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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-08
(45)【発行日】2023-06-16
(54)【発明の名称】太陽エネルギータイル構造
(51)【国際特許分類】
   H02S 30/10 20140101AFI20230609BHJP
   H02S 20/25 20140101ALI20230609BHJP
   E04D 13/18 20180101ALI20230609BHJP
   E04D 3/40 20060101ALI20230609BHJP
   H01L 31/042 20140101ALI20230609BHJP
【FI】
H02S30/10
H02S20/25
E04D13/18 ETD
E04D3/40 V
H01L31/04 500
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021557454
(86)(22)【出願日】2020-05-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-26
(86)【国際出願番号】 CN2020090455
(87)【国際公開番号】W WO2021164141
(87)【国際公開日】2021-08-26
【審査請求日】2021-09-27
(31)【優先権主張番号】202010096794.1
(32)【優先日】2020-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020176797.1
(32)【優先日】2020-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517366220
【氏名又は名称】横店集団東磁股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲盧▼江▲凱▼
(72)【発明者】
【氏名】楼曹▲キン▼
(72)【発明者】
【氏名】李小霞
(72)【発明者】
【氏名】汪▲テイ▼▲テイ▼
【審査官】佐竹 政彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-073498(JP,A)
【文献】特開2017-204920(JP,A)
【文献】特開平07-211932(JP,A)
【文献】特開2019-190269(JP,A)
【文献】特開2007-186856(JP,A)
【文献】特開2001-308360(JP,A)
【文献】特開2020-025086(JP,A)
【文献】特開2019-041090(JP,A)
【文献】特開2014-138068(JP,A)
【文献】特開2009-099883(JP,A)
【文献】特開2000-352154(JP,A)
【文献】特開2003-298099(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108767029(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0302030(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02S 10/00-99/00
H01L 31/04-31/078
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池モジュール(2)およびタイル(1)を含む太陽エネルギータイル構造であって、
前記タイル(1)は、厚さ方向に対向して設けられた第1側面および第2側面を有し、前記第1側面に嵌着溝(11)が設けられ、
前記太陽電池モジュール(2)は、前記嵌着溝(11)内に嵌着され、
前記タイル(1)に前記太陽電池モジュール(2)を前記嵌着溝(11)から離脱させるように設けられた取り外し孔(12)が設けられ、
前記取り外し孔(12)は、前記太陽電池モジュール(2)の幅方向における一端に位置し、
前記太陽電池モジュール(2)は、正極ケーブル(21)および負極ケーブル(22)を有し、前記正極ケーブル(21)および前記負極ケーブル(22)は、前記太陽電池モジュール(2)の長さ方向における同一端に位置する、太陽エネルギータイル構造。
【請求項2】
前記第1側面における前記嵌着溝(11)が設けられていない箇所に、前記タイル(1)を貫通する、締付具によって前記タイル(1)とタイルバー(5)が取り外し可能に接続されるように設けられた取付孔(13)が設けられている、請求項1に記載の太陽エネルギータイル構造。
【請求項3】
前記タイル(1)に突起(14)および凹溝(15)が設けられ、
前記突起(14)は、前記突起(14)と隣り合う前記タイル(1)における前記凹溝(15)と挿着され、前記凹溝(15)は、前記凹溝(15)と隣り合う前記タイル(1)における前記突起(14)と挿着される、請求項1に記載の太陽エネルギータイル構造。
【請求項4】
前記凹溝(15)および前記突起(14)のうちの一方が前記第1側面に設けられ、前記突起(14)および前記凹溝(15)のうちの他方が前記第2側面に設けられている、請求項3に記載の太陽エネルギータイル構造。
【請求項5】
前記太陽電池モジュール(2)は、前記第1側面から前記第2側面に向かった方向に順に積層して設けられた透明ガラス(23)、電池シート群(24)および裏板(25)を含み、
前記電池シート群(24)の厚さ方向における両側面がそれぞれ前記透明ガラス(23)および前記裏板(25)に接着される、請求項1に記載の太陽エネルギータイル構造。
【請求項6】
前記電池シート群(24)は、前記正極ケーブル(21)および前記負極ケーブル(22)を有し、
前記正極ケーブル(21)および前記負極ケーブル(22)は、前記電池シート群(24)の長さ方向における同一端に位置する、請求項5に記載の太陽エネルギータイル構造。
【請求項7】
前記電池シート群(24)には、順に並んだ複数の電池ストリング(20)が含まれ、
前記複数の電池ストリング(20)は、バスバーによって並列接続に設けられている、請求項5に記載の太陽エネルギータイル構造。
【請求項8】
前記裏板(25)の前記電池シート群(24)に向かった一方側に第1黒色めっき層(251)が設けられ、前記裏板(25)の厚さが260μmよりも大きく、
前記電池シート群(24)の前記透明ガラス(23)に向かった一方側に遮蔽バー(3)が設けられ、
前記遮蔽バー(3)の前記透明ガラス(23)に向かった一方側に第2黒色めっき層(31)が形成され、前記遮蔽バー(3)の厚さが133μm±30μmである、請求項5に記載の太陽エネルギータイル構造。
【請求項9】
前記裏板(25)が、ポリフッ化ビニリデン膜-耐高温ポリエステル膜-フッ素皮膜複合板である、請求項8に記載の太陽エネルギータイル構造。
【請求項10】
前記遮蔽バー(3)が、フッ素皮膜-耐高温ポリエステル膜-フッ素皮膜複合板である、請求項8または9に記載の太陽エネルギータイル構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出願日2020年2月17日、出願番号202010096794.1、および出願日2020年2月17日、出願番号202020176797.1の中国特許出願の優先権を主張し、上記出願の全ての内容が引用により本願に援用される。
【0002】
本願は、太陽エネルギーの技術分野に関し、たとえば、太陽エネルギータイル構造に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術では、建築自体の電力資源を生成する能力を向上させるために、通常、屋根または窓において太陽光発電装置が統合される。屋根に設けられた太陽光発電装置については、通常、取付ホルダによって太陽電池モジュールが屋根に取り付けられる。
【0004】
しかしながら、このような形態を用いると、一般的に、屋根の建設が完了してから、取付ホルダによって太陽電池モジュールを屋根に取り付けるため、取付に多くの時間がかかり、取付コストの節約に有利ではない。さらに、太陽電池モジュールの取付過程では屋根のタイルが極めて壊れやすく、取り付けられた太陽電池モジュールが取り外しにくく、メンテナンスの難易度を高くしている。
【発明の概要】
【0005】
本願は、太陽電池モジュールとタイルの統合設置を実現するとともに、着脱利便性および着脱効率を向上させ、取付・メンテナンスコストを低下させることができる太陽エネルギータイル構造を提供する。
【0006】
一実施例によれば、太陽電池モジュールおよびタイルを含む太陽エネルギータイル構造であって、前記タイルは、厚さ方向に対向して設けられた第1側面および第2側面を有し、前記第1側面に嵌着溝が設けられ、前記太陽電池モジュールは、前記嵌着溝に嵌着され、
前記タイルに、前記太陽電池モジュールを前記嵌着溝から離脱させるように設けられた取り外し孔が設けられている、太陽エネルギータイル構造が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本願の実施例に係る太陽エネルギータイル構造の分解図である。
図2】本願の実施例に係る電池ストリングの接続模式図である。
図3】本願の実施例に係る正極ケーブル、負極ケーブルおよびジャンクションボックスの模式図である。
図4】本願の実施例に係るタイルおよびタイルバーの実装模式図である。
図5】本願の実施例に係る太陽電池モジュールの構造模式図である。
図6】本願の実施例に係る第1透明めっき被膜、第2透明めっき被膜および透明ガラスの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1図3に示すように、本実施例は、太陽電池モジュール2およびタイル1を含む太陽電池タイル構造を提供する。本実施例において、図4に示すように、タイル1は、タイルバー5に取り外し可能に接続される。例示的には、タイルバー5は、複数の縦横に交錯している木のバーにより接続して形成される。タイル1に取付孔13が設けられ締付具、たとえば、ネジなどによって取付孔13を通過して木のバーにねじ込むことで、タイル1をタイルバー5に取り外し可能に接続する。
【0009】
上記タイル1は、厚さ方向に対向して設けられた第1側面および第2側面を有し、第1側面に嵌着溝11が設けられている。太陽電池モジュール2は、嵌着溝11内に嵌着される。嵌着溝11の少なくとも1つの側壁と第1側面との接続箇所に、太陽電池モジュール2を嵌着溝11から離脱させるように設けられた取り外し孔12が設けられている。
【0010】
本実施例において、嵌着溝11は、順に接続された第1側壁、第2側壁および第3側壁を有する。そのうち、第1側壁と第3側壁が平行に設けられ、第1側壁と第2側壁が垂直に設けられている。第2側壁と第1側面との接続箇所に取り外し孔12が設けられている。太陽電池モジュール2を取り外す場合、指または取り外しツールを取り外し孔12内に挿入し、第1側面が所在する一方側に向かって太陽電池モジュール2を動かすことにより、太陽電池モジュール2の一端を嵌着溝11から離脱させた後、手動で太陽電池モジュール2を嵌着溝11から取り出せばよい。
【0011】
他の実施例において、タイル1に太陽電池モジュール2の厚さ方向に延びる取り外し孔12が設けられ、取り外し孔12が嵌着溝11の1つの側壁および当該側壁と平行に設けられたタイル1の外壁を貫通してもよい。太陽電池モジュール2を取り外す場合、指または柱状の取り外しツールなどをタイル1の外壁から取り外し孔12内に挿入して、太陽電池モジュール2に当接し、第1側面が所在する一方側に向かって太陽電池モジュール2を動かすことにより、太陽電池モジュール2の一端を嵌着溝11から離脱させた後、手動で太陽電池モジュール2を嵌着溝11から取り出せばよい。
【0012】
本実施例では、タイル1に嵌着溝11を開設し、太陽電池モジュール2を嵌着溝11内に嵌着し、取付形態がシンプルで、太陽電池モジュール2およびタイル1の統合設置を実現することができる。屋根を建てる時に、太陽電池モジュール2をタイル1に取り付けるための取付ホルダを個別に設ける必要がなく、太陽エネルギータイル1をそのまま屋根に取り付けることができ、構造がシンプルで、コストが低い。
【0013】
本実施例では、嵌着溝11の少なくとも1つの側壁と第1側面との接続箇所に取り外し孔12が設けられている。取り外しツールまたは指などの一端を利用して取り外し孔12内に挿入して太陽電池モジュール2に作用することで、太陽電池モジュール2を嵌着溝11から離脱させることができ、取り外しが便利で迅速で、太陽電池モジュール2の交換に便利で、メンテナンスの難易度を低下させることができる。さらに、タイル1に貫通孔を設ける必要がないので、屋根の水漏れを効果的に回避することができる。
【0014】
本実施例において、太陽電池モジュール2がタイル1とタイルバー5との接続に干渉しないように、第1側面における嵌着溝11が設けられていない領域に取付孔13が設けられる。
【0015】
好ましくは、タイル1に突起14および凹溝15が設けられている。突起14は、隣り合うタイル1における凹溝15と挿着されるように設けられる。凹溝15は、隣り合うタイル1における突起14と挿着されるように設けられる。例示的には、凹溝15および突起14のうちの一方がタイル1の第1側面に設けられ、他方が第2側面に設けられる。
【0016】
実際に屋根を建てる過程では複数のタイル1を用いる必要がある。通常、隣り合う2つのタイル1は、部分的に重なり合う形態を用い、突起14と凹溝15とが挿着される形態を用いて隣り合う2つのタイル1同士の接続安定性を向上させる。それと同時に、隣り合う2つの太陽電池モジュール2同士がシームレスに接合されることで、屋根の水漏れを効果的に回避することができる。
【0017】
例示的には、太陽電池モジュール2は、第1側面から第2側面に向かった方向に順に積層して設けられた透明ガラス23、電池シート群24および裏板25を含む。電池シート群24の厚さ方向における2つの側面は、それぞれ、エチレン-酢酸ビニル共重合体で透明ガラス23および裏板25と接着される。透明ガラス23と電池シート群24との間のエチレン-酢酸ビニル共重合体は、第1封止層を形成する。電池シート群24と裏板25との間のエチレン-酢酸ビニル共重合体は、第2封止層を形成する。実際に太陽電池モジュール2を形成する過程で、透明ガラス23、第1封止層、電池シート群24、第2封止層および裏板25を順に積層した後、ラミネートプロセスにより太陽電池モジュール2を形成する。
【0018】
そのうち、裏板25は、ポリフッ化ビニリデン膜-耐高温ポリエステル膜-フッ素皮膜複合板(以下、KPF板という)である。すなわち、裏板25は、順に積層されたポリフッ化ビニリデン膜([Poly(vinylidene fluoride)]、PVDF)、耐高温ポリエステル膜(Polyethylene terephthalate、PET)およびフッ素皮膜を含む。取付時に、フッ素皮膜が太陽電池モジュール2に向かうように設けられる。本実施例において、図5に示すように、裏板25の電池シート群24に向かった一方側に第1黒色めっき層251が設けられていることで、グレア汚染を低下させ、太陽エネルギータイル構造の見栄え効果を向上させることができる。
【0019】
本実施例において、裏板25の太陽電池モジュール2と反対の一方側に、白色のめっき被膜が設けられてもよいし、いずれの処理も施さなくてもよい。上述した2種類の形態を用いることで、太陽エネルギータイル構造全体の見栄え性能を確保しながら、太陽電池モジュール2の放熱効果を向上させることができる。他の実施例において、裏板25の太陽電池モジュール2と反対の一方側に、第1黒色めっき層251が設けられてもよいが、太陽電池モジュール2の放熱効果を低下させてしまう。
【0020】
好ましくは、上記電池シート群24は、複数の順に並んだ電池ストリング20を含む。複数の電池ストリング20は、バスバーによって並列接続される。電池シート群24の透明ガラス23に向かった一方側に、遮蔽バー3が設けられている。遮蔽バー3は、電池シート群24の長さ方向の両端に設けられる。遮蔽バー3は、少なくとも透明ガラス23に向かった一方側に第2黒色めっき層31が設けられている。
【0021】
本実施例において、遮蔽バー3は、フッ素皮膜-耐高温ポリエステル膜-フッ素皮膜複合板(以下、FPF板という)である。すなわち、遮蔽バー3は、順に積層されたフッ素皮膜、PET膜およびフッ素皮膜を含む。遮蔽バー3の透明ガラス23に向かった一方側に形成された第2黒色めっき層31により、グレア汚染をより良く低減させることができる。本実施例は、遮蔽バー3の透明ガラス23に向かった側面以外の他の側面にめっきを行うか否かに対しては限定しない。
【0022】
本実施例において、裏板25がKPF板を用い、遮蔽バー3がFPF板を用いる。一実施例において、裏板25がKPF板である場合、遮蔽バー3はFPF板を用いなくてもよい。遮蔽バー3がFPF板である場合、裏板25は、KPF板を用いなくてもよい。
【0023】
通常、裏板25の厚さは290μm±30μmよりも大きい。遮蔽バー3と裏板25との色差を低減させるために、本実施例において、遮蔽バー3の厚さは133μm±30μmとなる。遮蔽バー3の厚さが薄すぎると、遮蔽バー3と裏板25との間に大きな色差をもたらし、遮蔽バー3の厚さが厚すぎると、太陽電池モジュール2に多くの製造プロセスの問題をもたらし、遮蔽バー3の内部に気泡が存在する可能性がある。
【0024】
本実施例において、複数種の複雑な天気に対応して、電池シート群24を効果的に保護するように、透明ガラス23は、低鉄強化パターンガラスを選択する。好ましくは、透明ガラス23の電池シート群24と反対の一方側に、二層のめっき被膜が設けられている。例えば、図6に示すように、透明ガラス23の電池シート群24と反対の一方側に、順に積層して設けられた第1透明めっき被膜231および第2透明めっき被膜232が形成されている。第1透明めっき被膜231の厚さが85μm~100μm、第2透明めっき被膜232の厚さが75μm~90μmである。
【0025】
本実施例において、第1透明めっき被膜231の厚さが85μm~100μmであり、第2透明めっき被膜232の厚さが75μm~90μmである。一実施例において、第1透明めっき被膜231の厚さが85μm~100μmである場合、第2透明めっき被膜232の厚さが75μm~90μmに設定されなくてもよく、第2透明めっき被膜232の厚さが75μm~90μmである場合、第1透明めっき被膜231の厚さが85μm~100μmに設定されなくてもよい。
【0026】
各々の電池ストリング20は、複数の順に直列接続された電池シート201を含む。異なる型番の電池シート201の色が異なるので、太陽電池モジュール2全体の色を一致させ、見栄え効果を向上させるために、本実施例において、できるだけ色が濃い電池シート201を選択する。例えば、電池シートの専門分野区分におけるD色の電池シートおよびD1色の電池シートを選択することができる。
【0027】
例示的には、図2および図3に示すように、電池シート群24は、正極ケーブル21および負極ケーブル22を含む。正極ケーブル21および負極ケーブル22は、電池シート群24の長さ方向における同一端に位置するので、隣り合う2つの太陽エネルギータイル構造同士の配線に便利である。本実施例において、裏板25の電池シート群24から離れた一方側に、電池シート群24に電気的接続されたジャンクションボックス4が設けられている。ジャンクションボックス4は、上記正極ケーブル21および負極ケーブル22に電気的接続される。ジャンクションボックス4の取付を容易にするために、本実施例において、タイル1のジャンクションボックス4に正対する箇所に取付穴16が設けられている。
【0028】
そのうち、各々の電池ストリング20は、隣接して設けられた2列の電池シート201を含む。同一列の電池シート201の正・負極の分布が同様であり、同一の電池ストリング20の2列の電池シート201の正・負極の分布が逆であることで、2列の電池シート201を直列接続して電池ストリング20を形成し、電池ストリング20の正・負極をジャンクションボックス4に接続した後、ジャンクションボックス4の正・負極をそれぞれ正極ケーブル21および負極ケーブル22に接続する。
【0029】
本願に係る太陽エネルギータイル構造は、タイル1に嵌着溝11を開設し、太陽電池モジュール2を嵌着溝11内に嵌着し、取付形態がシンプルで、太陽電池モジュール2とタイル1の統合設置を実現することができる。屋根を建てる時に、太陽電池モジュール2をタイル1に取り付けるための取付ホルダを個別に設ける必要がなく、当該太陽エネルギータイルをそのまま屋根に取り付けることができ、構造がシンプルで、コストが低い。本願では、タイル1において取り外し孔12が設けられ、取り外しツールまたは指などの一端を利用して取り外し孔12に挿入して太陽電池モジュール2に作用することで、太陽電池モジュール2を嵌着溝11から離脱させることができ、取り外しが便利で迅速で、太陽電池モジュール2の交換に便利で、メンテナンスの難易度を低下させることができる。
【0030】
なお、本願の説明において、「中心」「上」、「下」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「内」、「外」等の用語により指示した方位や位置関係は、図面に示す方位や位置関係に基づくものであり、本願の説明を容易にし、説明を簡略化するためのものにすぎず、言及した装置又は素子は、特定の方位を有し、特定の方位から構成・操作しなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本願を限定するものではないと理解すべきである。また、「第1」、「第2」という用語は、目的を説明するためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示または暗示するものではないと理解すべきである。そのうち、「第1位置」および「第2位置」という用語は、2つの異なる位置を指す。
【0031】
なお、本願の説明において、「取付」、「繋がる」、「接続」という用語は、別途明確に規定・限定されない限り、広義に理解されるべきである。例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、もしくは一体的な接続であってもよく、機械的接続であってもよく、電気的接続であってもよく、直接繋がってもよく、中間媒体を介して間接的に繋がってもよく、2つの素子の内部の連通であってもよい。当業者であれば、本願における上記用語の具体的な意味は、具体的な状況に応じて理解できる。
【符号の説明】
【0032】
1:タイル
11:嵌着溝
12:取り外し孔
13:取付孔
14:突起
15:凹溝
16:取付穴
2:太陽電池モジュール
20:電池ストリング
201:電池シート
21:正極ケーブル
22:負極ケーブル
23:透明ガラス
231:第1透明めっき被膜
232:第2透明めっき被膜
24:電池シート群
25:裏板
251:第1黒色めっき層
3:遮蔽バー
31:第2黒色めっき層
4:ジャンクションボックス
5:タイルバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6