IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社タブチの特許一覧

<>
  • 特許-配管用標線治具 図1
  • 特許-配管用標線治具 図2
  • 特許-配管用標線治具 図3
  • 特許-配管用標線治具 図4
  • 特許-配管用標線治具 図5
  • 特許-配管用標線治具 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-08
(45)【発行日】2023-06-16
(54)【発明の名称】配管用標線治具
(51)【国際特許分類】
   B25H 7/04 20060101AFI20230609BHJP
   F16L 1/00 20060101ALI20230609BHJP
【FI】
B25H7/04 A
F16L1/00 Y
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019027200
(22)【出願日】2019-02-19
(65)【公開番号】P2020131350
(43)【公開日】2020-08-31
【審査請求日】2021-12-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000151025
【氏名又は名称】株式会社タブチ
(74)【代理人】
【識別番号】100095647
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 俊明
(72)【発明者】
【氏名】藤田 容彬
【審査官】山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-264044(JP,A)
【文献】特開2000-225587(JP,A)
【文献】特開2003-340751(JP,A)
【文献】特開2006-189089(JP,A)
【文献】米国特許第02009671(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25H 7/04
F16L 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管に管継手への差し込み長さを示す標線をマーキングする治具であって、
前記配管の呼び径に対応した内径の第一の挿入部及び第二の挿入部を隔壁を介して同軸上に一体に設けてなり、
前記第一の挿入部は、前記配管を挿入して前記標線をマーキングする部分であって、その開口周縁に沿った書き込みにより前記標線をマーキング可能とする一方、
前記 第二の挿入部は、前記第一の挿入部による前記マーキングの前に前記配管を挿入して、前記配管の管端を検査する部分であって、前記隔壁側に前記配管の挿入軸に対して垂直な管端当接部が形成されると共に、該管端当接部には前記配管の管端の外周面に形成された面取りに対応するテーパ部が形成され、その周壁には該テーパ部に連通して該テーパ部に対する前記管端の嵌合の有無を視認可能なスリットが形成されてなることを特徴とした配管用標線治具。
【請求項2】
第一の挿入部は、開口側の挿入部の内径を隔壁側の挿入部の内径よりも大径とした二段構成とし、前記開口側は、その挿入部に配管を挿入しやすくする遊びを持たせる一方、記隔壁側は、その挿入部の内径を公差内の真円度に形成して、前記公差を超える変形が生じた配管の挿入を阻止する請求項記載の配管用標線治具。
【請求項3】
第一の挿入部の周壁にはさらに、隔壁側に形成される管端当接部と内外連通して、配管の管端が前記管端当接部に当接したことを視認可能な覗き窓を設けてなる請求項1または2記載の配管用標線治具。
【請求項4】
第一の挿入部は、隔壁側の挿入部の長さを配管の管継手への差し込み長さに設定すると共に、当該隔壁側の挿入部と開口側の挿入部との間の周壁には標線の書き込み口を設け、該書き込み口を介してマーキングされる標線を主標線とする一方、当該挿入部の開口の周縁に沿って前記主標線から離間した位置に副標線をマーキング可能とすると共に、隔壁は、両側に前記第一の挿入部の挿入軸に対して平行な一対の直線部を備え、当該一対の直線部の間隔を前記主標線と前記副標線の離間長に設定してなる請求項1、2または3記載の配管用標線治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管の表面に対して管継手への差し込み長を示す標線をマーキングする治具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
配管システムを構築する際に管継手に配管を接続するときは、まず配管の表面に管継手への差し込み長さを示す標線をマーキングする。この差し込み長さは、配管接続後における流体の漏洩を防止すると共に、所定の引き抜き耐力を維持するために、配管の呼び径や継手の種類(プレス式等)ごとに厳格に定められている。よって、標線のマーキング作業は、高品質の配管システムを安定供給する観点から、治具を使用するのが一般的である。
【0003】
このような標線治具として、従来、平定規形(特許文献1)や断面円弧状の湾曲定規形(特許文献2)、円筒形(特許文献3)など、様々な形状のものが提案されている。
【0004】
このうち平定規形のものは配管の表面で滑りやすくマーキング作業が不安定となり、湾曲定規形のものにあっては配管の円周に沿って環状の標線をマーキングしがたい。したがって、この中では円筒形の標線治具が最も容易、且つ正確に配管に対して環状の標線をマーキングすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2007-253242号公報
【文献】特開2017-61033号公報
【文献】特開2002-264044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
配管の差し込み長さは、管端からの管軸に沿った長さである。つまり、マーキングしようとする標線の起点は管端を基準とする。このため、管端(面)の直角度は許容範囲内でなければならないが、仮に、管端が管軸に対して正確に垂直な面を形成していない場合は、いかなる標線治具を使ったとしても、それによる標線は管軸に対して傾斜して示されることになる。このような標線は実質的には標線の意味をなさないから、これに基づいて配管を管継手に接続しようとしても、標線が管継手の受口の開口端面と完全に一致せず、無理に一致させて接続したものは接続不良となる。
【0007】
また、上述した管端(面)の垂直度が許容範囲内であったとしても、管端から標線までの差し込み部分について、許容値を超える曲げがあったり(JISの真直度に相当)、扁平していたり(JISの真円度やだ円値に相当)、表面に凹凸があると(円筒度に相当)、これらの変形の度合いが許容範囲を超える場合は、たとえ標線に従ったとしても、差し込み量が不足したり不均一になり、やはり接続不良の問題が生じる。
【0008】
このように、標線のマーキング作業は、配管の差し込み部分における管端の垂直度や変形の度合いが公差の範囲内にあることが前提であるところ、従来の標線治具には、これを検査する機能を有するものがなかった。したがって、従来の標線治具だけでは、真の意味での正確なマーキング作業を期しがたいという課題があった。
【0009】
なお、配管の差し込み部分の変形等は、配管を施工現場で切断し、バリ除去や面取りなどの準備作業中に発生しやすいが、これを検査する器具を標線治具とは別に施工現場に持ち込むことは手間であり、作業効率も悪い。
【0010】
本発明は上述した課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、標線のマーキング作業に際して、事前に配管の差し込み部分が適正な状態にあるかを検査可能な標線治具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した目的を達成するために本発明の配管用標線治具は、配管に管継手への差し込み長さを示す標線をマーキングする治具であって、前記標線をマーキングするために前記配管を挿入する部分を第一の挿入部として、その同軸上には、隔壁を介して、前記配管を反対側から挿入する第二の挿入部が設けられ、当該第二の挿入部は、前記隔壁側に前記配管の挿入軸に対して(正確に)垂直な管端当接部が形成されると共に、その周壁には当該管端当接部と内外連通して前記管端を視認可能なスリットが形成されてなることを特徴とする。
【0012】
本発明の配管用標線治具は、上記のとおり、第一・第二の二つの挿入部を有して、第一の挿入部は標線をマーキングするために使用されるのに対し、第二の挿入部は、マーキング作業の前に、配管の管端の垂直度を検査する部分である。すなわち、第二の挿入部は、その管端当接部が予め配管の挿入軸に対して正確に垂直に設定されているため、マーキングしようとする配管の管端の垂直度が公差内であれば、当該管端の全体が管端当接部に当接していることをスリットを介して視認される一方、管端が斜め切りになっているなど、前記垂直度が公差を超える場合は、管端の一部のみ管端当接部に当接し、それ以外の部分は管端当接部から浮いた状態に視認され、その管端が不適であることを認識することができる。なお、スリットは第二の挿入部の周壁に円弧状に形成されるため、当該スリットを介して管端全体の当接具合を視認する際は、本治具を配管の挿入軸回りに回転すればよい。
【0013】
また、本発明では、第二の挿入部における管端当接部には、配管の管端の外周面に形成された面取りに対応するテーパ部が形成され、該テーパ部に連通してスリットが形成されてなるという特徴を有する。これは、管端の仕上げにおいて面取りが施されている配管について有効であり、面取りが施されていない場合や面取りが不均一な場合、当該管端はテーパ部によって管端当接部への当接が阻止され、スリットからこれを視認することができない。
【0014】
このように第二の挿入部によって管端の垂直度を検査し、不適なものについては管端を修正した後、第一の挿入部に挿入して標線のマーキング作業に移る。
【0015】
そして、本発明では、第一の挿入部は、少なくとも一部の内径が公差内の真円度を有してなるという特徴を有する。したがって、配管の差し込み部分に曲がりや扁平、凹凸などの変形がある場合、これが公差内の僅かなものであれば、配管を第一の挿入部の奥端(隔壁)までしっかり挿入することができるのに対して、公差を超えるものについては、上記真円度を有する内径部分で配管の挿入が阻止され、差し込み部が不適な形態であることを認識することができる。
【0016】
内径の真円度については、第一の挿入部の全部を公差内とすることもできるが、開口側の挿入部の内径を隔壁側の挿入部の内径よりも大径とした二段構成とし、隔壁側の挿入部の内径を公差内の真円度に形成することで、開口側に若干遊びを持たせて、配管を第一の挿入部に対してある程度の深さまで挿入しやすくなる。
【0017】
上記二段構成の第一の挿入部において、標線のマーキング手段については、第一の挿入部全体の長さを差し込み長さと一致させた場合は、その開口周縁に沿って標線を書き込むことができるが、これ以外、本発明では、第一の挿入部について、隔壁側の挿入部の長さを配管の管継手への差し込み長さに設定すると共に、当該隔壁側の挿入部と開口側の挿入部との間の周壁には標線の書き込み口を設けるという手段を用いる。したがって、この手段によれば、配管の管端から標線までの部分は、隔壁側の挿入部によって真直度、真円度、円筒度が公差内であること、即ち管継手に差し込むのに適した形態を有することが担保される。
【0018】
また、第一の挿入部の周壁にはさらに、隔壁側に形成される管端当接部と内外連通して管端を視認可能な覗き窓を設けてなることが好ましい。覗き窓から管端を視認することで、配管を第一の挿入部にしっかり挿入したことを確認したうえで正確に標線をマーキングすることができるからである。
【0019】
なお、マーキングし終えた標線は、その配管を管継手に差し込んだ際、管継手の受口の開口と一致するが、このとき標線が前記受口開口と完全に重なったり、やや受口の中に入り込んで、標線が隠れてしまうことがある。そうすると作業者は、標線を基準とした差し込み具合が適正なものかどうか判断に迷うことがある。
【0020】
そこで、本発明では、もう1本の標線をマーキングして、これと本来の標線との間隔を確かめることで、差し込み具合が正しいかどうかの最終確認を行えるようにした。具体的には、第一の挿入部は、書き込み口を介してマーキングされる標線を主標線とする一方、当該挿入部の開口の周縁に沿って前記主標線から離間した位置に副標線をマーキング可能とすると共に、隔壁は、両側に前記第一の挿入部の挿入軸に対して平行な一対の直線部を備え、当該一対の直線部の間隔を前記主標線と前記副標線の離間長に設定してなるという手段を用いた。したがって、この手段によれば、隔壁の一対の直線部は、配管を管継手に差し込んだ後、管継手の開口周縁(主標線)と副標線の距離が適正なものがどうかを検査するインジケータ機能を有する。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、標線のマーキング作業に際して、事前に配管の差し込み部分が適正な状態にあるかを検査可能な標線治具を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態に係る配管用標線治具の斜視図
図2】同、正面図
図3】同、側面図
図4】同、A-A線断面図
図5】同、B-B線断面図
図6】同、マーキング後の配管の最終確認の要領を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。図1~5は、本発明の一実施形態に係る配管用標線治具を示したもので、概略的には、標線をマーキングしようとする配管の呼び径に対応した第一の挿入部1及び第二の挿入部2を隔壁3を介して同軸上に一体に設けている。つまり、本治具は、マーキング作業に際して、図1に示した第一の方向と第二の方向から配管を挿入するもので、実際の作業における挿入順序は、第二の挿入部2、第一の挿入部1の順である。なお、本治具の成形方法は、ステンレスなどの無垢の丸棒を出発素材として、隔壁3については表面を切削して略矩形状に形成すると共に、前記丸棒の両端それぞれから隔壁3に至るまで呼び径に対応する内径の挿入孔を穿設している。ただし、この成形方法は一例であって、本発明はこれに限定されない。
【0024】
次に、上述した挿入順序にしたがって、最初に第二の挿入部2の具体的な構成について詳述すると、主に断面図に示されるように、当該第二の挿入部2は第一の挿入部1と比べれば、やや浅めの挿入孔2aを有し、隔壁3を終端とする管端当接部2bを有している。挿入孔2aは配管の呼び径に対応する内径を有する一方、管端当接部2bは挿入軸(図面上の中心軸C)に対して正確に垂直に形成されている。
【0025】
管端当接部2bは本実施形態においては、図5の拡大図に示すように、隔壁3の一部を底部2cとして、その周囲はテーパ部2dとしている。このテーパ部2dは、配管が管端に面取りを施している場合に対応するものである。
【0026】
そして、第二の挿入部2の周壁には、前記管端当接部2bに臨んで挿入孔2aと内外連通し、当該管端当接部2bに対する管端の当接具合を視認可能な幅のスリット4が形成されている。なお、この実施形態においてスリット4は、テーパ部2dの幅よりも小さい極めて細いものであるが、必要なことは上述のように管端の当接具合を視認できる構成とすることである。
【0027】
上記構成の第二の挿入部2に対して、第一の挿入部1はやや深めの挿入孔1aを有するが、当該挿入孔1aをもまた配管の呼び径に対応する内径を有し、その奥端には隔壁3を終端とする管端当接部1bを有する。
【0028】
そして、第一の挿入部1については、その周壁に、配管の管端が管端当接部1bに当接したことを視認する覗き窓5と、この当接状態で配管に標線をマーキングする書き込み口6とを、それぞれ挿入孔1aと内外連通して形成している。
【0029】
さらに、本実施形態では、挿入孔1aを段差1cを介して上下で内径が異なる二段構成としている。具体的には、図5に示したように、長方形状に形成された書き込み口6の隔壁側の上辺に沿って段差1cを設け、これを境に開口側の下半部1dを隔壁側の上半部1eよりも大径としている。ここで配管を導入する下半部1dの内径D1は配管を容易に挿入孔1aに導く大きさであれば、厳格に寸法を定める必要はないが、上半部1eの内径D2については、変形等を起こした配管の挿入を阻止するために、配管に求められる公差内の真円度に設定している。
【0030】
一方、上半部1eと下半部1dのそれぞれの長さL1・L2については、次のように設定している。つまり、上半部1eの長さL1、即ち管端当接部1bから段差1cまでの長さを、予め定められている配管の差し込み長さに一致させている。
【0031】
これに対して、下半部1dの長さL2、即ち、段差1cから第一の挿入部1の開口1fまでの長さは任意である。ただし、後述するように、隔壁3との関係に基づいて設定する必要はある。
【0032】
そして、隔壁3は、本実施形態では矩形状に形成されているところ、左右両辺は配管の挿入軸(中心軸C)と平行する一対の直線部3aによって構成され、且つ、当該一対の直線部3aの間隔L3は、上述した第一の挿入部1における下半部1dの長さL2と一致させている。
【0033】
続いて、上述した構成からなる本標線治具の使用方法を説明し、本発明の作用効果を明らかにする。まず、標線をマーキングしようとする配管を第二の挿入部2に挿入し、当該配管の管端の適正について検査する。即ち、配管を第二の挿入部2の奥端まで挿入すると、その管端が正しく面取りされている場合は、管端当接部2bのテーパ部2dに嵌合するため、本治具を挿入軸回りに回転させれば、管端全体をスリット4を介して視認することができる。これに対して、管端の面取りに不備がある場合は、テーパ部2dに嵌合せず、管端当接部2bから浮いた状態となるため、このような不正な管端はスリット4から視認することができない。よって、この検査において不適正と判断したものについては、修正具等を用いて、再度、管端の仕上げ処理を行う。
【0034】
このように第二の挿入部2において管端の検査が完了したならば、この配管を第一の挿入部1に挿入してマーキング作業に移る。この第一の挿入部1への挿入時に、配管の管端が管端当接部1bに当接したことを覗き窓5を通じて確認できたならば、書き込み口6を介して管表面に標線をマーキングする。マーキング作業は本治具を挿入軸回りに回転させることで管表面に環状の標線をマーキングすることができる。
【0035】
一方、第一の挿入部1への挿入時に、管端が管端当接部1bまで至らず、途中で挿入が阻止される場合は、その配管には公差を超える変形が生じていることになる。つまり、このような不正な配管は、真直度、真円度、円筒度の少なくとも何れかにおいて公差を超えるものとなっており、本治具の上半部1eによって、第一の挿入部1に対する完全な挿入が阻止されるのである。したがって、この場合は、配管を所定長さ切断して、管端仕上げからやり直したものを、再度、上述した手順で検査する。
【0036】
次に、配管が第一の挿入部1に完全に挿入できた適正なものについては、書き込み口6を介して標線(主標線)をマーキングする。このような手順でマーキングされた標線は、極めて正確に差し込み長さを再現したものであり、その配管が適正であることを担保するものでもある。
【0037】
そして、本発明では、上記主標線M1とは別にもう1本、開口1fの周縁に沿って副標線M2をマーキングして、配管Pへのマーキング作業が完了する(図6(a))。
【0038】
このように配管Pに主・副2本の標線M1・M2をマーキングした後は、通法にしたがって、管継手7への接続作業に入る。具体的には、接続作業の第一作業では、配管Pを主標線M1が管継手7の受口開口7aと完全に一致するまで管継手7に差し込む。この場合の差し込み量は、主標線M1と管継手7の受口開口7aの位置関係を目視することでも確認することができるが、本発明では、より正確を期するため、本治具の隔壁3を使用して、差し込み量が適正か否かを最終確認する。
【0039】
つまり、管継手7への一応の差し込みが完了した配管Pに対して本治具が交差するように隔壁3を当てがい、管継手7の受口開口7aと副標線M2の間隔が、一対の直線部3aの間隔L3と一致するかを確認することで、正確な差し込み量であるかを確認することができる(図6(b))。
【符号の説明】
【0040】
1 第一の挿入部
2 第二の挿入部
3 隔壁
4 スリット
5 覗き窓
6 書き込み口
M1 主標線
M2 副標線
図1
図2
図3
図4
図5
図6