(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-08
(45)【発行日】2023-06-16
(54)【発明の名称】試料中のバベシア種の核酸の検出
(51)【国際特許分類】
C12Q 1/686 20180101AFI20230609BHJP
C12Q 1/6813 20180101ALI20230609BHJP
C12Q 1/6893 20180101ALI20230609BHJP
C12N 15/09 20060101ALN20230609BHJP
【FI】
C12Q1/686 Z
C12Q1/6813 Z
C12Q1/6893 Z
C12N15/09 Z ZNA
(21)【出願番号】P 2019567565
(86)(22)【出願日】2018-06-06
(86)【国際出願番号】 US2018036214
(87)【国際公開番号】W WO2018226798
(87)【国際公開日】2018-12-13
【審査請求日】2021-06-02
(32)【優先日】2017-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500128402
【氏名又は名称】ジーイーエヌ-プローブ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヴァネッサ・ブレス
(72)【発明者】
【氏名】ディアナ・セルフ
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー・エム・リネン
【審査官】野村 英雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-135084(JP,A)
【文献】国際公開第2016/064887(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/183282(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0218657(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第103103286(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0091598(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0015360(US,A1)
【文献】国際公開第2016/181297(WO,A1)
【文献】米国特許第06165723(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12Q 1/00- 3/00
C12N 15/00-15/90
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料中のバベシア種の核酸を特異的に検出する方法であって、
(1)試料を、バベシア種の標的核酸の標的領域を増幅するための少なくとも2つのオリゴマーと接触させることであって、前記試料が、バベシア種の核酸を含む疑いがあり、前記少なくとも2つの増幅オリゴマーが、
(a)第1の増幅オリゴマーであって、
(i)長さが15~33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列中に含まれ、かつ配列番号56または57を含み、あるいは、
(ii)長さが15~33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含み、あるいは、
(iii)長さが15~33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列中に含まれ、かつ配列番号101を含み、あるいは、
(iv)配列番号8を含むか、またはそれからなり、あるいは、
(v)配列番号83を含むか、またはそれからなる、
第1の標的ハイブリダイズ配列を含む、第1の増幅オリゴマーと、
(b)第2の増幅オリゴマーであって、
(i)配列番号68に含まれ、かつ配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、または配列番号85を含むか、あるいは
(ii)配列番号67に含まれ、かつ配列番号45または配列番号52を含み、あるいは、
(iii)配列番号70に含まれ、かつ配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、または配列番号51を含み、あるいは、
(iv)配列番号84を含むか、またはそれからなる、
長さが15~33個の連続したヌクレオチドである第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーと、を含む、オリゴマーと接触させることと、
(2)インビトロ核酸増幅反応を実施することであって、前記試料中に存在する任意のバベシア標的核酸が、増幅産物を産生するための鋳型として使用される、増幅反応を実施することと、
(3)前記増幅産物の存在または非存在を検出し、それにより、前記試料中のバベシア種標的核酸の存在または非存在を示すことと、を含む、方法。
【請求項2】
前記第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2および4および6および8からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなり、適切には、前記第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2および4および8からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなる、ならびに/あるいは、
前記第2の増幅オリゴマーが、配列番号13、16、17、18、19、20、21、27、28、29、31、32、33、34、35、36、84、および86からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなる、ならびに/あるいは、
前記第2の増幅オリゴマー配列が、配列番号21または配列番号27または配列番号34または配列番号84または配列番号86を含むか、またはそれからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1および第2の標的ハイブリダイズ配列が、それぞれ、
(a)配列番号2もしくは6および配列番号11、
(b)配列番号4もしくは6および配列番号13、
(c)配列番号4および配列番号16または配列番号17、
(d)配列番号4および配列番号18または配列番号19、
(e)配列番号4および配列番号20、
(f)配列番号4もしくは6もしくは8および配列番号21、
(g)配列番号2もしくは4もしくは8および配列番号27、
(h)配列番号4および配列番号28、
(i)配列番号4および配列番号29、
(j)配列番号4および配列番号31、
(k)配列番号8および配列番号32、
(l)配列番号8および配列番号33、
(m)配列番号8および配列番号34、
(n)配列番号8および配列番号35、
(o)配列番号8および配列番号36、
(p)配列番号8および配列番号84、
(q)配列番号8および配列番号86、
(r)配列番号83および配列番号32、
(s)配列番号83および配列番号33、
(t)配列番号83および配列番号34、
(u)配列番号83および配列番号35、
(v)配列番号83および配列番号36、
(w)配列番号83および配列番号84、または
(x)配列番号83および配列番号86
のヌクレオチド配列を含むか、またはそれからなる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1および第2の標的ハイブリダイズ配列が、それぞれ、
(a)配列番号2および配列番号27、
(b)配列番号4および配列番号21、
(c)配列番号8および配列番号21、
(d)配列番号8および配列番号34、
(e)配列番号8および配列番号84、
(f)配列番号8および配列番号86、
(g)配列番号83および配列番号34、
(h)配列番号83および配列番号84、または
(i)配列番号83および配列番号86
のヌクレオチド配列を含むか、またはそれからなる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記検出工程(3)が、前記インビトロ核酸増幅反応物を、前記増幅産物の存在または非存在が決定される条件下で、前記増幅産物に特異的にハイブリダイズするように構成された検出プローブオリゴマーと接触させて、それにより、前記試料中のバベシア種の存在または非存在を示すことを含み、
前記検出プローブオリゴマーが、長さが14~40個のヌクレオチドであり、配列番号59、
そのRNA
もしくはDNA、配列番号59の相補体、
そのRNAもしくはDNA、または配列番号65、
そのRNA
もしくはDNA、配列番号65の相補体、もしくは
、そのRNAもしくはDNAを含むか、またはそれからなる標的配列に特異的にハイブリダイズするように構成される標的ハイブリダイズ配列を含む、あるいは、
前記検出プローブの標的ハイブリダイズ配列が、配列番号59の配列に含まれ、かつ少なくとも配列番号42、92、94、または99の配列を含む、あるいは、
前記検出プローブの標的ハイブリダイズ配列が、配列番号65の配列に含まれ、かつ少なくとも配列番号59、94、または99の配列を含む、あるいは、
前記検出プローブが、配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、または99からなる群から選択される配列からなる、あるいは、
前記検出プローブオリゴマーが、長さが16~25個の連続したヌクレオチドであり、配列番号65、もしくは
、そのRNAもしく
はDN
Aに特異的にハイブリダイズするか、または配列番号65の相補体、もしくは
、そのRNAもしく
はDN
Aに特異的にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、あるいは、
前記検出プローブオリゴマー配列が、配列番号59、94、または99を含むか、またはそれからなるヌクレオチド配列をさらに含む、ならびに/あるいは、
前記検出プローブオリゴマーが、配列番号42、92、94、または99を含むか、またはそれからなるヌクレオチド配列をさらに含む、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
前記第1および第2の増幅オリゴマーの標的ハイブリダイズ配列および前記検出プローブオリゴマーの標的ハイブリダイズ配列が、それぞれ、
(a)配列番号2および配列番号11および配列番号39または配列番号37、
(b)配列番号2および配列番号27および配列番号38または配列番号39、
(c)配列番号4および配列番号13および配列番号39または配列番号37、
(d)配列番号4および配列番号16または配列番号17および配列番号39、
(e)配列番号4および配列番号18または配列番号19および配列番号39または配列番号37、
(f)配列番号4および配列番号20および配列番号39または配列番号37、
(g)配列番号4および配列番号21および配列番号39または配列番号37、
(h)配列番号4および配列番号27および配列番号39または配列番号38、
(i)配列番号4および配列番号28および配列番号39、
(j)配列番号4および配列番号29および配列番号39または配列番号37、
(k)配列番号4および配列番号31および配列番号39、
(l)配列番号6および配列番号11および配列番号37、
(m)配列番号6および配列番号13および配列番号37、
(n)配列番号6および配列番号21および配列番号37、
(o)配列番号8および配列番号21および配列番号39または配列番号37または配列番号42、
(p)配列番号8および配列番号27および配列番号39、
(q)配列番号8および配列番号32ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(r)配列番号8および配列番号33ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(s)配列番号8および配列番号34ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(t)配列番号8および配列番号35ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(u)配列番号8および配列番号36ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(v)配列番号8および配列番号84ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(w)配列番号8および配列番号86ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(x)配列番号83および配列番号21および配列番号39または配列番号37または配列番号42、
(y)配列番号83および配列番号27および配列番号39、
(z)配列番号83および配列番号32ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(aa)配列番号83および配列番号33ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(ab)配列番号83および配列番号34ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(ac)配列番号83および配列番号35ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(ad)配列番号83および配列番号36ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(ae)配列番号83および配列番号84ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(af)配列番号83および配列番号86ならびに配列番号37、42、91、92、または93、あるいは、
(ag)配列番号8または83、配列番号34、84または86、および配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98または99
のヌクレオチド配列を含むか、またはそれからなる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1および第2の増幅オリゴマーの標的ハイブリダイズ配列および前記検出プローブオリゴマーの標的ハイブリダイズ配列が、それぞれ、
(a)配列番号2および配列番号27および配列番号38、
(b)配列番号4および配列番号21および配列番号39、
(c)配列番号8および配列番号21ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(d)配列番号8および配列番号34ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(e)配列番号8および配列番号84ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(f)配列番号8および配列番号86ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(g)配列番号83および配列番号34ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(h)配列番号83および配列番号84ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(i)配列番号83および配列番号86ならびに配列番号37、42、91、92、または93、あるいは、
(j)配列番号8または83、配列番号34、84または86、および配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98または99
のヌクレオチド配列を含むか、またはそれからなる、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
試料中のバベシア種の核酸を特異的に検出する方法であって、前記方法が、
(1)試料を、バベシア種の標的核酸の標的領域を増幅するための少なくとも2つのオリゴマーと接触させることであって、前記試料が、バベシア種の核酸を含む疑いがあり、前記少なくとも2つの増幅オリゴマーが、
、
(a)第1の増幅オリゴマーであって、
(i)長さが15~33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列中に含まれ、かつ配列番号56または57を含み、
(ii)長さが15~33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含み、
(iii)長さが15~33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列中に含まれ、かつ配列番号101を含み
、
(iv)配列番号8を含むか、またはそれからなる、
あるいは、
(v)配列番号83を含むか、またはそれからなる、
第1の標的ハイブリダイズ配列を含む、第1の増幅オリゴマーと、および、
(b)第2の増幅オリゴマーであって、
(i)配列番号68に含まれ、かつ配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、または配列番号85を含み、
(ii)配列番号67に含まれ、かつ配列番号45または配列番号69を含み、
(iii)配列番号70に含まれ、かつ配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、または配列番号51を含み、あるいは
(iv)配列番号84を含むか、またはそれからなる、
長さが15~33個の連続したヌクレオチドである第2の標的ハイブリダイズ配列を含む、第2の増幅オリゴマーを含む、オリゴマーと接触させることと、
(2)インビトロ核酸増幅反応を実施することであって、前記試料中に存在する任意のバベシア標的核酸が、増幅産物を産生するための鋳型として使用され、前記増幅産物が、180~220個の連続したヌクレオチドの長さを有し、配列番号65またはその相補体を含む、インビトロ増幅を実施することと、
(3)前記増幅産物の存在または非存在を検出し、それにより、前記試料中のバベシア種標的核酸の存在または非存在を示すことと、を含む、方法。
【請求項9】
前記第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2、および4、および6、および8からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなり、適切には、前記第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2、および4、および8からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなる、ならびに/あるいは、
前記第2の増幅オリゴマーが、配列番号13、16、17、18、19、20、21、27、28、29、31、32、33、34、35、36、84、および86からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなる、ならびに/あるいは、
前記第2の増幅オリゴマー配列が、配列番号21、または配列番号27、または配列番号34、または配列番号84、または配列番号86を含むか、またはそれからなる、ならびに/あるいは、
前記第1および第2の標的ハイブリダイズ配列が、それぞれ、
(a)配列番号2もしくは6および配列番号11、
(b)配列番号4もしくは6および配列番号13、
(c)配列番号4および配列番号16または配列番号17、
(d)配列番号4および配列番号18または配列番号19、
(e)配列番号4および配列番号20、
(f)配列番号4もしくは6もしくは8および配列番号21、
(g)配列番号2もしくは4もしくは8および配列番号27、
(h)配列番号4および配列番号28、
(i)配列番号4および配列番号29、
(j)配列番号4および配列番号31、
(k)配列番号8および配列番号32、
(l)配列番号8および配列番号33、
(m)配列番号8および配列番号34、
(n)配列番号8および配列番号35、
(o)配列番号8および配列番号36、
(p)配列番号8および配列番号84、
(q)配列番号8および配列番号86、
(r)配列番号83および配列番号34、
(s)配列番号83および配列番号84、
(t)配列番号83および配列番号86
のヌクレオチド配列を含むか、またはそれからなる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1および第2の標的ハイブリダイズ配列が、それぞれ、
(a)配列番号2および配列番号27、
(b)配列番号4および配列番号21、
(c)配列番号8および配列番号21、
(d)配列番号8および配列番号34、
(e)配列番号8および配列番号84、
(f)配列番号8および配列番号86、
(g)配列番号83および配列番号34、
(h)配列番号83および配列番号84、
(i)配列番号83および配列番号86
のヌクレオチド配列を含むか、またはそれからなる、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記検出工程(3)が、前記インビトロ核酸増幅反応物を、前記増幅産物の存在または非存在が決定される条件下で、前記増幅産物に特異的にハイブリダイズするように構成された検出プローブオリゴマーと接触させて、それにより、前記試料中のバベシア種の存在または非存在を示すことを含み、
前記検出プローブオリゴマーが、長さが14~40個のヌクレオチドであり、配列番号59、
そのRNA
もしくはDNA、配列番号59の相補体、
そのRNA
もしくはDNA、配列番号65、
そのRNAもしくはDN
A、配列番号65の相補体、もしくは
、そのRNAもしく
はDN
Aを含むか、またはそれからなる標的配列に特異的にハイブリダイズするように構成される標的ハイブリダイズ配列を含む、あるいは、
前記検出プローブの標的ハイブリダイズ配列が、配列番号59の配列に含まれ、かつ少なくとも配列番号42、92、94、または99の配列を含む、あるいは、
前記検出プローブの標的ハイブリダイズ配列が、配列番号65の配列に含まれ、かつ少なくとも配列番号59、60、94、または99の配列を含む、あるいは、
前記検出プローブの標的ハイブリダイズ配列が、配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、および99からなる群から選択される配列からなる、あるいは、
前記検出プローブオリゴマーが、長さが16~25個の連続したヌクレオチドであり、配列番号65、もしくは
、そのRNAもしく
はDN
Aに特異的にハイブリダイズするか、または配列番号65の相補体、もしくは
、そのRNAもしく
はDN
Aに特異的にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、あるいは、
前記検出プローブオリゴマー配列が、配列番号59、60、94、または99を含むヌクレオチド配列をさらに含む、
請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1および第2の増幅オリゴマーの標的ハイブリダイズ配列および前記検出プローブオリゴマーの標的ハイブリダイズ配列が、それぞれ、
(a)配列番号2および配列番号11および配列番号39または配列番号37、
(b)配列番号2および配列番号27および配列番号38または配列番号39、
(c)配列番号4および配列番号13および配列番号39または配列番号37、
(d)配列番号4および配列番号16または配列番号17および配列番号39、
(e)配列番号4および配列番号18または配列番号19および配列番号39または配列番号37、
(f)配列番号4および配列番号20および配列番号39または配列番号37、
(g)配列番号4および配列番号21および配列番号39または配列番号37、
(h)配列番号4および配列番号27および配列番号39または配列番号38、
(i)配列番号4および配列番号28および配列番号39、
(j)配列番号4および配列番号29および配列番号39または配列番号37、
(k)配列番号4および配列番号31および配列番号39、
(l)配列番号6および配列番号11および配列番号37、
(m)配列番号6および配列番号13および配列番号37、
(n)配列番号6および配列番号21および配列番号37、
(o)配列番号8および配列番号21および配列番号39または配列番号37または配列番号42、
(p)配列番号8および配列番号27および配列番号39、
(q)配列番号8および配列番号32ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(r)配列番号8および配列番号33ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(s)配列番号8および配列番号34ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(t)配列番号8および配列番号35ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(u)配列番号8および配列番号36ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(v)配列番号8および配列番号84ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(w)配列番号8および配列番号86ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(x)配列番号83および配列番号21および配列番号39または配列番号37または配列番号42、
(y)配列番号83および配列番号27および配列番号39、
(z)配列番号83および配列番号32ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(aa)配列番号83および配列番号33ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(ab)配列番号83および配列番号34ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(ac)配列番号83および配列番号35ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(ad)配列番号83および配列番号36ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(ae)配列番号83および配列番号84ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(af)配列番号83および配列番号86ならびに配列番号37、42、91、92、または93、あるいは、
(ag)配列番号8または83、配列番号34、84または86、および配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98または99
のヌクレオチド配列を含むか、またはそれからなる、あるいは、
前記第1および第2の増幅オリゴマーの標的ハイブリダイズ配列および前記検出プローブオリゴマーの標的ハイブリダイズ配列が、それぞれ、
(a)配列番号2および配列番号27および配列番号38、
(b)配列番号4および配列番号21および配列番号39、
(c)配列番号8および配列番号21ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(d)配列番号8および配列番号34ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(e)配列番号8および配列番号84ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(f)配列番号8および配列番号86ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(g)配列番号83および配列番号34ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(h)配列番号83および配列番号84ならびに配列番号37、42、91、92、または93、
(i)配列番号83および配列番号86ならびに配列番号37、42、91、92、または93、あるいは、
(j)配列番号8または83、配列番号34、84または86、および配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98または99
のヌクレオチド配列を含むか、またはそれからなる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
試料中のバベシアの存在または非存在を決定するための少なくとも2つのオリゴマーの組み合わせであって、前記オリゴマーの組み合わせが、バベシア標的核酸の標的領域を増幅するための第1および第2の増幅オリゴマーを含み、
(a)前記第1の増幅オリゴマーが、(i)長さが15~33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56または57を含むか、あるいは(ii)長さが15~33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが15~33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含み、あるいは(iv)配列番号8を含むかまたはそれからなり、あるいは(v)配列番号83を含むか、またはそれからなる、第1の標的ハイブリダイズ配列を含み、
(b)前記第2の増幅オリゴマーが、
(i)配列番号68に含まれ、かつ配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、または配列番号85を含むか、あるいは
(ii)配列番号67に含まれ、かつ配列番号45または配列番号52を含み、
(iii)配列番号70に含まれ、かつ配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、または配列番号51を含み、あるいは
(iv)配列番号84を含むか、またはそれからなる、長さが15~33個の連続したヌクレオチドである、第2の標的ハイブリダイズ配列を含む、組み合わせ。
【請求項14】
検出プローブオリゴマーであって、長さが14~40個のヌクレオチドであり、配列番号59、
そのRNA
もしくはDNA、配列番号59の相補体、
そのRNA
もしくはDNA、配列番号65、
そのRNAもしくはDN
A、配列番号65の相補体、もしくは
、そのRNAもしく
はDN
Aに含まれる標的配列に特異的にハイブリダイズするように構成される標的ハイブリダイズ配列を含み、あるいは、
前記検出プローブの標的ハイブリダイズ配列が、配列番号59の配列に含まれ、かつ少なくとも配列番号42、92、94、または99の配列を含む、あるいは、
前記検出プローブの標的ハイブリダイズ配列が、配列番号65の配列に含まれ、かつ少なくとも配列番号59、94、または99の配列を含む、あるいは、
前記検出プローブが、配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、または99からなる群から選択される配列からなる、あるいは、
前記検出プローブオリゴマーが、長さが16~25個の連続したヌクレオチドであり、配列番号65、もしくは
、そのRNAもしく
はDN
Aに特異的にハイブリダイズするか、または配列番号65の相補体、もしくは
、そのRNAもしく
はDN
Aに特異的にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、あるいは、
前記検出プローブオリゴマー配列が、配列番号59、94、または99を含むか、またはそれからなるヌクレオチド配列をさらに含む、ならびに/あるいは、
前記検出プローブオリゴマーが、配列番号42、92、94、または99を含むか、またはそれからなるヌクレオチド配列をさらに含む、
検出プローブオリゴマー。
【請求項15】
試料からバベシア種の核酸を特異的に単離するための捕捉プローブオリゴマーであって、前記捕捉プローブオリゴマーが、固定プローブに結合する配列または部分に共有結合した標的ハイブリダイズ配列を含み、前記標的ハイブリダイズ配列が、配列番号44、78、79、88、90あるいはそのRNA
もしくはDNAの配列に含まれる15~30個の連続したヌクレオチドである、捕捉プローブオリゴマー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年6月7日に出願された米国仮出願第62/516,530号、および2017年6月16日に出願された同第62/520,793号の米国特許法第119条(e)の下で、利益を主張し、各仮出願の内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
バベシア症は、バベシア属の寄生原虫の種による赤血球の感染によって引き起こされる。Babesia microti種は、米国で報告されているほとんどのヒトのバベシア症の感染の原因となっている。感染は通常、ヒト個体では無症候性であるが、特に高齢者または免疫抑制された個体では、重度の病気または死亡につながる可能性がある。寄生虫は、風土病地域のシカへの曝露または輸血(輸血感染バベシア症(TTB))によってヒトに伝染する。1979年以来、100例を超える輸血感染バベシア症がFDAに報告されている。米国の血液供給に対してほとんど取り組まれていない感染リスクとして報告されているにもかかわらず、献血された血液においてB.microtiをスクリーニングするためのライセンスを取得していない試験がいまだにある(N Engl J Med.(2016)8,375(23):(2236-2245)。TTBの脅威により、食品医薬品局(FDA)および米国血液バンク協会(AABB)は、バベシアへの献血のスクリーニングが血液の安全性のために緊急に必要であるという合意をもたらした。TTBを予防するために、血液ドナーのスクリーニングの開始は、高い優先順位を与えられるべきである(Curr Opin Hematol.2016)23(6):573-580)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国仮出願第62/516,530号
【文献】米国仮出願第62/520,793号
【非特許文献】
【0004】
【文献】N Engl J Med.(2016)8,375(23):(2236-2245)
【文献】Curr Opin Hematol.2016)23(6):573-580
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、試料中のバベシア種を検出するための特異的かつ高感度なアッセイが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、試料中のバベシア種の核酸を特異的に検出する方法が提供され、該方法は、(1)バベシア種の核酸を含む疑いがある試料を、バベシア種の標的核酸の標的領域を増幅するための少なくとも2つのオリゴマーと接触させることであって、少なくとも2つの増幅オリゴマーが、(a)第1の増幅オリゴマーであって、(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列中に含まれ、かつ配列番号56または57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列中に含まれる、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列中に含まれかつ配列番号101を含む、(iv)配列番号8を含むか、またはそれからなる、(v)配列番号83を含むか、またはそれからなる、第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、(b)第2の増幅オリゴマーであって、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および(i)配列番号68に含まれ、かつ配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、または配列番号85を含むか、あるいは(ii)配列番号67に含まれ、かつ配列番号45または配列番号52を含み、(iii)配列番号70に含まれ、かつ配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、または配列番号51を含むか、あるいは(iv)配列番号84を含むか、またはそれからなる、第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーと、を含む、オリゴマーと接触させることと、(2)インビトロ核酸増幅反応を実施することであって、該試料中に存在するバベシア標的核酸が、増幅産物を産生するための鋳型として使用される、増幅反応を実施することと、(3)増幅産物の存在または非存在を検出し、それにより、該試料中のバベシア種標的核酸の存在または非存在を示すことと、を含む。
【0007】
適切には、第1の標的ハイブリダイズ配列は、配列番号2および4および6および8からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなり、適切には、第1の標的ハイブリダイズ配列は、配列番号2、および4、および8からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなる。
【0008】
適切には、第2の増幅オリゴマーは、配列番号13、16、17、18、19、20、21、27、28、29、31、32、33、34、35、36、84、および86からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなる。
【0009】
適切には、第2の増幅オリゴマー配列は、配列番号21または配列番号27または配列番号34または配列番号84または配列番号86を含むか、またはそれからなる。
【0010】
適切には、第1の増幅オリゴマーは、第1の標的ハイブリダイズ配列の5’に位置するプロモーター配列をさらに含むプロモータープライマーまたはプロモータープロバイダーである。適切には、プロモーター配列は、T7プロモーター配列である。適切には、T7プロモーター配列は、配列番号58を含むか、またはそれからなる。
【0011】
適切には、第1の増幅オリゴマーは、配列番号1、および3、および5、および7、および82からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなり、適切には、第1の増幅オリゴマーは、配列番号1、および3、および7、および82からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなる。
【0012】
適切には、第1および第2の標的ハイブリダイズ配列は、それぞれ以下のヌクレオチド配列を含むか、またはそれらからなる:(a)配列番号2もしくは6および配列番号11、(b)配列番号4もしくは6および配列番号13、(c)配列番号4および配列番号16または配列番号17、(d)配列番号4および配列番号18または配列番号19、(e)配列番号4および配列番号20、(f)配列番号4もしくは6もしくは8および配列番号21、(g)配列番号2もしくは4もしくは8および配列番号27、(h)配列番号4および配列番号28、(i)配列番号4および配列番号29、(j)配列番号4および配列番号31、(k)配列番号8および配列番号32、(l)配列番号8および配列番号33、(m)配列番号8および配列番号34、(n)配列番号8および配列番号35、(o)配列番号8および配列番号36、(p)配列番号8および配列番号84、(q)配列番号8および配列番号86、(r)配列番号83および配列番号34、(s)配列番号83および配列番号35、(t)配列番号83および配列番号36、(u)配列番号83および配列番号84、(v)配列番号83および配列番号86。
【0013】
適切には、第1および第2の標的ハイブリダイズ配列は、それぞれ以下のヌクレオチド配列を含むか、またはそれからなる:(a)配列番号2および配列番号27、(b)配列番号4および配列番号21、(c)配列番号8および配列番号21、(d)配列番号8および配列番号34、(e)配列番号8および配列番号84、(f)配列番号8および配列番号86、(g)配列番号83および配列番号34、(h)配列番号83および配列番号84、(i)配列番号83および配列番号86。
【0014】
適切には、この方法は、工程(1)の前に試料中の他の成分から標的核酸を精製することをさらに含む。
【0015】
適切には、精製工程は、試料を、固定化プローブに結合する配列または部分に共有結合した標的ハイブリダイズ配列を含む少なくとも1つの捕捉プローブオリゴマーと接触させることを含み、標的ハイブリダイズ配列が、(i)配列番号78の配列に含まれる約15~21個の連続したヌクレオチドであるか、または(ii)配列番号78の配列を含む約21~30個の連続したヌクレオチドであるか、または(iii)配列が配列番号44である。適切には、捕捉プローブオリゴマー配列は、配列番号43を含むか、またはそれからなる。
【0016】
適切には、検出工程(3)は、該インビトロ核酸増幅反応物を、増幅産物の存在または非存在が決定される条件下で、増幅産物に特異的にハイブリダイズするように構成された検出プローブオリゴマーと接触させて、それにより、該試料中のバベシア種の存在または非存在を示すことを含む。
【0017】
適切には、検出プローブオリゴマーは、長さが約14~約40個のヌクレオチドであり、配列番号59、配列番号59のRNA同等物、配列番号59の相補体、配列番号59の相補体のRNA同等物、または配列番号65、配列番号65のDNA同等物、配列番号65の相補体、もしくは配列番号65の相補体のDNA同等物を含むか、またはそれからなる標的配列に特異的にハイブリダイズするように構成される標的ハイブリダイズ配列を含む。
【0018】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号65の配列に含まれ、かつ少なくとも配列番号37または配列番号42の配列を含む。
【0019】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号41の配列に含まれ、かつ少なくとも配列番号38または配列番号39の配列を含む。
【0020】
適切には、検出プローブは、配列番号37、38、39、41、42、91、92、94、または99からなる群から選択される配列からなる。
【0021】
適切には、検出プローブは、配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、および99からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含むか、またはそれからなる。
【0022】
適切には、検出プローブオリゴマーは、ヌクレオチド配列のヌクレオチド残基メンバーのうちの少なくとも1つに2’メトキシ修飾をさらに含む。
【0023】
適切には、第1および第2の増幅オリゴマーの標的ハイブリダイズ配列および検出プローブオリゴマーの標的ハイブリダイズ配列は、それぞれ以下のヌクレオチド配列を含むか、またはそれらからなる:(a)配列番号2および配列番号11および配列番号39または配列番号37、(b)配列番号2および配列番号27および配列番号38または配列番号39、(c)配列番号4および配列番号13および配列番号39または配列番号37、(d)配列番号4および配列番号16または配列番号17および配列番号39、(e)配列番号4および配列番号18または配列番号19および配列番号39または配列番号37、(f)配列番号4および配列番号20および配列番号39または配列番号37、(g)配列番号4および配列番号21および配列番号39または配列番号37、(h)配列番号4および配列番号27および配列番号39または配列番号38、(i)配列番号4および配列番号28および配列番号39、(j)配列番号4および配列番号29および配列番号39または配列番号37、(k)配列番号4および配列番号31および配列番号39、(l)配列番号6および配列番号11および配列番号37、(m)配列番号6および配列番号13および配列番号37、(n)配列番号6および配列番号21および配列番号37、(o)配列番号8および配列番号21および配列番号39または配列番号37または配列番号42、(p)配列番号8および配列番号27および配列番号39、(q)配列番号8および配列番号32および配列番号37または配列番号42、(r)配列番号8および配列番号33および配列番号37または配列番号42、(s)配列番号8および配列番号34および配列番号37または配列番号42、(t)配列番号8および配列番号35および配列番号37または配列番号42、(u)配列番号8および配列番号36および配列番号37または配列番号42、(v)配列番号8、および配列番号34、84、または86、ならびに配列番号91、92、または93、(v)配列番号8、および配列番号34、84、または86、ならびに配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98または99、あるいは(x)配列番号83、および配列番号34、84、または86、ならびに配列番号91、92、または93。
【0024】
適切には、第1および第2の増幅オリゴマーの標的ハイブリダイズ配列および検出プローブオリゴマーの標的ハイブリダイズ配列は、それぞれ以下のヌクレオチド配列を含むか、またはそれらからなる:(a)配列番号2および配列番号27および配列番号38、(b)配列番号4および配列番号21および配列番号39、(c)配列番号8および配列番号21および配列番号37または配列番号39、(d)配列番号8および配列番号34ならびに配列番号37、42、91、92、または93、(e)配列番号8および配列番号34、または84または86ならびに配列番号37、42、91、92、または93、(f)配列番号83および配列番号34、84、または86ならびに配列番号37、42、91、92、または93、(g)配列番号8および配列番号34、84、または86、ならびに配列番号37、42、91、92、または93、(h)配列番号83および配列番号34、84または86ならびに配列番号37、38、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、または99、あるいは(i)配列番号83および配列番号34、84、または86ならびに配列番号37、42、91、92、または93。
【0025】
適切には、検出プローブは、標識を含む。適切には、標識は、化学発光標識または蛍光標識である。適切には、検出工程(3)は増幅工程(2)中に行う。適切には、検出プローブは蛍光標識および消光剤を含む。適切には、検出プローブは、分子トーチ、分子ビーコン、およびTaqMan検出プローブからなる群から選択される。適切には、検出プローブは、非標的ハイブリダイズ配列をさらに含む。適切には、検出プローブは、分子トーチまたは分子ビーコンである。
【0026】
適切には、工程(2)における増幅反応は、等温増幅反応である。好適には、増幅反応が、転写媒介増幅(TMA)反応である。適切には、増幅反応は、リアルタイム増幅反応である。
【0027】
適切には、試料は、臨床試料である。適切には、試料は、血液試料である。適切には、試料は、溶解血球試料である。適切には、溶解血球試料は、溶解赤血球試料である。
【0028】
適切には、増幅産物は、180~220個の連続したヌクレオチドの長さを有し、配列番号65またはその相補体を含む。
【0029】
さらなる態様では、試料中のバベシア種の核酸を特異的に検出する方法が記載され、該方法は、(1)バベシア種の核酸を含む疑いがある試料を、バベシア種の標的核酸の標的領域を増幅するための少なくとも2つのオリゴマーと接触させることであって、該少なくとも2つの増幅オリゴマーのうちの2つが、(a)第1の増幅オリゴマーおよび第2の増幅オリゴマーであって、第1の増幅オリゴマーが、(i)長さが15~33個の連続した核酸塩基であり、配列番号66に含まれ、かつ配列番号56または配列番号57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列中に含まれる、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列中に含まれかつ配列番号101を含む、(iv)配列番号8を含む/それからなる、(v)配列番号83を含むか、またはそれからなる、第1の標的ハイブリダイズ配列を含む、第1の増幅オリゴマーおよび第2の増幅オリゴマー、または(b)第1の増幅オリゴマーおよび第2の増幅オリゴマーであって、第2の増幅オリゴマーが、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および(i)配列番号68に含まれ、かつ配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、または配列番号85を含むか、あるいは(ii)配列番号67に含まれ、かつ配列番号45または配列番号69を含み、あるいは(iii)配列番号70に含まれ、かつ配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、または配列番号51を含むか、あるいは(iv)配列番号84を含むか、またはそれからなる、第2の標的ハイブリダイズ配列を含む、第1の増幅オリゴマーおよび第2の増幅オリゴマーからなる群から選択される、オリゴマーと接触させることと、(2)インビトロ核酸増幅反応を実施することであって、該試料中に存在するバベシア標的核酸が、増幅産物を産生するための鋳型として使用される、該増幅産物が、180~220個の連続したヌクレオチドの長さを有し、かつ配列番号65またはその相補体を含む、増幅反応を実施することと、(3)増幅産物の存在または非存在を検出し、それにより、該試料中のバベシア種標的核酸の存在または非存在を示すことと、を含む。
【0030】
適切には、第1の標的ハイブリダイズ配列は、配列番号2、および4、および6、および8からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなり、適切には、第1の標的ハイブリダイズ配列は、配列番号2、および4、および8からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなる。
【0031】
適切には、第2の増幅オリゴマーは、配列番号13、16、17、18、19、20、21、27、28、29、31、32、33、34、35、36、84、および86からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなる。
【0032】
適切には、第2の増幅オリゴマー配列は、配列番号21または配列番号27または配列番号34または配列番号84または配列番号86を含むか、またはそれからなる。
【0033】
適切には、第1の増幅オリゴマーは、第1の標的ハイブリダイズ配列の5’に位置するプロモーター配列をさらに含むプロモータープライマーまたはプロモータープロバイダーである。適切には、プロモーター配列は、T7プロモーター配列である。適切には、T7プロモーター配列は、配列番号58を含むか、またはそれからなる。適切には、第1の増幅オリゴマーは、配列番号1および3および5および7および82からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなり、適切には、第1の増幅オリゴマーは、配列番号1および3および7および82からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなる。
【0034】
適切には、第1および第2の標的ハイブリダイズ配列は、それぞれ以下のヌクレオチド配列を含むか、またはそれらからなる:(a)配列番号2もしくは6および配列番号11、(b)配列番号4もしくは6および配列番号13、(c)配列番号4および配列番号16または配列番号17、(d)配列番号4および配列番号18または配列番号19、(e)配列番号4および配列番号20、(f)配列番号4もしくは6もしくは8および配列番号21、(g)配列番号2もしくは4もしくは8および配列番号27、(h)配列番号4および配列番号28、(i)配列番号4および配列番号29、(j)配列番号4および配列番号31、(k)配列番号8および配列番号32、(l)配列番号8および配列番号33、(m)配列番号8および配列番号34、(n)配列番号8および配列番号35、(o)配列番号8および配列番号36、(p)配列番号8および配列番号84、(q)配列番号8および配列番号86、(r)配列番号83および配列番号34、(s)配列番号83および配列番号84、(t)配列番号83および配列番号86。
【0035】
適切には、第1および第2の標的ハイブリダイズ配列は、それぞれ以下のヌクレオチド配列を含むか、またはそれからなる:(a)配列番号2および配列番号27、(b)配列番号4および配列番号21、(c)配列番号8および配列番号21、(d)配列番号8および配列番号34、(e)配列番号8および配列番号84、(f)配列番号8および配列番号86、(g)配列番号83および配列番号34、(h)配列番号83および配列番号84、(i)配列番号83および配列番号86。
【0036】
適切には、この方法は、工程(1)の前に試料中の他の成分から標的核酸を精製することをさらに含む。
【0037】
適切には、精製工程は、試料を、固定化プローブに結合する配列または部分に共有結合した標的ハイブリダイズ配列を含む少なくとも1つの捕捉プローブオリゴマーと接触させることを含み、標的ハイブリダイズ配列が、(i)配列番号78の配列に含まれる約15~21個の連続したヌクレオチドであるか、または(ii)配列番号78の配列を含む約21~約30個の連続したヌクレオチドであるか、または(iii)配列が配列番号44である。
【0038】
適切には、捕捉プローブオリゴマー配列は、配列番号43を含むか、またはそれからなる。
【0039】
適切には、検出工程(3)は、該インビトロ核酸増幅反応物を、増幅産物の存在または非存在が決定される条件下で、増幅産物に特異的にハイブリダイズするように構成された検出プローブオリゴマーと接触させて、それにより、該試料中のバベシア種の存在または非存在を示すことを含む。
【0040】
適切には、検出プローブオリゴマーは、長さが約14~約40個のヌクレオチドであり、配列番号59、配列番号59のRNA同等物、配列番号59の相補体、配列番号59の相補体のRNA同等物、配列番号65、配列番号65のDNA同等物、配列番号65の相補体、もしくは配列番号65の相補体のDNA同等物を含むか、またはそれからなる標的配列に特異的にハイブリダイズするように構成される標的ハイブリダイズ配列を含む。
【0041】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号59の配列に含まれ、かつ少なくとも配列番号42、92、94または99の配列を含む。
【0042】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号41の配列に含まれ、かつ少なくとも配列番号38または配列番号60の配列を含む。
【0043】
適切には、検出プローブオリゴマーは、長さが16~25個の連続したヌクレオチドであり、配列番号65、もしくはそのDNA同等物に特異的にハイブリダイズするか、または配列番号65の相補体、もしくはそのDNA同等物に特異的にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。
【0044】
適切には、検出プローブオリゴマー配列が、配列番号59または配列番号60を含むヌクレオチド配列をさらに含む。
【0045】
適切には、検出プローブオリゴマーは、配列番号37、38、39、42、または99からなるヌクレオチド配列をさらに含む。
【0046】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、および99からなる群から選択される配列からなる。
【0047】
適切には、検出プローブオリゴマーは、ヌクレオチド配列のヌクレオチド残基メンバーのうちの少なくとも1つに2’メトキシ修飾をさらに含む。
【0048】
適切には、第1および第2の増幅オリゴマーの標的ハイブリダイズ配列および検出プローブオリゴマーの標的ハイブリダイズ配列は、それぞれ以下のヌクレオチド配列を含むか、またはそれらからなる:(a)配列番号2および配列番号11および配列番号39または配列番号37、(b)配列番号2および配列番号27および配列番号38または配列番号39、(c)配列番号4および配列番号13および配列番号39または配列番号37、(d)配列番号4および配列番号16または配列番号17および配列番号39、(e)配列番号4および配列番号18または配列番号19および配列番号39または配列番号37、(f)配列番号4および配列番号20および配列番号39または配列番号37、(g)配列番号4および配列番号21および配列番号39または配列番号37、(h)配列番号4および配列番号27および配列番号39または配列番号38、(i)配列番号4および配列番号28および配列番号39、(j)配列番号4および配列番号29および配列番号39または配列番号37、(k)配列番号4および配列番号31および配列番号39、(l)配列番号6および配列番号11および配列番号37、(m)配列番号6および配列番号13および配列番号37、(n)配列番号6および配列番号21および配列番号37、(o)配列番号8および配列番号21および配列番号39または配列番号37または配列番号42、(p)配列番号8および配列番号27および配列番号39、(q)配列番号8および配列番号32および配列番号37または配列番号42、(r)配列番号8および配列番号33および配列番号37または配列番号42、(s)配列番号8および配列番号34および配列番号37または配列番号42、(t)配列番号8および配列番号35および配列番号37または配列番号42、(u)配列番号8および配列番号36および配列番号37または配列番号42、(v)配列番号8、および配列番号84ならびに配列番号91、92、および/または93、(w)配列番号8および配列番号86、ならびに配列番号91、92、および/または93、(x)配列番号83および配列番号34、ならびに配列番号91、92および/または93、(y)配列番号83および配列番号84、ならびに配列番号91、92および/または93、(z)配列番号83および配列番号86、ならびに配列番号91、92、および/または93、あるいは(aa)配列番号8または83、配列番号34、84、または86、ならびに配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98または99。
【0049】
適切には、第1および第2の増幅オリゴマーの標的ハイブリダイズ配列および検出プローブオリゴマーの標的ハイブリダイズ配列は、それぞれ以下のヌクレオチド配列を含むか、またはそれらからなる:(a)配列番号2および配列番号27および配列番号38、(b)配列番号4および配列番号21および配列番号39、(c)配列番号8および配列番号21および配列番号37または配列番号39、あるいは(d)配列番号8および配列番号34および配列番号37または配列番号42、(e)配列番号8および配列番号84、ならびに配列番号91、92、および/または93、(f)配列番号8、および配列番号86、ならびに配列番号91、92、および/または93、(g)配列番号83、および配列番号34、ならびに配列番号91、92、および/または93、(h)配列番号83、および配列番号84、ならびに配列番号91、92、および/または93、(i)配列番号83、および配列番号86、ならびに配列番号91、92、および/または93、あるいは、(j)配列番号8または83、配列番号34、84、または86、ならびに配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98または99。
【0050】
適切には、検出プローブは、標識を含む。適切には、標識は、化学発光標識または蛍光標識である。適切には、検出工程(3)は増幅工程(2)中に行う。適切には、検出プローブは蛍光標識および消光剤を含む。適切には、検出プローブは、分子トーチ、分子ビーコン、およびTaqMan検出プローブからなる群から選択される。適切には、検出プローブは、非標的ハイブリダイズ配列をさらに含む。適切には、検出プローブは、分子トーチまたは分子ビーコンである。
【0051】
適切には、工程(2)における増幅反応は、等温増幅反応である。好適には、増幅反応が、転写媒介増幅(TMA)反応である。適切には、増幅反応は、リアルタイム増幅反応である。
【0052】
適切には、試料は、臨床試料である。適切には、試料は、血液試料である。適切には、試料は、溶解血球試料である。
【0053】
適切には、溶解血球試料は、溶解赤血球試料である。
【0054】
さらなる態様では、試料中のバベシアの存在または非存在を決定するための少なくとも2つのオリゴマーの組み合わせが記載され、該オリゴマーの組み合わせが、バベシア標的核酸の標的領域を増幅するための第1および第2の増幅オリゴマーを含み、(a)第1の増幅オリゴマーが、(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56または57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含み、(iv)配列番号8を含むかまたはそれからなり、(v)配列番号83を含むか、またはそれからなる、第1の標的ハイブリダイズ配列を含み、(b)第2の増幅オリゴマーが、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および(i)配列番号68に含まれ、かつ配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、または配列番号85を含むか、あるいは(ii)配列番号67に含まれ、かつ配列番号45または配列番号52を含み、あるいは(iii)配列番号70に含まれ、かつ配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、または配列番号51を含み、あるいは(iv)配列番号84を含むか、またはそれからなる、第2の標的ハイブリダイズ配列を含む。
【0055】
適切には、第1の増幅オリゴマーは、配列番号2および4および6および8および83からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなり、適切には、第1の増幅オリゴマーは、配列番号2および4および8および83からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなる。
【0056】
適切には、第2の増幅オリゴマーは、配列番号13、16、17、18、19、20、21、27、28、29、31、32、33、34、35、36、84、および86からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなる。
【0057】
適切には、第2の増幅オリゴマー配列は、配列番号21または配列番号27または配列番号34または配列番号84または配列番号86を含むか、またはそれからなる。
【0058】
適切には、第1の増幅オリゴマーは、第1の標的ハイブリダイズ配列の5’に位置するプロモーター配列をさらに含むプロモータープライマーまたはプロモータープロバイダーである。適切には、プロモーター配列は、T7プロモーター配列である。適切には、T7プロモーター配列は、配列番号58を含むか、またはそれからなる。
【0059】
適切には、第1の増幅オリゴマーは、配列番号1および3および5および7および82からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなり、適切には、第1の増幅オリゴマーは、配列番号1および3および7および82からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなる。
【0060】
適切には、第1および第2の標的ハイブリダイズ配列は、それぞれ以下のヌクレオチド配列を含むか、またはそれらからなる:(a)配列番号2もしくは6および配列番号11、(b)配列番号4もしくは6および配列番号13、(c)配列番号4および配列番号16または配列番号17、(d)配列番号4および配列番号18または配列番号19、(e)配列番号4および配列番号20、(f)配列番号4もしくは6もしくは8および配列番号21、(g)配列番号2もしくは4もしくは8および配列番号27、(h)配列番号4および配列番号28、(i)配列番号4および配列番号29、(j)配列番号4および配列番号31、(k)配列番号8および配列番号32、(l)配列番号8および配列番号33、(m)配列番号8および配列番号34、(n)配列番号8および配列番号35、(o)配列番号8および配列番号36、(p)配列番号8および配列番号84、(q)配列番号8および配列番号86、(r)配列番号83および配列番号34、(s)配列番号83および配列番号84、あるいは(t)配列番号83および配列番号86。
【0061】
適切には、第1および第2の標的ハイブリダイズ配列は、それぞれ以下のヌクレオチド配列を含むか、またはそれからなる:(a)配列番号2および配列番号27、(b)配列番号4および配列番号21、(c)配列番号8および配列番号21、(d)配列番号8および配列番号34、(e)配列番号8および配列番号84、(f)配列番号8および配列番号86、(g)配列番号83および配列番号34、(h)配列番号83および配列番号84、あるいは(i)配列番号83および配列番号86。
【0062】
適切には、組み合わせは、少なくとも1つの捕捉プローブオリゴマーをさらに含む。
【0063】
少なくとも1つの捕捉プローブオリゴマーが、固定化プローブに結合する配列または部分に共有結合した標的ハイブリダイズ配列を含み、該標的ハイブリダイズ配列が、(i)配列番号78の配列に含まれる約15~約21個の連続したヌクレオチドであるか、または(ii)配列番号78の配列を含む約21~30個の連続したヌクレオチドであるか、または(iii)配列が配列番号44からなる。
【0064】
適切には、捕捉プローブオリゴマー配列は、配列番号43を含むか、またはそれからなる。
【0065】
適切には、組み合わせは、検出プローブオリゴマーをさらに含む。
【0066】
適切には、検出プローブオリゴマーは、長さが約14~約40個のヌクレオチドであり、配列番号59、配列番号59のRNA同等物、配列番号59の相補体、配列番号59の相補体のRNA同等物、配列番号65、配列番号65のDNA同等物、配列番号65の相補体、もしくは配列番号65の相補体のDNA同等物に含まれる標的配列に特異的にハイブリダイズするように構成される標的ハイブリダイズ配列を含む。
【0067】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号59の配列を含み、かつ少なくとも配列番号42、92、94または99の配列を含む。
【0068】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号60の配列を含み、かつ少なくとも配列番号38または配列番号39の配列を含む。
【0069】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、または99からなる群から選択される配列からなる。
【0070】
適切には、検出プローブオリゴマーは、長さが16~25個の連続したヌクレオチドであり、配列番号65、もしくはそのDNA同等物に特異的にハイブリダイズするか、または配列番号65の相補体、もしくはそのDNA同等物に特異的にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。
【0071】
適切には、検出プローブオリゴマー配列が、配列番号59または配列番号60を含むヌクレオチド配列をさらに含む。
【0072】
好適には、検出プローブオリゴマーは、配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98または99からなるヌクレオチド配列をさらに含む。
【0073】
適切には、検出プローブオリゴマーは、ヌクレオチド配列のヌクレオチド残基メンバーのうちの少なくとも1つに2’メトキシ修飾をさらに含む。
【0074】
適切には、第1および第2の増幅オリゴマーの標的ハイブリダイズ配列および検出プローブオリゴマーの標的ハイブリダイズ配列は、それぞれ以下のヌクレオチド配列を含むか、またはそれらからなる:(a)配列番号2および配列番号11および配列番号39または配列番号37、(b)配列番号2および配列番号27および配列番号38または配列番号39、(c)配列番号4および配列番号13および配列番号39または配列番号37、(d)配列番号4および配列番号16または配列番号17および配列番号39、(e)配列番号4および配列番号18または配列番号19および配列番号39または配列番号37、(f)配列番号4および配列番号20および配列番号39または配列番号37、(g)配列番号4および配列番号21および配列番号39または配列番号37、(h)配列番号4および配列番号27および配列番号39または配列番号38、(i)配列番号4および配列番号28および配列番号39、(j)配列番号4および配列番号29および配列番号39または配列番号37、(k)配列番号4および配列番号31および配列番号39、(l)配列番号6および配列番号11および配列番号37、(m)配列番号6および配列番号13および配列番号37、(n)配列番号6および配列番号21および配列番号37、(o)配列番号8および配列番号21および配列番号39または配列番号37または配列番号42、(p)配列番号8および配列番号27および配列番号39、(q)配列番号8および配列番号32および配列番号37または配列番号42、(r)配列番号8および配列番号33および配列番号37または配列番号42、(s)配列番号8および配列番号34および配列番号37または配列番号42、(t)配列番号8および配列番号35および配列番号37または配列番号42、(u)配列番号8および配列番号36および配列番号37または配列番号42、(v)配列番号8、および配列番号84ならびに配列番号91、92、および/または93、(w)配列番号8および配列番号86、ならびに配列番号91、92、および/または93、(x)配列番号83および配列番号34、ならびに配列番号91、92および/または93、(y)配列番号83および配列番号84、ならびに配列番号91、92および/または93、(z)配列番号83および配列番号86、ならびに配列番号91、92、および/または93、あるいは(aa)配列番号8または83、配列番号34、84、または86、ならびに配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98または99。
【0075】
適切には、第1および第2の増幅オリゴマーの標的ハイブリダイズ配列および検出プローブオリゴマーの標的ハイブリダイズ配列は、それぞれ以下のヌクレオチド配列を含むか、またはそれらからなる:(a)配列番号2および配列番号27および配列番号38、(b)配列番号4および配列番号21および配列番号39、(c)配列番号8および配列番号21および配列番号37または配列番号39、(d)配列番号8および配列番号34および配列番号37または配列番号42、(e)配列番号8および配列番号84、ならびに配列番号91、92、および/または93、(f)配列番号8、および配列番号86、ならびに配列番号91、92、および/または93、(g)配列番号83、および配列番号34、ならびに配列番号91、92、および/または93、(h)配列番号83、および配列番号84、ならびに配列番号91、92、および/または93、(i)配列番号83、および配列番号86、ならびに配列番号91、92、および/または93、あるいは、(j)配列番号8または83、配列番号34、84、または86、ならびに配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98または99。
【0076】
適切には、検出プローブは、標識を含む。適切には、標識は、化学発光標識または蛍光標識である。適切には、検出プローブは蛍光標識および消光剤を含む。適切には、検出プローブは、分子トーチ、分子ビーコン、およびTaqMan検出プローブからなる群から選択される。適切には、検出プローブは、非標的ハイブリダイズ配列をさらに含む。適切には、検出プローブは、分子トーチまたは分子ビーコンである。
【0077】
さらなる態様では、長さが約14~約40個のヌクレオチドであり、配列番号59、配列番号59のRNA同等物、配列番号59の相補体、配列番号59の相補体のRNA同等物、配列番号65、配列番号65のRNA同等物、配列番号65の相補体、もしくは配列番号65の相補体のRNA同等物に含まれる標的配列に特異的にハイブリダイズするように構成される標的ハイブリダイズ配列を含む、検出プローブオリゴマーが記載される。
【0078】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号59の配列に含まれ、かつ少なくとも配列番号42、92、94または99の配列を含む。
【0079】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号65の配列に含まれ、かつ少なくとも配列番号59または配列番号94の配列を含む。
【0080】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、および99からなる群から選択される配列からなる。
【0081】
適切には、検出プローブオリゴマーは、ヌクレオチド配列のヌクレオチド残基メンバーのうちの少なくとも1つに2’メトキシ修飾をさらに含む。
【0082】
適切には、検出プローブは、標識を含む。適切には、標識は、化学発光標識または蛍光標識である。適切には、検出プローブは蛍光標識および消光剤を含む。適切には、検出プローブは、分子トーチ、分子ビーコン、およびTaqMan検出プローブからなる群から選択される。
【0083】
適切には、検出プローブは、非標的ハイブリダイズ配列をさらに含む。
【0084】
適切には、検出プローブは、分子トーチまたは分子ビーコンである。
【0085】
さらなる態様では、試料からバベシア種の核酸を特異的に単離するための捕捉プローブオリゴマーが記載され、該捕捉プローブオリゴマーは、固定プローブに結合する配列または部分に共有結合した標的ハイブリダイズ配列を含み、該標的ハイブリダイズ配列は、配列番号78の配列に含まれる約15~約30個の連続したヌクレオチドである。
【0086】
適切には、捕捉プローブオリゴマー配列は、配列番号43を含むか、またはそれからなる。
【0087】
さらなる態様では、請求項78~107のいずれか一項に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組み合わせを含むキットが記載される。
【0088】
さらなる態様では、請求項78~107のいずれか一項に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組み合わせを含む反応混合物が記載される。
【0089】
さらなる態様では、試料中のバベシア種の核酸を特異的に増幅するための、請求項78~107のいずれか一項に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組み合わせの使用が記載される。
【0090】
さらなる態様では、試料中のバベシア種の核酸を特異的に検出するための、請求項108~121のいずれか一項に記載の検出プローブオリゴマーの使用が記載される。
【0091】
さらなる態様では、試料中のバベシア種の核酸を特異的に捕捉するための、請求項112または123に記載の捕捉プローブオリゴマーの使用が記載される。
【0092】
適切には、Babesia microtiおよび/またはBabesia divergensおよび/またはBabesia duncaniおよび/またはBabesia venatorumが検出される。
【0093】
定義
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、記載される方法および組成物に関連する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で使用される場合、以下の用語および語句は、特に明記しない限り、それらに帰する意味を有する。
【0094】
「a」、「an」、および「the」という用語は、文脈上明確に別段の指示がない限り、複数の指示対象を含む。
【0095】
「試料」には、バベシア核酸またはバベシア核酸の断片などのバベシア核酸またはその成分を含む可能性があるか、または含むことが疑われる任意の標本が含まれる。試料は、単離された試料であってもよい。試料としては、バベシア寄生虫またはその成分(例えば、それに由来する標的核酸)を含み得る、生きたまたは死んだヒトに由来する任意の組織または材料を含む「生物学的試料」が含まれ、例えば、血液、末梢血、および赤血球が挙げられる。バベシア寄生虫またはその成分(例えば、それに由来する標的核酸)を含む可能性のある他の試料型の使用-血漿、血清、リンパ節、胃腸組織、糞便、尿、精液または他の体液もしくは材料など-も企図される。生物学的試料は、組織または細胞構造を物理的または機械的に破壊するように処理されてもよく、したがって、標準的な方法を使用して分析用の生物学的試料を調製するために使用される酵素、緩衝液、塩、洗剤などをさらに含み得る溶液中に細胞内成分を放出する。また、試料は、試料を濾過デバイスの上もしくは中に通すことから、または遠心分離後に、または媒体、マトリクス、もしくは支持体への付着によって得られるものなどの処理済み試料を含み得る。
【0096】
「核酸」とは、窒素ヘテロ環塩基または塩基類似体を有する2つ以上の共有結合したヌクレオシドまたはヌクレオシド類似体を含む多量体化合物であって、ヌクレオシドは、ホスホジエステル結合または他の結合によって互いに結合して、ポリヌクレオチドを形成する。核酸は、RNA、DNA、またはキメラDNA-RNAポリマーもしくはオリゴヌクレオチド、およびそれらの類似体を含む。核酸「骨格」は、糖-ホスホジエステル結合、ペプチド-核酸結合(「ペプチド核酸」またはPNA中、WO95/32305を参照されたい)、ホスホロチオエート結合、メチルホスホネート結合、またはこれらの組み合わせのうちの1つ以上を含む様々な結合から構成され得る。核酸の糖部分は、リボースもしくはデオキシリボースのいずれか、または既知の置換、例えば、2’メトキシ置換および2’ハライド置換(例えば2’-F)を有する同様の化合物であり得る。窒素塩基は、従来の塩基(A、G、C、T、U)、その類似体(例えば、イノシン、5-メチルイソシトシン、イソグアニン;The Biochemistry of the Nucleic Acids 5-36,Adams et al,ed.,11th ed.,1992,BioTechniques(2007)43:617-24)であってもよく、これは、プリンまたはピリミジン塩基の誘導体(例えば、N4-メチルデオキシグアノシン、デアザ-またはアザ-プリン、デアザ-またはアザ-ピリミジン、5または6位に置換基を有するピリミジン塩基、2、6、および/または8位に改変または置き換え置換基を有するプリン塩基、例えば、2-アミノ-6-メチルアミノプリン、06-メチルグアニン、4-チオ-ピリミジン、4-アミノ-ピリミジン、4-ジメチルヒドラジン-ピリミジン、および04-アルキル-ピリミジン、ならびにピラゾロ-化合物、例えば、非置換または3-置換ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン;米国特許第5,378,825号、同第6,949,367号、およびPCT第WO93/13121号)を含む。核酸は、骨格が1つ以上の残基に対して窒素塩基を含まない「脱塩基」残基を含み得る(米国特許第5,585,481号)。核酸は、RNAおよびDNAに見られるような従来の糖、塩基、および結合のみを含んでもよく、または従来の成分および置換(例えば、2’メトキシ骨格によって結合される従来の塩基、もしくは従来の塩基および1つ以上の塩基類似体の混合物を含む核酸)を含んでもよい。核酸は、「ロックド核酸」(LNA)を含んでもよく、1つ以上のヌクレオチドモノマーは、糖立体配座を模倣するRNAにロックされた二環式フラノース単位を有し、一本鎖RNA(ssRNA)、一本鎖DNA(ssDNA)、または二本鎖DNA(dsDNA)中の相補的配列に対するハイブリダイゼーション親和性を増強する(Biochemistry(2004)43:13233-41)。核酸は、核酸の機能または挙動を変化させるための修飾塩基、例えばさらなるヌクレオチドが核酸に付加されるのを阻止するための3’-末端ジデオキシヌクレオチドの付加を含み得る。インビトロで核酸を作製するための合成方法は、当該技術分野において周知であるが、核酸は、日常的な技術を使用して天然源から精製されてもよい。
【0097】
本明細書で使用される場合、「ポリヌクレオチド」という用語は、核酸鎖を意味する。本出願全体を通して、核酸は、5’末端から3’末端に指定される。標準的な核酸、例えば、DNAおよびRNAは、典型的には、「5’から3’に」、すなわち、成長している核酸の3’末端へのヌクレオチド付加によって合成される。
【0098】
本明細書で使用される場合、「ヌクレオチド」は、リン酸基、5炭素糖、および窒素塩基からなる核酸のサブユニットである。RNAに見られる5炭素糖は、リボースである。DNAでは、5炭素糖は、2’-デオキシリボースである。この用語はまた、リボースの2’位にあるメトキシ基(2’-0-Me)などのこのようなサブユニットの類似体も含む。
【0099】
本明細書で使用される場合、「核酸ベースの検出アッセイ」は、標的核酸内の標的配列の検出のためのアッセイであり、標的配列に特異的にハイブリダイズするもう1つのオリゴヌクレオチドを利用する。
【0100】
ある特定の実施形態では、核酸ベースの検出アッセイは、「増幅ベースのアッセイ」、すなわち、核酸標的配列を増幅するための1つ以上の工程を利用するアッセイである。検出アッセイで使用するための様々な増幅方法が当技術分野において既知であり、そのうちのいくつかを本明細書でさらに要約する。明確にするために、増幅ベースのアッセイは、例えば、非増幅ベースのアッセイ方法(例えば、ハイブリダイゼーションアッセイまたは切断ベースのアッセイ)で使用される工程など、標的配列を増幅しない1つ以上の工程を含んでもよい。
【0101】
他の実施形態では、核酸ベースの検出アッセイは、「非増幅ベースのアッセイ」、すなわち、核酸標的配列を増幅するためのいずれの工程にも依存しないアッセイである。明確にするために、対応する下流の増幅オリゴマーの非存在下でのプライマーの伸長反応を含む核酸ベースの検出アッセイ(例えば、RNA:DNA二重鎖を産生する逆転写酵素によるプライマーの伸長、続いて、RNA標的に相補的な一本鎖cDNAが得られるが、cDNAのコピーは生成されないRNAのRNase消化)は、非増幅ベースのアッセイであると理解されている。
【0102】
例示的な非増幅ベースのアッセイは、「切断ベースのアッセイ」であり、これは、標的核酸への重複オリゴヌクレオチドの特異的ハイブリダイゼーションによって形成される直鎖二重鎖切断構造の、フラップエンドヌクレアーゼによる特異的切断に依存するアッセイである。これらのアッセイでは、非標的ハイブリダイズフラップ領域を含むプローブオリゴヌクレオチドは、フラップエンドヌクレアーゼによって重複依存的様式で切断され、その後検出される切断産物を放出する。切断ベースのアッセイの原理は当該技術分野で周知であり、例示的なアッセイは、例えばNat.Biotechnol.(1999)17:292-296,Mol.Diagn.(1999)4:135-144,J.Clin.Microbiol.(2006)44:3443-3447、および米国特許第5,846,717号、同第6,706,471号、ならびに同第5,614,402号に記載されている。切断ベースのアッセイとしては、例えば、市販のInvader(登録商標)アッセイ(Hologic,Inc.,Madison,WI)が挙げられる。
【0103】
本明細書で使用される場合、「標的核酸」は、検出される標的配列を含む核酸である。標的核酸は、本明細書に記載されるDNAまたはRNAであってもよく、一本鎖または二本鎖のいずれかであってもよい。標的核酸は、標的配列以外の他の配列を含んでもよい。
【0104】
「単離された」とは、標的核酸を含む試料がその自然環境から採取されることを意味するが、この用語は精製のいかなる程度も意味するものではない。
【0105】
本明細書で使用される場合、「標的配列」という用語は、検出されるべき標的核酸の特定のヌクレオチド配列を指す。「標的配列」には、検出プロセス(例えば、TMAもしくはPCRなどの増幅ベースの検出アッセイ、または、例えば、切断ベースのアッセイなどの非増幅ベースの検出アッセイ)中にオリゴヌクレオチド(例えば、プローブオリゴヌクレオチド、プライミングオリゴヌクレオチドおよび/またはプロモーターオリゴヌクレオチド)が複合する複合体配列が含まれる。標的核酸がもともと一本鎖である場合、「標的配列」という用語はまた、標的核酸中に存在する「標的配列」に相補的な配列を指す。標的核酸がもともと二本鎖である場合、「標的配列」という用語は、センス(+)鎖およびアンチセンス(-)鎖の両方を指す。標的配列を選択する際、当業者は、無関係なまたは密接に関連する標的核酸を区別するために「特有な」配列が選択されるべきであることを理解するであろう。
【0106】
「標的ハイブリダイズ配列」は、標的核酸配列とハイブリダイズするように構成されたオリゴマー部分を指すために本明細書において使用される。好ましくは、標的ハイブリダイズ配列は、標的核酸配列と特異的にハイブリダイズするように構成されている。標的ハイブリダイズ配列は、それらがハイブリダイズするように構成された標的配列の部分に100%相補的であってもよいが、必ずしもそうではない。標的ハイブリダイズ配列はまた、標的配列に対して挿入、欠失、および/または置換されたヌクレオチド残基を含んでもよい。標的配列に対する標的ハイブリダイズ配列の100%未満の相補性は、例えば、バベシアの様々な株にハイブリダイズするように構成されたオリゴマーの場合のように、標的核酸が種内の複数の株である場合に生じ得る。標的核酸に対して100%未満の相補性を有するよう標的ハイブリダイズ配列を構成するための他の理由が存在することが理解される。
【0107】
バベシア種の核酸の領域に関して本明細書で使用される「配列を標的にする」という用語は、オリゴヌクレオチドが本明細書に記載の検出を可能にする様式で標的配列にハイブリダイズするプロセスを指す。一実施形態では、本オリゴヌクレオチドは、標的化バベシア種の核酸配列と相補的であり、ミスマッチを含まない。別の実施形態では、本オリゴヌクレオチドは、相補的であるが、標的化バベシア種の核酸配列と1、2、3、4、または5つのミスマッチを含む。好ましくは、標的核酸配列にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドは、標的配列に相補的な少なくとも10個~最大50個ものヌクレオチドを含む。少なくとも10個および最大50個は包括的範囲であるため、10、50、およびそれらの間の各整数が含まれることが理解される。好ましくは、オリゴマーは、標的配列に特異的にハイブリダイズする。
【0108】
「~するように構成される」という用語は、参照されるオリゴヌクレオチド標的ハイブリダイズ配列のポリヌクレオチド配列構成の実際の配置を示す。例えば、標的配列に特異的にハイブリダイズするように構成されたオリゴヌクレオチドは、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で参照された配列に特異的にハイブリダイズするポリヌクレオチド配列を有する。
【0109】
本明細書で使用される場合、「特異的にハイブリダイズするように構成された」という用語は、オリゴヌクレオチドの標的ハイブリダイズ領域が、参照されたバベシア種の標的領域の配列を標的にし得るポリヌクレオチド配列を有するように設計されることを意味する。このようなオリゴヌクレオチドは、その配列のみを標的とすることに限定されず、むしろ組成物として、キット内で、またはバベシア種標的核酸を標的化するための方法において有用である。本オリゴヌクレオチドは、試料からのバベシア種の検出のためのアッセイの構成要素として機能するように設計されており、したがって試験試料中に通常見られる他の核酸の存在下でバベシア種を標的化するように設計されている。「特異的にハイブリダイズする」とは、当該技術分野において理解されるように、非標的核酸へのある程度の小さいレベルのハイブリダイゼーションが起こり得るため、排他的にハイブリダイズすることを意味しない。むしろ、「特異的にハイブリダイズする」とは、試料中の標的核酸の正確な検出が決定され得るように、オリゴヌクレオチドが標的を主にハイブリダイズするようにアッセイにおいて機能するように構成されていることを意味する。「~するように構成される」という用語は、オリゴヌクレオチド標的ハイブリダイズ配列のポリヌクレオチド配列構成の実際の配置を示す。
【0110】
バベシア種の標的化核酸に関して本明細書で使用される場合、「断片」という用語は、1つの連続した核酸を指す。
【0111】
本明細書で使用される場合、「領域」という用語は、核酸の一部分を指し、前述の一部分は、全核酸よりも小さい。例えば、参照される核酸がオリゴヌクレオチドプロモータープライマーである場合、「領域」という用語は、全オリゴヌクレオチドのより小さいプロモーター部分を指すために使用され得る。別の非限定的な例として、参照される核酸がアンプリコンである場合、領域という用語は、プローブの標的ハイブリダイズ配列によるハイブリダイゼーションのために同定されたより小さいヌクレオチド配列を指すために使用され得る。
【0112】
互換性のある「オリゴマー」、「オリゴ」、および「オリゴヌクレオチド」という用語は、一般に1,000ヌクレオチド未満のヌクレオチド(nt)残基を有する核酸を指し、約5ntの残基の下限および約500~900ntの残基の上限を有する範囲内のポリマーを含む。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、約12~15ntの下限および約50~600ntの上限を有するサイズ範囲内にあり、他の実施形態は、約15~20ntの下限および約22~100ntの上限を有するサイズ範囲内にある。オリゴヌクレオチドは、自然発生源から精製されてもよく、または様々な周知の酵素的または化学的方法のいずれかを使用して合成されてもよい。オリゴヌクレオチドという用語は、試薬に対するいかなる特定の機能も示さず、むしろ、本明細書に記載される全てのそのような試薬を網羅するために一般的に使用される。オリゴヌクレオチドは、様々な異なる機能を果たし得る。例えば、オリゴヌクレオチドは、相補鎖に特異的であり、相補鎖にハイブリダイズすることができ、核酸ポリメラーゼの存在下でさらに伸長され得る場合、プライマーとして機能することができ、RNAポリメラーゼによって認識される配列を含み、転写(例えば、T7プライマー)を可能にする場合、プライマーとして機能し、プロモーターを提供することができ、標的核酸またはそのアンプリコンにハイブリダイズすることが可能であり、検出可能部分(例えば、アクリジニウム-エステル化合物)をさらに提供する場合、標的核酸を検出するように機能することができる。
【0113】
本明細書で使用される場合、特定の参照核酸配列に「実質的に対応する」オリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドが参照核酸配列と十分に類似し、これにより、オリゴヌクレオチドが、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で同じ標的核酸配列とハイブリダイズするという点で、参照核酸配列と同様のハイブリダイゼーション特性を有することを意味する。当業者は、「実質的に対応するオリゴヌクレオチド」が参照配列とは異なり得、それでもなお同じ標的核酸配列にハイブリダイズし得ることを理解するであろう。また、第2の核酸に対応する第1の核酸は、文脈上他の明確な指示がない限り、そのRNAおよびDNAを含み、かつその相補物を含むことが理解される。核酸からのこの変形形態は、配列内の同一の塩基の百分率またはプローブもしくはプライマーとその標的配列との間の完全に相補的な塩基の百分率で記述され得る。したがって、ある特定の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、塩基同一性または相補性のこれらの百分率が100%~約80%である場合、参照核酸配列に「実質的に対応する」。好ましい実施形態では、この百分率は、100%~約85%である。より好ましい実施形態では、この百分率は100%~約90%であり、他の好ましい実施形態では、この百分率は、100%~約95%である。同様に、核酸または増幅された核酸の領域は、参照核酸配列に対応するものとして本明細書でみなされる。当業者は、許容できないレベルの非特異的ハイブリダイゼーションを引き起こすことなく、特異的標的配列へのハイブリダイゼーションを可能にするために、様々な百分率の相補性で必要とされ得るハイブリダイゼーション条件への様々な修正を理解するであろう。
【0114】
「増幅オリゴマー」は、少なくともその3’末端が標的核酸に相補的であり、標的核酸またはその補体にハイブリダイズし、核酸増幅反応に関与するオリゴマーである。増幅オリゴマーの例は、標的核酸にハイブリダイズし、増幅プロセスにおいてポリメラーゼによって伸長される3’OH末端を含む「プライマー」である。増幅オリゴマーの別の例は、ポリメラーゼによって伸長されない(例えば、それが3’ブロック化末端を有するため)が、増幅に関与するかまたは増幅を促進するオリゴマーである。例えば、増幅オリゴヌクレオチド-本明細書に記載の第1の増幅オリゴマーなど-の5’領域は、標的核酸に対して非相補的であるプロモーター配列を含んでもよい(これは「プロモータープライマー」または「プロモータープロバイダー」と称され得る)。当業者は、プライマーとして機能する増幅オリゴマーが5’プロモーター配列を含むように修飾され得、したがってプロモータープライマーとして機能することを理解するであろう。3’ブロック化末端を組み込むことは、今や標的核酸にハイブリダイズし、転写を開始するのに役立つ上流プロモーター配列を提供することが可能であるが、オリゴ伸長のためのプライマーを提供しないプロモータープライマーをさらに修飾する。そのような修飾オリゴは、本明細書において「プロモータープロバイダー」オリゴマーと称される。増幅オリゴヌクレオチドのサイズ範囲は、約10~約70ntの長さであり(プロモーター配列またはポリAテールを含まない)、標的核酸配列(またはその相補鎖)の領域に相補的である少なくとも約10個の連続した塩基、さらには少なくとも12個の連続した塩基を含むものを含む。連続した塩基は、増幅オリゴマーが結合する標的配列に対して少なくとも80%、または少なくとも90%、または完全に相補的である。増幅オリゴマーは、修飾されたヌクレオチドもしくは類似体、または増幅反応に関与するが、標的核酸もしくは鋳型配列に相補的でも含まれてもいない、さらなるヌクレオチドを任意に含んでもよい。オリゴヌクレオチド、アンプリコン、または他の核酸の長さの範囲に言及する場合、その範囲が全ての整数を含む(例えば、19~25個の連続したヌクレオチド長には、19、20、21、22、23、24、および25が含まれる)ことが理解される。
【0115】
本明細書で使用される場合、「プロモーター」は、核酸に結合し、特異的部位でRNAの転写を開始するシグナルとして、DNA依存性RNAポリメラーゼ(「転写酵素」)によって認識される特異的核酸配列である。
【0116】
本明細書で使用される場合、「プロモータープロバイダー」または「プロバイダー」は、第1および第2の領域を含み、その3’末端からのDNA合成の開始を防止するように修飾されているオリゴヌクレオチドを指す。プロモータープロバイダーオリゴヌクレオチドの「第1の領域」は、DNA鋳型にハイブリダイズする塩基配列を含み、このハイブリダイズする配列は、プロモーター領域の3’に位置するが、必ずしも隣接しない。プロモーターオリゴヌクレオチドのハイブリダイズ部分は、典型的には少なくとも10ヌクレオチド長であり、最大50ヌクレオチド以上の長さまで伸長してもよい。「第2の領域」は、RNAポリメラーゼのためのプロモーター配列を含む。プロモーターオリゴヌクレオチドは、それがRNAまたはDNA依存性DNAポリメラーゼ、例えば、逆転写酵素によって伸長され得ないように操作され、上記のようにその3’末端にブロッキング部分を含むことが好ましい。本明細書で言及されるように、「T7プロバイダー」は、T7 RNAポリメラーゼによって認識されるオリゴヌクレオチド配列を提供するブロック化プロモータープロバイダーオリゴヌクレオチドである。
【0117】
「増幅」とは、標的核酸配列、またはその補体、またはそのフラグメントの複数のコピーを得るための任意の既知の手順を指す。複数のコピーは、アンプリコンまたは増幅産物と称され得る。既知の増幅方法としては、熱循環増幅法および等温増幅法の両方が挙げられる。いくつかの実施形態には、等温増幅法が好ましい。レプリカーゼ媒介増幅、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、鎖置換増幅(SDA)、および転写媒介または転写関連増幅が、核酸増幅法の非限定的な例である。レプリカーゼ媒介増幅は、自己複製RNA分子、およびQBレプリカーゼ(例えば、米国特許第4,786,600号)などのレプリカーゼを使用する。PCR増幅は、DNAポリメラーゼ、プライマー対、および熱サイクリングを使用して、dsDNAの2つの相補鎖の複数のコピーを合成するか、またはcDNAから合成する(例えば、米国特許第4,683,195号、同第4,683,202号、および同第4,800,159号)。LCR増幅は、4つ以上の異なるオリゴヌクレオチドを使用して、ハイブリダイゼーション、ライゲーション、および変性の複数サイクルを使用することによって標的およびその相補鎖を増幅する(例えば、米国特許第5,427,930号および米国特許第5,516,663号)。SDAは、制限エンドヌクレアーゼの認識部位を含むプライマー、および標的配列を含む半修飾DNA二本鎖の一方の鎖にニックを入れるエンドヌクレアーゼを使用し、それにより、一連のプライマー伸長および鎖置換ス工程で増幅が起こる(例えば、米国特許第5,422,252号、米国特許第5,547,861号、および米国特許第5,648,211号)。好ましい実施形態は、転写媒介増幅(TMA)またはNASBAなどのRNA標的核酸の増幅に適した増幅方法を使用するが、当業者には、本明細書に開示されるオリゴマーが、他の増幅方法においてプライマーとして容易に使用され得ることが明らかであろう。
【0118】
「転写関連増幅」はまた、本明細書では「転写媒介増幅」(TMA)と称され、RNAポリメラーゼを使用して、核酸鋳型から複数のRNA転写物を産生する核酸増幅を指す。これらの方法は、一般に、RNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼ、デオキシリボヌクレオシド三リン酸、リボヌクレオシド三リン酸、およびプロモーター配列を含む鋳型相補オリゴヌクレオチドを用い、任意に1つ以上の他のオリゴヌクレオチドを含んでもよい。TMA法は、本明細書に記載されるHSV標的配列を増幅および検出するために使用される増幅方法の実施形態である。転写関連増幅の変形形態は、以前に詳細に開示されているように(例えば、米国特許第4,868,105号、同第5,124,246号、同第5,130,238号、同第5,437,990号、同第5,554,516号、および同第7,374,885、ならびにPCT公開第WO88/01302号、同第WO88/10315号、および同第WO95/03430号)、当該技術分野において周知である。当業者は、開示された組成物が、ポリメラーゼによるオリゴマー配列の伸長に基づく増幅方法で使用され得ることを理解するであろう。
【0119】
本明細書で使用される場合、「リアルタイムTMA」という用語は、リアルタイム検出手段によって監視される標的核酸の単一プライマー転写媒介増幅(「TMA」)を指す。
【0120】
「増幅産物」と互換的に使用される「アンプリコン」という用語は、標的配列内に含まれる配列に相補的または相同である、増幅手順の間に産生される核酸分子を指す。これらの用語は、一本鎖増幅産物、二本鎖増幅産物、または二本鎖増幅産物の鎖のうちの一方を指すために使用され得る。
【0121】
「検出プローブ」、「検出オリゴヌクレオチド」、および「検出プローブオリゴマー」は、標的配列または増幅された核酸の検出を可能にするために、ハイブリダイゼーションを促進する条件下で、核酸中または増幅された核酸中の標的配列に特異的にハイブリダイズする核酸オリゴマーを指すために互換的に使用される。検出は、直接的(例えば、その標的配列に直接ハイブリダイズされたプローブ)または間接的(例えば、中間分子構造を介してその標的に結合されたプローブ)のいずれかであってもよい。プローブは、DNA、RNA、それらの類似体、またはそれらの組み合わせであってもよく、かつ標識されていても、または標識されていなくてもよい。プローブの「標的配列」は、一般に、標準的な塩基対合によってプローブオリゴマーの少なくとも一部に特異的にハイブリダイズする、より大きい核酸配列内のより小さい核酸配列を指す。プローブは、標的特異的配列、およびプローブの三次元立体配座に寄与する他の配列を含み得る(例えば、米国特許第5,118,801号、同第5,312,728号、同第6,849,412号、同第6,835,542号、同第6,534,274号、および同第6,361,945号、ならびに米国特許出願公開第2006/0068417号)。好ましい実施形態では、検出プローブは、より高い信号の取得につながり得る2’メトキシ骨格を含む。
【0122】
「TaqMan(登録商標)プローブ」という用語は、通常5’塩基に蛍光色素、通常3’塩基に非蛍光消光色素(消光剤)を含む検出オリゴヌクレオチドを指す。照射されると、励起された蛍光色素は、蛍光ではなく近くの消光色素分子にエネルギーを移動し、非蛍光基質をもたらす。。増幅中、ポリメラーゼのエキソヌクレアーゼ活性によりTaqManプローブが切断されて蛍光団が消光剤から分離され、増幅の指標として蛍光団から非消光シグナルが放出される。
【0123】
本明細書で使用される場合、「標識」は、検出される、または検出可能なシグナルをもたらすプローブに直接的または間接的に結合された部分または化合物を指す。直接的標識化は、共有結合または非共有相互作用、例えば、水素結合、疎水性およびイオン性相互作用、またはキレートもしくは配位錯体の形成を含む、標識をプローブに連結する結合または相互作用を通して起こり得る。間接的標識化は、直接的または間接的のいずれかで標識され、かつ検出可能なシグナルを増幅し得る架橋部分または「リンカー」、例えば、結合対メンバー、抗体または追加のオリゴマーを使用して行うことができる。標識としては、放射性核種、リガンド(例えば、ビオチン、アビジン)、酵素もしくは酵素基質、反応基、または発色団(例えば、検出可能な色を付与する色素、粒子、もしくはビーズ)、発光化合物(例えば、生物発光、リン光、または化学発光標識)、またはフルオロフォアが挙げられる。標識は、混合物中の結合標識プローブが非結合標識プローブとは異なる検出可能な変化、例えば、不安定性または特異的な分解特性を示す均質アッセイにおいて検出可能であり得る。「均質な検出可能な標識」は、未結合形態の標識または標識プローブから結合したものを物理的に除去することなく検出され得る(例えば、米国特許第5,283,174号、同第5,656,207号、および同第5,658,737号)。標識としては、化学発光化合物、例えば、標準的アクリジニウムエステル(「AE」)および誘導体を含むAE化合物が挙げられる(例えば、米国特許第5,656,207号、同第5,658,737号、および同第5,639,604号)。合成および標識を核酸に結合する方法ならびに標識を検出する方法は周知である(例えば、Sambrook et al.,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,2nd ed.(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY,1989),Chapter 10;米国特許第5,658,737号、同第5,656,207号、同第5,547,842号、同第5,283,174号、および同第4,581,333号)。2つ以上の標識および2つ以上の種類の標識が特定のプローブ上に存在してもよく、または検出は、検出可能なシグナルを産生する化合物によって各プローブが標識されるプローブの混合物を使用してもよい(例えば、米国第6,180,340号および同第6,350,579号)。
【0124】
本明細書で使用される場合、構造は、結合領域(例えば、「標的結合ドメイン」)によって接続され、かつ所定のハイブリダイゼーションアッセイ条件下で互いにハイブリダイズする、自己相補性の異なる領域(「標的閉鎖ドメイン」)を含むように設計されている「分子トーチ」と称される。標的閉鎖ドメインを含むヌクレオチド配列の全部または一部は、標的結合ドメインとして機能する場合もある。したがって、標的閉鎖配列には、標的結合配列、非標的結合配列、およびこれらの組み合わせが含まれ得る。
【0125】
「捕捉プローブ」、「捕捉オリゴヌクレオチド」、「標的捕捉オリゴヌクレオチド」、および「捕捉プローブオリゴマー」は、標準的な塩基対合によって標的核酸中の標的配列に特異的にハイブリダイズし、固定化プローブ上の結合パートナーに結合して、標的核酸を支持体に捕捉する核酸オリゴマーを指すために本明細書で互換的に使用される。捕捉オリゴマーの一例には、標的ハイブリダイズ配列および固定化プローブ結合領域という2つの結合領域を含むオリゴヌクレオチドが含まれる。この例の変形形態として、2つの領域は、1つ以上のリンカーによって互いに結合した2つの異なるオリゴマー上に存在してもよい。捕捉オリゴマーの別の実施形態の標的ハイブリダイズ配列は、標的核酸に非特異的に結合し、それを支持体上の固定化プローブに結合するためのランダムもしくは非ランダムのポリGU、ポリGT、またはポリU配列を含む配列である(例えば、WO2008/016988を参照されたい)。固定化プローブ結合領域は、テールと呼ばれる核酸配列であり得る。テールは、支持体粒子または支持体マトリクスに取り付けられた相補的固定化配列に結合する、約10~40個のヌクレオチド(例えば、Aio~A40)または約14~33個のnt(例えば、T3A14~T3A30)の実質的にホモポリマーのテールを含む。このため、好ましい核酸テールの非限定的な例には、いくつかの実施形態では、T0-4A1040配列が含まれ得る。捕捉オリゴマーの別の例は、2つの領域、標的ハイブリダイズ配列、および核酸配列ではない結合対メンバーを含む。
【0126】
本明細書で使用される場合、「固定化オリゴヌクレオチド」、「固定化プローブ」、または「固定化核酸」とは、捕捉オリゴマーを支持体に直接または間接的に結合する核酸結合パートナーを指す。支持体に結合した固定化プローブは、試料中の未結合材料からの捕捉プローブ結合標的の分離を容易にする。固定化プローブの一実施形態は、試料中の未結合材料からの結合標的配列の分離を容易にする、支持体に結合したオリゴマーである。支持体は、ニトロセルロース、ナイロン、ガラス、ポリアクリレート、混合ポリマー、ポリスチレン、シラン、ポリプロピレン、金属、または他の組成物で作られてもよく、その一実施形態が磁気誘引性粒子である、既知の材料、例えば、マトリクスおよび溶液中で遊離している粒子を含み得る。支持体は、固定化プローブが直接的に(共有結合、キレート化、もしくはイオン相互作用を介して)、または間接的に(1つ以上のリンカーを介して)結合している単分散磁性球体(例えば、均一サイズ+5%)であってもよく、プローブと支持体との間の連結または相互作用は、ハイブリダイゼーション条件下で安定である。
【発明を実施するための形態】
【0127】
本開示は、一般に、試料-例えば、血液試料中の寄生原虫バベシア種の存在または非存在を決定するための方法および組成物に関する。適切には、本明細書に記載の方法および組成物は、Babesia microtiおよび/またはBabesia divergensおよび/またはBabesia duncaniおよび/またはBabesia venatorumの存在を検出することができる。いくつかの実施形態では、本開示は、被験者のバベシア症を診断するための方法および組成物を提供する。他の、相互に排他的な実施形態では、本開示は、試料中のバベシア種の検出のための方法を提供し、本方法は、バベシア種からの標的核酸の増幅ベースの検出を行うことを含む。本開示は、試料中のバベシア種-Babesia microtiおよび/またはBabesia divergensおよび/またはBabesia duncaniおよび/またはBabesia venatorumを含む-検出するためのオリゴマーの組み合わせを含む組成物(反応混合物を含む)およびキットをさらに提供する。オリゴマーの組み合わせは、一般に、試料中のバベシア種-Babesia microtiおよび/またはBabesia divergensおよび/またはBabesia duncaniおよび/またはBabesia venatorumを含む-を検出するための少なくとも2つの増幅オリゴマーを含み、バベシア種-Babesia microtiおよび/またはBabesia divergensおよび/またはBabesia duncaniおよび/またはBabesia venatorumを含む-の増幅ベースの検出を実施するための、本明細書に記載の1つ以上の追加のオリゴマー、例えば、捕獲プローブおよび/または検出プローブなどをさらに含んでもよい。
【0128】
バベシア種症を診断するための方法は、一般に、被験者からの試料中のバベシア種の存在または非存在を検出することを含む。試料は、バベシア種に感染しているか、または含んでいる疑いがあり得る。被験者は、バベシア種に感染しているか、またバベシア症を患っている疑いがあり得る。特に、バベシア種の核酸の試料における特異的検出のためのアッセイが実施される。検出アッセイの結果に基づいて、バベシア種に陽性または陰性の状態が割り当てられる。被験者におけるバベシア症の存在または非存在は、バベシア種の状態に基づいて決定することができる。
【0129】
バベシア種の核酸は、任意の適切な方法を使用して検出することができるが、これらの寄生原虫は、核酸ベースの検出アッセイを使用して検出されることが好ましい。核酸ベースの検出アッセイは、一般に、試料中に存在する疑いがある他の核酸との最小限の交差反応性を有する、バベシア種の標的核酸に特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを利用する。したがって、バベシア種の核酸ベースの検出のためのオリゴヌクレオチドは、例えば、熱帯熱マラリア原虫を含む他の核酸に対する最小限の交差反応性を有するであろう。
【0130】
本開示による核酸ベースの検出アッセイからの陽性シグナルは、試料中のBabesia microti、Babesia divergens、Babesia duncani、および/またはBabesia venatorumのうちの1つ以上の存在を示している。
【0131】
核酸ベースの検出アッセイ-増幅ベースのアッセイなど-の使用を含む方法のいくつかの実施形態では、バベシア種を検出するために使用される。このような方法は、一般に、インビトロでの核酸増幅反応を利用して標的核酸内の標的配列を増幅することと、例えば、増幅産物を、試料中の標的の存在を示すシグナルを提供する核酸検出プローブと特異的にハイブリダイズすることによって、増幅産物を検出することと、を含む。増幅工程は、標的核酸が試料中に存在する場合、試料を標的核酸中の標的配列に特異的な2つ以上の増幅オリゴマーと接触させて増幅産物を産生することを含む。増幅は、少なくとも1つの核酸ポリメラーゼを使用して、鋳型鎖を使用して、増幅オリゴマー(プライマー)から配列を伸長することによって、標的配列またはその相補体の追加のコピーを合成する。増幅産物を検出するための一実施形態は、増幅産物を、選択された増幅オリゴマーによって増幅された配列、例えば、選択された増幅オリゴマーの対が隣接する標的配列に含まれる配列に特異的な少なくとも1つのプローブと接触させることを含むハイブリダイズステップを使用する。好適な増幅方法としては、例えば、レプリカーゼ媒介増幅、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、鎖置換増幅(SDA)、および転写媒介または転写関連増幅(TMA)が挙げられる。このような増幅方法は、当該技術分野において周知であり(例えば、定義セクションの増幅方法の説明を参照されたい)、本発明の方法に従って容易に使用される。
【0132】
例えば、TMA増幅を使用するいくつかの増幅方法は、以下のステップを含む。簡潔に述べると、増幅される配列を含む標的核酸は、一本鎖核酸(例えば、ssRNAまたはssDNA)として提供される。当業者は、二本鎖核酸(例えば、dsDNA)の従来の融解が、一本鎖標的核酸を提供するために使用され得ることを理解するであろう。プロモータープライマーは、その標的配列で標的核酸へ特異的に結合し、逆転写酵素(RT)は、標的鎖を鋳型として用いてプロモータープライマーの3’末端を伸長して、標的配列鎖のcDNAコピーを作り出し、RNA:DNA二本鎖を結果的に生じる。RNaseは、RNA:DNA二本鎖のRNA鎖を消化し、第2のプライマーは、プロモータープライマー末端から下流のcDNA鎖上に位置するその標的配列に特異的に結合する。RTは、第1のcDNA鋳型を使用して、第2のプライマーの3’末端を伸長することによって、新たなDNA鎖を合成して、機能的プロモーター配列を含むdsDNAを作り出す。次いで、プロモーター配列に特異的なRNAポリメラーゼが、転写を開始して、反応中の最初の標的鎖の約100~1000個の増幅コピー(「アンプリコン」)であるRNA転写物を産生する。第2のプライマーがアンプリコンの各々の中のその標的配列に特異的に結合するときに、増幅は継続し、RTがアンプリコンRNA鋳型からDNAコピーを作り出して、RNA:DNA二本鎖を産生する。反応混合物中のRNaseは、RNA:DNA二本鎖からアンプリコンRNAを消化し、プロモータープライマーは、新たに合成されたDNA中のその相補的配列に特異的に結合する。RTは、プロモータープライマーの3’末端を伸長して、RNAポリメラーゼが結合して標的鎖に相補的である追加のアンプリコンを転写する機能的プロモーターを含むdsDNAを作り出す。より多くのアンプリコンコピーを作製する自己触媒サイクルは、反応中に繰り返され、試料中に存在する標的核酸の約10億倍の増幅を結果的に生じる。増幅産物は、増幅中にリアルタイムで、または増幅産物に含まれる標的配列に特異的に結合するプローブを使用することによって、増幅反応の終わりに検出され得る。結合したプローブから生じるシグナルの検出は、試料中の標的核酸の存在を示す。
【0133】
いくつかの実施形態では、方法は、「逆方向」TMA反応を利用する。そのような変形形態において、開始または「順方向」増幅オリゴマーは、標的領域の3’末端の付近で標的核酸にハイブリダイズするプライミングオリゴヌクレオチドである。逆転写酵素(RT)は、鋳型として標的核酸を使用してプライマーの3’末端を伸長することによって、cDNA鎖を合成する。第2のまたは「逆」増幅オリゴマーは、合成されたcDNA鎖内に含まれる標的配列にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイズ配列を有するプロモータープライマーまたはプロモータープロバイダーである。第2の増幅オリゴマーがプロモータープライマーである場合、RTは、鋳型としてcDNA鎖を使用してプロモータープライマーの3’末端を伸長して、標的配列鎖の第2のcDNAコピーを作り出し、それにより機能的プロモーター配列を含むdsDNAを作り出す。次いで、増幅は、RNAポリメラーゼを利用したプロモーター配列からの転写の開始に関する上記のように本質的に継続する。あるいは、第2の増幅オリゴマーがプロモータープロバイダーである場合、標的領域の5’末端の付近にある標的配列にハイブリダイズする終結オリゴヌクレオチドは、典型的には、終結オリゴヌクレオチドの3’末端でプライミングオリゴマーの伸長を終結するように利用され、それにより、プライミングオリゴマーからの伸長によって合成した初期cDNA鎖について画定された3’末端を提供する。次いで、プロモータープロバイダーの標的ハイブリダイズ配列は、初期cDNA鎖の定義された3’末端にハイブリダイズし、cDNA鎖の3’末端は伸長されて、プロモータープロバイダーのプロモーター配列に相補的な配列を付加し、二本鎖プロモーター配列の形成を結果的に生じる。次いで、初期cDNA鎖は鋳型として使用されて、二本鎖プロモーターを認識し、それから転写を開始するRNAポリメラーゼを使用して、プロモーター部分を含まない初期cDNA鎖に相補的な複数のRNA転写物を転写する。次いで、これらのRNA転写物の各々は、第1のプライミング増幅オリゴマーからのさらなる増幅のための鋳型として機能するために利用可能である。
【0134】
一態様では、少なくとも2つの増幅オリゴマーの使用を含む、試料中のバベシア種を特異的に検出するための方法が提供され、この増幅オリゴマーは、(a)(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56または57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含み、(iv)配列番号8を含むかまたはそれからなり、(v)配列番号83を含むか、またはそれからなる、第1の標的ハイブリダイズ配列を含む、第1の増幅オリゴマーと、(b)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および(i)配列番号68に含まれ、かつ配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、または配列番号85を含むか、あるいは(ii)配列番号67に含まれ、かつ配列番号45または配列番号52を含み、あるいは(iii)配列番号70に含まれ、かつ配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、または配列番号51を含み、あるいは(iv)配列番号84を含むか、またはそれからなる、第2の標的ハイブリダイズ配列を含む、第2の増幅オリゴマーと、を含む。したがって、増幅ベースの検出アッセイを含むある特定の実施形態では、少なくとも2つの増幅オリゴマーの組み合わせがバベシア種の核酸の検出に利用される。
【0135】
適切には、第1の増幅オリゴマーは、配列番号2および4および6および8および83からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなり、より適切には、第1の増幅オリゴマーは、配列番号2および4および8および83からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなる。
【0136】
この組み合わせの第1の増幅オリゴマーは、第1の標的ハイブリダイズ配列の5’に位置するプロモーター配列をさらに含むプロモータープライマーまたはプロモータープロバイダーであり得る。適切には、プロモーター配列は、配列番号58を任意に含むか、またはそれからなるT7プロモーター配列である。この実施形態によれば、第1の増幅オリゴマーは、配列番号1および3および5および7および82からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなり、適切には、第1の増幅オリゴマーは、配列番号1および3および7および82からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなる。
【0137】
適切には、第2の増幅オリゴマーは、配列番号13、16、17、18、19、20、21、27、28、29、31、32、33、34、35、36、84、および86からなる群から選択される配列を含むか、またはそれからなる。より適切には、第2の増幅オリゴマー配列は、配列番号21または配列番号27または配列番号34または配列番号84または配列番号86を含むか、またはそれからなる。
【0138】
一実施形態では、第1および第2の標的ハイブリダイズ配列は、それぞれ以下のヌクレオチド配列を含むか、またはそれらからなる:(a)配列番号2もしくは6および配列番号11、(b)配列番号4もしくは6および配列番号13、(c)配列番号4および配列番号16または配列番号17、(d)配列番号4および配列番号18または配列番号19、(e)配列番号4および配列番号20、(f)配列番号4もしくは6もしくは8および配列番号21、(g)配列番号2もしくは4もしくは8および配列番号27、(h)配列番号4および配列番号28、(i)配列番号4および配列番号29、(j)配列番号4および配列番号31、(k)配列番号8および配列番号32、(l)配列番号8および配列番号33、(m)配列番号8および配列番号34、(n)配列番号8および配列番号35、(o)配列番号8および配列番号36、(p)配列番号8および配列番号84、(q)配列番号8および配列番号86、(r)配列番号83および配列番号34、(s)配列番号83および配列番号84、あるいは(t)配列番号83および配列番号86。
【0139】
別の実施形態では、第1および第2の標的ハイブリダイズ配列は、それぞれ以下のヌクレオチド配列を含むか、またはそれからなる:(a)配列番号2および配列番号27、(b)配列番号4および配列番号21、(c)配列番号8および配列番号21、(d)配列番号8および配列番号34、(e)配列番号8および配列番号84、(f)配列番号8および配列番号86、(g)配列番号83および配列番号34、(h)配列番号83および配列番号84、あるいは(i)配列番号83および配列番号86。
【0140】
組み合わせが1つ以上の検出プローブをさらに含む実施形態では、第1および第2の増幅オリゴマーの標的ハイブリダイズ配列および検出プローブオリゴマーの標的ハイブリダイズ配列は、それぞれ以下のヌクレオチド配列を含んでもよいか、またはそれらからなってもよい:(a)配列番号2および配列番号11および配列番号39または配列番号37、(b)配列番号2および配列番号27および配列番号38または配列番号39、(c)配列番号4および配列番号13および配列番号39または配列番号37、(d)配列番号4および配列番号16または配列番号17および配列番号39、(e)配列番号4および配列番号18または配列番号19および配列番号39または配列番号37、(f)配列番号4および配列番号20および配列番号39または配列番号37、(g)配列番号4および配列番号21および配列番号39または配列番号37、(h)配列番号4および配列番号27および配列番号39または配列番号38、(i)配列番号4および配列番号28および配列番号39、(j)配列番号4および配列番号29および配列番号39または配列番号37、(k)配列番号4および配列番号31および配列番号39、(l)配列番号6および配列番号11および配列番号37、(m)配列番号6および配列番号13および配列番号37、(n)配列番号6および配列番号21および配列番号37、(o)配列番号8および配列番号21および配列番号39または配列番号37または配列番号42、(p)配列番号8および配列番号27および配列番号39、(q)配列番号8および配列番号32および配列番号37または配列番号42、(r)配列番号8および配列番号33および配列番号37または配列番号42、(s)配列番号8および配列番号34および配列番号37または配列番号42、(t)配列番号8および配列番号35および配列番号37または配列番号42、(u)配列番号8および配列番号36および配列番号37または配列番号42、(v)配列番号8、および配列番号84ならびに配列番号91、92、および/または93、(w)配列番号8および配列番号86、ならびに配列番号91、92、および/または93、(x)配列番号83および配列番号34、ならびに配列番号91、92および/または93、(y)配列番号83および配列番号84、ならびに配列番号91、92および/または93、(z)配列番号83および配列番号86、ならびに配列番号91、92、および/または93、あるいは(aa)配列番号8または83、配列番号34、84、または86、ならびに配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98または99。
【0141】
組み合わせが1つ以上の検出プローブオリゴマーをさらに含む他の実施形態では、第1および第2の増幅オリゴマーの標的ハイブリダイズ配列および検出プローブオリゴマーの標的ハイブリダイズ配列は、それぞれ以下のヌクレオチド配列含んでもよいか、またはそれらからなってもよい:(a)配列番号2および配列番号27および配列番号38、(b)配列番号4および配列番号21および配列番号39、(c)配列番号8および配列番号21および配列番号37または配列番号39、(d)配列番号8および配列番号34および配列番号37または配列番号42、(e)配列番号8および配列番号84、ならびに配列番号91、92、および/または93、(f)配列番号8、および配列番号86、ならびに配列番号91、92、および/または93、(g)配列番号83、および配列番号34、ならびに配列番号91、92、および/または93、(h)配列番号83、および配列番号84、ならびに配列番号91、92、および/または93、(i)配列番号83、および配列番号86、ならびに配列番号91、92、および/または93、あるいは、(j)配列番号8または83、配列番号34、84、または86、ならびに配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98または99。
【0142】
理解されるように、本開示は、第1および第2の増幅オリゴマーの様々な組み合わせの使用を企図し、様々な組み合わせは、(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号68に含まれ、かつ配列番号52を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号68に含まれ、かつ配列番号53を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号68に含まれ、かつ配列番号54を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号68に含まれ、かつ配列番号55を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号68に含まれ、かつ配列番号85を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号67に含まれ、かつ配列番号45を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号67に含まれ、かつ配列番号52を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号46を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号47を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号48を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号49を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号50を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号51を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;および(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号56を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、配列番号84を含むか、またはそれからなる第2の増幅オリゴマーとを含む。
【0143】
第1および第2の増幅オリゴマーのさらなる組み合わせには、(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号68に含まれ、かつ配列番号52を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号68に含まれ、かつ配列番号53を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号68に含まれ、かつ配列番号54を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号68に含まれ、かつ配列番号55を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号68に含まれ、かつ配列番号85を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号67に含まれ、かつ配列番号45を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号67に含まれ、かつ配列番号52を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号46を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号47を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号48を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号49を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号50を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号51を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとを含み;および(i)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号66の配列に含まれ、かつ配列番号57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列に含まれ、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、配列番号84を含むか、またはそれからなる第2の増幅オリゴマーとを含む。
【0144】
第1および第2の増幅オリゴマーのさらなる組み合わせには、配列番号8または83を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号68に含まれ、かつ配列番号52を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマー;配列番号8または83を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号68に含まれ、かつ配列番号53を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマー;配列番号8または83を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号68に含まれ、かつ配列番号54を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマー;配列番号8または83を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号68に含まれ、かつ配列番号55を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマー;配列番号8または83を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号68に含まれ、かつ配列番号85を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマー;配列番号8または83を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号67に含まれ、かつ配列番号45を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマー;配列番号8または83を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号67に含まれ、かつ配列番号52を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマー;配列番号8または83を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号46を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマー;配列番号8または83を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号47を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマー;配列番号8または83を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号48を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマー;配列番号8または83を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号49を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマー;配列番号8または83を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号50を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマー;配列番号8または83を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および配列番号70に含まれ、かつ配列番号51を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマー;および配列番号8または83を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、配列番号84を含むか、またはそれからなる第2の増幅オリゴマーを含む。
【0145】
本開示はまた、第1および第2の増幅オリゴマーの他の組み合わせの使用も企図し、この組み合わせは、第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号13を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号16を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号17を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号18を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号19を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号20を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号21を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号27を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号28を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号29を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号31を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号32を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号33を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号34を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号35を含むか、またはそれからなる;および第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号2を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号36を含むか、またはそれからなる、増幅オリゴマーを含む。
【0146】
本開示はまた、第1および第2の増幅オリゴマーの他の組み合わせの使用も企図し、この組み合わせは、以下を含む増幅オリゴマーを含む:第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号4を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号13を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号4を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号16を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号4を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号17を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号4を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号18を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号4を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号19を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号4を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号20を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号4を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号21を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号4を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号27を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号4を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号28を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号4を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号29を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号4を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号31を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号4を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号32を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号4を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号33を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号4を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号34を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号4を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号35を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号4を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号36を含むか、またはそれからなる。
【0147】
本開示はまた、第1および第2の増幅オリゴマーの他の組み合わせの使用も企図し、この組み合わせは、第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号6を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号13を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号6を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号16を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号6を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号17を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号6を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号18を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号6を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号19を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号6を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号20を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号6を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号21を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号6を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号27を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号6を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号28を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号6を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号29を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号6を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号31を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号6を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号32を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号6を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号33を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号6を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号34を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号6を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号35を含むか、またはそれからなる;および第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号6を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号36を含むか、またはそれからなる、増幅オリゴマーを含む。
【0148】
本開示はまた、第1および第2の増幅オリゴマーの他の組み合わせの使用も企図し、この組み合わせは、第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号13を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号16を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号17を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号18を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号19を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号20を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号21を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号27を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号28を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号29を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号31を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号32を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号33を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号34を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号35を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号36を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号84を含むか、またはそれからなる;および第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号8を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号86を含むか、またはそれからなる、増幅オリゴマーを含む。
【0149】
本開示はまた、第1および第2の増幅オリゴマーの他の組み合わせの使用も企図し、この組み合わせは、第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号13を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号16を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号17を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号18を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号19を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号20を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号21を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号27を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号28を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号29を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号31を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号32を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号33を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号34を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号35を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号36を含むか、またはそれからなる;第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号84を含むか、またはそれからなる;および第1の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号83を含むか、またはそれからなり、かつ第2の標的ハイブリダイズ配列が、配列番号86を含むか、またはそれからなる、増幅オリゴマーを含む。
【0150】
本開示はまた、第1および第2の標的ハイブリダイズ配列が、それぞれ、下記のヌクレオチド配列を含むか、またはそれらからなる、第1および第2の増幅オリゴマーの他の組み合わせの使用も企図する:配列番号2および配列番号11;配列番号6および配列番号11;配列番号4および配列番号13;配列番号6および配列番号13;配列番号4および配列番号16;配列番号4および配列番号17;配列番号4および配列番号18;配列番号4および配列番号19;配列番号4および配列番号20;配列番号4および配列番号21;配列番号6および配列番号21;配列番号8および配列番号21;配列番号2および配列番号27;配列番号4および配列番号27;配列番号8および配列番号27;配列番号4および配列番号28;配列番号4および配列番号29;配列番号4および配列番号31;配列番号8および配列番号32;配列番号8および配列番号33;配列番号8および配列番号34;配列番号8および配列番号84;配列番号8および配列番号86;配列番号8および配列番号35;配列番号8および配列番号36;配列番号83および配列番号32;配列番号83および配列番号33;配列番号83および配列番号34;配列番号83および配列番号84;配列番号83および配列番号86;配列番号83および配列番号35;または配列番号83および配列番号36。
【0151】
本開示はまた、第1および第2の増幅オリゴマー標的ハイブリダイズ配列および検出プローブオリゴマー標的ハイブリダイズ配列が、それぞれ下記のヌクレオチド配列を含むか、またはそれらからなる、第1の増幅オリゴマー、第2の増幅オリゴマー、および検出プローブオリゴマーの組み合わせの使用も企図する:配列番号2および配列番号11および配列番号39;配列番号2および配列番号11および配列番号37;配列番号2および配列番号27および配列番号38;配列番号2および配列番号27および配列番号39;配列番号4および配列番号13および配列番号39;配列番号4および配列番号13および配列番号37;配列番号4および配列番号16および配列番号39;配列番号4および配列番号17および配列番号39;配列番号4および配列番号18および配列番号39;配列番号4および配列番号19および配列番号39;配列番号4および配列番号18および配列番号37;配列番号4および配列番号19および配列番号37;配列番号4および配列番号20および配列番号39;配列番号4および配列番号20および配列番号37;配列番号4および配列番号21および配列番号39;配列番号4および配列番号21および配列番号37;配列番号4および配列番号27および配列番号39;配列番号4および配列番号27および配列番号38;配列番号4および配列番号28および配列番号39;配列番号4および配列番号29および配列番号39;配列番号4および配列番号29および配列番号37;配列番号4および配列番号31および配列番号39;配列番号6および配列番号11および配列番号37;配列番号6および配列番号13および配列番号37;配列番号6および配列番号21および配列番号37;配列番号8および配列番号21および配列番号39;配列番号8および配列番号21および配列番号37;配列番号8および配列番号21および配列番号42;配列番号8および配列番号27および配列番号39;配列番号8および配列番号32および配列番号37;配列番号8および配列番号32および配列番号42;配列番号8および配列番号33および配列番号37;配列番号8および配列番号33および配列番号42;配列番号8および配列番号34および配列番号37;配列番号8および配列番号34および配列番号42;配列番号8および配列番号35および配列番号37;配列番号8および配列番号35および配列番号42;配列番号8および配列番号36および配列番号37;または配列番号8および配列番号36および配列番号42;配列番号8、および配列番号84、および配列番号91、92ならびに/または93;配列番号8、および配列番号86、および配列番号91、92ならびに/または93;配列番号83、および配列番号34、および配列番号91、92ならびに/または93;配列番号83、および配列番号84、および配列番号91、92ならびに/または93;配列番号83、および配列番号86、および配列番号91、92ならびに/または93;または配列番号8もしくは83、配列番号34、84もしくは86,および配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98もしくは99。
【0152】
さらなる態様では、試料中のバベシア種の核酸を特異的に検出する方法が記載され、該方法は、(1)バベシア種の核酸を含む疑いがある試料を、バベシア種の標的核酸の標的領域を増幅するための少なくとも2つのオリゴマーと接触させることであって、該少なくとも2つの増幅オリゴマーのうちの2つが、(a)第1の増幅オリゴマーおよび第2の増幅オリゴマーであって、第1の増幅オリゴマーが、(i)長さが15~33個の連続した核酸塩基であり、配列番号66に含まれ、かつ配列番号56または配列番号57を含むか、あるいは(ii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号96の配列中に含まれる、かつ配列番号101を含むか、あるいは(iii)長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号97の配列中に含まれかつ配列番号101を含む、(iv)配列番号8または83を含む/それからなる、第1の標的ハイブリダイズ配列を含む、第1の増幅オリゴマーおよび第2の増幅オリゴマー、または(b)第1の増幅オリゴマーおよび第2の増幅オリゴマーであって、第2の増幅オリゴマーが、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、および(i)配列番号68に含まれ、かつ配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、または配列番号85を含むか、あるいは(ii)配列番号67に含まれ、かつ配列番号45または配列番号69を含み、あるいは(iii)配列番号70に含まれ、かつ配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、または配列番号51を含むか、あるいは(iv)配列番号84を含むか、またはそれからなる、第2の標的ハイブリダイズ配列を含む、第1の増幅オリゴマーおよび第2の増幅オリゴマーからなる群から選択される、オリゴマーと接触させることと、(2)インビトロ核酸増幅反応を実施することであって、該試料中に存在するバベシア標的核酸が、増幅産物を産生するための鋳型として使用される、該増幅産物が、180~220個の連続したヌクレオチドの長さを有し、かつ配列番号65またはその相補体を含む、増幅反応を実施することと、(3)増幅産物の存在または非存在を検出し、それにより、該試料中のバベシア種標的核酸の存在または非存在を示すことと、を含む。
【0153】
増幅産物が180~220個の連続したヌクレオチドの長さを有し、配列番号65またはその相補体を含む実施形態では、増幅産物が180~210個の連続したヌクレオチドの長さを有し、配列番号65またはその相補体を含むことも企図される。増幅産物は、180~200個の連続したヌクレオチドの長さを有し、配列番号65またはその相補体を含むことも企図される。増幅産物は、180~190個の連続したヌクレオチドの長さを有し、配列番号65またはその相補体を含むことも企図される。増幅産物は、190~220個の連続したヌクレオチドの長さを有し、配列番号65またはその相補体を含むことも企図される。増幅産物は、200~220個の連続したヌクレオチドの長さを有し、配列番号65またはその相補体を含むことも企図される。増幅産物は、210~220個の連続したヌクレオチドの長さを有し、配列番号65またはその相補体を含むことも企図される。
【0154】
したがって、第1および第2の増幅オリゴマーのさらなる組み合わせには、第1の増幅オリゴマーが、長さが15~33個の連続する核酸塩基であり、配列番号66に含まれ、かつ配列番号56を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含むか、または長さが15~33個の連続する核酸塩基であり、配列番号66に含まれ、かつ配列番号57を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含むか、または長さが15~33個の連続する核酸塩基であり、配列番号96に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含むか、または長さが15~33個の連続する核酸塩基であり、配列番号97に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含むか、または配列番号8を含むか、またはそれからなるものも含む。
【0155】
したがって、第1および第2の増幅オリゴマーのさらなる組み合わせには、第2の増幅オリゴマーが、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号68に含まれ、かつ配列番号52を含むか、または配列番号53を含むか、または配列番号54を含むか、または配列番号55を含むか、または配列番号85を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含むものも含む。
【0156】
したがって、第1および第2の増幅オリゴマーのさらなる組み合わせには、第2の増幅オリゴマーが、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号67に含まれ、かつ配列番号45を含むか、または配列番号69を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含むものも含む。
【0157】
したがって、第1および第2の増幅オリゴマーのさらなる組み合わせには、第2の増幅オリゴマーが、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号70に含まれ、かつ配列番号46を含むか、または配列番号47を含むか、または配列番号48を含むか、または配列番号49を含むか、または配列番号50を含むか、または配列番号51を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含むものも含む。
【0158】
したがって、第1および第2の増幅オリゴマーのさらなる組み合わせには、第2の増幅オリゴマーが、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、かつ配列番号84を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含むものも含む。
【0159】
いくつかの実施形態では、特定の第1および第2の増幅オリゴマーの組み合わせが好ましい。
【0160】
1つの好ましい組み合わせは、長さが15~33個の連続した核酸塩基であり、配列番号66に含まれ、かつ配列番号56または配列番号57を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、配列番号67に含まれ、かつ配列番号45を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。より好ましい組み合わせは、配列番号1に記載の配列を含むか、またはそれからなるか、または配列番号2に記載の標的ハイブリダイズ配列を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、配列番号27に記載の標的ハイブリダイズ配列を含むか、またはそれからなる第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。この実施形態によれば、第1および第2の増幅オリゴマーのこれらの組み合わせは、検出プローブ、適切には、その標的ハイブリダイズ配列が配列番号38に記載の配列を含むか、またはそれからなる検出プローブと組み合わせて使用することができる。
【0161】
別の好ましい組み合わせは、長さが15~33個の連続した核酸塩基であり、配列番号66に含まれ、かつ配列番号56を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、配列番号70に含まれ、かつ配列番号49または配列番号50、または配列番号51を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。より好ましい組み合わせは、配列番号3に記載の配列を含むか、またはそれからなるか、または配列番号4に記載の標的ハイブリダイズ配列を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、配列番号21に記載標的ハイブリダイズ配列を含むか、またはそれからなる第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。この実施形態によれば、第1および第2の増幅オリゴマーのこれらの組み合わせは、検出プローブ、適切には、その標的ハイブリダイズ配列が配列番号39に記載の配列を含むか、またはそれからなる検出プローブと組み合わせて使用することができる。
【0162】
別の好ましい組み合わせは、長さが15~33個の連続した核酸塩基であり、配列番号96に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、配列番号68に含まれ、かつ配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、または配列番号85を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。より好ましい組み合わせは、配列番号7もしくは82に記載の配列を含むか、またはそれからなるか、または配列番号8もしくは83に記載の標的ハイブリダイズ配列を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、配列番号13、16、17、18、19、20、21、27、28、29、31、32、33、34、35、36、84、または86に記載の標的ハイブリダイズ配列を含むか、またはそれからなる第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。この実施形態によれば、第1および第2の増幅オリゴマーのこれらの組み合わせは、検出プローブ、適切には、その標的ハイブリダイズ配列が配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、または99に記載の配列を含むか、またはそれからなる検出プローブと組み合わせて使用することができる。
【0163】
別の好ましい組み合わせは、長さが15~33個の連続した核酸塩基であり、配列番号96に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、配列番号70に含まれ、かつ配列番号49または配列番号50、または配列番号51を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。より好ましい組み合わせは、配列番号7もしくは82に記載の配列を含むか、またはそれからなるか、または配列番号8もしくは83に記載の標的ハイブリダイズ配列を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、配列番号13、16、17、18、19、20、21、27、28、29、31、32、33、34、35、36、84、または86に記載の標的ハイブリダイズ配列を含むか、またはそれからなる第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。この実施形態によれば、第1および第2の増幅オリゴマーのこれらの組み合わせは、検出プローブ、適切には、その標的ハイブリダイズ配列が配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、または99に記載の配列を含むか、またはそれからなる検出プローブと組み合わせて使用することができる。
【0164】
別の好ましい組み合わせは、長さが15~33個の連続した核酸塩基であり、配列番号96に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、配列番号84を含むか、またはそれからなる第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。より好ましい組み合わせは、配列番号7もしくは82に記載の配列を含むか、またはそれからなるか、または配列番号8もしくは83に記載の標的ハイブリダイズ配列を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、配列番号13、16、17、18、19、20、21、27、28、29、31、32、33、34、35、36、84、または86に記載の標的ハイブリダイズ配列を含むか、またはそれからなる第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。この実施形態によれば、第1および第2の増幅オリゴマーのこれらの組み合わせは、検出プローブ、適切には、その標的ハイブリダイズ配列が配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、または99に記載の配列を含むか、またはそれからなる検出プローブと組み合わせて使用することができる。
【0165】
別の好ましい組み合わせは、長さが15~33個の連続した核酸塩基であり、配列番号97に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、配列番号68に含まれ、かつ配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、または配列番号85を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。より好ましい組み合わせは、配列番号7もしくは82に記載の配列を含むか、またはそれからなるか、または配列番号8もしくは83に記載の標的ハイブリダイズ配列を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、配列番号13、16、17、18、19、20、21、27、28、29、31、32、33、34、35、36、84、または86に記載の標的ハイブリダイズ配列を含むか、またはそれからなる第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。この実施形態によれば、第1および第2の増幅オリゴマーのこれらの組み合わせは、検出プローブ、適切には、その標的ハイブリダイズ配列が配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、または99に記載の配列を含むか、またはそれからなる検出プローブと組み合わせて使用することができる。
【0166】
別の好ましい組み合わせは、長さが15~33個の連続した核酸塩基であり、配列番号97に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、配列番号70に含まれ、かつ配列番号49または配列番号50、または配列番号51を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。より好ましい組み合わせは、配列番号7もしくは82に記載の配列を含むか、またはそれからなるか、または配列番号8もしくは83に記載の標的ハイブリダイズ配列を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、配列番号13、16、17、18、19、20、21、27、28、29、31、32、33、34、35、36、84、または86に記載の標的ハイブリダイズ配列を含むか、またはそれからなる第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。この実施形態によれば、第1および第2の増幅オリゴマーのこれらの組み合わせは、検出プローブ、適切には、その標的ハイブリダイズ配列が配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、または99に記載の配列を含むか、またはそれからなる検出プローブと組み合わせて使用することができる。
【0167】
別の好ましい組み合わせは、長さが15~33個の連続した核酸塩基であり、配列番号97に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、配列番号84を含むか、またはそれからなる第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。より好ましい組み合わせは、配列番号7もしくは82に記載の配列を含むか、またはそれからなるか、または配列番号8もしくは83に記載の標的ハイブリダイズ配列を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、配列番号13、16、17、18、19、20、21、27、28、29、31、32、33、34、35、36、84、または86に記載の標的ハイブリダイズ配列を含むか、またはそれからなる第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。この実施形態によれば、第1および第2の増幅オリゴマーのこれらの組み合わせは、検出プローブ、適切には、その標的ハイブリダイズ配列が配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、または99に記載の配列を含むか、またはそれからなる検出プローブと組み合わせて使用することができる。
【0168】
別の好ましい組み合わせは、標的ハイブリダイズ配列が配列番号8または配列番号83を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、配列番号70に含まれ、かつ配列番号49または配列番号50、または配列番号51を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。より好ましい組み合わせは、配列番号7または配列番号8または配列番号82または配列番号83に記載の配列を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、配列番号21に記載の配列を含むか、またはそれからなる第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。この実施形態によれば、第1および第2の増幅オリゴマーのこれらの組み合わせは、検出プローブ、適切には、その標的ハイブリダイズ配列が配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、または99に記載の配列を含むか、またはそれからなる検出プローブと組み合わせて使用することができる。
【0169】
別の好ましい組み合わせは、標的ハイブリダイズ配列が配列番号8または配列番号83を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、配列番号70に含まれ、かつ配列番号46または配列番号47または配列番号48または配列番号49または配列番号50または配列番号51を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。より好ましい組み合わせは、配列番号7または配列番号8または配列番号82または配列番号83に記載の配列を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、配列番号34または配列番号84または配列番号86に記載の配列を含むか、またはそれからなる第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。この実施形態によれば、第1および第2の増幅オリゴマーのこれらの組み合わせは、検出プローブ、適切には、その標的ハイブリダイズ配列が配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、または99に記載の配列を含むか、またはそれからなる検出プローブと組み合わせて使用することができる。
【0170】
別の好ましい組み合わせは、長さが15~33個の連続した核酸塩基であり、配列番号96に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号68に含まれ、かつ配列番号85を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。より好ましい組み合わせは、配列番号7または配列番号8または配列番号82または配列番号83に記載の配列を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、配列番号34または配列番号84または配列番号86に記載の配列を含むか、またはそれからなる第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。この実施形態によれば、第1および第2の増幅オリゴマーのこれらの組み合わせは、検出プローブ、適切には、その標的ハイブリダイズ配列が配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、または99に記載の配列を含むか、またはそれからなる検出プローブと組み合わせて使用することができる。
【0171】
別の好ましい組み合わせは、長さが15~33個の連続した核酸塩基であり、配列番号97に含まれ、かつ配列番号101を含む第1の標的ハイブリダイズ配列を含む第1の増幅オリゴマーと、長さが約15~約33個の連続したヌクレオチドであり、配列番号68に含まれ、かつ配列番号85を含む第2の標的ハイブリダイズ配列を含む第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。より好ましい組み合わせは、配列番号7または配列番号8または配列番号82または配列番号83に記載の配列を含むか、またはそれからなる第1の増幅オリゴマーと、配列番号34または配列番号84または配列番号86に記載の配列を含むか、またはそれからなる第2の増幅オリゴマーとの組み合わせである。この実施形態によれば、第1および第2の増幅オリゴマーのこれらの組み合わせは、検出プローブ、適切には、その標的ハイブリダイズ配列が配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、または99に記載の配列を含むか、またはそれからなる検出プローブと組み合わせて使用することができる。
【0172】
増幅産物の検出は、増幅された標的配列に特異的に関連するシグナルを検出するための様々な方法によって達成され得る。核酸は、検出可能な電気的変化などの物理的変化をもたらす表面と会合されてもよい。増幅された核酸は、それらをマトリクスの中または上で濃縮し、核酸またはそれらと関連する色素(例えば、臭化エチジウムまたはサイバーグリーンなどの挿入剤)を検出するか、または溶液相中の核酸と関連する色素の増加を検出することによって検出され得る。他の検出方法は、増幅産物中の配列に特異的にハイブリダイズし、プローブ:産物複合体の存在を検出するように構成された核酸検出プローブを使用してもよく、または増幅産物と関連する検出可能なシグナルを増幅させ得るプローブの複合体を使用することによる(例えば、米国特許第5,424,413号、同第5,451,503号、および同第5,849,481号)。増幅産物と特異的に会合する直接的または間接的に標識されたプローブは、試料中の標的核酸の存在を示す検出可能なシグナルを提供する。
【0173】
相補的な増幅配列にハイブリダイズする検出プローブ(標識されている)は、DNAおよびRNAオリゴマー、またはDNAおよびRNAヌクレオチドの組み合わせを含むオリゴマー、または修飾された骨格で合成されたオリゴマー、例えば、1つ以上の2’-メトキシ置換リボヌクレオチドを含むオリゴマーであってもよい。増幅配列の検出に使用されるプローブは、非標識で間接的に(例えば、プローブ上の部分への別の結合パートナーの結合によって)検出されてもよく、または様々な検出可能な標識で標識されてもよい。転写媒介増幅(TMA)を使用したある特定の実施形態など、BVを診断するための方法のいくつかの実施形態では、検出プローブは、線状化学発光標識プローブ、より好ましくは、線状アクリジニウムエステル(AE)標識プローブである。検出ステップはまた、例えば、その核酸塩基配列の全部または一部分など、増幅配列に関する追加の情報を提供し得る。検出は、増幅反応が完了した後に実施され得るか、または標的領域を例えばリアルタイムで増幅させることと同時に実施され得る。一実施形態では、検出工程は、混合物から非ハイブリダイズプローブを除去することなく、ハイブリダイズされたプローブの検出などの均質な検出を可能にする(例えば、米国特許第5,639,604号および同第5,283,174号を参照されたい)。
【0174】
増幅ステップの終わり近くまたは終わりに増幅産物を検出する実施形態では、増幅産物へのプローブのハイブリダイゼーションを示すシグナルを提供するために、線状検出プローブを使用してもよい。そのような検出の一例は、標的核酸にハイブリダイズする発光標識されたプローブを使用する。次いで、発光標識は、非ハイブリダイズプローブから加水分解される。検出は、照度計を使用した化学発光によって実施される。(例えば、国際特許出願公開第WO 89/002476号を参照されたい)。リアルタイム検出を使用する他の実施形態では、検出プローブは、例えば、プローブが増幅産物に結合するときに検出されるレポーター部分で標識される分子ビーコン、分子トーチ、またはハイブリダイゼーションスイッチプローブなどのヘアピンプローブであってもよい。そのようなプローブは、標的ハイブリダイズ配列および非標的ハイブリダイズ配列を含み得る。そのようなプローブの様々な形態が以前に記載されている(例えば、米国特許第5,118,801号、同第5,312,728号、同第5,925,517号、同第6,150,097号、同第6,849,412号、同第6,835,542号、同第6,534,274号、および同第6,361,945号、ならびに米国特許出願公開第2006/0068417A1号および同第2006/0194240A1号を参照されたい)。
【0175】
バベシア種を標的とする増幅ベースの検出アッセイを含むある特定の実施形態では、この方法は、バベシア種の増幅産物に特異的にハイブリダイズする1つ以上の検出プローブを利用する。特定の変形形態では、バベシア種に特異的な検出プローブオリゴマーは、長さが約14~約40個のヌクレオチドであり、配列番号59、配列番号59のRNA同等物、配列番号59の相補体、配列番号59の相補体のRNA同等物、配列番号65、配列番号65のDNA同等物、配列番号65の相補体、もしくは配列番号65の相補体のDNA同等物に含まれる標的配列に特異的にハイブリダイズするように構成される標的ハイブリダイズ配列を含む。
【0176】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号59の配列を含み、かつ少なくとも配列番号37、42、または99の配列を含む。
【0177】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号65の配列に含まれ、かつ少なくとも配列番号59、94または99の配列を含む。
【0178】
適切には、検出プローブオリゴマーは、長さが16~25個の連続したヌクレオチドであり、配列番号65、もしくはそのDNA同等物に特異的にハイブリダイズするか、または配列番号65の相補体、もしくはそのDNA同等物に特異的にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。
【0179】
適切には、検出プローブオリゴマー配列は、配列番号59、94、または99を含むか、またはそれからなるヌクレオチド配列をさらに含む。
【0180】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、または99からなる群から選択される配列からなる。
【0181】
適切には、検出プローブオリゴマーは、ヌクレオチド配列のヌクレオチド残基メンバーのうちの少なくとも1つに2’メトキシ修飾をさらに含む。
【0182】
核酸塩基検出アッセイの使用を含む方法のいくつかの実施形態では、バベシア種を検出するために非増幅ベースのアッセイが使用される。いくつかのこのような実施形態では、非増幅ベースのアッセイは、特定の検出プローブの標的核酸へのハイブリダイゼーションを含むハイブリダイゼーションアッセイである。ポリヌクレオチドハイブリダイゼーションアッセイを実施する方法は、当技術分野において十分に開発されてきた。ハイブリダイゼーションアッセイの手順および条件は、用途に応じて異なり、例えば、Maniatis et al,Molecular Cloning:A Laboratory Manual(3rd ed.Cold Spring Harbor,N.Y.,2002)、およびBerger and Kimmel,Methods in Enzymology,Vol.152,Guide to Molecular Cloning Techniques(Academic Press,Inc.,San Diego,Calif.,1987)を参照するものを含む、既知の一般的結合方法に従って選択される。一般的に、プローブと試料とは、特定の核酸ハイブリダイゼーションを可能にする条件下で混合され、その後、プローブのそれぞれの標的への特定のハイブリダイゼーションが検出される。核酸ハイブリダイゼーションは、様々なアッセイ形式に適応可能である。適切な形式の1つは、非変性条件下でのハイブリダイゼーションに特に適応可能なサンドイッチアッセイ形式である。サンドイッチ型アッセイの主要な構成要素は、非標識でDNA配列の一部に相補的な固定化核酸プローブに吸着または共有結合した固体支持体である。標的核酸は固定化プローブにハイブリダイズし、第2の標識検出プローブ(固定化された非標識核酸プローブがハイブリダイズする同じDNA鎖の第2のおよび異なる領域に相補的である)が、[標的核酸]:[固定化プローブ]二本鎖にハイブリダイズして、標的アクサンを検出する。別の例示的な形式は、シグナルトランスデューサとして適切な電極表面に固定化された非標識検出プローブにハイブリダイズした標的核酸の電気化学的検出を利用する。例えば、Drummond et al.,Nat.Biotechnol.21:1192,2003;Gooding,Electroanalysis 14:1149,2002;Wang,Anal.Chim.Acta 469:63,2002;Cagnin et al.,Sensors 9:3122,2009;Katz and Willner,Electroanalysis 15:913,2003;Daniels and Pourmand,Electroanalysis 19:1239,2007を参照されたい。
【0183】
ハイブリダイゼーションアッセイを含むある特定の実施形態では、検出プローブはバベシア種の検出に利用される。このような実施形態では、バベシア種を検出するためのプローブオリゴマーは、長さが約14~約40個のヌクレオチドであり、配列番号59、配列番号59のRNA同等物、配列番号59の相補体、配列番号59の相補体のRNA同等物、配列番号65、配列番号65のDNA同等物、配列番号65の相補体、もしくは配列番号65の相補体のDNA同等物に含まれる標的配列に特異的にハイブリダイズするように構成される標的ハイブリダイズ配列を含む。
【0184】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号59の配列に含まれ、かつ少なくとも配列番号42、92、94または99の配列を含む。
【0185】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号59の配列を含み、かつ少なくとも配列番号37、42、または99の配列を含む。
【0186】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号65の配列に含まれ、かつ少なくとも配列番号59、94または99の配列を含む。
【0187】
適切には、検出プローブオリゴマーは、長さが16~25個の連続したヌクレオチドであり、配列番号65、もしくはそのDNA同等物に特異的にハイブリダイズするか、または配列番号65の相補体、もしくはそのDNA同等物に特異的にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。
【0188】
適切には、検出プローブオリゴマー配列は、配列番号59、94、または99を含むヌクレオチド配列をさらに含む。
【0189】
適切には、検出プローブの標的ハイブリダイズ配列は、配列番号37、38、39、40、41、42、59、60、91、92、93、94、98、または99からなる群から選択される配列からなる。
【0190】
適切には、検出プローブオリゴマーは、ヌクレオチド配列のヌクレオチド残基メンバーのうちの少なくとも1つに2’メトキシ修飾をさらに含む。
【0191】
いくつかの実施形態では、バベシア種の検出のための非増殖ベースのアッセイは、非標的ハイブリダイズフラップ領域を含むプローブオリゴヌクレオチドが、フラップエンドヌクレアーゼによって重複依存的様式で切断され、その後検出される切断産物を放出する切断ベースのアッセイである。例示的な切断ベースのアッセイ試薬は、例えば、Lyamichev et al.(Nat.Biotechnol.17:292-296,1999),Ryan et al.(Mol.Diagn.4:135-144,1999)、およびAllawi et al.(J.Clin.Microbiol.44:3443-3447,2006)の記載されている。
【0192】
フラップエンドヌクレアーゼ反応の適切な条件は既知であるか、または当技術分野において既知の方法を使用して容易に決定することができる(例えば、Kaiser et al,J.Biol.Chem.274:2138-721394,1999を参照されたい)。この方法で使用できる例示的なフラップエンドヌクレアーゼには、Thermus aquaticus DNAポリメラーゼI、Thermus thermophilus DNAポリメラーゼI、哺乳動物FEN-1、Archaeoglobus fulgidus FEN-1、Methanococcus jannaschii FEN-1、Pyrococcus fiiriosus FEN-1、Methanobacterium thermoautotrophicum FEN-1、Thermus thermophilus FEN-1、CLEAVASE(登録商標)(Hologic,Inc.,Madison, WI)、S.cerevisiae RTH1、S.cerevisiae RAD27、Schizosaccharomyces pombe rad2、バクテリオファージT5 5’-3’エキソヌクレアーゼ、Pyrococcus horikoshii FEN-1、ヒトエンドヌクレアーゼ1、子ウシ胸腺5’-3’エキソヌクレアーゼ、真正細菌、真核生物、および古細菌におけるそれらの同族体、例えば構造特異的酵素のクラスIIファミリーのメンバー、ならびにその酵素的に活性な変異体または改変体を含めるものが挙げられる。フラップエンドヌクレアーゼの説明は、例えば、Lyamichev et al.,Science 260:778-783,1993;Eis et al,Nat.Biotechnol.19:673-676,2001;Shen et al,Trends in Bio.Sci.23:171-173,1998;Kaiser et al,J.Biol.Chem.274:21387-21394,1999;Ma et al,J.Biol.Chem.275:24693-24700,2000;Allawi et al,J.Mol.Biol.328:537-554,2003;Sharma et al,J.Biol.Chem.278:23487-23496,2003;およびFeng et al,Nat.Struct.Mol.Biol.11:450-456,2004で見出すことができる。
【0193】
ある特定の変形形態では、切断ベースのアッセイは、バベシア種のRNA標的核酸を検出し、切断ベースのアッセイは、切断可能なフラップエンドヌクレアーゼおよびRNA:DNA線状二本鎖構造を利用する。いくつかの代替実施形態では、切断ベースのアッセイは、バベシア種のDNA標的核酸を検出し、切断ベースのアッセイは、切断可能なフラップエンドヌクレアーゼおよびDNA:DNA線状二本鎖構造を利用する。RNA:DNA二本鎖を切断することができる例示的なフラップエンドヌクレアーゼとしては、Thermus属のポリメラーゼ欠損5’ヌクレアーゼ、ならびに例えばCLEAVASE(登録商標)BN(TaqポリメラーゼのBstX-Notl欠失、米国特許第5,614,402号を参照)、CLEAVASE(登録商標)II(完全長Taqポリメラーゼの「AG」変異体、米国特許第5,614,402号を参照)、CLEAVASE(登録商標)VII(完全長Thermus thermophilusポリメラーゼの合成欠損突然変異)、CLEAVASE(登録商標)IX(Tth DNAポリメラーゼのポリメラーゼ欠損変異体)、およびCLEAVASE(登録商標)XII(taq DNAポリメラーゼおよびTth DNAポリメラーゼの断片から構築されたポリメラーゼ欠損キメラポリメラーゼ)などの特定のCLEAVASE(登録商標)酵素(Hologic,Inc.,Madison,WI)が挙げられる。DNA:DNA二重鎖を切断できる例示的なフラップエンドヌクレアーゼとしては、上記のフラップエンドヌクレアーゼ、ならびにCLEAVASE(登録商標)2.0(Archaeoglobus fulgidus FEN-1)、CLEAVASE(登録商標)2.1 (C末端に6つのヒスチジンを含むArchaeoglobus fulgidus FEN-1)、CLEAVASE(登録商標)3.0(Archaeoglobus veneficus FEN-1)、およびCLEAVASE(登録商標)3.1(C末端に6つのヒスチジンを含むArchaeoglobus veneficus FEN-1)が挙げられる。
【0194】
いくつかの実施形態では、切断ベースのアッセイは、バベシア種のRNA標的核酸を検出し、このアッセイは、RNA標的領域のDNA相補体を合成するための工程を含み、このcDNA鎖は、次に重複する第1および第2のプローブオリゴヌクレオチドにハイブリダイズして、フラップエンドヌクレアーゼによる切断のための線状二本鎖切断構造を形成する。RNA依存性DNAポリメラーゼ(逆転写酵素)を使用して、RNA鋳型からcDNAを合成するための反応条件は、当該技術分野において周知である。
【0195】
核酸ベースの検出アッセイを利用するある特定の実施形態では、この方法は、試料中の他の成分からバベシア種標的核酸を精製することをさらに含む。そのような精製は、試料中に含まれる生物を他の試料成分から分離および/または濃縮する方法を含み得る。特定の実施形態では、標的核酸を精製することは、標的核酸を捕捉して、標的核酸を他の試料成分から特異的または非特異的に分離することを含む。非特異的標的捕捉法は、実質的に水性の混合物からの核酸の選択的沈殿、他の試料成分を除去するために洗浄される支持体への核酸の付着、またはバベシア種の核酸および他の試料成分を含む混合物から核酸を物理的に分離する他の手段を伴ってもよい。
【0196】
いくつかの実施形態では、バベシア種の標的核酸は、この標的核酸を捕捉プローブオリゴマーにハイブリダイズさせることにより、他の試料成分から分離される。捕獲プローブオリゴマーは、標的核酸に特異的または非特異的にハイブリダイズして、他の試料成分から分離された[標的核酸]:[捕獲プローブ]複合体を形成するように構成された標的ハイブリダイズ配列を含む。標的核酸の非特異的捕捉に適した標的ハイブリダイズ配列を含む捕捉プローブは、例えば、WO2008/016988に記載されている。バベシア種標的核酸に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイズ配列(複数可)を含むいくつかの特定の変形形態では、バベシア特異的捕捉プローブは、(i)配列番号78の配列に含まれる約15~約21個の連続したヌクレオチドであるか、または(ii)配列番号78の配列を含む約21~30個の連続したヌクレオチドであるか、または(iii)この配列が配列番号44からなる、標的ハイブリダイズ配列を含む。好ましい変形形態では、捕捉プローブは、[標的核酸]:[捕捉プローブ]複合体を固定化プローブに結合させて、[標的核酸]:[捕捉プローブ]:[固定化プローブ]複合体を形成し、これが、試料から分離され、任意に洗浄されて非標的試料成分を除去する(例えば、米国特許第6,110,678号、同第6,280,952号、および同第6,534,273号を参照されたい)。このような変形形態では、捕捉プローブオリゴマーは、捕捉プローブをその結合した標的配列と共に、固体支持体に結合した固定化プローブに結合させ、それにより、ハイブリダイズされた標的核酸が他の試料成分から分離されることを可能にする部分をさらに含む。
【0197】
より具体的な実施形態では、捕捉プローブオリゴマーは、米国特許第6,110,678号で以前に記載されているように、標的核酸に相補的ではないが、固定化プローブ上の外列に特異的にハイブリダイズし、それにより、標的核酸が他の試料成分から分離されることを可能にするテール部分(例えば、3’テール)を含む。任意の配列は、一般に、約5~50ntの長さであるテール領域で使用されてもよく、好ましい実施形態は、固体支持体、例えば、マトリクスまたは粒子に結合した相補的な固定化配列(例えば、ポリ-T)に結合する、約10~40nt(例えば、A10~A40)、より好ましくは約14~33nt(例えば、A14~A30またはT3A14~T3A30)の実質的にホモポリマーのテールを含む。バベシア種標的核酸に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイズ配列を含むいくつかのこのような実施形態では、バベシア特異的捕捉プローブは、配列番号43のヌクレオチド配列を含むか、またはそれからなる。
【0198】
標的捕捉は、典型的には、ハイブリダイズ条件下で、通常、[テール配列]:[固定化プローブ配列]二本鎖のTmよりも高い温度で、標的配列にハイブリダイズする1つ以上の捕捉プローブオリゴマーを含む液相混合物中で行う。捕捉プローブテールを含む実施形態では、捕捉プローブテールが固定化プローブにハイブリダイズし、次いで、固体支持体上の複合体全体が他の試料成分から分離されるように、ハイブリダイゼーション条件を調節することによって、[標的核酸]:[捕捉プローブ]複合体が捕捉される。結合した[固定化プローブ]:[捕捉プローブ]:[標的核酸]を有する支持体は、1回以上洗浄されて、他の試料成分をさらに除去してもよい。好ましい実施形態は、常磁性ビーズなどの粒子状固体支持体を使用し、これにより、結合した[標的核酸]:[捕捉プローブ]:[固定化プローブ]複合体を有する粒子は、洗浄溶液中に懸濁し、洗浄溶液から、好ましくは磁気引力を使用することによって回収され得る。増幅ベースの検出アッセイの使用を含む方法の実施形態では、取り扱い工程の数を制限するために、支持体上の複合体中の標的核酸を増幅オリゴマーと単に混合して、増幅工程を進めることによって、標的核酸が増幅されてもよい。
【0199】
バベシア種の検出が被験者のバベシア症を示す、バベシア症の診断方法のいくつかの実施形態では、この方法は、被験者のバベシア症を治療することをさらに含む。バベシア症の治療計画は一般に当技術分野において知られており、例えば、抗寄生虫薬の投与または補助療法としての赤血球交換輸血が含まれる。ある特定の変形形態では、被験者は以前にバベシア症と診断されていない。他の実施形態では、被験者は以前にバベシア症と診断されており、本開示の診断方法が実施される時点でバベシア症の治療を受けている。このような変形形態は、被験者のバベシア症の治療を監視するのに特に有用である。例えば、方法が被験者にバベシア症がまだ存在することを示している場合、被験者は治療を継続することができる。いくつかの実施形態では、同じ治療計画(すなわち、被験者が本診断方法の実施時に受けている同じ治療)が被験者に再度施される。あるいは、治療を受けている被験者におけるバベシア症の継続的な存在は、進行中の治療の変更が必要であり、異なる治療計画(例えば、異なる薬物療法、または増加した用量および/または薬物の頻度)が被験者に施される。
【0200】
本開示によれば、バベシア種の存在または非存在を検出することは、別個に(例えば、別個の反応容器内で)実行されても、または多重反応システムとして別のアッセイと一緒に実行されてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法(例えば、バベシア症を診断する方法)は多重反応を利用し、ここでは、反応混合物が複数(例えば、少なくとも2、3、4つ、またはそれ以上)の異なる標的配列を並行してアッセイするための試薬を含む。これらの場合、反応混合物は、検出アッセイを実行するための複数の異なる標的特異的オリゴヌクレオチドを含んでもよい。例えば、増幅ベースの検出アッセイを利用する方法では、多重反応は、増幅オリゴマーの複数のセット(例えば、複数のペア)を含む場合がある(例えば、PCRプライマーの複数のペアまたはTMA増幅オリゴマーの複数のペア(例えば、TMA、プロモータープライマーと非プロモータープライマーとの複数のペア、またはプロモータープロバイダーと非プロモータープライマーとの複数のペア)。切断ベースの検出アッセイを利用する他の実施形態では、多重反応は、異なるフラップを有する複数のプローブオリゴヌクレオチド、複数の異なる重複プローブオリゴヌクレオチド、および異なるフラップを、一旦それらが切断されると検出するための複数の異なるFRETカセットを含み得る。
【0201】
本明細書に記載のオリゴマーの組み合わせは、オリゴマーを含む反応混合物またはキットの形態であってもよい。反応混合物またはキットは、例えば、捕捉プローブ核酸または捕捉プローブ核酸のアレイなどの多くの任意の成分をさらに含んでもよい。増幅反応混合物に関して、反応混合物は、典型的には、例えば、緩衝液、塩溶液、適切な三リン酸ヌクレオチド(例えば、dATP、dCTP、dGTP、dTTP、ATP、CTP、GTPおよびUTP)、ならびに/または酵素(例えば、逆転写酵素および/もしくはRNAポリメラーゼ)などのインビトロ増幅を実施するのに適した他の試薬を含み、典型的には、バベシア種標的核酸が存在しても、mたは存在しなくてもよい試験試料成分を含むであろう。バベシア種の増幅のためのオリゴマー組み合わせを含むキットはまた、例えば、緩衝液、塩溶液、適切な三リン酸ヌクレオチド(例えば、dATP、dCTP、dGTP、dTTP、ATP、CTP、GTPおよびUTP)、ならびに/または酵素(例えば、逆転写酵素および/もしくはRNAポリメラーゼ)などのインビトロ増幅を実施するのに適した他の試薬を含んでもよい。検出プローブと共に共通の標的核酸を標的とする増幅オリゴマーの組み合わせを含むオリゴマーの組み合わせ(例えば、反応混合物またはキット)の場合、増幅オリゴマーおよび検出プローブオリゴマーの選択は、共通の標的領域によって連結されている(すなわち、この組み合わせは、増幅オリゴマーの組み合わせによって増幅可能な配列に結合するプローブを含むであろう)。
【0202】
バベシア核酸の検出のための組成物、方法、反応混合物、システム、キットなどは、以下の非限定的な実施例によってさらに説明される。
【実施例】
【0203】
「試料輸送溶液」とは、一般に、試料を保存するために配合された溶液を指し、場合によっては、試料中の1つ以上の細胞型を少なくとも部分的に溶解するように配合されている。1つの例示的な試料輸送溶液は、pH6.7で、15mMの一塩基性リン酸ナトリウム、15mMの二塩基性リン酸ナトリウム、1mMのEDTA、1mMのEGTA、および110mMのラウリル硫酸リチウム(LLS)を含む溶液を指す。別の例示的な試料輸送溶液は、pH7.5で、100mMのTRIS、30mMの塩化マグネシウム、および6%(v/v)のLLSの水溶液を含む。別の例示的な試料輸送溶液は、pH7.4で、14mMの重炭酸ナトリウム、250mMの塩化マグネシウム、5%(v/v)のLLS、および0.1mMのEDTAの水溶液を含む。試料輸送溶液の他の配合物も同様に機能し得る。
【0204】
「標的捕捉試薬」とは、一般に、溶液からの核酸の捕捉を容易にする多くの成分を含む溶液を指す。1つの例示的な標的捕捉試薬は、pH6.4で、250mMのHEPES、310mMの水酸化リチウム、1.88Mの塩化リチウム、100mMのEDTA、およびdT14オリゴマーがそれに共有結合した250μg/mlの磁性粒子(1ミクロンのSERA-MAG(商標)MG-CM粒子、GE Healthcare Lifesciences)を含む。別の例示的な標的捕捉試薬は、790mMのHEPES、453mMの水酸化リチウム、10%(w/v)のLLS、230mMのコハク酸、0.03%(w/v)のFoam Ban MS-575、およびdT14オリゴマーが共有結合した0.0125%(w/v)の磁性粒子(1ミクロンのSERA-MAG(商標)MG-CM粒子、GE Healthcare Lifesciences)を含む。標的捕捉試薬の他の配合物も同様に機能し得る。
【0205】
「洗浄溶液」とは、一般に、pH7.5で10mMのHEPES、150mMの塩化ナトリウム、6.5mMの水酸化ナトリウム、1mMのEDTA、0.3%(v/v)エタノール、0.02%(w/v)メチルパラベン、0.01%(w/v)プロピルパラベン、および0.1%(w/v)ラウリル硫酸ナトリウムを含む溶液を指す。
【0206】
「プローブ試薬」とは、一般に、1つ以上の標識検出プローブを含む溶液を指す。1つの例示的なプローブ試薬は、pH4.7で、約75~約100mMのコハク酸リチウム、2%(w/v)のLLS、15mMのメルカプトエタンスルホネート、1.2Mの塩化リチウム、20mMのEDTA、および3%(v/v)のエタノールで構成された溶液である。別の例示的なプローブ試薬は、pH4.1~4.3で、約75~約100mMのコハク酸リチウム、3.5%(w/v)のLLS、75mMの水酸化リチウム、15mMのアルドリチオール-2、1.0Mの塩化リチウム、1mMのEDTA、および3.0%(v/v)のエタノールで構成された溶液である。他の配合物も同様に働くことができる。
【0207】
「増幅試薬」は、一般に、増幅反応を促進するための反応成分の濃縮混合物を指す。増幅試薬は、例えば増幅の種類(PCR、TMAなど)、標的核酸(GC含有量)などの要因に応じて、様々な濃度の多数の異なる試薬を含むであろう。1つの例示的な増幅試薬は、pH7.5~7.6で、47.6mMのNa-HEPES、12.5mMのN-アセチル-L-システイン、2.5%のTRITON(商標)X-100、54.8mMのKCl、23mMのMgCl2、3mMのNaOH、0.35mMの各dNTP(dATP、dCTP、dGTP、dTTP)、7.06mMのrATP、1.35mMのrCTP、1.35mMのUTP、8.85mMのrGTP、0.26mMのNa2EDTA、5%(v/v)のグリセロール、2.9%のトレハロース、0.225%のエタノール、0.075%のメチルパラベン、0.015%のプロピルパラベン、および0.002%のフェノールレッドを含む。別の例示的な増幅試薬は、pH8.25~8.45で、19.1mMのTrizma Base、7.5mMのTrizma塩酸塩、23.3mMのKCl、21.5mMのMgCl2、1mMの各dNTP(dATP、dCTP、dGTP、dTTP)、6.5mMのrATP、4.0mMのrCTP、4.0mMのUTP、6.5mMのrGTP、3.33%(v/v)のグリセロール、0.05mMの酢酸亜鉛、6ppmのPro Clin 300防腐剤を含む。増幅試薬の他の配合物も同様に機能し得る。プライマーが増幅試薬に添加され得るか、または増幅試薬とは別の増幅反応に添加され得る。増幅試薬中の酵素は、単位が以下のように機能的に定義される、モロニーマウス白血病ウイルス逆転写酵素(MMLV-RT)およびバクテリオファージT7 RNAポリメラーゼのうちの1つ以上を含むことができる。1UのMMLV-RTが鋳型として200~400マイクロモルのオリゴdT-プライムポリ(A)を使用して、37℃において10分で1nmolのdTTPを組み込み、1UのT7 RNAポリメラーゼが、T7プロモーターを含むDNA鋳型を使用して、37℃において1時間で1nmolのATPをRNAに組み込む。
【0208】
「ハイブリダイゼーション試薬」とは、一般に、pH4~5で、75~100mMのコハク酸、2%~3.5%(w/v)のLLS、75~100mMの水酸化リチウム、14~16mMのアルドリチオール-2、1.0~1.2Mの塩化リチウム、20~1000mMのEDTA、および2.0~4.0%(v/v)エタノールのおよその範囲の濃度を有する試薬をから構成される溶液を指す。ハイブリダイゼーション試薬用の他の配合物も同様に機能し得る。
【0209】
「選択試薬」は、一般に、pH8.5で600mMのホウ酸、182.5mMの水酸化ナトリウム、1%(v/v)オクトキシノール(TRITON(登録商標)X-100)を含む溶液を指す。
【0210】
「検出試薬」は、一般に、1mMの硝酸および32mMの過酸化水素を含む溶液を指す「検出試薬I」、ならびに一般に、1.5Mの水酸化ナトリウムの溶液を指す「検出試薬II」を含む。
【0211】
実施例1:初期オリゴスクリーニング
目的:
バベシアの種(B.microti、B.divergens、B.duncaniおよびB.venatorumを含む)を増幅し、かつ特異的に検出する能力を有するプライマー-プローブ組み合わせを特定するために、転写媒介増幅(TMA)およびハイブリダイゼーション保護アッセイ(HPA)のための手動Procleix Enhanced Semi-automated System(eSAS)を使用して、非T7およびT7プライマーならびにプローブをスクリーニングした。このアッセイは、これらのバベシア種を区別しない。反応性の結果は、試料がバベシアに陽性であることを示している。
【0212】
材料および方法
Babesia microti(配列番号61)、Babesia divergens(配列番号62)、およびBabesia duncani(配列番号63)に対してインビトロ転写物(IVT)を使用した手動ProcleixシステムでTMAを使用して、初期プライマースクリーニングを実施した。この試験の反応は、増幅工程で開始した。アッセイラックは10列の10チューブユニット(TTU)からなっていた。75マイクロリットルの増幅試薬および表1~3からの1つのT7プロモータープロバイダーオリゴヌクレオチドならびに表1~3からの1つの非T7プライマーオリゴヌクレオチドのそれぞれ10ピコモルを、増幅オリゴマーの各組み合わせが、Plasmodium falciparum IVT(配列番号64)を1反応あたり10,000コピーで、B.divergens、B.duncani、およびB.microti IVTを反応あたり15コピーのそれぞれの2つのレプリケートで試験されるように、ラック上の適切なチューブに添加した。P.falciparumは、バベシアとマラリア原虫間の保存された領域のために、交差反応性検体として最初のスクリーニングに含まれていた。増幅および検出システムがバベシアに特異的であることを判断する必要がある。反応ごとの標的コピーを達成するために、緩衝液で希釈した1e6c/mLのP.falciparum IVTの10μLを適切なチューブにスパイクし、緩衝液で希釈した1.500c/mLのバベシア種IVTの10μLを適切なチューブにスパイクした。プライマーの様々な組み合わせを試験した。このセットアップでは、ラックごとに10種のプライマーの組み合わせを可能にする。プライマーの組み合わせおよびIVTをスパイクしたら、200μLのオイルを各チューブに添加し、次いでラックをシーリングカードで覆い、最低20秒間ボルテックスした。
【0213】
次いで、ラックを60±1℃の水浴で10±1分間インキュベートした後、41.5±1℃の水浴で9~20分間インキュベートした。ラックを水浴に入れたまま、シーリングカードを取り外し、市販のProcleix Ultrio Plus酵素試薬(Grifols Diagnostics Solutions,Inc.)25μLを各反応チューブに添加し、その後、シーリングカードで再び覆った。ラックを静かに振とうして混合し、シーリングカードで再び覆い、41.5±1℃の水浴でさらに60±5分間インキュベートした。
【0214】
インキュベーションが完了したら、ラックをハイブリダイゼーション保護アッセイ(HPA)領域に移し、そこでシーリングカードを取り外した。1つのアクリジニウムエステル(AE)標識プローブ(表1~3)からなる100μLのプローブ試薬を、ハイブリダイゼーション試薬への反応ごとに合計5e6相対光単位(RLU)の所望の濃度で添加した。次いで、プローブ試薬を適切な反応チューブに添加した。チューブをシーリングカードで覆い、ラックを最低20秒間ボルテックスし、その後ラックを61±2℃水浴で15±1分間インキュベートした。
【0215】
ラックを水浴から取り出し、シーリングカードを取り外し、市販のProcleix Ultrio Plus選択試薬(Grifols Diagnostics Solutions,Inc.)250μLを各チューブに添加した。チューブをシーリングカードで覆い、最低20秒間ボルテックスし、その後61±2℃水浴に戻し、10±1分間インキュベートした。インキュベーション後、ラックを23±4℃の水浴で最低10分間冷却した。
【0216】
検出のために、TTUをラックから取り外して、市販のProcleix Auto Detect 1および2試薬(Grifols Diagnostics Solutions,Inc.)を使用したその後の消光のために自動リーダー機器に充填し、結果を相対光単位(RLU)でのシグナル分析用にエクスポートした。
【0217】
グループ1aおよびグループ1b(表1)でスクリーニングされたプライマーは、両方の検出プローブ配列番号37および39を使用して、配列番号12~16、18および19~21のそれぞれと対になった配列番号3および配列番号5のプロモータープロバイダーオリゴマーのそれぞれであった。各ラックは、システム配列番号1、11、および37を対照として使用した。
【0218】
【0219】
グループ2(表2)でスクリーニングされたプライマーは、配列番号39の検出プローブを使用して配列番号22~31、75および76のプライマーのそれぞれと対になった配列番号3プロモータープロバイダーであった。各ラックは、システム配列番号3、配列番号21、および配列番号39を対照として使用した。
【0220】
【0221】
グループ3(表3)でスクリーニングされたプライマーは、配列番号21、27および29のプライマーと配列番号38、40および41の検出プローブとのそれぞれと対になった配列番号1のプロモータープロバイダー;配列番号21、27および29のプライマーと配列番号38および40の検出プローブとのそれぞれと対になった配列番号3のプロモータープロバイダー;ならびに配列番号21のプライマー1と配列番号39の検出プローブと対になった配列番号3、7、および9のプロモータープロバイダーのそれぞれであった。
【0222】
【0223】
結果:
スクリーニングからの理想的な候補は、全ての複製物に対して1,000,000RLUまたはそれ以上で一貫して検体シグナルを有するバベシア種IVT(B.microti、B.divergensおよびB.duncani)に対して反応性があり、P.falciparum IVTおよび10,000RLU未満の検体シグナルを有する検体を含む陰性試料に対して陰性であると予想された。バベシアでは1,000,000RLU近くの、P.falciparumおよび陰性試料では30,000RLU未満を有する一部の候補も考慮された。
【0224】
グループ1aでスクリーニングされたプライマーおよび検出プローブでは、全てのプライマー-プローブの組み合わせが一貫して全ての種を増幅および検出したわけではなく、一部の組み合わせは陰性試験体(P.falciparumおよび陰性試料)に対して高い検体シグナルをもたらした。このグループの検体RLUの結果を表4に列挙している。このグループの好ましい候補は、配列番号13、20または21のプライマーと対となり、かつ配列番号37の検出プローブを使用した配列番号3のプロモータープロバイダー、および配列番号21プライマーと配列番号39の検出プローブと対になった配列番号3のプロモータープロバイダーであった。
【0225】
【0226】
グループ1bでスクリーニングされたプライマーおよび検出プローブでは、全てのプライマー-プローブの組み合わせが一貫して全ての種を増幅および検出したわけではなく、一部の組み合わせは、P.falciparumに対して高い検体シグナルをもたらした。このグループの検体RLUの結果を表5に列挙している。このグループでの好ましい候補は、配列番号11または13のプライマーと対となり、かつ配列番号37の検出プローブを使用した配列番号5のプロモータープロバイダーであった。
【0227】
【0228】
グループ2でスクリーニングされたプライマーおよび検出プローブでは、全てのプライマー-プローブの組み合わせが一貫して全ての種を増幅および検出したわけではなく、一部の組み合わせは、P.falciparumに対して高い検体シグナルをもたらした。このグループの検体RLUの結果を表6に列挙している。このグループでの好ましい候補は、配列番号27、配列番号28または愛列番号29のプライマーと配列番号39の検出プローブとに対になった配列番号3のプロモータープロバイダーであった。
【0229】
【0230】
グループ3でスクリーニングされたプライマーおよび検出プローブについての検体RLUの結果を表7に列挙する。配列番号40および配列番号41の検出プローブと対になったプライマーは、P.falciparum、陰性試料およびバベシア陽性試料に対して高検体シグナルをもたらし、プローブの不良な設計を示している。したがって、配列番号40および配列番号41は、追加の例には含まれなかった。配列番号3のプロモータープロバイダーと検出プローブ配列番号38との組み合わせ(この例で使用したプライマーに関係なく)は、陰性試料で高い検体シグナルをもたらし、プライマープローブの相互作用の可能性が高いため、これらのオリゴマーは追加の例には含まれなかった。追加の検出プローブと共に使用することが考えられる候補は、配列番号27または29と配列番号38の検出プローブと対になった配列番号1のプロモータープロバイダーであった。このグループでスクリーニングされた新しいT7プロモータープロバイダーについては、配列番号21のプライマーと配列番号39の検出プローブとに対になった配列番号3および7が考慮された。配列番号9のプロモータープロバイダー、配列番号21のプライマーおよび配列番号39の検出プローブは、バベシア標的の増幅および検出を示さなかった。
【0231】
【0232】
結論:
この初期スクリーニングの結果は、全てのプライマーおよびプローブが全てのバベシア種を確実に増幅および検出するわけではないことを実証した。一部の候補はバベシアに特異的ではなく、P.falciparumのいくらかの増幅を示したが、他の候補は偽陽性、偽陰性および/またはプライマー-プローブ相互作用を示した。増幅および検出システムの初期スクリーニングにより、B.microti、B.divergensおよびB.duncaniの高感度かつ特異的な検出を示すいくつかの候補が特定された。これらの候補は、P.falciparumと交差反応せず、システムの特異性をさらに実証している。この例からの高感度かつ特異的な組み合わせは、さらなる感度および特異性の評価のために考慮された。
【0233】
実施例2:バベシアアッセイのための二次オリゴスクリーニング
目的:
手動Procleix Enhanced Semi-automated System(eSAS)を使用したバベシアアッセイについて実施例1で特定された候補の増幅組み合わせを、完全自動化されたProcleix Panther Systemでスクリーニングし、バベシア種のインビトロ転写物(IVT)を使用して、特異性および感度の観点から最適な候補を決定した。
材料および方法
【0234】
候補増幅システムを、自動化されたProcleix Panther System(Grifols Diagnostics Solutions,Inc.)で試験した。試験された増幅および検出オリゴマーの組み合わせを表8に列挙している。各オリゴの配列を表9に列挙している。合計8種の条件をスクリーニングした。スクリーニングされた候補を、陰性パネルの45複製物およびB.microti、B.divergensおよびB.duncaniについての30c/mlで希釈したバベシアインビトロ転写物(IVT)(それぞれ配列番号61、62、および63)の6複製物に対して試験した。500c/mLのB.microtiのIVTパネルを含むアッセイキャリブレーターが、分析用の検体のカットオフを決定するために含まれた。アッセイソフトウェアは、検体カットオフを使用して、試料が反応性か、または非反応性かを判定する。カットオフ比が1を超えるシグナルを有する試料は反応性とみなされ、一方1未満のものは非反応性とみなされる。使用したアッセイ試薬は、次のものが含んだ:反応あたり5ピコモルの濃度で添加された単一の標的捕捉オリゴ(TCO)で構成される標的捕捉試薬(TCR)、1反応あたり10ピコモルの濃度でそれぞれ添加された1つのT7プロモータープロバイダーと1つの非T7プライマーとを含む増幅試薬、溶液に対する反応ごとに5e6相対光単位(RLU)の合計濃度で添加された1つのアクリジニウムエステル(AE)標識プローブからなるプローブ試薬、酵素試薬、および選択試薬。
【0235】
実施例1で特定された候補システムをフォローアップするために、第2ラウンドのオリゴスクリーニングを実施した。このグループで試験された条件を、表10に列挙している。各オリゴの配列を表11に列挙している。合計6種の追加条件をスクリーニングした。スクリーニングされる条件を、陰性試料の8複製物およびB.microti、B.divergensおよびB.duncaniのそれぞれについての100、30、および10c/mlで希釈したバベシアインビトロ転写物(IVT)の7複製物に対して試験した。1e6c/mLでのP.falciparumのIVTの8複製物からなる交差反応性パネルもまた、システムがマラリア原虫の存在下でバベシアに特異的であるかどうかを決定するために試験した。アッセイキャリブレーターは、500c/mLでのB.microti IVTパネルから構成された。
【0236】
【0237】
【0238】
【0239】
【0240】
結果:
100,000RLUの検体シグナルカットオフを使用して、表12の条件1~8についてスクリーニングした試験体の反応性を決定した。このカットオフを上回る試料は、反応性とみなされた。条件1および4は、それぞれ22%および13%の陰性試験体の偽陽性率をもたらし、プローブとのプライマー相互作用を示している。条件7では、100%の反応性で、30c/mLにおけるB.divergensおよびB.duncani IVTを検出できなかった。配列番号1のプロモータープロバイダーを使用したこの例で見られた偽陽性の割合が高いため、代替候補での追加のスクリーニングが実施した。
【0241】
【0242】
【0243】
前のラウンドのスクリーニングでは、いくつかの候補者がバベシア種IVTに対して良好な感度および特異性を示した。条件6は、良好な感度および特異性を有しており、試験されたバベシアIVT試験体に対して強い検体シグナルを有し、陰性試験体に対して低い検体シグナルを有した。これらのオリゴマーの組み合わせの性能を決定するために、多数の非T7プライマーと対になった配列番号7のプロモータープロバイダーを使用して、Pantherシステムで追加のスクリーニングを実施した。条件12は、このラウンドでスクリーニングされた条件の中で最高の性能を有した。条件12は、全てのバベシア種のIVTで試験された全てのレベルで反応性パーセントに関して最高の性能を示し、全てのレベルで最も強いRLUシグナルを示した。条件12はまた、陰性試験体に対して最低の検体シグナルを有していた。
【0244】
【0245】
【0246】
【0247】
結論:
手動eSASシステムで特定されたいくつかの候補システムは、完全自動化されたPantherシステムでの二次スクリーニング中にバベシアアッセイバベシア種IVTに対して良好な特異性および感度をもたらした。他の組み合わせは、不良な感度(条件7)または特異性(条件1および4)を示し、追加のスクリーニングには進まなかった。Pantherシステムでの第2ラウンドのスクリーニングは、試験された他の条件よりも優れたバベシア種IVTの低希釈度において感度が高く、バベシアアッセイの特異性が高い新しいシステム(条件12)を特定した。
【0248】
実施例3:臨床試料のスクリーニング
目的:
手動Procleix Enhanced Semi-automated System(eSAS)でのバベシアアッセイについて以前に特定された候補の増幅組み合わせを、完全自動化されたProcleix Panther Systemでスクリーニングし、バベシア種の臨床試料を使用して、特異性および感度の観点から最適な候補を決定した。この実施例でスクリーニングされたプライマーは、実施例2と同じである。この実験は、最高の性能の候補を決定するための追加の試験として機能した。
【0249】
材料および方法
候補増幅システムを、自動化されたProcleix Panther Systemで試験した。試験された組み合わせを、表14に列挙している。各オリゴの配列を表15に列挙している。合計8種の条件をスクリーニングした。スクリーニングされる条件は、溶解された陰性全血および希釈されたバベシア感染臨床試料のそれぞれの9複製物で試験した。バベシア臨床試料は、PCR陽性バベシア感染ヒト赤血球(RBC)試料からなていた。試料は、mLあたりの推定寄生虫値を受容した。mLあたりの推定寄生虫値に基づいて、臨床試料を通常の陰性ヒト全血で希釈して、mLあたり推定30、10、および3個の寄生虫にした。希釈したバベシア感染全血を、溶解溶液のAptima尿輸送培地(市販)中で1:6の比率で溶解するか、0.8mLの全血4.8mLの溶解溶液のAptima尿輸送培地中で溶解した。陰性パネルを、同じ手順に従って溶解した。使用したアッセイ試薬は、次のものが含んだ:反応あたり5ピコモルの濃度で添加された単一の標的捕捉オリゴ(TCO)で構成される標的捕捉試薬(TCR)、1反応あたり10ピコモルの濃度でそれぞれ添加された1つのT7プロモータープロバイダーと1つの非T7プライマーとを含む増幅試薬、溶液に対する反応ごとに5e6相対光単位(RLU)の合計濃度で添加された1つのアクリジニウムエステル(AE)標識プローブからなるプローブ試薬、酵素試薬、および選択試薬。
【0250】
このグループで試験された条件を、表16に列挙している。各オリゴの配列を、表17に列挙している。合計6種の追加条件をスクリーニングした。条件を、バベシア陰性全血試料および希釈されたバベシア感染全血臨床試料のそれぞれの5複製物で試験した。陰性および陽性の試料を試験する前に、検量線を使用して、バベシア感染臨床試料の寄生虫濃度を推定した。検量線は、既知の標準(定量化されたバベシア陽性全血試験体)の連続希釈液からの溶解物を使用して作成された。臨床試料と既知の標準の段階希釈液を、リアルタイムアッセイを使用して試験した。既知の標準の各希釈液からのTtimeを寄生虫/mLに対してプロットし、等式を作成した。次に、この等式を使用して、同じアッセイを使用して臨床試料を実行したときにTtimeを寄生虫/mLに変換した。臨床試料を、その後、正常な陰性ヒト全血で、1mLあたり推定30および10個の寄生虫に希釈した。希釈した臨床試料を、全血1mLと溶解バッファー3mLの比率で溶解した。500c/mLでのB.microti IVTパネルを構成するアッセイキャリブレーターも使用した。上記の実施例で説明したスクリーニングと同様に、単一のTCOを反応あたり5ピコモルでTCRに添加し、1つのT7プロモータープロバイダーと1つの非T7プライマーとを各反応あたり10ピコモルで増幅試薬に添加した。このラウンドのスクリーニングにおけるプローブ試薬は、反応あたり2.5e6 RLUの配列番号37の検出プローブオリゴマーおよび反応あたり5e6 RLUの配列番号42の検出プローブオリゴマーから構成されていた。
【0251】
【0252】
【0253】
【0254】
【0255】
結果:
100,000RLUの検体シグナルカットオフを使用して、表18の条件1~8についてスクリーニングした試験体の反応性を決定した。このカットオフを上回る試料は、反応性とみなされた。条件1および4は、溶解した陰性全血試験体でそれぞれ11%および33%の割合で偽陽性をもたらした。条件2、5および8は、1mLあたり10および3個の寄生虫で溶解したバベシア感染臨床試料で100%未満のバベシアを検出した。配列番号1のプロモータープロバイダーを用いた偽陽性率が高く、性能の低い候補が多数あるため、追加のスクリーニングを行って代替候補を特定した。
【0256】
【0257】
【0258】
前のラウンドのスクリーニングでは、ほんの少しの候補が溶解したバベシア感染臨床試料に対して良好な感度および特異性を示した。条件6は、100%の反応性でmLあたり3個の寄生虫まで溶解した臨床試料を検出する良好な特異性および感度を有しており、試験された陽性試験体の強い検体信号と陰性試験体の低い検体信号を伴った。多数の追加の非T7プライマーと対になった配列番号7プロモータープロバイダーを使用して、追加のスクリーニングをPantherシステムで実施した。このラウンドのスクリーニングの条件を、臨床試料の溶解希釈液を使用して再度試験した。条件11以外の全ての条件で、100%の反応性で30および10p/mLの溶解物を検出した。陰性試験体で偽陽性をもたらした条件はなかった。
【0259】
【0260】
結論:
実施例2のバベシア種IVTによる二次スクリーニングおよびこの実施例における臨床試料によるスクリーニングの結果を考慮すると、条件3および6が、特異性および感度の観点で最良の候補であった。条件12は、条件9~14でスクリーニングされた条件の中で最高の性能を有した。条件12は、試験された全てのレベルでの反応性パーセント、およびPantherシステムでのバベシア種IVTおよび溶解された臨床試料希釈液で試験された全てのレベルで一貫したRLUシグナルに関して最高の性能を有した。さらに、条件12は、陰性試験体に対する最も低い検体シグナルを有した。
【0261】
上記から、特定の実施形態が例示のために本明細書に記載されているが、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく様々な変更が行われ得ることを理解されたい。したがって、本発明は明示的な開示によって限定されない。本明細書で引用された全ての出版物、特許、および特許出願は、あらゆる目的で参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0262】
実施例4:バベシアIVTおよびバベシア陽性全血試料スクリーニング
目的:
Procleix Panther Systemで候補増幅システムをスクリーニングし、IVTおよび人為的なバベシア臨床試料を使用して、特異性および感度の観点からオリゴ候補を決定しました。
【0263】
材料および方法
候補増幅システムを、自動化されたProcleix Panther Systemで試験した。試験した組み合わせを、表20に列挙している。各オリゴの配列を、表21に列挙している。合計8種の条件をスクリーニングした。30c/mLまたは10c/mLのいずれかで、緩衝液中で希釈されたB.microti、B.divergens、B.duncani、およびB.venatorumのインビトロ転写物(配列番号61、62、63、および100)からなるパネルメンバーの16このレプリケートを使用して、条件をスクリーニングした。条件はまた、考案された臨床試料のそれぞれの12複製物に対してスクリーニングした。考案された臨床試料は、バベシア陰性のヒト全血とBabesia microti感染ハムスター全血(アメリカ赤十字社(ARC)から取得)との混合物を含んだ。要するに、所定の寄生虫血症値を有するBabesia microti感染ハムスター血液を、バベシア陰性ヒト全血で希釈して、推定4個の寄生虫/mL(p/mL)の感染血液混合物を得た。次に、感染した血液混合物を1対3の比率で溶解した(ここでは、pH7.5で、100mMのTRIS、30mMの塩化マグネシウム、および6%(v/v)のLLSの水溶液2.7mLに0.9mLの全血を使用する)。溶解された感染血液混合物は、本明細書ではハムスター血液溶解物と称される。いくつかの試験条件では、ハムスター血液溶解物を、陰性溶解物で、0.01寄生虫/mLに相当するレベルに希釈した。同じ手順に従って、陰性溶解物を調製した。アッセイ陽性キャリブレーターは500c/mLでのB.microtiのインビトロ転写物IVT)(配列番号61)パネルからなっていた。陰性キャリブレーターと陰性緩衝液試験体は、緩衝液のみを含んだ。使用したアッセイ試薬は、次のものが含んだ:反応あたりおよそ5ピコモルの濃度で添加された単一の標的捕捉オリゴ(TCO)で構成される標的捕捉試薬(TCR)、 各反応あたりおよそ5ピコモルの濃度で添加されたT7およびNT7プライマーから構成される増幅試薬、反応ごとにおよそ1e6相対光単位(RLU)の合計濃度で添加されたアクリジニウムエステル(AE)標識プローブからなるプローブ試薬。市販のProcleix Ultrio Plus酵素および選択試薬を使用した。
【0264】
【0265】
【0266】
結果:
検体シグナルカットオフを、陰性および陽性のキャリブレーションおよびPantherソフトウェアを使用して計算した。1.0以上のカットオフ比に対するシグナルをもたらす試験結果は、反応性とみなされた。試験された全ての条件は、B.microti、B.divergens、B.duncani、およびB.venatorum、ならびにハムスター血液溶解物パネルメンバーをある程度検出した(表22)。16複製物のうち15が検出された条件5を除き、全ての条件が、30c/mLレベルで100%の反応性で全ての種を検出した。条件1~5については、12複製物のうち8が検出された条件2を除いて、4p/mLの全てのハムスター血液溶解物パネルは、100%の反応性であった。0.01p/mLでハムスター血液溶解物を試験した条件6~8については、結果は、14/16、15/16、および14/16が陽性であることを示している。因正反応における偽陽性はなかった。
【0267】
【0268】
【0269】
【0270】
【0271】
結論:
本明細書で試験されたオリゴの組み合わせは、B.microti、B.divergens、B.duncani、およびB.ventorumを含むバベシア種の特異的かつ高感度な捕捉、増幅、検出を例示し、全血中のBabesia microti寄生虫の検出を実証した。
【0272】
【表23-1】
【表23-2】
【表23-3】
【表23-4】
【表23-5】
【表23-6】
【表23-7】
【表23-8】
【表23-9】
【表23-10】
【表23-11】
【表23-12】
【表23-13】
【表23-14】
【表23-15】
【表23-16】
【表23-17】
【表23-18】
【表23-19】
【配列表】