮設される表示装置1の数および位置は、ユーザ(たとえば、道路の管理者)が適宜変更可能である。表示装置1は、ネットワーク150を介して中央管理装置2と通信し、中央管理装置2によって表示内容が制御されるようになっている。表示装置1は、複数(たとえば、4つ)の表示内容を時分割で順番に表示可能に構成されている。
【0028】
この表示装置1は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、表示部14とを含んでいる。表示部14は、たとえばLEDディスプレイであり、道路の通行者に対して情報を表示するために設けられている。制御部11は、表示装置1を制御するように構成されている。たとえば、制御部11は、表示部14に表示する表示内容を制御するように構成されている。記憶部12には、表示装置1を制御するためのプログラムや、表示部14に表示する表示内容などが記憶されている。通信部13は、中央管理装置2と通信するために設けられている。
【0029】
中央管理装置2は、複数の表示装置1に表示させる表示内容を管理するために設けられている。中央管理装置2は、ユーザが所望する道路の路線図RM図3参照)をユーザの指示に基づき作成するとともに、その路線図RMを表示するように構成されている。
【0030】
路線図RMは、図3に示すように、道路に仮設される表示装置1を示すマークM1と、道路のインターチェンジを示すマークM2と、道路のジャンクションを示すマークM3と、道路のサービスエリアを示すマークM4と、道路のパーキングエリアを示すマークM5と、道路のトンネルを示すマーク(図示省略)とを含み、それらのマークM1~M5がユーザによって指示された位置に配置されている。すなわち、中央管理装置2では、仮設の表示装置1の設置状況に応じた路線図RMをユーザが作成可能である。そして、中央管理装置2は、路線図RMを含む管理画面SMなどを表示し、その管理画面SMなどを介してユーザが表示装置1を制御可能に構成されている。
【0031】
この中央管理装置2は、図1に示すように、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、表示部25とを含んでいる。制御部21は、中央管理装置2を制御するように構成されている。たとえば、制御部21は、表示装置1に表示させる表示内容を制御するように構成されている。記憶部22には、中央管理装置2を制御するためのプログラムや、表示装置1に表示させる表示内容などが記憶されている。通信部23は、表示装置1と通信するために設けられている。入力部24は、たとえばキーボードおよびマウスなどを含み、ユーザの操作入力を受け付けるために設けられている。表示部25は、たとえば液晶ディスプレイであり、管理画面SMなどを表示するために設けられている。
【0032】
また、中央管理装置2は、表示装置1に表示させる表示内容を作成可能であり、その表示内容を表示装置1に表示させるように構成されている。中央管理装置2は、事前登録を作成可能であり、その事前登録を用いて複数の表示装置1の表示内容を一括変更可能に構成されている。中央管理装置2は、表示装置1の表示内容を変更する際に、その変更内容(変更後の表示内容)をプレビュー表示してユーザに確認させるようになっている。さらに、中央管理装置2は、表示装置1の表示予約を行う機能も有している。
【0033】
-路線図作成動作-
次に、図2および図3を参照して、中央管理装置2による路線図作成動作について説明する。この路線図作成動作は、ユーザの路線図作成指示を入力部24が受け付けた場合に行われる。ユーザは、たとえば、仮設の表示装置1が設置や撤去されたときに路線図の作成を指示する。なお、図2の各ステップは、制御部21によって実行される。
【0034】
まず、図2のステップS1において、路線図作成画面(図示省略)が表示部25に表示される。この路線図作成画面は、道路に関する情報をユーザが入力可能に構成されている。すなわち、路線図作成画面は、ユーザからの道路に関する情報を受け付けるためのものである。
【0035】
道路に関する情報には、たとえば、道路の名称、道路の全長、道路に仮設される表示装置1の名称、その表示装置1のキロポスト、その表示装置1の道路における上り下りの別、道路のインターチェンジの名称、そのインターチェンジのキロポスト、道路のジャンクションの名称、そのジャンクションのキロポスト、道路のサービスエリアの名称、そのサービスエリアのキロポスト、道路のパーキングエリアの名称、そのパーキングエリアのキロポスト、道路のトンネルの名称、および、そのトンネルのキロポストなどが含まれている。キロポストは、距離標であり、道路における位置を示すものである。
【0036】
次に、ステップS2において、道路に関する情報の入力が完了されたか否かが判断される。たとえば、ユーザの入力完了操作を入力部24が受け付けた場合に、道路に関する情報の入力が完了されたと判断される。そして、道路に関する情報の入力が完了されたと判断された場合には、ステップS3に移る。その一方、道路に関する情報の入力が完了されていないと判断された場合には、ステップS2が繰り返し行われる。すなわち、道路に関する情報の入力が完了されるまで待機する。
【0037】
次に、ステップS3において、ユーザによって入力された道路に関する情報に基づいて、路線図RMが作成される。図3に示すように、作成された路線図RMは管理画面SMに含まれ、管理画面SMは表示部25に表示可能である。
【0038】
管理画面SMには、路線表示領域PRが設けられるとともに、路線表示領域PRの上側にボタン表示領域PBが設けられている。路線表示領域PRには路線図RMが表示され、ボタン表示領域PBには操作ボタンなどが表示される。路線表示領域PRでは、路線図RMが複数ある場合に、その中から所定のものを選択可能になっている。図3の例では、路線図RMとして「○○道」および「○○○○道」があり、そのうちの「○○道」が選択されている。また、路線表示領域PRでは、表示される路線図RMを左右方向にスクロールさせることが可能である。
【0039】
路線図RMでは、道路の上り線と下り線とが平行に左右方向に延びるように描かれるとともに、その道路上の各施設を示すマークM1~M5がキロポストとともに順に間隔を隔てて描かれている。また、表示装置1を示すマークM1には、表示装置1の表示画面を模した図形D1~D4が関連付けられている。図形D1~D4内には、マークM1と対応する表示装置1に表示している表示内容が表示されるようになっている。なお、図3に示す状態では、表示装置1には何も表示されていないので、図形D1~D4内が無効(空欄)になっている。
【0040】
-管理動作-
次に、図4図7を参照して、中央管理装置2による表示装置1の管理動作について説明する。この管理動作は、ユーザの管理開始指示を入力部24が受け付けた場合に行われる。なお、図4の各ステップは、制御部21によって実行される。
【0041】
まず、図4のステップS11において、管理画面SM(図5参照)が表示部25に表示される。この管理画面SMは、表示装置1に表示している内容をユーザが確認および変更するのに用いられる。中央管理装置2では、マークM1に関連付けられた図形D1~D4内の表示内容を対応する表示装置1に時分割で順番に表示させるようになっている。
【0042】
図5に示す状態において、道路の下り線における「△△PA」と「〇〇〇SA」との間に位置する名称が「○○IC1」とされたマークM1を例にして説明すると、そのマークM1と関連付けられた図形D1~D4では、図形D1内が「次は〇〇〇SA」とされ、図形D2内が「疲れたら早く休憩を」とされ、図形D3およびD4内が無効になっている。このため、中央管理装置2は、そのマークM1と対応する表示装置1の表示部14に、「次は〇〇〇SA」という表示内容と「疲れたら早く休憩を」という表示内容とを時分割で交互に表示させる。なお、名称が「○○IC1」以外のマークM1についても同様である。
【0043】
次に、図4のステップS12において、ユーザからの表示内容の作成指示があったか否かが判断される。たとえば、ボタン表示領域PB(図5参照)の「表示内容を作る」ボタンがユーザによって押された場合に、表示内容の作成指示があったと判断される。そして、表示内容の作成指示があったと判断された場合には、ステップS13に移る。その一方、表示内容の作成指示がなかったと判断された場合には、ステップS14に移る。
【0044】
ステップS13では、表示内容作成画面(図示省略)が表示部25に表示され、表示内容作成画面を介してユーザにより表示内容が作成される。作成される表示内容は、文字、静止画、動画、または、それらの組み合わせによって構成される。静止画および動画は、実写画像であってもよいし、描画画像であってもよい。表示内容が文字の場合には、文字サイズ、文字配置、文字色および背景色を変更可能であり、一段表記または二段表記を選択可能である。たとえば、文字色は10色の中から選択可能であり、背景色は20色の中から選択可能である。作成された表示内容は、一つのファイルとして保存される。なお、表示内容作成画面では、表示内容ファイルの新規作成および編集が可能である。
【0045】
次に、ステップS14において、ユーザからの事前登録の作成指示があったか否かが判断される。事前登録は、予め設定された図形D1~D4を、予め設定された表示内容に一括変更するのに用いられる。たとえば、ボタン表示領域PB(図5参照)の「事前登録を作る」ボタンがユーザによって押された場合に、事前登録の作成指示があったと判断される。そして、事前登録の作成指示があったと判断された場合には、ステップS15に移る。その一方、事前登録の作成指示がなかったと判断された場合には、ステップS16に移る。
【0046】
ステップS15では、事前登録画面SR(図6参照)が表示部25に表示され、事前登録画面SRを介してユーザにより事前登録が作成される。事前登録画面SRには、図6に示すように、路線表示領域PRが設けられるとともに、路線表示領域PRの上側にボタン表示領域PBが設けられている。路線表示領域PRには路線図RMが表示され、ボタン表示領域PBにはファイル名や操作ボタンなどが表示される。そして、事前登録画面SRでは、所望の図形D1~D4に所望の表示内容が設定されることにより、事前登録が作成される。作成された事前登録は、一つのファイルとして保存される。なお、事前登録画面SRでは、事前登録ファイルの新規作成および編集が可能である。
【0047】
図6に示す「△△PA混雑(上り)」という事前登録ファイルでは、名称が「○○IC9」とされたマークM1において、図形D1に「△△PA混雑」が設定され、図形D2に「追突注意」が設定され、名称が「○○IC10」とされたマークM1において、図形D1に「△△PA混雑」が設定され、図形D2に「追突注意」が設定されている。この場合、「△△PA混雑(上り)」という事前登録ファイルを用いて表示制御することにより、名称が「○○IC9」とされたマークM1では、図形D1内が「△△PA混雑」に変更され、図形D2内が「追突注意」に変更され、名称が「○○IC10」とされたマークM1では、図形D1内が「△△PA混雑」に変更され、図形D2内が「追突注意」に変更される。すなわち、中央管理装置2の表示部25の図形D1、D2の4つの画面が一括変更される。なお、事前登録ファイルにおいて表示内容が設定されていない図形D1~D4に関しては、表示内容が変更されない。
【0048】
次に、図4のステップS16において、ユーザからの表示内容の変更指示があったか否かが判断される。たとえば、ボタン表示領域PB(図5参照)の「内容・場所を選ぶ」ボタンがユーザによって押され、ユーザが変更したい図形D1~D4を選択し、その図形D1~D4に設定する表示内容ファイルがユーザによって開かれた場合に、表示内容の変更指示があったと判断される。なお、変更したい図形D1~D4は複数選択可能であり、同時に同一の表示内容に変更可能である。また、ボタン表示領域PBの「事前登録を選ぶ」ボタンがユーザによって押され、事前登録ファイルがユーザによって開かれた場合に、表示内容の変更指示があったと判断される。そして、表示内容の変更指示があったと判断された場合には、ステップS17に移る。その一方、表示内容の変更指示がなかったと判断された場合には、リターンに移る。
【0049】
次に、ステップS17において、変更内容(変更後の表示内容)がプレビュー表示される。たとえば、プレビュー表示時には、ユーザがプレビュー中であることを識別可能なように路線表示領域PRの背景色が変更される。また、プレビュー表示時には、変更される図形D1~D4をユーザが識別可能なように枠の色が変更され、その図形D1~D4内の表示内容も変更後のものに差し替えられる。
【0050】
具体例として、図5に示す状態の管理画面SMにおいて、「△△PA混雑(上り)」という事前登録ファイルを用いて変更が指示されると、図7に示すように、管理画面SMでプレビュー表示される。なお、図7の路線表示領域PRの背景色は、図5のときのものから変更され、図7の「○○IC9」および「○○IC10」の図形D1およびD2の枠の色は、図5のときのものから変更される。
【0051】
次に、図4のステップS18において、表示内容の追加の変更指示があったか否かが判断される。たとえば、ボタン表示領域PB(図7参照)の「内容・場所を選ぶ」ボタンがユーザによって押され、ユーザが変更したい図形D1~D4を選択し、その図形D1~D4に設定する表示内容ファイルがユーザによって開かれた場合に、表示内容の追加の変更指示があったと判断される。なお、変更したい図形D1~D4は複数選択可能であり、同時に同一の表示内容に変更可能である。また、ボタン表示領域PBの「事前登録を選ぶ」ボタンがユーザによって押され、事前登録ファイルがユーザによって開かれた場合に、表示内容の追加の変更指示があったと判断される。そして、表示内容の追加の変更指示がなかったと判断された場合には、ステップS19に移る。その一方、表示内容の追加の変更指示があったと判断された場合には、ステップS17に戻る。
【0052】
次に、図4のステップS19において、ユーザからの変更の確定指示があったか否かが判断される。たとえば、プレビュー時のボタン表示領域PB(図7参照)の「決定」ボタンがユーザによって押された場合に、変更の確定指示があったと判断される。そして、変更の確定指示があったと判断された場合には、ステップS20に移る。その一方、変更の確定指示がなかったと判断された場合には、ステップS21に移る。
【0053】
ステップS20では、表示内容が変更される表示装置1に対して、変更内容が送信される。表示装置1は、受信した変更内容に基づいて、表示部14に表示する表示内容を変更する。具体例として、図7に示す状態の管理画面SMにおいて「決定」ボタンが押されると、「○○IC9」と対応する表示装置1に変更内容が送信されるとともに、「○○IC10」と対応する表示装置1に変更内容が送信される。「○○IC9」と対応する表示装置1、および、「○○IC10」と対応する表示装置1では、「この先事故多発」および「追突注意」を交互に表示する状態から、「△△PA混雑」および「追突注意」を交互に表示する状態に切り替えられる。その後、リターンに移る。
【0054】
また、ステップS21において、ユーザからの変更のキャンセル指示があったか否かが判断される。たとえば、プレビュー時のボタン表示領域PB(図7参照)の「初期画面へ」ボタンがユーザによって押された場合に、変更のキャンセル指示があったと判断される。そして、変更のキャンセル指示があったと判断された場合には、表示内容の変更が行われることなく、リターンに移る。具体例として、図7に示す状態の管理画面SMにおいて「初期画面へ」ボタンが押されると、管理画面SMが図5の状態に戻る。その一方、変更のキャンセル指示がなかったと判断された場合には、ステップS18に戻る。
【0055】
-予約管理動作-
次に、図8図10を参照して、中央管理装置2による予約管理動作について説明する。この予約管理動作は、ユーザによる予約管理の開始指示を入力部24が受け付けた場合に行われる。なお、図8の各ステップは、制御部21によって実行される。
【0056】
まず、図8のステップS31において、予約管理画面SB(図9参照)が表示部25に表示される。この予約管理画面SBは、表示装置1の表示予約をユーザが確認および変更するのに用いられる。
【0057】
予約管理画面SBには、図9に示すように、カレンダー表示領域PCが設けられるとともに、カレンダー表示領域PCの上側にボタン表示領域PBが設けられている。カレンダー表示領域PCにはカレンダーが表示され、ボタン表示領域PBには操作ボタンなどが表示される。カレンダー表示領域PCのカレンダーは、左右方向に日付が並び、上下方向に優先順位が並ぶようになっている。カレンダー表示領域PCでは、表示されるカレンダーを左右方向にスクロールさせることが可能である。このカレンダー上には、作成された予約を示す予約ブロックが表示される。
【0058】
予約ブロックは、予約ブロックの状態をユーザが識別可能にするために、予約ブロックの状態に応じて色が変更されるようになっている。たとえば、予約ブロックは、予約実行中の場合にピンク色にされ、予約待機中の場合にグリーン色にされ、予約編集中の場合にブルー色にされ、予約停止中の場合にグレイ色にされる。予約実行中の予約ブロックは、表示開始日が到来している予約ブロックであり、予約待機中の予約ブロックは、表示開始日が到来していない、または表示開始日が到来しているが優先順位が他の予約より低いため実行されていない予約ブロックである。予約編集中の予約ブロックは、予約管理画面SBで編集されて、その内容が表示装置1に送信されていない予約ブロックである。予約停止中の予約ブロックは、予約表示の実行が保留されている予約ブロックである。
【0059】
次に、図8のステップS32において、ユーザからの予約ブロックの編集指示があったか否かが判断される。たとえば、ボタン表示領域PB(図9参照)の「新規」ボタン、「修正」ボタン、「削除」ボタンまたは「コピー」ボタンがユーザによって押された場合に、予約ブロックの編集指示があったと判断される。そして、予約ブロックの編集指示があったと判断された場合には、ステップS33に移る。その一方、予約ブロックの編集指示がなかったと判断された場合には、ステップS34に移る。
【0060】
ステップS33では、予約ブロックの編集が行われる。ここで、予約ブロックの編集としては、たとえば、予約ブロックの新規作成、予約ブロックの修正、予約ブロックの削除、および、予約ブロックのコピーが設定されている。予約ブロックのコピーは、既存の予約ブロックを用いて、その予約ブロックと似た内容の予約ブロックを作成するために設けられている。
【0061】
「新規」ボタンが押されることにより、予約ブロックの新規作成が行われる場合には、図10に示すように、予約管理画面SB上に予約表示編集ウィンドウWがポップアップ表示される。予約表示編集ウィンドウWには項目として、「日付」、「時刻」、「事象選択」および「優先順位」が設定されている。なお、優先順位は、複数の予約ブロックが重複した場合の優先度を示すものである。「日付」項目では、表示が開始される表示開始日と、表示が終了される表示終了日とが入力可能にされている。「時刻」項目では、表示が行われる期間(表示開始日から表示終了日までの期間)における日毎の表示時間が入力可能にされている。「時刻」項目では、日毎の開始時刻と終了時刻とを指定するか、「終日」を指定するかを選択可能である。「事象選択」項目では、事前登録が入力可能にされている。すなわち、「事象選択」項目は、表示を行う表示装置1を指定するとともに、その表示装置1に表示させる表示内容を指定するためのものである。「優先順位」項目では、「1」~「10」が入力可能にされている。そして、各項目への入力が行われた後に、「設定」ボタンが押されることにより、新規の予約ブロックが作成される。この新規作成された予約ブロックの状態は、予約編集中であり、ブルー色にされている。
【0062】
既存の予約ブロックが選択された状態で「修正」ボタンが押されることにより、予約ブロックの修正が行われる場合には、予約管理画面SB上に予約表示編集ウィンドウWがポップアップ表示される。その予約表示編集ウィンドウWの各項目には、選択された予約ブロックの内容が入力されており、それらが修正可能にされている。そして、各項目の修正が行われた後に、「設定」ボタンが押されることにより、選択された予約ブロックが修正される。この修正された予約ブロックの状態は、予約編集中であり、ブルー色にされている。
【0063】
既存の予約ブロックが選択された状態で「削除」ボタンが押されることにより、その選択された予約ブロックの内容が消去される。この内容が消去された予約ブロックの状態は、予約編集中であり、ブルー色にされている。
【0064】
既存の予約ブロックが選択された状態で「コピー」ボタンが押されることにより、予約ブロックのコピーが行われる場合には、予約管理画面SB上に予約表示編集ウィンドウWがポップアップ表示される。その予約表示編集ウィンドウWの各項目には、選択された予約ブロックの内容が入力されており、それらが修正可能にされている。そして、各項目の修正が行われた後に、「設定」ボタンが押されることにより、選択された予約ブロックに基づき新たな予約ブロックが作成される。この作成された予約ブロックの状態は、予約編集中であり、ブルー色にされている。
【0065】
次に、図8のステップS34において、ユーザからの予約ブロックの運用切替指示があったか否かが判断される。たとえば、ボタン表示領域PB(図9参照)の「一時停止」ボタンまたは「再開」ボタンがユーザによって押された場合に、予約ブロックの運用切替指示があったと判断される。そして、予約ブロックの運用切替指示があったと判断された場合には、ステップS35に移る。その一方、予約ブロックの運用切替指示がなかったと判断された場合には、ステップS36に移る。
【0066】
ステップS35では、予約ブロックの運用切替が行われる。この運用切替とは、予約表示を実行させる状態と、予約表示の実行を保留させる状態とを切り替えるものである。予約ブロックが選択された状態で「一時停止」ボタンが押されることにより、その予約ブロックが停止される。また、停止中の予約ブロックが選択された状態で「再開」ボタンが押されることにより、その予約ブロックの停止が解除される。この運用切替された予約ブロックの状態は、予約編集中であり、ブルー色にされている。
【0067】
次に、図8のステップS36において、ユーザからの予約の反映指示があったか否かが判断される。たとえば、ボタン表示領域PB(図9参照)の「決定」ボタンがユーザによって押された場合に、予約の反映指示があったと判断される。そして、予約の反映指示があったと判断された場合には、ステップS37に移る。その一方、予約の反映指示がなかったと判断された場合には、リターンに移る。
【0068】
ステップS37では、予約編集中の予約ブロックで制御対象とされる表示装置1に対して、その予約ブロックの内容が送信される。そして、表示装置1では、受信した予約内容に基づいて表示部14に表示する表示内容が制御される。ここで、表示装置1は、表示予約が重複している場合に、優先順位に基づいて表示内容を制御する。たとえば、優先順位が「1」~「3」の3つの表示予約が重複している場合には、優先順位が「1」の表示予約の表示内容が表示される。そして、優先順位が「1」の表示予約の終了時刻が到来して、優先順位が「2」および「3」の2つの表示予約が重複している場合には、優先順位が「2」の表示予約の表示内容が表示される。なお、中央管理装置2では、予約ブロックの色がブルー色から状態に応じた色に変更される。
【0069】
-予約のプレビュー動作-
次に、図9および図11図13を参照して、中央管理装置2による予約のプレビュー動作について説明する。なお、図11の各ステップは、制御部21によって実行される。
【0070】
まず、図11のステップS41において、予約管理画面SB(図9参照)が表示部25に表示される。
【0071】
次に、ステップS42において、ユーザからの予約のプレビュー指示があったか否かが判断される。たとえば、ボタン表示領域PB(図9参照)の「リアルプレビュー」ボタンまたは「タイムプレビュー」ボタンがユーザによって押された場合に、予約のプレビュー指示があったと判断される。そして、予約のプレビュー指示があったと判断された場合には、ステップS43に移る。その一方、予約のプレビュー指示がなかったと判断された場合には、リターンに移る。
【0072】
ステップS43では、予約のプレビュー表示が行われる。ここで、予約のプレビューとしては、たとえば、リアルプレビューおよびタイムプレビューが設定されている。リアルプレビューは本発明の「第1プレビュー」の一例であり、タイムプレビューは本発明の「第2プレビュー」の一例である。リアルプレビューは、選択された予約ブロックの表示内容をユーザが確認するためのものである。リアルプレビューとは、登録している予約ブロックの内容が路線図RM上でどのような表示となるかを確認できる機能である。タイムプレビューは、全ての予約ブロックの時間の経過に伴う表示内容の変化をユーザが確認するためのものである。タイムプレビューとは、登録している全予約内容が時系列にどのように表示遷移していくかを確認できる機能である。
【0073】
具体例として、予約ブロックが選択された状態で「リアルプレビュー」ボタンが押されることにより、図12に示すように、リアルプレビュー画面SP1が表示部25に表示される。このリアルプレビュー画面SP1は、路線表示領域PRが設けられるとともに、路線表示領域PRの上側にボタン表示領域PBが設けられている。路線表示領域PRには路線図RMが表示され、ボタン表示領域PBには予約情報や操作ボタンなどが表示される。路線図RMには、この予約により表示装置1に表示させる表示内容が表示される。図12の例では、「△△PAまで工事規制(上り)」という予約は、名称が「○○IC10」とされたマークM1と対応する表示装置1に、「△△PAまで」および「工事車線規制」を交互に表示させるものであることを示している。
【0074】
また、「タイムプレビュー」ボタンが押されることにより、図13に示すように、タイムプレビュー画面SP2が表示部25に表示される。このタイムプレビュー画面SP2は、路線表示領域PRが設けられるとともに、路線表示領域PRの上側にボタン表示領域PBが設けられている。路線表示領域PRには路線図RMが表示され、ボタン表示領域PBには予約表示期間や操作ボタンなどが表示される。そして、「開始日時」が選択され、「更新」ボタンが押されると、その日時における表示内容が路線図RM上に表示される。すなわち、指定された日時において表示が行われる期間中である全ての表示予約の表示内容が路線図RM上に表示される。なお、表示予約が重複している場合には、優先順位の高いものが表示される。その後、「次予約」ボタンが押されると表示内容が変化するまで時間を進めてその次の予約の表示内容を路線図RM上に表示させる。すなわち、指定された日時に対して、表示中である表示予約の中で最も近い表示終了日時と、表示中ではない表示予約の中で最も近い表示開始日時とのうち近い時点まで時間を進めて、その時点での全ての表示予約の表示内容が路線図RM上に表示される。一方、「前予約」ボタンが押されると表示内容が変化するまで時間を戻してその前の予約の表示内容を路線図RM上に表示させる。すなわち、指定された日時に対して、表示中である表示予約の中で最も近い表示開始日時直前と、表示中ではない表示予約の中で最も近い表示終了日時直前とのうち近い時点まで時間を戻して、その時点での全ての表示予約の表示内容が路線図RM上に表示される。
【0075】
-効果-
本実施形態では、上記のように、中央管理装置2は、ユーザの指示に基づき道路の路線図RMを作成するとともに、その路線図RMを表示するように構成されている。路線図RMは、道路に仮設される表示装置1を示すマークM1を含み、そのマークM1がユーザによって指示された位置に配置されている。マークM1には、表示装置1の表示画面を模した図形D1~D4が関連付けられ、その図形D1~D4内には、マークM1と対応する表示装置1に表示している表示内容が表示されている。中央管理装置2は、表示装置1を示すマークM1に関連付けられた図形D1~D4内の表示内容をユーザが確認および変更することが可能であり、かつ、マークM1に関連付けられた図形D1~D4内の表示内容を対応する表示装置1に表示させるように構成されている。このように構成することによって、仮設の表示装置1が設置や撤去を繰り返し行う際に、ユーザが中央管理装置2で路線図RMを任意に作成して表示装置1を管理することができる。すなわち、仮設の表示装置1の設置や撤去が繰り返される際に、ユーザ側で表示装置1のキロポストや上り/下りを設定することで任意に路線図RM上に配置することができるので、製造業者による設定変更作業が不要になり、コストの増大を抑制することができる。
【0076】
また、本実施形態では、中央管理装置2が、マークM1に関連付けられた図形D1~D4内の表示内容を対応する表示装置1に時分割で順番に表示させることによって、道路の通行者に提供される情報量の向上を図ることができる。
【0077】
また、本実施形態では、管理画面SMで表示内容が変更される際に、変更したい図形D1~D4を複数選択可能であることによって、複数の図形D1~D4を同一の表示内容に変更する場合における変更作業の手間を省くことができる。
【0078】
また、本実施形態では、管理画面SMで変更内容がプレビュー表示されることによって、表示装置1の表示内容が変更される前に予めユーザが確認することができるので、誤表示の発生を抑制することができる。
【0079】
また、本実施形態における事前登録機能は、予め設定された図形D1~D4を予め設定された表示内容に一括変更可能にすることによって、道路における所定の場所での所定の出来事(たとえば、渋滞、事故および工事など)に応じた事前登録を作成しておくことにより、場所および出来事に応じた表示内容に早期に切り替えることができる。したがって、緊急性の高い表示を事前登録として予め作成しておくことにより、短時間で緊急性の高い表示に切り替えることができる。
【0080】
また、本実施形態における予約表示機能は、中央管理装置2により表示装置1の表示予約が行われることによって、ユーザが表示装置1を管理しやすくすることができる。
【0081】
また、本実施形態では、表示予約の際に表示が行われる期間(表示開始日から表示終了日までの期間)における日毎の表示時間が指定可能であることによって、時間帯に応じた適切な表示予約を行うことができる。
【0082】
また、本実施形態では、表示予約の優先順位が設定されることによって、表示予約が重複しても適切に調整することができる。
【0083】
また、本実施形態では、リアルプレビュー画面SP1が設けられることによって、予約内容をユーザが容易に確認することができる。
【0084】
また、本実施形態では、タイムプレビュー画面SP2が設けられることによって、時間経過に伴う変化をユーザが容易に確認することができる。
【0085】
また、本実施形態では、文字、静止画、動画、または、それらの組み合わせによって表示内容が構成されることによって、ユーザが様々な表示内容を作成することができる。
【0086】
また、本実施形態では、文字色および背景色を変更可能にすることによって、表示内容の誘目性の向上を図ることができる。
【0087】
また、本実施形態では、路線図RMが、道路のインターチェンジを示すマークM2と、道路のジャンクションを示すマークM3と、道路のサービスエリアを示すマークM4と、道路のパーキングエリアを示すマークM5と、道路のトンネルを示すマーク(図示省略)とを含むことによって、ユーザが仮設の表示装置1の位置を把握しやすくすることができる。
【0088】
-他の実施形態-
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0089】
たとえば、上記実施形態において、表示内容の変更が複数回繰り返された場合に、プレビュー時のボタン表示領域PB(図7参照)の「1つ戻る」ボタンが押されたときに、直前の変更のみがキャンセルされるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、道路の通行者に対して情報を提供するための表示システムに利用可能である。
【符号の説明】
【0091】
1 表示装置
2 中央管理装置
100 表示システム
D1~D4 図形
M1~M5 マーク
RM 路線図
【要約】
【課題】仮設の表示装置が設置や撤去される際に、ユーザ側で対応することが可能な表示システムを提供する。
【解決手段】表示システム100は、仮設の表示装置1と、表示装置1に表示させる表示内容を管理するための中央管理装置2とを備える。中央管理装置2は、ユーザの指示に基づき道路の路線図を作成し、その路線図を表示するように構成されている。路線図は、表示装置1を示すマークを含み、そのマークがユーザによって指示された位置に配置されている。路線図の表示装置1を示すマークには、図形が関連付けられ、その図形内には、マークと対応する表示装置1に表示させる表示内容が表示されている。中央管理装置2は、表示装置1を示すマークに関連付けられた図形内の表示内容をユーザ自身が任意に作成、変更及び確認することが可能であり、かつ、マークに関連付けられた図形内の表示内容を対応する表示装置1に表示させるように構成されている。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13