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特許7292372廃水汚泥の含水量を低減する方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-08
(45)【発行日】2023-06-16
(54)【発明の名称】廃水汚泥の含水量を低減する方法および装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 21/02 20060101AFI20230609BHJP
   B01D 21/24 20060101ALI20230609BHJP
   B01D 21/30 20060101ALI20230609BHJP
   C02F 11/12 20190101ALI20230609BHJP
【FI】
B01D21/02 Z ZAB
B01D21/24 D
B01D21/24 H
B01D21/30 G
B01D21/30 J
C02F11/12
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021503133
(86)(22)【出願日】2019-10-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-02
(86)【国際出願番号】 EP2019077422
(87)【国際公開番号】W WO2020088904
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2022-08-22
(31)【優先権主張番号】1817632.1
(32)【優先日】2018-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】514205757
【氏名又は名称】シーディーイー アジア リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CDE Asia Limited
【住所又は居所原語表記】Ecospace Business Park Block 4A Floor 6,AA II,Newtown Kolkata West Bengal 700156,India
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】コンヴェリー,アンソニー
【審査官】松本 要
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107362591(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第102319525(CN,A)
【文献】特開昭56-115695(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0073232(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0020860(US,A1)
【文献】特開平06-304420(JP,A)
【文献】特開昭57-042309(JP,A)
【文献】特開2016-150416(JP,A)
【文献】特開2006-334524(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 21/00-21/34
C02F 11/00-11/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃水汚泥を受ける円柱と、
前記円柱の下端の出口と、
前記円柱の前記出口を閉じる第1のクロージャと、
前記第1のクロージャの上方に配置された第2のクロージャと、
前記第1のクロージャおよび前記第2のクロージャの開閉を制御するコントローラであって、前記コントローラは、前記円柱の前記下端からある量の沈澱した微粒子を周期的に排出するために前記第1のクロージャを開閉するように、および前記第2のクロージャの下方の沈澱した微粒子が前記円柱の前記下端から排出される間に、前記円柱内の廃水汚泥を前記第2のクロージャの上方に保持するために前記第1のクロージャを開く前または開く時に、前記第2のクロージャを閉じるように、適合される、コントローラと、
前記円柱の上端からオーバーフローする水を受けるように適合された水出口と
を含
多孔質バリアが、前記円柱の下端を選択的に閉じるために設けられ、前記多孔質バリアは、前記円柱内に沈澱した微粒子を保持しながら前記多孔質バリアを介して前記円柱の下端から水を排出する圧力低下手段と通じていることを特徴とする、
廃水汚泥の含水量を低減する装置。
【請求項2】
前記第1のクロージャは、仕切弁を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第2のクロージャは、仕切弁を含む、請求項に記載の装置。
【請求項4】
前記円柱内の沈澱した微粒子のレベルを判定するセンサ手段をさらに含み、前記コントローラは、前記円柱内の沈澱した微粒子の前記レベルの関数として前記第1のクロージャの開閉を制御するように適合される、請求項1~のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前記コントローラは、沈澱した微粒子の前記レベルが前記円柱内で所定のレベルにあると前記センサ手段が判定する時に、前記円柱の前記下端から沈澱した微粒子を排出すために前記第1のクロージャを開くようにプログラムされる、請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記コントローラは、沈澱した微粒子の前記レベルが前記円柱内で前記所定のレベルにあると前記センサ手段が判定する時に、前記第2のクロージャを閉じるように適合される、請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記所定のレベルは、前記円柱内の前記第2のクロージャの位置またはその上方である、請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記センサ手段は、前記円柱内の光透過を検出する光学センサまたは複数の光学センサと、前記円柱内の所定の高さに配置されたパドルまたは類似する攪拌手段に印加されるトルクを判定する手段と、前記円柱の下端内の沈澱した微粒子の重量を判定する手段とのうちの1つまたは複数を含む、請求項のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
前記水出口は、前記円柱の上端の周辺堰と通じている、請求項1~のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
前記出口は、前記円柱の上端の周囲に延びる周辺水収集室内に設けられる、請求項に記載の装置。
【請求項11】
入口パイプは、前記円柱内に廃水汚泥を配送するために前記円柱の上端に下向きに延びる、請求項1~10のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
前記入口パイプは、前記円柱内に同心円に配置される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記円柱は、筒状パイプによって画定される、請求項1~12のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
前記筒状パイプは、その長さに沿って一定の直径および/または横断面積を有する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記円柱は、支持フレーム上に垂直にまたは実質的に垂直に取り付けられる、請求項1~14のいずれかに記載の装置。
【請求項16】
前記コントローラは、前記第2のクロージャの下方の前記円柱内に配置された沈澱した微粒子の含水量を低減し、前記円柱からの前記沈澱した微粒子の排出を可能にするために前記円柱の前記下端から離れて前記多孔質バリアをその後に変位させるために、前記第2のクロージャが閉じられ、前記第1のクロージャが開かれる時に、前記円柱の前記下端に対する位置に前記多孔質バリアを移し、前記円柱内の沈澱した微粒子を保持するように適合される、請求項に記載の装置。
【請求項17】
前記多孔質バリアは、前記円柱の前記下端から排出される沈澱した微粒子を受け、運ぶように適合されたエンドレス・ベルト・コンベヤのベルトによって画定される、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
円柱の下端の出口および前記円柱の前記出口を閉じる第1のクロージャを有する前記円に廃水汚泥を配送するステップと、
微粒子が前記円柱の下端に沈澱することを可能にするステップと、
前記円柱の上端からオーバーフローする水を集めながら前記円柱の前記下端からある量の沈澱した微粒子を排出するために前記第1のクロージャを周期的に開くステップ
沈澱した微粒子が前記円柱から排出される間に前記円柱内の廃水汚泥を第2のクロージャの上方に保持するために前記第1のクロージャを開く時または開く前に、前記円柱内の前記第1のクロージャの上方に配置された前記第2のクロージャを閉じるステップと、
前記沈澱した微粒子を前記円柱の前記下端から排出する前に、前記沈澱した微粒子の含水量を低減するために、多孔質バリアを介して前記沈澱した微粒子から水を排出する圧力低下手段と通じている前記多孔質バリアを用いて前記円柱の下端を閉じるステップと、
を含む、廃水汚泥の含水量を低減するための方法。
【請求項19】
センサ手段が、前記沈澱した微粒子が前記円柱内で所定のレベルに達したと判定する時に、前記第1のクロージャは、前記円柱の前記下端からある量の沈澱した微粒子を排出するために開かれる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記センサ手段が、前記沈澱した微粒子が前記円柱内で所定のレベルに達したと判定する時に、前記第2のクロージャは、廃水汚泥を前記円柱内に保持するために閉じられ、前記第1のクロージャは、前記円柱の前記下端からある量の沈澱した微粒子を排出するために開かれる、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記所定のレベルは、前記第2のクロージャのレベルまたはその上方である、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃水汚泥の含水量を低減する方法および装置に関し、具体的には、水のリサイクルを可能にするために沈澱槽または濃縮槽からの汚泥の含水量を低減する方法および装置に関する。用語廃水汚泥は、本明細書では、沈泥または他の微細汚染物質などの相対的に高い比率の微細懸濁物を含む廃水を記述するのに使用される。
【背景技術】
【0002】
浮遊状態の混入された固体不純物および汚染物質を含む廃水流は、多数の採石プロセス、採鉱プロセス、化学プロセス、および産業プロセスから作られる。特に水不足をこうむりやすい地域で、そのような水を再利用することが、しばしば望ましい。
【0003】
廃水を再利用できるようになる前に、固体不純物および汚染物質(「微粒子」と称する)を水から除去しなければならず、この微粒子は、通常、様々な処理工程からの汚泥の形である。
【0004】
扱いが特に困難な廃水源は、液体遠心分離器からのオーバーフローであり、これは、大量の水を含むと同時に、その中に懸濁した非常に微細な固体粒子をも含む。水は、沈澱槽または濃縮槽の使用によってそのような材料からリサイクルされ、これらの槽では、固体は、通常は凝集剤の使用を介して、汚泥としてタンクの底に集まる。沈澱槽または濃縮槽の底からの汚泥は、通常、フィルタ・プレスまたはベルト・プレス内に微粒子を保持しながら水を絞り出すために材料をプレスすることによって脱水される。しかし、汚泥内に含まれる非常に微細な固体物質は、そのようなろ過材をすばやくブロックする傾向がある。さらに、そのようなベルト・フィルタまたはフィルタ・プレスは、動作が高価であり、高いエネルギ消費を有する傾向がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明によれば、廃水汚泥を受ける円柱と、円柱の下端の出口と、円柱の出口を閉じる第1のクロージャと、クロージャの開閉を制御するコントローラであって、コントローラは、円柱の下端からある量の沈澱した微粒子を周期的に排出するために第1のクロージャを開閉するように適合される、コントローラと、円柱の上端からオーバーフローする水を受けるように適合された水出口とを含む、廃水汚泥の含水量を低減する装置が提供される場合。
【0006】
この装置は、第1のクロージャの上方に配置された第2のクロージャをさらに含むことができ、前記コントローラは、第2のクロージャの下方の沈澱した微粒子が円柱の下端から排出される間に、円柱内の廃水汚泥を第2のクロージャの上方に保持するために第1のクロージャを開く前または開く時に、第2のクロージャを閉じるように適合される。
【0007】
好ましくは、第1および/または第2のクロージャは、仕切弁を含む。
【0008】
この装置は、円柱内の沈澱した微粒子のレベルを判定するセンサ手段をさらに含むことができ、前記コントローラは、円柱内の沈澱した微粒子のレベルの関数として第1のクロージャの開閉を制御するように適合される。コントローラは、沈澱した微粒子のレベルが円柱内で所定のレベルにあるとセンサ手段が判定する時に、円柱の下端から沈澱した微粒子を排出すために第1のクロージャを開くようにプログラムされ得る。
【0009】
一実施形態では、コントローラは、沈澱した微粒子のレベルが円柱内で前記所定のレベルにあるとセンサ手段が判定する時に、第2のクロージャを閉じるように適合され得る。前記所定のレベルは、好ましくは、円柱内の第2のクロージャの位置またはその上方である。
【0010】
センサ手段は、円柱内の光透過を検出する光学センサまたは複数の光学センサと、円柱内の所定の高さに配置されたパドルまたは類似する攪拌手段に印加されるトルクを判定する手段と、円柱の下端内の沈澱した微粒子の重量を判定する手段とのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0011】
水出口は、円柱の上端の周辺堰と通じているものとすることができる。水出口は、円柱の上端の周囲に延びる周辺水収集室内に設けられ得る。
【0012】
一実施形態では、入口パイプは、減らされた乱流を伴って円柱内に廃水汚泥を配送し、懸濁物が水出口から流れるのを防ぐために円柱の上端に下向きに延びることができる。入口パイプは、円柱内に同心円に配置され得る。
【0013】
好ましくは、円柱は、好ましくはその長さに沿って一定の直径および/または横断面積を有する筒状パイプによって画定される。
【0014】
一実施形態では、円柱は、支持フレーム上に実質的に垂直に取り付けられ得る。
【0015】
多孔質バリアは、円柱の下端を選択的に閉じるために設けられ得、前記多孔質バリアは、円柱内に沈澱した微粒子を保持しながら多孔質バリアを介して円柱の下端から水を排出する圧力低下手段と通じている。コントローラは、第2のクロージャの下方の円柱内に配置された沈澱した微粒子の含水量を低減し、円柱からの沈澱した微粒子の排出を可能にするために円柱の下端から離れて多孔質バリアをその後に変位させるために、第2のクロージャが閉じられ、第1のクロージャが開かれる時に、円柱の下端に対する位置に多孔質バリアを移し、円柱内の沈澱した微粒子を保持するように適合され得る。一実施形態では、多孔質バリアは、円柱の下端から排出される沈澱した微粒子を受け、運ぶように適合されたエンドレス・ベルト・コンベヤのベルトによって画定され得る。
【0016】
本発明のさらなる態様によれば、円柱の下端の出口および円柱の出口を閉じる第1のクロージャを有する円筒に廃水汚泥を配送することと、微粒子が円柱の下端に沈澱することを可能にすることと、円柱の上端からオーバーフローする水を集めながら円柱の下端からある量の沈澱した微粒子を排出するために第1のクロージャを周期的に開くこととを含む、廃水汚泥の含水量を低減するための の方法が提供される。
【0017】
この方法は、沈澱した微粒子が円柱から排出される間に円柱内の廃水汚泥を第2のクロージャの上方に保持するために第1のクロージャを開く時または開く前に、円柱内の第1のクロージャの上方に配置された第2のクロージャを閉じるステップをさらに含むことができる。
【0018】
この方法は、前記沈澱した微粒子を円柱の下端から排出する前に、沈澱した微粒子の含水量を低減するために、多孔質バリアを介して前記沈澱した微粒子から水を排出する圧力低下手段と通じている多孔質バリアを用いて円柱の下端を閉じるステップを含むことができる。
【0019】
センサ手段が、沈澱した微粒子が円柱内で所定のレベルに達したと判定する時に、第1のクロージャは、円柱の下端からある量の沈澱した微粒子を排出するために開かれ得る。
【0020】
センサ手段が、沈澱した微粒子が円柱内で所定のレベルに達したと判定する時に、第2のクロージャは、廃水汚泥を円柱内に保持するために閉じられ得、第1のクロージャは、円柱の下端からある量の沈澱した微粒子を排出するために開かれる。
【0021】
好ましくは、前記所定のレベルは、第2のクロージャのレベルまたはその上方である。
【0022】
本発明の実施形態による廃水汚泥の含水量を低減する装置を、例としてのみ、添付図面を参照してこれから説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態による廃水汚泥の含水量を低減する装置を示す透視図である。
図2図1の装置のさらなる透視図である。
図3図1の装置の側面図である。
図4図1の装置の上端の詳細な側面図である。
図5図1の装置の上端の詳細な透視図である。
図6図1の装置の下端の詳細な側面図である。
図7図1の装置の下端の詳細な透視図である。
図8図1の装置の上からの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図面に示された本発明の実施形態による廃水汚泥の含水量を低減する装置は、円柱内の乱流を減らし、懸濁微粒子が円柱の上端から排出されるのを防ぐために円柱2の上端に延びるように同軸に配置された注入管4を介して廃水汚泥を受ける円柱2を画定する垂直に取り付けられた中空パイプを含む(図4参照)。円柱2内の廃水からの懸濁微粒子の沈澱を容易にするために円柱2に入る廃水汚泥の乱流を最小にするために、注入管4の側壁の上側部分の入口8とバッファ・タンク6の下端の出口10とを有するバッファ・タンク6が、注入管4の上方に取り付けられる。シールド12が、乱流をさらに減らすためにバッファ・タンクの入口の上に配置され得る。好ましくは、パイプは、その長さに沿って実質的に一定の直径および/または断面積を有する。
【0025】
円柱の上端は、その上に円柱2からの清浄な水がオーバーフローできる堰14を画定し、そのような水は、円柱2の上端の回りに配置され、好ましくは円柱の上端の上に延びる側壁を有する、周辺水収集室16に集められる。排出口18が、処分またはより好ましくは再利用のために水を除去するために水収集室16の底壁内に設けられる。
【0026】
垂直空間の第1および第2の仕切弁20、22の対が、円柱2の下端に設けられ、各仕切弁20、22は、円柱が弁部材によって実質的に遮られない開位置と、弁部材が円柱をブロックする閉位置との間でスライド可能な弁部材を有する。それぞれのソレノイド・アクチュエータ24、26が、各仕切弁20、22を開き、閉じるために設けられる。
【0027】
第1の仕切弁20は、円柱の下端に隣接して設けられ、閉位置にある時に、廃水汚泥を円柱内に保持し、第1の仕切弁20に対して円柱の下端内に集まるように微粒子が懸濁液から沈澱することを可能にする。第2の仕切弁22は、第1の仕切弁20の上方に配置され、円柱内で第1および第2の仕切弁20,22の間の空間に集められた沈澱した微粒子を排出するために第1の仕切弁20が開かれている間に、円柱2内に廃水汚泥を保持するように閉じることが可能である。円柱の少なくとも下側部分は、集められた固体をそこから排出するのを容易にするために、円柱の下端に向かって増加する直径を有する円錐台状に成形され得る。
【0028】
センサ手段(図面には示さず)を、円柱2内の沈澱した微粒子のレベルを判定するために設けることができる。図示の実施形態では、前記センサは、円柱を通る光透過を測定しまたは検出するように適合された光学センサを含むことができる。透明のビューイング・ウィンドウ28が、光学センサを円柱の外側に配置することを可能にするために円柱2の側壁に設けられることが好ましい。代替案では、円柱の下端内の沈澱した微粒子のレベルを、円柱内に配置された攪拌パドルのトルク要求を関知することによって、または円柱の下端内の集められた微粒子の重量を判定するロード・セルによって監視することができる。
【0029】
コントローラ(図示せず)が、下でより詳細に説明するように、円柱2の下端からある量の沈澱した微粒子を周期的に除去するために仕切弁20、22の動作を制御するために設けられる。
【0030】
一実施形態では、使用中に、廃水汚泥または懸濁微細固体材料を含む他の液体が、バッファ・タンク6および注入管6を介して円柱2に渡される。その時に、相対的に清浄な水が水収集室16に集められ、その後にその排出口18を介して排出されるように円柱2の上端の堰14を越えてオーバーフローする間に、微粒子が懸濁液から沈澱し、閉じられた第1の仕切弁20に対して円柱2の底部に集まることを可能にするために、第2の仕切弁22が開かれ、第1の仕切弁20が閉じられる。
【0031】
センサが、円柱の下端内に集められた固体材料が、好ましくは第2の仕切弁22に近いがその上方の、円柱2内の所定のレベルに達したことを検出する時に、コントローラは、第2の仕切弁22を閉じ、円柱2内の第2の仕切弁22の上方に汚泥を保持し、閉じられた第2の仕切弁22の下方の円柱2内に配置された集められた微粒子を円柱2の下端から排出することを可能にするために第1の仕切弁20を開くようにプログラムされる。少なくとも第1の仕切弁20と第2の仕切弁22との間の円柱2の部分は、前記部分からの沈澱した微粒子の排出を容易にするために、円錐台状の形状(すなわち、上部より下部で幅広い)とすることができる。
【0032】
コンベヤ(図示せず)を、排出された微粒子を受け、除去するために円柱2の下方に位置決めすることができる。代替案では、集められた微粒子を、円柱の下端の下に配置されたホッパまたはビンによって受けることができる。
【0033】
集められた微粒子の排出に十分な所定の時間期間の後に、コントローラは、プロセスがさらなる量の沈澱した微粒子を除去することを繰り返す前に、微粒子のさらなるバッチが閉じられた第1の仕切弁に対して円柱内で沈澱することを可能にするために、第1の仕切弁20をもう一度閉じ、第2の仕切弁22を開く。
【0034】
第1の仕切弁20および第2の仕切弁22による円柱2からの沈澱した微粒子の除去をコントローラが制御することを可能にするために、沈澱した微粒子のレベルが円柱2内で所定のレベルに達した時を判定するためのセンサの使用が説明されるが、沈澱した微粒子の要求されるレベルに円柱2の下端内で達するのに十分と判定される所定の時間期間の後に、仕切弁20、22 および 開かれ、閉じられる、タイマを使用して、センサを使用せずに円柱2からある量の沈澱した微粒子を周期的に排出するように第1の仕切弁20および第2の仕切弁22を動作させるようにコントローラをプログラムできることが認識されている。
【0035】
円柱2から除去される微粒子の含水量をさらに低減するために、たとえば真空ポンプによって真空と通じていることが好ましい多孔質バリアが、第2の仕切弁22が閉じられ、第1の仕切弁20が開かれ、バリアが円柱の下端内に集められた固体を保持するように働く間に多孔質バリアを介して水を排出するように、選択的に円柱2の下端に接するようにされ得ることが認識されている。適切な時間期間の後に、多孔質バリアは、脱水された沈澱した微粒子を円柱の下端から排出することを可能にするために引き抜かれ得る。
【0036】
一実施形態では、多孔質バリアは、円柱の下端に接しておよびこれから離れて垂直に移動可能であるエンドレス・ベルト・コンベヤのベルト材料によって画定され得ることが認識されている。コンベヤが、円柱の下端に接触しないその下側位置に移動される時に、ベルトは、排出された微粒子を円柱から運ぶように働くことができる。沈澱した微粒子から水を引き出すことからベルト材料に印加される吸引力も、円柱の下端からの集められた微粒子の除去を容易にするように働くことができる。
【0037】
本発明を、廃水からの微粒子の除去に関して説明したが、本発明による方法および装置が、たとえば汚染物の廃棄を容易にするために単に液体から汚染物を除去するために液体を再利用しまたはリサイクルすることを可能にするために、廃水に限定されない任意の液体からの懸濁物、具体的には固体汚染物質の除去に同等に適する可能性があることが認識されている。
【0038】
本発明は、本明細書で説明された実施形態に限定されるのではなく、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱せずに補正されまたは変更され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8