(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-08
(45)【発行日】2023-06-16
(54)【発明の名称】高出力マイクロビームフォーマ超音波トランスデューサプローブ
(51)【国際特許分類】
A61B 8/00 20060101AFI20230609BHJP
H04R 1/40 20060101ALI20230609BHJP
H04R 1/34 20060101ALI20230609BHJP
【FI】
A61B8/00
H04R1/40 330
H04R1/34 330A
(21)【出願番号】P 2020555305
(86)(22)【出願日】2018-12-26
(86)【国際出願番号】 EP2018086873
(87)【国際公開番号】W WO2019134878
(87)【国際公開日】2019-07-11
【審査請求日】2021-12-22
(32)【優先日】2018-01-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】弁理士法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ロビンソン アンドリュー リー
(72)【発明者】
【氏名】ワン ハイフェン
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0204582(US,A1)
【文献】特開2008-068017(JP,A)
【文献】特表2008-520316(JP,A)
【文献】国際公開第2010/053008(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0203374(US,A1)
【文献】特開2016-064074(JP,A)
【文献】特開2000-152930(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0146695(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
H04R 1/00 - 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信パワーを増加させる駆動電流で動作する超音波デバイスであって、
トランスデューサアレイと、
前記超音波デバイス内に配置され、超音波送信中に、
前記トランスデューサアレイの素子を作動させるように駆動電流を提供する複数の
電流駆動増幅器を含むマイクロビームフォーマ集積回路
と、を含み、
前記トランスデューサアレイは、前記駆動電流によって作動されるトランスデューサ素子を含み、
前記トランスデューサアレイの少なくとも1つのトランスデューサ素子は、(1)前記マイクロビームフォーマ集積回路の
電流駆動増幅器に、電気的に並列に結合され、(2)超音波送信のために、機械的に直列に結合される複数の圧電層を含み、
前記トランスデューサアレイの送信パワーは、前記駆動電流を増加させることによって増加される、超音波デバイス。
【請求項2】
前記トランスデューサ素子は、1Dアレイとして配置される、請求項1に記載の超音波デバイス。
【請求項3】
前記トランスデューサ素子は、2Dアレイとして配置される、請求項1に記載の超音波デバイス。
【請求項4】
前記トランスデューサ素子の前記複数の圧電層は、超音波送信の方向において機械的に直列に結合される、請求項1に記載の超音波デバイス。
【請求項5】
前記少なくとも1つのトランスデューサ素子は、前記複数の圧電層の各圧電層の1つの側に結合される第1の電極と、前記複数の圧電層の各圧電層の別の側に結合される第2の電極と、を含む、請求項4に記載の超音波デバイス。
【請求項6】
前記複数の圧電層の数は、2であり、前記第1の電極は、上部圧電層の第1の側及び下部圧電層の第1の側と接触する金属化コーティングを含み、前記第2の電極は、前記上部圧電層の第2の側及び前記下部圧電層の第2の側と接触する金属化コーティングを含む、請求項5に記載の超音波デバイス。
【請求項7】
前記マイクロビームフォーマ集積回路の
電流駆動増幅器は、前記第1の電極に結合され、前記第2の電極は接地される、請求項6に記載の超音波デバイス。
【請求項8】
前記上部圧電層の前記第1の側における前記金属化コーティングは、前記下部圧電層の前記第1の側における前記金属化コーティングに接合される、請求項6に記載の超音波デバイス。
【請求項9】
前記第1の電極及び前記第2の電極は、それぞれ、圧電層の周りの連続金属化層を更に含み、前記連続金属化層は、前記電極を電気的に分離するための分離カットを含む、請求項6に記載の超音波デバイス。
【請求項10】
前記マイクロビームフォーマ集積回路は、前記トランスデューサアレイの各トランスデューサ素子に結合される受信回路を含む、請求項1に記載の超音波デバイス。
【請求項11】
前記超音波デバイスはプリント回路基板を含み、前記マイクロビームフォーマ集積回路は、前記プリント回路基板上に配置されるASICを含む、請求項1に記載の超音波デバイス。
【請求項12】
前記マイクロビームフォーマ集積回路を前記トランスデューサアレイの前記トランスデューサ素子に電気的に結合するフレックス回路を更に含む、請求項11に記載の超音波デバイス。
【請求項13】
前記トランスデューサアレイの第1の側に配置される音響バッキングブロックを更に含む、請求項12に記載の超音波デバイス。
【請求項14】
前記トランスデューサアレイの第2の側に配置される音響レンズを更に含む、請求項13に記載の超音波デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断撮像システムに関し、具体的には診断撮像用のマイクロビームフォーマトランスデューサプローブに関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断撮像システムは、特定の撮像手順用に作られた様々な種類の超音波プローブと共に動作する。例えば腹部深部走査用の産科用プローブは、通常、比較的低い周波数のトランスデューサを使用する。これは、低周波超音波は、高周波の深度依存減衰によって画像が診断に適さなくなる前に、体の奥深くまで浸透するからである。しかし、浅い解剖学的構造の表層的撮像のように、浸透深度が重要な考慮事項ではない場合は、高周波トランスデューサが一般的に好まれる。これは、高周波エコー信号が、より細かい解剖学的構造のより優れた画像解像度をもたらすからである。
【0003】
アレイプローブによって送受信される超音波ビームは、ビームフォーマによってステアリング及びフォーカスされる。ビームフォーマは、送信中にわずかに異なる時間でアレイの様々な素子にエネルギーを与え、送信に応答してアレイの素子によって受信された信号を遅延させて合計する。従来では、ビームフォーマは、その各チャネルがアレイの素子に接続された状態で、プローブが接続されている超音波システム内に収容される。しかし、今日のトランスデューサプローブの多くは、システムビームフォーマのチャネル数を超える素子数を有する。このジレンマに対処するために、送信信号ですべてのアレイ素子を駆動することができ、また、少なくとも部分ビーム形成を行う集積回路マイクロビームフォーマをプローブにおいて使用し、部分和の信号の最終的なビーム形成をシステムビームフォーマによって行うアプローチが採られている。このアプローチは、チャネル数の制限は克服するが、それ自体の制限、即ち、ビームフォーマのマイクロ回路の送信電圧制限がある。これは、高い送信周波数では通常問題にはならない。というのは、高周波プローブは、必要とする電圧が少ない薄い圧電素子を使用し、また、より表層的な深度において高い周波数が使用されるからである。表層的な深度における浸透深度は、必要とする送信電圧は低い。一方、低周波圧電素子は厚さがあり、より大きい送信電圧を必要とし、産科用撮像の場合のように、より深い浸透深度でよく使用される。従来では、圧電トランスデューサ素子を用いた深部撮像に十分な駆動力を得るには、駆動電圧を増加させていた。しかし、高電圧で動作するマイクロ回路は、所与のレベルの電流駆動を得るには、集積回路内の半導体のより大きい面積で形成されなければならない。したがって、高電圧のために駆動回路の規模が大きくなると、マイクロビームフォーマ回路は、手持ち式トランスデューサプローブ内に収まるには、すぐに大きくなり過ぎる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、プローブ内のマイクロビームフォーマ集積回路コンポーネントのサイズを許容できないほどに増加することなく、マイクロビームフォーマトランスデューサプローブの送信パワーをより大きくできることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の原理によれば、マイクロビームフォーマのサイズが過度に大きくなることなく、高い送信パワーを可能にするマイクロビームフォーマ回路を用いて超音波撮像するデバイスが提供される。これは、駆動電圧ではなく、高出力半導体コンポーネントの駆動電流を増加させることによって行われる。半導体デバイスの最大駆動電流を増加させると、その面積も拡大するが、電圧を用いてパワーを増加させる場合よりも速く拡大しない。より大きい電流を引き込むトランスデューサ素子を作成するために、トランスデューサ素子は、従来の単一の厚い層ではなく、電気的に並列に駆動され、機械的に直列に動作させられる圧電材料の2つ以上の薄層で形成される。各薄層のインピーダンスは、圧電材料の単一の厚い層のインピーダンスよりも低いため、トランスデューサ素子は、電流駆動回路に低い電気的動作インピーダンスを示し、したがって、所与の動作電圧に対して駆動電流(したがって、パワー)を増加させる。送信パワーを増加させるための電流の増加及び低インピーダンストランスデューサ素子の使用の組み合わせにより、マイクロビームフォーマ集積回路を撮像デバイス内に収まるサイズのままにすることができる。
【0006】
撮像デバイスは、通常超音波プローブである。超音波プローブは、通常手持ち式であるが、患者に直接取り付けられてもよい。超音波プローブは、一般にトランスデューサを患者の組織(例えば皮膚)に隣接して配置して超音波を送信し、患者内から超音波データを受信する。なお、本明細書において説明される概念はまた、例えばカテーテル(IVUS、ICE等)、TEEプローブ又はキャビティベース撮像用のプローブ若しくはデバイス(経直腸又は産科用プローブ)である患者に挿入される超音波プローブ又はデバイスにも適応される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、電流駆動回路によって駆動される圧電材料の単一のトランスデューサ素子を示す。
【
図2】
図2は、電気的に並列に駆動されるが、機械的に直列に動作する圧電材料の2つの薄層で形成されるトランスデューサ素子の電気的構成を示す。
【
図3】
図3は、電流駆動半導体コンポーネントによって、機械的に直列に動作させられ、電気的に並列に駆動される2つの薄層から形成されるトランスデューサ素子の好適な構造を示す。
【
図4】
図4は、本発明の2Dアレイ実施態様を示す。
【
図5】
図5は、本発明の原理に従って構成されたアレイプローブ用のトランスデューサスタックを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1を参照すると、圧電トランスデューサ素子10が示されている。トランスデューサ素子は、厚さZを有する。よく知られているように、トランスデューサ素子の厚さ及び形状は、所与の圧電材料について、特定の周波数又は周波数範囲での動作を提供するように選択される。トランスデューサ素子は、当該トランスデューサ素子を有するプローブ内のマイクロビームフォーマの送信増幅器16からの送信パルス又は波形が印加されることによって動作する。送信パルスは、トランスデューサ素子の1つの面にある電極14に印加される。トランスデューサ素子の上部にある別の電極14は、図示する駆動構成では、接地される。送信パルスが下部電極14に印加されると、トランスデューサ素子は、矢印18で示す方向に超音波を送信する。
【0009】
調査対象の体内へのより深い浸透のために高圧超音波が送信されるとする。同じ送信電圧が使用される。トランスデューサ素子への駆動電流が増加されたならば、高圧超音波が同じ電圧で送信される。本発明によれば、電流を増加させる好適なやり方は、マイクロビームフォーマ送信増幅器18によって駆動されるインピーダンスを下げることである。トランスデューサ素子によって示される電気インピーダンスを下げる好適なやり方は、
図2に示すように、電気的に並列に接続された複数の薄いトランスデューサ素子を使用することである。この例では、各素子12の厚さは、Z/2であり、Zがインピーダンス値としても使用される場合、2つの並列インピーダンスによって示されるインピーダンスは、Z/4である。並列電気接続において、電流駆動増幅器18は、各トランスデューサ素子12の下部電極14に送信信号を印加するように接続され、各トランスデューサ素子の上部電極は接地される。2つのトランスデューサ素子12は、直列で共に動作するように機械的に配置され、放出される超音波は、方向18にある。
【0010】
図3に、2つのトランスデューサ素子層12を機械的に配置して直列に共に動作するようにする好適なやり方を示す。各素子層12の4つの面は、金合金といった金属化電極材料でコーティングされている。次に、15に示すように、各素子の上部の材料と下部の材料とに空隙が作成される。空隙は、
図3の15に示すように、電極材料をエッチング又はスクライビングすることによって得られる分離カットによって作成することができる。これにより、空隙15から素子の周囲を部分的に包み込む2つの電気路、即ち、素子の左上部から下部をわたって下部空隙への電気路、素子の上部と右側をわたって下部空隙への電気路が残される。次に、2つの素子層12は、
図3に示すように、空隙が素子の接触側で位置合わせされた状態で、接着結合等によって接合される。これにより、2つの電極、即ち、トランスデューサ素子の左側にあり、圧電層間の長さの大部分に延在する電極14aと、トランスデューサ素子の上面及び底面の大部分と右側にある電極14bとが作成される。電流駆動増幅器18は、電極14aに駆動信号を印加し、電極14bは接地される。2つのトランスデューサ素子層12は、電気的に並列に駆動され、機械的に結合されて単一のトランスデューサ素子として直列に動作することが分かる。完全を期すために、
図3の左側に、送受信スイッチ20及び受信前置増幅器22を含む、この素子のマイクロビームフォーマの受信回路を示す。
【0011】
典型的なトランスデューサアレイでは、2つの素子層12は、
図3に示すように結合される場合、トランスデューサアレイの1つの素子を構成する。1次元(1D)アレイのアジマス方向は、図の紙面に向かったり出たりする方向であり、各素子は、ダイシングカットで区切られて、アジマス方向に並んで配置される。素子はまた、
図4に示すように、2次元(2D)アレイ構成に配置することもできる。
図4は、2Dアレイ30の上部の平面図である。アジマス(Az)方向に延在する素子の中央列33の側面に、素子列32及び素子列34の2列がエレベーション(El)方向に位置する。中央列33の素子を個別に動作して(リーダーに向かって)上方にステアリングされフォーカスされた超音波ビームを送信する。この例におけるエレベーション方向の列32及び34は一緒に動作させられる。対向する素子の対が、電流駆動増幅器18によって駆動される。列32、34の動作時間を制御することにより、送信ビームを所望の焦点深度のエレベーションにフォーカスさせることができる。2Dアレイ30は、2Dアレイ30を有するトランスデューサプローブ内にあるマイクロビームフォーマの電流駆動増幅器18によって駆動される数十又は数百のトランスデューサ素子を含む。
【0012】
図5は、本発明のトランスデューサアレイ及びマイクロビームフォーマ構成を含むトランスデューサスタック100を示す。トランスデューサスタック100をプローブケーブルが取り付けられたプローブケース内に封入して完全なトランスデューサプローブが形成される。アレイの各トランスデューサ素子は、
図3に関連して示し説明したように、接合されて、電極14a及び14bを有する2つの圧電層12を含む。このトランスデューサアレイのアジマス方向は、図の紙面に向かったり出たりする方向である。当技術分野において知られているように、1つ以上の音響整合層(図示せず)がトランスデューサアレイ上に配置される。音響レンズ50が、トランスデューサアレイ及びその整合層を覆う。トランスデューサアレイの下に、音響バッキングブロック48が配置される。トランスデューサアレイは、各トランスデューサ素子の電極14a、14bがフレックス回路42の導電性トレースに電気的に結合された状態でフレックス回路42に取り付けられる。この例では、電極のフレックス回路トレースへの電気的結合は、40で示すはんだボールによって達成される。フレックス回路42の端部は、プリント回路基板(PCB)44a及び44bに電気的に結合される。マイクロビームフォーマASIC46a及び46bが、PCB44a、44bに取り付けられ、フレックス回路を介してトランスデューサアレイと電気的に連結する。マイクロビームフォーマASIC46a及び46bは、トランスデューサアレイの各素子の電流駆動増幅器及び受信回路を含む。電圧の増加ではなく電流の増加を使用して、アレイの送信パワーを増加させるため、電流駆動コンポーネントが占めるASIC46a、46bの面積は増加するが、電圧の増加の場合ほどではなく、マイクロビームフォーマASIC及びトランスデューサスタックが、典型的なプローブケースの寸法内に収まることが可能になる。
【0013】
図5には、一端がPCB44a及び44bに結合され、プローブケースから超音波システムコネクタ端まで延在するプローブケーブルは図示されていない。
【0014】
なお、本発明の超音波プローブ構成との使用に適した超音波システムは、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせで実施することができる。超音波システムの様々な実施形態及び/又はコンポーネントは、1つ以上のコンピュータ又はマイクロプロセッサの一部として実施することができる。コンピュータ又はプロセッサは、コンピューティングデバイス、入力デバイス、表示ユニット及び例えばインターネットにアクセスするためのインターフェースを含む。コンピュータ又はプロセッサは、マイクロプロセッサを含む。マイクロプロセッサは、例えばPACSシステム又は高周波画像及び低周波画像をインポートするためのデータネットワークにアクセスするための通信バスに接続される。コンピュータ又はプロセッサはまた、メモリを含む。メモリデバイスは、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び読み取り専用メモリ(ROM)を含む。コンピュータ又はプロセッサは更に、ハードディスクドライブや、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、光学ディスクドライブ、ソリッドステートサムドライブ等といったリムーバブルストレージドライブであってよいストレージデバイスを含む。ストレージデバイスはまた、コンピュータ又はプロセッサにコンピュータプログラム又は他の命令をロードするための他の同様の手段であってもよい。
【0015】
本明細書において使用する場合、「コンピュータ」、「モジュール」、「プロセッサ」又は「ワークステーション」との用語には、マイクロコントローラ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理回路及び本明細書に説明される機能を実行可能な任意の他の回路又はプロセッサを使用するシステムを含む任意のプロセッサベース又はマイクロプロセッサベースのシステムを含む。上記例は単なる例示であり、したがって、これらの用語の定義及び/又は意味を決して限定するものではない。
【0016】
コンピュータ又はプロセッサは、入力データを処理するために、1つ以上のストレージ素子に格納されている命令セットを実行する。ストレージ素子はまた、所望通りに又は必要に応じてデータ又は他の情報を格納することもできる。ストレージ素子は、情報源又は処理マシン内の物理メモリ素子の形であってもよい。
【0017】
上述したような超音波画像の取得、処理及び送信を制御する命令を含む超音波システムの命令のセットは、本発明の様々な実施形態の方法及びプロセスといった特定の動作を行うように、処理マシンとしてのコンピュータ又はプロセッサに命令する様々なコマンドを含む。命令のセットは、ソフトウェアプログラムの形式であってよい。ソフトウェアは、システムソフトウェア又はアプリケーションソフトウェアといった様々な形であってよく、また、有形及び非一時的コンピュータ可読媒体として具現化されてよい。更に、ソフトウェアは、ニューラルネットワークモデルモジュールといった別個のプログラム又はモジュールの集合、より大きなプログラム内のプログラムモジュール又はプログラムモジュールの一部の形であってもよい。ソフトウェアはまた、オブジェクト指向プログラミングの形のモジュラープログラミングを含む。処理マシンによる入力データの処理は、オペレータのコマンドに応答するものであっても、前の処理の結果に応答するものであっても、別の処理マシンによる要求に応答するものであってもよい。
【0018】
更に、以下の請求項の限定は、ミーンズプラスファンクション形式で書かれておらず、当該請求項の限定が更なる構造のない機能の記述が続く「means for」との語句を明示的に使用していない限り、米国特許法第112条第6段落に基づいて解釈されることを意図していない。