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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-12
(45)【発行日】2023-06-20
(54)【発明の名称】モータサイクル用の加熱ハンドグリップ
(51)【国際特許分類】
   B62J 33/00 20060101AFI20230613BHJP
【FI】
B62J33/00 A
【請求項の数】 16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018208255
(22)【出願日】2018-11-05
(65)【公開番号】P2019085103
(43)【公開日】2019-06-06
【審査請求日】2021-10-15
(31)【優先権主張番号】62/581,951
(32)【優先日】2017-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595179505
【氏名又は名称】ハーレー-ダビッドソン・モーター・カンパニー・グループ・エルエルシー
【住所又は居所原語表記】3700 West Juneau Avenue,Milwaukee,Wisconsin 53208,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ニット,アンドリュー アルフレッド
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー,ロバート ケネス
【審査官】渡邊 義之
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-58898(JP,A)
【文献】特開2007-50714(JP,A)
【文献】特表2016-539839(JP,A)
【文献】特開2004-075047(JP,A)
【文献】実開平1-65777(JP,U)
【文献】特開2006-76317(JP,A)
【文献】米国特許第7214906(US,B1)
【文献】特開2005-225481(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62J 33/00
B62K 21/26
B62K 23/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の加熱要素と、前記第1の加熱要素に関連する温度を示す信号を生成するように構成された第1の温度センサとを含む、第1のハンドグリップ;
第2の加熱要素と、前記第2の加熱要素に関連する温度を示す温度信号を生成するように構成された第2の温度センサとを含む、第2のハンドグリップ;
前記第2の温度センサおよび前記第2の加熱要素に電気的に結合されるとともに、第1の極性でアクティブであるとき、前記第2の温度センサに電力を供給し、第2の極性でアクティブであるとき、前記第2の加熱要素に電力を提供するように構成される、極性切り替え回路;並びに
前記極性切り替え回路に通信可能に結合された電子プロセッサであって、前記電子プロセッサは、
前記極性切り替え回路が前記第1の極性でアクティブであるとき、前記第2の温度センサからの前記温度信号を受信し;
前記温度信号を所定の温度閾値と比較し;
前記温度信号が前記所定の温度閾値を超えないことに応答して、前記極性切り替え回路を前記第2の極性にセットする;
ように構成される、電子プロセッサ;
を含む、
加熱ハンドグリップシステム。
【請求項2】
前記電子プロセッサは、前記第2のハンドグリップの外側に収容される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記電子プロセッサは、前記第1のハンドグリップに収容される、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1の温度センサおよび前記第1の加熱要素に電気的に結合されるとともに、前記第1の極性でアクティブであるときに前記第1の温度センサに電力を供給し、前記第2の極性でアクティブであるときに前記第1の加熱要素に電力を提供するように構成される、第2の極性切り替え回路をさらに有する、
請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記第2の温度センサおよび前記第2の加熱要素は、2つのワイヤを介して前記極性切り替え回路に電気的に結合されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1のハンドグリップへのユーザの把持を検出するように構成された第1のグリップセンサおよび前記第2のハンドグリップへの前記ユーザの把持を検出するように構成された第2のグリップセンサをさらに有し、前記電子プロセッサはさらに、前記第1及び前記第2のグリップセンサにより、前記第1のハンドグリップおよび前記第2のハンドグリップそれぞれへの前記把持を検出することに応答して、前記第1の加熱要素および前記第2の加熱要素のそれぞれに電力を供給するように構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
ハンドグリップを加熱するための加熱要素;
前記加熱要素に関連する温度を示す温度信号を生成するように構成される、温度センサ;
前記温度センサおよび前記加熱要素に電気的に結合されるとともに、第1の極性でアクティブであるときに、前記温度センサに電力を供給し、第2の極性でアクティブであるときに、前記加熱要素に電力を供給するように構成される、極性切り替え回路;並びに
前記極性切り替え回路に通信可能に結合される電子プロセッサであって、前記電子プロセッサは、
前記極性切り替え回路が第1の極性でアクティブであるとき、前記温度センサからの前記温度信号を受信し、
前記温度信号を所定の温度閾値と比較し、
前記温度信号が前記所定の温度閾値を超えないことに応答して前記極性切り替え回路を前記第2の極性にセットする、
ように構成される、電子プロセッサ;
を含む、
加熱ハンドグリップシステム
【請求項8】
前記電子プロセッサは、前記ハンドグリップの外側に収容される、
請求項7に記載の加熱ハンドグリップシステム
【請求項9】
前記ハンドグリップは第1のハンドグリップであり、前記加熱ハンドグリップシステムは前記第1のハンドグリップから離間して配置された第2のハンドグリップをさらに有し、前記電子プロセッサは、前記第2のハンドグリップに前記第1のハンドグリップと通信可能に収容される、
請求項8に記載の加熱ハンドグリップシステム
【請求項10】
前記ハンドグリップは第1のハンドグリップであり、前記加熱ハンドグリップシステムは前記第1のハンドグリップから離間して配置された第2のハンドグリップをさらに有し、前記電子プロセッサは、前記第2のハンドグリップの第2の温度センサおよび第2の加熱要素に電気的に結合される第2の極性切り替え回路に通信可能に結合され、前記電子プロセッサはさらに、前記第2の極性切り替え回路を前記第1の極性でアクティブ化することによって、前記第2の温度センサに電力を供給するとともに、前記第2の極性切り替え回路を前記第2の極性でアクティブ化することによって、前記第2の加熱要素に電力を供給するように構成される、
請求項8に記載の加熱ハンドグリップシステム
【請求項11】
前記温度センサおよび前記加熱要素は、2つのワイヤを介して前記極性切り替え回路に電気的に結合されている、
請求項7に記載の加熱ハンドグリップシステム
【請求項12】
前記ハンドグリップへのユーザの把持を検出するように構成されたグリップセンサをさらに有し、前記電子プロセッサはさらに、前記グリップセンサにより、前記ハンドグリップへの前記把持を検出することに応答して、前記加熱要素に電力を供給するように構成される、
請求項7に記載の加熱ハンドグリップシステム
【請求項13】
1つ又は複数のハンドグリップを加熱する方法であって、前記方法は、
第1の極性の極性切り替え回路を通って1つのハンドグリップに関連付けられた温度センサに電力を供給するステップ;
前記極性切り替え回路が前記第1の極性でアクティブである間に、前記温度センサから温度信号を受信するステップ;
電子プロセッサにより、前記温度信号を所定の温度閾値と比較するステップ;および
前記温度信号が前記所定の温度閾値を超えていることに応答して、前記電子プロセッサにより、前記極性切り替え回路を第2の極性にセットすることによって、前記ハンドグリップに関連付けられた加熱要素に電力を供給するステップ;
を含む、
方法。
【請求項14】
前記第1の極性の第2の極性切り替え回路を通って第2のハンドグリップに関連付けられた第2の温度センサに電力を供給するステップ;
前記第2の極性切り替え回路が前記第1の極性でアクティブである間に、前記第2の温度センサから第2の温度信号を受信するステップ;
前記電子プロセッサにより、前記第2の温度信号を第2の所定の温度閾値と比較するステップ;および
前記第2の温度信号が前記第2の所定の温度閾値を超えていることに応答して、前記電子プロセッサにより、前記第2の極性切り替え回路を第2の極性にセットすることによって、前記第2のハンドグリップに関連付けられた第2の加熱要素に電力を供給するステップ;
をさらに含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記温度センサおよび前記加熱要素は、2つのワイヤを介して前記極性切り替え回路に電気的に結合されている、
請求項13に記載の方法。
【請求項16】
グリップセンサにより、前記ハンドグリップへのユーザの把持を検出するステップ、および
前記グリップセンサにより、前記ハンドグリップへの前記把持がないことを検出することに応答して、前記極性切り替え回路への電力供給を停止するステップ、
をさらに含む、
請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2017年11月6日出願された米国仮特許出願第62/581,951号の優先権を主張し、その全内容は参照により本出願に援用される。
【0002】
本出願に記載された実施形態は、モータサイクル(motorcycle)のハンドルバーのような、車両の操舵機構を通じて熱を提供するシステム及び方法に関する。
【発明の概要】
【0003】
モータサイクル用の加熱ハンドグリップ(Heated handgrips)は、ハンドルバー上の1つの位置に含まれる単一の温度フィードバックセンサを含み得る。場合によっては、センサは、ハンドグリップのうちの1つの中に配置され得る。この設定は、他のグリップの温度が未知であるという事実のため、左側グリップと右側グリップとの間に温度勾配を生じさせることがある。潜在的な解決策は、もう一方のハンドグリップに温度センサを置くことであり得る。しかし、追加のセンサ、アクセサリ、またはそれらの組み合わせにより、もう一方のグリップにはスペースが限られている場合がある。
【0004】
したがって、本出願に記載の実施形態は、これらおよび他の問題を解決するために、ハンドグリップの温度感知および加熱を提供する。例えば、一実施形態は、第1のハンドグリップおよび第2のハンドグリップを含む加熱ハンドグリップシステムを提供する。第1のハンドグリップは、第1の加熱要素と、第1の加熱要素に関連する温度を示す温度信号を生成するように構成された第1の温度センサとを含む。第2のハンドグリップは、第2の加熱要素と、第2の加熱要素に関連する温度を示す温度信号を生成するように構成された第2の温度センサとを含む。このシステムはさらに、第2の温度センサおよび第2の加熱要素に電気的に結合された、Hブリッジ(H-bridge)のような、極性切り替え回路を含む。Hブリッジは、第1の極性でアクティブ(active)であるとき第2の温度センサに電力を供給し、第2の極性でアクティブであるとき第2の加熱要素に電力を提供するように構成される。システムはさらに、Hブリッジに通信可能に結合された電子プロセッサを含む。電子プロセッサは、Hブリッジが第1の極性でアクティブであるときに、第2の温度センサからの温度信号を受信し、温度信号を所定の温度閾値と比較し、温度信号が所定の温度閾値を超えないことに応答して(第2のハンドグリップを加熱するように電力を印加するために)Hブリッジを第2の極性にセットするように構成される。
【0005】
別の実施形態は、加熱要素、温度センサ、Hブリッジのような極性切り替え回路、および電子プロセッサを含む加熱ハンドグリップを提供する。温度センサは、加熱要素に関連する温度を示す温度信号を生成するように構成される。Hブリッジは、温度センサおよび加熱要素に電気的に結合される。Hブリッジは、第1の極性でアクティブであるときに、温度センサに電力を供給し、第2の極性でアクティブであるときに、加熱要素に電力を供給するように構成される。電子プロセッサは、Hブリッジに通信可能に結合される。電子プロセッサは、Hブリッジが第1の極性でアクティブであるとき、温度センサからの温度信号を受信し、温度信号を所定の温度閾値と比較し、温度信号が所定の温度閾値を超えないことに応答してHブリッジは第2の極性にセットするように構成される。
【0006】
別の実施形態は、ハンドグリップを加熱する方法を提供する。この方法は、第1の極性のHブリッジのような極性切り替え回路を介してハンドグリップに関連付けられた温度センサに電力を供給するステップと、Hブリッジが第1の極性でアクティブである間に、温度センサから温度信号を受信するステップとを含む。この方法はまた、電子プロセッサにより温度信号を所定の温度閾値と比較するステップと、温度信号が所定の温度閾値を超えないことに応答して、電子プロセッサにより、Hブリッジを第2の極性にセットすることによって、ハンドグリップに関連する加熱要素に電力を供給するステップとを含む。
【0007】
他の態様は、詳細な説明および添付の図面を考慮することによって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】いくつかの実施形態によるハンドグリップ加熱システムを概略的に示す。
図2】いくつかの実施形態による図1のハンドグリップ加熱システムを含むモータサイクルシステムを示す。
図3A】いくつかの実施形態による図1のハンドグリップ加熱システムの回路図を示す。
図3B】いくつかの実施形態による図1のハンドグリップ加熱システムの回路図を示す。
図4A】いくつかの実施形態による図1のハンドグリップ加熱システムのユーザインタフェースを示す。
図4B】いくつかの実施形態による図1のハンドグリップ加熱システムのユーザインタフェースを示す。
図4C】いくつかの実施形態による図1のハンドグリップ加熱システムのユーザインタフェースを示す。
図4D】いくつかの実施形態による図1のハンドグリップ加熱システムのユーザインタフェースを示す。
図5】いくつかの実施形態による図1のハンドグリップ加熱システムを動作させる方法を示すフローチャートである。
図6】別の実施形態による図1のハンドグリップ加熱システムの回路図を示す。
図7】一実施形態によるレーザ距離センサを含む把持感知システムを示す。
図8】一実施形態による加熱および把持感知の両方を実行するためのコンビネーショングリップを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の任意の実施形態が詳細に説明される前に、本発明は、その適用において、以下の説明に記載されるかまたは以下の図面に示される構成および構成要素の配置の詳細に限定されないことが理解されるべきである。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施されるか、実行されることができる。
【0010】
また、本明細書で使用される表現および用語は、説明の目的のためのものであり、限定的であると見なされるべきではないことが理解されるべきである。本明細書における「含む」、「有する、含む(comprising)」または「有する(having)」およびそれらの変形は、その後に列挙されるアイテムおよびその等価物ならびに追加のアイテムを含むことを意味する。用語「取り付けられた」、「接続された」および「結合された」は、広く使用され、直接的および間接的な取り付け、接続および結合の両方を包含する。さらに、「接続された」および「結合された」は、物理的または機械的な接続または結合に限定されず、直接的であれ間接的であれ、電気的接続または結合を含むことができる。また、電子通信および通知は、直接接続、無線接続などを含む任意の既知の手段を使用して実行されてもよい。
【0011】
本発明を実施するために、複数のハードウェアおよびソフトウェアベースのデバイス、ならびに複数の異なる構造コンポーネントが利用され得ることも留意されるべきである。加えて、本発明の実施形態は、議論の目的のために、構成要素の大部分がハードウェアだけで実装されているかのように図示および説明されるハードウェア、ソフトウェア、および電子コンポーネントまたはモジュールを含み得ることが理解されるべきである。しかし、当業者は、この詳細な説明を読むことに基づいて、少なくとも1つの実施形態において、本発明の電子ベースの態様が、1つまたは複数のプロセッサによって実行可能である(例えば、一時的なコンピュータ可読媒体に格納される)ソフトウェアで実装され得ることを認識するであろう。このように、複数のハードウェアおよびソフトウェアベースのデバイス、ならびに複数の異なる構造コンポーネントが本発明を実施するために利用され得ることが留意されるべきである。例えば、明細書に記載されている「制御ユニット」および「コントローラ」は、1つまたは複数のプロセッサのような処理コンポーネント、非一時的なコンピュータ可読媒体を含む1つまたは複数のメモリモジュール、1つまたは複数の入出力インタフェース、およびコンポーネントを接続する様々な接続部(例えば、システムバス)を含み得る。いくつかの要素は、本明細書では「左」または「右」ハンドグリップに関連すると言及されているが、本明細書に記載される実施形態は、別個の左ハンドグリップおよび右ハンドグリップを有する操舵機構またはハンドルに限定されず、本明細書に記載される実施形態は、他の構成を持つ他のタイプの操舵機構と共に使用されることができる。また、様々な構成において、左ハンドグリップに含まれるか又は左ハンドグリップに関連しているとして本明細書に記載される要素は、右ハンドグリップに含まれるか右ハンドグリップに関連することができ、またはその逆であってもよい。
【0012】
図1は、ハンドグリップ加熱システム100を概略的に示す。ハンドグリップ加熱システム100は、電子プロセッサ102、第1の(左)グリップ加熱モジュール104、第2の(右)グリップ加熱モジュール106、ユーザインタフェース108、Hブリッジ112のような極性切り替え回路、およびバッテリ116を含む。いくつかの実施形態では、ハンドグリップ加熱システム100は、メモリ118、トランシーバ120、またはその両方をさらに含む。電子プロセッサ102は、左グリップ加熱モジュール104に(例えば、直接的に)結合され、Hブリッジ112を介して右グリップ加熱モジュール106に結合される。図2に示すように、ハンドグリップ加熱システム100は、モータサイクル200の上に設置されてもよいし、モータサイクル200に組み込まれてもよく、特に、モータサイクル200のハンドルバー202上またはその近傍に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ハンドグリップ加熱システム100は、モータサイクル200のハンドルバー202に取り付け可能な電子デバイスであり得る。他の実施形態では、ハンドグリップ加熱システム100の全ての要素のうちのいくつかは、ハンドルバー202およびモータサイクル200に組み込まれている。例えば、図1に戻ると、図示の実施形態では、左グリップ加熱モジュール104は、ハンドルバー(例えば、図2のハンドルバー202)の左ハンドグリップ103に組み込まれ、右グリップ加熱モジュール106は、ハンドルバー(例えば、図2のハンドルバー202)の右ハンドグリップ105に組み込まれる。この構成では、残りの要素は、モータサイクル200に結合された1つ又は複数の装置内に一緒に収容されてもよく、モータサイクル200内に組み込まれてもよく、またはそれらの何らかの組み合わせであってもよい。
【0013】
図1に示されるように、ハンドグリップ加熱システム100は、バッテリ116から電力を受け取る。いくつかの実施形態では、バッテリ116は、ハンドグリップ加熱システム100用の専用バッテリを含む。しかし、他の実施形態では、バッテリ116は、(モータサイクル200の他の構成要素に電力を供給するために)モータサイクル200に含まれるバッテリであり、配線を通じてハンドグリップ加熱システム100に電力を供給し得る。例えば、ハンドグリップ加熱システム100がハンドルバー202に配置されるとき(図2参照)、ハンドグリップ加熱システム100は、モータサイクル200の電気システムに結合されたハンドルバー202を通って延びる配線に電気的に結合され得る。いくつかの実施形態において、電気システムは、例えばオルタネータを介してのように、モータサイクル200(図2)に含まれる内燃機関の動作から発生する電力を受け取る。いくつかの実施形態では、ハンドグリップ加熱システム100は、(例えば、電子プロセッサ102を介して)入力電圧を監視し、所定量(例えば、16VDC)を超える又は所定量(例えば、11VDC)より下に低下する電圧に応答して(以下に記載される)加熱要素への電力供給を止めるように構成される。
【0014】
ユーザインタフェース108は、ユーザがハンドグリップ加熱システム100と対話する(interact with)ことを可能にするために、ハンドグリップ加熱システム100のユーザから入力を受け取り、そのユーザにオプションで出力を提供する。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザインタフェース108は、1つまたは複数のボタン、スイッチ、バンパースイッチ、トグル、ダイヤル、キーパッド、スクロールノブ、またはそれらの組み合わせのような、1つまたは複数のユーザ作動デバイス130を含み得る。ユーザインタフェース108はまた、1つまたは複数の発光ダイオード(LED)132のような表示デバイスも含み得る。代替的にまたは追加的に、ユーザインタフェース108は、タッチスクリーン、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、またはそれらの組み合わせを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザインタフェース108は、電子プロセッサ102によって生成されたグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示するように構成される。いくつかの実施形態では、そのようなGUIは、システム100とは別の携帯電子デバイス(例えば、スマートフォン)上に実装され得る。例えば、ユーザインタフェース108を介して情報を受信または出力することに加えて、またはそれに代えて、ユーザは、ユーザが温度を設定すること、一方または両方のグリップの現在の温度を見ること、またはそれらの組み合わせを可能にするスマートフォンのような別個の携帯電子デバイスにインストールされたソフトウェアアプリケーションを実行してもよい。この構成では、別個のポータブル電子デバイスにインストールされたソフトウェアアプリケーションは、モジュール104および106を制御および監視するために、(例えば、インターネット、ブルートゥース(登録商標)、WiFi、セルラネットワークなどのような1つまたは複数の有線または無線通信ネットワークを介して直接的または間接的に)電子プロセッサ102と通信する。したがって、ユーザインタフェース108によって実行されるものとして本明細書に記載される機能は、代わりに、システム100と通信するユーザによって操作される携帯電子デバイスを通じて実行され得る。
【0015】
ハンドグリップ加熱システム100のユーザは、ハンドグリップ加熱システム100を作動させ、(例えば、1つまたは複数のユーザ作動デバイス130を使用して)ユーザインタフェース108を介してモジュール104および106の温度設定を選択し得る。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェース108は、所定の温度状態のセットを提供し、各状態は、設定温度または温度範囲に対応する。例えば、ユーザインタフェース108を通じて、ユーザは、低温度設定(例えば、約100°F)、中温度設定(例えば、約110°F)、および高温度設定(例えば、約120°F)から選択することができ得る。いくつかの実施形態では、温度状態に対応する1つまたは複数の温度は、事前設定されたデフォルト(preconfigured default)であり、またはユーザによってカスタマイズ可能であり得る。また、いくつかの実施形態では、温度設定は、ユーザによって選択された特定の温度であり得る。さらに、いくつかの実施形態では、温度設定は、右および左グリップ加熱モジュール104および106の両方のために提供され得る。温度設定(利用可能な設定、選択された設定、またはそれらの組み合わせ)は、ハンドグリップ加熱システム100にローカルな(例えば、メモリ118)またはハンドグリップ加熱システム100から離れたメモリに格納され得る。ユーザインタフェース108はまた、現在または現在の温度設定を示し得る。例えば、いくつかの実施形態では、電子プロセッサ102は、現在の温度設定を示すためにLED132の特定の数のLEDを点灯または(パターンで)点滅させ得る。
【0016】
図4A-4Dはそれぞれ、いくつかの実施形態によるユーザインタフェース108の例を示す。図4A-4Dは、左グリップ加熱モジュール104に組み込まれたユーザインタフェース108を示す。しかし、ユーザインタフェース108は、加熱モジュール104および106のいずれかに統合(組み合わ)されてもよく、いくつかの実施形態では、モジュール104と106との間に配置され(distributed)てもよい。図4Aは、ユーザ作動デバイス130としてのプッシュボタンと、現在の温度状態を示す3つのLEDを含む複数のLED132とを含むユーザインタフェース108を示す。図4Bは、ユーザ作動デバイス130としてのプッシュボタンおよび複数のLED132を含むユーザインタフェース108を示す。この構成の複数のLED132は、現在の温度状態を示す3つのLEDと、ハンドグリップ加熱システム100がいつアクティブであるかを示す第4のLED132Aを含む。図4Cは、ユーザ作動デバイス130としてのスイッチおよび複数のLED132を含むユーザインタフェース108を示す。この構成では、複数のLED132はまた、現在の温度状態を示す3つのLEDおよびハンドグリップ加熱システム100がいつアクティブであるかを示すユーザ作動デバイス130に組み込まれた第4のLED132Aも含む。図4Dは、ユーザ作動デバイス130としてのバンパースイッチ、および現在の温度状態を示す3つのLEDを含む複数のLED132を含むユーザインタフェース108を示す。ユーザインタフェース108のこれらの実施形態は、例として提供され、他の構成も可能である。
【0017】
図1に戻ると、電子プロセッサ102は、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、または本明細書に記載の機能を含む特定の機能を実行する命令(ソフトウェア)を実行する他の電子デバイスを含む。電子プロセッサ102は、メモリ118から実行可能命令を取り出すことができる。メモリ118は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、またはそれらの組み合わせのような、1つまたは複数のタイプのメモリを含み得る非一時的コンピュータ可読媒体を含む。
【0018】
上述のように、いくつかの実施形態では、ハンドグリップ加熱システム100は、トランシーバ120を含む。トランシーバ120は、1つまたは複数の有線または無線通信ネットワークを介して通信するように構成され得る。例えば、トランシーバ120は、有線または無線モデム、有線ネットワークへの接続部を受けるためのコネクタまたはポート(例えば、イーサネット(登録商標)コネクタ、コントローラエリアネットワーク(CAN)コネクタ)、またはそれらの組み合わせを含み得る。電子プロセッサ102は、トランシーバ120を動作させるように構成されることができ、トランシーバ120は、システム100の内部の、システム100の外部の、またはそれらの組み合わせのデバイスと通信するように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、(トランシーバ120を介した)電子プロセッサ102は、モータサイクル200のCANバスのようなモータサイクル200の通信システムと通信する。特に、電子プロセッサ102は、CANバス上でグリップ加熱モジュール104および106の状態(作動状態、現在の温度設定など)を伝え、これは他のモータサイクルの構成要素によって消費され使用され得る。代替的に又は追加的に、ハンドグリップ加熱システム100は、グリップ加熱モジュール104、106の状態を専用の有線又は無線接続を介して他のモータサイクルの構成要素に直接伝えることができる。
【0019】
電子プロセッサ102と右グリップ加熱モジュール106との間に位置するHブリッジ112は、電子プロセッサ102からのコマンドに基づいて2つの電圧極性の間を交互にする(alternate)ように構成される。Hブリッジ112は、極性切り替え回路の一例として提供され、Hブリッジ112と同様の機能を持つ他の回路が、本明細書に例示し説明したHブリッジ112の代わりに使用されてもよい。グリップ加熱モジュール104および106は各々、加熱要素122および124をそれぞれ含む。加熱要素122および124のそれぞれは、それらのそれぞれのハンドグリップ103および105の領域を加熱するように構成される。いくつかの実施形態では、加熱要素122および124は、プリントフレキシブルヒータ(printed flexible heaters)である。
【0020】
グリップ加熱モジュール104および106のそれぞれはまた、温度センサ126および128をそれぞれ含む。温度センサ126および128の各々は、加熱要素122および124のそれぞれに関連する温度をそれぞれ測定するように構成される。いくつかの実施形態では、温度センサ126および128の一方または両方がサーミスタである。温度センサ126および128は、加熱要素122および124、加熱要素122および124に近接する領域、またはそれらの組み合わせの温度を測定するように構成され得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、モジュール104および106の少なくとも1つはダイオードを含む。例えば、図1に示す実施形態では、右グリップ加熱モジュール106は、ダイオード129を含む。また図1に示すように、いくつかの実施形態では、第2のダイオード134もまた、Hブリッジ112とモジュール106との間に位置する。図3Aおよび3Bに関して以下により詳細に説明されるように、ダイオード129および134は、加熱モジュール106およびその構成要素へ並びにそれらから電流を流すために使用され得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、システム100は、グリップ加熱モジュール104および106の各々にそれぞれグリップセンサ136および138をさらに含む。グリップセンサ136および138は、ユーザがいつそれぞれのハンドグリップ103または105を把持している(グリップしている)(grips)かを検出するように構成される。いくつかの実施形態では、グリップセンサ136および138は、それぞれのハンドグリップ103および105の特定の領域に加えられる圧力の量を測定するようにさらに構成され得る。グリップセンサ136および138は、任意の種類のタッチセンサ、圧力センサ、またはそれらの組み合わせであり得る。いくつかの実施形態では、グリップセンサ136および138は、ユーザがいつハンドグリップを把持しているかを検出するためにユーザの手の存在を検出するように構成された、物体センサ、例えば、赤外線センサまたはカメラである。いくつかの実施形態では、電子プロセッサ102は、それぞれのグリップセンサ136および138が把持(グリップ)(grip)を検出するかどうかに基づいて、加熱モジュール104および106のそれぞれの、それぞれの加熱要素、温度センサ、またはその両方を動作させるように構成される。言い換えれば、電子プロセッサ102は、ユーザが特定のハンドグリップを把持していることを検出することに応答して、ハンドグリップ103および105のいずれかの加熱機能を独立して実現することができる。検出された把持に基づいて加熱を制御することは、ユーザが現在ハンドグリップを把持していない限り電力がハンドグリップを加熱するために消費されないので、電力効率を改善する。
【0023】
いくつかの実施形態では、グリップ加熱モジュール104および106は、それぞれのハンドグリップ103および105の周りおよび/または内部に配置されたプリントフレキシブル回路基板上に部分的または全体的に実装される。そのような実施形態では、温度センサ126および128、加熱要素122および124、グリップセンサ136および138、またはそれらの組み合わせは、プリントフレキシブル回路基板上に配置され得る又はそれに一体化され得る。いずれのプリント回路基板も、例えば、1つまたは複数のHブリッジ、ダイオード、またはそれらの組み合わせのような、システム100の1つまたは複数の要素を含み得る。
【0024】
図3Aおよび3Bは、いくつかの実施形態によるハンドグリップ加熱システム100の一部の回路図300を示す。回路図300において、電子プロセッサ102は、左グリップ加熱モジュール104の一部として示されている。しかし、いくつかの実施形態では、電子プロセッサ102は、加熱モジュール104および106の一方または両方に組み込まれ得ることが理解されるべきである。さらなる実施形態では、電子プロセッサ102は、(例えば、図1に示すように)モジュール104および106から分離して配置され得る。例えば、いくつかの実施形態では、電子プロセッサ102は、モジュール104および106の外側に、またはモジュール104および106から離れて収容される。
【0025】
図3Aおよび3Bに戻ると、いくつかの実施形態では、右グリップ加熱モジュール106は、2本のワイヤを介してHブリッジ112(および左グリップ加熱モジュール104)に結合されている。(Hブリッジ112を介した)電子プロセッサ102への右グリップ加熱モジュール106の特定の2線式結合(two-wire coupling)は、そのような要素間の信頼性のある費用効果の高い電力接続を維持しながら、必要なスペースの量およびワイヤの量を有利に低減する。
【0026】
上述したように、Hブリッジ112は、第1の極性のアクティブ化(activation)と第2の極性のアクティブ化との間で切り替わる。図3Aは、Hブリッジ112が第2の極性でアクティブ化された状態の回路図300を示す(この構成における電力の流れは、破線の経路302によって示される)。第2の極性では、右グリップ加熱モジュール106は、バッテリ116から電力を受けて加熱要素124を作動させる。いくつかの実施形態では、加熱要素124に供給される電力の量は、ユーザインタフェース108によりハンドグリップ加熱システム100のユーザによって設定された温度設定に基づいている。例えば、加熱要素122および124がパルス幅変調(PWM)信号を介して操作されるとき、信号のデューティサイクルが、温度設定に基づいて調整される。しかし、サーモスタット制御が使用される他の実施形態では、加熱要素124に供給される電力の量は一定であり得る。
【0027】
所定時間後、電子プロセッサ102は、Hブリッジ112を第1の極性に切り替える。所定時間は、(例えば、加熱要素124がサーモスタット制御される実施形態における)設定された持続時間であり得る、または(例えば、加熱要素124がPWM信号により制御される実施形態における)制御信号のオンまたはオフサイクルであり得る。図3Bは、第1の極性でアクティブ化されたHブリッジ112(この構成における電力の流れは、破線の経路304によって示される)を有する回路図300を示す。Hブリッジ112が第1の極性でアクティブ化されるとき、温度センサ128(サーミスタとして図示)は電力を受け取り、右グリップ加熱モジュール106の温度が電子プロセッサ102によって(Hブリッジ112を右のグリップ加熱モジュール106に接続する2つのワイヤのうちの一方を介して)受信されることを可能にする。図示の実施形態では、感知された温度は、抵抗分割器ネットワーク(resistive divider network)306のような温度感知回路(条件回路(condition circuit))を介して電子プロセッサ102によって受信される。図5に関連して以下に詳細に説明するように、Hブリッジ112は、温度センサ128によって感知された温度に基づいて第2の極性に戻され得る。特に、(温度センサ128からの)右ハンドグリップ105の感知温度が、右グリップ加熱モジュール106の閾値(最大閾値)を超えない(右ハンドグリップ105が冷たく、追加の加熱を必要とする)とき、Hブリッジ112は、(右ハンドグリップ105を加熱し続けるために)第2の極性に設定され得る。上述のように、PWM信号が使用され、温度信号が温度閾値を超えない場合、Hブリッジ112は、感知された温度と温度閾値との間の差に依存する所定の時間、第2の極性に設定され得る。代替的には、(温度センサ128からの)右ハンドグリップ105の感知された温度が、右ハンドグリップ105に関連する温度閾値を超えるとき、Hブリッジ112は、第1の極性を維持し得る(温度を監視する)。代替的には、この状況では、Hブリッジは、温度センサ128も加熱要素124も電力に接続されていない「オフ」状態に設定され得る。いくつかの実施形態では、電子プロセッサ102によって使用される閾値は、以前の状態に応じて変化し得ることが理解されるべきである。例えば、最後の制御サイクルの間、加熱要素124がオンであった(電力を受け取っていた)場合、電子プロセッサ102は、温度閾値を超えたときにのみ加熱要素124をオフにし、この閾値は、加熱要素124をいつオンに戻すかを決定するために使用される温度閾値とは異なり得る。異なる閾値を使用することは、サーモスタット(オン/オフ)制御を使用するときのヒステリシスを可能にする。
【0028】
ハイサイドドライバ308が、左グリップ加熱モジュール104の加熱要素122への電力を交互にする(alternate)ように、電子プロセッサ102によって制御される。電力は、所定時間が経過するまで、ハイサイドドライバ308を通って加熱要素122に供給される。図1に示すように、電子プロセッサ102がこの実施形態では左グリップ加熱モジュール104に含まれているので、温度センサ126は(Hブリッジ112を通るのと比較して)電子プロセッサ102に直接接続される。
【0029】
従って、上述のように、右グリップ加熱モジュール106は、(限定された配線スペースを有する)右グリップ用のツイストグリップセンサを通過し得る2線式経路を介して左グリップ加熱モジュール104から電力及び接地を受ける。電力および接地の極性は、電子プロセッサ102およびHブリッジ112によって切り替えられる。特に、1つの極性(図3A参照、第2の極性を示す)では、ダイオード129は、電流が右グリップ加熱要素124を通って流れることを可能にし、ダイオード134は、電流が抵抗133(例えば、10k抵抗)を迂回して流れる(flow around)ことを可能にする。いくつかの実施形態では、ブロッキングダイオードが、この極性において温度センサ128を通る最小電流を防止するために、設けられる。反対の極性(図3Bを参照、第1の極性を示す)において、ダイオード129および134は、電流をブロックし、これは温度センサ128および関連する抵抗分割器ネットワーク306を通る電流を導く。したがって、この第1の極性において、電子プロセッサ102は、右グリップ温度を決定するために分割器ネットワーク306を通る電圧をサンプリングすることができる。したがって、電子プロセッサ102は、電子プロセッサ102と両方のハンドグリップ103および105との間の広範囲かつ複雑な配線を必要とせずに、左右のハンドグリップ103および105の両方の温度を検出することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ102は、温度センサ128および加熱要素124に関して上述したように、左グリップ加熱モジュール104の温度センサ126および加熱要素122に電力を供給するために、Hブリッジ112と同様に構成された第2のHブリッジのような、第2の極性切り替え回路も含み得る。
【0030】
上述したように、いくつかの実施形態では、電子プロセッサ102は、加熱モジュール104または106のうちの1つに含まれ得る(図3Aおよび3B参照)。しかし、他の実施形態では、電子プロセッサ102は、左グリップ加熱モジュール104および右グリップ加熱モジュール106とは別個のモジュールに含まれ得る(図1参照)。この構成では、電子プロセッサ102を含むモジュールは、様々な位置および向きでモータサイクル200に配置され得る。しかし、いくつかの実施形態では、電子プロセッサ102を含むモジュール104または106は、電子プロセッサ102とモジュール104および106との間の配線および配線の複雑さを制限するためにグリップの1つに配置される(取り付けられる)。
【0031】
図6は、別の実施形態による図1のハンドグリップ加熱システムの回路システム600を示す。図6に示すように、電子プロセッサ102(マイクロコントローラ)は、左グリップ加熱モジュール104とは別個のモジュール601に含まれるが、Hブリッジ602およびモジュールへの2線式接続を使用してモジュール104に電力を供給し、かつ、モジュール104へのおよびモジュール104からの通信を提供する。図示された実施形態では、Hブリッジ602は、図3Aおよび3Bのドライバ308と同様の、ハイサイドドライバとして機能するように構成されていることが留意されるべきである。図6に示される実施形態では、電子プロセッサ102を含むモジュール601は、左ハンドグリップ103上に配置されている。したがって、電子プロセッサ102は、専用有線接続を介してモジュール104の温度センサ126に接続され得る。しかし、右ハンドグリップ105は電子プロセッサ102に近接していないので、電子プロセッサ102は、モジュール106への電力およびモジュール106との間の通信の両方を提供する(例えば、モジュール104に含まれる温度センサ128からの温度測定値(temperature reading)を受信する)ために、Hブリッジ112を介して右グリップ加熱モジュール106に接続される。
【0032】
いくつかの実施形態では、電子プロセッサ102は、右グリップ105上または右グリップ加熱モジュール106内に配置されることが理解されるべきである。このような実施形態では、電子プロセッサ102は、温度信号を受信するためにモジュール106の温度センサ128との専用接続を使用し得るとともに、左グリップ加熱モジュール104から温度信号を受信するためにHブリッジを使用し得る。したがって、そのような実施形態では、モジュール104および106の構成要素および構成は、図6に示す構成要素および構成から入れ替えられ得る。代替的には、上述したように、いくつかの実施形態では、グリップモジュール104および106の両方は、Hブリッジ112と同様に、それぞれの加熱要素122および124ならびに温度センサ126および128に電力を供給するように構成されたHブリッジを含み、したがって、両方のハンドグリップへの2線式接続を提供する。
【0033】
図5は、より詳細にユーザインタフェース108を通じて受信したユーザ入力に基づいてシステム600を制御するために電子プロセッサ102によって実施される制御プロセスまたは方法500をさらに示すフローチャートである。方法500は、システム600に関して説明されているが、同様の方法がシステム100に適用され得ることが理解されるべきである。
【0034】
ブロック502において、電子プロセッサ102は初期化され、ブロック504および506それぞれにおいて、電子プロセッサ102は、LEDならびに加熱要素122および124を停止させる。いくつかの実施形態では、Hブリッジ112はまた、第1の極性でアクティブ化される。ブロック508、510、512、および514において、電子プロセッサ102は、グリップの一方または両方の所望の温度を設定するためにユーザインタフェース108を通して受信したユーザ入力を決定する。例えば、いくつかの実施形態では、電子プロセッサ102は、ユーザ作動装置130が作動された回数を決定する。ユーザ作動装置130が作動された回数に基づいて、電子プロセッサ102は、グリップ加熱モジュール104および106の一方または両方の温度レベルまたは設定を決定する。例えば、図示された実施形態では、単一の作動は低熱設定に対応し(ブロック510)、2つの作動は中熱設定(ブロック512)に対応し、3つの作動は高熱設定(ブロック514)に対応する。ユーザ作動装置130が作動されていないとき(ブロック508)、電子プロセッサ102は、(その後のユーザ入力を待つために)ブロック504に戻る。図示された実施形態では、ユーザ作動装置130が3回作動された後に再び作動されるとき、作動カウントはゼロに戻る。
【0035】
ユーザ入力に基づいて、電子プロセッサ102は、特定の熱設定(図示の実施形態では、低熱設定、中熱設定、または高熱設定)を示す複数のLED132のうちの1つ又は複数を作動させ、特定の熱設定に基づいて、加熱要素122および124のための所定の温度閾値を設定する(ブロック522、524、および526)。図示された実施形態では、所定の温度閾値は、最大閾値(加熱がオフの場合)および最小閾値(加熱がオンの場合)を含む。最大閾値は、対応する加熱要素122および124が停止する前にグリップ加熱モジュール104および106の加熱領域が達成し得る最大温度閾値に対応する。最小閾値は、対応する加熱要素122および124が再び作動される前にグリップ加熱モジュール104および106の加熱領域が達成し得る最小温度閾値に対応する。いくつかの実施形態では、最大閾値、最小閾値、またはその両方は、例えば、ユーザ入力、以前の熱設定、最後に感知された温度などに基づいて動的に調整される。
【0036】
ブロック528において、電子プロセッサ102は、温度センサ126から温度信号を受信し、ブロック530において、電子プロセッサ102は、温度センサ126からの温度信号が最小閾値を下回るか否かを判定する。温度センサ126からの温度信号が最小閾値を下回るとき、電子プロセッサ102は加熱要素122を作動させる(ブロック532)。温度センサ126からの温度信号が最小閾値を超えるとき、電子プロセッサ102は、温度センサ126によって感知された温度が最大閾値を超えているかどうかを判定する。温度信号が最大閾値を超えるとき、電子プロセッサ102は、加熱要素122を停止させる(または電力供給を停止する)(ブロック536)。
【0037】
ブロック538において(Hブリッジ112が第1の極性にあるので)、電子プロセッサ102は、温度センサ128から温度信号を受信し、ブロック540において、電子プロセッサ102は、温度センサ128からの温度信号が最小閾値を下回るかどうかを判定する。温度センサ128からの温度信号が最小閾値を下回るとき、電子プロセッサ102は加熱要素124を作動させる(ブロック542)。特に、電子プロセッサ102は、上述のようにHブリッジ112を第2の極性に設定する。温度センサ128からの温度信号が最小閾値を超えるとき、電子プロセッサ102は、温度センサ128によって感知された温度が最大閾値を超えているかどうかを判定する。温度信号が最大閾値を超えるとき、電子プロセッサ102は、加熱要素124を停止させる(または電力供給を停止する)(ブロック536)。図示した実施形態では、電子プロセッサ102は、Hブリッジ112を開状態(open state)に設定し、Hブリッジ112を通る電力を遮断することによって加熱要素124を停止させる。次いで、電子プロセッサ102は、ユーザ作動装置130が作動されたかどうかを判定するためにブロック508に戻る。
【0038】
上述のように、いくつかの実施形態では、システム100は、グリップセンサ136および138を含む。このような実施形態では、電子プロセッサ102はさらに、それぞれのグリップセンサ136および138がユーザの把持の存在を示すかどうかに基づいて、グリップ加熱モジュール104および106のいずれかにおける加熱機能を実現するように構成され得る。言い換えれば、電子プロセッサ102は、それぞれのグリップセンサ136および138により、それぞれのハンドグリップ103および105に把持がないと判定することに応答して、加熱要素122および124の両方への(並びに、電力が、Hブリッジ112のようなHブリッジを通して加熱要素122または124に供給されるときに、それぞれのHブリッジへの)電力を遮断するように構成され得る。いくつかの実施形態では、グリップセンサ136および138のうちの1つまたは両方への電力供給は、モジュール104および/または106に電力を供給するHブリッジの機能に組み込まれ得る。例えば、いくつかの実施形態では、グリップセンサ136および138の1つまたは両方は、それぞれの加熱要素122および124が電力を受け取っている(第2の極性)またはそれぞれの温度センサ126および128が電力を受け取っている(第1の極性)間に、電力を受け取る。上述したように、グリップセンサ136および138は、タッチセンサまたは圧力センサを含み得る。代替的にまたは追加的に、グリップセンサ136および138は、ユーザがいつハンドグリップを把持しているかを検出するためにユーザの手の存在を検出するように構成された、物体センサ、例えば、赤外線センサまたはカメラを含み得る。例えば、図7は、(右ハンドグリップ105のような)ハンドグリップまでの距離(破線702によって示される)を検出するように構成されたレーザ距離センサ700の使用を示す。ユーザがハンドグリップ105を把持するとき、ユーザの手(指)が、レーザ距離センサ700によって測定される距離に影響を与え、特に、レーザ距離センサ700に、レーザ距離センサ700とユーザの手との間の(より短い)距離を測定させる。したがって、(ユーザの手が存在するとき)この感知された距離が変化すると、電子プロセッサ102は、ユーザがハンドグリップ105を把持しているかどうかを判定することができる。いくつかの実施形態では、左ハンドグリップ103は、右ハンドグリップ105について図7に示されたような同様のレーザ距離センサ700を含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、左ハンドグリップ103、右ハンドグリップ105、またはその両方は、熱に加えて付加的な機能を提供する。例えば、いくつかの実施形態では、各ハンドグリップ103および105は、(上記のような)把持感知、グリップ加熱、触覚フィードバック、またはそれらの組み合わせを提供する。特に、いくつかの実施形態では、ハンドグリップ103および105の一方または両方は、ライダー支援またはモータサイクルインフォテインメント機能(motorcycle infotainment functions)を強化するためにユーザの手に触覚フィードバックを提供し得る。例えば、触覚的なプロンプト(haptic prompts)が、近づいている右折または左折を示すためにナビゲーションシステムによって、または前方の見通しの悪い交差点(blind intersection)を通って疾走することを車両のユーザに知らせるために車両通信システムに車両によって使用されることができる。
【0040】
また、いくつかの実施形態では、ユーザの手または把持の検出された位置は、これらの機能を向上させるために使用され得る。例えば、上述のような把持感知は、ユーザの手がハンドグリップ103および105の一方または両方から離れているかどうかのように、ハンドグリップ103および105に対するユーザの手の位置、ハンドグリップ103および105の一方または両方に接触しているが(触れた圧力に基づいて)それらを保持してないこと、ハンドグリップ103および105の一方または両方を軽くまたは強く保持していること、(タッチもしくは圧力センサからの情報または光学グリップセンサによって検出される色もしくはパターンに基づいて)ユーザがグローブを装着しているかどうかなどを検出するために使用され得る。後述するように、電子プロセッサ102は、モータサイクルの動作またはモータサイクルの特定の機能を変更するために、ユーザの把持に関するこの検出された情報を使用し得る。
【0041】
ユーザの把持を検出するための様々な方法が上で説明された。しかし、ユーザの手の位置を検出するために使用され得る1つの特定の方法は、加熱および把持感知の両方を提供するコンビネーショングリップによるものである。図8は、このようなコンビネーショングリップの一構成を示す。以下の説明において、コンビネーショングリップの構成要素のいくつかまたは全ては、グリップ加熱モジュール104および106のいずれかまたは両方の部分の中に含まれ得るか、またはその部分であると考えられ得ることが理解されるべきである。図8に示すように、コンビネーショングリップは、右ハンドグリップ105のような円筒形ハンドグリップに組み込まれたフレキシブルプリント回路基板802上に配置された1つまたは複数の容量(capacitive)感知電極800(銅パッド)を含む。この構成を用いて、ハンドグリップ105は、やはりフレキシブルプリント回路基板802に含まれる抵抗トレース(resistive trace)804を通って電流(例えば、PWM電流)を流すことによって加熱される。いくつかの実施形態では、単一のフレキシブルプリント回路基板上に容量感知機能と加熱機能との両方を組み込むことは、2つのプリント回路基板または2つの別個の回路を使用することと比較して、全体的な部品数、複雑さ、およびコストを低減させる。図8にも示すように、この構成では、小さな偏心質量モータのような触覚振動モータ806が、ハンドグリップ105の端部に取り付けられており、これは、ハンドグリップ105も触覚フィードバックを提供することを可能にする。いくつかの実施形態では、ゲル状物質もまた、把持の存在または圧力を検出するための容量感知電極の能力を向上させるため、ユーザへの触覚フィードバックの提供を向上させるために、またはそれらの組み合わせのために、コンビネーショングリップに含められることができる。(機械的に実装されているか電気的に実装されているかに関わらず)他のタイプの中間または変換コンポーネントが、把持を検出するとともにハンドグリップ105に沿ってフィードバックを提供するために、同様に使用されることができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、コンビネーショングリップは、上述の電子プロセッサ102のような外部コントローラに接続する配線(例えば、加熱、把持感知、および触覚フィードバックそれぞれのための個別のワイヤ)を含む。例えば、いくつかの実施形態では、上述の電子プロセッサ102は、上述のように抵抗トレース804への電力を制御することによって抵抗トレース804によりハンドグリップ105の加熱を制御し得る。いくつかの実施形態では、電子プロセッサ102はまた、触覚振動モータ806を制御し得る。電子プロセッサ102はまた、ユーザの把持に関する感知された情報を受信し、感知された情報に基づいて加熱、触覚フィードバック、モータサイクルの動作などを制御し得る。電子プロセッサ102(または別の外部コントローラ)を使用することと比べて、他の実施形態では、マイクロコントローラがコンビネーショングリップアセンブリに組み込まれる。例えば、図8に示すように、いくつかの実施形態では、コンビネーショングリップは、抵抗トレース804による加熱を制御するように、触覚振動モータ806を制御するように、またはその両方を制御するように構成された電子プロセッサ808を含む。この実施形態では、電子プロセッサ808は、ローカル相互接続ネットワーク(LIN)マイクロコントローラ、コントローラエリアネットワーク(CAN)マイクロコントローラなどのようなマイクロコントローラを備えたリジッドプリント回路基板を含み得る。図8に示すように、いくつかの実施形態では、電子プロセッサ808は、触覚振動モータ806と直接インタフェース接続し、配線を介してフレキシブルプリント回路基板802(および抵抗トレース804)に電気的に結合される。図8に示すように、コネクタ810は、フレキシブルプリント回路基板802、電子プロセッサ808、触覚振動モータ806、またはそれらの組み合わせを、電力、接地、およびオプションでLIN通信のような通信を提供し得るモータサイクルの電気システムに接続することができる。いくつかの実施形態では、左ハンドグリップ103は、右ハンドグリップ105に関して図8に示されたような同様のコンビネーショングリップを含むことが理解されるべきである。しかし、いくつかの実施形態では、異なる感知、加熱またはフィードバックシステムが、左右のグリップ103と105との間で使用され得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、コンビネーショングリップのような、本明細書に記載のグリップアセンブリによって実行されるとして本明細書に記載されている機能は、ハンドグリップ自体ではなく、1つまたは複数のハンドコントロールスイッチパック(hand control switchpack)に組み込まれ得ることが理解されるべきである。ハンドコントロールスイッチパックは、一般に、ハンドグリップに取り外し可能に取り付けられ、モータサイクルの動作を制御する(例えば、ライト、インフォテインメント機能などを制御する)ための1つまたは複数のハンドコントロール部(hand controls)をしばしば含む。例えば、把持感知が、図7に示すレーザ距離センサ700のような光学センサを用いて行われるとき、ハンドコントロールスイッチパックは、ユーザの手(指)がいつセンサとハンドグリップとの間に位置するかを検出するためにレーザ距離センサ700を組み込み得る。同様に、いくつかの実施形態では、ハンドコントロールスイッチパックは、触覚振動モータ806をハンドルバーの端部に取り付けるのではなく、触覚振動モータ806を含み得る。
【0044】
上述したように、検出された把持情報は、加熱、触覚フィードバック、さらにはモータサイクルの動作を制御するために様々な方法で使用され得る。例えば、ユーザがハンドグリップ103および105の一方または両方を把持していないとき、またはハンドグリップを軽く握っているとき、ライダー支援機能によって行われる動作が制限されてもよい。特に、アダプティブクルーズコントロールまたは自動緊急ブレーキシステムを備えたモータサイクルは、感知されたユーザの手の位置に基づいて、より大きいまたはより低いレベルの加速および減速を適用してもよい。例えば、ユーザがハンドグリップをしっかりと保持している場合、システムは、ユーザが2つのハンドグリップのうちの1つに手をかけているだけのときより急な減速を可能にし得る。同様に、ハンドグリップ103および105を通して提供される触覚フィードバックは、(触覚フィードバックを起動する際の電力を保つために)ユーザがハンドグリップをつかんでいるかどうか、(ユーザが触覚フィードバックを感じることを確実にするために)ユーザがハンドグリップ103および105を軽くはじしているか堅く把持しているか、または(この場合もまたユーザが触覚フィードバックを感じることを確実にするために)ユーザがグローブを着用しているかどうかに基づいて、修正され得る。例えば、ユーザがグローブ(または厚手のグローブ)を着用している場合、ハンドグリップにおける触覚フィードバックの強度または加熱されるグリップ温度は、手袋を補うために増加され得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、ユーザがハンドグリップ103または105を(任意の把持力または特定の強度の把持力で)把持した時間も追跡され、車両の動作を制御するために使用される。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザの把持が変更されてからの時間が、ユーザの覚醒状態(vigilance)または機敏な(alert)状態を判定するために使用されることができ、これは、ユーザに警告を提供するためにまたは車両動作を自動的に修正するために使用されることができる。
【0046】
したがって、本明細書に記載の実施形態は、とりわけ、モータサイクルのようなハンドルバーのための加熱ハンドグリップシステムを提供する。この提案されたシステムは、右側グリップから左側グリップへのような追加のセンサワイヤを必要とせずに、加熱グリップの左側と右側の両方の独立した温度制御を可能にする。むしろ、提案されたシステムは、熱と温度の感覚の間で右側グリップを切り替えるために、2本のワイヤとHブリッジのような極性切り替え回路を使用する。ハンドグリップを通して提供される加熱は、感知されたユーザ把持に基づいて制御されることができ、この感知されたユーザ把持はまた、グリップを通じて提供される触覚フィードバック、モータサイクルの動作、またはそれらの組み合わせを制御するためにも使用され得る。また、本明細書で説明するように、いくつかの実施形態では、加熱および把持感知は、多機能プリント回路基板を介して提供されることができ、これは、コストおよび複雑さを低減する。ハンドグリップを介して行われるものとして本明細書に記載された様々な機能は、様々な構成で適用さ得ることが理解されるべきである。例えば、いくつかの実施形態では、ハンドグリップは加熱機能のみを提供してもよい。同様に、いくつかの実施形態では、ハンドグリップは、把持感知のみを提供するかまたは触覚フィードバックのみを提供してもよい。したがって、本明細書に記載された機能の特定の組合せは単なる例として提供され、限定するものとして解釈されるべきではないことが理解されるべきである。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6
図7
図8