(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-12
(45)【発行日】2023-06-20
(54)【発明の名称】シャワー設備
(51)【国際特許分類】
A61H 33/00 20060101AFI20230613BHJP
A47K 3/28 20060101ALI20230613BHJP
B05B 1/18 20060101ALI20230613BHJP
B05B 1/12 20060101ALI20230613BHJP
【FI】
A61H33/00 T
A61H33/00 310K
A47K3/28
B05B1/18 101
B05B1/12
(21)【出願番号】P 2019079657
(22)【出願日】2019-04-18
【審査請求日】2022-01-24
(31)【優先権主張番号】P 2018096603
(32)【優先日】2018-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】501362906
【氏名又は名称】積水ホームテクノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【氏名又は名称】山口 洋
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 浩之
(72)【発明者】
【氏名】細田 良造
(72)【発明者】
【氏名】北村 大樹
【審査官】瀧本 絢奈
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-235749(JP,A)
【文献】特開2001-204645(JP,A)
【文献】特開2005-110804(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 33/00
A47K 3/28
B05B 1/18
B05B 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴室に設置されたシャワーホースに着脱自在に装着されるシャワーヘッドと、
前記浴室に配置される支持体および前記支持体に設けられたシャワーアームを備え、前記シャワーホースが着脱自在に装着されるシャワーシステムと、
前記シャワーホースおよび前記シャワーシステムそれぞれに着脱自在に装着される切換え弁と、
を備え
、
前記シャワーヘッドは、前記切換え弁を介して前記シャワーホースに着脱自在に装着される第2シャワーヘッドを備え、
前記切換え弁は、前記シャワーホースからの給水を、前記シャワーシステムと前記第2シャワーヘッドとの間で切り替えるシャワー設備。
【請求項2】
前記シャワーヘッドは、前記シャワーホースに直接、装着される第1シャワーヘッドを備える請求項1に記載のシャワー設備。
【請求項3】
前記シャワーシステムと前記切換え弁とを接続する接続ホースを更に備える請求項
1または
2に記載のシャワー設備。
【請求項4】
前記切換え弁のレバーの先端部の方向が給水方向と一致する請求項
1から
3のいずれか1項に記載のシャワー設備。
【請求項5】
前記シャワーシステムは、前記支持体に設けられ前記第2シャワーヘッドを取り外し可能に保持するシャワーフックを備える請求項
1から
4のいずれか1項に記載のシャワー設備。
【請求項6】
前記支持体が移動可能である請求項1から
5のいずれか1項に記載のシャワー設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャワー設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えばシャワー浴などに用いられるシャワーシステムとして、下記特許文献1に記載の構成が知られている。このシャワーシステムは、椅子にシャワー機能が一体に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来のシャワーシステムでは、構造の簡素化を図りつつ、多様なシャワーの噴射形態を実現することが望まれている。
【0005】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、構造の簡素化を図りつつ、多様なシャワーの噴射形態を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係るシャワー設備は、浴室に設置されたシャワーホースに着脱自在に装着されるシャワーヘッドと、前記浴室に配置される支持体および前記支持体に設けられたシャワーアームを備え、前記シャワーホースが着脱自在に装着されるシャワーシステムと、を備える。
【0007】
シャワーホースにシャワーヘッドを装着させた状態で、シャワーホースからシャワーヘッドに給水することで、シャワーヘッドからシャワーを噴射させることができる。この場合、例えば、シャワーヘッドからのシャワーによって身体を洗うこと等ができる。
シャワーホースをシャワーシステムに装着させた状態で、シャワーホースからシャワーシステムに給水することで、シャワーアームからシャワーを噴射させることができる。この場合、例えば、シャワーアームからのシャワーによってシャワー浴をすること等ができる。
以上のように、シャワーホースをシャワーヘッドやシャワーシステムに着脱させ、シャワーホースからシャワーヘッドやシャワーシステムに給水することで、多様な噴射形態のシャワーを利用することができる。このとき、共通のシャワーホースを採用するので、シャワー設備の構造の簡素化を図ることができる。
【0008】
前記シャワーヘッドは、前記シャワーホースに直接、装着される第1シャワーヘッドを備えてもよい。
【0009】
第1シャワーヘッドからシャワーを噴射させるときには、第1シャワーヘッドをシャワーホースに直接、装着させ、シャワーホースから第1シャワーヘッドに給水することができる。その後、シャワーアームからシャワーを噴射させるときには、第1シャワーヘッドをシャワーホースから取り外し、シャワーホースをシャワーシステムに付け替えて、シャワーホースからシャワーシステムに給水することができる。
以上のように、シャワーの噴射形態の切り替えを、シャワーホースの着脱により実現することが可能になり、シャワー設備の利便性を向上させることができる。例えば、身体を洗った後、シャワー浴を実施する場合には、第1シャワーヘッドからシャワーを噴射させた後、シャワーホースを第1シャワーヘッドからシャワーシステムに速やかに付け替えることで、シャワーシステムから冷水が噴射されるのを防止することができる。
【0010】
前記シャワーホースおよび前記シャワーシステムそれぞれに着脱自在に装着される切換え弁を備え、前記シャワーヘッドは、前記切換え弁を介して前記シャワーホースに着脱自在に装着される第2シャワーヘッドを備え、前記切換え弁は、前記シャワーホースからの給水を、前記シャワーシステムと前記第2シャワーヘッドとの間で切り替えてもよい。
本発明に係るシャワー設備は、浴室に設置されたシャワーホースに装着される切換え弁と、前記浴室に配置される支持体および前記支持体に設けられたシャワーアームを備え、前記切換え弁が装着されるシャワーシステムと、前記切換え弁を介して前記シャワーホースに装着される第2シャワーヘッドと、を備え、前記切換え弁は、前記シャワーホースからの給水を、前記シャワーシステムと前記第2シャワーヘッドとの間で切り替える。
【0011】
第2シャワーヘッドからシャワーを噴射させるときには、切換え弁をシャワーホースに装着させた状態で、シャワーホースから切換え弁を通して第2シャワーヘッドに給水することができる。その後、シャワーアームからシャワーを噴射させるときには、切換え弁をシャワーシステムに装着させた状態で、シャワーホースからの給水を、切換え弁によって第2シャワーヘッドからシャワーシステムに切り替える。これにより、シャワーホースから切換え弁を通してシャワーシステムに給水することができる。
以上のように、シャワーの噴射形態の切り替えを、切換え弁の切換えにより実現することが可能になり、シャワー設備の利便性を向上させることができる。例えば、身体を洗った後、シャワー浴を実施する場合には、第2シャワーヘッドからシャワーを噴射させた後、切換え弁によってシャワーホースからの給水を第2シャワーヘッドからシャワーシステムに速やかに切り替えることで、シャワーシステムから冷水が噴射されるのを防止することができる。
【0012】
前記シャワーシステムと前記切換え弁とを接続する接続ホースを更に備えてもよい。
【0013】
接続ホースが、シャワーシステムと切換え弁とを接続する。したがって、例えば、接続ホースを変形させる等して、切換え弁がシャワーシステムに対して上方に位置するように切換え弁を配置することができる。これにより、シャワーシステムからシャワーの噴射を終えた後、切換え弁内などに残留する水を、その自重によって接続ホースを通してシャワーアームから外部に排出することができる。その結果、例えば、シャワーシステムの再度の利用時などにおいて、前述の水を起因として意図せず冷水が噴射すること等を防止することができる。
【0014】
前記切換え弁のレバーの先端部の方向が給水方向と一致してもよい。
【0015】
切換え弁のレバーの先端部の方向が給水方向と一致することで、シャワーヘッドとシャワーシステムの給水の切り替えがわかりやすくなり、例えば冷水を被介助者にいきなりかけてしまうようなことを防止することができる。
【0016】
前記シャワーシステムは、前記支持体に設けられ前記第2シャワーヘッドを取り外し可能に保持するシャワーフックを備えてもよい。
【0017】
シャワーシステムがシャワーフックを備えることで、第2シャワーヘッドを支持体にかけることができる。これにより入浴介助の場面において介助者が何度も浴室壁に取り付けられているシャワーフックに移動する必要がなくなる。また、上記効果により介助者は常に被介助者の近い位置を保持した状態で入浴介助を行え、緊急の場合にも対応することが可能になる。
【0018】
前記支持体が移動可能であってもよい。
【0019】
支持体が移動可能である。これにより介助者が被介助者を洗体するときに、介助者が支持体を被介助者の近くに移動させることで、浴室内で被介助者が支持体まで移動する必要がなくなる。そのため、例えば、被介助者が、浴室内で滑るのを抑えることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、構造の簡素化を図りつつ、多様なシャワーの噴射形態を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の第1実施形態のシャワー設備を説明する図である。
【
図2】
図1に示すシャワー設備が備えるシャワーシステムにおいて、両シャワーアームが使用状態のときの斜視図である。
【
図3】
図2に示すシャワーシステムの側面図である。
【
図4】
図2に示すシャワーシステムの正面図である。
【
図5】
図2に示すシャワーシステムにおいて、両シャワーアームが退避状態のときの側面図である。
【
図6】
図5に示すシャワーシステムの正面図である。
【
図7】
図2にシャワーシステムにおいて、両シャワーアームが跳ね上げ状態のときの側面図である。
【
図8】
図2に示すシャワーシステムを用いて使用者がシャワーを浴びている状態を説明する斜視図である。
【
図9】本発明の第2実施形態のシャワー設備を説明する図である。
【
図10】本発明の第3実施形態のシャワー設備を説明する図である。
【
図11】本発明の第4実施形態のシャワー設備を説明する図である。
【
図15】
図2に示すシャワーシステムの変形例を、椅子とともに使用する状態を示す斜視図である。
【
図16】
図15に示すシャワーシステムを、椅子を使わずに使用する状態を示す斜視図である。
【
図17】
図15に示すシャワーシステムを、浴槽に使用する状態を示す斜視図である。
【
図18】
図15に示すシャワーシステムの変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(第1実施形態)
以下、
図1から
図8を参照し、本発明の第1実施形態に係るシャワー設備100を説明する。
図1に示すように、シャワー設備100は、浴室2に設置されたシャワーホース103に着脱自在に装着されるシャワーヘッド101と、シャワーホース103が着脱自在に装着されるシャワーシステム1と、を備えている。
【0023】
シャワーホース103は、浴室2の混合水栓5(水栓)に設けられている。シャワーホース103は、浴室2に予め設けられている既設の構成である。
シャワーホース103の先端部には、第1コネクタ103aが設けられている。第1コネクタ103aは、シャワーホース103の先端部に、シャワーホース103と実質的に分離不能に設けられていてもよく、シャワーホース103から分離可能に設けられていてもよい。
【0024】
シャワーヘッド101は、シャワーホース103に直接、装着される第1シャワーヘッド104を備えている。第1シャワーヘッド104の基端部には、第2コネクタ104aが設けられている。第2コネクタ104aは、第1コネクタ103aに着脱自在に装着される。第2コネクタ104aは、第1シャワーヘッド104の基端部に、第1シャワーヘッド104と実質的に分離不能に設けられていてもよく、第1シャワーヘッド104から分離可能に設けられていてもよい。
【0025】
シャワーシステム1は、浴室2に配置される支持体としての椅子11と、椅子11に設けられ支持されたシャワー装置41と、を備えている。
例えば、身体機能が低下した高齢者などにとって、浴室2における浴槽3の内外の移動が困難な場合がある。この場合、浴槽3内で温浴するのに代えて、浴室2における洗い場でシャワーによって身体を温めるシャワー浴を実施することがある。シャワー浴を実施するに際し、シャワーシステム1を利用することで、例えば、第1シャワーヘッド104を利用する場合に比べて、身体を温め易くすることができる。
【0026】
椅子11には、公知の浴用椅子を用いることができる。椅子11は、浴室等でも使用可能なように、耐水性を有することが好ましい。例えば、椅子11は、脚部12と、座部13と、背もたれ部14と、肘掛け15と、を備えている。椅子11は、樹脂とアルミなどの金属とからできている。
以下では、
図2に示すように、椅子11に座る使用者Pにとっての左右方向(第1方向)X、前後方向(第2方向)Yを基準にして説明する。左右方向Xは、水平面に沿う方向である。前後方向Yは、水平面に沿い、かつ左右方向Xに直交する方向である。左右方向Xの一方側が右側X1であり、左右方向Xの他方側が左側X2である。前後方向Yの一方側が前方Y1であり、前後方向Yの他方側が後方Y2である。
【0027】
シャワー装置41は、本体42と、第1シャワーアーム(第1腕部)43A及び第2シャワーアーム(第2腕部)43Bと、接続部44と、を備えている。なお、
図2に示すシャワーアーム43A,43Bは、後述する使用状態P1A,P1Bである。
本体42は、背もたれ部14に着脱可能であり、背もたれ部14に対して上下方向Zに移動可能である。
【0028】
本体42の内部には、図示しない通水路が設けられている。通水路の一端は流入口であり、通水路の他端は流出口である。流入口は本体42に後面に設けられている。通水路は流入口から流出口に向けて分岐しており、通水路の途中には2又分岐が設けられている。流出口はシャワーアーム43A,43Bにつながっている。
前記流入口には接続部44が設けられている。接続部44は、本体42に設けられている。接続部44は、シャワーホース103が着脱可能に接続されるコネクタである。接続部44は、例えば、第2コネクタ104aと同種のコネクタにより形成することができる。接続部44は、本体42の後面に固定されている。接続部44には、シャワーホース103を介して外部から水Wが供給される。接続部44に供給された水Wは、本体42内(通水路内)を通して、シャワーアーム43A,43Bに供給される。なお、本明細書における水Wは、温度が高い、低いによらない一般的な水のことを意味し、常温の水、及びシャワー等に用いられる温度の湯等を含む意味である。
【0029】
シャワーアーム43A,43Bは、鈍角で曲がるへの字状の管体であり、シャワーアーム43A,43Bの内部には、軸方向に沿って通水路が形成されている。シャワーアーム43A,43Bは、本体42を左右方向Xに挟むように配置されている。第1シャワーアーム43Aは本体42の右側X1に配置され、第2シャワーアーム43Bは本体42の左側X2に配置されている。
図2から
図4に示すように、第1シャワーアーム43Aは、先端部材(先端部)46Aと、連結部材(連結部)47Aと、基端部材(基端部)48Aと、を備えている。
【0030】
先端部材46Aは、先端部が封止された管状に形成されている。先端部材46Aは、例えば、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂等の比較的硬質の材料で形成されている。先端部材46Aは、前方Y1に向かうに従い漸次、下方に向かうように傾斜している。
図8に示すように、先端部材46Aには、先端部材46Aの壁部を貫通する吐出孔50Aが形成されている。吐出孔50Aは、先端部材46Aの内部、すなわち通水路に供給された水Wを外部に吐出する。
【0031】
図2から
図4に示すように、連結部材47Aは、円筒状に形成され、前方Y1と上方との間の向きに向かって凸となるように湾曲している。連結部材47Aは、例えば、エラストマー、軟質ウレタン、ゴム等の比較的軟質の材料で一体に形成されている。
基端部材48Aは、管状に形成されている。基端部材48Aには、先端部材46Aと同様に吐出孔50Aが形成されていることが好ましい。基端部材48Aは、例えば、先端部材46Aと同一の材料で形成されている。
【0032】
上記第1シャワーアーム43Aでは連結部材47が屈曲形状であり、第1シャワーアーム43Aの全体がL字状に折れた形状である。また、先端部材46A及び基端部材48Aよりも、連結部材47Aの方が柔らかく、変形させやすい。
【0033】
第1シャワーアーム43Aの構成と第2シャワーアーム43Bの構成とは、シャワーアーム43A,43Bの間に左右方向Xに直交するように規定される基準面に対して面対称である。第2シャワーアーム43Bのうち第1シャワーアーム43Aに対応する構成を、第1シャワーアーム43Aと同一の数字に、英大文字「A」に代えて英大文字「B」を付加することで示す。これにより、第2シャワーアーム43Bについて、第1シャワーアーム43Aと重複する説明を省略する。
【0034】
図2に示すように、第2シャワーアーム43Bは、第1シャワーアーム43Aの先端部材46A、連結部材47A、基端部材48Aと面対称に構成された先端部材46B、連結部材47B、基端部材48Bを備えている。
シャワーアーム43A,43Bの基端部材48A,48B間の距離は、使用者Pの肩幅程度の長さであることが好ましい。
【0035】
第1シャワーアーム43Aは、本体42に対して軸線70A周りに回転可能に支持されている。軸線70Aは、
図4に示すシャワーシステム1の正面視において、上方に向かうに従い漸次、右側X1に向かうように傾斜している。
第2シャワーアーム43Bは、本体42に対して軸線70B周りに回転可能に支持されている。軸線70Bは、
図4に示すシャワーシステム1の正面視において、上方に向かうに従い漸次、左側X2に向かうように傾斜している。
【0036】
軸線70A,70Bは、上方に向かうに従い互いに離間するように、上下方向Zに対して互いに逆方向に傾いている。言い換えれば、軸線70A,70Bは、上下方向Zに沿う基準線L3に対して互いに逆方向に傾いている。例えば、基準線L3と軸線70Aとが上方になす角度θAは、60°程度である。
【0037】
図2から
図4に示すシャワーアーム43A,43Bは使用状態P1A,P1Bである。
図4に示す正面視において、シャワーアーム43A,43Bが使用状態P1A,P1Bであるときに、シャワーアーム43A,43Bはそれぞれ上下方向Zに沿って延びるように配置されている。また、
図3に示すように、使用状態P1A,P1Bであるシャワーアーム43A,43Bは、椅子11の背もたれ部14よりも、前方Y1に向かって延びるように配置されている。
図8に示すように、シャワーアーム43A,43Bの吐出孔50A,50Bは、シャワーアーム43A,43Bが使用状態P1A,P1Bであるときに、水Wが後方Y2と下方との間の斜めの向き等に吐出するように形成されている。
【0038】
シャワーアーム43A,43Bは、使用状態P1A,P1Bにおいて、自身の位置(軸線70A,70B周りの回転角度)を保持可能に構成されている。シャワーアーム43A,43Bは、使用状態P1A,P1Bにおいて更なる軸線70A,70B周りの回転力が自身に加えられたときに、位置の保持が解除されて他の状態に移行する。
【0039】
シャワーアーム43A,43Bが使用状態P1A,P1Bのときから、シャワーアーム43A,43Bの先端部材46A,46Bが下がると、シャワーアーム43A,43Bは
図5及び
図6に示す退避状態P0A,P0Bになる。退避状態P0A,P0Bであるときのシャワーアーム43A,43Bは、使用者Pがシャワーアーム43A,43Bを使用しないときの状態である。
図6に示すように、退避状態P0A,P0Bであるときのシャワーアーム43A,43Bは、下方に向かうに従い漸次、互いに左右方向Xに離間するように配置されている。シャワーアーム43A,43Bは、全体としてハ字状(上下を逆にしたV字状)である。第1シャワーアーム43Aは、下方に向かうに従い漸次、右側X1に向かうように傾斜している。一方で、第2シャワーアーム43Bは、下方に向かうに従い漸次、左側X2に向かうように傾斜している。
【0040】
一方で、シャワーアーム43A,43Bが使用状態P1A,P1Bのときから、シャワーアーム43A,43Bの先端部材46A,46Bが上がると、
図7に示す跳ね上げ状態P2A,P2Bになる。跳ね上げ状態P2A,P2Bは、使用者Pが使用状態P1A,P1Bで使用していたシャワーアーム43A,43Bの先端部材46A,46Bを上方に移動させた(跳ね上げた)状態である。
【0041】
次に、以上のように構成されたシャワー設備100の使用方法について説明する。なお以下に示す使用方法は一例であり、他の方法により使用することもできる。
【0042】
シャワーヘッド101からシャワーを噴射するときには、シャワーホース103に第1シャワーヘッド104を取り付ける。混合水栓5から温水を第1シャワーヘッド104に供給し、第1シャワーヘッド104からシャワーを噴射させる。
【0043】
その後、シャワーシステム1からシャワーを噴射するときには、シャワーホース103をシャワーシステム1に接続する。このとき、第1コネクタ103aと第2コネクタ104aとを分離させ、第1シャワーヘッド104をシャワーホース103から取り外す。その後、第1コネクタ103aを接続部44に接続し、シャワーホース103をシャワーシステム1に接続する。
【0044】
以下では、シャワーシステム1の使用方法の一例について説明する。なお以下に示す使用方法は一例であり、他の方法により使用することもできる。
【0045】
予め、シャワー装置41は椅子11に取付けられている。シャワーアーム43A,43Bは、退避状態P0A,P0Bになっている。
図6に示すように、退避状態P0A,P0Bであるシャワーアーム43A,43Bは、正面視において、基端部材48A,48Bから下方に向かうに従い漸次互いに左右方向Xに離間するように配置されているため、シャワーアーム43A,43Bが椅子11の一対の肘掛け15を左右方向Xの外側に避けやすい。
【0046】
使用者Pは、シャワーホース103から出る水Wの温度を、例えば35℃~40℃程度の所望の温度に設定する。シャワーホース103から流れ出る水Wは、当初は15℃~25℃程度の常温である。シャワーホース103から流れ出る水Wは、シャワーホース103、接続部44、本体42内を通して、シャワーアーム43A,43Bに供給され、吐出孔50A,50Bから外部に吐出する。退避状態P0A,P0Bでのシャワーアーム43A,43Bの吐出孔50A,50Bは後方Y2を向いているため、常温の水Wが使用者Pに掛かることが抑制される。
【0047】
使用者Pは椅子11に座る。一定の時間が経過すると、吐出孔50A,50Bから吐出する水Wの温度が所望の温度になる。
図8に示すように、使用者Pは、シャワーアーム43A,43Bの先端部材46A,46Bを上げて、シャワーアーム43A,43Bを使用状態P1A,P1Bにする。シャワーアーム43A,43Bの連結部材47A,47Bが柔らかい場合には、使用者Pはシャワーアーム43A,43Bの基端部材48A,48Bを持ち上げてもよい。
【0048】
使用者Pは、シャワーアーム43A,43Bの吐出孔50A,50Bから吐出する水Wを浴び、シャワーを浴びる。なお、使用者Pは、シャワーアーム43A,43Bを退避状態P0A,P0Bにして、自身の身体を洗ってもよい。この際に、シャワーアーム43A,43Bが退避状態P0A,P0Bであるため、シャワーアーム43A,43Bが身体を洗う作業の支障になりにくい。
使用者Pは、シャワーを浴び終えると、シャワーアーム43A,43Bを退避状態P0A,P0Bにし、混合水栓5を閉じる。
【0049】
仮に、シャワーアーム43A,43Bを使用状態P1A,P1Bにしてシャワーを浴びている使用者Pが、緊急事態が発生したためにシャワーシステム1からとっさに脱出する場合には、以下の手順を行う。
使用者Pは、手等により、使用状態P1A,P1Bであるシャワーアーム43A,43Bを持ち上げる(跳ね上げる)。使用者Pはシャワーアーム43A,43Bにほぼ干渉することなく椅子11から立ち上がり、シャワーシステム1から脱出する。また、使用者Pがシャワーシステム1から脱出する際に、シャワーアーム43A,43Bの連結部材47A,47Bを変形させ、先端部材46A,46Bを所望の方向に曲げてもよい。
以上のように、緊急事態が発生した場合でも、使用者Pはシャワーシステム1から容易に脱出することができる。
【0050】
なお、前述のシャワーシステム1やシャワーホース103の混合水栓5を操作する使用者Pは、実際にシャワーを浴びてシャワーシステム1を使用する使用者P(以下、実際の使用者Pと言う)に限定されず、実際の使用者Pの補助者としてシャワーシステム1を使用する介助者であってもよい。すなわち、実際の使用者Pがシャワーシステム1等を操作するのが困難である場合には、介助者がシャワーシステム1の操作等を行う。
【0051】
以上説明したように、本実施形態に係るシャワー設備100によれば、シャワーホース103にシャワーヘッド101を装着させた状態で、シャワーホース103からシャワーヘッド101に給水することで、シャワーヘッド101からシャワーを噴射させることができる。この場合、例えば、シャワーヘッド101からのシャワーによって身体を洗うこと等ができる。
シャワーホース103をシャワーシステム1に装着させた状態で、シャワーホース103からシャワーシステム1に給水することで、シャワーアーム43A,43Bからシャワーを噴射させることができる。この場合、例えば、シャワーアーム43A,43Bからのシャワーによってシャワー浴をすること等ができる。
以上のように、シャワーホース103をシャワーヘッド101やシャワーシステム1に着脱させ、シャワーホース103からシャワーヘッド101やシャワーシステム1に給水することで、多様な噴射形態のシャワーを利用することができる。このとき、共通のシャワーホース103を採用するので、シャワー設備100の構造の簡素化を図ることができる。
【0052】
第1シャワーヘッド104からシャワーを噴射させるときには、第1シャワーヘッド104をシャワーホース103に直接、装着させ、シャワーホース103から第1シャワーヘッド104に給水することができる。その後、シャワーアーム43A,43Bからシャワーを噴射させるときには、第1シャワーヘッド104をシャワーホース103から取り外し、シャワーホース103をシャワーシステム1に付け替えて、シャワーホース103からシャワーシステム1に給水することができる。
以上のように、シャワーの噴射形態の切り替えを、シャワーホース103の着脱により実現することが可能になり、シャワー設備100の利便性を向上させることができる。例えば、身体を洗った後、シャワー浴を実施する場合には、第1シャワーヘッド104からシャワーを噴射させた後、シャワーホース103を第1シャワーヘッド104からシャワーシステム1に速やかに付け替えることで、シャワーシステム1から冷水が噴射されるのを防止することができる。
【0053】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るシャワー設備200を、
図9を参照して説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
【0054】
シャワー設備200は、シャワーホース103およびシャワーシステム1それぞれに着脱自在に装着される切換え弁201を更に備えている。切換え弁201には、第1コネクタ103aおよび第2コネクタ104aが設けられている。切換え弁201の第1コネクタ103aは、シャワーシステム1の接続部44(第2コネクタ104a)に着脱自在に装着される。切換え弁201の第2コネクタ104aは、シャワーホース103の第1コネクタ103aに着脱自在に装着される。
【0055】
シャワーヘッド101は、第1シャワーヘッド104に加えて、第2シャワーヘッド105を備えている。第2シャワーヘッド105は、切換え弁201に延長ホース203を介して接続されている。第2シャワーヘッド105は、延長ホース203および切換え弁201を介してシャワーホース103に着脱自在に装着される。
切換え弁201は、シャワーホース103からの給水を、シャワーシステム1と第2シャワーヘッド105との間で切り替える。本実施形態では、切換え弁201にはレバー202が設けられている。使用者Pはレバー202を操作することで給水を切り替える。
【0056】
以上説明したように、本実施形態に係るシャワー設備200によれば、第2シャワーヘッド105からシャワーを噴射させるときには、切換え弁201をシャワーホース103に装着させた状態で、シャワーホース103から切換え弁201を通して第2シャワーヘッド105に給水することができる。その後、シャワーアーム43A,43Bからシャワーを噴射させるときには、切換え弁201をシャワーシステム1に装着させた状態で、シャワーホース103からの給水を、切換え弁201によって第2シャワーヘッド105からシャワーシステム1に切り替える。これにより、シャワーホース103から切換え弁201を通してシャワーシステム1に給水することができる。
以上のように、シャワーの噴射形態の切り替えを、切換え弁201の切換えにより実現することが可能になり、シャワー設備200の利便性を向上させることができる。例えば、身体を洗った後、シャワー浴を実施する場合には、第2シャワーヘッド105からシャワーを噴射させた後、切換え弁201によってシャワーホース103からの給水を第2シャワーヘッド105からシャワーシステム1に速やかに切り替えることで、シャワーシステム1から冷水が噴射されるのを防止することができる。さらに例えば、被介助者がシャワー浴を行なう場合は、シャワーシステム1に給水し、介助者が被介助者の洗体を行なうときは、介助者がレバー202を切り替え、第2シャワーヘッド105へ給水してもよい。
【0057】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係るシャワー設備300を、
図10を参照して説明する。
なお、この第3実施形態においては、第2実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
【0058】
シャワー設備300は、シャワーシステム1と切換え弁201とを接続する接続ホース301を更に備えている。接続ホース301の両端部には、第1コネクタ103aおよび第2コネクタ104aが設けられている。接続ホース301の第1コネクタ103aは、シャワーシステム1の接続部44(第2コネクタ104a)に着脱自在に装着される。接続ホース301の第2コネクタ104aは、切換え弁201の第1コネクタ103aに着脱自在に装着される。切換え弁201は、シャワーシステム1(接続部44、本体42、シャワーアーム43A,43B)よりも上方に位置している。
【0059】
以上説明したように、本実施形態に係るシャワー設備300によれば、接続ホース301が、シャワーシステム1と切換え弁201とを接続する。したがって、例えば、接続ホース301を変形させる等して、切換え弁201がシャワーシステム1に対して上方に位置するように切換え弁201を配置することができる。これにより、シャワーシステム1からシャワーの噴射を終えた後、切換え弁201内などに残留する水Wを、その自重によって接続ホース301を通してシャワーアーム43A,43Bから外部に排出することができる。その結果、例えば、シャワーシステム1の再度の利用時などにおいて、前述の水Wを起因として意図せず冷水が噴射すること等を防止することができる。
【0060】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係るシャワー設備400を、
図11から
図14を参照して説明する。
なお、この第4実施形態においては、第2実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
【0061】
シャワー設備400では、シャワーシステム1が、背もたれ部14から上側に伸びている支柱16と、支柱16に取り付けられるシャワーフック401と、を備えている。支柱16の上端には、本体42が直接取り付けられている。シャワーフック401には、第2シャワーヘッド105を不使用時にかけておくことが可能である。
【0062】
シャワーフック401は、介助者がしやすい位置に調整できるように、支柱16に対して取り外しが可能である。
シャワーフック401をシャワーシステム1に取り付けることで、第2シャワーヘッド105をシャワーシステム1にかけることができる。これにより、例えば、浴室2でシャワーシステム1を用いた入浴介助の場面において、介助者がいちいち浴室壁のシャワーフックまで移動しなくてよくなる。また、切換え弁201があることで、給水の切換えについてもシャワーシステム1付近で行えるため、入浴介助中は浴室壁の水栓側に移動する必要がなくなり、利便性が向上する。介助者は常に被介助者の近い位置を保持した状態で入浴介助を行え、緊急の場合にも対応することが可能になる。また、常に使用者の手元にシャワーヘッド101を備えておくことができるので、被介助者が1人の状態でも介助入浴ができる。
【0063】
図12に示すように、シャワーフック401は、支柱16に上下動自在に固定できる固定部402と、第2シャワーヘッド105が取り付けられる取り付け部403と、を備えている。
図13に示すように、固定部402、取り付け部403は、それぞれ支柱16と第2シャワーヘッド105を取り付ける取り付け孔404a、404bを備えている。また固定部402は、一対の弾性片405によって形成されている。
【0064】
図13、
図14に示すように、固定部402の内周は、支柱16と取り付け孔404a
が硬く係合できるよう、割リング状に形成されている。使用者は、固定部402を支柱16に対して着脱する際に、固定部402を弾性変形させ、取り付け孔404aを拡げる。拡がった取り付け孔404aの形は元に戻る。つまり、取り付け孔404aに支柱16が嵌まっている状態で、弾性片405は弾性変形している。
取り付け部403には、延長ホース203の端部203aを介して第2シャワーヘッド105が取り付けられる。取り付け部403の内周は、延長ホース203の端部203aの太さの変化に沿って、その半径を小さくするような割リング状に形成されている。これにより、取り付け孔404bに取り付けられる第2シャワーヘッド105が、その重さによって滑り落ちないように係合できる。
【0065】
シャワーシステム1は、切換え弁201に備わっているレバー202の先端部の方向が給水方向と一致するようになっていることが望ましい。
レバー202を用いると、第2シャワーヘッド105とシャワーシステム1の給水の切換えがわかりやすくなる。これにより、例えば、冷水を被介助者にいきなりかけてしまうようなことを防止することができる。
【0066】
切換え弁201は、レバー202の切換え途中において止水されない(止水機能がない)ことが望ましい。言いかえると、レバー202の切換え途中においても第2シャワーヘッド105かシャワーシステム1の一方、もしくはその両方に常に通水がされている。
よって、減圧弁等の対策をせずとも、シャワーホース103内は正常な水圧を保つことができる。すなわち、切換え弁201が止水機能を有していた場合、その止水機能を利用したときに、シャワーホース103内の圧力がかかり続ける事になり、シャワーホース103が破損してしまう可能性がある。
【0067】
支持体としての椅子11は、持ち運ぶことで移動可能である。これにより介助者が被介助者を洗体するときに、介助者が椅子11を被介助者の近くに移動させることで、浴室内で被介助者が支持体まで移動する必要がなくなる。そのため、被介助者が、浴室内で滑るのを抑えることができる。
【0068】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0069】
シャワーシステム1は、前記実施形態に示した構成に限られない。
例えば、
図15に示す変形例に係るシャワーシステム1Bのように、シャワーシステム1Bが、上下両端部が浴室2に固定された支持体10と、支持体10に上下動自在に配置された本体42と、本体42に回動自在に支持された左右一対のシャワーアーム43A,43Bと、を備えていてもよい。このシャワーシステム1Bは、椅子11とは独立して設けられており、椅子11は、支持体10に対して近づけたり遠ざけたりすることができる。
なおこのシャワーシステム1Bでは、支持体10は、一対の支持部材10aを備えている。各支持部材10aは、上下方向Zに延びる棒状に形成されている。一対の支持部材10aは、互いに平行に配置されている。一対の支持部材10aの上下両端部は、浴室2の床パネル2a(床面)および天井パネル2b(天井)それぞれに固定されている。なお図示の例では、各支持部材10aの上下両端部と、床パネル2aや天井パネル2bと、の間には、緩衝板10bが配置されている。一対の支持部材10aは、本体42を上下方向Zに貫通している。本体42は、支持体10に対して、上下動が許容された第1の状態と、上下動が規制された第2の状態と、を切換え可能に装着されている。
支持部材10aの前方、少なくとも50cm四方の領域には、カウンターや水栓がない。具体的には、支持部材10a後方側の壁パネルには、カウンターと水栓が設けられていない。よって、支持部材10aの前方に椅子11を置くことができる。
【0070】
なおこの場合、
図16に示すように、シャワーアーム43A,43Bが立位の使用者Pに対して上方に位置可能な程度、本体42が上昇可能である場合、座位の使用者Pのみならず、立位の使用者Pに対しても、シャワー浴を実施することができる。
また例えば
図17に示すように、支持体10の下端部を浴槽3の縁に固定した場合などには、浴槽3内で入浴中の使用者Pに対してシャワー浴を実施することができる。
【0071】
さらに例えば、
図18に示す変形例に係るシャワーシステム1Aのように、シャワーシステム1Aが、支持体10に上下動自在に配置された座部4を備えてもよい。座部4は、支持体10に上下動自在に配置されている。座部4は、本体42よりも下方に位置している。座部4の上面(座面)には使用者Pが着座可能である。
【0072】
なお、支持部材10aは必ずしも浴室2の上下端に固定されている必要はない。例えば、支持部材10aの上端が天井パネル2bに固定されているが、前記壁パネルの上端に固定されていてもよい。支持部材10aの下端が床パネル2aに固定されているが、前記壁パネルの下端に固定されていてもよい。
浴室2は、ユニットバスでもよいし、在来工法による浴室であってもよい。
【0073】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0074】
1、1A、1B シャワーシステム
2 浴室
10 支持体
11 椅子(支持体)
43A、43B シャワーアーム
101 シャワーヘッド
103 シャワーホース
104 第1シャワーヘッド
105 第2シャワーヘッド
201 切換え弁
301 接続ホース