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特許7292452提案装置、提案方法および提案プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-08
(45)【発行日】2023-06-16
(54)【発明の名称】提案装置、提案方法および提案プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0241 20230101AFI20230609BHJP
   G06F 16/9032 20190101ALI20230609BHJP
   G06F 16/9038 20190101ALI20230609BHJP
【FI】
G06Q30/0241
G06F16/9032
G06F16/9038
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022024178
(22)【出願日】2022-02-18
【審査請求日】2022-03-15
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲会▼田 弘臣
(72)【発明者】
【氏名】金子 剛志
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/079849(WO,A1)
【文献】特開2014-081918(JP,A)
【文献】特開2014-006864(JP,A)
【文献】特開2014-154142(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G06F 16/9032
G06F 16/9038
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のコンテンツにおけるクエリ入力時に、入力されたクエリに基づいてクエリ候補を特定する特定部と、
特定した前記クエリ候補をクエリ入力時に表示するとともに、ユーザの操作位置が前記クエリ候補の表示領域に位置している場合に当該クエリ候補で検索した結果の一部を示す結果コンテンツを前記クエリ候補が表示されるクエリ候補領域に重畳表示する表示処理部と、
を備え、
前記表示処理部は、
前記ユーザの操作位置が位置している前記クエリ候補と、前記結果コンテンツとが結びついていることを示す表示態様で当該結果コンテンツを表示するとともに、当該クエリ候補により検索した場合の検索結果として表示される件数を前記結果コンテンツとして表示する
提案装置。
【請求項2】
前記表示処理部は、
前記クエリ候補領域において、前記クエリ候補と重ならない位置に前記結果コンテンツを重畳表示する
請求項1に記載の提案装置。
【請求項3】
前記表示処理部は、
前記クエリ候補で検索したランキング結果の一部を示す前記結果コンテンツを表示する
請求項1または2に記載の提案装置。
【請求項4】
前記表示処理部は、
前記ランキング結果の一部として、ランキング対象の画像を表示する
請求項3に記載の提案装置。
【請求項5】
前記表示処理部は、
前記ランキング結果の一部のうち、いずれかのランキングが選択された場合、選択された前記ランキングのコンテンツを表示する
請求項3または4に記載の提案装置。
【請求項6】
前記クエリを入力したユーザのユーザ情報に基づいて、前記クエリ候補で検索した結果の中から、前記結果コンテンツの対象を抽出する抽出部をさらに備える
請求項1~5のいずれか1つに記載の提案装置。
【請求項7】
前記表示処理部は、
前記入力されたクエリとの関連度が閾値以上の前記クエリ候補の前記結果コンテンツを表示する
請求項1~6のいずれか1つに記載の提案装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する提案方法であって、
所定のコンテンツにおけるクエリ入力時に、入力されたクエリに基づいてクエリ候補を特定する特定工程と、
特定した前記クエリ候補をクエリ入力時に表示するとともに、ユーザの操作位置が前記クエリ候補の表示領域に位置している場合に当該クエリ候補で検索した結果の一部を示す結果コンテンツを前記クエリ候補が表示されるクエリ候補領域に重畳表示する表示処理工程と、
を含み、
前記表示処理工程は、
前記ユーザの操作位置が位置している前記クエリ候補と、前記結果コンテンツとが結びついていることを示す表示態様で当該結果コンテンツを表示するとともに、当該クエリ候補により検索した場合の検索結果として表示される件数を前記結果コンテンツとして表示する
提案方法。
【請求項9】
所定のコンテンツにおけるクエリ入力時に、入力されたクエリに基づいてクエリ候補を特定する特定手順と、
特定した前記クエリ候補をクエリ入力時に表示するとともに、ユーザの操作位置が前記クエリ候補の表示領域に位置している場合に当該クエリ候補で検索した結果の一部を示す結果コンテンツを前記クエリ候補が表示されるクエリ候補領域に重畳表示する表示処理手順と、
をコンピュータに実行させ、
前記表示処理手順は、
前記ユーザの操作位置が位置している前記クエリ候補と、前記結果コンテンツとが結びついていることを示す表示態様で当該結果コンテンツを表示するとともに、当該クエリ候補により検索した場合の検索結果として表示される件数を前記結果コンテンツとして表示する
提案プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提案装置、提案方法および提案プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、検索サービス等のように、検索用のクエリを入力することで、クエリに応じた検索結果等のコンテンツを提供する技術がある。この種の技術では、所望の検索結果を得やすくするため、入力したクエリに基づき予測したクエリ候補を表示する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-129192号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術は、クエリ候補を予測して表示しているに過ぎず、ユーザに対してより質の高いサービスを提供する点で改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、良質なサービスを提供することができる提案装置、提案方法および提案プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る提案装置は、特定部と、表示処理部とを備える。前記特定部は、所定のコンテンツにおけるクエリ入力時に、入力されたクエリに基づいてクエリ候補を特定する。前記表示処理部は、特定した前記クエリ候補をクエリ入力時に表示するとともに、前記クエリ候補で検索した結果の一部を示す結果コンテンツを表示する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、良質なサービスを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る提案装置が実行する処理を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る提案システムの構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る提案装置の構成例を示す図である。
図4図4は、ユーザ情報の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る提案装置が実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。
図6図6は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る提案装置、提案方法および提案プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る提案装置、提案方法および提案プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
まず、図1を用いて、実施形態に係る提案装置が実行する処理について説明する。図1は、実施形態に係る提案装置が実行する処理を示す図である。なお、図1では、実施形態に係る提案装置1を含む提案システムSの動作例を示している。図1に示すように、実施形態に係る提案システムSは、提案装置1と、ユーザ端末100とを含む。
【0011】
図1では、ユーザがユーザ端末100を介してクエリ入力の可能なコンテンツを利用している例を示している。クエリ入力の可能なコンテンツは、例えば、検索サービスや、ショッピングサービス等である。
【0012】
実施形態に係る提案装置1は、提案方法を実行することで、ユーザに対して良質なコンテンツを提供する。具体的には、実施形態に係る提案方法では、所定のコンテンツにおけるクエリ入力時に、入力されたクエリに基づいてクエリ候補を特定し、特定したクエリ候補とともに、クエリ候補で検索した結果の一部を示す結果コンテンツをユーザ端末100に表示する。
【0013】
以下、図1を用いて、実施形態に係る提案方法を実行することで行われる提案装置1の処理例について詳細に説明する。
【0014】
まず、実施形態に係る提案装置1は、ユーザ端末100においてユーザが入力中のクエリを取得する(ステップS1)。図1に示す例では、入力されたクエリは、ユーザ端末100の画面に含まれるクエリ入力領域110に表示される。なお、図1では、「ワンピース」というテキストのクエリが入力された例を示している。
【0015】
つづいて、提案装置1は、入力されたクエリに基づいてクエリ候補を特定する(ステップS2)。具体的には、提案装置1は、入力されたクエリ「ワンピース」と関連度が高い複数のクエリ候補を特定する。図1では、提案装置1は、特定した複数のクエリ候補を、クエリ入力領域110に隣接するクエリ候補領域120に並べて表示する例を示している。
【0016】
なお、図1では、カテゴリと特定したクエリ候補や、入力されたクエリにキーワードを付加したクエリ候補が表示される例を示している。具体的には、カテゴリと特定したクエリ候補は、「ワンピース すべてのカテゴリ」や、「ワンピース レディースファッション」である。
【0017】
例えば、「ワンピース すべてのカテゴリ」は、すべてのカテゴリの「ワンピース」を検索するクエリ候補である。また、「ワンピース レディースファッション」は、カテゴリ「レディースファッション」の中で「ワンピース」を検出するクエリ候補である。
【0018】
また、入力されたクエリにキーワードを付加したクエリ候補は、例えば、「ワンピース レディース」や、「ワンピース レディース 50代」等である。つまり、提案装置1は、「ワンピース」と関連度が高い「レディース」や、ユーザの属性情報である「50代」といったキーワードを付加したクエリ候補を特定する。
【0019】
つづいて、提案装置1は、特定したクエリ候補を用いた検索処理を行う(ステップS3)。かかる検索処理は、ユーザが検索実行ボタン(図1では「検索する」ボタン)を押下する前に行われる。つまり、提案装置1は、クエリ候補が特定され次第、検索実行ボタンの押下を待たずに検索処理を行う。
【0020】
なお、提案装置1は、複数のクエリ候補が特定された場合には、ユーザに選択される確度が高いクエリ候補や、入力されたクエリと関連度が最も高いクエリ候補等に絞って検索処理を行ってもよい。
【0021】
つづいて、提案装置1は、クエリ候補を用いた検索処理による検索結果の一部を抽出して結果コンテンツを生成し(ステップS4)、結果コンテンツをユーザ端末100に表示する。図1に示す例では、特定されたクエリ候補「ワンピース レディースファッション」で検索した場合のランキング結果の一部を結果コンテンツとして示している。
【0022】
図1に示す例では、提案装置1は、クエリ候補「ワンピース レディースファッション」の表示領域に対して吹き出しによりランキング結果の一部を示す結果コンテンツ121をクエリ候補領域120に重畳して表示する。より具体的には、結果コンテンツ121は、各ランキングにおけるランキング対象の画像を含む。図1に示す例では、ランキング1位~3位までのサムネイル画像122を表示した例を示している。なお、図1では、クエリ候補領域120において、クエリ候補と重ならない位置に結果コンテンツ121を重畳表示している例を示しているが、例えば、クエリ候補と並べて(例えば、結果コンテンツ121に対応するクエリ候補の下側)に結果コンテンツ121を表示してもよい。
【0023】
このように、実施形態に係る提案方法では、クエリ入力時に、クエリ候補における検索結果の一部を表示することで、ユーザがどのクエリ候補を選択すれば所望の検索結果を得られるかを判断する際の一助とすることができる。すなわち、実施形態に係る提案方法によれば、良質なサービスを提供することができる。
【0024】
なお、提案装置1は、図1に示す結果コンテンツ121において、いずれかのランキングがユーザによって選択された場合には、選択されたランキングのコンテンツへ直接遷移するが、かかる点の詳細については後述する。
【0025】
次に、図2を用いて、実施形態に係る提案システムSの構成例について説明する。図2は、実施形態に係る提案システムSの構成例を示すブロック図である。図2に示すように、実施形態に係る提案システムSは、提案装置1と、ユーザ端末100と、コンテンツサーバ200とがネットワークNに対して有線又は無線により接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークである。
【0026】
提案装置1は、コンテンツを利用するユーザに対してクエリの入力に関する各種情報を提案する情報処理装置である。たとえば、提案装置1は、サーバ装置やクラウドシステムなどにより実現される。
【0027】
また、提案装置1は、各ユーザに対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、提案装置1は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のサービスを提供してもよい。実際には、提案装置1は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
【0028】
ユーザ端末100は、コンテンツを利用するユーザが管理する情報処理装置である。ユーザ端末100は、例えば、デスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット、PDA(Personal Digital Assistant)などの任意の情報処理端末により実現される。
【0029】
また、ユーザ端末100は、ユーザが入力したクエリを提案装置1へ送信したり、提案装置1から受信したコンテンツを表示したりする。
【0030】
コンテンツサーバ200は、各種コンテンツをユーザへ提供する情報処理装置である。コンテンツサーバ200は、サーバ装置やクラウドシステムなどにより実現される。コンテンツサーバ200により提供されるコンテンツは、例えば、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のコンテンツである。より具体的には、コンテンツサーバ200は、提案コンテンツによって指定されたランキングのコンテンツをユーザ端末100へ提供する。
【0031】
次に、図3を参照して、提案装置1の構成例について説明する。
【0032】
図3は、実施形態に係る提案装置1の構成例を示す図である。図3に示されるように、提案装置1は、通信部2と、制御部3と、記憶部4とを有する。制御部3は、取得部31と、特定部32と、抽出部33と、生成部34と、表示処理部35とを備える。記憶部4は、ユーザ情報41を記憶する。
【0033】
通信部2は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部2は、有線または無線によりネットワーク網と接続される。
【0034】
制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、提案装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(提供プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPGPU(General Purpose Graphic Processing Unit)等の集積回路により実現されてもよい。
【0035】
記憶部4は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0036】
ユーザ情報41は、ユーザに関する情報である。図4は、ユーザ情報41の一例を示す図である。図4に示すように、ユーザ情報41は、「ユーザID」、「属性情報」、「行動履歴」等の項目を含む。
【0037】
「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報である。「属性情報」は、ユーザの属性に関する情報であり、サイコグラフィック属性や、デモグラフィック属性等を含む。「行動履歴」は、ユーザの行動に関する履歴情報である。行動履歴は、例えば、ネットワークにおけるユーザの行動(検索行動や購買行動、コンテンツ閲覧行動)の履歴を含む。
【0038】
次に、提案装置1の制御部3の各機能(取得部31、特定部32、抽出部33、生成部34および表示処理部35)について説明する。
【0039】
取得部31は、ユーザ端末100にユーザが入力中のクエリを取得する。クエリの取得タイミングは、例えば、クエリであるテキストの入力が途切れたタイミングである。言い換えれば、取得部31は、ユーザがクエリを入力してから、入力完了操作(例えば、検索を実行する検索ボタンの押下等)を行うまでの期間にクエリを取得する。
【0040】
あるいは、取得部31は、ユーザがクエリとなるテキストの入力を開始してから一定間隔でクエリを取得してもよい。
【0041】
特定部32は、所定のコンテンツにおけるクエリ入力時に、入力されたクエリに基づいてクエリ候補を特定する。具体的には、特定部32は、取得部31が取得したクエリと関連度が高いカテゴリやキーワードを付加したクエリ候補を特定する。
【0042】
また、特定部32は、例えば、ユーザの属性情報に基づいて特定したカテゴリやキーワードを付加したクエリ候補を特定する。また、特定部32は、ユーザの過去の検索行動(入力したクエリの履歴等)に基づいて特定したカテゴリやキーワードを付加いたクエリ候補を特定する。
【0043】
抽出部33は、特定部32によって特定されたクエリ候補を用いた検索処理を行い、検索結果の中から、結果コンテンツの対象となる検索結果の一部を抽出する。例えば、抽出部33は、クエリを入力したユーザのユーザ情報41に基づいて、クエリ候補で検索した結果の中から、結果コンテンツ121の対象となる結果の一部を抽出する。
【0044】
具体的には、抽出部33は、ユーザが過去にランキング結果の閲覧する行動(行動履歴の一例)を行っている場合には、結果コンテンツ121の対象としてランキング結果の一部を抽出する。例えば、抽出部33は、ランキング結果の一部として、ランキング1位~3位までのテキスト情報や、画像情報を抽出する。つまり、抽出部33は、ランキング結果の一部として、ランキング対象のテキストや画像を抽出する。
【0045】
あるいは、抽出部33は、検索結果の中に、ランキング結果のサイトが複数存在する場合には、各サイトのランキング結果の1位(あるいは上位)をすべて抽出してもよい。
【0046】
また、抽出部33は、例えば、ユーザの職業(属性情報の一例)が翻訳者である場合において、英単語(あるいは、日本語単語)がクエリとして入力された場合には、結果コンテンツ121の対象として入力された単語の翻訳結果を抽出(引用)する。
【0047】
また、抽出部33は、例えば、検索結果のうち、上位に表示される検索結果を結果コンテンツ121の対象として抽出してもよい。また、抽出部33は、検索結果として表示される件数を結果コンテンツ121の対象として抽出してもよい。
【0048】
また、抽出部33は、例えば、入力されたクエリとの関連度が閾値以上のクエリ候補の検索結果の一部を結果コンテンツ121の対象として抽出してもよい。
【0049】
生成部34は、抽出部33によって抽出された検索結果の一部を示す結果コンテンツ121を生成する。例えば、生成部34は、吹き出し等といった所定の表示態様で検索結果の一部を示した結果コンテンツ121を生成する。
【0050】
表示処理部35は、特定部32によって特定されたクエリ候補をクエリ入力時にユーザ端末100に表示するとともに、生成部34によって生成された結果コンテンツ121をユーザ端末100に表示する。
【0051】
具体的には、表示処理部35は、クエリ候補が表示されるクエリ候補領域120に結果コンテンツ121を重畳表示する。例えば、表示処理部35は、クエリ候補領域120において、クエリ候補と重ならない位置に結果コンテンツ121を重畳表示する。
【0052】
このように、結果コンテンツ121をクエリ候補領域120に重畳表示することで、クエリ候補と結果コンテンツ121との結びつきをユーザが容易に把握することができる。
【0053】
さらに、クエリ候補と重ならない位置に結果コンテンツ121を表示することで、クエリ候補を見つつ、結果コンテンツ121の内容を把握することができる。
【0054】
また、表示処理部35は、ユーザの操作位置がクエリ候補の表示領域に位置している場合に、かかるクエリ候補の結果コンテンツ121を表示する。これにより、ユーザが結果コンテンツ121を見たい場合にのみ結果コンテンツ121を表示できるため、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0055】
また、表示処理部35は、結果コンテンツ121としてランキング結果の一部を表示する場合において、ランキング結果の一部のうち、いずれかのランキングが選択された場合、選択されたランキングのコンテンツを表示する。これにより、ユーザが見たい特定のランキングのコンテンツに直接遷移させることができる。言い換えれば、検索結果およびランキングサイトに遷移することなく特定のランキングのコンテンツを表示できるため、ユーザの導線を短くできる。
【0056】
次に、図5を用いて、実施形態に係る提案装置1が実行する処理の処理手順について説明する。図5は、実施形態に係る提案装置1が実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0057】
図5に示すように、制御部3は、ユーザ端末100において入力中のクエリを取得する(ステップS101)。
【0058】
つづいて、制御部3は、入力されたクエリに基づいてクエリ候補を特定する(ステップS102)。
【0059】
つづいて、制御部3は、特定したクエリ候補を用いて検索処理を実行する(ステップS103)。
【0060】
つづいて、制御部3は、クエリ候補を用いた検索処理における検索結果の一部を抽出する(ステップS104)。
【0061】
つづいて、制御部3は、抽出した検索結果の一部を示す結果コンテンツを生成する(ステップS105)。
【0062】
つづいて、制御部3は、生成した結果コンテンツをユーザ端末100に表示し(ステップS106)、処理を終了する。
【0063】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0064】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0065】
例えば、図3に示した記憶部4の一部又は全部は、各装置によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、各装置は、ストレージサーバにアクセスすることで、各種情報を取得する。
【0066】
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る提案装置1は、例えば図6に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図6は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0067】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0068】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0069】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0070】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0071】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0072】
例えば、コンピュータ1000が提案装置1として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部3の機能を実現する。
【0073】
〔効果〕
上述してきたように、実施形態に係る提案装置1は、特定部32と、表示処理部35とを備える。特定部32は、所定のコンテンツにおけるクエリ入力時に、入力されたクエリに基づいてクエリ候補を特定する。表示処理部35は、特定したクエリ候補をクエリ入力時に表示するとともに、クエリ候補で検索した結果の一部を示す結果コンテンツを表示する。このような構成により、ユーザに対して良質なコンテンツを提供することができる。
【0074】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0075】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0076】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0077】
また、上述してきた実施形態に記載した各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0078】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部3は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0079】
1 提案装置
2 通信部
3 制御部
4 記憶部
31 取得部
32 特定部
33 抽出部
34 生成部
35 表示処理部
41 ユーザ情報
100 ユーザ端末
110 クエリ入力領域
120 クエリ候補領域
200 コンテンツサーバ
N ネットワーク
S 提案システム
【要約】
【課題】良質なコンテンツを提供する提案装置、提案方法および提案プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る提案装置は、特定部と、表示処理部とを備える。特定部は、所定のコンテンツにおけるクエリ入力時に、入力されたクエリに基づいてクエリ候補を特定する。表示処理部は、特定したクエリ候補をクエリ入力時に表示するとともに、クエリ候補で検索した結果の一部を示す結果コンテンツを表示する。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6