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特許7292756加熱空気式電子タバコヒーター、セラミック発熱体及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-09
(45)【発行日】2023-06-19
(54)【発明の名称】加熱空気式電子タバコヒーター、セラミック発熱体及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20230612BHJP
   H05B 3/20 20060101ALI20230612BHJP
【FI】
A24F40/46
H05B3/20 335
H05B3/20 356
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021566977
(86)(22)【出願日】2020-05-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-15
(86)【国際出願番号】 CN2020090241
(87)【国際公開番号】W WO2020228773
(87)【国際公開日】2020-11-19
【審査請求日】2021-11-09
(31)【優先権主張番号】201920703126.3
(32)【優先日】2019-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201920703695.8
(32)【優先日】2019-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201920707429.2
(32)【優先日】2019-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910409470.6
(32)【優先日】2019-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521491222
【氏名又は名称】厦門蜂涛陶瓷有限公司
【氏名又は名称原語表記】XIAMEN FENGTAO CERAMICS CO., LTD
【住所又は居所原語表記】I33, 10th Floor, No. 1036, Xiahe Road, Siming District Xiamen, Fujian 361000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100142804
【弁理士】
【氏名又は名称】大上 寛
(72)【発明者】
【氏名】朱肖華
(72)【発明者】
【氏名】熊兆栄
(72)【発明者】
【氏名】付増学
(72)【発明者】
【氏名】于祥一
(72)【発明者】
【氏名】劉茂埼
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第207505928(CN,U)
【文献】中国実用新案第207444282(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第104703308(CN,A)
【文献】特開平11-054245(JP,A)
【文献】特開2005-108690(JP,A)
【文献】中国実用新案第208064477(CN,U)
【文献】特開2018-032628(JP,A)
【文献】特開昭54-084637(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102701726(CN,A)
【文献】中国実用新案第208338876(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F40/00-47/00
H05B 3/20- 3/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハニカムセラミック本体と、発熱プリント回路とを含むセラミック発熱体であって、
前記ハニカムセラミック本体内には、円形孔又は多辺形孔である多孔性通路が設けられており、
前記発熱プリント回路は、前記多孔性通路を通過する空気を加熱するために、前記ハニカムセラミック本体の周壁の外表面に印刷により周設されており
前記ハニカムセラミック本体は柱状体であり、且つ前記多孔性通路は、前記ハニカムセラミック本体の軸方向に沿って前記ハニカムセラミック本体の一端側から他端側に連続的に形成されており、前記ハニカムセラミック本体内に複数配置されている、
ことを特徴とするセラミック発熱体。
【請求項2】
前記ハニカムセラミック本体は、アルミナハニカムセラミック本体であり,且つ前記アルミナハニカムセラミック本体の密度は3.86g/cm以上である、ことを特徴とする請求項1に記載のセラミック発熱体。
【請求項3】
前記多孔性通路は、前記ハニカムセラミック本体内に均一に分布されている、ことを特徴とする請求項1に記載のセラミック発熱体。
【請求項4】
前記多孔性通路は、前記ハニカムセラミック本体の中心に配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載のセラミック発熱体。
【請求項5】
前記ハニカムセラミック本体は、断面が円形又は多辺形である柱状体である、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のセラミック発熱体。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のセラミック発熱体と、予備加熱装置とを含む加熱空気式電子タバコヒーターであって、
前記予備加熱装置の下方には、前記セラミック発熱体が設けられている、ことを特徴とする加熱空気式電子タバコヒーター。
【請求項7】
前記予備加熱装置は、予熱管を含み、前記予熱管と前記セラミック発熱体との間には、導流片が設けられており、前記導流片には、若干の導流孔が開設されている、ことを特徴とする請求項6に記載の加熱空気式電子タバコヒーター。
【請求項8】
前記セラミック発熱体と前記予備加熱装置は、密封カバー内に設けられている、ことを特徴とする請求項6に記載の加熱空気式電子タバコヒーター。
【請求項9】
前記予備加熱装置は、予熱用の薄壁アルミナセラミック管を含み、前記薄壁アルミナセラミック管中心のチャンバは、喫煙物品を放置するために用いられており、前記薄壁アルミナセラミック管の一端開口部と底板とを一つのコップ本体に組み合わせており、前記底板には、若干の熱気流通孔が開設されている、ことを特徴とする請求項6に記載の加熱空気式電子タバコヒーター。
【請求項10】
前記薄壁アルミナセラミック管の密度は3.86g/cm以上である、ことを特徴とする請求項9に記載の加熱空気式電子タバコヒーター。
【請求項11】
前記底板の中心には、一つの仮想円周の周りに複数の熱気流通孔が均一に設けられており、前記熱気流通孔は、孔径範囲が0.1~2mmである円形孔である、ことを特徴とする請求項9に記載の加熱空気式電子タバコヒーター。
【請求項12】
前記底板の材料は、高純度アルミナセラミックである、ことを特徴とする請求項9に記載の加熱空気式電子タバコヒーター。
【請求項13】
請求項1~5のいずれか1項に記載のセラミック発熱体の製造方法であって、以下のステップを含み、
ステップ一:アルミナセラミック泥材料の調製:0.01~0.05重量部硝酸マグネシウム、0.01~0.05重量部オキシ塩化ジルコニウム、0.01~0.05重量部硝酸イットリウム、1.5~2.5重量部オレイン酸、1~2重量部潤滑剤、3~15重量部接合剤及び10~30重量部脱イオン水を100重量部のナノアルミナ粉に加え、配合機に入れ、30℃以下の温度下で1~5時間混練し、分散均一、固体含有量が75~85%であるアルミナハニカムセラミック泥材料を調製し、
ステップ二:アルミナハニカムセラミックの成形:ステップ一で調製されたアルミナハニカムセラミック泥材料を真空脱泡装置付きのスクリュー式セラミック押出成形機に加え、セラミック泥材料は、スクリューの押出下で、金型ヘッドを介して、中空、薄壁ハニカム状セラミック半加工品に押出成形し、
ステップ三:アルミナハニカムセラミック半加工品の乾燥:ステップ二で調製されたセラミック半加工品を乾燥オーブンに移して、40~50℃熱風条件下で、5~10分間乾燥脱水し、外観及び真直度がいずれも要求仕様どおりのセラミック生地体を得、
ステップ四:アルミナセラミック生地体のバインダ除去:ステップ三で調製されたセラミック生地体を1100~1200℃温度下で素焼きし、セラミック素焼き体を得、
ステップ五:アルミナハニカムセラミックの焼成:ステップ四のセラミック素焼き体を高温モリブデン管中に置いて、1600~1800℃温度下で、水素ガス雰囲気下又は空気中で直接焼成し、アルミナハニカムセラミックを得、
ステップ六:アルミナハニカムセラミック表面加熱プリント回路及びその導線の制作:ステップ五で調製されたアルミナハニカムセラミックをシルクスクリーン印刷技術でその外表面に厚膜電熱線を印刷し、プリント回路を乾燥させた後、パッド部に銀はんだを塗布して導線を接着し、乾燥オーブンに再入って乾燥させ、その後、炉に移して800~1500℃温度下で焼結し、一体焼成した導線とプリント回路を得るとともに、炉内での導線の銀ろう付けを完成する、ことを特徴とするセラミック発熱体の製造方法。
【請求項14】
前記ステップ一で使用されるナノアルミナ粉の純度は99.99%以上であり、粒子粒径は350nmであり、比表面積は7m/gである、ことを特徴とする請求項13に記載のセラミック発熱体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子タバコ技術分野に関し、特にセラミック発熱体、このセラミック発熱体を備えた加熱空気式電子タバコヒーター及びセラミック発熱体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タバコ、シガーなどの喫煙物品は、使用過程中にタバコの葉を燃焼することでタバコの煙を発生させる。タバコの葉を燃焼することによって発生する煙には、タールなどの発がん物質が多く含まれ、長期間にこれらの物質を吸入すると、人体に非常に大きな危害を与えるおそれがある。科学技術の進歩と人々の健康生活に対する追求に伴い、タバコの代替品、即ち、電子タバコが登場した。そのうち、典型的な電子タバコ様態の一つは、燃焼せずに化合物の生成物を放出することによって、これらのタイプの製品の代替物を提供することである。このような製品の例としては、いわゆる加熱不燃焼製品であり、その材料を加熱するが、燃焼しないことによって、化合物を釈放するタバコ加熱製品又はタバコ加熱装置とも呼ばれる。
【0003】
現在市販されている加熱不燃型電子タバコは、その加熱あぶり技術は、主に熱伝導方式により熱量の伝導及び交換が行われ、従来の加熱方式としては、シート状加熱(針状加熱)と管状加熱方式が挙げられ、例えば、CN201380044053.7に開示されている「内部加熱部材とともに使用される喫煙物品」は、その加熱方式がシート状加熱(針状加熱)であるが、このような加熱方式は中心温度が比較的高く、周辺温度が比較的低く、シート状発熱体に近い部分のタバコが十分に炭化し、焼け焦げられさえするが、周辺のタバコがまだ炭化されておらず、タバコの浪費が大きい。また例えば、CN201080053099.1に開示されている「内部又は外部ヒーターを備えた電気加熱式喫煙システム」は、その加熱方式が管状加熱であり、管状加熱は管壁に近い部分の炭化は比較的に十分であるが、中心部分は十分に炭化できず、温度を向上させると、煙紙焼け焦げ現象が発生する可能性があり、吸い感に影響を与える。要約して言うと、現在の加熱装置では、加熱不均一、タバコの煙の量が小さく、吸い感が薄く、ユーザ体験が悪いなどの技術的欠陥が存在し、そして、電子タバコ製品は長時間使用後に、喫煙に起因する汚染物質が製品上に付着し、製品に異臭が生じる場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本件発明者は、以下の問題に対して鋭意検討した結果に基づき、本出願を見出した。
【0005】
関連技術において、加熱不燃型電子タバコ製品の加熱手段は、主に以下の三つの種類がある。
【0006】
一、セラミック発熱シート
ジルコニアセラミック基板+貴金属発熱ペーストでセラミック発熱シートを作製し、体積が小さく、重量が軽く、高出力密度を得ることができ、熱効率が高く、優れた熱的特性があり、昇温速度が速く、任意の温度分布を得ることができ、信頼性が高く、長使用寿命、発熱体材料が酸化せず、耐酸塩基性能が優れ、耐腐食、耐高温、温度が均一で、熱伝導性能が良く、熱補償速度が速い。
【0007】
しかし、セラミック発熱シートを用いて喫煙物品を加熱する時、中心発熱による発熱体全体の温度分布が不均一になり、頂部から底部までの温度差は100℃前後に達し、タバコをあぶる不十分になって、焦げ臭が発されさえ、タバコの浪費が大きくなり、その上、特製のカートリッジとシート状発熱体とを配合さないと、効果を達成できなくなり、応用範囲を制限している。
【0008】
二、円柱体発熱棒
棒状構造を採用した発熱体であり、強度が高く、破断されない。高温同時焼成セラミック発熱体は、緻密性が良く、発熱線を完全にセラミックに包まれ、長期間使用信頼性が高く、接合部は1000℃銀ろう付けプロセスを採用し、接合安定、且つ長期間使用でも350℃の高温に耐えることができる。
【0009】
しかし、発熱線により棒体を発熱させることは、加熱効果を実現できるために、発熱線が非常に高い温度に達する必要があり、熱交換効率が低いだけでなく、発熱線の温度が比較的高いため、発熱線から分離された金属イオンが吸引気流に混入して人体に入り、人体の健康を危うくするおそれがある。
【0010】
三、セラミック発熱コップ\発熱管\発熱鍋発熱コップ\発熱管\発熱鍋は、周辺発熱の典型的な代表である。環状分段加熱、温度を正確に制御する。しかし、このような方式の最大問題は、熱量利用率が低く、熱量の一部がタバコに吸収され、他の一部が熱の形式で発散され、断熱が悪い場合、喫煙具は手をやけどし、ユーザの使用に影響を与えるおそれがある。
【0011】
上述されるように、接触式加熱あぶり技術は、主に熱伝導方式によって熱伝導及び交換が行われ、すなわち、一つの発熱導体(例えばセラミック発熱シート又は針)によりあぶる対象品(喫煙物品)に温度を伝導する。このような加熱方式は、主に二つの欠点ある。
1、あぶる対象品(喫煙物品)の熱伝導性能が悪く、温度を十分に伝導できず、あぶる対象品の内外の加熱不均一を招く。
2、様々なタイプのあぶる対象品の空間密度の差が大きく、異なるタイプのあぶる対象品を交換する時、その加熱効果保障が困難であり、一般的に、セット使用のあぶる対象品を使用しなければ比較的良好な効果を得ることができなく、適応性は非常に悪い。
まとめると、このような加熱装置には、加熱不均一、タバコの煙の量が小さく、吸い感が薄く、ユーザ体験が悪いなどの技術的欠陥が存在し、これらの様々な欠陥は本分野の更なる発展及び普及応用を厳重に制限している。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このために、本件発明者は、大量の研究及び実験から、喫煙の過程が本質的に空気流動の過程であり、喫煙物品に流入する空気自体の温度が比較的高い場合、熱空気が喫煙物品をあぶる役割を直接に果たすことができ、且つ吸引過程に伴って、熱空気が喫煙物品の全てのタバコを比較的均一に完全にあぶる・浸透させることができるため、加熱不均一の問題を効果的に解決できることが発現された。したがって、空気を加熱し、吸引過程での熱空気流動を利用して喫煙物品をあぶる方式で加熱を実現する方案は、全体的な加熱効果がより良くなる。
【0013】
しかし、空気加熱方案を採用する時、まず、適切な発熱体を選択して空気を加熱する必要があるが、発熱体は空気を加熱する時、室温空気を発熱体に入り、発熱体から放出された空気温度が300℃以上になる必要があり、次に、通常の吸引習慣、すなわち、昇温過程は毎秒約20mlをサポートし、1口あたり3秒前後吸引し、発熱体は約計60mlの空気加熱効率を考慮する必要がある。
【0014】
上記効果を達成するために、本件発明者は、大量の実験から分かるように、発熱線で空気を加熱する方案を採用する時、発熱線だけで空気を加熱するには、比較的高い発熱線温度を必要とし、発熱線の温度が600℃以上になった場合にのみ、流通する空気を300℃以上に加熱することができ、また、一旦気流が通過すると、発熱線が急速に冷却され、このように、一口吸引動作により発熱線の温度降下幅は200~300℃となる。このために、吸引する時に、発熱線に対して電力補償する必要があり、そうでなければ、喫煙に必要な空気加熱効果を達成することは困難である。しかしながら、気流センサが検出された気流の大きさに基づき、発熱線の電力に対して補償を行う時、発熱線と空気との接触面積が小さいため、この電力補償方案は所要加熱効果を達成するために、比較的電力を必要とするだけでなく、また、加熱後の空気温度が正確でなく、補償応答時間が間に合わないことによって、各方向の空気温度が不均一になるという問題を招く。
【0015】
そして、発熱線の温度を向上させることにより、流通する空気を300℃以上に加熱する時、発熱線の温度が高くなるため、発熱線から分離された金属イオンが吸引気流に混入して人体に入り、人体の健康を危うくするおそれがある。
【0016】
以上説明したように、本件発明者は、大量の研究から分かるように、空気加熱の方案を採用して喫煙物品をあぶる時、空気を加熱するための発熱体は比較的大きな加熱面積を有する必要があり、それによって、発熱体と空気との温度差を小さくするとともに、発熱体は吸引気流流通後の温度降下に対抗するために、比較的大きな熱容量を有する必要があり、及び発熱体は加熱準備時間を低下させるために、比較的高い熱伝導率を有する必要がある。
【0017】
このために、本件発明者は、長年のセラミックについて深く研究に基づき、ハニカムセラミックの多孔性構造を設計することにより、より大きな加熱表面積をもたらし、発熱体に非常に高い空気を加熱する効率を持たせることができるとともに、多孔性構造のハニカムセラミック発熱体は中実構造により近く、同体積のセラミック管よりも高い熱容量を有し、また、アルミナ材料の熱伝導率が30W/MKより大きいため、熱量をより迅速に均一に伝導されることができ、熱伝導率が高く、それによって、多孔性構造を採用したハニカムセラミック発熱体は、空気加熱の方式により喫煙物品をあぶる需要を満たすことができる。
【0018】
本発明の一番目の目的は、迅速に均一昇温可能、発熱面が大きく、消費電力が小さく、長使用寿命、断熱性能が良いセラミック発熱体を提案することである。
【0019】
この目的を実現するために、第一の方面によれば、本発明の実施例は、ハニカムセラミック本体と、発熱プリント回路とを含むセラミック発熱体を提案する。前記ハニカムセラミック本体内には、円形孔又は多辺形孔である多孔性通路が設けられており、前記発熱プリント回路は、前記多孔性通路を通過する空気を加熱するために、前記ハニカムセラミック本体の外表面に周設されている。
【0020】
選択的に、前記ハニカムセラミック本体は、アルミナハニカムセラミック本体であり,且つ前記アルミナハニカムセラミック本体の密度は、3.86g/cm以上である。
【0021】
選択的に、前記多孔性通路は、前記ハニカムセラミック本体内に均一に分布されている。
【0022】
選択的に、前記多孔性通路は、前記ハニカムセラミック本体の中心に配置されている。
【0023】
選択的に、前記ハニカムセラミック本体は、断面が円形又は多辺形である柱状体である。
【0024】
具体的には、本発明の一つの実施例に提案されるアルミナハニカムセラミック発熱体は、アルミナハニカムセラミック本体、発熱プリント回路、導線を含み、アルミナハニカムセラミック本体の中心には、均一に配列された円形孔又は多辺形孔である多孔性通路が設けられており、前記発熱プリント回路は、アルミナハニカムセラミック本体の外表面に周設されており、前記発熱プリント回路の前後端には、導線が設けられている。
【0025】
更に、前記アルミナハニカムセラミック本体の抵抗は0.1~2Ωである。
【0026】
更に、前記アルミナハニカムセラミック本体は断面が円形又は方形又は多辺形である柱状体である。
【0027】
更に、前記多孔性通路の孔径は、0.1~2mmであり、前記多孔性通路の肉厚は、0.1~0.5mmである。
【0028】
更に、前記発熱プリント回路の材料は、銀、タングステン、MoMnを含むが、それらに限らなく、他の適切なプリント回路材であってもよい。
【0029】
更に、前記発熱プリント回路の印刷厚さは、0.005~0.05mmである。
【0030】
更に、前記導線の材質は、銅、銀、ニッケルを含むが、それらに限らなく、その直径は、0.1~0.3mmである。
【0031】
本発明の実施例に係るセラミック発熱体は、高純度アルミナハニカムセラミックを使用し、表面緻密性が非常に高く、煙霧粒子の吸着を効果的に防止し、異臭防止の効果を奏することができる。高純度アルミナハニカムセラミックは、良好な熱伝導性を有し、熱伝導率が33W/m.kに達し、ハニカムセラミック構造における肉厚と孔径は、いずれも非常に小さく、極めて良好な熱伝導効果を有するとともに、ハニカム多孔性の形状は、空気との接触面積を大幅に増加させることができ、アルミナハニカムセラミックの比表面積が大きく、加熱効率が高く、空気をより速く加熱する目的を実現することができる。本発明のハニカムセラミック発熱体は、あぶる対象のタバコの下方に設けられ、あぶる対象のタバコと接触せず、使用者がタバコを吸引することにより、底部のハニカムセラミック発熱体で加熱された空気がタバコと接触し、タバコを迅速に均一に加熱され、ハニカム多孔性の構造が存在するため、空気の流動速度を一定に制限され、熱空気とタバコとの接触時間がより長くなり、熱量の散逸を遅らせ、エネルギーを節約した。吸引動作を行わない場合、ハニカムセラミックの多孔性形状は、熱空気を同時にロックすることができ、熱空気の外部への放出を減少させ、さらにエネルギーを節約する。
【0032】
本発明の二番目の目的は、加熱均一、且つ流体中の汚染物又は発熱体がカートリッジと直接に接触することによる製品を汚染しない加熱空気式電子タバコヒーターを提案することである。
【0033】
この目的を実現するために、第二の方面によれば、本発明の実施例は、上記実施例に記載のセラミック発熱体と、予備加熱装置とを含む加熱空気式電子タバコヒーターを提案する。前記セラミック発熱体は、前記予備加熱装置の下方に設けられている。
【0034】
選択的に、前記予備加熱装置は、予熱管を含み、前記予熱管と前記セラミック発熱体との間には、導流片が設けられており、前記導流片には、若干の導流孔が開設されている。
【0035】
選択的に、前記セラミック発熱体と前記予備加熱装置は、密封カバー内に設けられている。
【0036】
選択的に、前記予備加熱装置は、予熱用の薄壁アルミナセラミック管を含み、前記薄壁アルミナセラミック管中心のチャンバは、喫煙物品を放置するために用いられており、前記薄壁アルミナセラミック管の一端開口部と底板とを一つのコップ本体に組み合わせており、前記底板には、若干の熱気流通孔が開設されている。
【0037】
選択的に、前記薄壁アルミナセラミック管の密度は、3.86g/cm以上である。
【0038】
選択的に、前記底板の中心には、一つの仮想円周の周りに複数の熱気流通孔が均一に設けられており、前記熱気流通孔は、孔径範囲が0.1~2mmである円形孔である。
【0039】
選択的に、前記底板の材料は、高純度アルミナセラミックである。
【0040】
本発明の一つの実施例では、前記の加熱空気式電子タバコヒーターは、予熱管と、セラミック発熱体とを含み、前記予熱管の下方には、セラミック発熱体が設けられており、前記セラミック発熱体は、ハニカムセラミック本体と、ハニカムセラミック本体に設けられた発熱プリント回路とを含み、前記発熱プリント回路の端点には、導線が設けられており、前記セラミック発熱体内には、ハニカム状多孔性通路が設けられている。
【0041】
更に、前記予熱管、セラミック発熱体と導流片は、高純度アルミナセラミックである。
【0042】
更に、前記発熱プリント回路印刷材料は、銀、タングステン、MoMnを含むが、それらに限らない。
【0043】
更に、前記導線材料は、銀、銅、ニッケルを含むが、それらに限らない。
【0044】
更に、前記ハニカム状多孔性通路は、孔径範囲が0.1~2mmで、隣接する二つの孔の間の最小距離が0.1~0.5mmである均一に配列された円形孔又は多辺形孔である。
【0045】
本発明の実施例に係る加熱空気式電子タバコヒーターは、発熱体により空気を加熱し、加熱された流動空気がタバコを均一にあぶることによって、タバコの煙の量を向上させ、喫煙吸い感が良く、ユーザ体験に優れた効果を達成することができる。同時に、予熱管、発熱体と導流片は、高純度アルミナセラミックであり、高純度アルミナセラミックは、高緻密性を有し、マイクロ構造上で空隙がほとんどなく、流体中の汚染物がその中に浸透できず、汚染と異臭を表面に残させることはできなくなり、且つ空気加熱の方式はカートリッジと接触しないため、装置が汚染を受けないことを保証することができる。
【0046】
そして、予備加熱装置は、迅速均一昇温を実現することができ、予熱と断熱の役割を果たす。
【0047】
前記予備加熱装置は、予熱用の薄壁アルミナセラミック管を含み、薄壁アルミナセラミック管中心のチャンバは、喫煙物品を放置するために用いられており、前記薄壁アルミナセラミック管の一端開口部と底板とを一つのコップ本体に組み合わせており、前記底板には、若干の熱気流通孔が開設されている。
【0048】
更に、前記薄壁アルミナセラミック管の密度は、3.86g/cm以上である。
【0049】
更に、前記薄壁アルミナセラミック管は、肉厚範囲が0.1~0.5mmである薄壁アルミナセラミック中空円管である。
【0050】
更に、前記底板の形状は、薄壁アルミナセラミック管の開口断面形状に合わせられている。
【0051】
更に、前記底板の中心には、一つの仮想円周の周りに複数の熱気流通孔が均一に設けられており、前記熱気流通孔は、孔径範囲が0.1~2mmである円形孔である。
【0052】
更に、前記底板の厚さは、0.1~0.5mmである。
【0053】
更に、前記底板の材料は、高純度アルミナセラミックである。
【0054】
予備加熱装置を空気加熱部材の上方に取り付けることにより、加熱部材で加熱する時、底板と薄壁アルミナセラミック管は、いずれも超薄高純度アルミナセラミックであるため、迅速に加熱され、チャンバを予熱する効果を達成することができる。同時に、薄壁アルミナセラミック管は、従来の加熱手段にしなく、熱量の散逸を減少させることができる。喫煙物品の加熱は、ユーザの吸引動作により、熱気流通孔下方の加熱手段から熱空気を抽出して、喫煙物品をあぶり、効果が良く、且つ均一であり、熱気流通孔は、一方では、熱空気の流通を容易にすることができ、もう一方では、吸引動作を行わない時にも、熱空気の直接拡散を阻止し、断熱の効果がある。高純度アルミナセラミック材質は、良好な緻密性を有し、煙霧粒子の吸着を減少させることができ、異臭がなく、使用がより安全である。
【0055】
本発明の三番目の目的は、セラミック発熱体の製造方法を提案することである。
【0056】
この目的を実現するために、第三の方面によれば、本発明の実施例は、セラミック発熱体の製造方法を提案する。この方法は、以下のステップを含み、
ステップ一:アルミナセラミック泥材料の調製:0.01~0.05重量部硝酸マグネシウム、0.01~0.05重量部オキシ塩化ジルコニウム、0.01~0.05重量部硝酸イットリウム、1.5~2.5重量部オレイン酸、1~2重量部潤滑剤、3~15重量部接合剤及び10~30重量部脱イオン水を100重量部のナノアルミナ粉に加え、配合機に入れ、30℃以下の温度下で1~5時間混練し、分散均一、固体含有量が75~85%であるアルミナハニカムセラミック泥材料を調製する。
【0057】
ステップ二:アルミナハニカムセラミックの成形:ステップ一で調製されたアルミナハニカムセラミック泥材料を真空脱泡装置付きのスクリュー式セラミック押出成形機に加え、セラミック泥材料は、スクリューの押出下で、金型ヘッドを介して、中空、薄壁ハニカム状セラミック半加工品に押出成形する。
【0058】
ステップ三:アルミナハニカムセラミック半加工品の乾燥:ステップ二で調製されたセラミック半加工品を乾燥オーブンに移して、40~50℃熱風条件下で、5~10分間乾燥脱水し、外観及び真直度がいずれも要求仕様どおりのセラミック生地体を得る。
【0059】
ステップ四:アルミナセラミック生地体のバインダ除去:ステップ三で調製されたセラミック生地体を1100~1200℃温度下で素焼きし、セラミック素焼き体を得る。
【0060】
ステップ五:アルミナハニカムセラミックの焼成:ステップ四のセラミック素焼き体を高温モリブデン管中に置いて、1600~1800℃温度下で、水素ガス雰囲気下又は空気中で直接焼成し、アルミナハニカムセラミックを得る。
【0061】
ステップ六:アルミナハニカムセラミック表面加熱プリント回路及びその導線の制作:ステップ五で調製されたアルミナハニカムセラミックをシルクスクリーン印刷技術でその外表面に厚膜電熱線を印刷し、プリント回路を乾燥させた後、パッド部に銀はんだを塗布して導線を接着し、乾燥オーブンに再入って乾燥させ、その後、炉に移して800~1500℃温度下で焼結し、一体焼成した導線とプリント回路を得るとともに、炉内での導線の銀ろう付けを完成する。
【0062】
選択的に、前記ステップ一において用いられるナノアルミナ粉純度は、99.99%以上であり、粒子粒径は、350nmであり、比表面積は、7m/gである。
【0063】
本発明の実施例の製造方法で作られたアルミナハニカムセラミックの純度は、99.99%であり、そのハニカムセラミック表面の緻密性が非常に高くなり、煙霧粒子の吸着を効果的に防止し、異臭防止の効果を奏することができる。高純度アルミナハニカムセラミックは、良好な熱伝導性を有し、熱伝導率が33W/m.kであり、ハニカムセラミック構造における肉厚と孔径は、いずれも非常に小さく、熱伝導効果は極めて良好であり、また、ハニカム多孔性の形状は、空気との接触面積を大幅に増大させることができ、アルミナハニカムセラミックの比表面積が大きく、加熱効率が高く、空気を加熱する目的をより速く実現することができる。本発明のハニカムセラミック発熱体は、あぶる対象のタバコの下方に設けられ、あぶる対象のタバコと接触せず、使用者がタバコを吸引することにより、底部のハニカムセラミック発熱体で加熱された空気がタバコと接触し、タバコを迅速に均一に加熱され、ハニカム多孔性の構造が存在するため、空気の流動速度を一定に制限され、熱空気とタバコとの接触時間がより長くなり、熱量の散逸を遅らせ、エネルギーを節約した。吸引動作を行わない場合、ハニカムセラミックの多孔性形状は、熱空気を同時にロックすることができ、熱空気の外部への放出を減少させ、さらにエネルギーを節約する。
【図面の簡単な説明】
【0064】
図1】本発明の一つの実施例によるセラミック発熱体の構造概略図である。
図2】本発明の一つの実施例によるアルミナハニカムセラミック発熱体表面発熱プリント回路の平面展開概略図である。
図3】本発明の一つの実施例による加熱空気式電子タバコヒーターの構造概略図である。
図4】本発明の別の実施例による加熱空気式電子タバコヒーターの構造概略図である。
図5】本発明のさらに別の実施例による加熱空気式電子タバコヒーターの構造概略図である。
図6】本発明の一つの実施例による導流片の構造概略図である。
図7】本発明の一つの実施例による予備加熱装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0065】
本発明の実施の形態の目的、技術案と利点をより明瞭にするために、以下、本発明の実施の形態における添付図面を結び付けながら、本発明の実施の形態における技術案を明瞭且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施の形態は、ただ本発明の一部の実施の形態に過ぎず,全ての実施例ではない。本発明における実施の形態に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られた全ての他の実施の形態は、いずれも本発明の保護範囲に属する。従って、添付図面に示された本発明の実施の形態の以下の詳細な説明は、請求項に示す実施形態の範囲を限定するものではなく、選択された実施形態を単に表すものに過ぎない本発明における実施の形態に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られた全ての他の実施の形態は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0066】
本発明の説明において、説明すべきことは、「上」、「下」、「内」、「外」、「前端」、「後端」、「両端」、「一端」、「他端」などの用語が示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づき、本発明を便利に又は簡単に説明するためのものであり、指定された装置又は部品が特定の方位にあり、特定の方位において構造され操作されると指示又は暗示するものではないので、本発明を限定するものと理解してはいけない。なお、「第一の」、「第二の」という用語は、説明の目的のためだけに提供されており、相対的な重要性を示すまたは示唆するものと理解してはいけない。
【0067】
本発明の説明において、説明すべきことは、明確に指定又は限定しない限り、「取り付ける」、「設けられている」、「接続」などの用語は、広義で理解すべきであり、例えば、接続は、固定して接続してもよく、取り外し可能に接続してもよく、又は一体に接続してもよく、機械的に接続してもよく、或いは、電気的に接続してもよく、直接接続してもよく、中間媒体を介して間接的に接続してもよく、2つの要素の内部が連通してもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本発明における具体的な意味を理解し得る。
【0068】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施例に提案されているセラミック発熱体、このセラミック発熱体を備えた加熱空気式電子タバコヒーター及びセラミック発熱体の製造方法について説明する。
【0069】
図1を参照すると、発明の実施例に提案されているセラミック発熱体は、ハニカムセラミック本体1と、発熱プリント回路2とを含む。そのうち、ハニカムセラミック本体1内には、円形孔又は多辺形孔である多孔性通路11が設けられており、発熱プリント回路2は、多孔性通路11を通過する空気を加熱するために、ハニカムセラミック本体1の外表面に周設されている。
【0070】
選択的に、一例として、前記ハニカムセラミック本体は、アルミナハニカムセラミック本体であり,且つ前記アルミナハニカムセラミック本体の密度は、3.86g/cm以上である。
【0071】
選択的に、一例として、前記多孔性通路は、前記ハニカムセラミック本体内に均一に分布されている。
【0072】
選択的に、一例として、前記多孔性通路は、前記ハニカムセラミック本体の中心に配置されている。
【0073】
選択的に、一例として、前記ハニカムセラミック本体は、断面が円形又は多辺形である柱状体である。
【0074】
以下は、添付図面を結び付けながら、本発明の具体的な実施の形態を詳述する。
【実施例一】
【0075】
図1~2に示すように、本発明によるアルミナハニカムセラミック発熱体は、アルミナハニカムセラミック本体1と、発熱プリント回路2と、導線3とを含み、アルミナハニカムセラミック本体1の中心には、均一に配列された方形孔である多孔性通路11が設けられており、前記発熱プリント回路2は、アルミナハニカムセラミック本体1の外表面に周設されており、前記発熱プリント回路2の前後端には、導線3が設けられている。
【0076】
更に、前記アルミナハニカムセラミック本体1の密度は3.9g/cmである。
【0077】
更に、前記アルミナハニカムセラミック本体1の抵抗は0.6Ωである。
【0078】
更に、前記アルミナハニカムセラミック本体1は断面が円形である柱状体である。
【0079】
更に、前記多孔性通路11の方形孔の孔径は1.5mmであり、すなわち、方形孔の辺長は1.5mmであり、前記多孔性通路11の肉厚は0.2mmであり、図1に示すように、隣接する二つの方形孔の対応な辺の間の距離は多孔性通路11の肉厚である。
【0080】
更に、前記発熱プリント回路2の材料は銀である。
【0081】
更に、前記発熱プリント回路2の印刷厚さは0.015mmである。
【0082】
更に、前記導線3は直径が0.2mmである銀導線である。
【実施例二】
【0083】
図1~2に示すように、本発明によるアルミナハニカムセラミック発熱体は、アルミナハニカムセラミック本体1と、発熱プリント回路2と、導線3とを含み、アルミナハニカムセラミック本体1の中心には、均一に配列された円形孔である多孔性通路11が設けられており、前記発熱プリント回路2は、アルミナハニカムセラミック本体1の外表面に周設されており、前記発熱プリント回路2の前後端には、導線3が設けられている。
【0084】
更に、前記アルミナハニカムセラミック本体1の密度は3.9g/cmである。
【0085】
更に、前記アルミナハニカムセラミック本体1の抵抗は0.8Ωである。
【0086】
更に、前記アルミナハニカムセラミック本体1は、断面が円形である柱状体であり、その中心の多孔性通路11は、方形孔である。
【0087】
更に、前記多孔性通路11の円形孔の孔径は1.5mmであり、前記多孔性通路11の肉厚は0.2mmで、隣接する二つの円形孔の間の最小距離は多孔性通路11の肉厚である。
【0088】
更に、前記発熱プリント回路2の材料は銀である。
【0089】
更に、前記発熱プリント回路2の印刷厚さは0.02mmである。
【0090】
更に、前記導線3は直径が0.2mmである銀導線である。
【0091】
本実施例では、多孔性通路11は円形であり、アルミナハニカムセラミック本体1の中心の利用率は、実施例一に較べて明らかに低く、その比表面積、加熱効率は実施例一よりも小さい。
【0092】
本発明のアルミナハニカムセラミックの純度は、99%を超え、そのハニカムセラミック表面の緻密性が非常に高くなり、煙霧粒子の吸着を効果的に防止し、異臭防止の効果を奏することができる。高純度アルミナハニカムセラミックは、良好な熱伝導性を有し、熱伝導率が33W/m.kに達し、ハニカムセラミック構造における肉厚と孔径は、いずれも非常に小さく、極めて良好な熱伝導効果を有するとともに、ハニカム多孔性の形状は空気との接触面積を大幅に増加させることができ、アルミナハニカムセラミックの比表面積が大きく、加熱効率が高く、空気をより速く加熱する目的を実現することができる。
【0093】
本発明のハニカムセラミック発熱体は、あぶる対象のタバコの下方に設けられ、あぶる対象のタバコと接触せず、使用者がタバコを吸引する時、空気が発熱体ハニカムの孔穴から流れて特定の温度まで加熱され、その後、熱空気がタバコを流れて、タバコを急速に320℃まで加熱する。この方法は、タバコ本体の受熱面積と受熱効率を高め、加熱をより均一にし、タバコ炭化をより完全にし、タバコ浪費を回避し、使用者の吸い感を向上させ、さらにカートリッジの種類の制限を受けない。ハニカム多孔性の構造が存在するため、空気の流動速度を一定に制限され、熱空気とタバコとの接触時間がより長くなり、熱量の散逸を遅らせ、エネルギーを節約した。吸引動作を行わない場合、ハニカムセラミックの多孔性形状は、熱空気を同時にロックすることができ、熱空気の外部への放出を減少させ、さらにエネルギーを節約する。
【0094】
本発明の実施例は、加熱空気式電子タバコヒーターをさらに提案する。図3に示すように、この加熱空気式電子タバコヒーターは、上記実施例に記載のセラミック発熱体10と、予備加熱装置20とを含む。
【0095】
そのうち、予備加熱装置20の下方には、セラミック発熱体10が設けられている。
【0096】
選択的に、一例として、前記予備加熱装置は、予熱管を含み、前記予熱管と前記セラミック発熱体との間には、導流片が設けられており、前記導流片には、若干の導流孔が開設されている。
【0097】
本発明の一つの実施例によれば、前記セラミック発熱体と前記予備加熱装置は、密封カバー内に設けられている。
【0098】
選択的に、別の例として、前記予備加熱装置は、予熱用の薄壁アルミナセラミック管を含み、前記薄壁アルミナセラミック管中心のチャンバは、喫煙物品を放置するために用いられており、前記薄壁アルミナセラミック管の一端開口部と底板とを一つのコップ本体に組み合わせており、前記底板には、若干の熱気流通孔が開設されている。
【0099】
そのうち、前記薄壁アルミナセラミック管の密度は、3.86g/cm以上である。
【0100】
選択的に、一例として、前記底板の中心には、一つの仮想円周の周りに複数の熱気流通孔が均一に設けられており、前記熱気流通孔は、孔径範囲が0.1~2mmである円形孔である。
【0101】
そして、前記底板の材料は、高純度アルミナセラミックであってもよい。
【0102】
具体的には、一例として、図1図3に示すように、本発明の加熱空気式電子タバコヒーターは、予熱管21と、セラミック発熱体10とを含み、前記予熱管21の下方には、セラミック発熱体10が設けられており、前記セラミック発熱体10は、ハニカムセラミック本体1と、ハニカムセラミック本体1に設けられた発熱プリント回路2とを含み、前記発熱プリント回路2の端点には、導線3が設けられており、前記セラミック発熱体1内には、ハニカム状多孔性通路11が設けられている。
【0103】
更に、前記予熱管21とセラミック発熱体10との間には、導流片22が設けられており、前記導流片22には、若干の導流孔31が開設されている。
【0104】
更に、前記予熱管21とセラミック発熱体10は、密封カバー4内に設けられている。
【0105】
更に、前記予熱管21、セラミック発熱体10と導流片22は、いずれも高純度アルミナセラミックである。
【0106】
更に、前記発熱プリント回路2印刷材料は、銀、タングステン、MoMnを含むが、それらに限らない。
【0107】
更に、前記導線2材料は、銀、銅、ニッケルを含むが、それらに限らない。
【0108】
更に、前記ハニカム状多孔性通路は11、孔径範囲が0.1~2mmで、隣接する二つの孔の間の最小距離が0.1~0.5mmである均一に配列された円形孔又は多辺形孔である。
【0109】
選択的に、一例として、図3に示すように、前記予熱管21の下方には、セラミック発熱体10が設けられており、前記予熱管21とセラミック発熱体10との間には、導流片22が設けられており、前記予熱管21とセラミック発熱体10は、密封カバー4内に設けられており、図1に示すように、セラミック発熱体10は、ハニカムセラミック本体1を含み、前記ハニカムセラミック本体1には、発熱プリント回路2が設けられており、前記発熱プリント回路2の端点には、導線3が設けられている。喫煙者が喫煙をしたい場合、カートリッジを予熱管21に入れてカートリッジ落下を防止し、通電後、発熱プリント回路2が発熱開始し、カートリッジを280℃~320℃であぶることでニコチンなどの有効成分を放出させ、吸引できるタバコの煙を発生することができるため、装置は予熱を行う必要があり、予熱管21と導流片22の温度が200℃に達すると、予熱が完了し、予熱が完了したため、初回、二回目の吸引、すなわち、初回加熱時、カートリッジを200℃から320℃まで昇温するだけであり、室温からの昇温よりも速く、且つ初回、二回目の吸引により発生するタバコの煙の量をより保証することができる。迅速加熱のために、ハニカムセラミック本体1内には、孔径範囲が0.1~2mmで、隣接する二つの孔の間の最小距離が0.1~0.5mmである均一に配列された方形孔又は他の多辺形孔であるハニカム状多孔性通路11が設けられており、その展開面積が大きいため、空気を加熱する効率が非常に高く、さらに、熱空気はハニカム中心から流れて発熱プリント回路2と接触せず、汚染が発生しない。予熱管21、セラミック発熱体10と導流片22は、高純度アルミナセラミックであり、高純度アルミナセラミックの電気絶縁が良く、強度が高く、熱伝導性が良いため、セラミック発熱体10は加熱する時に漏電が起こらなく、且つ予熱管21と導流片22も高純度アルミナセラミックの良好な熱伝導性により迅速に昇温し、長時間待たずにカートリッジを吸引することができる。カートリッジを吸引する時、気流はセラミック発熱体10を介して320℃まで加熱され、次に、導流片22上の導流孔31を介してさらに均質化と分流され、より均一にカートリッジに流入してタバコを加熱し、タバコの煙の量を向上させ、喫煙吸い感が良く、優れたユーザ体験という効果を達成させる。喫煙の過程において、幾つかのカートリッジから飛散した流体汚染物質は装置に残ることは免れなく、高純度アルミナセラミックは高緻密性を有し、マイクロ構造上で空隙がほとんどないため、流体中の汚染物がその中に浸透できず、汚染と異臭を表面に残させることができなくなり。動作中に、密封カバー4は熱空気が別の場所へ流れないように、密閉の役割を果たす。
【0110】
選択的に、別の例として、図4に示すように、前記予熱管21の下方には、セラミック発熱体10が設けられており、前記予熱管21とセラミック発熱体10は、密封カバー4内に設けられており、図1に示すように、セラミック発熱体10は、ハニカムセラミック本体1を含み、前記ハニカムセラミック本体1には、発熱プリント回路2が設けられており、前記発熱プリント回路2の端点には、導線3が設けられている。喫煙者が喫煙をしたい場合、カートリッジを予熱管21に入れてカートリッジ落下を防止し、通電後、発熱プリント回路2が発熱開始し、カートリッジを280℃~320℃であぶることでニコチンなどの有効成分を放出させ、吸引できるタバコの煙を発生することができるため、装置は予熱を行う必要があり、予熱管21の温度が200℃に達すると、予熱が完了し、予熱が完了したため、初回、二回目の吸引、すなわち、初回加熱時、カートリッジを200℃から320℃まで昇温するだけであり、室温からの昇温よりも速く、且つ初回、二回目の吸引により発生するタバコの煙の量を保証することができる。迅速加熱のために、ハニカムセラミック本体1内には、孔径範囲が0.1~2mmで、隣接する二つの孔の間の最小距離が0.1~0.5mmである均一に配列された方形孔又は他の多辺形孔であるハニカム状多孔性通路11が設けられており、その展開面積が大きいため、空気を加熱する効率が非常に高く、さらに、熱空気はハニカム中心から流れて発熱プリント回路2と接触せず、汚染が発生しない。予熱管21とセラミック発熱体10は、高純度アルミナセラミックであり、高純度アルミナセラミックの電気絶縁が良く、強度が高く、熱伝導性が良いため、セラミック発熱体10は加熱する時に漏電が起こらなく、且つ予熱管21も高純度アルミナセラミックの良好な熱伝導性により迅速に昇温し、長時間待たずにカートリッジを吸引することができる。カートリッジを吸引する時、気流はセラミック発熱体10を介して320℃まで加熱され、喫煙者が喫煙を開始する時、加熱された空気がセラミック発熱体10を介して予熱管21へ流れ、加熱された空気がカートリッジに入って、その中のタバコを均一にあぶり、タバコの煙の量を向上させ、喫煙吸い感が良く、優れたユーザ体験という効果を達成させる。喫煙の過程において、幾つかのカートリッジから飛散した流体汚染物質は装置に残ることは免れなく、高純度アルミナセラミックは高緻密性を有し、マイクロ構造上で空隙がほとんどないため、流体中の汚染物がその中に浸透できず、汚染と異臭を表面に残させることができなくなり。動作中に、密封カバー4は熱空気が別の場所へ流れないように、密閉の役割を果たす。
【0111】
選択的に、一例として、図5に示すように、前記予熱管21の下方には、セラミック発熱体10が設けられており、前記予熱管21とセラミック発熱体10との間には、導流片22が設けられており、図1に示すように、セラミック発熱体10は、ハニカムセラミック本体1を含み、前記ハニカムセラミック本体1には、発熱プリント回路2が設けられており、前記発熱プリント回路2の端点には、導線3が設けられている。喫煙者が喫煙をしたい場合、カートリッジを予熱管21に入れてカートリッジ落下を防止し、通電後、発熱プリント回路2が発熱開始し、カートリッジを280℃~320℃であぶることでニコチンなどの有効成分を放出させ、吸引できるタバコの煙を発生することができるため、装置は予熱を行う必要があり、予熱管21と導流片22の温度が200℃に達すると、予熱が完了し、予熱が完了したため、初回、二回目の吸引、すなわち、初回加熱時、カートリッジを200℃から320℃まで昇温するだけであり、室温からの昇温よりも速く、且つ初回、二回目の吸引により発生するタバコの煙の量を保証することができる。迅速加熱のために、ハニカムセラミック本体1内には、孔径範囲が0.1~2mmで、隣接する二つの孔の間の最小距離が0.1~0.5mmである均一に配列された方形孔又は他の多辺形孔であるハニカム状多孔性通路11が設けられており、その展開面積が大きいため、空気を加熱する効率が非常に高く、さらに、熱空気はハニカム中心から流れて発熱プリント回路2と接触せず、汚染が発生しない。予熱管21、セラミック発熱体10と導流片22は、高純度アルミナセラミックであり、高純度アルミナセラミックの電気絶縁が良く、強度が高く、熱伝導性が良いため、セラミック発熱体10は加熱する時に漏電が起こらなく、且つ予熱管21と導流片22も高純度アルミナセラミックの良好な熱伝導性により迅速に昇温し、長時間待たずにカートリッジを吸引することができる。カートリッジを吸引する時、気流はセラミック発熱体10を介して320℃まで加熱され、次に、導流片22上の導流孔31を介してさらに均質化と分流され、より均一にカートリッジに流入してタバコを加熱し、タバコの煙の量を向上させ、喫煙吸い感が良く、優れたユーザ体験という効果を達成させる。喫煙の過程において、幾つかのカートリッジから飛散した流体汚染物質は装置に残ることは免れなく、高純度アルミナセラミックは高緻密性を有し、マイクロ構造上で空隙がほとんどないため、流体中の汚染物がその中に浸透できず、汚染と異臭を表面に残させることができなくなる。
【0112】
一例として、図7に示すように、予備加熱装置は、予熱用の薄壁アルミナセラミック管21を含み、薄壁アルミナセラミック管21中心のチャンバ210は、喫煙物品、例えばカートリッジを放置するために用いられており、前記薄壁アルミナセラミック管21の一端開口部と底板23とを一つのコップ本体に組み合わせており、前記底板23には、若干の熱気流通孔32が開設されており、前記薄壁アルミナセラミック管21の密度は、3.86g/cm以上であり、前記薄壁アルミナセラミック管21は、肉厚が0.2mmである薄壁アルミナセラミック中空円管であり、前記底板23の形状は、薄壁アルミナセラミック管21の開口断面形状に合わせられており、前記底板23の中心には、一つの仮想円周の周りに八つの熱気流通孔32が均一に設けられており、前記熱気流通孔32は、孔径範囲が1.5mmである円形孔であり、前記底板23の厚さは、0.2mmであり、前記底板23の材料は、高純度アルミナセラミックである。
【0113】
そのうち、超薄高純度アルミナセラミックの純度は、99%を超え、そのセラミック表面の緻密性が非常に高くなり、煙霧粒子の吸着を効果的に防止し、異臭防止の効果を奏することができる。超薄高純度アルミナセラミックは、良好な熱伝導性を有し、熱伝導率が33W/m.kに達し、加熱効率が高く、チャンバ210中の空気を予熱する目的をより速く実現することができる。
【0114】
この予熱装置は、空気加熱部材、例えばセラミック発熱体10の上方に設けられており、加熱部材で加熱する時、底板23と薄壁アルミナセラミック管21は、いずれも超薄高純度アルミナセラミックであるため、迅速に加熱され、チャンバ210を予熱する効果を達成することができる。同時に、薄壁アルミナセラミック管は21、従来の加熱手段にしなく、熱量の散逸を減少させることができる。関連技術における一つの加熱方案は、セラミック加熱管で喫煙物品を直接にあぶり、それはセラミック加熱管の外表面に加熱回路を印刷し、通電後、セラミック加熱管自体の高温で喫煙物品をあぶることであり、このような方式の熱量利用率は低く、タバコをあぶると共に、外部へ大量の熱を放出し、経済的で環境保全ではない。本発明の実施例では、喫煙物品の加熱は、ユーザの吸引動作により、熱気流通孔32の下方の加熱手段から熱空気を抽出して、喫煙物品をあぶり、効果が良く、且つ均一であり、熱気流通孔は、一方では、熱空気の流通を容易にすることができ、もう一方では、吸引動作を行わない時にも、熱空気の直接拡散を阻止し、断熱の効果がある。高純度アルミナセラミック材質は、良好な緻密性を有し、煙霧粒子の吸着を減少させることができ、異臭がなく、使用がより安全である。
【0115】
なお、本発明の実施例は、セラミック発熱体の製造方法をさらに提案する。このセラミック発熱体の製造方法は、以下のステップを含み、
ステップ一:アルミナセラミック泥材料の調製:0.01~0.05重量部硝酸マグネシウム、0.01~0.05重量部オキシ塩化ジルコニウム、0.01~0.05重量部硝酸イットリウム、1.5~2.5重量部オレイン酸、1~2重量部潤滑剤、3~15重量部接合剤及び10~30重量部脱イオン水を100重量部のナノアルミナ粉に加え、配合機に入れ、30℃以下の温度下で1~5時間混練し、分散均一、固体含有量が75~85%であるアルミナハニカムセラミック泥材料を調製する。
【0116】
ステップ二:アルミナハニカムセラミックの成形:ステップ一で調製されたアルミナハニカムセラミック泥材料を真空脱泡装置付きのスクリュー式セラミック押出成形機に加え、セラミック泥材料は、スクリューの押出下で、金型ヘッドを介して、中空、薄壁ハニカム状セラミック半加工品に押出成形する。
【0117】
ステップ三:アルミナハニカムセラミック半加工品の乾燥:ステップ二で調製されたセラミック半加工品を乾燥オーブンに移して、40~50℃熱風条件下で、5~10分間乾燥脱水し、外観及び真直度がいずれも要求仕様どおりのセラミック生地体を得る。
【0118】
ステップ四:アルミナセラミック生地体のバインダ除去:ステップ三で調製されたセラミック生地体を1100~1200℃温度下で素焼きし、セラミック素焼き体を得る。
【0119】
ステップ五:アルミナハニカムセラミックの焼成:ステップ四のセラミック素焼き体を高温モリブデン管中に置いて、1600~1800℃温度下で、水素ガス雰囲気下又は空気中で直接焼成し、アルミナハニカムセラミックを得る。
【0120】
ステップ六:アルミナハニカムセラミック表面加熱プリント回路及びその導線の制作:ステップ五で調製されたアルミナハニカムセラミックをシルクスクリーン印刷技術でその外表面に厚膜電熱線を印刷し、プリント回路を乾燥させた後、パッド部に銀はんだを塗布して導線を接着し、乾燥オーブンに再入って乾燥させ、その後、炉に移して800~1500℃温度下で焼結し、一体焼成した導線とプリント回路を得るとともに、炉内での導線の銀ろう付けを完成する。
【0121】
選択的に、前記ステップ一において用いられるナノアルミナ粉純度は、99.99%以上であり、粒子粒径は、350nmであり、比表面積は、7m/gである。
【0122】
本発明の一つの実施例によれば、上記アルミナハニカムセラミック発熱体の製造方法は、以下のステップを含む。
ステップ一:アルミナセラミック管泥材料の調製:0.04重量部Mg(NO・6HO、0.04重量部ZrOCl・8HO、0.01重量部Y(NO・6HO、2.4重量部オレイン酸、1.2重量部ポリエチレングリコール600、14重量部高純度エチルセルロースエーテル及び12重量部脱イオン水を100重量部のナノアルミナ粉に加え、配合機に入れ、30℃以下の温度下で5時間混練し、分散均一、固体含有量が75%であるアルミナハニカムセラミック泥材料を調製する。
【0123】
ステップ二:アルミナハニカムセラミックの成形:ステップ一で調製されたアルミナハニカムセラミック泥材料を真空脱泡装置付きのスクリュー式セラミック押出成形機に加え、セラミック泥材料は、スクリューの押出下で、金型ヘッドを介して、中空、薄壁ハニカム状セラミック半加工品に押出成形する。
【0124】
ステップ三:アルミナハニカムセラミック半加工品の乾燥:ステップ二で調製されたセラミック半加工品を乾燥オーブンに移して、49℃熱風条件下で、5分間乾燥脱水し、外観及び真直度がいずれも要求仕様どおりのセラミック生地体を得る。
【0125】
ステップ四:アルミナセラミック生地体管のバインダ除去:ステップ三で調製されたセラミック生地体を1190℃温度下で素焼きし、セラミック素焼き体を得る。
【0126】
ステップ五:アルミナハニカムセラミックの焼成:ステップ四のセラミック素焼き体を高温モリブデン管中に置いて、1650℃温度下で、水素ガス雰囲気下又は空気中で直接焼成し、アルミナハニカムセラミックを得る。
【0127】
ステップ六:アルミナハニカムセラミック管表面加熱プリント回路及びその導線の制作:ステップ五で調製されたアルミナハニカムセラミック管をシルクスクリーン印刷技術でその外表面に厚膜電熱線を印刷し、プリント回路を乾燥させた後、パッド部に銀はんだを塗布して導線を接着し、乾燥オーブンに再入って乾燥させ、その後、常圧水素ガス炉に移して800℃温度下で焼結し、導線共焼成アルミナハニカムセラミック本体発熱部材を得るとともに、炉内での導線の銀ろう付けを完成する。
【0128】
更に、ステップ一で使用されるナノアルミナ粉の純度は99.99%以上であり、粒子粒径は350nmであり、比表面積は7m/gである。
【0129】
更に、前記アルミナハニカムセラミック本体の密度は3.9g/cmである。
【0130】
更に、前記アルミナハニカムセラミック本体1の抵抗は0.6Ωである。
【0131】
更に、前記アルミナハニカムセラミック本体は断面が円形である柱状体であり、その中心の多孔性通路は均一に配列された方形孔である。
【0132】
更に、前記多孔性通路の方形孔の孔径は1.5mmであり、すなわち、方形孔の辺長は1.5mmであり、多孔性通路の肉厚は0.2mmであり、図1に示すように、隣接する二つの方形孔の対応な辺の間の距離は多孔性通路の肉厚である。
【0133】
更に、前記発熱プリント回路の材料は銀である。
【0134】
更に、前記発熱プリント回路の印刷厚さは0.015mmである。
【0135】
更に、前記導線は直径が0.2mmである銀導線である。
【0136】
本発明の別の実施例によれば、上記アルミナハニカムセラミック発熱体の製造方法は、以下のステップを含み、
ステップ一:アルミナセラミック管泥材料の調製:0.02重量部Mg(NO・6HO、0.05重量部ZrOCl・8HO、0.015重量部Y(NO・6HO、2重量部オレイン酸、1.5重量部ポリエチレングリコール600、8重量部高純度エチルセルロースエーテル及び20重量部脱イオン水を100重量部のナノアルミナ粉に加え、配合機に入れ、30℃以下の温度下で5時間混練し、分散均一、固体含有量が78%であるアルミナハニカムセラミック泥材料を調製する。
【0137】
ステップ二:アルミナハニカムセラミックの成形:ステップ一で調製されたアルミナハニカムセラミック泥材料を真空脱泡装置付きのスクリュー式セラミック押出成形機に加え、セラミック泥材料は、スクリューの押出下で、金型ヘッドを介して、中空、薄壁ハニカム状セラミック半加工品に押出成形する。
【0138】
ステップ三:アルミナハニカムセラミック半加工品の乾燥:ステップ二で調製されたセラミック半加工品を乾燥オーブンに移して、49℃熱風条件下で、5分間乾燥脱水し、外観及び真直度がいずれも要求仕様どおりのセラミック生地体を得る。
【0139】
ステップ四:アルミナセラミック生地体管のバインダ除去:ステップ三で調製されたセラミック生地体を1190℃温度下で素焼きし、セラミック素焼き体を得る。
【0140】
ステップ五:アルミナハニカムセラミックの焼成:ステップ四のセラミック素焼き体を高温モリブデン管中に置いて、1650℃温度下で、水素ガス雰囲気下又は空気中で直接焼成し、アルミナハニカムセラミックを得る。
【0141】
ステップ六:アルミナハニカムセラミック管表面加熱プリント回路及びその導線の制作:ステップ五で調製されたアルミナハニカムセラミック管をシルクスクリーン印刷技術でその外表面に厚膜電熱線を印刷し、プリント回路を乾燥させた後、パッド部に銀はんだを塗布して導線を接着し、乾燥オーブンに再入って乾燥させ、その後、常圧水素ガス炉に移して800℃温度下で焼結し、導線共焼成アルミナハニカムセラミック本体発熱部材を得るとともに、炉内での導線の銀ろう付けを完成する。
【0142】
更に、前記ステップ一で使用されるナノアルミナ粉の純度は99.99%以上であり、粒子粒径は350nmであり、比表面積は7m/gである。
【0143】
更に、前記アルミナハニカムセラミック本体の密度は3.9g/cmである。
【0144】
更に、前記アルミナハニカムセラミック本体1の抵抗は0.8Ωである。
【0145】
更に、前記アルミナハニカムセラミック本体は断面が円形である柱状体であり、その中心の多孔性通路は均一に配列された方形孔である。
【0146】
更に、前記多孔性通路の方形孔の孔径は1.5mmであり、すなわち、方形孔の辺長は1.5mmであり、前記多孔性通路の肉厚は0.2mmであり、図1に示すように、隣接する二つの方形孔の対応な辺の間の距離は多孔性通路の肉厚である。
【0147】
更に、前記発熱プリント回路の材料は銀である。
【0148】
更に、前記発熱プリント回路の印刷厚さは0.02mmである。
【0149】
更に、前記導線は直径が0.2mmである銀導線である。
【0150】
本発明の製造方法で製造されたアルミナハニカムセラミックの純度は、99%を超え、そのハニカムセラミック表面の緻密性が非常に高くなり、煙霧粒子の吸着を効果的に防止し、異臭防止の効果を奏することができる。高純度アルミナハニカムセラミックは、良好な熱伝導性を有し、熱伝導率が33W/m.kに達し、ハニカムセラミック構造における肉厚と孔径は、いずれも非常に小さく、極めて良好な熱伝導効果を有するとともに、ハニカム多孔性の形状は空気との接触面積を大幅に増加させることができ、アルミナハニカムセラミックの比表面積が大きく、加熱効率が高く、空気をより速く加熱する目的を実現することができる。
【0151】
本発明のハニカムセラミック発熱体は、あぶる対象のタバコの下方に設けられ、あぶる対象のタバコと接触せず、使用者がタバコを吸引する時、空気が発熱体ハニカムの孔穴から流れて特定の温度まで加熱され、次に、熱空気がタバコを流れて、タバコを急速に320℃まで加熱する。この方法は、タバコ本体の受熱面積と受熱効率を高め、加熱をより均一にし、タバコ炭化をより完全にし、タバコ浪費を回避し、使用者の吸い感を向上させ、さらにカートリッジの種類の制限を受けない。ハニカム多孔性の構造が存在するため、空気の流動速度を一定に制限され、熱空気とタバコとの接触時間がより長くなり、熱量の散逸を遅らせ、エネルギーを節約した。吸引動作を行わない場合、ハニカムセラミックの多孔性形状は、熱空気を同時にロックすることができ、熱空気の外部への放出を減少させ、さらにエネルギーを節約する。
【0152】
なお、以上では本発明の実施例を例示して説明したが、上記実施例は例示的なものであり、本発明を限定するものと理解してはいけなく、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、これらの実施例に対して変更、修正、置換及び変形を行うことができることを理解できる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7