(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-12
(45)【発行日】2023-06-20
(54)【発明の名称】レーダ信号を処理するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
G01S 7/03 20060101AFI20230613BHJP
G01S 7/285 20060101ALI20230613BHJP
【FI】
G01S7/03 220
G01S7/285
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018200922
(22)【出願日】2018-10-25
【審査請求日】2021-09-03
(31)【優先権主張番号】10 2017 125 156.1
(32)【優先日】2017-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】599158797
【氏名又は名称】インフィニオン テクノロジーズ アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Infineon Technologies AG
【住所又は居所原語表記】Am Campeon 1-15, 85579 Neubiberg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アンドレ ロジェ
(72)【発明者】
【氏名】ロマン イニアス
【審査官】山下 雅人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0232586(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0018511(US,A1)
【文献】特表2017-521669(JP,A)
【文献】特表2008-546363(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/00- 7/42
G01S13/00-13/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーダ装置において、
-前記レーダ装置は、少なくとも3つのユニットを含んでおり、各ユニットは、
局部発振器ユニット、カスケード入力ポートおよびカスケード出力ポートを含んでおり、
-前記少なくとも3つのユニットは、接続されてチェーンを形成することによって、最初のユニットのカスケード出力ポートが、後続のユニットのカスケード入力ポートに接続されており、前記チェーンの最後のユニットのカスケード入力ポートが、前記最後のユニットの先行のユニットのカスケード出力ポートに接続されており、
-前記チェーンの前記最後のユニットのカスケード出力ポートは、外部ユニットに接続可能であり、
-前記少なくとも3つのユニットは、分散的にレーダ計算を実行することによって、中間結果を前記チェーンの前記最後のユニットに伝送し、前記チェーンの前記最後のユニットが、前記結果を結合して、前記結合された結果を、前記最後のユニットのカスケード出力ポートに供給するように構成されており、
-前記チェーンの前記最後のユニットは、ディジタル処理マスタであり、前記チェーンの残りのユニットは、ディジタル処理スレーブであり、
-前記残りのユニットのうちの1つは、無線周波数マスタであり、前記無線周波数マスタ以外のユニットは、無線周波数スレーブであ
り、
-前記無線周波数マスタは、前記局部発振器ユニットによって生成された信号を前記無線周波数スレーブに供給し、
-前記ディジタル処理マスタは、命令を前記残りのユニットのうちの少なくとも1つに送信する、
レーダ装置。
【請求項2】
前記ユニットは、MMICユニットである、
請求項1記載のレーダ装置。
【請求項3】
前記ユニットは、チップにRF CMOSを含んでいるMMICユニットである、
請求項2記載のレーダ装置。
【請求項4】
前記MMICユニットは、さらに、
-送信器ユニットと、
-受信器ユニットと
、
-処理ユニットと、
を含んでいる、
請求項2記載のレーダ装置。
【請求項5】
前記ユニットは、処理装置を含んでいる、
請求項1記載のレーダ装置。
【請求項6】
前記処理装置は、さらに、
-処理ユニットと、
-少なくとも1つの無線周波数装置のフロントエンドに接続することができるインタフェースと、
を含んでいる、
請求項5記載のレーダ装置。
【請求項7】
前記レーダ装置は、さらに複数の無線周波数装置を含んでおり、各無線周波数装置は、
-送信器ユニットと、
-受信器ユニットと
、
-1つの処理装置に連結されているフロントエンドと、
を含んでいる、
請求項6記載のレーダ装置。
【請求項8】
分散的な前記レーダ計算は、
-CFAR計算、
-少なくとも1つのFFT計算、
-角度計算、特に角度情報および/または高度情報の計算、
-ピーク計算、
-コヒーレント積分、
-非コヒーレント積分、
-干渉緩和計算、
-距離情報計算、
-ドップラ情報計算、
-エネルギ情報計算、
のうちの少なくとも1つを含んでいる、
請求項1記載のレーダ装置。
【請求項9】
-前記ディジタル処理マスタは、前記外部ユニットへの通信を調整する、
請求項1記載のレーダ装置。
【請求項10】
-前記少なくとも3つのユニットはそれぞれ、シリアルインタフェースを含んでおり、
-前記ディジタル処理マスタは、前記シリアルインタフェースを利用して、前記命令のうちの少なくとも1つを、前記ディジタル処理スレーブのうちの少なくとも1つに送信する、
請求項1記載のレーダ装置。
【請求項11】
-前記少なくとも3つのユニットの各々は、通信インタフェースを含んでおり、
-前記少なくとも3つのユニットの前記通信インタフェースは、スイッチに接続されており、
-前記ディジタル処理マスタは、前記命令のうちの少なくとも1つを、前記通信インタフェースを利用して、前記ディジタル処理スレーブのうちの少なくとも1つに送信する、
請求項1記載のレーダ装置。
【請求項12】
-前記少なくとも3つのユニットの各々は、双方向インタフェースを含んでおり、
-前記ディジタル処理マスタは、前記命令のうちの少なくとも1つを、前記双方向インタフェースを利用して、前記ディジタル処理スレーブのうちの少なくとも1つに送信する、
請求項1記載のレーダ装置。
【請求項13】
-前記ディジタル処理マスタのカスケード出力ポートは、前記チェーンの前記最初のユニットである前記ディジタル処理スレーブのカスケード入力ポートに直接的または間接的に接続されており、
-
この接続を介して、前記ディジタル処理マスタは、前記命令のうちの少なくとも1つ
を前記チェーンの前記最初のユニットに送信する、
請求項1記載のレーダ装置。
【請求項14】
前記ディジタル処理マスタのカスケード出力ポートは、前記チェーンの前記最初のユニットである前記ディジタル処理スレーブのカスケード入力ポートに直接的に接続されているか、またはスプリッタを介して、またオプションとしてリピータを介して間接的に接続されている、
請求項1記載のレーダ装置。
【請求項15】
各ユニットは、特に後続のユニットへの伝送が行われていない時間に、または前記ユニットが前記チェーンの前記最後のユニットである場合に、前記カスケード出力ポートにおけるトレースデータを前記外部ユニットに供給するように構成されている、
請求項1記載のレーダ装置。
【請求項16】
前記外部ユニットは、外部スイッチまたは外部装置、特に車両の電子制御ユニットを含んでいる、
請求項1記載のレーダ装置。
【請求項17】
前記ユニットのうちの少なくとも1つは、分散的な前記レーダ計算中に、データ圧縮またはデータリダクションを実行する、
請求項1記載のレーダ装置。
【請求項18】
前記チェーンの前記最後のユニットは、タグ付けされたデータを前記外部ユニットに伝送する、
請求項1記載のレーダ装置。
【請求項19】
トレースデータは、前記チェーンにおける前記最後のユニットとは異な
る少なくとも1つのユニットのうちの少なくとも1つから、所定の期間中に前記チェーンの前記最後のユニットに伝送される、
請求項1記載のレーダ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、レーダ用途に関し、特に少なくとも1つのレーダセンサによって、例えば少なくとも1つのアンテナを介して取得されたレーダ信号を処理するための効率的なやり方に関する。これに関して、処理されるレーダ信号は、特にセンサまたはアンテナによって受信されたレーダ信号である。
【背景技術】
【0002】
様々な種類のレーダが、種々の用途のために自動車において使用されている。例えば、レーダを、死角検出(駐車支援、歩行者保護、クロストラフィック)、衝突緩和、車線変更支援およびアダプティブクルーズコントロールのために使用することができる。レーダの用途に関する多数のユースケースシナリオは、異なる方向(例えば、後方、側方、前方)、可変の角度(例えば、方位角度)、および/または異なる距離(短距離、中距離、長距離)に関すると考えられる。例えば、アダプティブクルーズコントロールは、±18°までの方位角度を利用することができ、レーダ信号は、自動車の前部から送出され、これによって数100メートルまでの範囲の検出が実現される。
【0003】
レーダ源は信号を送出し、またセンサは戻ってきた信号を検出する。(例えば、走行している自動車がレーダ信号を送出することに起因する)送出された信号と検出された信号との間の周波数シフトを使用して、送出された信号の反射を基礎とする情報を取得することができる。センサによって取得された信号のフロントエンド処理は、高速フーリエ変換(FFT)を含むことができ、この高速フーリエ変換の結果、信号スペクトル、すなわち周波数にわたり分散された信号を得ることができる。信号の振幅は、エコーの大きさを示すことができ、この際、ピークは、さらなる処理のために、例えば自動車の速度を、前方を走行している別の自動車に基づいて調整するために検出および使用するために必要とされるターゲットを表すことができる。
【0004】
レーダ処理装置は、種々のタイプの出力、例えば制御ユニットに対するコマンド、少なくとも1つの制御ユニットによって事後処理されるべき対象物および対象物リスト、少なくとも1つの制御ユニットによって事後処理されるべき少なくとも1つのFFTピークを提供することができる。FFTピークを利用することによって、高性能の事後処理が実現される。
【0005】
一定誤警報確率とも称される、一定誤警報拒絶(CFAR)は特に、信号出力を基礎とすることができるFFT結果解析に関する閾値法として公知である。CFARによって、FFT信号が潜在的なターゲットを示しているか否かを判定するための閾値を適合させることができる。CFARは、特に、バックグランドノイズ、クラッタおよび干渉を考慮する。種々のCFARアルゴリズムが公知である。詳細については、http://en.wikipedia.org/wiki/Constant_false_alarm_rateを参照されたい。
【0006】
CFARは、FFTピークを、例えばそのようなピークを所定の閾値と比較することによって選択するための1つのアプローチとして使用することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の実施形態は、レーダ装置に関し、このレーダ装置は、
-少なくとも3つのユニットを含んでおり、各ユニットは、カスケード入力ポートおよびカスケード出力ポートを含んでおり、
-少なくとも3つのユニットは、接続されてチェーンを形成することによって、最初のユニットのカスケード出力ポートが、後続のユニットのカスケード入力ポートに接続されており、かつチェーンの最後のユニットのカスケード入力ポートが、その最後のユニットの先行のユニットのカスケード出力ポートに接続されており、
-チェーンの最後のユニットのカスケード出力ポートは、外部ユニットに接続可能であり、
-少なくとも3つのユニットは、分散的にレーダ計算を実行することによって、中間結果をチェーンの最後のユニットに伝送し、チェーンの最後のユニットが、それらの結果を結合して、結合された結果を、自身のカスケード出力ポートに供給するように構成されている。
【0008】
第2の実施形態は、本明細書に記載するようなレーダ装置を介してレーダ信号を処理するための方法に関する。
【0009】
第3の実施形態は、本明細書に記載するような方法の各ステップを実行するためのソフトウェアコード部分を含んでいる、ディジタル処理装置のメモリに直接的にロード可能なコンピュータプログラム製品に関する。
【0010】
複数の実施形態が図面に図示されており、またそれらの図面を参照しながらそれらの実施形態を説明する。図面は、基本的な原理を説明するために用いられるものであるので、その基本的な原理を理解するために必要な態様のみが図示されている。図面は縮尺通りではない。図中、同一の参照番号は、同様の機能を表している。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】複数のMMICユニットを含んでいる例示的な構成を示し、この構成においては、単方向通信リンクがMMICユニット間で計算結果を伝送するために使用され、またシリアルペリフェラルインタフェースが、コマンドをディジタル処理マスタ(すなわち、カスケード接続されている複数のMMICユニットから成るチェーンの最後にあるMMICユニット)からディジタル処理スレーブに伝送するために使用される。
【
図2】効率的な分散計算を実現するための複数のMMICユニット間の例示的な流れ図を示す。
【
図3】角度計算のための効率的な分散計算に関する、複数のMMICユニット間の別の例示的な流れ図を示す。
【
図4】MMICユニットのカスケード出力ポートに供給される計算結果の生成に役立つ結合ユニットを含んでいる、MMICユニットの一部を示す。
【
図5】MMICユニットによってレーダ信号が受信されて処理される取得期間を含むタイムライン501を示す。
【
図6】
図1を基礎としており、またディジタル処理マスタとして機能するMMICユニットのカスケード出力ポートを、スプリッタを介して、カスケード接続されたMMICユニットのチェーンにおける最初のMMICユニットのカスケード入力ポートに接続によることによる循環カスケーディングスキームを示す。
【
図7】分散計算を視覚化した、MMICユニット間の例示的なデータフローを示す。
【
図8】各MMICユニットが処理装置およびRF装置に分けられている、
図6を基礎とした代替的なブロック図を示す。
【
図9】イーサネットスイッチを使用する、協調分散(事前)処理を実現する、別の例示的な図を示す。
【
図10】処理装置間の双方向リンクを使用する、協調分散(事前)処理を実現する、代替的な図を示す。
【
図11】1つの処理装置が2つのRF装置と接続されている、協調分散(事前)処理を実現する、別の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
特に、車両の、例えば自動車の自律的な運転用途に関する需要が高まっていることから、角度分解、方位角および高度についての処理に対する要求が高まっている。その結果、レーダ用途の分野において信号処理の対象となる受信チャネルの数が増大している。
【0013】
レーダユニットは、処理された処理能力(例えば、集積されたプリプロセッサ)を備えたまたは備えていないMMIC(モノリシックマイクロ波集積回路:Monolithic Microwave Integrated Circuit)ユニットを有するように実現することができる。したがって、各レーダユニットは、多かれ少なかれ、自律的にレーダデータを事前処理し、その事前処理されたレーダデータを、中央処理コンポーネント、例えば車両の電子制御ユニット(ECU)に伝送することができる。また、ローレーダデータ(すなわち事前処理されていないレーダデータ)を、直接的にこの中央処理コンポーネントに伝送することもできる。
【0014】
その一方で、MMICユニットは、そのサイズおよびピン(端子)の数に関して効率的なものでなくてはならず、これによって、MMICユニットを接続する可能性が限定されると考えられる。しかしながら、MMICユニット毎の利用可能なピンの数が限定されることで、MMICユニットの数は増大すると考えられる。
【0015】
したがって、同一のレーダシステムにおける複数のMMICユニット、例えばカスケード接続されたMMICユニットを使用する、分散処理アプローチを提供することが提案される。MMICユニットは、RF CMOS(無線周波数CMOS)レーダシステムオンチップ(SoC:System on Chip)を含むことができる。
【0016】
そのような分散(事前)処理を、特に、協調的に実行することができる。
【0017】
ディジタル式の事前処理を、特に、複数のMMICユニット間で分散させることができる。各MMICユニットは、同一の構造(または少なくとも実質的に同一の構造)を有することができるか、もしくはそれらのMMICユニットが、すべてのMMICユニットについて同一であるか、または少なくとも類似する構造部分(すなわち回路の一部)を含むことができる。したがって、本明細書において提案される分散事前処理のコンセプトをフレキシブルにスケーリングすることができる。
【0018】
図1には、複数のMMICユニット101、102および103を含んでいる例示的な構成が図示されている。すべてのMMICユニット101~103は、同一の内部構造を示している。つまり、各MMICユニット101~103は、以下のものを含んでいる。
-送信器ユニット111(少なくとも1つのアンテナに接続されている複数の送信器を含むことができ、特にアンテナ毎に1つの送信器を含むことができる)
-受信器ユニット112(少なくとも1つのアンテナに接続されている複数の受信器を含むことができ、特にアンテナ毎に1つの受信器を含むことができる)
-局部発振器(LO)入力/出力ユニット113(少なくとも1つのLOポートを含んでいるLOユニットとも称される)
-アナログフロントエンド(AFE)およびディジタルフロントエンド(DFE)114
-ランプ信号発生器およびクロック発生器115
-デバッグインタフェース116
-カスケード入力ポート117
-信号処理ユニット(SPU)、中央処理ユニット(CPU)、メモリ(例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリなど)のうちの少なくとも1つを含んでいる処理ユニット118
-シリアルペリフェラルインタフェース(SPI)119
-カスケード出力ポート120
【0019】
図1に図示されている例においては、MMICユニット103がマスタとして動作し、またMMICユニット101、102がスレーブとして動作する。MMICユニット101~103のシリアルペリフェラルインタフェース119は、相互に接続されている。また、MMICユニット101のカスケード出力ポート120は、MMICユニット102のカスケード入力ポート117に接続されており、MMICユニット102のカスケード出力ポート120は、MMICユニット103のカスケード入力ポート117に接続されている。MMICユニット101~103によって提供されたカスケード処理の結果は、MMICユニット103のカスケード出力ポート120を介して、外部ユニット105に伝送される。
【0020】
この例においては、局部発振器信号が、MMICユニット102のLOユニット113から、MMICユニット101およびMMICユニット103の各LOユニットに供給される。
【0021】
MMICユニット103は、ディジタル処理マスタであり、また複数のMMICユニットから成るチェーンにおける最後のMMICユニット、つまりカスケード接続された3つのMMICユニット101~103のうちの最後のMMICユニットであるように構成されている。
【0022】
さらに、
図1に図示されている例においては、MMICユニット102がRF(無線周波数)マスタ装置である。このMMICユニット102は、局部発振器(LO)レーダ信号を生成し、そのレーダ信号を、この例においてはRFスレーブ装置である他のMMICユニット101および103に供給する。
【0023】
本明細書において説明する例は、ディジタル処理マスタおよび複数のディジタル処理スレーブ、ならびにRFマスタ装置および複数のRFスレーブ装置を用い、その際に、ディジタル処理マスタおよびRFマスタ装置は、同一のMMICユニットを共有することができるが、同一のMMICユニットを共有していなくてもよく、異なるMMICユニットであってもよい。また有利には、ディジタル処理ならびにRF処理に関してマスタ/スレーブの役割が異なるにもかかわらず、同一の構成の(または類似の構成の)MMICユニットを使用することができ、また両方の処理に関して、つまりディジタル処理ならびにRF処理に関して、マスタ/スレーブの役割をフレキシブルに割り当てることができる。
【0024】
カスケードMMICユニットのこのコンセプトは、ディジタル処理スレーブ(ここではMMICユニット101およびMMICユニット102)のカスケード入力ポート117およびカスケード出力ポート120を介する、ディジタル処理マスタ(ここではMMICユニット103)への高速カスケードリンクを利用する。
【0025】
MMICユニット103のカスケード出力ポート120を、外部ユニット105に、例えば外部スイッチまたは外部装置に接続することができる。外部ユニット105は、別の処理装置であってもよい、または外部ユニット105を、例えば通信インタフェース(
図1には図示せず)を介して、そのような付加的な処理装置に接続してもよい。外部ユニット105は、車両または自動車の処理構造の一部であってよい。外部ユニット105は、車両のECUであってよい。
【0026】
SPI119は、MMICユニット101~103間の例示的なリンクとして使用される。このリンクは、(コンフィギュレーション、監視および/または信号取得を目的とした)コマンドを、ディジタル処理マスタ(すなわちMMICユニット103)からディジタル処理スレーブ(すなわちMMICユニット101およびMMICユニット102)に伝送するため、かつ/またはRFマスタ(ここではMMICユニット102)から伝送するために使用される。
【0027】
例:分散協調レーダ処理
一例として、複数のMMICユニット間の分散協調レーダ処理を、FFTピークを計算し、各アンテナに関するエネルギ値および/またはそれらのピークの複素数値を伝送するために使用することができる。また、隣接するピークに関する情報を供給することもできる。
【0028】
マスタ・スレーブ通信:この例においては、ディジタル処理マスタおよびディジタル処理スレーブが、MMICユニット101~103に関して
図1に図示されているように、シリアルペリフェラルインタフェース(SPI)を介して連結されている。
【0029】
スレーブ・マスタ通信:
図1に図示されている例においては、高速カスケード単方向リンクが、情報をMMICユニット101からMMICユニット102に、続いてMMICユニット103に伝送するために使用される。カスケード単方向リンク(単方向通信とも称される)は、MMICユニット101~103のカスケード入力ポート117およびカスケード出力ポート120を利用する。この点に関して、MMICユニット103(すなわちディジタル処理マスタ)がチェーンの最後のMMICユニットとなるように、複数のMMICユニット101~103が接続されて「チェーン」を形成している。したがって、高速通信は、カスケード単方向通信を使用して信号処理マスタに戻される情報を伝送するために使用される。
【0030】
カスケード単方向リンクを、例えば、差動クロック信号および差動データ信号を使用することによって実現することができる。また、データの部分非コヒーレント積分のような部分計算結果を、個々のMMICユニットから供給することができる。さらに、選択されたFFTピークのデータを処理して、引き渡すことができる。
【0031】
マスタ・ツー・カー通信:ディジタル処理マスタ(ここではMMICユニット103)が、有利には、自身のカスケード出力ポート120を介する、外部ユニット105、例えば車両または自動車(例えば、自動車の電子制御ユニット(ECU))とのコネクションを有することができる。例えば、MMICユニット103のカスケード出力ポート120が、ギガビットイーサネットコネクションを介して、自動車のネットワークに接続されている。差動クロック出力および差動データ出力は、カスケード出力ポート120と同一のピンを共有することができる。
【0032】
通信リンクは、
-単方向通信のみをサポートするカスケード出力ポートを有することによって単方向であってよい、
-双方向通信をサポートするが、しかしながら出力信号のみを使用するカスケード出力ポートを有することによって単方向であってよい、
-双方向通信をサポートするカスケード出力ポートを有することによって双方向であってよい。
【0033】
また1つのオプションとして、特にMMICユニット101および102を含んでいるチェーンが、双方向通信をサポートする回路を使用できる。しかしながらそのような回路は、出力信号のみが後続のMMICユニットのカスケード入力ポートに伝送される信号として使用されるように構成することができる。
【0034】
図2は、MMICユニット(101、)102とMMICユニット103との間の例示的なデータフローを視覚化したものである。
【0035】
スレーブMMICユニット102は、ステップ201において、第1段階FFTを実行し、続くステップ202において、第2段階FFTを実行し、さらに後続のステップ203において、部分非コヒーレント積分を実行する。ステップ203は、ステップ214に由来する情報を利用することができる。ステップ214は、別のMMICユニット(例えばMMICユニット101)によって実施されており、部分非コヒーレント積分を実行している。ステップ214において実行されたこの演算の結果を、オプションとして、上記において説明したように、MMICユニット102に、そのMMICユニット102のカスケード入力ポート117を介して供給することができる。
【0036】
したがって、複数のMMICユニットが、第1段階FFTを同時に実行し(ステップ201、206)、またそれに続いて第2段階FFTを同時に実行する(ステップ202、207)。信号処理チェーンにおける最初のMMICユニットであるMMICユニット101が、ステップ214において部分非コヒーレント積分を計算して、それをMMICユニット102に送信する。続いて、MMICユニット102が、ステップ203において、MMICユニット101から受信した部分非コヒーレント積分の和に基づいて、かつ自身の局所的な非コヒーレント積分に基づいて、部分非コヒーレント積分を計算し、それをMMICユニット103に送信する。
【0037】
マスタMMICユニット103は、ステップ206において、第1段階FFTを実行し、続くステップ207において、第2段階FFTを実行し、次のステップ208において、部分非コヒーレント積分を実行し、さらに後続のステップ209において、最終非コヒーレント積分を実行する。ステップ209においては、MMICユニット103が、MMICユニット102から、MMICユニット102のカスケード出力ポート120を介して伝送されて、MMICユニット103によって、MMICユニット103のカスケード入力ポート117を介して受信された、ステップ203に由来する情報を利用する。
【0038】
次に、ステップ210においては、MMICユニット103が、CFARおよびFFTピーク選択を実行することができる。後続のステップ211においては、MMICユニット103が、FFTピークを選択し、その選択を、シリアルペリフェラルインタフェース119を利用するブロードキャストメッセージによって、各MMICユニット(101および102)に、すなわちディジタル処理スレーブに伝送する。
【0039】
ステップ204においては、MMICユニット102が、受信した選択に対応するデータを抽出し、後続のステップ205において、選択されたピークのデータを、MMICユニット101によって取得された付加的な情報に基づいて送信することができる。
【0040】
MMICユニット101も、FFTピークの選択を含んでいるブロードキャストメッセージも受信しており、またそれらをさらなる処理のために使用することができる。ステップ215においては、MMICユニット101が、ピークの選択をMMICユニット102に送信し、このピークの選択に対しては、続くステップ205において、さらなる選択が実施される。
【0041】
上記において説明したように、ステップ215の結果は、MMICユニット101のカスケード出力ポート120を介して、MMICユニット102のカスケード入力ポート117に伝送され、またステップ205の結果は、MMICユニット102のカスケード出力ポートを介して、MMICユニット103のカスケード入力ポート117に伝送される。
【0042】
MMICユニット103は、ステップ211に続くステップ212において、選択されたピークのデータを抽出し、ステップ213において、データを結合し、例えばMMICユニット102によって選択された(ステップ205を参照されたい)ピークのデータと、自身の局所的な計算によって求められたピークのデータと、を結合し、その結合したデータを、自身のカスケード出力ポート120を介して外部ユニット105に供給する、かつ/または選択されたピークを、MMICユニット101~103によるさらなる処理のために使用することができる。これについては、下記の
図3の説明も参照されたい。
【0043】
この分散処理メカニズムを、レーダ用途全体にわたる種々の計算ステージに適用することができる。1つの例は、干渉緩和である。
【0044】
以下では、各MMICユニットが、提供されたFFTピークのサブセットに基づいて角度を計算する、上記において説明したようなFFTピーク選択に基づいた分散処理アプローチの一例を説明する。
【0045】
図3には、各MMICユニット101、102および103が図示されており、ここではMMICユニット103がディジタル処理マスタであり、またMMICユニット101およびMMICユニット102がディジタル処理スレーブである。
【0046】
信号301は、選択されたFFTピークを提供する、
図2のステップ213からの出力に対応するものであってよい。ステップ302においては、MMICユニット103が信号301を処理し、コマンドを、シリアルペリフェラルインタフェース119を介して、MMICユニット101およびMMICユニット102に送信する。このコマンドを、専用コマンドとしてMMICユニット101およびMMICユニット102の各々に送信することができるか、またはMMICユニット101およびMMICユニット102にブロードキャストすることができる。コマンドは、MMICユニット101およびMMICユニット102のうちのどちらがどの角度計算値を計算しなければならないかを規定することができ、またMMICユニット101およびMMICユニット102のうちのどちらがFFTピークを他のMMICユニットに送信しなければならないかを規定することができる。
【0047】
上記において言及したように、また
図1に図示したように、コマンドは、MMICユニット101~103の各々に設けられているSPI119を介して伝送される。さらに、各MMICユニット101~103のカスケード出力ポート120/カスケード入力ポート117を利用する単方向リンク(チェーンを形成するリンク)が設けられている。
【0048】
コマンドに基づいて、MMICユニット102が、ステップ307において、選択されたピークの角度データを抽出し、その角度データを、単方向コネクションを介してMMICユニット103に伝送する。
【0049】
したがって、(SPI119を介して)MMICユニット103から受信したコマンドに基づいて、MMICユニット101も、ステップ311において、選択されたピークの角度データを抽出し、その角度データを、単方向コネクションを介してMMICユニット102に伝送する。
【0050】
ステップ308においては、MMICユニット102が、角度データをMMICユニット101から受信し、後続のステップ309においては、MMICユニット102が、MMICユニット101から供給されたデータに基づいて、かつ自身の固有のデータに基づいて、角度計算を実行する。ステップ310においては、計算結果(例えば、選択されたピークに関する角度情報)が、単方向コネクションを介して、MMICユニット103に伝送される。
【0051】
ステップ304においては、MMICユニット103が、角度データをMMICユニット102から受信し、後続のステップ305においては、MMICユニット103が、MMICユニット102から供給されたデータに基づいて、かつ自身の固有のデータに基づいて、角度計算を実行する。ステップ306においては、ステップ305に由来する計算結果ならびにステップ310においてMMICユニット102から供給された情報によって、角度ピーク(角度計算の結果)がもたらされ、それらの角度ピークが、MMICユニット103のカスケード出力ポート120を介して、外部ユニット105、例えば自動車に通信される(矢印315を参照されたい)。
【0052】
1つのオプションとして、分散処理はそれどころか、(別の)循環的なやり方でMMICユニット101およびMMICユニット103の処理能力を利用することもできる。このシナリオにおいては、MMICユニット103が、ステップ303において、選択されたピークの角度データを抽出し、またその抽出されたデータを、例えば単方向コネクションを介して、MMICユニット101に(戻すように)伝送する。このために、MMICユニット103のカスケード出力ポート120が、MMICユニット101のカスケード入力ポートに接続されている。ステップ312においては、MMICユニット101が、角度データをMMICユニット103から受信し、後続のステップ313においては、MMICユニット101が、MMICユニット103から供給されたデータに基づいて、かつ自身の固有のデータに基づいて、角度検査を実行する。ステップ314においては、計算結果が、単方向コネクションを介して、MMICユニット102に伝送される。したがって、MMICユニット102は、ステップ310において、(ステップ314において供給された)MMICユニット101からのそれらの計算結果も考慮することができる。
【0053】
また1つのオプションとして、ステップ312において、MMICユニット102または103とは異なる別のMMICユニットから角度データが受信される。
【0054】
さらなるオプションとして、MMICユニットにおける部分コヒーレント積分または部分非コヒーレント積分を、すべての第2段階FFTの完了前に開始することができる。これによって、シリアル通信の時間遅延を短縮することができる。
【0055】
したがって、本明細書に記載するコンセプトは、例えば角度計算の分散処理を実現するフレキシブルなアプローチである。しかしながら、異なる計算を相応に実行できることを言及しておく。
【0056】
したがって、いずれのMMICユニット101~103も、自身のメモリにいわゆるデータキューブの一部を有することができる。データキューブの一部を分散的に処理することで、複雑な演算を高速に処理するための、例えばさらなる処理の対象となると考えられる角度ピークを発見するための角度計算値を高速に求めるための効率的なアプローチが実現される。
【0057】
レーダデータキューブは、空間および時間の関数としてレーダ処理を表すための直観的なやり方を提供する。レーダデータキューブを、第1の軸に沿って表される単一パルスのレーダ反射と、第2の軸に沿った付加的な受信素子からの反射と、第3の軸に沿った複数のパルスに由来する反射の集合と、を含む3次元ブロックと考えることができる(例えば、https://de.mathworks.com/company/newsletters/articles/building-and-processing-a-radar-data-cube.htmlを参照されたい)。
【0058】
本明細書に記載する分散計算に基づいて、各MMICユニット101~103は、全体の計算(結果)の一部を後続のステージに引き渡すことができ、この際、それぞれ次のステージは、特に、先行のステージの結果を結合する。この点に関して、ステージは各MMICユニット101~103によって提供される処理ステージを表している。
【0059】
ディジタル処理マスタとしてのMMICユニット103は、「系統における最後のMMICユニット」であり、したがって分散計算の結果を内部的かつ/または外部的に効率的に提供することができる。それらの結果に対してさらなる計算(分散計算または線形計算)を実施し、例えば、必要に応じて車両、特に自動車の前方、後方または側方における物体を求めることができる。
【0060】
1つの例によれば、ディジタル処理マスタは、検出された各ピークに関して、車両の電子制御ユニット(ECU)に以下の情報を送信することができる。
-範囲情報
-ドップラ情報
-検出された物体の角度(方位角および/または上下角)
-エネルギ情報
【0061】
別のオプションとして、ディジタル処理マスタが、例えば隣接するピークのエネルギデータおよび/または隣接するビンの(物理的または仮想的な)各アンテナに関する複素数データのような情報を提供する。
【0062】
マスタ・スレーブ通信
1つのオプションとして、単方向コネクションを介して接続されて「チェーン」を形成している複数のMMICユニットに沿って(部分的な)データリダクションが提供される。このデータリダクションを、特に、ディジタル処理マスタとは異なるMMICユニットに適用することができる。
【0063】
MMICユニット101から、およびMMICユニット102からMMICユニット103(すなわち、ディジタル処理マスタ)に完全なデータを伝送する代わりに、それらのデータの(部分的な)リダクションを、各処理ステージにおいて、またはそれらの処理ステージのうちの少なくとも1つにおいて導入することができる。
【0064】
データリダクションは、部分非コヒーレント積分(NCI)または部分コヒーレント積分(CI)を含むことができる。
【0065】
図4には、カスケード入力ポート117およびカスケード出力ポート120をどのようにして接続することができるかについての例を視覚化するために、MMICユニットの一部が図示されている。
図4に図示されている処理を、各MMICユニット101~103において実施することができる。
【0066】
先行のステージ(すなわち先行のMMICユニット)からの信号401が、結合ユニット403(例えば加算ユニット)に接続されているカスケード入力ポート117に供給される。また、信号404が、結合ユニット403に供給される。この信号404は、目下のステージ(すなわち、結合ユニット403を含んでいるMMICユニット)から供給される。結合ユニット403は、カスケード出力ポート120に接続されており、このカスケード出力ポート120は、累加信号402を次のステージ(すなわち、後続のMMICユニットまたは外部ユニット105)に供給する。
【0067】
信号401は部分NCI信号であってよく、結合ユニットは部分非コヒーレント積分を実行することができ、また累加信号402は部分NCI信号であってよい。
【0068】
代替形態として、信号401は部分CI信号であってよく、結合ユニットは部分コヒーレント積分を実行することができ、また累加信号402は部分CI信号であってよい。
【0069】
データトレース
1つのオプションとして、データトレース、例えばアナログ・ディジタル変換されたデータのトレースなどを目的として、単方向コネクション、すなわち複数のカスケードポートが利用される。これを特に、専用タイムスロット中に実行することができる。
【0070】
データトレースを目的として、特にローデータをトレースすることができ、またそのようなローデータを、カスケード出力ポート120において(少なくとも一時的に)利用することができる。ローデータを、イーサネットメッセージにコンパイルすることができる。これによって、ローデータの伝送かつ/または処理のために利用可能なイーサネットベースのツールを利用することができる。ローデータは、アナログ・ディジタル変換される任意のデータであってよい。そのようなローデータを、特にAFE/DFE114から供給することができる。
【0071】
ディジタルスレーブ処理装置として動作するMMICユニット101およびMMICユニット102の各カスケード出力ポート120を、単方向コネクションが使用されない期間中に、すなわちそのポートが使用されない期間中に、ローデータをトレースするために使用することができる。データトレース中に、カスケード入力ポートを、先行のMMICユニットからデータを取得しないように構成することができるので、関係するMMICユニットについての計算負荷の不所望な増加は生じない。
【0072】
(ディジタル処理マスタである)MMICユニット103のカスケード出力ポート120をイーサネットスイッチに接続することができ、このイーサネットスイッチによって、外部ユニット105、例えばECUに送信されるべきデータを選択することができ、これによって、データ(特に、外部ユニット105に送信されないデータ)をさらに処理およびトレースすることができる。この選択を、イーサネットメッセージのVLAN(仮想ローカルネットワーク)タグによって達成することができる。イーサネットスイッチを、MMICユニット103によって制御して、ペイロード(すなわち、外部ユニット105宛ての信号)が、トレースされるデータから分離されることを保証することができる。
【0073】
タイムライン、スケジューリング
図5には、取得周期nを含むタイムライン501が図示されている。この取得期間n中に、ステップ502においては、レーダ信号が、MMICユニットの少なくとも1つのアンテナにおいて受信される。受信されたアナログ信号は、続いて、ディジタル信号に変換される。
【0074】
次に、ステップ503においては、第1段階FFTが実行される。ステップ502および503を、内部パイプライン作用に起因する若干の時間差を除いて、ほぼ同時に実行することができる。
【0075】
後続のステップ504においては、(第1段階FFTの結果の)第2段階FFTおよび非コヒーレント積分が実行される。
【0076】
次のステップ505においては、非コヒーレント積分の結果が伝送される。
【0077】
後続のステップ506においては、FFTピークが求められ、ディジタルマスタプロセッサ(ここではMMICユニット103)に伝送される。
【0078】
続いて、ディジタル処理マスタが、利用可能な情報を結合し、ステップ507において、FFTピークを外部ユニット105に、例えば車両のECUに送信する。
【0079】
すべてのステップ502~507を、連続的に実行し、取得周期nの期間を規定することができる。
【0080】
カスケード出力ポートは、伝送ステップ505および506の実行中にのみ使用されるので、ステップ502、503および504の実行中に、カスケード出力ポートにおいてローデータを利用できるようになる(参照番号508を参照されたい)。ここでは、取得周期n中の時間領域における多重化を利用することによって、ローデータを、トレースを目的として供給することができ、また計算されたデータを、カスケード出力ポート120を介して、後続のステージ(またはECU)に伝送することができる。換言すれば、カスケード出力ポート120が後続のMMICユニット(または外部ユニット105)へのデータ伝送を目的として使用されないときには、ローデータを、カスケード出力ポート120において利用できるようになる。この例においては、そのような伝送は、ステップ505および506の実行中にのみ行われる。つまり、残りの時間を、カスケード出力ポート120にローデータを供給するために利用することができる。このことは、各MMICユニット101~103に当てはまる。
【0081】
循環カスケード
1つのオプションとして、循環カスケードスキームをMMICユニットによって利用することができる。
【0082】
図6は、
図1を基礎としている。したがって、MMICユニット101~103は、効率的に、協調分散計算を実現するように構成されている。ここでもまた、MMICユニット103は、ディジタル処理マスタであり、また複数のMMICユニットから成るチェーンにおける最後のMMICユニット、つまりカスケード接続された3つのMMICユニット101~103のうちの最後のMMICユニットであるように構成されている。MMICユニット102もまたRF(無線周波数)マスタ装置である。このMMICユニット102は、局部発振器(LO)レーダ信号を生成し、そのレーダ信号を、自身のLO113の出力ポートを介して、この例においてはRFスレーブ装置である他のMMICユニット101および103に供給する。
【0083】
ディジタル処理マスタとして動作するMMICユニット103のカスケード出力ポート120は、スプリッタ装置601に接続されている。スプリッタ装置601は、さらに、リピータ602および外部ユニット105に接続されている。本明細書に記載するすべての実施形態において、リピータ602はオプションであり、省略可能であることを言及しておく。このリピータ602は、特に信号強度に寄与することができる。
【0084】
MMICユニット103のカスケード出力ポート120は、差動クロック出力ピンおよび差動データ出力ピンを含むことができ、それらを、スプリッタ装置601と共に、またはスプリッタ装置601を用いずに使用して、データをリピータ602(または、リピータが省略されている場合には、MMICユニット101のカスケード入力ポート117)および外部ユニット105に引き渡すために利用することができる。
【0085】
1つの実施例においては、MMICユニット103のカスケード出力ポート120を介して伝送されるメッセージは、異なるタグおよび/または識別子を有することができ、これによって、外部ユニット105、例えば
図6に図示されているようなレーダ装置に接続されているECUは、到来するデータをフィルタリングすることができる。
【0086】
1つのオプションとして、スプリッタ装置601は、LVDS(ANSI/TIA/EIA-644-1995に準拠するか、またはANSI/TIA/EIA-644-1995を基礎とする低電圧差分信号)信号スプリッタであってよい。
【0087】
また、リピータ602は、LVDSリピータであってよい。1つのオプションとして、LVDS信号スプリッタおよび/またはLVDSリピータは、カスケード入力ポート117およびカスケード出力ポート120に対して使用されるものと同一の通信ピンを使用することができる。
【0088】
リピータ602は、さらに、MMICユニット101のカスケード入力ポート117に接続されている。リピータ602が省略されている場合、スプリッタ601は、MMICユニット101のカスケード入力ポート117に(直接的または間接的に)接続されている。
【0089】
したがって、
図1に図示したシナリオとは異なり、
図6による循環カスケードアプローチは、SPI119を介するMMICユニット101~103間の接続を要求しない。
【0090】
図6の例示的な構成においては、MMICユニット101からMMICユニット102への、さらには(ディジタル処理マスタである)MMICユニット103への循環データフローが達成されている。MMICユニット103は、データ(の一部)を、MMICユニット101のカスケード入力ポート117に戻すように伝送する。したがって、各MMICユニット101~103は、部分的な計算(CIおよび/またはNCI)を提供するように構成されている。
【0091】
部分的な計算を実行するために専用ハードウェアを使用することができる。1つのオプションとして、そのような専用ハードウェアを、各MMICユニットのカスケード入力ポート117とカスケード出力ポート120との間に配置することができる(
図4も参照されたい)。そのような専用ハードウェアを、MMICユニットの物理的な設計および/または機能的な設計によって設けることができる。特に、CIまたはNCIが実施されるように、専用ハードウェアをコンフィギュレートすることができる。
【0092】
マスタ・スレーブ通信:この例においては、ディジタル処理マスタ(すなわち、MMICユニット103)およびディジタル処理スレーブ(すなわちMMICユニット101およびMMICユニット102)が、メッセージを引き渡すかつ/または処理するためのバッファを利用して連結されている。
【0093】
特に、1つのオプションとして、カスケード出力ポート120がそのようなバッファを含んでいる。
【0094】
また、1つのオプションとして、各MMICユニットのカスケード出力ポート120は、双方向通信を実現することができる。
【0095】
スレーブ・マスタ通信:
図6に図示されている例においては、高速カスケード単方向リンクが、情報をMMICユニット101からMMICユニット102に、続いてMMICユニット103に伝送するために使用される。カスケード単方向リンクは、MMICユニット101~103のカスケード入力ポート117およびカスケード出力ポート120を利用する。
【0096】
この高速カスケード単方向リンクを介して、差動クロック信号および差動データを伝送することができる。また、部分的な計算結果、例えばデータの部分非コヒーレント積分を、個々のMMICユニットによって供給することができる。さらに、選択されたFFTピークのデータを処理して、引き渡すことができる。
【0097】
マスタ・ツー・カー通信:ディジタル処理マスタ(ここではMMICユニット103)が、有利には、自身のカスケード出力ポート120を介する、外部ユニット105、例えば車両または自動車(例えば、自動車の電子制御ユニット(ECU))とのコネクションを有することができる。
【0098】
図6に図示されている循環通信に基づいて、任意のMMICユニットが他の任意のMMICユニットとデータを交換することができる。したがって、SPI(またはそのようなSPI)を介する通信を省略することができる。
【0099】
図7は、MMICユニット101と、MMICユニット102と、MMICユニット103と、の間の例示的なデータフローを視覚化したものである。
【0100】
前述のように、MMICユニット103はディジタル処理マスタとして動作し、またMMICユニット101および102はディジタル処理スレーブとして動作する。
【0101】
MMICユニット103は、ステップ701において第1段階FFTを実行し、続くステップ702において、第2段階FFTを実行し、さらに後続のステップ703において、部分コヒーレント積分(CI)を実行する。
【0102】
ステップ702が実行された後に、MMICユニット103は、(
図7においては図面を見やすくするために省略されている)コマンドを介して以下のことを命令する。
-MMICユニット101に、ステップ714をトリガする、部分非コヒーレント積分(NCI)を実行させる、
-MMICユニット101に、ステップ704をトリガする、部分CIを実行させる、
-MMICユニット102に、ステップ713をトリガする、部分CIを実行させる。
【0103】
コマンドは、
図6に図示した循環構成を利用して、伝播メッセージを介して、MMICユニット103からMMICユニット101およびMMICユニット102へと伝送することができる。したがって、MMICユニット103は、自身のカスケード出力ポート120を介して、コマンドを、少なくとも1つのメッセージによって、スプリッタ601を経由して、(上記において説明したようにチェーンにおける最初のMMICユニットである)MMICユニット101のカスケード入力ポート117に戻すように伝送する。MMICユニット101は、この少なくとも1つのメッセージを受信し、その内容を解析して、自身に対するコマンドまたは命令が存在するか否かを確認する。また、MMICユニット101は、少なくとも1つのメッセージを、自身のカスケード出力ポート120を介して、MMICユニット102のカスケード入力ポート117に転送する。MMICユニット102も相応に動作する。つまり、少なくとも1つのメッセージの内容を解析し、自身に対するコマンドまたは命令が存在するか否かを確認する。また、MMICユニット102は、少なくとも1つのメッセージを、自身のカスケード出力ポート120を介して、チェーンにおける次のユニット、ここではMMICユニット103のカスケード入力ポート117に転送する。少なくとも1つのメッセージを受信することによって、MMICユニット103は、ディジタル処理スレーブへの循環通信が成功しており、相応に動作できることを認識する。機能的な見地から、この伝播メッセージは、MMICユニット103からチェーンの他のMMICユニット101、102へと伝送されるブロードキャストメッセージとみなすことができる。
【0104】
この伝播メッセージメカニズムを利用することによって、(ディジタル処理マスタである)MMICユニット103は、(ディジタル処理スレーブである)MMICユニット101およびMMICユニット102に対して何をすべきかを命令することができる。
【0105】
したがって、MMICユニット103によって実行されたステップ703に続いて、このステップ703の結果が、MMICユニット101との循環通信を介して伝送され、MMICユニット101は、ステップ704において、部分CIの次のステージを実行する。MMICユニット101は、ステップ703の結果として生じたデータを利用することができ、また自身によって部分CIの一部を計算して、結果を結合することができ、それらの結果は続いて、自身のカスケード出力ポート120を介して、MMICユニット102のカスケード入力ポート117に伝送される。この例におけるMMICユニット102は、MMICユニット101によって提供された結果に基づいて、また(オプションとして)自身が求めた結果に基づいて、ステップ705において、最終CIを実行する。後続のステップ706においては、MMICユニット102がCFARおよびFFTピーク選択を実行する。このステップ706の結果は、MMICユニット102のカスケード出力ポート120を介して、MMICユニット103のカスケード入力ポート117に伝送される。ステップ707においては、MMICユニット103が、ピーク選択を受信する。
【0106】
したがって、CIは、MMICユニット103、MMICユニット101、およびMMICユニット102にわたり分散され、MMICユニット102は最終CIを実行し、結果をMMICユニット103に戻すように伝送する。
【0107】
上記において説明したように、MMICユニット101は、ステップ714において部分NCIを実行するためにトリガされる。部分NCIに先行して、MMICユニット101は第1段階FFTおよび第2段階FFT(
図7には図示せず)も実行していることを言及しておく。ステップ714において計算された部分NCIの結果は、MMICユニット101のカスケード出力ポート120を介して、MMICユニット102のカスケード入力ポート117に伝送される。MMICユニット102は、部分NCIを実行するようにトリガされており、この部分NCIは、ステップ713において、MMICユニット101によって提供された結果に基づいて、また(オプションとして)自身が求めた結果に基づいて実行される。ステップ713において計算された部分NCIの結果は、MMICユニット102のカスケード出力ポート120を介して、MMICユニット103のカスケード入力ポート117に伝送される。MMICユニット103は、ステップ715において部分NCIを実行しており、またこのステップ715の結果およびMMICユニット102によって提供されたステップ713からの結果を使用して、最終NCIをステップ716において実行する。後続のステップ717においては、MMICユニット103が、ステップ716の結果に基づいて、すなわち最終NCIに基づいて、CFARおよびFFTピーク選択を実行する。
【0108】
ステップ708においては、CIの結果である、選択されたFFTピーク(ステップ707を参照されたい)、ならびにNCIの結果である、選択されたFFTピーク(ステップ717を参照されたい)が、次の処理ステージおよび/または外部ユニット105に伝送される(矢印709を参照されたい)。
【0109】
RF装置および処理装置へのMMICユニットのセグメンテーション
図8は、
図6に基づいた代替的なブロック図を示す。
図6とは異なり、各MMICユニット101~103が、RF装置と処理装置とに分割されている。したがって、MMICユニット101が、RF装置801と処理装置804とに分割されており、MMICユニット102が、RF装置802と処理装置805とに分割されており、またMMICユニット103が、RF装置803と処理装置806とに分割されている。
【0110】
各RF装置801~803は、以下のものを含むことができる。
-送信器ユニット111(複数の送信器および少なくとも1つのアンテナを含むことができ、特にアンテナ毎に1つの送信器を含むことができる)
-受信器ユニット112(複数の受信器および少なくとも1つのアンテナを含むことができ、特にアンテナ毎に1つの受信器を含むことができる)
-局部発振器(LO)入力/出力ユニット113(少なくとも1つのLOポートを含んでいるLOユニットとも称される)
-アナログフロントエンド(AFE)およびディジタルフロントエンド(DFE)114
-ランプ信号発生器およびクロック発生器115
【0111】
各処理装置804~806は、以下のものを含むことができる。
-デバッグインタフェース116
-カスケード入力ポート117
-信号処理ユニット(SPU)、中央処理ユニット(CPU)、メモリ(RAM)のうちの少なくとも1つを含んでいる処理ユニット118
-オプションとしてシリアルペリフェラルインタフェース(SPI)119
-カスケード出力ポート120
-関連付けられたRF装置のAFE/DFE114に接続されているインタフェース811
【0112】
このシナリオは、1つの処理装置804~806を少なくとも1つのRF装置801~803とインタフェースを介して接続することができるという利点をもたらす。これによって、さらなるフレキシビリティがもたらされる。例示的なシナリオにおいては、各処理装置を、2つまたはそれ以上のRF装置とインタフェースを介して接続することができる。
【0113】
イーサネットスイッチを介する通信
図9は、協調分散(事前)処理を実現する、別の例示的な図を示す。
【0114】
図9は、
図8に図示した構成を基礎としている。しかしながら、
図8とは異なり、RF装置801が、処理装置901に連結されており、RF装置802が、処理装置902に連結されており、またRF装置803が、処理装置903に連結されている。
【0115】
各処理装置901~903は、カスケード入力ポート117およびカスケード出力ポート120の代わりに、通信インタフェース911を含んでいる。
【0116】
処理装置901~903の通信インタフェース911は、イーサネットスイッチ904に連結されている。イーサネットスイッチ904は、外部ユニット105にも連結されている。
【0117】
処理装置903のSPI119を、イーサネットスイッチ904に接続することができ、それによって、イーサネットスイッチ904をコンフィギュレートすることができ、特にイーサネットスイッチ904を介する処理装置901~903間の通信をコンフィギュレートすることができる。
【0118】
この例によって、通信を目的として、共通のイーサネットコンポーネントを利用することができる。イーサネットとは異なる任意のバスシステムも相応に使用できることを言及しておく。
【0119】
処理装置間の双方向通信
図10は、協調分散(事前)処理を実現する、代替的な図を示す。
【0120】
図10は、
図9を基礎としている。しかしながら、
図9とは異なり、RF装置801が、処理装置1001に連結されており、RF装置802が、処理装置1002に連結されており、またRF装置803が、処理装置1003に連結されている。
【0121】
各処理装置1001~1003は、通信インタフェース1011および通信インタフェース1012を含んでいる。
【0122】
処理装置1001と処理装置1002との間の双方向通信は、処理装置1001の通信インタフェース1012と処理装置1002の通信インタフェース1011との間の双方向通信を介して実施される。さらに、処理装置1002と処理装置1003との間の双方向通信は、処理装置1002の通信インタフェース1012と処理装置1003の通信インタフェース1011との間の双方向通信を介して実施される。
【0123】
これによって、処理装置1001、1002および1003間のフレキシブルな双方向通信が実現されている。
【0124】
各通信インタフェース1011および1012は、第1の方向における第1のデータフローと、第1の方向とは反対方向の第2の方向における第2のデータフローと、を実現する双方向通信インタフェースであってよい。例示を目的として、第1の方向は、MMICユニット103に向けられた方向であり、また第2の方向は、MMICユニット101に向けられた方向である。
【0125】
したがって、環状通信を示した
図6および
図7を参照しながら説明したように、MMICユニット103は、自身のカスケード出力ポート120を介して、MMICユニット101のカスケード入力ポート117に到達することができる。
【0126】
図10に図示されている例においては、MMICユニット103が、第2の方向(すなわち、MMICユニット101に向けられた方向)における通信インタフェース1011および1012を利用して、MMICユニット101に到達することができる。この場合、MMICユニット103からMMICユニット101に伝送されるべきメッセージおよび/またはデータは、第2の方向における通信インタフェース1011および1012を利用することによって伝送される。この例においては、メッセージおよび/またはデータが、MMICユニット102によって転送される。
【0127】
MMICユニット103に向けられた方向におけるデータフローの利用に関して、通信インタフェース1011および1012が、上記において説明したように、カスケード入力ポート117およびカスケード出力ポート1120として利用される。
【0128】
信号処理装置に関連付けられた2つのRF装置
図11は、協調分散(事前)処理を実現する、さらに別の図を示す。
【0129】
図11は、
図8を基礎としている。しかしながら、
図8とは異なり、RF装置801が、処理装置1101に連結されており、RF装置802が、処理装置1101に連結されており、またRF装置803が、処理装置1103(すなわち、処理装置1103のインタフェース811)に連結されている。
【0130】
また、処理装置1101のカスケード出力ポート120が、処理装置1103のカスケード入力ポート117に連結されている。
【0131】
このことは、処理装置1103が2つのRF装置801および802に接続されていることを示す。
【0132】
上記に示したすべてのシナリオに関して、(
図1に示したように)SPI119を(付加的な)通信のために使用することができる。また、処理装置1101と処理装置1103との間の通信が(カスケード入力ポート/カスケード出力ポートの代わりに双方向通信インタフェースを使用する)双方向である場合には、処理装置1103のカスケード出力ポート120から処理装置1101のカスケード入力ポート117へのフィードバックループもオプションである。
【0133】
利点および別の態様
本明細書に記載する例は、特に、協調分散計算を利用し、それによって分散されたリソース、例えばメモリおよび/または処理リソースを実現するレーダシステムに関する。この分散的なアプローチは、種々の装置を効率的に使用することができ、したがって、レーダ信号(事前)処理の性能を改善する。
【0134】
各ユニットは、MMICユニットであってもよいし、少なくとも1つのRF装置と処理装置との組合せであってもよい。複数のそのようなユニットが、協調分散計算を提供して、(事前)処理されたレーダ信号を供給するために使用される。
【0135】
1つのユニットがディジタル処理マスタであり、残りのユニットがディジタル処理スレーブである。また1つのユニット(ディジタル処理マスタであってもよいし、複数のディジタル処理スレーブのうちのいずれかのディジタル処理スレーブであってもよい)がRFマスタ装置であり、残りのユニットがRFスレーブ装置である。したがって、RFマスタ装置の割当てを、ディジタル処理マスタの割当てから独立して行うことができる。
【0136】
複数のユニットを1つにリンクさせる(接続してチェーンを形成する)ことができ、その場合、チェーンの最後のメンバをディジタル処理マスタとしてもよい。各ユニットは、カスケード入力ポートおよびカスケード出力ポートを有することができる。つまり、カスケード出力ポートは、次のユニットのカスケード入力ポートに接続されており、そのような接続が続いていく。チェーンの最後のユニット(このユニットはディジタル処理マスタである)のカスケード入力ポートを、先行のユニットのカスケード出力ポートに接続することができる。したがって、ディジタル処理マスタのカスケード出力ポートは、計算の結果を、例えば外部ユニットおよび/またはチェーンの先行のユニット、特にチェーンの最初のユニットに供給することができる。
【0137】
1つのオプションとして、RF装置(マスタまたはスレーブ)の機能を、ディジタル処理装置(マスタまたはスレーブ)の機能と組み合わせることができる。
【0138】
分散計算に基づいて、データを後続のユニットに転送する前に、データリダクションを少なくとも1つのユニットにおいて達成することができる。
【0139】
1つのオプションとして、循環カスケードが使用され、この循環カスケードは、特にユニット間の単方向通信(リンク)を利用する。1つの例として、そのような循環カスケードを、チェーンにおける最後のユニットであるディジタル処理マスタから、チェーンにおける最初のユニット(または少なくとも、複数のユニットから成るこのチェーンの少なくとも1つの先行のユニット)にデータを戻すように伝送することによって提供することができる。
【0140】
また1つのオプションとして、チェーンにおける最後のユニットであるディジタル処理マスタは、レーダ信号計算の結果を外部ユニットに供給する。この外部ユニットは、車両の制御ユニットであってもよいし、そのような結果を利用することができる他の任意の処理ユニットであってもよい。1つの例においては、ディジタル処理マスタが、外部ユニットとインタフェースを共有することができる。ディジタル処理マスタおよび外部ユニットをバスシステムに、例えばイーサネットコネクションまたは任意の共有媒体に接続することができる。
【0141】
外部ユニットは、データを外部ユニットに供給することができ、またチェーンにおける少なくとも1つの先行のユニットにも供給することができる。フィルタリングを目的として、そのようなデータにタグ付けを行うことができる。これによって、外部ユニットは、結果だけをフィルタリングすることができ、チェーンの先行のユニットに(再)循環されるように宛先指定されている中間データは処理しない。
【0142】
また、トレースデータ(特にローデータ、例えば間引かれた、アナログ・ディジタル変換された結果)が、単方向通信(カスケード接続された通信リンク)を介して、ディジタル処理マスタに供給される。タグ付けを、例えばトレースデータをコンパイルかつ/または利用するユニットにおける、データのフィルタリングのために、またトレースデータの認識のために使用することができる。タグ付けされたトレースデータをフィルタリングして、ペイロード(すなわち、計算結果または中間計算結果)とは別個に処理することができる。
【0143】
各ユニットは、特定のタイプのメモリおよび/またはバッファ(例えば、フラッシュメモリ)を含むことができる。したがって、要求される計算を実行するために残りのパラメータを利用できるようになるまで、中間結果を特定のビン、チャープまたはランプに関してバッファすることができる。
【0144】
「ビン」は、特に、潜在的なターゲット(すなわち少なくとも1つの潜在的なターゲット)に関連付けられる可能性がある少なくとも1つのサンプル、周波数、または周波数範囲(例えば、周波数のランプ)表すことができる。ビンは、(CFARアルゴリズムによって識別することができる)少なくとも1つのFFT結果を含むことができ、特に、少なくとも1つのFFT結果を表すことができるか、または少なくとも1つのFFT結果を基礎とすることができる。
【0145】
ユニットは、メッセージを介して通信を行うことができる。したがって、メッセージの協調フローは、複数のユニット間での分散処理を実現することができる。特に、ディジタル処理マスタであるユニットからディジタル処理スレーブのうちの少なくとも1つへのメッセージを使用して、ディジタル処理スレーブにおける計算に要求されるパラメータを引き渡すことができる。
【0146】
1つのオプションとして、外部ユニットとのコネクションは、チェーンのユニット間のコネクションが使用するものと同一のシリアル通信を使用する。
【0147】
チェーンのユニット間の通信は、以下のうちの少なくとも1つを利用することができる。
-単方向コネクション(リンク)
-双方向コネクション
-シリアルペリフェラルインタフェース
-メッセージング
-1つのユニットを宛先指定したメッセージング(ユニキャスト)
-少なくとも2つのユニットを宛先指定したメッセージング(マルチキャスト)またはすべてのユニットを宛先指定したメッセージング(ブロードキャスト)
【0148】
通信を目的として、複数のユニットのポートは単方向ポートであってもよいし、双方向ポートであってもよい。
【0149】
また1つのオプションとして、チェーンのユニット間の通信および/またはチェーンのユニットと外部ユニットとの間の通信は、スイッチまたはゲートウェイ、例えばイーサネットスイッチによって容易になる。
【0150】
したがって、提示したアプローチは、特に、少数の付加的なメモリを利用してカスケード処理の問題を解決する。関心領域の干渉の検出および/またはデータの抽出についての解決手段は、構造的かつ分散的に行われる。
【0151】
別の利点は、外部ユニットに関する処理負荷が低減されることである。何故ならば、提示した分散計算スキームは、外部ユニット、例えば自動車のECUによって直接的に使用することができる結果をもたらすからである。
【0152】
さらに有利には、ユニットのハードウェアリソース(例えばRF CMOS)が効率的に利用される。ユニット毎のメモリの量および性能を、受信レーダチャネルの数にスケーリングすることができる。
【0153】
別の利点は、前述の解決手段のフレキシビリティにある。分散的なコンセプトに基づいて、ユニット毎の、特にRF CMOS MMIC毎の、少数のレーダ伝送チャネルのみで処理することができる。
【0154】
本明細書において提案される例は、特に、以下の解決手段のうちの少なくとも1つを基礎とすることができる。特に、所望の結果を得るために、以下の特徴の組合せを利用することも考えられる。方法の特徴を、装置、機器またはシステムの任意の(1つまたは複数の)特徴と組み合わせることができるか、または装置、機器またはシステムの特徴を、方法の任意の(1つまたは複数の)特徴と組み合わせることができる。
【0155】
レーダ装置が提案され、この装置は、
-少なくとも3つのユニットを含んでおり、各ユニットは、カスケード入力ポートおよびカスケード出力ポートを含んでおり、
-少なくとも3つのユニットは、接続されてチェーンを形成することによって、最初のユニットのカスケード出力ポートが、後段のユニットのカスケード入力ポートに接続されており、かつチェーンの最後のユニットのカスケード入力ポートが、その最後のユニットの前段のユニットのカスケード出力ポートに接続されており、
-チェーンの最後のユニットのカスケード出力ポートは、外部ユニットに接続可能であり、
-少なくとも3つのユニットは、分散的にレーダ計算を実行することによって、中間結果をチェーンの最後のユニットに伝送し、チェーンの最後のユニットが、それらの結果を結合して、結合された結果を、自身のカスケード出力ポートに供給するように構成されている。
【0156】
したがって、各ユニットの専用ハードウェアを使用して、レーダ計算全体の一部を提供することができ、ひいては、その中間結果(ある程度は最終結果の一部であってもよいし、またはそれどころかさらに転送されるべき最終結果であってもよい)をチェーンの最後のユニットに提供することができる。これによって、計算を複数のユニットにおいて分けて実行し、続いて結果をチェーンにおける最後のユニットによって結合することができる。
【0157】
また、チェーンの最後のユニットは、チェーンのこの最後のユニットによって局所的に計算された(中間)結果を含む結果を結合することができる。
【0158】
1つの実施形態においては、ユニットが、MMICユニットである。
【0159】
1つの実施形態においては、ユニットが、チップにRF CMOSを含んでいるMMICユニットである。
【0160】
1つのオプションとして、システムが、1つのパッケージで提供される。例えば、RFエンティティおよび処理エンティティが1つのパッケージを共有することができる。
【0161】
1つの実施形態においては、MMICユニットが、さらに、
-送信器ユニットと、
-受信器ユニットと、
-局部発振器ユニットと、
-処理ユニットと、
を含んでいる。
【0162】
1つの実施形態においては、
-MMICユニットのうちの1つが、無線周波数マスタであり、残りのMMICユニットが、無線周波数スレーブである、
-無線周波数マスタが、局部発振器ユニットによって生成された信号を無線周波数スレーブに供給する。
【0163】
1つの実施形態においては、無線周波数マスタが、チェーンにおける最後のユニットであるMMICユニットとは異なるか、または無線周波数マスタがチェーンにおける最後のユニットである。
【0164】
別のオプションとして、RFマスタは、チェーンにおける最後のユニット(すなわちディジタル処理マスタ)であるMMICユニットと同一のMMICユニットである。
【0165】
1つの実施形態においては、ユニットが、処理装置を含んでいる。
【0166】
1つの実施形態においては、処理装置が、さらに、
-処理ユニットと、
-少なくとも1つの無線周波数装置のフロントエンドに接続することができるインタフェースと、
を含んでいる。
【0167】
インタフェースを、時間領域データを受信することができるように構成することができる。
【0168】
1つの実施形態においては、レーダ装置が、さらに複数の無線周波数装置を含んでおり、各無線周波数装置は、
-送信器ユニットと、
-受信器ユニットと、
-局部発振器ユニットと、
-1つの処理装置に連結されているフロントエンドと、
を含んでいる。
【0169】
したがって、各無線周波数(RF)装置は、1つの処理装置に連結されている。各処理装置は、少なくとも1つのRF装置に連結されている。1つの例においては、処理装置が、2つまたはそれ以上のRF装置を提供することができる。
【0170】
フロントエンドを、時間領域データを伝送するために処理装置に連結することができる。
【0171】
1つの実施形態においては、
-無線周波数装置のうちの1つが、無線周波数マスタであり、残りの無線周波数装置が、無線周波数スレーブである、
-無線周波数マスタが、局部発振器ユニットによって生成された信号を無線周波数スレーブに供給する。
【0172】
1つの実施形態においては、分散的なレーダ計算は、以下のうちの少なくとも1つを含んでいる。
-CFAR計算
-少なくとも1つのFFT計算
-角度計算、特に角度情報および/または高度情報の計算
-ピーク計算
-コヒーレント積分
-非コヒーレント積分
-干渉緩和計算
-距離情報計算
-ドップラ情報計算
-エネルギ情報計算
【0173】
1つの実施形態においては、
-チェーンの最後のユニットが、ディジタル処理マスタであり、チェーンの残りのユニットが、ディジタル処理スレーブである、
-ディジタル処理マスタが、外部ユニットへの通信を調整する。
【0174】
1つの実施形態においては、ディジタル処理マスタが、命令を残りのユニットのうちの少なくとも1つに送信する。
【0175】
1つの実施形態においては、
-少なくとも3つのユニットの各々が、シリアルインタフェースを含んでいる、
-ディジタル処理マスタが、命令のうちの少なくとも1つを、シリアルインタフェースを利用して、ディジタル処理スレーブのうちの少なくとも1つに送信する。
【0176】
1つの実施形態においては、
-少なくとも3つのユニットの各々が、通信インタフェースを含んでいる、
-少なくとも3つのユニットの通信インタフェースが、スイッチに接続されている、
-ディジタル処理マスタが、命令のうちの少なくとも1つを、通信インタフェースを利用して、ディジタル処理スレーブのうちの少なくとも1つに送信する。
【0177】
1つの実施形態においては、
-少なくとも3つのユニットの各々が、双方向インタフェースを含んでいる、
-ディジタル処理マスタが、命令のうちの少なくとも1つを、双方向インタフェースを利用して、ディジタル処理スレーブのうちの少なくとも1つに送信する。
【0178】
1つの実施形態においては、
-ディジタル処理マスタのカスケード出力ポートが、チェーンの最初のユニットであるディジタル処理スレーブのカスケード入力ポートに直接的または間接的に接続されている。
-ディジタル処理マスタが、命令のうちの少なくとも1つを、このコネクションを介して、チェーンの最初のユニットに送信する。
【0179】
1つの実施形態においては、ディジタル処理マスタのカスケード出力ポートが、チェーンの最初のユニットであるディジタル処理スレーブのカスケード入力ポートに直接的に接続されているか、またはスプリッタを介して、またオプションとしてリピータを介して間接的に接続されている。
【0180】
1つの実施形態においては、各ユニットが、特に後続のユニットへの伝送が行われていない時間に、またはユニットがチェーンの最後のユニットである場合に、カスケード出力ポートにおけるトレースデータを外部ユニットに供給するように構成されている。
【0181】
1つの実施形態においては、外部ユニットが、外部スイッチまたは外部装置、特に車両の電子制御ユニットを含んでいる。
【0182】
1つの実施形態においては、ユニットのうちの少なくとも1つが、分散的なレーダ計算中のデータ圧縮またはデータリダクションを実行する。
【0183】
1つの実施形態においては、チェーンの最後のユニットが、タグ付けされたデータを外部ユニットに伝送する。
【0184】
1つの実施形態においては、トレースデータがチェーンにおける最後のユニットとは異なる少なくとも1つのユニットのうちの少なくとも1つから、所定の期間中にチェーンの最後のユニットに伝送される。
【0185】
所定の期間は、通信リンクが他の(ペイロード)データの伝送には使用されない期間である。通信リンクは、特に、チェーンにおける最後のユニットに向けられたカスケード入力ポート/カスケード出力ポートを使用する通信リンクであってよい。チェーンの最後のユニットは、トレーシングデータを外部ユニットに伝送することができるか、または外部ユニットとは異なるコンポーネントに伝送することができる。トレースデータのそのようなフィルタリングを、フィルタユニットまたはフィルタ機能によって達成することができる。トレースデータは、チェーンのユニットの動作を監視するための任意のデータを含むことができる。
【0186】
また、本明細書に記載するようなレーダ装置を介して、レーダ信号を処理するための方法が提案される。
【0187】
さらに、本明細書に記載するような方法の各ステップを実行するためのソフトウェアコード部分を含む、ディジタル処理装置のメモリに直接的にロード可能なコンピュータプログラム製品が提供される。
【0188】
1つまたは複数の例においては、本明細書において記載した機能を、少なくとも部分的にハードウェアで、例えば特定のハードウェアコンポーネントまたはプロセッサで実施することができる。より一般的には、種々の技術をハードウェア、プロセッサ、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実施することができる。ソフトウェアで実施される場合、機能をコンピュータ可読媒体に記憶するか、または1つまたは複数の命令またはコードとして伝送して、ハードウェアベースの処理ユニットによって実行することができる。コンピュータ可読媒体には、データ記憶媒体のような有形の媒体に対応するコンピュータ可読記憶媒体、またはある場所から別の場所への例えば通信プロトコルに従ったコンピュータプログラムの伝送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体が含まれると考えられる。つまりコンピュータ可読媒体は、一般的に、(1)非一時的な、有形のコンピュータ可読記憶媒体、または(2)信号または搬送波などの通信媒体に対応することができる。データ記憶媒体は、1つまたは複数のコンピュータによって、もしくは1つまたは複数のプロセッサによって、本開示に記載した技術を実施するための命令、コードおよび/またはデータ構造を検索するためにアクセスすることができる、任意の利用可能な媒体であってよい。コンピュータプログラム製品には、コンピュータ可読媒体が含まれると考えられる。
【0189】
例示であって、限定を意図するものではないが、そのようなコンピュータ可読記憶媒体には、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMまたは他の光学ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、または他の磁気ストレージ装置、フラッシュメモリ、もしくは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを記憶するために使用することができ、またコンピュータによってアクセスすることができる他の任意の媒体が含まれると考えられる。もちろん、任意のコネクションも、コンピュータ可読媒体、すなわちコンピュータ可読伝送媒体と称される。例えば、命令がウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペアケーブル、ディジタル加入者線(DSL)、または無線技術、例えば赤外線、無線、マイクロ波を使用して伝送される場合には、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペアケーブル、DSL、または無線技術、例えば赤外線、無線およびマイクロ波が媒体の定義に含まれる。しかしながら、コンピュータ可読記憶媒体およびデータストレージ媒体は、コネクション、搬送波、信号、または他の伝送媒体を含むものではなく、その代わりに、非一時的な、有形の記憶媒体に関する。本明細書で用いられるディスク(disk/disc)という用語には、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク、光ディスク、ディジタル多目的ディスク(DVD)、フロッピーディスクおよびブルーレイディスクが含まれ、ここでディスク(disk)は、通常の場合、データを磁気的に再生するものであり、その一方で、ディスク(disc)は、レーザーによって光学的にデータを再生するものである。上記の組合せもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0190】
命令を、1つまたは複数のプロセッサによって実行することができ、例えば1つまたは複数の中央処理ユニット(CPU)、ディジタルシグナルプロセッサ(DSP)、汎用マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルアレイ(FPGA)、または他の等価の集積論理回路または離散論理回路であってよい。したがって、本明細書において使用されているような「プロセッサ」という用語は、前述の構造のうちの任意の構造、または本明細書に記載する技術の実施に適した他の任意の構造を表すことができる。さらに、幾つかの態様においては、本明細書に記載する機能を、エンコーディングおよびデコーディングのために構成されているか、または複合コーデックに組み込まれた、専用のハードウェアモジュールおよび/またはソフトウェアモジュール内に設けることができる。また、上述の技術を1つまたは複数の回路または論理素子において完全に実施することができる。
【0191】
本開示の技術を、ワイヤレスハンドセット、集積回路(IC)またはICのセット(例えば、チップセット)が含まれる、多種多様な装置または機器において実施することができる。種々のコンポーネント、モジュール、またはユニットは、開示した技術を実行するために構成されている装置の機能的な態様を強調するように本開示において記載されているが、異なるハードウェアユニットによって実現することは必ずしも要求されない。むしろ、上記において説明したように、種々のユニットを組み合わせて単一のハードウェアユニットにすることができるか、または種々のユニットを、適切なソフトウェアおよび/またはファームウェアと共に、上記において説明したような1つまたは複数のプロセッサを含む、相互運用的なハードウェアユニットの集合によって提供することができる。
【0192】
本発明の種々の実施例を開示したが、当業者であれば、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の利点の一部を達成するであろう種々の変更および修正を行えることが分かる。同一の機能を実行する他のコンポーネントに適切に置換できることも当業者には明らかになるであろう。特定の図面を参照して説明した特徴を他の図面の特徴と組み合わせることができると明示的に言及されていないとしても、そのような組合せは可能であることを言及しておく。さらに、本発明の方法を、適切なプロセッサ命令を使用して、すべてソフトウェアで実施することで達成することができるか、または同一の結果を達成するために、ハードウェアロジックおよびソフトウェアロジックの組合せを利用するハイブリッド形態で実施することで達成することができる。発明のコンセプトに対するそのような修正は、添付の特許請求の範囲によってカバーされることが意図されている。