IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日立工機株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-空気工具 図1
  • 特許-空気工具 図2
  • 特許-空気工具 図3
  • 特許-空気工具 図4
  • 特許-空気工具 図5
  • 特許-空気工具 図6
  • 特許-空気工具 図7
  • 特許-空気工具 図8
  • 特許-空気工具 図9
  • 特許-空気工具 図10
  • 特許-空気工具 図11
  • 特許-空気工具 図12
  • 特許-空気工具 図13
  • 特許-空気工具 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-12
(45)【発行日】2023-06-20
(54)【発明の名称】空気工具
(51)【国際特許分類】
   B25C 1/04 20060101AFI20230613BHJP
【FI】
B25C1/04
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019179347
(22)【出願日】2019-09-30
(65)【公開番号】P2021053745
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-02-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000005094
【氏名又は名称】工機ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安富 俊徳
(72)【発明者】
【氏名】神戸 邦彰
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 孝弘
【審査官】須中 栄治
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-122389(JP,A)
【文献】実公昭46-016218(JP,Y1)
【文献】実開昭58-000869(JP,U)
【文献】実開昭56-020774(JP,U)
【文献】特開2014-198352(JP,A)
【文献】特開2019-018293(JP,A)
【文献】特開2009-160665(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0326715(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25C1/00-13/00
B25F1/00-5/02
F16N1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に作動して作業を行うことが可能であり、かつ、前記第1方向とは逆の第2方向に作動可能であり、かつ、ピストンを備えた可動部と、
前記可動部を収容したシリンダと、
前記シリンダを収容したハウジングと、
エアホースから空気が供給される蓄圧室と、
前記可動部を前記第1方向に作動させるための空気を、前記蓄圧室から、前記シリンダ内における前記ピストンよりも前記第2方向側に位置するピストン上室へと供給するピストン作動空気供給通路と、
前記ピストン上室と前記ハウジングの外部とを連通する排気通路と、
前記シリンダと前記ハウジングとの間に設けられ、かつ、前記可動部を前記第2方向に作動させるための空気を収容する戻し室と、
前記戻し室に設けられ、潤滑油を保持する潤滑油保持部材と、
前記可動部が前記第1方向で作動すると、前記可動部を前記第1方向で作動させる空気の一部を前記ピストン上室から前記戻し室へ供給する第1通路と、
前記可動部が前記第1方向で作動すると前記ピストンが衝突するバンパと、
前記ピストンと前記バンパとの間に設けられ、かつ、前記可動部を前記第2方向で作動させる空気室と、
前記戻し室の空気を前記空気室に供給する第2通路と、
を有し、
前記戻し室の空気は、前記潤滑油を含んだ状態で、前記第2通路を通って前記空気室に供給される、空気工具。
【請求項2】
前記シリンダが、前記第1通路及び前記第2通路を有する、請求項記載の空気工具。
【請求項3】
前記潤滑油は、前記可動部が前記第1方向で作動して前記第1通路を通った空気が前記戻し室へ供給されると、前記戻し室の空気圧によって戻し室内へ放散される、請求項または記載の空気工具。
【請求項4】
前記ハウジングは、前記ハウジングの外から前記潤滑油保持部材へ潤滑油を供給可能な供給口を有する、請求項1乃至の何れか1項記載の空気工具。
【請求項5】
前記潤滑油保持部材は、前記シリンダの外面に取り付けられている、請求項1乃至の何れか1項記載の空気工具。
【請求項6】
潤滑油を含む空気が前記ハウジングの外部に漏れることを防止する吸着材が、前記ハウジングに設けられている、請求項1乃至の何れか1項記載の空気工具。
【請求項7】
前記潤滑油保持部材は、多孔質材である、請求項1乃至の何れか1項記載の空気工具。
【請求項8】
前記可動部は、仮想線に沿って前記第1方向及び前記第2方向に作動可能であり、
前記第1方向に作動する前記可動部を回転させるモータが、前記排気通路に設けられている、請求項1乃至の何れか1項記載の空気工具。
【請求項9】
前記可動部は、前記第1方向で作動すると留具を打撃し、かつ、前記留具を対象物に打ち込む作業を行う、請求項1乃至の何れか1項記載の空気工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、留具に力を加える可動部と、可動部を第1の向き及び第2の向きに作動可能に支持するシリンダと、を備えた空気工具に関する。
【背景技術】
【0002】
留具に力を加える可動部と、可動部を第1の向き及び第2の向きに作動可能に支持するシリンダと、を備えた空気工具の一例である打込機が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された打込機は、フレームと、フレーム内に設けられたシリンダと、シリンダ内に往復動可能に設けられた可動部としてのピストンと、フレームに接続されたノーズ部と、ノーズ部に留具としての釘を供給するマガジンと、を有する。また、ピストンにドライバが固定されている。さらに、フレームにハンドルが設けられ、蓄圧室がハンドル内に設けられている。
【0003】
そして、ハンドルにエアホースが接続され、エアホースから蓄圧室へ圧縮空気が供給される。さらに、ハンドルにトリガが設けられ、フレームにプッシュレバーが取り付けられている。また、ハンドルにトリガバルブが設けられている。さらに、フレーム内にメインバルブが設けられている。さらに、シリンダに逆止弁が設けられている。また、フレームとシリンダとの間に戻し空気室が設けられ、シリンダを貫通して戻し空気室につながる通路が設けられている。シリンダ内にピストン下室が設けられ、通路は、ピストン下室につながっている。
【0004】
特許文献1に記載された打込機は、トリガに操作力が付加されず、かつ、プッシュレバーが対象物から離間されていると、蓄圧室の空気圧はピストンに加わらず、かつ、ピストンは上死点で停止している。これに対して、トリガに操作力が付加され、かつ、プッシュレバーが対象物に押し付けられると、トリガバルブが開き、蓄圧室の圧縮空気の圧力がピストンに加わる。このため、ピストンは、上死点から下降し、ドライバは、ノーズ部の釘に打撃力を加え、ピストンが下死点に到達する。
【0005】
さらに、ピストンが下死点に到達する前に逆止弁が開き、蓄圧室の空気が戻し空気室へ供給される。ピストンが下死点に到達した後、プッシュレバーが対象物から離間されると、戻し空気室の空気が通路を介してピストン下室へ供給される。すると、ピストンはピストン下室の空気圧で下死点から上死点に向けて作動し、かつ、ピストンは上死点で停止する。特許文献1に記載されている打込機でピストンが作動すると、ピストンに取り付けられているシール部材と、シリンダの内面とが摺動する。
【0006】
一方、空気工具の内部にある摺動箇所を潤滑する技術が、特許文献2に記載されている。特許文献2に記載された空気工具は、圧縮空気を供給するプラグを有する。プラグは、圧縮空気流入用穴を有し、油さしのノズルの先端を圧縮空気流入用穴に挿入できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2013-193166号公報
【文献】特開2003-236771号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本願発明者は、ユーザがプラグから手作業で潤滑油を供給するのは面倒である、という課題を認識した。
【0009】
本発明の目的は、ユーザが手作業で潤滑油を供給せずに済む空気工具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施形態の空気工具は、第1方向に作動して作業を行うことが可能であり、かつ、前記第1方向とは逆の第2方向に作動可能であり、かつ、ピストンを備えた可動部と、前記可動部を収容したシリンダと、前記シリンダを収容したハウジングと、エアホースから空気が供給される蓄圧室と、前記可動部を前記第1方向に作動させるための空気を、前記蓄圧室から、前記シリンダ内における前記ピストンよりも前記第2方向側に位置するピストン上室へと供給するピストン作動空気供給通路と、前記ピストン上室と前記ハウジングの外部とを連通する排気通路と、前記シリンダと前記ハウジングとの間に設けられ、かつ、前記可動部を前記第2方向に作動させるための空気を収容する戻し室と、前記戻し室に設けられ、潤滑油を保持する潤滑油保持部材と、前記可動部が前記第1方向で作動すると、前記可動部を前記第1方向で作動させる空気の一部を前記ピストン上室から前記戻し室へ供給する第1通路と、前記可動部が前記第1方向で作動すると前記ピストンが衝突するバンパと、前記ピストンと前記バンパとの間に設けられ、かつ、前記可動部を前記第2方向で作動させる空気室と、前記戻し室の空気を前記空気室に供給する第2通路と、を有し、前記戻し室の空気は、前記潤滑油を含んだ状態で、前記第2通路を通って前記空気室に供給される。
【発明の効果】
【0011】
一実施形態の空気工具によれば、潤滑油を含む空気が、戻し室からシリンダ内へ供給される。したがって、ユーザは、潤滑油を手作業で供給することなく、シリンダ内を潤滑油で潤滑できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の空気工具の実施形態1であるねじ打ち機の全体構造を示す側面断面図である。
図2】ねじ打ち機であり、第1作動部が上死点に位置している状態の側面断面図である。
図3】ねじ打ち機であり、ハウジングの内部構造を示す側面断面図である。
図4】ねじ打ち機であり、第1作動部が上死点から下死点に向けて作動した状態の側面断面図である。
図5】ねじ打ち機であり、シリンダ内の圧縮空気が戻し空気室に供給される状態の側面断面図である。
図6】ねじ打ち機であり、第1作動部が下死点に位置している状態の側面断面図である。
図7】ねじ打ち機であり、第1作動部が下死点から上死点に向けて作動し、かつ、戻し空気室の圧縮空気がシリンダ内へ供給される状態の側面断面図である。
図8】シリンダに対する逆止弁の配置位置を変更した例の側面断面図である。
図9】本発明の空気工具の実施形態2である釘打ち機の全体構造を示す側面断面図である。
図10】釘打ち機の打撃部が上死点に位置している状態の側面断面図である。
図11】打撃部が上死点に位置している状態における射出部の側面断面図である。。
図12】打撃部が下死点に位置している状態における射出部の側面断面図である。
図13】釘打ち機における潤滑油保持部材の他の配置例を示す側面断面図である。
図14】釘打ち機のシリンダケースに給油口を設けた例を示す側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の空気工具の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0014】
(実施形態1)
空気工具の一実施形態としてのねじ打ち機が、図1に示されている。図1に示すねじ打ち機10は、本体11、射出部12、エアモータ13、減速機45、第1作動部160、第1ピストン51、ハンドル15及びマガジン16を有する。本体11は、図2及び図3のように、円筒状のホルダ22及び円筒状のシリンダケース11Aを有する。ホルダ22とシリンダケース11Aとが固定されている。ハンドル15がシリンダケース11Aに接続されている。ヘッドカバー17がホルダ22の開口部に固定されており、エアモータ13がヘッドカバー17内に設けられている。
【0015】
プラグ18がハンドル15に取り付けられており、プラグ18はエアホースに接続可能である。蓄圧室19がハンドル15内に形成され、エアホースから供給される圧縮空気は蓄圧室19に送られる。図2のように、排気通路20がハンドル15に設けられ、排気通路20は本体11の外部につながっている。
【0016】
シリンダ23がシリンダケース11A内に固定して設けられている。シリンダ23は、金属製、例えば、アルミニウム製、アルミニウム合金製、鉄製等である。ホルダ22は通路24を有する。通路24は、常に蓄圧室19とつながっている。シリンダ23と本体11との間に戻し空気室27が形成されている。シリンダ23を径方向に貫通する通路30が設けられている。シリンダ23の内面に、環状の段部31が設けられている。さらに、シリンダ23の外周面から突出したフランジ26が設けられている。フランジ26とシリンダケース11Aとの間に、シール部材41が設けられている。フランジ26及びシール部材41は、戻し空気室27を、通路30,38から遮断する要素である。
【0017】
筒部材32が、ホルダ22内及びシリンダ23内に亘って設けられている。筒部材32は円筒形状であり、中心線A1を中心として回転可能である。筒部材32は、中心線A1に沿った方向に移動不可能である。筒部材32を径方向に貫通する給排気口33,34が設けられている。筒部材32は、内部50を有し、内部50は、給排気口33,34につながっている。内部50は、圧縮空気が出入りする空間である。
【0018】
第1作動部160は、スライダー35、第2ピストン55及びドライバ14を有する。スライダー35は圧力室60に配置されている。スライダー35は、合成樹脂製である。スライダー35は、筒部材32に対して中心線A1に沿った方向で、図4のように、第1の向きD1及び第2の向きD2に作動、つまり、直動可能である。第2の向きD2は、第1の向きD1とは逆である。スライダー35が第1の向きD1で作動すると、スライダー35は減速機45から離間する。スライダー35が第2の向きD2で作動すると、スライダー35は減速機45に近づく。スライダー35及び筒部材32は一体回転するように連結されている。
【0019】
図2に示すように、ヘッドカバー17内に空気室37が形成され、空気室37は通路38を介して通路30につながっている。通路38は本体11及びヘッドカバー17に亘って設けられている。エアモータ13は、回転軸40を有し、回転軸40は、空気室37へ圧縮空気が供給されると回転する。ヘッドカバー17及び本体11に亘って通路105が設けられている。通路105は排気通路20につながっている。エアモータ13内は、通路105につながっている。
【0020】
減速機45は、ホルダ22内に設けられている。減速機45は、入力要素及び出力要素29を有し、入力要素は回転軸40に連結されている。筒部材32内において、出力要素29とスライダー35との間に、内部50が形成される。内部50に圧縮空気が供給されると、内部50の圧力により、スライダー35には第1の向きD1で作動力が付加される。
【0021】
第1ピストン51は、筒部材32内及びシリンダ23内に亘って配置されている。第1ピストン51は筒形状であり、かつ、金属製、一例として鋼製、アルミニウム製である。第1ピストン51は、筒部材32及びシリンダ23に対して中心線A1に沿って作動可能である。つまり、第1ピストン51は、第1の向きD1及び第2の向きD2で作動可能である。第1ピストン51は筒形状であり、第1ピストン51は、第1シリンダ51B及び第2シリンダ51Aを有する。第1シリンダ51B及び第2シリンダ51Aは、中心線A1の沿った方向に並べて配置され、かつ、つながっている。第1ピストン51は、圧力室60の圧力で第1の向きD1に付勢される。第1ピストン51を径方向に貫通する通路52が形成されている。シリンダ23内において、第1ピストン51とスライダー35との間に圧力室60が形成される。圧力室60は内部50につながる。
【0022】
第1ピストン51の第2シリンダ51Aの外周面に、環状のシール部材54,39が、それぞれ取り付けられている設けられている。シール部材39,54は、例えば、合成ゴム製のOリングを用いることが可能である。シール部材39,54は、中心線A1に沿った方向に間隔をおいて配置されている。シール部材54は、中心線A1に沿った方向でスライダー35から最も離れた個所に取り付けられている。シール部材39は、中心線A1に沿った方向で、シール部材54とスライダー35との間に配置されている。
【0023】
第1ピストン51の第1シリンダ51Bの内周面にシール部材89が取り付けられている。シール部材89は、合成ゴム製のOリングであり、シール部材89は、第2ピストン55の外周面に押し付けられている。シール部材89は、第1ピストン51内とシリンダ23内とを遮断する。シール部材39,54,89を構成する合成ゴムは、ニトリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、フッ素の何れでもよい。
【0024】
第2ピストン55は、スライダー35に固定されている。第2ピストン55はスライダー35と共に中心線A1に沿った方向に移動可能であり、かつ、スライダー35と共に一体回転可能である。第2ピストン55は、第1ピストン51の内部から外部に亘って配置されている。第2ピストン55の中心線A1の沿った方向の一部は、第1シリンダ51B内に配置されている。第2ピストン55にドライバ14が取り付けられている。ドライバ14は、第2ピストン55に取り付け及び取り外しが可能である。第2ピストン55は、通路55A,55Bを有する。
【0025】
ストッパ57が、第2ピストン55の外周面に設けられている。ストッパ57は、第2ピストン55の一部の外径を、他の箇所よりも大きくして形成されている。85はフランジ56を有し、環状のシール部材58が、フランジ56の外周面に取り付けられている。シール部材58は、第2シリンダ51Aの内周面に沿って摺動可能である。第1ピストン51内において、フランジ56と通路52との間に空気室59が形成されている。圧力室60は、通路55A,55Bによって空気室59につながっている。空気室59は、通路52につながっている。
【0026】
図3のように、本体11内にバンパ61が設けられている。バンパ61は軸孔62を有し、ドライバ14は軸孔62で中心線A1に沿った方向に移動可能である。バンパ61は、例えば合成ゴム製である。シリンダ23内において、バンパ61とフランジ56との間に空気室64が形成されている。シール部材58は、通路52と空気室64とを遮断し、かつ、通路55Bと空気室64とを遮断する。第2ピストン55が作動すると、ストッパ57がバンパ61に接触または離間する。ストッパ57がバンパ61から離間すると、空気室64と軸孔62とがつながる。ストッパ57がバンパ61に接触すると、空気室64と軸孔62とが遮断される。
【0027】
シリンダ23を径方向に貫通する通路65,66が設けられている。通路66は、空気室64と戻し空気室27とを常時つないでいる。戻し空気室27及び空気室64内に圧縮空気が充填されている。第1ピストン51及び第2ピストン55は、空気室64の圧力で第2の向きD2で付勢される。通路65を開閉する逆止弁67が設けられている。逆止弁67は合成ゴム製のリングであり、逆止弁67は、シリンダ23の外周面に取り付けられている。逆止弁67は、シリンダ23内の空気圧が上昇すると通路65を開く。すると、シリンダ23内の空気が戻し空気室27に流れる。逆止弁67は、シリンダ23内の空気圧が低下すると、通路65を閉じる。
【0028】
図2のように、本体11内にスリーブバルブ68が設けられている。スリーブバルブ68は、中心線A1に沿った方向に移動可能である。スリーブバルブ68は環状であり、環状のシール部材176がスリーブバルブ68に取り付けられている。スリーブバルブ68は通路69を有する。通路69は、排気通路20に常時つながっている。
【0029】
図2のように、本体11内でシリンダ23の径方向の外側に空気室71が設けられている。空気室71に通路72がつながっている。空気室71内にスプリング73が設けられている。スプリング73は、スリーブバルブ68を中心線A1に沿った方向でホルダ22に近づける向きに付勢する。
【0030】
ハンドル15と本体11との接続箇所にトリガバルブ74が設けられている。トリガバルブ74は、ボディ75、弁体76、プランジャ77、スプリング78及び排気通路を有する。排気通路は図示されていない。通路79がボディ75に設けられ、通路79は通路72を介して空気室71につながっている。排気通路は、ボディ75に設けられ、排気通路は、本体11の外部につながっている。弁体76が作動すると、通路79は、蓄圧室19または排気通路の何れかに接続される。
【0031】
図3のように、本体11にトリガ80が作動可能に取り付けられ、プッシュレバ81が射出部12に移動可能に取り付けられている。マガジン16は、留具の一例であるねじ82を収容しており、ねじ82同士は、接続要素、例えば、プラスチックシートにより連結されている。
【0032】
射出部12は、シリンダケース11Aに固定されており、射出部12は、射出路119を有する。射出路119は、軸孔62及び本体11の外部につながっている。フィーダがマガジン16に設けられ、フィーダは、ねじ82を射出路119に送る。射出路119は、マガジン16から送られるねじ82を収容する。ドライバ14は、射出路119に送られたねじ82の頭部に接触可能である。
【0033】
次に、ねじ打ち機10を用いてねじ82を対象物W1に打ち込む作業を説明する。ユーザがエアホースをプラグ18に接続すると、圧縮空気が蓄圧室19に供給される。図3のように、プッシュレバ81が対象物W1から離れていると、ユーザがトリガ80に操作力を加えても、トリガ80は作動しない。トリガ80が作動していなければ、トリガバルブ74は、弁体76がスプリング78の力で付勢されて停止することにより、蓄圧室19と通路79とを接続している。また、プランジャ77はスプリング78の力で付勢されて停止し、弁体76は、通路79と蓄圧室19とを接続し、通路79と排気通路とを遮断している。
【0034】
図2のように、スリーブバルブ68は、空気室71の空気圧、及びスプリング73の付勢力で付勢されており、シール部材176がホルダ22に押し付けられ、通路69と給排気口34とを接続し、かつ、通路24と給排気口33とを遮断している。このため、筒部材32の内部の空気は、給排気口34、通路69及び排気通路20を通って本体11の外部に排出されている。
【0035】
スライダー35は出力要素29に接触して停止している。図示はされていないが、スライダー35の係合部と、出力要素29の係合部との係合力により、スライダー35が停止している。スライダー35が、中心線A1に沿った方向で出力要素29に接触して停止している状態は、第1作動部160の上死点として定義可能である。
【0036】
第1作動部160が上死点で停止していると、ストッパ57がバンパ61から離間している。このため、戻し空気室27は、通路66、空気室64及び軸孔62によって本体11の外部につながっている。つまり、戻し空気室27及び空気室64内の空気圧は、大気圧と同じである。さらに、第1ピストン51は、スライダー35に接触して停止している。第1ピストン51は、シール部材54と、シリンダ23の内周面との摩擦力、シール部材89と、第2ピストン55との摩擦力により停止している。第1作動部160が上死点で停止し、かつ、第1ピストン51がスライダー35に接触して停止している状態において、第1ピストン51の中心線A1方向に沿った位置を初期位置として定義可能である。
【0037】
さらに、シール部材54は、シリンダ23の内周面に接触し、かつ、圧力室60と通路30とを遮断している。このため、空気室37に圧縮空気は供給されず、エアモータ13の回転軸40は停止している。さらに、シール部材39は、シリンダ23の内周面から離間している。さらに、図3のように、逆止弁67は通路65を閉じている。
【0038】
次に、ユーザがプッシュレバ81を対象物W1に押し付け、かつ、トリガ80に操作力を加えると、トリガバルブ74は、プランジャ77がスプリング78の力に抗して作動する。すると、弁体76が蓄圧室19の空気圧で作動し、弁体76は、通路79と蓄圧室19とを遮断し、通路79と排気通路とを接続する。この排気通路は、図示されていない。すると、空気室71の空気圧が低下し、スリーブバルブ68は、通路24の空気圧で作動する。スリーブバルブ68が作動すると、シール部材176がホルダ22から離間して通路24と給排気口33とを接続し、かつ、通路69と給排気口34とを遮断する。このため、蓄圧室19の圧縮空気は、通路24から筒部材32の内部50に供給され、内部50の圧力が上昇する。
【0039】
内部50の圧力が第1ピストン51に加わると、作動力がフランジ56を介して第2ピストン55に伝達され、第1作動部160が第1の向きD1で作動する。ドライバ14の先端は、ねじ82の頭部の溝に進入し、かつ、ドライバ14がねじ82に押し付けられる。ねじ82は、第1の向きD1で移動し、図4のように対象物W1に打込まれる。内部50の空気の一部は、通路55A,55Bを通り空気室59に供給される。
【0040】
さらに、第1ピストン51が第1の向きD1で作動している過程で、シール部材54が通路30とバンパ61との間へ移動すると、シリンダ23の圧力室60と通路30とが接続される。圧力室60と通路30とが接続すると、圧力室60の圧縮空気は、通路38及び空気室37を通ってエアモータ13に供給される。内部50と圧力室60がつながっているため、内部50の圧縮空気の一部が圧力室60に供給される。
【0041】
すると、エアモータ13の回転軸40が回転し、回転軸40の回転力は、減速機45を介して筒部材32に伝達される。このため、第2ピストン55及びドライバ14が回転し、ドライバ14からねじ82に回転力が加えられる。なお、エアモータ13に供給された圧縮空気は、通路105及び排気通路20を通って本体11の外部に排出される。
【0042】
また、ねじ82が対象物W1に接触すると、第1作動部160は、第1の向きD1で作動する速度が低下する。しかし、第1ピストン51は、ねじ82に第1の向きD1の力を加えていない。このため、ねじ82が対象物W1に接触した時点以後も、第1ピストン51が第1の向きD1で作動する速度は低下しない。このため、第1ピストン51は、スライダー35から離間し、かつ、第1ピストン51はバンパ61に衝突する。第1ピストン51がバンパ61に衝突すると、通路66と空気室64とが遮断される。
【0043】
また、第1ピストン51がバンパ61に衝突する前に、シール部材39がシリンダ23の内周面に接触し、圧力室60と通路30とが遮断される。また、通路30と通路52とがつながる。すると、圧力室60の空気の一部は、通路55A,55B、及び通路52,30を通ってエアモータ13に供給される。また、シール部材39が、通路30とバンパ61との間へ移動すると、圧力室60と通路30とが接続される。
【0044】
このようにして、ドライバ14が回転し、かつ、第1の向きD1で作動することで、ねじ82を対象物W1に食い込ませ、かつ、ねじ82を締め付ける。さらに、シール部材39が、通路30とバンパ61との間へ移動すると、通路55A,55Bから通路52へ供給された圧縮空気が、シリンダ23の内面と、第1ピストン51の外面との空間E1に供給される。そして、図5のように、シール部材54が通路65とバンパ61との間へ移動すると、空間E1の空気圧で逆止弁67が開かれ、圧縮空気が通路65を介して戻し空気室27供給される。戻し空気室27の空気圧は、蓄圧室19の空気圧と略同圧になる。
【0045】
ドライバ14がねじ82の締め付けを完了した後、スライダー35は、図6のように段部31に接触し、第1作動部160が停止する。また、ストッパ57がバンパ61に衝突し、バンパ61は衝撃の一部を吸収する。スライダー35が段部31に接触すると、内部50と通路30とが遮断される。このため、圧縮空気は空気室37に供給されず、エアモータ13が停止する。ストッパ57がバンパ61に接触した状態で第1作動部160が停止している位置は、第1作動部160の下死点として定義可能である。また、ストッパ57がバンパ61に接触すると、空気室64と軸孔62とが遮断される。
【0046】
ねじ82の締め付けが完了した後に、ユーザがトリガ80に対する操作力を解除すると、トリガバルブ74は、通路79と蓄圧室19とを接続し、かつ、通路79と、図示されていない排気通路とを遮断する。すると、スリーブバルブ68は、空気室71の空気圧及びスプリング73の付勢力で作動し、シール部材176がホルダ22に押し付けられ、シール部材176は、通路24と給排気口33とを遮断し、かつ、給排気口34と通路69とを接続する。このため、圧力室60及び内部50の圧縮空気は、給排気口34及び排気通路20を通って本体11の外部に排出され、圧力室60及び内部50の空気圧が低下する。
【0047】
戻し空気室27内の圧縮空気は、通路66を介して第1ピストン51とバンパ61との隙間に進入している。このため、第1ピストン51は、戻し空気室27内の空気圧で図7のように第2の向きD2で作動し、第1ピストン51がバンパ61から離間する。すると、戻し空気室27内の潤滑油を含んだ圧縮空気が空気室64に供給され、第1作動部160が、空気室64の圧力で下死点から第2の向きD2で作動する。また、ストッパ57がバンパ61から離間すると、空気室64は軸孔62によって本体11の外部につながる。
【0048】
そして、スライダー35が出力要素29の段部に接触すると、第1作動部160は上死点で停止する。第1ピストン51は、空気室64の空気圧で更に上昇し、シール部材39,54は、シリンダ23の内周面に接触した状態で、中心線A1に沿った方向に移動する。第1ピストン51がスライダー35に接触する前に、シール部材39はシリンダ23の内周面から離間する。
【0049】
第1ピストン51がスライダー35に接触すると、第1ピストン51は停止する。第1ピストン51が停止すると、シール部材54は、シリンダ23の内面に接触した状態で、通路30とスライダー35との間で停止する。第1作動部160が上死点で停止し、かつ、第1ピストン51がスライダー35に接触して停止した後、戻し空気室27及び空気室64の圧縮空気は、軸孔62から本体11の外部に排出され大気圧と同じになる。
【0050】
本実施形態のシール部材39は、圧力室60と通路30とを接続及び遮断する機能と、圧力室60と空間E1とを遮断する機能と、を有する。また、シール部材54は、空気室64と通路30とを接続及び遮断する機能と、空間E1と通路65とを接続及び遮断する機能と、を有する。そして、第1ピストン51が第1の向きD1で作動する過程、及び第1ピストン51が第2の向きD2で作動する過程のそれぞれにおいて、シリンダ23の内周面に接触した状態で、中心線A1に沿った方向に移動する。つまり、シール部材39,54と、シリンダ23の内周面とが摺動する。更にシール部材58と,第2シリンダの内周面とが摺動する。
【0051】
シール部材39,54とシリンダ23の内周面との接触箇所、シール部材58と第2シリンダ51Aの内周面との接触箇所に、それぞれ潤滑油を供給する潤滑装置の一例を説明する。戻し空気室27に潤滑油保持部材90が設けられている。潤滑油保持部材90は、シリンダ23の外周面により付けられている。シリンダ23の外周面にリブ23A,23Bが設けられている。リブ23A,23Bは、中心線A1に沿った方向で異なる位置に配置されている。リブ23A,23Bは、シリンダ23の外周面にそれぞれ環状に設けられている。リブ23A,23Bは、中心線A1に沿った方向で、フランジ26と通路65との間に設けられている。
【0052】
潤滑油保持部材90は、リブ23Aとリブ23Bとの間に取り付けられている。潤滑油保持部材90は、リブ23A,23Bにより、中心線A1に沿った方向に移動しないように支持されている。潤滑油保持部材90は、通気性を有し、かつ、潤滑油を保持する機能を有する。潤滑油保持部材90は、一例として多孔質材、具体的にはスポンジ、フェルトで構成されている。スポンジは、ゴム製スポンジ、樹脂製スポンジの何れでもよい。フェルトは、動物の毛製、化学繊維製のものを用いることが可能である。潤滑油は、常温で液体であり、合成油、鉱物油、植物油の何れでもよい。潤滑油は、グリースよりも粘度が低く、かつ、揮発性が高いものを用いる。
【0053】
シリンダケース11Aは、図7に示す給油口11Bを有し、給油口11Bは、戻し空気室27につながっている。給油口11Bを塞ぐプラグ91が設けられている。給油口11Bの内周面に雌ねじが形成され、プラグ91の軸部に雄ねじが形成されている。ユーザがプラグ91を回転させ、プラグ91をシリンダケース11Aに対して取り付けること、及びプラグ91をシリンダケース11Aから取り外すこと、が可能である。
【0054】
逆止弁67が通路65を開き、圧縮空気が空間E1から戻し空気室27に供給されて、戻し空気室27の空気圧が上昇すると、潤滑油保持部材90が加圧される。潤滑油保持部材90は、潤滑油を空気中へ放出する。潤滑油は、ミスト状態で空気中に飛散する。そして、逆止弁67が通路65を閉じ、第1作動部160が下死点から第2の向きD2で作動すると、潤滑油を含む圧縮空気は、戻し空気室27から通路66を通ってシリンダ23内へ供給される。
【0055】
この時、通路66を通って供給される圧縮空気は、乱流となってシリンダ23内、及び第2シリンダ51A内に供給される。このため、圧縮空気は、シリンダ23の内面及び第2シリンダ51Aの内面に、まんべんなく衝突する。したがって、潤滑油は、シリンダ23の内面及び第2シリンダ51Aの内面に付着する。
【0056】
特に、第1ピストン51が初期位置まで戻ると、シール部材54は通路30と段部31との間に位置する。このため、図1に示されたシリンダ23のうち、中心線A1に沿った方向で通路66とシール部材54との間に相当する領域R1において、シリンダ23の内周面に潤滑油が付着する。なお、領域R1は、図7にも示されている。また、図7に示された第1ピストン51において、第2シリンダ51Aの下端部と通路52との間に相当する領域R2において、第2シリンダ51Aの内周面に潤滑油が付着する。
【0057】
したがって、第1ピストン51が作動してシール部材39,54がシリンダ23の内周面に対して摺動する場合に、シール部材39,54の摩耗、摺動不良、焼き付き等を抑制できる。また、第2ピストン55が中心線A1に沿った方向に作動し、シール部材58が第2シリンダ51Aの内面に沿って摺動する場合に、シール部材58の摩耗、摺動不良、焼き付き等を抑制できる。
【0058】
さらに、第1ピストン51が作動して戻し空気室27の空気圧が上昇すると、潤滑油保持部材90が加圧されて潤滑油が空気中へ放出される。このため、ユーザは、プラグ18から本体11内に潤滑油を注入する作業を行わずに済む。したがって、ユーザによるねじ打ち機10の取り扱いが容易になり、メンテナンス性が向上する。
【0059】
また、第1作動部160及び第1ピストン51が共に第1の向きD1で作動する過程で、シール部材39,54がシリンダ23の内周面に対して摺動する。つまり、シール部材39,54とシリンダ23の内周面との接触箇所の摩擦力は、第1作動部160が第1の向きD1で作動することに対する抵抗力となる。本実施形態のねじ打ち機10は、第1ピストン51が作動する毎に、戻し空気室27の圧力が上昇して潤滑油保持部材90が加圧され、潤滑油保持部材90が含浸している潤滑油が空気中へ放出され、かつ、シリンダ23の内面及び第2シリンダ51Aの内面に付着する。このため、シール部材39,54とシリンダ23の内周面との接触箇所の摩擦力を、さらに、シール部材58と第2シリンダ51Aの内周面との接触箇所の摩擦力を長期間に亘って低減することが可能である。したがって、第1作動部160が第1の向きD1で作動する作動力が低下することを抑制でき、ねじ打ち機10がねじ82を対象物W1へ打ち込む性能を確保できる。
【0060】
さらに、ユーザは、プラグ91をシリンダケース11Aから取り外し、給油口11Bを開放させることができる。ユーザは、本体11の外部から、給油口11Bから潤滑油保持部材90へ潤滑油を補給できる。したがって、ユーザが行うメンテナンス性を向上できる。
【0061】
さらに、図3及び図6に示すように、捕捉部材95が、射出部12に設けられていてもよい。捕捉部材95は、例えば、射出路119に設けられている。捕捉部材95は環状であり、ドライバ14の作動を妨げない箇所に配置されている。捕捉部材95は、通気性を有し、かつ、空気中に含まれている潤滑油を捕捉する。そして、空気室64の空気が軸孔62を通って本体11の外部に排出される過程で、捕捉部材95は、空気に含まれている潤滑油を補足する。したがって、潤滑油を含む空気が本体11の外部に漏れることを防止できる。
【0062】
戻し空気室27における潤滑油保持部材の他の配置例が、図8に示されている。中心線A1に沿った方向において、通路65及び逆止弁67は、潤滑油保持部材90の配置領域内に設けられている。図8に示された他の構成は、図4に示された他の構成と同じである。
【0063】
空間E1の空気圧が上昇し、かつ、逆止弁67が開くと、空間E1の空気は、通路65及び潤滑油保持部材90を通過して戻し空気室27へ供給される。潤滑油保持部材90が空気圧を受け、潤滑油保持部材90がシリンダ23の径方向で外側に向けて加圧される。このため、潤滑油保持部材90に含浸されているオイルは、ミスト状態になって戻し空気室27へ飛散される。また、潤滑油保持部材90が空気圧を受け、潤滑油保持部材90がシリンダ23の径方向で外側に向けて加圧される。
【0064】
さらに、潤滑油保持部材90がシリンダ23の径方向で外側に向けて加圧されると、潤滑油保持部材90の外面が、シリンダケース11Aの内面に接触する。したがって、潤滑油保持部材90が空気圧を受けて変形する量は、所定量以下である。
【0065】
なお、ねじ打ち機10のシリンダ23の内周面に、液体の潤滑油とは異なるグリースが予め付着されていてもよい。グリースは、常温で半固体である。
【0066】
(実施形態2)
空気工具の実施形態2である釘打ち機が、図9図10図11及び図12に示されている。釘打ち機210は、本体211を有し、本体211は、シリンダケース212、ハンドル213、ヘッドカバー214及び射出部215を有する。シリンダケース212は、筒形状であり、ハンドル213は、シリンダケース212から突出されている。ヘッドカバー214は、シリンダケース212の開口部を閉じている。射出部215は、シリンダケース212に固定されている。射出部215は、シリンダケース212において、ヘッドカバー214が取り付けられた箇所の反対に取り付けられている。
【0067】
蓄圧室217は、ハンドル213内からシリンダケース212内に亘って設けられている。プラグ218はハンドル213に取り付けられており、エアホースをプラグ218に着脱できる。エアホースは空気圧縮機に接続され、圧縮空気がエアホースを介して蓄圧室217に供給される。トリガ219が、本体211に対して作動可能に設けられている。
【0068】
トリガバルブ221がハンドル213に設けられている。トリガバルブ221は、プランジャ222、弁体260、弾性部材223及び排気通路261を有し、弾性部材223はプランジャ222を付勢する。排気通路261は、本体211の外部につながっている。プッシュレバー224が射出部215に取り付けられている。プッシュレバー224は、射出部215に対して作動可能である。トリガバルブ221は、プッシュレバー224が作動され、かつ、トリガ219が作動されると、作動する。蓄圧室217につながる通路262が設けられ、通路263が設けられている。トリガバルブ221の弁体260が作動すると、通路263は、通路262または排気通路261の何れかに接続される。
【0069】
シリンダケース212内及びヘッドカバー214内に亘ってシリンダ225が設けられている。フランジ226がシリンダ225の外周面に設けられている。シール部材227がフランジ226の外周に取り付けられている。バルブシート228が、シリンダ225の中心線B1に沿った方向における第2端部に取り付けられている。
【0070】
筒形状のメインバルブ230が、ヘッドカバー214内に設けられている。メインバルブ230は、中心線B1に沿った方向に作動可能である。弾性部材231がヘッドカバー214内に設けられ、弾性部材231は金属製の圧縮バネである。弾性部材231は、メインバルブ230を中心線B1に沿った方向に付勢し、メインバルブ230は弾性部材231の力でバルブシート228に押し付けられる。メインバルブ230は、蓄圧室217の空気圧でバルブシート228から離間する向きに付勢される。
【0071】
メインバルブ室232が、ヘッドカバー214とメインバルブ230との間に設けられている。メインバルブ室232は、通路263につながっている。メインバルブ230は、メインバルブ室232の空気圧により、バルブシート228に向けて付勢される。ストッパ233がヘッドカバー214内に設けられている。ポート234Aが、メインバルブ230とバルブシート228の間に形成される。
【0072】
ピストン235は、シリンダ225内で中心線B1に沿った方向に作動可能である。ピストン235及びドライバ236が一体化された打撃部270を構成する。ドライバ236は棒形状である。打撃部270は、シリンダ225内で中心線B1に沿った方向に作動可能である。シール部材237が、ピストン235の外周に取り付けられている。シール部材237を構成する合成ゴムは、例えば、ニトリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴムである。
【0073】
ピストン上室238が、ストッパ233とピストン235との間に設けられている。メインバルブ230とバルブシート228とにより、ポート230Aが形成される。ポート230Aは、蓄圧室217とピストン上室238とをつなぐ通路である。シール部材237はシリンダ225の内周面に接触して、ピストン上室238を気密にシールする。
【0074】
メインバルブ230が移動するとポート234Aを開閉する。ポート234Aが開くと、ピストン上室238と排気室239とが接続され、ピストン上室238は、本体211の外部に接続される。ポート234Aが閉じると、ピストン上室238は、本体211の外部から遮断される。
【0075】
バンパ240は、シリンダ225内から射出部215内に亘って配置されている。バンパ240は合成ゴムを環状に成形したものであり、バンパ240は軸孔241を有する。ドライバ236は軸孔241内で中心線B1に沿った方向に作動可能である。ピストン下室242が、シリンダ225内でピストン235とバンパ240との間に形成されている。シリンダ225であって、フランジ226とバンパ240との間に、通路243が設けられている。通路243はシリンダ225を径方向に貫通している。シリンダケース212内であって、フランジ226と射出部215との間に、戻し空気室244が設けられている。通路243はピストン下室242と戻し空気室244とをつなぐ。
【0076】
逆止弁245がシリンダ225に設けられている。逆止弁245は合成ゴム製のリングである。逆止弁245は、ピストン下室242の空気圧で弾性変形して通路243を開く。逆止弁245は、シリンダ225の外周面に密着して通路243を閉じる。シリンダ225であって、通路243と射出部215との間に通路246が設けられている。通路246はシリンダ225を径方向に貫通し、かつ、ピストン下室242と戻し空気室244とを、常時接続する。
【0077】
潤滑油保持部材290が、戻し空気室244内に設けられている。潤滑油保持部材290は、シリンダ225の外周面に取り付けられている。潤滑油保持部材290は、中心線B1に沿った方向において、通路243と通路246との間に配置されている。潤滑油保持部材290は環状であり、オイルが、潤滑油保持部材290に含浸されている。潤滑油保持部材290及びオイルは、実施形態1で説明した潤滑油保持部材90及びオイルと同様である。
【0078】
射出部215は、射出路248を有する。ドライバ236は射出路248内で中心線B1に沿った方向に作動可能である。マガジン216は、留具としての釘252を複数収容する。複数の釘252同士は、1列に並べられ、かつ、接続要素を用いて互いに接続されている。マガジン216は供給機構を有し、供給機構はマガジン216内の釘252を、1本ずつ射出路248へ供給する。
【0079】
次に、釘打ち機210の使用例を説明する。圧縮空気は蓄圧室217に供給され、蓄圧室217の空気圧は大気圧よりも高い。トリガ219に操作力が加えられておらず、かつ、プッシュレバー224が対象物W1から離れていると、トリガバルブ221の弁体260は、通路263と通路262とを接続し、通路263と排気通路261とを遮断している。このため、蓄圧室217の空気圧がメインバルブ室232に伝達され、メインバルブ230は、メインバルブ室232の空気圧に応じた力及び弾性部材231の力により、バルブシート228に押し付けられている。つまり、ポート230Aが閉じられ、ピストン上室238は、排気室239を介して本体211の外部につながっている。
【0080】
したがって、蓄圧室217の圧縮空気は、ピストン上室238に供給されず、ピストン上室238の空気圧は大気圧である。ピストン235は、図10のようにストッパ233に接触しており、打撃部270は、シール部材237とシリンダ255との係合力により、上死点で停止している。また、ピストン235がバンパ240から離間しており、戻し空気室244は、図11のように、ピストン下室242、軸孔241及び射出路248によって本体211の外部につながっている。
【0081】
そして、トリガ219に操作力が加えられ、かつ、プッシュレバー224が対象物W1に押し付けられると、トリガバルブ221が作動する。具体的に説明すると、通路263と排気通路261とが接続され、通路263と通路262とが遮断される。つまり、メインバルブ室232は、本体211の外部につながり、メインバルブ室232は大気圧になる。すると、メインバルブ230は、弾性部材231の力と、蓄圧室217の空気圧に応じた力との差により、バルブシート228から離間する。このため、ポート230Aが開き、蓄圧室217とピストン上室238とが接続され、ピストン上室238と本体211の外部とが遮断される。
【0082】
したがって、蓄圧室217の圧縮空気がピストン上室238に供給され、打撃部270が下降する。ドライバ236は釘252に打撃力を加え、釘252が対象物W1に打ち込まれる。打撃部270が第1の向きD3で作動、つまり、下降し、シール部材237が、中心線B1に沿った方向でストッパ233と通路243との間に位置していると、逆止弁245は通路243を閉じている。シール部材237が、通路243とバンパ240との間に移動すると、逆止弁245は、ピストン上室238の空気圧で開き、ピストン上室238の圧縮空気の一部は、通路243を通り、戻し空気室244に進入する。このようにして、戻し空気室244の空気圧が上昇する。
【0083】
そして、図12のように、釘252が対象物W1に完全に打ち込まれ、かつ、ピストン235がバンパ240に衝突し、打撃部270が下死点で停止する。すると、逆止弁245は、通路243を閉じ、かつ、ピストン235は、ピストン下室242と軸孔241とを遮断する。
【0084】
さらに、ユーザが、トリガ219に対する操作力を解除し、かつ、プッシュレバー224を対象物W1から離すと、トリガバルブ221が作動し、通路263と蓄圧室217とが接続され、かつ、通路263と排気通路261とが遮断される。このため、メインバルブ室232の空気圧が上昇し、メインバルブ230がバルブシート228に押し付けられ、ピストン上室238は排気室239によって本体211の外部につながる。また、ポート230Aが閉じ、蓄圧室217とピストン上室238とが遮断され、ピストン上室238の空気圧が低下する。
【0085】
すると、打撃部270は、ピストン下室242の空気圧で第2の向きD4で作動、つまり上昇し、ピストン下室242の圧縮空気は、軸孔241及び射出路248を経由して、本体211の外部に排出される。そして、ピストン235がストッパ233に衝突すると、打撃部270は、シール部材237とシリンダ225との係合力により上死点で停止する。
【0086】
上記のように、打撃部270が作動すると、シール部材237は、シリンダ225の内面に接触した状態で、中心線B1に沿った方向に移動する。シール部材237とシリンダ225との接触箇所を潤滑する作用を説明する。
【0087】
逆止弁245が通路243を開き、圧縮空気がピストン下室242から戻し空気室244に供給されて、戻し空気室244の空気圧が上昇すると、潤滑油保持部材290が加圧される。潤滑油保持部材290は、潤滑油を空気中へ放出する。潤滑油は、ミスト状態で空気中に飛散する。そして、逆止弁245が通路243を閉じ、打撃部270が下死点から上昇すると、潤滑油を含む圧縮空気は、戻し空気室244から通路246を通ってシリンダ225内へ供給される。ミスト状態の潤滑油は、シリンダ225の内周面に付着する。打撃部270が、図9のように上死点で停止していると、シリンダ225のうち、中心線B1に沿った方向で通路246と、シール部材237との間に相当する領域R3において、シリンダ225の内周面に潤滑油が付着する。したがって、打撃部270が作動してシール部材237がシリンダ225の内周面に対して摺動する場合に、シール部材237の摩耗、摺動不良、焼き付き等を抑制できる。
【0088】
さらに、打撃部270が作動して戻し空気室244の空気圧が上昇すると、潤滑油保持部材290が加圧されて潤滑油が空気中へ放出される。このため、ユーザは、プラグ218から本体211内に潤滑油を注入する作業を行わずに済む。したがって、ユーザによる釘打ち機210の取り扱いが容易になり、メンテナンス性が向上する。
【0089】
また、打撃部270が下降する過程で、シール部材237がシリンダ225の内周面に対して摺動する。つまり、シール部材237とシリンダ225の内周面との接触箇所の摩擦力は、打撃部270が下降することに対する抵抗力となる。本実施形態の釘打ち機210は、打撃部270が作動する毎に、戻し空気室244の圧力が上昇して潤滑油保持部材290が加圧され、潤滑油保持部材290が含浸している潤滑油が空気中へ放出され、かつ、シリンダ225の内周面に付着する。このため、シール部材237とシリンダ225の内周面との接触箇所の摩擦力を、長期間に亘って低減することが可能である。したがって、打撃部270が下降する作動力が低下することを抑制でき、釘打ち機210が釘を対象物W1へ打ち込む性能を確保できる。
【0090】
戻し空気室244における潤滑油保持部材の他の配置例が、図13に示されている。中心線B1に沿った方向において、通路243及び逆止弁245は、潤滑油保持部材290の配置領域内に設けられている。逆止弁245は、シリンダ225の径方向で潤滑油保持部材290の内側に配置されている。なお、潤滑油保持部材290,291のうち、何れか一方のみを設けてもよい。
【0091】
さらに、潤滑油保持部材291が、戻し空気室244に配置されている。潤滑油保持部材291は、シリンダ225の外周に取り付けられている。潤滑油保持部材291の材質は、潤滑油保持部材290の材質と同じである。潤滑油保持部材291は、中心線B1に沿った方向において、潤滑油保持部材290と射出部215との間に配置されている。中心線B1に沿った方向において、通路246は、潤滑油保持部材291の配置領域内に設けられている。潤滑油保持部材291は、通路246の外側を覆うように配置されている。図13に示された他の構成は、図12に示された他の構成と同じである。
【0092】
打撃部270が下降し、かつ、ピストン上室238の空気圧で逆止弁245が開かれると、ピストン上室238の圧縮空気は、通路243及び潤滑油保持部材290を通過して戻し空気室244へ供給される。潤滑油保持部材290が空気圧を受け、潤滑油保持部材290がシリンダ225の径方向で外側に向けて加圧される。また、潤滑油保持部材291が空気圧を受けて加圧される。このため、潤滑油保持部材290,291に含浸されているオイルは、ミスト状態になって戻し空気室244へ放散される。
【0093】
さらに、潤滑油保持部材290が空気圧を受け、潤滑油保持部材290がシリンダ225の径方向で外側に向けて加圧される。すると、潤滑油保持部材290の外面は、シリンダケース212の内面に接触する。したがって、潤滑油保持部材290が空気圧を受けて変形する量は、所定量以下である。
【0094】
打撃部270が図13のように下死点に位置している状態において、ピストン上室238の空気圧が低下すると、打撃部270は、ピストン下室242の空気圧で上昇する。このため、戻し空気室244内の圧縮空気は、潤滑油保持部材291及び通路246を通ってピストン下室242に供給される。圧縮空気が潤滑油保持部材291を通過する過程で、潤滑油保持部材291に含浸されているオイルが、圧縮空気中へ放散される。このように、図13に示された例においても、圧縮空気に含まれている潤滑油がシリンダ225の内面に付着され、図9図10図11及び図12の例と同様の効果を得ることが可能である。なお、図13において、潤滑油保持部材291は、設けられていなくてもよい。
【0095】
シリンダケース212の一部を変更した例が、図14に示されている。シリンダケース212は、給油口212Aを有し、給油口212Aは、戻し空気室244につながっている。給油口212Aを塞ぐプラグ292が設けられている。給油口212Aの内周面に雌ねじが形成され、プラグ292の軸部に雄ねじが形成されている。ユーザがプラグ292を回転させ、プラグ292をシリンダケース212に取り付けること、及びプラグ292をシリンダケース212から取り外すこと、が可能である。
【0096】
さらに、ユーザは、プラグ292をシリンダケース212から取り外し、給油口212Aを開放させることができる。ユーザは、シリンダケース212の外部から、給油口212Aから潤滑油保持部材290へ潤滑油を補給できる。したがって、ユーザが行うメンテナンス性を向上できる。なお、図13に示すシリンダ255が、給油口212Aを有し、プラグ292を給油口212Aに対して着脱可能であってもよい。
【0097】
さらに、図3に示す捕捉部材95が、図11に示す射出路248に設けられていてもよい。この場合、ピストン下室242から射出路248に排出される空気に含まれるオイルは、捕捉部材により捕捉される。したがって、オイルを含む空気が、図9に示す本体211の外部に排出されることを抑制できる。
【0098】
なお、釘打ち機210のシリンダ225の内周面に、液体の潤滑油とは異なるグリースが予め付着されていてもよい。グリースは、常温で半固体である。
【0099】
実施形態1において説明した事項の技術的意味の一例は、次の通りである。ねじ打ち機10は、空気工具の一例である。第1ピストン51、第2ピストン55及びドライバ14は、可動部の一例である。第1の向きD1は、第1の向きの一例であり、第2の向きD2は、第2の向きの一例である。シリンダ23は、シリンダの一例である。シリンダケース11Aは、ハウジングの一例である。空気室64は、空気室の一例である。戻し空気室27は、戻し室の一例である。圧力室60及び内部50は、第3気体室の一例である。潤滑油保持部材90は、潤滑油保持部材の一例である。シール部材39,54は、シール部材の一例である。通路65は、第1通路の一例であり、通路66は第2通路の一例である。給油口11Bは、供給口の一例である。捕捉部材95は、捕捉部材の一例である。エアモータ13は、モータの一例である。軸孔62は、排気路の一例である。捕捉部材95は、吸着材の一例である。中心線A1は、仮想線の一例である。
【0100】
実施形態2において説明した事項の技術的意味の一例は、次の通りである。釘打ち機210は、空気工具の一例である。打撃部270は、可動部の一例である。第1の向きD3は、第1の向きの一例である。第2の向きD4は、第2の向きの一例である。シリンダ225は、シリンダの一例である。シリンダケース212は、ハウジングの一例である。ピストン下室242は、空気室の一例である。戻し空気室244は、戻し室の一例である。ピストン上室238は、第3気体室の一例である。潤滑油保持部材290,291は、潤滑油保持部材の一例である。シール部材237は、シール部材の一例である。通路243は、第1通路の一例であり、通路246は、第2通路の一例である。給油口212Aは、供給口の一例である。軸孔241は、排気路の一例である。中心線B1は、仮想線の一例である。
【0101】
空気工具は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、可動部は、単数のピストン、複数のピストン、軸部材、筒部材等を含む。ハウジングは、内部にシリンダを収容する中空の要素であり、ハウジングは、ケーシング、ボディ等を含む。可動部の上死点は、第1位置と定義可能であり、可動部の下死点は、第2位置と定義可能である。
【0102】
図7に示された潤滑油保持部材90は、戻し空気室27内であれば、シリンダケース11Aの内面に取り付けられていてもよい。図11に示された潤滑油保持部材290,291は、戻し空気室244内であれば、シリンダケース212の内面に取り付けられていてもよい。
【0103】
シール部材は、合成ゴム製または合成樹脂製の何れでもよい。合成ゴム製のシール部材は、Oリング、Xリング、リップパッキンを含む。シール部材は、合成ゴム製の第1シール部材と、合成樹脂製の第2シール部材とを組み合わせたものでもよい。合成樹脂は、硬質樹脂、例えば、ポリアミド樹脂、四フッ化エチレン樹脂を用いることが可能である。第1通路及び第2通路は、気体が通過可能であればよく、それぞれ通路、穴、隙間、空間、ポートを含む。可動部が留具に加える力は、押し付け力、回転力及び打撃力を含む。留具は、ねじ、釘、タッカ、鋲を含む。空気工具は、ねじ打ち機、釘打ち機、ステープラ、鋲打ち機等の打込機を含む。
【符号の説明】
【0104】
10…ねじ打ち機、11A…シリンダケース、11B,212A…給油口、13…エアモータ、14…ドライバ、23,225…シリンダ、27…戻し空気室、39,54,237…シール部材、50…内部、51…第1ピストン、60…圧力室、61,240…バンパ、62,241…軸孔、64…空気室、65,66,243,246…通路、90,290,291…潤滑油保持部材、95…捕捉部材、160…第1作動部、210…釘打ち機、238…ピストン上室、242…ピストン下室、244…戻し空気室、270…打撃部、D1,D3…第1の向き、D2,D4…第2の向き
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14