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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-09
(45)【発行日】2023-06-19
(54)【発明の名称】ゲーム装置および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/92 20140101AFI20230612BHJP
   A63F 13/24 20140101ALI20230612BHJP
   A63F 13/2145 20140101ALI20230612BHJP
   A63F 13/211 20140101ALI20230612BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20230612BHJP
【FI】
A63F13/92
A63F13/24
A63F13/2145
A63F13/211
A63F13/533
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021139502
(22)【出願日】2021-08-30
(62)【分割の表示】P 2014119097の分割
【原出願日】2014-06-09
(65)【公開番号】P2022000154
(43)【公開日】2022-01-04
【審査請求日】2021-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】508324329
【氏名又は名称】桑原 雅人
(73)【特許権者】
【識別番号】514146380
【氏名又は名称】赤間 哲也
(73)【特許権者】
【識別番号】514145800
【氏名又は名称】河井 宏智
(73)【特許権者】
【識別番号】514145822
【氏名又は名称】郡山 和彦
(73)【特許権者】
【識別番号】514145833
【氏名又は名称】土屋 人詩
(74)【代理人】
【識別番号】100090181
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 義人
(72)【発明者】
【氏名】桑原 雅人
(72)【発明者】
【氏名】赤間 哲也
(72)【発明者】
【氏名】河井 宏智
(72)【発明者】
【氏名】郡山 和彦
(72)【発明者】
【氏名】土屋 人詩
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-005678(JP,A)
【文献】特開2012-064074(JP,A)
【文献】特開2003-151399(JP,A)
【文献】特開2010-231655(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体、
前記筐体に設けられる表示パネル、
プレイヤによって接触される第1操作部が前記筐体外に露出するように、前記表示パネルを貫通して設けられる第1入力部、
前記表示パネルに対する前記プレイヤのタッチ入力を検出可能なタッチ入力部、および
前記第1入力部および前記タッチ入力部に対する入力に基づいて情報処理を実行する情報処理部を備え、
前記第1入力部が前記プレイヤによって操作されているとき、前記情報処理部は、前記表示パネルのうち前記第1操作部の周囲の所定範囲外に対するタッチ入力に基づいて所定の第1の情報処理を実行し、前記第1操作部の周囲の所定範囲内に対するタッチ入力に基づいて前記所定の第1の情報処理を実行しない、情報処理システム。
【請求項2】
筐体、
前記筐体に設けられる表示パネル、
プレイヤによって接触される第1操作部が前記筐体外に露出するように、前記表示パネルを貫通して設けられる第1入力部、
前記表示パネルに対する前記プレイヤのタッチ入力を検出可能なタッチ入力部、および
前記第1入力部および前記タッチ入力部に対する入力に基づいて情報処理を実行する情報処理部を備え、
前記第1入力部が前記プレイヤによって操作されているとき、前記情報処理部は、前記表示パネルのうち前記第1操作部の周囲の所定範囲外に対するタッチ入力に従う第1の情報処理を実行し、前記第1操作部の周囲の所定範囲内に対するタッチ入力に従う前記第1の情報処理を実行しない、情報処理システム。
【請求項3】
前記第1操作部の周囲の前記所定範囲外に配置され、前記プレイヤによって接触される第2操作部が前記筐体外に露出するように、前記表示パネルを貫通して設けられる第2入力部をさらに備える、請求項1記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第2入力部が前記プレイヤによって操作されているとき、前記情報処理部は、前記表示パネルのうち前記第2操作部の周囲の所定範囲外に対するタッチ入力に基づいて前記第1の情報処理または前記第1の情報処理とは異なる第2の情報処理を実行し、前記第2操作部の周囲の所定範囲内に対するタッチ入力に基づいて他の情報処理を実行しない、請求項3記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記第1操作部の周囲の前記所定範囲外に配置され、前記プレイヤによって接触される第2操作部が前記筐体外に露出するように、前記表示パネルを貫通して設けられる第2入力部をさらに備える、請求項2記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第2入力部が前記プレイヤによって操作されているとき、前記情報処理部は、前記表示パネルのうち前記第2操作部の周囲の所定範囲外に対するタッチ入力に従う前記第1の情報処理または前記第1の情報処理とは異なる第2の情報処理を実行し、前記第2操作部の周囲の所定範囲内に対するタッチ入力に従う他の情報処理を実行しない、請求項5記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第1入力部は、前記第1操作部を傾倒またはスライドさせることが可能である、請求項1から6までのいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記第1操作部は、操作スティックまたは十字ボタンの少なくとも一部である、請求項1から6までのいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記第1入力部は、前記第1操作部を傾倒またはスライドさせることが可能であり、前記第2入力部は、前記第2操作部を傾倒またはスライドさせることが可能である、請求項から6までのいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記第1操作部は、操作スティックまたは十字ボタンの少なくとも一部であり、前記第2操作部は、操作スティックまたは十字ボタンの少なくとも一部である、請求項から6までのいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記第1操作部の周囲の前記所定範囲は、前記第1操作部の傾倒可能または移動可能な範囲よりも大きい範囲である、請求項1から8までのいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記第2操作部の周囲の前記所定範囲は、前記第1操作部の傾倒可能または移動可能な範囲よりも大きい範囲である、請求項4または6記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はゲーム装置および情報処理装置に関し、特にたとえば、操作ユニットを備える、ゲーム装置および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術の一例が特許文献1に開示される。この特許文献1に開示される情報処理装置10は、折り畳み式のゲーム装置であり、上側ハウジングと下側ハウジングを備える。上側ハウジングの正面には、立体LCDが設けられ、この立体LCDの左右にはスピーカが設けられ、立体LCDの上側には内側カメラが設けられる。一方、下側LCDの正面には、下LCDが設けられ、この下LCDの左側には十字ボタンおよびアナログパッドが設けられ、下LCDの右側にはA、B、X、Yボタンが設けられ、そして、下LCDの下側にはホーム、セレクト、スタートボタンが設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-23720号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明の主たる目的は、新規な、ゲーム装置および情報処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の発明のゲーム装置は、筐体を備える。この筐体には、少なくとも仮想のゲーム空間を表示する表示パネルが設けられる。また、ゲーム装置は、操作部と検知部を有する操作ユニットを備える。操作ユニットは、検知部が筐体内に位置し、表示パネルを貫通して筐体外に操作部が露出するように配置される。
【0006】
第2の発明の情報処理装置は、筐体を備え、この筐体には表示パネルが設けられる。また、情報処理装置は、操作部と検知部を有する第1操作ユニットを備える。第1操作ユニットは、検知部が筐体内に位置し、表示パネルを貫通して筐体外に操作部が露出するように配置される。
【0007】
第3の発明は、第2の発明に従属し、貫通のための孔または切り欠きを表示パネルに形成した。
【0008】
第4の発明は、第2または第3の発明に従属し、筐体の厚み方向において、操作部は表示パネルよりも上方に配置され、検知部は当該表示パネルの下方に配置される。つまり、表示パネルを挟むように、第1操作ユニットは配置される。
【0009】
第5の発明は、第2ないし第4の発明のいずれかに従属し、表示パネルの左右両端が弧状に形成される。
【0010】
第6の発明は、第2ないし第5の発明のいずれかに従属し、表示パネルは曲線部を含む形状に形成される。
【0011】
第7の発明は、第5または第6の発明に従属し、表示パネルは略楕円形状に形成される
【0012】
第8の発明は、第5ないし第7の発明のいずれかに従属し、表示パネルの左右両端が略半円形状に形成される。
【0013】
第9の発明は、第5ないし第8の発明のいずれかに従属し、表示パネルは略トラック形状に形成される。
【0014】
第10の発明は、第7ないし第9の発明のいずれかに従属し、少なくとも表示パネルの円弧の部分に沿った第1のリム部が形成される。
【0015】
第11の発明は、第5ないし第10の発明のいずれかに従属し、筐体の正面の大きさは表示パネルの大きさと略一致し、表示パネルは筐体の正面に設けられる。したがって、第1のリム部は比較的狭くされる。
【0016】
第12の発明は、第5ないし第11の発明のいずれかに従属し、表示パネルの一方の長辺寄りに、他方の長辺に沿った第2のリム部よりも大きい第3のリム部が形成される。
【0017】
第13の発明は、第5ないし第11の発明のいずれかに従属し、表示パネルの一方の長辺に沿った第4のリム部が形成される。
【0018】
第14の発明は、第2ないし第13の発明のいずれかに従属し、情報処理装置は、表示パネルに対するタッチ入力を検知可能なタッチパネルをさらに備える。タッチパネルからのタッチ入力に応じて表示パネルの表示領域の当該タッチ入力に対応する位置が指示される。
【0019】
第15の発明は、第14の発明に従属し、第1操作ユニットはさらにタッチパネルを貫通して筐体外に操作部が露出するように配置される。
【0020】
第16の発明は、第2ないし第15の発明のいずれかに従属し、情報処理装置は、筐体の表示パネルが設けられる面とは異なる面に操作部が位置する第2操作ユニットをさらに備える。
【0021】
第17の発明は、第2ないし第16の発明のいずれかに従属し、第1操作ユニットは表示パネルの中央部以外に設けられる。
【0022】
第18の発明は、第17の発明に従属し、情報処理装置は、操作部および検知部を有する第3操作ユニットをさらに備える。第3操作ユニットは、検知部が筐体内に位置し、表示パネルを貫通して筐体外に操作部が露出するように配置される。第1操作ユニットおよび第3操作ユニットを表示パネルの左側領域と右側領域にそれぞれ配置した。
【0023】
第19の発明は、第18の発明に従属し、第1操作ユニットおよび第3操作ユニットは、表示パネルの左側領域の端部と右側領域の端部にそれぞれ設けられる。
【0024】
第20の発明は、第2ないし第19の発明のいずれかに従属し、情報処理装置は手持ち型である。
【0025】
第21の発明は、第20の発明に従属し、第1操作ユニットの操作部は、筐体を把持したときにユーザの親指を置く範囲に配置される。
【0026】
第22の発明は、第3の発明に従属し、第1操作ユニットの操作部の大きさは孔よりも大きく形成される。
【0027】
第23の発明は、第2ないし第22の発明のいずれかに従属し、第1操作ユニットは、操作部を傾倒またはスライドさせる方向入力が可能である。
【0028】
第24の発明は、第2ないし第23の発明のいずれかに従属し、第1操作ユニットは、操作部を押下させる押下入力が可能である。
【0029】
第25の発明は、第2ないし第23の発明のいずれかに従属し、第1操作ユニットは、360度の方向入力が可能である。
【0030】
第26の発明は、第2ないし第25の発明のいずれかに従属し、情報処理装置は、仮想空間を仮想カメラで撮影した画像を表示パネルに表示する仮想空間表示手段をさらに備える。
【0031】
第27の発明は、第2ないし第26の発明のいずれかに従属し、操作部の操作入力に応じて初期画面を表示パネルに表示する初期画面表示手段をさらに備える。
【0032】
第28の発明は、第2ないし第27の発明のいずれかに従属し、情報処理装置は、表示パネルの中央にコンテンツを表示し、当該表示パネルの操作部の近傍ないし周囲に当該コンテンツの操作に関する操作ボタンを表示する操作ボタン表示手段をさらに備える。
【0033】
第29の発明は、第2ないし第28の発明のいずれかに従属し、情報処理装置は、筐体の動きを検出する動き検出部をさらに備える。
【0034】
第30の発明は、第29の発明に従属し、動き検出部は、加速度センサおよびジャイロセンサの少なくとも一方を含む。したがって、筐体の或る軸方向の加速度が検出されたり、筐体の或る軸周りの角速度が検出されたりする。
【0035】
第31の発明は、第2ないし第30の発明に従属し、情報処理装置は、筐体に振動を与える振動装置をさらに備える。
【0036】
第32の発明は、第2の発明に従属し、情報処理装置は、操作部の近傍にオブジェクトを表示するオブジェクト表示手段をさらに備える。
【0037】
第33の発明は、第2の発明に従属し、情報処理装置は、操作部の周囲にオブジェクトを表示するオブジェクト表示手段をさらに備える。
【0038】
第34の発明は、第32または第33の発明に従属し、情報処理装置は、表示パネルに対するタッチ入力を検知可能なタッチパネルをさらに備える。オブジェクトはタッチ入力可能である。
【0039】
第35の発明は、第34の発明に従属し、オブジェクトは、操作部の近傍に付加的に表示される、かつタッチ入力可能である。
【0040】
第36の発明は、第32または第33の発明に従属し、オブジェクトは、操作部の近傍に表示され、当該操作部に対応するガイド表示である。たとえば、操作部の操作内容(指示内容)および操作方法などを示す画像(テキスト画像を含む)が表示される。
【0041】
第37の発明は、第32または第33の発明に従属し、情報処理装置は、筐体の表示パネルが設けられる面とは異なる面に第2操作部が位置する第2操作ユニットさらに備える。オブジェクトは第1操作ユニットの操作部である第1操作部および第2操作部のそれぞれの近傍に表示され、当該第1操作部および当該第2操作部のそれぞれに対応するガイド表示である。たとえば、第1操作部および第2操作部の操作内容(指示内容)および操作方法などを示す画像(テキスト画像を含む)が表示される。
【0042】
第38の発明は、第32または第33の発明に従属し、オブジェクトは、操作部の方向入力によって選択可能である。たとえば、指示した方向に表示されたオブジェクトが選択される。
【0043】
第39の発明は、第38の発明に従属し、オブジェクトは、文字、図形または記号であり、操作部の方向入力によって選択される。
【0044】
第40の発明は、第32または第33の発明に従属し、オブジェクトは、少なくとも操作部の操作履歴を含む。たとえば、操作部の操作内容を表現するオブジェクトが時系列に従って表示される。
【0045】
第41の発明は、第32または第33の発明に従属し、情報処理装置は、筐体の表示パネルが設けられる面とは異なる面に第2操作部が位置する第2操作ユニットをさらに備える。オブジェクトは、少なくとも第1操作ユニットの操作部である第1操作部および第2操作部の操作履歴を含む。たとえば、第1操作部の操作内容および第2操作部の操作内容を表現するオブジェクトが時系列に従って表示される。
【0046】
第42の発明は、第32または第33の発明に従属し、オブジェクトは、操作部の近傍に表示される効果画像である。
【0047】
第43の発明は、第2ないし第42の発明のいずれかに従属し、情報処理装置は、アプリケーションの実行画面を表示パネルに表示する実行画面表示手段をさらに備える。実行画面表示手段は、アプリケーションの種類またはアプリケーションで使用される画面の種類に応じて、表示パネルに表示する実行画面の大きさを変える。たとえば、アスペクト比の異なる画面が表示される。
【0048】
第44の発明は、第3の発明に従属し、情報処理装置は、表示パネルに表示する表示画面に対応する画像データを生成する生成手段をさらに備える。生成手段は、孔または切り欠きの有無に拘わらず、画像データを生成する。
【0049】
第45の発明は、第2の発明に従属し、情報処理装置は、表示パネルに対するタッチ入力を検知可能なタッチパネルをさらに備える。第1操作判断手段は、操作部の操作中かどうかを判断する。タッチ入力無効手段は、第1操作判断手段によって操作部が操作中であることが判断されたとき、タッチパネルからのタッチ入力を無効にする。
【0050】
第46の発明は、第2の発明に従属し、情報処理装置は、表示パネルに対するタッチ入力を検知可能なタッチパネルをさらに備える。第1操作判断手段は、操作部の操作中かどうかを判断する。タッチ入力無効手段は、第1操作判断手段によって操作部が操作中であることが判断されたとき、タッチパネルからのタッチ入力がある場合に、当該操作部の周囲の所定範囲におけるタッチ入力を無効にする。
【0051】
第47の発明は、第2の発明に従属し、情報処理装置は、表示パネルに対するタッチ入力を検知可能なタッチパネルをさらに備える。タッチ入力判断手段は、タッチパネルにお
いてタッチ入力中であるかどうかを判断する。第1操作無効手段は、タッチ入力判断手段によってタッチ入力中であることが判断されたとき、第1操作ユニットからの操作入力を無効にする。
【0052】
第48の発明は、筐体、筐体に設けられる表示パネル、操作部と検知部を有する操作ユニット、および表示パネルに仮想空間を表示する表示制御手段を備え、操作ユニットは、検知部が筐体内に位置し、表示パネルを貫通して筐体外に操作部が露出するように配置される、情報処理装置である。
【0053】
第49の発明は、第48の発明に従属し、表示制御手段は、操作ユニットからの操作入力に応じて、仮想空間内のオブジェクトを動作させる。
【0054】
第50の発明は、筐体、筐体に設けられる表示パネル、および表示パネルに形成した孔に配置される第1操作ユニットを備える、情報処理装置である。
【0055】
第51の発明は、筐体、筐体に設けられるタッチパネル、および操作部と検知部を有する第1操作ユニットを備え、第1操作ユニットは、検知部が筐体内に位置し、タッチパネルを貫通して筐体外に操作部が露出するように配置される、情報処理装置である。
【0056】
第52の発明は、筐体、筐体に設けられるタッチパネル、およびタッチパネルに形成した孔に配置される第1操作ユニットを備える、情報処理装置である。
【0057】
第53の発明は、筐体、筐体に設けられる孔または切り欠きが形成された表示パネル、および操作部と検知部を有する操作ユニットを備え、操作ユニットは、表示パネルの孔または切り欠きから筐体外に操作部が露出するように配置される、情報処理装置である。
【0058】
第54の発明は、表示パネルと、操作部および検知部を有する操作ユニットとを備える情報処理装置であって、操作ユニットは、検知部が情報処理装置の内部に位置し、表示パネルを貫通して操作部が露出するように配置される、情報処理装置である。
【0059】
第55の発明は、筐体、筐体に設けられる表示パネル、および筐体内に埋め込まれ、表示パネルを貫通するように設けられた操作ユニットを備える、情報処理装置である。
【0060】
第56の発明は、筐体、筐体に設けられる表示パネル、および表示パネルの裏面側から表面側に突き出すように設けられた操作ユニットを備える、情報処理装置である。
【0061】
第57の発明は、筐体、筐体に設けられる表示パネル、および正面方向から見て表示パネルに囲まれ、表示パネルを貫通するように設けられた操作ユニットを備える、情報処理装置である。
【0062】
第58の発明は、筐体、筐体に設けられる表示パネル、および表示パネルに埋め込まれる操作ユニットを備える、情報処理装置である。
【発明の効果】
【0063】
この発明によれば、新規な、ゲーム装置および情報処理装置を提供することができる。
【0064】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0065】
図1図1はこの発明の一実施例である情報処理装置の外観を示す概略構成図であり、(A)は情報処理装置を斜め上方から見た斜視図であり、(B)は情報処理装置を正面から見た正面図である。
図2図2は情報処理装置の一部断面図である。
図3図3は静電方式のタッチパネルに孔を開ける方法の一例を説明するための図解図であり、(A)はX軸方向とY軸方向の電極が重なっている状態を示す図解図であり、(B)は(A)においてY軸方向の電極だけに着目した場合の図解図である。
図4】(A)は静電方式のタッチパネルに孔を開ける方法の他の例を説明するための図解図であり、(B)は抵抗膜方式のタッチパネルに孔を開ける方法の一例を説明するための図解図である。
図5図5(A)は静電方式のタッチパネルに切り欠きを形成した場合の一例を示す図解であり、図5(B)は切り欠きを形成した場合のX軸方向の電極の一部を示す図解図であり、図5(C)は切り欠きを形成した場合のY軸方向の電極の一部を示す図解図である。
図6図6(A)-(C)は静電方式のタッチパネルに切り欠きを形成した場合の他の例を示す図解図である。
図7図7は一般的なLCDの電気回路の一部を示す回路図である。
図8図8はLCDに孔を開けて場合の電気回路の一部を示す回路図である。
図9図9(A)はプレイヤが情報処理装置を両手で持った場合に、2つの操作スティックの第1操作部が隠れる様子を示す図解図であり、(B)はプレイヤが情報処理装置を両手で持った場合に、2つの操作スティックとプレイヤの手指の関係を分かり易く示した図解図である。
図10図10は情報処理装置の表示パネルに表示されるゲーム画面の一例を示す図解図である。
図11図11(A)および(B)は情報処理装置の表示パネルに表示されるゲーム画面の他の例を示す図解図である。
図12図12は情報処理装置の表示パネルに表示されるゲーム画面の他の例を示す図解図である。
図13図13は情報処理装置の表示パネルに表示されるゲーム画面の他の例を示す図解図である。
図14図14は情報処理装置の表示パネルに表示されるゲーム画面の他の例を示す図解図である。
図15図15は情報処理装置の表示パネルに表示される文字入力画面の一例を示す図解図である。
図16図16(A)はメインメニュー画面の一例を示す図解図であり、(B)はサブメニュー画面の一例を示す図解図である。
図17図17(A)は情報処理装置を横持ちにした場合のブラウザ画面の一例を示す図解図であり、(B)は情報処理装置を縦持ちにした場合のブラウザ画面の一例を示す図解図である。
図18図18は古いバージョンのゲームについてのゲーム画面の一例を示す図解図である。
図19図19は情報処理装置の電気的な構成の一例を示すブロック図である。
図20図20図19に示すRAMのメモリマップの一例を示す図解図である。
図21図21図19に示すCPUのヘルプ処理の一例を示すフロー図である。
図22図22図19に示すCPUの再生処理の一例を示すフロー図である。
図23図23図19に示すCPUの文字入力処理の一例の一部を示すフロー図である。
図24図24図19に示すCPUの文字入力処理の一例の他の一部であって、図23に後続するフロー図である。
図25図25図19に示すCPUの補正処理の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0066】
図1を参照して、この発明の一実施例である情報処理装置10は、筐体12を含み、筐体12の一方主面(正面)には表示パネル14が設けられる。たとえば、表示パネル14としては、LCDやEL等を用いることができる。また、表示パネル14としては、裸眼で立体視可能な表示パネルを用いることもできる。かかる場合には、たとえば視差バリア(パララックスバリア)方式や凹凸付のシート(レンチキュラレンズ)を利用するレンチキュラー方式のLCDが用いられる。
【0067】
筐体12は、横長形状であり、正面視が楕円形状または略楕形状である第1部分12aと、当該第1部分12aと一体的に設けられるとともに、当該第1部分12aの下側から斜め下方に延びる2本のグリップ部12bによって構成される。したがって、ユーザないしプレイヤ(以下、単に「プレイヤ」という)は、筐体12を片手または両手で把持可能である。
【0068】
上記のように、表示パネル14は、筐体12の正面に設けられるため、この表示パネル14も横長形状である。図1(A)および図1(B)からも分かるように、表示パネル14は、第1部分12aの正面の楕円と略同じ形状および大きさを有している。ただし、表示パネル14は、下端の長辺が直線状にされた楕円形状である。
【0069】
また、表示パネル14は、第1部分12aの正面に嵌め込むので、正面から見た場合に、第1部分12aの側壁の厚みなどによって、表示パネル14の周囲に縁(リム部)30が形成される。リム部30は、表示パネル14の楕円形に沿って形成されるが、表示パネル14の下端の一部においては直線に沿って形成される。したがって、表示パネル14の下端の一部においては、それ以外の他の部分よりもリム部30、すなわち非表示部分が幅広に(大きく)される。このように、表示パネル14の下端の一部のリム部30が大きいのは、表示パネル14(LCD)のバックライトのための複数のLEDが直線的に配列されるからである。
【0070】
また、上記のとおり、表示パネル14の下端の一部以外は、楕円形に沿ってリム部30が形成され、第1部分12aの正面の楕円形と表示パネル14の楕円形(下端の一部を除く)はほぼ同じ大きさであるため、可能な限りリム部30が少なくされる。このため、情報処理装置10を両手で把持した場合には、正面側には、情報処理装置10のうち、表示パネル14以外のものが出来る限り見えなくされる(図9(A)、(B)参照)。したがって、たとえば、表示パネル14に表示された仮想空間を見たプレイヤは、仮想空間への高い没入感を得ると考えられる。
【0071】
なお、この実施例では、複数のLEDを情報処理装置10の下端部に配列するようにしたが、上端部に配列するようにしてもよい。また、複数のLEDを、情報処理装置10の左端部および右端部の少なくとも一方に配列する構成とすることもできる。
【0072】
また、この実施例では、複数のLEDを情報処理装置10の下端部に直線的に並べるため、たとえば、後述するようなゲーム画面100(図9図14および図18参照)を見たプレイヤに、第1部分12aの下端部のリム部30をゲーム空間の地面のように認識させることができる。また、複数のLEDを情報処理装置10の上端部に直線的に並べるようにした場合には、上端部にリム部30が形成され、ゲーム空間の天井等のように認識させることもできる。
【0073】
ただし、バックライトのための複数のLEDは、楕円の曲線に沿って配列するようにしてもよい。かかる場合には、表示パネル14の全周に亘って楕円に沿うようにリム部30
が形成されるが、複数のLEDが配列される部分は他の部分に比べて幅広に(大きく)される。
【0074】
また、上記のように、表示パネル14を横長形状にするので、アスペクト比をワイド画面の比率(16:9)と同程度にすることができる。
【0075】
図1(A)および図1(B)では分からないが、表示パネル14の上面にはタッチパネル16が設けられ、この実施例では、タッチパネル16は、表示パネル14と同じ形状(大きさ)に設定される。つまり、タッチパネル16もまた、横長形状であり、下端の長辺の一部が直線状にされた楕円形状である。したがって、表示パネル14の表示領域の略全体においてタッチ入力が可能である。ただし、タッチパネル16は、第1部分12aの正面の形状と同様に、楕円形状であってもよい。また、タッチパネル16としては、静電方式や抵抗膜方式のタッチパネルを用いることができる。
【0076】
この実施例では、特に断りを入れる場合を除いて、方向を用いて説明する場合には、図1(B)に示すように、情報処理装置10を正面から見た場合における上下左右の方向および図1(B)の紙面に対して垂直な方向すなわち情報処理装置10の厚み方向を用いることにする。ただし、正面の反対側の面は背面である。
【0077】
また、情報処理装置10は、第1操作スティック18a、第2操作スティック18b、第1操作ボタン20aおよび第2操作ボタン20bを備える。第1操作スティック18aは、プレイヤが情報処理装置10を片手または両手で把持した場合に、左手の親指で操作可能な位置に配置され、同様に、第2操作スティック18bは、右手の親指で操作可能な位置に配置される。また、第1操作ボタン20aは、プレイヤが情報処理装置10を両手で把持した場合に、左手の人差し指で操作可能な位置に配置され、同様に、第2操作ボタン20bは、右手の人差し指で操作可能な位置に配置される。この実施例では、第1操作ボタン20aおよび第2操作ボタン20bは、第1部分12aの側面に設けられる。より具体的には、第1操作ボタン20aは、筐体12の上面の左側端部に設けられ、第2操作ボタン20bは、筐体12の上面の右側端部に設けられる。
【0078】
さらに、筐体12の上面の中央には、カードスロット40が設けられる。カードスロット40は、ゲームカートリッジ、SDカードやSIM(Subscriber Identity Module)カードなどの種々のカード記録媒体を装着可能である。したがって、情報処理装置10は、カードスロット40に装着されたカード記憶媒体からプログラムやデータを読み出したり(取得したり)、カード記憶媒体にプログラムやデータを書き込んだりする。ただし、プログラムはゲームなどのアプリケーションについてのプログラムであり、データはアプリケーションの処理に用いられるデータである。また、場合によっては、個人認証を行うことができる。
【0079】
なお、図1(A)および図1(B)では省略するが、情報処理装置10はスピーカ64(図19参照)を備え、たとえば、スピーカ64は筐体12の内部に設けられる。ただし、スピーカ64からの音を筐体12の外部に出力するための孔は表示パネル14の表示領域以外の部分、すなわち筐体12の側面や裏面に設けられる。
【0080】
一般的な携帯型のゲーム装置では、筐体の表面(正面)であり、左手で操作する1または複数の操作ボタンと右手で操作する1または複数の操作ボタンの間に、表示パネルが設けられる。
【0081】
このため、ゲーム装置を小型化しようとすると、操作ボタンの数を減らしたり、操作ボタンの大きさを小さくしたり、表示パネルの大きさを小さくしたりする必要がある。一方
、表示パネルの大きさを大きくしようとすると、ゲーム装置が大きくなってしまう。
【0082】
したがって、この実施例では、装置を大きくすることなく、表示パネルの大きさを大きくすることにより、新規な情報処理装置10を提供する。
【0083】
具体的には、図2からも分かるように、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bは、表示パネル14およびタッチパネル16に埋め込むように設けられる。後述するように、表示パネル14は筐体12の第1部分12aを正面から見た形状および大きさとほぼ同じであり、この表示パネル14には、操作スティック(18a、18b)を埋め込むための孔32が形成されるだけなので、この孔32が設けられる領域以外のほとんどの領域を表示領域として使用することができる。
【0084】
また、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bは、表示パネル14の中央以外の部分であって、第1部分12a(筐体12)の左右に設けられる。この実施例では、第1操作スティック18aは、第1部分12aの左側の端部であり、筐体12を把持したプレイヤの左手の親指が届く範囲に配置される。また、第2操作スティック18bは、第1部分12aの右側の端部であり、筐体12を把持したプレイヤの右手の親指が届く範囲に配置される。つまり、第1操作スティック18aは、表示パネル14の左側の領域の端部に設けられ、第2操作スティック18bは、表示パネル14の右側の領域の端部に設けられる。
【0085】
ただし、図2は、第1操作スティック18aの取り付け構造を示すために、情報処理装置10の一部の断面を示す。以下、第1操作スティック18aについて説明するが、第2操作スティック18bも同様である。
【0086】
図2に示すように、この実施例では、第1操作スティック18aは、ハードウェアの操作ユニットであり、キートップ部1800、シャフト部1802および検知部1804を含む。簡単に説明すると、表示パネル14およびタッチパネル16にはそれらを貫通する孔32が形成され、この孔32にシャフト部1802を通すように、第1操作スティック18aが設けられる。つまり、第1操作スティック18aは、表示パネル14およびタッチパネル16の裏面側から表面側に突き出すように設けられる。したがって、第1操作スティック18aは表示パネル14に囲まれている。情報処理装置10(筐体12)を正面から見た場合に、表示パネル14の表示領域内に第1操作スティック18aのキートップ(操作部)が埋もれている。
【0087】
ここで、操作部は、プレイヤが接触する部分を意味し、典型的には、ユーザの指が接触する部分である。たとえば、操作スティック(18aおよび18b)のキートップ部1800の表面部分、十字ボタンの表面部分、押下可能なボタンの表面部分、後述する操作ボタン(20aおよび20b)の横長の表面部分、スライド式の方向操作スティックの表面部分およびジョグダイヤルのホイールの外周面の部分などが該当する。
【0088】
また、図2においては、第1操作スティック18aのキートップ部1800は、表示パネル14の表示面およびタッチパネル16の検出面の上側(厚み方向の正面側)に配置される。つまり、第1操作スティック18aは、そのキートップが筐体12外に露出するように設けられる。また、図2からも分かるように、キートップ部1800の下端部がタッチパネル16の検出面よりも上方になるように、第1操作スティック18aは設けられる。したがって、第1操作スティック18aが表示パネル14の表面に接し難いため、表示パネル14の表面に傷がつくのを防止することができる。この実施例では、キートップ部1800は、正五角形の形状に形成されるが、他の多角形や円形に形成されてもよい。キートップ部1800の平面の大きさは、上記の孔32の大きさ(径)よりも大きくされる。したがって、情報処理装置10を正面から見た場合に、孔32は見えない(図1(A)、(B)参照)。
【0089】
検知部1804は、第1操作スティック18aのシャフト部1802を軸支するとともに、キートップ部1800およびシャフト部1802が傾倒された方向を検知し、検知した方向についての情報(方向の指示の信号)を出力する。この検知部1804は、表示パネル14およびタッチパネル16の下側に配置される。このように、第1操作スティック18aは、表示パネル14およびタッチパネル16に埋め込まれている。また、検知部1804は、後述する回路基板1230に電気的に接続され、方向の指示(方向入力の信号)は回路基板1230に実装されたCPU50に送信される。
【0090】
第1部分12aの内部には、情報処理装置10(筐体12)の底面から筐体12の厚み方向に起立する壁1200が設けられる。この壁1200に一方の端部がねじ1220で固定され、他方の端部が検知部1804に固着される薄板状の弾性部材(板ばね)1210が設けられる。したがって、第1操作スティック18a(キートップ部1800およびシャフト部1802)は、筐体12の背面側に押下可能であり、また、板ばね1210の復元力によって、元の位置(図2に示す位置)に戻る。また、筐体12の底には回路基板1230が設けられる。この回路基板1230には、第1操作スティック18aと筐体12の厚み方向の直線上に並ぶようにタクトスイッチ1240が実装されている。ただし、実際には、回路基板1230は、スペーサなどを用いて、底面から少し離して設けられる。タクトスイッチ1240は、上記のように、第1操作スティック18aが筐体12の背面側に押下され、検知部1804が当たることによってオンされる。回路基板1230には、後述するCPU50などの回路コンポーネントも実装されるため、タクトスイッチ1240がオンされた信号(押下入力の信号)はCPU50に与えられる。
【0091】
したがって、第1操作スティック18aは、キートップ部1800およびシャフト部1802を、筐体12を正面から見た場合に、上下左右および斜めの任意の方向(360°の方向)に傾倒させる操作(傾倒操作)が可能であり、また、キートップ部1800およびシャフト部1802を、筐体12の背面側に押下させる操作も可能である。
【0092】
このように、この実施例では、表示パネル14およびタッチパネル16に孔32を開けて、操作スティック(18a、18b)を設けるため、表示パネル14およびタッチパネル16の各々の内部に設けられる電極を孔32に沿って迂回するようにしてある。
【0093】
図3(A)に示すように、静電方式のタッチパネル16では、孔32が形成された部分では、この孔32が形成される位置を通るべき電極(たとえば、ITO透明電極)が孔32の外側を通るように迂回される。ただし、タッチパネル16では、X軸方向とY軸方向で独立してITO膜が設けられる。したがって、図3(A)に示すように、X軸方向のITO透明電極1600が孔32に沿って迂回され、Y軸方向のITO透明電極1602だけを示す図3(B)から良く分かるように、X軸方向のITO透明電極1600が重ねて設けられるY軸方向のITO透明電極1602も孔32に沿って迂回される。このように、ITO透明電極1600およびITO透明電極1602を迂回させる場合には、この部分においてタッチパネル16の検出精度が低下するが、上記のとおり、孔32は操作スティック(18a、18b)のキートップ部1800に隠れるため、かかる部分については検出範囲から除外するようにすれば、他の検出範囲に何ら影響を与えることがない。
【0094】
また、表示パネル14に画像(ゲーム画面100や後述する文字入力画面200(図15参照)など)表示するための画像生成処理(レンダリング)は、孔32が無い通常の表示パネル14に表示する画像を生成するように実行される。上述したように、表示パネル14の孔32の部分については、半導体素子が無いため、その部分において画像が表示さ
れないだけである。したがって、表示パネル14においては、電極を迂回させた部分は黒色となる。
【0095】
また、図4(A)に示すように、ITO透明電極1600、1602を迂回させることに代えて、孔32の部分において、ITO透明電極1600、1602を分断し、分断された部分を金属線で接続(メタル配線)するようにしてもよい。かかる場合には、ITO透明電極1600、1602を迂回させる場合に比べて、抵抗値を低下させることができる。
【0096】
さらに、図4(B)に示すように、4線式の抵抗膜方式のタッチパネル16を用いる場合には、孔32を開けた部分において、抵抗膜を封止するようにすればよい。
【0097】
なお、図3および図4は、単なるイメージであり、実際には、電極の数はタッチパネル16の検出精度(表示パネル14の場合には、解像度)に応じて決定され、孔32が設けられる部分においては、複数の電極が迂回される。また、他の例として、孔32の部分を避けるようにして(静電方式又は抵抗膜方式の)タッチパネルを複数配置し、それら複数のタッチパネルのそれぞれに対するタッチ入力を検知することで、当該孔32以外の部分へのプレイヤのタッチ入力を可能にしてもよい。
【0098】
図5(A)は、静電方式のタッチパネル16に、孔32に代えて、切り欠き34を形成した場合の一例を示す。図5(A)に示すように、切り欠き34は、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bのシャフト部1802の径よりも少し大きい幅を有し、当該シャフト部1802が設けられる位置から下方に向けて設けられる。したがって、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bがキートップ部1800、シャフト部1802および検知部1804に分解できない場合であっても、表示パネル14およびタッチパネル16の切り欠き34を通して取り付けることができる。また、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bがキートップ部1800、シャフト部1802および検知部1804に分解できる場合であっても、これらの分解せずに取り付けることができる。
【0099】
たとえば、図5(A)に示すように、切り欠き34を形成した場合には、タッチパネル16では、図5(B)および図5(C)に示すように、ITO透明電極1600、1602はそれぞれ切り欠き34を迂回したり、回避したりする。このように、ITO透明電極1600および1602を引き回した場合であっても、かかる部分は、情報処理装置10を把持したプレイヤの親指によって隠れるため(図9参照)、表示パネル14に表示された内容に悪影響を及ぼすことがなく、また、タッチ入力できない領域としても特に支障がない。
【0100】
ただし、図5(B)および図5(C)は、X軸方向のITO透明電極1600とY軸方向のITO透明電極1602を分けて示してあるが、これらは同じ切り欠き34の形成された部分に重ねて設けられる。
【0101】
また、切り欠き34は図5(A)に示した形状に限定される必要はなく、他の形状に形成することもできる。たとえば、図6(A)に示すように、シャフト部1802が設けられる位置から斜め下方に延びるように、切り欠き34が形成されてもよい。
【0102】
また、図6(B)に示すように、図5(A)に示したように、下方に延びるように切り欠き34が形成されるが、シャフト部1802の周囲の部分とそれ以外の部分とで異なる大きさ(幅)にしてもよい。これは、シャフト部1802が傾倒されるため、シャフト部1802の周囲では比較的大きく切り欠く必要があるが、他の部分については、情報処理
装置10の組立時に、シャフト部1802を通すことがあるが、傾倒させることが無いためである。
【0103】
さらに、図6(C)に示すように、表示パネル14の左右の下端部を扇形状に切り欠いた切り欠き34が形成されてもよい。かかる部分は、その一部がプレイヤの親指で隠れるとともに、後述する有効視野から外れているためである。このようにすれば、情報処理装置10の組み立てが簡単である。
【0104】
なお、図示は省略するが、図6(A)-図6(C)のように切り欠き34が形成された場合であっても、図5(B)および図5(C)で示した場合と同様に、ITO透明電極1600、1602が切り欠き34に沿って迂回ないし回避される。
【0105】
図7は表示パネル14の一例である一般的なLCDの電気回路の一部を示す回路図である。図7に示すように、LCDでは、縦および横に複数の導線(配線)が張られており、これらの導線によって形成された格子の各升目が画素に対応する。LCDでは、1画素毎に、1つのTFT(薄膜トランジスタ)が設けられる。ただし、図7では、8画素×8画素分の回路図を示してある。また、図7図8も同様)では、縦と横の導線が交差されるが、これらは接続されていない。各画素では、TFTはスイッチとして機能し、画素電極をオン/オフする。また、横の導線(ゲート電極線)には各TFTのゲートが接続され、縦の導線(ソース電極線)には各TFTのソースが接続される。そして、各画素においては、TFTのドレインに画素電極が接続される。
【0106】
LCDのコントローラは、LCDに1ラインずつ描画(プログレッシブスキャン)するように制御する。したがって、描画されるラインが決定され、決定されたラインにゲート電圧が印加され、各縦の導線にソース電圧が印加されると、当該ラインにゲートが接続される各TFTのソースとドレイン間に電流が流れ、ソース電圧が当該各TFTに接続された画素電極のそれぞれに印加される。たとえば、図7の上から2本目のラインにゲート電圧が印加され、各縦の導線にソース電圧が印加されることにより、Nラインが描画される。Nラインが描画されると、次にN+1ラインが描画される。このようにして、最初のラインから最終のラインまで1ライン毎に描画が行われる。また、ソース電圧を変化させることにより、当該画素電極に印加する電圧が変化され、光の強弱(諧調)が表現される。
【0107】
上記のように、孔32を形成する場合には、図8に示すように、孔32が形成される部分において、TFTおよび画素電極は省略される。図8に示す例では、中央の4画素×4画素分について、TFTおよび画素電極が省略される。また、孔32が形成された部分については、縦および横の導線が孔32を迂回される。
【0108】
このように、孔32を形成した部分の画素については、TFTおよび画素電極を省略するため、導線を迂回させた部分については暗くなるが、暗い部分は、通常、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bのキートップ部1800で隠れるため、プレイヤに見えることはない。また、プレイヤが第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bを操作する場合には、これらを傾倒させても、上記の暗い部分はプレイヤの親指で隠れる。したがって、プレイヤに違和感を覚えさせることは無く、表示パネル14に孔32を形成したことによる不都合は特に無いと考えられる。
【0109】
なお、図示等は省略するが、孔32に代えて切り欠き34を表示パネル14に形成した場合についても、タッチパネル16に切り欠き34を形成する場合と同様に、縦および横の導線が切り欠き34を迂回または回避される。
【0110】
また、第1操作ボタン20aおよび第2操作ボタン20bは、ハードウェアの操作ユニ
ットであり、プレイヤが操作(押下)する横長の操作部を含む。図1(A)および図1(B)に示したように、操作部は、筐体12の上側の左右の側面に設けられる。つまり、第1操作ボタン20aおよび第2操作ボタン20bのキートップは、筐体12のうち、表示パネル14が設けられる面とは異なる面に配置される。このように、第1操作ボタン20aおよび第2操作ボタン20bは、表示パネル14が設けられる筐体12の領域(部分)以外の領域であり、プレイヤが筐体12を把持した場合に手指で操作可能な位置に設けられる。したがって、操作ボタン(20a、20b)は筐体12の背面側に設けられてもよい。
【0111】
第1操作ボタン20aおよび第2操作ボタン20bの横方向の一方端が筐体12に軸支され、一方端を軸に他方端が回動される。ただし、その他方端には、筐体12との間にコイルばねが設けられ、プレイヤが指で第1操作ボタン20aおよび第2操作ボタン20bを押し込んだ(押下した)後に操作部から指を離すと、コイルばねの復元力により、第1操作ボタン20aおよび第2操作ボタン20bの他方端は元の位置に戻る。また、筐体12内部にはスイッチ基板が設けられ、第1操作ボタン20aおよび第2操作ボタン20bを押下することにより、スイッチ基板のスイッチがオンされる。スイッチ基板は、上記の回路基板1230に電気的に接続されるため、スイッチ基板のスイッチがオンされた信号(押下入力の信号)もまた、CPU50に与えられる。
【0112】
なお、第1操作ボタン20aおよび第2操作ボタン20bは、筐体12の左右の端寄りの一方端が軸支され、筐体12の中央寄りの他方端が自由端にされる。ただし、第1操作ボタン20aおよび第2操作ボタン20bは、一方端は自由端にされ、他方端が軸支されるようにしてもよい。
【0113】
図9(A)および図9(B)は、情報処理装置10の表示パネル14に仮想のゲーム空間(ゲーム画面100)を表示して、プレイヤがゲームをプレイする場合の一例を示す。ゲーム画面100は、仮想のゲーム空間に所定のオブジェクトが配置され、仮想カメラで仮想のゲーム空間を撮影した場合の撮影画像である。具体的には、仮想のゲーム空間のような3次元空間に背景、人物等の所定のキャラクタないし所定のオブジェクトが配置(レンダリング)され、仮想カメラ(視点)から見た2次元の画像が生成される。つまり、透視投影変換のような視点変換処理により、視点から見た3次元空間についての画像が2次元の仮想スクリーンに投影され、投影された2次元の画像がゲーム画面100として表示される。
【0114】
図9(A)は、プレイヤが情報処理装置10を両手で持った場合に、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bのキートップ部1800が隠れる様子を示す。一方、図9(B)は、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bと、プレイヤの手指の関係を分かり易く示す。
【0115】
上述したように、情報処理装置10は、プレイヤによって両手で把持される。図9(A)および図9(B)からも分かるように、このとき、たとえば、左手の親指が第1操作スティック18aのキートップ部1800に置かれ、右手の親指が第2操作スティック18bのキートップ部1800に置かれる。また、たとえば、左手の人差し指が第1操作ボタン20aを押下可能に接触され、右手の人差し指が第2操作ボタン20bを押下可能に接触される。そして、たとえば、左手の手の平と中指、薬指および小指によって、左側のグリップ部12bが把持され、同様に、右手の手の平と中指、薬指および小指によって、右側にグリップ部12bが把持される。
【0116】
この実施例では、第1部分12aは正面視が楕円形状であり、この第1部分12aの左右の端部を半円形状またはほぼ半円形状にするので、プレイヤは第1部分12a(筐体1
2)すなわち情報処理装置10を持ち易い。つまり、第1部分12a(筐体12)の左右の端部が弧状に形成されるので、プレイヤが情報処理装置10(筐体12)を手で持つ場合に、曲げた手指が左右の端部の側面に沿う。したがって、持ち易い。表示パネル14の左右の端部もまた、弧状に形成される。ただし、弧状とは、弓なりに曲がっていることを意味し、筐体12を正面から見た場合にその左右の端部が、必ずしも(真の)円周の一部の形状になっていなくてもよく、外側に張り出すように弓状になっていればよい。したがって、後述するように、表示パネル14は人間の視野の形状に似た形状に形成される。
【0117】
また、図9(A)および図9(B)に示すゲーム画面100の一例では、プレイヤキャラクタ102が背景画像104上に表示される。プレイヤキャラクタ102は、プレイヤの操作に従って任意のアクションを実行する。図9(A)および図9(B)に示すゲーム画面100の例では、プレイヤキャラクタ102はプレイヤの操作に従って山道を移動する(走る)様子が示される。この実施例のゲームは、アクションロールプレイングゲームであり、プレイヤキャラクタ102は、プレイヤの操作に従って、仮想のゲーム世界を移動したり、ボスキャラクタを含む敵キャラクタと闘ったり、アイテムを取得したり、アイテムを使用したりする。
【0118】
この実施例では、上述したように、正面視が楕円形状または略楕円形状である第1部分12aの正面のほぼ全体を占めるように表示パネル14が設けられ、その表示面(表示領域)の全体にゲーム画面100が表示される。たとえば、表示パネル14の楕円形状または略楕円形状は、両目の視野範囲を合成した形状と同じまたはほぼ略同じである。したがって、たとえば、情報処理装置10をプレイヤが自身の眼との距離を所定距離(たとえば、30cm)隔てて把持している場合に、弁別視野を含む有効視野がゲーム画面100の中央部に一致ないしほぼ一致し、安定注視野がゲーム画面100の全範囲(表示パネル14の表示領域の全体)を含む。
【0119】
ただし、弁別視野は、視力等の視機能が優れている高密度情報処理範囲(中心の約5°以内)を意味する。また、有効視野は、瞬時に視線移動し、高性能に情報受容が可能な範囲(水平:±15°、上:8°、下:12°)を意味する。そして、安定注視野は、眼球および頭部の運動により無理なく情報受容が可能な範囲(水平:±30°~45°、上:20°~30°、下:25°~30°)を意味する。
【0120】
このように、有効視野のみならず、安定注視野に及ぶ範囲についてのゲーム画面100を表示するので、プレイヤキャラクタ102などの注目するべき画像を有効視野に表示し、その有効視野の外側に、その注目するべき画像の周辺の画像を表示することができる。このため、仮想空間(ゲーム)への没入感を高くすることができる。
【0121】
したがって、この実施例では、弁別視野や有効視野のような第1部分12aの正面における中央の領域には、操作スティック(18a、18b)を設けずに、第1部分12aの左右の端部に設けて、注目するべき画像が見え難くなるのを回避するようにしてある。つまり、注目するべき画像の邪魔にならない位置に操作スティック(18a、18b)は設けられる。
【0122】
なお、この実施例では、プレイヤには、仮想空間の画像(ゲーム画面100)上に重なって自身の親指が見えるため、より高い没入感を得られていると考えられる。
【0123】
図10は、ゲーム画面100の他の例を示す。図10に示すゲーム画面100には、第2操作スティック18bの近傍にボタン画像110が表示される。たとえば、ボタン画像110をタッチすると、これに応じて、当該ボタン画像110に設定された指示が入力される。したがって、第2操作スティック18bを押下した場合に入力される指示と異なる
指示をボタン画像110に割り当てることにより、より多彩な指示を入力することができる。また、ボタン画像110を第2操作スティック18bの近傍であり、プレイヤの右手の親指が届く範囲に、この第2操作スティック18bに付加的に表示するようにすれば、通常のゲームコントローラの押しボタンのように、第2操作スティック18bおよびボタン画像110を使用することができる。
【0124】
ただし、ボタン画像110を表示する位置は、プレイヤによって任意に設定可能としてもよい。たとえば、第1操作スティック18aの近傍であり、左手の親指が届く範囲に表示するようにすれば、左利きのプレイヤのように左手の親指で押しボタンを操作するプレイヤによって操作し易いボタン配置にすることも可能である。また、第1操作スティック18aや第2操作スティック18bよりも外側にボタン画像110を表示して、ゲーム画面100の中央部を見易くしてもよい。
【0125】
また、たとえば、ボタン画像110は、ゲームの操作に必要な場合のような適宜のタイミングで表示されれば良く、常に表示されている必要はない。
【0126】
なお、詳細な説明は省略するが、この実施例では、表示パネル14の座標系とタッチパネル16の座標系は同じにされ、したがって、タッチ入力に応じたタッチ座標データに基づいて、タッチ位置に対応する表示パネル14上の位置を知ることができる。以下、同様である。
【0127】
図11(A)および図11(B)は、ゲーム画面100のその他の例を示す。図11(A)に示すゲーム画面100には、画面中央に敵キャラクタ106が表示され、プレイヤキャラクタ102は敵キャラクタ106の方を向いている。また、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bのそれぞれの近傍に、複数のアイテム画像120が表示される。図示は省略するが、図11(A)に示すゲーム画面100には背景画像も表示される(図11(B)も同様である)。
【0128】
図11(A)に示すゲーム画面100では、アイテム画像120をタッチすることにより、アイテムを使用することができる。このように、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bの近傍に、アイテム画像120を表示するので、たとえば、タッチ入力により所望のアイテムを選択し、その近傍に配置された第1操作スティック18aまたは第2操作スティック18bを押下することにより、アイテムを使用することができる。これは一例であり、限定されるべきではない。アイテムの使用を指示する場合には、第1操作スティック18aまたは第2操作スティック18bが押下されればよい。
【0129】
ただし、アイテム画像120は、プレイヤキャラクタ102が所有しているアイテムについて表示される。また、プレイヤの表示指示がある場合や敵キャラクタ106と戦闘する場合のような所定のタイミング(イベント)に従って、アイテム画像120は表示されれば良く、常に表示されている必要はない。
【0130】
たとえば、図11(A)に示すゲーム画面100において、銃の画像が描画されたアイテム画像120が選択(タッチ)されると、プレイヤキャラクタ102が銃オブジェクト108を使用することが決定される。すると、図11(B)に示すようなゲーム画面100が表示パネル14に表示される。図11(B)に示すゲーム画面100は、プレイヤキャラクタ102の一人称視点で描画されており、プレイヤキャラクタ102の手の一部が表示されている。また、上記のように、銃オブジェクト108を使用することが決定されたため、プレイヤキャラクタ102の手には、銃オブジェクト108が握られている。敵キャラクタ106が画面中央に表示される点は、図11(A)のゲーム画面100と同じである。また、使用するアイテムが選択されたため、図11(B)に示すゲーム画面100では、アイテム画像120は消去される。
【0131】
図11(B)からも分かるように、プレイヤキャラクタ102の手の一部および銃オブジェクト108は第2操作スティック18bの近傍に表示される。たとえば、銃オブジェクト108を移動させたり、弾を撃ったりする操作は第2操作スティック18bで行われる。したがって、プレイヤの親指の近傍に銃オブジェクト108が表示されるため、プレイヤが直接的に銃オブジェクト108を操作しているような感覚が得られる。
【0132】
つまり、人間の視野の形状に似た形状の表示パネル14に、一人称視点で描画されたゲーム画面100が表示されるため、プレイヤは、仮想のゲーム空間への没入感を得ることができる。さらに、銃オブジェクト108がプレイヤの親指の近傍に表示されるため、より高い没入感を得ることができると考えられる。
【0133】
図12は、ゲーム画面100の他の例を示す。図12に示すゲーム画面100には、画面中央に敵キャラクタ106が表示され、一部で火花が散り、煙が充満する様子の背景画像104が表示される。さらに、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bの周囲には炎を模したオブジェクト(炎オブジェクト)130が表示される。たとえば、プレイヤが第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bの少なくとも一方を操作することにより、プレイヤキャラクタ102が炎を発生させ、それによって発生する火花や煙で敵キャラクタ106を攻撃する様子が示される。このように、プレイヤの物理的な操作に応じた効果画像を操作スティック(18a、18b)の周囲に表示させることにより、臨場感のあるゲーム画面100を表示することができる。したがって、より没入感を高めることができる。
【0134】
ただし、図12に示すゲーム画面100は一例であり、限定されるべきではない。たとえば、音楽ゲームにおいて、音楽に合わせて、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bを傾倒させたり、押下させたりする場合には、その操作に合わせて音符の画像を第1操作スティック18aや第2操作スティック18bの近傍に表示してもよい。また、ロールプレイングゲームにおいて、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bの操作に応じて、プレイヤキャラクタにアイテムを取得させた場合に、第1操作スティック18aや第2操作スティック18bの近傍ないし周辺にアイテムを取得したことを表す効果画像を表示してもよい。さらに、アクションゲームにおいては、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bの操作に応じて、プレイヤキャラクタに敵キャラクタを攻撃させた場合に、第1操作スティック18aや第2操作スティック18bの近傍ないし周辺に攻撃に成功または失敗したことを表す効果画像を表示してもよい。
【0135】
図13は、ゲーム画面100の他の例を示す。図13に示すゲーム画面100には、図9(A)および図9(B)に示したように、プレイヤキャラクタ102および背景画像104が表示される。また、図13に示すゲーム画面100には、画面中央の上端部に、ヘルプモードであることを示す指示画像140とその下側に「ヘルプモード」の文字列が表示される。また、第1操作スティック18aの近傍にガイド画像142が表示される。ここでは、ガイド画像142は、外観上、第1操作スティック18aまたはそのキートップに接してゲーム画面100に表示される。同様に、第2操作スティック18bの近傍にガイド画像144が表示される。同様に、第1操作ボタン20aの近傍に移動画像146が表示される。ガイド画像142、144および146は、対応するタッチパネル16、操作スティック(18a、18b)および操作ボタン(20a、20b)の操作内容(指示内容)を説明するための画像である。ただし、ガイド画像142および144は、操作内容のみならず、操作方法も説明する。したがって、ガイド画像142が伸びる方向に第1操作スティック18aを傾けると、仮想空間内のプレイヤキャラクタ102を、画面上で
、たとえば、当該ガイド画像142が伸びる方向に移動させることができることが分かる。また、第2操作スティック18bを押すと、プレイヤキャラクタ102をジャンプさせることができることが分かる。そして、第1操作ボタン20aを押すと、プレイヤキャラクタ102をしゃがませることができることが分かる。
【0136】
たとえば、このようなガイド画像142、144、146は、プレイヤがヘルプモードを選択(ガイドの表示を指示)した場合、ゲームを開始した場合、プレイヤの操作が一定時間以上ない場合のような所定のタイミングで表示される。
【0137】
また、この実施例では、第1操作スティック18a、第2操作スティック18bおよび第1操作ボタン20aの各入力手段に対応して、1つのガイド画像(142、144、146)を表示するようにしてあるが、これに限定される必要はない。たとえば、1つの入力手段において、異なる複数の操作方法で複数の操作(指示)が可能である場合には、複数の操作方法の各々についてガイド画像を表示することも可能である。たとえば、操作スティック(18a、18b)は方向入力と押下入力が可能であるため、それぞれに応じた操作が割り当てられている場合には、割り当てられた操作に応じたガイド画像が表示される。
【0138】
図14は、ゲーム画面100の他の例を示す。図14に示すゲーム画面100には、ボールを模したオブジェクト(ボールオブジェクト)110を投げた様子のプレイヤキャラクタ102が表示される。また、第1操作スティック18aの近傍には、所定の方向(ここでは、左斜め上方)を指す矢印の画像(ガイド画像)150が表示されるとともに、第1操作スティック18aを当該矢印が示す方向に倒したことを示すための当該第1操作スティック18aのキートップ部1800を模したガイド画像152がたとえば点滅表示される。図14では、ガイド画像152が点滅していることを、点線で示してある。ただし、点滅表示させる必要はない。また、ガイド画像150の近傍には、「傾ける」の文字列が表示される。また、第2操作スティック18bの周囲には、当該第2操作スティック18bを押下することを示すガイド画像154が表示され、このガイド画像154の近傍に「押す」の文字列が表示される。
【0139】
図14に示すようなゲーム画面100は、たとえば、プレイヤの操作に基づくゲーム処理をリプレイする場合に表示される。たとえば、プレイヤの操作の履歴(操作データの履歴)はゲームの開始から終了まで、ゲーム開始からの時間(絶対時間)とともに記憶され、この操作データの履歴(以下、「リプレイデータ」という。)に従ってプレイヤのプレイ画像が再生(リプレイ)される。このとき、プレイヤがタッチパネル16、操作スティック(18a、18b)および操作ボタン(20a、20b)を用いて行った操作の履歴(操作内容や操作方法の履歴)を表すガイド画像(150、152、154など)がゲーム画面100に表示される。したがって、プレイヤは自身がゲームをプレイしたときの操作の履歴をプレイ画像とともに見ることができる。
【0140】
したがって、たとえば、他のプレイヤのリプレイデータを取得し、これを再生することにより、他のプレイヤの操作内容および操作方法をプレイ画像とともに見ることもできる。また、リプレイデータと同様に、ゲーム開始からの絶対時間とともにお手本となるプレイについての操作データを記憶したデータ(お手本データ)を取得し、このお手本データを再生することにより、お手本の操作内容および操作方法をプレイ画像とともに見ることもできる。
【0141】
ただし、リプレイデータやお手本データは、ゲームの開始から終了までの全部について記憶される必要はなく、任意の一部について記憶されたものでもよい。
【0142】
また、リプレイ(再生)処理は、プレイヤの操作に従って、または、ゲーム中の所定のイベントに従って実行される。
【0143】
図15は文字入力画面200の一例を示す。図15に示す文字入力画面200には、画面中央に入力文字を表示する表示領域202が設けられる。また、第1操作スティック18aの周囲には、子音(あ行~わ行)を入力するためのガイド画像204が表示される。さらに、第2操作スティック18bの周囲には、母音(あ段~お段)および句読点を入力するためのガイド画像206が表示される。
【0144】
ただし、図15に示す文字入力画面200を用いた文字入力の例では、五十音図に従って平仮名を並べた場合に、子音(あ行~わ行)と母音(あ段~お段)で決定される平仮名が入力される。
【0145】
プレイヤが第1操作スティック18aを傾倒させると、傾倒された方向に表示された子音が選択される。子音が選択された状態で、第1操作スティック18aが押下されると、選択された状態の子音が入力する文字の子音に決定される。同様に、第2操作スティック18bを傾倒させると、傾倒された方向に表示された母音が選択される。母音が選択された状態で、第2操作スティック18bが押下されると、選択された状態の母音が入力する文字の母音に決定される。すると、決定された子音および母音に基づく文字が決定され、決定された文字が入力される。図示は省略するが、入力された文字は順番に表示領域202の上端部に表示される。
【0146】
ただし、第2操作スティック18bが傾倒されることにより、句点または読点が選択された状態で、第2操作スティック18bが押下されると、選択された状態の句点または読点が決定される。かかる場合には、決定された句点または読点がそのまま入力される。
【0147】
なお、文字を入力する場合には、母音および子音が決定されればよく、決定する順番は限定される必要はない。
【0148】
図15に示す例では、操作スティック(18a、18b)を傾倒した方向を白抜きの矢印で示してある。また、図15に示す例では、子音として「あ行」が決定され、母音として「う段」が決定され、平仮名の「う」が入力された様子が示される。ただし、図15においては、文字の背景に斜線を付すことにより、行および段が選択ないし決定されたことを示してある。
【0149】
また、図15に示す例では、文字を入力する場合について説明したが、文字を入力する場合に限定される必要はない。第1操作スティック18aまたは第2操作スティック18bの近傍ないし周囲に表示された画像が示す内容を、第1操作スティック18aまたは第2操作スティック18bを傾倒することにより選択することができ、さらに、第1操作スティック18aまたは第2操作スティック18bを押下することにより選択した内容を決定することができる。たとえば、このような操作方法により、図11に示したゲーム画面100において、アイテム画像120を選択および決定することにより、アイテムを使用することもできる。
【0150】
なお、このような文字入力画面200は、プレイヤの指示により、または、文字を入力するべき任意のタイミングで表示される。
【0151】
また、この実施例では、平仮名を入力する場合について説明したが、これに限定される必要はない。アルファベットを入力することも可能である。かかる場合には、平仮名のように、母音および子音を決定する必要がないため、操作スティック(18a、18b)を
傾倒させることにより、傾倒させた方向に表示されているアルファベットをそのまま入力するようにしてもよい。
【0152】
さらに、この実施例では、文字を入力する場合について説明したが、数字や記号を入力したり、図形(キャラクタ画像)を入力したりするようにしてもよい。
【0153】
また、このような情報処理装置10では、表示パネル14の表示面の正面側には、タッチパネル16が設けられるとともに、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bのキートップ部1800が設けられる。したがって、たとえば、第1操作スティック18aや第2操作スティック18bを傾倒した場合に、親指がタッチパネル16に触れてしまう場合がある。また、タッチパネル16をタッチしている場合に、タッチしている指が操作スティック(18a、18b)に当たってしまい、操作スティック(18a、18b)が傾倒されてしまう場合がある。このような場合には、第1操作スティック18aや第2操作スティック18bの方向入力に加えて、タッチパネル16のタッチ入力が与えられる。
【0154】
したがって、この実施例では、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bの方向入力を受け付け可能であり、かつ、タッチパネル16のタッチ入力を受け付け可能である場合には、後で受け付けた入力を無効にすることにより、プレイヤの意図しない操作に応じた情報処理が実行されないようにしてある。
【0155】
つまり、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bの少なくとも一方の方向入力が与えられている状態において、タッチパネル16のタッチ入力が与えられた場合には、当該タッチ入力は無効にされる。この実施例では、タッチ入力に基づくタッチ座標データが消去される。したがって、タッチ入力に基づいて情報処理が実行されることはない。
【0156】
ただし、これは単なる一例であり、限定される必要はない。たとえば、上記の場合には、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bの少なくとも一方の方向入力が与えられている場合に、方向入力した際の傾倒操作によってタッチパネル16がタッチされるのを回避すればよい。このため、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bのキートップ部1800の傾倒(移動)可能な範囲よりも少し大きい範囲(無効範囲)についてタッチ入力を無効にするようにしておけばよい。このような無効範囲を予め決定しておき、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bの少なくとも一方の方向入力が与えられている場合には、予め決定された無効範囲において検出されたタッチ入力に対応するタッチ座標データを削除するようにすればよい。かかる場合には、無効範囲以外のタッチ入力は、プレイヤの意図的なタッチ入力と判断し、このタッチ入力に従う情報処理を実行することができる。
【0157】
一方、タッチパネル16のタッチ入力が与えられている場合に、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bの少なくとも一方の方向入力が与えられた場合には、当該方向入力に対応する方向入力データは無効にされる。この実施例では、方向入力データは消去される。したがって、この方向入力データに基づいて情報処理が実行されることはない。
【0158】
また、タッチパネル16のタッチ入力と第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bの方向入力の両方を受け付けて情報処理(アプリケーションの処理)を実行する場合には、上記のような補正処理は不要である。
【0159】
図16(A)はメインメニュー画面300の一例を示す。図16(A)に示すメインメ
ニュー画面300には、画面中央に複数のメニューアイコン302が表示される。たとえば、情報処理装置10には、所定のオペレーティングシステムが組み込まれており、メニューアイコン302は、このオペレーティングシステム上で動作する各種のアプリケーションについてのアイコンである。
【0160】
たとえば、メインメニュー画面300は、情報処理装置10を起動したときに表示パネル14に表示される初期画面であり、情報処理装置10の任意のアプリケーションの実行を終了したとき、図16(B)に示すようなサブメニュー画面350の表示中に所定の操作入力が行われたときにも、表示パネル14に表示される。このメインメニュー画面300では、所望のメニューアイコン302を選択することにより、所望のアプリケーションを実行することができる。たとえば、所定の操作入力は、第1操作スティック18aまたは第2操作スティック18bを押下する操作である。
【0161】
図16(A)に示すメインメニュー画面300において所望のアプリケーションが実行され、図16(B)に示すような、サブメニュー画面350が表示パネル14に表示されたと仮定する。たとえば、音楽プレイヤや音楽ゲームで曲を選択したり、複数のコースが用意されたレースゲームやアクションゲームでコースを選択したりする場合などに、サブメニュー画面350が表示される。サブメニュー画面350には、サブメニュー352が表示される。プレイヤは、タッチ入力により、所望のサブメニュー352を選択(決定)することができる。このようなサブメニュー画面350が表示されている場合に、第1操作スティック18aまたは第2操作スティック18bが押下されると、図16(A)に示したようなメインメニュー画面300に戻る。
【0162】
図17(A)および図17(B)はブラウザ画面400の一例を示す。図17(A)は情報処理装置10を横持ちにした場合のブラウザ画面400の一例であり、図17(B)は情報処理装置10を縦持ちにした場合のブラウザ画面400の一例である。
【0163】
図17(A)に示すブラウザ画面400は横向きであり、このブラウザ画面400には、画面中央にコンテンツ(たとえば、ウェブページ)を表示するための表示領域402が設けられる。また、第1操作スティック18aの近傍ないし周囲には、日付と曜日、電池残量および時刻のような情報404が表示される。また、第2操作スティック18bの近傍ないし周囲には、5つの操作ボタン406が表示される。 たとえば、第1操作スティ
ック18aまたは第2操作スティック18bを傾倒させることにより、傾倒させた方向に表示領域402に表示されたウェブページをスクロールさせたり、ページを移動させたりすることができる。また、たとえば、操作ボタン406は、ブラウザ画面400において、スクロールやページの移動とは異なる所定の操作を行うためのアイコンである。具体的には、図17(A)および図17(B)に示す例では、各操作ボタン406には、ズームイン、ズームアウト、ホームページの表示、ページを閉じる、およびページのアドレスを登録が割り当てられている。ただし、操作ボタン406にスクロールやページの移動の機能を割り当ててもよい。
【0164】
また、図17(B)に示すように、情報処理装置10を縦持ちにして、ブラウザ画面400を縦向きで表示することもできる。かかる場合には、上述した情報404および操作ボタン406の表示が90°回転(ここでは、反時計回りに回転)され、上下の向きが正しく表示される。また、表示領域402に表示されるコンテンツ(ウェブページ)も縦向きにされる。ただし、ブラウザ画面400を縦向きで表示することは、プレイヤの操作に従って設定されたり、後述するように、加速度センサやジャイロセンサの出力に基づいて情報処理装置10の向きを検知して自動的に設定されたりする。
【0165】
なお、第2操作スティック18bが上側になるように、情報処理装置10を縦向きにし
て、ブラウザ画面400を縦向きで表示することも可能である。
【0166】
このように、ブラウザ画面400では、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bの近傍ないし周囲に、情報404や操作ボタン406が表示されるので、コンテンツの邪魔にならない。また、第2操作スティック18bの周囲に操作ボタン406が配置(表示)され、ブラウザないしコンテンツに関する操作を行う手段が一箇所にまとめられているので、操作し易い。
【0167】
図18は、ゲーム画面100aの他の例を示す。図18に示すゲーム画面100aは、第1操作スティック18aと第2操作スティック18bの間に表示される。たとえば、図18に示すゲーム画面100aのゲームは、上述したゲームの古いバージョンのゲームであり、画面の大きさが情報処理装置10の表示パネル14の大きさに対応していない。また、古いバージョンのゲームのために、画面のデザインが表示パネル14に形成された孔32や切り欠き34を想定して作成されていない。たとえば、ゲーム画面100aの画像データは、アスペクト比が4:3の表示パネル用に作成されたものである。
【0168】
なお、図18では、表示パネル14において、何も画像が表示されていない領域に斜線を付してある。実際には、この斜線部分は黒くなる。
【0169】
つまり、情報処理装置10では、実行するアプリケーションで作成される画面のアスペクト比や実行するアプリケーションのバージョン等のアプリケーションの種類に応じて、画面の表示方法を変えることができる。ここでは、バージョンの異なるゲームについて説明したが、任意のアプリケーションに応じて、画面の表示表法を変えることができる。
【0170】
図19は、図1に示す情報処理装置10の電気的な構成を示すブロック図である。図19に示すように、情報処理装置10は、CPU50を含み、CPU50には、上述したタッチパネル16が接続されるとともに、RAM52、フラッシュメモリ54、無線通信モジュール56、表示ドライバ58、操作入力部60、D/A変換器62およびカードインターフェイス(カードI/F)66が接続される。また、表示ドライバ58には、上述した表示パネル14が接続され、D/A変換器62には、スピーカ64が接続される。ただし、操作入力部60は、上述した第1操作スティック18a、第2操作スティック18b、第1操作ボタン20aおよび第2操作ボタン20bによって構成される。
【0171】
タッチパネル16は、プレイヤのタッチ入力に応じてタッチ位置に対応するタッチ座標データをCPU50に入力する。また、操作入力部60は、プレイヤの操作に応じて操作データをCPU50に入力する。この実施例では、操作データは、操作スティック(18a、18b)からの方向入力データ、操作スティック(18a、18b)からの押下データ、および操作ボタン(20a、20b)からの押下データの少なくとも1つを含む。CPU50は、操作入力部60から入力された操作データを時系列に従ってRAM52に記憶し、ゲームなどのアプリケーションの処理(情報処理)に使用する。ただし、厳密には、操作スティック(18a、18b)の押下による押下データは、タクトスイッチ1240からCPU50に入力される。
【0172】
CPU50は、情報処理装置10の全体制御を司る。RAM52は、CPU50のワークメモリやバッファメモリとして使用される。フラッシュメモリ54は、ゲームのようなアプリケーションのプログラムを記憶したり、各種のデータを記憶(セーブ)したりするために使用される。
【0173】
無線通信モジュール56は、無線LANに接続する機能を有する。したがって、情報処理装置10は、コンピュータや他の情報処理装置10と直接またはネットワークを介して
通信することができる。したがって、他のコンピュータや他の情報処理装置10との間で、プログラムやデータを送受信することができる。たとえば、ゲームのようなアプリケーションのプログラムおよびデータが他のコンピュータから配信される。また、他のコンピュータや他の情報処理装置10との間で通信ゲームをプレイすることができる。
【0174】
表示ドライバ58は、CPU50の指示の下、表示パネル14にゲーム画面100や文字入力画面200などの各種画面を表示するために使用される。ただし、CPU50は、RAM52の一部をビデオRAM(VRAM)として使用して、各種画面に対応する画像データを生成する。
【0175】
D/A変換器62は、CPU50から与えられる音声データをアナログのゲーム音声に変換し、スピーカ64に出力する。ただし、ゲーム音声は、ゲームのキャラクタないしオブジェクトの擬制音、効果音、音楽(BGM)のようなゲームに必要な音を意味する。
【0176】
また、CPU50は、カードI/F66を介して、情報処理装置10のカードスロット40に装着されたカード記録媒体と電気的に接続され、カード記憶媒体からプログラムやデータを読み出したり、カード記憶媒体にプログラムやデータを書き込んだりする。
【0177】
なお、図19に示す情報処理装置10の電気的な構成は単なる一例であり、これに限定される必要はない。
【0178】
たとえば、情報処理装置10は、加速度センサおよびジャイロセンサの少なくとも一方を備えていてもよい。たとえば、加速度センサは、静電容量式の加速度センサであり、情報処理装置10の左右の軸方向、上下の軸方向および厚みの軸方向の各々の加速度を検出する。ただし、加速度センサは、2軸の加速度センサでもよい。また、たとえば、ジャイロセンサは、圧電振動型のジャイロセンサであり、情報処理装置10の左右方向の軸周りの角速度、上下方向の軸周りに角速度および厚み方向の軸周りの角速度をそれぞれ検出する。ただし、ジャイロセンサは、2軸のジャイロセンサでもよい。
【0179】
かかる場合には、加速度センサやジャイロセンサの出力に基づいて情報処理装置10の向きを検知し、情報処理装置10の向きに応じて、表示パネル14に表示する画面の向きを変化させることができる。また、加速度センサやジャイロセンサの出力を、プレイヤの指示として使用することもできる。たとえば、プレイヤが筐体12を傾ける方向や移動させる方向に応じた加速度センサやジャイロセンサの出力に従って、筐体12の動きを検知し、仮想空間内の移動体オブジェクトの移動方向を変化させたり、仮想空間内の仮想カメラの向きを変化させたりすることができる。
【0180】
また、情報処理装置10は、バイブレータを備えてもよい。たとえば、バイブレータは、振動モータやソレノイドであり、筐体12の内部に設けれ、当該筐体12に振動を与える。したがって、筐体12を保持するプレイヤの手指に振動が伝わる。このように、情報処理装置10は、バイブレータを備えることにより、たとえば、タッチパネル16や操作入力部60を用いた操作入力に応じて振動を発生させたり、ゲームの進行に応じて振動を発生させたりすることができる。
【0181】
図20図19に示したRAM52にメモリマップ500の一例を示す。図20に示すように、RAM52は、プログラム記憶領域502およびデータ記憶領域504を含む。
【0182】
以下に説明するプログラムおよびデータの一部または全部は、上述したように、通信により、他のコンピュータや他の情報処理装置10から取得することができ、また、情報処理装置10に装着されたカード記憶媒体から取得することもできる。
【0183】
プログラム記憶領域502は、ゲームプログラムのようなアプリケーションプログラム(情報処理プログラム)を記憶する。この実施例では、ゲームプログラムは、メイン処理プログラム502a、通信プログラム502b、画面生成プログラム502c、画面表示プログラム502d、操作検出プログラム502e、ヘルプ処理プログラム502f、再生処理プログラム502g、文字入力プログラム502hおよび補正プログラム502iなどで構成される。
【0184】
メイン処理プログラム502aは、この実施例のゲームのメインルーチンを処理するためのプログラムである。通信プログラム502bは、他のコンピュータや他の情報処理装置10と通信するためのプログラムである。画面生成プログラム502cは、後述する画像生成データ504bを用いてゲーム画面100や文字入力画面200などの各種画面に対応する画像データを生成するためのプログラムである。画面表示プログラム502dは、画面生成プログラム502cに従って生成された画像データを表示パネル14に出力するためのプログラムである。
【0185】
操作検出プログラム502eは、タッチパネル16および操作入力部60からの操作データを検出し、時系列に従ってデータ記憶領域504に記憶するためのプログラムである。
【0186】
ヘルプ処理プログラム502fは、後述する操作ガイドデータ504cを用いて、ゲーム画面100のような画面上に操作入力部60についてのガイド画像(図13に示す例では、142、144および146)を表示するためのプログラムである。ただし、ヘルプ処理プログラム502fは、上述したように、プレイヤがヘルプモードを選択(ガイドの表示を指示)した場合、ゲームを開始した場合、プレイヤの操作が一定時間以上ない場合のような所定のタイミングで実行される。
【0187】
再生処理プログラム502gは、後述するリプレイデータ504dに従ってゲーム処理を実行するためのプログラムである。ただし、再生処理プログラム502gは、後述する操作ガイドデータ504cを用いて、リプレイデータ504dに含まれる操作データに対応するガイド画像(図14の例では、150、152、154)を当該操作データが入力されたタイミングで、ゲーム画面100上であり、対応する操作入力部60の近傍ないし周囲に表示する。また、再生処理プログラム502gは、上述したように、プレイヤの操作に従って、または、ゲーム中の所定のイベントに従って実行される。
【0188】
文字入力プログラム502hは、子音および母音を決定したり、句読点を決定したりすることにより、文字を入力するためのプログラムである。図示は省略するが、入力された文字を表示するためのデータは予め情報処理装置10のフラッシュメモリ54に記憶されている。また、文字入力プログラム502hは、プレイヤの操作に従って、または、所定の文字入力イベントに従って実行される。入力された文字ないし文字列に対応するデータ(入力文字データ)504eは、後述するように、データ記憶領域504に記憶される。
【0189】
補正プログラム502iは、タッチパネル16からのタッチ入力がある場合に、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bの少なくとも一方から方向入力があると、当該方向入力を無効にし、逆に、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bの少なくとも一方から方向入力がある場合に、タッチパネル16からのタッチ入力があると、当該タッチ入力を無効にするためのプログラムである。
【0190】
図示は省略するが、ゲームプログラムは、音出力プログラムやバックアッププログラムなども含む。音出力プログラムは、ゲームのために必要な音を生成および出力するための
プログラムである。バックアッププログラムは、ゲームデータをセーブするためのプログラムである。
【0191】
また、データ記憶領域504には、操作データ504a、画像生成データ504b、操作ガイドデータ504c、リプレイデータ504d、子音データ504e、母音データ5
04fおよび入力文字データ504gが記憶される。
【0192】
操作データ504aは、タッチパネル16および操作入力部60からの操作データであり、時系列に従って記憶される。画像生成データ504bは、画像データを生成するためのポリゴンデータやテクスチャデータなどのデータである。操作ガイドデータ504cは、各種のガイド画像(この実施例では、142、144、146、150、152、154)についての画像データである。リプレイデータ504dは、プレイヤまたは他のプレイヤがゲームをプレイしたときの操作データの履歴であり、操作データがゲーム開始からの絶対時間とともに記憶される。
【0193】
子音データ504eは、文字入力プログラム502hに従って決定された子音についてのデータである。母音データ504fは、文字入力プログラム502hに従って決定された母音についてのデータである。入力文字データ504gは、文字入力プログラム502hに従って決定された文字または文字列についてのデータである。
【0194】
また、データ記憶領域504には、スティックフラグ504hおよびタッチフラグ504iが設けられる。
【0195】
スティックフラグ504hは、第1操作スティック18aまたは第2操作スティック18bのキートップ部1800およびシャフト部1802が傾倒されているかどうかを判別するためのフラグであり、1ビットのレジスタで構成される。第1操作スティック18aまたは第2操作スティック18bのキートップ部1800およびシャフト部1802が傾倒されている場合には、スティックフラグ504hはオンされ、レジスタに「1」が設定される。一方、第1操作スティック18aおよび第2操作スティック18bのキートップ部1800およびシャフト部1802が傾倒されていない場合には、スティックフラグ504hはオフされ、レジスタに「0」が設定される。
【0196】
タッチフラグ504iは、タッチパネル16においてタッチ入力が行われているかどうかを判別するためのフラグであり、1ビットのレジスタで構成される。タッチパネル16においてタッチ入力が行われている場合には、タッチフラグ504iはオンされ、レジスタに「1」が設定される。一方、タッチパネル16においてタッチ入力が行われていない場合には、タッチフラグ504iはオフされ、レジスタに「0」が設定される。
【0197】
図示は省略するが、データ記憶領域504には、ゲームプログラムの実行に必要な、他のデータが記憶されたり、他のフラグが設けられたり、カウンタ(タイマ)が設けられたりする。
【0198】
図21図19に示したCPU50のヘルプモードの処理(ヘルプ処理)を示すフロー図である。上述したように、プレイヤがヘルプモードを選択(ガイドの表示を指示)した場合、ゲームを開始した場合、プレイヤの操作が一定時間以上ない場合のような所定のタイミングで、CPU50はヘルプ処理を開始し、図21に示すように、ステップS1で、ガイド画像を読み出す。ここでは、第1操作スティック18a、第2操作スティック18b、第1操作ボタン20aおよび第2操作ボタン20bのそれぞれに割り当てられた操作内容のガイド画像(操作方法を含む場合もある)のデータが操作ガイドデータ504cから読み出される。
【0199】
次のステップS3では、ステップS1で読み出したガイド画像を対応する操作入力部60の近傍に表示する。したがって、図12に示したようなゲーム画面100が表示パネル14に表示される。
【0200】
そして、ステップS5では、ヘルプモードを終了するかどうかを判断する。ここでは、CPU50は、プレイヤからヘルプモードの終了が指示されたり、ヘルプモードを終了するタイミングになったりしたかどうかを判断する。ステップS5で“NO”であれば、つまりヘルプモードを終了しない場合には、そのままステップS3に戻る。一方、ステップS5で“YES”であれば、つまりヘルプモードの終了であれば、ヘルプ処理を終了する。
【0201】
図22図19に示したCPU50の再生処理を示すフロー図である。上述したように、CPU50は、プレイヤの操作に従って、または、ゲーム中の所定のイベントに従って再生処理を開始し、ステップS31で、変数nを初期化(n=1)する。変数nは、操作データを時系列に従って読み出すために用いられる。
【0202】
次のステップS33では、リプレイデータ504dを参照して、n番目の操作データの読み出しタイミングであるかどうかを判断する。つまり、CPU50は、再生処理を開始してからの絶対時間がn番目の操作データに対応して記憶された絶対時間になったかどうかを判断する。
【0203】
ステップS33で“NO”であれば、つまりn番目の操作データの読み出しタイミングでなければ、ステップS35で、操作データに従わないゲーム処理を実行し、ステップS37で、ゲーム処理の結果に応じてゲーム画面100(画像データ)を更新して、ステップS33に戻る。たとえば、ステップS35では、CPU50は、敵キャラクタ106のようなプレイヤの操作に拘わらず移動等の任意のアクションを行うノンプレイヤキャラクタを移動等させたり、背景画像(背景オブジェクト)を変化させたりする。
【0204】
一方、ステップS33で“YES”であれば、つまりn番目の操作データの読み出しタイミングであれば、ステップS39で、n番目の操作データを読み出し、ステップS41で、読み出した操作データに対応する操作内容のガイド画像(操作方法を含む場合もある)を、該当する操作入力部60(18a、18b、20a、20b)の近傍ないし周囲に表示する。ここでは、CPU50は、ガイド画像のデータを、操作ガイドデータ504cから読み出す。
【0205】
次のステップS43では、読み出した操作データに応じたゲーム処理を実行する。ここでは、CPU50は、操作データに応じて、たとえば、プレイヤキャラクタ102に任意のアクションを実行させたり、プレイヤキャラクタ102を敵キャラクタ106と戦わせたりする。さらに、ステップS45で、ゲーム処理の結果に応じてゲーム画面100(画像データ)を更新する。
【0206】
そして、ステップS47で再生終了かどうかを判断する。ここでは、CPU50は、リプレイデータ504dに従って、ゲームの開始から終了までプレイ画像を再生したかどうかを判断する。ステップS47で“NO”であれば、つまり再生終了でなければ、ステップS49で、変数nを1加算して(n=n+1)、ステップS33に戻る。一方、ステップS47で“YES”であれば、つまり再生終了であれば、再生処理を終了する。
【0207】
図23および図24は、図19に示したCPU50の文字入力処理を示すフロー図である。上述したように、CPU50は、プレイヤの操作に従って、または、所定の文字入力イベントに従って文字入力処理を開始すると、ステップS61で、初期の文字入力画面200を表示パネル14に表示する。ここでは、CPU50は、RAM52の一部をVRAMとして使用し、画像生成データ504bおよび操作ガイドデータ504cを用いて、図15に示したような文字入力画面200の初期画面の画像データを生成し、表示ドライバ58を介して表示パネル14に表示(出力)する。図示は省略するが、文字入力処理が開始されたときに、子音データ504eおよび母音データ504fは消去される。
【0208】
次のステップS63では、操作データを取得する。ここでは、CPU50は、タッチパネル16および操作入力部60(18a、18b、20a、20b)から入力される操作データを検出し、データ記憶領域504に記憶する。
【0209】
次のステップS65では、第1操作スティック18aの傾倒が有るかどうかを判断する。つまり、CPU50は、第1操作スティック18aの方向入力データを検出したかどうかを判断する。後述するステップS73も同様である。ステップS65で“NO”であれば、つまり第1操作スティック18aの傾倒が無ければ、そのままステップS69に進む。一方、ステップS65で“YES”であれば、つまり第1操作スティック18aの傾倒が有れば、ステップS67で、傾倒した方向に応じた子音を選択して、ステップS69に進む。ただし、ステップS67では、CPU50は、子音が選択されたとき、選択された子音の文字またはその表示領域の輝度を高くさせたり、色反転させたりすることにより、当該子音が選択されていることをプレイヤに報知する。後述するステップS75も同様である。
【0210】
ステップS69では、第1操作スティック18aの押下が有るかどうかを判断する。つまり、CPU50は、第1操作スティック18aの押下データを検出したかどうかを判断する。後述するステップS77も同様である。ステップS69で“NO”であれば、つまり第1操作スティック18aの押下データを検出していなければ、そのまま図24に示すステップS73に進む。一方、ステップS69で“YES”であれば、つまり第1操作スティック18aの押下データを検出すれば、ステップS71で、選択中の子音を入力する文字の子音に決定して、ステップS73に進む。つまり、ステップS71では、CPU50は、決定された子音に対応する子音データ504eをデータ記憶領域504に記憶する。
【0211】
図24に示すように、ステップS73では、第2操作スティック18bの傾倒が有るかどうかを判断する。ステップS73で“NO”であれば、つまり第2操作スティック18bの傾倒が無ければ、そのままステップS77に進む。一方、ステップS73で“YES”であれば、つまり第2操作スティック18bの傾倒が有れば、ステップS75で、傾倒した方向に応じた母音または句読点を選択する。
【0212】
ステップS77では、第2操作スティック18bの押下が有るかどうかを判断する。ステップS77で“NO”であれば、つまり第2操作スティック18bの押下が無ければ、そのままステップS83に進む。一方、ステップS77で“YES”であれば、つまり第2操作スティック18bの押下が有れば、ステップS79で、選択中の母音または句読点を入力する文字の母音または入力する句読点に決定し、ステップS81で、句読点が決定されたかどうかを判断する。ただし、ステップS79では、母音が決定された場合には、CPU50は、決定された母音に対応する母音データ504fをデータ記憶領域504に記憶する。
【0213】
ステップS81で“YES”であれば、つまり句読点が決定されれば、ステップS83で、決定された句点または読点を入力し、ステップS89に進む。ステップS83では、CPU50は、入力文字データ504gに、決定された句点または読点のデータを追加す
る。一方、ステップS81で“NO”であれば、つまり母音が決定されれば、ステップS85で、子音と母音の両方が決定されたかどうかを判断する。ここでは、CPU50は、子音データ504eと母音データ504fの両方がデータ記憶領域504に記憶されているかどうかを判断する。
【0214】
ステップS85で“NO”であれば、つまり子音および母音の少なくとも一方が決定されていなければ、図23に示したステップS63に戻る。一方、ステップS85で“YES”であれば、つまり子音および母音の両方が決定されれば、ステップS87で、決定された子音および母音で決定される文字を入力して、ステップS89に進む。ただし、ステップS87では、CPU50は、入力文字データ504gに、決定された文字に対応するデータを追加する。また、図示は省略するが、ステップS87の処理を実行した後に、子音データ504eおよび母音データ504fは消去される。
【0215】
ステップS89では、文字入力の終了であるかどうかを判断する。ここでは、CPU50は、プレイヤからの文字入力の終了指示があるか、または、文字入力の終了イベントがあるかどうかを判断する。ステップS89で“NO”であれば、つまり文字入力の終了でなければ、ステップS63に戻る。一方、ステップS89で“YES”であれば、つまり文字入力の終了であれば、文字入力処理を終了する。
【0216】
図25図19に示したCPU50の補正処理を示すフロー図である。この補正処理は、タッチパネル16のタッチ座標データと操作スティック(18a、18b)の方向入力データの両方を同時に検出した場合に実行される。なお、図示は省略するが、この補正処理とは別に、操作スティック(18a、18b)の傾倒の有無に応じてスティックフラグ504hをオン/オフする処理が実行される。同様に、タッチパネル16におけるタッチ入力の有無に応じてタッチフラグ504iをオン/オフする処理も実行される。
【0217】
図25に示すように、タッチ入力および方向入力を同時に検出すると、CPU50は、補正処理を開始し、ステップS101で、補正の必要があるかどうかを判断する。つまり、CPU50は、タッチ座標データまたは方向入力データに従ってゲーム処理を実行するべきであるかどうかを判断する。
【0218】
ステップS101で“NO”であれば、つまり補正の必要がなければ、ステップS103で、タッチ座標データおよび方向入力データの両方をアプリケーション(ゲーム)の処理に出力して、補正処理を終了する。一方、ステップS101で“YES”であれば、つまり補正の必要があれば、ステップS105で、スティックフラグ504hがオンであるかどうかを判断する。
【0219】
ステップS105で“YES”であれば、つまりスティックフラグ504hがオンであれば、操作スティック(18a、18b)が傾倒されている状態で、タッチパネル16においてタッチ入力が行われたと判断し、ステップS109で、方向入力データをアプリケーションの処理に出力して、補正処理を終了する。つまり、ステップS109では、タッチ座標データが消去される。
【0220】
一方、ステップS105で“NO”であれば、つまりスティックフラグ504hがオフであれば、ステップS107で、タッチフラグ504iがオンであるかどうかを判断する。ステップS107で“NO”であれば、つまりタッチフラグ504iがオフであれば、ステップS109に進む。一方、ステップS107で“YES”であれば、つまりタッチフラグ504iがオンであれば、ステップS111で、タッチ座標データをアプリケーションの処理に出力して、補正処理を終了する。つまり、ステップS111では、方向入力データが消去される。
【0221】
なお、この実施例では、直前に、操作スティック(18a、18b)による方向入力およびタッチパネル16によるタッチ入力のいずれも無い状態から、方向入力およびタッチ入力が同時に行われた場合には、方向入力を優先するようにしてある。ただし、タッチ入力を優先する場合には、ステップS105で“NO”であれば、ステップS107の判断処理を実行せずに、そのままステップS111に進むようにすればよい。
【0222】
この実施例によれば、表示パネルおよびタッチパネルに孔を開けて操作スティックを埋め込むので、情報処理装置を大きくすることなく、表示面を大きくすることができる。
【0223】
なお、この実施例では、第1部分の形状を正面視で楕円形状にしたが、これに限定される必要はない。たとえば、第1部分は、正面視でトラック形状、長円形状または正方形状あるいはそれらに近似する形状にしてもよい。第1部分を正面視でトラック形状や長円形状にした場合には、第1部分の両端部は半円形状または略半円形状にされる。
【0224】
また、この実施例では、2つの操作スティックを設けるようにしたが、操作スティックは、1つでもよい。
【0225】
さらに、この実施例では、方向入力および押下入力が可能な操作スティックを表示パネルおよびタッチパネルに埋め込むようにしたが、他の入力手段が埋め込まれるようにしてもよい。たとえば、方向入力が可能な十字ボタンが埋め込まれたり、押下入力が可能な押しボタンが埋め込まれたり、または十字ボタンと押しボタンの両方が埋め込まれたりしてもよい。ただし、十字ボタンや押しボタンは、操作スティックに代えて、または操作スティックとともに埋め込まれるようにしてもよい。
【0226】
さらにまた、この実施例では、操作スティックは、キートップ部およびシャフト部を傾倒することにより、方向を指示するようにしたが、これに限定される必要はない。キートップ部を表示パネルの表面と略平行であり、任意の方向にスライドさせることにより、方向を指示する構成にすることも可能である。
【0227】
また、この実施例では、タクトスイッチを設けて、操作スティックの押下を検知するようにしたが、これに限定される必要はない。たとえば、キートップ部およびシャフト部が傾倒されたことのみならず、押下されたことを検知可能な検知部を有する操作スティックを設けるようにしてもよい。かかる場合には、検知部自体が変位しないように、操作スティックは筐体内部に固定される。
【0228】
さらに、操作スティックに含まれる検知部は、上述の実施例の構成に限られるものではない。たとえば、検知部は、押下可能なボタンが押下られたことを検知するために当該ボタンの底部に配置される固定接点部のようなものであってもよく、操作部に対するプレイヤの所定操作を検知するために筐体内に配置される装置または部材の全てを含み得るものである。
【0229】
さらにまた、この実施例では、表示パネルおよびタッチパネルに孔を開けて操作スティックを埋め込むようにしたが、これに限定される必要はない。たとえば、情報処理装置(筐体)を把持したときに、親指で隠れる部分を切り欠いて操作スティックを埋め込むようにしてもよい。
【0230】
また、この実施例では、表示パネル上にタッチパネルを設けるようにしたが、これに限定される必要はない。タッチパネルは、表示パネルに対するタッチ入力(タッチ操作)を検知可能に設けられればよい。したがって、たとえば、タッチパネルは、筐体の背面側に
設けられてもよい。また、タッチ座標データをCPUに送信可能な構成であれば、タッチパネルは筐体とは別に設けられてもよい。
【0231】
さらに、この実施例では、タッチパネルを設けるようにしたが、タッチパネルは設けなくてもよい。かかる場合には、操作スティックと操作ボタンによって操作を行うことができる。
【0232】
さらにまた、この実施例では、表示パネルおよびタッチパネルを備える情報処理装置について説明したが、表示パネルを設けずに、情報処理装置をコントローラのような入力装置として機能させることも可能である。
【0233】
また、この実施例では、情報処理装置において、ゲーム処理等の情報処理のすべてを実行するようにしたが、情報処理の一部が実行されてもよい。たとえば、情報処理装置において、コンピュータやゲーム装置などの他の情報処理装置から送信された画像データ(映像データ)および音データを受信して出力する処理を実行したり、操作スティック、操作ボタンおよびタッチパネルからの操作入力を他の情報処理装置に出力(送信)する処理を実行したり、それら両方の処理を実行したりしもよい。
【0234】
さらに、この実施例では、筐体を第1部分とグリップ部で構成したが、グリップ部は無くてもよい。
【0235】
さらにまた、この実施例では、当該実施例のゲームにおいて、ヘルプ処理、リプレイ(再生)処理、文字入力処理および補正処理を実行可能である場合について説明したが、これらの処理(機能)は当該ゲームで実行可能である必要は無く、いずれか1つまたは2つ以上が実行可能であってもよい。
【符号の説明】
【0236】
10 …携帯ゲーム機
12 …筐体
14 …表示パネル
16 …タッチパネル
18 …操作スティック
20 …操作ボタン
50 …CPU
52 …RAM
54 …フラッシュメモリ
56 …無線通信モジュール
60 …操作入力部(16、18、20)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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図10
図11
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図15
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