(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-12
(45)【発行日】2023-06-20
(54)【発明の名称】V2Xのサービス品質向上
(51)【国際特許分類】
H04W 72/40 20230101AFI20230613BHJP
H04W 72/566 20230101ALI20230613BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20230613BHJP
H04L 1/08 20060101ALI20230613BHJP
【FI】
H04W72/40
H04W72/566
H04W92/18
H04L1/08
(21)【出願番号】P 2020552361
(86)(22)【出願日】2019-03-28
(86)【国際出願番号】 EP2019057920
(87)【国際公開番号】W WO2019185830
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2020-11-13
(32)【優先日】2018-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】591037214
【氏名又は名称】フラウンホッファー-ゲゼルシャフト ツァ フェルダールング デァ アンゲヴァンテン フォアシュンク エー.ファオ
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ロート-マンダッツ,エルケ
(72)【発明者】
【氏名】ハッサン フセイン,ハレド シャウキー
(72)【発明者】
【氏名】バハダウリア,シュバンギ
(72)【発明者】
【氏名】レイ,マーティン
【審査官】久松 和之
(56)【参考文献】
【文献】NEC,Load balancing via dynamic resource sharing for multiple carriers and pools,3GPP TSG RAN WG1 #87 R1-1611722,2016年11月04日
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,On the PPPR for V2X packet duplication via multiple PC5 carriers,3GPP TSG RAN WG2 #101 R2-1803352,2018年02月16日
【文献】Qualcomm Incorporated, CATT,Carrier Aggregation Use Cases in V2X Phase 2,3GPP TSG RAN WG2 #99bis R2-1710685,2017年09月29日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
H04L 1/08
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信システム(100)用の送受信機(109
1)であって、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システム(100)のサイドリンクリソースプール(302
1、302
2)を使用して前記ワイヤレス通信システム(100)の少なくとも1つの他の送受信機(109
2)と通信するように構成され、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプール(302
1、302
2)のうちの1つのサイドリンクリソースプール上のデータパケット(300)を前記ワイヤレス通信システム(100)の前記他の送受信機(109
2)に伝送するように構成され、
前記送受信機(109
1)は、前記データパケット(300)または前記データパケット(300)に含まれるデータに関連付けられたPPPR値が高い信頼度を示す場合に、前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプール(302
1、302
2)のうちの別のサイドリンクリソースプール(302
2)上で前記データパケット(300)を少なくとも1回(300(2)、300(3))再送するように構成される、送受信機(109
1)。
【請求項2】
前記データパケット(300)の再送の数は、前記PPPR値に依存する、請求項1に記載の送受信機(109
1)。
【請求項3】
前記送受信機(109
1)は、前記データパケット(300)または前記データパケット(300)に含まれるデータに関連付けられた前記PPPR値を取得するように構成される、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の送受信機(109
1)。
【請求項4】
前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプール(302
1、302
2)は、モード3リソースプール、モード4リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプールのうちの少なくとも2つのリソースプールである、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の送受信機(109
1)。
【請求項5】
前記PPPR値の範囲は、1~8であり、
1のPPPR値は最も高い信頼度を示し、8のPPPR値は最も低い信頼度を示す、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の送受信機(109
1)
【請求項6】
前記送受信機(109
1)は、前記PPPR値が事前に定義された閾値を超える場合、前記データパケット(300)を少なくとも1回(300(2)、300(3))再送するように構成される、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の送受信機(109
1)。
【請求項7】
前記送受信機(109
1)は、前記PPPR値が事前に定義された信頼度以上の信頼度を示す場合、前記データパケット(300)を少なくとも1回(300(2)、300(3))再送するように構成される、請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の送受信機(109
1)。
【請求項8】
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システム(100)の中央送受信機(例えば、基地局)によってサービス提供され、前記送受信機(109
1)は、V2Xモード3で動作するように構成され、この場合、前記少なくとも1つの他の送受信機(109
2)との通信のためのリソースのスケジューリングは、前記中央送受信機によって実行され、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプール(302
1、302
2)のV2Xモード3リソースプール上で前記データパケット(300)を伝送するように構成され、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システムの前記サイドリンクリソースプールのV2Xモード4リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプール上で前記データパケット(300)を少なくとも1回(300(2)、300(3))再送するように構成される、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の送受信機(109
1)
【請求項9】
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システム(100)の中央送受信機(例えば、基地局)によってサービス提供され、前記送受信機(109
1)は、NR V2Xモード1で動作するように構成され、この場合、前記少なくとも1つの他の送受信機(109
2)との通信のためのリソースのスケジューリングは、前記中央送受信機によって実行され、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システムの前記サイドリンクリソースプールのNR V2Xモード1リソースプール上で前記データパケット(300)を伝送するように構成され、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システムの前記サイドリンクリソースプールの
別のNR V2Xモード1リソースプール、NR V2Xモード2リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプール上で前記データパケット(300)を少なくとも1回(300(2)、300(3))再送するように構成される、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の送受信機(109
1)。
【請求項10】
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システム(100)の中央送受信機(例えば、基地局)によってサービス提供され、前記送受信機(109
1)は、D2Dモード1で動作するように構成され、この場合、前記少なくとも1つの他の送受信機(109
2)との通信のためのリソースのスケジューリングは、前記中央送受信機によって実行され、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システムの前記サイドリンクリソースプールのD2Dモード1リソースプール上で前記データパケット(300)を伝送するように構成され、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システムの前記サイドリンクリソースプールの
別のD2Dモード1リソースプール、D2Dモード2リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプール上で前記データパケット(300)を少なくとも1回(300(2)、300(3))再送するように構成される、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の送受信機(109
1)。
【請求項11】
前記送受信機(109
1)は、V2Xモード4で動作するように構成され、前記送受信機(109
1)は、前記サイドリンク通信のためのリソースを自律的にスケジューリングするように構成され、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプール(302
1、302
2)のV2Xモード4リソースプール上で前記データパケット(300)を伝送するように構成され、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システムの前記サイドリンクリソースプールのV2Xモード3リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプール上で前記データパケット(300)を少なくとも1回再送するように構成される、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の送受信機(109
1)。
【請求項12】
前記送受信機(109
1)は、NR V2Xモード2で動作するように構成され、前記送受信機(109
1)は、前記サイドリンク通信のためのリソースを自律的にスケジューリングするように構成され、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプール(302
1、302
2)のNR V2Xモード2リソースプール上で前記データパケット(300)を伝送するように構成され、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システムの前記サイドリンクリソースプールの
別のNR V2Xモード2リソースプール、NR V2Xモード1リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプール上で前記データパケット(300)を少なくとも1回(300(2)、300(3))再送するように構成される、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の送受信機(109
1)。
【請求項13】
前記送受信機(109
1)は、D2Dモード2で動作するように構成され、前記送受信機(109
1)は、前記サイドリンク通信のためのリソースを自律的にスケジューリングするように構成され、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプール(302
1、302
2)のD2Dモード2リソースプール上で前記データパケットを伝送するように構成され、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システムの前記サイドリンクリソースプールの
別のD2Dモード2リソースプール、D2Dモード1リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプール上で前記データパケット(300)を少なくとも1回(300(2)、300(3))再送するように構成される、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の送受信機(109
1)。
【請求項14】
前記送受信機(109
1)は、RLF/非センシング情報またはハンドオーバが利用可能である場合に、前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプールの例外リソースプール上で前記データパケット(300)を伝送するように構成され、さらに前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプールの以前に使用されたリソースプール上で前記データパケットを少なくとも1回再送するように構成される、請求項1~請求項13のいずれか一項に記載の送受信機(109
1)。
【請求項15】
前記送受信機(109
1)は、キャリアアグリゲーションの場合に、コンポーネントキャリア上で前記データパケット(300)を伝送するように構成され、さらに別のコンポーネントキャリア上で前記データパケットを少なくとも1回再送するように構成される、請求項1~請求項14のいずれか一項に記載の送受信機(109
1)。
【請求項16】
ワイヤレス通信システム(100)用の送受信機(109
1)であって、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システム(100)の少なくとも1つの他の送受信機(109
2)と通信するように構成され、
前記送受信機(109
1)は、コンポーネントキャリア上のデータパケット(300)を前記ワイヤレス通信システム(100)の前記他の送受信機(109
2)に伝送するように構成され、
前記送受信機(109
1)は、前記データパケット(300)または前記データパケット(300)に含まれるデータに関連付けられたPPPR値が高い信頼度を示す場合に、少なくとも1つの他のコンポーネントキャリア上で前記データパケット(300)を少なくとも1回(300(2)、300(3))再送するように構成される、送受信機(109
1)。
【請求項17】
前記送受信機(109
1)は、前記PPPR値が事前に定義された信頼度または閾値以上の信頼度を示す場合に、前記データパケット(300)を少なくとも1回(300(2)、300(3))再送するように構成される、請求項16に記載の送受信機(109
1)。
【請求項18】
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システムの中央送受信機(例えば、基地局)によってサービス提供され、前記送受信機(109
1)は、LTE V2Xモード3、NR V2Xモード1またはD2Dモード1で動作するように構成され、この場合、前記少なくとも1つの他の送受信機(109
2)との通信のためのリソースのスケジューリングは、前記中央送受信機によって実行される、請求項16または請求項17のいずれかに記載の送受信機(109
1)。
【請求項19】
前記送受信機(109
1)は、V2Xモード4、NR V2Xモード2またはD2Dモード2で動作するように構成され、前記送受信機(109
1)は、
前記ワイヤレス通信システム(100)のサイドリンクリソースプール(302
1
、302
2
)を使用して前記ワイヤレス通信システム(100)の前記少なくとも1つの他の送受信機(109
2
)と通信するためのリソースを自律的にスケジューリングするように構成される、請求項16または請求項17のいずれかに記載の送受信機(109
1)。
【請求項20】
前記送受信機(109
1)は、キャリアアグリゲーションを使用して動作するように構成される、請求項16~請求項19のいずれか一項に記載の送受信機。
【請求項21】
ワイヤレス通信システム(100)用の送受信機(109
1)であって、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システム(100)のサイドリンクリソースプールを使用して前記ワイヤレス通信システム(100)の少なくとも1つの他の送受信機(109
1)と通信するように構成され、
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプール(302
1、302
2)のうちの1つのサイドリンクリソースプール上のデータパケット(300)を前記ワイヤレス通信システム(100)の前記他の送受信機(109
2)に伝送するように構成され、
前記送受信機(109
1)は、前記データパケット(300)または前記データパケット(300)に含まれるデータに関連付けられたPPPR値が高い信頼度を示す場合に、
前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプール(302
1、302
2)のうちの別のサイドリンクリソースプール上で、
または、キャリアアグリゲーションの場合、別のコンポーネントキャリア上で、
または、前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプール(302
1、302
2)のうちの同じリソースプール上であるが、異なるキャリア上で、
前記データパケット(300)を少なくとも1回再送するように構成される、送受信機(109
1)。
【請求項22】
前記送受信機(109
1)は、前記PPPR値が事前に定義された信頼度または閾値以上の信頼度を示す場合に、前記データパケット(300)を少なくとも1回再送するように構成される、請求項21に記載の送受信機(109
1)。
【請求項23】
前記送受信機(109
1)は、前記ワイヤレス通信システム(100)の中央送受信機(例えば、基地局)によってサービス提供され、前記送受信機(109
1)は、LTE V2Xモード3、NR V2Xモード1またはD2Dモード1で動作するように構成され、この場合、前記少なくとも1つの他の送受信機(109
2)との通信のためのリソースのスケジューリングは、前記中央送受信機によって実行される、請求項21または請求項22のいずれかに記載の送受信機(109
1)。
【請求項24】
前記送受信機(109
1)は、LTE V2Xモード4、NR V2Xモード2またはD2Dモード2で動作するように構成され、前記送受信機(109
1)は、
前記サイドリンクリソースプールを使用して前記ワイヤレス通信システム(100)の前記少なくとも1つの他の送受信機(109
1
)と通信するためのリソースを自律的にスケジューリングするように構成される、請求項21または請求項22のいずれかに記載の送受信機(109
1)。
【請求項25】
ワイヤレス通信システム(100)のサイドリンクリソースプール(302
1、302
2)を使用して互いに通信している少なくとも2つの送受信機(109
1、109
2)間の前記ワイヤレス通信システム(100)においてデータパケットを伝送する方法(400)であって、
前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプール(302
1、302
2)のうちの1つのサイドリンクリソースプール上のデータパケット(300)
を前記少なくとも2つの送受信機(109
1
、109
2
)の一方の送受信機(109
1
)から前記ワイヤレス通信システム(100)の前記少なくとも2つの送受信機(109
1
、109
2
)の他方の送受信機(109
2
)に伝送すること(402)と、
前記データパケット(300)または前記データパケット(300)に含まれるデータに関連付けられたPPPR値が高い信頼度を示す場合に、前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプール(302
1、302
2)のうちの別のサイドリンクリソースプール上で前記データパケット(300)を少なくとも1回(300(2)、300(3))再送すること(404)と
を含む、方法(400)。
【請求項26】
互いに通信している少なくとも2つの送受信機(109
1、109
2)間のワイヤレス通信システム(100)においてデータパケットを伝送する方法(410)であって、
コンポーネントキャリア上のデータパケット(300)を
前記少なくとも2つの送受信機(109
1
、109
2
)の一方の送受信機(109
1
)から前記ワイヤレス通信システム(100)の前記少なくとも2つの送受信機(109
1
、109
2
)の他方の送受信機(109
2
)に伝送すること(412)と、
前記データパケット(300)または前記データパケット(300)に含まれるデータに関連付けられたPPPR値が高い信頼度を示す場合に、少なくとも1つの他のコンポーネントキャリア上で前記データパケット(300)を少なくとも1回(300(2)、300(3))再送すること(414)と
を含む、方法(410)。
【請求項27】
ワイヤレス通信システム(100)のサイドリンクリソースプール(302
1、302
2)を使用して互いに通信している少なくとも2つの送受信機(109
1、109
2)間の前記ワイヤレス通信システム(100)においてデータパケットを伝送する方法(420)であって、
前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプール(302
1、302
2)のうちの1つのサイドリンクリソースプール上のデータパケット(300)を
前記少なくとも2つの送受信機(109
1
、109
2
)の一方の送受信機(109
1)から
前記ワイヤレス通信システム(100)の前記少なくとも2つの送受信機(109
1
、109
2
)の他方の送受信機(109
2
)に伝送すること(422)と、
前記データパケット(300)または前記データパケット(300)に含まれるデータに関連付けられたPPPR値が高い信頼度を示す場合に、
前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプール(302
1、302
2)のうちの別のサイドリンクリソースプール上で、
または、キャリアアグリゲーションの場合、別のコンポーネントキャリア上で、
または、前記ワイヤレス通信システム(100)の前記サイドリンクリソースプール(302
1、302
2)のうちの同じリソースプール上であるが、異なるキャリア上で、
前記データパケット(300)を少なくとも1回再送すること(424)と
を含む、方法(420)。
【請求項28】
コンピュータまたはマイクロプロセッサ上で実行されたときに、請求項25~請求項27のいずれか一項に記載の方法を実行するためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤレス通信ネットワークの分野に関し、より詳細には、超高信頼低遅延通信(URLLC)用のデータを伝送するための概念に関する。いくつかの実施形態は、V2Xのサービス品質向上に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、コアネットワーク102および無線アクセスネットワーク104を含むワイヤレスネットワーク100の一例の概略図である。無線アクセスネットワーク104は、複数の基地局gNB
1~gNB
5を含み得、各々の基地局は、それぞれのセル106
1~106
5で概略的に表される基地局の周囲の特定領域にサービスを提供する。基地局は、セル内のユーザにサービスを提供するために設けられる。基地局(BS)という用語は、5Gネットワーク内のgNB、UMTS/LTE/LTE-A/LTE-A Pro内のeNB、または他の移動通信規格におけるBSのみを指す。ユーザは、固定式デバイスまたは移動式デバイスであり得る。さらに、ワイヤレス通信システムは、基地局またはユーザに接続する移動式または固定式のIoTデバイスによってアクセスされ得る。移動式デバイスまたはIoTデバイスは、物理デバイス、ロボットまたは自動車のような地上車両、有人航空機または無人航空機(UAV)(ドローンとも呼ばれる)のような航空機、建物、および電子機器、ソフトウェア、センサ、アクチュエータなどが埋め込まれた他のアイテム、さらにこれらのデバイスが既存のネットワークインフラを介してデータを収集および交換することを可能にするネットワーク接続を含み得る。
図1は、5つのセルのみを示した例示的な図であるが、ワイヤレス通信システムは、それより多くのそのようなセルを含み得る。
図1は、セル106
2内にあり、基地局gNB
2によってサービス提供される、ユーザ機器(UE)とも呼ばれる、2つのユーザUE
1およびUE
2を示す。別のユーザUE
3は、基地局gNB
4によってサービス提供されるセル106
4内に示されている。矢印108
1、108
2および108
3は、ユーザUE
1、UE
2、およびUE
3から基地局gNB
2、gNB
4にデータを伝送するため、または基地局gNB
2、gNB
4からユーザUE
1、UE
2、およびUE
3にデータを伝送するためのアップリンク/ダウンリンク接続を概略的に表す。移動式デバイス(例えば、UEを備える車両)などのユーザは、
図3および
図4に関して後述するように、カバレッジモード(たとえば、LTE V2Xモード3、それぞれD2Dモード1またはNR V2Xモード1)およびカバレッジ外モード(たとえば、LTE V2Xモード4、それぞれD2Dモード2またはNR V2Xモード2)の両方において、PC5インターフェース(たとえば、D2D、LTE V2X/V2VまたはNR V2X/V2Vの場合)を使用して、さらに互いに直接通信し得る。さらに、
図1は、セル106
4内の2つのIoTデバイス110
1および110
2を示しており、これらのデバイスは固定式デバイスまたは移動式デバイスであり得る。IoTデバイス110
1は、基地局gNB
4を介してワイヤレス通信システムにアクセスして、矢印112
1で概略的に表されているようにデータを送受信する。IoTデバイス110
2は、矢印112
2で概略的に表されているように、ユーザUE
3を介してワイヤレス通信システムにアクセスする。それぞれの基地局gNB
1~gNB
5は、
図1において「コア」を指し示す矢印で概略的に表されているそれぞれのバックホールリンク114
1~114
5を介して、コアネットワーク102に(例えば、S1インターフェースを介して)接続され得る。コアネットワーク102は、1つまたは複数の外部ネットワークに接続され得る。さらに、それぞれの基地局gNB
1~gNB
5の一部または全ては、例えば、NR内のS1もしくはX2インターフェースまたはXNインターフェースを介して接続され得、
図1において「gNB」を指し示す矢印で概略的に表されているそれぞれのバックホールリンク116
1~116
5を介して互いに接続され得る。
【0003】
図1に示されているワイヤレスネットワークまたは通信システムは、2つの別個のオーバーレイネットワーク、すなわち、基地局eNB
1~eNB
5のようなマクロ基地局を含む各マクロセルを有するマクロセルネットワーク、およびフェムトまたはピコ基地局のようなスモールセル基地局のネットワーク(
図1には図示せず)を有するヘテロジニアスネットワークであり得る。
【0004】
データ伝送のために、物理リソースグリッドが使用され得る。物理リソースグリッドは、様々な物理チャネルおよび物理的信号がマッピングされるリソース要素のセットを含み得る。例えば、物理チャネルは、ダウンリンク/アップリンクペイロードデータとも呼ばれるユーザ固有のデータを搬送する物理ダウンリンク共有チャネル/物理アップリンク共有チャネル(PDSCH/PUSCH)、例えばマスタ情報ブロック(MIB)およびシステム情報ブロック(SIB)を搬送する物理ブロードキャストチャネル(PBCH)、例えばダウンリンク制御情報(DCI)を搬送する物理ダウンリンク制御チャネル/物理アップリンク制御チャネル(PDCCH/PUCCH)などを含み得る。アップリンクでは、物理チャネルは、UEが同期してMIBおよびSIBを取得した後にネットワークにアクセスするために、UEによって使用される物理ランダムアクセスチャネル(PRACHまたはRACH)をさらに含み得る。物理的信号は、基準信号(RS)、同期信号などを含み得る。リソースグリッドは、時間ドメインおいて10ミリ秒のような一定の持続時間を有し、周波数ドメインにおいて所与の帯域幅を有するフレームまたは無線フレームを含み得る。フレームは、事前に定義された長さのある一定の数のサブフレーム(例えば、1ミリ秒の長さを有する2つのサブフレーム)を有し得る。各サブフレームは、サイクリックプレフィックス(CP)長に応じて、6個または7個のOFDMシンボルの2個のスロットを含み得る。さらに、フレームは、例えば、短縮伝送時間間隔(sTTI)またはわずか数個のOFDMシンボルを含むミニスロット/非スロットベースのフレーム構造を利用する場合、より少数のOFDMシンボルから構成され得る。
【0005】
ワイヤレス通信システムは、直交周波数分割多重化(OFDM)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、またはCPの有無に関わらず任意の他のIFFTベースの信号(例えば、DFT-s-OFDM)のような周波数分割多重化を使用する任意のシングルトーンシステムまたはマルチキャリアシステムであり得る。多元接続用の非直交波形(例えば、フィルタバンクマルチキャリア(FBMC)、一般化周波数分割多重化(GFDM)、またはユニバーサルフィルタマルチキャリア(UFMC))のような他の波形が使用され得る。ワイヤレス通信システムは、例えば、LTE-Advanced Pro規格または5GもしくはNR(New Radio)規格に従って、動作し得る。
【0006】
図1に示されているワイヤレス通信ネットワークでは、無線アクセスネットワーク104は、各々がプライマリ基地局(マクロ基地局とも呼ばれる)を含むプライマリセルのネットワークを含むヘテロジニアスネットワークであり得る。さらに、マクロセルの各々に対して、複数のセカンダリ基地局(スモールセル基地局とも呼ばれる)が設けられ得る。
図2は、マクロセル106
1を含むマクロセルネットワークとスモールセルネットワークとを含む2つの別個のオーバーレイネットワークを有する、
図1のセル106
1のようなセルの概略図である。
図2は、1つのマクロセルのみを表しているが、
図1の他のセルのうちの1つまたは複数は、オーバーレイネットワークも使用し得ることに留意されたい。スモールセルネットワークは、各々がそれぞれのエリア120
1~120
5(スモールセルのカバレッジエリアとも呼ばれる)内で動作する複数のスモールセル基地局SeNB
1~SeNB
5を含む。スモールセル基地局SeNB
1~SeNB
5は、それぞれのスモールセル基地局SeNB
1~SeNB
5がそれぞれのバックホールリンク122
1~122
5を介して接続されたマクロセル基地局MeNB
1によって制御され得る。バックホールリンクを介してスモールセル基地局をマクロセル基地局に接続するのではなく、スモールセル基地局のうちの1つまたは複数は、それぞれのバックホールリンクを介してコアネットワークに結合され得る。
図2は、矢印124
1で示されているマクロセル基地局MeNB
1によって、および矢印124
2で概略的に示されているスモールセル基地局SeNB
1によってサービス提供されるユーザ機器UEをさらに示す。
【0007】
移動通信ネットワークにおいて、例えば、LTEまたは5G/NRネットワークのような
図1および
図2を参照して上述したようなネットワークにおいて、例えばPC5インターフェースを使用して、1つまたは複数のサイドリンク(SL)チャネル経由で互いに直接通信するUEが存在し得る。サイドリンク経由で互いに直接通信するUEは、他の車両と直接通信している車両(V2V通信)、ワイヤレス通信ネットワークの他のエンティティ(例えば、信号機、交通標識、歩行者のような路側エンティティ)と通信する車両(V2X通信)、またはネットワークインフラと通信する車両(V2I)を含み得る。他のUEは、車両関連UEでなくてもよく、上述のデバイスのうちのいずれかを備え得る。このようなデバイスはさらに、サイドリンクチャネル(すなわち、D2DまたはV2X通信などの直接通信、この場合、V2XはD2Dの特殊な形態(例えば、モビリティを有するD2D)と考えられ得る)を使用して互いに直接通信し得る。
【0008】
サイドリンク経由で互いに直接通信している2つのUEを考えると、両方のUEは、同じ基地局によってサービス提供され得る。すなわち、両方のUEは、
図1に示されている基地局のカバレッジエリアのような基地局のカバレッジエリア内にあり得る。これは、「カバレッジ内」シナリオと呼ばれる。他の例によれば、サイドリンク経由で通信する両方のUEは、基地局によってサービス提供されないことがあり、これは「カバレッジ外」シナリオと呼ばれる。「カバレッジ外」は、2つのUEが
図1または
図2に示されているセルの1つの中にないことを意味しているのではなく、これらのUEが基地局に接続されていない、例えば、RRC接続状態にないことを意味することに留意すべきである。さらに別のシナリオは、「部分カバレッジ」シナリオと呼ばれ、このシナリオでは、サイドリンク経由で互いに通信する2つのUEのうちの一方は基地局によってサービス提供されるが、他方のUEは基地局によってサービス提供されない。上記のシナリオの各々において、UEおよび/またはBSは、UE間のサイドリンク通信のために使用すべきリソースについて認識している必要がある。
【0009】
図3は、互いに直接通信している2つのUEが、共に基地局のカバレッジ内にある状況を示す概略図である。基地局gNBは、基本的に
図1または
図2に概略的に示されているセルに対応する円200で概略的に示されたカバレッジエリアを有する。互いに直接通信しているUEは、基地局gNBのカバレッジエリア200内に第1の車両202および第2の車両204の両方を含む(これは2つのUEが異なるgNBに接続される任意のシナリオにも有効である)。両方の車両202、204は、基地局gNBに接続され、さらに、PC5インターフェース経由で互いに直接接続される。V2Vトラフィックのスケジューリングおよび/または干渉管理は、基地局とUEとの間の無線インターフェースであるUuインターフェース上の制御信号を介して、gNBによって支援される。BSは、サイドリンク経由のV2V通信のための所与のリソースプール内で使用すべきリソースをスケジューリングし、割り当てる。UEは、カバレッジ内およびRRC_CONNECTED状態にあるときのみ、このモードで動作する。この構成は、モード3構成(例えば、LTE V2Xの場合であり、D2Dの場合、これはモード1と呼ばれる)とも呼ばれる。NR V2X(リリース16以降)については、これはモード1と呼ばれる。
【0010】
図4は、UEがBSのカバレッジ外にあり、すなわち、互いに直接通信しているそれぞれのUEが基地局に接続される場合もあれば、そうでない場合もある(すなわち、これらのUEは、物理的にワイヤレス通信ネットワークのセルのカバレッジ内にあり得、RRC_CONNECTEDまたはRRC_IDLE状態のいずれかでもあり得る)シナリオを示す。例えばPC5インターフェースを使用して、サイドリンク経由で互いに直接通信している3台の車両206、208および210が示されている。V2Vトラフィックのスケジューリングおよび/または干渉管理は、UEにおいて実装されたアルゴリズムおよび/またはネットワークによって(部分的に)事前に構成されたアルゴリズムに基づく。この構成は、モード4構成(例えば、LTE V2Xの場合)とも呼ばれる。D2Dの場合、これはモード2と呼ばれる。NR V2Xの場合、これはモード2と呼ばれる。
【0011】
上述したように、カバレッジ外シナリオである
図4のシナリオは、それぞれのモード4のUE(例えば、LTE V2Xの場合。D2DまたはNR V2Xの場合は、それぞれモード2)は、基地局のカバレッジの外側に存在しなければならないことを意味するのではなく、それぞれのモード4のUEが基地局によってサービス提供されていないか、またはカバレッジエリアの基地局に接続されていないことを意味する。したがって、
図3に示されているカバレッジエリア200内には、モード3のUE202、204(例えば、LTE V2Xの場合。D2DまたはNR V2Xの場合は、それぞれモード1)に加えて、モード4のUE206、208、210(例えば、LTE V2Xの場合。D2DまたはNR V2Xの場合は、それぞれモード2)が存在する状況があり得る。モード4のUE206~210は自身のリソースを自律的にスケジューリングし、ネットワークに接続されないので、基地局は、サイドリンク通信のためにモード4のUE206~210によって使用されるリソースを認識せず、同様に、モード4のUE206~210は、サイドリンク通信のために基地局gNBによってモード3のUE202、204にスケジューリングされたリソースを認識しない。したがって、それぞれのモードのUE間およびモード4のUE間のリソース衝突が発生する場合がある。
【0012】
図1~
図4を参照して上述したようなワイヤレス通信ネットワークにおいて、3GPPの現在の(例えば、LTE)V2X仕様は、以下の2つのモードをサポートする。
・モード3:eNBを介したリソースプロビジョニング。UEは、V2X動作をサポートするeNBに接続され、eNBからそのリソースを取得する。
・モード4:自律モード/分散スケジューリング。UEは、自身で適切なリソースを検出する必要がある。現在では、伝送のための任意のリソースを使用する前に、1秒のセンシング動作が必要である。
【0013】
ワイヤレス通信ネットワークにおいて、ProSeまたはD2D用の3GPPのサイドリンク仕様(リリース12以降)は、以下の2つのモードをサポートする。
・モード1:eNBまたはgNBを介したリソースプロビジョニング。UEは、サイドリンク構成をサポートするeNBまたはgNBに接続され、eNBまたはgNBからそのリソースを取得する。
・モード2: UEは、自身で適切なリソースを検出する必要がある。
【0014】
ワイヤレス通信ネットワークにおいて、3GPPのNRサイドリンクV2X仕様(リリース16以降)は、以下の2つのモードをサポートする。
・モード1:gNBまたはeNBを介したリソースプロビジョニング。UEは、サイドリンク構成をサポートするgNBまたはeNBに接続され、そのうちのいずれかからそのリソースを取得する。
・モード2: UEは、自身で適切なリソースを検出する必要がある。UEは、BS/ネットワークによって構成されたSLリソース、または事前に構成されたSLリソース内のSL伝送リソース(複数を含む)を決定する、すなわち、BSはスケジューリングしない[13]。
【0015】
いわゆる緊急プールは、伝送のための構成リソースを有さないUEによって非常に限定的な目的(例えば、ハンドオーバ中)のために使用され得る特別なリソースプールである。
【0016】
現在の3GPP仕様は、PPPPに基づく優先処理を含み、これは、データ伝送のためのPPPP関連リソースプールの好ましいスケジューリングおよび選択を含む。
【0017】
V2X、V2V、D2D、およびサイドリンクは、[1、3、4]に記載されている。サイドリンクにおけるグラントフリー伝送(D2Dの場合は伝送モード2、LTE V2Xの場合は伝送モード4)は、[2、5]に記載されている。
【0018】
ネットワークスライシングに関して、UEは、現在のところ、最大8つのスライスを並行してサポートするものとされている(RAN2)。しかしながら、ネットワークは、複数のスライス、例えば数百のスライスをサポートする必要があり得る[7]。
【0019】
信頼度を向上させるために、パケット複製は、本明細書において既に予想されている。特に、モード3(例えば、LTE V2Xの場合。さらに、D2Dの場合はモード1、NR V2Xの場合はモード1)およびモード4(例えば、LTE V2Xの場合。さらに、D2Dの場合はモード2、NR V2Xの場合はモード2)を共有する新規トピックリソースプールに関して、パケット複製を実装する最良のスキームは、いまだ未解決である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
したがって、本発明の目的は、特に、LTE V2Xの場合のモード3ならびにモード4、および/またはNR V2XならびにD2Dの場合のモード1ならびにモード2を共有する新規トピックリソースプールに関して、パケット複製を実装するための概念を提供することである。
【0021】
この目的は、独立請求項によって解決される。
【0022】
有利な実施形態は、従属請求項の中で提示されている。
【課題を解決するための手段】
【0023】
実施形態は、ワイヤレス通信システム用送受信機であって、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプール[例えば、モード3リソースプール、モード4リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプール]を使用してワイヤレス通信システムの少なくとも1つの他の送受信機と通信するように構成され、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのうちの1つのサイドリンクリソースプール上のデータパケットをワイヤレス通信システムの他の送受信機に伝送するように構成され、前記データパケットまたは前記データパケット内に含まれるデータに関連付けられたPPPR値(PPPR=ProSeパケット単位信頼度)が[前記データパケットの]高い信頼度を示す場合に、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのうちの別のサイドリンクリソースプール上で前記データパケットを少なくとも1回再送するように構成される、送受信機を提供する。
【0024】
たとえば、NR-V2Xの場合、パケット単位優先度(LTEの場合のPPPPまたはPPPRと同様、例えば、任意のQoSメトリック)が、少なくとも非ユニキャスト(例えば、ブロードキャストまたはグループキャスト)通信シナリオに対して指定されている。
【0025】
たとえば、ユニキャスト通信、および場合によってはグループキャスト通信のためのNR V2Xの場合、ベアラベースのモデルは、他のQoSメトリック(例えば、5QI、またはPQIもしくはVQI)、または任意の他のQoSフロー値を使用して指定されている[14]、[15]、[16]。
【0026】
実施形態では、前記データパケットの再送の数は、PPPR値に依存する。
【0027】
実施形態では、送受信機は、前記データパケットまたは前記データパケットに含まれるデータに関連付けられたPPPR値を取得する[例えば、受信する、決定する、または前記データパケットから抽出する]ように構成される。
【0028】
実施形態では、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールは、モード3リソースプール、モード4リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプールのうちの少なくとも2つのリソースプールである。
【0029】
実施形態では、PPPR値の範囲は1~8であり、1のPPPR値は最も高い信頼度を示し、8のPPPR値は最も低い信頼度を示す。
【0030】
実施形態では、送受信機は、PPPR値が事前に定義された閾値を超える場合、前記データパケットを少なくとも1回再送するように構成される。
【0031】
それに関して、信頼度に対するPPPR値マッピングは上下逆であり、すなわち1が最も高い優先度、8が最も低い優先度であり、「閾値を超える」とは、事前に定義されたPPPR値以下であるPPPR値を指すことに留意されたい。
【0032】
具体的には、優先度閾値は、cbr-ConfigIndexおよびtx-ConfigIndexListの構成に関連付けられたPPPP範囲の上限を示す。PPPRの範囲の上限は、SL-CBR-PPPR-TxConfigList内のSL-PPPR-TxConfigIndexの連続するエントリのために昇順に構成される。SL-PPPR-TxConfigIndexの第1のエントリについて、PPPR範囲の下限は1である。
【0033】
実施形態では、送受信機は、PPPR値が事前に定義された信頼度以上の信頼度を示す場合に、前記データパケットを少なくとも1回再送するように構成される。
【0034】
例えば、NR-V2Xの場合、送受信機は、以下のように構成される。
・パケット単位ベースのQoSモデルの場合:前記データパケットを少なくとも1回再送するように構成される。
・ベアラベースのQoSモデルの場合:QoSメトリック(例えば、5QI、PQI、VQI、またはPPPPもしくはPPPR、または任意の他のQoSメトリック値が事前に定義された閾値を超える場合に、並列ベアラまたはマルチベアラをセットアップするように構成される。[TS23.501]、[TR23.786]、[16]
【0035】
実施形態では、送受信機は、ワイヤレス通信システムの中央送受信機(例えば、基地局)によってサービス提供され、送受信機は、(例えば、LTE)V2Xモード3で動作するように構成され、この場合、少なくとも1つの他の送受信機との通信のためのリソースのスケジューリングは、中央送受信機によって実行され、送受信機は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールの(例えば、LTE)V2Xモード3リソースプール上でデータパケットを伝送するように構成され、送受信機は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールの(例えば、LTE)V2Xモード4リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプール上で少なくとも1回データパケットを再送するように構成される。
【0036】
実施形態では、送受信機は、ワイヤレス通信システムの中央送受信機(例えば、基地局)によってサービス提供され、送受信機は、NR V2Xモード1で動作するように構成され、この場合、少なくとも1つの他の送受信機との通信のためのリソースのスケジューリングは、中央送受信機によって実行され、送受信機は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのNR V2Xモード1リソースプール上でデータパケットを伝送するように構成され、送受信機は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールの同じまたは異なるモード1NR V2Xリソースプール、同じまたは異なるモード3LTE V2Xリソースプール、LTE V2Xモード4リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプール上で少なくとも1回データパケットを再送するように構成される。
【0037】
実施形態では、送受信機は、ワイヤレス通信システムの中央送受信機(例えば、基地局)によってサービス提供され、送受信機は、D2Dモード1で動作するように構成され、少なくとも1つの他の送受信機との通信のためのリソースのスケジューリングは、中央送受信機によって実行され、送受信機は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールの同じまたは異なるD2Dモード1リソースプール上でデータパケットを伝送するように構成され、送受信機は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのD2Dモード2リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプール上で少なくとも1回データパケットを再送するように構成される。
【0038】
実施形態では、送受信機は、(例えば、LTE)V2Xモード4で動作するように構成され、送受信機は、サイドリンク通信のためのリソースを自律的にスケジューリングするように構成され、送受信機は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールの(例えば、LTE)V2Xモード4リソースプール上でデータパケットを伝送するように構成され、送受信機は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールの(例えば、LTE)V2Xモード3リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプール上で少なくとも1回データパケットを再送するように構成される。
【0039】
実施形態では、送受信機は、NR V2Xモード2で動作するように構成され、送受信機は、サイドリンク通信のためのリソースを自律的にスケジューリングするように構成され、送受信機は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのNR V2Xモード2リソースプール上でデータパケットを伝送するように構成され、送受信機は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのNR V2Xモード2リソースプール、NR V2Xモード1リソースプール、LTE V2Xモード4リソースプール、LTE V2Xモード3リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプール上で少なくとも1回データパケットを再送するように構成される。
【0040】
実施形態では、送受信機は、D2Dモード2で動作するように構成され、送受信機は、サイドリンク通信のためのリソースを自律的にスケジューリングするように構成され、送受信機は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのD2Dモード2リソースプール上でデータパケットを伝送するように構成され、送受信機は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのD2Dモード2リソースプール、D2Dモード1リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプール上で少なくとも1回データパケットを再送するように構成される。
【0041】
実施形態では、送受信機は、無線リンク障害(RLF:Radio Link Failure)/非センシング情報またはハンドオーバが利用可能である場合に、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールの例外リソースプール上で前記データパケットを伝送するように構成され、さらにワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールの以前に[例えば、RLF/非センシング情報またはハンドオーバが利用可能になる前に]使用されたリソースプール上で前記データパケットを少なくとも1回再送するように構成される。
【0042】
実施形態では、送受信機は、キャリアアグリゲーションの場合に、コンポーネントキャリア上で前記データパケットを伝送し、別のコンポーネントキャリア上で前記データパケットを少なくとも1回再送するように構成される。
【0043】
さらなる実施形態は、ワイヤレス通信システム用の送受信機であって、ワイヤレス通信システムの少なくとも1つの他の送受信機と通信するように構成され、コンポーネントキャリア上のデータパケットをワイヤレス通信システムの他の送受信機に伝送するように構成され、前記データパケットまたは前記データパケットに含まれるデータに関連付けられたPPPR値が高い信頼度を示す場合に、少なくとも1つの他のコンポーネントキャリア上で前記データパケットを少なくとも1回再送するように構成された、送受信機を提供する。
【0044】
実施形態では、送受信機は、PPPR値が事前に定義された信頼度または閾値以上の信頼度を示す場合に、前記データパケットを少なくとも1回再送するように構成される。
【0045】
実施形態では、送受信機は、ワイヤレス通信システムの中央送受信機(例えば、基地局)によってサービス提供され、送受信機は、LTE V2Xモード3、NR V2Xモード1またはD2Dモード1で動作するように構成され、この場合、少なくとも1つの他の送受信機との通信のためのリソースのスケジューリングは、中央送受信機によって実行される。
【0046】
実施形態では、送受信機は、LTE V2Xモード4、NR V2Xモード2またはD2Dモード2で動作するように構成され、送受信機は、サイドリンク通信のためのリソースを自律的にスケジューリングするように構成される。
【0047】
実施形態では、送受信機は、キャリアアグリゲーションを使用して動作するように構成される。
【0048】
さらなる実施形態は、ワイヤレス通信システム用の送受信機であって、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールを使用してワイヤレス通信システムの少なくとも1つの他の送受信機と通信するように構成され、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのうちの1つのサイドリンクリソースプール上のデータパケットをワイヤレス通信システムの他の送受信機に伝送するように構成され、前記データパケットまたは前記データパケットに含まれるデータに関連付けられたPPPR値が高い信頼度を示す場合に、
― ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのうちの別のサイドリンクリソースプール上で、
― または、キャリアアグリゲーションの場合に、別のコンポーネントキャリア上で、
― または、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのうちの同じリソースプール上であるが、異なるキャリア上で、
前記データパケットを少なくとも1回再送するように構成された、送受信機を提供する。
【0049】
実施形態では、送受信機は、PPPR値が事前に定義された信頼度または閾値以上の信頼度を示す場合に、前記データパケットを少なくとも1回再送するように構成される。
【0050】
実施形態では、送受信機は、ワイヤレス通信システムの中央送受信機(例えば、基地局)によってサービス提供され、送受信機は、LTE V2Xモード3、NR V2Xモード1またはD2Dモード1で動作するように構成され、この場合、少なくとも1つの他の送受信機との通信のためのリソースのスケジューリングは、中央送受信機によって実行される。
【0051】
実施形態では、送受信機は、LTE V2Xモード4、NR V2Xモード2またはD2Dモード2で動作するように構成され、送受信機は、サイドリンク通信のためのリソースを自律的にスケジューリングするように構成される。
【0052】
さらなる実施形態は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプール[例えば、モード3リソースプール、モード4リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプール]を使用して互いに通信している少なくとも2つの送受信機間のワイヤレス通信システムにおいてデータパケットを伝送する方法を提供する。該方法は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのうちの1つのサイドリンクリソースプール上のデータパケットをワイヤレス通信システムの他の送受信機に伝送するステップを含む。さらに、該方法は、前記データパケットまたは前記データパケットに含まれるデータに関連付けられたPPPR値が[前記データパケットの]高い信頼度を示す場合に、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのうちの別のサイドリンクリソースプール上で前記データパケットを少なくとも1回再送するステップを含む。
【0053】
さらなる実施形態は、互いに通信している少なくとも2つの送受信機間のワイヤレス通信システムにおいてデータパケットを伝送する方法を提供する。該方法は、コンポーネントキャリア上のデータパケットをワイヤレス通信システムの他の送受信機に伝送するステップを含む。さらに、該方法は、前記データパケットまたは前記データパケットに含まれるデータに関連付けられたPPPR値が高い信頼度を示す場合に、少なくとも1つの他のコンポーネントキャリア上で前記データパケットを少なくとも1回再送するステップを含む。
【0054】
さらなる実施形態は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールを使用して互いに通信している少なくとも2つの送受信機間のワイヤレス通信システムにおいてデータパケットを伝送する方法を提供する。該方法は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのうちの1つのサイドリンクリソースプール上のデータパケットをワイヤレス通信システムの他の送受信機に伝送するステップを含む。さらに、該方法は、前記データパケットまたは前記データパケットに含まれるデータに関連付けられたPPPR値が高い信頼度を示す場合に、
― ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのうちの別のサイドリンクリソースプール上で、
― または、キャリアアグリゲーションの場合に、別のコンポーネントキャリア上で、
― または、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのうちの同じリソースプール上であるが、異なるキャリア上で、
前記データパケットを少なくとも1回再送するステップを含む。
【0055】
さらなる実施形態は、PPPRを用いた共有リソースプール/非共有リソースプール/例外リソースプール上のパケット複製のための要求される信頼度を考慮した高優先度データ処理を提供する。
【0056】
さらなる実施形態は、ネットワークスライシングのためにPPPR情報を使用する。
【0057】
さらなる実施形態は、PPPR値を使用して、現在のリソースプール(SCI)に疑似データを追加することによって、連続するリソースプール内のリソース予約を可能にする。
【0058】
リリース13以降は、ProSeパケット単位優先度(PPPP)がV2XにおけるQoSを維持するために定義されている。アプリケーション層は、V2Xメッセージごとに優先度を設定し、これを下位層に渡す。次いで、MAC層は論理チャネル優先順位付けを行い、優先度に基づいて論理チャネルをトランスポートチャネルにマッピングする。PPPPは、eNBおよびUEの両方で必要とされるレイテンシを考慮に入れる。近年では、高度な使用事例の厳しい要件を維持し、サポートするために、ProSeパケット単位信頼度(PPPR)が定義されている。PPPRでは、90%~99.999%の定義された要件を満たすために、信頼度が考慮され得る。
【0059】
実施形態は、以下を含む。
・伝送プールを使用して、PPPR情報を考慮してパケットを複製する。
・(例えば、LTE V2X)モード3ベースのUEの場合、PPPR情報は、リソース予約のためにUEによってeNBに提供され得る。
・(例えば、LTE V2X)モード4ベースのUEの場合、UEは、リソースを割り当てるためのセンシング、またはPPPRまたはPPPRおよびCBRの任意の組み合わせに従ったグラントフリーアクセスのいずれかを行うことができる。
・次いで、低いPPPR(すなわち、高い信頼度を要求する)を有するパケットは、共有リソースプール上で、または同じモードであるが異なるキャリア上で(UEがCAをサポートしている場合)、複製され得る。
・ハンドオーバもしくはリソース再選択の間または通常動作の間(許容される場合)、低いPPPR値および/または低いPPPP値のメッセージが発生した場合(高い信頼度および低いレイテンシを要求する場合)、パケット複製および最後の(事前に)構成されたリソースプールのために例外プールが使用され得る。
・各々のネットワークスライスに対するマッピングはそれぞれ、PPPP値および/またはPPPR値に対する定義されたレイテンシおよび/または信頼度を要求する。このようにして、RANは、個々のネットワークスライスの要求されるレイテンシおよび信頼度を保証するために、最良のフィッティング処理を保証し得る。
・現在のリソースプールに疑似データを追加することによって、連続するリソースプール内で高い信頼度要求(すなわち、低いPPPR値)に限定されたリソース予約を可能にする。
【0060】
実施形態は、
・層2および層3の両方において、PPPRに基づく新しいスキームを使用することによって既存のQoSを向上させるためのメカニズムを提供する。
【0061】
実施形態は、以下のことに寄与する。
・要求される信頼度を保証するために、PPPRに基づく新しいアプローチを使用してRAN内のQoSを向上させること。
・V2Xにおけるパケット複製を支援するための優先度スキームの使用。
・モード3用リソースプールとモード4用リソースプールと間のパケット共有を評価するためのPPPR/PPPPの使用、すなわち、
・PPPR閾値に達した場合に、共有リソース上でパケット複製を実行する
・PPPP閾値に達した場合、選択されたプール上で異なるパケットを伝送する
・スライス固有レイテンシおよび信頼度の要件をPPPPおよびPPPRにそれぞれマッピングすることによってネットワークスライスのQoSを向上させ、これらの要件を満たすためにRAN内の最も適切な処理を保証すること。
【0062】
本発明の実施形態は、本明細書において添付図面を参照しながら説明されている。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【
図1】ワイヤレス通信システムの一例の概略図である。
【
図2】マクロセル106
1を含むマクロセルネットワークとスモールセルネットワークとを含む2つの別個のオーバーレイネットワークを有する、
図1のセル106
1のようなセルの概略図である。
【
図3】互いに直接通信している2つのUEが基地局のカバレッジ内にある状況を示す概略図である。
【
図4】互いに直接通信しているUEが基地局のカバレッジ内にない、すなわち、基地局に接続されていないシナリオを示す図である。
【
図5a】本発明の一実施形態に係る、ワイヤレス通信ネットワーク用の送受信機の概略ブロック図である。
【
図5b】最も高い信頼度(最も低いPPPR)を有するパケット1(P1)のための複製スキームの一例を示す概略図である。
【
図6】パケット複製を決定するための入力の概略図である。
【
図7】RAB優先処理のためのPPPP/PPPRへのネットワークスライスのマッピングの概略図である。
【
図8】本発明の一実施形態に従う、サイドリンクリソースプールを使用して互いに通信している少なくとも2つの送受信機間のワイヤレス通信システムにおいてデータパケットを伝送する方法のフローチャートである。
【
図9】本発明のさらなる実施形態に従う、サイドリンクリソースプールを使用して互いに通信している少なくとも2つの送受信機間のワイヤレス通信システムにおいてデータパケットを伝送する方法のフローチャートである。
【
図10】本発明のさらなる実施形態に従う、サイドリンクリソースプールを使用して互いに通信している少なくとも2つの送受信機間のワイヤレス通信システムにおいてデータパケットを伝送する方法のフローチャートである。
【
図11】本発明のアプローチに従って記載されているユニットまたはモジュールならびに方法ステップが実行され得るコンピュータシステムの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
同じもしくは同等の要素、または同じもしくは同等の機能性を有する要素は、以下の説明において、同じしくは同等の参照符号で示されている。
【0065】
以下の説明では、本発明の実施形態をより十分に説明するために、複数の詳細が記載されている。しかしながら、本発明の実施形態がこれらの具体的な詳細なしに実施され得ることは当業者には明らかであろう。他の例では、周知の構造およびデバイスは、本発明の実施形態を不明瞭にするのを避けるために、詳細にではなく、ブロック図の形式で示されている。また、以下で説明する異なる実施形態の特徴は、特に断りのない限り、互いに組み合わせられ得る。
【0066】
図5aは、本発明の一実施形態に係る、ワイヤレス通信システム100の送受信機109
1(例えば、デバイスまたは車両のUE)の概略ブロック図である。送受信機109
1は、ワイヤレス通信システム100のサイドリンクリソースプールを使用してワイヤレス通信システム100の少なくとも1つの他の送受信機109
2と通信する(111
12)ように構成される。
【0067】
それに関して、送受信機1091は、ワイヤレス通信システム100のサイドリンクリソースプールのうちの1つのサイドリンクリソースプール上のデータパケットをワイヤレス通信システム100の他の送受信機1092に伝送するように構成され、送受信機1091は、前記データパケットまたは前記データパケットに含まれるデータに関連付けられたPPPR値が高い信頼度を示す場合に、
― ワイヤレス通信システム100のサイドリンクリソースプールのうちの別のサイドリンクリソースプール上で、
―または、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのうちの同じリソースプール上であるが、異なるキャリア上で、
前記データパケットを少なくとも1回再送するように構成され得る。
【0068】
キャリアアグリゲーション(CA)の場合、送受信機1091はさらに(たとえば、代替的にまたは追加的に)コンポーネントキャリア(例えば、第1のコンポーネントキャリア)上のデータパケットをワイヤレス通信システム100の他の送受信機1092に伝送するように構成され得、送受信機は、前記データパケットまたは前記データパケットに含まれるデータに関連付けられたPPPR値が高い信頼度を示す場合に、少なくとも1つの他のコンポーネントキャリア(例えば、第1のコンポーネントキャリアとは異なる第2のコンポーネントキャリア)上で前記データパケットを少なくとも1回再送するように構成され得る。
【0069】
実施形態では、送受信機1091は、PPPR値が事前に定義された信頼度または閾値以上の信頼度(または優先度)を示す場合に、前記データパケットを少なくとも1回再送するように構成され得る。
【0070】
いくつかの通信規格では、1のPPPR値は最も高い信頼度(または優先度)を示し、8のPPPR値は最も低い優先度を示し得ることに留意されたい。
【0071】
この場合、送受信機1091は、PPPR値が、例えば、4(または3、または2、または1)のような事前に定義された信頼度または閾値以下である場合に、前記データパケットを少なくとも1回再送するように構成され得る。当然のことながら、事前に定義された他の信頼度値または閾値も、利用される通信規格に応じて適用され得る。
【0072】
例えば、3GPP T23.285.の場合、事前に定義された信頼度値または閾値は、1~8であり得る。
【0073】
例として
図5aに示されているように、通信システム100は、任意選択的に、gNBまたはeNBのような基地局を含み得る。それに関して、送受信機109
1および、例えば、さらに他の送受信機109
2も、送受信機109
1、109
2が基地局のカバレッジ内にあるときに、基地局と通信する111
1、111
2ように構成され得る。送受信機109
1、109
2(または送受信機109
1、109
2の少なくとも一方)はさらに、基地局のカバレッジ外にあり得る。いずれの場合も、すなわち、カバレッジ内モードおよびカバレッジ外モードでは、送受信機109
1は、例えば、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールを使用して、ワイヤレス通信システム100の他の送受信機109
2と直接通信(=サイドリンク通信)するように構成され得る。
【0074】
利用されるワイヤレス通信規格に応じて、カバレッジ内モードは、LTE V2Xモード3またはNR V2Xモード1またはD2Dモード1と呼ばれ、カバレッジ外モードは、V2Xモード4またはNR V2Xモード2またはD2Dモード2と呼ばれることもある。
【0075】
続いて、送受信機1091の実施形態をさらに詳細に説明する。それに関して、以下の説明では、対応するカバレッジ内モードおよびカバレッジ外モードにおける送受信機1091の機能性を説明するために、カバレッジ内モードおよびカバレッジ外モードがそれぞれLTE V2Xモード3およびLTE V2Xモード4と呼ばれる通信規格について言及する。当然のことながら、以下の説明は、カバレッジ内モードおよびカバレッジ外モードが、例えば、NR V2Xモード1およびNR V2Xモード2、またはD2Dモード1およびD2Dモード2とそれぞれ呼ばれる他のワイヤレス通信規格にも当てはまる。
【0076】
このアイデアは、特に、信頼性の高いデータ伝送を要求するV2Xサービスに関連している。高い信頼度は、新たに導入されたPPPRで示される。
【0077】
現在のところ、PPPR値の範囲、または要求される信頼度に対するPPPR値のマッピングのいずれも、最終的に定義されていない。所与の説明のPPPPについて同じ設定が適用され得ると仮定する。しかしながら、最終PPPR定義が異なる場合、説明は、最終定義を使用して読み取られる必要がある。
【0078】
したがって、PPPR(PPPPに基づく)は、1~8の範囲であり、1は最も高い信頼度を示し、8は最も低い信頼度を示している。
【0079】
信頼度を向上させるための最も一般的なアプローチは、パケット複製であり、これは、V2Xのために既に定義されている。しかしながら、PPPRの解釈方法ならびにPPPRに基づくパケット複製のためのスキームについてのアイデアは、以下に示すように、容易には定義されず、したがって、発明されない。
実施形態1
【0080】
実施形態は、PPPRを用いた共有リソースプール/非共有リソースプール/例外リソースプール上のパケット複製のための要求される信頼度を考慮した高優先度データ処理を提供する。
【0081】
現在継続中のリリース15において、V2X仕様の1つの主要なトピックは、モード3とモード4との間のリソースプール共有の定義である。最後のRAN2#101会議では、モード3のUEはモード4のUEのリソースプールを共有することが可能であることが合意された。モード3のUEの必須条件は、モード4のUEのデータ伝送を妨害するリスクを低減するためのデータ伝送前のモード4リソースプールのセンシングである。
【0082】
図5bは、最も高い信頼度(最も低いPPPR)を有するパケット1(P1)のための複製スキームの一例の概略図を示す。
【0083】
具体的には、
図5bは、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプール302
1上のデータパケット300の伝送を示す図であり、データパケット300は、ワイヤレス通信システムの別のリソースプール302
2上で再送される。それに関して、縦軸は周波数を示し、横軸は時間を示している。
図5bに示されているように、データパケット300は、他のリソースプール302
2上で1回または2回再送され得る。データパケットの再送は、
図5bにおいて、参照番号300(1)、300(2)で示されている。
【0084】
図5bに示されているように、実施形態は、PPPRで示される高い信頼度を要求するV2Xサービスに対するパケット複製300(2)、300(3)のための共有リソースプールを使用する。
【0085】
サイドリンク上のV2Xデータ伝送に対して高い信頼度が示されている場合、複製されたパケット300(2)、300(3)は、共有リソースプールまたは任意のタイプの非共有リソースプール上で伝送され得る。
【0086】
具体的には、このアイデアは、リソースプール使用のために、以下を含む。
(1)モード3のUE109
1および高い信頼度(PPPRで示される)の場合、モード3のUE109
1は、
図5bのリソースプール1(302
1)(例えば、モード3リソースプール)上のデータ300、さらに
図5bのリソースプール2(302
2)(例えば、共有リソースプール)上の複製パケット300(2)または300(3)を伝送することができる。
(2)モード4のUE109
1および高い信頼度(PPPRで示される)の場合、モード4のUE109
1は、
図5bのリソースプール1(302
1)(例えば、モード4リソースプール)上のデータ300、さらに
図5bのリソースプール2(302
2)(例えば、共有リソースプール)上の複製パケット300(1)または300(2)を伝送することができる。
(3)モード3またはモード4のいずれかにおいて、RLF/非センシング情報が利用可能である、またはハンドオーバの場合に、高い信頼度指標(PPPRで示される)閾値がトリガされた後、UE109
1は、レガシー例外リソースプール(例えば、
図5bのリソースプール1(302
1))上で伝送されるリソースを(事前に)構成されたリソースまたは最後に使用されたリソース(例えば、
図5bのリソースプール2(302
2))上で複製することを選択する。
(4)モード3またはモード4のいずれかにおいて、キャリアアグリゲーション(CA)の場合に、高い信頼度指標(PPPRで示される)閾値がトリガされた後、UE109
1は、キャリアアグリゲーションが可能である場合、かつキャリアアグリゲーションが可能である場合のみ、コンポーネントキャリア#i(CC-i)(例えば、
図5bのリソースプール1(302
1))上で伝送されるリソースを別のCC-ii(例えば、
図5bのリソースプール2(302
2))またはそれより多くのCCおよびそれより多くのプール上で複製するように選択する。
(5)複製されたデータパケット(複数を含む)300(1)、200(2)は、
・共有リソースプール上で、
・例外プール上で、
・関連付けられたモード3/4のリソースプール上で、または
・共有リソースプール、関連付けられたモード3もしくは4のリソースプール、および/または例外リソースプールの任意の組み合わせのリソースプール上で、
1回または複数回伝送され得る。
【0087】
以下の表は、
図5bのリソースプール1、2の全ての可能なシナリオを記載している。
【表1】
【0088】
図6は、パケット複製を決定するための入力の概略図である。
【0089】
具体的には、このアイデアは、パケット複製スキームに関して、
(1)複製された複数の伝送300(2)、300(3)の決定は、(要求された信頼度を表す)PPPR値に依存し、さらにチャネル負荷(
図6)を考慮する場合がある。チャネル負荷は、SL-CBR(SL-CBR=サイドリンクチャネルビジー率)から推定され得る。
(2)PPPPおよびSL-CBRの両方が考慮される場合、パケット複製決定は、以下の通りであり得る。
【数1】
(3)任意選択で、PPPRまたはSL-CBRとPPPRとの組み合わせに応じて、乗算係数が選択されて、乗算係数で表される数だけ複数回、同じパケット300、300(2)、300(3)を伝送し得る。
(4)パケット300が2回以上伝送される場合、次のパケット伝送300(2)、300(3)のための周期的伝送、またはパケット伝送のためのランダムバースト(
図5b)を使用して、固定オフセットが存在し得る。
(5)複製されたパケット300(2)、300(3)は、以下のいずれかで、共有プール上で送信され得る。
・「元の」パケット300と同じ期間(これは、センシングがまだ実行されていないことがあることを意味する)。これは、低レイテンシが、例えば低いPPPPで示され場合に、適用可能であり得る。
・定義されたオフセットまたはランダムなオフセットによって、現在リソースプールまたは次のセカンダリリソースプールでは保留状態。
・連続するセカンダリリソースプールのうちの1つにおいて(これは、低レイテンシが必要とされない場合に適用され得る)。これは、センシングメカニズムの使用を保証して、他のUE109
2のデータ伝送を妨害するのを回避することができる(ひいては、データ伝送の成功の確率を高める)。
(6)PPPRまたはPPPR/SL-CBRの組み合わせに基づいてパケット複製/乗算を決定する方法は、ハードコードされるか、または構成可能であるかのいずれかであり得る。構成可能な閾値に基づくマッピングの一例が、このリストに記載されている(項目2を参照)。さらに、SL-CBR-PPPRテーブルは、[2](パケット複製を実行すべきかどうかを識別するためのPPPPのためのSL-CBR-PPPP-TxConfigList情報要素と同様である)を適用し得る。このリストを使用して、パケットをどの程度の頻度で伝送すべきかの情報も導出され得る。PPPR値のパケット複製へのマッピングを行うために、自由に構成可能なテーブルまたは事前に定義されたテーブルまたはハードコードされたテーブルが使用され得る。注:モード3において、パケット複製は、基地局によって、例えば、RRC信号もしくはMAC CE(制御要素)のいずれか、またはそれらの両方を使用して制御される。
実施形態2
【0090】
実施形態では、PPPR情報は、ネットワークスライシングのために使用される。
【0091】
リリース15以降、ネットワークスライシングの新しい概念もRANに適用されている。
【0092】
図7は、RAB(無線アクセスベアラ)優先処理のためのPPPP/PPPRへのネットワークスライスのマッピングの概略図である。
【0093】
各ネットワークスライスは、典型的には、例えば、定義されたパラメータセットを有するモバイルブロードバンドまたはV2Xのようなサービスを表す。RANにおけるネットワークスライスの詳細な処理は、まだ定義されていない。
【0094】
各ネットワークスライスに対して要求されるレイテンシおよび信頼度を保証するために、要求されるレイテンシ/信頼度は、ネットワークスライスごとに、PPPPおよびPPPR値にマッピングされ得る。
【0095】
これは、少なくとも任意のV2X関連サービススライスに対して適用され得るが、これに限定されない場合がある。
【0096】
PPPPのための既に定義されたメカニズムおよび(実施形態1、2で提案されるような)PPPRのための新しいスキーム、または2つのスキームの任意の組み合わせのいずれかを使用して、各ネットワークスライスは、要求される信頼度およびレイテンシを確実に満たすように、RAN内で処理され得る。
【0097】
各ネットワークスライスをPPPPおよび/またはPPPRにマッピングする方法は、ハードコードされるか、構成可能であるかのいずれかであり得る。
・このマッピングを行うために、自由に構成可能なテーブルまたは事前に定義されたテーブルまたはハードコードされたテーブルのいずれかが使用され得る。
・または、サービススライス単位の定義されたレイテンシ/信頼度に対して最良のフィッティングPPPPおよび/またはPPPRにマッピングするために、閾値が使用され得る。
実施形態3
【0098】
実施形態では、PPPR値は、現在のリソースプール(SCI)に疑似データを追加することによって、連続するリソースプールにおけるリソース予約を可能にするために使用される。
【0099】
パケット複製に加えて、高い信頼度(低いPPPRで示される)も、次のリソースプール内のモード4のUEのリソース予約によって保証され得る。
【0100】
このアイデアは、ここでは、(共有のためにモード4リソースプールを利用しようとする)センシングモード3のUEおよび他のモード4のUEのためのリソースプール使用を示すために、モード4リソースプール(例えば、SCI)に疑似データを追加するというものである。
【0101】
結果として、センシングUEは、連続するモード4リソースプールにおいてデータを伝送しないことになる。したがって、モード4のUEが(例えば、SCIに)擬似データを追加することは、連続するリソースプールにおけるクリティカルな(信頼性の高い)リソースプールであるための信頼度を向上させる、すなわち、データ伝送の成功の確率を高めて、他のモード3のUEまたはモード4のUEからのデータパケットとの衝突を回避することになる。
【0102】
しかしながら、メカニズムは、リソースの浪費を回避するために、定義されたデータの伝送(例えば、緊急の場合に、測位またはさらなる重要な詳細)を必要とする、非常に高い信頼度要求サービス(低いPPPR)に大きく制限され得る。
【0103】
本明細書に記載されている実施形態は、例えば、V2X、D2D、mMTC、URLLC、およびクリティカル通信において実装され得る。
【0104】
図8は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプール(例えば、モード3リソースプール、モード4リソースプール、共有リソースプール、非共有リソースプール、または例外リソースプール)を使用して互いに通信している少なくとも2つの送受信機間のワイヤレス通信システムにおいてデータパケットを伝送する方法400のフローチャートである。方法400は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのうちの1つのサイドリンクリソースプール上のデータパケットをワイヤレス通信システムの他の送受信機に伝送するステップ402を含む。さらに、方法400は、前記データパケットまたは前記データパケットに含まれるデータに関連付けられたPPPR値が[前記データパケットの]高い信頼度を示す場合に、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのうちの別のサイドリンクリソースプール上で前記データパケットを少なくとも1回再送するステップ404を含む。
【0105】
図9は、互いに通信している少なくとも2つの送受信機間のワイヤレス通信システムにおいてデータパケットを伝送する方法410のフローチャートである。方法410は、コンポーネントキャリア上のデータパケットをワイヤレス通信システムの他の送受信機に伝送するステップ412を含む。さらに、方法410は、前記データパケットまたは前記データパケットに含まれるデータに関連付けられたPPPR値が高い信頼度を示す場合に、少なくとも1つの他のコンポーネントキャリア上で前記データパケットを少なくとも1回再送するステップ414を含む。
【0106】
図10は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールを使用して互いに通信している少なくとも2つの送受信機間のワイヤレス通信システムにおいてデータパケットを伝送する方法420のフローチャートである。方法420は、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのうちの1つのサイドリンクリソースプール上のデータパケットをワイヤレス通信システムの他の送受信機に伝送するステップ422を含む。さらに、方法420は、前記データパケットまたは前記データパケットに含まれるデータに関連付けられたPPPR値が高い信頼度を示す場合に、
― ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのうちの別のサイドリンクリソースプール上で、
― または、キャリアアグリゲーションの場合に、別のコンポーネントキャリア上で、
― または、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのうちの同じリソースプール上であるが、異なるキャリア上で、
前記データパケットを少なくとも1回再送するステップ424を含む。
【0107】
記載されている概念のいくつかの態様は装置の観点から説明されているが、これらの態様はさらに、対応する方法の説明を表すことは明らかであり、ブロックまたはデバイスは、方法ステップまたは方法ステップの特徴に対応する。同様に、方法ステップの観点から説明されている態様も、対応する装置の対応するブロックまたはアイテムまたは特徴の説明を表す。
【0108】
本発明の様々な要素および特徴は、アナログ回路および/またはデジタル回路を使用するハードウェアに、ソフトウェアに、1つまたは複数の汎用プロセッサもしくは専用プロセッサによる命令の実行によって、またはハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせとして、実装され得る。例えば、本発明の実施形態は、コンピュータシステムまたは別の処理システムの環境において実装され得る。
図11は、コンピュータシステム350の一例を示す。ユニットまたはモジュール、ならびにこれらのユニットによって実行される方法のステップは、1つまたは複数のコンピュータシステム350上で実行され得る。コンピュータシステム350は、専用または汎用デジタル信号プロセッサのような1つまたは複数のプロセッサ352を含む。プロセッサ352は、バスまたはネットワークのような通信インフラ354に接続される。コンピュータシステム350は、メインメモリ356(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、および二次メモリ358(例えば、ハードディスクドライブおよび/または取り外し可能なストレージドライブ)を含む。二次メモリ358により、コンピュータプログラムまたは他の命令をコンピュータシステム350にロードすることが可能になる。コンピュータシステム350は、ソフトウェアおよびデータをコンピュータシステム350と外部デバイスとの間で転送することができるように通信インターフェース360をさらに含み得る。通信は、電子信号、電磁信号、光信号、または通信インターフェースによって処理可能な他の信号の形態であり得る。通信は、電線もしくはケーブル、光ファイバ、電話回線、携帯電話リンク、RFリンク、および他の通信チャネル362を使用し得る。
【0109】
「コンピュータプログラム媒体」および「コンピュータ可読媒体」という用語は、一般に、取り外し可能なストレージ装置またはハードディスクドライブにインストールされたハードディスクのような有形の記憶媒体を表すのに使用される。これらのコンピュータプログラム製品は、コンピュータシステム350にソフトウェアを提供するための手段である。コンピュータ制御ロジックとも呼ばれるコンピュータプログラムは、メインメモリ356および/または二次メモリ358に記憶される。コンピュータプログラムはさらに、通信インターフェース360を介して受信され得る。コンピュータプログラムは、実行されると、コンピュータシステム350が本発明を実施することを可能にする。特に、コンピュータプログラムは、実行されると、プロセッサ352が本明細書に記載されている方法のいずれかのような本発明のプロセスを実施することを可能にする。したがって、このようなコンピュータプログラムは、コンピュータシステム350のコントローラを表すことができる。ソフトウェアを使用して本開示が実装される場合、ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品に記憶され、取り外し可能なストレージドライブ、通信インターフェース360のようなインターフェースを使用してコンピュータシステム350にロードされ得る。
【0110】
ハードウェアまたはソフトウェアへの実装は、それぞれの方法が実行されるようにプログラム可能なコンピュータシステムと協働する(または協働することができる)電子的に読み取り可能な制御信号が記憶されたデジタル記憶媒体(例えばクラウドストレージ、フロッピーディスク、DVD、Blue-Ray、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPROMまたはFLASHメモリ)を使用して実施され得る。したがって、デジタル記憶媒体は、コンピュータ可読媒体であり得る。
【0111】
本発明に従ういくつかの実施形態は、本明細書に記載されている方法のうちの1つが実行されるように、プログラム可能なコンピュータシステムと協働することができる電子的に読み取り可能な制御信号を有するデータキャリアを含む。
【0112】
一般に、本発明の実施形態は、プログラムコードを有するコンピュータプログラム製品として実装されてもよく、プログラムコードは、コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されるときに、該方法のうちの1つを実行するように動作する。プログラムコードは、例えば、機械可読キャリア上に記憶され得る。
【0113】
他の実施形態は、機械可読キャリア上に記憶された、本明細書に記載されている方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムを含む。換言すれば、本発明の方法の一実施形態は、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されたときに、本明細書に記載されている方法のうちの1つを実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
【0114】
したがって、本発明の方法のさらなる実施形態は、本明細書に記載されている方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムが記録されたデータキャリア(またはデジタル記憶媒体もしくはコンピュータ可読媒体)である。したがって、本発明の方法のさらなる実施形態は、本明細書に記載されている方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムを表すデータストリームまたは信号シーケンスである。データストリームまたは信号シーケンスは、例えば、データ通信接続(例えば、インターネット)を介して転送されるように構成され得る。さらなる実施形態は、本明細書に記載されている方法のうちの1つを実行するように構成された、または適合された処理手段(例えば、コンピュータ、またはプログラマブルロジックデバイス)を備える。さらなる実施形態は、本明細書に記載されている方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムがインストールされたコンピュータを備える。
【0115】
いくつかの実施形態では、プログラマブルロジックデバイス(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ)が、本明細書に記載されている方法の機能性の一部または全てを実行するために使用され得る。いくつかの実施形態では、フィールドプログラマブルゲートアレイは、本明細書に記載されている方法のうちの1つを実行するために、マイクロプロセッサと協働し得る。一般に、該方法は、好ましくは、任意のハードウェア装置によって実行される。
【0116】
上述の実施形態は、本発明の原理を示す一例に過ぎない。本明細書に記載されている構成および詳細の修正形態および変形形態は、当業者には明らかであることを理解されたい。したがって、以下の特許請求の範囲によってのみ制限され、本明細書内の実施形態の記述および説明として提示された具体的詳細によって限定されないものとする。
参照リスト
[1]3GPP TS36.213 進化型ユニバーサル地上無線アクセス(E-UTRA);物理層手順;V14.5.0
[2]3GPP TS36.331 進化型ユニバーサル地上無線アクセス(E-UTRA)―無線リソース制御(RRC):V14
[3]3GPP TS36.211 進化型ユニバーサル地上無線アクセス(E-UTRA);物理チャネルおよび変調、v14.3.0
[4]3GPP TS36.212 進化型ユニバーサル地上無線アクセス(E-UTRA);多重化およびチャネル符号化、v14.3.0
[5]3GPP TS36.321 進化型ユニバーサル地上無線アクセス(E-UTRA);媒体アクセス制御(MAC)プロトコル仕様、v14.3.0
[6]EP3273634(A1) V2X伝送のサービス品質のサポートの改善
[7]TDoC R2-18xxxx:2018年4月、WG2#101Bis会議のために計画された、[101#34][LTE/5GC]スライシングに関する電子メール考察レポート(継続中)
[8]3GPP TR23.285 V2Xサービスのためのアーキテクチャ拡張;V15.1.0
[9]3GPP TS36.300 パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)仕様;V15.3.0
[10]TDoc R2-18xxxx:2018年4月、WG2#101Bis会議のために計画された、[101#72][LTE/V2X]パケット複製からのドラフトレポート(継続中)
[11]3GPP TS36.323 パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)仕様;V15.1.0
[12]3GPP TS36.321 媒体アクセス制御(MAC)プロトコル仕様、v15.3.0
[13]3GPP TS38.885 NR Vehicle-to-Everything(V2X)、V2.0.0に関する研究
[14]3GPP TS23.501 5Gシステム用システムアーキテクチャ(5GS)
[15]3GPP TR23.786 高度V2Xサービスをサポートするための進化型パケットシステム(EPS)および5Gシステム(5GS)のためのアーキテクチャ拡張に関する研究
[16]3GPP TS23.287 Vehicle-to-Everything(V2X)サービスをサポートするための5Gシステム(5GS)のためのアーキテクチャ拡張
略語のリスト
BS 基地局
CBR チャネルビジー率
D2D デバイス間
EN 緊急通報
EP 例外プール
eNB 進化型ノードB(基地局)
gNB 次世代ノードB(基地局)
FDM 周波数分割多重化
LTE ロングタームエボリューション
PC5 D2D通信のためのサイドリンクチャネルを使用するインターフェース
PPPP ProSeパケット単位優先度
PPPR ProSeパケット単位信頼度
PRB 物理リソースブロック
ProSe 近接サービス
RA リソース割り当て
SCI サイドリンク制御情報
SL サイドリンク
sTTI 短い伝送時間間隔
TDM 時分割多重化
TDMA 時分割多元接続
UE ユーザエンティティ(ユーザ端末またはユーザ機器)
URLLC 超高信頼性低レイテンシ通信
V2V 車両間
V2I 車両とインフラ間
V2P 車両と歩行者間
V2N 車両とネットワーク間
V2X 車両とあらゆるモノ間、すなわち、V2V、V2I、V2P、V2N