(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-08
(45)【発行日】2023-06-16
(54)【発明の名称】情報処理プログラム、情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06F 40/169 20200101AFI20230609BHJP
G06Q 30/0241 20230101ALI20230609BHJP
【FI】
G06F40/169
G06Q30/0241 444
(21)【出願番号】P 2019006420
(22)【出願日】2019-01-17
【審査請求日】2020-09-17
【審判番号】
【審判請求日】2022-07-19
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 和大
(72)【発明者】
【氏名】藤田 弘樹
【合議体】
【審判長】▲吉▼田 耕一
【審判官】野崎 大進
【審判官】富澤 哲生
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-506511(JP,A)
【文献】特開2012-079247(JP,A)
【文献】国際公開第2015/045155(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 40/169
G06Q 30/0241
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の電子商取引サービスにおいて提供される商品に関する対象情報
であって、当該商品の購入者により入力されたレビューを示す対象情報に基づいて当該商品に付与されるタグ情報であって、当該商品の特性を示すタグ情報の候補を表示する表示手順と、
前記表示手順により表示されたタグ情報の候補が前記電子商取引サービスにおいて前記商品の特性を示すタグ情報として適切であるか否かに関する操作を
、前記購入者とは異なる判定者から受け付ける受付手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項2】
前記表示手順は、
前記対象情報から抽出した文字列に基づく前記タグ情報の候補を表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記表示手順は、
前記対象情報及び前記タグ情報の候補を表示し、
前記受付手順は、
前記タグ情報の候補の抽出元である前記文字列に対する前記操作を受け付ける
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記文字列に対する前記操作が受け付けられた場合、当該文字列を当該操作に応じた表示態様で表示させる表示制御手順
をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記表示手順は、
前記商品の購入目的または前記商品の使用感に関する前記タグ情報の候補を表示する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記表示手順は、
前記対象情報から前記タグ情報の候補の抽出処理を行うモデルにより抽出された前記タグ情報の候補を表示する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
前記操作に関する情報と、前記操作が行われた前記対象情報とを、前記モデルの学習データとして取得する取得手順
をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
所定の電子商取引サービスにおいて提供される商品に関する対象情報
であって、当該商品の購入者により入力されたレビューを示す対象情報に基づいて当該商品に付与されるタグ情報であって、当該商品の特性を示すタグ情報の候補を表示する表示部と、
前記表示部により表示されたタグ情報の候補が前記電子商取引サービスにおいて前記商品の特性を示すタグ情報として適切であるか否かに関する操作を
、前記購入者とは異なる判定者から受け付ける受付部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
所定の電子商取引サービスにおいて提供される商品に関する対象情報
であって、当該商品の購入者により入力されたレビューを示す対象情報に基づいて当該商品に付与されるタグ情報であって、当該商品の特性を示すタグ情報の候補を表示する表示工程と、
前記表示工程により表示されたタグ情報の候補が前記電子商取引サービスにおいて前記商品の特性を示すタグ情報として適切であるか否かに関する操作を
、前記購入者とは異なる判定者から受け付ける受付工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理プログラム、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アノテーションが付与された情報を解析する技術が提供されている。例えば、ユーザからのアノテーションが付与された複数の入力文書を受け取り、入力文書に含まれる一般用語と、アノテーションが付与された文字列であるユーザ用語とに基づいて、入力文書をクラスタリングする技術が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、適切にアノテーションを付与できるとは限らない。例えば、上記の従来技術では、入力文書における下線や囲み、削除線、コメントなどのストロークをアノテーションとみなしているに過ぎず、適切にアノテーションを付与できるとは限らない。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、適切にアノテーションを付与できる情報処理プログラム、情報処理装置及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理プログラムは、所定の対象に関する対象情報に基づいて当該所定の対象に付与されるタグ情報の候補を表示する表示手順と、前記表示手順により表示されたタグ情報の候補が前記所定の対象を示すタグ情報として適切であるか否かに関する操作を受け付ける受付手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、適切にアノテーションを付与できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るショッピングサーバの構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る商品情報記憶部の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本願に係る情報処理プログラム、情報処理装置及び情報処理方法を実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理プログラム、情報処理装置及び情報処理方法が限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.実施形態〕
図1を用いて、本実施形態の情報処理装置等により実現される情報処理を説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図1に示す例において、情報処理システム1は、ショッピングサーバ10、ストア端末20、ユーザ端末30及び情報処理装置100を有する。ショッピングサーバ10と、ストア端末20と、ユーザ端末30と、情報処理装置100とは、図示しない所定の通信網を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示す情報処理システム1は、複数台のショッピングサーバ10や、複数台のストア端末20や、複数台のユーザ端末30や、複数台の情報処理装置100が含まれてもよい。
【0011】
図1に示すショッピングサーバ10は、電子商取引サービスを提供するサーバ装置である。
図1に示す例において、ショッピングサーバ10は、電子商取引で取り扱われる商品に関する商品情報(ストア端末20及びユーザ端末30から送信される商品に関する情報)を商品情報記憶部13に格納する。そして、ショッピングサーバ10は、商品情報記憶部13に格納された商品情報と、モデル記憶部14に格納されたモデルとに基づいて、商品情報からタグ情報の候補を抽出し、商品情報記憶部13に格納する。
【0012】
図1に示すストア端末20は、ショッピングサーバ10が提供する電子商取引サービスにおいて取り扱われる商品を出品する出品者によって利用される情報処理装置である。例えば、ストア端末20は、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。ストア端末20は、出品者によって入力された商品に関する入力情報をショッピングサーバ10に送信する。なお、
図1に示す例において、ストア端末20は、出品者によって利用されるノート型PCである場合を示す。
【0013】
図1に示すユーザ端末30は、ユーザよって利用される情報処理装置である。ユーザ端末30は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等により実現される。また、ユーザ端末30は、ショッピングサーバ10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。また、ユーザ端末30は、ショッピングサーバ10によって配信される情報の表示処理を実現する制御情報をショッピングサーバ10から受け取った場合には、制御情報に従って表示処理を実現する。また、ユーザ端末30は、ユーザによって入力された商品のレビューに関するレビュー情報をショッピングサーバ10に送信する。なお、
図1に示す例において、ユーザ端末30は、ユーザによって利用されるスマートフォンやタブレット等のスマートデバイスである場合を示す。
【0014】
従来、所定の対象に対しモデルを用いてタグ情報を付与する場合において、当該モデルの学習データを作成することは大きな負担となっていた。ここで、以下に示す情報処理装置100は、モデルが抽出したタグ情報の候補が適切であるか否かに関する情報(アノテーション)を付与することができるため、モデルの学習データの作成における負担を軽減できる。
【0015】
図1に示す情報処理装置100は、商品に対応するタグ情報の候補が当該商品を示すタグ情報として適切であるか否かを判定する判定者によって利用される情報処理装置である。例えば、情報処理装置100は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。ここで、情報処理装置100は、判定対象の商品に対応するタグ情報の候補を含む商品情報を受け付け、受け付けた情報を出力部(表示画面)に表示する。そして、情報処理装置100は、キーボードやマウスや操作キー等によって実現される入力部によってタグ情報の候補が適切であるか否かに関する操作を受け付け、当該操作に関する操作情報をショッピングサーバ10に送信する。なお、
図1に示す例において、情報処理装置100は、判定者によって利用されるノート型PCである場合を示す。
【0016】
以下、
図1を用いて、情報処理装置100が行う情報処理について説明する。なお、以下の説明において、商品情報からタグ情報の候補を抽出するためのモデルがモデル記憶部14に格納されているものとする。また、以下の説明において、モデル記憶部14に格納されているモデルは、「商品の購入目的(以下、単に「購入目的」と記載する場合がある)」または「商品の使用感(以下、単に「使用感」と記載する場合がある)」のいずれかのカテゴリに関するタグ情報の候補を抽出するものとする。
【0017】
最初に、ショッピングサーバ10によるタグ情報の候補の抽出処理について説明する。
【0018】
まず、ショッピングサーバ10は、ストア端末20から送信される入力情報、並びに、ユーザ端末30から送信されるレビュー情報を受け付ける(ステップS11)。例えば、
図1の例において、ショッピングサーバ10は、商品「健康飲料A」の画像や、商品「健康飲料A」の説明文(例えば、メーカーや、キャッチコピーなどのテキスト情報)に関する情報を入力情報としてストア端末20から受け付ける。また、
図1の例において、ショッピングサーバ10は、ショッピングサーバ10が提供する電子商取引サービスにおいて、商品「健康飲料A」を購入したユーザが入力したレビュー(例えば、商品の評価を示す数値(スコア)や、商品の評価内容を示すテキスト情報など)に関する情報をレビュー情報としてユーザ端末30から受け付ける。そして、ショッピングサーバ10は、受け付けた入力情報及びレビュー情報を商品「健康飲料A」に対応付けて商品情報記憶部13に格納する。
【0019】
続いて、ショッピングサーバ10は、入力情報及びレビュー情報からタグ情報の候補を抽出する(ステップS12)。例えば、
図1の例において、ショッピングサーバ10は、入力情報及びレビュー情報に含まれるテキスト情報をモデル記憶部14に格納されたモデルに入力し、入力したテキスト情報に含まれる文字列をタグ情報の候補として抽出する。そして、ショッピングサーバ10は、抽出したタグ情報の候補と、タグ情報の候補のカテゴリとを、商品「健康飲料A」に対応付けて商品情報記憶部13に格納する。
【0020】
次に、判定者によりタグ情報の候補が判定される際の情報処理装置100による情報表示処理について説明する。なお、
図1の例に示す情報処理装置100は、判定者J1により利用されるものとする。
【0021】
まず、情報処理装置100は、ショッピングサーバ10から商品情報を受け付ける(ステップS21)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、ステップS12にてショッピングサーバ10が抽出したタグ情報の候補を含む商品情報を受け付ける。
【0022】
続いて、情報処理装置100は、商品情報を表示する(ステップS22)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、入力情報を表示する領域AR1、並びに、レビュー情報を表示する領域AR2を含む画面W1を表示する。また、
図1の例において、情報処理装置100は、入力情報からタグ情報の候補として抽出した文字列を表示する領域AR1-1~AR1-5を、領域AR1に表示する。また、
図1の例において、情報処理装置100は、レビュー情報からタグ情報の候補として抽出した文字列を表示する領域AR2-1~AR2-10を、領域AR2に表示する。なお、以下の説明において、領域AR1-1~AR1-5、並びに、領域AR2-1~AR2-10を特に区別しない場合、単に「タグ情報表示領域」と記載する場合がある。
【0023】
ここで、
図1に示すタグ情報表示領域において、情報処理装置100は、タグ情報の候補として抽出した文字列を実線で示される矩形の領域内に表示し、当該矩形の上部にタグ情報の候補のカテゴリを表示する。
【0024】
続いて、情報処理装置100は、タグ情報の候補に対する判定者J1の操作を受け付け、操作に応じた表示態様で画面を表示させる(ステップS23)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、タグ情報表示領域を判定者J1の操作に応じて表示させた画面W2を表示する。
【0025】
図1の例において、情報処理装置100は、各タグ情報の候補が商品「健康飲料A」を示すタグ情報として適切であるか否かに関する判定者J1の操作を、各タグ情報の候補に対応するタグ情報表示領域ごとに受け付ける。具体的には、
図1の例において、情報処理装置100は、タグ情報の候補として抽出された文字列が含まれる文脈において、商品「健康飲料A」の購入目的や使用感などといった商品「健康飲料A」の特性を示すものとして、当該タグ情報の候補が「適切」、「不適切」または「適切であるか否か判別不可(以下、単に「判別不可」と記載する場合がある)」のいずれかに関する判定者J1の操作を受け付ける。
【0026】
そして、情報処理装置100は、判定者J1の操作に応じた表示態様でタグ情報表示領域を表示させる。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、タグ情報の候補が「適切」である操作を受け付けた場合、タグ情報表示領域の矩形の右側に丸印を表示し、タグ情報の候補が「不適切」である操作を受け付けた場合、タグ情報表示領域の矩形の右側にバツ印を表示する。また、例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、タグ情報の候補が「判別不可」である操作を受け付けた場合、タグ情報表示領域の矩形内に斜線を重畳させて表示する。
【0027】
ここで、例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、「職場から帰ったらもう届いていました。」という文章に含まれる文字列「職場」を、カテゴリ「購入目的」に関する商品「健康飲料A」のタグ情報の候補として表示する。しかし、本文章における文脈において、文字列「職場」は、ショッピングサーバ10が提供する電子商取引サービスの特性を示す。したがって、判定者J1は、カテゴリ「購入目的」に関する商品「健康飲料A」のタグ情報の候補として、文字列「職場」が不適切であると判定する。そして、情報処理装置100は、領域AR2-1に表示した文字列が「不適切」であることを示す判定者J1の操作を受け付け、領域AR2-1に表示した矩形の右側にバツ印を表示する。
【0028】
また、例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、「程よい甘さで飲みやすいです。」という文章に含まれる文字列「程よい甘さ」を、カテゴリ「使用感」に関する商品「健康飲料A」のタグ情報の候補として表示する。本文章における文脈において、文字列「程よい甘さ」は、商品「健康飲料A」の特性を示す。したがって、判定者J1は、カテゴリ「使用感」に関する商品「健康飲料A」のタグ情報の候補として、文字列「程よい甘さ」が適切であると判定する。そして、情報処理装置100は、領域AR2-2に表示した文字列が「適切」であることを示す判定者J1の操作を受け付け、領域AR2-2に表示した矩形の右側に丸印を表示する。
【0029】
また、例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、「メーカーCのものに比べ継続して飲んでもらえそうです。」という文章に含まれる文字列「継続」を、カテゴリ「使用感」に関する商品「健康飲料A」のタグ情報の候補として表示する。本文章における文脈において、文字列「継続(継続性)」は、商品「健康飲料A」の特性を示すか否か判定が困難である。したがって、判定者J1は、カテゴリ「使用感」に関する商品「健康飲料A」のタグ情報の候補として、文字列「継続」が適切であるか否か判別不可であると判定する。そして、情報処理装置100は、領域AR2-9に表示した文字列が「判別不可
」であることを示す判定者J1の操作を受け付け、領域AR2-9に表示した矩形内に斜線を重畳させて表示する。
【0030】
なお、情報処理装置100は、任意の方法で判定者J1の操作を受け付けてよい。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、判定者J1のタグ情報表示領域に対する選択操作(例えば、クリック操作)が行われるたび、当該タグ情報表示領域の表示態様を、タグ情報の候補が「適切」と判定された状態、タグ情報の候補が「不適切」と判定された状態、タグ情報の候補が「判別不可」と判定された状態、と切り替えて表示させ、最終的な状態に対応する判定結果を、判定者J1による操作を示す情報として受け付ける。
【0031】
また、例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、タグ情報表示領域の選択を受け付けると、プルダウンリスト形式で「適切」、「不適切」及び「判別不可」を選択肢として表示してもよい。そして、情報処理装置100は、リストの中から判定者J1が選択した選択肢を、タグ情報表示領域に表示されたタグ情報の候補に対する判定者J1の操作とする。
【0032】
また、情報処理装置100は、判定者J1の操作に応じて、図形や記号、表示色などの任意の方法でタグ情報表示領域の表示態様を変更してよい。
【0033】
続いて、情報処理装置100は、タグ情報の候補に対する判定者J1の操作に関する操作情報をショッピングサーバ10に送信する(ステップS24)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、ステップS24において判定者J1が各タグ情報の候補に対して行った操作「適切」、「不適切」または「判別不可」のいずれかを示す情報と、タグ情報の候補とを対応付けた情報を操作情報として取得し、ショッピングサーバ10に送信する。
【0034】
続いて、ショッピングサーバ10は、情報処理装置100から受け付けた操作情報を用いてモデルの学習を行う(ステップS25)。ここで、モデルの学習(機械学習)においては、線形回帰、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン、決定木、ハザード分析等の種々の手法が利用されてもよい。
【0035】
なお、上記の実施形態において、ショッピングサーバ10は、モデルを用いたルールベースのタグ情報の候補の抽出を行ってもよい。
【0036】
以上のように、実施形態に係る情報処理装置100は、モデルによって抽出されたタグ情報の候補が適切であるか否かに関する情報(アノテーション)を、タグ情報の候補の抽出元である文字列上で操作することで直観的に付与することができる。すなわち、実施形態に係る情報処理装置100は、適切にアノテーションを付与できる。
【0037】
これにより、実施形態に係るショッピングサーバ10は、情報処理装置100から操作情報を受け付けることにより、例えば、「適切」であることを示す情報が付与されたタグ情報の候補に関する情報を正例の学習データとし、「不適切」であることを示す情報が付与されたタグ情報の候補に関する情報を負例の学習データとしてモデルの学習に用いることができる。また、実施形態に係るショッピングサーバ10は、ショッピングサーバ10が提供する電子商取引サービスにおいて、「適切」であることを示す情報が付与されたタグ情報の候補を、対応する商品の検索タグ等として商品情報に付与し、一方で、「不適切」であることを示す情報が付与されたタグ情報の候補を当該電子商取引サービス上で利用しなくともよい。
【0038】
〔2.情報処理システムの構成〕
次に、上述した情報処理を実現するための情報処理システム1について
図2を用いて説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、ショッピングサーバ10と、ストア端末20と、ユーザ端末30と、学習サーバ40と、情報処理装置100とを含む。ショッピングサーバ10、ストア端末20、ユーザ端末30、学習サーバ40及び情報処理装置100は、ネットワークNを介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。なお、ネットワークNは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、地域IP(Internet Protocol)網、インターネット等の通信ネットワークである。ネットワークNには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。また、
図2に示す情報処理システム1には、複数台のショッピングサーバ10や、複数台のストア端末20や、複数台のユーザ端末30や、複数台の学習サーバ40や、複数台の情報処理装置100が含まれてもよい。
【0039】
ショッピングサーバ10は、電子商取引サービスを提供するサーバ装置である。ショッピングサーバ10は、ストア端末20から送信される入力情報、並びに、ユーザ端末30から送信されるレビュー情報を電子商取引サービスで取り扱われる商品に関する商品情報として管理する。また、ショッピングサーバ10は、モデルを用いて商品情報から抽出したタグ情報の候補を情報処理装置100に送信し、タグ情報の候補が適切であるか否かに関する操作情報を受け付ける。また、ショッピングサーバ10は、受け付けた操作情報に基づいて、モデルの学習を行う。なお、モデルの学習処理は、学習サーバ40によって実現されてもよい。
【0040】
また、ショッピングサーバ10は、電子商取引サービスに関するアプリケーションのデータそのものを配信するサーバであってもよい。また、ショッピングサーバ10は、ユーザ端末30や、情報処理装置100に制御情報を配信する配信装置として機能してもよい。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語により記述される。なお、ショッピングサーバ10から配信されるコンテンツに関するアプリそのものを制御情報とみなしてもよい。ショッピングサーバ10の構成は後述する。
【0041】
ストア端末20は、ショッピングサーバ10が提供する電子商取引サービスにおいて取り扱われる商品を出品する出品者によって利用される情報処理装置である。ストア端末20は、出品者によって入力された商品に関する入力情報をショッピングサーバ10に送信する。
【0042】
ユーザ端末30は、ユーザよって利用される情報処理装置である。ユーザ端末30は、ショッピングサーバ10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。また、ユーザ端末30は、ショッピングサーバ10によって配信される情報の表示処理を実現する制御情報をショッピングサーバ10から受け取った場合には、制御情報に従って表示処理を実現する。また、ユーザ端末30は、ユーザによって入力された商品のレビューに関するレビュー情報をショッピングサーバ10に送信する。
【0043】
学習サーバ40は、タグ情報の候補の抽出に用いるモデルの学習処理を実行するサーバ装置である。学習サーバ40は、タグ情報の候補が所定の対象を示すタグ情報として適切であるか否かに関する操作に関する情報と、操作が行われた対象情報とを学習データとしてモデルの学習処理を実行する。
【0044】
情報処理装置100は、商品に対応するタグ情報の候補が当該商品を示すタグ情報として適切であるか否かを判定する判定者によって利用される情報処理装置である。情報処理装置100は、判定対象の商品に対応するタグ情報の候補を含む商品情報をショッピングサーバ10から受け付ける。また、ユーザ端末30は、ショッピングサーバ10によって配信される情報の表示処理を実現する制御情報をショッピングサーバ10から受け取った場合には、制御情報に従って表示処理を実現する。そして、情報処理装置100は、タグ情報の候補が適切であるか否かに関する操作を判定者から受け付け、当該操作に関する操作情報をショッピングサーバ10に送信する。情報処理装置100の構成は後述する。
【0045】
〔3.ショッピングサーバの構成〕
次に、
図3を用いて、ショッピングサーバ10の構成について説明する。
図3は、実施形態に係るショッピングサーバの構成例を示す図である。
図3に示すように、ショッピングサーバ10は、通信部11と、記憶部12と、制御部15とを有する。
【0046】
(通信部11について)
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、ストア端末20、ユーザ端末30、学習サーバ40、情報処理装置100等との間で情報の送受信を行う。
【0047】
(記憶部12について)
記憶部12は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図3に示すように、記憶部12は、商品情報記憶部13と、モデル記憶部14とを有する。
【0048】
(商品情報記憶部13について)
商品情報記憶部13は、商品に関する商品情報を記憶する。ここで、
図4を用いて、商品情報記憶部13が記憶するクエリに関する情報の一例を説明する。
図4は、実施形態に係る商品情報記憶部の一例を示す図である。
図4の例では、商品情報記憶部13は、「商品ID」、「商品名」、「入力情報」、「第1タグ情報」、「第1操作情報」、「レビュー情報」、「第2タグ情報」、「第2操作情報」といった項目を有する。
【0049】
「商品ID」は、商品を識別するための識別情報を示す。「商品名」は、商品の名称を示す。「入力情報」は、ストア端末20を利用する出品者によって入力された商品に関する入力情報を示す。なお、
図4では、「入力情報」に「入力情報1」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、商品に関するテキスト情報や、商品に関連する画像、動画、リンク先等の具体的な情報、または、その格納場所を示すファイルパス名、URLなどが格納される。
【0050】
「第1タグ情報」は、「入力情報」の項目に格納された情報から抽出したタグ情報の候補に関する情報を示す。「第1タグ情報」は、「タグ情報」、「カテゴリ」といった項目を有する。「タグ情報」は、「入力情報」の項目に格納された情報から抽出したタグ情報の候補を示す。「カテゴリ」は、「タグ情報」の項目に格納されたタグ情報の候補が属するカテゴリを示す。
【0051】
「第1操作情報」は、「入力情報」の項目に格納された情報から抽出したタグ情報の候補に対し、情報処理装置100を利用する判定者が行った操作「適切」、「不適切」または「判別不可」のいずれかの操作を示す情報(言い換えると、タグ情報の候補が適切であるか否かに関する情報)を示す。
【0052】
「レビュー情報」は、ユーザ端末30を利用するユーザによって入力された商品のレビューに関するレビュー情報を示す。「第2タグ情報」は、「レビュー情報」の項目に格納された情報から抽出したタグ情報の候補に関する情報を示す。「第2タグ情報」は、「タグ情報」、「カテゴリ」といった項目を有する。「タグ情報」は、「レビュー情報」の項目に格納された情報から抽出したタグ情報の候補を示す。「カテゴリ」は、「タグ情報」の項目に格納されたタグ情報の候補が属するカテゴリを示す。
【0053】
「第2操作情報」は、「レビュー情報」の項目に格納された情報から抽出したタグ情報の候補に対し、情報処理装置100を利用する判定者が行った操作「適切」、「不適切」または「判別不可」のいずれかの操作を示す情報を示す。
【0054】
(モデル記憶部14について)
モデル記憶部14は、商品情報記憶部13に格納された商品情報からタグ情報の候補を抽出するためのモデルを記憶する。
【0055】
(制御部15について)
制御部15は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、ショッピングサーバ10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部15は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部15は、
図3に示すように、受付部16と、抽出部17と、送信部18と、学習部19とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0056】
(受付部16について)
受付部16は、商品情報を受け付け、受け付けた商品情報を商品情報記憶部13に格納する。例えば、
図1の例において、受付部16は、出品者によって入力された商品に関する入力情報をストア端末20から受け付ける。また、
図1の例において、受付部16は、ユーザによって入力された商品のレビューに関するレビュー情報をユーザ端末30から受け付ける。また、受付部16は、後述する抽出部17が商品情報から抽出したタグ情報の候補が、商品情報に対応する商品を示すタグ情報として適切であるか否かを示す操作に関する操作情報を情報処理装置100から受け付ける。
【0057】
(抽出部17について)
抽出部17は、商品情報からタグ情報の候補を抽出する。例えば、
図1の例において、抽出部17は、入力情報及びレビュー情報に含まれるテキスト情報をモデル記憶部14に格納されたモデルに入力し、入力したテキスト情報に含まれる文字列をタグ情報の候補として抽出する。そして、抽出部17は、抽出したタグ情報の候補と、タグ情報の候補のカテゴリとを、商品に対応付けて商品情報記憶部13に格納する。
【0058】
(送信部18について)
送信部18は、商品情報を情報処理装置100に送信する。例えば、
図1の例において、送信部18は、抽出部17が抽出したタグ情報の候補を含む商品情報を情報処理装置100に送信する。
【0059】
(学習部19について)
学習部19は、モデル記憶部14に格納されたモデルの学習を行う。例えば、
図1の例において、学習部19は、情報処理装置100から受け付けた操作情報を用いてモデルの学習を行う。
【0060】
なお、ショッピングサーバ10と学習サーバ40とが連携して動作する場合、学習サーバ40がモデル記憶部14や、学習部19を有してもよい。
【0061】
〔4.情報処理装置の構成〕
次に、
図5を用いて、情報処理装置100の構成について説明する。
図5は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図5に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、入力部130と、出力部140と、制御部150とを有する。
【0062】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、ショッピングサーバ10、ストア端末20、ユーザ端末30、学習サーバ40等との間で情報の送受信を行う。
【0063】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0064】
(入力部130及び出力部140について)
入力部130は、ユーザから各種操作を受け付ける入力装置である。例えば、入力部130は、キーボードやマウスや操作キー等によって実現される。出力部140は、各種情報を表示するための表示装置である。つまり、出力部140は、情報処理装置100の表示画面に相当する。例えば、出力部140は、液晶ディスプレイ等によって実現される。なお、情報処理装置100にタッチパネルが採用される場合、入力部130及び出力部140は一体化される。
【0065】
(制御部150について)
制御部150は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部150は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部150は、
図5に示すように、表示部151と、受付部152と、表示制御部153と、取得部154と、送信部155とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0066】
(表示部151について)
表示部151は、所定の対象に関する対象情報に基づいて当該所定の対象に付与されるタグ情報の候補を表示する。例えば、
図1の例において、表示部151は、商品「健康飲料A」の入力情報及びレビュー情報から抽出されたタグ情報の候補を含む商品情報を表示する。
【0067】
また、表示部151は、対象情報から抽出した文字列に基づくタグ情報の候補を表示してもよい。例えば、
図1の例において、表示部151は、商品「健康飲料A」の入力情報及びレビュー情報に含まれるテキスト情報に含まれる文字列を、タグ情報の候補として表示する。
【0068】
また、表示部151は、対象情報及びタグ情報の候補を表示してもよい。例えば、
図1の例において、表示部151は、タグ情報の候補を含む商品情報を画面W1に示すように表示する。
【0069】
また、表示部151は、商品に関する情報である対象情報に基づいて当該商品に付与されるタグ情報の候補を表示してもよい。例えば、
図1の例において、表示部151は、商品「健康飲料A」に関する情報である商品情報から抽出したタグ情報の候補を表示する。
【0070】
また、表示部151は、商品の購入目的または商品の使用感に関するタグ情報の候補を表示してもよい。例えば、
図1の例において、表示部151は、「商品の購入目的」または「商品の使用感」のいずれかのカテゴリに関するタグ情報の候補を表示する。
【0071】
また、表示部151は、対象情報からタグ情報の候補の抽出処理を行うモデルにより抽出されたタグ情報の候補を表示してもよい。例えば、
図1の例において、表示部151は、ショッピングサーバ10のモデル記憶部14に格納されているモデルにより抽出されたタグ情報の候補を表示する。
【0072】
(受付部152について)
受付部152は、表示部151により表示されたタグ情報の候補が所定の対象を示すタグ情報として適切であるか否かに関する操作を受け付ける。例えば、
図1の例において、受付部152は、商品「健康飲料A」の特性を示すものとして、タグ情報の候補が「適切」、「不適切」または「判別不可」のいずれかに関する判定者J1の操作を受け付ける。
【0073】
また、受付部152は、タグ情報の候補の抽出元である文字列に対する操作を受け付けてもよい。例えば、
図1の例において、受付部152は、商品情報のうち、タグ情報の候補として抽出した文字列を表示するタグ情報表示領域に対する操作を受け付ける。
【0074】
また、受付部152は、タグ情報の候補が商品を示すタグ情報として適切であるか否かに関する操作を受け付けてもよい。例えば、
図1の例において、受付部152は、商品「健康飲料A」の特性を示すものとして、タグ情報の候補が適切であるか否かに関する操作を受け付ける。
【0075】
(表示制御部153について)
表示制御部153は、タグ情報の候補が適切であるか否かに関する操作に応じた表示態様でタグ情報の候補を表示させる。例えば、表示制御部153は、文字列に対する操作が受け付けられた場合、当該文字列を当該操作に応じた表示態様で表示させる。例えば、
図1の例において、表示制御部153は、タグ情報の候補が「適切」である操作を受け付けた場合、タグ情報表示領域の矩形の右側に丸印を表示し、タグ情報の候補が「不適切」である操作を受け付けた場合、タグ情報表示領域の矩形の右側にバツ印を表示する。また、例えば、
図1の例において、表示制御部153は、タグ情報の候補が「判別不可」である操作を受け付けた場合、タグ情報表示領域の矩形内に斜線を重畳させて表示する。
【0076】
(取得部154について)
取得部154は、操作に関する情報と、操作が行われた対象情報とを、モデルの学習データとして取得する。例えば、取得部154は、各タグ情報の候補が適切であるか否かに関する情報と、操作が行われた商品情報とをモデルの学習データとして取得する。例えば、
図1の例において、取得部154は、判定者J1が各タグ情報の候補に対して行った操作「適切」、「不適切」または「判別不可」のいずれか示す情報と、タグ情報の候補とを対応付けた情報である操作情報を、モデルの学習データとして取得する。
【0077】
(送信部155について)
送信部155は、モデルの学習処理を実行する所定の学習サーバにモデルの学習データを送信する。例えば、
図1の例において、送信部155は、操作情報をモデルの学習データとしてショッピングサーバ10に送信する。
【0078】
なお、ショッピングサーバ10と学習サーバ40とが連携して動作する場合、送信部155は、学習データを学習サーバ40に送信してもよい。
【0079】
〔5.情報処理のフロー〕
ここで、
図6を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の情報処理の手順について説明する。
図6は、実施形態に係る情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0080】
図6に示すように、情報処理装置100は、タグ情報の候補を表示する(ステップS101)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、タグ情報の候補を含む商品情報を表示する。続いて、情報処理装置100は、タグ情報の候補が適切であるか否かに関する操作を受け付ける(ステップS102)。続いて、情報処理装置100は、操作に応じた表示態様でタグ情報の候補を表示させる(ステップS103)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、操作に応じた表示態様でタグ情報表示領域を表示させる。
【0081】
続いて、情報処理装置100は、学習データを取得する(ステップS104)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、各タグ情報の候補に対して行った操作を示す情報と、タグ情報の候補とを対応付けた情報である操作情報を、モデルの学習データとして取得する。続いて、情報処理装置100は、学習データをショッピングサーバ10に送信し(ステップS105)、処理を終了する。
【0082】
〔6.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0083】
〔6-1.商品情報について〕
上述の実施形態において、情報処理装置100が商品に関する商品情報に基づいて当該商品に付与されるタグ情報の候補を表示し、当該タグ情報の候補に対する操作を受け付ける例を示した。しかしながら、情報処理装置100は、商品情報に限らず、各種自然言語において用いられる文字により構成される文字列を含む情報に付与されるタグ情報の候補を表示し、当該タグ情報の候補に対する操作を受け付けてもよい。
〔6-2.タグ情報の候補について〕
上述の実施形態において、情報処理装置100が、タグ情報の候補として商品情報から抽出した文字列を表示する例を示したが、情報処理装置100が表示するタグ情報の候補は、上述した例に限られない。例えば、情報処理装置100は、対象情報から抽出した文字列の類語など、概念が共通する単語をタグ情報の候補として表示してもよい。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、商品情報から抽出した文字列「カロリーが高い」の類語「高カロリー」をタグ情報の候補としてAR2-5に表示してもよい。また、例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、商品情報から抽出した文字列「野菜不足」を上位概念化した単語「健康志向」をタグ情報の候補としてAR1-4に表示してもよい
【0084】
〔7.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、表示部151と、受付部152と、表示制御部153と、取得部154と、送信部155とを有する。表示部151は、所定の対象に関する対象情報に基づいて当該所定の対象に付与されるタグ情報の候補を表示する。受付部152は、表示部151により表示されたタグ情報の候補が所定の対象を示すタグ情報として適切であるか否かに関する操作を受け付ける。表示制御部153は、タグ情報の候補が適切であるか否かに関する操作に応じた表示態様でタグ情報の候補を表示させる。取得部154は、操作に関する情報と、操作が行われた対象情報とを、モデルの学習データとして取得する。送信部155は、モデルの学習処理を実行する所定の学習サーバにモデルの学習データを送信する。
【0085】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、タグ情報の候補がタグ情報として適切であるか否かに関する操作を受け付け、当該操作に関する情報を取得するため、適切にアノテーションを付与できる。
【0086】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、表示部151は、対象情報から抽出した文字列に基づくタグ情報の候補を表示する。また、例えば、表示部151は、対象情報及びタグ情報の候補を表示する。そして、受付部152は、タグ情報の候補の抽出元である文字列に対する操作を受け付ける。
【0087】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、タグ情報の候補の抽出元に対する操作を受け付けるため、適切にアノテーションを付与できる。
【0088】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、表示制御部153は、文字列に対する操作が受け付けられた場合、当該文字列を当該操作に応じた表示態様で表示させる。
【0089】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、アノテーションを付与した情報を視認可能とするため、利便性を向上させることができる。
【0090】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、表示部151は、商品に関する情報である対象情報に基づいて当該商品に付与されるタグ情報の候補を表示する。そして、受付部152は、タグ情報の候補が商品を示すタグ情報として適切であるか否かに関する操作を受け付ける。また、例えば、表示部151は、商品の購入目的または商品の使用感に関するタグ情報の候補を表示する。
【0091】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、商品情報から抽出したタグ情報の候補に対しアノテーションを付与できるため、電子商取引サービス等に用いられる情報の処理の負担を軽減できる。
【0092】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、表示部151は、対象情報からタグ情報の候補の抽出処理を行うモデルにより抽出されたタグ情報の候補を表示する。
【0093】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、モデルにより出力された情報にアノテーションを付与することにより、当該情報をモデルの学習処理等に活用できる。
【0094】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る情報処理装置は、例えば
図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置100を例に挙げて説明する。
図7は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、ROM1200、RAM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0095】
CPU1100は、ROM1200又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1200は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0096】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0097】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0098】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1300を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1300上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0099】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1300上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部150の機能を実現する。また、HDD1400には、情報処理装置100の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0100】
〔9.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0101】
また、上述した情報処理装置100は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0102】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、表示部は、表示手段や表示回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0103】
10 ショッピングサーバ
11 通信部
12 記憶部
13 商品情報記憶部
14 モデル記憶部
15 制御部
16 受付部
17 抽出部
18 送信部
19 学習部
20 ストア端末
30 ユーザ端末
40 学習サーバ
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
130 入力部
140 出力部
150 制御部
151 表示部
152 受付部
153 表示制御部
154 取得部
155 送信部