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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-07
(45)【発行日】2023-06-15
(54)【発明の名称】押し下げ掃引型掃除ロボット
(51)【国際特許分類】
   A47L 11/24 20060101AFI20230608BHJP
   A47L 11/40 20060101ALI20230608BHJP
   A47L 9/28 20060101ALI20230608BHJP
【FI】
A47L11/24
A47L11/40
A47L9/28 E
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022506286
(86)(22)【出願日】2019-11-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-03
(86)【国際出願番号】 CN2019120428
(87)【国際公開番号】W WO2021027178
(87)【国際公開日】2021-02-18
【審査請求日】2022-01-28
(31)【優先権主張番号】201910753522.1
(32)【優先日】2019-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520441349
【氏名又は名称】追▲べき▼創新科技(蘇州)有限公司
【氏名又は名称原語表記】Dreame Innovation Technology (Suzhou) Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Bldg. E3, Shangjinwan Headquarters Economic Park, 2288 Wuzhong Ave., Yuexi St., Wuzhong Dist., Suzhou City, Jiangsu Province, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】王 生楽
(72)【発明者】
【氏名】劉 瑞
(72)【発明者】
【氏名】馮 勇兵
【審査官】村山 達也
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03241477(EP,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0129192(KR,A)
【文献】国際公開第2018/137405(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 11/24
A47L 11/40
A47L 9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーパックが内部に取り付けられていると共に取り付け部(90)が底部に形成されており、前記取り付け部(90)にボス部(900)が形成されている掃除ロボット本体(9)と、
モップ掛け中にクリーニングすべき床を濡らすように、前記取り付け部(90)に着脱可能に取り付けられており、粘着ベルトによりモップが底部に固定されている掃除ロボット水タンク(1)を含み、
ここで、前記掃除ロボット本体(9)の内部の両側には、それぞれボルトにより押し下げ部品(8)が固定されており、前記押し下げ部品(8)は、前記取り付け部(90)に弾性的に延びることができる押し下げボス(836)を含み、前記押し下げボス(836)は、前記掃除ロボット水タンク(1)の先端部を弾性的に押し下げることにより、前記モップを安定的にクリーニングすべき床に貼り合わせることが可能となる、ことを特徴とする、押し下げ掃引型掃除ロボット。
【請求項2】
前記押し下げ部品(8)は、
上側及び下側がそれぞれ開放式に形成された下方ハウジング(82)と、
係合具により前記下方ハウジング(82)の先端部に固定されており、第一ドラグフック(812)が内部に形成されている、上方ハウジング(81)と、
一方端部は、回転ブロック(830)により前記下方ハウジング(82)の底部にヒンジを介して取り付けられており、一方端部は、第二ドラグフック(832)が形成されている、中空シェル構造の反転板(83)と、
一方端が前記第二ドラグフック(832)に固定され、他方端が前記第一ドラグフック(812)に固定されることにより、前記反転板(83)の他方端部が前記下方ハウジング(82)の底部に向かって移動するための反転力を掛ける、引っ張りばね(84)を含み、
ここで、前記押し下げボス(836)は、前記反転板(83)の他方端部の底側に形成され、前記反転板(83)は、他方端側に、第一反転位置制限ブロック(833)が形成され、前記下方ハウジング(82)は、前記第一反転位置制限ブロック(833)の位置に対応する第二反転位置制限ブロック(823)が内側に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の押し下げ掃引型掃除ロボット。
【請求項3】
前記下方ハウジング(82)は、第一下方ハウジング固定耳状板(821)が一方端部に形成されていると共に、第二下方ハウジング固定耳状板(822)が他方端部に形成されており、
前記上方ハウジング(81)は、上方ハウジング固定耳状板(811)が一方端部に形成されており、
前記ボルトは、順に、前記上方ハウジング固定耳状板(811)と前記第一下方ハウジング固定耳状板(821)を貫通して、前記押し下げ部品(8)の一方端を前記掃除ロボット本体(9)に固定しており、前記ボルトは、前記第二下方ハウジング固定耳状板(822)を貫通して、前記押し下げ部品(8)の他方端を前記掃除ロボット本体(9)に固定する、ことを特徴とする請求項2に記載の押し下げ掃引型掃除ロボット。
【請求項4】
前記掃除ロボット水タンク(1)は、両側にそれぞれ取り付け挿入溝(100)を形成した凹部(10)が先端部に形成されており、
前記ボス部(900)は、両側にそれぞれ取り付け挿入ブロック(901)が形成されており、前記取り付け挿入ブロック(901)は、前記ボス部(900)を前記凹部(10)に導入して取り付けるように、前記取り付け挿入溝(100)に挿入して装着可能である、ことを特徴とする請求項1に記載の押し下げ掃引型掃除ロボット。
【請求項5】
前記掃除ロボット水タンク(1)は、両側にそれぞれロック取り付けキャビティーが形成され、前記ロック取り付けキャビティーには、ロック(51)が摺動可能に取り付けられており、
前記ロック(51)には、内側の一方端部にロック位置決めブロック(511)を固定すると共に、内側の他方端部にロック位置決め板(513)を形成するL状位置決めキャビティー(510)が形成されており、
前記L状位置決めキャビティー(510)は、内側の他方端部に、フック(512)が形成されており、
前記ロック取り付けキャビティーには、ロック位置制限板(14)が固定して設置され、前記ロック位置制限板(14)と前記ロック位置決めブロック(511)との間には、リターンスプリング(15)が取り付けられており、
前記掃除ロボット水タンク(1)は、前方側に、それぞれ、二つの前記ロック取り付けキャビティーに対応して連通する二つの水タンク取り付け溝(131)が設けられており、
前記ボス部(900)の両側に位置する前記取り付け部(90)には、第一係合フック(91)及び第二係合フック(92)が形成されており、
前記第一係合フック(91)及び前記第二係合フック(92)は、前記水タンク取り付け溝(131)を貫通して二つの前記フック(512)に対応してフック接続可能である、ことを特徴とする請求項4に記載の押し下げ掃引型掃除ロボット。
【請求項6】
前記掃除ロボット水タンク(1)には、水貯蔵部(101)及び通電チャンバー部(102)が密封して形成されており、
前記水貯蔵部(101)には、ろ過装置(61)及び排水管(72)が固定して設置され、前記通電チャンバー部(102)には、水ポンプ(60)、及び、前記水ポンプ(60)に電力を供給するための第一コンダクター(41)及び第二コンダクター(42)が固定して設置されており、
前記水ポンプ(60)には、それぞれが前記水貯蔵部(101)の内部まで伸びる給水ホース(621)及び排水ホース(622)が取り付けられ、
前記給水ホース(621)は、前記ろ過装置(61)に連通すると共に、前記排水ホース(622)は、前記排水管(72)に連通しており、
前記排水管(72)は、いくつかの下水通路(722)が底部に設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載の押し下げ掃引型掃除ロボット。
【請求項7】
前記掃除ロボット水タンク(1)は、いくつかの前記下水通路(722)に密封して連通するいくつかの下水用穴(21)が底部に設けられており、
前記モップは、いくつかの前記下水用穴(21)の底部に設置されている、ことを特徴とする請求項6に記載の押し下げ掃引型掃除ロボット。
【請求項8】
前記第一コンダクター(41)及び前記第二コンダクター(42)は、それぞれ、前記掃除ロボット水タンク(1)の先端部に嵌合して固定されており、
前記押し下げボス(836)は、押し下げ充電部(834)が底部に固定されており、二つの前記押し下げ充電部(834)は、対応して、前記第一コンダクター(41)と前記第二コンダクター(42)と電気接続されており、
前記反転板(83)は、前記押し下げ充電部(834)と電気接続される導電板(835)が内部に固定されており、二つの前記導電板(835)は、それぞれ、前記バッテリーパックと電気接続されている、ことを特徴とする請求項6に記載の押し下げ掃引型掃除ロボット。
【請求項9】
前記反転板(83)は、いくつかの補強用リブ(831)が内部に形成されている、ことを特徴とする請求項2に記載の押し下げ掃引型掃除ロボット。
【請求項10】
前記第一ドラグフック(812)の先端部に位置する前記上方ハウジング(81)には、点検穴(810)が設けられており、前記導電板(835)の先端部に位置する前記下方ハウジング(82)には、導線穴(820)が設けられている、ことを特徴とする請求項8に記載の押し下げ掃引型掃除ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掃除ロボットの技術分野に関し、特に、押し下げ掃引型掃除ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
技術の発展に伴い、例えば、自動掃除ロボット、自動掃引ロボットなどの多様な自動掃除装置が登場し、自動的に掃除の操作を実行するため、ユーザーは利用しやすい。
【0003】
その中で、自動掃除ロボットは、ブラシによる直接ブラッシング、真空による掃除、水タンクによる排水及びモップによる掃引などの技術により、クリーニングすべき領域の自動清掃を実現する。従来技術では、掃除用のモップを掃除ロボットの水タンクの底部に固定すると共に、掃除ロボットの水タンク及びそれに貯蔵されている水の重力により、モップとクリーニングすべき領域を貼り合わせることが一般である。掃除ロボットには、水タンクの貯蔵水が継続的に流出することにより、クリーニングすべき床に対するモップの圧力が次第に弱くなり、最終的には、モップが床から浮いてしまい、床をきれいに掃除する効果を達成することが困難になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記技術に存在する欠陥に対して、本発明は押し下げ掃引型掃除ロボットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明がその技術的課題を解決するために採用した技術的手段は以下の通りである。
押し下げ掃引型掃除ロボットは、バッテリーパックが内部に取り付けられていると共に取り付け部が底部に形成されており、前記取り付け部にボス部が形成されている掃除ロボット本体と、モップ掛け中にクリーニングすべき床を濡らすように、前記取り付け部に着脱可能に取り付けられており、粘着ベルトによりモップが底部に固定された掃除ロボット水タンクを含み、
ここで、前記掃除ロボット本体の内部の両側には、それぞれ、ボルトにより押し下げ部品が固定されており、前記押し下げ部品は、前記取り付け部に弾性的に延びることができる押し下げボスを含み、前記押し下げボスは、前記掃除ロボット水タンクの先端部を弾性的に押し下げることにより、前記モップを安定的にクリーニングすべき床に貼り合わせることが可能となる。
【0006】
好ましくは、前記押し下げ部品は、上側及び下側がそれぞれ開放式に形成された下方ハウジングと、係合具により前記下方ハウジングの先端部に固定されており、第一ドラグフックが内部に形成されている上方ハウジングと、一方端部は、回転ブロックにより前記下方ハウジングの底部にヒンジを介して取り付けられており、一方端部は、第二ドラグフックが形成されている中空シェル構造の反転板と、一方端が前記第二ドラグフックに固定され、他方端が前記第一ドラグフックに固定されることにより、前記反転板の他方端部が前記下方ハウジングの底部に向かって移動するための反転力を掛ける、引っ張りばねを含み、
ここで、前記押し下げボスは、前記反転板の他方端部の底側に形成され、前記反転板は、他方端側に、第一反転位置制限ブロックが形成され、前記下方ハウジングは、前記第一反転位置制限ブロックの位置に対応する第二反転位置制限ブロックが内側に形成されている。
【0007】
好ましくは、前記下方ハウジングは、第一下方ハウジング固定耳状板が一方端部に形成されていると共に、第二下方ハウジング固定耳状板が他方端部に形成されており、
前記上方ハウジングは、上方ハウジング固定耳状板が一方端部に形成されており、
前記ボルトは、順に、前記上方ハウジング固定耳状板と前記第一下方ハウジング固定耳状板を貫通して、前記押し下げ部品の一方端を前記掃除ロボット本体に固定しており、前記ボルトは、前記第二下方ハウジング固定耳状板を貫通して、前記押し下げ部品の他方端を前記掃除ロボット本体に固定する。
【0008】
好ましくは、前記掃除ロボット水タンクは、両側にそれぞれ取り付け挿入溝を形成した凹部が先端部に形成されており、
前記ボス部は、両側にそれぞれ取り付け挿入ブロックが形成されており、前記取り付け挿入ブロックは、前記ボス部を前記凹部に導入して取り付けるように、前記取り付け挿入溝に挿入して装着可能である。
【0009】
好ましくは、前記掃除ロボット水タンクは、両側にそれぞれロック取り付けキャビティーが形成され、前記ロック取り付けキャビティーには、ロックが摺動可能に取り付けられており、
前記ロックには、内側の一方端部にロック位置決めブロックを固定すると共に、内側の他方端部にロック位置決め板を形成するL状位置決めキャビティーが形成されており、
前記L状位置決めキャビティーは、内側の他方端部に、フックが形成されており、
前記ロック取り付けキャビティーには、ロック位置制限板が固定して設置され、前記ロック位置制限板と前記ロック位置決めブロックとの間には、リターンスプリングが取り付けられており、
前記掃除ロボット水タンクは、前方側に、それぞれ、二つの前記ロック取り付けキャビティーに対応して連通する二つの水タンク取り付け溝が設けられており、
前記ボス部の両側に位置する前記取り付け部には、第一係合フック及び第二係合フックが形成されており、
前記第一係合フック及び前記第二係合フックは、前記水タンク取り付け溝を貫通して二つの前記フックに対応してフック接続可能である。
【0010】
好ましくは、前記掃除ロボット水タンク(1)には、水貯蔵部(101)及び通電チャンバー部(102)が密封して形成されており、
前記水貯蔵部には、ろ過装置及び排水管が固定して設置され、前記通電チャンバー部には、水ポンプ及び、前記水ポンプに電力を供給するための第一コンダクター及び第二コンダクターが固定して設置されており、
前記水ポンプには、それぞれが前記水貯蔵部の内部まで伸びる給水ホース及び排水ホースが取り付けられ、
前記給水ホースは、前記ろ過装置に連通すると共に、前記排水ホースは、前記排水管に連通しており、
前記排水管は、いくつかの下水用通路が底部に設けられている。
【0011】
好ましくは、前記掃除ロボット水タンクは、底部に、いくつかの前記下水通路に密封して連通するいくつかの下水用穴が設けられており、
前記モップは、いくつかの前記下水用穴の底部に設置されている。
【0012】
好ましくは、前記掃除ロボット水タンクは、前記水貯蔵部に埋め込まれたホイールカバーが底部に形成されており、前記ホイールカバーは、掃除ロボット水タンクが作業底面を移動するように支持するための走行輪が底部に取り付けられている。
【0013】
好ましくは、前記第一コンダクター及び前記第二コンダクターは、それぞれ、前記掃除ロボット水タンクの先端部に嵌合して固定されており、
前記押し下げボスは、押し下げ充電部が底部に固定されており、二つの前記押し下げ充電部は、対応して、前記第一コンダクターと前記第二コンダクターと電気接続されており、
前記反転板は、前記押し下げ充電部と電気接続された導電板が内部に固定されており、二つの前記導電板は、それぞれ、前記バッテリーパックと電気接続されている。
【0014】
好ましくは、前記反転板は、いくつかの補強用リブが内部に形成されている。
【0015】
好ましくは、前記第一ドラグフックの先端部に位置する前記上方ハウジングには、点検穴が設けられており、前記導電板の先端部に位置する前記下方ハウジングには、導線穴が設けられている。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、従来技術に比べて、その有益な効果は以下の通りである。
本発明が提供する、押し下げ掃引型掃除ロボットは、押し下げボスにより、掃除ロボット水タンクに下向きの圧力を継続的にかけて、モップを安定的にクリーニングすべき床に貼り合わせることが可能であることから、掃除ロボット水タンクの貯蔵水が継続的に流出することにより、クリーニングすべき床に対するモップの圧力が次第に弱くなるという問題を効果的に解決することができる。本発明では、水ポンプを掃除ロボット水タンクに集積して取り付けると共に、二つの押し下げボスの底部に固定された押し下げ充電部、第一コンダクター及び第二コンダクターを介して、水ポンプに電力を供給することにより、大幅に、掃除ロボット水タンク及び掃除ロボット本体について空間設置が最適化され、掃除ロボット全体の構成が一層コンパクトとなり、その実用性及び美観性が共に高まる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の全体構成の模式図である。
図2】本発明に係る押し下げ部品の取り付けの模式図である。
図3】本発明に係る掃除ロボット水タンクの取り付けの模式図である。
図4】本発明に係る掃除ロボット本体の底部構成の模式図である。
図5】本発明に係る押し下げ部品全体構成の模式図である。
図6】本発明に係る押し下げ部品内部構成の模式図である。
図7】本発明に係る掃除ロボット水タンクの全体構成の模式図である。
図8-9】本発明に係る掃除ロボット水タンクの内部構成の模式図である。
図10】本発明に係るロックの取り付けの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明を詳しく説明する。当業者は、明細書の記載を参照して実施することができる。
【0019】
図1図10に示すように、本発明は、
バッテリーパックが内部に取り付けられていると共に取り付け部90が底部に形成されており、前記取り付け部90にボス部900が形成されている掃除ロボット本体9と、
モップ掛け中にクリーニングすべき床を濡らすように、前記取り付け部90に着脱可能に取り付けられており、粘着ベルトによりモップが底部に固定されている掃除ロボット水タンク1を含み、
ここで、前記掃除ロボット本体9の内部の両側には、それぞれ、ボルトにより押し下げ部品8が固定されており、前記押し下げ部品8は、前記取り付け部90に弾性的に延びることができる押し下げボス836を含み、前記押し下げボス836は、前記掃除ロボット水タンク1の先端部を弾性的に押し下げることにより、前記モップを安定的にクリーニングすべき床に貼り合わせることが可能となる、押し下げ掃引型掃除ロボットを提供する。
【0020】
本発明の一実施例として、前記押し下げ部品8は、
上側及び下側がそれぞれ開放式に形成された下方ハウジング82と、
係合具により前記下方ハウジング82の先端部に固定されており、第一ドラグフック812が内部に形成されている上方ハウジング81と、
一方端部は、回転ブロック830により下方ハウジング82の底部にヒンジを介して取り付けられており、一方端部は、第二ドラグフック832が形成されている、中空シェル構造の反転板83と、
一方端が前記第二ドラグフック832に固定され、他方端が前記第一ドラグフック812に固定されることにより、前記反転板83の他方端部が前記下方ハウジング82の底部に向かって移動するための反転力を掛ける引っ張りばね84を含み、
ここで、前記押し下げボス836は、前記反転板83の他方端部の底側に形成され、前記反転板83は、他方端側に、第一反転位置制限ブロック833が形成され、前記下方ハウジング82は、前記第一反転位置制限ブロック833の位置に対応する第二反転位置制限ブロック823が内側に形成される。
【0021】
本発明の一実施例として、前記下方ハウジング82は、第一下方ハウジング固定耳状板821が一方端部に形成されていると共に、第二下方ハウジング固定耳状板822が他方端部に形成されており、
前記上方ハウジング81は、上方ハウジング固定耳状板811が一方端部に形成されており、
前記ボルトは、順に、前記上方ハウジング固定耳状板811と前記第一下方ハウジング固定耳状板821を貫通して、前記押し下げ部品8の一方端を前記掃除ロボット本体9に固定しており、前記ボルトは、前記第二下方ハウジング固定耳状板822を貫通して、前記押し下げ部品8の他方端を前記掃除ロボット本体9に固定する。
【0022】
本発明の一実施例として、前記掃除ロボット水タンク1は、両側にそれぞれ取り付け挿入溝100を形成した凹部10が先端部に形成されており、
前記ボス部900は、両側にそれぞれ取り付け挿入ブロック901が形成されており、前記取り付け挿入ブロック901は、前記ボス部900を前記凹部10に導入して取り付けるように、前記取り付け挿入溝100に挿入して装着可能である。
【0023】
本発明の一実施例として、前記掃除ロボット水タンク1は、両側にそれぞれロック取り付けキャビティーが形成され、前記ロック取り付けキャビティーには、ロック51が摺動可能に取り付けられており、
前記ロック51には、内側の一方端部にロック位置決めブロック511を固定すると共に、内側の他方端部にロック位置決め板513を形成するL状位置決めキャビティー510が形成されており、
前記L状位置決めキャビティー510は、内側の他方端部にフック512がさらに形成されており、
前記ロック取り付けキャビティーには、ロック位置制限板14が固定して設置され、前記ロック位置制限板14と前記ロック位置決めブロック511との間には、リターンスプリング15が取り付けられており、
前記掃除ロボット水タンク1は、前方側に、それぞれ、二つの前記ロック取り付けキャビティーに対応して連通する二つの水タンク取り付け溝131が設けられており、
前記ボス部900の両側に位置する前記取り付け部90には、第一係合フック91及び第二係合フック92が形成されており、前記第一係合フック91及び前記第二係合フック92は、前記水タンク取り付け溝131を貫通して二つの前記フック512に対応してフック接続可能である。
【0024】
本発明の一実施例として、前記掃除ロボット水タンク1には、水貯蔵部101及び通電チャンバー部102が密封して形成されており、
前記水貯蔵部101には、ろ過装置61及び排水管72が固定して設置され、前記通電チャンバー部102には、水ポンプ60、及び、前記水ポンプ60に電力を供給するための第一コンダクター41及び第二コンダクター42が固定して設置されており、
前記水ポンプ60には、それぞれが前記水貯蔵部101の内部まで伸びる給水ホース621及び排水ホース622が取り付けられ、
前記給水ホース621は、前記ろ過装置61に連通すると共に、前記排水ホース622は、前記排水管72に連通しており、
前記排水管72は、いくつかの下水通路722が底部に設けられている。
【0025】
本発明の一実施例として、前記掃除ロボット水タンク1は、いくつかの前記下水通路722に密封して連通するいくつかの下水用穴21が底部に設けられており、
前記モップは、いくつかの前記下水用穴21の底部に設置されている。
【0026】
本発明の一実施例として、前記掃除ロボット水タンク1は、前記水貯蔵部101に埋め込まれたホイールカバー20が底部に形成されており、前記ホイールカバー20は、掃除ロボット水タンク1が作業底面を移動するように支持するための走行輪22が底部に取り付けられている。
【0027】
本発明の一実施例として、前記第一コンダクター41及び前記第二コンダクター42は、それぞれ、前記掃除ロボット水タンク1の先端部に嵌合して固定されており、
前記押し下げボス836は、押し下げ充電部834が底部に固定されており、二つの前記押し下げ充電部834は、対応して、前記第一コンダクター41と前記第二コンダクター42と電気接続されており、
前記反転板83は、前記押し下げ充電部834と電気接続される導電板835が内部して固定されており、二つの前記導電板835は、それぞれ、バッテリーパックと電気接続されている。
【0028】
本発明の一実施例として、前記反転板83は、いくつかの補強用リブ831が内部に形成されている。
【0029】
本発明の一実施例として、前記第一ドラグフック812の先端部に位置する前記上方ハウジング81には、点検穴810が設けられており、前記導電板835の先端部に位置する前記下方ハウジング82には、導線穴820が設けられている。
【0030】
当該押し下げ掃引型掃除ロボットに係る作動の原理は、以下の通りである。
掃除ロボット本体9は、その走行機構により、掃除ロボット水タンク1が作業底面を移動するように押し、クリーニングすべき床を濡らすように処理することが必要である場合、掃除ロボットにより水ポンプ60が稼働するように制御し、そして、水貯蔵部101における貯蔵水は、順に、ろ過装置61、給水ホース621、水ポンプ60、排水ホース622、排水管72及び下水通路722を通過し、最終的には、下水用穴21を介してモップまで導入され、清浄な水を吸着したモップにより床を濡らすようにする。
【0031】
モップで拭く場合には、押し下げボス836により下押し掃除ロボット水タンク1を継続的に押し下げることにより、モップを安定的にクリーニングすべき床に貼り合わせることが可能である。二つの押し下げボス836の底部に固定された押し下げ充電部834は、第一コンダクター41と第二コンダクター42に対応して電気接続され、バッテリーパック内の電力により、水ポンプ60が正常に稼働するように駆動することができる。
【0032】
本発明の実施手段は、以上のように開示されているが、明細書及び実施形態に挙げられた適用に限定されず、本発明に合致する様々な分野に適用することができる。当業者にとっては、他の補正が容易になされることから、特許請求の範囲及びその均等要件による一般的な概念を逸脱しない限り、本発明は特定の詳細及びここで言及した図面に限定されない。
【符号の説明】
【0033】
9 掃除ロボット本体
90 取り付け部
900 ボス部
1 掃除ロボット水タンク
8 押し下げ部品
836 押し下げボス
82 下方ハウジング
81 上方ハウジング
812 第一ドラグフック
83 反転板
830 回転ブロック
832 第二ドラグフック
84 引っ張りばね
833 第一反転位置制限ブロック
823 第二反転位置制限ブロック
821 第一下方ハウジング固定耳状板
822 第二下方ハウジング固定耳状板
811 上方ハウジング固定耳状板
10 凹部
100 取り付け挿入溝
901 取り付け挿入ブロック
51 ロック
510 L状位置決めキャビティー
511 ロック位置決めブロック
513 ロック位置決め板
512 フック
14 ロック位置制限板
15 リターンスプリング
131 水タンク取り付け溝
91 第一係合フック
92 第二係合フック
101 水貯蔵部
102 通電チャンバー部
61 ろ過装置
72 排水管
60 水ポンプ
41 第一コンダクター
42 第二コンダクター
621 給水ホース
622 排水ホース
722 下水通路
21 下水用穴
20 ホイールカバー
22 走行輪
834 押し下げ充電部
835 導電板
831 補強用リブ
810 点検穴
820 導線穴
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10