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特許7294055ファイルレコメンドシステム、ファイルレコメンドプログラム、ファイルレコメンド方法、及び、ファイルレコメンド装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-12
(45)【発行日】2023-06-20
(54)【発明の名称】ファイルレコメンドシステム、ファイルレコメンドプログラム、ファイルレコメンド方法、及び、ファイルレコメンド装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/14 20190101AFI20230613BHJP
   G06F 16/338 20190101ALI20230613BHJP
【FI】
G06F16/14
G06F16/338
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019191788
(22)【出願日】2019-10-21
(65)【公開番号】P2021068082
(43)【公開日】2021-04-30
【審査請求日】2022-07-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092978
【弁理士】
【氏名又は名称】真田 有
(74)【代理人】
【識別番号】100189201
【弁理士】
【氏名又は名称】横田 功
(72)【発明者】
【氏名】冨田 綱樹
(72)【発明者】
【氏名】若村 英明
【審査官】原 秀人
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-018530(JP,A)
【文献】特開2004-110664(JP,A)
【文献】特開2010-211688(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0258949(US,A1)
【文献】特開2009-129017(JP,A)
【文献】特開2013-143039(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の情報処理端末とサーバとを有するファイルレコメンドシステムにおいて、
前記情報処理端末の各々は、
自装置で実行された操作に関する操作ログを前記サーバへ送信する取得部と、
前記サーバからデータを受信するレコメンド部と、を有し、
前記サーバは、
前記複数の情報処理端末の各々から収集された、少なくともファイルのファイル名と当該ファイルの保存場所とを含む操作ログを格納する記憶領域と、
前記複数の情報処理端末のうちの第1の情報処理端末で処理対象となっている第1のファイルのファイル名、又は、前記第1のファイルに入力された文字列に基づいて、前記操作ログを検索対象として前記第1のファイルに関連する1以上のファイルの検索を実行する検索部と、
前記1以上のファイルの検索に成功した場合、前記保存場所に基づいて前記第1のファイルに対して操作したユーザのユーザ情報を用いたアクセスが可能な第2のファイルを、前記1以上のファイルの中から特定する特定部と、
特定した前記第2のファイルに関する情報を前記第1の情報処理端末に出力する出力部と、を有する、
ことを特徴とするファイルレコメンドシステム。
【請求項2】
情報処理端末で処理対象となっている第1のファイルのファイル名、又は、前記第1のファイルに入力された文字列に基づいて、他の情報処理端末から収集された、少なくともファイルのファイル名と当該ファイルの保存場所とを含む操作ログを検索対象として前記第1のファイルに関連する1以上のファイルの検索を実行し、
前記1以上のファイルの検索に成功した場合、前記保存場所に基づいて前記第1のファイルに対して操作したユーザのユーザ情報を用いたアクセスが可能な第2のファイルを、前記1以上のファイルの中から特定し、
特定した前記第2のファイルに関する情報を前記情報処理端末に出力する、
処理をコンピュータに実行させる、ファイルレコメンドプログラム。
【請求項3】
前記検索を実行する処理は、前記第1のファイルの保存操作が行なわれたことに応じて実行される、
請求項2に記載のファイルレコメンドプログラム。
【請求項4】
前記出力する処理は、特定した前記第2のファイルのフルパス、又は、前記第2のファイルの最終更新者の情報を、前記情報処理端末に出力する、
請求項2又は請求項3に記載のファイルレコメンドプログラム。
【請求項5】
前記特定する処理は、前記ユーザ情報を用いた前記保存場所へのアクセスを前記ユーザからの操作なしに自動で実行する、
請求項2~4のいずれか1項に記載のファイルレコメンドプログラム。
【請求項6】
前記情報処理端末からの検索文字列を含む条件変更要求の受信に応じて、前記検索文字列に基づいて、前記操作ログを検索対象として前記検索文字列に関連する1以上のファイルの検索を実行し、
前記検索文字列に関連する1以上のファイルの検索に成功した場合、前記保存場所に基づいて前記ユーザ情報を用いたアクセスが可能な第3のファイルを、前記検索文字列に関連する1以上のファイルの中から特定し、
特定した前記第3のファイルに関する情報を、前記条件変更要求に対する応答として前記情報処理端末に出力する、
処理を前記コンピュータに実行させる、請求項2~5のいずれか1項に記載のファイルレコメンドプログラム。
【請求項7】
前記第1のファイルのファイル名、又は、前記第1のファイルに入力された文字列に基づいて、過去に出力した第2のファイルに関する情報を記憶する出力履歴を検索対象として前記第1のファイルに関連する1以上のファイルに関する情報の検索を実行し、
前記出力履歴を検索対象とした前記1以上のファイルに関する情報の検索に失敗した場合に、前記操作ログを検索対象とした前記第1のファイルに関連する1以上のファイルの前記検索を実行する、
処理を前記コンピュータに実行させる、請求項2~6のいずれか1項に記載のファイルレコメンドプログラム。
【請求項8】
情報処理端末で処理対象となっている第1のファイルのファイル名、又は、前記第1のファイルに入力された文字列に基づいて、他の情報処理端末から収集された、少なくともファイルのファイル名と当該ファイルの保存場所とを含む操作ログを検索対象として前記第1のファイルに関連する1以上のファイルの検索を実行し、
前記1以上のファイルの検索に成功した場合、前記保存場所に基づいて前記第1のファイルに対して操作したユーザのユーザ情報を用いたアクセスが可能な第2のファイルを、前記1以上のファイルの中から特定し、
特定した前記第2のファイルに関する情報を前記情報処理端末に出力する、
処理をコンピュータが実行する、ファイルレコメンド方法。
【請求項9】
複数の情報処理端末の各々から収集された、少なくともファイルのファイル名と当該ファイルの保存場所とを含む操作ログを格納する記憶領域と、
前記複数の情報処理端末のうちの第1の情報処理端末で処理対象となっている第1のファイルのファイル名、又は、前記第1のファイルに入力された文字列に基づいて、前記操作ログを検索対象として前記第1のファイルに関連する1以上のファイルの検索を実行する検索部と、
前記1以上のファイルの検索に成功した場合、前記保存場所に基づいて前記第1のファイルに対して操作したユーザのユーザ情報を用いたアクセスが可能な第2のファイルを、前記1以上のファイルの中から特定する特定部と、
特定した前記第2のファイルに関する情報を前記第1の情報処理端末に出力する出力部と、を備える、
ファイルレコメンド装置。
【請求項10】
前記ファイルレコメンド装置はさらに、
操作ログの解析処理に係る指示を受け付ける受付部と、
前記指示の受け付けに応じて、前記記憶領域から操作ログを読み出し、前記指示に応じた解析処理を実行する処理部と、
前記解析処理の結果を前記指示の送り元である端末に送信する送信部と、
を有することを特徴とする、請求項9に記載のファイルレコメンド装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファイルレコメンドシステム、ファイルレコメンドプログラム、ファイルレコメンド方法、及び、ファイルレコメンド装置に関する。
【背景技術】
【0002】
業務の生産性を向上させる目的で、流用可能なファイルのレコメンド(提示)を行なう技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-146039号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ICT(Information and Communication Technology)システムにおいては、ICTリスクの回避を目的として、ポリシー違反に該当する操作等を検出するための仕組みが設けられている。例えば、ICTシステムでは、エンドポイントである業務端末の操作ログを、サーバ等の情報処理装置が収集することが行なわれている。そのような操作ログはデータ量が大きくなることが多く、また、例えば数年などの長期間にわたって記憶が保持されることがある。
【0005】
しかし、操作ログは、記憶領域や記録媒体などへ蓄積されているにも関わらず、セキュリティインシデント等の、操作ログの解析を必要とする事象が発生しない限り、利用されない場合も多い。すなわち、操作ログを格納しているシステム資源(リソース)が無駄になってしまう。
【0006】
そこで、発明者らは、この点に着目し、蓄積された操作ログを用いて、業務端末で流用可能なファイルのレコメンドができれば、限りあるシステム資源を有効活用することができると考えた。
【0007】
1つの側面では、本発明は、蓄積された操作ログを有効活用して、流用可能なファイルをレコメンドする仕組みを提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの側面では、ファイルレコメンドシステムは、複数の情報処理端末とサーバとを有してよい。前記情報処理端末の各々は、自装置で実行された操作に関する操作ログを前記サーバへ送信する取得部と、前記サーバからデータを受信するレコメンド部と、を有してよい。前記サーバは、記憶領域と、検索部と、特定部と、出力部と、を有してよい。前記記憶領域は、前記複数の情報処理端末の各々から収集された、少なくともファイルのファイル名と当該ファイルの保存場所とを含む操作ログを格納してよい。前記検索部は、前記複数の情報処理端末のうちの第1の情報処理端末で処理対象となっている第1のファイルのファイル名、又は、前記第1のファイルに入力された文字列に基づいて、前記操作ログを検索対象として前記第1のファイルに関連する1以上のファイルの検索を実行してよい。前記特定部は、前記1以上のファイルの検索に成功した場合、前記保存場所に基づいて前記第1のファイルに対して操作したユーザのユーザ情報を用いたアクセスが可能な第2のファイルを、前記1以上のファイルの中から特定してよい。前記出力部は、特定した前記第2のファイルに関する情報を前記第1の情報処理端末に出力してよい。
【発明の効果】
【0009】
1つの側面では、蓄積された操作ログを有効活用して、流用可能なファイルをレコメンドする仕組みを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態に係る業務システムの構成例を示すブロック図である。
図2】一実施形態に係るレコメンドサーバ及び業務端末の機能構成例を示すブロック図である。
図3】操作ログDB(Database)の一例を示す図である。
図4】業務システムにおける処理の流れの一例を説明する図である。
図5】レコメンド履歴DBの一例を示す図である。
図6】レコメンドウィンドウの表示例を示す図である。
図7】レコメンドウィンドウの表示例を示す図である。
図8】レコメンドウィンドウの表示例を示す図である。
図9】レコメンドウィンドウの表示例を示す図である。
図10】業務端末によるファイル操作ログの送信処理の動作例を説明するフローチャートである。
図11】レコメンドサーバによるファイル操作ログの格納処理の動作例を説明するフローチャートである。
図12】レコメンドサーバによるレコメンド情報送信処理の動作例を説明するフローチャートである。
図13】業務端末によるレコメンド情報表示処理の動作例を説明するフローチャートである。
図14】レコメンドサーバによるレコメンド情報再検索処理の動作例を説明するフローチャートである。
図15】レコメンドサーバの機能を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。例えば、本実施形態を、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。なお、以下の説明で用いる図面において、同一符号を付した部分は、特に断らない限り、同一若しくは同様の部分を表す。
【0012】
〔1〕一実施形態
〔1-1〕業務システムの構成例
図1は、一実施形態に係る業務システム1の構成例を示すブロック図である。業務システム1は、会社や団体等の組織において所定の業務を行なうためのシステムであり、ICTシステムの一例である。図1に示すように、業務システム1は、例示的に、レコメンドサーバ2と、複数の業務端末3a及び3bと、を備えてよい。
【0013】
業務端末3a及び3bは、業務システム1において組織の従業員が使用するPC(Personal Computer)又はサーバ等のコンピュータであり、ユーザが使用する情報処理端末の一例である。一実施形態の説明では、ファイルを作成する(ファイルのレコメンドが行なわれる)従業員が使用する業務端末を業務端末3bと表記し、その他の従業員が使用する業務端末を業務端末3aと表記する。以下、業務端末3a及び3bを区別しない場合には、単に「業務端末3」と表記する。
【0014】
レコメンドサーバ2は、業務システム1において、ICTリスクの回避を目的として、ポリシー違反に該当する操作等を検出するために、エンドポイントである業務端末3の操作ログを収集する情報処理装置の一例である。
【0015】
レコメンドサーバ2は、仮想サーバ(VM;Virtual Machine)であってもよいし、物理サーバであってもよい。また、レコメンドサーバ2の機能は、1台のコンピュータにより実現されてもよいし、2台以上のコンピュータにより実現されてもよい。さらに、レコメンドサーバ2の機能のうちの少なくとも一部は、クラウド環境において提供されるHW(Hardware)リソース及びNW(Network)リソースを用いて実現されてもよい。
【0016】
また、レコメンドサーバ2は、他の装置、例えば、業務端末3と、ネットワークを介して相互に通信可能に接続されてよい。ネットワークは、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、又はこれらの組み合わせを含んでよい。WANにはインターネットが含まれてよい。
【0017】
一実施形態に係るレコメンドサーバ2は、このようにして収集及び蓄積した操作ログを有効活用して、業務端末3bでの処理に流用可能なファイルをレコメンドする。例えば、レコメンドサーバ2は、業務端末3aから収集されたファイル操作ログ1aと業務端末3bで処理対象となっている第1のファイルに関する操作情報1bとに基づいて、業務端末3bでの処理に流用可能なファイルに関するレコメンド情報1cを出力する。
【0018】
図1に例示するように、一実施形態に係るレコメンドサーバ2は、操作ログDB(Database)21及びマッチング部22を備える。
【0019】
操作ログDB21は、複数の業務端末3で行なわれる操作内容のファイル操作ログ1aを蓄積するDBである。レコメンドサーバ2は、例えば、業務端末3bを含む複数の業務端末3の各々から、ファイル操作ログ1aを収集し、操作ログDB21に格納してよい。
【0020】
ファイル操作ログ1aは、操作ログの一例であり、少なくとも、操作の対象のファイルのファイル名と、当該ファイルの保存場所とを含んでよい。「ファイル名」は、ファイルの名称であり、拡張子を含んでもよいし含まなくてもよい。「保存場所」は、ネットワーク又はローカル上のフォルダ(ディレクトリ)のパスであってよい。保存場所及びファイル名により、ファイルの「フルパス」を特定可能である。
【0021】
なお、ファイル操作ログ1aは、上記の情報に加えて、ファイルに対する操作(処理)の内容を含んでよい。操作の内容には、例えば、ファイルに対して入力された文章等の入力文字列が含まれてよい。
【0022】
マッチング部22は、操作ログDB21(ファイル操作ログ1a)と、業務端末3bから送信される操作情報1bとのマッチングを行ない、操作ログDB21において操作情報1bとマッチした情報を、レコメンド情報1cとして業務端末3bに出力する。
【0023】
操作情報1bには、例えば、業務端末3bで処理対象となっている第1のファイルのファイル名、又は、第1のファイルに入力された文字列が含まれてよい。換言すれば、操作情報1bは、第1のファイルに対する操作に関するファイル操作ログ1aである、或いは、ファイル操作ログ1aの少なくとも一部の情報である、と捉えることができる。
【0024】
処理対象となっている第1のファイルとは、例示的に、作成、移動、変名、入力、及び更新等の処理が行なわれるファイルであってよい。作成、移動、変名、入力、及び更新の少なくとも1つの操作は、新規のファイル又は変更されたファイルを保存領域に格納することを伴うため、ファイルの「保存」操作の一例である。換言すれば、マッチング部22は、業務端末3bにより第1のファイルに対する保存処理のファイル操作ログ1aとして送信される、操作情報1bを受信すると、操作情報1bの受信をトリガとして、以下に例示する処理を実行してよい。
【0025】
例えば、マッチング部22は、操作情報1bに基づいて、他の業務端末3aから収集されたファイル操作ログ1aを検索対象として第1のファイルに関連する1以上のファイルの検索を実行する。
【0026】
また、マッチング部22は、1以上のファイルの検索に成功した場合、保存場所に基づいて第1のファイルに対して操作したユーザのユーザ情報を用いたアクセスが可能な第2のファイルを、1以上のファイルの中から特定する。ユーザのユーザ情報は、例えば、業務端末3bの従業員に設定された、業務システム1におけるユーザアカウント等の認証情報が挙げられる。例えば、マッチング部22は、従業員のユーザアカウントによる、検索に成功したファイルの保存場所へのアクセスが許容されるか(或いは、拒否されていないか)否かを判定し、保存場所へのアクセスが許容される(或いは、拒否されていない)第2のファイルを特定してよい。
【0027】
そして、マッチング部22は、特定した第2のファイルに関する情報、例えば、第2のファイルのフルパス、又は、第2のファイルの最終更新者の情報(「端末番号」及び「ユーザ名」の少なくとも一方)をレコメンド情報1cとして業務端末3bに出力する。業務端末3bは、例えば、モニタ等の表示装置に対して、レコメンド情報1cに基づくレコメンドウィンドウ等を表示し、従業員にレコメンド情報1cを提示してよい。
【0028】
ところで、上述のように、一実施形態において、マッチング部22が検索する対象とするファイル操作ログ1aは、業務端末3から収集した、従業員による業務端末3に対する操作に関するデータである。例えば、操作に関するデータは、ファイルそのものに対する操作であって、ファイルが格納されている領域(保存場所)に対して設定されているアクセス権等は操作ログからは特定できない。
【0029】
そこで、一実施形態に係るレコメンドサーバ2は、まずレコメンド候補のファイルを特定した後に、ファイルの情報をレコメンドされるユーザが、当該レコメンド候補のファイルにアクセス可能か否かを判断する。これにより、活用される場面が限定的であった操作ログを有効活用しつつ、アクセス権等の特定を可能とし、ユーザがアクセス可能なファイルの特定を可能とすることができる。
【0030】
なお、上記の説明においては、業務端末3から取得された操作ログが操作ログDB21に格納される例を用いて説明を行なったが、操作ログを格納する領域はこれに限る必要はない。例えば、操作ログを取得してから所定の期間が経過した後は、外部記憶媒体やアーカイブ用の低速な記憶装置へ格納場所を変更しても構わない。
【0031】
また、図1に例示するように、レコメンドサーバ2は、セキュリティインシデント等の、操作ログの解析を必要とする事象が発生した場合(換言すれば、有事の場合)に動作する機能として、受付部2a、処理部2b及び送信部2cを備えてよい。
【0032】
受付部21aは、操作ログの解析処理に係る指示を受け付けてよい。処理部21bは、指示の受け付けに応じて、記憶領域から操作ログを読み出し、指示に応じた解析処理を実行してよい。送信部21cは、解析処理の結果を指示の送り元である端末に送信してよい。
【0033】
一例として、セキュリティインシデント等の、操作ログの解析を必要とする事象が発生した場合には、受付部2aは、システム管理者等により操作される管理端末4からの操作ログ解析の指示を受け付ける。処理部2bは、該指示に応じて、レコメンドサーバ2に格納されている操作ログを参照し、セキュリティインシデントへの対応に必要とされるデータの解析処理を実行する。そして送信部2cは、処理部2bで解析処理した結果を管理端末4に送信する。セキュリティインシデントの解析処理の一例として、インシデントの原因となった操作の特定、該操作を行なったユーザの特定、操作が行なわれた日時の特定などが挙げられる。
【0034】
以上のように、一実施形態に係る業務システム1によれば、業務端末3bにおいて処理対象となっているファイルのファイル名や入力された文字列から、自動的に関連ファイルをレコメンドすることができる。例えば、レコメンドサーバ2は、ICTリスクの回避を目的として収集される、業務端末3の操作ログに基づき、業務端末3bの従業員にレコメンドするファイルを検索する。
【0035】
これにより、レコメンドサーバ2は、本来であれば従業員が参照し得ない(リーチできない)ファイル、換言すれば、操作ログであるからこそ参照できるファイルを含めて、当該ファイルに関する情報を業務端末3bの従業員にレコメンドすることができる。
【0036】
例えば、業務端末3bの従業員は、保存等した第1のファイルの作成にあたって、事前に又は作成中に、レコメンド情報1cを提示されることでよりよい資料(ファイル)に辿り着くことができる。これにより、従業員は、他の従業員により過去に作成された資料を参照することで、文章能力、論理展開、見せ方、等のファイル作成技術を学ぶことができるため、従業員のスキル向上を図ることができる。
【0037】
また、従業員は、第1のファイルの作成に、レコメンドされたファイルの内容の少なくとも一部を流用することができる。換言すれば、レコメンド情報1cは、従業員によるファイル作成の手助けとなり、ファイル作成等の作業効率化を実現できる。
【0038】
さらに、業務システム1によれば、従業員には、第1のファイルに対する通常の処理(例えば保存等)、以外の負担を与えずに、レコメンド情報1cを提示できる。従って、従業員は、意識せずにレコメンド情報1cを入手可能となり、生産性を向上させることができる。
【0039】
このように、一実施形態に係る業務システム1によれば、蓄積されたファイル操作ログ1aを有効活用して流用可能なファイルをレコメンドする仕組みを提供できる。
【0040】
ここで、他の仕組みによりファイルのレコメンドを行なう装置を考える。例えば、この装置が、複数の業務端末の各々により処理対象とされる複数のファイルを、検索用のファイルとして記憶することを想定する。このような構成によれば、当該装置は、記憶する複数のファイルから、或る業務端末による処理に関連するファイルを検索し、検索に成功したファイルを、流用可能なファイルとして当該或る業務端末に提示することができる。
【0041】
上述した装置では、業務端末により直接的に処理されるファイル(処理対象となるファイル)とは別に、検索用のファイルとして、処理対象の複数のファイルの複製を記憶することがある。この場合、当該装置では、検索用のファイルの数やサイズに応じた十分な記憶容量の記憶領域が確保される。また、当該装置では、処理対象となるファイルの登録、変更、削除等の更新が行なわれる都度、検索用のファイルの更新処理が行なわれる。
【0042】
このように、流用可能なファイルをレコメンドするために、上述した装置では、HW資源(リソース)、NW資源、処理資源等の種々のシステム資源が使用(消費)されてしまう。HW資源としては、例えば記憶領域であり、NW資源としては、例えばファイルの複製におけるデータ通信のための通信帯域であり、処理資源としては、例えば検索用のファイルの更新処理を行なうプロセッサの処理能力である。
【0043】
これに対し、一実施形態に係るレコメンドサーバ2によれば、ポリシー違反に該当する操作等を検出するためにファイル操作ログ1aを蓄積する操作ログDB21を流用するため、上述した装置と比較して、HW資源やNW資源等の消費を抑制できる。
【0044】
また、操作ログDB21には、ファイルそのものではなく、ファイルに対する入力文字列や、ファイル名、保存場所等の情報等の、ファイルに関する情報が蓄積される。このため、処理対象となるファイルが更新された場合、レコメンドサーバ2のプロセッサは、上述した装置が検索用のファイルの更新処理を行なう場合と比較して小さい処理負荷で、ファイル操作ログ1aを操作ログDB21に登録できる。従って、上述した装置と比較して、処理資源等の消費を抑制できる。
【0045】
このように、一実施形態に係る業務システム1によれば、流用可能なファイルに関する情報を出力する処理を、効率よく実現することができる。
【0046】
〔1-2〕レコメンドサーバ及び業務端末の機能構成例
次に、レコメンドサーバ2及び業務端末3の各々の機能構成例について説明する。図2は、一実施形態に係るレコメンドサーバ2及び業務端末3の機能構成例を示すブロック図である。なお、図2には、業務端末3が業務端末3a及び3bの双方の機能を有する場合を例示する。
【0047】
〔1-2-1〕レコメンドサーバの機能構成例
図2に示すように、レコメンドサーバ2は、例示的に、操作ログDB21、操作ログ収集部23、レコメンド情報解析部24、レコメンド履歴DB25、及び、レコメンド情報作成部26を備えてよい。
【0048】
レコメンド情報解析部24及びレコメンド情報作成部26は、図1を参照して説明したマッチング部22の一例であるため、以下、これらを総称してマッチング部22と表記する場合がある。
【0049】
操作ログDB21及びレコメンド履歴DB25は、それぞれ、例えば、レコメンドサーバ2が備えるメモリ10b及び記憶部10c(図15参照)の少なくとも1つが有する記憶領域に格納されてよい。
【0050】
図3は、操作ログDB21の一例を示す図である。図3に示すように、操作ログDB21は、例示的に、日時、端末番号、ユーザ名、操作、及び、内容の項目を含んでよい。
【0051】
「日時」には、業務端末3においてファイルに対する操作が行なわれた日時が記録される。
【0052】
「端末番号」は、ファイル操作を行なった業務端末3を識別する識別情報の一例である。端末番号としては、例えば、業務端末3の資産管理番号が挙げられる。資産管理番号は、業務システム1において機器を特定するために使用される一意の文字列である。
【0053】
「ユーザ名」には、ファイル操作を行なった業務端末3にログインしている従業員等のユーザのアカウント名が記録される。
【0054】
端末番号及びユーザ名の少なくとも一方は、ユーザ情報の一例である。また、端末番号及びユーザ名の少なくとも一方は、ファイルの最終更新者の一例である。
【0055】
端末番号及びユーザ名は、業務システム1において従業員や業務端末3を管理する管理機能、一例としてAD(Active Directory)、等で管理される情報であってもよい。管理機能によれば、例えば、ネットワーク上のファイルサーバ、又は、業務端末3、等のファイルが格納されている記憶領域にアクセス権を設定できる。アクセス権は、端末番号により特定される業務端末3、及び/又は、ユーザ名により特定される従業員ごとに、記憶領域に対するアクセスの可否を示す属性情報である。
【0056】
「操作」には、ファイルに対して行なわれた操作の種類が記録される。操作としては、例示的に、参照、作成、削除、移動、変名(ファイル名の変更)、入力、更新等の処理が挙げられる。
【0057】
「内容」には、ファイルに対する操作内容の詳細が記録される。操作内容には、操作(処理)対象のファイルのファイル名と、当該ファイルのフルパスとが含まれてよい。例えば、操作内容は、操作したファイル名、移動元及び移動先、変名元ファイル名及び変名後ファイル名、等の、操作対象と操作内容の詳細とを含んでよい。
【0058】
操作ログ収集部23は、図4に例示するように、複数の業務端末3の各々からファイル操作ログ1aを受信し、受信したファイル操作ログ1aを、項目別に操作ログDB21に格納する(図3参照)。
【0059】
マッチング部22は、操作ログ収集部23によるファイル操作ログ1aの更新と並行して(例えば操作ログ収集部23とは別のプロセスによって)、業務端末3から受信するファイル操作ログ1aの内容を監視する。
【0060】
例えば、マッチング部22は、業務端末3から第1のファイルの「保存」操作を行なうファイル操作ログ1a(換言すれば、操作情報1b)の受信を検出した場合に、以下に例示する解析処理を行なってよい。なお、マッチング部22は、操作情報1bの受信を検出することに代えて、第1のファイルに対する「保存」の操作のエントリが操作ログDB21に追加されたことを検出してもよい。
【0061】
マッチング部22は、第1のファイルの保存操作が行なわれたことに応じて、操作ログDB21、及び、レコメンド履歴DB25のうちの少なくとも一方を利用して、以下の(a)又は(b)に示す解析処理を行なってよい。
【0062】
なお、レコメンド履歴DB25は、レコメンドサーバ2が過去に業務端末3に対して出力したレコメンド情報1cの出力履歴を記憶(蓄積)するDBであり、レコメンド情報解析部24による解析処理において、検索を効率的に行なうために参照される。
【0063】
図5は、レコメンド履歴DB25の一例を示す図である。図5に例示するように、レコメンド履歴DB25は、ファイル名21a、保存場所21b、及び、キーワード21cの項目を含んでよい。ファイル名21a、保存場所21b、及び、キーワード21cは、レコメンド情報1cの一例であり、それぞれ、操作ログDB21の「内容」に基づく情報である。これらの情報の詳細は後述する。
【0064】
(a)レコメンド履歴DB25が存在する場合。
【0065】
履歴検索部の一例であるレコメンド情報解析部24は、操作情報1bに基づいて、レコメンド履歴DB25を検索対象として、第1のファイルに関連する1以上のファイルのレコメンド情報1cを検索する。
【0066】
レコメンド履歴DB25に第1のファイルに関連する1以上のファイルのレコメンド情報1cが存在する場合、すなわち検索に成功した場合、レコメンド情報解析部24は、検索に成功した1以上のファイルの保存場所21bに設定されたアクセス権を確認する。
【0067】
レコメンド情報解析部24は、操作情報1bの送信元である業務端末3(3b)の従業員のユーザ情報を用いたアクセスが可能な第2のファイルのレコメンド情報1cを絞り込む。
【0068】
そして、レコメンド情報解析部24は、図4に例示するように、絞り込んだレコメンド情報1cを業務端末3bに出力、例えば図示しないネットワークを介して送信する。
【0069】
(b)レコメンド履歴DB25が存在しない場合、又は、上記(a)でレコメンド履歴DB25に第1のファイルに関連するファイルが存在しない場合(検索に失敗した場合)。
【0070】
出力部の一例であるレコメンド情報解析部24は、図4に例示するように、レコメンド情報作成部26に対して、レコメンド情報1cの作成を指示し、作成されたレコメンド情報1cを業務端末3に出力、例えばネットワークを介して送信する。
【0071】
検索部の一例であるレコメンド情報作成部26は、操作情報1bに基づいて、操作ログDB21を検索対象として、第1のファイルに関連する1以上のファイルを検索する。
【0072】
操作ログDB21に第1のファイルに関連する1以上のファイルが存在する場合、すなわち検索に成功した場合、レコメンド情報作成部26は、検索に成功した1以上のファイルの保存場所21bに設定されたアクセス権を確認する。
【0073】
特定部の一例であるレコメンド情報作成部26は、操作情報1bの送信元の業務端末3bの従業員のユーザ情報を用いたアクセスが可能な第2のファイルを特定する。そして、レコメンド情報作成部26は、特定した1以上のファイルに基づきレコメンド情報1cを作成して、レコメンド情報解析部24に出力する。例えば、レコメンド情報作成部26は、操作ログDB21の「内容」から、ファイル名21a、保存場所21b及びキーワード21cを抽出し、レコメンド情報1cを作成する。
【0074】
このとき、レコメンド情報作成部26は、作成したレコメンド情報1cを、レコメンド履歴DB25に格納してよい。例えば、レコメンド情報作成部26は、ファイル名21a、保存場所21b、及び、キーワード21cを、業務端末3に出力したレコメンド情報1cの履歴として、レコメンド履歴DB25に登録してよい。
【0075】
なお、レコメンド情報作成部26は、キーワード21cについて、操作ログDB21の「内容」のうちの文章に対して、形態素解析等の自然言語処理を実行することで、1以上の単語をキーワード21cとして抽出してよい。
【0076】
以上のように、マッチング部22は、業務端末3bから送信される操作情報1bと、レコメンド履歴DB25又は操作ログDB21とのマッチングを行なう。そして、マッチング部22は、レコメンド履歴DB25又は操作ログDB21において操作情報1bとマッチしたファイルのうち、業務端末3bがアクセス可能なファイルに関するレコメンド情報1cを、業務端末3bに出力(送信)する。
【0077】
(第1のファイルに関連するファイルの検索手法の例)
上記(a)又は(b)の解析処理では、マッチング部22は、レコメンド履歴DB25又は操作ログDB21から、第1のファイルに関連するファイルを検索する。
【0078】
第1のファイルに関連するファイルとしては、一例として、操作情報1bの第1のファイルのファイル名と一致するファイル名を含むファイルが挙げられる。
【0079】
「一致」とは、完全一致、及び、部分一致の一方又は双方を含んでよい。部分一致は、前方一致、後方一致、及び、中間一致の少なくとも1つを含んでよい。例えば、マッチング部22は、第1のファイルのファイル名と、完全一致、又は、部分一致するファイル名を含むファイルを、レコメンド履歴DB25のファイル名21a、又は、操作ログDB21の「内容」に記録されたファイル名、から検索してよい。
【0080】
第1のファイルに関連するファイルの他の例としては、操作情報1bの第1のファイルに入力された文字列に含まれる1以上の単語を、入力された入力文字列として含むファイルが挙げられる。
【0081】
マッチング部22は、例えば、第1のファイルに入力された文字列(例えば文章)から形態素解析等により1以上の単語を抽出してよい。そして、マッチング部22は、抽出した1以上の単語をキーワードとして、レコメンド履歴DB25のキーワード21c、又は、操作ログDB21の「内容」(例えばファイルへの入力文字列)を検索してよい。
【0082】
例えば、マッチング部22は、抽出した1以上の単語の一部又は全部が所定の頻度で入力文字列に出現するファイル、換言すれば、第1のファイルとの関連度が所定の程度以上のファイルを、検索に成功したファイルとして特定してよい。所定の頻度は、第1のファイルとの関連度を表す指標の一例である。所定の頻度としては、例えば、1ファイルあたりX個以上、或いは、Y文字の文章あたりZ個以上、等のように定義されてもよい。なお、X、Y、Zは、それぞれ、1以上の整数である。
【0083】
或いは、マッチング部22は、抽出した1以上の単語のうちの所定数以上又は所定割合以上の単語が入力文字列に出現するファイルを、検索に成功したファイルとして特定してもよい。
【0084】
また、マッチング部22は、第1のファイルのファイル名、及び、第1のファイルに入力された文字列の双方に基づき、ファイル名及びキーワードの双方による、第1のファイルに関連するファイルの絞り込みを行なってもよい。これにより、第1のファイルに関連するファイルの検索精度を高めることができる。
【0085】
(ユーザ情報を用いたアクセス可否の判定手法の例)
上記(a)又は(b)の解析処理では、マッチング部22は、1以上のファイルの検索に成功した場合、フルパスに基づいて、第1のファイルに対して操作したユーザのユーザ情報を用いたアクセスが可能なファイルを、当該1以上のファイルの中から特定する。
【0086】
例えば、マッチング部22は、業務端末3bの端末番号及びユーザ名の少なくとも一方に基づき、AD等の管理機能において管理される業務端末3b及び従業員の少なくとも一方のユーザ情報(例えば業務端末3b又はユーザに与えられた権限)を取得してよい。
【0087】
そして、マッチング部22は、検索に成功した1以上のファイルに係る、レコメンド履歴DB25の保存場所21b、又は、操作ログDB21の「内容」に記録された保存場所に対する、取得したユーザ情報を用いたアクセス可否を判定してよい。
【0088】
一例として、保存場所が従業員Aの業務端末3aのローカル記憶領域である場合、従業員Bの業務端末3bが、当該保存場所のアクセス権に従いアクセス可能か否かを、ADに設定された従業員B及び業務端末3bの権限に基づき判定してよい。ローカル記憶領域とは、例えば、図3の操作ログDB21の2番目のエントリに示すように、Cドライブのドキュメントフォルダ等の業務端末3a固有の記憶装置の記憶領域である。
【0089】
なお、ファイルサーバ等の複数ユーザに共有される記憶領域であっても、記憶領域又はフォルダごとに、ユーザ又は業務端末3別のアクセス権が設定される場合がある。このため、マッチング部22は、検索に成功した1以上のファイルの保存場所がローカル記憶領域であるか否かに関わらず、アクセス可否の判定を行なってよい。
【0090】
或いは、マッチング部22は、ユーザ情報を用いたフルパス(保存場所及びファイル名)へのアクセスを、従業員からの操作なしに自動で実行することで、アクセス可否の判定を行なってもよい。
【0091】
(業務端末3への出力対象となるレコメンド情報1cの例)
上述のように、マッチング部22は、レコメンド履歴DB25又は操作ログDB21から1以上のファイルを検索し、検索に成功した1以上のファイルから、ユーザ情報を用いたアクセスが可能な1以上のファイル(以下、「第2ファイル」と称する)を特定する。
【0092】
マッチング部22は、特定した第2ファイルに基づき作成、又は、レコメンド履歴DB25から抽出したレコメンド情報1cを、業務端末3への出力対象としてよいが、これに限定されるものではない。例えば、マッチング部22は、検索に成功した、以下の(i)~(iii)のうちのいずれか1種類、又は、2種類以上の組み合わせについてのレコメンド情報1cを、これらのファイルへのアクセス可否に関わらず、出力対象としてもよい。
【0093】
(i)第1のファイルのファイル名と完全一致するファイル名を含むファイル。
(ii)第1のファイルのファイル名と部分一致するファイル名を含むファイル。
(iii)第1のファイルに入力された文字列の一部又は全部を入力文字列に含むファイル。
【0094】
また、マッチング部22は、上記(i)~(iii)のうちのいずれか1種類、又は、2種類以上の組み合わせについてのレコメンド情報1cに対して、アクセス可否の判定結果を区別可能な情報を付加してもよい。
【0095】
例えば、業務端末3bの従業員のユーザ情報を用いたアクセスが不可能なファイルであっても、当該ファイルの保存(例えば作成や更新)を行なった従業員と、業務端末3bの従業員との間で、当該ファイルのやり取りを行なうことは可能である。
【0096】
従って、アクセスが不可能なファイルに関するレコメンド情報1cを出力対象とすることで、第1のファイルの作成に流用可能であるが業務端末3bからのアクセスができないファイルの存在及び所在を従業員に通知することができる。これにより、従業員のスキル向上、生産性の向上、作業効率化、等を図ることができる。
【0097】
なお、マッチング部22は、上記(ii)のレコメンド情報1cを出力対象とする条件を、上記(i)を満たすファイルが存在しない、又は、所定数以下である場合に制限してもよい。
【0098】
また、マッチング部22は、ユーザ情報を用いたアクセスが不可能なファイルに関するレコメンド情報1cを出力対象とする条件を、ユーザ情報を用いたアクセスが可能なファイルが存在しない、又は、所定数以下である場合に制限してもよい。
【0099】
(条件変更要求について)
業務端末3bに対するレコメンド情報1cの出力後、後述するように、業務端末3bから、ファイル名やキーワード等の条件を変更したレコメンド情報1cを要求する、条件変更要求(再検索要求)が送信されてもよい。条件変更要求には、例えば、条件変更後のファイル名、及び、キーワードの一方又は双方が含まれてよい。
【0100】
マッチング部22は、業務端末3bから条件変更要求を受信すると、条件変更要求に含まれるファイル名、及び、キーワードの一方又は双方に基づいて、条件変更要求に応じたレコメンド情報1cを作成又は抽出し、業務端末3bに出力してよい。なお、条件変更要求に基づくレコメンド情報1cの作成又は抽出は、ファイル名、及び、キーワードの情報を操作情報1bではなく条件変更要求から抽出する点を除き、上述した解析処理と同様の手法により実行されてよい。
【0101】
〔1-2-2〕業務端末の機能構成例
次に、図2を参照して、業務端末3の機能構成例を説明する。図2に示すように、業務端末3は、例示的に、ファイル操作部31、操作ログ取得部32、レコメンド部33、及び、表示部34を備えてよい。
【0102】
ファイル操作部31は、ファイルに対する、参照、作成、削除、移動、変名、入力、及び更新等の操作(処理)を行なう。ファイル操作部31は、業務端末3で実行されるOS(Operating System)の一機能として実現されてもよいし、OS上で動作する種々のアプリケーションとして実現されてもよい。
【0103】
操作ログ取得部32は、自装置で実行された操作に関するファイル操作ログ1aをレコメンドサーバ2へ送信する取得部の一例である。操作ログ取得部32は、図4に例示するように、複数の業務端末3の各々において、ファイル操作部31による操作に関する種々の情報を収集してファイル操作ログ1aを作成し、レコメンドサーバ2に送信する。ファイル操作ログ1aは、例えば、ファイルの作成、移動、変名、入力、及び更新等のうちの少なくとも1つの操作、換言すれば「保存」操作に関する操作情報1bを含んでよい。
【0104】
なお、操作ログ取得部32は、OS上で動作するアプリケーション、例えば、レコメンドサーバ2のエージェントとしてのアプリケーションとして実現されてもよい。操作ログ取得部32は、ファイル操作ログ1aを所定のタイミングでレコメンドサーバ2に送信してよい。所定のタイミングとしては、例えば、業務端末3において操作が行なわれる都度、一定期間ごと、或いは、レコメンドサーバ2からの要求時、等の種々のタイミングが挙げられる。
【0105】
表示部34は、業務端末3が備えるモニタ等の表示装置である。なお、表示部34は、表示(出力)機能に加えて、入力機能を備えてもよい。一例として、表示部34は、タッチパネル等の、入出力機能を備える入出力装置であってもよい。
【0106】
レコメンド部33は、レコメンドサーバ2のマッチング部22(レコメンド情報解析部24)からデータ、例えばレコメンド情報1cを受信し、受信したレコメンド情報1cに基づき、図6に例示するように、表示部34にレコメンドウィンドウ300を表示する(図4参照)。なお、レコメンド部33は、例えば、OS上で動作するエージェントとしてのアプリケーションとして実現されてもよい。
【0107】
(レコメンドウィンドウ300の表示例)
以下、レコメンド部33により表示制御が行なわれるレコメンドウィンドウ300の表示例を説明する。
【0108】
(第1の表示例)
図6は、レコメンドウィンドウ300の一例を示す図である。図6に例示するように、レコメンドウィンドウ300は、少なくとも、ファイル名310、件数320、レコメンドされるファイルの一覧領域330、及び、レコメンドウィンドウ300を終了するための閉じるボタン340を含んでよい。
【0109】
ファイル名310は、第1のファイルのファイル名を示し、図6の例では“製品企画書”である。件数320は、マッチング部22がアクセス可能であると特定した、レコメンド対象のファイルの件数を示し、図6の例では、“3件”である。
【0110】
一覧領域330には、レコメンドサーバ2から受信したレコメンド情報1cに含まれる、ファイルのファイル名を示す「文書」、及び、当該ファイルの「保存場所」がリスト形式で表示されてよい。
【0111】
「文書」には、第1のファイルに関連する、レコメンドされるファイルのファイル名が表示されてよい。
【0112】
「保存場所」には、レコメンドされたファイルの実体が保存されている場所が表示されてよい。図3に例示するように、業務端末3bの従業員(レコメンド対象者)がアクセス可能なファイルの場合、保存場所は、リンクとして表示されてよい。これにより、レコメンド対象者は、リンクを選択(例えばクリック)することで、レコメンドされたファイルを表示部34に表示させる、すなわち、ファイルを開く(参照する)ことができる。
【0113】
(第2の表示例)
図6には、一覧領域330の各エントリに、(i)完全一致により検索されたファイルの中から特定されたファイル、及び、(ii)部分一致により検索されたファイルの中から特定されたファイル、の双方が表示される例を示している。例えば、一覧領域330に、(i)のファイルとして「製品企画書.docx」、並びに、(ii)のファイルとして「新製品 製品企画書.pptx」及び「2015_次世代製品企画書.doc」が表示されている。
【0114】
例えば、一覧領域330には、上記(i)及び(ii)のうち、(i)の完全一致により検索されたファイルの中から特定されたファイルのみが表示されてもよい。なお、上記(ii)の部分一致により検索されたファイルの中から特定されたファイルは、(i)のファイルが存在しない、又は、所定数以下である場合に、(i)とともに表示されてもよい。
【0115】
(第3の表示例)
図6の例では、一覧領域330の各エントリ(行)に、マッチング部22がアクセス可能であると特定した第2のファイルが表示される例を示している。
【0116】
例えば、図7に示すように、一覧領域330には、業務端末3bの従業員のユーザ情報を用いたアクセスが不可能なファイル(例えば、図7の「No.3」のエントリ)が、アクセス可能なファイルとともに表示されてもよい。この場合、アクセスが不可能なファイルの保存場所は、リンクが設定されなくてよく、代わりに、アクセスが不可能なファイルの最終更新者のユーザ情報(図7の例では“AD\matsu”)が併記されてもよい。なお、このようなアクセスが不可能なファイルは、例えば、アクセス可能なファイルが存在しない、又は、所定数以下である場合に、アクセス可能なファイルとともに表示されてもよい。
【0117】
また、図7に例示するように、一覧領域330には、一覧領域330に表示可能な所定件数(例えば“5件”)以上のファイルが表示される場合、スクロールバー331が表示されてもよい。
【0118】
(第4の表示例)
第1~第3の表示例に示すレコメンドウィンドウ300には、一覧領域330に、「文書」、すなわちファイル名の項目と、「保存場所」の項目とが表示される例を示すが、これに限定されるものではない。
【0119】
例えば、図8に示すように、一覧領域330には、第1のファイルに入力された文字列の一部又は全部を入力文字列に含む第2のファイル(図8の例では「No.1」及び「No.3」)の「キーワード」が表示されてもよい。また、「キーワード」に代えて、第2のファイルのキーワードを含む第2のファイル内の「文章」が表示されてもよい。
【0120】
なお、図8には、図7に示す第3の表示例に対してキーワードの項目を表示する例を示すが、図6に示す第1又は第2の表示例における一覧領域330にキーワードの項目が表示されてもよい。
【0121】
(第5の表示例)
第1~第4の表示例に示すレコメンドウィンドウ300には、図9に例示するように、一覧領域330におけるレコメンド情報1cの提示結果の絞り込みや、条件を変更しての再検索を行なうための領域350が表示されてもよい。
【0122】
なお、図9には、第4の表示例に対して領域350を表示する例を示すが、第1~第3のいずれかの表示例においてレコメンドウィンドウ300に領域350が表示されてもよい。
【0123】
図9に例示するように、領域350には、入力欄351、絞り込みボタン352、及び、条件変更ボタン353が表示されてよい。
【0124】
入力欄351は、一覧領域330に表示されたレコメンドの絞り込みや、条件を変更して一覧領域330に再レコメンドを表示するための、絞り込み又は条件変更の検索文字列の入力欄である。
【0125】
絞り込みボタン352は、入力欄351に入力された検索文字列に基づき、一覧領域330に表示されるレコメンド情報1cの絞り込みを実行するためのボタンである。
【0126】
レコメンド部33は、絞り込みボタン352の選択(例えばクリック)を検出すると、入力欄351に入力された検索文字列を取得し、当該検索文字列をキーとして、レコメンド情報1cのファイル名及びキーワードの一方又は双方を検索してよい。そして、レコメンド部33は、一覧領域330に表示するレコメンド情報1cを、検索に成功したレコメンド情報1cに制限して、一覧領域330の再表示を行なってよい。
【0127】
条件変更ボタン353は、入力欄351に入力された検索文字列に基づき、レコメンドサーバ2に対して、レコメンド情報1cの再提示(再検索)を要求するためのボタンである。
【0128】
レコメンド部33は、条件変更ボタン353の選択(例えばクリック)を検出すると、入力欄351に入力された文字列を取得し、当該文字列を含む、条件変更要求をレコメンドサーバ2に送信してよい。そして、レコメンド部33は、レコメンドサーバ2から条件変更要求に応じたレコメンド情報1cの受信を検出すると、受信したレコメンド情報1cに基づき、一覧領域330の表示を更新(再表示)してよい。
【0129】
なお、領域350には、ファイル名による絞り込み用の入力欄と、キーワード(ファイル内の入力文字列)による絞り込み用の入力欄とが設けられてもよい。
【0130】
また、領域350には、絞り込みボタン352及び条件変更ボタン353のうちのいずれか一方のみが表示されてもよい。
【0131】
以上のように、第5の表示例によれば、一覧領域330に表示させるエントリのファイル名及びキーワードの少なくとも一方の検索文字列を変更することで、レコメンド情報1cの絞り込みが可能となる。
【0132】
例えば、レコメンドされるファイルの件数320が多数の場合、レコメンド部33は、レコメンドするファイルの更なる絞り込み、又は、条件変更による再検索を、ユーザの意思により実行することができる。従って、ユーザに対するファイルレコメンドにインタラクティブ性を持たせることができる。
【0133】
これにより、最初のレコメンドはユーザに意識させずに行なうとともに、ユーザがレコメンドされたファイルに興味を示した場合に、絞り込み又は再検索によって、より精度よく、第1のファイルの作成に流用可能なファイルのレコメンドを行なうことができる。
【0134】
〔1-3〕動作例
次に、上述の如く構成された一実施形態に係る業務システム1の動作例を説明する。なお、以下の説明において、第1のファイルに対して処理を行なった業務端末3(図1の業務端末3bに対応)の従業員を、「ファイル作成者」と表記する場合がある。
【0135】
〔1-3-1〕操作ログ送信処理の動作例
図10は、業務端末3によるファイル操作ログ1aの送信処理の動作例を説明するフローチャートである。図10に例示するように、業務端末3の操作ログ取得部32は、ファイル操作部31によるファイル操作の発生を待ち受ける(ステップS1、ステップS1でNO)。
【0136】
ファイル操作の発生を検出すると(ステップS1でYES)、操作ログ取得部32は、ファイル名、保存場所、及び、キーワード(取得する場合)等の情報を含むファイル操作ログ1aを収集する(ステップS2)。
【0137】
そして、操作ログ取得部32は、収集したファイル操作ログ1aを、所定のタイミングでレコメンドサーバ2に送信し(ステップS3)、処理がステップS1に移行する。
【0138】
〔1-3-2〕操作ログ格納処理の動作例
図11は、レコメンドサーバ2によるファイル操作ログ1aの格納処理の動作例を説明するフローチャートである。図11に例示するように、レコメンドサーバ2の操作ログ収集部23は、複数の業務端末3の各々からのファイル操作ログ1aの受信を待ち受ける(ステップS11、ステップS11でNO)。
【0139】
ファイル操作ログ1aの受信を検出すると(ステップS11でYES)、操作ログ収集部23は、受信したファイル操作ログ1aを操作ログDB21に格納し(ステップS12)、処理がステップS11に移行する。
【0140】
〔1-3-3〕レコメンド情報送信処理の動作例
図12は、レコメンドサーバ2によるレコメンド情報送信処理の動作例を説明するフローチャートである。図12に例示するように、レコメンドサーバ2のレコメンド情報解析部24は、ファイル操作ログ1aとして、ファイルの「保存」に関する操作情報1bの受信を待ち受ける(ステップS21、ステップS21でNO)。
【0141】
操作情報1bの受信を検出すると(ステップS21でYES)、レコメンド情報解析部24は、レコメンド履歴DB25のデータ(エントリ)有無を判定する(ステップS22)。
【0142】
レコメンド履歴DB25にデータが存在しないと判定した場合(ステップS22でNO)、レコメンド情報解析部24は、レコメンド情報作成部26に対してレコメンド情報1cの作成を指示する。
【0143】
レコメンド情報作成部26は、操作ログDB21から、受信した操作情報1bの内容に関連するファイル操作ログ1aを抽出する(ステップS23)。例えば、レコメンド情報作成部26は、操作情報1bに含まれる第1のファイルのファイル名、及び、キーワードの一方又は双方に基づき操作ログDB21を検索し、第1のファイルに関連するファイル操作ログ1aを抽出する。
【0144】
レコメンド情報作成部26は、抽出したファイルの保存場所に設定されたアクセス権を確認し(ステップS24)、抽出したファイル操作ログ1aとアクセス権とに基づき、レコメンド情報1cを作成する(ステップS25)。例えば、レコメンド情報作成部26は、抽出したファイルから、当該ファイルの保存場所に対する、ファイル作成者のユーザ情報を用いたアクセスが可能な第2のファイルを特定し、特定した第2のファイルに関するレコメンド情報1cを作成する。
【0145】
また、レコメンド情報作成部26は、作成したレコメンド情報1cをレコメンド履歴DB25に格納し(ステップS26)、レコメンド情報解析部24にレコメンド情報1cの作成完了を通知して、処理がステップS30に移行する。
【0146】
一方、レコメンド履歴DB25にデータが存在すると判定した場合(ステップS22でYES)、レコメンド情報解析部24は、レコメンド履歴DB25から、受信した操作情報1bの内容に関連するレコメンド情報1cを抽出する(ステップS27)。例えば、レコメンド情報解析部24は、操作情報1bに含まれる第1のファイルのファイル名、及び、キーワードの一方又は双方に基づきレコメンド履歴DB25を検索し、第1のファイルに関連するレコメンド情報1cを抽出する。
【0147】
レコメンド情報解析部24は、抽出したレコメンド情報1cが示すファイルの保存場所21bに設定されたアクセス権を確認し(ステップS28)、アクセス権に基づき、抽出したレコメンド情報1cを絞り込む(ステップS29)。例えば、レコメンド情報解析部24は、抽出したレコメンド情報1cから、当該ファイルの保存場所21bに対する、ファイル作成者のユーザ情報を用いたアクセスが可能な第2のファイルのレコメンド情報1cを特定する。
【0148】
レコメンド情報解析部24は、ステップS29で抽出した、又は、ステップS26でレコメンド情報作成部26が作成したレコメンド情報1cを、操作情報1bの送信先の業務端末3bに送信し(ステップS30)、処理がステップS21に移行する。
【0149】
〔1-3-4〕レコメンド情報表示処理の動作例
図13は、業務端末3(3b)によるレコメンド情報表示処理の動作例を説明するフローチャートである。図13に例示するように、業務端末3のレコメンド部33は、レコメンドサーバ2からのレコメンド情報1cの受信を待ち受ける(ステップS31、ステップS31でNO)。
【0150】
レコメンド情報1cの受信を検出すると(ステップS31でYES)、レコメンド部33は、レコメンド情報1cに基づきレコメンドウィンドウ300を生成し(ステップS32)、レコメンドウィンドウ300を表示部34に出力する(ステップS33)。
【0151】
レコメンド部33は、レコメンドウィンドウ300に対するファイル作成者の操作入力を待ち受ける。例えば、レコメンド部33は、絞り込み要求が発生したか否かを判定し(ステップS34)、発生していないと判定した場合(ステップS34でNO)、条件変更要求が発生したか否かを判定する(ステップS36)。
【0152】
条件変更要求が発生していないと判定した場合(ステップS36でNO)、レコメンド部33は、レコメンドウィンドウ300が終了したか(閉じられたか)否かを判定する(ステップS38)。レコメンドウィンドウ300が終了していないと判定した場合(ステップS38でNO)、処理がステップS34に移行する。
【0153】
なお、ステップS34、S36、及びS38の判定は、いずれの順序で行なわれてもよく、2つ以上の判定が並行して行なわれてもよい。
【0154】
レコメンドウィンドウ300が終了したと判定した場合(ステップS38でYES)、処理がステップS31に移行する。
【0155】
レコメンドウィンドウ300が表示されている間に、ファイル作成者(業務端末3b)による入力欄351への入力、及び、絞り込みボタン352の押下が行なわれて(図9参照)、絞り込み要求が発生した場合を想定する。
【0156】
レコメンド部33は、絞り込み要求の発生を検出すると(ステップS34でYES)、入力欄351に入力された検索文字列に基づき、一覧領域330に表示されるレコメンド情報1cを絞り込み、レコメンドウィンドウ300を更新する(ステップS35)。そして、処理がステップS33に移行する。
【0157】
また、レコメンドウィンドウ300が表示されている間に、ファイル作成者(業務端末3b)による入力欄351への入力、及び、条件変更ボタン353の押下が行なわれて(図9参照)、条件変更要求が発生した場合を想定する。
【0158】
レコメンド部33は、条件変更要求の発生を検出すると(ステップS36でYES)、入力欄351に入力された検索文字列を含む条件変更要求をレコメンドサーバ2に送信し(ステップS37)、処理がステップS31に移行する。なお、レコメンドサーバ2から、条件変更要求に応じたレコメンド情報1cを受信すると、レコメンド部33は、当該レコメンド情報1cに基づき、上述した処理と同様にレコメンドウィンドウ300を生成する。
【0159】
〔1-3-5〕レコメンド情報送信処理の動作例
図14は、レコメンドサーバ2によるレコメンド情報再検索処理の動作例を説明するフローチャートである。図14に例示するように、レコメンドサーバ2のレコメンド情報解析部24は、レコメンド情報1cの条件変更要求の受信を待ち受ける(ステップS41、ステップS41でNO)。
【0160】
条件変更要求の受信を検出すると(ステップS41でYES)、レコメンド情報解析部24は、レコメンド履歴DB25のデータ有無を判定する(ステップS42)。
【0161】
レコメンド履歴DB25にデータが存在しないと判定した場合(ステップS42でNO)、レコメンド情報解析部24は、レコメンド情報作成部26に対してレコメンド情報1cの作成を指示する。
【0162】
レコメンド情報作成部26は、操作ログDB21から、条件変更要求の内容に関連するファイル操作ログ1aを抽出する(ステップS43)。例えば、レコメンド情報作成部26は、条件変更要求に含まれる検索文字列に基づき操作ログDB21を検索し、検索文字列に関連するファイル操作ログ1aを抽出する。
【0163】
ステップS44~S46の処理は、図12のステップS24~S26の処理と、ステップS43で抽出されたファイル操作ログ1aが異なる以外は同様である。
【0164】
一方、レコメンド履歴DB25にデータが存在すると判定した場合(ステップS42でYES)、レコメンド情報解析部24は、レコメンド履歴DB25から、受信した条件変更要求の内容に関連するレコメンド情報1cを抽出する(ステップS47)。例えば、レコメンド情報解析部24は、条件変更要求に含まれる検索文字列に基づきレコメンド履歴DB25を検索し、検索文字列に関連するレコメンド情報1cを抽出する。
【0165】
ステップS48及びS49の処理は、図12のステップS28及びS29の処理と、ステップS47で抽出されたレコメンド情報1cが異なる以外は同様である。
【0166】
レコメンド情報解析部24は、ステップS49で抽出した、又は、ステップS46でレコメンド情報作成部26が作成したレコメンド情報1cを、条件変更要求の送信先の業務端末3bに送信し(ステップS50)、処理がステップS41に移行する。当該レコメンド情報1cは、検索文字列に関連する1以上のファイルの中から特定された、ユーザ情報を用いたアクセスが可能な第3のファイルに関するレコメンド情報1cである。
【0167】
〔1-4〕ハードウェア構成例
図15は、レコメンドサーバ2の機能を実現するコンピュータ10のHW構成例を示すブロック図である。レコメンドサーバ2の機能を実現するHWリソースとして、複数のコンピュータが用いられる場合は、各コンピュータが図15に例示するHW構成を備えてよい。
【0168】
図15に示すように、コンピュータ10は、HW構成として、例示的に、プロセッサ10a、メモリ10b、記憶部10c、IF(Interface)部10d、I/O(Input / Output)部10e、及び読取部10fを備えてよい。
【0169】
プロセッサ10aは、種々の制御や演算を行なう演算処理装置の一例である。プロセッサ10aは、コンピュータ10内の各ブロックとバス10iで相互に通信可能に接続されてよい。なお、プロセッサ10aは、複数のプロセッサを含むマルチプロセッサであってもよいし、複数のプロセッサコアを有するマルチコアプロセッサであってもよく、或いは、マルチコアプロセッサを複数有する構成であってもよい。
【0170】
プロセッサ10aとしては、例えば、CPU、MPU、GPU、APU、DSP、ASIC、FPGA等の集積回路(IC;Integrated Circuit)が挙げられる。なお、プロセッサ10aとして、これらの集積回路の2以上の組み合わせが用いられてもよい。CPUはCentral Processing Unitの略称であり、MPUはMicro Processing Unitの略称である。GPUはGraphics Processing Unitの略称であり、APUはAccelerated Processing Unitの略称である。DSPはDigital Signal Processorの略称であり、ASICはApplication Specific ICの略称であり、FPGAはField-Programmable Gate Arrayの略称である。
【0171】
メモリ10bは、種々のデータやプログラム等の情報を格納するHWの一例である。メモリ10bとしては、例えばDRAM(Dynamic RAM)等の揮発性メモリ、及び、PM(Persistent Memory)等の不揮発性メモリ、の一方又は双方が挙げられる。
【0172】
記憶部10cは、種々のデータやプログラム等の情報を格納するHWの一例である。記憶部10cとしては、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気ディスク装置、SSD(Solid State Drive)等の半導体ドライブ装置、不揮発性メモリ等の各種記憶装置が挙げられる。不揮発性メモリとしては、例えば、フラッシュメモリ、SCM(Storage Class Memory)、ROM(Read Only Memory)等が挙げられる。
【0173】
また、記憶部10cは、コンピュータ10の各種機能の全部若しくは一部を実現するプログラム10g(ファイルレコメンドプログラム)を格納してよい。例えば、レコメンドサーバ2のプロセッサ10aは、記憶部10cに格納されたプログラム10gをメモリ10bに展開して実行することにより、レコメンドサーバ2としての機能を実現できる。
【0174】
なお、メモリ10b及び記憶部10cの少なくとも1つが有する記憶領域には、図2に示す操作ログDB21及びレコメンド履歴DB25が格納されてよい。
【0175】
IF部10dは、ネットワークとの間の接続及び通信の制御等を行なう通信IFの一例である。例えば、IF部10dは、イーサネット(登録商標)等のLAN、或いは、FC(Fibre Channel)等の光通信等に準拠したアダプタを含んでよい。当該アダプタは、無線及び有線の一方又は双方の通信方式に対応してよい。例えば、プログラム10gは、当該通信IFを介して、ネットワークからコンピュータ10にダウンロードされ、記憶部10cに格納されてもよい。
【0176】
I/O部10eは、入力装置、及び、出力装置、の一方又は双方を含んでよい。入力装置としては、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等が挙げられる。出力装置としては、例えば、モニタ、プロジェクタ、プリンタ等が挙げられる。
【0177】
読取部10fは、記録媒体10hに記録されたデータやプログラムの情報を読み出すリーダの一例である。読取部10fは、記録媒体10hを接続可能又は挿入可能な接続端子又は装置を含んでよい。読取部10fとしては、例えば、USB(Universal Serial Bus)等に準拠したアダプタ、記録ディスクへのアクセスを行なうドライブ装置、SDカード等のフラッシュメモリへのアクセスを行なうカードリーダ等が挙げられる。なお、記録媒体10hにはプログラム10gが格納されてもよく、読取部10fが記録媒体10hからプログラム10gを読み出して記憶部10cに格納してもよい。
【0178】
記録媒体10hとしては、例示的に、磁気/光ディスクやフラッシュメモリ等の非一時的なコンピュータ読取可能な記録媒体が挙げられる。磁気/光ディスクとしては、例示的に、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク、HVD(Holographic Versatile Disc)等が挙げられる。フラッシュメモリとしては、例示的に、USBメモリやSDカード等の半導体メモリが挙げられる。
【0179】
上述したコンピュータ10のHW構成は例示である。従って、コンピュータ10内でのHWの増減(例えば任意のブロックの追加や削除)、分割、任意の組み合わせでの統合、又は、バスの追加若しくは削除等は適宜行なわれてもよい。例えば、レコメンドサーバ2において、I/O部10e及び読取部10fの少なくとも一方は、省略されてもよい。
【0180】
なお、情報処理装置の一例である業務端末3の機能は、上述したコンピュータ10と同様のHW構成により実現されてよい。例えば、業務端末3のプロセッサ10aは、記憶部10cに格納されたプログラム10gをメモリ10bに展開して実行することにより、図2に示す業務端末3としての機能(例えばファイル操作部31、操作ログ取得部32及びレコメンド部33)を実現できる。また、図2に示す業務端末3の表示部34は、業務端末3のI/O部10eの一例である。
【0181】
〔2〕その他
上述した一実施形態に係る技術は、以下のように変形、変更して実施することができる。
【0182】
例えば、図2に示すレコメンドサーバ2において、操作ログ収集部23、レコメンド情報解析部24、及び、レコメンド情報作成部26の機能は、任意の組み合わせで併合してもよく、それぞれ分割してもよい。また図2に示すレコメンドサーバ2は、複数の装置がネットワークを介して互いに連携することにより、各処理機能を実現する構成であってもよい。また、図2に例示する業務端末3において、ファイル操作部31、操作ログ取得部32、及び、レコメンド部33の機能は、任意の組み合わせで併合してもよく、それぞれ分割してもよい。
【0183】
また、マッチング部22は、過去にレコメンドを行なったときのレコメンド情報1cをキャッシュとしてレコメンド履歴DB25に記憶し、レコメンドを行なう際に、まずレコメンド履歴DB25を参照するものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、レコメンドサーバ2は、レコメンド履歴DB25を備えない構成も許容されてよい。この場合、レコメンド情報解析部24は、レコメンド履歴DB25の参照に係る処理(例えば、図12のステップS22及びS27~S29、並びに、図14のステップS42及びS47~49の処理)を実行しなくてもよい。
【0184】
〔3〕付記
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0185】
(付記1)
複数の情報処理端末とサーバとを有するファイルレコメンドシステムにおいて、
前記情報処理端末の各々は、
自装置で実行された操作に関する操作ログを前記サーバへ送信する取得部と、
前記サーバからデータを受信するレコメンド部と、を有し、
前記サーバは、
前記複数の情報処理端末の各々から収集された、少なくともファイルのファイル名と当該ファイルの保存場所とを含む操作ログを格納する記憶領域と、
前記複数の情報処理端末のうちの第1の情報処理端末で処理対象となっている第1のファイルのファイル名、又は、前記第1のファイルに入力された文字列に基づいて、前記操作ログを検索対象として前記第1のファイルに関連する1以上のファイルの検索を実行する検索部と、
前記1以上のファイルの検索に成功した場合、前記保存場所に基づいて前記第1のファイルに対して操作したユーザのユーザ情報を用いたアクセスが可能な第2のファイルを、前記1以上のファイルの中から特定する特定部と、
特定した前記第2のファイルに関する情報を前記第1の情報処理端末に出力する出力部と、を有する、
ことを特徴とするファイルレコメンドシステム。
【0186】
(付記2)
情報処理端末で処理対象となっている第1のファイルのファイル名、又は、前記第1のファイルに入力された文字列に基づいて、他の情報処理端末から収集された、少なくともファイルのファイル名と当該ファイルの保存場所とを含む操作ログを検索対象として前記第1のファイルに関連する1以上のファイルの検索を実行し、
前記1以上のファイルの検索に成功した場合、前記保存場所に基づいて前記第1のファイルに対して操作したユーザのユーザ情報を用いたアクセスが可能な第2のファイルを、前記1以上のファイルの中から特定し、
特定した前記第2のファイルに関する情報を前記情報処理端末に出力する、
処理をコンピュータに実行させる、ファイルレコメンドプログラム。
【0187】
(付記3)
前記検索を実行する処理は、前記第1のファイルの保存操作が行なわれたことに応じて実行される、
付記2に記載のファイルレコメンドプログラム。
【0188】
(付記4)
前記出力する処理は、特定した前記第2のファイルのフルパス、又は、前記第2のファイルの最終更新者の情報を、前記情報処理端末に出力する、
付記2又は付記3に記載のファイルレコメンドプログラム。
【0189】
(付記5)
前記特定する処理は、前記ユーザ情報を用いた前記保存場所へのアクセスを前記ユーザからの操作なしに自動で実行する、
付記2~4のいずれか1項に記載のファイルレコメンドプログラム。
【0190】
(付記6)
前記情報処理端末からの検索文字列を含む条件変更要求の受信に応じて、前記検索文字列に基づいて、前記操作ログを検索対象として前記検索文字列に関連する1以上のファイルの検索を実行し、
前記検索文字列に関連する1以上のファイルの検索に成功した場合、前記保存場所に基づいて前記ユーザ情報を用いたアクセスが可能な第3のファイルを、前記検索文字列に関連する1以上のファイルの中から特定し、
特定した前記第3のファイルに関する情報を、前記条件変更要求に対する応答として前記情報処理端末に出力する、
処理を前記コンピュータに実行させる、付記2~5のいずれか1項に記載のファイルレコメンドプログラム。
【0191】
(付記7)
前記第1のファイルのファイル名、又は、前記第1のファイルに入力された文字列に基づいて、過去に出力した第2のファイルに関する情報を記憶する出力履歴を検索対象として前記第1のファイルに関連する1以上のファイルに関する情報の検索を実行し、
前記出力履歴を検索対象とした前記1以上のファイルに関する情報の検索に失敗した場合に、前記操作ログを検索対象とした前記第1のファイルに関連する1以上のファイルの前記検索を実行する、
処理を前記コンピュータに実行させる、付記2~6のいずれか1項に記載のファイルレコメンドプログラム。
【0192】
(付記8)
情報処理端末で処理対象となっている第1のファイルのファイル名、又は、前記第1のファイルに入力された文字列に基づいて、他の情報処理端末から収集された、少なくともファイルのファイル名と当該ファイルの保存場所とを含む操作ログを検索対象として前記第1のファイルに関連する1以上のファイルの検索を実行し、
前記1以上のファイルの検索に成功した場合、前記保存場所に基づいて前記第1のファイルに対して操作したユーザのユーザ情報を用いたアクセスが可能な第2のファイルを、前記1以上のファイルの中から特定し、
特定した前記第2のファイルに関する情報を前記情報処理端末に出力する、
処理をコンピュータが実行する、ファイルレコメンド方法。
【0193】
(付記9)
前記検索を実行する処理は、前記第1のファイルの保存操作が行なわれたことに応じて実行される、
付記8に記載のファイルレコメンド方法。
【0194】
(付記10)
前記出力する処理は、特定した前記第2のファイルのフルパス、又は、前記第2のファイルの最終更新者の情報を、前記情報処理端末に出力する、
付記8又は付記9に記載のファイルレコメンド方法。
【0195】
(付記11)
前記特定する処理は、前記ユーザ情報を用いた前記保存場所へのアクセスを前記ユーザからの操作なしに自動で実行する、
付記8~10のいずれか1項に記載のファイルレコメンド方法。
【0196】
(付記12)
前記情報処理端末からの検索文字列を含む条件変更要求の受信に応じて、前記検索文字列に基づいて、前記操作ログを検索対象として前記検索文字列に関連する1以上のファイルの検索を実行し、
前記検索文字列に関連する1以上のファイルの検索に成功した場合、前記保存場所に基づいて前記ユーザ情報を用いたアクセスが可能な第3のファイルを、前記検索文字列に関連する1以上のファイルの中から特定し、
特定した前記第3のファイルに関する情報を、前記条件変更要求に対する応答として前記情報処理端末に出力する、
処理を前記コンピュータが実行する、付記8~11のいずれか1項に記載のファイルレコメンド方法。
【0197】
(付記13)
前記第1のファイルのファイル名、又は、前記第1のファイルに入力された文字列に基づいて、過去に出力した第2のファイルに関する情報を記憶する出力履歴を検索対象として前記第1のファイルに関連する1以上のファイルに関する情報の検索を実行し、
前記出力履歴を検索対象とした前記1以上のファイルに関する情報の検索に失敗した場合に、前記操作ログを検索対象とした前記第1のファイルに関連する1以上のファイルの前記検索を実行する、
処理を前記コンピュータが実行する、付記8~12のいずれか1項に記載のファイルレコメンド方法。
【0198】
(付記14)
複数の情報処理端末の各々から収集された、少なくともファイルのファイル名と当該ファイルの保存場所とを含む操作ログを格納する記憶領域と、
前記複数の情報処理端末のうちの第1の情報処理端末で処理対象となっている第1のファイルのファイル名、又は、前記第1のファイルに入力された文字列に基づいて、前記操作ログを検索対象として前記第1のファイルに関連する1以上のファイルの検索を実行する検索部と、
前記1以上のファイルの検索に成功した場合、前記保存場所に基づいて前記第1のファイルに対して操作したユーザのユーザ情報を用いたアクセスが可能な第2のファイルを、前記1以上のファイルの中から特定する特定部と、
特定した前記第2のファイルに関する情報を前記第1の情報処理端末に出力する出力部と、を備える、
ファイルレコメンド装置。
【0199】
(付記15)
前記検索部は、前記第1のファイルの保存操作が行なわれたことに応じて、前記検索を実行する、
付記14に記載のファイルレコメンド装置。
【0200】
(付記16)
前記出力部は、特定した前記第2のファイルのフルパス、又は、前記第2のファイルの最終更新者の情報を、前記第1の情報処理端末に出力する、
付記14又は付記15に記載のファイルレコメンド装置。
【0201】
(付記17)
前記特定部は、前記ユーザ情報を用いた前記保存場所へのアクセスを前記ユーザからの操作なしに自動で実行する、
付記14~16のいずれか1項に記載のファイルレコメンド装置。
【0202】
(付記18)
前記検索部は、前記第1の情報処理端末から、検索文字列を含む条件変更要求を受信した場合、前記検索文字列に基づいて、前記操作ログを検索対象として前記検索文字列に関連する1以上のファイルの検索を実行し、
前記特定部は、前記検索文字列に関連する1以上のファイルの検索に成功した場合、前記保存場所に基づいて前記ユーザ情報を用いたアクセスが可能な第3のファイルを、前記検索文字列に関連する1以上のファイルの中から特定し、
前記出力部は、特定した前記第3のファイルに関する情報を、前記条件変更要求に対する応答として前記第1の情報処理端末に出力する、
付記14~17のいずれか1項に記載のファイルレコメンド装置。
【0203】
(付記19)
前記記憶領域は、前記出力部が過去に出力した第2のファイルに関する情報を記憶する出力履歴を格納し、
前記第1のファイルのファイル名、又は、前記第1のファイルに入力された文字列に基づいて、前記出力履歴を検索対象として前記第1のファイルに関連する1以上のファイルに関する情報の検索を実行する履歴検索部を備え、
前記検索部は、前記出力履歴を検索対象とした前記1以上のファイルに関する情報の検索に失敗した場合に、前記操作ログを検索対象とした前記第1のファイルに関連する1以上のファイルの前記検索を実行する、
付記14~18のいずれか1項に記載のファイルレコメンド装置。
【0204】
(付記20)
前記ファイルレコメンド装置はさらに、
操作ログの解析処理に係る指示を受け付ける受付部と、
前記指示の受け付けに応じて、前記記憶領域から操作ログを読み出し、前記指示に応じた解析処理を実行する処理部と、
前記解析処理の結果を前記指示の送り元である端末に送信する送信部と、
を有することを特徴とする、付記14~19のいずれか1項に記載のファイルレコメンド装置。
【符号の説明】
【0205】
1 業務システム
1a ファイル操作ログ
1b 操作情報
1c レコメンド情報
10 コンピュータ
2 レコメンドサーバ
2a 受付部
2b 処理部
2c 送信部
21 操作ログDB
21a ファイル名
21b 保存場所
21c キーワード
22 マッチング部
23 操作ログ収集部
24 レコメンド情報解析部
25 レコメンド履歴DB
26 レコメンド情報作成部
3、3a、3b 業務端末
31 ファイル操作部
32 操作ログ取得部
33 レコメンド部
34 表示部
4 管理端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15