(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-09
(45)【発行日】2023-06-19
(54)【発明の名称】動画表示装置、動画表示方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/442 20110101AFI20230612BHJP
G06F 3/04842 20220101ALI20230612BHJP
【FI】
H04N21/442
G06F3/04842
(21)【出願番号】P 2020196175
(22)【出願日】2020-11-26
(62)【分割の表示】P 2020092728の分割
【原出願日】2019-12-06
【審査請求日】2022-12-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518136084
【氏名又は名称】MIL株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】光岡 敦
(72)【発明者】
【氏名】大城 真吾
【審査官】川中 龍太
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-176575(JP,A)
【文献】特表2013-539578(JP,A)
【文献】特開2014-086850(JP,A)
【文献】特開2010-081494(JP,A)
【文献】特開2010-193062(JP,A)
【文献】特開2017-153129(JP,A)
【文献】alphasis,videoObject.controlsプロパティ,JavaScript(ジャバスクリプト)リファレンス, [online],2014年02月24日,http://alphasis.info/2014/02/javascript-dom-video-controls/,[retrieved on 2020.06.18], Retrieved from the Internet
【文献】Webill et al.,overlay a link over a playing video at a specific time in a HTML page,Stack Overflow, [online],2016年05月30日,https://stackoverflow.com/questions/37527075/overlay-a-link-over-a-playing-video-at-a-specific-time-in-a-html-page,[retrieved on 2020.06.18], Retrieved from the Internet
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 - 21/858
G06F 3/048- 3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画を表示する
画面中の領域である表示部、
前記画面に設けられる、動作モードを切り替えるボタン、及び、
第1の前記動作モードにおいて非表示であり、第2の前記動作モードにおいて前記表示部上に重畳表示される、前記動画の再生に関する操作に用いる制御コントローラ、
を有するユーザインタフェースと、
サーバから送信される
第1及び第2の動画
のうちの一方を前記表示部に再生する動画再生部と、
アクション処理部と、
を備え、
前記アクション処理部は、
前記第1の動作モードにおいて、前記表示部の押下された前記表示部の場所に応じて、前記動画に関する情報を表示し、又は、前記表示部の押下に応答して前記表示部に前記動画とは異なる画像を表示し、
前記第2の動作モードにおいて、前記制御コントローラの押下に応じて、前記動画の再生に関連する操作を行うことを特徴とする動画表示装置。
【請求項2】
コンピュータが、
動画を表示する
画面中の領域である表示部、
前記画面に設けられる、動作モードを切り替えるボタン、及び、第1の前記動作モードにおいて非表示であり、第2の前記動作モードにおいて前記表示部上に重畳表示される、前記動画の再生に関する操作に用いる制御コントローラ、を有するユーザインタフェースを画面に表示するステップと、
サーバから送信される
第1及び第2の動画
のうちの一方を前記表示部に再生するステップと、
前記第1の動作モードにおいて、
前記表示部の押下された前記表示部の場所に応じて、前記動画に関する情報を表示し、又は、前記表示部の押下に応答して前記表示部に前記動画とは異なる画像を表示するステップと、
前記第2の動作モードにおいて、前記制御コントローラの押下に応じて、前記動画の再生に関連する操作を行うステップと、
を実行する動画表示方法。
【請求項3】
コンピュータに、
動画を表示する
画面中の領域である表示部、
前記画面に設けられる、動作モードを切り替えるボタン、及び、第1の前記動作モードにおいて非表示であり、第2の前記動作モードにおいて前記表示部上に重畳表示される、前記動画の再生に関する操作に用いる制御コントローラ、を有するユーザインタフェースを画面に表示するステップと、
サーバから送信される
第1及び第2の動画
のうちの一方を前記表示部に再生するステップと、
前記第1の動作モードにおいて、
前記表示部の押下された前記表示部の場所に応じて、前記動画に関する情報を表示し、又は、前記表示部の押下に応答して前記表示部に前記動画とは異なる画像を表示し、するステップと、
前記第2の動作モードにおいて、前記制御コントローラの押下に応じて、前記動画の再生に関連する操作を行うステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画表示装置、動画表示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
動画の表示部を操作することで動画の再生に係る制御を行う動画再生制御システムが用
いられている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のシステムでは、動画をインタラクティブにする場合
に、再生制御とインタラクションとの競合が生じる。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、インタラクティブな動画を視聴
することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、動画表示装置であって、動画を表示
するための表示部と、サーバから送信される動画を前記表示部に再生する動画再生部と、
前記表示部に対する操作に応答して、動作モードに応じて異なるアクションを実行するア
クション処理部と、前記動作モードを切り替える入力コントロールと、を備えることを特
徴とする。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面に
より明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、インタラクティブな動画を視聴することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る動画表示システムの全体構成例を示す図である。
【
図2】動画表示装置1のソフトウェア構成例を示す図である。
【
図3】サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。
【
図4】本実施形態の動画表示装置1の動作を説明する図である。
【
図5】動画を表示する画面10の一例を示す図である。
【
図6】動画111が再生されているときの画面10の一例を示す図である。
【
図7】動画の再生中にタグが選択された場合を説明する図である。
【
図8】動画再生中に制御コントローラを表示する場合を説明する図である。
【
図9】動画表示装置及びサーバ2を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<発明の概要>
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、たとえば、以下のような構成
を備える。
[項目1]
動画を表示するための表示部と、
サーバから送信される動画を前記表示部に再生する動画再生部と、
前記表示部に対する操作に応答して、動作モードに応じて異なるアクションを実行する
アクション処理部と、
前記動作モードを切り替える入力コントロールと、
を備えることを特徴とする動画表示装置。
[項目2]
項目1に記載の動画表示装置であって、
前記アクション処理部は、
第1の前記動作モードでは、前記表示部に前記動画とは異なる画像を表示し、
第2の前記動作モードでは、前記動画の再生に係る操作を行うこと、
を特徴とする動画表示装置。
[項目3]
項目2に記載の動画表示装置であって、
前記動画再生部は、前記サーバから第1及び第2の動画を受信し、
前記第1の動作モードにおいて、前記アクション処理部は、前記操作に応答して、前記
第1又は第2の動画を切り替えて前記表示部に出力させること、
を特徴とする動画表示装置。
[項目4]
項目2に記載の動画表示装置であって、
前記第1の動作モードにおいて、前記アクション処理部は、前記表示部に対して前記操
作が行われた位置に応じて、前記動画に関する情報を表示すること、
を特徴とする動画表示装置。
[項目5]
コンピュータが、
動画を表示するための表示部及び動作モードを切り替える入力コントロールを画面に表
示するステップと、
サーバから送信される動画を前記表示部に再生するステップと、
前記表示部に対する操作に応答して、前記動作モードに応じて異なるアクションを実行
するステップと、
を実行する動画表示方法。
[項目6]
コンピュータに、
動画を表示するための表示部及び動作モードを切り替える入力コントロールを画面に表
示するステップと、
サーバから送信される動画を前記表示部に再生するステップと、
前記表示部に対する操作に応答して、前記動作モードに応じて異なるアクションを実行
するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【0011】
<システム概要>
図1は、本発明の一実施形態に係る動画表示システムの全体構成例を示す図である。本
実施形態の動画表示システムは、動画表示装置1を含んで構成される。動画表示装置1は
、サーバ2と通信ネットワーク3を介して通信可能に接続される。通信ネットワーク3は
、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イー
サネット(登録商標)などにより構築される。
【0012】
本実施形態の動画表示システムは、サーバ2から配信される動画を動画表示装置1で表
示するものである。本実施形態の動画表示装置1では、動画の視聴にあたり、ユーザは、
動画の再生に係る操作(以下、再生操作といい、再生、停止、早送り、巻き戻し、再生位
置の変更(シーク)などをさせるための操作を含む。)を行うことが可能であるとともに
、動画に関連する情報(以下、関連情報という。)を表示する操作(以下、タグ操作とい
う。)や、表示されている動画(第1動画)と同期してダウンロードしている動画(第2
動画)に切り替える操作(以下、スイッチング操作という。)を行うことができる。
【0013】
サーバ2は、動画を配信するコンピュータである。サーバ2は、例えばワークステーシ
ョンやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラ
ウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0014】
動画表示装置1は、サーバ2が配信する動画を視聴する視聴者(ユーザ)のコンピュー
タであり、例えば、スマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータ
などである。動画表示装置1は、サーバ2から配信される動画を受信して表示するととも
に、視聴者による各種の操作を受け付ける。
【0015】
<動画表示装置1>
図2は、動画表示装置1のソフトウェア構成例を示す図である。動画表示装置1は、画
面表示部111、動画再生部112、アクション処理部113を備える。
【0016】
画面表示部111は、動画を表示するための画面(動画表示画面)を作成する。動画表
示画面には、動画表示部と、再生操作のためのコントロールと、タグ操作又はスイッチン
グ操作の少なくともいずれかのためのコントロールとが含まれる。コントロールは、例え
ば、ボタン、スイッチ、スライダ、ダイヤル、ラジオボタン、チェックボックス、プルダ
ウン、リストボックスなどの入力コンポーネントである。
【0017】
動画再生部112は、サーバ2が配信する動画を作成する。動画再生部112は、サー
バ2から動画データを順次ダウンロードしていき、ダウンロードした動画データのチャン
クをデコードして動画を生成し、生成した動画を動画表示画面の動画表示部に表示するこ
とができる。
【0018】
アクション処理部113は、動画表示部に対する操作に応じて各種のアクションを行う
。アクションには、再生操作に応じた再生処理(再生、停止、早送り、巻き戻し、再生位
置の変更(シーク)など)と、タグ操作に応じた関連情報の表示と、スイッチング操作に
応じた、動画表示部に表示させる動画の切替を含む。本実施形態では、アクション処理部
113は、動作モードに応じて行う動作を変更する。
【0019】
<サーバ2>
図3は、サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。サーバ2は、動画配信部21
1、関連情報送信部212、動画記憶部231、関連情報記憶部232を備える。
【0020】
動画記憶部231は、動画を記憶する。動画記憶部231は、動画を特定する動画ID
及びユーザを特定するユーザIDに対応付けて、動画を再生するための動画データを記憶
することができる。ユーザIDは、動画データを登録したユーザを特定するための情報で
ある。動画データは、例えば、MPEG、FLY、QuickTimeなど、任意のフォ
ーマットでエンコードしたデータとすることができる。ファイルIDは、、例えば、ファ
イルと名とすることができる。動画記憶部231はまた、動画ごとに制御情報を記憶する
ことができる。制御情報には、例えば、動画がクリックやタップされた場合に行うべきア
クションを指定することができる。制御情報には、アクションに必要な情報を含めること
ができる。例えば、アクションが関連情報の表示である場合には、タグを配置する動画像
上での位置、タグ情報が指定された場合に表示する関連情報を特定する関連情報IDを含
むタグ情報を制御情報に含めることができる。制御情報にはタグ情報を複数含めることも
できる。また、例えば、アクションが動画の切替である場合には、切替の相手方となる動
画を特定する動画IDを含めることができる。
【0021】
関連情報記憶部232は、関連情報を記憶する。関連情報記憶部232は、関連情報I
Dに対応付けて、動画IDと関連情報とを記憶する。関連情報は、例えば、動画に映って
いる商品やサービスなどに関する情報とすることができる。関連情報は、例えば、テキス
トデータとしてもよいし、HTMLやリッチテキストなどによりフォーマットされたテキ
ストとしてもよいし、画像データとしてもよいし、コンテンツにアクセスするためのUR
Lとしてもよい。
【0022】
動画配信部211は、動画を配信する。動画配信部211は、例えば、リクエストに含
まれている動画IDに対応する動画を動画記憶部231から読み出して応答することがで
きる。動画配信部211は、リクエストに先立ち、動画の一覧を提示するようにしてもよ
い。動画配信部211は、例えば、ストリーミング方式により動画を送出することができ
る。なお、動画配信部211は、一般的な手法により動画を配信することができる。動画
配信部211はまた、動画とともに、または動画の配信に先立って、動画に対応する制御
情報を送信する。
【0023】
関連情報送信部212は、関連情報を送信する。動画配信部211は、リクエストに応
じて関連情報を送信することができる。
【0024】
<動作>
図4は、本実施形態の動画表示装置1の動作を説明する図である。
【0025】
動画表示装置1は、動作モードを「制御モード」として処理を開始する(S300)。
画面表示部111は、動画表示のための画面を作成する(S301)。
図5は、動画を表
示する画面10の一例を示す図である。画面10には、動画の表示部11が設けられる。
表示部11に動画111が再生される。画面10が作成された当初は、動画の再生操作を
行うための制御モードである。
【0026】
動画再生部112は、動画の受信を開始する(S302)。動画再生部112は、例え
ば、再生する動画を示す動画IDを指定したリクエストをサーバ2に対して送信し、サー
バ2から送信される動画データを順次受信していくことができる。
【0027】
アクション処理部113は、画面10に対する操作(本実施形態では、クリックやタッ
プなどによる選択操作を想定している。)が行われると(S303:YES)、動作モー
ドに応じたアクションが実行される。
【0028】
動作モードが「制御モード」である場合には(S304:制御モード)、アクション処
理部113は、動画111に対する各種の制御を行うことができる(S305)。
【0029】
アクション処理部113は、制御として、例えば、動画111のパラメータの設定を行
うこと、動画111上のタグの位置の設定、タグが選択された場合のアクションの設定、
動画111の再生若しくは停止、切り替える動画の指定などを行うことができる。
図5に
示すように、当初、表示部11には、動画111の再生を開始することが可能である旨の
マーク131が表示される。この状態において、表示部11の任意の箇所が選択されると
、アクション処理部113により受信している動画の再生が行われる。なお、画面10で
は、シークバー132も表示部11において動画111に重畳させて表示している。シー
クバー132は、動画111の再生位置を指定するために用いることができる。バー13
21は、再生済みの時間範囲を示している。シークバー132には、サーバ1からダウン
ロード済みの動画111の部分を表示するようにしてもよい。シークバー132を用いて
再生時間が指定された場合には、アクション処理部113は動画111の再生位置を変更
するように制御を行うことができる。
【0030】
アクション処理部113による制御が動画の再生である場合には(S306)、画面表
示部111は、コントローラを非表示とし(S307)、動作モードを「再生モード」に
設定する(S308)。
【0031】
動作モードが「再生モード」である場合(S304:再生モード)、動画上のタグが選
択されたときには(S309:YES)、アクション処理部113は、関連情報を表示部
11に表示することができる(S310)。
図6は、動画111が再生されているときの
画面10の一例を示す図である。動画111の再生中に、タグが設定されている場合には
、画面表示部111(又は動画再生部112)は、タグを示すタグアイコン133を動画
111に重畳表示することができる。また、画面10には、制御モードに移行するための
ボタン14が配される。動画111の再生中にタグアイコン133が押下された場合に、
アクション処理部113は、当該タグに応じて関連情報を表示することができる。アクシ
ョン処理部113は、例えば、制御情報に含まれている関連情報IDを設定したリクエス
トをサーバ2に送信し、リクエストに応じてサーバ2から応答される関連情報を受信し、
受信した関連情報を表示することができる。ここでアクション処理部113は、動作再生
部112に対して動画を停止させるようにすることができる。制御情報に複数のタグ情報
が含まれている場合には、アクション処理部113は、押下されたタグアイコン133の
位置に対応するタグ情報に含まれる関連情報IDを選択することができる。
図7は、動画
の再生中にタグが選択された場合を説明する図である。画面10において表示部11の動
画111に重畳表示されているタグアイコン133が、例えばユーザの指12などにより
選択されると、表示部11には関連情報112が表示される。
図7の例では、赤ちゃんの
シーンにおいて赤ちゃん上にタグが配置されており、このタグが選択されると、その赤ち
ゃんが装着しているおむつに関する関連情報を表示することなどが可能となる。アクショ
ン処理部113は、例えば、制御情報に含まれている関連情報IDを設定したリクエスト
をサーバ2に送信し、リクエストに応じてサーバ2から応答される関連情報を受信し、受
信した関連情報を表示することができる。ここでアクション処理部113は、動作再生部
112に対して動画を停止させるようにすることができる。
【0032】
動作モードが「再生モード」である場合において(S304:再生モード)、ユーザか
らの表示部11における操作がタグの選択でなく(S309:NO)、コントローラ表示
を指示するボタン14の選択を受け付けた場合(S311:YES)、アクション処理部
113は、動画111の制御のためのコントローラの表示を行い(S312)、動作モー
ドを「制御モード」に設定する(S313)。
図8は、動画再生中に制御コントローラを
表示する場合を説明する図である。
図8の例では、画面10において表示部11に動画1
11が表示されている最中に、例えば指12で画面10がタップされるなどにより、ボタ
ン14が選択されると、制御モードに移行し、アクション処理部113は、動画111を
停止することが可能な旨を示すマーク134を表示するとともに、シークバー132を表
示している。処理はステップS302に戻り、この制御モードにおいて、ユーザはマーク
134を選択することで動画111を停止し、あるいは、シークバー132を操作するこ
といより、再生位置を変更することができる。
【0033】
動作モードが「再生モード」である場合において(S304:再生モード)、ユーザか
らの表示部11における操作がタグの選択でなく(S309:NO)、コントローラ表示
を指示するボタン14の選択を受け付けても以内場合には(S311:NO)、動画11
1の再生を継続し(S314)、ステップS302に戻り、操作に応じた処理を行う。
【0034】
以上のようにして、動画の再生中における制御を動作モードに応じて変化させるように
することができる。今日では、動画111の表示部11に関するユーザインタフェースま
たはユーザエクスペリンス(UI/UX)において、動画111自体をタップ(又はクリ
ック)することで、動画の再生又は停止を行うことが一般化しているところ、タグなどの
ように、動画111に対するユーザのインタラクションが行われるようなUXを設定する
場合には、動画111の再生に係る制御のアクションと、インタラクションに係るアクシ
ョンとが混在してしまうところ、本実施形態の動画表示システムによれば、ユーザの目論
見通りに動画に対する制御を行うことが可能となる。
【0035】
<ハードウェア>
図9は、動画表示装置及びサーバ2を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示
す図である。コンピュータは、CPU01、メモリ102、記憶装置103、通信インタ
フェース104、入力装置105、出力装置106を備える。記憶装置103は、各種の
データやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドラ
イブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース104は、通信ネットワーク3
に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するた
めのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信
機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネ
クタなどである。入力装置105は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タ
ッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置106は、データを出力する
、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。動画表示装置1が備える画面表
示部111、動画再生部112、及びアクション処理部113、並びにサーバ2が備える
動画配信部211、及び関連情報送信部212は、CPU101が記憶装置103に記憶
されているプログラムをメモリ102に読み出して実行することにより実現し、サーバ2
が備える動画記憶部231及び関連情報記憶部232は、メモリ102及び記憶装置10
3が提供する記憶領域の一部として実現することができる。
【0036】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするため
のものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸
脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0037】
例えば、本実施形態では、動画表示装置1及びサーバ2は、1台のコンピュータである
ものとしたが、複数台のコンピュータに機能部及び/又は記憶部を分散させるようにして
もよい。
【0038】
また、本実施形態では、動画はストリーミングによりサーバ2から提供されるものとし
たが、これに限らず、動画表示装置1がサーバ2から事前にダウンロードした動画を再生
するようにしてもよいし、動画表示装置1が記憶している動画を再生するようにしてもよ
い。
【0039】
また、本実施形態では、画面10のボタン14を押下することをトリガーとして、制御
モードに推移するものとしたが、これに限らず、表示部11における所定位置(所定領域
)へのタッチ、表示部11におけるマウス又はタッチした指の動きによるパターン、キー
ボードによるキーの入力など、画面10において取得可能な任意のイベントをトリガーと
してもよい。
【0040】
また、本実施形態では、画面10の表示部11にタグを配置させ、タグの選択に応じた
アクションが行われることを想定したが、これに限らず、動画表示装置1がサーバ2から
2つ又は複数の動画を並行して受信し、ユーザの操作(例えば、表示部11を数秒未満の
短時間タッチ又はクリックしたことなど)に応じて、表示部11に表示する動画を切り替
えるようにしてもよい。この場合、定期的に複数の動画を同期させておくようにすること
ができる。
【0041】
また、本実施形態では、タグをタグアイコン133として動画111に重畳表示するも
のとしたが、タグアイコン133は表示せずにタグの位置(又は領域)を設定し、当該位
置(又は領域)に対するクリックやタップなどの操作が行われたことをトリガーとしてア
クションを実行するようにしてもよい。また、タグアイコン133に透明度を設定して、
動画111を透過して表示できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0042】
1 動画表示装置
2 サーバ
3 通信ネットワーク
10 画面
11 表示部
14 ボタン
111 画面表示部
112 動画再生部
113 アクション処理部
211 動画配信部
212 関連情報送信部
231 動画記憶部
232 関連情報記憶部