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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-08
(45)【発行日】2023-06-16
(54)【発明の名称】映像音声出力装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/4425 20110101AFI20230609BHJP
【FI】
H04N21/4425
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019101636
(22)【出願日】2019-05-30
(65)【公開番号】P2020198464
(43)【公開日】2020-12-10
【審査請求日】2021-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 史朗
(72)【発明者】
【氏名】山中 貴代和
【審査官】富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-009517(JP,A)
【文献】特開2011-176798(JP,A)
【文献】特開2009-044724(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置とケーブルを介して接続される映像音声出力装置であって、
前記ケーブルを接続可能であり、多重化された映像信号及び音声信号を出力する映像音声出力用端子と、
前記ケーブルを接続可能であり、映像音声出力モードでは多重化された映像信号及び音声信号を出力し、音声出力モードでは音声信号を出力する音声出力用端子と、
前記映像音声出力用端子及び前記音声出力用端子の各々に対する前記ケーブルの接続状態を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づいて、前記音声出力用端子を前記映像音声出力モード及び前記音声出力モードのいずれかに切り替える切替部と、
前記検出部により前記ケーブルが前記音声出力用端子に接続され且つ前記映像音声出力用端子に接続されていないと検出された場合であって、前記切替部が前記音声出力用端子を前記映像音声出力モードに保持する際に、前記音声出力用端子から前記ケーブルを介して前記表示装置に出力される映像信号を利用して、前記ケーブルの接続状態に関する情報をユーザに通知するための通知画面を前記表示装置に表示させる表示制御部と、を備え、
前記切替部は、前記検出部により前記ケーブルが前記映像音声出力用端子に接続されたと検出された際に、前記音声出力用端子を前記映像音声出力モードから前記音声出力モードに切り替え
前記切替部は、前記映像音声出力装置の電源投入時に、前記音声出力用端子を前記映像音声出力モードに保持し、
前記検出部は、前記切替部が前記音声出力用端子を前記映像音声出力モードに保持した状態で、前記ケーブルの接続状態を検出する
映像音声出力装置。
【請求項2】
前記切替部は、前記音声出力用端子が前記音声出力モードに保持された状態で、前記検出部により前記ケーブルの接続状態が変化したと検出された場合であって、前記検出部により前記ケーブルが前記音声出力用端子に接続され且つ前記映像音声出力用端子に接続されていないと検出された際に、前記音声出力用端子を前記音声出力モードから前記映像音声出力モードに切り替える
請求項に記載の映像音声出力装置。
【請求項3】
表示装置とケーブルを介して接続される映像音声出力装置であって、
前記ケーブルを接続可能であり、多重化された映像信号及び音声信号を出力する映像音声出力用端子と、
前記ケーブルを接続可能であり、映像音声出力モードでは多重化された映像信号及び音声信号を出力し、音声出力モードでは音声信号を出力する音声出力用端子と、
前記映像音声出力用端子及び前記音声出力用端子の各々に対する前記ケーブルの接続状態を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づいて、前記音声出力用端子を前記映像音声出力モード及び前記音声出力モードのいずれかに切り替える切替部と、
前記検出部により前記ケーブルが前記音声出力用端子に接続され且つ前記映像音声出力用端子に接続されていないと検出された場合であって、前記切替部が前記音声出力用端子を前記映像音声出力モードに保持する際に、前記音声出力用端子から前記ケーブルを介して前記表示装置に出力される映像信号を利用して、前記ケーブルの接続状態に関する情報をユーザに通知するための通知画面を前記表示装置に表示させる表示制御部と、を備え、
前記切替部は、前記検出部により前記ケーブルが前記映像音声出力用端子に接続されたと検出された際に、前記音声出力用端子を前記映像音声出力モードから前記音声出力モードに切り替え、
前記表示制御部は、
前記通知画面を示す画像信号を生成する生成部と、
映像信号を取得する映像信号取得部と、を有し、
前記映像信号取得部は、前記生成部により画像信号が生成された際に、当該画像信号を、前記映像音声出力モードに保持された前記音声出力用端子に供給するための映像信号に重畳させ、
前記映像音声出力装置は、さらに、
音声信号を取得する音声信号取得部と、
前記映像信号取得部からの映像信号及び前記音声信号取得部からの音声信号を多重化する映像音声多重化部と、を備え、
前記切替部は、
前記映像音声出力モードでは、前記映像音声出力用端子及び前記音声出力用端子の各々の接続先を前記映像音声多重化部に設定し、
前記音声出力モードでは、前記映像音声出力用端子の接続先を前記映像音声多重化部に設定し、且つ、前記音声出力用端子の接続先を前記音声信号取得部に設定する
像音声出力装置。
【請求項4】
表示装置とケーブルを介して接続される映像音声出力装置の制御方法であって、
前記映像音声出力装置は、
前記ケーブルを接続可能であり、多重化された映像信号及び音声信号を出力する映像音声出力用端子と、
前記ケーブルを接続可能であり、映像音声出力モードでは多重化された映像信号及び音声信号を出力し、音声出力モードでは音声信号を出力する音声出力用端子と、を備え、
前記制御方法は、
前記映像音声出力用端子及び前記音声出力用端子の各々に対する前記ケーブルの接続状態を検出するステップと、
前記ケーブルが前記音声出力用端子に接続され且つ前記映像音声出力用端子に接続されていないと検出された場合であって、前記音声出力用端子を前記映像音声出力モードに保持する際に、前記音声出力用端子から前記ケーブルを介して前記表示装置に出力される映像信号を利用して、前記ケーブルの接続状態に関する情報をユーザに通知するための通知画面を前記表示装置に表示させるステップと、
前記ケーブルが前記映像音声出力用端子に接続されたと検出された際に、前記音声出力用端子を前記映像音声出力モードから前記音声出力モードに切り替えるステップと、
前記映像音声出力装置の電源投入時に、前記音声出力用端子を前記映像音声出力モードに保持するステップと、
前記音声出力用端子を前記映像音声出力モードに保持した状態で、前記ケーブルの接続状態を検出するステップと、を含む
映像音声出力装置の制御方法。
【請求項5】
表示装置とケーブルを介して接続される映像音声出力装置の制御方法であって、
前記映像音声出力装置は、
前記ケーブルを接続可能であり、多重化された映像信号及び音声信号を出力する映像音声出力用端子と、
前記ケーブルを接続可能であり、映像音声出力モードでは多重化された映像信号及び音声信号を出力し、音声出力モードでは音声信号を出力する音声出力用端子と、を備え、
前記制御方法は、
前記映像音声出力用端子及び前記音声出力用端子の各々に対する前記ケーブルの接続状態を検出するステップと、
前記ケーブルが前記音声出力用端子に接続され且つ前記映像音声出力用端子に接続されていないと検出された場合であって、前記音声出力用端子を前記映像音声出力モードに保持する際に、前記音声出力用端子から前記ケーブルを介して前記表示装置に出力される映像信号を利用して、前記ケーブルの接続状態に関する情報をユーザに通知するための通知画面を前記表示装置に表示させるステップと、
前記ケーブルが前記映像音声出力用端子に接続されたと検出された際に、前記音声出力用端子を前記映像音声出力モードから前記音声出力モードに切り替えるステップと、を含み、
前記映像音声出力装置は、さらに、
前記通知画面を示す画像信号を生成する生成部と、
映像信号を取得する映像信号取得部であって、前記生成部により画像信号が生成された際に、当該画像信号を、前記映像音声出力モードに保持された前記音声出力用端子に供給するための映像信号に重畳させる映像信号取得部と、
音声信号を取得する音声信号取得部と、
前記映像信号取得部からの映像信号及び前記音声信号取得部からの音声信号を多重化する映像音声多重化部と、を備え、
前記制御方法は、さらに、
前記映像音声出力モードでは、前記映像音声出力用端子及び前記音声出力用端子の各々の接続先を前記映像音声多重化部に設定するステップと、
前記音声出力モードでは、前記映像音声出力用端子の接続先を前記映像音声多重化部に設定し、且つ、前記音声出力用端子の接続先を前記音声信号取得部に設定するステップと、を含む
映像音声出力装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、映像音声出力装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、表示装置とケーブルを介して接続される映像音声出力装置を開示する。特許文献1の映像音声出力装置は、多重化された映像信号及び音声信号を出力する映像音声出力用端子を備えている。映像音声出力用端子には、ケーブルを介して表示装置が接続される。これにより、映像音声出力用端子からの多重化された映像信号及び音声信号は、ケーブルを介して表示装置に出力される。
【0003】
近年、映像の高解像度化及び音声のハイレゾ化が進められている。しかしながら、上述した映像音声出力装置では、映像音声出力用端子から出力される映像信号及び音声信号は互いにノイズとして干渉し合うため、高画質・高音質がそれぞれ損なわれるおそれがある。
【0004】
そのため、上述した映像音声出力用端子に加えて、音声信号のみを出力する音声出力用端子を備えた映像音声出力装置が提案されている。映像音声出力用端子には、ケーブルを介してテレビやプロジェクタ等の映像機器が接続され、音声出力用端子には、ケーブルを介してオーディオアンプ等の音響機器が接続される。このように、映像信号及び音声信号を別の出力端子、別のケーブルで分離してそれぞれの接続機器へ出力することにより、映像信号及び音声信号が互いに干渉することなく高画質・高音質な出力が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2012-49723号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、ケーブルの誤接続をユーザに通知することができる映像音声出力装置及びその制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示における映像音声出力装置は、表示装置とケーブルを介して接続される映像音声出力装置であって、ケーブルを接続可能であり、多重化された映像信号及び音声信号を出力する映像音声出力用端子と、ケーブルを接続可能であり、映像音声出力モードでは多重化された映像信号及び音声信号を出力し、音声出力モードでは音声信号を出力する音声出力用端子と、映像音声出力用端子及び音声出力用端子の各々に対するケーブルの接続状態を検出する検出部と、検出部の検出結果に基づいて、音声出力用端子を映像音声出力モード及び音声出力モードのいずれかに切り替える切替部と、検出部によりケーブルが音声出力用端子に接続され且つ映像音声出力用端子に接続されていないと検出された場合であって、切替部が音声出力用端子を映像音声出力モードに保持する際に、音声出力用端子からケーブルを介して表示装置に出力される映像信号を利用して、ケーブルの接続状態に関する情報をユーザに通知するための通知画面を表示装置に表示させる表示制御部と、を備え、切替部は、検出部によりケーブルが映像音声出力用端子に接続されたと検出された際に、音声出力用端子を映像音声出力モードから音声出力モードに切り替える。
【発明の効果】
【0008】
本開示における映像音声出力装置によれば、ケーブルの誤接続をユーザに通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】音声出力用端子が映像音声出力モードに切り替えられた状態での、実施の形態1に係る映像音声出力装置の構成を示すブロック図である。
図2】音声出力用端子が音声出力モードに切り替えられた状態での、実施の形態1に係る映像音声出力装置の構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態1に係る映像音声出力装置の検出部の検出結果の一例を示す図である。
図4】実施の形態1に係る映像音声出力装置の動作の流れを示すフローチャートである。
図5図4のフローチャートのステップS105の内容を説明するための図である。
図6図4のフローチャートのステップS110の内容を説明するための図である。
図7】実施の形態2に係る映像音声出力装置の構成を示すブロック図である。
図8】実施の形態2に係る映像音声出力装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本開示の基礎となった知見)
本発明者らは、「背景技術」の欄において記載した技術に関し、以下の問題が生じることを見出した。
【0011】
上述した2つの出力用端子、すなわち映像音声出力用端子及び音声出力用端子を備えた映像音声出力装置では、表示装置を映像音声出力用端子に接続する必要がある。しかしながら、ユーザが誤って表示装置を音声出力用端子に接続した場合には、映像信号が表示装置に出力されないため、表示装置には何も表示されなくなる。この場合、ユーザは、ケーブルを誤接続したことに気付かずに、映像音声出力装置又は表示装置が故障したと誤解するおそれがある。
【0012】
このようなユーザによるケーブルの誤接続を回避するために、映像音声出力装置の工場出荷時に、音声出力用端子を予めシールで封印する対策が行われている。しかしながら、このような対策方法では、作業員等が音声出力用端子にシールを貼り付ける作業を行う必要があるため、映像音声出力装置の製造工数及び材料コストが増大するという問題が生じる。
【0013】
本開示は、このような知見に基づいてなされたものであり、本発明者らが鋭意検討した結果、ケーブルの誤接続をユーザに通知することができる映像音声出力装置についての着想を得た。
【0014】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0015】
なお、発明者らは、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面及び以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0016】
(実施の形態1)
以下、図1図6を参照しながら、実施の形態1について説明する。
【0017】
[1-1.映像音声出力装置の構成]
まず、図1図3を参照しながら、実施の形態1に係る映像音声出力装置2の構成について説明する。図1は、音声出力用端子24が映像音声出力モードに切り替えられた状態での、実施の形態1に係る映像音声出力装置2の構成を示すブロック図である。図2は、音声出力用端子24が音声出力モードに切り替えられた状態での、実施の形態1に係る映像音声出力装置2の構成を示すブロック図である。図3は、実施の形態1に係る映像音声出力装置2の検出部26の検出結果の一例を示す図である。
【0018】
本実施の形態では、映像音声出力装置2は、例えばBD(Blu-ray(登録商標) Disc)等を再生することにより、映像信号及び音声信号を表示装置4(後述する図5及び図6参照)に出力するためのBDレコーダである。なお、表示装置4は、例えば液晶表示パネル及びスピーカを備えたテレビジョン受像機である。
【0019】
映像音声出力装置2及び表示装置4は、いずれもHDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)(登録商標)機器である。映像音声出力装置2と表示装置4とは、ケーブル6(後述する図5及び図6参照)を介して相互に接続される。ケーブル6は、HDMI(登録商標)規格に準拠した、デジタル信号を伝送するためのHDMI(登録商標)ケーブルである。なお、HDMI(登録商標)規格とは、映像信号及び音声信号をデジタル信号で伝送する通信インタフェースの標準規格である。
【0020】
図1に示すように、映像音声出力装置2は、ディスク部8と、デコーダ部10と、表示制御部12と、映像解像度変換部14と、音声信号取得部16と、映像音声多重化部20と、映像音声出力用端子22と、音声出力用端子24と、検出部26と、切替部28とを備えている。
【0021】
ディスク部8は、例えばBD、DVD(Digital Versatile Disc)及びHDD(Hard Disc Drive)等から映像音声符号化データを読み出す。ディスク部8は、読み出した映像音声符号化データをデコーダ部10に出力する。
【0022】
デコーダ部10は、ディスク部8により読み出された映像音声符号化データから、映像信号及び音声信号を復号する。デコーダ部10は、復号した映像信号を表示制御部12の映像信号取得部32(後述する)に出力する。また、デコーダ部10は、復号した音声信号を音声信号取得部16に出力する。
【0023】
表示制御部12は、OSD(On Screen Display)生成部30(生成部の一例)と、映像信号取得部32とを有している。
【0024】
OSD生成部30は、表示装置4に表示するためのGUI(Graphical User Interface)画像を示す画像信号を生成する。具体的には、OSD生成部30は、音声出力用端子24が映像音声出力モード(後述する)に保持された状態で、検出部26の検出結果が「接続状態2」(後述する)である際に、通知画面34(後述する図5参照)を示す画像信号を生成する。ここで、通知画面34は、ケーブル6の接続状態に関する情報をユーザに通知するためのGUI画像である。また、OSD生成部30は、例えば映像音声出力装置2の初回電源投入時に、初期設定画面36(後述する図6参照)を示す画像信号を生成する。ここで、初期設定画面36は、ユーザが映像音声出力装置2の初期設定を行うためのGUI画像である。OSD生成部30は、生成した画像信号を映像信号取得部32に出力する。
【0025】
映像信号取得部32は、デコーダ部10からの映像信号を取得し、取得した映像信号を映像解像度変換部14に出力する。また、OSD生成部30により画像信号が生成された際には、映像信号取得部32は、デコーダ部10からの映像信号及びOSD生成部30からの画像信号を取得し、取得した画像信号を映像信号に重畳させる。この場合、映像信号取得部32は、画像信号を重畳させた映像信号を、映像解像度変換部14に出力する。
【0026】
映像解像度変換部14は、映像音声出力装置2の初期設定の内容や表示装置4の表示性能情報等に基づいて、映像信号取得部32からの映像信号の解像度を例えば4K(3840×2160ピクセルの解像度)等に変換する。映像解像度変換部14は、解像度を変換した映像信号を、映像音声多重化部20及び切替部28に出力する。
【0027】
音声信号取得部16は、デコーダ部10からの音声信号を取得し、取得した音声信号を映像音声多重化部20及び切替部28に出力する。
【0028】
映像音声多重化部20は、映像解像度変換部14からの映像信号と、音声信号取得部16からの音声信号とを多重化する。映像音声多重化部20は、多重化された映像信号及び音声信号を切替部28に出力する。
【0029】
映像音声出力用端子22は、ケーブル6を接続するためのHDMI(登録商標)端子である。映像音声出力用端子22は、映像音声出力モード(図1及び図2参照)では多重化された映像信号及び音声信号を出力し、映像出力モード(図示せず)では映像信号のみを出力する。なお、映像出力モードでは、映像信号と音声信号とが多重化されないため、映像音声出力用端子22は、音声信号と干渉しない高画質の映像信号を出力することができる。通常の使用状態では、映像音声出力用端子22には、ケーブル6を介して表示装置4が接続される。
【0030】
音声出力用端子24は、ケーブル6を接続するためのHDMI(登録商標)端子である。音声出力用端子24は、映像音声出力モード(図1参照)では多重化された映像信号及び音声信号を出力し、音声出力モード(図2参照)では音声信号のみを出力する。なお、音声出力モードでは、映像信号と音声信号とが多重化されないため、音声出力用端子24は、映像信号と干渉しない高音質の音声信号を出力することができる。通常の使用状態では、音声出力用端子24には、何も接続されないか、ケーブル6を介して例えばオーディオアンプ38(後述する図6参照)等の音響機器が接続される。
【0031】
検出部26は、映像音声出力用端子22及び音声出力用端子24の各々に対するケーブル6の接続状態を検出し、検出結果を切替部28及びOSD生成部30に出力する。なお、検出部26は、例えば表示装置4及びオーディオアンプ38等のHDMI(登録商標)機器からケーブル6を介して出力されてきたホットプラグ信号に基づいて、ケーブル6の接続状態を検出する。また、ケーブル6の接続状態の検出には、ホットプラグ信号以外にも、例えば、物理的な機構によりケーブル6の接続状態を検出する方式や、特定の信号線の電圧状態によってケーブル6の接続状態を検出する方式等を用いても構わない。
【0032】
ここで、図3を参照しながら、検出部26の検出結果について説明する。図3に示すように、検出部26は、ケーブル6が映像音声出力用端子22及び音声出力用端子24のいずれにも接続されていないと検出した場合には、検出結果を「接続状態1」と判定する。また、検出部26は、ケーブル6が音声出力用端子24に接続され且つ映像音声出力用端子22に接続されていないと検出した場合には、検出結果を「接続状態2」と判定する。また、検出部26は、ケーブル6が映像音声出力用端子22に接続され且つ音声出力用端子24に接続されていないと検出した場合には、検出結果を「接続状態3」と判定する。また、検出部26は、ケーブル6が映像音声出力用端子22及び音声出力用端子24の両方に接続されている(すなわち、2本のケーブル6が映像音声出力用端子22及び音声出力用端子24にそれぞれ接続されている)と検出した場合には、検出結果を「接続状態4」と判定する。
【0033】
切替部28は、検出部26の検出結果に基づいて、音声出力用端子24を映像音声出力モード及び音声出力モードのいずれかに切り替える。具体的には、切替部28は、図1に示す映像音声出力モードでは、音声出力用端子24の接続先を映像音声多重化部20に設定し、図2に示す音声出力モードでは、音声出力用端子24の接続先を音声信号取得部16に設定する。切替部28は、映像音声出力装置2の初回電源投入時には、音声出力用端子24を映像音声出力モードに保持する。また、切替部28は、通知画面34が表示装置4に表示された後に、検出部26の検出結果が「接続状態3」又は「接続状態4」となった際に、音声出力用端子24を映像音声出力モードから音声出力モードに切り替える。
【0034】
また、切替部28は、検出部26の検出結果に基づいて、映像音声出力用端子22を映像音声出力モード及び映像出力モードのいずれかに切り替える。具体的には、切替部28は、図1及び図2に示す映像音声出力モードでは、映像音声出力用端子22の接続先を映像音声多重化部20に設定し、図示しない映像出力モードでは、映像音声出力用端子22の接続先を映像解像度変換部14に設定する。切替部28は、検出部26の検出結果が「接続状態1」、「接続状態2」及び「接続状態3」のいずれかである場合に、映像音声出力用端子22を映像音声出力モードに切り替え、検出部26の検出結果が「接続状態4」である場合に、映像音声出力用端子22を映像出力モードに切り替える。なお、切替部28は、検出部26の検出結果に拘らず、映像音声出力用端子22を映像音声出力モードに保持してもよい。
【0035】
[1-2.映像音声出力装置の動作]
次に、図4図6を参照しながら、実施の形態1に係る映像音声出力装置2の動作について説明する。図4は、実施の形態1に係る映像音声出力装置2の動作の流れを示すフローチャートである。図5は、図4のフローチャートのステップS105の内容を説明するための図である。図6は、図4のフローチャートのステップS110の内容を説明するための図である。
【0036】
以下、ユーザが、映像音声出力装置2の購入後に初めて、映像音声出力装置2と表示装置4とをケーブル6を介して接続して映像音声出力装置2の電源を投入し、映像音声出力装置2の初期設定を行う場合について説明する。なお、説明の都合上、以下の説明では、映像音声出力用端子22は、検出部26の検出結果に拘らず、映像音声出力モードに保持されているものとする。
【0037】
図4に示すように、まず、ユーザにより映像音声出力装置2の電源が投入される(S101)。この映像音声出力装置2の初回電源投入時には、切替部28は、音声出力用端子24を映像音声出力モードに保持する(S102)。
【0038】
検出部26は、映像音声出力用端子22及び音声出力用端子24の各々に対するケーブル6の接続状態を検出し(S103)、検出結果が「接続状態1」~「接続状態4」のいずれであるかを判定する(S104)。この時、検出部26は、検出結果をOSD生成部30に出力する。
【0039】
ユーザが表示装置4に接続されたケーブル6を映像音声出力用端子22及び音声出力用端子24のいずれにも接続していないことにより、検出部26が検出結果を「接続状態1」と判定した場合には(S104で「接続状態1」)、上述したステップS103に戻る。
【0040】
また、ステップS104において、ユーザが誤って表示装置4に接続されたケーブル6を音声出力用端子24のみに接続することにより、検出部26が検出結果を「接続状態2」と判定した場合には(S104で「接続状態2」)、OSD生成部30は、検出部26の検出結果に基づいて、通知画面34を示す画像信号を生成する。映像信号取得部32は、OSD生成部30からの画像信号を映像信号に重畳させる。当該画像信号が重畳された映像信号は、音声出力用端子24からケーブル6を介して表示装置4に出力される。すなわち、表示制御部12は、音声出力用端子24からケーブル6を介して表示装置4に出力される映像信号を利用して、通知画面34を表示装置4に表示させる。
【0041】
これにより、図5に示すように、表示装置4には通知画面34が表示される(S105)。通知画面34には、ケーブル6の接続状態に関する情報として、例えばケーブル6を音声出力用端子24から映像音声出力用端子22に正しく接続し直すようにユーザに促すためのメッセージ等が表示される。図5に示す通知画面34において、「映像出力(映像・音声)端子」は映像音声出力用端子22に対応し、「音声出力端子」は音声出力用端子24に対応している。なお、通知画面34が表示装置4に表示されると同時に、警告音が表示装置4のスピーカから出力されるようにしてもよい。ユーザは、表示装置4に表示された通知画面34を見ることにより、ケーブル6を誤接続したことに気付くことができる。
【0042】
その後、ユーザは、表示装置4に接続されたケーブル6を音声出力用端子24から取り外し、取り外したケーブル6を映像音声出力用端子22に接続し直す。この時、ユーザは、表示装置4に接続されたケーブル6を映像音声出力用端子22に接続し直すとともに、オーディオアンプ38に接続された別のケーブル6を音声出力用端子24に接続してもよい。
【0043】
検出部26は、映像音声出力用端子22及び音声出力用端子24の各々に対するケーブル6の接続状態を再度検出し(S106)、検出結果が「接続状態1」~「接続状態4」のいずれであるかを判定する(S107)。この時、検出部26は、検出結果を切替部28及びOSD生成部30に出力する。
【0044】
ユーザが、表示装置4に接続されたケーブル6を音声出力用端子24から取り外し、取り外したケーブル6を映像音声出力用端子22に接続し直さないことにより、検出部26が検出結果を「接続状態1」と判定した場合には(S107で「接続状態1又は2」)、上述したステップS106に戻る。
【0045】
また、ステップS107において、ユーザが、表示装置4に接続されたケーブル6を音声出力用端子24から取り外さないことにより、検出部26が検出結果を「接続状態2」と判定した場合には(S107で「接続状態1又は2」)、上述したステップS106に戻る。
【0046】
また、ステップS107において、図6に示すように、ユーザが、表示装置4に接続されたケーブル6を音声出力用端子24から取り外し、取り外したケーブル6を映像音声出力用端子22に正しく接続し直すとともに、音声出力用端子24にはケーブル6を接続しないことにより、検出部26が検出結果を「接続状態3」と判定した場合には(S107で「接続状態3又は4」)、OSD生成部30は、検出部26の検出結果に基づいて、通知画面34を示す画像信号の生成を停止する。これにより、表示装置4には通知画面34が非表示となる(S108)。また、切替部28は、検出部26の検出結果に基づいて、音声出力用端子24を映像音声出力モードから音声出力モードに切り替える(S109)。なお、切替部28が音声出力用端子24を映像音声出力モードから音声出力モードに切り替えた後に、表示装置4において通知画面34を非表示にさせるようにしてもよい。
【0047】
その後、OSD生成部30は、初期設定画面36を示す画像信号を生成する。映像信号取得部32は、OSD生成部30からの画像信号を映像信号に重畳させる。当該画像信号が重畳された映像信号は、映像音声出力用端子22からケーブル6を介して表示装置4に出力される。
【0048】
これにより、図6に示すように、表示装置4には初期設定画面36が表示され(S110)、処理が終了する。初期設定画面36には、映像音声出力装置2の初期設定を行うための各種メニューが表示される。
【0049】
上述したステップS107に戻り、図6に示すように、ユーザが、表示装置4に接続されたケーブル6を音声出力用端子24から取り外し、取り外したケーブル6を映像音声出力用端子22に正しく接続し直すとともに、オーディオアンプ38に接続された別のケーブル6を音声出力用端子24に接続したことにより、検出部26が検出結果を「接続状態4」と判定した場合には(S107で「接続状態3又は4」)、上述と同様にステップS108~S110が実行される。
【0050】
また、上述したステップS104に戻り、ユーザが表示装置4に接続されたケーブル6を映像音声出力用端子22に接続する、あるいは、ユーザが表示装置4に接続されたケーブル6を映像音声出力用端子22に接続するとともに、オーディオアンプ38に接続された別のケーブル6を音声出力用端子24に接続することにより、検出部26が検出結果を「接続状態3」又は「接続状態4」と判定した場合には(S104で「接続状態3又は4」)、上述したステップS109に進む。
【0051】
[1-3.効果]
上述したように、本実施の形態では、映像音声出力装置2は、表示装置4とケーブル6を介して接続される。映像音声出力装置2は、ケーブル6を接続可能であり、多重化された映像信号及び音声信号を出力する映像音声出力用端子22と、ケーブル6を接続可能であり、映像音声出力モードでは多重化された映像信号及び音声信号を出力し、音声出力モードでは音声信号を出力する音声出力用端子24と、映像音声出力用端子22及び音声出力用端子24の各々に対するケーブル6の接続状態を検出する検出部26と、検出部26の検出結果に基づいて、音声出力用端子24を映像音声出力モード及び音声出力モードのいずれかに切り替える切替部28と、検出部26によりケーブル6が音声出力用端子24に接続され且つ映像音声出力用端子22に接続されていないと検出された場合であって、切替部28が音声出力用端子24を映像音声出力モードに保持する際に、音声出力用端子24からケーブル6を介して表示装置4に出力される映像信号を利用して、ケーブル6の接続状態に関する情報をユーザに通知するための通知画面34を表示装置4に表示させる表示制御部12とを備える。切替部28は、検出部26によりケーブル6が映像音声出力用端子22に接続されたと検出された際に、音声出力用端子24を映像音声出力モードから音声出力モードに切り替える。
【0052】
これによれば、例えば映像音声出力装置2の初回電源投入時に、音声出力用端子24は映像音声出力モードに保持される。これにより、ユーザが表示装置4に接続されたケーブル6を音声出力用端子24に誤接続した際に、音声出力用端子24からケーブル6を介して表示装置4に出力される映像信号を利用して、通知画面34を表示装置4に表示させることができる。その結果、ケーブル6の誤接続をユーザに通知することができ、ケーブル6を正しく接続し直すことをユーザに促すことができる。さらに、ユーザがケーブル6を正しく接続し直した際に、切替部28は音声出力用端子24を映像音声出力モードから音声出力モードに切り替えるので、音声出力用端子24から高音質の音声信号を出力させることができる。
【0053】
また、本実施の形態において、切替部28は、映像音声出力装置2の電源投入時に、音声出力用端子24を映像音声出力モードに保持し、検出部26は、切替部28が音声出力用端子24を映像音声出力モードに保持した状態で、ケーブル6の接続状態を検出する。
【0054】
これによれば、例えば映像音声出力装置2の初回電源投入時に、ユーザが表示装置4に接続されたケーブル6を音声出力用端子24に誤接続した際に、通知画面34を表示装置4に表示させることができる。
【0055】
また、本実施の形態において、表示制御部12は、通知画面34を示す画像信号を生成するOSD生成部30と、映像信号を取得する映像信号取得部32とを有する。映像信号取得部32は、OSD生成部30により画像信号が生成された際に、当該画像信号を、映像音声出力モードに保持された音声出力用端子24に供給するための映像信号に重畳させる。
【0056】
これによれば、通知画面34を示す画像信号を映像信号に重畳させることにより、通知画面34を表示装置4に容易に表示させることができる。
【0057】
また、本実施の形態において、映像音声出力装置2は、さらに、音声信号を取得する音声信号取得部16と、映像信号取得部32からの映像信号及び音声信号取得部16からの音声信号を多重化する映像音声多重化部20とを備える。切替部28は、映像音声出力モードでは、映像音声出力用端子22及び音声出力用端子24の各々の接続先を映像音声多重化部20に設定する。また、切替部28は、音声出力モードでは、映像音声出力用端子22の接続先を映像音声多重化部20に設定し、且つ、音声出力用端子24の接続先を音声信号取得部16に設定する。
【0058】
これによれば、比較的簡単な構成で、音声出力用端子24を映像音声出力モード及び音声出力モードのいずれかに切り替えることができる。
【0059】
また、本実施の形態では、制御方法は、表示装置4とケーブル6を介して接続される映像音声出力装置2の制御方法である。映像音声出力装置2は、ケーブル6を接続可能であり、多重化された映像信号及び音声信号を出力する映像音声出力用端子22と、ケーブル6を接続可能であり、映像音声出力モードでは多重化された映像信号及び音声信号を出力し、音声出力モードでは音声信号を出力する音声出力用端子24とを備える。制御方法は、映像音声出力用端子22及び音声出力用端子24の各々に対するケーブル6の接続状態を検出するステップと、ケーブル6が音声出力用端子24に接続され且つ映像音声出力用端子22に接続されていないと検出された場合であって、切替部28が音声出力用端子24を映像音声出力モードに保持する際に、音声出力用端子24からケーブル6を介して表示装置4に出力される映像信号を利用して、ケーブル6の接続状態に関する情報をユーザに通知するための通知画面34を表示装置4に表示させるステップと、ケーブル6が映像音声出力用端子22に接続されたと検出された際に、音声出力用端子24を映像音声出力モードから音声出力モードに切り替えるステップとを含む。
【0060】
これによれば、上述と同様に、ケーブル6の誤接続をユーザに通知することができる。
【0061】
(実施の形態2)
[2-1.映像音声出力装置の構成]
次に、図7を参照しながら、実施の形態2に係る映像音声出力装置2Aの構成について説明する。図7は、実施の形態2に係る映像音声出力装置2Aの構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態では、上記実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0062】
図7に示すように、本実施の形態の映像音声出力装置2Aでは、切替部28Aの処理が上記実施の形態1と異なっている。具体的には、切替部28Aは、音声出力用端子24が音声出力モードに保持された状態で、検出部26によりケーブル6(図5参照)の接続状態が変化したと検出された際に、音声出力用端子24を音声出力モードから映像音声出力モードに切り替える。ここで、「ケーブル6の接続状態が変化した」とは、例えば、検出部26の検出結果が「接続状態3」又は「接続状態4」から「接続状態2」へ変化した場合を意味する。
【0063】
[2-2.映像音声出力装置の動作]
次に、図8を参照しながら、実施の形態2に係る映像音声出力装置2Aの動作について説明する。図8は、実施の形態2に係る映像音声出力装置2Aの動作の流れを示すフローチャートである。なお、図8のフローチャートにおいて、上記実施の形態1で説明した図4のフローチャートと同一の処理には同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0064】
以下、映像音声出力装置2の初期設定完了後において、少なくとも表示装置4(図5参照)に接続されたケーブル6が映像音声出力用端子22に接続されており、且つ、音声出力用端子24が音声出力モードに保持されている場合について説明する。
【0065】
図8に示すように、例えばユーザが表示装置4に接続されたケーブル6を映像音声出力用端子22から取り外して、ケーブル6を接続し直すなどすることにより、ケーブル6の接続状態が変化する(S201)。
【0066】
検出部26は、映像音声出力用端子22及び音声出力用端子24の各々に対するケーブル6の接続状態を検出し(S202)、検出結果が「接続状態1」~「接続状態4」のいずれであるかを判定する(S203)。
【0067】
ユーザが取り外したケーブル6を映像音声出力用端子22及び音声出力用端子24のいずれにも接続していないことにより、検出部26が検出結果を「接続状態1」と判定した場合には(ステップS203で「接続状態1」)、上述したステップS202に戻る。
【0068】
また、ステップS203において、ユーザが取り外したケーブル6を音声出力用端子24に誤接続することにより、検出部26が検出結果を「接続状態2」と判定した場合には(ステップS203で「接続状態2」)、切替部28Aは、検出部26の検出結果に基づいて、音声出力用端子24を音声出力モードから映像音声出力モードに切り替える(S204)。その後、上記実施の形態1と同様に、ステップS105~S109が実行される。ステップS109の実行後、処理が終了する。
【0069】
上述したステップS203に戻り、ユーザが取り外したケーブル6を映像音声出力用端子22に接続する、あるいは、ユーザが取り外したケーブル6を映像音声出力用端子22に接続するとともに、オーディオアンプ38(図6参照)に接続された別のケーブル6を音声出力用端子24に接続することにより、検出部26が検出結果を「接続状態3」又は「接続状態4」と判定した場合には(S203で「接続状態3又は4」)、処理が終了する。
【0070】
[2-3.効果]
上述したように、本実施の形態では、切替部28Aは、音声出力用端子24が音声出力モードに保持された状態で、検出部26によりケーブル6の接続状態が変化したと検出された場合であって、検出部26によりケーブル6が音声出力用端子24に接続され且つ映像音声出力用端子22に接続されていないと検出された際に、音声出力用端子24を音声出力モードから映像音声出力モードに切り替える。
【0071】
これによれば、例えばケーブル6の接続状態が変化した結果、ユーザが表示装置4に接続されたケーブル6を音声出力用端子24に誤接続した際に、通知画面34を表示装置4に表示させることができる。
【0072】
(変形例等)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、上記各実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記各実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0073】
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0074】
上記各実施の形態では、映像音声出力装置2(2A)をBDレコーダで構成したが、これに限定されず、例えばゲーム機器等で構成してもよい。
【0075】
また、上記各実施の形態では、表示装置4をテレビジョン受像機で構成したが、これに限定されず、例えばプロジェクタ等で構成してもよい。
【0076】
また、上記各実施の形態では、検出部26は、ホットプラグ信号に基づいてケーブル6の接続状態を検出したが、これに限定されず、例えば機械スイッチ又は光学スイッチ等を用いてケーブル6の接続状態を検出してもよい。
【0077】
また、上記実施の形態1では、切替部28は、映像音声出力装置2の初回電源投入時に、音声出力用端子24を映像音声出力モードに保持したが、これに限定されず、例えば映像音声出力装置2の電源を2回目以降投入する毎に、音声出力用端子24を映像音声出力モードに保持してもよい。
【0078】
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0079】
また、上記各実施の形態に係る映像音声出力装置2(2A)の機能の一部又は全てを、CPU等のプロセッサがプログラムを実行することにより実現してもよい。
【0080】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。
【0081】
したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0082】
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本開示の映像音声出力装置は、例えばテレビジョン受像機とケーブルを介して接続されるBDレコーダ等として適用可能である。
【符号の説明】
【0084】
2,2A 映像音声出力装置
4 表示装置
6 ケーブル
8 ディスク部
10 デコーダ部
12 表示制御部
14 映像解像度変換部
16 音声信号取得部
20 映像音声多重化部
22 映像音声出力用端子
24 音声出力用端子
26 検出部
28,28A 切替部
30 OSD生成部
32 映像信号取得部
34 通知画面
36 初期設定画面
38 オーディオアンプ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8