(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-08
(45)【発行日】2023-06-16
(54)【発明の名称】モジュールコネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/621 20060101AFI20230609BHJP
H01R 4/34 20060101ALI20230609BHJP
H01R 13/44 20060101ALI20230609BHJP
【FI】
H01R13/621
H01R4/34
H01R13/44 T
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018115203
(22)【出願日】2018-06-18
【審査請求日】2021-05-13
(31)【優先権主張番号】10 2017 210 425.2
(32)【優先日】2017-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】501090342
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ジャーマニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク
【氏名又は名称原語表記】TE Connectivity Germany GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】ケーニィ,フランク
(72)【発明者】
【氏名】リスティング,マルティン
(72)【発明者】
【氏名】グルツィヴォック,ヴィルヘルム
【審査官】松原 陽介
(56)【参考文献】
【文献】独国特許出願公開第102014203128(DE,A1)
【文献】特開2011-048983(JP,A)
【文献】特開2015-069837(JP,A)
【文献】特開2014-049429(JP,A)
【文献】特開2014-202624(JP,A)
【文献】特開平08-306417(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102016206378(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/621
H01R 4/34
H01R 13/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュールコネクタ(1)であって、
前記モジュールコネクタ(1)は、導通するように互いに接続可能である2つの接続部(3、31、32)を有し、
各導体点(4)において、導体要素(5)は前記2つの接続部(3、31、32)に取り付け可能であり、
前記2つの接続部は、相互に適合可能な締着要素(6)をそれぞれ有し、
前記2つの接続部(3、31、32)のそれぞれは、それぞれの他方の接続部(3、31、32)に向かって向けられたその接続側(7)に、接触保護部(8)を備えており、
前記接触保護部(8)は、電気絶縁された外側カラー(9)と、前記カラー(9)によって取り囲まれている電気絶縁された保護ピン(10)と、を有し、
前記カラー(9)及び前記保護ピン(10)は、2つの前記導体点(4)を電気接続する電流ブリッジ(11)を越えて突出しており、前記電流ブリッジ(11)は、前記カラー(9)及び前記保護ピン(10)との間で少なくとも1つの接続部(3、31、32)に位置しており、
前記2つの接続部(3、31、32)の前記保護ピン(10)は、前記締着要素(6)の頂部(13)によって形成されており、
それぞれの前記保護ピン(10)は、前記接続側(7)に電気絶縁キャップ(15)を有し、
一方の保護ピン(10)は、他方の保護ピン(10)のための中央レセプタクル(14)を有し、
前記中央レセプタクル(14)を有する前記一方の保護ピン(10)を取り囲む第一の前記カラー(9)は、前記他方の保護ピン(10)を取り囲む第二の前記カラー(9)を受け入れるための空洞又はレセプタクル(70)を有する
とともに、
前記第一のカラー(9)および前記第二のカラー(9)は円筒状であり、
前記第二のカラー(9)が前記第一のカラー(9)に入れ子式で受け入れられるように、前記第一のカラー(9)および前記第二のカラー(9)は構成されており、
それぞれの前記保護ピン(10)の前記電気絶縁キャップ(15)は円筒状であり、
前記第一のカラー(9)と、前記第一のカラー(9)内に配置される前記電気絶縁キャップ(15)との間隔、および、
前記第二のカラー(9)と、前記第二のカラー(9)内に配置される前記電気絶縁キャップ(15)との間隔は、
テストフィンガ(50)が前記締着要素(6)および前記電流ブリッジ(11)に接触不可であるように設定される、
モジュールコネクタ(1)。
【請求項2】
前記保護ピン(10)は前記カラー(9)を越えて突出している、
請求項1に記載のモジュールコネクタ(1)。
【請求項3】
前記電流ブリッジ(11)は、コンタクトスリーブ(12)として構成されている、
請求項1又は2に記載のモジュールコネクタ(1)。
【請求項4】
各接続部(3、31、32)は、それ自体のコンタクトスリーブ(12)を有する、
請求項3に記載のモジュールコネクタ(1)。
【請求項5】
前記カラー(9)及び/又は前記電流ブリッジ(11)は回転対称である、
請求項1から4のいずれか一項に記載のモジュールコネクタ(1)。
【請求項6】
前記締着要素(6)は、少なくとも部分的に前記電流ブリッジ(11)の内側に配置されている、
請求項1から5のいずれか一項に記載のモジュールコネクタ(1)。
【請求項7】
前記締着要素(6)は、ねじ接続部(16)を介して互いに接続可能である、
請求項1から6のいずれか一項に記載のモジュールコネクタ(1)。
【請求項8】
締着要素(6)はねじ(17)として構成され、
前記ねじ(17)の頭部(47)から側方にフランジ(46)が突出しており、前記フランジ(46)は前記接続部(3、31)における停止部(48)によって保持される、
請求項1から7のいずれか一項に記載のモジュールコネクタ(1)。
【請求項9】
前記接続部(3、31、32)は、接続方向(21)周りの回転に関して特定の角度位置でのみ接続を可能にするコード化部(20)を有する、
請求項1から8のいずれか一項に記載のモジュールコネクタ(1)。
【請求項10】
少なくとも1つの接続部(3、31、32)は、圧縮された端部(33)を有する編組導体(30)を備える、
請求項1から9のいずれか一項に記載のモジュールコネクタ(1)。
【請求項11】
前記第一のカラー(9)における前記空洞又はレセプタクル(70)と、接続部(3、32)における前記電流ブリッジ(11)との間に、前記他方の保護ピン(10)を取り囲む前記第二のカラー(9)が受け入れられる、
請求項1から10のいずれか一項に記載のモジュールコネクタ(1)。
【請求項12】
他方の接続部(3、32)の前記締着要素(6)のための第二のレセプタクル(70)が、接続部(3、31)における前記保護ピン(10)と前記電流ブリッジ(11)との間に存在する、
請求項1から11のいずれか一項に記載のモジュールコネクタ(1)。
【請求項13】
前記モジュールコネクタ(1)は、電気駆動装置を有する車両のバッテリ(2)用のモジュールコネクタ(1)である、
請求項1から12のいずれか一項に記載のモジュールコネクタ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に電気駆動装置を有する車両のバッテリ用のモジュールコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
かかるモジュールコネクタは例えば、バッテリを形成する複数の異なるモジュールを接続するために使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
かかるモジュールでは、高い電圧及び電流が生じ、これらは使用者、例えば作業場にいる整備工にとって危険である。
本発明の課題は、モジュールコネクタの電流の流れている構成要素に使用者が触れるのを防止する解決策を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
これは、本発明に係るモジュールコネクタによって解決される。すなわち、このモジュールコネクタは、導通するように互いに接続可能かつ各導体点において導体要素を取り付け可能である2つの接続部(connection parts)を有する。これらの接続部は、相互に適合可能な締着要素をそれぞれ有する。各接続部は、それぞれの他方の接続部に向かって向けられたその接続側に、電気絶縁された外側カラーとこのカラーによって取り囲まれている電気絶縁された保護ピンとを有する接触保護部を備えている。このモジュールコネクタにおいて、カラー及び保護ピンは、2つの導体点(conductor points)を電気接続する電流ブリッジを越えて突出している。そして、電流ブリッジは、カラーと保護ピンとの間で少なくとも1つの接続部に位置している。
【0005】
本発明による解決策によって、電流を電流ブリッジによって送ることができ、この場合、使用者がカラー及び保護ピンに触れることが防止される。
【0006】
本発明による解決策を、以下の構成及び互いから独立しておりそれぞれそれ自体有利である更なる発展形態を用いて、更に改善できる。
【0007】
具体的には、使用者の指が電流の流れている構成要素に触れるのを防止できる。これは、例えば、通常の基準に従う、例えばテストフィンガに関して80mmの長さ及び12mmの直径を規定しているDIN EN 60529:2000に従う、テストフィンガによってシミュレーションできる。更なる関連基準は、VDE 0470 Part2、IEC/EN 61032、VDE 0470 Part1又はIEC/EN 60529、IEC/EN 60950、IEC 61010、IEC/EN 60335、IEC/EN 60745-1、IEC/EN 60034-5、及びIEC/EN 60065とすることができる。
【0008】
特に良好な保護を達成するために、保護ピンがカラーを越えて突出することができる。
【0009】
有利な構成では、電流ブリッジをコンタクトスリーブとして構成することができる。結果として、良好な電流の流れが可能になる。
【0010】
良好な接触保護部を実現するために、各接続部はそれ自体のコンタクトスリーブを有し得る。コンタクトピン及びカラーはそのようなコンタクトスリーブを越えて更に突出することができ、その結果、指の進入が効果的に防止される。
【0011】
構造が特に単純な構成では、締着要素の頂部によって保護ピンを形成することができる。この場合、締着要素は2重の機能を有し、したがって部品の数が制限される。
【0012】
互いに確実に、空間を節約して締着するために、一方の保護ピンは、他方の保護ピンのための中央レセプタクルを有し得る。
【0013】
電気絶縁を実現するために、保護ピンは、接続側に電気絶縁キャップを有し得る。
【0014】
特に製造が簡単な1つの構成では、カラー及び/又は電流ブリッジを回転対称とすることができる。これらの要素を組み付けるときに、正確な回転位置を考慮する必要はない。
【0015】
特にコンパクトな構成を実現するために、締着要素を、少なくとも部分的に電流ブリッジの内側に配置することができる。
【0016】
有利には、締着要素は、ねじ接続部を介して互いに接続可能である。これは、外側のねじ山及び内側のねじ山、例えばねじ及びナット、又はねじ切りスリーブとすることができる。かかる接続部は、特に高い力を生み出し得る。
【0017】
締着要素の紛失を防止するために、締着要素をねじとして構成することができ、ねじの頭部から側方にフランジが突出していてもよく、前記フランジは接続部における停止部によって保持される。
【0018】
接続部は、接続方向を中心とした回転に関して特定の角度位置でのみ接続を可能にする、コード化部(coding)を有し得る。結果として、適正でない角度での組み付けを防止できる。
【0019】
代替の構成では、例えば電流担持能力又は材料に関して、好適でない組合せの接続を防止するために、コード化部が存在し得る。
【0020】
特に可撓性の高い取り付け部に関しては、少なくとも1つの接続部が、圧縮された端部を有する編組導体を備えることができる。
【0021】
有利には、良好な流れを実現するために、接続部及び電流ブリッジは低抵抗のものである。これらは、銅などのより柔らかい材料から形成することができるか、又はこれを含むことができる。
【0022】
締着要素は、導電性は低いが機械的強度の高い材料、例えば鋼から作ることができる。これらを、例えば腐食からの保護を実現するために、被覆することができる。
【0023】
最適な保護を実現するために、カラーは接続方向周りに閉じたように延びていてもよい。したがってこれは、完結したもので、周方向に沿って中断がないものとすることができる。
【0024】
接続部には、電流ブリッジとカラーとの間に、他方の接続部のカラーを受け入れるための空洞又はレセプタクルが存在し得る。これにより、接続部内部での電流ブリッジの特に低い配置が可能になり、したがって接触に対するより大きな安全性が実現される。
【0025】
接続部には、保護ピンと電流ブリッジとの間に、他方の接続部の締着要素を受け入れるための空洞又はレセプタクルが存在し得る。これにより、接続方向の長い距離に沿った締着が可能になり、その結果、確実な締着が可能になる。
【0026】
以下では、図面を参照し、有利な構成を用いて、本発明を例示により更に詳細に説明する。本明細書に示す更なる有利な発展形態及び構成は、互いからそれぞれ独立しており、用途において必要な程度に応じて、互いに自由に組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】開放状態にある、第1の実施形態の概略斜視図である。
【
図2】接続状態にある、第1の実施形態の概略斜視図である。
【
図3】
図1の第1の実施形態の概略部分切断図である。
【
図6】第1の位置にテストフィンガがある、第1の実施形態の第2の接続部の概略斜視図である。
【
図7】第2の位置にテストフィンガがある、第1の実施形態の第2の接続部の概略斜視図である。
【
図8】テストフィンガがある、第1の実施形態の第1の接続部の概略斜視図である。
【
図9】第2の実施形態の概略部分切断斜視図である。
【
図12】バッテリ上の第2の実施形態の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1及び
図2には、それぞれ開放状態及び接続状態にある、モジュールコネクタ1の第1の実施形態が示されている。
図3及び
図4には、
図1及び
図2のこれらの状態の部分切断図を見ることができる。
図4の接続状態の詳細図は、
図5に示される。
【0029】
図12に示されるように、例えば、かかるモジュールコネクタ1は、バッテリ2においてモジュール同士を接続し、例えばその結果、より高い電流又はより高い電圧を生成するために使用される。かかるモジュールコネクタを取り扱っている使用者がリスクにさらされるのを防止するために、接続部3のそれぞれは接触保護部8を有する。
【0030】
接触保護部8は、電気絶縁された外側カラー9と、このカラー9によって取り囲まれている電気絶縁された保護ピン10と、を備える。いずれの場合も、カラー9と保護ピン10との間に電流ブリッジ11が位置する。この電流ブリッジ11は、接続部3における2つの導体点4を接続する役割を果たす。カラー9及び保護ピン10はいずれの場合も電流ブリッジ11を越えて突出しており、その結果、使用者はこれにアクセスできないようになっている。例えばカラー9及び保護ピン10が邪魔をしているので、使用者の指は電流ブリッジ11に到達できない。
【0031】
モジュールコネクタ1は、第1の接続部3、31を接続方向21に沿って第2の接続部3、32に接続することによって接続される。結果として、第1の接続部3、31に取り付けられている第1の導体要素5は、電流ブリッジ11を介して、第2の接続部3、32に取り付けられている第2の導体要素5に電気接続される。第2の接続部3、32における電流ブリッジ11は、レセプタクル70によって第2の接続部3、32のカラー9から離間されている。その結果、第1の接続部3、31のカラー9を、これら2つの間に挿入できるようになっている。
【0032】
2つの接続部3、31、32を互いに接続するために、接続部3、31、32は締着要素6をそれぞれ有する。締着要素6は互いに相補関係となるように構成されている。第1の接続部3、31において、締着要素6はねじ17によって形成される。第2の接続部3、32において、締着要素6はナット18又はねじ切りスリーブによって形成される。ねじ17及びナット18は導体要素5の背後でそれぞれ係合し、その結果、これら2つを互いに締着することによる形状嵌め接続(form-fitting connection)が確立される。
【0033】
第1の接続部3、31の電流ブリッジ11と保護ピン10との間に、凹部又はレセプタクル70が存在し、この中に第2の接続部3、32の締着要素6が挿入される。
【0034】
有利には、締着要素6の頂部13が保護ピン10を形成する。この2重の機能によって構造が単純に保たれる。
【0035】
構造をコンパクトに保つために、一方の保護ピン10を形成するナット18は、ねじ17の形状の他方の保護ピン10のための、中央レセプタクル14を有する。
【0036】
電気絶縁を実現するために、保護ピン10は、接続側7に電気絶縁キャップ15をそれぞれ有する。ナット18上のキャップ15は、開口部を有する。この開口部は、ねじ17がレセプタクル14にアクセスするのを可能にするが、同時に非常に小さいので開口部に指が進入することはできない。
【0037】
良好な絶縁を実現し同時に締着を確実にするために、保護ピン10はそれぞれ接続方向21にカラー9の中を通る。
【0038】
電流ブリッジ11は、保護ピン10を取り囲むコンタクトスリーブ12としてそれぞれ構成される。結果として、これらが紛失することはない。
【0039】
電流ブリッジ11、カラー9、及び保護ピン10は、2つの接続部3を接続方向21周りの周方向23に沿って任意の回転角度で互いに締着できるように、回転対称にそれぞれ構成される。
【0040】
コンパクトな構成を実現するために、締着要素6は、少なくとも部分的に電流ブリッジ11の内側に配置される。
【0041】
締着要素6は、ねじ接続部16を介して互いに接続可能である。この目的のために、ナット18には内側のねじ山28が存在し、ねじ17には外側のねじ山27が存在する。
【0042】
ねじ17を保持するために、その頭部47上にフランジ46が存在し、このフランジ46は側方に突出しており、接続部3、31における停止部48によって保持される。
【0043】
良好な可撓性を実現するために、2つの導体要素5は編組導体30としてそれぞれ形成される。確実な取り付けを実現するために、接続部3内に配置される端部33は圧縮される。安定した形状を実現するために、この編組導体の個々のワイヤを互いに、例えば溶接、はんだ付け又は接着することができる。
【0044】
更に直接接続領域の外面への接触からの十分な保護を確保するために、接続部3、31、32は、アクセスを防止する絶縁部34を有する。十分な保護を実現するために、絶縁部34を、接触保護部8の一部、特にカラー9と、部分的に一体にすることができる。
【0045】
モジュールコネクタ1は、良好な電流伝導性、すなわち低い抵抗を確かに有するものの特に機械的に安定ではない導体要素5を互いに接続するのに、特に好適である。例えば、導体要素の材料として、銅が使用される場合がある。2つの導体要素5の締着はその場合、機械的に安定しているが導電性がより低い材料、例えば鋼を用いて行われる。
【0046】
図6、
図7、及び
図8は、保護がどのように機能するかを示している。キャップ15により、テストフィンガ50は、導通されることになるねじ17の要素上に侵入することができない。更に、接続方向21に沿った間隔により、テストフィンガ50はカラー9及び保護ピン10の間に十分先まで入ることができないので、電流ブリッジ11との接触も不可能である。
【0047】
図9及び
図10は、モジュールコネクタ1の第2の実施形態を示している。簡潔にするために、第1の実施形態を参照して既に説明した特徴は、再度述べない。
【0048】
第1の実施形態と対比して、停止部48は更に外側に位置し、その結果、第1の接続部3、31の締着要素6には、接続方向21に沿ってある程度の遊びがある。2つの接続部3、31、32は最初に互いに接続され、締着要素6を互いに螺着する前に電流ブリッジ11を介して電気接続部を作り出すことができる。
【0049】
更に、2つの電流ブリッジ11は、接続方向21に沿って異なる長さである。第1の接続部3、31における電流ブリッジ11はより短く、接続方向21に沿った接続部3、31の更に内側に位置する。このことは有利であるが、その理由は、第1の接続部3、31においてねじが使用され、このねじが第2の接続部3、32におけるより幅広のナット18に螺入されるので、第1の接続部3、31において、カラー9と保護ピン10との間の間隙が、第2の接続部3、32におけるよりも大きいからである。
【0050】
更に、2つの接続部3、31、32の接続を、接続方向21周りの回転で90°違いの4つの角度位置でのみ可能にする、コード化部20が存在する。結果として、確実な位置決めが可能になる。
【0051】
図10では、第2の接続部3、32の電流ブリッジ11が、キャップ15上の保持要素62と協働する凹部の形態の保持要素61を有することを、更に見ることができる。結果として、確実な位置決めが可能になる。
【0052】
更に、
図11及び
図12は、モジュールコネクタ1の使用を示している。コード化部20により垂直の配置が確実に可能になることを理解されたい。
【符号の説明】
【0053】
1 モジュールコネクタ
2 バッテリ
3 接続部
4 導体点
5 導体要素
6 締着要素
7 接続側
8 接触保護部
9 カラー
10 保護ピン
11 電流ブリッジ
12 コンタクトスリーブ
13 頂部
14 レセプタクル
15 キャップ
16 ねじ接続部
17 ねじ
18 ナット
20 コード化部
21 接続方向
22 半径方向
23 周方向
27 外側のねじ山
28 内側のねじ山
30 編組導体
31 第1の接続部
32 第2の接続部
33 圧縮された端部
34 絶縁部
44 コーティング
46 フランジ
47 頭部
48 停止部
50 テストフィンガ
60 保持要素
61 保持要素
62 保持要素
70 レセプタクル