(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-09
(45)【発行日】2023-06-19
(54)【発明の名称】基準信号構成情報を示すための方法、基地局、及び端末
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20230612BHJP
H04B 7/0456 20170101ALI20230612BHJP
H04B 7/06 20060101ALI20230612BHJP
H04B 7/08 20060101ALI20230612BHJP
【FI】
H04L27/26 114
H04B7/0456 100
H04B7/06 960
H04B7/08 810
(21)【出願番号】P 2020507084
(86)(22)【出願日】2018-07-26
(86)【国際出願番号】 CN2018097244
(87)【国際公開番号】W WO2019029378
(87)【国際公開日】2019-02-14
【審査請求日】2020-03-30
【審判番号】
【審判請求日】2022-05-11
(31)【優先権主張番号】201710677499.3
(32)【優先日】2017-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,チュアンシン
(72)【発明者】
【氏名】ザン,ナン
(72)【発明者】
【氏名】ルー,ザオフア
(72)【発明者】
【氏名】リー,ユンゴク
(72)【発明者】
【氏名】ガオ,ボー
(72)【発明者】
【氏名】ウー,ハオ
(72)【発明者】
【氏名】メイ,メン
【合議体】
【審判長】土居 仁士
【審判官】寺谷 大亮
【審判官】丸山 高政
(56)【参考文献】
【文献】Samsung,Discussion on transmission parameter sets,3GPP TSG RAN WG1 NR Ad-Hoc#2 R1-1710650,2017.06.16
【文献】Huawei,HiSilicon,Details of QCL assumptions and related RS design considerations,3GPP TSG RAN WG1 NR Ad-Hoc#2 R1-1709935,2017.06.17
【文献】National Instruments,Discussion on explicit and implicit signaling for PT-RS,3GPP TSG RAN WG1#89 R1-1708272,2017.05.05
【文献】Huawei,HiSilicon,PTRS for CP-OFDM,3GPP TSG RAN WG1#89 R1-1706937,2017.05.08
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L27/00-27/38
H04B 7/02- 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信のための方法であって、
基地局によって
、位相追跡基準信号
のポート識別子を一つ以上示すポート情報
に対応する送信プリコーダ行列インジケー
タを決定することであって
、前記送信プリコーダ行列インジケータに関連するサウンディング基準信号に対応する各ポートは、前記位相追跡基準信号の同じポートを共有する、決定することと、
前記基地局によって、
前記サウンディング基準信号のためのサウンディング基準信号リソースインジケータ、
および、
前記送信プリコーダ行列インジケー
タ
を含むダウンリンク制御情報(DCI)メッセージを、端末デバイスに送信することと、
を備える、方法。
【請求項2】
前記位相追跡基準信号の前記ポート情報は、位相追跡基準信号ポートの数を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ワイヤレス通信のための方法であって、
端末デバイスによって、基地局からダウンリンク制御情報(DCI)メッセージを受信することであって、前記DCIメッセージは、
サウンディング基準信号のためのサウンディング基準信号リソースインジケータ、
および、
位相追跡基準信号
のポート識別子を一つ以上示すポート情報
に対応する送信プリコーダ行列インジケー
タ
を含み、
前記送信プリコーダ行列インジケータに関連する前記サウンディング基準信号に対応する各ポートは、前記位相追跡基準信号の
同じポート
を共有する、
受信することと、
前記端末デバイスによって、前記位相追跡基準信号の前記ポート情報によって示される前記一つ以上のポート識別子によって識別される一つ以上のポートを使用して、アップリンク送信を実行することと、
を備える、方法。
【請求項4】
前記位相追跡基準信号の前記ポート情報は、位相追跡基準信号ポートの数を備える、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
ワイヤレス通信デバイスであって、
プロセッサと、
プロセッサ実行可能コードを含むメモリと、
を備え、
前記プロセッサ実行可能コードは、前記プロセッサによって実行されると、請求項1
または2のいずれか一項に記載の方法を実施するように前記プロセッサを構成する、ワイヤレス通信デバイス。
【請求項6】
ワイヤレス通信デバイスであって、
プロセッサと、
プロセッサ実行可能コードを含むメモリと、
を備え、
前記プロセッサ実行可能コードは、前記プロセッサによって実行されると、請求項
3または4に記載の方法を実施するように前記プロセッサを構成する、ワイヤレス通信デバイス。
【請求項7】
格納されたコードを有する非一時的な記憶媒体であって、前記コードは、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、請求項1から
4のいずれか一項に記載の方法を実施させる、非一時的な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信の分野に関するが、それに限定されず、特に、基準信号構成情報を示すための方法、基地局、及び端末に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、2017年8月9日に出願された中国特許出願番号第201710677499.3号に基づき、その優先権を主張し、その開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
[背景]
関連技術では、高周波での位相雑音を推定するために位相雑音追跡基準信号(PTRS)を導入する必要がある。一般に、一つの送信受信ポイント(TRP)の一つのアンテナパネルは、一つの水晶発振器を使用するため、一つのアンテナパネルからの複数の復調基準信号(DMRS)ポートは、一つのPTRSポートを共有し得、すなわち、PTRSポートの推定結果が、一つのアンテナパネルからの複数のDMRSポートのために使用され得る。一つのTRPの複数のパネルが、一つの水晶発振器を共有する場合、一つのTRPからのすべてのDMRSポートが、一つのPTRSポートを共有し得る。しかしながら、現時点では、PTRSポートの数を知る方法と、PTRSポートの数をユーザに通知する方法についてはコンセンサスがない。PTRSポートの数の準静的な通知には柔軟性はない一方、ダウンリンク制御情報(DCI)の柔軟な通知には、物理レイヤのシグナリングオーバヘッドが必要である。さらに、フロントロードされた基準信号のタイプとシンボル量を構成する方法についてのコンセンサスもない。DCIの柔軟な通知には物理レイヤのシグナリングオーバヘッドが必要であるが、上位レイヤシグナリングの準静的な構成では、マルチセル送信において問題が発生する。
【0004】
現在、第三世代パートナシッププロジェクト(3GPP)の無線アクセスネットワーク(RAN)1において、新無線(NR)物理レイヤ技術が熱心に議論されている。柔軟性と効率性は、NR物理レイヤの設計で常に追求されてきた目標である。また、物理レイヤの基準信号の最大の柔軟性を追求することもトレンドであると思われる。これは、基準信号を復調するための要件が、異なるアプリケーションシナリオによって異なる場合があるためである。さらに、NRは高周波でのデータ送信をサポートしているため、雨やプラントの吸収による減衰など、巨大な経路損失や高周波での他の損失を補償するには、マルチアンテナビームフォーミング技術が必要である。高周波でのビームフォーミング技術は、デジタルビームフォーミング、アナログビームフォーミング、デジタルとアナログのハイブリッドビームフォーミングに分けられ得る。デジタルビームフォーミング技術では、送信側は、チャネル状態について比較的よく知る必要がある、すなわち、各アンテナポートのチャネル情報を知る必要があるため、膨大な基準信号オーバヘッドが問題になる。そのため、アナログビームフォーミングが広く注目されている。ビームフォーミング方法は、送信側で実施され得、受信側でも実施され得る。たとえば、基地局は、異なる送信ビームを使用してデータをユーザに送信し得、また、ユーザは、異なる受信ビームを使用してデータを受信し得る。
【0005】
ロングタームエボリューション(LTE)では、準コロケーション(QCL)パラメータセットは、主に、平均利得、遅延拡散、ドップラ拡散、ドップラシフト、及び平均遅延を含む。マルチTRP送信を実行する場合、基地局は、ユーザのDMRSと準コロケートされた基準信号、及びPDSCHマッピングパラメータをユーザに通知する必要がある。このように、ユーザは、構成された基準信号のQCLパラメータ情報を使用して、データを復調し得る。
【0006】
しかしながら、関連技術では、基準信号情報をユーザに通知すると、追加の物理レイヤオーバヘッドが生じ、それにより、膨大なシグナリング及び物理レイヤオーバヘッドの問題が生じる。
【0007】
[サマリー]
本願の実施形態は、基準信号構成情報を示すための方法、基地局、及び端末を提供する。
【0008】
本願の実施形態によって提供される基準信号情報を示すための方法は、ジョイントシグナリングを決定することと、ジョイントシグナリングを送信することとを含む。ジョイントシグナリングは、基準信号構成情報を示すために使用される。ジョイントシグナリングは、第一の情報及び第二の情報を含む。第一の情報は、準コロケーション構成情報と、送信ビームの構成情報とのうちの少なくとも一つを含む。第二の情報は、位相追跡基準信号の構成情報と、復調基準信号の構成情報とのうちの少なくとも一つを含む。
【0009】
本願の別の実施形態によって提供される基準信号情報を示すための方法は、ジョイントシグナリングを受信することと、ジョイントシグナリングにしたがって、ジョイントシグナリングを送信する通信ノードとのデータ送信を実行することとを含む。ジョイントシグナリングは、第一の情報及び第二の情報を含む。第一の情報は、準コロケーション構成情報と、送信ビームの構成情報とのうちの少なくとも一つを含み、第二の情報には、位相追跡基準信号の構成情報と、復調基準信号の構成情報とのうちの少なくとも一つを含む。ジョイントシグナリングは、基準信号構成情報を示すために使用される。
【0010】
本願の別の実施形態によって基地局が提供され、基地局は、ジョイントシグナリングを決定するように構成された第一のプロセッサであって、ジョイントシグナリングは、第一の情報及び第二の情報を含み、第一の情報は、準コロケーション構成情報と、送信ビームの構成情報とのうちの少なくとも一つを含み、第二の情報は、位相追跡基準信号の構成情報と、復調基準信号の構成情報とのうちの少なくとも一つを含む、第一のプロセッサと、ジョイントシグナリングを第二の通信ノードに送信するために使用される第一の通信デバイスとを含む。
【0011】
本願の別の実施形態によって端末が提供され、端末は、第一の通信によって送信されたジョイントシグナリングを受信するように構成された第二の通信デバイスであって、ジョイントシグナリングは、第一の情報及び第二の情報を含み、第一の情報は、準コロケーション構成情報と、送信ビームの構成情報とのうちの少なくとも一つを含み、第二の情報は、位相追跡基準信号の構成情報と、復調基準信号の構成情報とのうちの少なくとも一つを含む、第二の通信デバイスと、ジョイントシグナリングにしたがって、第一の通信ノードによって送信されたデータを受信し、及び/又は、第一の通信ノードとのデータ送信を実行するように構成された第二のプロセッサとを含む。
【0012】
基準信号情報を示すためのデバイスは、本願の別の実施形態によって提供される。デバイスは、第一の通信ノードに適用され、ジョイントシグナリングを決定するように構成された決定モジュールであって、ジョイントシグナリングは、第一の情報及び第二の情報を含み、第一の情報は、準コロケーション構成情報と、送信ビームの構成情報とのうちの少なくとも一つを含み、第二の情報は、位相追跡基準信号の構成情報と、復調基準信号の構成情報とのうちの少なくとも一つを含む、決定モジュールと、ジョイントシグナリングを第二の通信ノードに送信するように構成された送信モジュールとを含む。
【0013】
基準信号情報を示すためのデバイスは、本願の別の実施形態によって提供される。デバイスは、第二の通信ノードに適用され、第一の通信によって送信されたジョイントシグナリングを受信するように構成された受信モジュールであって、ジョイントシグナリングは、第一の情報及び第二の情報を含み、第一の情報は、準コロケーション構成情報と、送信ビームの構成情報とのうちの少なくとも一つを含み、第二の情報は、位相追跡基準信号の構成情報と、復調基準信号の構成情報とのうちの少なくとも一つを含む、受信モジュールと、ジョイントシグナリングにしたがって、第一の通信ノードによって送信されたデータを受信し、及び/又は、第一の通信ノードとのデータ送信を実行するように構成された送信モジュールとを含む。
【0014】
記憶媒体は、本願の別の実施形態によって提供される。記憶媒体は、格納されたプログラムを含む。実行されると、プログラムは、上記実施形態のうちのいずれか一つの方法を実行する。
【0015】
本願の別の実施形態により、プロセッサが提供される。プロセッサは、プログラムを実行するために使用される。実行されると、プログラムは、上記実施形態のうちのいずれか一つの方法を実行する。
【0016】
本願では、第一の通信ノードは、ジョイントシグナリングを決定し、ジョイントシグナリングは、第一の情報及び第二の情報を含み、第一の情報は、準コロケーション構成情報と、送信ビームの構成情報とのうちの少なくとも一つを含み、第二の情報は、位相追跡基準信号の構成情報と、復調基準信号の構成情報とのうちの少なくとも一つを含み、第一の通信ノードは、ジョイントシグナリングを第二の通信ノードに送信する。上記技術的解決策により、ジョイントシグナリングは、関連技術においてユーザに基準信号情報を通知することによって生じる膨大な物理レイヤオーバヘッド及びシグナリングオーバヘッドの問題を解決する。基準信号情報がユーザ端末に正確に通知されることを保証する場合、ジョイントシグナリングは、物理レイヤオーバヘッド及びシグナリングオーバヘッドを低減する。
【0017】
本明細書に記載される図面は、本願のさらなる理解を提供し、本願の一部を形成するために使用される。本願における例示的な実施形態及びその説明は、本願を説明するために使用され、いかなる不適切な方式でも本願を限定するために使用されない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態にしたがって基準信号情報を示すための方法のモバイル端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図2】本願の実施形態にしたがって基準信号情報を示すための方法のフローチャートである。
【
図3】例1にしたがう復調基準信号タイプ2の概略
図1である。
【
図4】例1にしたがう復調基準信号タイプ2の概略
図2である。
【
図5】例1にしたがって一つの発振器を共有する複数のDMRSポートグループの概略図である。
【
図6】例1aにしたがう復調基準信号タイプ1の概略
図1である。
【
図7】例1aにしたがう復調基準信号タイプ1の概略
図2である。
【
図8】例2にしたがうマルチポイント動的スイッチング送信の概略図である。
【
図9】本願の実施形態にしたがう基地局のハードウェア構成を示す図である。
【
図10】本願の実施形態にしたがう端末のハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本願の実施形態は、(5Gモバイル通信ネットワークを含むがこれに限定されない)モバイル通信ネットワークを提供する。このネットワークのネットワークアーキテクチャは、(基地局などの)ネットワーク側デバイスと、端末とを含む。ネットワークアーキテクチャ上で実行される情報送信方法は、実施形態によって提供される。本願の実施形態によって提供される情報送信方法の実行環境は、上記ネットワークアーキテクチャに限定されないことに留意されたい。本願では、第一の通信ノードは、基地局などのネットワーク側デバイスであり得、第二の通信ノードは、端末であり得ることに留意されたい。もちろん、他の場合も除外されず、たとえば、第一の通信ノードは、一般にユーザを指し、第二の通信ノードもまた、一般にユーザを指し、この方法は、デバイスツーデバイス(D2D)通信に適用され得る。
【0020】
本願の一つの実施形態によって提供される方法の実施形態は、モバイル端末、コンピュータ端末、又は他の類似のコンピューティングデバイスにおいて実行され得る。以下の説明では、モバイル端末において実行される方法を、例として取り上げる。
図1は、本発明の実施形態にしたがって基準信号情報を示すための方法のモバイル端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1に示すように、モバイル端末10は、一つ以上の(
図1では一つのみを示す)プロセッサ102(プロセッサ102は、マイクロプロセッサ(MCU)、FPGAなどのプログラマブルロジックデバイス、又は他のプロセシングデバイスを含み得るが、これらに限定されない)と、データを格納するように構成されたメモリ104と、通信機能を実施するための通信デバイス106とを含み得る。当業者であれば、
図1に示された構成は、単なる例示であり、上記電子デバイスの構成を限定することは意図されていないことを理解するであろう。たとえば、モバイル端末10は、
図1に示されているよりも多い又は少ないコンポーネントをさらに含み得るか、又は、
図1に示した構成と異なる構成を有し得る。
【0021】
メモリ104は、本願の実施形態における基準信号情報を示すための方法に対応するプログラム命令/モジュールなどのアプリケーションソフトウェアのソフトウェアプログラム及びモジュールを格納するように構成され得る。プロセッサ102は、メモリ104に格納されたソフトウェアプログラム及びモジュールを実行して、様々な機能的アプリケーション及びデータ処理を実行する、すなわち、上記方法を実施する。メモリ104は、高速ランダムアクセスメモリを含み得、さらに、一つ以上の磁気記憶デバイス、フラッシュメモリ、又は他の不揮発性固体メモリなどの不揮発性メモリを含み得る。いくつかの例では、メモリ104は、プロセッサ102に対してリモートに配置されたメモリをさらに含み得る。これらのリモートメモリは、ネットワークを介してモバイル端末10に接続され得る。そのようなネットワークの例は、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、モバイル通信ネットワーク、及びこれらの組合せを含むが、これらに限定されない。
【0022】
通信デバイス106は、ネットワークを介してデータを受信又は送信するように構成される。そのような上記ネットワークの具体例は、モバイル端末10の通信プロバイダによって提供されるワイヤレスネットワークを含み得る。一例では、通信デバイス106は、ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)を含み、これは、基地局を介して他のネットワークデバイスへ接続され得、したがって、インターネットと通信することができる。一例では、通信106は、ワイヤレス方式でインターネットと通信するために使用される無線周波数(RF)モジュールであり得る。
【0023】
ロングタームエボリューション(LTE)では、基地局は、上位レイヤシグナリングを介して、PQI(データチャネルマッピング及びQCLインジケーション情報)を、LTE規格36.213の表7.1.9-1における情報構成に類似するように構成する。規格36.213で説明されているように、一般に、基地局は、上位シグナリングにより、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)REマッピング及び準コロケーションインジケータを示すための複数のパラメータセット(四つのセットなど)を構成する。規格36.212では、DCIフォーマット2Dで説明されているように、基地局は、2ビットなどのいくつかのビットシグナリングを使用して、上位レイヤシグナリングで構成されているものを示す。動的ポイント選択(DPS)スケジューリングの場合、複数のPQIパラメータセットは、異なるTRP送信に対応し得る。
【0024】
高周波での異なる受信ビームによるデータ復調の効果は異なるため、基地局は、データを受信するために使用される受信ビームをユーザに示す必要がある。又は、基地局は、QCLパラメータを使用して、以前に送信された特定の基準信号がビームインジケーションの受信に使用されることをユーザに示す。すなわち、ユーザは、データ又はDMRSを受信するとき、受信するために、基地局によって示される基準信号の受信ビームを使用する。この基準信号は、以前に送信されており、通常は、ビーム管理のために周期的に送信されるため、ユーザは、この基準信号を受信することによって、使用される最良の受信ビームをすでに知っている。
【0025】
したがって、NRでは、ビームインジケーションを受信するために使用されるパラメータ、すなわち空間Rxパラメータが、QCLパラメータセットに追加される。したがって、NRにおけるQCLパラメータセットは、平均利得、遅延拡散、ドップラ拡散、ドップラシフト、平均遅延、及び空間Rxパラメータを含む。空間Rxパラメータは、一つ以上の基準信号を含み得る。
【0026】
LTEと同様に、NRは、マルチTRP送信、すなわち、調整された複数ポイント送信/受信(CoMP)もサポートする。CoMP技術は、動的ポイント選択(DPS)やジョイント送信(JT)などの複数の送信スキームを含む。異なるTRP又は送信ビームは、完全に異なる又は部分的に異なるQCLパラメータを有し得るので、JTを実行するとき、異なるTRPから異なるDMRSポートがある場合、これらのDMRSポートのQCLパラメータは、異なり得る。
【0027】
さらに、高周波での位相雑音を推定するために、位相雑音追跡RS(PTRS)が必要とされ得る。これは、高周波では、位相雑音が、時間領域における復調基準信号の推定精度を大幅に低下させるため、システム送信効率を低下させる。一般に、一つのTRPの一つのアンテナパネルが一つの発振器を使用するため、一つのアンテナパネルの複数のDMRSポートが、一つのPTRSポートを共有し得る。すなわち、一つのアンテナパネルの複数のDMRSポートに対して、PTRSポート推定結果が使用され得る。一つのTRPの複数のパネルが、一つの発振器を共有する場合、一つのTRPのすべてのDMRSポートが、一つのPTRSポートを共有し得る。ユーザデバイスは、DMRSポートの共有PTRSポートを通知される。これは、シグナリングオーバヘッド及び物理レイヤリソースオーバヘッドを、可能な限り低減させ得る。これを考慮して、この実施形態は、上記ネットワークアーキテクチャ上で実行される基準信号情報を示すための方法を提供する。
図2は、本願の実施形態にしたがって基準信号情報を示すための方法のフローチャートである。
図2に示されるように、プロセスは、以下に説明されるステップを含む。
【0028】
ステップS202において、第一の通信ノードは、ジョイントシグナリングを決定する。ジョイントシグナリングは、第一の情報及び第二の情報を含む。第一の情報は、準コロケーション構成情報と、送信ビームの構成情報とのうちの少なくとも一つを含み、第二の情報は、位相追跡基準信号の構成情報と、復調基準信号の構成情報とのうちの少なくとも一つを含む。
【0029】
ステップS204において、第一の通信ノードは、ジョイントシグナリングを、第二の通信ノードに送信する。
【0030】
上記ステップにおいて、第一の通信ノードは、ジョイントシグナリングを決定する。ジョイントシグナリングは、第一の情報及び第二の情報を含む。第一の情報は、準コロケーション構成情報と、送信ビーム構成情報とのうちの少なくとも一つを含む。第二の情報は、位相追跡基準信号の構成情報と、復調基準信号の構成情報とのうちの少なくとも一つを含む。第一の通信ノードは、ジョイントシグナリングを、第二の通信ノードへ送信する。上記技術的解決策により、ジョイントシグナリングは、関連技術においてユーザに基準信号情報を通知することによって生じる追加の物理レイヤオーバヘッドの問題を解決する。基準信号情報がユーザ端末に正確に通知されることを保証しながら、ジョイントシグナリングは、物理レイヤオーバヘッドを低減する。
【0031】
いくつかの実施形態において、上記ステップは、基地局によって実行され得るが、それに限定されない。
【0032】
いくつかの実施形態において、復調基準信号の構成情報は、復調基準信号のシンボル数と、復調基準信号のタイプと、復調基準信号の符号分割タイプと、復調基準信号ポートの順序と、復調基準信号のポートマッピング情報とのうちの少なくとも一つを含む。
【0033】
いくつかの実施形態において、準コロケーション構成情報は、一つ以上の準コロケーションパラメータサブセットを含み、復調基準信号ポートは、復調基準信号のタイプ1ポートグループを一つ以上含み、一つ以上の準コロケーションパラメータサブセットのおのおのは、復調基準信号の一つ以上のタイプ1ポートグループのそれぞれに対応する。
【0034】
いくつかの実施形態において、第一の通信ノードはまた、上位レイヤシグナリングを介して、第二の通信ノードに関する以下の情報、すなわち、準コロケーションパラメータサブセットの最大数と、復調基準信号のタイプ1ポートグループの最大数とのうちの少なくとも一つを構成する。
【0035】
いくつかの実施形態において、位相追跡基準信号の構成情報は、位相追跡基準信号ポートの数と、位相追跡基準信号のポート識別子(一つ以上)と、位相追跡基準信号ポートの最大数とのうちの少なくとも一つを含む。
【0036】
いくつかの実施形態において、準コロケーション構成情報が、一つ以上の準コロケーションパラメータサブセットを含む場合、第一の通信ノードは、ジョイントシグナリングを第二の通信ノードに送信し、ジョイントシグナリングは、一つ以上の準コロケーションパラメータサブセットと位相追跡基準信号のポート識別子(一つ以上)とを含み、一つ以上の準コロケーションパラメータサブセットのおのおのは、位相追跡基準信号ポートのそれぞれに対応する。
【0037】
いくつかの実施形態において、位相追跡基準信号ポートの最大数は、準コロケーションパラメータサブセットの最大数に等しい。
【0038】
いくつかの実施形態において、第一の通信ノードは、ジョイントシグナリングを介して、以下の情報、すなわち、復調基準信号のタイプ1ポートグループが、一つの位相追跡基準信号を共有するか否か、又は、ポートグループが、準コロケーションパラメータの一部に関して準コロケートされているか否かを示す。
【0039】
いくつかの実施形態において、復調基準信号のタイプ1ポートグループが二つ、準コロケーションパラメータに関して準コロケートされている場合、復調基準信号の二つのタイプ1ポートグループは、一つの位相追跡基準信号を共有する。準コロケーションパラメータの一部は、ドップラ拡散及びドップラシフトを備える。
【0040】
いくつかの実施形態において、一つの位相追跡基準信号は、復調基準信号のタイプ2ポートグループの一つに対応し、復調基準信号のタイプ2ポートグループは、復調基準信号のタイプ1ポートグループを一つ以上含む。
【0041】
いくつかの実施形態において、第一の通信ノードは、準コロケーションパラメータサブセットの数にしたがって、復調基準信号の符号分割タイプを決定する。各符号分割グループにおけるすべての復調基準信号ポートは、同じ準コロケーションパラメータを有し、異なる符号分割グループにおける復調基準信号ポートの準コロケーションパラメータは、同じであるか、又は異なる。符号分割グループタイプ1の符号分割グループに含まれるDMRSポートは、時間領域において使用される同じ符号、及び周波数領域において使用される異なる符号を有する。符号分割グループタイプ2の符号分割グループは、符号分割グループタイプ1の符号分割グループを二つ含み、符号分割グループタイプ1の二つの符号分割グループに含まれる復調基準信号ポートは、同じ時間周波数リソースを占有し、異なる時間領域OCC符号を有する。
【0042】
いくつかの実施形態において、第一の通信ノード及び第二の通信ノードは、復調基準信号の状態を示す複数の情報が、同じ復調基準信号ポートを含み、状態を示す複数の情報によって示される復調基準信号ポートの順序が異なることを承知している。
【0043】
いくつかの実施形態において、復調基準信号ポートの異なる順序は、異なる準コロケーションパラメータに対応する。
【0044】
いくつかの実施形態において、第一の通信ノードは、第二の通信に、二つの準コロケーションパラメータセット及び六つのDMRSポートが提供されたことと、六つのDMRSポートが、復調基準信号の一つの時間領域シンボルのみにマッピングされたことを判定し、第一の通信ノードのすべての復調基準信号ポートは、二つの準コロケーションパラメータセットのうち第一の準コロケーションパラメータセットを使用し、二つの準コロケーションパラメータセットのうち第二の準コロケーションパラメータセットは使用しない。
【0045】
いくつかの実施形態において、第一の通信ノードは、ジョイントシグナリングを介して、以下、すなわち、送信ビームの構成情報と、位相追跡基準信号の構成情報とのうちの少なくとも一つを示す。
【0046】
いくつかの実施形態において、送信ビームの構成情報は、サウンディング基準信号リソースを示す情報と、プリコーディング情報インジケーションとのうちの少なくとも一つを含む。サウンディング基準信号リソースを示す情報は、リソースを識別するための識別子(すなわち、今回構成されたサウンディング基準信号のどのリソースが、この識別子によって識別されるのかのための識別子)を含むことに留意されたい。リソース情報の識別子は、インデクスに類似している。
【0047】
いくつかの実施形態において、サウンディング基準信号リソースを示す情報は、位相追跡基準信号のポート情報を含む。
【0048】
いくつかの実施形態において、サウンディング基準信号の一つ以上のリソースは、サウンディング基準信号リソースセットを構築し、各サウンディング基準信号リソースセットは、位相追跡基準信号の同じポート情報に対応する。
【0049】
いくつかの実施形態において、上位レイヤシグナリングによって構成されるサウンディング基準信号のリソース構成情報は、位相追跡基準信号のポート識別子を含む。本明細書において、上位レイヤシグナリングは、無線リソース制御シグナリング又はメディアアクセス制御シグナリングを含み得る。サウンディング基準信号のリソース構成情報は、位相追跡基準信号の一つ以上のポート識別子を伝送する。
【0050】
基準信号情報を示すための方法は、本願の別の実施形態によって提供される。この方法は、第二の通信ノードに適用され、以下に説明するステップを含む。
【0051】
ステップ1では、第二の通信ノードは、第一の通信ノードによって送信されたジョイントシグナリングを受信する。ジョイントシグナリングは、第一の情報及び第二の情報を含む。第一の情報は、準コロケーション構成情報と、送信ビームの構成情報とのうちの少なくとも一つを含む。第二の情報は、位相追跡基準信号の構成情報と、復調基準信号の構成情報とのうちの少なくとも一つを含む。
【0052】
ステップ2において、第二の通信ノードは、ジョイントシグナリングにしたがって、第一の通信ノードによって送信されたデータを受信し、及び/又は、第一の通信ノードとのデータ送信を実行する。
【0053】
いくつかの実施形態において、復調基準信号の構成情報は、復調基準信号のシンボル数と、復調基準信号のタイプと、復調基準信号の符号分割タイプと、復調基準信号ポートの順序と、復調基準信号のポートマッピング情報とのうちの少なくとも一つを含む。
【0054】
いくつかの実施形態において、準コロケーション構成情報は、一つ以上の準コロケーションパラメータサブセットを含む。復調基準信号ポートは、復調基準信号のタイプ1ポートグループを一つ以上含む。一つ以上の準コロケーションパラメータサブセットのおのおのは、復調基準信号の一つ以上のタイプ1ポートグループのそれぞれに対応する。
【0055】
いくつかの実施形態において、第二の通信ノードは、上位レイヤシグナリングを介して、第一の通信ノードによって構成された、以下の情報、すなわち、準コロケーションパラメータサブセットの最大数と、復調基準信号のタイプ1ポートグループの最大数とのうちの少なくとも一つを受信する。
【0056】
いくつかの実施形態において、位相追跡基準信号の構成情報は、位相追跡基準信号ポートの数と、位相追跡基準信号の一つ以上のポート識別子と、位相追跡基準信号ポートの最大数とのうちの少なくとも一つを含む。
【0057】
いくつかの実施形態において、準コロケーション構成情報が、一つ以上の準コロケーションパラメータサブセットを含む場合、第二の通信ノードは、第一の通信によって送信されたジョイントシグナリングを受信する。ジョイントシグナリングは、一つ以上の準コロケーションパラメータサブセットと、位相追跡基準信号のポート識別子(一つ以上)とを含み、一つ以上の準コロケーションパラメータサブセットのおのおのは、位相追跡基準信号ポートのそれぞれに対応する。
【0058】
いくつかの実施形態において、位相追跡基準信号ポートの最大数は、準コロケーションパラメータサブセットの最大数に等しい。
【0059】
いくつかの実施形態において、第二の通信ノードは、ジョイントシグナリングにより通知された、以下の情報、すなわち、復調基準信号のタイプ1ポートグループが、一つの位相追跡基準信号を共有するか否か、又は、それらのポートグループが、準コロケーションパラメータの一部に関して準コロケートされているか否かを受信する。
【0060】
いくつかの実施形態において、準コロケーションパラメータに関して、復調基準信号のタイプ1ポートグループが二つ準コロケートされている場合、復調基準信号のそれら二つのタイプ1ポートグループは、一つの位相追跡基準信号を共有し、準コロケーションパラメータの一部は、ドップラ拡散及びドップラシフトを含む。
【0061】
いくつかの実施形態において、一つの位相追跡基準信号は、復調基準信号のタイプ2ポートグループの一つに対応し、復調基準信号のタイプ2ポートグループは、復調基準信号のタイプ1ポートグループを一つ以上含む。
【0062】
いくつかの実施形態において、復調基準信号の符号分割タイプは、準コロケーションパラメータサブセットの数にしたがって、第一の通信ノードによって決定される。各符号分割グループにおけるすべての復調基準信号ポートは、同じ準コロケーションパラメータを有し、異なる符号分割グループにおける復調基準信号ポートの準コロケーションパラメータは、同じであるか、又は異なる。符号分割グループタイプ1の符号分割グループに含まれるDMRSポートは、時間領域において使用される同じ符号と、周波数領域において使用される異なる符号とを有する。符号分割グループタイプ2の符号分割グループは、符号分割グループタイプ1の符号分割グループを二つ含み、符号分割グループタイプ1の符号分割グループ二つに含まれる復調基準信号ポートは、同じ時間周波数リソースを占有し、異なる時間領域OCC符号を有する。
【0063】
いくつかの実施形態において、第二の通信ノード及び第一の通信ノードは、復調基準信号の構成情報の状態を示す複数の情報が、同じ復調基準信号ポートを備え、状態を示す複数の情報によって示される復調基準信号ポートの順序が異なることを承知している。
【0064】
いくつかの実施形態において、復調基準信号ポートの異なる順序は、異なる準コロケーションパラメータに対応する。
【0065】
いくつかの実施形態において、第二の通信ノードが、二つの準コロケーションパラメータセット及び六つのDMRSポートを与えられ、六つのDMRSポートが、復調基準信号の一つの時間領域シンボルのみにマッピングされる場合、第一の通信ノードのすべての復調基準信号ポートは、二つの準コロケーションパラメータセットのうちの第一の準コロケーションパラメータセットを使用し、二つの準コロケーションパラメータセットのうちの第二の準コロケーションパラメータセットは使用しない。
【0066】
いくつかの実施形態において、第二の通信ノードは、ジョイントシグナリングを介して、以下の情報、すなわち、送信ビームの構成情報と、位相追跡基準信号の構成情報とのうちの少なくとも一つを受信する。
【0067】
いくつかの実施形態において、送信ビームの構成情報は、サウンディング基準信号リソースを示す情報と、プリコーディング情報インジケーションとのうちの少なくとも一つを含む。
【0068】
いくつかの実施形態において、サウンディング基準信号リソースを示す情報は、位相追跡基準信号のポート情報を含む。
【0069】
いくつかの実施形態において、サウンディング基準信号の一つ以上のリソースは、サウンディング基準信号リソースセットを構築し、各サウンディング基準信号リソースセットは、位相追跡基準信号の同じポート情報に対応する。
【0070】
本願は、例と併せて以下に詳細に説明される。
【0071】
[DMRSタイプ2の例]
現在、基準信号の設計のために、周波数領域直交カバーリング符号(FD-OCC)に基づくDMRSパターンは、DMRSタイプ2と称される。DMRSタイプ2は、実質的に、(
図3に示すように)一つのDMRSシンボルにおいて最大六つのポートをサポートし、(
図4に示すように)二つのDMRSシンボルにおいて最大十二のポートをサポートする。
【0072】
図3は、上記実施形態にしたがう復調基準信号タイプ2の概略
図1である。
図3に示すように、一つのリソースブロック(RB)において、横軸は時間領域、縦軸は周波数領域である。六つのDMRSポートは、三つの符号分割多重化(CDM)グループに分割される。CDMグループ#0は、ポートp0及びポートp1を含む。CDMグループ#0において、ポートp0及びポートp1は、OCC分割を介して、同じ時間周波数リソースにマッピングされる。たとえば、ポートp0によって使用されるOCCは、[1 1]であり、ポートp1によって使用されるOCCは、[1 -1]である。一つのRBにおいて、ポートp0及びp1によってマッピングされるサブキャリアは、サブキャリア#4、#5、#10及び#11を含む。同様に、CDMグループ#1は、ポートp2及びポートp3を含む。CDMグループ#1において、ポートp2及びポートp3は、OCC分割を介して、同じ時間周波数リソースにマッピングされる。たとえば、ポートp2によって使用されるOCCは[1 1]であり、ポートp3によって使用されるOCCは[1 -1]である。CDMグループ#2は、ポートp4及びポートp5を含む。CDMグループ#2において、ポートp4及びポートp5は、OCC分割を介して、同じ時間周波数リソースにマッピングされる。たとえば、ポートp4によって使用されるOCCは[1 1]であり、ポートp5によって使用されるOCCは[1 -1]である。六つのDMRSポートは、一人のユーザ、すなわち、シングルユーザMIMO(SU-MIMO)に割り当てられ得、複数のユーザ、すなわち、マルチユーザMIMO(MU-MIMO)にも割り当てられ得る。図におけるパターンは、最大六つのDMRSポートをサポートし得るが、実際にユーザをスケジュールするときに、基地局は、必ずしもユーザに六つのDMRSポートを割り当てるとは限らない。たとえば、セルが、少数のユーザを有し、ユーザによって必要とされるポートの数が少ない場合、基地局は、一つ又は二つのポートしか必要としない。ここでのポートは論理ポートであり得、一つ又は二つのポートを送信することは、DMRSなどの一つ又は二つのポートに対応する信号を送信することであり得る。
【0073】
すべての準コロケーションパラメータに関して準コロケートされているポートである、DMRSポートグループすなわちDMRSグループは、DMRSのタイプ1ポートグループと称され得る。DMRSのタイプ1ポートグループは、タイプ1ポートグループであり、タイプ1ポートグループは、DMRSを送信するために使用され得、したがって、DMRSタイプのポートグループと称されることに留意されたい。DMRSのタイプ1ポートグループによって送信されるDMRSは、DMRSタイプ1及び/又はDMRSタイプ2であり得る。DMRSタイプ1及びDMRSタイプ2は、両方ともDMRSタイプであるが、異なるDMRSタイプである。DMRSタイプとポートグループタイプとには、特定の関係はない。
【0074】
符号分割復調をより簡単に実行するために、同じCDMグループにおける二つのDMRSポートが同じパラメータを有する。このようにすると、インターコード復調を実行するとき、干渉ポートのQCLは、ターゲット復調ポートのQCLと同じであり、これは正確な復調に有益である。
【0075】
図4は、例1にしたがう復調基準信号タイプ2の概略
図2である。
図4に示すように、復調基準信号が二つのDMRSシンボルを有する場合、最大十二のDMRSポートがサポートされ得る。十二のDMRSポートは、三つのCDMグループに分割され得る。CDMグループ#0は、ポートp0、ポートp1、ポートp6、及びポートp7を含む。CDMグループ#1は、ポートp2、ポートp3、ポートp8、及びポートp9を含む。CDMグループ#2は、ポートp4、ポートp5、ポートp10、及びポートp11を含む。CDMグループ#0において、ポートp0、ポートp1、ポートp6、及びポートp7は、同じ時間周波数リソースを占有するが、使用される時間領域OCC又は周波数領域OCCは異なる。たとえば、ポートp0及びポートp1は、周波数領域OCCで区別されるが、時間領域OCCは同じであり、すなわち、ポートp0によって使用される周波数領域OCCは、[1 1]であり、ポートp1によって使用される周波数領域OCCは、[1 -1]であるが、ポートp0及びポートp1は、同じ時間領域OCC[1 1]を使用する。p6及びp7は、周波数領域OCCによって区別されるが、それらの時間領域OCCは同じであり、すなわち、ポートp6によって使用される周波数領域OCCは、[1 1]であり、ポートp7によって使用される周波数領域OCCは、[1 -1]であるが、ポートp6及びポートp7は、同じ時間領域OCC[1 -1]を使用する。同様に、他の各CDMグループにおける四つのポートも、同じ手法で構成される。CDMグループ#1において、ポートp2及びポートp3は、異なる周波数領域OCCを使用するが、同じ時間領域OCCを使用する。ポートp8及びポートp9は、異なる周波数領域OCCを使用するが、同じ時間領域OCCを使用する。ポートp2及びポートp3によって使用される時間領域OCCは、ポートp8及びポートp9によって使用される時間領域OCCとは異なる。CDMグループ#2では、ポートp4及びポートp5は、異なる周波数領域OCCを使用するが、同じ時間領域OCCを使用する。ポートp10及びポートp11は、異なる周波数領域OCCを使用するが、同じ時間領域OCCを使用する。しかし、ポートp4及びポートp5によって使用される時間領域OCCは、ポートp10及びポートp11によって使用される時間領域OCCとは異なる。このタイプのCDMグループは、CDMグループタイプ2、すなわち、符号分割グループタイプ2と称される。
【0076】
符号分割復調をより簡単に実行するために、同じCDMグループにおける四つのDMRSポートは、事前定義された手法で同じQCLパラメータを有するように構成され得る。しかし、CDMグループの数は三つまでに制限される。
【0077】
本願では、ポートp0~p11は整数であるが、必ずしも連続した整数であるとは限らない。たとえば、ポートp0~p11は、実際にはポート1000~1011を表し得る。
【0078】
一般に、高周波では、NR基地局に、複数のアンテナパネルが設けられ得る。各パネルは、異なる復調基準信号ポートに対応する異なるアナログビームを送信し得る。もちろん、一つのパネルが、複数のデジタルビームに対応する一つのアナログビームを送信することもできる。これらのデジタルビームは、異なるDMRSポートに対応している。複数のパネルによって送信される異なるビームは、複数のDMRSポートに対応するため、複数のポートが対応するQCLは、同じであり得るか、又は異なり得る。
【0079】
マルチTRP送信において、各TRPが複数のパネルを有する場合、CDMグループの数が三つに制限されるのであれば、DMRSグループの数は三つに制限される。すなわち、異なるQCLを有する最大三つのビーム送信がサポートされ、これは、スケジューリングを制限し得る。
【0080】
図4に示すように、二つのDMRSシンボルを有するパターンの場合、任意選択の変形例として、十二のDMRSポートは、六つのCDMグループに分割され得る。CDMグループ#0は、ポートp0及びp1を含み、ポートp0及びポートp1は、異なる周波数領域OCCによって区別される。たとえば、ポートp0によって使用される周波数領域OCCは、[1 1]であり、ポートp1によって使用される周波数領域OCCは、[1 -1]である。CDMグループ#1は、ポートp2及びp3を含み、ポートp2及びポートp3は、異なる周波数領域OCCによって区別される。CDMグループ#2は、ポートp4及びp5を含み、ポートp4及びポートp5は、異なる周波数領域OCCによって区別される。CDMグループ#3は、ポートp6及びp7を含み、ポートp6及びポートp7は、異なる周波数領域OCCによって区別される。CDMグループ#4は、ポートp8及びp9を含み、ポートp8及びポートp9は、異なる周波数領域OCCによって区別される。CDMグループ#5は、ポートp10及びp11を含み、ポートp10及びポートp11は、異なる周波数領域OCCによって区別される。一方、CDMグループ#0におけるポートと、CDMグループ#3におけるポートとは、同じ時間周波数リソースを占有するが、異なる時間領域OCCを使用する。たとえば、CDMグループ#0におけるポートp0及びp1によって使用される時間領域OCCは[1 1]である一方、CDMグループ#3におけるポートp6及びp7によって使用される時間領域OCCは[1 -1]である。CDMグループ#1におけるポートと、CDMグループ#4におけるポートとは、同じ時間周波数リソースを占有するが、異なる時間領域OCCを使用する。たとえば、CDMグループ#1におけるポートp2及びp3によって使用される時間領域OCCは、[1 1]である一方、CDMグループ#4におけるポートp8及びp9によって使用される時間領域OCCは、[1 -1]である。CDMグループ#2におけるポートと、CDMグループ#5におけるポートとは、同じ時間周波数リソースを占有するが、異なる時間領域OCCを使用する。たとえば、CDMグループ#2におけるポートp4及びp5によって使用される時間領域OCCは、[1 1]である一方、CDMグループ#5におけるポートp10及びp11によって使用される時間領域OCCは、[1 -1]である。同様に、各CDMグループにおけるすべてのDMRSポートは、同じQCLパラメータを有しており、異なるCDMグループにおけるDMRSポートは、異なるQCLパラメータを有し得る。QCLパラメータが異なることは、QCLパラメータセットにおけるいくつかのQCLパラメータ又はすべてのQCLパラメータが異なることを意味する。このタイプのCDMグループは、タイプ1のCDMグループ、すなわち、符号分割グループタイプ1と称される。
【0081】
二つのDMRSシンボルを有するパターンの場合、CDMグループタイプを通知するための方法は、基地局が、シグナリングを介してCDMグループタイプをユーザに通知することを含み得る。上位レイヤシグナリングは、上位レイヤRRCシグナリングを含み得、MACシグナリング又は物理レイヤ動的シグナリングも含まれ得る。各CDMグループにおけるDMRSポートのすべては、同じQCLパラメータを有する。異なるCDMグループにおけるDMRSポートには、異なるQCLパラメータを有し得る。CDMグループタイプ1のCDMグループにおけるDMRSポートは、時間領域において同じ符号を使用し、周波数領域において異なる符号を使用する。タイプ2のCDMグループの場合、タイプ2のCDMグループ一つは、タイプ1のCDMグループを二つ含み、タイプ1のCDMグループ二つに含まれるDMRSポートは、同じ時間周波数リソースを占有し、それらの時間領域OCCは異なる。タイプ1のCDMグループの各CDMグループに含まれるDMRSポートの数は、タイプ2のCDMグループの各CDMグループに含まれるDMRSポートの数の半分である。
【0082】
このように、少数のアンテナパネルを有する基地局、又は、マルチTRP送信を使用しないユーザについては、基地局は、タイプ1のCDMグループで構成され得、そうでない場合は、タイプ2のCDMグループで構成される必要がある。
【0083】
任意選択の変形例として、基地局は、CDMグループ(符号領域グループ)タイプを直接通知することなく、ユーザへの上位レイヤシグナリングによって構成される復調基準信号のポートグループの最大数のみを必要とする。復調基準信号のポートグループの最大数がしきい値を超える場合、CDMグループタイプはタイプ1であり、そうでない場合はタイプ2である。
【0084】
複数のDMRSポートを一人のユーザに送信する場合、複数のDMRSポートは、複数のタイプ1のDMRSポートグループに分割され得る。各DMRSポートグループにおけるすべてのポートのすべてのQCLパラメータは同じである一方、異なるDMRSポートグループにおけるポートのQCLパラメータは異なり得る。そのため、一つのDMRSポートグループは、一つ以上のCDMグループからのDMRSポートを含み得、これらのポートのすべてのQCLパラメータは同じである。しかしながら、異なるDMRSグループにおけるDMRSポートのQCLパラメータは、異なり得る。この場合、各DMRSグループのQCLパラメータ情報は、シグナリングによって基地局によってユーザに示される必要がある。
【0085】
LTEと同様に、基地局は、上位レイヤシグナリングによって、ユーザのためのPQIパラメータの複数のセットを構成し得る。PQIパラメータの各セットは、PDSCHマッピングと、QCLパラメータ関連情報とを含み、これらは、ユーザに、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)構成識別子(ID)を示し得る。ユーザは、DMRS及びデータを受信すると、この構成IDに対応するRSを使用して、QCLのいくつかのパラメータの関連する推定を実行する。たとえば、ドップラシフト、ドップラ拡散、平均遅延、及び遅延拡散を推定するためにCSI-RSが使用され、その後、推定結果が、DMRS及びデータ復調のために使用される。一方、csi-RS-ConfigZPId-r11などの他のパラメータは、いくつかのゼロ電力基準信号又は他の基準信号のユーザ位置を示すために使用される。つまり、これらの位置ではデータは送信されない。このようにして、UEは、データチャネルマッピング又はレートマッチングを実行する方法を知る。通常、上位レイヤは、PQIパラメータセットの四つのセットを構成し、その後、DCIにおける2ビットを使用して、ユーザに対してPQIパラメータセットのうちの一つを選択する。
【0086】
NRにおいて、複数のDMRSグループが、異なるQCLパラメータに対応する場合が存在し、各PQIパラメータセットに含まれるパラメータは、変動し得る。上位レイヤシグナリングを介して基地局によって一人のユーザに対して構成される、DMRSポートグループの最大数は2である。つまり、各PQIパラメータセットは、
{
データチャネルマッピング又はレートマッチングのために使用されるパラメータサブセット1、
基準信号構成ID#0を示し、関連するQCLパラメータを推定するパラメータサブセット2-1、
基準信号構成ID#1を示し、関連するQCLパラメータを推定するパラメータサブセット2-2
}
のように、QCLの二つのセットの関連情報で構成されるべきである。
【0087】
基準信号構成ID#0が対応する基準信号と、DMRSポートグループ#0とは、QCL関係を有する。基準信号構成ID#1が対応する基準信号と、DMRSポートグループ#1とは、QCL関係を有する。基準信号構成ID#0又は基準信号構成ID#1が対応する基準信号は、同期信号ブロック(SSブロック)と、CSI-RSと、追跡基準信号(TRS)とのうちの一つ以上であり得る。一般に、QCLパラメータは、ドップラシフト、ドップラ拡散、平均遅延、遅延拡散、及び空間Rxパラメータを含む。したがって、基準信号構成ID#iが対応する基準信号及びDMRSポートグループ#iは、ドップラシフト、ドップラ拡散、平均遅延、遅延拡散、及び空間Rxパラメータに関して準コロケートされている。具体的には、基準信号構成ID#iが、複数の基準信号を含む場合、複数の基準信号の用途は異なり得る。たとえば、基準信号構成ID#iは、CSI-RS及び追跡基準信号(TRS)を含む。CSI-RS及びDMRSは、平均遅延、遅延拡散、及び空間Rxパラメータに関して準コロケートされる一方、TRS及びDMRSは、ドップラシフト及びドップラ拡散に関して準コロケートされている。
【0088】
マルチパネル送信について、すべてのデータ及びDMRSポートが、同じ発振器からのものである場合、一つのPTRSポートのみ必要とされる。複数のDMRSポートが、異なる発振器からのものである場合、異なるPTRSポートが必要とされる。同様に、マルチTRP送信について、複数のTRPが、異なる発振器を有するため、複数のPTRSポートが必要とされる。しかしながら、シングルTRP送信とマルチTRP送信との間で、及び、シングルパネル送信とマルチパネル送信との間で動的に変動する場合、異なるポートが必要とされる。つまり、PTRSポートは、複数のポートが必要な場合があり、単一の信号ポートが必要な場合があり、異なるセル又は異なるユーザは、異なる要件を有する。たとえば、シングルパネルを有するTRP#0の場合、TRP#0に接続されたUE#0は、セル中心のユーザであり、マルチTRP送信は必要とされない。したがって、一つのPTRSポートのみが必要とされる。別のUE#1は、セルエッジユーザであり、マルチTRP送信が必要とされ、この場合、複数のPTRSポートが必要とされ得る。シグナリングオーバヘッドを抑えるために、基地局は、上位レイヤシグナリングによって、各ユーザのPTRSポートの最大数を構成し得、実際に送信されるPTRSの数を動的に選択し得る。たとえば、上位レイヤシグナリングによってUE#0のために構成されたPTRSポートの最大数が1である場合、PTRSポートの数は、動的に通知される必要はない。上位レイヤシグナリングによってUE#0のために構成されたPTRSポートの最大数が2である場合、PTRSポートの数が、一つ又は二つであることを動的に通知するには、1ビットのシグナリングが必要とされる。上位レイヤシグナリングによってUE#0のために構成されたPTRSポートの最大数が4である場合、PTRSポートの数を動的に通知するには、2ビットのシグナリングが必要とされる。このように、異なる場合のための動的なシグナリングオーバヘッドが効果的に抑えられ得る。しかしながら、この方法はでもまだ、PTRSポートの最大数を示す正確なシグナリングが必要である。
【0089】
PTRSポートの最大数を示すための方法は、PTRSポートの最大数が、タイプ1のDMRSポートグループの最大数に等しいことを含み得る。タイプ1のDMRSポートグループにおけるすべてのDMRSポートは、すべてのQCLパラメータに関して準コロケートされている。同じDMRSポートグループにおけるDMRSポートは、すべてのQCLパラメータに関して準コロケートされているので、一つのDMRSグループには、最大で一つのPTRSポートが必要である。異なるDMRSポートグループ間のQCLパラメータは、固定されていない。各DMRSポートグループは、一つのPTRSポートを必要とし得るので、PTRSポートの最大数は、シグナリングによって通知されない場合があるが、タイプ1のDMRSポートグループの最大数に等しくなるように事前定義される。このように、上位レイヤシグナリングオーバヘッドが効果的に抑えられ得る。
【0090】
すなわち、異なるDMRSポートグループは、異なるTRPからのもの、又は一つのTRPの異なるアンテナパネルからのものであり得るので、各DMRSポートグループは、位相雑音を推定するために一つのPTRSポートを必要とする。異なるTRPは、異なる発振器を有し、異なるアンテナパネルは、異なる発振器を有し得、異なる水晶発振器によって生成される位相雑音は異なるので、PTRSポートは、個別に構成される必要がある。簡略化のために、DMRSポートグループはすべて、デフォルトで一つのPTRSポートを有し得る。このように、PTRSポートの数はDMRSポートグループの数と等しいため、基地局は、PTRSポートの数を追加で通知する必要はない。一方、PTRSは、そのPTRSに対応するDMRSポートグループにおける最小のポート識別子を有するDMRSポートに接続される。つまり、PTRSポートのプリコーディングは、対応するDMRSポートグループにおける最小のポート識別子を有するDMRSポートのプリコーディングと同じである。
【0091】
QCLパラメータは、平均利得、ドップラシフト、ドップラ拡散、平均遅延、遅延拡散、及び空間Rxパラメータを含むか、又は、平均利得、ドップラシフト、ドップラ拡散、平均遅延、及び遅延拡散のみを含み、これは異なる場合に依存することに留意されたい。
【0092】
DMRSは一つのシンボルのみを有し、最大六つのポートをサポートし、DMRSパターンは
図3に示されるものと仮定する。DMRSポートグループの最大数は2であり、上位レイヤシグナリング(RRCシグナリング、又はMAC CEシグナリングと組み合わされたRRCシグナリング)によって準静的に構成されていると仮定する。DMRSポートの数と組み合わせて、DMRSグループは、CDMグループに対応するように事前に構成され得る。一つのCDMグループにおけるDMRSポートは、一つのDMRSグループにのみ属する。もちろん、一つのDMRSグループは、一つ以上のCDMグループが対応するポートを含み得る。表1は、例1にしたがう復調基準信号情報インジケーション表である。表1に示すように、インジケーション6において、p0は、DMRSグループ0に対応し、p2は、DMRSグループ1に対応する。この対応関係は、シグナリングによる通知なしで表に事前に定義され得る。
【0093】
DMRSポートグループの最大数は2であるため、PTRSポートの最大数は2である。DMRSグループが一つだけ提供されている場合には、PTRSはポートm0であり、そうでない場合には、PTRSは、ポートm0及びm1である。表に示すように、インジケーション7などにおいて、ポートp1及びp3はそれぞれ、PTRSポートm0及びm1に対応している。インジケーション9において、ポートp0及びp1は、m0に対応し、ポートp2は、m1に対応し、m0及びp1はマッチする。つまり、m0及びp1は、同じプリコーディングを有する。インジケーション10において、ポートp3はm0に対応し、p4及びp5はm1に対応し、m1及びp4はマッチする。m1及びp4は、同じプリコーディングを有する。
【0094】
【0095】
DMRSポートグループにおけるすべてのQCLパラメータは、同じである。PTRSのプリコーディングは、マッチしたDMRSポートのプリコーディングと同じであるため、PTRSと、これにマッチしたDMRSポートとは、QCLパラメータセットのすべてのパラメータに関して準コロケートされており、したがって、PTRSと、対応するDMRSポートグループとは、すべてのQCLパラメータに関して準コロケートされていると結論付けられ得る。上記したように、一つのPTRSポートは、一つのDMRSポートグループに対応し、DMRSポートを、DMRSポートグループにおける最小のポート識別子とマッチさせる。
【0096】
しかしながら、PTRSポートとDMRSポートグループとの間の1対1の対応関係への単純な参照は、PTRSオーバヘッドを増加させ得る。一つのTRPの複数のアンテナパネルからのDMRSポートグループが、一つの発振器を共有する場合、これらのDMRSポートグループは、一つのPTRSポートを共有し得る。
図5は、例1にしたがって一つの発振器を共有する複数のDMRSポートグループの概略図である。
図5に示すように、複数のDMRSポートグループは、異なるビームからのものであり得るので、いくつかのQCLパラメータは異なるが、すべてのQCLパラメータが異なる訳ではない。複数のDMRSポートグループは、一つのTRPからのものであり、一つの発振器を共有しているため、実際には、二つのDMRSポートグループと、共有されたPTRSとは、いくつかのQCLパラメータに関して、依然として準コロケートされている。具体的には、二つのDMRSポートグループにおけるすべてのDMRSは、ドップラ拡散及びドップラシフトに関して、依然として準コロケートされている。
【0097】
オーバヘッドを抑えるために、二つのDMRSポートグループ間の関係は、PQIパラメータセットにおいて示される必要がある。PTRSポートを示すための方法は、PQIのインジケーション情報を使用することにより、PTRSポート情報を示すことを含み得る。
【0098】
いくつかの実施形態において、PQIのインジケーション情報は、PTRSポートの数を示すために使用される。
【0099】
一つの実施モードは、PQIパラメータセットにおいて、複数のDMRSポートグループがQCLパラメータ{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関して準コロケートされているか否かを示している。各DMRSポートグループは、すべてのQCLパラメータに関して準コロケートされている。いくつかのDMRSポートグループが、QCLパラメータ{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関して準コロケートされている場合、これらのDMRSポートグループは、一つのPTRSポートを共有する。いくつかのDMRSポートグループが、QCLパラメータ{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関して準コロケートされていない場合、これらのDMRSポートグループは、一つのPTRSポートを共有できない。
【0100】
パラメータサブセット2-1及び2-2が対応するDMRSポートグループが、QCLパラメータ{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関して準コロケートされていることを、パラメータサブセット3が示す場合、二つのDMRSポートグループが、一つのPTRSポートを共有し、そうでない場合、二つの各DMRSポートグループはそれぞれ、一つのPTRSポートを有する。
{
パラメータサブセット1:データチャネルマッピング又はレートマッチングのために使用される
パラメータサブセット2-1:基準信号構成ID#0を示し、関連するQCLパラメータを推定する
パラメータサブセット2-2:基準信号構成ID#1を示し、関連するQCLパラメータを推定する
パラメータサブセット3:パラメータサブセット2-1が対応するDMRSポートグループと、パラメータサブセット2-2が対応するDMRSポートグループとが、QCLパラメータ{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関して準コロケートされているか否かを示すために使用される
}
【0101】
別のダイレクトモードは、PQIパラメータセットにおいて、複数のDMRSポートグループが一つのPTRSポートを共有するか否かを直接示している。二つのDMRSポートグループの場合、これら二つのDMRSポートグループが、一つのPTRSポートを共有するのであれば、一つのPTRSポートのみが構成される。これら二つのDMRSポートグループが、一つのPTRSポートを共有しないのであれば、二つのPTRSポートを構成する必要がある。
{
パラメータサブセット1:データチャネルマッピング又はレートマッチングのために使用される
パラメータサブセット2-1:基準信号構成ID#0を示し、関連するQCLパラメータを推定する
パラメータサブセット2-2:基準信号構成ID#1を示し、関連するQCLパラメータを推定する
パラメータサブセット3:パラメータサブセット2-1が対応するDMRSポートグループと、パラメータサブセット2-2が対応するDMRSポートグループとが、PTRSポートを共有するか否かを示すために使用される
}
【0102】
PQIパラメータセットが、関連するQCLパラメータを計算するために一つのパラメータサブセットしか含まないのであれば、この場合、パラメータサブセットは一つしかないため、パラメータサブセット3は使用されない。これは、DMRSポートグループが一つしかないことを意味する。
【0103】
別の実施モードは、UEが、PQIパラメータセットに示される異なる基準信号構成にしたがって、QCLパラメータ{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関する異なるDMRSポートグループの準コロケーション状況を判定することである。パラメータサブセット2-1によって示される基準信号構成ID#0に含まれる特定の基準信号と、パラメータサブセット2-2によって示される基準信号構成ID#1に含まれる特定の基準信号とが、パラメータ{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関して準コロケートされているのであれば、パラメータサブセット2-1とパラメータサブセット2-2とが対応するDMRSポートグループは、一つのPTRSポートを共有し得、そうでない場合には、パラメータサブセット2-1とパラメータサブセット2-2とが対応する各DMRSポートグループのために、二つのPTRSポートが構成される必要がある。
{
パラメータサブセット1:データチャネルマッピング又はレートマッチングのために使用される
パラメータサブセット2-1:基準信号構成ID#0を示し、関連するQCLパラメータを推定する
パラメータサブセット2-2:基準信号構成ID#1を示し、関連するQCLパラメータを推定する
}
【0104】
表2は、例1にしたがうPQIパラメータの四つのセットの表である。表2に示すように、基地局は、上位レイヤシグナリングを介して、PQIパラメータの四つのセットを構成し、ユーザのために基地局によって構成されたDMRSポートグループの最大数は2であり、すなわち、最大二つのパラメータサブセットが、異なるQCLパラメータを示す。NZP CSI-RSは、QCLパラメータ{平均遅延、遅延拡散、及び空間Rxパラメータ}を推定するために使用される一方、TRSは、QCLパラメータ{ドップラ拡散及びドップラシフト}を推定するために使用されると仮定する。PQIパラメータの第一のセット及びPQIパラメータの第二のセットでは、パラメータサブセット2-1によって示される基準信号構成に含まれるTRSリソースと、パラメータサブセット2-2によって示される基準信号構成に含まれるTRSリソースとは同じであり、パラメータサブセット2-1及び2-2が対応する二つのDMRSポートグループは、QCLパラメータ{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関して準コロケートされるので、二つのDMRSポートグループは、一つのPTRSポートを共有する。したがって、追加のシグナリングインジケーションは必要とされず、UEは、異なるパラメータサブセットによって構成された基準信号が、{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関して準コロケートされているか否かにしたがって、対応するDMRSポートグループがPTRSポートを共有するか否かを判定するだけでよい。
【0105】
【0106】
この方法は、どのリソースの基準信号が、{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関して準コロケートされているかをユーザに通知するために、上位レイヤシグナリングを必要とし得る。そして、パラメータサブセット2-1における基準信号構成ID#0が対応する基準信号と、パラメータサブセット2-2における基準信号構成ID#1が対応する基準信号とをユーザに通知した後、パラメータ{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関する基準信号リソースが異なる場合、ユーザは、上位レイヤシグナリングにしたがって、異なる基準信号リソースに対応するDMRSポートグループが、{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関して準コロケートされているか否かを判定し得る。たとえば、上記表2のPQIパラメータの第三のセットでは、NZP CSI-RS ID#2及びNZP CSI-RS ID#3が、上位レイヤシグナリングによって、{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関して準コロケートされるように構成されている場合、UEは、二つのDMRSポートグループがPTRSを共有していることを認識する。
【0107】
各パラメータサブセットによって示される基準信号構成IDに含まれる基準信号は、一つ以上の基準信号タイプ(CSI-RS及びTRSなど)であり得、上記表2に示すように、一つの基準信号タイプの、一つ以上の基準信号リソースでもあり得ることに留意されたい。
【0108】
より直接的には、PTRS情報を通知するための方法は、基地局が、PQIインジケーション情報を使用して、PTRSポート識別子を直接示し得ることである。以下で説明するように、PTRSポート識別子は、関連するQCLパラメータを示すサブセット2-1及び2-2において直接示される。
{
パラメータサブセット1:データチャネルマッピング又はレートマッチングのために使用される
パラメータサブセット2-1:基準信号構成ID#0を示し、関連するQCLパラメータを推定し、PTRSポート識別子を示す
パラメータサブセット2-2:基準信号構成ID#1を示し、関連するQCLパラメータを推定し、PTRSポート識別子を示す
}
【0109】
すなわち、パラメータサブセット2-1及び2-2によって示される基準信号構成ID#0及びID#1は、PTRSの一つ以上のポート識別子を含む。パラメータサブセット2-1及び2-2によって示されるPTRSの一つ以上のポート識別子は、同じであり得るか、又は異なり得る。パラメータサブセット2-1及び2-2によって示されるPTRSの一つ以上のポート識別子が同じ場合、PTRSは共有され、そうでない場合、PTRSは共有されない。表3は、例1にしたがうPQIパラメータの四つのセットの表である。
【0110】
【0111】
表3に示されるように、DMRSグループには二つのタイプがある。タイプ1のDMRSグループにおけるすべてのDMRSポートは、すべてのQCLパラメータに関して準コロケートされる一方、タイプ2のDMRSグループにおけるすべてのDMRSポートは、{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関して準コロケートされているか、又は一つのPTRSポートを共有するため、タイプ2のDMRSグループは、タイプ1のDMRSグループを一つ以上含み得る。
【0112】
本願で説明される上位レイヤシグナリングは、RRCシグナリング、MACレイヤシグナリング、又はRRCシグナリングとMACシグナリングを指す。
【0113】
NRにおいてPQIシグナリングが定義されていないため、本願で説明されるPQIシグナリングは、関連するQCL情報のみを含み得るか、PDSCHマッピング情報及び関連するQCL情報の両方を含み得る。
【0114】
上記解決策において、PQIシグナリングを使用することによりPTRSポート情報を示す例では、PQIパラメータの一つのセットは、二つのDMRSポートグループを含む。実際には、PQIパラメータの一つのセットは、三つ以上のDMRSポートグループを含み得る。
【0115】
たとえば、基地局は、PQIインジケーション情報を使用することにより、PTRSポート識別子を直接示す。四つのDMRSポートグループが、以下に説明される。
{
パラメータサブセット1は、データチャネルマッピング又はレートマッチングのために使用される
パラメータサブセット2-1は、基準信号構成ID#0を示し、関連するQCLパラメータを推定し、PTRSポート識別子を示す
パラメータサブセット2-2は、基準信号構成ID#1を示し、関連するQCLパラメータを推定し、PTRSポート識別子を示す
パラメータサブセット2-3は、基準信号構成ID#1を示し、関連するQCLパラメータを推定し、PTRSポート識別子を示す
パラメータサブセット2-4は、基準信号構成ID#1を示し、関連するQCLパラメータを推定し、PTRSポート識別子を示す
}
【0116】
さらに、任意選択の変形例として、基地局は、独立したPQIシグナリングを使用することによって、複数のDMRSポートグループのQCL情報をそれぞれ示し得る。このようにすると、一つのPQIインジケーションは、二つのPQIインジケーションフィールドを必要とする。この方法は、本願に記載された解決策に適用され得る。
【0117】
PQIインジケーションフィールド1
{
パラメータサブセット1は、データチャネルマッピング又はレートマッチングのために使用される
パラメータサブセット2-1は、基準信号構成ID#0を示し、DMRSポートグループ#0のために使用される関連するQCLパラメータを推定し、PTRSポート識別子を示す
}
【0118】
PQIインジケーションフィールド2
{
パラメータサブセット1は、データチャネルマッピング又はレートマッチングのために使用される
パラメータサブセット2は、基準信号構成ID#0を示し、DMRSポートグループ#1のために使用される関連するQCLパラメータを推定し、PTRSポート識別子を示す
}
【0119】
上記実施形態のいくつかの例を以下に説明する。例の番号は、単に異なる例を区別するために使用され、優先順序を表すために必ずしも使用される訳ではない。
【0120】
[例1a:DMRSタイプ1]
インタリーブ周波数領域多重化(IFDM)に基づくDMRSパターンは、DMRSタイプ1と称され、実質的に、(
図6に示すように)DMRSが一つのシンボルを含む場合、最大四つのポートをサポートし得、(
図7に示すように)DMRSが二つのシンボルを含む場合、最大八つのポートをサポートし得る。
【0121】
図6は、例1aにしたがう復調基準信号タイプ1の概略
図1である。
図6に示すように、DMRSポートは、二つのCDMグループに分割される。CDMグループ#0は、ポートp0及びp2を含む。ポートp0及びp2は、同じ時間周波数リソースを占有し、異なる巡回シフト(CS)シーケンスなどの、異なる符号によって区別される。CDMグループ#1は、ポートp1及びp3を含む。ポートp1及びp3は、同じ時間周波数リソースを占有し、異なる符号によって区別される。
【0122】
図7は、例1aにしたがう復調基準信号タイプ1の概略
図2である。
図7において、八つのポートが、二つのCDMグループに分割される。CDMグループ#0は、ポートp0、p2、p4、及びp6を含む。ポートp0、p2、p4、及びp6は、同じ時間周波数リソースを占有する。ポートp0及びp2は、周波数領域において異なる符号を使用する。たとえば、ポートp0は、CSシーケンス0を使用し、ポートp2は、CSシーケンス1を使用する。ポートp4及びp6も、周波数領域において異なる符号を使用する。ポートp0及びp2は、時間領域において同じOCCを使用する。ポートp4及びp6も、時間領域において同じOCCを使用するが、これは時間領域においてポートp0及びp2が使用するOCCとは異なる。同様に、CDMグループ#1は、ポートp1、p3、p5、及びp7を含む。周波数領域においてポートp1及びp3によって使用されるCSシーケンスは異なる一方、ポートp1及びp3は、時間領域において同じOCCを使用する。周波数領域においてポートp5及びp7によって使用されるCSシーケンスは異なる一方、ポートp5及びp7は、時間領域において同じOCCを使用する。これは、時間領域においてポートp1及びp3によって使用される符号とは異なる。一つのCDMグループにおけるすべてのポートは、同じ時間周波数リソースにマッピングされ、異なる時間領域符号又は周波数領域符号によって区別される。このタイプのCDMグループは、タイプ2のCDMグループと称される。
【0123】
DMRSタイプ2と同様に、CDMグループの数が2に制限される場合、それはDMRSポートグループの数が2に制限されることを意味する。つまり、異なるQCLで、最大二つのビーム送信がサポートされる。これにより、特にマルチTRP及びマルチパネル送信中にスケジューリングが制限される可能性がある。
【0124】
より多くのDMRSポートグループをサポートするために、
図7に示されるように、二つのシンボルを有するDMRSパターンの場合に、任意選択の変形例として、八つのDMRSポートが、四つのCDMグループに分割される。CDMグループ#0は、ポートp0及びp2を含む。ポートp0及びp2は、周波数領域において異なる符号を使用する。たとえば、ポートp0は、CSシーケンス0を使用し、ポートp2は、CSシーケンス1を使用する。CDMグループ#1は、ポートp1及びp3を含む。ポートp1及びp3は、周波数領域において異なる符号を使用する。CDMグループ#2は、ポートp4及びp6を含む。ポートp4及びp6は、周波数領域において異なる符号を使用する。CDMグループ#3は、ポートp5及びp7を含む。ポートp5及びp7は、周波数領域において異なる符号を使用する。CDMグループ#0におけるDMRSポートと、CDMグループ#2におけるDMRSポートとは、同じ時間周波数リソースを占有し、異なる時間領域OCCによって区別される。同様に、CDMグループ#1におけるDMRSポートと、CDMグループ#3におけるDMRSポートとは、同じ時間周波数リソースを占有し、異なる時間領域OCCによって区別される。このように、DMRSポートは、最大四つのDMRSポートグループに分割される。このタイプのCDMグループは、タイプ1のCDMグループ、すなわち、符号領域グループタイプ1と称される。
【0125】
CDMグループタイプを示すための方法は、シグナリングを使用することによって、基地局がユーザにCDMグループタイプを通知することを含み得る。シグナリングは、一般に上位レイヤRRCシグナリングを指し、シグナリングは、MACシグナリング又は物理レイヤの動的シグナリングでもあり得る。各CDMグループにおけるDMRSポートは、同じQCLパラメータを有する。異なるCDMグループにおけるDMRSポートのQCLパラメータは、異なり得る。タイプ1のCDMグループの場合、CDMグループにおけるDMRSポートは、時間領域において同じ符号を使用し、周波数領域において異なる符号を使用する。タイプ2のCDMグループ一つが、タイプ1のCDMグループを二つ含み、これら二つのタイプ1のCDMグループに含まれるDMRSポートは、同じ時間周波数リソースを占有し、異なる時間領域符号を使用する。CDMグループタイプ1の各CDMグループに含まれるDMRSポートの数は、CDMグループタイプ2の各CDMグループに含まれるDMRSポートの数の半分である。
【0126】
このように、少数のアンテナパネルを有する基地局については、又はマルチTRP送信を使用しないユーザについてはに、基地局は、CDMグループタイプ1にしたがって構成され得、そうでない場合、基地局は、CDMグループタイプ2にしたがって構成される必要がある。そのような設計は、DMRSシグナリング設計に有益である。DMRS情報通知は、異なるCDMタイプについて独立して設計され得る。
【0127】
CDMグループタイプを暗黙的に示すための別の方法は、基地局が、DMRSポートグループの最大数を示すことによって、CDMグループタイプを暗黙的に示すことである。ユーザに通知されるDMRSポートグループの最大数がNより大きい場合、CDMグループタイプはタイプ1であり、そうでない場合、CDMグループタイプはタイプ2である。
【0128】
DMRSタイプ1の場合、PTRSポート情報は、PQIのインジケーション情報によっても示され得る。いくつかの実施形態において、PQIのインジケーション情報は、PTRSポートの数を示すために使用される。
【0129】
一つの実施モードは、PQIパラメータセットにおいて、複数のDMRSポートグループが、QCLパラメータ{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関して準コロケートされているか否かを示す。
【0130】
いくつかの実施形態において、UEは、PQIパラメータセットに示される異なる基準信号構成にしたがって、異なるDMRSポートグループが、QCLパラメータ{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関して準コロケートされているか否かを判定する。パラメータサブセット2-1に示される基準信号構成ID#0に含まれる基準信号と、パラメータサブセット2-2に示される基準信号構成ID#1に含まれる基準信号とが、パラメータ{ドップラ拡散及びドップラシフト}に関して準コロケートされている場合、パラメータサブセット2-1及びパラメータサブセット2-2に対応するDMRSポートグループは、一つのPTRSポートを共有し得、そうでない場合、二つのPTRSポートが、パラメータサブセット2-1及びパラメータサブセット2-2に対応するDMRSポートグループのために構成される必要がある。この場合、DMRSポートグループに対応するQCLパラメータセットを関連付けるために、第三のパラメータセットを導入する必要はない。
【0131】
基地局は、PQIによってPTRSポートの数(1つ、等)を示すが、実際には、PTRSはこのポートで送信されない場合があり、これも、ユーザ及び帯域幅用に構成された変調及び符号化スキーム(MCS)などの要因に依存することに留意されたい。MSCが小さすぎる場合、又は割り当てられた帯域幅リソースの数、又は割り当てられた物理リソースブロック(PRB)の数が小さすぎる場合、PTRSは送信されない。さらに、PTRSは、位相追跡のために使用される基準信号であり、特別なDMRSであり得る。
【0132】
上記方法は、主にPQIシグナリングを使用して、PTRSポートの数及び一つ以上のポート識別子のような情報をともに示す。関連するQCLインジケーション情報は、一般にダウンリンクにあるため、この方法は、主にダウンリンクにおいて使用される。アップリンクの場合、関連するQCLシグナリングがないのであれば、PTRSポートの数と、一つ以上のポート識別子とをユーザにどのように通知するのかが問題になる。一つの直接的な方法は、明確なシグナリングを使用して、PTRSポート情報を動的に示すことであり、これは、アップリンクスケジューリング情報の通知のために使用されるDCIのオーバヘッドを増加させる。
【0133】
NRにおいて、基地局に複数のアンテナが提供され得るだけでなく、ユーザも多くのアンテナを有し、多くのアンテナパネルを有し得る。異なるアンテナパネルが同じ発振器を共有する場合、ユーザは、一つのPTRSポートのみを必要とする。しかしながら、異なるアンテナパネルが発振器を共有しない場合、異なるパネルからのDMRSポートは、PTRSポートに個別に対応する必要がある。言い換えると、いくつかのDMRSポートが、同じパネルからのものである場合、これらのDMRSポートは、一つのPTRSポートに対応し、そうでない場合、これらのDMRSポートは、異なるPTRSポートに対応し得る。
【0134】
さらに、NRにおいて、基地局は、ユーザデータをスケジューリングする前に、ビームトレーニングを実行する。たとえば、基地局は、上位レイヤシグナリングによって、一人のユーザのために、複数のSRSリソースを構成する。各SRSリソースは、ユーザによって送信されたそれぞれのビームを表す。たとえば、ユーザが二つのアンテナパネルを有する場合、各パネルは、四つの異なる方向にビームによってSRSを送信し得、二つのパネルは、八つの異なる方向にビームを送信するために、八つのSRSリソースで構成する必要がある。八つのSRSリソースのIDは、0から7とすることができる。ユーザが、構成された八つのSRSリソースにおいて、異なるビームを使用して八つのSRSを送信した後、基地局は、測定によって、どのビームがデータ送信において優れているかを判定し得る。したがって、アップリンクデータを送信するためにユーザをスケジュールする場合、基地局は、DCIにおいて、データを送信するためにどのビームを使用するのかを、ユーザに通知する必要がある。この場合、基地局は、DCIにおいてSRSリソースインジケータ(SRI)値をユーザに通知し得る。SRIは、データ送信に使用されたSRSリソースのIDを表す。
【0135】
基地局は単に一つのSRIをユーザに通知し得る。この場合、データを送信するためにユーザによって使用されるビームは、以前に送信され、SRIに対応するSRSリソースによって使用されるビームと同じである。通常、一つのSRIは、一つのSRSリソースに対応し、一般に、一つのアナログビームに対応し、一つのパネルからのものであるため、一つのSRIは単に、一つのPTRSポートで、相応して構成される必要がある。データを送信するとき、ユーザは、SRIに対応するアナログビームを使用してデータを送信する。アナログ送信ビームは、異なるDMRSポートに対応する異なるデジタルビームを有し得る。つまり、基地局は、ユーザに一つのSRSを示すが、アップリンクDMRSポートは、複数でもあり得る。チャネルのレシプロシティが成り立たない場合、基地局は、ユーザの送信プリコーダ行列インジケータ(TPMI)も構成する必要があり、ユーザは、TPMIのインジケーションにしたがって、アップリンクプリコーディングを実行する。
【0136】
さらに、基地局は、複数のSRIをもユーザに通知し得る。各SRIは、一つのビームに対応し、一つのSRSリソースに対応する。規格を簡素化するために、一つのDMRSポートに対応する一つのSRSによって実施することが可能である。つまり、ユーザは、データを送信するときに、割り当てられた複数のSRIによって示されるビームを使用してデータを送信する。各ビームは、一つのDMRSポートに対応する。この場合、複数のSRIによって示されるビームが、異なるアンテナパネルからのものである場合、一つのPTRSでは、明らかに不十分である。複数のSRIによって示されるビームが、一つのアンテナパネルからのものである場合、一つのPTRSで十分である。
【0137】
基地局は、ポートの数及びポートIDを含むPTRSポート情報を示すために、SRIシグナリングを使用し得ることが理解される。アップリンクデータを送信するために、一つのSRIのみが使用されることを、基地局がユーザに通知した場合、その一つのPTRSポートのみが使用され得る。しかしながら、アップリンクデータを送信するために、複数のSRIが使用されることを、基地局がユーザに通知した場合、PTRSポートの数は、一つ又は複数であり得る。
【0138】
アップリンクPTRSポート情報を示すための方法は、第一の通信ノードが、ジョイントシグナリングを介して、送信ビームの構成情報と、位相追跡基準信号の構成情報とを、第二の通信ノードに通知することを含み得る。
【0139】
いくつかの実施形態において、位相追跡基準信号の構成情報は、位相追跡基準信号ポートの数と、位相追跡基準信号ポートのポート識別子(一つ以上)と、位相追跡基準信号ポートの最大数とのうちの少なくとも一つを含む。
【0140】
いくつかの実施形態において、送信ビームの構成情報は、サウンディング基準信号のリソースインジケーションと、プリコーディング情報インジケーションとのうちの少なくとも一つを含む。
【0141】
いくつかの実施形態において、送信ビームの構成情報は、サウンディング基準信号のリソースインジケーションと、ダウンリンク基準信号リソースインジケーションとのうちの少なくとも一方を含む。
【0142】
SRIは、SRSリソースのリソースインジケーションのIDである。SRIに加えて、基地局は、プリコーディング情報TPMIをユーザに通知し得る。二つのSRI間のTPMIが関連している場合、たとえば、基地局によって同時にユーザに示される二つのSRIに対応するTPMIが、ある位相差を有する場合、二つのSRIに対応する各ビームは、同じパネルに属する。二つのSRIに対応する各ビームは、線形結合の対象となるものに相当する。この場合、二つのSRIに対応する各DMRSポートは、一つのPTRSポートを共有し得る。そうでない場合、線形結合の効果が、位相雑音によって影響され得る。
【0143】
いくつかの実施形態において、SRSリソース構成は、PTRSポート情報を含む。一般に、基地局は、上位レイヤシグナリングによって、ユーザのためにN個のSRSリソースを構成し、その後、ユーザは、N個のSRSリソースでSRSを周期的に送信するか、又は、N個のSRSリソースのうちいくつかのSRSを、非周期的に送信するか、又は準パーシステントに送信する。上位レイヤシグナリングの構成中、一つのSRSリソースの構成情報には通常、SRS帯域幅、開始位置、周波数領域密度、アンテナポートの数、周波数ホッピングを実行するか否か、サイクルなどのうちの複数又はすべてを含む。
【0144】
SRSリソースID#i
{
SRS帯域幅、
周波数領域位置、
周波数領域密度、
時間領域位置、
アンテナポートの数、
周波数ホッピング情報、
サイクル
…
}
【0145】
上位レイヤシグナリングが、一つのSRSリソースのこれらのパラメータを構成するとき、基地局は、一つのアイテム、すなわち、PTRSポート識別子などのPTRSポート情報を追加し得る。最大PTRSポート識別子は、ユーザによって報告されるPTRSポートの最大数である。そのため、上位レイヤシグナリングの使用による基地局の構成中、SRSリソースの構成パラメータは、以下に説明され、PTRSポートIDが追加される。
【0146】
SRSリソースID#i
{
SRS帯域幅、
周波数領域位置、
周波数領域密度、
時間領域位置、
アンテナポートの数、
周波数ホッピング情報、
サイクル、
…
PTRSポートID
}
【0147】
一人のユーザが最大一つのPTRSポートをサポートする場合、PTRSポートのIDは、デフォルトで0であるか、又は、PTRSポート情報が提供されない場合がある。一人のユーザが最大二つのPTRSポートをサポートする場合、PTRSポートのIDは、0又は1であり得る。
【0148】
たとえば、一人のユーザは、最大二つのPTRSポートをサポートする。つまり、ユーザは、二つのアンテナパネルを有する。各パネルは、N個のSRSリソースに対応している。すなわち、各パネルは、N個のビームに対応している。基地局が、上位レイヤシグナリングを介して2N個のSRSリソースを構成する場合、最初のN個のSRSリソースでは、PTRSポートのIDは0であり、最後のN個のSRSリソースでは、PTRSポートのIDは1である。このように、基地局は、DCIを介してアップリンクスケジューリングデータを通知するときに複数のSRI(二つのDMRSポートに対応する二つのSRIなど)を示す。二つのSRI値を受信した後、ユーザは、これに対応して、二つのSRIに対応するSRSリソースにおいて構成されたPTRSポートのIDを発見し得る。二つのSRIに対応するSRSリソースにおいて構成されたPTRSポートのIDが同じである場合、二つのSRIに対応するDMRSポートは、同じパネルからのものであり、すなわち、DMRSポートは、一つのPTRSポートを共有する。そうでない場合、二つのPTRSポートが必要とされる。したがって、SRSのリソース構成は、PTRSポート情報を含む。SRSのリソース構成は、上位レイヤシグナリングによって構成され、通常はRRCシグナリングによって構成される。つまり、基地局が上位レイヤシグナリングによってSRSのリソース構成情報を構成するとき、PTRSポート情報はすでに構成されている。
【0149】
いくつかの実施形態において、各SRSのリソース構成情報においてPTRSポート情報を構成する必要はない。一つのPTRSポートを共有し得るSRSリソースは、一つのSRSリソースセット又はSRSリソースグループへ構成される。各SRSリソースセットは、一つのPTRSポートに対応する。異なるSRSリソースセットは、異なるPTRSポートに対応する。たとえば、上記例に基づいて、基地局は、ユーザのために二つのSRSリソースセットを構成する。第一のSRSリソースセットは、N個のSRSリソースを含み、リソースIDは、0からN-1である。第二のSRSリソースセットも、N個のSRSリソースを含み、リソースIDは、Nから2N-1である。基地局が、ユーザアップリンクデータをスケジュールすると、基地局は、一つ以上のSRIをスケジュールする。各SRSは、一つのSRSリソースに対応するため、一つのSRSリソースセットに対応する。ユーザに割り当てられたSRIが、同じSRSリソースセットに属する場合、これらのSRIに対応するDMRSポートは、一つのPTRSポートを共有するか、そうでない場合、複数のPTRSポートが、DMRSポートに割り当てられる。理解を深めるために、SRSリソースセット番号が単に、PTRSポート識別子として考慮され得る。
【0150】
第一のSRSリソースセット{SRSリソースID#0、ID#1…ID#N-1}。
【0151】
第二のSRSリソースセット{SRSリソースID#N、ID#N+1…ID#2N-1}。
【0152】
一般的に言えば、第一の通信ノードは、ジョイントシグナリングを介して、送信ビームの構成情報と、位相追跡基準信号の構成情報とを、第二の通信ノードに通知する。いくつかの実施形態において、位相追跡基準信号の構成情報は、位相追跡基準信号ポートの数と、位相追跡基準信号ポートのポート識別子(一つ以上)と、位相追跡基準信号ポートの最大数とのうちの少なくとも一つを含む。送信ビームの構成情報は、少なくとも、サウンディング基準信号リソースを示す情報を含む。一般に、SRSのリソースインジケーションは、SRSのリソースIDを指す。各SRSリソースは、SRSリソースの構成情報に対応し、これは、上位レイヤシグナリングを使用して基地局によって構成される。すなわち、SRSの各リソースインジケーションは、一つのサウンディング基準信号のリソースを示す情報に対応する。リソースインジケーション情報は、SRSリソースの構成情報を指し、SRSリソースセットの構成情報をも含み得る。サウンディング基準信号リソースを示す情報、又はSRSリソースセットの構成情報は、PTRSポート情報を含む。
【0153】
全体のプロセスが以下に説明される。第一の通信ノードは、ジョイントシグナリングを使用して、位相追跡基準信号の構成情報及びSRIを、第二の通信ノードに通知する。各SRIは、一つのSRSリソースに対応する。一つのSRSリソースは、一つのSRSリソースセットに対応する。一つのSRSリソースセットは、一つのPTRSポートに対応する。基地局によって通知されたSRIを取得した後、ユーザは、PTRSポート情報を取得する。
【0154】
任意選択の例として、一つのSRSリソースセット内のSRSに対応するビームは、同じアンテナパネルから来ることがある。このようにすると、異なるSRSリソースセットは、異なるアンテナパネルに対応する。一つのSRSリソースセット内のすべてのビームに対応するDMRSは、同じPTRSポート識別子に対応する。異なるSRSリソースセットのビームに対応するDMRSは、同じPTRSポート識別子又は異なるPTRSポート識別子に対応する。これは、異なるSRSリソースセットに対応するアンテナパネルが、発振器を共有するか否かに依存する。異なるSRSリソースセットが発振器を共有する場合、異なるSRSリソースセットは、同じPTRSポート識別子に対応する。そうでない場合、異なるSRSリソースセットは、異なるPTRSポート識別子に対応する。理解を深めるために、各SRSリソースセットが、一つのPTRSポート識別子で相応して構成されていると単純に考えることができる。PTRS ID#0は、基地局の構成に応じて、PTRS ID#1と等しいことも、等しくないこともあり得る。つまり、少なくとも各SRSリソースセットは、同じPTRSポート識別子に対応する。
【0155】
第一のSRSリソースセット{[SRSリソースID#0、ID#1…ID#N-1]、PTRS ID#0}。
【0156】
第二のSRSリソースセット{[SRSリソースID#N、ID#N+1…ID#2N-1]、PTRS ID#1}。
【0157】
もちろん、SRSリソースセットの概念は、提供されないことがあり得る。この場合、PTRSポート情報は、各SRSリソースの構成で伝送される必要がある。
【0158】
結論として、SRSリソース及びリソースセットの構成は、物理レイヤによって動的に構成されるのではなく、上位レイヤシグナリングを使用することによって基地局によって構成される。基地局は複数のSRSリソースを構成し、その後、物理レイヤの動的シグナリングを使用して、複数のSRSリソースのうち一つ以上のIDをユーザに通知する。
【0159】
SRI及びSRSリソース構成でPTRSポート情報を伝送するスキームは、ほぼすべてのシナリオに良好に適用され得る。特に、チャネルにレシプロシティがない場合、ビームトレーニングは、SRSの送信に依存する必要がある。チャネルにレシプロシティがある場合、基地局は、ユーザがデータを送信する際使用するビームを示すために、SRIを使用しないことがあるが、ダウンリンク基準信号リソースIDを使用し得る。すなわち、PTRSポート情報を示すために使用される送信ビーム構成情報は、ダウンリンク基準信号リソースインジケーションを含む。ダウンリンク基準信号リソースインジケーションは、CSI-RSリソースインジケーション、すなわち、CSI-RSリソースインジケータ(CRI)であり得、同期信号リソース又はIDインジケーションであり得る。基地局は、CRIを使用して、一つ以上のCSI-RSリソースを示す。ユーザは、CRIに対応する受信ビームを使用して、このCSI-RSを受信する。受信ビームは、データ送信のために使用される。SRI及びSRSの構成情報によって伝送されるPTRSポート情報と同様に、CRI及びCSI-RSのリソース構成情報も、PTRSポート情報を伝送するために使用され得る。たとえば、基地局は、上位レイヤシグナリングを使用してCSI-RSリソースを構成するときに、これらのCSI-RSリソースを、複数のセットに分割する。各セットは、一つのPTRSポート識別子で相応して構成される。ここで、PTRSポートは、アップリンクPTRSポート情報を指す。
【0160】
さらに、本願に記載される第一の通信ノードは、一般に、基地局を指し、第二の通信ノードは、一般に、ユーザを指す。もちろん、第一の通信ノードは、D2D通信において使用されるユーザを指し得る。
【0161】
さらに、本願に記載されるPTRSは、一般に、位相雑音推定に使用され、他の目的にも使用され得る。したがって、本願で説明するPTRSは、基準信号の名前に過ぎず、他の基準信号を除外するものではない。たとえば、PTRSは、特別な復調基準信号である。一般に、基地局は、高周波又は低周波に依存するPTRSの存在を構成するために、上位レイヤシグナリングを使用する。上位レイヤシグナリングが、PTRSが存在するということを構成する場合、PTRSが実際に送信されるか否かと、PTRS密度とは、スケジューリング中にユーザに割り当てられたMCSと帯域幅にも関連する。
【0162】
以下に、基地局が、PQIインジケーション情報を使用することによって、DMRS構成情報を示す例を説明する。
【0163】
いくつかの実施形態において、PQIインジケーション情報は、DMRSのシンボルの数を示すために使用される。
【0164】
いくつかの実施形態において、PQIインジケーション情報は、DMRSタイプを示すために使用される。
【0165】
いくつかの実施形態において、基地局は、PQIインジケーション情報を使用して、DMRS情報を示す表のタイプを示す。DMRS情報を示すための複数の表は、上位レイヤシグナリングによって事前定義又は構成される。
【0166】
図3及び
図4(DMRSタイプ2)、
図6及び
図7(DMRSタイプ1)から理解されるように、十分な柔軟性を実現するために、規格は、復調基準信号タイプ1及び復調基準信号タイプ2をサポートする必要があり、各復調基準信号タイプは、一つのDMRSの場合と、二つのDMRSの場合とをサポートする必要がある。
【0167】
動的なシグナリングオーバヘッドを抑えるために、基地局は、上位レイヤシグナリングを使用して、ユーザのために復調基準信号タイプを構成し得る一方、上位レイヤシグナリングを使用して、ユーザのための復調基準信号のシンボルの数を構成し得る。このように、DCIシグナリングを設計するとき、一つのDMRSシンボルの場合と、各DMRSタイプの二つのDMRS時間領域シンボルの場合とのおのおのは、DMRSポート識別子、DMRSポートの数、スクランブルシーケンスID、及びデータと同時に送信されるか否かを通知するために、一つの表で個別に設計される必要がある。したがって、DCIにおけるシグナリングオーバヘッドは大幅に低減される。表4~表7に示すように、各DMRSタイプについて、各シンボルは、5ビットのみを必要とする(すなわち、1つのインジケーションステータスに対応する値は32以下である)。準静的構成に基づいて、基地局は、平均トラフィック量と、セルのユーザの数とに応じて、DMRSシンボル量(一つのDMRSシンボル又は二つのDMRSシンボル)を構成し得るので、DMRS情報を示すためのDCIのオーバヘッドは、5ビット以内で制御される。セル内のユーザの数が少なく、トラフィック量が大きくない場合、同時にマルチユーザスケジューリングに関与するユーザの数は、多すぎることはない。ユーザによって必要とされるDMRSポートの数が多くない場合、基地局は、セルのユーザに対して、一つのDMRSシンボルを準静的に構成し得る。この場合、DMRSタイプ2について、最大六つのDMRSポートがサポートされ、DMRSタイプ1について、最大四つのDMRSポートがサポートされる。セル内のユーザの数が多く、トラフィック量が大きく、マルチユーザスケジューリングのためのDMRSポートの総数がしばしば多い場合、基地局は、セルのユーザのために二つのDMRSシンボルを構成し得る。この場合、DMRSタイプ2について、最大十二のDMRSポートがサポートされ、DMRSタイプ1について、最大八つのDMRSポートがサポートされる。
【0168】
しかしながら、DMRSのシンボル量を準静的に構成するこの方法は、特に動的ポイント選択(DPS)送信を実行するユーザなど、マルチポイント送信に関与するユーザのスケジューリング柔軟性を制限する。DMRSタイプは、RRCシグナリングによってユーザに対して準静的に構成され、各セルにおいて同じであると仮定する。
図8は、マルチポイント動的スイッチング送信の概略図を提供する。
図8に示すように、スロットnでは、送信受信ポイント(TRP)#0が、UE#0にデータを送信する一方、スロットn+1では、TRP#1がUE#0にデータを送信する。UE#0にデータを送信する基地局は、動的に切り替えられる。この場合、TRP#0における接続されたユーザの数とトラフィック量は、TRP#1におけるものと異なり得るので、TRP#0とTRP#1とで必要なDMRSシンボル量は異なり得る。たとえば、TRP#0の場合、UE#0のサービスセルでは、トラフィック量が大きく、接続されたユーザの数が多いため、通常二つのDMRSシンボルが必要である。このため、RRCシグナリングを介してTRP#0がUE#0のために構成するDMRSシンボルの数は2である。TRP#1のトラフィック量は少なく、接続されたユーザはほとんどいない。オーバヘッドを抑え、より効率的なDMRS設計を行うために、基地局は、ユーザのために、一つのDMRSシンボルしか構成しない。この場合、異なるTRPは、異なるDMRSシンボル量を必要とするため、DMRSシンボル量を準静的に構成することは、問題を有し得る。UE#0にデータを送信するTRPを、TRP#0に切り替えると、UE#0に準静的に構成されたDMRSシンボル量はまだ2であるため、TRP#1は、データをUE#0に送信するために二つのDMRSシンボルを使用するように強制され、不必要な無駄を引き起こしている。TRP#1における他のユーザが、UE#0とジョイントマルチユーザスケジューリングを実行したい場合、DMRSシンボルの量は等しくない。なぜなら、TRP#1における他のユーザは、二つのDMRSシンボルを用いて準静的に構成される可能性が高いためである。
【0169】
各DMRSタイプのために、DMRSのシンボル数が完全に柔軟な方式で構成されている場合、基地局は、少なくとも1ビットのDCIオーバヘッドを増加させるDCIシグナリングを介して、一つのシンボル及び二つのシンボルに関するDMRS情報を動的に示す必要がある。
【0170】
DMRSのシンボル数を示すための方法は、基地局が、QCLのインジケーション情報及びデータチャネルマッピング(PQI:PDSCH REマッピング及び準コロケーションインジケータ)を使用して、DMRSのシンボル数を示すことである。QCLのインジケーション情報及びデータチャネルマッピングは、LTE規格36.213の表7.1.9-1における情報インジケーションに類似している。規格36.213で説明されているように、一般に、基地局は、上位レイヤシグナリングを使用して、PDSCH REマッピング及び準コロケーションインジケータを示すために、複数のパラメータセット(たとえば、四つのセット)を構成する。規格36.213においてDCIフォーマット2Dで説明されているように、基地局は、2ビットなどのいくつかのビットのシグナリングを使用して、上位レイヤによって構成された複数のセットのうちのいずれかを示す。DPSスケジューリングである場合、上位レイヤによって構成された複数のPQIパラメータセットは、異なるTRP送信に対応し得る。異なるTRPのために異なるDMRSシンボルを合理的かつ柔軟に構成するために、PQIによって示されるパラメータは、DMRSのシンボル数を含み得る。したがって、上位レイヤによって構成された複数のPQIパラメータセットは、異なるDMRSシンボル量を含み得る。言い換えれば、PQIとDMRSのシンボル数がともに示される。たとえば、上位レイヤシグナリングを介して基地局によって構成された二つのPQIパラメータセットは、次のように個別に構成される。
【0171】
第一のPQIパラメータセット
{
パラメータサブセット1:ZP-CSI-RS ID#0
パラメータサブセット2-1:NZP CSI-RS ID#0
パラメータサブセット2-2:NZP CSI-RS ID#1
…
パラメータサブセットi:一つのDMRSシンボル
}
【0172】
第二のPQIパラメータセット
{
パラメータサブセット1:ZP-CSI-RS ID#3
パラメータサブセット2-1:NZP CSI-RS ID#3
パラメータサブセット2-2:NZP CSI-RS ID#4
…
パラメータサブセットi:二つのDMRSシンボル
}
【0173】
DCIにおいて、基地局は、いずれかのPQIパラメータセットを示すために、動的物理レイヤシグナリングを使用し、それにより、物理レイヤ動的シグナリングオーバヘッドを付加的に追加することなく、DMRSのシンボル数を動的に示す目的を達成する。
【0174】
同様に、DPSなどの協調マルチポイント(CoMP)送信を実行する必要があるユーザのために、ユーザにデータを送信するTRPが、動的に切り替えられ得るため、(復調基準信号タイプ1及び復調基準信号タイプ2を含む)DMRSタイプは同じである必要がある。したがって、DMRSタイプを示すための方法は、基地局がQLCのインジケーション情報及びデータチャネルマッピング(PQI:PDSCH REマッピング及び準コロケーションインジケータ)を使用して、DMRSタイプを示すことを含み得る。
【0175】
表4は、表4に示すように、DMRS情報が、一つのDMRSシンボルを有するDMRSタイプ2を示す表である。
【0176】
【0177】
表5は、表5に示すように、DMRS情報が、二つのDMRSシンボルを有するDMRSタイプ2を示す表である。
【0178】
【0179】
表6は、表6に示すように、DMRS情報が、例2にしたがって一つのDMRSシンボルを有するDMRSタイプ1を示す表である。
【0180】
【0181】
表7は、表7に示すように、DMRS情報が、二つのDMRSシンボルを有するDMRSタイプ1を示す表である。
【0182】
【0183】
上記のように、異なるDMRSタイプ又は異なるDMRSシンボル量は、異なるDMRS情報表に対応し、すなわち、PQIインジケーション情報は、DMRS情報を示すための表のタイプを示すために使用される。表4~表7に示すように、DMRS情報を示すための複数の表が、事前定義されているか、上位レイヤシグナリングで構成される。PQIによって示される表タイプは、異なるDMRSタイプ又は異なるDMRSシンボル量に必ずしも限定されない。したがって、DMRSタイプとDMRSシンボル量が、上位レイヤシグナリングによって準静的に構成されていても、物理レイヤの動的なシグナリングは、選択に使用されないが、この方法の使用は影響を受けない。
【0184】
第一の通信ノードは、ジョイントシグナリングを介して復調基準信号の準コロケーション構成情報及びポートマッピング情報を示す。このように、ポートマッピングは、DMRS情報の表を参照する。
【0185】
PQIによって示される二つのDMRSポートグループが、QCLパラメータのすべてではなく、QCLパラメータの一部のみに関して準コロケートされている場合、割り当てられた二つのポートのインジケーションビットは、p0及びp2、又はp2及びp3を含む。表8aは、例2にしたがうDMRS情報が、一つのDMRSシンボルを有するDMRSタイプ2を示す表である。表8aに示すように、同じCDMグループにおけるDMRSポートのQCLが同じであることを保証するために、二つのDMRSポートは、二つのDMRSポートグループ又は二つのCDMグループに属するべきである。PQIによって示される二つのDMRSポートグループが、すべてのQCLパラメータに関して準コロケートされている場合、割り当てられた二つのポートのインジケータビットは、p0及びp1、又はp2及びp3、又はp4及びp5を含む。表8bは、例2にしたがうDMRS情報が、一つのDMRSシンボルを有するDMRSタイプ2を示す表である。
【0186】
二つのDMRSポートグループが、すべてのQCLパラメータに関して準コロケートされているか否かにしたがって、DMRS情報を示すための表は、DMRS表のインジケーションステータスのビットを低減するために複数のカテゴリに分割されてもよく、それにより、DCIオーバヘッドを低減する。
【0187】
言い換えれば、基地局は、ジョイントインジケーション情報を使用して、PQIのインジケーション情報をユーザに通知し、この場合、表8aのような一つのDMRS情報表のみが提供される場合でも、DMRSポートマッピング情報を示し得る。インジケーションiについて、UEによって受信されたPQIパラメータサブセット2-1、2-2が同じである場合、ポートインジケーションビットiは、p0及びp1を表し、そうでない場合、ポートインジケーションビットiは、p0及びp2である。すなわち、インジケーションビットによって示されるDMRSポートマッピング関係は、PQIのインジケーション情報に関連している。
【0188】
PQIによって示されるQCL情報が異なるため、DMRSポートマッピングが変更され、PTRSからDMRSポートへのマッピングも変更される。
【0189】
【0190】
[例3]
異なるポート順序は、異なるQCL関係に対応する。
【0191】
PQIインジケーション情報を抑えるため、すなわち、上位レイヤによって構成されるPQIセットの数を可能な限り低減するために、基地局は、DMRSポートマッピングの順序によって、異なるDMRSポートグループのQCL情報を暗黙的に示す。
【0192】
第一のPQIパラメータセット
{
データチャネルマッピング又はレートマッチングのために使用されるパラメータサブセット1
基準信号構成ID#0を示し、関連するQCLパラメータを推定するパラメータサブセット2-1
基準信号構成ID#1を示し、関連するQLCパラメータを推定するパラメータサブセット2-2
}
【0193】
第二のPQIパラメータセット
{
データチャネルマッピング又はレートマッチングのために使用されるパラメータサブセット1
基準信号構成ID#0を示し、関連するQCLパラメータを推定するパラメータサブセット2-1
基準信号構成ID#1を示し、関連するQLCパラメータを推定するパラメータサブセット2-2
}
【0194】
上記のように、DCIオーバヘッドを抑えるために、上位レイヤシグナリングは、ユーザのために、二つのPQIパラメータセットのみを構成すると仮定する。パラメータサブセット2-1の基準信号構成IDと、パラメータサブセット2-2の基準信号構成IDとは同じであるため、第一のPQIパラメータセットは、単一ポイント送信を意味する。第二のPQIパラメータセットは、マルチTRP送信を示す。パラメータサブセット2-1及び2-2に対応する二つのDMRSポートグループは、準コロケートされていない。第一のPQIパラメータセットであるか、又は第二のPQIパラメータセットであるかをユーザに通知するためには、単に1ビットのDCIオーバヘッドしか必要とされない。しかしながら、マルチTRP送信中は、スケジューリングが制限される。たとえば、表1に示すように、五つのレイヤを有するユーザの場合、インジケーションが十二であれば、一人のユーザに割り当てられるDMRSポートの数は五つであり、それぞれポートp0、p1、p2、p3、及びp4である。DMRSポートグループ#0は、PQIパラメータサブセット2-1に対応する、デフォルトでポートp0及びp1を含む。DMRSポートグループ#1は、PQIパラメータサブセット2-2に対応する、ポートp2、p3、及びp4を含む。つまり、PQIパラメータサブセット2-1に対応するTRPは、レイヤ3ではなくデフォルトによる送信レイヤ2である。柔軟なスケジューリングをサポートするために、DMRS情報のインジケーションビットに一つのオプションが追加され得る。つまり、五つのDMRSポートp2、p3、p4、p0、及びp1のために、インジケーションビットに含まれるp0、p1、p2、p3、及びp4と比較して、含まれるDMRSポートは変更されないが、順序が変更される。この場合、p2、p3、及びp4は、デフォルトでPQIパラメータサブセット2-1に対応し、ポートp0及びp1は、PQIパラメータサブセット2-2に対応する。
【0195】
柔軟性を達成するために、DMRSポートの異なる順序を示すための方法は、複数の定義されたDMRS情報インジケータビットが、同じDMRSポートを含み、複数のインジケータビットが、DMRSポートの異なる順序を示すことを含む。異なる順序のDMRSポートは、異なるQCLパラメータに対応する。表9は、DMRS情報が、一つのDMRSシンボルを有するDMRSタイプ2を示す表である。表9のレイヤ3に示すように、
【0196】
【0197】
たとえば、ユーザのために基地局によって構成されたDMRSグループの最大数が1を超える場合、いくつかのDMRSポートのインジケーションは、いくつかの問題を有し得る。たとえば、一つのDMRSシンボルが使用され、一人のユーザUE#0の送信が六つのレイヤを有し(すなわち、ユーザのために構成されたDMRSポートの数は六つである)、PQIパラメータセットは、パラメータサブセット2-1及び2-2を含む。サブセット2-1によって示されるQCLパラメータ情報と、サブセット2-2によって示されるQCLパラメータ情報とが異なる場合、問題が生じ得る。各DMRSポートグループが同数のDMRSポートを含んでいる、すなわち、各DMRSポートグループが三つのDMRSポートを含んでいると仮定する。この場合、一つのCDMグループは、異なるDMRSグループからの二つのDMRSポートを含み、これは、以前に事前定義されたルールに準拠していない。ルールは、同じCDMグループにおけるDMRSポートは同じQCLパラメータを有する必要があるということである。
図3に示すように、たとえば、ポートグループ#0は、ポートp0、p1、及びp2を含み、ポートグループ#1は、ポートp3、p4、及びp5を含む。二つのポートグループにおけるQCLパラメータが異なる場合、すなわち、ポートp2におけるQCLパラメータと、ポートp3におけるQCLパラメータとが異なる場合、ポートp2及びポートp3は一つのCDMグループにあり、一つのCDMグループにおけるDLRSポートは、同じQCLパラメータを有するべきであるので、矛盾が発生する。
【0198】
この場合を回避するために、一人のユーザが六つのDMRSポートを構成し、六つのDMRSポートが一つのDMRSシンボルのみにマッピングされる場合、事前定義されたすべてのDMRSポートのQCLは、QCLパラメータサブセット2-1の情報のみを使用するか、又はQCLパラメータサブセット2-2の情報のみを使用する。言い換えると、一人のユーザが、二つのポートグループのQCL情報で構成され、そのユーザが、一つのDMRSシンボルにマップされる六つのDMRSポートで構成されている場合、事前定義されたすべてのDMRSポートが、ポートグループ#0によって構成されたQCL情報を使用するか、又は、事前定義されたすべてのDMRSポートが、ポートグループ#1によって構成されたQCL情報を使用する。より簡単に言えば、一人のユーザが二つのポートグループのQCL情報で構成され、一つのDMRSシンボルにマップされる六つのDMRSポートでユーザが構成されている場合、事前定義されたすべてのDMRSポートは、ポートグループ#0に対応するQCL情報のみを使用し、ポートグループ#1に対応するQCL情報を使用しない。
【0199】
拡張として、一人のユーザが、複数のDMRSポートグループのQCL構成情報で構成され、そのユーザに割り当てられた複数のポートグループにおけるいくつかのポートが、同じCDMグループからのものである場合、この場合、事前定義されたすべてのDMRSポートは、DMRSポートグループの一つに対応するQCL情報のみを使用する。又は、より直接的には、一人のユーザが、複数のDMRSポートグループのQCL構成情報で構成され、そのユーザに割り当てられた複数のポートグループにおけるいくつかのポートが、同じCDMグループからのものである場合、この場合、事前定義されたすべてのDMRSポートは、複数のDMRSポートグループのうちの第一のDMRSポートグループに対応するQCL情報のみを使用する。たとえば、UE#0は、二つのDMRSグループのQCL情報で構成され、ユーザのために基地局によって構成されたDMRSポートは、ポートp0及びp1である。ポートp0及びp1は、同じCDMグループからのものであり、この場合、事前定義されたポートp0及びp1は、パラメータサブセット2-1において構成されたQCLパラメータ情報のみを使用し、パラメータサブセット2-2において構成されたQCLパラメータ情報を使用しない。
【0200】
上記実施形態の説明から、上記実施形態における方法は、ソフトウェアに加えて必要な汎用ハードウェアプラットフォームによって実施され得ること、又は、もちろんハードウェアによって実施され得るが、多くの場合、前者が、推奨される実施モードであることが当業者に明らかであろう。この理解に基づいて、本願によって実質的に提供される解決策、又は関連技術と共有する部分は、ソフトウェア製品の形態で具現化され得る。ソフトウェア製品は、記憶媒体(ROM/RAM、磁気ディスク、又は光ディスクなど)に格納され、端末デバイス(これは、モバイル電話、コンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイスであり得る)が、本願の各実施形態にしたがう方法を実行することを有効にするためのいくつかの命令を含む。
【0201】
基地局は、本願の別の実施形態によって提供される。
図9は、本願の実施形態にしたがう基地局のハードウェア構成を示す図である。
図9に示すように、基地局90は以下を含む。
【0202】
‐ジョイントシグナリングを決定するように構成された第一のプロセッサ902。ジョイントシグナリングは、第一の情報及び第二の情報を含み、第一の情報は、準コロケーション構成情報と、送信ビームの構成情報とのうちの少なくとも一つを含み、第二の情報は、位相追跡基準信号構成情報と、復調基準信号の構成情報とのうちの少なくとも一つを含む。
【0203】
‐第二の通信ノードにジョイントシグナリングを送信するように構成された第一の通信デバイス904。
【0204】
補足する必要があるものは、方法の実施形態において第一の通信ノードによって実行され得る例示的な方法が、この実施形態において基地局90によって実行され得ることである。
【0205】
端末は、本願の別の実施形態によって提供される。
図10は、本願の実施形態にしたがう端末のハードウェア構成を示す図である。
図10に図示されるように、端末100は以下を含む。
【0206】
‐第一の通信ノードによって送信されたジョイントシグナリングを受信するように構成された第二の通信デバイス1004。ジョイントシグナリングは、第一の情報及び第二の情報を含み、第一の情報は、準コロケーションの構成情報と、送信ビームの構成情報とのうちの少なくとも一つを含み、第二の情報は、位相追跡基準信号の構成情報と、復調基準信号の構成情報とのうちの少なくとも一つを含む。
【0207】
‐ジョイントシグナリングにしたがって第一の通信ノードによって送信されたデータを受信し、及び/又は、第一の通信ノードとのデータ送信を実行するように構成された第二のプロセッサ1002。
【0208】
補足する必要があるものは、方法の実施形態において第二の通信ノードによって実行される例示的な方法が、この実施形態において端末100によって実行され得ることである。
【0209】
補足する必要があるものは、端末100が
図1におけるモバイル端末であり得ることである。
【0210】
基準信号情報を示すためのデバイスは、第一の通信ノードに適用される本願の別の実施形態によって提供され、以下を含む。
【0211】
‐ジョイントシグナリングを決定するように構成された決定モジュール。ジョイントシグナリングは、第一の情報及び第二の情報を含み、第一の情報は、準コロケーション構成情報と、送信ビームの構成情報とのうちの少なくとも一つを含み、第二の情報は、位相追跡基準信号の構成情報と、復調基準信号の構成情報とのうちの少なくとも一つを含む。
【0212】
‐第二の通信ノードにジョイントシグナリングを送信するように構成された送信モジュール。
【0213】
補足する必要があるものは、方法の実施形態において第一の通信ノードによって実行される方法におけるステップが、上記仮想デバイスによって実行され得ることである。
【0214】
基準信号情報を示すためのデバイスは、第二の通信ノードに適用される本願の別の実施形態によって提供され、以下を含む。
【0215】
‐第一の通信ノードによって送信されたジョイントシグナリングを受信するように構成された受信モジュール。ジョイントシグナリングは、第一の情報及び第二の情報を含み、第一の情報は、準コロケーション構成情報と、送信ビームの構成情報とのうちの少なくとも一つを含み、第二の情報には、位相追跡基準信号の構成情報と、復調基準信号の構成情報とのうちの少なくとも一つを含む。
【0216】
‐ジョイントシグナリングにしたがって第一の通信ノードによって送信されたデータを受信し、及び/又は、第一の通信ノードとのデータ送信を実行するように構成された送信モジュール。
【0217】
補足する必要があるものは、方法の実施形態において第二の通信ノードによって実行される方法におけるステップが、上記仮想デバイスによって実行され得ることである。
【0218】
上記モジュールは、ソフトウェア又はハードウェアによって実施され得、ハードウェアは、以下の形態、すなわち、上記モジュールが、同じプロセッサに配置されること、又は、上記モジュールはそれぞれ異なるプロセッサに配置されることによって実現され得るが、それに限定されないことに留意されたい。
【0219】
この実施形態では、上記実施形態における第一の通信ノード及び第二の通信ノード、並びに、第一の通信ノード及び第二の通信ノードによって実行される方法におけるステップを含み得る、システムの実施形態がさらに提供される。
【0220】
プロセッサは、本願の別の実施形態によって提供される。プロセッサは、プログラムを実行するために使用される。実行されると、プログラムは、上記実施形態のうちのいずれか一つの方法を実行する。
【0221】
記憶媒体は、本願の別の実施形態によって提供される。記憶媒体は、プログラムを格納する。実行されると、プログラムは、上記実施形態のうちのいずれか一つの方法を実行する。
【0222】
明らかに、当業者は、本願の上記モジュール又はステップのおのおのが、汎用コンピューティングデバイスによって実施され得、モジュール又はステップが、単一のコンピューティングデバイスに集中され得、又は、複数のコンピューティングデバイスによって形成されたネットワーク上に分散され得、いくつかの実施形態において、モジュール又はステップは、コンピューティングデバイスによって実行可能なプログラムコードによって実施され得、これによって、モジュール又はステップは、記憶デバイスに格納され得、コンピューティングデバイスによって実行され得るようになる。いくつかの状況において、図示又は説明されているステップが、ここで説明されているものとは異なるシーケンスで実行され得るか、又は、モジュール又はステップが、様々な集積回路モジュールへ個別に作成され得るか、又は、ここで複数のモジュール又はステップが、実施のために単一の集積回路モジュールに作成され得る。このように、本願は、ハードウェアとソフトウェアの特定の組合せに限定されない。
【0223】
上記は本願の例に過ぎず、本願を限定することを意図されておらず、当業者にとって、本願は様々な修正及び変形を有し得る。本願の精神及び原理内でなされたあらゆる修正、同等の置換、改良などは、本願の範囲内にあるべきである。
【0224】
明らかに、当業者は、本開示の上記モジュール又はステップが、汎用コンピューティングデバイスによって実施され得、モジュール又はステップが、単一のコンピューティングデバイスに統合され得るか、又は、複数のコンピューティングデバイスによって形成されたネットワーク上に分散され得、及び代替として、モジュール又はステップが、コンピューティングデバイスによって実行可能なプログラムコードによって実施され得、モジュール又はステップが、記憶デバイスに格納され得、コンピューティングデバイスによって実行され得ることを理解すべきである。いくつかの状況において、図示又は説明されているステップは、ここで説明されているものとは異なるシーケンスで実行され得るか、又は、モジュール又はステップが、様々な集積回路モジュールに個別に作成され得るか、又は、その中の複数のモジュール又はステップが、実施のために単一の集積回路モジュールに作成され得る。このように、本願は、ハードウェアとソフトウェアの任意の特定の組合せに限定されない。
【0225】
上記は本願の実施形態であり、本願を限定することを意図されておらず、当業者にとって、本願は様々な修正及び変形を有し得る。本願の精神及び原理内でなされたあらゆる修正、同等の置換、改良などは、本願の範囲内にある。