(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-08
(45)【発行日】2023-06-16
(54)【発明の名称】スライドファスナー用のスライダー
(51)【国際特許分類】
A44B 19/26 20060101AFI20230609BHJP
【FI】
A44B19/26
(21)【出願番号】P 2019224910
(22)【出願日】2019-11-25
【審査請求日】2022-11-02
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】599152913
【氏名又は名称】林 則茂
(72)【発明者】
【氏名】林 則茂
(72)【発明者】
【氏名】末岡 知子
【審査官】津田 健嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-162995(JP,A)
【文献】特表2020-521590(JP,A)
【文献】特開2002-136310(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A44B 19/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スライドファスナー用のスライダーであつて、
前記スライダーのスライダー本体を、ファスナーエレメントを分離させる部分と
、ファスナーエレメントを噛合させる部分とスライダー胴体とに分割し、
前記ファスナーエレメントを分離させる部分と前記スライダー胴体とを
、ファスナーテー
プの面に対して垂直な方向に延在する回転軸にて接合し、かつ、前記ファスナーエレメントを噛合させる部分と
、前記スライダー胴体とを
ファスナーテープの面に対して垂直な方
向に延在する回転軸にて接合し、
前記ファスナーエレメントを分離させる部分と前記スライダーエレメントを噛合させる部分が
、前記スライダー胴体の内部で揺動可能に構成されたスライダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案はスライドファスナー用スライダーエレメントを分離させる部分とエレメントを噛合させる部分をスライダー胴体の中で揺動させ、さらに噛合させる部分を分離させる部ぶんと異なる材質にし、固着したエレメントを容易に動かす事が出来るスライダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
スライドファスナーのスライダーは今迄ダイキヤストによる一体構造で作られていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平2017-124121
【文献】特開平6-46906
【発明の概要】
【発明が解決手段しょうとする課題】
【0004】
スライダーがー体構造の為、永く使われていなかつたスライダー特にアルミ、銅合金、鉄製等の金属製のファスナーエレメントの場合、スライダーも金属製の為エレメントとスライダーがゴミやサビで固着しファスナーを開閉するのに大きな力を要し、無理に開閉させようとするとファスナーエレメントがテープから外れたり、スライダーの引き手が切れたりしていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
今迄のスライダーはスライダーがー体構造であり金属製である事が常識とされてきた。スライダーとファスナーエレメントが固着した場合、固着部分のすき間が狭くスライダーを動かしにくかつた、そこで
図4,5の様にスライドファスナースライダーエレメントを分離させる部分とエレメントを噛合させる部分に分割し、連結軸を中心として自由にエレメントを分離させる部分とエレメントを噛合させる部分が揺動する事により固着部分がずれて外れる様になる。さらに分割したエレメントを噛合させる部分を金属以外の材質で構成し例えば樹脂やセラミック製にし、異種の材質であるのでファスナーエレメントとスライダーのサビ等による固着を防ぎ前述の欠点を解決手段しようとするものである。
【発明の効果】
【0006】
上述の様にスライダーを異種の材質で分割し、さらに固着部分がスライダーの引き手を上下に動かした時、左右にエレメントを噛合させる部分が揺動し、固着部分が離れスライダーがスムーズに動くようになる、さらにエレメントを分離させる部分とエレメントを噛合させる部分を樹脂製叉はセラミック製にしたためファスナーエレメントと噛合部の摩擦が少なくなりスライダーが動きやすくなる。さらに耐熱性、耐摩耗性、耐酸性、耐アルカリ性、の効果が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図6】 本発明のスライドファスナーのエレメントを噛合させる部品の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
引き手の付いたスライダー胴体2とエレメントを分離させる部分3が、スライダー胴体の内部で揺動出来るよう、スライダーのエレメントを分離させる部分3とエレメントと噛合させる部分4に、ファスナーテープ面に対して垂直な方向に延在する方向に穴を明け、そこに軸を通しそこを中心としてエレメントを分離させる部分3とエレメントを、噛合させる部分4が揺動出来るようにする。
【0009】
エレメントを分離させる部分3とエレメントを噛合させる部分4の材質を樹脂叉はセラミック部品で作り、金属で出来たファスナーエレメント例えばアルミ合金製、銅合金製、鉄製等がスライダーの開閉時にエレメントがスムーズに開閉出来るようになる。
【0010】
長く使われなかつたスライドファスナーを開閉する時、今迄のー体の構造で作られていたスライダーでは、
金属製のファスナーエレメント5と金属製スライダー本体1が、腐食やゴミにより固着して開閉しにくかったが、固着部分がファスナーテープ面に対して垂直な方向に延在する回
転軸6を中心に左右に揺動するため、エレメントとエレメントを噛合させる部分4が離れる様になり、スライドファスナーがたやすく開閉出来、さらに固着しやすいー方が金属製でないため、サビ等による固着が防げる。
【符号の説明】
【0012】
1 スライダー本体。
2 スライダー胴体。
3 エレメントを分離させる部分。
4 エレメントを噛合させる部分。
5 ファスナーエレメント。
6 回転軸。
7 ファスナーテープ。
8 ファスナー引き手。