(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-12
(45)【発行日】2023-06-20
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21V 21/00 20060101AFI20230613BHJP
F21S 8/02 20060101ALI20230613BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20230613BHJP
F16B 1/02 20060101ALI20230613BHJP
【FI】
F21V21/00 130
F21S8/02 420
F21S2/00 230
F16B1/02 Q
(21)【出願番号】P 2019135209
(22)【出願日】2019-07-23
【審査請求日】2022-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109612
【氏名又は名称】倉谷 泰孝
(74)【代理人】
【識別番号】100153176
【氏名又は名称】松井 重明
(74)【代理人】
【識別番号】100116643
【氏名又は名称】伊達 研郎
(72)【発明者】
【氏名】大屋 智嗣
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】特開平7-272523(JP,A)
【文献】特開平7-105714(JP,A)
【文献】特開2015-88338(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 21/00
F21S 8/02
F21S 2/00
F16B 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被取付部に設置されていた既設照明器具の一部である既設器具に取り付けられる照明装置であって、
前記既設器具に
接続する連結部材と、
前記連結部材に取り付けられる器具本体を有する照明器具と、
を備え
、
前記連結部材は、前記既設器具に回転可能に設けられたラッチ部と係合する長穴部が設けられた照明装置。
【請求項2】
前記連結部材は、前記既設器具に設けられた段差部に係止する係止部が設けられている請求項
1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記連結部材は、前記器具本体を仮に固定する引掛部を有している請求項1
または請求項
2のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項4】
前記照明器具は、前記器具本体に着脱可能に取り付けられる長尺の光源ユニットを有し、
前記連結部材は、前記光源ユニットの長手方向に対して垂直な方向において、前記光源ユニット、前記器具本体および前記既設器具と重なるように配設されている請求項1から請求項
3のいずれか一項に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井に取り付けられる照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、既設の照明器具を新たな照明器具に交換することがある。
【0003】
例えば、天井に形成された埋め込み穴に収容されるよう固定された既設の照明器具が、既設の照明器具より薄型の新たな照明器具に交換されている。(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、新たな照明器具に交換するときに、既設の照明器具は全てを取り外しており、取り外された既設の照明器具は廃棄部材になってしまった。
【0006】
そこで、本発明は、上記のような課題を解決する為になされたもので、既設の照明器具と交換する際に、廃棄部材の排出を抑制することができる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の照明装置は、被取付部に設置されていた既設照明器具の一部である既設器具に取り付けられるものであって、前記既設器具に接続する連結部材と、前記連結部材に取り付けられる器具本体を有する照明器具と、を備え、前記連結部材は、前記既設器具に回転可能に設けられたラッチ部と係合する長穴部が設けられたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の照明装置は、既設の照明器具と交換する際に、廃棄部材の排出を抑制することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1における照明装置の斜視図である。
【
図2】実施の形態1における照明装置の斜視図である。
【
図3】実施の形態1における照明装置の分解斜視図である。
【
図4】実施の形態1における器具本体のA部詳細平面図である。
【
図5】実施の形態1における光源ユニットの斜視図である。
【
図6】実施の形態1における連結部材の斜視図である。
【
図7】実施の形態1における既設照明器具の斜視図である。
【
図8】実施の形態1における既設照明器具の分解斜視図である
【
図9】実施の形態1における取付部材の斜視図である。
【
図10】実施の形態1における取付部材のB-部断面詳細図である。
【
図11】実施の形態1における連結部材の既設器具への取付工程を示す参考図である。
【
図12】実施の形態1における器具本体の連結部材への取付工程を示す参考図である。
【
図13】実施の形態1における器具本体の連結部材への取付工程を示す参考図である。
【
図14】実施の形態1における既設明器具へ照明装置を取り付けした斜視図である。
【
図15】実施の形態1における連結部材の既設器具への取付方法に関する変形例を示す参考図である。
【
図16】実施の形態1における連結部材の変形例を示す参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
本発明は、天井等の被取付部に既に設置されていた既存照明器具を利用して、被取付部に新たな照明器具を設置する照明装置に関するものである。
以下、本発明に係る実施の形態として、天井等の被取付部に設けられた埋め込み穴に収容されるよう取り付けられる照明装置について説明する。まずは、
図1から
図6を用いて照明装置1の各部の構成を説明する。
図1は本実施の形態における照明装置1の下方向Z2側から視た斜視図である。
図2は
図1に示す照明装置1の上方向Z1側からを視た斜視図である。
図3は
図1に示す照明装置1の分解斜視図である。
図4は
図3に示す器具本体110のA部の下方向Z2側から視た詳細平面図である。
図5は
図3に示す光源ユニット120の上方向Z1側からを視た斜視図である。
図6は
図3に示す連結部材200の斜視図である。
なお、以下の説明では、
図1に示す矢印のように、照明装置1の長手方向を長手方向X、短手方向を短手方向Y、長手方向Xおよび短手方向Yに直交する方向を上下方向Zとする。また、照明装置1の光源ユニット120から連結部材200へ向かう方向を上方向Z1とし、上方向Z1と反対側へ向う方向を下方向Z2とする。
【0011】
照明装置1は、被取付部に既に設置されていた既存照明器具300の一部である既存器具301に取り付けられ、被取付部に設置されるものである。照明装置1は、照明器具100、連結部材200とを備えている。
照明器具100は、既設照明器具300と交換して被取付部に新たに設置される照明器具であり、器具本体110と光源ユニット120とを備える。
連結部材200は、照明器具100および既存器具301と接続し、照明器具100を被取付部に設置するものである。
【0012】
照明器具100は、連結部材200により既設器具301に取り付けられる器具本体110と、器具本体110に着脱可能に取り付けられる光源ユニット120を備えている。光源ユニット120は、器具本体110に図示しないバネなどの取付手段により着脱可能に取り付けられている。
【0013】
器具本体110は、収容凹部111と、反射部112とを有している。
収容凹部111は、光源ユニット120が光源ユニット120の一部を収納するように取り付けられるものである。また、収容凹部111の内部には、図示しない端子台や、取付手段などが収容されている。
収容凹部111は、矩形板状に形成された底部1111と、底部1111の長辺の端部から下方向Z2へ延びる一対の側部1112とで構成され、底部1111と対向する面が開口されている。収容凹部111は、この構成により、凹形状をなし、開口側から光源ユニット200が挿入されて収容凹部110内部に光源ユニット200の一部を収納する。
収容凹部111の底部1111には、連結部材200と接続する為の底部接続部1113が形成されている。底部接続部1113は、長手方向Xにおいて底部1111の両端側それぞれに設けられている。
【0014】
底部接続部1113は、
図4に示すように、底部1111の長手方向Xにおける端側に設けられており、第一の開口部1113aと第二の開口部1113bと底部固定穴1113cとを有している。底部接続部1113は、底部1111の長手方向Xにおける両端側それぞれに設けられている。
第一の開口部1113aは、一対の側部1112のうち一方の側部1112aから他方の側部1112bに向かって矩形状に形成された貫通穴である。
第二の開口部1113bは、他方の側部1112bから一方の側部1112aに向かって矩形状に形成された貫通穴である。第二の開口部1112bの他方の側部1112bから一方の側部1112aに向かう長さL2は、一方の側部1112aから他方の側部1112bに向かう長さL1よりも短く形成されている。
底部固定穴1113cは、第一の開口部1113aと第二の開口部1113bの間に形成されており、連結部材200と接続するためのネジなど固定具250が挿し込まれる丸形状の貫通穴である。
【0015】
反射部112は、収容凹部111の一対の側部1112の開口側の端辺それぞれから上方向Z1に向って突設するように形成されており、下方向Z2に向うに従って短手方向Yにおいて広がるように傾斜して形成されている。
【0016】
光源ユニット120は、収容凹部111の開口を塞ぐように器具本体110に着脱可能に取り付けられており、長手方向Xにおいて器具本体110の開口と略同等の長さに形成されている。
光源ユニット120は、フレーム121と、カバー122と、蓋123と、電源装置124とを備えている。光源ユニット120は、カバー122から光を照射できるように図示しない発光基板がフレーム121とカバー122の間に収容されている。なお、発光基板は、複数の発光素子が長尺の基板に実装されてものである。
【0017】
フレーム121は、板状に形成されたフレーム取付部1211を有している。フレーム取付部1211は、長手方向Xに沿って長尺且つ矩形板状に形成されている。
フレーム取付部1211の板状の一面には、図示しない発光基板が設置されており、他面には発光基板に電力を供給する電源装置124が配設されている。
また、フレーム取付部1211の他面には、器具本体110の収容凹部111に配設された図示しない取付手段と係合いする係合手段が配設されており、取付手段と係合手段により光源ユニット120は器具本体110に着脱可能に取り付けられる。
【0018】
カバー122は、発光基板からの光を透過するものであり、発光基板を覆うようにフレーム121に取り付けられる。カバー122は乳白色のアクリル樹脂など拡散性を有する樹脂材料により形成され、発光基板から照射される光を拡散する。カバー122は長手方向Xへ連続するように形成されている。
カバー122は、短手方向Yにおいて、フレーム取付部1211の両端側を狭持するように、フレーム121に取り付けられる。
【0019】
蓋部123は、フレーム121とカバー122により形成された空間を長手方向Xにおいて塞ぐものであり、光源ユニット120の長手方向Xにおける両端それぞれに配設されている。蓋部123は、乳白色のアクリル樹脂など拡散性を有する樹脂材料により形成されている。
【0020】
電源装置124は、商用電源からの電力が供給され、発光基板を点灯制御するものである。電源装置124は、長尺状の箱形状をしており、内部に図示しない電源回路が内蔵されている。なお、商用電源からの電力が電源装置124に供給される際に、器具本体110に設けられた図示しない端子台と接続して電力が供給される。
【0021】
連結部材200は、照明器具100の長手方向Xにおいて両端側それぞれに設けられており、照明器具100を既存器具301に接続するものである、連結部材200は第一の取付部210と、立上り部220と、第二の取付部230と、爪部240とを有している。
【0022】
第一の取付部210は、矩形状であり、側辺のうち一側辺から下方向Z2へ立上り部220が突設しており、立上り部220が突設した側辺と対向する側辺から上方向Z1へ突設した爪部240が突設している。
第一の取付部210には、第一の取付部210から立上り部220に亘り長穴形状に形成された長穴部211が対に設けられている。第一の取付部210は、長穴部211の側方に下方向Z2へ突設した突部212が設けられている。凸部212は、長手方向Xにおいて、長穴部211の爪部240側の端部より立上り部220側に設けられている。
また、第一の取付部210は、折り曲げ可能な係止め部213が対に設けられている。係止め部213は、係止本体部2131と、係止本体部2131の周囲に設けられたU字状の貫通穴である係止用開口2132が設けられており、係止本体部2131を上方向Z1に向かって折り曲げることができる。
【0023】
立上り部220は、矩形状であり、第一の取付部210の一側辺から下方向Z2へ突設して形成されている。立上り部220には、長穴部211が第一の取付部210から連続するように形成されている。
【0024】
第二の取付部230は、矩形状であり、立上り部220の第一の取付部210と連続する側辺と反対側の側辺から第一の取付部210と反対方向へ突設して形成されている。第二の取付部230は、本体固定部231が設けられている。
本体固定部231は、対に設けられた本体引掛け部2311と、対に設けられた本体引掛け部2311の間に設けられた固定穴2312を有している。
本体引掛け部2311は、第二の取付部230から下方向Z2へ突設した引掛け立上り部2311aと、第二の取付部230と平行な方向において引掛け立上り部2311aの突設した側の端部より固定穴2312側へ突設した引掛け本体部2311bとを有している。
固定穴2312は、ネジなどの固定具250が螺号される穴であり、固定具250により器具本体100を連結部材200に固定するものである。
【0025】
爪部240は、第一の取付部210の立上り部220が突設した側辺と対向する側辺から上方向Z1へ突設している。
爪部240は、第一の取付部210との間に隙間を形成するように一部が切欠きされている。この隙間は、既設器具301の一部が挿し込まれる挿し込み空間241である。
【0026】
以上が照明装置1の各部の構成である。次に、
図7から
図9を参照して、照明装置1の設置に利用される既設照明器具300の各部の構成を説明する。
図7は既設照明器具300の斜視図である。
図8は
図7に示す既設照明器具300の分解斜視図である。
図9は
図8に示す取付部材320の斜視図である。
図10は
図9に示す取付部材320のB-部の断面詳細図である。
既設照明器具300は、器具側部310と、取付部材320と、ソケット330と、反射板340と、蛍光灯3500とを有している。
既設照明器具300は、ソケット330、反射板340と蛍光灯350が取りはずされて照明装置1が取り付けられる。つまり、照明装置1は、器具側部310と取付部材320に取り付けられて被取付部に設置される。器具側部310と取付部材320は、既設器具301である。
【0027】
器具側部310は、長尺形状に形成されており、被取付部に固定されるものである。器具側部310は、長尺形状をした側部本体部311と、被取付部と接続する器具脚部312を有している。
器具側部310は対に設けられているともに、長手方向Xの両端側それぞれに取付部材320が取り付けられている。対に設けられた器具側部310と対に設けられた取付部材320は、ロの字形状になるように組み立てられている。
器具脚部312は、側部本体部311の長手方向Xに沿って2つ設けられている。器具脚部312は、図示しないTバーなど被取付部を構成する部材と接続するものであり、器具側部310を被取付部に固定するものである。器具脚部312は、器具側部1100を被取付部と間を設けるように、被取付部に固定する。
【0028】
取付部材320は、器具側部310の長手方向X端部側に固定されており、ソケット330及び反射板340を保持している。取付部材320は、器具側部310に固定される取付部材本体部321と、取付部材321に回転可能に取り付けられ、反射板340を保持するラッチ部322とを有している。
【0029】
取付部材本体部321は、板状の取付本体部3211と、取付本体部3211の一側辺側に設けられたラッチ保持部3212を有している。
取付本体部3211は、矩形状をしており、下方向Z2へL字状に突設したソケット保持部32111を有している。
ラッチ保持部3212は、取付本体部3211の一側辺において、間を設けて2つに形成されている。ラッチ保持部3212は、取付本体部3211の一側辺から下方向Z2へ突出した保持部立上り面32121と、保持部立上り片32121の突設した側の端部より長手方向Xへ突設した板状のラッチ保持片32122を有している。ラッチ保持片32122は、長手方向Xにおいて、ソケット保持部32111から離れる方向へ突設している。
【0030】
ラッチ部322は、取付部材本体部321のラッチ保持部3212に回転自在に取り付けられているもので、反射板340を保持するものである。ラッチ部322は、ラッチ保持片32122と平行な方向において、所定の角度毎に回転が制御される図示しない制御機構を有している。ラッチ部322は、図示しない制御機構により所定の角度毎に回転が停止された状態で保持される。所定の角度は例えば、90度である。
ラッチ部322は、ラッチ保持片32121からT字形状に突設しており、回転の軸となる軸部3221と、反射板340を保持するラッチ係止部3222とを有している。
軸部3221は、ラッチ保持片32121から下方向Xへ突設するように設けられており、ラッチ係止部3222がラッチ保持片32122と平行な方向に沿って回転するときの回転の軸になる。
ラッチ保持片32121は、軸部3221の突設側の端部に、軸部3221に対して略垂直になるように設けられている。ラッチ保持片32122は反射板340の板面が引っ掛かり、反射板340を保持している。
【0031】
ソケット330は、取付部材320に固定され、蛍光灯350を保持するものである。ソケット330はスリットが形成されており、スリットにソケット保持部32111を挿し込むことで、ソケット330は取付部材320に固定されている。
【0032】
反射板340は、板状の反射部材を折り曲げて形成されており、蛍光灯350からの光を所定の方向へ配光制御するものである。反射板340は、取付部材320のラッチ部3220が挿し込まれる図示しない反射板貫通穴が設けられている。反射板340は、反射板貫通穴にラッチ部322が挿し込まれた後に、ラッチ部322のラッチ係止部3222が回転することで、反射板340がラッチ係止部3222に引っ掛かり取付部材320に固定される。
【0033】
蛍光灯350は、長尺状に形成された発光部材である。蛍光灯350は、長手方向Xにおける両端それぞれをソケット330に嵌め込まれ固定されている。
【0034】
以上が既設照明器具300の各部の構成である。次に、既設照明器具300の既設器具301に照明装置1を取り付けする方法を
図11から
図14を用いて説明する。なお、
図11は取付工程をわかり易く図示する為に、連結部材200と既設器具301の一部のみを図示する。また、
図12と
図13は取付工程をわかり易く図示する為に、連結部材200と器具本体110の一部のみを図示する。
図11は、既設器具301の取付部材320に照明装置1の連結部材200を取り付けする工程を示した参考斜視図である。
図11の(a)は、取付部材320に連結部材200が取り付けられる前の状態を示す。
図11の(b)は、取付部材320のラッチ部320が連結部材200の長穴部211に挿入された状態を示す。
図11の(c)は、連結部材200の爪部240が取付部材320のラッチ保持片32122に引掛けられた状態を示す。
図11の(d)は、取付部材320のラッチ部322が回転され、連結部材200が取付部材320に取り付けられた状態を示す。
図12は、連結部材200と照明器具100の器具本体110が取り付けされる前の状態を示す参考斜視図である。
図13は、連結部材200に照明器具100の器具本体110を取り付けする工程を下方向Z2側から視た参考平面図である。
図13の(a)は、器具本体110の底部接続部1113に連結部材200の本体引掛け部2311が挿し込まれた状態を示す。
図13の(b)は、器具本体110の底部接続部1113に連結部材200の本体引掛け部2311が引掛けられた状態を示す。
図14は、照明装置1が既存器具301に固定された状態を示す参考斜視図である。
【0035】
はじめに、
図11の(a)に示すように、連結部材200と取付部材320は取り付けらえる前の状態であり、連結部材200の第二の取付部230が取付部材320のラッチ保持片32122と対向している状態である。
【0036】
次に、
図11の(b)に示すように、取付部材320のラッチ部320が連結部材200の長穴部211に挿入されるように、連結部材200を取付部材320に向かって移動させる。連結部材200は、軸部3221が長穴部211の縁と対向するまで移動する。
【0037】
次に、
図11の(c)に示すように、連結部材200の爪部240が取付部材320のラッチ保持片32122に引掛かかるように、連結部材200を長穴部211の爪部240側の端部がラッチ部322の軸部3221に当接するまで移動させる。このとき、爪部240の挿し込み空間241にラッチ保持片32122が挿し込まれ連結部材200の下方向Z2側への移動が制御される。
【0038】
次に、
図11の(d)に示すように、ラッチ部322のラッチ係止部3222を爪部240側の先端が爪部240側から突部212に向かうように所定の角度だけ回転させる。ラッチ部322は所定の角度回転することで、制御機構により回転が停止される。
このとき、ラッチ係止部3222は突部212と当接するよう対向している。ラッチ係止部3222が突部212と対向していることで、連結部材200が長手方向Xにおける取付部材320から離れる方向へ移動しようとすると、突部212がラッチ係止部3222に当接し連結部材200の移動が抑制される。また、ラッチ係止部3222には第一の取付部210が載置され、爪部240とともに、連結部材200の下方向Z2への移動を抑制している。長穴部211は、長穴部211の周囲の第一の取付部210がラッチ係止部3222に引っ掛かり、ラッチ部322と係合する。
このように、連結部材200は、長手方向Xおよび下方向Zへの移動が抑制され、取付部材320に固定される。
【0039】
次に、連結部材200に器具本体110を取り付けする。
図12に示すように、器具本体110は連結部材200に取り付けられる前の状態であり、器具本体110の底部1111と連結部材200の第二の取付部230が対向している状態である。
【0040】
次に、
図13の(a)に示すように、連結部材200の対に設けられた本体引掛け部2311を器具本体110の第一の開口部1113aと第二の開口部1113bそれぞれに挿し込むよう、器具本体110を上方向Z1側へ移動させる。器具本体110は、底部1111が第二の取付部230に当接するまで移動させる。
このとき、連結部材200の固定穴2312は、器具本体110の底部1111により塞がれている状態である。
【0041】
次に、
図13の(b)に示すように、器具本体110を短手方向Yにおいて、他方の側部1112bから一方の側部1112aに向かって、第二の開口部1113bに挿し込まれた本体引掛け部2311の引掛け本体部2311bが底部1111と対向するまで移動させる。そして、器具本体110は、底部1111が引掛け本体部2311bに載置され、本体引掛け部2311に引掛けられる。器具本体110は、底部1111が引掛け本体部2311bに載置されることで、連結部材200に仮固定される。本体引掛け部2311と底部接続部1113は、器具本体110を連結部材200に仮固定する引掛部である。
このとき、連結部材200の固定穴2312は、器具本体110の底部固定穴1113cと連通する。
作業者は、固定穴2312と底部固定穴1113cが連通した状態で固定具250を固定穴2312に螺合させる。固定具250は底部固定穴1113cの回りを連結部材200とともに狭持し、器具本体110は連結部材200に固定される。
器具本体110が、連結部材200に仮固定されることで、作業者は固定具250を固定穴2312に締結させる際の照明器具100を保持する負荷が軽減され、施工が用意になる。
【0042】
最後に、連結部材200に固定された器具本体110に光源ユニット120を図示しない取付手段により取り付けする。
以上の工程により、
図14に示すように、照明装置1は既存器具301に固定され、被取付部に設置される。
なお、長手方向Xにおける一端側のみ取付工程に係る説明を行ったが、反対側も同じ工程で照明装置1は既設器具301に取り付けられる。
【0043】
以上が、照明装置1を被取付部に固定する方法である。しかしながら、既設照明器具300から反射板340の取り外し作業の際や、長期使用により取付部材320からラッチ部322が欠損してしまっていることがある。また、ラッチ部322を用いていないこともある。
このように、取付部材320がラッチ部322を有してない場合は、
図15に示すように、取付部材本体部321に連結部材200を取り付けする。
図15は、取付部材本体部321に連結部材200が取り付けられた斜視図である。
【0044】
連結部材200は、爪部240がラッチ保持片32111に引っ掛かった状態において、係止本体部2311bを上方向Z2へ折り曲げている。このように、係止本体部2311bを折り曲げることで、連結部材200が長手方向Xへ移動しようとすると、係止本体部2311bが保持部立上り片32122に引っ掛かり移動が抑制される。つまり、保持部立上り片32122が段差部となり、係止本体部2311bを係止して、連結部材200の移動を抑制する。よって、連結部材200は取付部材本体部321に固定される。
【0045】
本実施の形態の照明装置1は、既設器具301と照明器具100を連結する連結部材200を有していることで、既設照明器具300の既設器具301が被取付部に取り付けられたままの状態で、新たに照明器具100を設置することができ、既設照明器具300から排出される廃棄部材を抑制することができる。
【0046】
また、本実施の形態の照明装置1は、連結部材200が長手方向Xから取付部材320に挿し込まれ引っ掛かる爪部240と、取付部材320のラッチ部322と係合する長穴部211が設けられていることで、連結部材200が取付部材320に対して長手方向Xおよび下方向Z2へ移動することを抑制することができる。よって、ネジなどを用いず、連結部材200を取付部材320に取り付けすることができ、作業を用意にすることができる。
【0047】
また、本実施の形態の照明装置1は、連結部材200が取付部材320の段差部となる保持部立上り片32121に係止する係止め部213を有していることで、連結部材200が取付部材320に対して長手方向Xへ移動することを抑制することができる。よって、ネジなどを用いず、連結部材200を取付部材320に取り付けすることができ、作業を用意にすることができる。
【0048】
また、本実施の形態は、連結部材200が、上下方向Zにおいて光源ユニット120、器具本体110および既設器具301と重なるように配設されている。よって、光源ユニット120を短くすることなく、新たな照明器具100を設置することができる。
【0049】
本実施の形態では、連結部材200の爪部240は第一の取付部210の側辺から折り曲げするように形成しているが、
図16に示す連結部材200′の爪部240′のように、第一の取付部210の一面から突設するように形成してもよい。爪部240′のように形成することで、取付部材320のラッチ保持片32122と接続する面積を大きくすることができ、より安定して固定することができる。
【0050】
また、本実施の形態では、底部接続部1113を器具本体110に設け、本体引掛け部2311を連結部材200に設けているが、底部接続部1113を連結部材200に設け、本体引掛け部2311を器具本体110に設けるような形状でも良く、それぞれが、本体引掛け部2311および底部接続部1113の一部ずつを設けるようにしても良い。
【0051】
また、実施の形態では、器具本体110に端子台を設け、光源ユニット120に電源装置124を設ける仕様について説明を行なったが、器具本体110が電源装置124を備え、光源ユニット120が端子台を備える仕様でも良く、どちらか一方が端子台と電源装置124を備える仕様でも良い。
【符号の説明】
【0052】
1 照明装置、100 照明器具、110 器具本体、111 収容凹部、1111 底部、1112 側部、1112a 一方の側部、1112b 他方の側部、1113 底部接続部、1113a 第一の開口部、1113b 第二の開口部、1113c 底部固定穴、112 反射部、120 光源ユニット、121 フレーム、1211 フレーム取付部、122 カバー、123 蓋部、124 電源装置、200 連結部材、210 第一の取付部、211 長穴部、212 突部、213 係止め部、2131 係止本体部、2132 係止用開口、220 立上り部、230 第二の取付部、231 本体固定部、2311 本体引掛け部、2311a 引掛け立上り部、2311b 引掛け本体部、2312 固定穴、240 爪部、241 挿し込み空間、250 固定具、300 既設照明器具、310 器具側部、311 側部本体部、312 器具脚部、320 取付部材、321 取付部材本体部、3211 取付本体部、32111 ソケット保持部、3212 ラッチ保持部、32121 保持部立上り片、32122 ラッチ保持片、3220 ラッチ部、3221 軸部、3222 ラッチ係止部、330 ソケット、340 反射板、350 蛍光灯。