(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-09
(45)【発行日】2023-06-19
(54)【発明の名称】複数の無線通信機における設定機能の共通化方法
(51)【国際特許分類】
H04W 76/10 20180101AFI20230612BHJP
H04W 8/24 20090101ALI20230612BHJP
H04W 84/08 20090101ALI20230612BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W8/24
H04W84/08
(21)【出願番号】P 2022115949
(22)【出願日】2022-07-20
【審査請求日】2022-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000234937
【氏名又は名称】八重洲無線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089956
【氏名又は名称】永井 利和
(72)【発明者】
【氏名】飯束 嘉庸
【審査官】鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-232251(JP,A)
【文献】DJ-P240 拡張版 取扱説明書,アルインコ株式会社,2021年04月30日,https://web.archive.org/web/20210430023054/https://www.alinco.co.jp/files/user/electron/dl/DJP240advancedmanual.pdf,[令和5年5月10日検索]
【文献】商品情報 SRFD10,八重洲無線株式会社,2022年10月08日,https://web.archive.org/web/20221007152539/http://www.yaesu.com/jp/business_index/product/srfd10/index.html,[令和5年5月10日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
単信方式で通信を行う複数の無線通信機の内の1台の無線通信機(以下、「無線通信機A」という)が、自機を機能共通化モードに設定し、前記機能共通化モードへの移行コマンドを自機の送信チャネルを通じて送信すると共に、自機の受信チャネルを前記単信方式の全通信チャネルを対象とする掃引動作状態にする第1の段階と、
前記無線通信機A以外の無線通信機(以下、「無線通信機B」という)は、前記移行コマンドを受信した場合には自動的に、前記移行コマンドを受信できない場合には手動操作によって、それぞれ自機を前記機能共通化モードに設定し、前記移行コマンドを自機の送信チャネルを通じて送信すると共に、自機の受信チャネルを単信方式の全通信チャネルを対象とする掃引動作状態にする第2の段階と、
前記無線通信機Aが、全ての前記無線通信機Bの前記機能共通化モードへの移行を確認して、自機の設定機能に係る機能共通化情報を自機の送信チャネルを通じて送信する第3の段階と、
前記無線通信機Bが、前記掃引動作過程で前記無線通信機Aの送信チャネルの電波を検出した時点で掃引を停止し、同送信チャネルでの受信信号から前記機能共通化情報を取得する第4の段階と、
前記無線通信機Bが、前記第4の段階で取得した機能共通化情報に基づいて自機の機能を設定する第5の段階と
からなることを特徴とする複数の無線通信機における設定機能の共通化方法。
【請求項2】
前記第3の段階における前記無線通信機Aによる全ての前記無線通信機Bの前記機能共通化モードへの移行の確認は、前記無線通信機Aが前記第2の段階において送信される全ての前記無線通信機Bの移行コマンドを受信したことによってなされることとした請求項1に記載の複数の無線通信機における設定機能の共通化方法。
【請求項3】
前記機能共通化情報が、使用チャネル情報、グループコード情報、DCS(Digital Coded Squelch)コード情報、秘話モード情報及び/又はセットメニューの設定情報である請求項1又は2に記載の複数の無線通信機における設定機能の共通化方法。
【請求項4】
複信方式用のペアチャネルに係る送受信部と、前記以外のペアチャネルにおける受信側チャネルと同一帯域の受信部を備えた3台以上の無線通信機と、前記2つのペアチャネルに係る2台以上の無線中継器とからなる半複信方式の無線通信ネットワークシステムにおいて、
前記3台以上の無線通信機の内の1台の無線通信機(以下、「無線通信機C」という)が、自機の使用するペアチャネルを変更した後、自機を機能共通化モードに設定し、前記機能共通化モードへの移行コマンドを変更後のペアチャネルの送信側周波数を通じて送信すると共に、自機の変更後の受信チャネルを前記複信方式の全通信チャネルを対象とする掃引動作状態にする第1の段階と、
前記無線通信機C以外の無線通信機(以下、「無線通信機D」という)と前記無線中継器は、前記移行コマンドを受信した場合には自動的に、前記移行コマンドを受信できない場合には手動操作によって、それぞれ自機を前記機能共通化モードに設定し、前記移行コマンドを自機の送信チャネルを通じて送信すると共に、自機の受信チャネルを複信方式の全通信チャネルを対象とする掃引動作状態にする第2の段階と、
前記無線通信機Cが、全ての前記無線通信機Dと前記無線中継器の前記機能共通化モードへの移行を確認して、自機の変更後のペアチャネル情報を自機の送信チャネルを通じて送信する第3の段階と、
前記無線通信機D及び前記無線中継器が、前記掃引動作過程で前記無線通信機Cの送信チャネルの電波を検出した時点で掃引を停止し、同送信チャネルでの受信信号から前記無線通信機Cの変更後のペアチャネル情報を取得する第4の段階と、
前記無線通信機D及び前記無線中継器が、前記第4の段階で取得した前記ペアチャネル情報に基づいて自機の使用するペアチャネルを変更する第5の段階と
からなることを特徴とする複数の無線通信機における設定機能の共通化方法。
【請求項5】
前記第3の段階における前記無線通信機Cによる全ての前記無線通信機Dと無線中継器の前記機能共通化モードへの移行の確認は、前記無線通信機Cが前記第2の段階において送信される全ての前記無線通信機Dと前記無線中継器の移行コマンドを受信したことによってなされることとした請求項4に記載の複数の無線通信機における設定機能の共通化方法。
【請求項6】
前記機能共通化情報が、使用チャネル情報、グループコード情報、DCS(Digital Coded Squelch)コード情報、秘話モード情報及び/又はセットメニューの設定情報である請求項4又は5に記載の複数の無線通信機における設定機能の共通化方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の無線通信機の設定機能を一定の通信手順により共通化する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、特定小電力無線や簡易無線の無線通信機では、通信を実行しようとする双方又はグループ間で通信機能を同一に設定しておく必要がある。
例えば、通信に使用するチャネル、グループコード、DCSコード、通話モード(ノーマル/グループ/秘話)、セットメニューの設定内容などの機能を予め共通化しておく必要がある。
【0003】
この準備作業について、それぞれの無線通信機を手動で個別に設定しようとすると手間がかかり、また間違いも生じやすいため、従来から、標準となる端末の各種機能に係る設定情報を無線で他の端末に伝送してコピーさせるという“クローン機能”が使用されてきた。
【0004】
より具体的には、下記非特許文献1に示されるように、受け側(クローン先)となる各無線通信機に対して所定のツマミ・ボタン操作手順でクローン受信モードを設定した後、送り側(クローン元)の無線通信機に対しても所定のツマミ・ボタン操作手順でクローン送信モードを設定し、送り側の無線通信機の設定情報を受け側の各無線通信機へ送信することにより、受け側の各無線通信機に各種機能をコピーするものである。
【0005】
なお、下記特許文献1には、例えば、病院内などで、設定情報を送信することで、各無線端末に対して自動的にマナーモードを設定させ、着信があっても迷惑なブザーが鳴らない、電波を発信しようとしても電波の強度が制限される等、その場所に応じた適切な動作モードに切り換えさせる方法が開示されているが、携帯電話機に対する外部からの強制的なモード設定に係る技術であって、設定情報の送信/受信に至るまでの周波数の整合化などの問題はなく、本願発明の主題とするところではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【非特許文献】
【0007】
【文献】八重洲無線株式会社,「SR100A特定小電力トランシーバ 取扱説明書」,p.70-71,[online],八重洲無線株式会社,[令和4年7月5日検索],インターネット,<URL:http://yaesu.com/jp/business_index/product/sr100a/SR100A.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、前記非特許文献1に開示されている“クローン機能”技術によれば、受け側の各無線通信機に対するクローン受信モードの設定のためには、液晶表示部で確認しながらツマミ・ボタン操作を行う必要があり、また送り側の無線通信機においても同様にしてクローン送信モードを設定して起動させることになるため、ネットワークを構成する多数の無線通信機に対して逐一前記操作を行うことはきわめて煩雑且つ面倒であり、当然に多くの時間を要するという課題がある。
【0009】
そして、送り側の無線通信機から受け側の各無線通信機へ設定情報を送信するに際しても、そのための周波数チャネルが固定であるため、事前に全ての無線通信機のチャネルを合わせておく必要があり、その操作にも面倒さが伴うと共に時間を要することになる。
【0010】
そこで、本発明は、前記のような課題に鑑みて創作されたものであり、複数の無線通信機についての設定機能の共通化を、相互に通信を実行させて合理的に行えるようにして、前記課題を解決した方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願の第1の発明は、単信方式で通信を行う複数の無線通信機の内の1台の無線通信機(以下、「無線通信機A」という)が、自機を機能共通化モードに設定し、前記機能共通化モードへの移行コマンドを自機の送信チャネルを通じて送信すると共に、自機の受信チャネルを前記単信方式の全通信チャネルを対象とする掃引動作状態にする第1の段階と、前記無線通信機A以外の無線通信機(以下、「無線通信機B」という)は、前記移行コマンドを受信した場合には自動的に、前記移行コマンドを受信できない場合には手動操作によって、それぞれ自機を前記機能共通化モードに設定し、前記移行コマンドを自機の送信チャネルを通じて送信すると共に、自機の受信チャネルを単信方式の全通信チャネルを対象とする掃引動作状態にする第2の段階と、前記無線通信機Aが、全ての前記無線通信機Bの前記機能共通化モードへの移行を確認して、自機の設定機能に係る機能共通化情報を自機の送信チャネルを通じて送信する第3の段階と、前記無線通信機Bが、前記掃引動作過程で前記無線通信機Aの送信チャネルの電波を検出した時点で掃引を停止し、同送信チャネルでの受信信号から前記機能共通化情報を取得する第4の段階と、前記無線通信機Bが、前記第4の段階で取得した機能共通化情報に基づいて自機の機能を設定する第5の段階とからなることを特徴とする複数の無線通信機における設定機能の共通化方法に係る。
【0012】
この発明では、第1及び第2の段階において、無線通信機Aを起点として各無線通信機Bが自機を機能共通化モードに設定し、同モードへの移行コマンドを送信し、単信方式の全通信チャネルを対象とする掃引動作状態となる。
その場合、各無線通信機Bにおいては、無線通信機A又は他の無線通信機Bからの移行コマンドを受信できた場合には自動的に、そうでない場合には手動で前記手順を実行させる。
一般的には、無線通信機Aと各無線通信機Bとは従前に通信を行っている場合が殆どであり、無線通信機Aによる移行コマンドの送信を起点として各無線通信機Bが前記手順を実行することになるが、無線通信機Aがチャネル変更を行って、その変更後の送信チャネルで移行コマンドを送信するような場合には、各無線通信機Bでは移行コマンドが受信できないため、各無線通信機Bのいずれかが手動で前記手順を実行させ、それを起点として他の無線通信機Bが前記手順を実行する。
【0013】
第1及び第2の段階を経て無線通信機A及び各無線通信機Bは単信方式の全通信チャネルを掃引する状態となり、機能共通化のための前提条件が整ったことになるが、無線通信機Aはそれを確認すると、自機の設定機能に係る機能共通化情報を自機の送信チャネルを通じて送信する(第3の段階)。
その場合、全ての無線通信機Bはその時点では既に前記掃引状態にあるため、無線通信機Aの電波を受信でき、受信検知の有り次第、その周波数(無線通信機Aの送信チャネル)で掃引を停止させ、その状態で無線通信機Aからの機能共通化情報を取得する(第4の段階)。
以降、各無線通信機Bが取得した機能共通化情報に基づいて自機の機能を設定し、機能共通化情報に含まれる機能に関して、全ての無線通信機Bが無線通信機Aと共通化されることになる。
【0014】
前記第1の発明において、前記第3の段階における前記無線通信機Aによる全ての前記無線通信機Bの前記機能共通化モードへの移行の確認は、前記無線通信機Aが前記第2の段階において送信される全ての前記無線通信機Bの移行コマンドを受信したことによってなされることが合理的であり望ましい。
【0015】
なお、無線通信機Aも各無線通信機Bも、機能共通化モードへ移行した際に、単信方式の全通信チャネルを掃引させるのではなく、特定のチャネルへ移行させて、そのチャネルを通じて機能共通化情報を送信/受信させる方法も考えられる。
しかし、特定小電力無線の制御チャネルのような通話と関係しないチャネルを持たない簡易無線のようなシステムでは、事前に設定されたチャネルが混信状態で使用不可能な場合があるため、本発明のように、混信がないことを確認できる現在のチャネルで機能共通化情報を送出するようにし、受信側については掃引による方がより実用的である。
【0016】
前記第1の発明における「機能共通化情報」に含まれる情報としては、使用チャネル情報、グループコード情報、DCS(Digital Coded Squelch)コード情報、秘話モード情報及び/又はセットメニューの設定情報などが想定できる。
また、前記セットメニューとしては、コールバック機能、スキャン機能、ビープ音の設定、照明ランプ設定、オートパワーオフ設定、LEDインジケータ設定、チャンネル表示回転機能、バイブレータ設定、コンパンダ機能、PTTディレイ機能、エマージェンシー機能、個別呼び出し機能など各種機能が想定される。
【0017】
本願の第2の発明は、複信方式用のペアチャネルに係る送受信部と、前記以外のペアチャネルにおける受信側チャネルと同一帯域の受信部を備えた3台以上の無線通信機と、前記2つのペアチャネルに係る2台以上の無線中継器とからなる半複信方式の無線通信ネットワークシステムにおいて、前記3台以上の無線通信機の内の1台の無線通信機(以下、「無線通信機C」という)が、自機の使用するペアチャネルを変更した後、自機を機能共通化モードに設定し、前記機能共通化モードへの移行コマンドを変更後のペアチャネルの送信側周波数を通じて送信すると共に、自機の変更後の受信チャネルを前記複信方式の全通信チャネルを対象とする掃引動作状態にする第1の段階と、前記無線通信機C以外の無線通信機(以下、「無線通信機D」という)と前記無線中継器は、前記移行コマンドを受信した場合には自動的に、前記移行コマンドを受信できない場合には手動操作によって、それぞれ自機を前記機能共通化モードに設定し、前記移行コマンドを自機の送信チャネルを通じて送信すると共に、自機の受信チャネルを複信方式の全通信チャネルを対象とする掃引動作状態にする第2の段階と、前記無線通信機Cが、全ての前記無線通信機Dと前記無線中継器の前記機能共通化モードへの移行を確認して、自機の変更後のペアチャネル情報を自機の送信チャネルを通じて送信する第3の段階と、前記無線通信機D及び前記無線中継器が、前記掃引動作過程で前記無線通信機Cの送信チャネルの電波を検出した時点で掃引を停止し、同送信チャネルでの受信信号から前記無線通信機Cの変更後のペアチャネル情報を取得する第4の段階と、前記無線通信機D及び前記無線中継器が、前記第4の段階で取得した前記ペアチャネル情報に基づいて自機の使用するペアチャネルを変更する第5の段階とからなることを特徴とする複数の無線通信機における設定機能の共通化方法に係る。
【0018】
この発明は、各無線通信機が複信方式用の1つのペアチャネルに係る送受信部とそれ以外のペアチャネルに係る受信部を備えたものであり、その無線通信機群と無線中継器とで無線通信ネットワークシステムが構成されているが、ペアチャネルを変更した無線通信機Cを端緒として、各無線通信機Dと各無線中継器が設定機能としてのペアチャネルを無線通信機Cと共通化する段階的手順は前記第1の発明と同様である。
【0019】
なお、前記第3の段階における前記無線通信機Cによる全ての前記無線通信機Dと無線中継器の前記機能共通化モードへの移行の確認は、前記無線通信機Cが前記第2の段階において送信される全ての前記無線通信機Dと前記無線中継器の移行コマンドを受信したことによってなされることが合理的であり望ましい。
また、前記第2の発明における「機能共通化情報」に含まれる情報については、前記第1の発明の場合と同様である。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、複数の無線通信機の内の1台の設定機能を、相互の通信により、少ない操作で短時間に他の無線通信機(及び無線中継器)に自動的にコピーし、従来の手動操作による煩雑さと作業負担を大幅に軽減する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1A】本発明の各実施形態に適用される無線通信機のブロック図である。
【
図1B】本発明の実施形態3に適用される無線中継器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の「複数の無線通信機における設定機能の共通化方法」の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、下記の各実施形態で用いられる無線通信機は、
図1Aのブロック図に示す基本的構成を共通に備えており、単信方式の通信モード及びペアチャネルを用いた半複信方式の通信モードを切り替えて動作させることができる。
【0023】
受信系については、アンテナ101で受信した電波信号が2つの受信復調部102,103に入力されており、異なる受信チャネルに設定された各受信復調部102,103で無線信号を選択して受信・復調することにより、各受信チャネルの音声信号の出力を得る。
各受信復調部102,103で復調された音声信号は、出力制御部104においていずれか一方の音声を出力するか又は双方を合成出力させるかが選択され、その選択された音声信号が増幅器105で増幅されてスピーカ(又はイヤホン)106から音声再生される。
【0024】
一方、送信系については、マイクロホン107からの音声信号が増幅器108で増幅されて変調送信部109へ出力され、変調送信部109ではキャリア信号を音声信号で変調し、その変調されたキャリア信号を電力増幅してアンテナ110から発射送信させる。
【0025】
前記無線通信機のシステム全体の動作制御はシステム制御部111によって行われる。
すなわち、システム制御部111は、操作部112からの指示信号や受信復調部102,103での復調信号から得られる各種制御信号に基づいて、受信復調部102,103や変調送信部109のチャネル設定や出力制御部104での切り替えや動作モードの切り替えを行い、また、液晶表示部113に対して使用チャネルや動作モードの表示に関する制御も実行する。
なお、後述の各実施形態における前記操作部112からの指示信号としては、UP/DOWNボタン11,12、ACCESSキー13及びCUEキー14の操作信号があるが、無線通信機としての通常動作においてはPTTボタンや各種ツマミ類も用いられ、それらの操作信号もシステム制御部111が受け付けて、その操作に対応した制御を行う。
【0026】
図1Bのブロック図は、下記の実施形態3において用いられる無線中継器の基本構成を示すものである。
アンテナ501から得られる電波信号は受信復調部502へ入力されており、設定されている受信チャネルの無線信号が復調されて、変調送信部503へ出力される。
変調送信部503では入力された復調信号でキャリア信号を変調し、その変調後のキャリア信号を電力増幅して設定された送信チャネルでアンテナ504から発射送信させる。
【0027】
前記無線中継器のシステム全体の動作制御はシステム制御部505によって行われる。
すなわち、システム制御部505は、無線中継の通常動作に係る制御と共に、受信復調部502の復調信号から得られる外部からの各種制御信号に基づいて、受信復調部502や変調送信部503のチャネル設定や動作モードの切り替えをも実行する。
なお、動作モードなどの機能に関する設定変更は、通常は外部から無線コントローラ(図示せず)を用いて制御信号を送り込むことで行われるが、下記の実施形態3ではネットワークの無線通信機側から行う。
【0028】
<実施形態1>
この実施形態は、単信方式で同一チャネルを用いた通信を実行する無線通信機同士で設定機能を共通化する場合の方法に係る。
まず、
図2に示すように、3台の無線通信機1,2,3は、送信チャネルがTX1:CH-Aとして、また2つの受信チャネルがRX1:CH-A,RX2:CH-Bとしてそれぞれ設定されている。
ここでは、便宜上、無線通信機を表現した図の正面に設定中の送受信チャネルを表すようにしている(以下、
図3から
図23までの図面においても同様)。
また、チャネルCH-A及びCH-Bは、社団法人電波産業会発行の「特定小電力無線局/無線電話用無線設備/標準規格」(RCR STD-20 5.1版、令和3年10月29日改定)における第1-5~1-6頁の表3.3及び表3.5に示されているチャネル番号(20~30,41~49)の単信用チャネルのいずれかに相当するものである。
【0029】
この実施形態では、最初に、無線通信機1において操作部112のUP/DOWNボタン11,12とACCESSキー13を操作して表示部113上で機能共通化モードの選択・設定を行う。
その場合、システム制御部111が機能共通化モードへの移行コマンドをメモリから変調送信部109へ読み出し、変調送信部109が送信チャネルTX1:CH-Aを通じて前記移行コマンドを送信する。
そして、無線通信機1は、前記移行コマンドの送信後、受信チャネルRX1:CH-Aが全単信チャネルの掃引動作状態(RX1:SCAN)へ切り替えられる(
図3参照)。
【0030】
次に、無線通信機1から送信された機能共通化モードへの移行コマンドは、無線通信機2,3において受信チャネルRX1:CH-Aに設定されている受信復調部102で受信されるが、前記移行コマンドを受信した各無線通信機2,3では、
図3に示すように、自動的に機能共通化モードの設定を行うと共に、システム制御部111が自機の機能共通化モードへの移行コマンドをメモリから変調送信部109へ読み出し、送信チャネルTX1:CH-Aを通じてそのコマンドを送信する。
そして、無線通信機1の場合と同様に、無線通信機2,3は前記移行コマンドの送信後、受信チャネルRX1:CH-Aを全単信チャネルの掃引動作状態(RX1:SCAN)へ切り替える。
すなわち、無線通信機1と無線通信機2,3とは相互に自機の機能共通化モードへの移行コマンドを交換しあって、機能共通化モードの下で受信部RX1が全単信チャネルの掃引動作状態となる。
【0031】
次に、無線通信機1では、自機と無線通信機2,3が機能共通化モードで全単信チャネルの掃引動作状態(RX1:SCAN)になったことを確認すると、
図4に示すように、操作部112のCUEキー14がON操作される。
このCUEキー14をON操作があると、無線通信機1ではシステム制御部111が予めメモリに用意されている自機の機能設定情報を変調送信部109へ読み出し、送信チャネルTX1:CH-Aを通じてその情報を送信する。
【0032】
一方、無線通信機2,3では、受信部RX1が全単信チャネルの掃引動作状態(RX1:SCAN)に切り替えられていることにより前記機能設定情報を受信することができ、
図5に示すように、掃引過程で受信チャネルCH-Aに受信があると、受信復調部102からそれを検知したシステム制御部111が直ちに受信部RX1の掃引動作状態(RX1:SCAN)をチャネルCH-Aで停止させ、受信信号から前記機能設定情報を取得してメモリにセーブする。
【0033】
そして、
図6に示すように、無線通信機2,3ではシステム制御部111がセーブした前記機能設定情報が読み出され、その情報に基づいて自機の機能設定を変更する。
この場合、前記機能設定情報は無線通信機1のものであるから、無線通信機2,3に対して無線通信機1と共通の機能が設定されることになる。
また、無線通信機2,3のシステム制御部111は、機能設定の変更が完了することをもって機能共通化モードを解除し、無線通信機2,3は通常の動作に復帰する。
【0034】
ところで、無線通信機1は、未だ機能共通化モードの下で受信部RX1が全単信チャネルの掃引動作状態(RX1:SCAN)にあると共に、自機の機能設定情報を送信し続けている状態にある。
そこで、無線通信機1については、
図7に示すように、操作部112のCUEキー14が再度ON操作され、その操作信号を検知したシステム制御部111が送信チャネルGH-Aでの機能設定情報の送信を停止させ、受信部RX1での全単信チャネルの掃引動作状態(RX1:SCAN)を停止させ、最終的に機能共通化モードを解除して通常の動作に復帰させる。
【0035】
したがって、無線通信機1と無線通信機2,3の設定機能が相違していても、以上の段階的手順が実行された結果、無線通信機2,3の設定機能が無線通信機1のそれと同一になり、少ない操作で合理的に設定機能の共通化を図ることが可能になる。
なお、この実施形態では無線通信機が3台の場合について説明しているが、より多数の無線通信機で構成されるネットワークの場合にも適用できる。
【0036】
<実施形態2>
この実施形態は、単信方式で同一チャネルを用いた通信を実行する無線通信機1,2,3の内の無線通信機1が通信チャネルを変更させた場合に、機能共通化モードを設定して他の無線通信機2,3の通信チャネルを整合させる方法に関する。
【0037】
まず、
図8に示すように、無線通信機1において、手動で送信部TX1と受信部RX1の使用チャネルCH-AをCH-Cへ変更し、また他の受信部RX2のチャネルをCH-BからCH-Dへ変更させる。
そして、
図9に示すように、操作部112のUP/DOWNボタン11,12とACCESSキー13を操作して表示部113上で機能共通化モードの設定を行うと、システム制御部111が自機の同モードへの移行コマンドをメモリから変調送信部109へ読み出し、送信チャネルTX1:CH-Cを通じてそのコマンドを送信する。
また、前記移行コマンドの送信後、受信チャネルRX1:CH-Cを全単信チャネルの掃引動作状態(RX1:SCAN)へ切り替える。
【0038】
この場合、機能共通化モードへの移行コマンドは送信チャネルTX1:CH-Cで無線通信機1から送信されているため、受信チャネルがR1:CH-A,R2:CH-Bになっている無線通信機2,3では前記移行コマンドを受信できず、前記移行コマンドの送信は受け手のない送信である。
もっとも、それとセットになっている手順として、受信チャネルRX1:CH-Cが全単信チャネルの掃引動作状態(RX1:SCAN)に切り替わることは有意である。
【0039】
次に、
図10に示すように、無線通信機2において、前記無線通信機1の場合と同様に機能共通化モードの設定が行われると、システム制御部111はメモリから機能共通化モードへの移行コマンドを変調送信部109へ読み出し、送信チャネルTX1:CH-Aを通じてそのコマンドを送信する。
また、前記移行コマンドの送信後、受信チャネルRX1:CH-Aを全単信チャネルの掃引動作状態(RX1:SCAN)に切り替える。
【0040】
そして、この場合には、受信部RX1が全単信チャネルの掃引動作状態(RX1:SCAN)にある無線通信機1と受信チャネルRX1:CH-Aのある無線通信機3においては、それぞれ前記移行コマンドを受信できる。
したがって、その移行コマンドを受信した無線通信機3では、
図11に示すように、システム制御部111は機能共通化モードの設定を行った後、同モードへの移行コマンドを変調送信部109へ読み出して送信チャネルTX1:CH-Aを通じて送信すると共に、受信チャネルRX1:CH-Aを全単信チャネルの掃引動作状態(RX1:SCAN)に切り替える。
【0041】
このようにして、全ての無線通信機1,2,3が機能共通化モードに設定された後、無線通信機1はその事実を無線通信機2,3からの前記移行コマンドの受信によって確認すると、
図12に示すように、システム制御部111が自機の変更後の使用チャネル情報(CH-C/CH-D)をメモリから変調送信部109へ読み出し、送信チャネルTX1:CH-Cを通じて送信する。
一方、無線通信機2,3はその使用チャネル情報の送信電波を全単信チャネルの掃引動作状態にある受信部(RX1:SCAN)で受信する。
【0042】
無線通信機2,3は、受信部(RX1:SCAN)の掃引過程でチャネルCH-Cに受信があると、
図13に示すように、受信復調部102からそれを検知したシステム制御部111は、直ちに受信部(RX1:SCAN)の掃引動作状態をチャネルCH-Cで停止させ、同チャネルCH-Cで受信した前記使用チャネル情報を取得してメモリにセーブする。
【0043】
そして、
図14に示すように、無線通信機2,3は送信チャネルをTX1:CH-Cに、2つの受信チャネルをRX1:CH-C,RX2:CH-Dにそれぞれ変更した後、機能共通化モードを解除して通所の動作に復帰する。
一方、無線通信機1は未だ機能共通化モードのままであるが、
図15に示すように、操作部112のCUEキー14をON操作すると、その操作信号を検知したシステム制御部111は送信チャネルGH-Cを通じた使用チャネル情報(CH-C/CH-D)の送信を停止させ、最終的に機能共通化モードを解除して通常の動作に復帰させる。
【0044】
以上の段階的手順によれば、無線通信機1における通信チャネルの変更を、少ない操作で自動的に他の無線通信機2,3に反映させて、容易に通信チャネルの整合を図ることができる。
なお、この実施形態では無線通信機が3台の場合について説明しているが、より多数の無線通信機で構成されるネットワークの場合にも適用できる。
【0045】
<実施形態3>
この実施形態は、半複信方式で2台の無線中継器を使用する無線通信ネットワークにおいて、特定の無線通信機が通信チャネルを変更させた場合に、機能共通化モードを設定して、無線中継器及び他の無線通信機の通信チャネルを整合させる方法に関する。
【0046】
まず、この実施形態に係る無線通信ネットワークは、
図16に示すように、2台の無線中継器51,52と5台の無線通信機1~5で構成されている。
このシステムでは、無線通信機1,3と無線通信機2,4,5とが無線中継器51,52を介して半複信方式で通信することができ、
図16では無線通信機1,3のマイクロホンからの音声信号が無線中継器51,52で中継されて無線通信機2,4,5へ配信されている状態が示されている。
なお、同図において破線で囲まれたマイクロホン21と信号合成部22とスピーカ23は、理解の便宜上、本体の外側に記載したまでであり、実際には内蔵されている。
【0047】
図16の状態において、無線中継器51に設定されている送受信チャネルはTX1:CH-A_L,RX1:CH-A_Hであり、無線中継器52に設定されている送受信チャネルはTX1:CH-B_L,RX1:CH-B_Hであり、無線通信機1,4,2に設定されている送受信チャネルはTX1:CH-A_H,RX1:CH-A_L,RX2:CH-B_Lであり、無線通信機3,5に設定されている送受信チャネルはTX1:CH-B_H,RX1:CH-A_L,RX2:CH-B_Lである。
【0048】
前記の無線中継器51,52と各無線通信機1~5のチャネル設定状態から、無線通信機1において手動で送信部TX1と受信部RX1が使用している複信ペアチャネルをCH-AからCH-Cへ、受信部RX2が使用している複信ペアチャネルをCH-BからCH-Dへ変更する。
なお、前記複信ペアチャネルは、社団法人電波産業会発行の「特定小電力無線局/無線電話用無線設備/標準規格」(RCR STD-20 5.1版、令和3年10月29日改定)における第1-5~1-6頁の表3.2及び表3.4に示されているチャネル番号(1~18,32~40)の複信チャネルのいずれかに相当するものである。
また、“_L”及び“_H”は同一チャネル番号の中での421MHz帯と440MHz帯を示す。
【0049】
そして、
図17に示すように、無線通信機1,2,3においてUP/DOWNボタン11,12とACCESSキー13を操作して機能共通化モードの選択・設定を行うと、各無線通信機1,2,3に機能共通化モードが設定され、機能共通化モードへの移行コマンドをそれぞれの送信部TX1から規定回数だけ送信する。
また、各無線通信機1,2,3は前記移行コマンドの送信と共に、自らの受信部RX1を全複信チャネルの掃引動作状態(RX1:SCAN_L)に切り替える。
【0050】
この場合、各無線通信機1,2,3の送信部TX1の複信チャネルは異なっており、無線通信機1はCH-C_H、無線通信機2はCH-A_H、無線通信機3はCH-B_Hであり、無線通信機1からの前記移行コマンドは受け手がないが、無線通信機2からの前記移行コマンドは無線中継器51がRX1:CH-A_Hで受信し、無線通信機3からの前記移行コマンドは無線中継器52がRX1:CH-B_H受信することになる。
【0051】
次に、前記移行コマンドを受信した無線中継器51,52は、
図18に示すように、自機を機能共通化モードに設定すると共に、それぞれの送信チャネルTX1:CH-A_L,TX1:CH-B_Lから機能共通化モードへの移行コマンドを送信する。
また、各無線中継器51,52は前記移行コマンドの送信と共に、自らの受信部RX1を全複信チャネルの掃引動作状態(RX1:SCAN_L)に切り替える。
【0052】
そして、各無線中継器51,52が複信チャネルのCH-A_L,TX1:CH-B_Lで送信した前記移行コマンドは、無線通信機4,5の受信部RX1:CH-A_L,RX2:CH-B_Lで受信されるが、
図19に示すように、各無線通信機4,5は自機を機能共通化モードに設定すると共に、それぞれの送信部TX1:CH-A_L,TX1:CH-B_Lから機能共通化モードへの移行コマンドを送信する。
また、各無線通信機4,5は前記移行コマンドの送信と共に、自らの受信部RX1を全複信チャネルの掃引動作状態(RX1:SCAN_L)に切り替える。
【0053】
ところで、無線通信機1は全複信チャネルの掃引動作状態にあるRX1:SCAN_Lで各無線通信機2~5が送信した機能共通化モードへの移行コマンドを受信している。
したがって、無線通信機1~5が全て機能共通化モードになったことを確認できる。
そこで、
図20に示すように、無線通信機1は前記確認が得られた時点で受信部RX1の掃引動作状態(RX1:SCAN_L)を停止させ、
図16で行った手動でのチャネル変更に係る使用チャネル情報(CH-C/CH-D)を送信チャネルTX1:CH-C_Lを通じて送信する。
【0054】
その場合、無線通信機2~5及び無線中継器51,52は機能共通化モードにあって、受信部RX1が全複信チャネルの掃引動作状態(SCAN_L)にあるため、チャネルCH-C_Lの送信信号を受信できる。
したがって、各無線通信機2~5及び各無線中継器51,52では、チャネルCH-C_Lの送信信号を受信すると、直ちに受信部RX1の掃引動作(SCAN_L)をチャネルCH-C_Lで停止させ、同チャネルで受信した使用チャネル情報(CH-C/CH-D)を取得してセーブする。
【0055】
そして、無線通信機2~5及び無線中継器51,52は、
図21に示すように、受信・セーブした使用チャネル情報(CH-C/CH-D)に基づいて、送信部TX1と受信部RX1,RX2の複信チャネルを変更設定する。
すなわち、送信チャネルはTX1:CH-C_Hとなり、受信チャネルはRX1:CH-C_L,RX2:CH-D_Lに設定される。
【0056】
次に、
図22に示すように、無線通信機1はCUEキー14をON操作することにより、送信チャネルTX1:CH-C_Lからの使用チャネル情報(CH-C/CH-D)の送信を停止するが、無線通信機2,3は無線中継器51,52との間でチャネル確認のための通信を行う。
無線中継器51,52は無線通信機1からの使用チャネル情報を受信した時点からの経過時間をカウントしており、所定時間(1分間程度)内に無線通信機2,3から確認信号を受信することができれば、応答信号を無線通信機2,3へ送信した後、機能共通化モードを抜けて通常の動作に復帰する。
無線通信機2,3は無線中継器51,52からの応答信号を受信すれば、機能共通化モードを抜けて通常の動作に復帰する。
また、無線通信機4,5についても、前記確認通信の成功により機能共通化モードを抜けて通常の動作に復帰する。
【0057】
一方、もし無線中継器51,52が前記所定時間内に無線通信機2,3から確認信号を受信できない場合、又は無線通信機2,3が無線中継器51,52からの応答信号を受信できない場合には、チャネルの変更設定が失敗したとみなし、無線中継器51,52と各無線通信機2~5は機能共通化モードを維持したまま元のチャネル設定状態に戻り、無線通信機1が再送信する使用チャネル情報(CH-C/CH-D)の受信を行うことになる。
そして、
図23に示すように、無線通信機1は、前記確認通信の成功を確認の上、CUEキー14を再度ON操作することにより、機能共通化モードを抜けて通常の動作に復帰する。
【0058】
以上の段階的手順により、半複信方式で2台の無線中継器を使用した無線通信ネットワークにおいて、同ネットワーク内の1台の無線通信機での通信チャネルの設定変更を少ない操作で自動的に無線中継器と他の無線通信機に反映させ、ネットワーク全体での通信チャネルの整合を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
無線通信ネットワークを構成する多数の無線通信機の機能(使用チャネル等)を共通化する方法として利用できる。
【符号の説明】
【0060】
1~5…無線通信機、11…DOWNボタン,12…UPボタン,13…ACCESSキー,14…CUEキー,21…マイクロホン,22…信号合成部,23…スピーカ,101…アンテナ、102,103…受信復調部、104…出力制御部、105…増幅器、106…スピーカ、107…マイクロホン、108…増幅器、109…変調送信部、110…アンテナ、111…システム制御部、112…操作部、113…表示部、501…アンテナ、502…受信復調部、503…変調送信部、504…アンテナ、505…システム制御部。
【要約】
【課題】複数の無線通信機について設定機能を共通化する場合、従来方法ではクローンモード設定と同モードで使用する固定チャネルへの設定を個別に行わねばならず、煩雑且つ面倒で長時間を要する。
【解決手段】共通化機能を有する無線通信機を端緒に自機を機能共通化モードに設定して、同モードへの移行コマンドを送信し、単信方式の全通信チャネルを対象とする掃引動作状態となる。その場合、移行コマンドを受信できた無線通信機は自動的に、受信できない無線通信機は手動でそれぞれ前記手順を実行する。全機が掃引動作状態へ移行ことを確認して、共通化機能を有する無線通信機が共通化機能情報を送信し、他の無線通信機がそれを受信して自機を共通化機能に変更する。
【選択図】
図5