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特許7292290衣類処理装置のハウジング構造及び衣類処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-08
(45)【発行日】2023-06-16
(54)【発明の名称】衣類処理装置のハウジング構造及び衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/12 20060101AFI20230609BHJP
   D06F 29/00 20060101ALI20230609BHJP
【FI】
D06F39/12 A
D06F29/00 A
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020542976
(86)(22)【出願日】2019-01-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-20
(86)【国際出願番号】 CN2019074135
(87)【国際公開番号】W WO2019157971
(87)【国際公開日】2019-08-22
【審査請求日】2021-02-02
(31)【優先権主張番号】201810148836.4
(32)【優先日】2018-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810148820.3
(32)【優先日】2018-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810148828.X
(32)【優先日】2018-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514114622
【氏名又は名称】青島海爾滾筒洗衣机有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】520148792
【氏名又は名称】海爾智家股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】李文偉
(72)【発明者】
【氏名】▲シン▼本▲フ▼
(72)【発明者】
【氏名】張新華
(72)【発明者】
【氏名】衣少磊
(72)【発明者】
【氏名】郁通
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2004/097098(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02975172(EP,A1)
【文献】特開2017-169928(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第101942755(CN,A)
【文献】実開昭55-070091(JP,U)
【文献】特開2011-206611(JP,A)
【文献】特開平10-261888(JP,A)
【文献】特開2006-228924(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106809506(CN,A)
【文献】実開昭52-109771(JP,U)
【文献】特表2011-518637(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2005-0047774(KR,A)
【文献】実開昭61-167187(JP,U)
【文献】中国実用新案第206385350(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 39/12
D06F 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
後U板を含み、前記後U板は、2本の垂直折り返し辺を折り曲げることで、横断面が「U」型をなし、衣類処理装置のハウジングを取り囲む左側壁、右側壁及び後壁を形成し、第1衣類処理槽及び第2衣類処理槽を有する衣類処理装置のハウジング構造であって、
ハウジングの前記左側壁及び前記右側壁には少なくとも1つの持ち手部がそれぞれ設けられており、
前記ハウジングの内部と連通する通気口が、前記左側壁又は前記右側壁に配置されており、
前記衣類処理装置の前記左側壁と前記右側壁には、上から下へ間隔を置いて配置される複数の押し型がそれぞれ設けられており、且つ、前記左側壁と前記右側壁に設けられる前記押し型は対称に設置され、
前記通気口は略円形を有し、前記通気口の少なくとも一部が、衣類処理装置の側壁における押し型と重なるように設置され、
支持リングが、前記通気口に密封接続されており、前記支持リングの外周は前記通気口の孔径と等しい大きさであり、
前記通気口に格子状の遮蔽蓋が設置されており、前記格子状の遮蔽蓋は前記通気口を覆い、複数の横遮蔽リブを含んでおり、
水平に配置された複数の横遮蔽リブの両端は、前記横遮蔽リブが前記通気口を覆うように、それぞれ前記支持リングに固定されており、
隣接する前記横遮蔽リブは、間隔を置いて配置され、
外部の水流が前記衣類処理装置の前記ハウジング内部に流れ込むとの事態が防止されるよう、衣類処理装置の外部の水流を横遮蔽リブ沿いに通気口を迂回して流動するよう案内すべく、各横遮蔽リブは、いずれも上側から下側に向かって、次第に衣類処理装置のハウジングの外方向に傾斜するよう設けられる、ことを特徴とするハウジング構造。
【請求項2】
衣類処理装置内には、上下に重ねて設置される第1衣類処理槽と第2衣類処理槽が含まれており、前記持ち手部は、第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の間の高さに設置されていることを特徴とする請求項1に記載の衣類処理装置のハウジング構造。
【請求項3】
外気が通気口を通じて風路の内部で然るべく流動するよう、通気口は、後U板により構成される衣類処理装置の左側壁又は右側壁の上部に設けられるとともに、衣類処理装置内に設けられた風路の端部と連通されることを特徴とする請求項1又は2に記載の衣類処理装置のハウジング構造。
【請求項4】
後壁には上下2つの検査修理装着口が設けられており、且つ、後壁には、対応する検査修理装着口をそれぞれ覆う上後背カバープレートと下後背カバープレートが装着されていることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の衣類処理装置のハウジング構造。
【請求項5】
前記上検査修理装着口は第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の少なくとも一部に対応しており、下検査修理装着口は第2衣類処理槽の少なくとも一部に対応していることを特徴とする請求項に記載の衣類処理装置のハウジング構造。
【請求項6】
前記上検査修理装着口は、上端の水平幅が大きく、下端の水平幅が小さい開口とし、且つ、上検査修理装着口の上側辺は、中心から両側に向かって次第に下方へ湾曲する円弧線分であり、両側の辺は、後壁の垂直中心線に対して対称に設けられる直線部であり、下側の辺は水平に延伸する直線部であることを特徴とする請求項に記載の衣類処理装置のハウジング構造。
【請求項7】
前記下検査修理装着口は長方形の開口とし、下検査修理装着口の水平幅は、上検査修理装着口の最大水平幅よりも大きくする/大きいことを特徴とする請求項に記載の衣類処理装置のハウジング構造。
【請求項8】
後U板により構成される衣類処理装置の左側壁又は右側壁の上部には通気口が設けられており、外気が通気口を通じて風路の内部で然るべく流動するよう、通気口は衣類処理装置内に設けられた風路の端部と連通することを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の衣類処理装置のハウジング構造。
【請求項9】
第1衣類処理槽及び第2衣類処理槽を有し、衣類処理装置の支持フレームが、衣類処理装置の後側に設けられる2本の垂直に延伸する縦ビームを含む、衣類処理装置のハウジング構造であって、
支持フレームの後側には、上下にずらして設置され、支持フレームに固定装着される上後背板と下後背板が設けられており、
前記支持フレームの左側及び右側は、左側壁及び右側壁でそれぞれ覆われており、
前記支持フレームの両側にある前記左側壁および前記右側壁の後側の縁には、互いに接近する方向に折り曲げられた折返部がそれぞれ設けられ、前記折返部は、前記支持フレームの前記縦ビームにそれぞれ載置及び密着されており、
前記上後背板の左側及び右側、及び、前記下後背板の左側及び右側は、それぞれ、対応する前記左側壁の折返部及び前記右側壁の折返部に、載置及び密着されており、
ハウジングの前記左側壁及び前記右側壁には少なくとも1つの持ち手部がそれぞれ設けられており、
前記ハウジングの内部と連通する通気口が、前記左側壁又は前記右側壁に配置されており、
前記衣類処理装置の前記左側壁と前記右側壁には、上から下へ間隔を置いて配置される複数の押し型がそれぞれ設けられており、且つ、前記左側壁と前記右側壁に設けられる前記押し型は対称に設置され、
前記通気口は略円形を有し、前記通気口の少なくとも一部が、衣類処理装置の側壁における押し型と重なるように設置され、
支持リングが、前記通気口に密封接続されており、前記支持リングの外周は前記通気口の孔径と等しい大きさであり、
前記通気口に格子状の遮蔽蓋が設置されており、前記格子状の遮蔽蓋は前記通気口を覆い、複数の横遮蔽リブを含んでおり、
水平に配置された複数の横遮蔽リブの両端は、前記横遮蔽リブが前記通気口を覆うように、それぞれ前記支持リングに固定されており、
隣接する前記横遮蔽リブは、間隔を置いて配置され、
外部の水流が前記衣類処理装置の前記ハウジング内部に流れ込むとの事態が防止されるよう、衣類処理装置の外部の水流を横遮蔽リブ沿いに通気口を迂回して流動するよう案内すべく、各横遮蔽リブは、いずれも上側から下側に向かって、次第に衣類処理装置のハウジングの外方向に傾斜するよう設けられる、ことを特徴とする衣類処理装置のハウジング構造。
【請求項10】
支持フレームは、衣類処理装置の後側の中央部の高さに設置される後補強部材を含んでおり、後補強部材の両端はそれぞれ2本の縦ビームに固定接続され、上後背板は後補強部材の上部に設けられ、下後背板は後補強部材の下部に設けられることを特徴とする請求項に記載の衣類処理装置のハウジング構造。
【請求項11】
上後背板は、後補強部材から支持フレームの上部の間の領域を覆い、且つ、上後背板の左右両側は、それぞれ対応する側の縦ビームに然るべく密接して固定接続され、下後背板は、後補強部材から支持フレームの底部の間の領域を覆い、且つ、下後背板の左右両側は、それぞれ対応する側の縦ビームに然るべく密接して固定接続されることを特徴とする請求項10に記載の衣類処理装置のハウジング構造。
【請求項12】
後補強部材は第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の間に設けられていることを特徴とする請求項10に記載の衣類処理装置のハウジング構造。
【請求項13】
上後背板と下後背板には、それぞれ一方の側に突出する少なくとも1つの押し型が設けられていることを特徴とする請求項12のいずれか1項に記載の衣類処理装置のハウジング構造。
【請求項14】
支持フレームの上部には、支持フレームの上部を水平に覆う盤面が装着されており、盤面の後側には、下方に屈曲する折り返しが設けられており、折り返しの下側が上後背板の上側に然るべく密接して固定接続されることを特徴とする請求項12のいずれか1項に記載の衣類処理装置のハウジング構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣類処理装置の分野に関し、特に、2つの衣類処理槽を有する衣類処理装置の支持フレームに関し、とりわけ、前記衣類処理装置に応用される側板構造に関する。
【背景技術】
【0002】
衣類処理装置は、家電製品として人々の生活に幅広く利用されている。衣類処理装置のハウジングにも様々なものが登場しており、一体構造のものもあれば、複数の部材からなる組立構造のものもある。しかし、一体構造の衣類処理装置のハウジングには、加工コストが嵩み、材料や性能に対する要求が高いとの欠点がある。また、複数の部材からなる組立構造の衣類処理装置のハウジングの多くには、接続方式に起因して、成型が難しく、強度に劣るとの課題が存在する。
【0003】
衣類処理装置のハウジングは、いずれも一定の強度を持った支持フレームの外部をハウジングカバープレートで被覆してなる。一般的に、従来の衣類処理装置では、複数の支持ロッドで直方体の辺を構成して直方体を規定したあと、各支持ロッドの接触箇所を固定することで衣類処理装置の支持フレームを形成している。
【0004】
例えば、特許文献1の衣類処理装置のハウジングの構造は、前面板、背面板、左側板及び右側板を含み、左上辺ビーム、上前ビーム及び右上辺ビームから構成される上フレームと背面板の上部が固定接続される。また、左下辺ビーム、下前ビーム及び右下辺ビームから構成される下フレームと背面板の底部が固定接続される。左上辺ビームと左下辺ビームの間には左側板が固定装着されており、上前ビームと下前ビームの間には前面板が固定装着されており、右上辺ビームと右下辺ビームの間には右側板が固定装着されている。
【0005】
しかし、従来の支持フレームは、ダブルドラム衣類処理装置への応用時に付与する支持強度が不足しており、上下2つのドラムに十分な装着支持強度を付与することができない。
【0006】
上記に鑑みて、本発明を提案する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】中国特許第200920241062.6号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上下に配置される2つの衣類処理槽の側部の被覆を実現するために、衣類処理装置の側板構造を提供することを目的とする。また、もう一つの目的は、衣類処理装置の便利且つ迅速な運搬を実現することである。また、別の目的は、衣類処理装置の内部の2つの衣類処理槽についてそれぞれ然るべきメンテナンス及び検査・修理を実現可能とすることである。また、更なる目的は、本体に通気経路を合理的に設置して、機器のハウジング内部の温度を低下させるために、衣類処理装置のハウジング構造を提供することである。発明の目的を実現するために、以下の技術方案を用いる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
衣類処理装置のハウジング構造であって、後U板を含む。後U板は、2本の垂直折り返し辺を折り曲げることで、横断面が「U」型をなし、衣類処理装置のハウジングを取り囲む左右の側壁及び後壁を形成する。後壁には上下2つの検査修理装着口が設けられている。また、後壁には、対応する検査修理装着口をそれぞれ覆う上後背カバープレートと下後背カバープレートが装着されている。
【0010】
更に、衣類処理装置内には、上下に重ねて設置される第1衣類処理槽と第2衣類処理槽が含まれている。前記上検査修理装着口は第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の少なくとも一部に対応しており、下検査修理装着口は第2衣類処理槽の少なくとも一部に対応している。
【0011】
更に、前記上検査修理装着口は、上端の水平幅が大きく、下端の水平幅が小さい開口とする。且つ、上検査修理装着口の上側辺は、中心から両側に向かって次第に下方へ湾曲する円弧線分であり、両側の辺は、後壁の垂直中心線に対して対称に設けられる直線部であり、下側の辺は水平に延伸する直線部である。好ましくは、上検査修理装着口の隣り合う辺の交差箇所には円弧状の面取り部が設けられている。
【0012】
更に、前記下検査修理装着口は長方形の開口とする。下検査修理装着口の水平幅は、上検査修理装着口の最大水平幅よりも大きい。好ましくは、長方形の開口における4つの隅部には円弧状の面取り部がそれぞれ設けられている。
【0013】
更に、上後背カバープレートと下後背カバープレートは、それぞれ取り外し可能に後壁の一方の側に固定装着される。好ましくは、上後背カバープレートは後壁に固定装着される。上後背カバープレートの一部は、水平方向において上検査修理装着口の全領域に対応して重ねられる。下後背カバープレートは後壁に固定装着される。下後背カバープレートの一部は、水平方向において下検査修理装着口の全領域に対応して重ねられる。更に好ましくは、上後背カバープレートの外周は、上検査修理装着口から突出するとともに、後壁に然るべく密接する。また、密接箇所は、少なくとも1つのネジによって取り外し可能に固定装着される。下後背カバープレートの外周は、下検査修理装着口から突出するとともに、後壁に然るべく密接する。また、密接箇所は、少なくとも1つのネジによって取り外し可能に固定装着される。
【0014】
更に、ハウジングの左右の側壁は、後U板の垂直中心線に対して対称に設置される。ハウジングの左右の側壁の中央部には少なくとも2つの持ち手部がそれぞれ設けられている。各持ち手部は、いずれも後U板の同一水平高さに設置される。好ましくは、ハウジングの左右の側壁の左側と右側に持ち手部が1つずつ設けられている。更に好ましくは、前記持ち手部は、第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の間の高さに設置されている。
【0015】
更に、後U板により構成される衣類処理装置の左側壁又は右側壁の上部には通気口が設けられている。通気口は衣類処理装置内に設けられた風路の端部と連通しているため、外気は通気口を通じて風路の内部で然るべく流動する。好ましくは、前記通気口には格子状の遮蔽蓋が設置されている。外部の雨水が衣類処理装置のハウジング内部に流れ込むとの事態が防止されるよう、格子状の遮蔽蓋は通気口を然るべく覆うように装着される。更に好ましくは、格子状の遮蔽蓋は、水平に間隔を置いて配置される複数の横遮蔽リブを含んでいる。各横遮蔽リブは、いずれも上側から下側に向かって、次第に衣類処理装置のハウジングの外方向に傾斜するよう設けられる。これにより、衣類処理装置の外部の雨水は、横遮蔽リブ沿いに通気口を迂回して流動するよう案内される。
【0016】
更に、衣類処理装置の左側壁と右側壁には、上から下へ間隔を置いて配置される複数の押し型がそれぞれ設けられている。且つ、左側壁と右側壁に設けられる押し型は対称に設置される。好ましくは、通気口の少なくとも一部が、衣類処理装置の側壁における押し型と重なるように設置される。更に好ましくは、持ち手部の上下両側には、それぞれ押し型が密接して設けられる。
【0017】
更に、衣類処理装置の左側壁及び右側壁の底部には、水平に間隔を置いて配置される複数のネジ孔が設けられている。これにより、後U板と衣類処理装置の支持フレームが、ネジ孔に挿通されたネジによって固定接続される。
【0018】
本発明は、更に、衣類を処理する第1衣類処理槽と第2衣類処理槽が設けられており、上記いずれかで記載したハウジング構造が装着されている衣類処理装置に関する。
【0019】
上記の技術方案によれば、本発明は従来技術に対して以下の利点を有する。
【0020】
衣類処理装置のハウジングを左右の側壁と後壁を含む後U板とすることで、本体のハウジング構造が簡略化され、強度が強化されるとともに、組み立て効率が向上する。且つ、後U板の後壁に上下に設置される取り外し可能な2枚の後背カバープレートを設置することで、機器の上部及び下部の領域の組み立て及び修繕を別々に行いやすくなる。
【0021】
本発明の更なる目的は、本体に通気経路を合理的に設置して、機器のハウジング内部の温度を低下させるために、衣類処理装置のハウジング構造を提供することである。発明の目的を実現するために、以下の技術方案を用いる。
【0022】
衣類処理装置のハウジング構造であって、後U板を含む。後U板は、2本の垂直折り返し辺を折り曲げることで、横断面が「U」型をなし、衣類処理装置のハウジングを取り囲む左右の側壁及び後壁を形成する。ハウジングの左右の側壁には少なくとも1つの持ち手部がそれぞれ設けられている。また、後U板には、ハウジングの内部と連通する通気口が更に設けられている。
【0023】
更に、ハウジングの左右の側壁は、後U板の垂直中心線に対して対称に設置される。ハウジングの左右の側壁の中央部には少なくとも2つの持ち手部がそれぞれ設けられている。各持ち手部は、いずれも後U板の同一水平高さに設置される。好ましくは、ハウジングの左右の側壁の左側と右側に持ち手部が1つずつ設けられている。
【0024】
更に、前記持ち手部は、後U板に固定装着されるハンドル本体を含んでいる。ハンドル本体には衣類処理装置の内部に凹陥する凹溝が設けられており、凹溝の開口は衣類処理装置の外部に向かって設置されている。好ましくは、凹溝の開口は衣類処理装置の外部を向いており、且つ下向きに傾斜して設置される。
【0025】
更に、衣類処理装置内には、上下に重ねて設置される第1衣類処理槽と第2衣類処理槽が含まれている。前記持ち手部は、第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の間の高さに設置されている。
【0026】
更に、通気口は、後U板により構成される衣類処理装置の左側壁又は右側壁の上部に設けられるとともに、衣類処理装置内に設けられた風路の端部と連通する。これにより、外気は通気口を通じて風路の内部で然るべく流動する。好ましくは、前記通気口には格子状の遮蔽蓋が設置されている。外部の水流が衣類処理装置のハウジング内部に流れ込むとの事態が防止されるよう、格子状の遮蔽蓋は通気口を然るべく覆うように装着される。
【0027】
更に、格子状の遮蔽蓋は、水平に間隔を置いて配置される複数の横遮蔽リブを含んでいる。各横遮蔽リブは、いずれも上側から下側に向かって、次第に衣類処理装置のハウジングの外方向に傾斜するよう設けられる。これにより、衣類処理装置の外部の水流は、横遮蔽リブ沿いに通気口を迂回して流動するよう案内される。好ましくは、各横遮蔽リブの上側は同一垂直面に設けられている。また、各横遮蔽リブの下側と、下側において隣接する横遮蔽リブの上側とがそれぞれ一定の隙間を隔てることで、気流が隙間から通気口を通過するよう保証する。更に好ましくは、各横遮蔽リブの下側は、下側において隣接する横遮蔽リブの高さよりも低いか面一に設けられる。
【0028】
更に、各横遮蔽リブの両端はそれぞれ支持リングに固定される。支持リングの外周は通気口の孔径と等しい大きさであり、且つ然るべく密封接続される。好ましくは、格子状の遮蔽蓋には少なくとも1本の垂直に延伸する縦遮蔽リブが更に設けられている。各縦遮蔽リブは、両端がそれぞれ支持リングに固定接続される。且つ、縦遮蔽リブは、各横遮蔽リブを順に貫通して固定接続される。更に好ましくは、格子状の遮蔽蓋と衣類処理装置の後U板は一体的に設けられる。
【0029】
更に、衣類処理装置の左側壁と右側壁には、上から下へ間隔を置いて配置される複数の押し型がそれぞれ設けられている。且つ、左側壁と右側壁に設けられる押し型は対称に設置される。好ましくは、通気口の少なくとも一部が、衣類処理装置の側壁における押し型と重なるように設置される。更に好ましくは、持ち手部の上下両側には、それぞれ押し型が密接して設けられる。
【0030】
更に、衣類処理装置の左側壁及び右側壁の底部には、水平に間隔を置いて配置される複数のネジ孔が設けられている。これにより、後U板と衣類処理装置の支持フレームが、ネジ孔に挿通されたネジによって固定接続される。好ましくは、衣類処理装置における後側壁の下端の一方の側には排水口が設けられている。また、後側壁の上端の一方の側には給水口が設けられており、他方の側には電源コード装着口が設けられている。更に好ましくは、後側壁には検査修理装着口が更に設けられており、後U板には後背カバープレートが取り外し可能に装着されている。後背カバープレートは、固定装着後に検査修理装着口を然るべく覆う。
【0031】
本発明は、更に、衣類を処理する第1衣類処理槽と第2衣類処理槽が設けられており、上記いずれかで記載したハウジング構造が装着されている衣類処理装置に関する。
【0032】
上記の技術方案によれば、本発明は従来技術に対して以下の利点を有する。
【0033】
衣類処理装置のハウジングを左右の側壁と後壁を含む後U板とすることで、本体のハウジング構造が簡略化され、強度が強化されるとともに、組み立て効率が向上する。また、後U板には通気口が集積されているため、洗濯機内部の熱の散逸及び通気に有利である。更に、本体内に設けられた風路と通気口を連通させることで、ハウジングに設けられた通気口を通じて外部との換気を行うとの目的が実現される。
【0034】
衣類処理装置のハウジングに取り外し可能な後背カバープレートを設置することで、本体のハウジング構造が簡略化され、強度が強化されるとともに、組み立て効率が向上する。且つ、後U板の後壁に取り外し可能な後背カバープレートを設置することで、機器の内部領域の組み立て及び修繕を別々に行いやすくなる。
【0035】
本発明の更なる目的は、本体に通気経路を合理的に設置して、機器のハウジング内部の温度を低下させるために、衣類処理装置の側板構造を提供することである。発明の目的を実現するために、以下の技術方案を用いる。
【0036】
衣類処理装置の側板構造であって、衣類処理装置の側板には、ユーザが衣類処理装置を移動させる際に把持する少なくとも1つの持ち手部が設けられている。更に、側板には、衣類処理装置の内部と連通する通気口が設けられている。
【0037】
更に、側板の中央部には少なくとも2つの持ち手部が設けられている。各持ち手部は、いずれも側板の同一水平高さに設置される。好ましくは、側板の左側と右側に持ち手部が1つずつ設けられている。
【0038】
更に、前記持ち手部は、側板に固定装着されるハンドル本体を含んでいる。ハンドル本体には衣類処理装置の内部に凹陥する凹溝が設けられており、凹溝の開口は衣類処理装置の外部に向かって設置されている。好ましくは、凹溝の開口は衣類処理装置の外部を向いており、且つ下向きに傾斜して設置される。
【0039】
更に、衣類処理装置内には、上下に重ねて設置される第1衣類処理槽と第2衣類処理槽が含まれている。前記持ち手部は、第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の間の高さに設置されている。
【0040】
更に、通気口は側板の上部に設けられるとともに、衣類処理装置内に設けられた風路の端部と連通する。これにより、外気は通気口を通じて風路の内部で然るべく流動する。好ましくは、前記通気口には格子状の遮蔽蓋が設置されている。外部の水流が衣類処理装置のハウジング内部に流れ込むとの事態が防止されるよう、格子状の遮蔽蓋は通気口を然るべく覆うように装着される。
【0041】
更に、格子状の遮蔽蓋は水平に間隔を置いて配置される複数の横遮蔽リブを含んでいる。各横遮蔽リブは、いずれも上側から下側に向かって、次第に衣類処理装置のハウジングの外方向に傾斜するよう設けられる。これにより、衣類処理装置の外部の水流は、横遮蔽リブ沿いに通気口を迂回して流動するよう案内される。好ましくは、各横遮蔽リブの上側は同一垂直面に設けられている。また、各横遮蔽リブの下側と、下側において隣接する横遮蔽リブの上側とがそれぞれ一定の隙間を隔てることで、気流が隙間から通気口を通過するよう保証する。更に好ましくは、各横遮蔽リブの下側は、下側において隣接する横遮蔽リブの高さよりも低いか面一に設けられる。
【0042】
更に、各横遮蔽リブの両端はそれぞれ支持リングに固定される。支持リングの外周は通気口の孔径と等しい大きさであり、且つ然るべく密封接続される。好ましくは、格子状の遮蔽蓋には少なくとも1本の垂直に延伸する縦遮蔽リブが更に設けられている。各縦遮蔽リブは、両端がそれぞれ支持リングに固定接続される。且つ、縦遮蔽リブは、各横遮蔽リブを順に貫通して固定接続される。更に好ましくは、格子状の遮蔽蓋と衣類処理装置の側板は一体的に設けられる。
【0043】
更に、衣類処理装置の側板には、上から下へ間隔を置いて配置される複数の押し型が設けられている。好ましくは、通気口の少なくとも一部が、衣類処理装置の側板における押し型と重なるように設置される。更に好ましくは、持ち手部の上下両側には、それぞれ押し型が密接して設けられる。
【0044】
更に、側板の底部には、水平に間隔を置いて配置される複数のネジ孔が設けられている。これにより、側板と衣類処理装置の支持フレームが、ネジ孔に挿通されたネジによって固定接続される。
【0045】
本発明のその他の目的は、衣類を処理する第1衣類処理槽と第2衣類処理槽が設けられており、上記いずれかで記載した側板構造が装着されている衣類処理装置を提供することである。
【0046】
上記の技術方案によれば、本発明は従来技術に対して以下の利点を有する。
【0047】
衣類処理装置の側板に持ち手部を設けることで、ユーザは、持ち手部を直接把持することで衣類処理装置を容易且つ迅速に移動させられる。また、側板には通気口が設置されているため、洗濯機内部の熱の散逸及び通気に有利である。更に、衣類処理装置の風路は側部の通気口を通じて外部と連通可能である。これにより、衣類処理装置の換気経路を衣類処理装置の側部に設置することで、衣類処理装置の組み立てを容易とし、組み立て効率を向上させるとの目的が実現される。
【0048】
本発明の更なる目的は、上下に配置される2つの衣類処理槽の後部の被覆を実現するために、衣類処理装置の後板構造を提供することである。また、その他の目的は、ユーザによる衣類処理装置の内部のメンテナンスや検査・修理を行いやすくすることである。発明の目的を実現するために、以下の技術方案を用いる。
【0049】
衣類処理装置の後板構造であって、衣類処理装置が支持フレームを有する。支持フレームは、衣類処理装置の後側に設けられる2本の垂直に延伸する縦ビームを含む。支持フレームの後側には、上下にずらして設置され、支持フレームに固定装着される上後背板と下後背板が設けられている。
【0050】
更に、支持フレームは、衣類処理装置の後側の中央部の高さに設置される後補強部材を含んでいる。後補強部材の両端はそれぞれ2本の縦ビームに固定接続される。また、上後背板は後補強部材の上部に設けられ、下後背板は後補強部材の下部に設けられる。好ましくは、後補強部材は水平に延伸しており、後補強部材の両端は、それぞれ支持フレームの後側における2本の縦ビームに固定接続される。
【0051】
更に、上後背板は、後補強部材から支持フレームの上部の間の領域を覆う。且つ、上後背板の左右両側は、それぞれ対応する側の縦ビームに然るべく密接して固定接続される。下後背板は、後補強部材から支持フレームの底部の間の領域を覆う。且つ、下後背板の左右両側は、それぞれ対応する側の縦ビームに然るべく密接して固定接続される。好ましくは、上後背板の下側は後補強部材の上側に然るべく密接して固定接続され、下後背板の上側は後補強部材の下側に然るべく密接して固定接続される。更に好ましくは、支持フレームの両側をそれぞれ覆うように側板が敷設されている。また、両側の側板の後側辺には、互いに近接する方向に屈曲する水平の折り返しがそれぞれ設けられており、水平の折り返しが対応する側の後縦ビームに然るべく密接する。また、上後背板と下後背板の左右両側が、それぞれ側板の折り返しに然るべく密接する。
【0052】
更に、衣類処理装置内には、上下に重ねて設置される第1衣類処理槽と第2衣類処理槽が含まれており、後補強部材は第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の間に設けられている。好ましくは、後補強部材には、梱包位置決めロッドを挿通して装着するための少なくとも1つの装着孔が設けられている。
【0053】
更に、上後背板と下後背板には、それぞれ一方の側に突出する少なくとも1つの押し型が設けられている。
【0054】
更に、支持フレームの底部はベースから構成される。ベースの後側の上側は、下後板の下側に然るべく密接して固定接続される。
【0055】
更に、支持フレームの上部には、支持フレームの上部を水平に覆う盤面が装着されている。盤面の後側には、下方に屈曲する折り返しが設けられており、折り返しの下側が上後背板の上側に然るべく密接して固定接続される。
【0056】
更に、第1衣類処理槽又は第2衣類処理槽は、衣類の乾燥処理機能のみを有する乾燥槽である。第1衣類処理槽及び/又は第2衣類処理槽の後部は、装着プレートを介して支持フレームに固定装着される。上後背板及び/又は下後背板には切り欠きが設けられており、前記切り欠きと第1衣類処理槽及び/又は第2衣類処理槽の後部の装着プレートとが然るべく重なり合って設置される。好ましくは、第1衣類処理槽及び/又は第2衣類処理槽の後部の装着プレートが、上後背板及び/又は下後背板に然るべく密着して設置される。更に好ましくは、第1衣類処理槽及び/又は第2衣類処理槽の後部の装着プレートと上後背板及び/又は下後背板は、それぞれ支持フレームの後側における2本の縦ビームの対向する両側に装着される。
【0057】
更に、上後背板の上部は、中心から両側に向かって徐々に下向きに湾曲する斜面をなしている。そのため、衣類処理装置の後側の上部の両端には、上後背板と支持フレームにより囲まれる切り欠きが形成される。好ましくは、第1衣類処理槽の後部は、装着プレートを介して支持フレームに固定装着される。装着プレートの上部の両端には、給水口と電源コード挿通口がそれぞれ設けられている。前記給水口及び電源コード挿通口は、それぞれ上後背板と支持フレームの間の切り欠きに然るべく設けられる。更に好ましくは、ベースの後側には、排水弁が装着される排水口が設けられている。
【0058】
本発明は、更に、衣類を処理する第1衣類処理槽と第2衣類処理槽が設けられており、上記いずれかで記載した後板構造が装着されている衣類処理装置に関する。
【0059】
上記の技術方案によれば、本発明は従来技術に対して以下の利点を有する。
【0060】
衣類処理装置の後板に上下に設置される取り外し可能な2枚の後背カバープレートを設けることで、機器の上部及び下部の領域の組み立て及び修繕を別々に行いやすくなる。且つ、第1衣類処理槽及び第2衣類処理槽にそれぞれ対応するよう、後板に後背板を上下にずらして設置することで、第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の組み立て、検査・修理及びメンテナンスを別々に実行するとの目的が実現される。これにより、本体のハウジング内部のアセンブリを検査・修理する際の利便性が向上する。
【0061】
且つ、本発明は構造がシンプルであり、効果が著しく、利用普及に適している。
【図面の簡単な説明】
【0062】
図1図1は、本発明の一実施例における衣類処理装置の側板構造を示す図である。
図2図2は、本発明の一実施例における衣類処理装置の背面構造を示す図である。
図3図3は、本発明の一実施例における衣類処理装置の上後背板構造を示す図である。
図4図4は、本発明の一実施例における衣類処理装置の下後背板構造を示す図である。
図5図5は、本発明の一実施例における衣類処理装置の後U板構造を示す図である。
図6図6は、本発明の他の実施例における衣類処理装置の後U板構造を示す図である。
図7図7は、本発明の一実施例における衣類処理装置の支持フレーム構造を示す図である。
図8図8は、本発明の実施例の図7におけるI部分の拡大構造を示す図である。
図9図9は、本発明の実施例の図7におけるII部分の拡大構造を示す図である。
図10図10は、本発明の一実施例における衣類処理装置のフレーム構造を示す図である。
図11図11は、本発明の一実施例における衣類処理装置の装着構造を示す図である。
図12図12は、本発明の一実施例における別の角度から見た衣類処理装置の装着構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
以下に、実施例を組み合わせて、本発明につき更に詳細に説明する。
【0064】
図1図12に示すように、本発明の実施例では、衣類処理装置について説明する。当該衣類処理装置は支持フレーム100を含んでいる。支持フレーム100は、自身の外側を取り囲むハウジングによって外殻を規定する。外殻の内部には、上下に重ねて設置される第1衣類処理槽と第2衣類処理槽が設けられている。前記第1衣類処理槽と第2衣類処理槽は、それぞれバネ及び/又は制震部材を介して支持フレームに装着されている。前記第1衣類処理槽と第2衣類処理槽は、衣類洗浄機能と乾燥機能の双方を有していてもよいし、洗浄機能のみを有していてもよいし、乾燥機能のみを有していてもよい。好ましくは、本発明の実施例において、上方に設けられる第1衣類処理槽は乾燥機能のみを有し、下方に設けられる第2衣類処理槽は洗浄機能と乾燥機能の双方を有する。
【実施例1】
【0065】
図1に示すように、本実施例では、衣類処理装置の側板について説明する。衣類処理装置の側板9には、ユーザが衣類処理装置を移動させる際に把持する少なくとも1つの持ち手部7が設けられている。更に、側板9には、衣類処理装置の内部と連通する通気口11が設けられている。
【0066】
衣類処理装置の側板に持ち手部を設けることで、ユーザは、持ち手部を直接把持することで衣類処理装置を容易且つ迅速に移動させられる。且つ、側板に通気口を設けることで、側部の通気口を通じて衣類処理装置の風路を外部と連通させることが可能である。これにより、衣類処理装置の換気経路を衣類処理装置の側部に設置することで、衣類処理装置の組み立てを容易とし、組み立て効率を向上させるとの目的が実現される。
【0067】
本実施例において、側板9の中央部には少なくとも2つの持ち手部7が設けられている。各持ち手部7は、いずれも側板の同一水平高さに設置される。好ましくは、側板9の左側と右側に持ち手部7が1つずつ設けられている。衣類処理装置の左右の側壁の前後両端に持ち手部を1つずつ設けることで、重量の大きな衣類処理装置を2人で移動させる際に、4本の手で同時に本体の運搬操作を行うことが可能となる。
【0068】
本実施例において、前記持ち手部7は、側板9に固定装着されるハンドル本体を含んでいる。ハンドル本体には衣類処理装置の内部に凹陥する凹溝が設けられており、凹溝の開口は衣類処理装置の外部に向かって設置されている。好ましくは、凹溝の開口は衣類処理装置の外部を向いており、且つ下向きに傾斜して設置される。
【0069】
本実施例において、衣類処理装置内には、上下に重ねて設置される第1衣類処理槽と第2衣類処理槽が含まれている。前記持ち手部7は、第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の間の高さに設置されている。両側の持ち手を同一の高さに設置することで、ユーザによる衣類処理装置の移動が容易となる。
【0070】
本実施例において、通気口11は側板9の上部に設けられるとともに、衣類処理装置内に設けられた風路の端部と連通する。これにより、外気は通気口を通じて風路の内部で然るべく流動する。通気口を側板の上部に設けることで、衣類処理装置の風路の通気口が本体の上部に設置されるため、通気口から流出又は流入する気体は本体の上側の気流となる。これにより、機器を操作するユーザに対する通風気流の干渉が低下し、ユーザエクスペリエンス効果が向上する。
【0071】
本実施例では、前記通気口11に格子状の遮蔽蓋12が設置されている。外部の水流が衣類処理装置のハウジング内部に流れ込むとの事態が防止されるよう、格子状の遮蔽蓋12は通気口11を然るべく覆うように装着される。通気口に格子状の遮蔽蓋を設置して、衣類処理装置の外殻の外壁に付着する水流を遮断することで、水流が気体とともに通気口内に流れ込むとの事態が回避されるため、衣類処理装置の正常な使用が保証される。
【0072】
本実施例において、格子状の遮蔽蓋12は、水平に間隔を置いて配置される複数の横遮蔽リブを含んでいる。各横遮蔽リブは、いずれも上側から下側に向かって、次第に衣類処理装置のハウジングの外方向に傾斜するよう設けられる。これにより、衣類処理装置の外部の水流は、横遮蔽リブ沿いに通気口を迂回して流動するよう案内される。好ましくは、各横遮蔽リブの上側は同一垂直面に設けられている。また、各横遮蔽リブの下側と、下側において隣接する横遮蔽リブの上側とがそれぞれ一定の隙間を隔てることで、気流が隙間から通気口を通過するよう保証する。より好ましくは、各横遮蔽リブの下側は、下側において隣接する横遮蔽リブの高さよりも低いか面一に設けられる。
【0073】
本実施例では、各横遮蔽リブの両端がそれぞれ支持リングに固定される。支持リングの外周は通気口の孔径と等しい大きさであり、且つ然るべく密封接続される。好ましくは、格子状の遮蔽蓋には少なくとも1本の垂直に延伸する縦遮蔽リブが更に設けられている。各縦遮蔽リブは、両端がそれぞれ支持リングに固定接続される。且つ、縦遮蔽リブは、各横遮蔽リブを順に貫通して固定接続される。より好ましくは、格子状の遮蔽蓋と衣類処理装置の側板は一体的に設けられる。
【0074】
本実施例において、衣類処理装置の側板9には、上から下へ間隔を置いて配置される複数の押し型10が設けられている。側壁の上下各部分に複数の押し型をそれぞれ設けることで、衣類処理装置の側壁の支持強度が向上するため、衣類処理装置の全体強度が強化され、機器運転時の震動が低下する。好ましくは、通気口の少なくとも一部は、衣類処理装置の側板における押し型と重なるように設置される。通気口を押し型内に設置することで、通気口の外周強度が向上する。より好ましくは、持ち手部の上下両側にそれぞれ密接するよう押し型を設けることで、持ち手部の上下方向のねじり耐性を向上させる。これにより、ユーザが持ち手部を把持する際の安定度が向上し、持ち手部の脱落が回避される。
【0075】
本実施例において、側板9の底部には、水平に間隔を置いて配置される複数のネジ孔13が設けられている。これにより、側板9と衣類処理装置の支持フレーム100が、ネジ孔13に挿通されたネジによって固定接続される。
【実施例2】
【0076】
図2図4に示すように、本実施例では、衣類処理装置の後板構造について説明する。衣類処理装置は支持フレーム100を有している。支持フレーム100は、衣類処理装置の後側に設けられる2本の垂直に延伸する縦ビーム1を含む。支持フレーム100の後側には、上下にずらして設置され、支持フレーム100に固定装着される上後背板14と下後背板15が設けられている。
【0077】
衣類処理装置の後板に上下に設置される取り外し可能な2枚の後背カバープレートを設けることで、機器の上部及び下部の領域の組み立て及び修繕を別々に行いやすくなる。且つ、第1衣類処理槽及び第2衣類処理槽にそれぞれ対応するよう、後板に後背板を上下にずらして設置することで、第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の組み立て、検査・修理及びメンテナンスを別々に実行するとの目的が実現される。これにより、本体のハウジング内部のアセンブリを検査・修理する際の利便性が向上する。
【0078】
本実施例において、支持フレーム100は、衣類処理装置の後側の中央部の高さに設置される後補強部材8を含んでいる。後補強部材8の両端はそれぞれ2本の縦ビーム1に固定接続される。また、上後背板14は後補強部材の上部に設けられ、下後背板15は後補強部材8の下部に設けられる。好ましくは、後補強部材8は水平に延伸しており、後補強部材8の両端は、それぞれ支持フレーム100の後側における2本の縦ビーム1に固定接続される。更に好ましくは、支持フレームの両側をそれぞれ覆うように側板9が敷設されている。また、両側の側板9の後側辺には、互いに近接する方向に屈曲する水平の折り返しがそれぞれ設けられており、水平の折り返しが対応する側の後縦ビーム1に然るべく密接する。また、上後背板14と下後背板15の左右両側が、それぞれ側板9の折り返しに然るべく密接する。
【0079】
本実施例において、後補強部材8には、梱包位置決めロッドを挿通して装着するための少なくとも1つの装着孔23が設けられている。
【0080】
後補強部材を設け、梱包運搬ロッドに対し装着位置を提供することで、洗濯機の運搬過程では、後方から前方に向かって、梱包運搬ロッドを後補強部材、第1衣類処理槽及び/又は第2衣類処理槽に対し順に挿通する。これにより、運搬過程で第1衣類処理槽及び第2衣類処理槽を位置規制及び支持するとの目的が実現される。
【0081】
本実施例において、上後背板14は、後補強部材8から支持フレーム100の上部の間の領域を覆う。且つ、上後背板14の左右両側は、それぞれ対応する側の縦ビーム1に然るべく密接して固定接続される。下後背板15は、後補強部材8から支持フレーム100の底部の間の領域を覆う。且つ、下後背板15の左右両側は、それぞれ対応する側の縦ビーム1に然るべく密接して固定接続される。好ましくは、上後背板14の下側は後補強部材8の上側に然るべく密接して固定接続され、下後背板15の上側は後補強部材8の下側に然るべく密接して固定接続される。
【0082】
本実施例において、衣類処理装置内には、上下に重ねて設置される第1衣類処理槽と第2衣類処理槽が含まれており、後補強部材は第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の間に設けられている。
【0083】
本実施例において、上後背板14と下後背板15には、それぞれ一方の側に突出する少なくとも1つの押し型10が設けられている。
【0084】
本実施例において、支持フレーム100の底部はベース3から構成される。ベース3の後側の上側は、下後背板15の下側に然るべく密接して固定接続される。
【0085】
本実施例において、支持フレーム100の上部には、支持フレームの上部を水平に覆う盤面が装着されている。盤面の後側には、下方に屈曲する折り返しが設けられており、折り返しの下側が上後背板14の上側に然るべく密接して固定接続される。
【0086】
本実施例において、第1衣類処理槽又は第2衣類処理槽は、衣類の乾燥処理機能のみを有する乾燥槽である。第1衣類処理槽及び/又は第2衣類処理槽の後部は、装着プレートを介して支持フレーム100に固定装着される。上後背板14及び/又は下後背板15には切り欠きが設けられており、前記切り欠きと第1衣類処理槽及び/又は第2衣類処理槽の後部の装着プレートとが然るべく重なり合って設置される。好ましくは、第1衣類処理槽及び/又は第2衣類処理槽の後部の装着プレート28が、上後背板14及び/又は下後背板15に然るべく密着して設置される。更に好ましくは、第1衣類処理槽及び/又は第2衣類処理槽の後部の装着プレート28と上後背板14及び/又は下後背板15は、それぞれ支持フレーム100の後側における2本の縦ビーム1の対向する両側に装着される。
【0087】
本実施例において、上後背板14の上部は、中心から両側に向かって徐々に下向きに湾曲する斜面をなしている。そのため、衣類処理装置の後側の上部の両端には、上後背板14と支持フレーム100により囲まれる切り欠きが形成される。好ましくは、第1衣類処理槽の後部は、装着プレート28を介して支持フレーム100に固定装着される。また、装着プレート28の上部の両端には、給水口18と電源コード挿通口19がそれぞれ設けられている。前記給水口及び電源コード挿通口は、それぞれ上後背板14と支持フレーム100の間の切り欠きに然るべく設けられる。更に好ましくは、ベース3の後側には、排水弁が装着される排水口17が設けられている。
【実施例3】
【0088】
図1図4に示すように、本実施例では、衣類処理装置について説明する。当該衣類処理装置の左側板又は右側板は、上記実施例1で記載した側板から構成され、後板は、上記実施例2で記載した後板から構成される。また、もう一方の側板は、通気口を有していない点で上記実施例1とは異なっている。
【実施例4】
【0089】
図5に示すように、本実施例では、後U板16を含む衣類処理装置のハウジング構造について説明する。後U板16は、2本の垂直折り返し辺22を折り曲げることで、横断面が「U」型をなし、衣類処理装置のハウジングを取り囲む左右の側壁及び後壁を形成する。後壁には上下2つの検査修理装着口20,21が設けられている。また、後壁には、対応する検査修理装着口をそれぞれ覆う上後背カバープレート14と下後背カバープレート15が装着されている。
【0090】
衣類処理装置のハウジングを左右の側壁と後壁を含む後U板とすることで、本体のハウジング構造が簡略化され、強度が強化されるとともに、組み立て効率が向上する。且つ、後U板の後壁に、上下に設置される取り外し可能な2枚の後背カバープレートを設置することで、機器の上部及び下部の領域の組み立て及び修繕を別々に行いやすくなる。
【0091】
本実施例において、衣類処理装置内には、上下に重ねて設置される第1衣類処理槽と第2衣類処理槽が含まれている。前記上検査修理装着口20は第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の少なくとも一部に対応しており、下検査修理装着口21は第2衣類処理槽の少なくとも一部に対応している。第1衣類処理槽及び第2衣類処理槽にそれぞれ対応するよう、後U板に後背板を上下にずらして設置することで、第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の組み立て、検査・修理及びメンテナンスを別々に実行するとの目的が実現される。これにより、本体のハウジング内部のアセンブリを検査・修理する際の利便性が向上する。
【0092】
本実施例において、前記上検査修理装着口20は、上端の水平幅が大きく、下端の水平幅が小さい開口とする。且つ、上検査修理装着口20の上側辺は、中心から両側に向かって次第に下方へ湾曲する円弧線分であり、両側の辺は、後壁の垂直中心線に対して対称に設けられる直線部であり、下側の辺は水平に延伸する直線部である。好ましくは、上検査修理装着口20の隣り合う辺の交差箇所に円弧状の面取り部が設けられている。
【0093】
本実施例において、前記下検査修理装着口21は長方形の開口とする。下検査修理装着口21の水平幅は、上検査修理装着口の最大水平幅よりも大きい。好ましくは、長方形の開口における4つの隅部に円弧状の面取り部がそれぞれ設けられている。
【0094】
本実施例において、上後背カバープレート14と下後背カバープレート15は、それぞれ取り外し可能に後壁の一方の側に固定装着される。好ましくは、後背カバープレートが本体から突出してユーザ又は物品を傷つけたり損傷させたりすることのないよう、上後背カバープレート14と下後背カバープレート15はいずれも本体の内部寄りの側に装着される。
【0095】
本実施例において、上後背カバープレート14は後壁に固定装着される。上後背カバープレート14の一部は、水平方向において上検査修理装着口20の全領域に対応して重ねられる。下後背カバープレート15は後壁に固定装着される。下後背カバープレート15の一部は、水平方向において下検査修理装着口21の全領域に対応して重ねられる。好ましくは、上後背カバープレート14の外周は、上検査修理装着口20から突出するとともに、後壁に然るべく密接する。また、密接箇所は、少なくとも1つのネジによって取り外し可能に固定装着される。下後背カバープレート15の外周は、下検査修理装着口21から突出するとともに、後壁に然るべく密接する。また、密接箇所は、少なくとも1つのネジによって取り外し可能に固定装着される。
【0096】
本実施例において、ハウジングの左右の側壁は、後U板16の垂直中心線に対して対称に設置される。ハウジングの左右の側壁の中央部には少なくとも2つの持ち手部7がそれぞれ設けられている。各持ち手部7は、いずれも後U板の同一水平高さに設置される。好ましくは、ハウジングの左右の側壁の左側と右側に持ち手部7が1つずつ設けられている。更に好ましくは、前記持ち手部7は、第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の間の高さに設置されている。
【0097】
本実施例において、後U板16により構成される衣類処理装置の左側壁又は右側壁の上部には通気口11が設けられている。通気口11は衣類処理装置内に設けられた風路の端部と連通しているため、外気は通気口を通じて風路の内部で然るべく流動する。好ましくは、前記通気口11には格子状の遮蔽蓋12が設置されている。外部の水流が衣類処理装置のハウジング内部に流れ込むとの事態が防止されるよう、格子状の遮蔽蓋12は通気口を然るべく覆うように装着される。更に好ましくは、格子状の遮蔽蓋12は、水平に間隔を置いて配置される複数の横遮蔽リブを含んでいる。各横遮蔽リブは、いずれも上側から下側に向かって、次第に衣類処理装置のハウジングの外方向に傾斜するよう設けられる。これにより、衣類処理装置の外部の水流は、横遮蔽リブ沿いに通気口を迂回して流動するよう案内される。
【0098】
本実施例において、衣類処理装置の左側壁と右側壁には、上から下へ間隔を置いて配置される複数の押し型10がそれぞれ設けられている。且つ、左側壁と右側壁に設けられる押し型10は対称に設置される。好ましくは、通気口11の少なくとも一部が、衣類処理装置の側壁における押し型10と重なるように設置される。更に好ましくは、持ち手部7の上下両側には、それぞれ押し型10が密接して設けられる。
【0099】
本実施例において、衣類処理装置の左側壁及び右側壁の底部には、水平に間隔を置いて配置される複数のネジ孔13が設けられている。これにより、側板と衣類処理装置の支持フレームが、ネジ孔13に挿通されたネジによって固定接続される。
【実施例5】
【0100】
図6に示すように、本実施例では、後U板16を含む衣類処理装置のハウジング構造について説明する。後U板16は、2本の垂直折り返し辺22を折り曲げることで、横断面が「U」型をなし、衣類処理装置のハウジングを取り囲む左右の側壁及び後壁を形成する。ハウジングの左右の側壁には少なくとも1つの持ち手部7がそれぞれ設けられている。また、後U板16には、ハウジングの内部と連通する通気口11が更に設けられている。
【0101】
衣類処理装置のハウジングを左右の側壁と後壁を含む後U板とすることで、本体のハウジング構造が簡略化され、強度が強化されるとともに、組み立て効率が向上する。且つ、後U板に通気口を集積し、本体内に設けられた風路と通気口を連通させることで、ハウジングに設けられた通気口を通じて外部との換気を行うとの目的が実現される。
【0102】
本実施例において、ハウジングの左右の側壁は、後U板16の垂直中心線に対して対称に設置される。ハウジングの左右の側壁の中央部には少なくとも2つの持ち手部7がそれぞれ設けられている。各持ち手部7は、いずれも後U板16の同一水平高さに設置される。好ましくは、ハウジングの左右の側壁の左側と右側に持ち手部7が1つずつ設けられている。
【0103】
本実施例において、前記持ち手部7は、後U板16に固定装着されるハンドル本体を含んでいる。ハンドル本体には衣類処理装置の内部に凹陥する凹溝が設けられており、凹溝の開口は衣類処理装置の外部に向かって設置されている。好ましくは、凹溝の開口は衣類処理装置の外部を向いており、且つ下向きに傾斜して設置される。
【0104】
本実施例において、衣類処理装置内には、上下に重ねて設置される第1衣類処理槽と第2衣類処理槽が含まれている。前記持ち手部7は、第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の間の高さに設置されている。
【0105】
本実施例において、通気口11は、後U板16により構成される衣類処理装置の左側壁又は右側壁の上部に設けられるとともに、衣類処理装置内に設けられた風路の端部と連通する。これにより、外気は通気口を通じて風路の内部で然るべく流動する。通気口を本体の一方の側壁の上部に設けることで、衣類処理装置の風路の通気口が本体の上部に設置されるため、通気口から流出又は流入する気体は本体の上側の気流となる。これにより、機器を操作するユーザに対する通風気流の干渉が低下し、ユーザエクスペリエンス効果が向上する。
【0106】
本実施例では、前記通気口11に格子状の遮蔽蓋12が設置されている。格子状の遮蔽蓋12を通気口11に然るべく被せて装着することで、外部の水流が衣類処理装置のハウジング内部に流れ込むとの事態が防止される。
【0107】
本実施例において、格子状の遮蔽蓋12は、水平に間隔を置いて配置される複数の横遮蔽リブを含んでいる。各横遮蔽リブは、いずれも上側から下側に向かって、次第に衣類処理装置のハウジングの外方向に傾斜するよう設けられる。これにより、衣類処理装置の外部の水流は、横遮蔽リブ沿いに通気口を迂回して流動するよう案内される。好ましくは、各横遮蔽リブの上側は同一垂直面に設けられている。また、各横遮蔽リブの下側と、下側において隣接する横遮蔽リブの上側とがそれぞれ一定の隙間を隔てることで、気流が隙間から通気口を通過するよう保証する。更に好ましくは、各横遮蔽リブの下側は、下側において隣接する横遮蔽リブの高さよりも低いか面一に設けられる。
【0108】
本実施例では、各横遮蔽リブの両端がそれぞれ支持リングに固定される。支持リングの外周は通気口の孔径と等しい大きさであり、且つ然るべく密封接続される。好ましくは、格子状の遮蔽蓋には少なくとも1本の垂直に延伸する縦遮蔽リブが更に設けられている。各縦遮蔽リブは、両端がそれぞれ支持リングに固定接続される。且つ、縦遮蔽リブは、各横遮蔽リブを順に貫通して固定接続される。更に好ましくは、格子状の遮蔽蓋と衣類処理装置の側板は一体的に設けられる。
【0109】
本実施例において、衣類処理装置の左側壁と右側壁には、上から下へ間隔を置いて配置される複数の押し型10がそれぞれ設けられている。且つ、左側壁と右側壁に設けられる押し型は対称に設置される。好ましくは、通気口11の少なくとも一部が、衣類処理装置の側壁における押し型10と重なるように設置される。更に好ましくは、持ち手部7の上下両側には、それぞれ押し型10が密接して設けられる。
【0110】
本実施例において、衣類処理装置の左側壁及び右側壁の底部には、水平に間隔を置いて配置される複数のネジ孔13が設けられている。これにより、側壁と衣類処理装置の支持フレーム100が、ネジ孔13に挿通されたネジによって固定接続される。好ましくは、衣類処理装置における後側壁の下端の一方の側には排水口17が設けられている。また、後側壁の上端の一方の側には給水口18が設けられており、他方の側には電源コード装着口19が設けられている。より好ましくは、後側壁には検査修理装着口24が更に設けられており、後U板16には後背カバープレート25が取り外し可能に装着されている。後背カバープレート25は、固定装着後に検査修理装着口24を然るべく覆う。
【実施例6】
【0111】
図10図12に示すように、本実施例では、衣類処理装置のフレーム構造について説明する。衣類処理装置は、支持フレーム100と、上下に設置される第1衣類処理槽及び第2衣類処理槽を含む。第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の間には上槽ベース2が設けられている。前記上槽ベース2は、衣類処理装置の支持フレーム100に固定装着される。
【0112】
支持フレームの中央部に水平に設置される上槽ベースを固定装着することで、衣類処理装置の上下2つの衣類処理槽をそれぞれ異なるベースに然るべく装着し、2つの衣類処理槽をそれぞれ効果的に支持及び固定装着可能にするとの目的が実現される。また、第1衣類処理槽と第2衣類処理槽の間に、第1衣類処理槽を支持及び固定する上槽ベースを設け、2つの衣類処理槽を隔離することで、2つの衣類処理槽の騒音及び震動が分断されるため、共振が回避される。これにより、機器運転時の騒音が過度に大きくなり、振動が過剰に激しくなるとの事態が防止される。
【0113】
本実施例において、前記支持フレーム100は、水平に配置される方形ベース3を含んでいる。ベース3の四隅には、上方へ垂直に延伸する縦ビーム1がそれぞれ設けられている。また、左右の隣り合う2本の縦ビーム1は中央補強部材4を介して接続されており、前記上槽ベース2が中央補強部材4に固定装着される。支持フレームの左右両側の中央部に中央補強部材をそれぞれ設置することで、上槽ベースに効果的な支持平面が提供されるため、上槽ベースが支持フレームにしっかりと装着固定される。
【0114】
本実施例において、上槽ベース2は、水平に延伸するプレート状構造をなしている。また、上槽ベース2の左右両側は、それぞれ対応する側の中央補強部材4に然るべく載置されるとともに、ネジで固定接続される。
【0115】
本実施例において、前記中央補強部材4は、垂直面において水平方向に延伸する帯状のプレート材である。上槽ベース2の左右の側壁は、それぞれ対応する側の中央補強部材4の内側壁に然るべく密接し、且つ、対応する密接箇所に少なくとも1つのネジにより固定接続される。
【0116】
本実施例において、中央補強部材4の中央部には、支持フレームの内部に向かって突出する支持押し型が設けられている。支持押し型は水平方向に延伸しており、上槽ベース2の側部の下壁が支持押し型の上側面に然るべく載置される。対向するよう突出する2つの押し型を中央補強部材に設けることで、上槽ベースを押し型の上側面に容易に載置可能とし、上槽ベースを所定の位置に装着するとの目的を達成している。
【0117】
本実施例において、2つの中央補強部材4の前端には上方へ垂直に延伸する上縦ビーム5がそれぞれ設けられている。上縦ビーム5の下端は、中央補強部材4及び/又は上槽ベース2に固定接続される。
【0118】
本実施例において、上槽ベース2の前端には上槽前補強部材26が装着されている。更に、上槽前補強部材26は、2本の上縦ビーム5にそれぞれ固定接続される。好ましくは、上槽前補強部材26は、中央部から両端に向かってそれぞれ上方へ湾曲する円弧状のプレート材である。上槽前補強部材26の中央部は上槽ベース2の前端の中央部に固定接続され、上槽前補強部材26の両端は、それぞれ対応する側の上縦ビーム5に固定接続される。
【0119】
本実施例において、上縦ビーム5は、横断面が「L」型の垂直に延伸する帯状のプレート材で構成される。上縦ビーム5の下端の内側は、上槽ベース2側の対応する隅における外側壁に然るべく密接する。また、上縦ビーム5の下端は、対応する側の中央補強部材4に設置されている支持押し型に然るべく載置される。好ましくは、上縦ビーム5は、上槽ベース2の対応する密接箇所に少なくとも1つのネジにより固定接続される。
【実施例7】
【0120】
図7図9に示すように、本実施例では、衣類処理装置の支持フレームについて説明する。衣類処理装置は、上下に重ねて設置される第1衣類処理槽と第2衣類処理槽を含んでいる。支持フレーム100は、第2衣類処理槽を載置するための下支持フレーム101を含む。下支持フレーム101の上部には上方へ延伸する上支持フレーム102が装着されており、前記第1衣類処理槽が上支持フレーム102内に装着される。支持フレームを互いに独立した上下の支持フレームとすることで、フレーム部分の取り換えやメンテナンスを可能にするとの目的が実現される。また、第1衣類処理槽と第2衣類処理をそれぞれ対応する支持フレーム部分に然るべく装着することで、装置のモジュール化管理が実現される。これにより、同一の流れ生産ラインにおいて、第2衣類処理槽のみを有する装置と、第1及び第2衣類処理槽の双方を有する装置とを生産可能になるため、装置のモジュール化度合が向上し、生産コストが低下する。
【0121】
図7に示すように、本実施例において、下支持フレーム101は、水平に設置される方形ベース3を含んでいる。ベース3の四隅には、上方へ垂直に延伸する縦ビーム1がそれぞれ設けられている。また、中央補強部材4を介して少なくとも一対の隣り合う縦ビーム1を接続固定することで、第2衣類処理槽を装着するためのフレーム構造を規定する。好ましくは、左右両側の隣接する縦ビームの間が、それぞれ左中央補強部材と右中央補強部材を介して固定接続される。より好ましくは、左中央補強部材と右中央補強部材が対称に設けられる。
【0122】
本実施例において、上支持フレーム102は、前側寄りの左右両端に設けられた上方へ垂直に延伸する2本の上縦ビーム5を含む。2本の上縦ビーム5の下端はいずれも下支持フレーム101に固定接続される。また、2本の上縦ビーム5の上部には、後方へ延伸する上補強部材27がそれぞれ接続されている。
【0123】
本実施例において、上支持フレーム102の上縦ビーム5の下端は、下支持フレーム101の中央補強部材4及び/又は縦ビーム1の上端に固定接続される。
【0124】
図8に示すように、本実施例において、上縦ビーム5の下端は中央補強部材4及び/又は縦ビーム1の上端に然るべく密接し、釘により固定接続される。好ましくは、上縦ビーム5の下端の外側は中央補強部材4の内側に然るべく密着し、且つ、密接箇所に上下に設置される2つのネジを接続することで、上縦ビーム5と中央補強部材4を固定接続する。上縦ビームの下端を中央補強部材に密着させて予め位置決めしたあと、ネジで締結して組み付け及び接続することで、上縦ビームと下支持フレームとの組み付けの安定性及び装着効率が著しく向上する。
【0125】
図9に示すように、本実施例において、上縦ビーム5の上端には後方へ水平に屈曲するフランジ50が設けられている。上補強部材27の端部は、フランジ50の上側に然るべく密着して載置されるとともに、ネジにより固定接続される。好ましくは、上縦ビーム5は、横断面が「L」型をなす2つの帯状の側板から構成されている。2つの帯状の側板とは、それぞれ、支持フレーム100の前側に対し平行又は重なり合うように設置される前部側板51と、支持フレーム100の側部に対し平行又は重なり合うように設置される側部側板52である。前部側板51の上端には水平に延伸する開口が設けられており、側部側板52の上端には水平に延伸する折れ線が設けられている。前記折れ線と開口は面一に設けられ、上縦ビーム5の上端が折れ線周りに後方へ90度屈曲することで、上縦ビームの屈曲部がフランジ50を構成する。
【0126】
本実施例において、前記フランジ50は、上縦ビーム5の前部側板の上端から後方へ水平に屈曲する水平フランジ53と、水平フランジの側部から下方へ垂直に屈曲する垂直フランジ54を含む。前記垂直フランジ54は、上縦ビーム5の側部側板52に然るべく密着するように設置され、且つリベット接合により固定される。また、上補強部材27の端部は水平フランジ53の上側に載置され、ネジで接続される。好ましくは、水平フランジ53の後方への延伸長さは、上縦ビーム5の側部側板52の水平幅よりも大きい。これにより、水平フランジ53の端部が上縦ビーム5から突出するよう設けられて、上補強部材27の載置及び密着に供される。
【0127】
本実施例において、上補強部材27は断面が「L」をなす帯状構造であり、上補強部材27の両側の内壁が、それぞれ水平フランジ53の上側及び垂直フランジ54の外側に然るべく位置規制されるよう接触する。上補強部材を対応するフランジに然るべく密着させて設置することで、上補強部材の組み付け支持点が強化されるため、装置全体の安定度合が著しく向上する。
【0128】
本実施例において、下支持フレーム101の後側には中央後方補強部材8が更に設けられている。中央後方補強部材8は水平に延伸しており、両端がそれぞれ後側の2本の縦ビーム1の上部に固定接続される。
【0129】
本実施例において、2つの上補強部材27の後端は、それぞれ第1衣類処理槽の装着プレート28に接続され、後固定プレートの下端が下支持フレームに固定接続される。上記のように設置することで、上部の乾燥機能のみを有する第1衣類処理槽を上支持フレーム内に然るべく装着し、本体上部の後側の密封固定を保証する。これにより、第1衣類処理槽の後固定プレートが、接続補強部材としての機能と、構成要素の支持フレームとしての機能を兼ね備えることになる。
【0130】
上記実施例の実施方案は、更なる組み合わせ又は置き換えが可能である。また、実施例は本発明の好ましい実施例について述べたものにすぎず、本発明の構想及び範囲を限定するものではない。本発明の設計及び思想を逸脱しないことを前提に、当業者が本発明の技術方案について実施する各種の変形及び改良は、いずれも本発明の保護の範囲に属する。
図1
図2
【図 】
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12