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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-08
(45)【発行日】2023-06-16
(54)【発明の名称】遊技者離席報知システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20230609BHJP
【FI】
A63F7/02 328
A63F7/02 350Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019053252
(22)【出願日】2019-03-20
(65)【公開番号】P2020151241
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2022-03-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000101204
【氏名又は名称】株式会社oneA
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】賀村 晃弥
(72)【発明者】
【氏名】川元 敬太
【審査官】平井 隼人
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-117427(JP,A)
【文献】特開平10-127906(JP,A)
【文献】特開2015-104601(JP,A)
【文献】特開2013-048771(JP,A)
【文献】特開2005-160776(JP,A)
【文献】特開2017-144193(JP,A)
【文献】特開2016-063911(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技場に設置された遊技機に対応して設置される離席監視装置を備え、離席監視装置は、鍵体を配置可能な鍵体配置部と、鍵体配置部に対する鍵体の有無の判断及び鍵体配置部に配置された鍵体が予め登録された鍵体であるか否かの判断を行う制御部と、を含み、制御部は、予め登録された鍵体が鍵体配置部に無いと判断した場合、遊技者が離席中である旨を報知するための離席報知信号を出力し、鍵体配置部に配置された鍵体が予め登録された鍵体と一致しない場合、異なる遊技機である旨を報知するための誤認報知信号を出力することを特徴とする遊技者離席報知システム。
【請求項2】
制御部は、遊技機に隣接して設置された遊技媒体貸出装置であって、遊技機で遊技をするための遊技媒体を貸し出すための遊技媒体貸出装置に対して通信可能に構成され、予め登録された鍵体が鍵体配置部に無いと判断した場合、遊技媒体貸出装置に向けて遊技媒体の貸し出しを停止させるための停止指示信号を出力する請求項1に記載の遊技者離席報知システム。
【請求項3】
制御部は、遊技機に対する操作の有無を判断可能に構成され、予め登録された鍵体が鍵体配置部に無いと判断した状態で、遊技機が操作されたと判断した場合に、他の遊技者が遊技機を操作している旨を報知するための誤操作警告信号を出力する請求項1又は請求項2に記載の遊技者離席報知システム。
【請求項4】
離席監視装置は、遊技者の離席理由を選択するための選択手段を更に含み、制御部は、選択手段によって選択された離席理由に応じた離席許容時間を抽出し、該離席許容時間及び該離席許容時間に関連する情報の少なくとも何れか一方を報知するための離席情報信号を出力する請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の遊技者離席報知システム。
【請求項5】
離席監視装置から離れた位置に設置される情報提示装置を更に備え、情報提示装置は、離席監視装置の制御部に対して直接的又は間接的に通信可能な遠隔制御部と、遠隔制御部に電気的に接続された鍵体認識部であって、遊技者の所持する鍵体を認識可能な鍵体認識部と、離席に関する情報を報知する情報報知手段とを含み、遠隔制御部は、鍵体認識部が鍵体を認識したときに、該認識した鍵体と対応する離席監視装置と通信し、該離席監視装置から出力された離席情報信号に基づいて離席許容時間及び該離席許容時間に関連する情報の少なくとも何れか一方を情報報知手段に報知させる請求項4に記載の遊技者離席報知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機で遊技をしている遊技者が離席中である旨を報知するための遊技者離席報知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機やスロットマシン等の遊技機の設置された遊技場では、遊技者が長時間に亘って遊技をすることがある。このような遊技者は、トイレ休憩や食事休憩等の種々の理由で遊技機から離れることがある。なお、本願では、理由を問わず、遊技者が遊技中の遊技機(席)から離れることを「離席」ということとする。
【0003】
通常、遊技者が離席する際、遊技者は、予め遊技場の係員(ホールスタッフともいう)を呼び、遊技者が離席中である旨(特定の遊技者が遊技機を専有している旨)を係員に表示して貰う。
【0004】
この遊技者が離席中である旨の表示は、遊技場毎に態様が異なり、例えば、遊技機に対応してその都度設置される表示札によって表示される場合や、遊技機又は呼出装置に設けられたモニター等によって表示される場合等がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
これにより、離席中である旨(特定の遊技者が遊技機を専有している旨)を遊技機に対応させて報知できるため、離席中の遊技機に対して他の遊技者が遊技をすることを抑制乃至防止できる。従って、特定の遊技者が遊技機(席)に戻ってきたときに、該遊技者が同じ遊技機で遊技を再開することができる。
【0006】
しかしながら、上記のような遊技場では、遊技者が離席する際、遊技者は、予め呼び出した係員が来るまで待たなければならない。そのため、遊技者に急用が生じて直ちに離席しなければならないとき等に不都合が生じる。
【0007】
また、遊技者の中には、係員を呼ぶことを知らない遊技者や、係員が来るのを待つことのできない遊技者が存在し、このような遊技者は、離席中である旨の表示がされない状態で離席してしまうことがある。このような場合、離席中の遊技機に対して他の遊技者が遊技を開始してしまい、元の遊技機(席)に戻ってきた遊技者との間でトラブルが発生する虞がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開平8―196731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、遊技者の意思で自由に離席することができ、離席中の遊技機に対して他の遊技者が遊技をすることを抑制乃至防止することのできる遊技者離席報知システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る遊技者離席報知システムは、遊技場に設置された遊技機に対応して設置される離席監視装置を備え、離席監視装置は、鍵体を配置可能な鍵体配置部と、鍵体配置部に対する鍵体の有無の判断及び鍵体配置部に配置された鍵体が予め登録された鍵体であるか否かの判断を行う制御部と、を含み、制御部は、予め登録された鍵体が鍵体配置部に無いと判断した場合、遊技者が離席中である旨を報知するための離席報知信号を出力することを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、遊技機で遊技をしている遊技者が離席する際に、離席監視装置の鍵体配置部に配置された鍵体を持って離席すれば、予め登録された鍵体が鍵体配置部には無い状態になる。
【0012】
これに伴い、制御部は、予め登録された鍵体が鍵体配置部に無いと判断し、離席報知信号を出力する。従って、制御部からの離席報知信号に基づき、報知手段による報知が可能となる。これにより、他の遊技者に対して離席中である旨を報知できる。
【0013】
また、他の遊技者が他の遊技機に対応する鍵体を所持している場合、他の遊技者が誤って自身の鍵体を鍵体配置部に配置する可能性があるが、他の遊技者の所持する鍵体は、予め登録された鍵体ではない。
【0014】
従って、他の遊技者が誤って自身の鍵体を鍵体配置部に配置した場合、制御部は、予め登録された鍵体が鍵体配置部に無いと判断し、離席報知信号を出力する。従って、制御部からの離席報知信号に基づき、報知手段が報知する、或いは報知を続行する。これにより、他の遊技者に対して離席中である旨を報知できる。
【0015】
このように、本発明に係る遊技者離席報知システムによれば、遊技者が係員を呼び出したり、係員の到着を待ったりすることなく、離席中である旨を報知できるため、他の遊技者が、離席中の遊技機で遊技をすることが抑制乃至防止される。
【0016】
本発明の一態様として、制御部は、遊技機に隣接して設置された遊技媒体貸出装置であって、遊技機で遊技をするための遊技媒体を貸し出すための遊技媒体貸出装置に対して通信可能に構成され、予め登録された鍵体が鍵体配置部に無いと判断した場合、遊技媒体貸出装置に向けて遊技媒体の貸し出しを停止させるための停止指示信号を出力するようにしてもよい。
【0017】
上記構成によれば、遊技者が鍵体を持って離席している状態において、制御部は、予め登録された鍵体が鍵体配置部に無いと判断し、遊技媒体貸出装置に向けて遊技媒体の貸し出しを停止させるための停止指示信号を出力する。従って、制御部からの停止指示信号に基づき、遊技媒体貸出装置による遊技媒体の貸し出しの停止が可能となる。
【0018】
これにより、離席中に遊技機に対応する遊技媒体貸出装置から遊技媒体が貸し出されてしまうことを阻止することができる。すなわち、他の遊技者が遊技媒体貸出装置から遊技媒体を借り受け、離席中の遊技機で遊技を開始することが抑制乃至防止される。
【0019】
また、他の遊技者が他の遊技機に対応する鍵体を持っている場合、誤ってこの鍵体を鍵体配置部に配置しても、その鍵体は予め登録された鍵体ではないため、制御部は、予め登録された鍵体が鍵体配置部に無いと判断し、遊技媒体貸出装置に向けて遊技媒体の貸し出しを停止させるための停止指示信号を出力する。
【0020】
従って、制御部からの停止指示信号に基づいて遊技媒体貸出装置が遊技媒体の貸し出しを停止する、或いは貸し出しの停止を続行する。
【0021】
これにより、離席中に遊技機に対応する遊技媒体貸出装置から遊技媒体が貸し出されてしまうことを阻止することができる。すなわち、他の遊技者が遊技媒体貸出装置から遊技媒体を借り受け、離席中の遊技機で遊技を開始することが抑制乃至防止される。
【0022】
本発明の他態様として、制御部は、遊技機に対する操作の有無を判断可能に構成され、予め登録された鍵体が鍵体配置部に無いと判断した状態で、遊技機が操作されたと判断した場合に、他の遊技者が遊技機を操作している旨を報知するための誤操作警告信号を出力するようにしてもよい。
【0023】
上記構成によれば、制御部は、予め登録された鍵体が鍵体配置部に無いと判断した状態、すなわち、遊技者が離席中と判断した状態で、遊技機が操作されたと判断した場合に、他の遊技者が遊技機を操作している旨を報知するための誤操作警告信号を出力する。従って、制御部からの誤操作警告信号に基づき、報知手段による報知が可能となる。これにより、他の遊技者に対して権限のない遊技機で遊技をしようとしている旨を報知することができる。
【0024】
本発明の別の態様として、離席監視装置は、遊技者の離席理由を選択するための選択手段を更に含み、制御部は、選択手段によって選択された離席理由に応じた離席許容時間を抽出し、該離席許容時間及び該離席許容時間に関連する情報の少なくとも何れか一方を報知するための離席情報信号を出力するようにしてもよい。
【0025】
上記構成によれば、離席監視装置が遊技者の離席理由を選択するための選択手段を含むため、遊技者が離席する際に選択手段で自身の離席理由を選択できる。この遊技者の選択を前提に、制御部は、選択手段によって選択された離席理由に応じた離席許容時間を抽出し、該離席許容時間及び該離席許容時間に関連する情報の少なくとも何れか一方を報知するための離席情報信号を出力する。
【0026】
従って、制御部からの離席情報信号に基づき、遊技者に対する離席許容時間等についての報知手段による報知が可能となる。これにより、離席中の遊技者は、自身の離席許容時間を把握したり、離席許容時間に関連する情報(例えば、離席許容時間までの残り時間)を把握したりすることができる。
【0027】
この場合、離席監視装置から離れた位置に設置される情報提示装置を更に備え、情報提示装置は、離席監視装置の制御部に対して直接的又は間接的に通信可能な遠隔制御部と、遠隔制御部に電気的に接続された鍵体認識部であって、遊技者の所持する鍵体を認識可能な鍵体認識部と、離席に関する情報を報知する情報報知手段とを含み、遠隔制御部は、鍵体認識部が鍵体を認識したときに、該認識した鍵体と対応する離席監視装置と通信し、該離席監視装置から出力された離席情報信号に基づいて離席許容時間及び該離席許容時間に関連する情報の少なくとも何れか一方を情報報知手段に報知させるようにしてもよい。
【0028】
このようにすれば、離席中の遊技者が遊技機から離れた場所にいても、遊技機から離れた場所にある情報提示装置(情報報知手段)の報知により、離席中の遊技者は、自身の離席許容時間を把握したり、離席許容時間に関連する情報(例えば、離席許容時間までの残り時間)を把握したりすることができる。
【0029】
具体的には、情報提示装置は、遊技機から離れた位置に設置されるため、遊技者は、離席中の遊技機から離れた場所に居るときに、近くの情報提示装置にアクセスできる。そして、遠隔制御部は、鍵体認識部が鍵体を認識したときに、該認識した鍵体と対応する離席監視装置と通信するため、離席中の遊技機に対応した離席情報信号を取得する。
【0030】
これに伴って、情報報知手段は、遠隔制御部の指示により、離席情報信号に基づく離席許容時間及び該離席許容時間に関連する情報の少なくとも何れか一方を報知する。これにより、離席中の遊技者は、遊技機に戻ることなく、自身の離席許容時間を把握したり、離席許容時間に関連する情報(例えば、離席許容時間までの残り時間)を把握したりすることができる。
【発明の効果】
【0031】
以上のように、本発明によれば、遊技者の意思で自由に離席することができ、離席中の遊技機に対して他の遊技者が遊技をすることを抑制乃至防止することができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1図1は、本発明の第一実施形態に係る遊技者離席報知システムを採用した遊技場の説明図である。
図2図2は、第一実施形態に係る遊技者離席報知システムを含んだ遊技場内のシステムの概略ブロック図である。
図3図3は、第一実施形態に係る遊技者離席報知システムの離席監視装置の概略ブロック図である。
図4図4は、第一実施形態に係る遊技者離席報知システムの処理フロー図である。
図5図5は、本発明の第二実施形態に係る遊技者離席報知システムを含んだ遊技場内のシステムの概略ブロック図である。
図6図6は、第二実施形態に係る遊技者離席報知システムの離席監視装置の概略ブロック図である。
図7図7は、第二実施形態に係る遊技者離席報知システムの情報提示装置の概略ブロック図である。
図8図8は、本発明の他実施形態に係る遊技者離席報知システムの離席監視装置の概略ブロック図である。
図9図9は、本発明の別の実施形態に係る遊技者離席報知システムの離席監視装置の概略ブロック図である。
図10図10は、本発明のさらに別の実施形態に係る遊技者離席報知システムを含んだ遊技場内のシステムの概略ブロック図である。
図11図11は、図10の遊技者離席報知システムの離席監視装置の概略ブロック図である。
図12図12は、図10の遊技者離席報知システムの情報提示装置の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の第一実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
【0034】
まず、本実施形態に係る遊技者離席報知システムの説明に先立ち、該遊技者離席報知システムが前提とする遊技場について概略説明する。
【0035】
図1に示す如く、遊技場Hは、パチンコ機やスロットマシン等の複数の遊技機1が一群となった遊技機群(いわゆる、遊技島)Gを有する。遊技島Gには、遊技機1で遊技をするための遊技媒体を貸し出すための遊技媒体貸出装置2や、遊技者が遊技場Hの係員を呼び出すための呼出装置3が含まれる。なお、図1に示す遊技島Gにおいて、遊技機1としてパチンコ機が設置されている。
【0036】
遊技媒体貸出装置2及び呼出装置3は、遊技機1毎に配置される。一般的に、遊技島Gに含まれる複数の遊技機1は、横方向に間隔をあけて横並びに配置される。これに伴い、遊技媒体貸出装置2は、対応する遊技機1に対して横並びに隣接して配置される。これに対し、呼出装置3は、対応する遊技機1の上方位置に配置される。
【0037】
本実施形態で例示する遊技場Hにおいて、呼出装置3は、遊技機1と通信可能に接続される(図2参照)。これにより、呼出装置3は、対応する遊技機1から遊技に関する情報(以下、遊技情報という)を取得する。これに伴い、呼出装置3は、遊技情報やこれに関連する情報を報知するための報知手段30を備える。図1に示す呼出装置3は、報知手段30として、画像を表示するモニター31と、図示しない音声出力装置とを含む。また、図1に示す呼出装置3は、報知手段30として、発光によって報知を行う発光部32を備える。
【0038】
なお、一般的な遊技場Hでは、遊技機1の稼働率の低下を防止することを目的に、遊技者に対する離席許容時間(遊技者に対して離席を認める時間)が決められている。多くの遊技場では、遊技者の離席理由に応じた離席許容時間(遊技者に対して離席を認める時間)が決められている。
【0039】
これに伴い、遊技者の離席時間が離席許容時間を超えた場合、遊技機1を他の遊技者に対して開放する処理(例えば、遊技機1に残った遊技媒体の払い出しや、遊技媒体貸出装置2に残った有価媒体の払い出しを行って、払い出した遊技媒体や有価媒体を遊技場Hが離席中の遊技者に返還する目的で、遊技場H側で一時預かりするといった係員の処理)が行われる。
【0040】
一般的な遊技場Hは、以上のような構成を備える。本実施形態に係る遊技者離席報知システム4は、上述のような一般的な遊技場Hを対象とする。本実施形態に係る遊技者離席報知システム4は、遊技場Hに設置された遊技機1に対応して設置される離席監視装置40を備える。すなわち、遊技者離席報知システム4は、それぞれが複数の遊技機1のそれぞれに対応して配置される複数の離席監視装置40を備える。
【0041】
本実施形態において、複数の離席監視装置40は、同一の構成を有する。図2に示す如く、離席監視装置40は、対応する遊技機1に通信可能な呼出装置3に対して通信可能に接続される。また、離席監視装置40は、対応する遊技機1に対応する遊技媒体貸出装置2に対しても通信可能に接続される。
【0042】
より具体的に説明すると、離席監視装置40は、図3に示す如く、鍵体400を配置可能な鍵体配置部401と、鍵体配置部401に対する鍵体400の有無の判断及び鍵体配置部401に配置された鍵体400が予め登録された鍵体400であるか否かの判断を行う制御部402と、を含む。
【0043】
本実施形態において、離席監視装置40は、対応する遊技機1が離席中である旨を少なくとも報知するための報知手段403をさらに含む。また、離席監視装置40は、遊技者が離席の理由を選択するための選択手段404をさらに含む。さらに、本実施形態に係る離席監視装置40は、制御部402に接続された通信ポート405であって、外部との通信を行うための通信ポート405をさらに含む。
【0044】
本実施形態において、鍵体400にはカードキーが採用される。これに伴い、鍵体配置部401は、カードキーを差し込んだ状態で配置できるようになっている(図1参照)。
【0045】
これに伴い、離席監視装置40は、鍵体配置部401に配置された鍵体400を認識する認識部406を含む。本実施形態において、鍵体400にカードキーが採用されるため、認識部406は、鍵体配置部401に配置された鍵体400(カードキー)と重なる位置に配置される(図1参照)。
【0046】
本実施形態において、鍵体400(カードキー)は、ICカードである。これに伴い、認識部406には、鍵体400(ICカード)を読み取るリーダー、又は鍵体400(ICカード)に対して読み書きするリード/ライト装置が採用される。すなわち、離席監視装置40の鍵体400の認識には、鍵体400及び認識部406が近距離通信を行う、いわゆる、NFC(近距離無線通信規格)が採用される。認識部406は、制御部402に接続され、認識した鍵体400の情報を制御部402に送るようになっている。
【0047】
制御部402は、図示しない演算部と、図示しない記憶部とを備える。記憶部は、該離席監視装置40を作動させるためにプログラムや、鍵体400に関する情報を記憶する。
【0048】
また、記憶部は、離席中である旨を報知するための報知態様を報知情報として記憶する。さらに、記憶部は、離席許容時間(遊技者に対して許容される離席の時間)を離席情報として記憶する。本実施形態において、報知情報及び離席情報には、画像情報や、音声情報が含まれる。
【0049】
本実施形態において、記憶部は、複数種類の離席理由と、各離席理由に対応した複数の報知情報とを互いに関連づけて記憶する。また、記憶部は、複数種類の離席理由と、各離席理由に対応した複数の離席情報とを互いに関連づけて記憶する。演算部及び記憶部は、互いに接続され、演算部は、記憶部に記憶されたプログラムに基づいて、遊技者の離席の監視や報知等についての処理を行う。
【0050】
報知手段403は、外部に向けて離席中である旨を報知可能に構成される。報知手段403には、画像を表示する表示部403aと、音声出力する音声出力部403bとが含まれる。本実施形態において、報知手段403には、表示部403a及び音声出力部403bに加え、発光によって報知を行う発光報知部403cが含まれる。これに伴い、本実施形態において、制御部402の記憶部に記憶される報知情報(報知態様)には、画像情報及び音声情報の他、発光パターンについての発光情報等が含まれる。
【0051】
表示部403a、音声出力部403b及び発光報知部403cは、制御部402に接続される。これに伴い、表示部403aは、制御部402による処理(指示)に基づき、離席中である旨を画像によって報知する。音声出力部403bは、制御部402による処理(指示)に基づき、離席中である旨を音声によって報知する。また、発光報知部403cは、制御部402による処理(指示)に基づき、離席中である旨を発光によって報知する。
【0052】
本実施形態において、表示部403aには、パネル型のモニターが採用されている。すなわち、表示部403aには、液晶パネル又は有機ELパネルが採用される。
【0053】
選択手段404には、機械式スイッチやタッチパネル式スイッチが採用可能である。本実施形態において、選択手段404は、表示部403aに重ね合わされて配置されるタッチパネル式スイッチが採用される。これにより、表示部403aに表示に応じて遊技者がタッチパネル式スイッチをタッチ操作することで、遊技者が自身の離席理由を選択できるようになっている。
【0054】
通信ポート405には、呼出装置3が接続される。すなわち、呼出装置3は、通信ポート405を介して離席監視装置40の制御部402に接続される。本実施形態において、呼出装置3の報知手段30(モニター31、音声出力装置、発光部32)は、当該遊技者離席報知システム4の報知手段に兼用されている。すなわち、呼出装置3は、制御部402の指示に従い、自身の報知手段30(モニター31、音声出力装置、発光部32)に離席中である旨を表示する。
【0055】
本実施形態において、通信ポート405には、呼出装置3の他、遊技媒体貸出装置2が接続される。すなわち、遊技媒体貸出装置2は、通信ポート405を介して離席監視装置40の制御部402に接続される。
【0056】
これに伴い、遊技媒体貸出装置2は、離席監視装置40の制御部402の指示(出力信号)に応じ、遊技媒体の貸し出しを禁止する。本実施形態において、遊技媒体貸出装置2は、遊技媒体の貸し出しの禁止に併せ、遊技媒体や有価媒体の払い出しも禁止する。
【0057】
本実施形態に係る遊技者離席報知システム4は、以上の通りである。次に、遊技者離席報知システム4の作動について、図4を参照しつつ説明する。なお、以下の作動に関する説明は、鍵体配置部401に正の鍵体400(遊技機1と対応づけられた鍵体400であって、制御部402に予め登録された鍵体400)が配置され、遊技者が遊技をしている状態からの説明である。
【0058】
遊技者離席報知システム4(離席監視装置40)において、制御部402は、遊技者の離席の意思表示の有無を監視する。すなわち、制御部402は、遊技者による選択手段(タッチパネル式スイッチ)404の操作の有無を監視する(S1)。
【0059】
本実施形態において、制御部402は、遊技者による選択手段(タッチパネル式スイッチ)404の操作の有無として、遊技者による離席理由の選択の有無を監視する(S1)。
【0060】
そして、遊技者が選択手段404を操作すると(S1で有)、制御部402は、記憶部に記憶された情報の中から、報知情報(報知態様)及び離席情報(離席許容時間)を抽出する(S2)。
【0061】
本実施形態では、遊技者が選択手段404によって離席理由を選択すると(S1で有)、制御部402は、記憶部に記憶された複数の報知態様(報知情報)及び複数の離席許容時間(離席情報)の中から、遊技者が選択した離席理由に対応する報知態様(報知情報)及び離席許容時間(離席情報)を抽出する(S2)。
【0062】
本実施形態に係る遊技者離席報知システム4では、遊技者が離席する際、遊技者が鍵体配置部401に配置された鍵体400(制御部402に対して予め登録された鍵体400)を持参のうえ離席することを前提にしている。
【0063】
これに伴い、制御部402は、認識部406による鍵体400の認識結果に基づき、鍵体配置部401に対する鍵体400の有無を判断する(S3)。すなわち、制御部402は、認識部406による鍵体400の認識の有無(読み取りの有無)によって、鍵体配置部401に対する鍵体400の有無を判断する(S3)。
【0064】
そして、制御部402は、認識部406が予め登録された鍵体400を認識する場合には、鍵体配置部401に鍵体400が有る(遊技者が遊技続行中)と判断し(S3で有)、認識部406が予め登録された鍵体400を認識しない場合には、鍵体配置部401に鍵体400が無い(遊技者が離席中)と判断する(S3で無)。
【0065】
制御部402は、鍵体配置部401に鍵体400が無い(遊技者が離席中)と判断した場合(S3で無)、先に抽出した報知情報を含む離席報知信号を報知手段403に向けて出力する。本実施形態において、制御部402は、当該離席監視装置40の報知手段403の他、通信ポート405を介して外部(本実施形態においては、呼出装置3の報知手段30)に対しても離席報知信号を出力する。
【0066】
これに伴い、離席監視装置40の報知手段403及び呼出装置3の報知手段30は、遊技者が離席中である旨の報知を行う(S4)。本実施形態において、離席理由に応じた報知情報(報知態様)が設定(抽出)されているため、離席監視装置40の報知手段403及び呼出装置3の報知手段30は、制御部402からの離席報知信号に基づき、遊技者の離席理由に応じた内容の報知を行う(S4)。
【0067】
本実施形態において、制御部402は、離席報知信号の出力に併せ、先に抽出した離席情報を含む離席情報信号を報知手段403に向けて出力する。本実施形態において、制御部402は、当該離席監視装置40の報知手段403の他、通信ポート405を介して外部(本実施形態においては、呼出装置3の報知手段30)に対しても離席情報信号を出力する。
【0068】
これに伴い、離席監視装置40の報知手段403及び呼出装置3の報知手段30は、離席許容時間及び離席許容時間に関連する情報の少なくともいずれか一方についても報知を行う(S4)。本実施形態において、離席監視装置40の報知手段403及び呼出装置3の報知手段30は、離席許容時間及び離席許容時間に関連する情報の報知を行う(S4)
【0069】
本実施形態において、離席理由に応じた離席情報(離席許容時間)が設定(抽出)されているため、離席監視装置40の報知手段403及び呼出装置3の報知手段30は、制御部402からの離席情報信号に基づき、遊技者の離席理由に応じた離席許容時間及び離席許容時間に関連する情報についての報知を行う(S4)。なお、離席許容時間に関連する情報とは、離席情報(離席許容時間)に基づいて導出される情報であり、例えば、離席許容時間が満了するまでの残り時間に関する情報等を意味する。
【0070】
これに併せ、制御部402は、通信ポート405を介して接続された遊技媒体貸出装置2に対し、遊技媒体の貸し出しや有価媒体の払い出しを停止するための停止指示信号を出力する。遊技媒体貸出装置2は、制御部402からの停止指示信号に基づいてロックされ、遊技媒体の貸し出しや有価媒体の払い出しを停止する(S5)。
【0071】
これらの処理に併せ、制御部402は、鍵体配置部401に鍵体400が無いと判断した時点からの経過時間を把握するために、タイマーカウントを開始(スタート)する(S6)。
【0072】
そして、制御部402は、タイマーカウントの結果が抽出した離席許容時間を経過したか否かを判断する(S7)。
【0073】
制御部402は、タイマーカウントの結果が離席許容時間を経過していないと判断した場合(S7でNO)、対応する遊技機1に対する操作の有無を判断する(S8)。この遊技機1に対する操作の有無は、遊技機1の稼働に関する情報に基づいて判断される。本実施形態において、遊技機1に対する操作の有無は、呼出装置3が遊技機1から取得した情報(例えば、遊技情報)が呼出装置3から通信ポート405を介して制御部402に入力されるか否かで判断される。
【0074】
制御部402は、遊技機1の稼働に関する情報(信号)を受けた場合、第三者による遊技機1の操作があったと判断し(S8で有)、遊技機1の稼働に関する情報(信号)を受けていない場合、第三者による遊技機1の操作がないと判断する(S8で無)。
【0075】
制御部402は、第三者による遊技機1の操作があったと判断した場合(S8で有)、離席中の遊技機1に対して他の遊技者が操作(遊技)をしている旨を報知するための誤操作警告信号を報知手段403に向けて出力する。本実施形態において、制御部402は、当該離席監視装置40の報知手段403の他、通信ポート405を介して外部(本実施形態においては、呼出装置3の報知手段30)に対しても誤操作警告信号を出力する。
【0076】
これに伴い、離席監視装置40の報知手段403及び呼出装置3の報知手段30は、制御部402からの誤操作警告信号に基づき、第三者である他の遊技者が離席中の遊技機1に対して操作している旨(離席中の遊技機1である旨)を報知(警告)する(S14)。なお、本実施形態において、誤操作警告信号には、誤操作である旨の報知に関連する画像情報、音声情報、及び発光情報が含まれる。
【0077】
この状態で、制御部402は、対応する遊技機1に対する操作の有無を判断する(S15)。すなわち、制御部402は、第三者による操作の続行の有無を判断する(S15)。この遊技機1に対する操作の有無は、先の場合と同様、遊技機1の稼働に関する情報に基づいて判断される。本実施形態においては、遊技機1に対する操作の有無は、呼出装置3が遊技機1から取得した情報(例えば、遊技情報)が呼出装置3から通信ポート405を介して制御部402に入力されるか否かで判断される。
【0078】
本実施形態において、制御部402は、遊技機1の稼働に関する情報(信号)を受けた場合、第三者による遊技機1に対する操作が有る(続行されている)と判断し(S15で有)、遊技機1の稼働に関する情報(信号)を受けていない場合、第三者による遊技機1に対する操作が無い(中止された)と判断する(S15で無)。
【0079】
そして、制御部402は、第三者による遊技機1に対する操作が続行されていると判断している間(S15で有)、離席監視装置40の報知手段403及び呼出装置3の報知手段30による報知(警告)を続行させ、第三者による遊技機1に対する操作が中止されたと判断した場合(S15で無)、離席監視装置40の報知手段403及び呼出装置3の報知手段30による報知(警告)を解除する(S16)。
【0080】
これに併せ、離席監視装置40の報知手段403及び呼出装置3の報知手段30は、離席中である旨を報知する。そして、離席監視装置40の報知手段403及び呼出装置3の報知手段30による報知(警告)を解除すると、制御部402の処理は、タイマーカウントの結果が離席許容時間を経過したか否かを判断するステップ(S7)に戻る。
【0081】
制御部402は、タイマーカウントの結果が離席許容時間を経過していないと判断した後に(S7でNO)、第三者による遊技機1に対する操作がないと判断した場合(S8で無)、鍵体配置部401に対する鍵体400の有無を判断する(S9)。
【0082】
制御部402による鍵体400の有無の判断は、認識部406による鍵体400の単なる認識の有無に基づく。鍵体配置部401に鍵体400が無いと制御部402が判断した場合(S9で無)、制御部402の処理は、タイマーカウントの結果が離席許容時間を経過したか否かを判断するステップ(S7)に戻る。
【0083】
これに対し、鍵体配置部401に鍵体400が有ると制御部402が判断した場合(S9で有)、制御部402は、鍵体配置部401に配置された鍵体400が予め登録された鍵体400(離席中の遊技者が所持する鍵体400)であるか否かを判断する(S10)。この判断については、認識部406による鍵体400の認識結果に含まれる鍵体400の情報と、制御部402(記憶部)に記憶された鍵体400の情報とが一致するか否かによって行われる。
【0084】
そして、鍵体配置部401に配置された鍵体400が予め登録された鍵体400と一致しない(鍵体配置部401に配置された鍵体400が予め登録された鍵体400でない)と制御部402が判断した場合(S10で不一致)、遊技者が離席中である旨を報知するための離席報知信号を離席監視装置40の報知手段403に向けて出力する。
【0085】
本実施形態では、鍵体配置部401に配置された鍵体400が予め登録された鍵体400と一致しない場合において、異なる遊技機1である旨(権限のない遊技機1に対して遊技をしようとしている旨)を報知(警告)するための誤認報知信号を離席監視装置40の報知手段403に向けて出力する。
【0086】
本実施形態において、制御部402は、当該離席監視装置40の報知手段403の他、通信ポート405を介して外部(本実施形態においては、呼出装置3の報知手段30)に対しても誤認報知信号を出力する。これに伴い、離席監視装置40の報知手段403及び呼出装置3の報知手段30は、制御部402からの誤認報知信号に基づき、異なる遊技機1である旨(権限のない遊技機1に対して遊技をしようとしている旨)を報知(警告)する(S17)。なお、誤認報知信号には、異なる遊技機1である旨(権限のない遊技機1に対して遊技をしようとしている旨)を警告するための画像情報、音声情報、及び発光情報が含まれる。
【0087】
この状態で、制御部402は、鍵体配置部401に対する鍵体400の有無を判断する(S18)。すなわち、制御部402は、他の遊技者(第三者)の離席の有無を判断する(S18)。この鍵体400の有無は、認識部406による鍵体400の認識の有無に基づいて判断される。すなわち、制御部402は、認識部406から信号を受けた場合、他の遊技者が着席している(遊技機1に対して操作を続行しようとしている)と判断し(S18で有)、認識部406からの信号を受けていない場合、他の遊技者が離席した(遊技機1に対する操作が中止された)と判断する(S18で無)。
【0088】
そして、制御部402は、他の遊技者が着席している(遊技機1に対して操作を続行しようとしている)と判断している間(S18で有)、報知手段403による報知(警告)を続行させ、他の遊技者が離席した(遊技機1に対する操作が中止された)と判断した場合(S18で無)、報知手段403による報知(警告)を解除する(S19)。これに併せ、離席監視装置40の報知手段403及び呼出装置3の報知手段30は、離席中である旨を報知する。そして、報知手段403による報知(警告)を解除すると、制御部402の処理は、タイマーカウントの結果が離席許容時間を経過したか否かを判断するステップ(S7)に戻る。
【0089】
これに対し、鍵体配置部401に配置された鍵体400が登録された鍵体400と一致する(鍵体配置部401に配置された鍵体400が予め登録された鍵体400である)と制御部402が判断した場合(S10で一致)、離席していた遊技者が離席許容時間内に遊技機1まで戻ってきた(遊技を再開しようとしている)として、タイマーカウントをストップする(S11)。
【0090】
これに併せ、制御部402は、離席監視装置40の報知手段403に向けて離席中である旨の報知を解除するための解除信号を出力する。本実施形態において、離席監視装置40の報知手段403の他、通信ポート405を介して外部(本実施形態においては、呼出装置3の報知手段30)に対しても報知させているため、これらに対して解除信号を出力する。
【0091】
これに基づき、離席監視装置40の報知手段403及び呼出装置3の報知手段30による離席中である旨の報知が解除される(S12)。また、制御部402は、遊技媒体貸出装置2の遊技媒体の貸し出しや有価媒体の払い出しの停止を解除する旨の解除信号を、通信ポート405を介して遊技媒体貸出装置2に向けて出力する。これにより、遊技媒体貸出装置2に対するロックが解除され(S13)、遊技媒体の貸し出しや有価媒体の払い出しが可能となり、遊技者の遊技が再開可能となる(END)。
【0092】
これらの処理が離席許容時間内に行われなかった場合、制御部402は、離席許容時間を経過したと判断し(S7でYES)、タイマーカウントをストップする(S20)。
【0093】
これに伴い、制御部402は、離席監視装置40の報知手段403に対し、離席中である旨の報知を解除するための解除信号を出力するとともに、離席許容時間を経過した旨を報知するための警告報知信号を出力する。ここでも、制御部402は、報知手段として、離席監視装置40の報知手段403の他、通信ポート405を介して外部(本実施形態においては、呼出装置3の報知手段30)に対しても、解除信号及び警告報知信号を出力する。なお、本実施形態において、警告報知信号には、離席許容時間を経過した旨の報知に関連する画像情報、音声情報、及び発光情報等が含まれる。
【0094】
これにより、離席監視装置40の報知手段403及び呼出装置3の報知手段30は、離席中である旨の報知を解除する(S21)のに併せ、警告報知信号に基づき、離席許容時間を経過した旨を報知(警告)する(S22)。
【0095】
そして、制御部402は、離席許容時間を経過した旨の報知(警告)が解除されたか否かを判断する(S23)。この報知(警告)の解除は、係員による機械的又は電気的なリセット操作で行うようにしてもよいが、本実施形態においては、鍵体配置部401に配置された鍵体400が予め登録された鍵体400と一致した場合に報知(警告)が解除され(S23でYES)、鍵体配置部401に配置された鍵体400が予め登録された鍵体400と不一致の場合に報知(警告)が継続される(S23でNO)。
【0096】
すなわち、離席中の遊技者が所持する鍵体400、又は、この鍵体400の予備の鍵体400(遊技場Hの係員が所持するスペア―キー)が鍵体配置部401に配置されたときに、報知(警告)が解除されるようになっている(S23でYES)。
【0097】
従って、離席許容時間を経過した後に遊技機1に戻ってきた遊技者が所持する鍵体400を鍵体配置部401に配置した場合、或いは、係員が予備の鍵体400を鍵体配置部401に配置した場合に、離席監視装置40の報知手段403及び呼出装置3の報知手段30による離席許容時間を経過した旨の報知(警告)が解除される(S23でYES)。
【0098】
そして、離席許容時間を経過した旨の報知が解除されると、制御部402は、遊技媒体貸出装置2の遊技媒体の貸し出しや有価媒体の払い出しの停止を解除するための解除信号を、通信ポート405を介して遊技媒体貸出装置2に向けて出力する。これにより、遊技媒体貸出装置2のロックが解除され(S13)、遊技媒体の貸し出しや有価媒体の払い出しが可能となり、遊技者の遊技が再開可能となる(END)。
【0099】
このようにすれば、離席時間が離席許容時間を超えた場合、係員が予備の鍵体400を鍵体配置部401に配置すれば、報知(警告)の解除と遊技媒体貸出装置2のロックを解除できるため、係員が遊技媒体貸出装置2に残った有価媒体や遊技機1に残る遊技媒体の払い出し等を行うことができる上に、その予備の鍵体400を鍵体配置部401に配置しておくことで、第三者に対して遊技機1を開放することが可能となる。
【0100】
また、係員が予備の鍵体400を鍵体配置部401に配置する前に、離席中の遊技者が遊技機1に戻って来た場合、遊技者が鍵体400を鍵体配置部401に配置すれば、報知(警告)の解除と遊技媒体貸出装置2のロックを解除できるため、実質的に遊技を再開することもできる。
【0101】
次に、本発明の第二実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態に係る遊技者離席報知システム4は、図5及び図6に示す如く、第一実施形態に係る遊技者離席報知システム4と同様に、離席監視装置40を備えている。本実施形態に係る離席監視装置40は、外部に対する通信の態様を除いて第一実施形態の離席監視装置40と同一である。これに伴い、離席監視装置40については、第一実施形態の離席監視装置40の説明を引用してここでの説明を割愛するとともに、第一実施形態と同一の構成又は相当する構成については、第一実施形態と同一名称及び同一符号を付すこととする。
【0102】
本実施形態に係る遊技者離席報知システム4は、図5に示す如く、離席監視装置40に加え、離席監視装置40から離れた位置に設置される情報提示装置41を備える。
【0103】
情報提示装置41は、離席監視装置40に対して直接的又は間接的に通信可能に構成される。本実施形態において、情報提示装置41は、離席監視装置40に対し、該離席監視装置40に接続された呼出装置3を介して間接的に通信可能に構成される。ここで、本実施形態の遊技者離席報知システム4の前提とする遊技場Hのシステムについて概略説明する。
【0104】
かかる遊技場Hでは、第一実施形態と同様に、複数の遊技機1のそれぞれに対して対応する呼出装置3が接続される。各遊技機1に対応する呼出装置3は、管理コンピュータ5に対して通信可能に接続される。
【0105】
なお、複数の呼出装置3同士の接続及び呼出装置3と管理コンピュータ5との接続の態様には、種々のパターンがあるが、ここでは、単一の通信線Lに対して複数の呼出装置3及び管理コンピュータ5が接続されている。これにより、この遊技場Hでは、呼出装置3を介して遊技機1の遊技情報等を管理コンピュータ5に送信可能に構成されるとともに、管理コンピュータ5から呼出装置3を介して遊技機1に関する種々の情報を監視できるようになっている。
【0106】
図6に示す如く、本実施形態の離席監視装置40は、第一実施形態と同様に、通信ポート405に対して対応する呼出装置3及び遊技媒体貸出装置2が通信可能に接続される。
【0107】
図5に戻り、情報提示装置41は、複数の呼出装置3の繋がる単一の通信線Lに接続され、複数の呼出装置3と通信可能に接続される。これにより、情報提示装置41は、呼出装置3を介して該呼出装置3と対応する離席監視装置40と通信可能に接続される。本実施形態において、単一の通信線Lに対して管理コンピュータ5が接続されるため、情報提示装置41は、管理コンピュータ5に対しても通信可能に接続される。
【0108】
図7に示す如く、情報提示装置41は、離席監視装置40の制御部402に対して直接的又は間接的に通信可能な遠隔制御部410と、遠隔制御部410に電気的に接続された鍵体認識部411であって、遊技者の所持する鍵体400を認識可能な鍵体認識部411と、遊技者が必要とする離席に関する情報を報知する情報報知手段412とを含む。本実施形態において、情報提示装置41は、上述の如く、通信線Lに接続されるため、遠隔制御部410及び鍵体認識部411に加え、通信線Lに対して接続される通信ポート413であって、遠隔制御部410に接続された通信ポート413を含む。
【0109】
遠隔制御部410は、鍵体認識部411が鍵体400を認識したときに、該認識した鍵体400と対応する離席監視装置40と通信し、該離席監視装置40から出力された離席情報信号(離席情報)に基づいて離席許容時間及び該離席許容時間に関連する情報の少なくとも何れか一方を情報報知手段412に報知させる。
【0110】
より具体的に説明すると、遠隔制御部410は、図示しない演算部と、図示しない記憶部とを備える。記憶部には、該情報提示装置41を作動させるためにプログラム等が記憶される。情報提示装置41において、演算部及び記憶部は、互いに接続され、演算部は、記憶部に記憶されたプログラムに基づいて、報知等についての処理を行う。なお、通信ポート413は、演算部に接続されている。
【0111】
本実施形態において、鍵体400(カードキー)は、第一実施形態と同様に、ICカードである。これに伴い、鍵体認識部411には、鍵体400(ICカード)を読み取るリーダー、又は鍵体400(ICカード)に対して読み書きするリード/ライト装置が採用されている。すなわち、情報提示装置41の鍵体400の認識には、鍵体400及び鍵体認識部411が近距離通信を行う、いわゆる、NFC(近距離無線通信規格)が採用される。鍵体認識部411は、遠隔制御部410に接続され、認識した鍵体400の情報を遠隔制御部410に送るようになっている。
【0112】
情報報知手段412は、外部に向けて離席中である旨を報知可能に構成される。本実施形態において、情報報知手段412には、画像を表示する表示部412aが含まれる。表示部412aは、遠隔制御部410に接続される。これに伴い、表示部412aは、遠隔制御部410の指示に基づき、離席に関する情報を画像によって報知する。
【0113】
本実施形態において、表示部412aには、パネル型のモニターが採用されている。すなわち、表示部412aには、液晶パネル又は有機ELパネルが採用される。
【0114】
離席監視装置40の作動は、第一実施形態と同一である。本実施形態に係る遊技者離席報知システム4において、離席中の遊技者が遊技機1から離れた場所にある情報提示装置41の鍵体認識部411に接近させると、鍵体認識部411が鍵体400を認識する。
【0115】
遠隔制御部410は、認識した鍵体400の情報と一致する情報を保有する離席監視装置40を探索する。すなわち、遠隔制御部410は、通信ポート413に接続された通信線Lを介して該通信線Lに接続された複数の離席監視装置40と通信し、該複数の離席監視装置40の中から認識した鍵体400の情報を保有する離席監視装置40を見つけ出す。
【0116】
そして、情報提示装置41(遠隔制御部410)は、見つけた離席監視装置40と通信を行い、離席監視装置40から遊技者の離席時間及び離席時間に関連する情報の少なくとも何れか一方を報知するための離席情報信号(離席情報)を取得する。
【0117】
遠隔制御部410は、離席監視装置40から取得した離席情報信号(離席情報)に基づき、離席に関する情報として、離席許容時間及び離席許容時間に関連する情報の少なくともいずれか一方を情報報知手段412(表示部412a)に報知(表示)させる。本実施形態において、遠隔制御部410は、離席監視装置40から取得した離席情報信号(離席情報)に基づき、離席に関する情報として、離席許容時間及び離席許容時間に関連する情報を情報報知手段412(表示部412a)に報知(表示)させる。
【0118】
なお、本実施形態において、情報報知手段412(表示部412a)は、離席許容時間を経過した後に離席監視装置40から離席情報信号を取得した場合、離席許容時間を経過した旨を報知する。これにより、離席中の遊技者は、自身が専有している遊技機1にまで戻ることなく、自身の離席に関する情報を確認することができる。
【0119】
以上のように、各実施形態に係る遊技者離席報知システム4は、遊技場Hに設置された遊技機1に対応して設置される離席監視装置40を備え、離席監視装置40は、鍵体400を配置可能な鍵体配置部401と、鍵体配置部401に対する鍵体400の有無の判断及び鍵体配置部401に配置された鍵体400が予め登録された鍵体400であるか否かの判断を行う制御部402と、を含み、制御部402は、予め登録された鍵体400が鍵体配置部401に無いと判断した場合、遊技者が離席中である旨を報知するための離席報知信号を出力する。
【0120】
上記構成によれば、遊技機1で遊技をしている遊技者が離席する際に、離席監視装置40の鍵体配置部401に配置された鍵体400を持って離席すれば、予め登録された鍵体400が鍵体配置部401には無い状態になる。
【0121】
これに伴い、制御部402は、予め登録された鍵体400が鍵体配置部401に無いと判断し、離席報知信号を出力する。従って、制御部402からの離席報知信号に基づき、報知手段403,30による報知が可能となる。これにより、他の遊技者に対して離席中である旨を報知できる。
【0122】
また、他の遊技者が他の遊技機1に対応する鍵体400を所持している場合、他の遊技者が誤って自身の鍵体400を鍵体配置部401に配置する可能性があるが、他の遊技者の所持する鍵体400は、予め登録された鍵体400ではない。
【0123】
従って、他の遊技者が誤って自身の鍵体400を鍵体配置部401に配置した場合、制御部402は、予め登録された鍵体400が鍵体配置部401に無いと判断し、離席報知信号を出力する。従って、制御部402からの離席報知信号に基づき、報知手段403,30が報知する、或いは報知を続行する。これにより、他の遊技者に対して離席中である旨を報知できる。
【0124】
このように、本発明に係る遊技者離席報知システム4によれば、遊技者が係員を呼び出したり、係員の到着を待ったりすることなく、離席中である旨を報知できるため、他の遊技者が、離席中の遊技機1で遊技をすることが抑制乃至防止される。
【0125】
上記各実施形態において、制御部402は、遊技機1に隣接して設置された遊技媒体貸出装置2であって、遊技機1で遊技をするための遊技媒体を貸し出すための遊技媒体貸出装置2に対して通信可能に構成され、予め登録された鍵体400が鍵体配置部401に無いと判断した場合、遊技媒体貸出装置2に向けて遊技媒体の貸し出しを停止させるための停止指示信号を出力する。
【0126】
上記構成によれば、遊技者が鍵体400を持って離席している状態において、制御部402は、予め登録された鍵体400が鍵体配置部401に無いと判断し、遊技媒体貸出装置2に向けて遊技媒体の貸し出しを停止させるための停止指示信号を出力する。従って、制御部402からの停止指示信号に基づき、遊技媒体貸出装置2による遊技媒体の貸し出しの停止が可能となる。
【0127】
これにより、離席中に遊技機1に対応する遊技媒体貸出装置2から遊技媒体が貸し出されてしまうことを阻止することができる。すなわち、他の遊技者が遊技媒体貸出装置2から遊技媒体を借り受け、離席中の遊技機1で遊技を開始することが抑制乃至防止される。
【0128】
また、他の遊技者が他の遊技機1に対応する鍵体400を持っている場合、誤ってこの鍵体400を鍵体配置部401に配置しても、その鍵体400は予め登録された鍵体400ではないため、制御部402は、予め登録された鍵体400が鍵体配置部401に無いと判断し、遊技媒体貸出装置2に向けて遊技媒体の貸し出しを停止させるための停止指示信号を出力する。
【0129】
従って、制御部402からの停止指示信号に基づいて遊技媒体貸出装置2が遊技媒体の貸し出しを停止する、或いは貸し出しの停止を続行する。
【0130】
これにより、離席中に遊技機1に対応する遊技媒体貸出装置2から遊技媒体が貸し出されてしまうことを阻止することができる。すなわち、他の遊技者が遊技媒体貸出装置2から遊技媒体を借り受け、離席中の遊技機1で遊技を開始することが抑制乃至防止される。
【0131】
上記各実施形態において、制御部402は、遊技機1に対する操作の有無を判断可能に構成され、予め登録された鍵体400が鍵体配置部401に無いと判断した状態で、遊技機1が操作されたと判断した場合に、他の遊技者が遊技機1を操作している旨を報知するための誤操作警告信号を出力する。
【0132】
上記構成によれば、制御部402は、予め登録された鍵体400が鍵体配置部401に無いと判断した状態、すなわち、遊技者が離席中と判断した状態で、遊技機1が操作されたと判断した場合に、他の遊技者が遊技機1を操作している旨を報知するための誤操作警告信号を出力する。従って、制御部402からの誤操作警告信号に基づき、報知手段403,30による報知が可能となる。これにより、他の遊技者に対して権限のない遊技機1で遊技をしようとしている旨を報知することができる。
【0133】
上記各実施形態において、離席監視装置40は、遊技者の離席理由を選択するための選択手段404を更に含み、制御部402は、選択手段404によって選択された離席理由に応じた離席許容時間を抽出し、該離席許容時間及び該離席許容時間に関連する情報の少なくとも何れか一方を報知するための離席情報信号を出力する。
【0134】
上記構成によれば、離席監視装置40が遊技者の離席理由を選択するための選択手段404を含むため、遊技者が離席する際に選択手段404で自身の離席理由を選択できる。この遊技者の選択を前提に、制御部402は、選択手段404によって選択された離席理由に応じた離席許容時間を抽出し、該離席許容時間及び該離席許容時間に関連する情報の少なくとも何れか一方を報知するための離席情報信号を出力する。
【0135】
従って、制御部402からの離席情報信号に基づき、報知手段403,30による報知が可能となる。これにより、離席中の遊技者は、自身の離席許容時間を把握したり、離席許容時間に関連する情報(例えば、離席許容時間までの残り時間)を把握したりすることができる。
【0136】
上記第二実施形態において、遊技者離席報知システム4は、離席監視装置40から離れた位置に設置される情報提示装置41を更に備え、情報提示装置41は、離席監視装置40の制御部402に対して直接的又は間接的に通信可能な遠隔制御部410と、遠隔制御部410に電気的に接続された鍵体認識部411であって、遊技者の所持する鍵体400を認識可能な鍵体認識部411と、離席に関する情報を報知する情報報知手段412とを含み、遠隔制御部410は、鍵体認識部411が鍵体400を認識したときに、該認識した鍵体400と対応する離席監視装置40と通信し、該離席監視装置40から出力された離席情報信号に基づいて離席許容時間及び該離席許容時間に関連する情報の少なくとも何れか一方を情報報知手段412に報知させる。
【0137】
このようにすれば、離席中の遊技者が遊技機1から離れた場所にいても、遊技機1から離れた場所にある情報提示装置41(情報報知手段412)の報知により、離席中の遊技者は、自身の離席許容時間を把握したり、離席許容時間に関連する情報(例えば、離席許容時間までの残り時間)を把握したりすることができる。
【0138】
具体的には、情報提示装置41は、遊技機1から離れた位置に設置されるため、遊技者は、離席中の遊技機1から離れた場所に居るときに、近くの情報提示装置41にアクセスできる。そして、遠隔制御部410は、鍵体認識部411が鍵体400を認識したときに、該認識した鍵体400と対応する離席監視装置40と通信するため、離席中の遊技機1に対応した離席情報信号を取得する。
【0139】
これに伴って、情報報知手段412は、遠隔制御部410の指示により、離席情報信号に基づく離席許容時間及び該離席許容時間に関連する情報の少なくとも何れか一方を報知する。これにより、離席中の遊技者は、遊技機1に戻ることなく、自身の離席許容時間を把握したり、離席許容時間に関連する情報(例えば、離席許容時間までの残り時間)を把握したりすることができる。
【0140】
従って、上記各実施形態に係る遊技者離席報知システム4によれば、遊技者の意思で自由に離席することができ、離席中の遊技機1に対して他の遊技者が遊技をすることを抑制乃至防止することができるという優れた効果を奏し得る。
【0141】
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更を加え得ることは勿論である。
【0142】
上記各実施形態において、鍵体400にICカードが採用されたが、これに限定されない。例えば、鍵体400は、磁気カードや、穴あきカード等の各種カードキーや、機械的な鍵(キー)であってもよい。
【0143】
また、NFC機能やBluetooth(登録商標)等の通信機能を有する携帯電話(スマートフォン)の普及を考慮すれば、遊技者が所持する携帯電話(スマートフォン)を鍵体400としてもよい。ここで言及するまでもないが、離席監視装置40の認識部406は、採用される鍵体400に応じて該鍵体400を認識できるものが採用されることは勿論である。
【0144】
NFC機能やBluetooth(登録商標)等の通信機能を有する携帯電話(スマートフォン)の普及を考慮すれば、遊技者が所持する携帯電話(スマートフォン)を鍵体400とする場合、携帯電話(スマートフォン)が遊技者個人の所持品であり、単一の遊技機1との関連性がないため、例えば、遊技者が遊技を開始する際に、鍵体配置部401に鍵体400(携帯電話(スマートフォン))を配置することで、認識部406を介して遊技機1と対応付けするアプリケーションを携帯電話(スマートフォン)に記憶させておけばよい。
【0145】
上記各実施形態において、離席監視装置40の選択手段404にタッチパネル式スイッチが採用されたが、これに限定されない。例えば、選択手段404は、機械式の押しボタン式スイッチであってもよい。また、上記各実施形態において、特に言及しなかったが、選択手段404による離席理由の選択は、表示部403aに表示された複数の離席理由の中から何れかを選択するようにしてもよいし、選択手段404(スイッチ)を押し操作する毎に、離席理由が変更される切り替え式の選択方式であってもよい。
【0146】
上記各実施形態において、離席監視装置40が遊技者の離席理由を選択するための選択手段404を備えたが、これに限定されない。例えば、離席監視装置40が選択手段404を備えることなく、制御部402が、認識部406による鍵体400の認識の有無に基づき、鍵体配置部401に対する鍵体400の有無(予め登録された鍵体400の有無)を判断し、鍵体配置部401に予め登録された鍵体400が無いと判断することで、離席中である旨を報知手段403に報知させるようにしてもよい。このように、離席監視装置40が選択手段404を備えない場合には、離席許容時間を設定しなくてもよいが、離席監視装置40が選択手段404を備えずに離席許容時間を設定する場合、離席許容時間は一律に設定される。
【0147】
上記各実施形態において、離席監視装置40が報知手段403を備えたが、これに限定されない。例えば、離席監視装置40は、外部の機器が備えた報知手段や独立した報知手段に向けて制御部402から離席報知信号等を出力し、その離席報知信号に応じた内容を外部の機器が備えた報知手段や独立した報知手段によって報知させるようにしてもよい。具体的には、離席監視装置40の制御部402に対して通信ポート405を介して接続される呼出装置3のモニター31及び音声出力装置の少なくとも何れか一方が当該遊技者離席報知システム4の報知手段に兼用されてもよい。
【0148】
この場合において、例えば、呼出装置3のモニター31、音声出力装置、及び発光部32の少なくとも何れか一つが遊技者の有無(着席状態・離席状態)に関する報知を外部(他の遊技者や係員)に対して報知する。また、遊技機1がモニターや音声出力装置を有し、該遊技機1に対する離席監視装置40の直接的又は間接的な接続が許容される場合、遊技機1のモニター及び音声出力装置の少なくとも何れか一方が当該遊技者離席報知システム4の報知手段に兼用されてもよい。この場合において、遊技機1のモニター及び音声出力装置の少なくとも何れか一方が遊技者の有無(着席状態・離席状態)に関する報知を外部(他の遊技者や係員)に対して報知する。
【0149】
また、これとは逆に、図8に示す如く、離席監視装置40が報知手段403を備えることを前提に、該報知手段403のみに離席に関する情報を報知させてもよい。すなわち、離席監視装置40は、呼出装置3や遊技媒体貸出装置2から独立した構成にされ、自身の報知手段403によって、遊技者や係員に対して離席中であることを報知するようにしてもよい。
【0150】
また、上記各実施形態において、離席監視装置40が報知手段403として、表示部403a、音声出力部403b、及び発光報知部403cを備えたが、図9に示す如く、離席監視装置40の報知手段403は、表示部403a、音声出力部403b、及び発光報知部403cの少なくとも何れか一つであればよい。この場合において、離席監視装置40は、図8に示す離席監視装置40と同様に呼出装置3や遊技媒体貸出装置2から独立した構成にしてもよいし、第一実施形態及び第二実施形態と同様に、呼出装置3に対して通信可能に接続されてもよい。
【0151】
また、上記各実施形態において、離席監視装置40は、遊技機1に対する操作の情報を、遊技機1に接続された呼出装置3を介して取得したが、これに限定されない。例えば、離席監視装置40が遊技機1に対して通信可能に直接接続することが許容されるのであれば、離席監視装置40は、遊技機1の操作の有無を判断するために、遊技機1に直接接続されてもよい。
【0152】
上記各実施形態で特に言及しなかったが、離席監視装置40の制御部402の出力する信号(離席報知信号、停止指示信号、誤操作警告信号、離席情報信号)は、その信号によって達成する目的(例えば、報知手段403,30による報知や遊技媒体貸出装置2による遊技媒体の貸し出しの停止(ロック)等)を実行する間、継続的に出力していてもよいし、その目的の実行を開始する時のトリガー信号として出力してもよい。
【0153】
離席監視装置40の制御部402の出力する信号(離席報知信号、停止指示信号、誤操作警告信号、離席情報信号)をトリガー信号とする場合、その目的に必要な期間(制御部402が実行の解除を指示するまで)、その実行状態で維持できるようにすることは勿論である。
【0154】
また、離席監視装置40の制御部402の出力する信号のうち、報知に関する信号(離席報知信号、誤操作警告信号、離席情報信号)をトリガー信号とする場合、報知手段403,30が報知の実行を可能に構成される(例えば、演算部と記憶部を備える)ことを前提に、報知に必要な情報(画像情報や、音声情報、発光情報等)を報知手段403,30に記憶させておき、トリガー信号を受けたときに報知手段403,30が記憶した情報に基づいて報知を実行するようにしてもよい。
【0155】
上記各実施形態において、離席監視装置40が遊技媒体貸出装置2や呼出装置3等から独立した装置とされたが、これに限定されない。例えば、離席監視装置40は、遊技媒体貸出装置2や呼出装置3と一体的に構成されてもよい。
【0156】
上記各実施形態において、特に言及しなかったが、例えば、報知手段403,30による報知(警告を含む)に併せ、遊技場Hの係員の所持する端末或いはインカムに対して遊技機1が報知(警告)の状態である旨を通知するようにしてもよい。このように係員の所持する端末或いはインカムに通知を行う場合、離席監視装置40が無線通信手段を備えることを前提に、その無線通信手段によって直接係員の所持する端末或いはインカムに通知(通信)してもよいし、離席監視装置40が呼出装置3及び通信線Lを介して管理コンピュータ5と通信し、該管理コンピュータ5が無線通信手段を作動させて係員の所持する端末或いはインカムに通知(通信)するようにしてもよい。このようにすれば遊技機1から離れた場所に居る係員に遊技機1の状況を知らせることができるため、係員が必要な対応を迅速にとることができる。
【0157】
上記第二実施形態において、複数の呼出装置3及び管理コンピュータ5に繋がる単一の通信線Lに対して情報提示装置41が接続されたが、これに限定されない。例えば、図10に示す如く、複数の離席監視装置40のそれぞれが、情報提示装置41に対して独立した通信線Lを介して接続されてもよい。
【0158】
この場合、図11に示す如く、各離席監視装置40の通信ポート405には、情報提示装置41に繋がる通信線Lが接続され、図12に示す如く、情報提示装置41の通信ポート413には、各離席監視装置40に繋がる複数の通信線Lが接続されればよい。
【0159】
この場合において、遊技者の離席(離席時間の累積や、これに基づく遊技機1の稼働率等)を管理するために、離席監視装置40の情報を管理コンピュータ5で取得するには、情報提示装置41の通信ポート413と同様に、管理コンピュータ5に対して各離席監視装置40に繋がる複数の通信線Lが接続されてもよい(図10参照)。
【0160】
また、上記第二実施形態において、複数の離席監視装置40に対して一つの情報提示装置41が接続されたが、これに限定されない。情報提示装置41は、遊技機1から離れた場所に設置されるものであるため、離席中の遊技者の利便性を考慮すれば、複数の情報提示装置41が異なる場所に設置されていてもよい。
【符号の説明】
【0161】
1…遊技機、2…遊技媒体貸出装置、3…呼出装置、4…遊技者離席報知システム、5…管理コンピュータ、30…報知手段、31…モニター、32…発光部、40…離席監視装置、41…情報提示装置、400…鍵体、401…鍵体配置部、402…制御部、403…報知手段、403a…表示部、403b…音声出力部、403c…発光報知部、404…選択手段、405…通信ポート、406…認識部、410…遠隔制御部、411…鍵体認識部、412…情報報知手段、412a…表示部、413…通信ポート、G…遊技島、H…遊技場、L…通信線
図1
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