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特許7294697ゲーム装置、及び、ゲーム装置のプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-12
(45)【発行日】2023-06-20
(54)【発明の名称】ゲーム装置、及び、ゲーム装置のプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/58 20140101AFI20230613BHJP
   A63F 13/537 20140101ALI20230613BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20230613BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/537
A63F13/45
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021183298
(22)【出願日】2021-11-10
(62)【分割の表示】P 2018094200の分割
【原出願日】2017-06-09
(65)【公開番号】P2022010203
(43)【公開日】2022-01-14
【審査請求日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】P 2017092254
(32)【優先日】2017-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堤崎 陽太
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-161487(JP,A)
【文献】特開2010-057709(JP,A)
【文献】モンスターハンターポータブル 3rd 公式ガイドブック ,初版,日本,株式会社エンターブレイン,2011年04月13日,第75,78,100頁,ISBN978-4-04-727172-2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを具備するゲーム装置のプログラムであって、
前記プロセッサを、
ユーザの操作に応じてゲームのキャラクタを動作させる動作実行部と、
前記キャラクタの状態を管理する管理部と、
して機能させ、
前記管理部は、
前記キャラクタの状態の良好さを示すパラメータ値を、時間の経過に応じて回復基準値を限度として上昇させ、
前記回復基準値を、時間の経過に応じて減少させ、
前記キャラクタは、
前記キャラクタが複数の原因のいずれかによって損害を受けた場合に、所定の確率で前記複数の原因のそれぞれに対応した異常状態となり、
前記管理部は、
前記キャラクタが異常状態である場合、
前記キャラクタが異常状態でない場合と比較して、
前記回復基準値の、単位時間あたりの、前記複数の原因のそれぞれに対応した減少量を増加させる、
ことを特徴とする、ゲーム装置のプログラム。
【請求項2】
前記管理部は、
前記キャラクタが所定のゲーム要素を消費した場合に前記異常状態から回復させる、
請求項1に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項3】
前記異常状態からの回復に用いられる前記ゲーム要素は、前記複数の原因のそれぞれに対応した異常状態に応じて定められる、
請求項2に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項4】
前記パラメータ値を示す状態表示画像を、表示部に表示させる表示制御部、
を備え、
前記表示制御部は、
前記キャラクタが異常状態である場合における前記回復基準値と、
前記キャラクタが異常状態でない場合における前記回復基準値とを、
異なる画像として表示する、
請求項1乃至請求項3のうち何れか1項に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項5】
ユーザの操作に応じてゲームのキャラクタを動作させる動作実行部と、
前記キャラクタの状態を管理する管理部と、
して機能させ、
前記管理部は、
前記キャラクタの状態の良好さを示すパラメータ値を、時間の経過に応じて回復基準値を限度として上昇させ、
前記回復基準値を、時間の経過に応じて減少させ、
前記キャラクタは、
前記キャラクタが複数の原因のいずれかによって損害を受けた場合に、所定の確率で前記複数の原因のそれぞれに対応した異常状態となり、
前記管理部は、
前記キャラクタが異常状態である場合、
前記キャラクタが異常状態でない場合と比較して、
前記回復基準値の、単位時間あたりの、前記複数の原因のそれぞれに対応した減少量を増加させる、
ことを特徴とする、ゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、及び、ゲーム装置のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゲームにおいて、ユーザが操作するキャラクタの状態を管理する技術が知られている。例えば、特許文献1には、キャラクタの状態の一例として、キャラクタの体力を管理する技術が例示されている。具体的には、特許文献1では、ユーザの操作するキャラクタが敵からの攻撃によりダメージを受けた場合に、当該キャラクタの体力を示す体力値を減少させ、また、当該キャラクタが所定の回復動作をした場合に、当該キャラクタの体力値を所定の上限値を限度として回復させることで、キャラクタの状態を管理する技術が例示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-137292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の技術では、ユーザが操作するキャラクタに対する敵からの攻撃や、当該キャラクタによる所定の回復動作の実行等、特定の状況下に限り、キャラクタの状態を示す体力値等のパラメータ値を変動させていた。このため、従来の技術では、キャラクタの状態を、例えば、時間の経過に伴い変動させることができず、キャラクタの状態の変動が単調になりがちであった。
【0005】
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、キャラクタの状態の変動が単調となることを防止することを可能とする技術の提供を、解決課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するために、本発明の一態様に係るゲーム装置のプログラムは、プロセッサを具備するゲーム装置のプログラムであって、前記プロセッサを、ユーザの操作に応じてゲームのキャラクタを動作させる動作実行部と、前記キャラクタの状態を管理する管理部と、して機能させ、前記管理部は、前記キャラクタの状態の良好さを示すパラメータ値を、時間の経過に応じて第1上限値を限度として上昇させ、前記第1上限値を、時間の経過に応じて減少させる、ことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態に係るゲームシステム1の概要を示す説明図である。
図2】ゲーム装置10の構成の一例を示すブロック図である。
図3】ゲーム装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】仮想フィールド画面G1の一例を示す説明図である。
図5】ステータス確認画面G2の一例を示す説明図である。
図6】アイテム確認画面G3の一例を示す説明図である。
図7】ゲーム装置10の動作の一例を示すフローチャートである。
図8】キャラクタ情報Infoのデータ構成の一例を示す図である。
図9】キャラクタ動作処理の一例を示すフローチャートである。
図10】動作情報テーブルTBL1のデータ構成の一例を示す図である。
図11】アイテム情報テーブルTBL2のデータ構成の一例を示す図である。
図12】所持アイテム管理テーブルTBL3のデータ構成の一例を示す図である。
図13】イベント処理の一例を示すフローチャートである。
図14】異常状態情報テーブルTBL4のデータ構成の一例を示す図である。
図15】異常状態管理テーブルTBL5のデータ構成の一例を示す図である。
図16】ヒットポイント更新処理の一例を示すフローチャートである。
図17】スタミナ値更新処理の一例を示すフローチャートである。
図18】ヒットポイント画像PHの変化の一例を示す説明図である。
図19】スタミナ画像PSの変化の一例を示す説明図である。
図20】本発明の変形例1に係るヒットポイント画像PHの変化の一例を示す説明図である。
図21】本発明の変形例3に係るヒットポイント画像PHの変化の一例を示す説明図である。
図22】本発明の変形例3に係るヒットポイント画像PHの変化の一例を示す説明図である。
図23】本発明の変形例7に係るゲームシステム1Aの概要を示す説明図である。
図24】本発明の変形例7に係るサーバ装置50Aの構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0009】
[A.実施形態]
以下、本発明の実施形態を説明する。
【0010】
[1.ゲームシステムの概要]
図1は、本実施形態に係るゲームシステム1の概要を説明するための説明図である。以下、図1を参照しつつ、ゲームシステム1の概要について説明する。
【0011】
図1に例示するように、ゲームシステム1は、所定のゲームを実行可能な複数のゲーム装置10と、当該複数のゲーム装置10に対応して設けられた複数の表示装置30と、サーバ装置50と、を備える。
本実施形態では、ゲーム装置10が家庭用のゲーム機器である場合を一例として想定する。但し、ゲーム装置10としては、任意の情報処理装置を採用しうる。例えば、ゲーム装置10は、店舗や遊戯施設等に設置された業務用のゲーム機器であってもよいし、携帯電話若しくはスマートフォン等のモバイル機器であってもよいし、また、パーソナルコンピュータ等の端末型の情報機器であってもよい。
【0012】
ゲーム装置10は、当該ゲーム装置10に対応して設けられた表示装置30と通信可能である。そして、ゲーム装置10は、ゲーム装置10において実行されている所定のゲームに関する画像を、当該ゲーム装置10に対応して設けられた表示装置30が具備する表示部31に表示させることができる。
【0013】
また、ゲーム装置10は、ネットワークNWを介して、サーバ装置50と通信可能である。
本実施形態では、ゲーム装置10において実行される所定のゲームが、所謂オンラインゲームである場合を、一例として想定する。具体的には、サーバ装置50は、ゲームシステム1が有する複数のゲーム装置10のうち、一のゲーム装置10で実行されている所定のゲームに関する情報を、他のゲーム装置10に対して送信する。これにより、サーバ装置50は、各ゲーム装置10で実行されている所定のゲームに関する情報を、ゲームシステム1が有する複数のゲーム装置10の間で共有させることが可能である。すなわち、本実施形態において、一のゲーム装置10のユーザと、他のゲーム装置10のユーザとは、所定のゲームにおいて互いに協力しつつミッションをクリアしたり、または、所定のゲームにおいて対戦したりすることが可能である。
【0014】
なお、本実施形態では、ゲーム装置10において実行される所定のゲームがオンラインゲームである場合を例示して説明するが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、ゲーム装置10は、サーバ装置50と通信することなく、所定のゲームを実行してもよい。すなわち、各ゲーム装置10のユーザは、単独で所定のゲームをプレイすることが可能であってもよい。
【0015】
[2.ゲーム装置の構成]
以下、図2及び図3を参照しつつ、ゲーム装置10の構成について説明する。
【0016】
図2は、ゲーム装置10の構成の一例を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、ゲーム装置10は、ゲーム装置10の各部を制御する制御部110と、各種情報を記憶する記憶部120と、表示装置30及びサーバ装置50等の外部装置との間の通信を実行するための通信部130と、ゲーム装置10のユーザによる操作を受け付けるための操作部140と、光ディスク等の記録媒体から情報を読み込むための情報読込部150と、を備える。
【0017】
制御部110は、ゲーム制御部111と、動作実行部112と、状態管理部113と、操作情報取得部114と、表示制御部115と、を備える。
ゲーム制御部111は、ゲーム装置10において実行される所定のゲームの進行を制御する。
動作実行部112は、所定のゲームにおいて、ゲーム装置10のユーザが操作するキャラクタを動作させる。以下では、ゲーム装置10のユーザが操作するキャラクタを、「キャラクタC」と表現する。すなわち、キャラクタCとは、ゲーム装置10のユーザによる操作の対象となるゲーム上のオブジェクトである。但し、キャラクタCは、ゲーム装置10のユーザがゲームを進行させるために用いるゲーム上のオブジェクトであればよく、例えば、ゲーム装置10のユーザの操作に指定された方針に基づいて、自律的に動作するオブジェクトであってもよい。
操作情報取得部114は、ゲーム装置10のユーザが操作部140を操作した場合に、当該操作内容を取得する。
表示制御部115は、ゲーム装置10において実行される所定のゲームに係る情報が表示部31に表示されるように、表示部31を制御する。
【0018】
状態管理部113は、所定のゲームにおけるキャラクタCの状態を管理する。
ここで、キャラクタCの状態とは、例えば、キャラクタCによるゲームの継続可能性に関する状態、及び、所定のゲームにおけるキャラクタCの動作に対する制限に関する状態、の一方または双方である。
このうち、「キャラクタCによるゲームの継続可能性に関する状態」とは、キャラクタCを操作することにより所定のゲームのプレイを継続することができる可能性に関する、当該キャラクタCの状態である。換言すれば、「キャラクタCによるゲームの継続可能性に関する状態」とは、キャラクタCを操作して所定のゲームをプレイすることで、ゲームオーバーとならない可能性に関する、当該キャラクタCの状態である。例えば、「キャラクタCによるゲームの継続可能性に関する状態」とは、キャラクタCの体力状態、または、キャラクタCの精神状態等である。
また、「キャラクタCの動作に対する制限に関する状態」とは、所定のゲームにおいて、キャラクタCが動作不能とならず、且つ、キャラクタCの動作に制限が課せられない可能性に関する、当該キャラクタCの状態である。換言すれば、「キャラクタCの動作に対する制限に関する状態」とは、所定のゲームにおいて、ゲーム装置10のユーザが、キャラクタCを動作させる場合における、当該キャラクタCの動作の自由度に関する、当該キャラクタCの状態である。例えば、「キャラクタCの動作に対する制限に関する状態」とは、キャラクタCのスタミナ、または、キャラクタCの疲労状態等である。
【0019】
本実施形態において、状態管理部113は、キャラクタCの状態として、キャラクタCによるゲームの継続可能性に関する状態と、キャラクタCの動作に対する制限に関する状態と、の両方を管理することとする。
また、本実施形態では、「キャラクタCによるゲームの継続可能性に関する状態」として、キャラクタCの体力状態を例示して説明する。すなわち、本実施形態では、一例として、キャラクタCの体力に余裕がある場合には、所定のゲームにおいてゲームオーバーとなる可能性が低く、キャラクタCの体力が無くなると、所定のゲームがゲームオーバーとなることとする。
また、本実施形態では、「キャラクタCの動作に対する制限に関する状態」として、キャラクタCのスタミナを例示して説明する。すなわち、本実施形態では、一例として、キャラクタCのスタミナに余裕がある場合には、所定のゲームにおいてキャラクタCの動作に対する制限が小さく、キャラクタCのスタミナが無くなると、所定のゲームにおいてキャラクタCが動作不能となることとする。
【0020】
また、本実施形態では、キャラクタCの状態の変動の態様が正常である場合と、キャラクタCの状態の変動の態様が異常である場合と、が存在することを想定する。
ここで、「キャラクタCの状態の変動の態様が正常」であることとは、キャラクタCの状態の時間の経過に応じた改善が見込める場合である。より具体的には、「キャラクタCの状態の変動の態様が正常」であることとは、例えば、キャラクタCが健康であることである。なお、本実施形態において、「キャラクタCが健康な状態」とは、キャラクタCの負っている怪我が軽症である場合、及び、キャラクタCの罹患している病気が軽症である場合等を含む概念である。
また、「キャラクタCの状態の変動の態様が異常」であることとは、キャラクタCが健康である場合と比較して、キャラクタCの状態が時間の経過に応じて改善される可能性が低い場合である。より具体的には、「キャラクタCの状態の変動の態様が異常」であることとは、例えば、キャラクタCが重傷を負っている状態、または、キャラクタCが重たい病気に罹患している状態等である。
以下では、キャラクタCの状態の変動の態様が正常であることを、「正常状態」と称し、キャラクタCの状態の変動の態様が異常であることを、「異常状態」と称することがある。
【0021】
図2に例示するように、記憶部120は、動作情報テーブルTBL1と、アイテム情報テーブルTBL2と、所持アイテム管理テーブルTBL3と、異常状態情報テーブルTBL4と、異常状態管理テーブルTBL5と、キャラクタ情報Infoと、ゲーム装置10の制御プログラムPRGと、を記憶している。
【0022】
詳細は後述するが、動作情報テーブルTBL1は、所定のゲームにおいてキャラクタCが実行可能な動作に係る情報である動作情報を記憶している。
アイテム情報テーブルTBL2は、所定のゲームにおいてゲーム装置10のユーザが利用可能なアイテムに係る情報であるアイテム情報を記憶している。
所持アイテム管理テーブルTBL3は、所定のゲームにおいてキャラクタCが所持しているアイテムに係る情報である所持アイテム情報を記憶している。
異常状態情報テーブルTBL4は、所定のゲームにおいてキャラクタCが陥る可能性のある異常状態に係る情報である異常状態情報を記憶している。
異常状態管理テーブルTBL5は、キャラクタCが現在陥っている異常状態に係る情報である異常状態管理情報を記憶している。
【0023】
キャラクタ情報Infoは、ゲーム装置10のユーザの操作に係るキャラクタCに関する情報である。
制御プログラムPRGは、ゲーム装置10を制御するプログラムである。本実施形態では、制御プログラムPRGは、例えば、ゲーム装置10の各部を制御するためのオペレーションシステムプログラムと、ゲーム装置10が所定のゲームを実行するためのアプリケーションプログラム(ゲームプログラム)と、を含む。このうち、アプリケーションプログラムは、例えば、ゲーム装置10のユーザが所定のゲームを開始する場合に、情報読込部150から読み込まれて、記憶部120に記憶されるものであってもよい。
【0024】
図3は、ゲーム装置10のハードウェア構成の一例を示す構成図である。
【0025】
図3に示すように、ゲーム装置10は、ゲーム装置10の各部を制御するプロセッサ1000と、各種情報を記憶するメモリ1001と、ゲーム装置10の外部に存在する外部装置との通信を行うための通信装置1002と、ゲーム装置10のユーザによる操作を受け付けるための入力操作装置1003と、記録媒体から情報を読み込むためのディスク装置1004と、を備える。
【0026】
メモリ1001は、例えば、プロセッサ1000の作業領域として機能するRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリと、ゲーム装置10の制御プログラムPRG等の各種情報を記憶するEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性メモリとを含み、記憶部120としての機能を提供する。
プロセッサ1000は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、メモリ1001に記憶された制御プログラムPRGを実行し、当該制御プログラムPRGに従って動作することで、制御部110として機能する。
通信装置1002は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの一方または双方を介して、ゲーム装置10の外部に存在する外部装置との通信を行うためのハードウェアであり、通信部130としての機能を提供する。
入力操作装置1003は、例えば、操作ボタンであり、ゲーム装置10のユーザの操作を受け付ける操作部140としての機能を提供する。
ディスク装置1004は、例えば、光ディスク装置であり、光ディスク等の記録媒体に記録された制御プログラムPRG等の各種情報を読み込む情報読込部150としての機能を提供する。
【0027】
なお、プロセッサ1000は、CPUに加え、または、CPUに替えて、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、等の、ハードウェアを含んで構成されるものであってもよい。この場合、プロセッサ1000により実現される制御部110の一部または全部は、DSP等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0028】
[3.ゲームの概要]
図4乃至図6を参照しつつ、本実施形態に係るゲーム装置10において実行される所定のゲームの概要について説明する。
【0029】
本実施形態において、ゲーム装置10において実行される所定のゲームは、例えば、ゲーム装置10のユーザがキャラクタCを仮想的なフィールドFd内で動作させることで、所定のゲームにおいて設定された所定の目標の達成を目指すゲームである。
なお、本実施形態において、「所定の目標」とは、例えば、所定のゲームにおいて所定の敵キャラクタCEを倒すこと、所定のゲームにおいて所定のアイテムを獲得すること、所定のゲームにおいて所定の味方キャラクタCBを救出すること、ゲーム装置10のユーザによる所定のゲームのプレイ時間が所定の時間に達すること、または、ゲーム装置10のユーザが所定のゲームにおいて獲得した得点(例えば経験値)が所定の値に達すること、等である。すなわち、ゲーム装置10のユーザは、所定のゲームに係る仮想的なフィールドFdにおいてキャラクタCを動作させることで、所定のゲームにおいて設定された所定の目標の達成を目指すことになる。
【0030】
本実施形態では、ゲーム装置10のユーザは、所定のゲームをプレイする場合に、操作部140を操作することで、表示部31に、仮想フィールド画面G1、ステータス確認画面G2、及び、アイテム確認画面G3を表示させることができる。換言すれば、表示制御部115は、操作情報取得部114の取得したユーザの操作内容に応じて、仮想フィールド画面G1、ステータス確認画面G2、または、アイテム確認画面G3が表示部31に表示されるように、表示部31を制御する。そして、ゲーム装置10のユーザは、仮想フィールド画面G1、ステータス確認画面G2、及び、アイテム確認画面G3を参照しつつ、所定のゲームをプレイする。
【0031】
図4は、仮想フィールド画面G1の一例を示す図である。図4に示すように、仮想フィールド画面G1は、所定のゲームに関する仮想的なフィールドFd内に、ゲーム装置10のユーザの操作に係るキャラクタCを示すキャラクタ画像Cgが表示された画面である。そして、ゲーム装置10のユーザは、操作部140を操作することで、仮想フィールド画面G1に表示された仮想的なフィールドFd内において、キャラクタCを動作させることができる。
なお、本実施形態において、「キャラクタCの動作」とは、仮想フィールド画面G1において、キャラクタCを示すキャラクタ画像Cgの位置または姿勢が変化することである。ここで、キャラクタ画像Cgの姿勢とは、仮想的なフィールドFdに表示される画像Cgの形状として表されるキャラクタCの体勢、及び、仮想的なフィールドFdにおけるキャラクタ画像Cgの向き等を含む概念である。
【0032】
本実施形態では、キャラクタ画像Cgが仮想的なフィールドFd上に表示されている場合に限り、所定のゲームにおいて時間が経過することとする。すなわち、本実施形態では、表示制御部115が、キャラクタCを示すキャラクタ画像Cgを含む仮想フィールド画面G1を、表示部31に表示させている場合に、所定のゲームにおいて時間が経過することとする。
【0033】
図4に例示するように、仮想フィールド画面G1には、キャラクタCの状態を示す、状態表示画像Pgが表示される。当該状態表示画像Pgは、キャラクタCの体力状態を表すヒットポイント画像PHと、キャラクタCのスタミナを表すスタミナ画像PSと、を含む。ヒットポイント画像PH及びスタミナ画像PSの詳細については後述する。
また、図4に例示するように、仮想フィールド画面G1には、キャラクタCを示すキャラクタ画像Cg以外に、キャラクタCが倒すべき敵キャラクタCEを示す敵キャラクタ画像CEg、及び、所定のゲームに係る所定の目標の達成においてキャラクタCと協力する味方キャラクタ画像CBg等が、表示される場合がある。
【0034】
図5は、ステータス確認画面G2の一例を示す図である。ステータス確認画面G2は、ゲーム装置10のユーザが、キャラクタCの状態等を確認するための画面である。
【0035】
本実施形態において、表示制御部115は、表示部31にステータス確認画面G2を表示させる場合、表示部31に仮想フィールド画面G1及びアイテム確認画面G3を表示させないこととする。このため、本実施形態では、表示制御部115が、表示部31にステータス確認画面G2を表示させる場合、所定のゲームにおける時間の経過が停止することとする。そして、本実施形態では、表示制御部115が、表示部31にステータス確認画面G2を表示した後に再び仮想フィールド画面G1を表示させる場合に、所定のゲームにおける時間の経過を再開させることとする。
但し、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、表示制御部115は、表示部31において、仮想フィールド画面G1及びステータス確認画面G2を同時に表示させてもよい。例えば、表示制御部115は、表示部31において、仮想フィールド画面G1の上に、ステータス確認画面G2を重ねて表示させてもよい。この場合、表示制御部115が、表示部31にステータス確認画面G2を表示させている場合にも、所定のゲームにおける時間が経過することとしてもよい。
【0036】
図5に例示するように、ステータス確認画面G2は、異常状態表示エリアA1と、キャラクタ状態表示エリアA2と、経験値表示エリアA3と、レベル表示エリアA4とを有する。
【0037】
異常状態表示エリアA1には、キャラクタCが陥っている異常状態に関する情報が表示される。具体的には、異常状態表示エリアA1には、キャラクタCを示すキャラクタ画像Cgと、キャラクタCが陥っている異常状態を示す異常状態画像BGと、当該異常状態の名称である異常状態名称BNと、が表示される。
なお、本実施形態では、キャラクタCが、複数の異常状態に同時に陥ることがある場合を想定する。例えば、図5では、キャラクタCが、肩の「打撲」、手の「裂創」、及び、膝の「裂創」の、3つの異常状態に同時に陥った場合を例示している。
【0038】
キャラクタ状態表示エリアA2には、ヒットポイント画像PHと、スタミナ画像PSと、が表示される。
【0039】
図5に示すように、ヒットポイント画像PHは、ヒットポイントHP(「パラメータ値」の一例)と、ヒットポイント回復基準値H1(「第1上限値」の一例)と、ヒットポイント回復上限値H2(「第2上限値」の一例)とを表す。具体的には、本実施形態では、ヒットポイント画像PHにおいて、ヒットポイントHPが、斜線部分の長さとして表され、ヒットポイント回復基準値H1が、ポインタ画像PH1の位置として表され、ヒットポイント回復上限値H2が、ヒットポイント画像PHの全体の長さとして表される。
【0040】
ここで、ヒットポイントHPとは、キャラクタCの体力状態の良好さを示すパラメータ値である。すなわち、本実施形態において、ヒットポイントHPは、キャラクタCの体力状態が良好である場合に大きい値を示し、キャラクタCの体力状態が不良である場合に小さい値を示す。そして、キャラクタCのヒットポイントHPが所定の下限値、例えば「0」になった場合に、当該キャラクタCによる所定のゲームの継続が不可能(ゲームオーバー)となる。すなわち、ヒットポイントHPは、キャラクタCによるゲームの継続可能性の大きさの程度を示す値である。
【0041】
なお、詳細は後述するが、本実施形態において、ヒットポイントHPとヒットポイント回復基準値H1とは、「HP≦H1」の関係を満たし、ヒットポイント回復基準値H1とヒットポイント回復上限値H2とは、「H1≦H2」の関係を満たす。
【0042】
図5に示すように、スタミナ画像PSは、スタミナ値SP(「パラメータ値」の他の例)と、スタミナ回復基準値S1(「第1上限値」の他の例)と、スタミナ回復上限値S2(「第2上限値」の他の例)とを表す。具体的には、本実施形態では、スタミナ画像PSにおいて、スタミナ値SPが、斜線部分の長さとして表され、スタミナ回復基準値S1が、ポインタ画像PS1の位置として表され、スタミナ回復上限値S2が、スタミナ画像PSの全体の長さとして表される。
【0043】
ここで、スタミナ値SPとは、キャラクタCのスタミナに係る状態の良好さを示すパラメータ値である。すなわち、本実施形態において、スタミナ値SPは、キャラクタCのスタミナに余裕があり、キャラクタCの状態が良好である場合に大きい値を示し、キャラクタCのスタミナに余裕が無く、キャラクタCの状態が不良である場合に小さい値を示す。そして、キャラクタCのスタミナ値SPが所定の下限値、例えば「0」になった場合に、当該キャラクタCは動作不能となる。すなわち、スタミナ値SPは、キャラクタCの動作に対する制限の小ささの程度を示す値である。
【0044】
なお、詳細は後述するが、本実施形態において、スタミナ値SPとスタミナ回復基準値S1とは、「SP≦S1」の関係を満たし、スタミナ回復基準値S1とスタミナ回復上限値S2とは、「S1≦S2」の関係を満たす。
【0045】
また、本実施形態において、表示制御部115は、キャラクタCが正常状態である場合のヒットポイント画像PH及びスタミナ画像PSと、キャラクタCが異常状態である場合のヒットポイント画像PH及びスタミナ画像PSとを、異なる画像として表示する。
具体的には、表示制御部115は、キャラクタCが正常状態である場合におけるヒットポイント画像PHと、体力状態の変動の態様が異常となるような異常状態にキャラクタCが陥っている場合におけるヒットポイント画像PHとを、異なる画像として表示部31に表示する。例えば、表示制御部115は、キャラクタCが正常状態である場合に、ヒットポイント画像PHのうちポインタ画像PH1を「白色」で表示し、体力状態の変動の態様が異常となるような異常状態にキャラクタCが陥っている場合に、ポインタ画像PH1を「黒色」で表示する。
また、表示制御部115は、キャラクタCが正常状態である場合におけるスタミナ画像PSと、スタミナに係る状態の変動の態様が異常となるような異常状態にキャラクタCが陥っている場合におけるスタミナ画像PSとを、異なる画像として表示部31に表示する。例えば、表示制御部115は、キャラクタCが正常状態である場合に、スタミナ画像PSのうちポインタ画像PS1を「白色」で表示し、スタミナに係る状態の変動の態様が異常となるような異常状態にキャラクタCが陥っている場合に、ポインタ画像PS1を「黒色」で表示する。
図5では、キャラクタCが陥っている異常状態は、体力状態の変動の態様が異常となるような異常状態のみであり、スタミナに係る状態の変動の態様が異常となるような異常状態では無い場合を例示している。このため、図5に示す例において、表示制御部115は、ポインタ画像PH1を「黒色」で表し、ポインタ画像PS1を「白色」で表している。
【0046】
経験値表示エリアA3には、キャラクタCの経験値が表示される。ここで、キャラクタCの経験値とは、例えば、キャラクタCが敵キャラクタCEを倒した場合、キャラクタCが所定の味方キャラクタCBを救出した場合、及び、キャラクタCにより所定のゲームにおけるミッションをクリアした場合、等に付与される得点の合計値である。
【0047】
レベル表示エリアA4には、キャラクタCのレベルが表示される。ここで、キャラクタCのレベルとは、キャラクタCの能力の高さを示す値であり、例えば、キャラクタCが獲得した経験値に基づいて定められる。より具体的には、キャラクタCのレベルは、例えば、キャラクタCが獲得した経験値が、キャラクタCのレベルに応じた値に到達するという条件(「所定のゲーム条件」の一例)が充足された場合に、上昇する。なお、キャラクタCのレベルは、所定のゲームにおいて設定された所定の目標が達成されるという条件が充足された場合に、上昇してもよい。
【0048】
図6は、アイテム確認画面G3の一例を示す図である。アイテム確認画面G3は、ゲーム装置10のユーザが、キャラクタCの所持するアイテムの内容及び数量を確認するとともに、キャラクタCの所持するアイテムを、キャラクタCに使用または消費させるための画面である。
【0049】
本実施形態において、表示制御部115は、表示部31にアイテム確認画面G3を表示させる場合、表示部31に仮想フィールド画面G1及びステータス確認画面G2を表示させないこととする。このため、本実施形態では、表示制御部115が、表示部31にアイテム確認画面G3を表示させる場合、所定のゲームにおける時間の経過が停止することとする。そして、本実施形態では、表示制御部115が、表示部31にアイテム確認画面G3を表示した後に再び仮想フィールド画面G1を表示させる場合に、所定のゲームにおける時間の経過を再開させることとする。
但し、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、表示制御部115は、表示部31において、仮想フィールド画面G1及びアイテム確認画面G3を同時に表示させてもよい。例えば、表示制御部115は、表示部31において、仮想フィールド画面G1の上に、アイテム確認画面G3を重ねて表示させてもよい。この場合、表示制御部115が、表示部31にアイテム確認画面G3を表示させている場合にも、所定のゲームにおける時間が経過することとしてもよい。
【0050】
図6に例示するように、アイテム確認画面G3は、異常状態表示エリアA1と、所持アイテム表示エリアA5と、所持金表示エリアA6とを有する。
【0051】
所持アイテム表示エリアA5には、キャラクタCが所持しているアイテムが一覧表示される。具体的には、所持アイテム表示エリアA5には、キャラクタCが所持している各アイテムの画像Igと、当該アイテムの名称Inと、当該アイテムのキャラクタCによる所持数量Imとが表示される。
キャラクタCは、所持アイテム表示エリアA5に表示されているアイテムを使用または消費することができる。なお、本実施形態において、アイテムの利用とは、アイテムの使用とアイテムの消費とを含む概念である。ここで、アイテムの使用とは、当該アイテムを所持したまま利用することであり、例えば、「長剣を装備すること」等が該当する。また、アイテムの消費とは、当該アイテムを利用した結果として、当該アイテムを、一時的または永続的に利用不能な状態にすることである。一例として、アイテムの消費とは、当該アイテムを利用して消滅させることであり、例えば、「パンを食べること」等が該当する。他の例として、アイテムの消費とは、当該アイテムを利用することで、当該アイテムを利用する場合に生じる効果を生じない状態(一時的に利用不能な状態)にすることであり、例えば、「酸素ボンベ内の酸素を全て使い切ること」、及び、「充電池に充電された電力を全て使い切ること」等が該当する。
【0052】
所持金表示エリアA6には、キャラクタCが有する所持金の金額が表示される。キャラクタCの所持金とは、キャラクタCが所有している仮想的な金銭である。キャラクタCは、当該仮想的な金銭を、所定のゲームにおいて消費することができる。そして、キャラクタCは、所持金を消費することで、各種アイテムを購入することができる。また、キャラクタCは、所持金を消費することで、仮想的なフィールドFd内の宿泊施設において提供される宿泊サービス、または、仮想的なフィールドFd内の医療施設において提供される医療サービス等、仮想的なフィールドFd内で提供される各種サービスを受けることができる。
【0053】
[4.ゲーム装置の動作]
図7乃至図17を参照しつつ、ゲーム装置10が所定のゲームを実行する場合における、当該ゲーム装置10の動作の一例を説明する。
【0054】
[4.1.ゲーム装置の動作の概要]
図7は、ゲーム装置10が所定のゲームを実行する場合における、当該ゲーム装置10の動作の一例を示すシーケンスチャートである。
【0055】
図7に示すように、ゲーム装置10において、所定のゲームが開始されると、ゲーム制御部111は、まず、初期化処理を実行する(S100)。ここで、初期化処理とは、キャラクタ情報Infoに含まれる情報の一部を初期化する処理である。
【0056】
図8は、キャラクタ情報Infoのデータ構成の一例を示す図である。本実施形態において、キャラクタ情報Infoは、キャラクタCのレベル、経験値、及び、所持金と、仮想的なフィールドFdにおけるキャラクタCの位置と、キャラクタCの動作に対応する動作IDと、キャラクタCのヒットポイントHP、ヒットポイント回復基準値H1、及び、ヒットポイント回復上限値H2と、キャラクタCのスタミナ値SP、スタミナ回復基準値S1、及び、スタミナ回復上限値S2と、ダメージ量dmと、終了情報Finと、更新日時TMと、を有する。
【0057】
ここで、動作IDとは、キャラクタCが実行可能な全ての動作の各々を一意に識別するために、各動作に付与された識別番号である。
ダメージ量dmとは、キャラクタCが受けたダメージ(損害)の大きさを示す値である。
終了情報Finとは、所定のゲームを終了するか否かを表す情報である。本実施形態では、終了情報Finが「1」を示す場合に、所定のゲームが終了することを表し、終了情報Finが「0」を示す場合に、所定のゲームが終了しないことを表すこととする。
【0058】
ゲーム制御部111は、ステップS100の初期化処理において、動作IDを「Null」に設定し、ダメージ量dmに「0」を設定し、終了情報Finに「0」を設定し、更新日時TMに現在時刻を表す値を設定する。ここで、動作IDが「Null」であるとは、キャラクタCが動作していないことを表す。
【0059】
なお、本実施形態では、ゲーム制御部111は、初期化処理において、キャラクタ情報Infoのうち、動作ID、ダメージ量dm、終了情報Fin、及び、更新日時TM以外の情報を変更することは無い。キャラクタ情報Infoのうち、動作ID、ダメージ量dm、終了情報Fin、及び、更新日時TM以外の情報には、所定のゲームの開始時において、予め定められた値、または、ゲーム装置10のユーザによる所定のゲームの過去のプレイ履歴に応じた値が、設定されていることとする。
【0060】
説明を、図7に戻す。
図7に示すように、操作情報取得部114は、ゲーム装置10のユーザが操作部140を操作したか否かを判定する(S102)。
そして、ステップS102における判定の結果が肯定である場合、操作情報取得部114は、ゲーム装置10のユーザによる操作部140の操作内容を取得する(S104)。
他方、ステップS102における判定の結果が否定である場合、操作情報取得部114は、処理をステップS110に進める。
【0061】
次に、ゲーム制御部111は、ステップS104において操作情報取得部114が取得した操作内容が、キャラクタCの動作を指定する内容であるか否かを判定する(S106)。
そして、ステップS106における判定の結果が肯定である場合、動作実行部112は、ステップS104において操作情報取得部114が取得した操作内容に基づいて、キャラクタCを動作させるキャラクタ動作処理を実行する(S108)。なお、キャラクタ動作処理の詳細については後述する。
他方、ステップS106における判定の結果が否定である場合、ゲーム制御部111は、処理をステップS110に進める。
【0062】
次に、ゲーム制御部111は、所定のゲームにおいてイベントが発生したか否かを判定する(S110)。
ここで、「イベント」とは、キャラクタCの動作以外の所定のゲーム上の現象のうち、キャラクタCの状態、キャラクタCのレベル、並びに、キャラクタCが所持するアイテムの内容及び数量、等が変動する現象である。上述のとおり、本実施形態において、キャラクタCの動作とは、仮想フィールド画面G1に表示された仮想的なフィールドFdにおける、キャラクタC(キャラクタ画像Cg)の位置または姿勢の変化である。
このため、本実施形態では、一例として、アイテム確認画面G3において実行される「キャラクタCによるアイテムの消費」を、キャラクタCの動作ではなく、所定のゲームにおけるイベントとして分類する。但し、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、「キャラクタCによるアイテムの消費」を、キャラクタCの動作として分類してもよい。例えば、キャラクタCは、仮想的なフィールドFdにおいて、アイテムを消費する動作を実行可能であってもよい。
【0063】
次に、ステップS110における判定の結果が肯定である場合、ゲーム制御部111は、ステップS110において発生したと判定されたイベントの内容に基づいて、記憶部120に記憶されている各種データを更新するイベント処理を実行する(S112)。なお、イベント処理の詳細については後述する。
他方、ステップS110における判定の結果が否定である場合、ゲーム制御部111は、処理をステップS120に進める。
【0064】
次に、状態管理部113は、ステップS108におけるキャラクタ動作処理の結果、ステップS112におけるイベント処理の結果、及び、所定のゲームにおける時間の経過の、一部または全部に基づいて、キャラクタCの状態を更新する状態更新処理を実行する(S120)。
詳細は後述するが、ステップS120において実行される状態更新処理は、ヒットポイントHP、ヒットポイント回復基準値H1、及び、ヒットポイント回復上限値H2を更新する、ヒットポイント更新処理(S122)と、スタミナ値SP、スタミナ回復基準値S1、及び、スタミナ回復上限値S2を更新する、スタミナ値更新処理(S124)と、を含む処理である。
【0065】
次に、表示制御部115は、ステップS108におけるキャラクタ動作処理の結果、ステップS112におけるイベント処理の結果、及び、ステップS120における状態更新処理の結果の、一部または全部に基づいて、表示情報を生成し、生成した表示情報に基づく画像を表示部31に表示させるように表示部31を制御する、表示制御処理を実行する(S130)。
【0066】
次に、ゲーム制御部111は、ゲーム終了条件が充足されているか否かを判定する(S132)。具体的には、ゲーム制御部111は、ステップS132において、キャラクタ情報Infoの終了情報Finに「1」が設定されているか否かを判定する。
そして、ステップS132における判定の結果が肯定である場合、ゲーム制御部111は、図7に示す処理を終了させる。
他方、ステップS132における判定の結果が否定である場合、ゲーム制御部111は、処理をステップS100に進める。
【0067】
なお、本実施形態では、説明の便宜上、ステップS132における判定の結果が否定である場合に、ステップS100の初期化処理が、単位時間ΔT毎に実行されることとする。
【0068】
[4.2.キャラクタ動作処理]
次に、図9乃至図12を参照しつつ、キャラクタ動作処理について説明する。
図9は、ゲーム装置10がキャラクタ動作処理を実行する場合における、ゲーム装置10の動作の一例を示すシーケンスチャートである。
【0069】
図9に示すように、キャラクタ動作処理が開始されると、動作実行部112は、キャラクタ情報Infoと、動作情報テーブルTBL1に記憶されている動作情報と、に基づいて、キャラクタCが、ステップS104において操作情報取得部114が取得した操作内容により指定される動作(以下、「指定動作」と称する)を実行可能であるか否かを判定する(S200)。
【0070】
図10は、動作情報テーブルTBL1のデータ構成の一例を示す図である。動作情報テーブルTBL1は、キャラクタCが実行可能な全ての動作と1対1に対応する複数のレコードを有する。動作情報テーブルTBL1が有する各レコードには、動作IDと、動作情報とが記憶されている。動作情報は、動作の名称である動作名称と、消費スタミナ値dSP-Aと、動作制限スタミナ値SPthと、ヒットポイント基準値減少量dH1-Aとを含む。
【0071】
ここで、消費スタミナ値dSP-Aとは、キャラクタCが各動作を行う場合に消費される、キャラクタCのスタミナ値SPである。本実施形態では、消費スタミナ値dSP-Aが、非負の値であることとする。
動作制限スタミナ値SPthとは、キャラクタCが各動作を制限されることなく行うために必要となる、キャラクタCのスタミナ値SPであり、「所定の閾値」の一例である。本実施形態では、動作制限スタミナ値SPthが、非負の値であることとする。仮に、キャラクタ情報Infoに記憶されているキャラクタCのスタミナ値SPが、指定動作に対応する動作制限スタミナ値SPthよりも小さい場合、キャラクタCは、当該指定動作を行う場合に制限を受けることになる。ここで、「動作が制限を受ける」とは、動作のスピードが遅くなる(例えば、「走る速度が遅くなる」)こと、または、動作による効果が減少する(例えば、「攻撃により敵キャラクタCEに与えるダメージが減少する」)こと等である。
ヒットポイント基準値減少量dH1-Aとは、キャラクタCが各動作を行う場合に減少する、キャラクタCのヒットポイント回復基準値H1の減少量である。本実施形態では、ヒットポイント基準値減少量dH1-Aが、非負の値であることとする。
【0072】
動作実行部112は、ステップS200において、キャラクタ情報Infoに記憶されているキャラクタCのスタミナ値SPが、指定動作に対応する消費スタミナ値dSP-A以上である場合、指定動作を実行可能であると判定し、逆に、キャラクタ情報Infoに記憶されているキャラクタCのスタミナ値SPが、指定動作に対応する消費スタミナ値dSP-A未満である場合、指定動作を実行不能であると判定する。
【0073】
図9に示すように、ステップS200における判定の結果が肯定である場合、動作実行部112は、指定動作が、仮想的なフィールドFdにおいてキャラクタCの移動(キャラクタ画像Cgの位置の変化)を伴う動作であるか否かを判定する(S202)。
他方、ステップS200における判定の結果が否定である場合、動作実行部112は、キャラクタ動作処理を終了させる。
【0074】
ステップS202における判定の結果が肯定である場合、動作実行部112は、キャラクタ情報Infoの「位置」に、キャラクタCの移動先の位置を示す値(座標)を設定し、また、キャラクタ情報Infoの「動作ID」に、指定動作を示す動作IDを設定する(S204)。そして、動作実行部112は、ステップS204の後に、キャラクタ動作処理を終了させる。
【0075】
他方、ステップS202における判定の結果が否定である場合、動作実行部112は、指定動作が、アイテムを入手する動作であるか否かを判定する(S206)。本実施形態において、キャラクタCは、仮想的なフィールドFdにおいて各種アイテムを入手することが可能である。そして、ゲーム装置10のユーザは、キャラクタCが入手したアイテムを、所定のゲームにおいて利用することができる。このような、キャラクタCが入手可能なアイテムに係る情報は、アイテム情報テーブルTBL2において管理されている。
【0076】
図11は、アイテム情報テーブルTBL2のデータ構成の一例を示す図である。アイテム情報テーブルTBL2は、キャラクタCが入手可能な全てのアイテムと1対1に対応する複数のレコードを有する。アイテム情報テーブルTBL2が有する各レコードには、アイテムIDと、アイテム情報とが記憶されている。アイテム情報は、アイテムの名称であるアイテム名称Inと、ヒットポイント基準値回復量uH1-Iと、スタミナ基準値回復量uS1-Iと、回復対象異常状態IDとを含む。
【0077】
ここで、アイテムIDとは、キャラクタCが入手可能な全てのアイテムの種類を一意に識別するために、各アイテムに付与された識別番号である。
ヒットポイント基準値回復量uH1-Iとは、キャラクタCがアイテムを消費する場合に回復する、ヒットポイント回復基準値H1の回復量である。本実施形態では、ヒットポイント基準値回復量uH1-Iが、非負の値であることとする。
スタミナ基準値回復量uS1-Iとは、キャラクタCがアイテムを消費する場合に回復する、スタミナ回復基準値S1の回復量である。本実施形態では、スタミナ基準値回復量uS1-Iが、非負の値であることとする。
回復対象異常状態IDとは、キャラクタCがアイテムを消費する場合に回復する、異常状態の種類に対応付けられた異常状態IDである。ここで、異常状態IDとは、キャラクタCが陥る可能性のある全ての異常状態の種類を一意に識別するために、各異常状態に付与された識別番号である。キャラクタCがアイテムを消費しても、回復できる異常状態が存在しない場合には、回復対象異常状態IDには「Null」が設定されていることとする。
なお、キャラクタCがアイテムを消費することで、キャラクタCのヒットポイント回復基準値H1を回復することができる場合、キャラクタCのスタミナ回復基準値S1を回復することができる場合、または、キャラクタCの異常状態を回復することができる場合、当該アイテムは、キャラクタCの状態を良好な状態に改善するための「所定のゲーム要素」に該当することになる。
【0078】
図9に示すように、ステップS206における判定の結果が肯定である場合、動作実行部112は、所持アイテム管理テーブルTBL3を更新する(S208)。具体的には、動作実行部112は、ステップS208において、指定動作(入手)の結果、キャラクタCが所持するに至ったアイテムを、所持アイテム管理テーブルTBL3に記憶されている所持アイテム情報に反映させる。
【0079】
図12は、所持アイテム管理テーブルTBL3のデータ構成の一例を示す図である。所持アイテム管理テーブルTBL3は、キャラクタCが所持している1または複数種類のアイテムと1対1に対応する1または複数のレコードを有する。所持アイテム管理テーブルTBL3が有する各レコードには、所持アイテム情報として、キャラクタCが所持しているアイテムの種類に対応するアイテムIDと、当該アイテムのアイテム名称Inと、当該アイテムのキャラクタCによる所持数量Imと、が記憶されている。
【0080】
図9に示すように、ステップS206における判定の結果が否定である場合、動作実行部112は、処理をステップS210に進める。
その後、動作実行部112は、キャラクタ情報Infoの「動作ID」に、指定動作を示す動作IDを設定する(S210)。そして、動作実行部112は、ステップS210の後に、キャラクタ動作処理を終了させる。
【0081】
[4.3.イベント処理]
次に、図13乃至図15を参照しつつ、イベント処理について説明する。
【0082】
上述のとおり、イベントとは、キャラクタCの動作以外の、所定のゲームにおいて生じる現象である。本実施形態では、所定のゲームにおいて、キャラクタCの動作に起因して発生するイベントと、ゲーム装置10のユーザによる操作部140の操作に起因して発生するイベントと、キャラクタCの動作及びユーザによる操作の何れにも起因せずに発生するイベントと、が存在する場合を想定する。
【0083】
具体的には、本実施形態では、所定のゲームにおいて、キャラクタCがダメージを受ける(以下、「ダメージを受ける」と称する)というイベント、キャラクタCが敵を倒して経験値を獲得する(以下、「敵を倒す」と称する)というイベント、キャラクタCがアイテムを消費する(以下、「アイテム消費」と称する)というイベント、キャラクタCのレベルが高くなる(以下、「レベルアップ」と称する)というイベント、キャラクタCが仮想的なフィールドFd内の施設において宿泊または治療に係るサービスを受ける(以下、「宿泊または治療」と称する)というイベント、及び、ゲーム装置10のユーザが所定のゲームの終了を指示する(以下、「ゲーム終了指示」と称する)というイベントの、6つのイベントが発生しうる場合を、一例として想定する。
【0084】
本実施形態において、「ダメージを受ける」というイベントは、キャラクタCが敵キャラクタCEから攻撃を受けた結果として、キャラクタCの動作に起因せずに発生するイベントと、キャラクタCが仮想的なフィールドFdを移動するという動作中に崖から転落する等の、キャラクタCの動作に起因して発生するイベントと、に分類されうる。
本実施形態において、「敵を倒す」というイベントは、キャラクタCが敵キャラクタCEを攻撃するという、キャラクタCの動作に起因して発生するイベントである。
本実施形態において、「アイテム消費」というイベントは、アイテム確認画面G3が表示部31に表示されている状態において、ゲーム装置10のユーザによる操作に起因して発生するイベントである。
本実施形態において、「レベルアップ」というイベントは、キャラクタCが敵キャラクタCEを攻撃し当該敵キャラクタCEを倒した結果として発生するイベントであり、キャラクタCの動作に起因して発生するイベントである。
本実施形態において、「宿泊または治療」というイベントは、例えば、ゲーム装置10のユーザが操作部140を操作することで、宿泊施設または医療施設等の仮想的なフィールドFd上の施設において、キャラクタCにサービスを受けさせるという、ゲーム装置10のユーザによる操作に起因して発生するイベントである。
「ゲーム終了指示」というイベントは、例えば、ゲーム装置10のユーザが操作部140を操作することで、所定のゲームの終了を指示するという、ゲーム装置10のユーザによる操作に起因して発生するイベントである。
【0085】
図13は、ゲーム装置10がイベント処理を実行する場合における、ゲーム装置10の動作の一例を示すシーケンスチャートである。
【0086】
図13に示すように、ゲーム制御部111は、ステップS110において発生したと判定されたイベント(以下、「発生イベント」と称する)が、「ダメージを受ける」というイベントであるか否かを判定する(S300)。
【0087】
ステップS300における判定の結果が肯定である場合、ゲーム制御部111は、発生イベントにおいてキャラクタCの受けたダメージの大きさを、キャラクタ情報Infoのダメージ量dmとして記憶させる(S302)。例えば、ゲーム制御部111は、発生イベントにおいてキャラクタCの受けたダメージの大きさが「300」である場合には、キャラクタ情報Infoのダメージ量dmに「300」を設定する。
また、ゲーム制御部111は、発生イベントにより当該キャラクタCが受けたダメージの内容と、異常状態情報テーブルTBL4に記憶されている異常状態情報と、に基づいて、異常状態管理テーブルTBL5に記憶されている異常状態管理情報を更新する(S304)。
【0088】
図14は、異常状態情報テーブルTBL4のデータ構成の一例を示す図である。異常状態情報テーブルTBL4は、キャラクタCが陥る可能性のある全ての異常状態と1対1に対応する複数のレコードを有する。異常状態情報テーブルTBL4が有する各レコードには、異常状態IDと、異常状態情報とが記憶されている。異常状態情報は、異常状態名称BNと、ヒットポイント基準値減少量dH1-Bと、スタミナ基準値減少量dS1-Bと、ヒットポイント回復速度比率dHP-Bと、原因ダメージ情報とを含む。
【0089】
ここで、異常状態IDとは、キャラクタCが陥る可能性のある全ての異常状態の種類を一意に識別するために、各異常状態に付与された識別番号である。
ヒットポイント基準値減少量dH1-Bとは、キャラクタCが異常状態に陥っている場合における、キャラクタCのヒットポイント回復基準値H1の単位時間ΔTあたりの減少量である。すなわち、本実施形態では、キャラクタCが異常状態に陥っている場合に、ヒットポイント回復基準値H1が、単位時間ΔT毎にヒットポイント基準値減少量dH1-Bだけ減少することとする。なお、本実施形態において、ヒットポイント基準値減少量dH1-Bは、非負の値である。
スタミナ基準値減少量dS1-Bとは、キャラクタCが異常状態に陥っている場合における、キャラクタCのスタミナ回復基準値S1の単位時間ΔTあたりの減少量である。すなわち、本実施形態では、キャラクタCが異常状態に陥っている場合に、スタミナ回復基準値S1が、単位時間ΔT毎にスタミナ基準値減少量dS1-Bだけ減少することとする。なお、本実施形態において、スタミナ基準値減少量dS1-Bは、非負の値である。
ヒットポイント回復速度比率dHP-Bとは、キャラクタCが正常状態である場合におけるヒットポイントHPの単位時間ΔTあたりの回復速度に対する、キャラクタCが異常状態に陥った場合におけるヒットポイントHPの単位時間ΔTあたりの回復速度の比率である。本実施形態では、ヒットポイント回復速度比率dHP-Bは、「0≦dHP-B≦1」を満たす実数値であることとする。なお、詳細は後述するが、本実施形態では、キャラクタCが正常状態である場合に、キャラクタCのヒットポイントHPは、単位時間ΔT毎にヒットポイント回復量uHP-Tずつ回復する(uHP-Tは、uHP-T>0を満たす実数)。よって、キャラクタCが正常状態から異常状態へと変化した場合、キャラクタCのヒットポイントHPの単位時間ΔTあたりの回復量は、「uHP-T」から「uHP-T*dHP-B」へと変化(低下)することになる。
【0090】
原因ダメージ情報とは、各異常状態に陥る原因となるダメージ(「所定の損害」の一例)の種類を表す情報である。例えば、原因ダメージ情報は、複数の異常状態の各々と複数種類のダメージの各々との組み合わせに対応する複数の要素を有し、各要素は、当該要素に対応するダメージにより、当該要素に対応する異常状態に陥る場合には「1」を示し、当該要素に対応するダメージにより、当該要素に対応する異常状態に陥らない場合には「0」を示す。図14に示す例において、「剣による攻撃」というダメージと「裂創」という異常状態に対応する要素は「1」であるため、キャラクタCが「剣による攻撃」というダメージを受けた場合には、当該キャラクタCは「裂創」という異常状態に陥ることになる。また、図14に示す例において、「毒物の摂取」というダメージと「骨折」という異常状態に対応する要素は「0」であるため、キャラクタCが「毒物の摂取」というダメージを受けた場合であっても、当該キャラクタCは「骨折」という異常状態に陥ることは無い。
なお、図14に例示する「素手による攻撃」というダメージのように、ダメージを受けても異常状態とはならない種類のダメージが存在してもよい。
また、本実施形態では、原因ダメージ情報が、各ダメージにより各異常状態に陥るか否かを、「1」または「0」の2値で示す場合を想定しているが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、原因ダメージ情報は、各ダメージにより各異常状態に陥る確率を、「0」以上「1」以下の実数値等で表すものであってもよい。
【0091】
図15は、異常状態管理テーブルTBL5のデータ構成の一例を示す図である。異常状態管理テーブルTBL5は、キャラクタCが陥っている1または複数種類の異常状態と1対1に対応する1または複数のレコードを有する。異常状態管理テーブルTBL5が有する各レコードには、異常状態管理情報として、キャラクタCが陥っている異常状態の種類に対応する異常状態IDと、当該異常状態の異常状態名称BNと、キャラクタCが陥っている当該異常状態の数量(異常状態数量BM)と、が記憶されている。
【0092】
ゲーム制御部111は、ステップS304において、まず、異常状態情報テーブルTBL4の原因ダメージ情報を参照することで、発生イベントにおいてキャラクタCが受けたダメージが原因となって生じる異常状態に対応する異常状態IDを特定する。次に、ゲーム制御部111は、異常状態情報テーブルTBL4を参照して特定した異常状態IDが記録されたレコードが、異常状態管理テーブルTBL5に存在しない場合には、異常状態管理テーブルTBL5に、当該異常状態IDが記録されたレコードを追加し、当該レコードの異常状態数量BMに例えば「1」を記録する。他方、ゲーム制御部111は、異常状態情報テーブルTBL4を参照して特定した異常状態IDが記録されたレコードが、異常状態管理テーブルTBL5に存在する場合には、当該レコードの異常状態数量BMに例えば「1」を加算する。
なお、発生イベントにおいてキャラクタCが受けたダメージが原因となって、キャラクタCに複数の異常状態が発生した場合、当該発生した異常状態の個数に応じた値を、異常状態数量BMに加算すればよい。
そして、ゲーム制御部111は、ステップS304の実行後に、イベント処理を終了させる。
【0093】
図13に示すように、ステップS300における判定の結果が否定である場合、ゲーム制御部111は、発生イベントが「敵を倒す」というイベントであるか否かを判定する(S310)。
【0094】
ステップS310における判定の結果が肯定である場合、ゲーム制御部111は、発生イベントにおいて敵キャラクタCEを倒すことにより得た得点(経験値)を、キャラクタ情報Infoの経験値に加算し(S312)、処理をステップS330に進める。
他方、ステップS310における判定の結果が否定である場合、ゲーム制御部111は、発生イベントが「アイテム消費」というイベントであるか否かを判定する(S320)。
【0095】
ステップS320における判定の結果が肯定である場合、ゲーム制御部111は、発生イベントにおいて消費されたアイテムの種類及び数量に応じて、所持アイテム管理テーブルTBL3を更新する(S322)。具体的には、ゲーム制御部111は、ステップS322において、所持アイテム管理テーブルTBL3の中から、発生イベントにおいて消費されたアイテムに対応するアイテムIDが記録されたレコードを特定し、当該レコードの所持数量Imから、発生イベントにおいて消費されたアイテムの数量を減算する。
【0096】
また、ゲーム制御部111は、発生イベントにおいて消費されたアイテムの種類及び数量に応じて、異常状態管理テーブルTBL5を更新して(S324)、処理をステップS330に進める。
具体的には、ゲーム制御部111は、ステップS324において、まず、アイテム情報テーブルTBL2を参照し、発生イベントにおいて消費されたアイテムに対応するアイテムIDが記録されたレコードを特定する。次に、ゲーム制御部111は、異常状態管理テーブルTBL5において、アイテム情報テーブルTBL2を参照して特定したレコードに記録された回復対象異常状態IDと同一の異常状態IDが記録されたが存在するか否かを判定する。そして、当該判定の結果が肯定である場合、ゲーム制御部111は、異常状態管理テーブルTBL5において、回復対象異常状態IDと同一の異常状態IDが記録されたレコードの異常状態数量BMを、発生イベントにおいて消費されたアイテムの種類及び数量に応じて減算する。他方、当該判定の結果が否定である場合、ゲーム制御部111は、異常状態管理テーブルTBL5を更新することなく、ステップS324の処理を終了させる。
このように、ゲーム装置10のユーザは、キャラクタCが異常状態に陥っている場合、当該異常状態を回復することができるアイテムを消費することで、キャラクタCを正常状態へと回復させることができる。
【0097】
図13に示すように、ステップS320における判定の結果が否定である場合、または、ステップS312若しくはS324における処理が終了した場合、ゲーム制御部111は、発生イベントが「レベルアップ」というイベントであるか否かを判定する(S330)。
【0098】
ステップS330における判定の結果が肯定である場合、ゲーム制御部111は、キャラクタ情報Infoのレベルに、例えば「1」を加算し(S332)、イベント処理を終了させる。
他方、ステップS330における判定の結果が否定である場合、ゲーム制御部111は、発生イベントが「宿泊または治療」というイベントであるか否かを判定する(S340)。
【0099】
ステップS340における判定の結果が肯定である場合、ゲーム制御部111は、キャラクタ情報Infoの所持金から、キャラクタCが仮想的なフィールドFd内の施設において宿泊または治療に係るサービスを受けることに対する対価(「所定のゲーム要素」の他の例)に相当する金額を減算する(S342)。
【0100】
また、ゲーム制御部111は、キャラクタCが仮想的なフィールドFd内の施設において宿泊または治療に係るサービスを受けることに対応して、キャラクタCの異常状態の一部または全部が、正常状態となるように、異常状態管理テーブルTBL5を更新する(S344)。具体的には、ゲーム制御部111は、ステップS344において、例えば、異常状態管理テーブルTBL5が有する各レコードの異常状態数量BMから所定数を減算する。
【0101】
ステップS340における判定の結果が否定である場合、ゲーム制御部111は、発生イベントが「ゲーム終了指示」というイベントであるか否かを判定する(S350)。
そして、ステップS350における判定の結果が肯定である場合、ゲーム制御部111は、キャラクタ情報Infoの終了情報Finに、所定のゲームが終了することを表す値である「1」を設定し(S352)、イベント処理を終了させる。
他方、ステップS350における判定の結果が否定である場合、ゲーム制御部111は、イベント処理を終了させる。
【0102】
[4.4.ヒットポイント更新処理]
次に、図16を参照しつつ、状態更新処理のうちヒットポイント更新処理について説明する。
【0103】
図16は、ゲーム装置10が状態更新処理のうち、ヒットポイント更新処理を実行する場合における、ゲーム装置10の動作の一例を示すシーケンスチャートである。
図16に示すように、ヒットポイント更新処理は、ヒットポイント回復上限値H2を、キャラクタCのレベルに応じた値に設定する処理である、ヒットポイント回復上限値設定処理と、ヒットポイント回復基準値H1を、アイテムの消費や時間の経過等に応じた値に設定する処理である、ヒットポイント回復基準値設定処理と、ヒットポイントHPを、ダメージの有無や時間の経過等に応じた値に設定する処理である、ヒットポイント設定処理と、を含む。
【0104】
図16に示すように、ヒットポイント更新処理において、状態管理部113は、まず、ヒットポイント回復上限値設定処理を実行する(S400)。
【0105】
ヒットポイント回復上限値設定処理において、状態管理部113は、まず、キャラクタCがレベルアップしたか否かを判定する(S402)。すなわち、状態管理部113は、ステップS402において、ステップS110における判定の結果が肯定であり、且つ、ステップS330における判定の結果が肯定であるか否かを判定する。
【0106】
そして、ステップS402における判定の結果が肯定である場合、状態管理部113は、ヒットポイント回復上限値H2を、ヒットポイント上限値増加量ΔH2uだけ増加させ、当該増加後のヒットポイント回復上限値H2をキャラクタ情報Infoに設定したうえで(S404)、ヒットポイント回復上限値設定処理を終了させる。ここで、ヒットポイント上限値増加量ΔH2uとは、例えば、キャラクタCのレベルに応じて定められた非負の値である。
他方、ステップS402における判定の結果が否定である場合、状態管理部113は、ヒットポイント回復上限値H2を変更することなく、ヒットポイント回復上限値設定処理を終了させる。
【0107】
図16に示すように、状態管理部113は、ステップS400のヒットポイント回復上限値設定処理の終了後に、ヒットポイント回復基準値設定処理を実行する(S420)。
【0108】
ヒットポイント回復基準値設定処理において、状態管理部113は、まず、ヒットポイント回復基準値H1と、ヒットポイント回復上限値H2とが、「H1<H2」という関係を充足するか否かを判定する(S422)。
【0109】
ステップS422における判定の結果が肯定である場合、状態管理部113は、初期化処理以降に、ヒットポイント回復基準値H1を回復させる現象が存在したか否かを判定する(S424)。具体的には、状態管理部113は、ステップS424において、ステップS100の初期化処理以降に、ヒットポイント回復基準値H1を回復させるイベント、または、ヒットポイント回復基準値H1を回復させるキャラクタCの動作が存在したか否かを判定する。
本実施形態では、キャラクタCが、「0」よりも大きいヒットポイント基準値回復量uH1-Iを有するアイテムを消費した場合、または、宿泊または治療に係るサービスを受けた場合に、ヒットポイント回復基準値H1が回復する。よって、状態管理部113は、ステップS320における判定の結果が肯定であり、キャラクタCにより消費されたアイテムのヒットポイント基準値回復量uH1-Iが「0」よりも大きい場合、または、ステップS340における判定の結果が肯定であり、キャラクタCが宿泊または治療に係るサービスを受けた場合に、ヒットポイント回復基準値H1を回復させる現象が存在したと判定することになる。
【0110】
ステップS424における判定の結果が肯定である場合、状態管理部113は、ヒットポイント回復基準値H1を、ヒットポイント基準値回復量ΔH1uだけ増加させ、当該増加後のヒットポイント回復基準値H1をキャラクタ情報Infoに設定したうえで(S426)、ヒットポイント回復基準値設定処理を終了させる。
具体的には、状態管理部113は、ステップS426において、キャラクタ情報Infoに記憶されているヒットポイント回復基準値H1に、ヒットポイント基準値回復量ΔH1uを加算することで、キャラクタ情報Infoに記憶されているヒットポイント回復基準値H1を、ヒットポイント回復上限値H2を限度として増加させる。ここで、ヒットポイント基準値回復量ΔH1uとは、発生イベントにおいて消費されたアイテムのヒットポイント基準値回復量uH1-I、または、宿泊または治療に起因するヒットポイント回復基準値H1の回復量である。
【0111】
図16に示すように、ステップS422における判定の結果が否定である場合、状態管理部113は、ヒットポイント回復基準値H1と、ヒットポイント回復上限値H2とが、「H1=H2」という関係を充足している期間が、所定時間よりも長いかを判定する(S428)。
【0112】
また、状態管理部113は、ステップS424における判定の結果が否定である場合、または、ステップS428における判定の結果が肯定である場合において、キャラクタCが仮想的なフィールドFd上に存在するか否かを判定する(S430)。具体的には、状態管理部113は、ステップS430において、表示部31に仮想フィールド画面G1が表示されているか否かを判定する。
【0113】
ステップS430における判定の結果が肯定である場合、状態管理部113は、ヒットポイント回復基準値H1を、ヒットポイント基準値減少量ΔH1dだけ減少させ、当該減少後のヒットポイント回復基準値H1をキャラクタ情報Infoに設定したうえで(S432)、ヒットポイント回復基準値設定処理を終了させる。
具体的には、状態管理部113は、ステップS432において、キャラクタ情報Infoに記憶されているヒットポイント回復基準値H1から、ヒットポイント基準値減少量ΔH1dを減算することで、キャラクタ情報Infoに記憶されているヒットポイント回復基準値H1を、例えば「0」を下限値として減少させる。
なお、本実施形態において、ヒットポイント回復基準値H1は、キャラクタCが、正常状態であり、且つ、キャラクタCが、「0」よりも大きいヒットポイント基準値減少量dH1-Aを有する動作を行わない場合であっても、時間の経過に応じて減少する。このため、本実施形態において、状態管理部113は、ヒットポイント基準値減少量ΔH1dを、キャラクタCの動作に応じたヒットポイント基準値減少量dH1-Aと、キャラクタCが陥っている異常状態に応じたヒットポイント基準値減少量dH1-Bと、単位時間ΔTあたりのヒットポイント回復基準値H1の減少量であるヒットポイント基準値減少量dH1-Tと、を加算した値として算出する(dH1-Tは、dH1-T>0を満たす実数)。但し、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、ヒットポイント基準値減少量ΔH1dは、少なくとも、ヒットポイント基準値減少量dH1-Tを含めばよい。
【0114】
また、状態管理部113は、ステップS428またはS430における判定の結果が否定である場合において、ヒットポイント回復基準値設定処理を終了させる。
【0115】
なお、本実施形態において、状態管理部113は、ヒットポイント回復基準値設定処理において、ステップS430の処理を行うが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、状態管理部113は、ヒットポイント回復基準値設定処理において、ステップS430の処理を実行しなくてもよい。例えば、表示部31に仮想フィールド画面G1及びステータス確認画面G2が同時に表示され、ステータス確認画面G2の表示中も所定のゲームにおいて時間が経過していると看做される場合には、ステップS424における判定の結果が否定であり、または、ステップS428における判定の結果が肯定であれば、ステップS430の処理を経ることなく、ステップS432の処理が実行されてもよい。
【0116】
また、本実施形態では、ステップS426におけるヒットポイント回復基準値H1の増加において、ヒットポイント基準値減少量dH1-Tを考慮していないが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、ステップS426におけるヒットポイント回復基準値H1の増加において、ヒットポイント基準値減少量dH1-Tを考慮してもよい。この場合、ヒットポイント基準値回復量ΔH1uは、発生イベントにおいて消費されたアイテムのヒットポイント基準値回復量uH1-I、または、宿泊または治療に起因するヒットポイント回復基準値H1の回復量から、ヒットポイント基準値減少量dH1-Tを減算した値となる。
【0117】
図16に示すように、状態管理部113は、ステップS420のヒットポイント回復基準値設定処理の終了後に、ヒットポイント設定処理を実行する(S440)。
【0118】
ヒットポイント設定処理において、状態管理部113は、まず、キャラクタCが仮想的なフィールドFd上に存在するか否かを判定する(S442)。
【0119】
ステップS442における判定の結果が肯定である場合、状態管理部113は、初期化処理以降に、キャラクタCがダメージを受けたか否かを判定する(S444)。具体的には、状態管理部113は、ステップS444において、ステップS300における判定の結果が肯定であるか否か、または、キャラクタ情報Infoに記憶されているダメージ量dmが「0」よりも大きいか否かを判定する。
【0120】
ステップS444における判定の結果が肯定である場合、状態管理部113は、ヒットポイントHPと、ヒットポイント回復基準値H1とが、「HP≦H1」という関係を充足するか否かを判定する(S446)。
【0121】
ステップS446における判定の結果が肯定である場合、状態管理部113は、初期化処理以降において、キャラクタCの動作が停止しているか否かを判定する(S448)。具体的には、状態管理部113は、ステップS448において、ステップS106における判定の結果が否定であるか否か、または、キャラクタ情報Infoの動作IDに「Null」が設定されているか否かを判定する。
なお、本実施形態において、キャラクタCの動作が停止するという条件は、「所定の動作条件」の一例である。
【0122】
ステップS448における判定の結果が肯定である場合、状態管理部113は、キャラクタCが、キャラクタCのヒットポイントHPを回復不能とする異常状態に陥っていないか否かを判定する(S450)。具体的には、状態管理部113は、ステップS450において、異常状態情報テーブルTBL4に記憶されている異常状態情報と、異常状態管理テーブルTBL5に記憶されている異常状態管理情報とに基づいて、キャラクタCが陥っている異常状態の中に、ヒットポイント回復速度比率dHP-Bが「0」であるような異常状態が存在しないか否かを判定する。
【0123】
ステップS450における判定の結果が肯定である場合、状態管理部113は、ヒットポイントHPを、ヒットポイント回復量ΔHPuだけ増加させ、当該増加後のヒットポイントHPをキャラクタ情報Infoに設定したうえで(S452)、ヒットポイント設定処理を終了させる。
具体的には、状態管理部113は、ステップS452において、キャラクタ情報Infoに記憶されているヒットポイントHPに、ヒットポイント回復量ΔHPuを加算することで、キャラクタ情報Infoに記憶されているヒットポイントHPを、ヒットポイント回復基準値H1を限度として増加させる。
本実施形態において、状態管理部113は、ヒットポイント回復量ΔHPuを、単位時間ΔTあたりのヒットポイントHPの回復量であるヒットポイント回復量uHP-Tと、ヒットポイント回復速度比率dHP-Bと、を乗算した値として算出する。但し、キャラクタCが複数の異常状態に陥っている場合、状態管理部113は、ヒットポイント回復量ΔHPuを、例えば、複数の異常状態に対応する複数のヒットポイント回復速度比率dHP-Bのうち、最小のヒットポイント回復速度比率dHP-Bと、ヒットポイント回復量uHP-Tと、を乗算した値として算出してもよい。また、状態管理部113は、ヒットポイント回復量ΔHPuを、例えば、ヒットポイント回復量uHP-Tと、ヒットポイント回復速度比率dHP-Bと、キャラクタCのレベルに応じて大きくなるように定められた係数と、を乗算した値として算出してもよい。
【0124】
そして、状態管理部113は、ステップS444における判定の結果が否定である場合、または、ステップS446における判定の結果が否定である場合において、ヒットポイントHPを、ヒットポイント減少量ΔHPdだけ減少させ、当該減少後のヒットポイントHPをキャラクタ情報Infoに設定したうえで(S456)、ヒットポイント設定処理を終了させる。
具体的には、状態管理部113は、ステップS456において、キャラクタ情報Infoに記憶されているヒットポイントHPから、ヒットポイント減少量ΔHPdを減算することで、キャラクタ情報Infoに記憶されているヒットポイントHPを、「0」を下限値として減少させる。なお、状態管理部113は、ステップS456において、ヒットポイントHPが「0」になった場合に、終了情報Finに「1」を設定する。
ここで、ヒットポイント減少量ΔHPdは、キャラクタ情報Infoに記憶されているダメージ量dm、または、ヒットポイントHPからヒットポイント回復基準値H1を減算した値である。すなわち、状態管理部113は、キャラクタCがダメージを受けた場合に、ヒットポイントHPをダメージ量dmだけ減少させる。また、状態管理部113は、ヒットポイントHPがヒットポイント回復基準値H1を上回った場合に、ヒットポイントHP及びヒットポイント回復基準値H1が「HP≦H1」という関係を維持するように、ヒットポイントHPを「HP-H1」だけ減少させる。換言すれば、状態管理部113は、ステップS456におけるヒットポイントHPの減算量(ヒットポイント減少量ΔHPd)を、ステップS432におけるヒットポイント回復基準値H1の減少量(ヒットポイント基準値減少量ΔH1d)に応じて決定する。例えば、ステップS420のヒットポイント回復基準値設定処理の実行前に、ヒットポイントHPとヒットポイント回復基準値H1とが等しい値である場合であって、ヒットポイント回復基準値設定処理において、ヒットポイント回復基準値H1が、ヒットポイント基準値減少量ΔH1dだけ減少した場合において、ヒットポイント減少量ΔHPdは、ヒットポイント基準値減少量ΔH1dと等しい値となる。
【0125】
状態管理部113は、ステップS442、S448、または、S450における判定の結果が否定である場合、ヒットポイント設定処理を終了させる。
なお、本実施形態において、状態管理部113は、ヒットポイント設定処理において、ステップS442の処理を行うが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、状態管理部113は、ヒットポイント設定処理において、ステップS442の処理を行うことなく、ステップS444の処理から実行してもよい。
【0126】
[4.5.スタミナ値更新処理]
次に、図17を参照しつつ、状態更新処理のうちスタミナ値更新処理について説明する。
【0127】
図17は、ゲーム装置10が状態更新処理のうち、スタミナ値更新処理を実行する場合における、ゲーム装置10の動作の一例を示すシーケンスチャートである。
図17に示すように、スタミナ値更新処理は、スタミナ回復上限値S2を、キャラクタCのレベルに応じてた値に設定する処理である、スタミナ回復上限値設定処理と、スタミナ回復基準値S1を、アイテムの消費や時間の経過等に応じた値に設定する処理である、スタミナ回復基準値設定処理と、スタミナ値SPを、キャラクタCの動作の有無や時間の経過等に応じた値に設定する処理である、スタミナ値設定処理と、を含む。
【0128】
図17に示すように、スタミナ値更新処理において、状態管理部113は、まず、スタミナ回復上限値設定処理を実行する(S500)。
【0129】
スタミナ回復上限値設定処理において、状態管理部113は、まず、キャラクタCがレベルアップしたか否かを判定する(S502)。
そして、ステップS502における判定の結果が肯定である場合、状態管理部113は、スタミナ回復上限値S2を、スタミナ上限値増加量ΔS2uだけ増加させ、当該増加後のスタミナ回復上限値S2をキャラクタ情報Infoに設定したうえで(S504)、スタミナ回復上限値設定処理を終了させる。ここで、スタミナ上限値増加量ΔS2uとは、例えば、キャラクタCのレベルに応じて定められた非負の値である。
他方、ステップS502における判定の結果が否定である場合、状態管理部113は、スタミナ回復上限値S2を変更することなく、スタミナ回復上限値設定処理を終了させる。
【0130】
図17に示すように、状態管理部113は、ステップS500のスタミナ回復上限値設定処理の終了後に、スタミナ回復基準値設定処理を実行する(S520)。
【0131】
スタミナ回復基準値設定処理において、状態管理部113は、まず、スタミナ回復基準値S1と、スタミナ回復上限値S2とが、「S1<S2」という関係を充足するか否かを判定する(S522)。
【0132】
ステップS522における判定の結果が肯定である場合、状態管理部113は、初期化処理以降に、スタミナ回復基準値S1を回復させる現象が存在したか否かを判定する(S524)。
本実施形態では、キャラクタCが、「0」よりも大きいスタミナ基準値回復量uS1-Iを有するアイテムを消費した場合、または、宿泊または治療に係るサービスを受けた場合に、スタミナ回復基準値S1が回復する。よって、状態管理部113は、ステップS320における判定の結果が肯定であり、キャラクタCにより消費されたアイテムのスタミナ基準値回復量uS1-Iが「0」よりも大きい場合、または、ステップS340における判定の結果が肯定であり、キャラクタCが宿泊または治療に係るサービスを受けた場合に、スタミナ回復基準値S1を回復させる現象が存在したと判定することになる。
【0133】
そして、ステップS524における判定の結果が肯定である場合、状態管理部113は、スタミナ回復基準値S1を、スタミナ基準値回復量ΔS1uだけ増加させ、当該増加後のスタミナ回復基準値S1をキャラクタ情報Infoに設定したうえで(S526)、スタミナ回復基準値設定処理を終了させる。
具体的には、状態管理部113は、ステップS526において、キャラクタ情報Infoに記憶されているスタミナ回復基準値S1に、スタミナ基準値回復量ΔS1uを加算することで、キャラクタ情報Infoに記憶されているスタミナ回復基準値S1を、スタミナ回復上限値S2を限度として増加させる。ここで、スタミナ基準値回復量ΔS1uとは、発生イベントにおいて消費されたアイテムのスタミナ基準値回復量uS1-I、または、宿泊または治療に起因するスタミナ回復基準値S1の回復量である。
【0134】
図17に示すように、ステップS522における判定の結果が否定である場合、状態管理部113は、スタミナ回復基準値S1と、スタミナ回復上限値S2とが、「S1=S2」という関係を充足している期間が、所定時間よりも長いか否かを判定する(S528)。
また、状態管理部113は、ステップS524における判定の結果が否定である場合、または、ステップS528における判定の結果が肯定である場合において、キャラクタCが仮想的なフィールドFd上に存在するか否かを判定する(S530)。
【0135】
ステップS530における判定の結果が肯定である場合、状態管理部113は、スタミナ回復基準値S1を、スタミナ基準値減少量ΔS1dだけ減少させ、当該減少後のスタミナ回復基準値S1をキャラクタ情報Infoに設定したうえで(S532)、スタミナ回復基準値設定処理を終了させる。
具体的には、状態管理部113は、ステップS532において、キャラクタ情報Infoに記憶されているスタミナ回復基準値S1から、スタミナ基準値減少量ΔS1dを減算することで、キャラクタ情報Infoに記憶されているスタミナ回復基準値S1を、例えば「0」を下限値として減少させる。但し、スタミナ回復基準値S1の下限値は、「0」よりも大きい値であってもよい。
なお、本実施形態において、スタミナ回復基準値S1は、キャラクタCが、正常状態であっても、時間の経過に応じて減少する。このため、本実施形態において、状態管理部113は、スタミナ基準値減少量ΔS1dを、キャラクタCが陥っている異常状態に応じたスタミナ基準値減少量dS1-Bと、単位時間ΔTあたりのスタミナ回復基準値S1の減少量であるスタミナ基準値減少量dS1-Tと、を加算した値として算出する(dS1-Tは、dS1-T>0を満たす実数)。但し、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、スタミナ基準値減少量ΔS1dは、少なくとも、スタミナ基準値減少量dS1-Tを含めばよい。
【0136】
また、状態管理部113は、ステップS528またはS530における判定の結果が否定である場合において、スタミナ回復基準値設定処理を終了させる。
【0137】
なお、本実施形態において、状態管理部113は、スタミナ回復基準値設定処理において、ステップS530の処理を行うが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、状態管理部113は、スタミナ回復基準値設定処理において、ステップS530の処理を実行しなくてもよい。
【0138】
また、本実施形態では、ステップS526におけるスタミナ回復基準値S1の増加において、スタミナ基準値減少量dS1-Tを考慮していないが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、ステップS526におけるスタミナ回復基準値S1の増加において、スタミナ基準値減少量dS1-Tを考慮してもよい。この場合、スタミナ基準値回復量ΔS1uは、発生イベントにおいて消費されたアイテムのスタミナ基準値回復量uS1-I、または、宿泊または治療に起因するスタミナ回復基準値S1の回復量から、スタミナ基準値減少量dS1-Tを減算した値となる。
【0139】
図17に示すように、状態管理部113は、ステップS520のスタミナ回復基準値設定処理の終了後に、スタミナ値設定処理を実行する(S540)。
【0140】
スタミナ値設定処理において、状態管理部113は、まず、キャラクタCが仮想的なフィールドFd上に存在するか否かを判定する(S542)。
【0141】
ステップS542における判定の結果が肯定である場合、状態管理部113は、キャラクタCが、初期化処理以降に、所定の基準値以上の消費スタミナ値dSP-Aを有する所定の動作をしていないか否かを判定する(S544)。ここで、所定の基準値とは、正の実数値である。例えば、所定の基準値を「1」とした場合、図10に示す例では、「走る」及び「剣で攻撃する」という動作が、「所定の動作」に該当する。
具体的には、状態管理部113は、ステップS544において、キャラクタ情報Infoの動作IDに、消費スタミナ値dSP-Aが所定の基準値未満の動作に対応する動作ID、または、キャラクタCが動作をしていないことを示す「Null」、の何れかが設定されているか否かを判定する。
なお、本実施形態において、所定の動作をしていないという条件は、「所定の動作条件」の一例である。
【0142】
ステップS544における判定の結果が肯定である場合、状態管理部113は、スタミナ値SPと、スタミナ回復基準値S1とが、「SP≦S1」という関係を充足するか否かを判定する(S546)。
【0143】
ステップS546における判定の結果が肯定である場合、状態管理部113は、スタミナ値SPを、スタミナ値回復量ΔSPuだけ増加させ、当該増加後のスタミナ値SPをキャラクタ情報Infoに設定したうえで(S548)、スタミナ値設定処理を終了させる。
具体的には、状態管理部113は、ステップS548において、キャラクタ情報Infoに記憶されているスタミナ値SPに、スタミナ値回復量ΔSPuを加算することで、キャラクタ情報Infoに記憶されているスタミナ値SPを、スタミナ回復基準値S1を限度として増加させる。
本実施形態において、状態管理部113は、スタミナ値回復量ΔSPuを、単位時間ΔTあたりのスタミナ値SPの回復量であるスタミナ値回復量uSP-Tに設定する。但し、状態管理部113は、スタミナ値回復量ΔSPuを、スタミナ値回復量uSP-Tと、キャラクタCのレベルに応じて大きくなるように定められた係数と、を乗算した値として算出してもよい。
【0144】
そして、状態管理部113は、ステップS544における判定の結果が否定である場合、または、ステップS546における判定の結果が否定である場合において、スタミナ値SPを、スタミナ値減少量ΔSPdだけ減少させ、当該減少後のスタミナ値SPをキャラクタ情報Infoに設定したうえで(S552)、スタミナ値設定処理を終了させる。
具体的には、状態管理部113は、ステップS552において、キャラクタ情報Infoに記憶されているスタミナ値SPから、スタミナ値減少量ΔSPdを減算することで、キャラクタ情報Infoに記憶されているスタミナ値SPを、「0」を下限値として減少させる。
ここで、スタミナ値減少量ΔSPdは、キャラクタ情報Infoに記憶されている動作IDに対応する動作の消費スタミナ値dSP-A、または、スタミナ値SPからスタミナ回復基準値S1を減算した値である。すなわち、状態管理部113は、キャラクタCの動作した場合に、キャラクタCのスタミナ値SPを、当該動作に伴いに消費される消費スタミナ値dSP-Aだけ減少させる。また、状態管理部113は、スタミナ値SPがスタミナ回復基準値S1を上回った場合に、スタミナ値SP及びスタミナ回復基準値S1が「SP≦S1」という関係を維持するように、スタミナ値SPを「SP-S1」だけ減少させる。換言すれば、状態管理部113は、ステップS552におけるスタミナ値SPの減算量(スタミナ値減少量ΔSPd)を、ステップS532におけるスタミナ回復基準値S1の減少量(スタミナ基準値減少量ΔS1d)に応じて決定する。
【0145】
また、状態管理部113は、ステップS542における判定の結果が否定である場合、スタミナ値設定処理を終了させる。
なお、本実施形態において、状態管理部113は、スタミナ値設定処理において、ステップS542の処理を行うが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、状態管理部113は、スタミナ値設定処理において、ステップS542の処理を行うことなく、ステップS544の処理から実行してもよい。
【0146】
[5.キャラクタの状態の変動例]
図18及び図19を参照しつつ、キャラクタCの状態の変動の一例を説明する。
【0147】
[5.1.キャラクタの体力状態の変動例]
図18は、キャラクタCの体力状態を示すヒットポイント画像PHの、時刻T0~T8における変化を示す図である。
なお、この図では、各時刻T0~T8の間隔が単位時間ΔTである場合を想定する。また、この図では、時刻T0において、キャラクタCが正常状態であり、且つ、キャラクタCのヒットポイントHP及びヒットポイント回復基準値H1が、ヒットポイント回復上限値H2に一致するまで回復した場合を想定する。また、この図では、ステップS428における「所定時間」が、単位時間ΔTである場合を想定する。
【0148】
図18では、キャラクタCが、時刻T0~T1の間にダメージを受ける場合を想定する。このため、キャラクタCのヒットポイントHPは、時刻T0~T1の間に、ヒットポイント減少量ΔHPd(=ダメージ量dm)だけ減少する(ステップS456参照)。他方、「H1=H2」という関係を充足するに至った時刻T0から時刻T1までの経過時間は、所定時間以下である。このため、キャラクタCのヒットポイント回復基準値H1は、時刻T0~T1の間に変動しない(ステップS428参照)。
【0149】
図18では、時刻T1~T2の間、及び、時刻T2~T3の間において、イベント及びキャラクタCの動作が存在しない場合を想定する。このため、時刻T1~T2の間、及び、時刻T2~T3の間において、キャラクタCのヒットポイントHPは、ヒットポイント回復量ΔHPu(=uHP-T)ずつ回復し(ステップS452参照)、キャラクタCのヒットポイント回復基準値H1は、ヒットポイント基準値減少量ΔH1d(=dH1-T)ずつ減少する(ステップS432参照)。
【0150】
図18では、時刻T3において、ヒットポイントHPとヒットポイント回復基準値H1とが等しくなり、時刻T3~T4の間において、イベント及びキャラクタCの動作が存在しない場合を想定する。このため、時刻T3~T4の間において、キャラクタCのヒットポイント回復基準値H1は、ヒットポイント基準値減少量ΔH1d(=dH1-T)だけ減少し(ステップS432参照)、キャラクタCのヒットポイントHPも、ヒットポイント回復基準値H1の減少に伴い、ヒットポイント減少量ΔHPd(=ΔH1d)だけ減少する(ステップS456参照)。
【0151】
図18では、時刻T4~T5の間において、キャラクタCが、ヒットポイント回復基準値H1を回復可能なアイテムを消費する場合を想定する。このため、時刻T4~T5の間において、キャラクタCのヒットポイント回復基準値H1は、ヒットポイント基準値回復量ΔH1u(=uH1-I)だけ回復し(ステップS426参照)、例えば、ヒットポイント回復上限値H2と等しくなる。また、時刻T4~T5の間において、キャラクタCのヒットポイントHPは、ヒットポイント回復量ΔHPu(=uHP-T)だけ回復する(ステップS452参照)。
【0152】
図18では、時刻T5~T6の間において、キャラクタCがレベルアップする場合を想定する。このため、時刻T5~T6の間において、キャラクタCのヒットポイント回復上限値H2は、ヒットポイント上限値増加量ΔH2uだけ増加する(ステップS404参照)。なお、時刻T5~T6の間において、キャラクタCのヒットポイント回復基準値H1は変動せず(ステップS428参照)、キャラクタCのヒットポイントHPは、ヒットポイント回復量ΔHPu(=uHP-T)だけ増加する(ステップS452参照)。
【0153】
図18では、時刻T6~T7の間に、キャラクタCがダメージを受けるとともに、キャラクタCがヒットポイント回復速度比率dHP-Bが「0」の異常状態に陥る場合を想定する。このため、時刻T6~T7の間において、キャラクタCのヒットポイントHPは、ヒットポイント減少量ΔHPd(=ダメージ量dm)だけ減少し(ステップS456参照)、キャラクタCのヒットポイント回復基準値H1は、ヒットポイント基準値減少量ΔH1d(=dH1-T)だけ減少し(ステップS432参照)、ポインタ画像PH1は、白色から黒色へと変化する。
【0154】
図18では、時刻T7~T8の間において、イベント及びキャラクタCの動作が存在せず、キャラクタCの異常状態が回復していない場合を想定する。このため、時刻T7~T8の間において、キャラクタCのヒットポイントHPは回復せず(ステップS450参照)、キャラクタCのヒットポイント回復基準値H1は、ヒットポイント基準値減少量ΔH1d(=dH1-T+dH1-B)だけ減少する(ステップS432参照)。
【0155】
[5.2.キャラクタのスタミナの変動例]
図19は、キャラクタCのスタミナを示すスタミナ画像PSの、時刻T0~T8における変化を示す図である。
なお、この図では、各時刻T0~T8の間隔が単位時間ΔTである場合を想定する。また、この図では、時刻T0において、キャラクタCが正常状態であり、且つ、キャラクタCのスタミナ値SP及びスタミナ回復基準値S1が、スタミナ回復上限値S2に一致するまで回復した場合を想定する。また、この図では、ステップS528における「所定時間」が、単位時間ΔTである場合を想定する。
【0156】
図19では、キャラクタCが、時刻T0~T1の間に「走る」という動作を実行する場合を想定する。このため、キャラクタCのスタミナ値SPは、時刻T0~T1の間に、スタミナ値減少量ΔSPd(=消費スタミナ値dSP-A)だけ減少する(ステップS552参照)。他方、「S1=S2」という関係を充足するに至った時刻T0から時刻T1までの経過時間は、所定時間以下である。このため、キャラクタCのスタミナ回復基準値S1は、時刻T0~T1の間に変動しない(ステップS528参照)。
【0157】
図19では、時刻T1~T2の間、及び、時刻T2~T3の間において、イベント及びキャラクタCの動作が存在しない場合を想定する。このため、時刻T1~T2の間、及び、時刻T2~T3の間において、キャラクタCのスタミナ値SPは、スタミナ値回復量ΔSPu(=uSP-T)ずつ回復し(ステップS548参照)、キャラクタCのスタミナ回復基準値S1は、スタミナ基準値減少量ΔS1d(=dS1-T)ずつ減少する(ステップS532参照)。
【0158】
図19では、時刻T3において、スタミナ値SPとスタミナ回復基準値S1とが等しくなり、時刻T3~T4の間において、イベント及びキャラクタCの動作が存在しない場合を想定する。このため、時刻T3~T4の間において、キャラクタCのスタミナ回復基準値S1は、スタミナ基準値減少量ΔS1d(=dS1-T)だけ減少し(ステップS532参照)、キャラクタCのスタミナ値SPも、スタミナ回復基準値S1の減少に伴い、スタミナ値減少量ΔSPd(=ΔS1d)だけ減少する(ステップS552参照)。
【0159】
図19では、時刻T4~T5の間において、キャラクタCが、スタミナ回復基準値S1を回復可能なアイテムを消費する場合を想定する。このため、時刻T4~T5の間において、キャラクタCのスタミナ回復基準値S1は、スタミナ基準値回復量ΔS1u(=uS1-I)だけ回復し(ステップS526参照)、例えば、スタミナ回復上限値S2と等しくなる。また、時刻T4~T5の間において、キャラクタCのスタミナ値SPは、スタミナ値回復量ΔSPu(=uSP-T)だけ回復する(ステップS548参照)。
【0160】
図19では、時刻T5~T6の間において、キャラクタCがレベルアップする場合を想定する。このため、時刻T5~T6の間において、キャラクタCのスタミナ回復上限値S2は、スタミナ上限値増加量ΔS2uだけ増加する(ステップS504参照)。なお、時刻T5~T6の間において、キャラクタCのスタミナ回復基準値S1は変動せず(ステップS528参照)、キャラクタCのスタミナ値SPは、スタミナ値回復量ΔSPu(=uSP-T)だけ回復する(ステップS548参照)。
【0161】
図19では、時刻T6~T7の間に、キャラクタCが「走る」という動作を実行し、また、キャラクタCがダメージを受けるとともに、キャラクタCが異常状態に陥る場合を想定する。このため、時刻T6~T7の間において、キャラクタCのスタミナ値SPは、スタミナ値減少量ΔSPd(=消費スタミナ値dSP-A)だけ減少し(ステップS552参照)、キャラクタCのスタミナ回復基準値S1は、スタミナ基準値減少量ΔS1d(=dS1-T)だけ減少し(ステップS532参照)、ポインタ画像PS1は、白色から黒色へと変化する。
【0162】
図19では、時刻T7~T8の間において、イベント及びキャラクタCの動作が存在せず、キャラクタCの異常状態が回復していない場合を想定する。このため、時刻T7~T8の間において、キャラクタCのスタミナ値SPは、スタミナ値回復量ΔSPu(=uSP-T)だけ回復するものの(ステップS548参照)、キャラクタCのスタミナ回復基準値S1は、スタミナ基準値減少量ΔS1d(=dS1-T+dS1-B)だけ減少する(ステップS532参照)。
【0163】
[6.実施形態の結論]
以上において説明したように、本実施形態によれば、ヒットポイントHP及びヒットポイント回復基準値H1が、時間の経過に応じて変動する。このため、本実施形態によれば、ヒットポイントHPまたはヒットポイント回復基準値H1のいずれかが、時間の経過に応じて変動しない場合と比較して、キャラクタCの状態の変動が単調となることを防止し、これにより、所定のゲームが単調となる可能性を低減することができる。
また、本実施形態によれば、スタミナ値SP及びスタミナ回復基準値S1が、時間の経過に応じて変動する。このため、本実施形態によれば、スタミナ値SPまたはスタミナ回復基準値S1のいずれかが、時間の経過に応じて変動しない場合と比較して、キャラクタCの状態の変動が単調となることを防止し、これにより、所定のゲームが単調となる可能性を低減することができる。
【0164】
また、本実施形態によれば、ヒットポイントHPの上限として、ヒットポイント回復基準値H1及びヒットポイント回復上限値H2の2種類の上限が設けられているため、ヒットポイントHPの上限として、ヒットポイント回復基準値H1またはヒットポイント回復上限値H2の一方のみが設けられている場合と比較して、キャラクタCの状態の変動が単調となることを防止することができる。
また、本実施形態によれば、スタミナ値SPの上限として、スタミナ回復基準値S1及びスタミナ回復上限値S2の2種類の上限が設けられているため、スタミナ値SPの上限が、スタミナ回復基準値S1またはスタミナ回復上限値S2の一方のみが設けられている場合と比較して、キャラクタCの状態の変動が単調となることを防止することができる。
【0165】
また、本実施形態によれば、ヒットポイントHP、ヒットポイント回復基準値H1、及び、ヒットポイント回復上限値H2等の、キャラクタCの体力状態を表すための複数の値を、単一のヒットポイント画像PHにより表示するため、キャラクタCの体力状態を表すための複数の値を、複数の画像により表示する場合と比較して、ゲーム装置10のユーザが、キャラクタCの体力状態を容易且つ迅速に把握することが可能となる。
また、本実施形態によれば、スタミナ値SP、スタミナ回復基準値S1、及び、スタミナ回復上限値S2等の、キャラクタCのスタミナを表すための複数の値を、単一のスタミナ画像PSにより表示するため、キャラクタCのスタミナを表すための複数の値を、複数の画像により表示する場合と比較して、ゲーム装置10のユーザが、キャラクタCのスタミナを容易且つ迅速に把握することが可能となる。
【0166】
また、本実施形態によれば、アイテムの消費、及び、キャラクタCのレベルアップ等により、キャラクタCの状態が変動するため、キャラクタCの状態の変動が単調となることを防止することができる。
【0167】
また、本実施形態によれば、キャラクタCの状態の変動の態様として、「正常状態」と「異常状態」とを有するため、キャラクタCの状態の変動の態様が1種類のみの場合と比較して、キャラクタCの状態の変動が単調となることを防止することができる。
【0168】
[B.変形例]
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。なお、以下に例示する変形例において作用や機能が実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0169】
[変形例1]
上述した実施形態において、ヒットポイントHP及びヒットポイント回復基準値H1は、「HP≦H1」という関係を充足するが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、ヒットポイントHP及びヒットポイント回復基準値H1は、所定の状況において、「HP>H1」という関係になり得るものであってもよい。
【0170】
例えば、上述した実施形態に係るヒットポイント設定処理では、状態管理部113は、ステップS456において、ヒットポイントHP及びヒットポイント回復基準値H1が「HP≦H1」という関係を維持するように、ヒットポイントHPを、ヒットポイント回復基準値H1以下の値へと減少させた(図16参照)。
これに対して、本変形例に係るヒットポイント設定処理では、ヒットポイント回復基準値設定処理においてヒットポイント回復基準値H1が減少する場合に、ヒットポイントHP及びヒットポイント回復基準値H1が、「HP>H1」という関係になることを許容する。
より具体的には、本変形例に係るヒットポイント設定処理では、状態管理部113は、ステップS446に係る処理を実行しない。そして、本変形例に係るヒットポイント設定処理では、状態管理部113は、ステップS456において、ステップS432で算出されたヒットポイント基準値減少量ΔH1dを考慮せずに、ヒットポイント減少量ΔHPdを、ダメージ量dmのみに基づいて決定する。すなわち、本変形例において、ヒットポイント回復基準値設定処理におけるヒットポイント回復基準値H1の減少は、ヒットポイント設定処理におけるヒットポイントHPの更新に影響を与えない。このため、本変形例では、ヒットポイント回復基準値設定処理において、ヒットポイント回復基準値H1が減少しても、ヒットポイント設定処理において、ヒットポイントHPの値は変化しないことになる。
【0171】
なお、本変形例に係るヒットポイント設定処理において、状態管理部113は、ヒットポイントHPを、ヒットポイント回復基準値H1を限度として増加させることができる。つまり、本変形例に係る状態管理部113は、ステップS452において、ヒットポイントHPをヒットポイント回復量ΔHPuだけ増加させる場合には、「HP≦H1」という関係を維持する。このため、本変形例に係る状態管理部113は、ヒットポイント設定処理の実行前に、ヒットポイントHP及びヒットポイント回復基準値H1が、「HP>H1」という関係である場合には、ヒットポイント設定処理のステップS452において、ヒットポイントHPを増加させない。
【0172】
図20は、本変形例に係るヒットポイント画像PHの変化の一例を示す図である。この図では、時刻T0~T3の間に、ヒットポイント回復基準値H1が、時間の経過とともに、ヒットポイント基準値減少量ΔH1dずつ減少していく場合を想定する。
図20の例において、時刻T0~T1では、ヒットポイントHP及びヒットポイント回復基準値H1が、「HP≦H1」という関係である。このため、本変形例に係る状態管理部113は、ヒットポイントHPを、時間の経過に応じて、ヒットポイント回復量ΔHPuだけ増加させる。
他方、時刻T1~T3では、ヒットポイントHP及びヒットポイント回復基準値H1が、「HP>H1」という関係になる。しかし、本変形例において、ヒットポイント回復基準値H1の減少は、ヒットポイントHPの更新に影響を与えない。このため、本変形例に係る状態管理部113は、時刻T1~T3において、ヒットポイントHPを変化させず、ヒットポイントHPがヒットポイント回復基準値H1を上回った状態を維持する一方で、ヒットポイント回復基準値H1をヒットポイント基準値減少量ΔH1dずつ減少させる。
【0173】
[変形例2]
上述した実施形態及び変形例において、スタミナ値SP及びスタミナ回復基準値S1は、「SP≦S1」という関係を充足するが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、スタミナ値SP及びスタミナ回復基準値S1は、所定の状況において、「SP>S1」という関係になり得るものであってもよい。
【0174】
例えば、本変形例に係るスタミナ値設定処理では、スタミナ回復基準値設定処理においてスタミナ回復基準値S1が減少する場合に、スタミナ値SP及びスタミナ回復基準値S1が、「SP>S1」という関係になることを許容してもよい。
より具体的には、本変形例に係るスタミナ値設定処理では、状態管理部113は、ステップS546に係る処理を実行しない。そして、本変形例に係るスタミナ値設定処理では、状態管理部113は、ステップS552において、ステップS532で算出されたスタミナ基準値減少量ΔS1dを考慮せずに、スタミナ値減少量ΔSPdを、消費スタミナ値dSP-Aのみに基づいて決定する。すなわち、本変形例において、スタミナ回復基準値設定処理におけるスタミナ回復基準値S1の減少は、スタミナ値設定処理におけるスタミナ値SPの更新に影響を与えない。このため、本変形例では、スタミナ回復基準値設定処理において、スタミナ回復基準値S1が減少しても、スタミナ値設定処理において、スタミナ値SPの値は変化しないことになる。
【0175】
なお、本変形例に係るスタミナ値設定処理において、状態管理部113は、スタミナ値SPを、スタミナ回復基準値S1を限度として増加させることができる。つまり、本変形例に係る状態管理部113は、ステップS548において、スタミナ値SPをスタミナ値回復量ΔSPuだけ増加させる場合には、「SP≦S1」という関係を維持する。このため、本変形例に係る状態管理部113は、スタミナ値設定処理の実行前に、スタミナ値SP及びスタミナ回復基準値S1が、「SP>S1」という関係である場合には、スタミナ値設定処理のステップS548において、スタミナ値SPを増加させない。
【0176】
[変形例3]
上述した実施形態及び変形例では、ヒットポイント回復基準値設定処理における、ヒットポイント回復基準値H1の増加は、ヒットポイント設定処理における、ヒットポイントHPの更新に影響を与えないが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、ヒットポイント回復基準値設定処理における、ヒットポイント回復基準値H1の増加に基づいて、ヒットポイント設定処理において、ヒットポイントHPを増加させてもよい。
なお、本変形例は、上述した変形例1のように、ヒットポイントHP及びヒットポイント回復基準値H1が、「HP>H1」という関係になることを許容する場合を想定する。
【0177】
例えば、本変形例に係る状態管理部113は、ヒットポイントHP及びヒットポイント回復基準値H1が、「HP>H1」という関係である場合であって、ヒットポイント回復基準値設定処理により、ヒットポイント回復基準値H1を増加させると、増加後のヒットポイント回復基準値H1が、ヒットポイントHPを上回ることになる場合には、ヒットポイント設定処理において、ヒットポイントHPが、ヒットポイント回復基準値H1と等しい値となるように、ヒットポイントHPを増加させてもよい(第1の態様)。つまり、本変形例の第1の態様に係る状態管理部113は、ヒットポイント設定処理のS452において、ヒットポイント回復量ΔHPuを、ヒットポイント回復基準値H1からヒットポイントHPを減算した値に設定する。
【0178】
図21は、本変形例の第1の態様における、ヒットポイント画像PHの変化の一例を示す図である。この図では、時刻T0~T2の間に、ヒットポイント回復基準値H1が、ヒットポイント基準値回復量ΔH1uずつ回復する場合を想定する。
図21に示す例では、時刻T0~T1において、ヒットポイントHP及びヒットポイント回復基準値H1が、「HP>H1」という関係を維持する。このため、本変形例に係る状態管理部113は、時刻T0~T1では、ヒットポイントHPを変化させない。これに対して、時刻T1~T2において、ヒットポイントHP及びヒットポイント回復基準値H1が、「HP≦H1」という関係へと変化する。このため、本変形例に係る状態管理部113は、時刻T1~T2において、ヒットポイントHPが、ヒットポイント回復基準値H1と等しい値となるように、ヒットポイントHPを増加させる。換言すれば、本変形例に係る状態管理部113は、時刻T1~T2において、ヒットポイント回復量ΔHPuを「H1-HP」に設定したうえで、ヒットポイントHPをヒットポイント回復量ΔHPuだけ増加させる。
【0179】
また、例えば、本変形例に係る状態管理部113は、ヒットポイントHP及びヒットポイント回復基準値H1が、「HP>H1」という関係である場合であって、ヒットポイント回復基準値設定処理において、ヒットポイント回復基準値H1をヒットポイント基準値回復量ΔH1uだけ増加させる場合に、ヒットポイント設定処理において、ヒットポイントHPも、ヒットポイント基準値回復量ΔH1uだけ増加させてもよい(第2の態様)。つまり、本変形例の第2の態様に係る状態管理部113は、ヒットポイント設定処理のS452において、ヒットポイント回復量ΔHPuを、ヒットポイント基準値回復量ΔH1uと等しい値に設定する。
【0180】
図22は、本変形例の第2の態様における、ヒットポイント画像PHの変化の一例を示す図である。この図では、時刻T0~T1の間に、ヒットポイント回復基準値H1が、ヒットポイント基準値回復量ΔH1uだけ回復する場合を想定する。
図22に示す例では、時刻T0~T1において、ヒットポイントHP及びヒットポイント回復基準値H1が、「HP>H1」という関係を維持する。そして、時刻T0~T1において、ヒットポイント回復基準値H1が、ヒットポイント基準値回復量ΔH1uだけ増加する。このため、本変形例に係る状態管理部113は、時刻T0~T1において、ヒットポイントHPの増加量(ヒットポイント回復量ΔHPu)を、ヒットポイント基準値回復量ΔH1uと等しい値に設定したうえで、ヒットポイントHPをヒットポイント回復量ΔHPuだけ増加させる。
【0181】
[変形例4]
上述した実施形態及び変形例では、スタミナ回復基準値設定処理における、スタミナ回復基準値S1の増加は、スタミナ値設定処理における、スタミナ値SPの更新に影響を与えないが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、スタミナ回復基準値設定処理における、スタミナ回復基準値S1の増加に基づいて、スタミナ値設定処理において、スタミナ値SPを増加させてもよい。
なお、本変形例は、上述した変形例2のように、スタミナ値SP及びスタミナ回復基準値S1が、「SP>S1」という関係になることを許容する場合を想定する。
【0182】
例えば、本変形例に係る状態管理部113は、スタミナ値SP及びスタミナ回復基準値S1が、「SP>S1」という関係である場合であって、スタミナ回復基準値設定処理により、スタミナ回復基準値S1を増加させると、増加後のスタミナ回復基準値S1が、スタミナ値SPを上回ることになる場合には、スタミナ値設定処理において、スタミナ値SPが、スタミナ回復基準値S1と等しい値となるように、スタミナ値SPを増加させてもよい。つまり、本変形例に係る状態管理部113は、スタミナ値設定処理のS548において、スタミナ値回復量ΔSPuを、スタミナ回復基準値S1からスタミナ値SPを減算した値に設定する。
【0183】
また、例えば、本変形例に係る状態管理部113は、スタミナ値SP及びスタミナ回復基準値S1が、「SP>S1」という関係である場合であって、スタミナ回復基準値設定処理において、スタミナ回復基準値S1をスタミナ基準値回復量ΔS1uだけ増加させる場合に、スタミナ値設定処理において、スタミナ値SPも、スタミナ基準値回復量ΔS1uだけ増加させてもよい。つまり、本変形例に係る状態管理部113は、スタミナ値設定処理のS548において、スタミナ値回復量ΔSPuを、スタミナ基準値回復量ΔS1uと等しい値に設定する。
【0184】
[変形例5]
上述した実施形態及び変形例において、所定のゲームを実行する処理である、図7に示すステップS100~S132の処理は、単位時間ΔT毎に繰り返されるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、所定のゲームを実行する処理に係る処理周期は、変動してもよい。
【0185】
[変形例6]
上述した実施形態及び変形例において、図7に示す所定のゲームを実行する処理は、「初期化処理→キャラクタ動作処理→イベント処理→ヒットポイント更新処理→スタミナ値更新処理」、という順序で実行されるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、これらの処理の実行順序は任意である。
また、上述した実施形態及び変形例では、初期化処理、キャラクタ動作処理、イベント処理、ヒットポイント更新処理、及び、スタミナ値更新処理のうち、2以上の処理が並列で実行されることは無いが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、これらの処理のうち、2以上の処理を並列で実行してもよい。この場合、初期化処理、キャラクタ動作処理、イベント処理、ヒットポイント更新処理、及び、スタミナ値更新処理の処理周期は、互いに異なっていてもよい。
【0186】
[変形例7]
上述した実施形態及び変形例において、所定のゲームは、ゲーム装置10において実行されるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、ゲーム装置10以外の構成要素において実行されてもよい。
図23は、本変形例に係るゲームシステム1Aの概要を示す説明図である。ゲームシステム1Aは、複数の端末装置70と、当該複数の端末装置70に対応して設けられた複数の表示装置30と、サーバ装置50Aと、を備える。サーバ装置50Aは、所定のゲームを実行することができ、また、ネットワークNWを介して、各端末装置70と通信可能である。
図24は、本変形例に係るサーバ装置50Aの構成の一例を示す機能ブロック図である。図24に示すように、サーバ装置50Aは、制御部110Aと、記憶部120と、通信部130とを備える。制御部110Aは、表示制御部115の代わりに、表示情報生成部116を備える点を除き、図2に示す制御部110と同様に構成されている。表示情報生成部116は、所定のゲームに係る表示情報を生成し、生成した表示情報を、通信部130を介して、端末装置70に供給する。端末装置70は、サーバ装置50Aから供給された表示情報に基づく画像が、表示装置30の表示部31に表示されるように、表示部31を制御する。
【0187】
[C.付記]
以上の記載から、本発明は例えば以下のように把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の参照符号を便宜的に括弧書きで付記するが、本発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
【0188】
[付記1]
本発明の一態様に係るゲーム装置のプログラムは、プロセッサを具備するゲーム装置のプログラムであって、前記プロセッサを、ユーザの操作に応じてゲームのキャラクタを動作させる動作実行部と、前記キャラクタの状態を管理する管理部と、して機能させ、前記管理部は、前記キャラクタの状態の良好さを示すパラメータ値を、時間の経過に応じて第1上限値を限度として上昇させ、前記第1上限値を、時間の経過に応じて減少させる、ことを特徴とする。
【0189】
この態様によれば、キャラクタの状態の良好さを示すパラメータ値を時間の経過に応じて上昇させ、また、パラメータ値の回復の上限値である第1上限値を時間の経過に応じて減少させる。このため、例えば、パラメータ値または第1上限値が時間の経過に応じて変動しない場合と比較して、キャラクタの状態の変動が単調となる可能性を低く抑えることが可能となる。
【0190】
なお、上記態様において、「キャラクタ」とは、ユーザの操作の対象となるゲーム要素である。但し、「キャラクタ」は、ユーザがゲームを進行させるために用いるゲーム要素であればよく、例えば、ユーザの操作により指定された方針に基づいて自律的に動作するゲーム要素であってもよい。
「キャラクタの状態」とは、例えば、当該キャラクタによるゲームの継続可能性に関する状態、または、当該キャラクタの動作に対する制限に関する状態等である。ここで、「キャラクタによるゲームの継続可能性に関する状態」とは、例えば、キャラクタの体力状態、または、キャラクタの精神状態等である。また、「キャラクタの動作に対する制限に関する状態」とは、例えば、キャラクタのスタミナ、または、キャラクタの疲労状態等である。
また、上記態様において、「キャラクタの状態の良好さを示すパラメータ値」とは、例えば、当該キャラクタによるゲームの継続可能性の大きさの程度を示す値、当該キャラクタの動作に対する制限の小ささを示す値、または、当該キャラクタよるゲームの進行の容易さの程度を示す値、等である。ここで、「キャラクタによるゲームの継続可能性の大きさの程度を示す値」とは、例えば、当該キャラクタに残された体力を示す体力値(ヒットポイント)、または、当該キャラクタの残された精神上の余裕度を示す値等である。また、「キャラクタの動作に対する制限の小ささを示す値」とは、例えば、当該キャラクタの残されたスタミナ(持久力)を示す値等である。
また、「キャラクタよるゲームの進行の容易さの程度を示す値」とは、例えば、当該キャラクタの生存能力、戦闘能力、または、当該キャラクタの敵からの見つかり難さ等を示す値である。すなわち、「キャラクタの状態が良好であること」とは、例えば、当該キャラクタによるゲームの継続可能性が大きいこと、当該キャラクタの動作に対する制限が小さいこと、及び、当該キャラクタによりゲームを進行させることが容易なこと、等を含む概念である。
【0191】
[付記2]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記管理部は、前記キャラクタが所定のゲーム要素を消費した場合に、前記第1上限値を、第2上限値を限度として上昇させる、ことを特徴とする。
この態様によれば、例えば、第1上限値が上昇しない場合と比較して、キャラクタの状態の変動が単調となる可能性を低く抑えることが可能となる。
【0192】
なお、上記態様において、「所定のゲーム要素」とは、キャラクタの状態を良好な状態に改善するためのゲーム要素であり、例えば、キャラクタの状態を改善するためのアイテム、または、キャラクタの状態を改善するための特殊能力を使用する際に消費されるポイント、または、キャラクタの状態を改善する際に用いられる施設を利用するための対価等である。ここで、「キャラクタの状態を改善するためのアイテム」とは、例えば、食べ物、飲み物、または、薬品等である。また、「キャラクタの状態を改善するための特殊能力」とは、例えば、魔法を使う能力、または、治療行為を行う能力等である。また、「キャラクタの状態を改善する際に用いられる施設」とは、例えば、宿泊施設、または、医療施設、等である。
また、上記態様において「ゲーム要素の消費」とは、当該ゲーム要素を利用した結果として、当該ゲーム要素を、一時的または永続的に利用不能な状態にすることであり、例えば、当該ゲーム要素を利用して消滅させること、及び、当該ゲーム要素を利用した結果として当該ゲーム要素を利用する際に生じる効果が生じない状態とすること、等の概念を含み得る。
【0193】
[付記3]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1または2に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記管理部は、前記第1上限値を、時間の経過に応じて、前記パラメータ値よりも小さい値を限度として減少させる、ことを特徴とする。
この態様によれば、パラメータ値が時間の経過に応じて減少することを防止できる。これにより、ゲーム装置が提供するゲームの難易度が必要以上に高くなることを防止することができる。
【0194】
[付記4]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記3に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記管理部は、前記第1上限値が、前記パラメータ値を上回る場合に、前記パラメータ値を時間の経過に応じて上昇させ、前記第1上限値が、前記パラメータ値を下回る場合に、前記パラメータ値の時間の経過に応じた上昇を停止させる、ことを特徴とする。
この態様によれば、パラメータ値と第1上限値との大小関係に応じて、パラメータ値の挙動を変化させるため、キャラクタの状態の変動が単調となる可能性を低く抑えることが可能となる。
【0195】
[付記5]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1乃至4に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記管理部は、前記キャラクタの動作が、所定の動作条件を充足する場合に、前記パラメータ値を、時間の経過に応じて前記第1上限値を限度として上昇させる、ことを特徴とする。
この態様によれば、例えば、キャラクタの動作が所定の動作条件を充足するか否かにかかわらずパラメータ値が上昇する場合と比較して、キャラクタの状態の変動が単調となる可能性を低く抑えることが可能となる。
【0196】
なお、上記態様において、「所定の動作条件」とは、例えば、動作が停止しているという条件、または、動作が、全力疾走若しくは格闘等の体力の消耗が大きい激しい動作ではない、穏やかで安静な動作であるという条件等である。すなわち、上記態様において、「キャラクタの動作が所定の動作条件を充足する」こととは、当該キャラクタの動作が、キャラクタの状態の改善を妨げる動作ではない、ということである。
【0197】
[付記6]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記2に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記第2上限値は、前記ユーザのプレイする前記ゲームにおいて所定のゲーム条件が充足された場合に、上昇する、ことを特徴とする。
この態様によれば、例えば、第2上限値が上昇しない場合と比較して、キャラクタの状態の変動が単調となる可能性を低く抑えることが可能となる。
【0198】
なお、上記態様において、「所定のゲーム条件」とは、例えば、ゲームにおいて所定の目標を達成するという条件である。ここで、「ゲームに関する所定の目標」とは、例えば、ユーザが、ゲームにおいてキャラクタを操作して所定の敵を倒すこと、ユーザの操作に係るキャラクタが所定のスキルを獲得すること、ユーザの操作に係るキャラクタが所定のアイテムを獲得すること、ユーザによるゲームのプレイ時間が所定の時間に達すること、または、ユーザがゲームにおいて所定の得点を獲得すること等である。
【0199】
[付記7]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1乃至6に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記管理部は、前記ゲームにおいて前記キャラクタが受けた損害に応じて、前記パラメータ値を減少させる、ことを特徴とする。
この態様によれば、例えば、キャラクタが損害を受けるか否かにかかわらずパラメータ値が減少しない場合と比較して、キャラクタの状態の変動が単調となる可能性を低く抑えることが可能となる。
【0200】
なお、上記態様において、「損害」とは、例えば、敵からの攻撃に伴う損害、事故による損害、または、病気による損害等である。
【0201】
[付記8]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記7に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記パラメータ値が、所定の下限値になった場合に、前記ユーザによる前記ゲームの継続が不可能になる、ことを特徴とする。
この態様によれば、ユーザは、ゲームを継続させるために、パラメータ値の変動を考慮しつつゲームをプレイすることが必要となるため、例えば、パラメータ値の変動にかかわらずゲームが継続される場合と比較して、ゲームの興趣性を高くすることができる。
【0202】
[付記9]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1乃至6に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記管理部は、前記動作実行部が前記キャラクタに所定の動作をさせた場合に、前記パラメータ値を減少させる、ことを特徴とする。
この態様によれば、例えば、キャラクタの動作の種類にかかわらずパラメータ値が減少しない場合と比較して、キャラクタの状態の変動が単調となる可能性を低く抑えることが可能となる。
【0203】
なお、上記態様において、「所定の動作」とは、例えば、全力疾走(走る)若しくは格闘(攻撃する)等の体力の消耗が大きい激しい動作である。
【0204】
[付記10]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記9に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記キャラクタは、前記パラメータ値が、所定の下限値になった場合に、動作不能になる、ことを特徴とする。
この態様によれば、キャラクタが動作不能にならないようにするために、ユーザは、パラメータ値の変動を考慮しつつゲームをプレイすることが求められるため、例えば、パラメータ値の変動にかかわらずキャラクタが自由に動作可能な場合と比較して、ゲームの興趣性を高くすることができる。
【0205】
[付記11]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記9または10に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記キャラクタは、前記パラメータ値が、所定の閾値以下になった場合に、前記所定の動作が制限される、ことを特徴とする。
この態様によれば、キャラクタの動作が制限されないようにするために、ユーザは、パラメータ値の変動を考慮しつつゲームをプレイすることが求められるため、例えば、パラメータ値の変動にかかわらずキャラクタが自由に動作可能な場合と比較して、ゲームの興趣性を高くすることができる。
【0206】
[付記12]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1乃至11に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記キャラクタは、前記キャラクタが所定の損害を受けた場合に、異常状態となり、前記管理部は、前記キャラクタが異常状態である場合、前記パラメータ値の時間の経過に応じた上昇を制限する、ことを特徴とする。
この態様によれば、キャラクタが異常状態である場合に、パラメータ値の上昇が制限されるため、例えば、キャラクタが異常状態であるか否かにかかわらず、パラメータ値が時間に応じて上昇する場合と比較して、キャラクタの状態の変動が単調となる可能性を低く抑えることが可能となる。
【0207】
なお、上記態様では、キャラクタの状態が、例えば、「異常状態」と「正常状態」とに区別される場合を想定する。ここで、「異常状態」とは、キャラクタの状態の変動の態様が異常であることであり、例えば、キャラクタが、重篤な怪我または病気をしており、キャラクタの状態が時間の経過に応じて良好になることが見込めない状態である。また、「正常状態」とは、キャラクタの状態の変動の態様が正常であることであり、例えば、キャラクタが、重篤な怪我または病気をしていない健康な状態であって、キャラクタの状態が時間の経過に応じて良好になることが見込める状態である。また、上記態様において、「所定の損害」とは、敵からの攻撃に伴う損害、事故による損害、または、病気による損害等のうち、重篤な損害である。
【0208】
[付記13]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1乃至12に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記キャラクタは、前記キャラクタが所定の損害を受けた場合に、異常状態となり、前記管理部は、前記キャラクタが異常状態である場合、前記キャラクタが異常状態でない場合と比較して、前記第1上限値の、単位時間あたりの減少量を増加させる、ことを特徴とする。
この態様によれば、キャラクタが異常状態である場合に、第1上限値の減少速度が増加するため、例えば、キャラクタが異常状態であるか否かにかかわらず、第1上限値の減少速度が一定である場合と比較して、キャラクタの状態の変動が単調となる可能性を低く抑えることが可能となる。
【0209】
[付記14]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記12または13に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記キャラクタを示すキャラクタ画像と前記キャラクタの状態を示す状態表示画像とを、表示部に表示させる表示制御部、を備え、前記表示制御部は、前記キャラクタが異常状態である場合における前記状態表示画像と、前記キャラクタが異常状態でない場合における前記状態表示画像とを、異なる画像として表示する、ことを特徴とする。
この態様によれば、キャラクタが異常状態であるか否かを、ユーザが把握可能であるため、キャラクタの状態の変動が複雑化する場合であっても、ユーザがキャラクタの状態を容易に理解することが可能となる。
【0210】
[付記15]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記2または6に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記管理部は、前記第1上限値を、前記第2上限値まで上昇させた場合、前記第1上限値の、時間の経過に応じた減少を、所定時間だけ停止させる、ことを特徴とする。
この態様によれば、第1上限値の時間の経過に応じた減少が停止する所定時間において、ゲームを有利に進行させることができるため、例えば、第1上限値が常に減少する場合と比較して、ゲームの興趣性を高くすることができる。
【0211】
[付記16]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1乃至15に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記管理部は、前記ユーザのプレイする前記ゲームにおける所定のゲーム条件の充足状況に基づいて、前記パラメータ値の、単位時間あたりの上昇量を決定する、ことを特徴とする。
この態様によれば、所定のゲーム条件の充足状況に基づいて、パラメータ値の時間の経過に応じた上昇速度が変動するため、例えば、パラメータ値の上昇速度が一定である場合と比較して、キャラクタの状態の変動が単調となる可能性を低く抑えることが可能となる。
【0212】
[付記17]
本発明の一態様に係るゲーム装置は、ユーザの操作に応じてゲームのキャラクタを動作させる動作実行部と、前記キャラクタの状態を管理する管理部と、を備え、前記管理部は、前記キャラクタの状態の良好さを示すパラメータ値を、時間の経過に応じて第1上限値を限度として上昇させ、前記第1上限値を、時間の経過に応じて減少させる、ことを特徴とする。
この態様によれば、例えば、パラメータ値または第1上限値が時間の経過に応じて変動しない場合と比較して、キャラクタの状態の変動が単調となる可能性を低く抑えることが可能となる。
【0213】
[付記18]
本発明の他の態様に係るゲーム装置は、プロセッサを具備するゲーム装置のプログラムであって、前記プロセッサを、ユーザの操作に応じてゲームのキャラクタを動作させる動作実行部と、前記キャラクタの状態を管理する管理部と、して機能させ、前記管理部は、前記キャラクタの状態の良好さを示すパラメータ値が、当該パラメータ値の上限である第1上限値よりも小さい場合に、当該パラメータ値を時間の経過に応じて前記第1上限値を限度として上昇させ、前記第1上限値を、時間の経過に応じて減少させる、ことを特徴とする。
この態様によれば、例えば、パラメータ値または第1上限値が時間の経過に応じて変動しない場合と比較して、キャラクタの状態の変動が単調となる可能性を低く抑えることが可能となる。
【符号の説明】
【0214】
1…ゲームシステム、10…ゲーム装置、30…表示装置、50…サーバ装置、110…制御部、111…ゲーム制御部、112…動作実行部、113…状態管理部、114…操作情報取得部、115…表示制御部、120…記憶部、130…通信部、140…操作部、150…情報読込部、1000…プロセッサ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12
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