(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-08
(45)【発行日】2023-06-16
(54)【発明の名称】位置合わせ装置、位置合わせ方法、ボンディング装置、ボンディング方法、および半導体装置製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/52 20060101AFI20230609BHJP
【FI】
H01L21/52 F
H01L21/52 C
(21)【出願番号】P 2022053227
(22)【出願日】2022-03-29
【審査請求日】2022-10-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000110859
【氏名又は名称】キヤノンマシナリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107423
【氏名又は名称】城村 邦彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120949
【氏名又は名称】熊野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100148987
【氏名又は名称】前田 礼子
(72)【発明者】
【氏名】河合 慎也
(72)【発明者】
【氏名】久保田 祐介
【審査官】安田 雅彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第10861819(US,B1)
【文献】特開2016-171107(JP,A)
【文献】特開2016-197629(JP,A)
【文献】特開2016-197630(JP,A)
【文献】特開2010-041001(JP,A)
【文献】特開2005-277273(JP,A)
【文献】特開2000-079517(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/50-21/52
H01L 21/58
H01L 21/60-21/607
H01L 21/67-21/687
H05K 13/00-13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボンディングアームに付設されるターゲットマークと、
ピックアップポジションを撮像するピックアップ側撮像手段と、
ボンディングポジションを撮像するボンディング側撮像手段と、
ピックアップ側撮像手段の撮像画面内でターゲットマーク位置を登録するピックアップ側登録手段と、
ボンディング側撮像手段の撮像画面内でターゲットマーク位置を登録するボンディング側登録手段と、
ピックアップ側登録手段にて登録されたターゲットマーク位置と
ボンディング側登録手段にて登録されたターゲットマーク位置との位置関係を検出する位置関係検出手段と、
ピックアップ側撮像手段で撮像したターゲットマーク位置と、ピックアップ側登録手段にて登録されたターゲットマーク位置とのずれ量を検出するピックアップ側ずれ量検出手段と、
ボンディング側撮像手段で撮像したターゲットマーク位置と、ボンディング側登録手段にて登録されたターゲットマーク位置とのずれ量を検出するボンディング側ずれ量検出手段と、
ピックアップ側ずれ量検出手段にて検出したずれ量と、ボンディング側ずれ量検出手段にて検出したずれ量と、前記位置関係検出手段にて検出した位置関係とに基づいてボンディング位置を調整する位置調整手段とを備え、
ターゲットマークの登録位置は、ピックアップ撮像画面内で中央よりもずれた位置に映し出されるとともに、ターゲットマークの登録位置は、ボンディング撮像画面内で中央よりもずれた位置に映し出されることを特徴とする位置合わせ装置。
【請求項2】
前記ターゲットマークの登録位置の撮像画面内における中央からのずれ量を、ずらさないときに生じる装置許容範囲外とすることを特徴とする請求項1に記載の位置合わせ装置。
【請求項3】
ピックアップポジションにてボンディングアームに付設されたコレットでチップをピックアップし、このピックアップしたチップをボンディングポジションに搬送して、そのボンディングポジションにてチップをボンディングするボンディング装置であって、
前記請求項1又は請求項2に記載の位置合わせ装置を備えたことを特徴とするボンディング装置。
【請求項4】
ピックアップポジションを撮像するピックアップ側撮像工程と、
ボンディングポジションを撮像するボンディング側撮像工程と、
ピックアップ側撮像工程の撮像画面内でボンディングアームに付設されるターゲットマークのマーク位置を登録するピックアップ側登録工程と、
ボンディング側撮像工程の撮像画面内でボンディングアームに付設されるターゲットマークのマーク位置を登録するボンディング側登録工程と、
ピックアップ側登録工程にて登録されたターゲットマーク位置とボンディング側登録工程にて登録されたターゲットマーク位置との位置関係を検出する位置関係検出工程と、
ピックアップ側撮像工程で撮像したターゲットマーク位置と、ピックアップ側登録工程にて登録されたターゲットマーク位置とのずれ量を検出するピックアップ側ずれ量検出工程と、
ボンディング側撮像工程で撮像したターゲットマーク位置と、ボンディング側登録工程にて登録されたターゲットマーク位置とのずれ量を検出するボンディング用ずれ量検出工程と、
ピックアップ側ずれ量検出工程にて検出したずれ量と、ボンディング側ずれ量検出工程にて検出したずれ量と、前記位置関係検出工程にて検出した位置関係とに基づいてボンディング位置を調整する位置調整工程とを備え、
ターゲットマークの登録位置を、ピックアップ撮像画面内で中央よりもずれた位置に映し出すとともに、ターゲットマークの登録位置を、ボンディング撮像画面内で中央よりもずれた位置に映し出すこと特徴とする位置合わせ方法。
【請求項5】
チップを被供給部材に供給して、半導体特性を利用することで機能する半導体装置を製造する半導体装置製造方法であって、
前記請求項1に記載の位置合わせ装置を用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】
チップを被供給部材に供給して、半導体特性を利用することで機能する半導体装置を製造する半導体装置製造方法であって、
前記請求項4に記載の位置合わせ方法を用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】
ピックアップポジションにてボンディングアームに付設されたコレットでチップをピックアップするピックアップ工程と、前記ピックアップ工程にてピックアップしたチップをボンディングポジションに搬送する搬送工程と、前記ボンディングポジションにてチップをボンディングするボンディング工程を備えたことを特徴とするボンディング方法であって、
前記請求項4の位置合わせ方法を用いて、ピックアップ工程前、又は、ピックアップ工程から所定時間経過後に位置合わせを行うことを特徴とするボンディング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置合わせ装置、位置合わせ方法、ボンディング装置、ボンディング方法、および半導体装置製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置(半導体特性を利用することで機能する装置全般を指し、電気光学装置、半導体回路および電子機器が半導体装置である)の製造においては、多数個の素子を一括して造り込まれたウエハをダイシングして個々の半導体チップに分離し、これを一個ずつリードフレーム等の所定位置にボンディングするというチップボンディングの手法が採用されている。そして、このチップボンディングには、ダイボンダ(ボンディング装置)が用いられる。
【0003】
ボンディング装置は、供給部の半導体チップを吸着するコレットを有するボンディングアームと、供給部の半導体チップを観察する認識カメラと、ボンディング位置でリードフレームのアイランド部を観察する認識カメラとを備える。
【0004】
供給部は半導体ウエハを備え、半導体ウエハが多数の半導体チップに分割されている。すなわち、ウエハは粘着シート(ダイシングシート)に貼り付けられ、このダイシングシートが環状のフレームに保持される。そして、このダイシングシート上のウエハに対して、円形刃(ダイシング・ソー)等を用いて、個片化してチップを形成する。また、コレットを保持しているボンディングアームは搬送機構を介して、ピックアップ位置とボンディング位置との間の移動が可能となっている。
【0005】
また、このコレットは、その下端面に開口した吸着孔を介してチップが真空吸引され、このコレットの下端面にチップが吸着する。なお、この真空吸引(真空引き)が解除されれば、コレットからチップが外れる。
【0006】
次にこのダイボンダを使用したダイボンディング方法を説明する。まず、供給部2の上方に配置される認識カメラにてピックアップすべきチップを観察して、コレット3をこのピックアップすべきチップの上方に位置させた後、コレットを下降させてこのチップ1をピックアップする。その後、コレットを上昇させる。
【0007】
次に、ボンディング位置の上方に配置された認識カメラにて、ボンディングすべきリードフレームのアイランド部を観察して、コレットを矢印方向へ移動させて、このアイランド部の上方に位置させた後、コレットを下降移動させて、このアイランド部にチップを供給する。また、アイランド部にチップを供給した後は、コレットを上昇させた後、ピックアップ位置の上方の待機位置に戻す。
【0008】
ところで、チップの裏面には、リードフレームや基板等の被供給部材への接着用のダイアタッチフィルム(DAF)が装着されたものがある。ダイアタッチフィルムはフィルム状の接着剤であり、加熱することで硬化する。すなわち、ボンディング位置では、被供給部材は、加熱手段(例えば、加熱ヒータ)を備えたステージに載置され、所定の温度にまで加熱された被供給部材にチップをボンディングすることによって、ダイアタッチフィルムを介してチップを被供給部材にボンディングする。
【0009】
しかしながら、このように、加熱手段を備えたダイボンダでは、この加熱手段による加熱で、ボンディングヘッドや認識用カメラ取付部等の熱変形で、チップ搭載位置ズレを起こす場合がある。このため、従来から、チップ搭載位置ズレを修正する装置として種々提案されている(特許文献1および特許文献2)。
【0010】
特許文献1には、ピックアップ撮像カメラと実装撮像カメラ間の姿勢ずれを補正し、実装位置での位置決め精度の高いボンディング装置及びボンディング方法が記載されている。この場合、ピックアップ撮像手段と、載置位置撮像手段と、ダイ移送ツールと、第1の検査手段と、第2の検査手段と、補正手段とを備えたものである。そして、基準マークは、ダイ移送ツールに設けられて2つのプリズムを有する光学系を介してピックアップ撮像手段若しくは載置位置撮像手段で撮像できる基準マークである。2つのプリズムは光学系支持部によりダイ移送ツールに支持され、2つのプリズムのうちピックアップ撮像手段または載置位置撮像手段と対向するように設けられる第1のプリズムは、その光軸がダイ移送ツールの中心軸と一致するように設けられている。2つのプリズムのうち基準マークと対向するように設けられる第2のプリズムは第1のプリズムと対向するように設けられている。
【0011】
特許文献2には、外部状況および変化にかかわりなく高精度の配置を確実にする、半導体チップを取り上げて実装するための方法が記載されている。この場合、第1のカメラによって検出される実装されるべき半導体チップの位置が第1の座標系に関連する位置データの形で供給され、半導体チップが実装されるべき基板箇所の位置が第2の座標系に関連する位置データの形で供給され、ボンディングヘッドの位置が第3の座標系に関連するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】特開2016-171107号公報
【文献】特表2010-541293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
特許文献1に記載のものでは、補正手段は、基板とダイとの姿勢のずれを補正するとともに、ダイの姿勢とボンディングアームの姿勢とのずれを修正するものである。すなわち、位置合わせを目的としたものではない。このため、ピックアップ撮像手段や載置位置撮像手段と対向する第1のプリズムの光軸を、ダイ搬送ツールの中心軸と一致させたり、基準マークと対向する第2のプリズムを第1のプリズムに対向するように設けたりする必要がある。したがって、装置構成が複雑化するとともに、高精度の組み立て精度を必要とした。しかも、複数の演算作業を行う必要がある。
【0014】
特許文献2に記載のものは、位置合わせのための複数な演算作業を行う必要がある。このため、複数のパラメータを有し、一のパラメータが正確でないと、この位置合わせ処理を正確に行えなくおそれがあった。
【0015】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みて、簡単な処理で、正確に位置合わせを行うことができる位置合わせ装置、位置合わせ方法、ボンディング装置、ボンディング方法、および半導体装置製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の位置合わせ装置は、ボンディングアームに付設されるターゲットマークと、ピックアップポジションを撮像するピックアップ側撮像手段と、ボンディングポジションを撮像するボンディング側撮像手段と、ピックアップ側撮像手段の撮像画面内でターゲットマーク位置を登録するピックアップ側登録手段と、ボンディング側撮像手段の撮像画面内でターゲットマーク位置を登録するボンディング側登録手段と、ピックアップ側登録手段にて登録されたターゲットマーク位置とボンディング側登録手段にて登録されたターゲットマーク位置との位置関係を検出する位置関係検出手段と、ピックアップ側撮像手段で撮像したターゲットマーク位置と、ピックアップ側登録手段にて登録されたターゲットマーク位置とのずれ量を検出するピックアップ側ずれ量検出手段と、ボンディング側登録手段にて登録されたターゲットマーク位置とのずれ量を検出するボンディング側ずれ量検出手段と、ピックアップ側ずれ量検出手段にて検出したずれ量と、ボンディング側ずれ量検出手段にて検出したずれ量と、前記位置関係検出手段にて検出した位置関係とに基づいてボンディング座標を調整する位置調整手段とを備え、ターゲットマークの登録位置は、ピックアップ撮像画面内で中央よりもずれた位置に映し出されるとともに、ターゲットマークの登録位置は、ボンディング撮像画面内で中央よりもずれた位置に映し出されるものである。ここで、ボンディング座標を調整するとは、ピックアップ側の撮像画面内のターゲットマーク位置と、ボンディング側の撮像画面内のターゲットマーク位置が、各撮像画面内の同一座標上に配置することである。ここでのターゲットマークの登録位置の撮像画面内での中央からのずれ量としては、少なくとも、設計上、製造上、及び組み立て上で生じる誤差の範囲外とする。すなわち、これらの誤差で生じるずれ量よりも大きなずれ量とするものであって、ターゲットマークの登録位置の撮像画面内における中央からのずれ量を、ずらさないときに生じる装置許容範囲外となる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、簡単な処理で、熱変形に影響を受けることなく、正確に位置合わせを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の位置合わせ装置の簡略ブロック図である。
【
図2】本発明のボンディング装置の簡略斜視図である。
【
図4】ターゲットマークと撮像手段のカメラとの関係を示す簡略図である。
【
図5】ピックアップ側撮像手段の撮像画面とボンディング側撮像手段の撮像画面とを示し、(a)はターゲットマークの登録位置を示す図であり、(b)はターゲットマークの登録位置と検出位置を示す図であり、(c)はボンディング側撮像手段の撮像画面の位置合わせをした状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下本発明の実施の形態を
図1~
図6に基づいて説明する。
【0020】
図2に本発明の位置合わせ装置を備えたボンディング装置を示し、このボンディング装置は、接着剤を介してダイ(電子回路を作り込んだシリコン基板のチップ)をリードフレームや基板等の被供給部材に接着するダイボンダに設置される装置である。本実施形態では、接着剤はチップの裏面に設けられたダイアタッチフィルム(DAF)である。ダイアタッチフィルムはフィルム状の接着剤であり、加熱することで硬化する。
【0021】
ボンディング装置は、
図2に示すように、供給部22のピックアップポジションPの半導体チップ(以下、チップ21という)を吸着するコレット23を有するボンディングアーム30(
図1参照)と、供給部22のチップ21を観察する認識用カメラ26と、ボンディング位置で被供給部材である基板24のアイランド部25を観察する認識用カメラ32とを備える。すなわち、認識用カメラ26は、後述するピックアップ側撮像手段36を構成し、認識用カメラ32が後述するボンディング側撮像手段39を構成する。ここで、ピックアップポジションPとは、ピックアップすべきチップ21が有する部位である。
【0022】
供給部22は、ウエハ支持装置27に載置支持された半導体ウエハ28を備えるものである。半導体ウエハ28は多数のチップ21に分割されている。また、コレット23はコレットホルダ29に連結され、このコレット23とコレットホルダ29等でボンディングアーム30が構成される。そして、このボンディングアーム30は駆動手段31を介して、ピックアップ位置とボンディング位置との間の移動が可能となっている。駆動手段31は、ボンディングアーム30をX、Y、θ及びZ方向に駆動させることができる。
【0023】
また、このコレット23は、その下端面に開口した吸着孔を介してチップ21が真空吸引され、このコレット23の下端面にチップ21が吸着する。なお、この真空吸引(真空引き)が解除されれば、コレット23からチップ21が外れる。
【0024】
基板24は図示省略のステージに載置される。このステージには加熱手段(例えば、加熱ヒータ)が配置され、基板24が加熱される。このため、基板24が高温雰囲気に置かれることになり、熱圧着が可能な所定温度にまで到達した基板24にチップ21をボンディングすることによって、ダイアタッチフィルムを介してチップ21を基板にボンディングすることができる。
【0025】
ステージには吸着穴が設けられるとともに、ステージには、図示省略の真空ポンプ等の真空源が接続されている。これら吸着穴と真空源とから構成される吸着機構が、基板24をステージに固定する固定手段となる。すなわち、ステージに基板24が載置された状態で真空源が駆動すると、吸着穴を介して基板24が吸着され、基板24は全面的にステージに吸着(固定)される。
【0026】
供給部22の上方には、認識用カメラ26が配置されており、この認識用カメラ26は、ピックアップすべきチップ21を観察する。また、ボンディングポジションQの上方には認識用カメラ32が配置されており、この認識用カメラ32は、ボンディングすべき基板24のアイランド部25を観察する。各認識用カメラ26,32は例えば、CCDカメラやCMOSカメラ等で構成できる。
【0027】
このため、このボンディング装置は、ピックアップポジションPの上方に配置される認識カメラ26にてピックアップすべきチップ21を観察して、
図3に示すように、コレット23をこのピックアップすべきチップ21の上方に位置させた後、矢印Bのようにコレット23を下降させてこのチップ21をピックアップする。その後、矢印Aのようにコレット23を上昇させる。
【0028】
次に、ボンディングポジションQの上方に配置された認識カメラ32にて、ボンディングすべきリードフレーム(基板)24のアイランド部5を観察して、
図3に示すように、コレット3を矢印E方向へ移動させて、このアイランド部25の上方に位置させた後、コレット3を矢印Dのように下降移動させて、このアイランド部25にチップ21を供給する。また、アイランド部25にチップ21を供給した後は、コレット23を矢印Cのように上昇させた後、矢印Fのように、ピックアップポジションPの上方の待機位置に戻す。
【0029】
コレット23は、ボンディングアーム30にて、
図3に示すように、ピックアップポジションP上での矢印A方向の上昇および矢印B方向の下降と、ボンディングポジションQ上での矢印C方向の上昇および矢印D方向の下降と、ピックアップポジションPとボンディングポジションQとの間の矢印E、F方向の往復動とが可能とされる。駆動手段31はコンピュータ制御にて前記矢印A、B、C、D、E、Fの移動が制御される。なお、駆動手段31としては、シリンダ機構、ボールねじ機構、モーターリニア機構等の種々の機構にて構成することができ,XYZθ軸ステージや、XYZθ方向に移動可能なロボットアーム等を使用することができる。
【0030】
ここで、コンピュータは、基本的には、入力機能を備えた入力手段と、出力機能を備えた出力手段と、記憶機能を備えた記憶手段と、演算機能を備えた演算手段と、制御機能を備えた制御手段にて構成される。入力機能は、外部からの情報を、コンピュータに読み取るためのものであって、読み込まれたデータやプログラムは、コンピュータシステムに適した形式の信号に変換される。出力機能は、演算結果や保存されているデータなどを外部に表示するものである。記憶手段は、プログラムやデータ、処理結果などを記憶して保存するものである。演算機能は、データをプログラムの命令に随って、計算や比較して処理するものである。制御機能は、プログラムの命令を解読し、各手段に指示を出すものであり、この制御機能はコンピュータの全手段の統括をする。入力手段には、キーボード、マウス、タブレット、マイク、ジョイスティック、スキャナ、キャプチャーボード等がある。また、出力手段には、モニタ、スピーカー、プリンタ等がある。記憶手段には、メモリ、ハードディスク、CD・CD-R,PD・MO等がある。演算手段には、CPU等があり、制御手段には、CPUやマザーボード等がある。
【0031】
この位置合わせ装置は、
図1に示すように、ボンディングアーム30に付設されるターゲットマーク35と、ピックアップ側撮像手段36と、ピックアップ側登録手段37と、ピックアップ側ずれ量検出手段38と、ボンディング側撮像手段39と、ボンディング側登録手段40と、ボンディング側ずれ量検出手段41と、位置関係検出手段42と、位置調整手段43とを備える。
【0032】
ピックアップ側撮像手段36は認識用カメラ26にて構成でき、ボンディング側撮像手段39は認識用カメラ32にて構成できる。また、ターゲットマーク35は、例えば、突起片や凹部等で構成され、さらには、何らかの色彩が施された部位で構成される。この場合、各カメラ26,32の画面50,51内において、画面中央よりもずれた位置で映し出される。このため、ターゲットマーク35は、
図4に示すように、ピックアップポジションP上にボンディングアーム30に付設されたコレット23を位置させた際に、ターゲットマーク35の画像が、認識用カメラ26のカメラ光軸Oに対して、ずれた位置に認識用カメラ26に入光する。また、ボンディングポジションQ上にボンディングアーム30に付設されたコレット23を位置させた際に、ターゲットマーク35の画像が、認識用カメラ32のカメラ光軸Oに対して、ずれた位置に認識用カメラ32に入光する。
【0033】
また、
図4に示すように、光路変更機構45がボンディングアーム30に設けられている。光路変更機構45が、例えば、複数個(2個)の反射ミラー46(46a、46b)で構成される。なお、反射ミラーに変えてプリズムを使用することができる。プリズムは、光を分散・屈折・全反射・複屈折させるための光学素子であるため、反射ミラーに変えてプリズムを使用することができる。なお、この光路変更機構45は、ターゲットマーク35に対してピントを合わせるために光路長を補正するものである。
【0034】
ここでのターゲットマーク35の登録位置の撮像画面内での中央からのずれ量m(
図4参照)としては、少なくとも、設計上、製造上、及び組み立て上で生じる誤差の範囲外とする。すなわち、これらの誤差で生じるずれ量よりも大きなずれ量とするものであって、ターゲットマーク35の登録位置の撮像画面50,51内における中央からのずれ量を、ずらさないときに生じる装置許容範囲外としている。このため、ずれないように設計して、装置を組立て状態で、装置許容範囲内でずれている装置は、本発明に係る装置ではない。なお、撮像画面内での中央からの具体的なずれ量は、例えば、4mm程度とすることができる。逆に、このずれ量mを4mmと設定しても、設計上、製造上、及び組み立て上で生じる誤差の範囲でずれることを許容する。すなわち、ずれ量を4mmと設定していても、装置を組立て状態で、種々の誤差でこの4mm外となっていても、本発明に係る装置に属するものとする。なお、画面50,51内における中央とは、画面50,51の対角線の交点である。
【0035】
ピックアップ側登録手段37は、ピックアップポジションP上にボンディングアーム30に付設されたコレット23を位置させた際に、ピックアップ側撮像手段36の画面50上のターゲットマーク35位置を登録するものである。すなわち、ピックアップ側撮像手段36にて、ターゲットマーク35を撮像した際に、この撮像したターゲットマーク35がこの登録した位置に有していれば、コレット23が正確にピックアップポジションP上に位置する状態となっている。このため、この状態のコレット23を下降させることによって、ピックアップポジションPに位置するチップ21をピックアップすることができる。
【0036】
また、ボンディング側登録手段40は、ボンディングポジションQ上にボンディングアーム30に付設されたコレット23を位置させた際に、ボンディング側撮像手段39の画面51上のターゲットマーク35位置を登録するものである。すなわち、ボンディング側撮像手段39にて、ターゲットマーク35を撮像した際に、この撮像したターゲットマーク35がこの登録した位置に有していれば、コレット23が正確にボンディングポジションQ上に位置する状態となっている。このため、この状態のコレット23を下降させることによって、ボンディングポジションQにチップ21をボンディングすることができる。
【0037】
位置関係検出手段42は、ピックアップ側撮像手段36の画面50のターゲットマーク35Pの座標と、ボンディング側撮像手段39の画面51のターゲットマーク35Qの座標との関係を検出するものである。
【0038】
ピックアップ側ずれ量検出手段38は、ピックアップ側撮像手段36にて、ターゲットマーク35を撮像したターゲットマーク35の、ピックアップ側登録手段37にて登録されているターゲットマーク35の登録位置からのずれを検出するものである。
【0039】
また、ボンディング側ずれ量検出手段41は、ボンディング側撮像手段39にて、ターゲットマーク35を撮像したターゲットマーク35の、ボンディング側登録手段40にて登録されているターゲットマーク35の登録位置からのずれを検出するものである。
【0040】
位置調整手段43は、ピックアップ側ずれ量検出手段38にて検出したずれ量と、ボンディング側ずれ量検出手41にて検出したずれ量と、位置関係検出手段42にて検出した位置関係とに基づいてボンディング座標を調整するものである。
【0041】
ところで、ピックアップ側登録手段37,ボンディング側登録手段40,位置関係検出手段42,ピックアップ側ずれ量検出手段38、およびボンディング側ずれ量検出手段41,および位置調整手段43等の各種の手段としては、前記したコンピュータにて構成することができる。
【0042】
次に、前記のように構成した位置決め装置を用いて位置決めする方法を説明する。この位置決め方法は、
図6に示すように、ピックアップ側撮像工程S1と、ボンディング側撮像工程S2と、ピックアップ側登録工程S3と、ボンディング側登録工程S4と、位置関係検出工程S5と、ずれ量検出工程S6と、位置調整工程S7とを備える。
【0043】
まず、ボンディングアーム30等側の熱影響を受けていない初期状態において、ピックアップ側撮像手段36にて、ピックアップポジションPを撮像するピックアップ側撮像工程S1と、ボンディング側撮像手段39にて、ボンディングポジションQを撮像するボンディング側撮像工程S2を行う。その後は、ピックアップ側登録手段37にて、初期状態のピックアップ側撮像手段36の画面50上のターゲットマーク35Pの座標を記憶する。また、ボンディング側登録手段40にて、初期状態のボンディング側撮像手段39の画面51上のターゲットマーク35Qの座標を記憶する。
【0044】
この場合、画面50上のターゲットマーク35Pの座標を(a、b)とし、画面上51上のターゲットマーク35Qの座標を(c、d)として記憶する。このように、画面50上のターゲットマーク35Pの座標が(a、b)のときに、ボンディングアーム30に付設されたコレット23が、ピックアップすべきチップ21の上方に位置し、このチップ21を正確にピックアップすることができる。また、画面51上のターゲットマーク35Qの座標が(c、d)のときに、ボンディングアーム30に付設されたコレット23に吸着されているチップ21をボンディングすべき位置の上方に位置し、このチップ21を正確にボンディングすることができる。
【0045】
そして、位置関係検出手段42にて、画面50上のターゲットマーク35Pを記憶している座標と、画面上51上のターゲットマーク35Qを記憶している座標との位置関係を検出する位置関係検出工程S5を行う。この場合、各画面上の座標の関係を検出することができる。すなわち、画面50上のターゲットマーク35Pが座標(a、b)とした場合に、画面51上のターゲットマーク35Qを(c、d)としておく。
【0046】
このようにセットした状態で、ボンディングアーム30を駆動させて、ピックアップすべきチップ21をコレットにて吸着するピックアップ動作と、ボンディングアーム30を駆動させて、このピックアップしたチップ21をボンディングするボンディング動作とを順次行っていくことができる。
【0047】
動作毎に、ピックアップポジションPの上方に配置した認識カメラ26にて、ピックアップすべきチップ21を観察し、ボンディングポジションQの上方に配置された認識カメラ32にて、ボンディングすべきリードフレーム(基板)24のアイランド部5を観察することになる。
【0048】
このように観察することよって、ターゲットマーク35の位置が、
図5(b)に示すように、ピックアップ側撮像手段36の画面50上、35P1の位置にずれたり、ボンディング側撮像手段39の画面51上、35Q1の位置にずれたりする。このような場合、ピックアップ側ずれ量検出手段38によるずれ量検出工程S6を行うことになり、ボンディング側ずれ量検出手段41によるずれ量検出工程S6を行うことになる。
【0049】
すなわち、本発明に係る位置合わせ装置では、ピックアップ側撮像手段36にてピックアップポジションPを撮像することができ、ボンディング側撮像手段39にてボンディングポジションQを撮像することができる。また、ピックアップ側登録手段37にて、ボンディングアーム30に付設されたターゲットマーク35のピックアップ側撮像手段36の撮像画面50内でマーク位置を登録でき、ボンディング側登録手段40にて、ボンディングアーム30に付設されたターゲットマーク35のボンディング側撮像手段39の撮像画面51内でマーク位置を登録できる。さらに、位置関係検出手段42にて、ピックアップ側登録手段37にて登録されたターゲットマーク位置とボンディング側登録手段40にて登録されたターゲットマーク位置との位置関係を登録できる。また、位置調整手段43にて、ピックアップ側ずれ量検出手段38にて検出したずれ量と、前記位置関係検出手段42にて検出した位置関係とに基づいてボンディング座標を調整することができる。
【0050】
例えば、ピックアップ側撮像手段36の撮像画面50の原点(中央:画面50の対角線の交点)に対して、座標P(a、b)の位置にターゲットマーク35があれば、ピックアップポジションP上にボンディングアーム30に付設されている吸着コレット23を配置できて、ピックアップすべき対象物(チップ21)をピックアップできるように設定できる。また、ボンディング側撮像手段39の撮像画面51の原点(中央:画面51の対角線の交点)に対して、座標Q(c、d)の位置にターゲットマーク35があれば、ボンディングすべき対象物(チップ21)をボンディングできるように設定できる。
【0051】
また、ピックアップ側撮像手段36の撮像画面50において、登録しているターゲットマーク35の座標を、P(a、b)とし、ボンディング側撮像手段39の撮像画面51において、登録しているターゲットマーク35の座標を、Q(c、d)とする。そして、実際にピックアップ側撮像手段36にて撮像したターゲットマーク35の座標が、P1(a+1、b+1)となり、実際にボンディング側撮像手段39にて撮像したターゲットマーク35の座標が、Q1(c+2、d+2)となっていれば、このボンディング側撮像手段39の撮像画面51のターゲットマーク35が、Q2(c+1、d+1)となるようにボンディングアーム30の位置を調節する。これによって、ピックアップ側の撮像画面50内のターゲットマーク位置と、ボンディング側の撮像画面51内のターゲットマーク位置は、各撮像画面内で同一量だけずれることになる。このため、このピックアップ側の撮像画面内のターゲットマーク位置を(+1、+1)ずれている場合に、ボンディング側の撮像画面内のターゲットマーク位置の(+1、+1)となるように位置合わせを行うことができる。
【0052】
すなわち、前記の場合では、ターゲットマーク35の位置が、実際にピックアップ撮像手段36にて撮像したターゲットマーク35の座標が登録している座標位置に対して(+1、+1)だけずれ、実際にボンディング側撮像手段39にて撮像したターゲットマーク35の座標が登録している座標位置に対して(+2、+2)だけずれている場合、ボンディング側がピックアップ側よりも(+1、+1)だけ多くずれていることになる。このため、ボンディング側の座標を(-1、-1)だけずらすとすることになる。従って、ピックアップ側の登録の座標位置と、ボンディング側の登録の座標位置とが相違していても、つまり、ピックアップ側の登録の座標P(a、b)に対して、ボンディング側の登録の座標Q(c、d)であっても、ピックアップ側のずれ量を、ボンディング側のずれ量に反映できる。
【0053】
従って、ピックアップ側の登録時の座標と、ボンディング側の登録時の座標とに関係なく、ピックアップ側のずれ量を、ボンディング側のずれ量に反映できる。すなわち、ボンディング側のずれ量を、ピックアップ側のずれ量に合わせることができ、これにより、ピックアップポジションPにてピックアップした対象物(チップ21)を、ポンデングポジションQで、ピックアップポジションPでの位置ずれを反映でき、チップ21を正確かつ安定してボンディングすることができる。
【0054】
本発明に係る位置決め装置によれば、チップ搭載位置の位置ズレを生じた状態でのボンディング動作(作業)を有効に防止でき、ボンディング装置の熱変形に影響を受けることなく、高精度のボンディング動作(作業)を行うことができる。このため、簡単な処理で、熱変形に影響受けることなく、正確に位置合わせを行うことができる。また、この位置決め装置を備えたボンディング装置および位置決め方法を用いるボンディング方法では、簡単な処理で、ボンディングアーム30に付設されたコレット23を正確にボンディングポジションQ上に位置合わせを行うことができ、安定したボンディング動作(作業)を行うことができる。
【0055】
ところで、従来のこの種の位置合わせ装置において、ターゲットマーク35の登録位置が、ピックアップ撮像画面内やボンディング撮像画面内で中央に映し出すように設定するのが一般的(原則)である。このため、従来では、比較的、高精精度に設計したり、高精度に組み立てたりする必要がある。しかしながら、ずらせるように設定していれば、このような高精度の設計や組み立て精度を必要とせず、生産性の向上を図ることができる。
【0056】
本発明のボンディング装置は、ピックアップポジションPにてボンディングアーム30に付設されたコレット23でチップ21をピックアップし、このピックアップしたチップ21をボンディングポジションQに搬送して、そのボンディングポジションQにてチップ21をボンディングするボンディング装置であって、前記位置合わせ装置を備えたものである。
【0057】
本発明のボンディング装置は、簡単な処理で、ボンディングアーム30に付設されたコレット23を正確にボンディングポジションQ上に位置合わせを行うことができ、安定したボンディング動作(作業)を行うことができる。
【0058】
本発明に係る位置合わせ方法によれば、ピックアップ側撮像工程S1にてピックアップポジションPを撮像することができ、ボンディング側撮像工程S2にてボンディングポジションQを撮像することができる。また、ピックアップ側登録工程S3にて、ボンディングアーム30に付設されたターゲットマーク35のピックアップ側撮像手段36の撮像画面内でマーク位置を登録でき、ボンディング側登録工程S4にて、ボンディングアーム30に付設されたターゲットマーク35のボンディング側撮像手段39の撮像画面内でマーク位置を登録できる。さらに、位置関係検出工程S5にて、ピックアップ側登録工程S3にて登録されたターゲットマーク位置とボンディング側登録工程S4にて登録されたターゲットマーク位置との位置関係を登録できる。また、位置調整工程S7にて、ピックアップ側ずれ量検出工程38にて検出したずれ量と、ボンディング側ずれ量検出工程41にて検出したずれ量と、前記位置関係検出工程S5にて検出した位置関係とに基づいてボンディング座標を調整することができる。
【0059】
位置合わせ方法として、位置合わせ装置を用いて位置合わせを行うことができる。このため、ピックアップ側の登録時の座標と、ボンディング側の登録時の座標とに関係なく、ピックアップ側のずれ量を、ボンディング側のずれ量に反映できる。すなわち、ボンディング側のずれ量を、ピックアップ側のずれ量に合わせることがき、これにより、ピックアップポジションPにてピックアップした対象物(チップ21)を、ボンディングポジションQで、ピックアップポジションPでの位置ずれを反映でき、チップ21を正確かつ安定してボンディングすることができる。
【0060】
ボンディング方法は、ピックアップポジションPにてボンディングアーム30に付設されたコレット23でチップ21をピックアップするピックアップ工程と、前記ピックアップ工程にてピックアップしたチップ21をボンディングポジションに搬送する搬送工程と、前記ボンディングポジションQにてチップ21をボンディングするボンディング工程を備えたものであって、前記位置合わせ方法を用いて、ピックアップ工程前、又は、ピックアップ工程から所定時間経過後に位置合わせを行うものである。
【0061】
本発明のボンディング方法によれば、チップ搭載位置の位置ズレが生じた状態でのボンディング動作(作業)を有効に防止でき、ボンディング装置の熱変形に影響を受けることなく、高精度のボンディング動作(作業)を行うことができる。
【0062】
また、ボンディング方法において、位置合わせとしては、ピックアップ工程前、又はピックアップ工程開始から所定時間経過後に行うことができ、ピックアップ工程前では、チップ21を基板24のアイランド部25にボンディングする作業開始前に、位置合わせを行うことがで、所定時間経過後では、所定時間だけボンディングする作業を行った熱影響で、位置ずれが発生していると予想されるときに、位置合わせを行うことができる。
【0063】
ところで、前記した位置決め装置を利用して、チップ21を被供給部材(例えば、基板
24)に供給して、半導体特性を利用する半導体装置を製造することができる。すなわち、本発明かかる位置合わせ装置を用い、又は、本発明に係るボンディング装置を利用して、さらには、本発明に係る位置合わせ方法を用い、又は本発明に係るボンディング方法を利用して、半導体装置を製造することができる。
【0064】
このため、製造された半導体装置は、高品質の電気光学装置、半導体回路、又は電子機器等を構成することができる。
【0065】
本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、位置ずれ量や位置ずれ方向も装置材料や装置大きさ等に応じて、種々のものがある。ところで、ボンディング装置として、チップをピックアップ位置においてピップアップ用コレットにてピックアップして、ピップアップ用コレットにて吸着されているチップを中間ステージに供給し、この中間ステージ上に供給されているチップをボンディング用コレットにてピックアップして、ボンディング用コレットにて吸着されているチップをボンディング位置に供給するものがある。このため、このようなボンディング装置に、本発明に係る位置決め装置を適用してもよい。
【0066】
なお、座標補正する場合、前記実施形態では、ピックアップ側の登録されたターゲットマーク位置座標と、ボンディング側の登録されたターゲット位置座標とが異なる位置であったが、同じ位置の場合であってもよい。また、実際の撮像時のピックアップ側のずれ量や実際の撮像時のボンディング側のずれ量として、実施形態のものに限らない。
【符号の説明】
【0067】
P ピックアップポジション
Q ボンディングポジション
S1 ピックアップ側撮像工程
S2 ボンディング側撮像工程
S3 ピックアップ側登録工程
S4 ボンディング側登録工程
S5 位置関係検出工程
S6 ずれ量検出工程
S7 位置調整工程
21 チップ
23 コレット
30 ボンディングアーム
35 ターゲットマーク
36 ピックアップ側撮像手段
37 ピックアップ側登録手段
38 ピックアップ側ずれ量検出手段
39 ボンディング側撮像手段
40 ボンディング側登録手段
41 ボンディング側ずれ量検出手段
42 位置関係検出手段
43 位置調整手段
50、51 画面
【要約】
【課題】簡単な処理で、正確に位置合わせを行うことができる位置合わせ装置、位置合わせ方法、ボンディング装置、ボンディング方法、及び半導体装置製造方法を提供する。
【解決手段】ピックアップ側登録手段にて登録されたターゲットマーク位置とボンディング側登録手段にて登録されたターゲットマーク位置との位置関係を検出する位置関係検出手段と、ピックアップ側撮像手段で撮像したターゲットマーク位置と、ピックアップ側登録手段にて登録されたターゲットマーク位置とのずれ量を検出するピックアップ側ずれ量検出手段と、ピックアップ側ずれ量検出手段にて検出したずれ量と、ボンディング側ずれ量検出手段にて検出したずれ量と位置関係検出手段にて検出した位置関係とに基づいてボンディング位置を調整する位置調整手段とを備える。
【選択図】
図1