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特許7295328鉄骨造構造物の設計方法及び設計システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-12
(45)【発行日】2023-06-20
(54)【発明の名称】鉄骨造構造物の設計方法及び設計システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 30/13 20200101AFI20230613BHJP
   G06Q 50/08 20120101ALI20230613BHJP
   G06F 113/14 20200101ALN20230613BHJP
【FI】
G06F30/13
G06Q50/08
G06F113:14
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022208894
(22)【出願日】2022-12-26
【審査請求日】2023-05-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000176752
【氏名又は名称】三菱化工機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】522502370
【氏名又は名称】ユリノ構造株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】522502381
【氏名又は名称】匠建設計株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100224719
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 隆治
(72)【発明者】
【氏名】山本 晃佑
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 亮輔
(72)【発明者】
【氏名】大園 裕之
(72)【発明者】
【氏名】北村 浩二
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 直樹
【審査官】堀井 啓明
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-11021(JP,A)
【文献】特開2003-316835(JP,A)
【文献】特開2003-248702(JP,A)
【文献】韓国特許第10-786285(KR,B1)
【文献】韓国特許第10-2308457(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 30/00-30/398
G06Q 50/08
G06F 113/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数の情報処理装置を有する設計システムが、
鉄骨造構造物の鉄骨施工用三次元データを作成する鉄骨モデル生成ステップと、
前記鉄骨造構造物の鉄骨の施工要素データ以外の設計要素データを作成する設計要素生成ステップと、
前記鉄骨施工用三次元データおよび前記設計要素データから、それぞれ二次元データを生成し、これらを重ねて二次元平面に出力して設計図を生成する設計図生成ステップと、
前記鉄骨造構造物の配管施工用三次元データを作成する配管モデル生成ステップと、
前記鉄骨施工用三次元データと前記配管施工用三次元データを重ね合わせて、鉄骨及び配管の干渉チェックを行う干渉チェックステップと、を備える、鉄骨造構造物の設計方法。
【請求項2】
前記干渉チェックステップは、前記設計要素生成ステップの完了前に行う、請求項1に記載の鉄骨造構造物の設計方法。
【請求項3】
さらに、前記鉄骨造構造物の仮定断面設計図二次元データを作成する仮定断面設計図生成ステップを備え、
前記鉄骨モデル生成ステップでは、前記仮定断面設計図二次元データを作図画面に表示させ、前記作図画面上で前記仮定断面設計図二次元データに重ねて前記鉄骨施工用三次元データを作成し、
さらに、重ねられた前記鉄骨施工用三次元データおよび前記仮定断面設計図二次元データから前記鉄骨施工用三次元データを抽出し、三次元配管作図装置にインポートする為の干渉チェック用データを生成する干渉チェック用データ生成ステップを備え、
前記干渉チェックステップでは、前記干渉チェック用データから前記鉄骨施工用三次元データを取得し、前記干渉チェックを行う、請求項1又は請求項2に記載の鉄骨造構造物の設計方法。
【請求項4】
前記鉄骨施工用三次元データに含まれる施工要素データは、前記設計図に不要な非設計要素データと、前記設計図にも必要となる設計兼用要素データを含み、
前記設計図生成ステップでは、前記施工要素データの少なくとも一部を省略して前記二次元データを生成するか、又は、前記施工要素データから生成された二次元データの一部を省略して二次元平面に出力する、請求項1に記載の鉄骨造構造物の設計方法。
【請求項5】
鉄骨構造物の設計システムであって、
鉄骨造構造物の鉄骨施工用三次元データおよび、前記鉄骨施工用三次元データと位置合わせされた前記鉄骨造構造物の設計要素データを作成する鉄骨モデル生成部と、
前記鉄骨施工用三次元データおよび前記設計要素データを同一スケールで重ねて、前記鉄骨構造物の立面又は平面方向から二次元平面に出力して設計図を生成する設計図生成部と、
前記鉄骨造構造物の配管施工用三次元データを作成する配管モデル生成部と、
前記鉄骨施工用三次元データと前記配管施工用三次元データを重ね合わせて、鉄骨及び配管の干渉チェックを行う干渉チェック部と、を有する、設計システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄骨造構造物の設計方法及び設計システムに関する。
【背景技術】
【0002】
設計図や施工図の作成について、効率化が求められており、例えば、以下のような提案がある。
【0003】
特許文献1には、建築DB(Data Base)-CAD(Computer Aided Design)10と設備DB-CAD11間では、設備から建築には、設備3D情報(設備の立体的な情報)を与え、建築から設備には、3D干渉情報を返し、また、図面を書き始める時のプラン情報(平面図や室エリアや室名称や天井高、床高)や建物形状情報、建物部材情報、建物断面情報等の躯体情報を与え、構造DB-CAD12と設備DB-CAD11間では、構造から設備には躯体情報を与え、設備から構造には前記躯体情報に対して穴をあける等の躯体開口(スリーブ)情報を返し、建築DB-CAD10と構造DB-CAD12間では、躯体情報の往来と、この躯体情報の相互の確認を行う技術が記載されている。この発明によって、CADの情報連携機能を開発することにより、情報が一元化され、整合がおのずから取れる、あるいは照合の作業の効率化が図られることにより整合性が高まることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許3859487号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行技術によれば、CADシムテム(建築系3D-CAD、設備図作成用のCAD、構造3D-CAD)を利用して独自のDBと連携させることで、CADと仕様・数量が一元化され、設計情報から見積り・施工情報までのデータの流れを一元化でき、設計図書作成の効率化等を目指すことが可能となった。
【0006】
ところで、設計図に基づいた自治体への建築確認申請や、設計図に基づいて施工図を生成後、干渉チェックを実施することで、設計図や施工図についての不備等が発見され、手戻りが生じてしまうことがあった。場合によっては、建築確認申請後に干渉が発覚し、手続のやり直しが必要となることもあった。また、設計図や施工図の内容に関して、依頼者との合意形成についても一定期間が必要であったため、時間を要していた。
【0007】
本願発明は、鉄骨構造物の設計に際して、工期の短縮が可能な新たな設計方法を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述したような課題を解決するために、本発明は、設計方法であって、1又は複数の情報処理装置を有する設計システムが、
鉄骨造構造物の鉄骨施工用三次元データを作成する鉄骨モデル生成ステップと、
前記鉄骨造構造物の鉄骨の施工要素データ以外の設計要素データを作成する設計要素生成ステップと、
前記鉄骨施工用三次元データおよび前記設計要素データから、それぞれ二次元データを生成し、これらを重ねて二次元平面に出力して設計図を生成する設計図生成ステップと、
前記鉄骨造構造物の配管施工用三次元データを作成する配管モデル生成ステップと、
前記鉄骨施工用三次元データと前記配管施工用三次元データを重ね合わせて、鉄骨及び配管の干渉チェックを行う干渉チェックステップと、を備える。
【0009】
また、本発明は、鉄骨構造物の設計システムであって、
鉄骨造構造物の鉄骨施工用三次元データおよび、前記鉄骨施工用三次元データと位置合わせされた前記鉄骨造構造物の設計要素データを作成する鉄骨モデル生成部と、
前記鉄骨施工用三次元データおよび前記設計要素データを同一スケールで重ねて、前記鉄骨構造物の立面又は平面方向から二次元平面に出力して設計図を生成する設計図生成部と、
前記鉄骨造構造物の配管施工用三次元データを作成する配管モデル生成部と、
前記鉄骨施工用三次元データと前記配管施工用三次元データを重ね合わせて、鉄骨及び配管の干渉チェックを行う干渉チェック部と、を有する。
【0010】
このような構成とすることで、鉄骨構造物の設計に際して、手戻りを減らすことが可能な新たな設計方法を提供することができる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記干渉チェックステップは、前記設計要素生成ステップの完了前に行う。
このような構成とすることで、設計要素データの作成完了前に干渉チェックを行うことができ、設計に要する期間の短縮することができる。
【0012】
本発明の好ましい形態では、さらに、前記鉄骨造構造物の仮定断面設計図二次元データを作成する仮定断面設計図生成ステップを備え、
前記鉄骨モデル生成ステップでは、前記仮定断面設計図二次元データを作図画面に表示させ、前記作図画面上で前記仮定断面設計図二次元データに重ねて前記鉄骨施工用三次元データを作成し、
さらに、重ねられた前記鉄骨施工用三次元データおよび前記仮定断面設計図二次元データから前記鉄骨施工用三次元データを抽出し、三次元配管作図装置にインポートする為の干渉チェック用データを生成する干渉チェック用データ生成ステップを備え、
前記干渉チェックステップでは、前記干渉チェック用データから前記鉄骨施工用三次元データを取得し、前記干渉チェックを行う。
このような構成とすることで、干渉チェック用データを容易に生成することができる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記鉄骨施工用三次元データに含まれる施工要素データは、前記設計図に不要な非設計要素データと、前記設計図にも必要となる設計兼用要素データを含み、
前記設計図生成ステップでは、前記施工要素データの少なくとも一部を省略して前記二次元データを生成するか、又は、前記施工要素データから生成された二次元データの一部を省略して二次元平面に出力する。
このような構成とすることで、鉄骨施工用三次元データに基づいて設計図を生成する際に、不要な情報を除くことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、鉄骨構造物の設計に際して、工期の短縮が可能な新たな設計方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態における鉄骨構造物の設計手順を示す。
図2】本実施形態における鉄骨用三次元データの概念図を示す。
図3】本実施形態における工期の一例を示す。
図4】本実施形態における設計システムのシステム構成図を示す。
図5】本実施形態における情報処理装置のハードウェア構成図を示す。
図6】本実施形態における設計システムの機能ブロック図を示す。
図7】本実施形態における仮定断面設計図の一例を示す。
図8】本実施形態における施工図二次元データの一例を示す。
図9】従来の鉄骨構造物の設計手順を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図9は、鉄骨構造物の従来設計手順を示す。従来は図9に記載のような手順で鉄骨構造物の設計を行う場合があった。図9に示すように、ステップS90において、建築設計者12が構造設計事務所等の構造設計者13に対して、仮定断面設計図を作成依頼すると共に、当該構造物の仕様などについて示した意匠設計データを送付する。ここでいう意匠設計とは、建築物の外観・内観等コンセプトの設計、導線計画、部屋配置の計画等を指す。
【0017】
ステップS91において、構造設計者13は意匠設計データに基づいて仮定断面設計図二次元データ(いわゆるゲラ版)を作成し、建築設計者12に対して送付する。仮定断面設計図二次元データに係る第1の合意作業として、建築設計者12は受け取った仮定断面設計図二次元データを確認し、必要に応じて構造設計者13に対する修正依頼を行う。建築設計者12又は構造設計者13は、第1の合意作業の結果に基づき、必要に応じて仮定断面設計図二次元データの修正等を行う。
【0018】
仮定断面設計図二次元データの内容について建築設計者12における合意がされると、ステップS92において、建築設計者12が構造設計者13に対して、構造設計図を作成依頼する。
【0019】
ステップS93において、構造設計者13は構造設計図の設計図二次元データを作成し、建築設計者12に対して送付する。設計図二次元データに係る第2の合意作業として、建築設計者12は受け取った設計図二次元データを確認し、必要に応じて構造設計者13に対する修正依頼等を行う。構造設計者13は、第2の合意作業の結果に基づき、必要に応じて設計図二次元データの修正等を行う。
【0020】
設計図二次元データに係る第2の合意作業の完了後、鉄骨施工図の作成前に、ステップS94において、建築設計者12は、設計図二次元データを用いて自治体への建築確認申請手続を行う。また、この間に、見積引合、見積査定及び契約を行い、鉄骨施工図の作成依頼等を行う総合建設業者16や鉄骨製作業者17を決定する。自治体から建築確認済証を交付された後、ステップS95に進む。
【0021】
ステップS95において、まず、建築設計者12が総合建設業者16(ゼネコン)に対して、鉄骨施工図を作成依頼すると共に、設計図二次元データを送付する(ステップS95a)。次に、総合建設業者16が鉄骨製作業者17に対して、鉄骨施工図を作成依頼すると共に、設計図二次元データを送付する(ステップS95b)。そして、鉄骨製作業者17が鉄骨施工図製図業者14に対して、鉄骨施工図を作成依頼すると共に、設計図二次元データを送付する(ステップS95c)。なお、鉄骨製作業者17が鉄骨施工図を作成する場合もある。
【0022】
ステップS96において、鉄骨施工図製図業者14は鉄骨施工図の鉄骨施工用三次元データを作成し、まず、鉄骨製作業者17に対して送付する(ステップS96a)。次に、鉄骨製作業者17が総合建設業者16に対して、鉄骨施工用三次元データを送付する(ステップS96b)。そして、総合建設業者16が建築設計者12に対して、鉄骨施工用三次元データを送付する(ステップS96c)。鉄骨施工用三次元データに係る第3の合意作業として、建築設計者12は受け取った鉄骨施工用三次元データを確認し、必要に応じて鉄骨施工用三次元データの修正等を依頼する場合もあり、ステップS95と同様に、総合建設業者16に対してなされた依頼が鉄骨製作業者17を経由して、鉄骨施工図製図業者14に伝達される。第3の合意作業の結果に基づき、修正等がなされた鉄骨施工用三次元データは、ステップS96と同様に、鉄骨製作業者17及び総合建設業者16を経由して、建築設計者12に戻される。
【0023】
鉄骨施工用三次元データに係る第3の合意作業の完了後、ステップS97において、鉄骨施工図製図業者14は鉄骨施工用三次元データから干渉チェック用データを作成し、まず、鉄骨製作業者17に対して送付する(ステップS97a)。次に、鉄骨製作業者17が総合建設業者16に対して、干渉チェック用データを送付する(ステップS97b)。そして、総合建設業者16が建築設計者12に対して、干渉チェック用データを送付する(ステップS97c)。更に、建築設計者12は、三次元配管設計者15に対して、干渉チェック用データを送付する(ステップS97d)。
【0024】
ステップS98では、三次元配管設計者15が配管モデル及び、受け取った干渉チェック用データを用いて干渉チェックを実施し、建築設計者12に対して、干渉チェック結果を送付する。干渉があれば、建築設計者12は、建築設計者12は、鉄骨施工用三次元データや配管モデルにおける干渉部分のスクリーンショットや二次元図面への朱書等を総合建設業者16に送付して、干渉箇所の是正を依頼する。この時、ステップS95と同様に、総合建設業者16に対してなされた依頼が鉄骨製作業者17を経由して、鉄骨施工図製図業者14に伝達される。修正等がなされた鉄骨施工用三次元データは、ステップS96と同様に、鉄骨製作業者17及び総合建設業者16を経由して、建築設計者12に戻される。変更された鉄骨施工用三次元データに基づく干渉チェック用データは、ステップS97と同様に、鉄骨製作業者17、総合建設業者16及び建築設計者12を経由して、三次元配管設計者15に対して送付される。
【0025】
干渉箇所是正作業が完了すると、ステップS99では、まず、建築設計者12が総合建設業者16に対して、鉄骨部材を生産依頼する(ステップS99a)。そして、総合建設業者16が鉄骨製作業者17に対して、鉄骨部材を生産依頼する(ステップS99b)。
【0026】
ここで、ステップS93で作成される設計図二次元データとの整合や、ステップS98における干渉チェックの結果によって、ステップS96で作成される鉄骨施工用三次元データについての手戻りが発生することがあった。また、ステップS93での設計図二次元データ作成後に、ステップS94における建築確認申請手続に進む必要があり、更に、ステップS94における建築確認申請手続の完了後に、ステップS95以降の鉄骨施工用三次元データの作成作業に進む必要があった。
また、合意作業を複数回行う必要があるので、その合意作業の確認に手間と時間がかかっていた。
【0027】
次いで、図面を用いて、本発明の設計方法について説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではなく、様々な構成を採用することもできる。
【0028】
図1は、本実施形態における鉄骨構造物の設計手順を示す。ステップS0において、建築設計者12のシステムから構造設計者13のシステムに対して、仮定断面設計図の作成依頼が送付される。これと共に、意匠設計データD1が建築設計者12のシステムから構造設計者13のシステムへ送付される。ここで、建築設計者等のシステムとは、ネットワークを介して通信可能に構成され、建築設計者等を含む各組織内の1又は複数のユーザによって利用される1又は複数の端末を含む。システム内において、例えば、要求を受け付ける端末が、データを作成する端末と同一の端末であってもよいし、別々の端末であってもよい。また、これらとは別の端末が要求を送付する端末であってもよいし、要求を送付する端末が要求を受け付ける端末及び/又はデータを作成する端末を兼ねてもよい。なお、同様の役割を担う端末が複数台含まれても構わない。また、あるシステム(システムに収容される端末)は別のシステムへ、電子メールやチャット等のコミュニケーションシステム、ファイル共有システム等任意のシステムを介して、依頼の送付、データの送付等行うことができる。
【0029】
ステップS1において意匠設計データD1に基づいて作成された、仮定断面設計図二次元データ(いわゆるゲラ版)D2が、構造設計者13のシステムから建築設計者12のシステムへ送付される。仮定断面設計図二次元データD2に係る第1の合意作業として、建築設計者12のシステムにおいて受け取った仮定断面設計図二次元データD2の確認がされた後、必要に応じて構造設計者13のシステムへ修正依頼等が送付される。構造設計者13のシステムにおいて、必要に応じて仮定断面設計図二次元データD2の修正等が行われる。
【0030】
仮定断面設計図二次元データD2の内容について建築設計者12における第1の合意作業がされると、ステップS2において、建築設計者12のシステムから鉄骨施工図製図業者14のシステムに対して、鉄骨施工用三次元データD3の作成依頼が送付される。これと共に、建築設計者12のシステムから鉄骨施工図製図業者14のシステムへ、仮定断面設計図二次元データD2が送付される。
【0031】
ステップS3において、鉄骨施工図製図業者14のシステムで仮定断面設計図二次元データD2に基づいた、鉄骨施工用三次元データD3における施工要素データD3―1が作成される(ステップS3a)。本実施形態では、鉄骨施工用三次元データD3は、施工要素データD3―1および設計要素データD3―2を含む。設計要素データD3―2は、建築確認申請を行う為の設計図に要求される情報を指し、例えば、柱、大梁、小梁、軸ブレース、耐風梁、間柱等の構造部材そのものの情報や、各部材の端部仕口情報が構造計算と合致しているか等の構造部材の接合に関する情報、梁の設置高さが意匠図面(意匠設計データD1)と合致しているか等の意匠図面との対応に関する情報、等が挙げられる。一方、施工要素データD3―1は、鉄骨施工用三次元データD3に含まれるデータのうち、施工図において要求される情報を指す。
【0032】
ここで、図2に示すように、施工要素データD3―1は、さらに、設計兼用要素データD3―1aおよび非設計要素データD3―1bに区別することができる。設計兼用要素データD3―1aは、建築確認申請を行う為の設計図に要求されると共に、施工図においても要求される情報である。設計兼用要素データD3―1aは、例えば、構造部材そのものの情報や、構造部材の接合に関する情報、意匠図面との対応に関する情報、等を挙げることができる。一方、非設計要素データD3―1bは、建築確認申請を行う為の設計図には不要な施工要素データである。例えば、非設計要素データD3-1bとしては、主となる鉄骨部材へ取付けるプレートの溶接間隔、溶接等の施工上の問題点に関する記載等の情報が挙げられる。
【0033】
なお、鉄骨施工用三次元データD3は、設計図・施工図に要求される情報以外にも、その他の情報を含んでいて良い。その他の情報としては、例えば、鉄骨施工用の三次元データとして要求される情報が挙げられる。例えば、柱の大梁接合部(パネルゾーン)のダイヤフラム板厚や形式、柱接合部の大梁ハンチの設置要否等、鉄骨製作に関する情報が挙げられる。
【0034】
ステップS3では、少なくとも干渉チェックに際して必要な施工要素データD3―1を含む鉄骨施工用三次元データD3が作成される(ステップS3a)。そして、鉄骨施工図製図業者14のシステムにおいて施工要素データD3―1を含む鉄骨施工用三次元データD3から干渉チェック用データD4が作成され、建築設計者12のシステムに対して送付される(ステップS3a)。更に、建築設計者12のシステムから、三次元配管設計者15のシステムに対して、干渉チェック用データD4が送付される(ステップS3b)。干渉チェックに際して必要な施工要素データD3-1を含む鉄骨施工用三次元データD3及び干渉チェック用データD4は、建築設計者12及び/又は鉄骨施工図製図業者14のシステムの記憶部において、保存場所を示すディレクトリ及び/又はファイル名によって対応づけて格納される。好ましくは、これらのデータは同一、親子又は兄弟となるディレクトリに保存されることで対応付けられてもよい。また、少なくとも一部のファイル名が共通することで対応付けられてもよい。なお、鉄骨施工用三次元データD3そのものを、干渉チェック用データD4として利用しても構わない。
【0035】
ステップS4においては、三次元配管設計者15のシステムにより事前に作成済の配管施工用三次元データD3と干渉チェック用データD4を用いた、施工要素と配管の干渉チェックが行われる。干渉があれば、干渉チェック用データD4の干渉箇所是正作業として、建築設計者12又は三次元配管設計者15のシステムで鉄骨施工用三次元データD3や配管モデルにおける干渉部分のスクリーンショットや二次元図面への朱書等がされたデータが作成され、建築設計者12のシステムから鉄骨施工図製図業者14の端末へ送付されることで、干渉箇所の是正が依頼される。干渉箇所の是正は、好ましくはステップS6の建築確認申請手続の前までに完了することが好ましい。
【0036】
鉄骨施工図製図業者14のシステムにより、必要に応じて鉄骨施工用三次元データD3の修正が行われ、修正された鉄骨施工用三次元データD3に基づいて干渉チェック用データD4が作成される。そして、三次元配管設計者15のシステムから建築設計者12のシステムに対して、干渉チェック結果が送付される。
【0037】
ステップS4と並行して、又は、ステップS4の後に、ステップS5において、鉄骨施工図製図業者14のシステムで残りの設計要素データD3-2が作成され、施工要素データD3-1および設計要素データD3-2を含む鉄骨施工用三次元データD3が建築設計者12のシステムに対して送付される。鉄骨施工用三次元データD3の第2の合意作業として、建築設計者12のシステムにおいて受け取った鉄骨施工用三次元データD3が確認され、必要に応じて鉄骨施工図製図業者14のシステムへ修正依頼等が送付される。
【0038】
さらに、ステップS5において鉄骨施工図製図業者14の端末で残りの設計要素データD3-2を含む鉄骨施工用三次元データD3から、ステップS6において建築確認申請に用いる確認申請用データD5が生成され、建築設計者12のシステムに対して送付される。確認申請用データD5は、建築確認申請に利用されるデータであり、本実施形態では、設計図二次元データである。なお、建築設計者12のシステムで、受け取った鉄骨施工用三次元データD3から確認申請用データD5が生成されてもよい。残りの設計要素データD3-2を含む鉄骨施工用三次元データD3及び確認申請用データD5は、建築設計者12及び/又は鉄骨施工図製図業者14のシステムの記憶部において、保存場所を示すディレクトリ及び/又はファイル名によって対応づけて格納される。好ましくは、これらのデータは同一、親子又は兄弟となるディレクトリに保存されることで対応付けられてもよい。また、少なくとも一部のファイル名が共通することで対応付けられてもよい。
なおこの確認申請用データD5は上述のように別途作成しても良いし、前述した設計データから引用または流用しても良い。
【0039】
ステップS6において、建築設計者12は、確認申請用データD5を用いて自治体への建築確認申請手続を行う。また、この間に、見積引合、見積査定及び契約を行い、鉄骨部材の生産依頼等を行う総合建設業者16や鉄骨製作業者17を決定する。自治体から建築確認済証を交付された後、ステップS7に進む。なお、確認申請の書類について電子の申請が可能な場合には、建築設計者12のシステムが自治体のシステムに対して、メール等でデータを送付する場合もある。
【0040】
なお、ステップS3において、干渉チェックに際して必要ない施工要素データD3―1まで、作成が完了していなくてもよい。その場合、残りの施工要素データD3―1は、ステップS4と並行して、又は、ステップS4の後に作成してよい。ステップS3において設計兼用要素データD3―1aが作成される場合、ステップS5として、残りの設計要素データD3―2について、ステップS4と並行して、又は、ステップS4の後に作成する。
【0041】
ステップS7では、まず、建築設計者12のシステムから総合建設業者16のシステムに対して、鉄骨部材の生産依頼が送付される(ステップS7a)。そして、総合建設業者16のシステムから鉄骨製作業者17のシステムに対して、鉄骨部材の生産依頼が送付される(ステップS7b)。
【0042】
図3は、本実施形態における工期の一例を示す図である。具体的には、図3(a)は、図1として説明した本実施形態の設計方法における工期の一例を示す。また、縦軸は意匠設計データの作成から干渉チェックまでの各行程を示し「No. A1~A5」を付している。横軸は工期(月)を示す。
ここで、No.A1は意匠設計データD1の作成であり、No.A2は(1)仮定断面設計図二次元データD2、(2)施工要素データD3-1、(3)設計要素データD3-2の作成である。No.A3は建築確認申請であり、No.A4は見積引合、施工会社決定であり、No.A5は干渉チェックである。
これに対して、図3(b)は図9として説明した従来の設計方法における工期の一例を示し、各工程はNo.B1~B6としている。
ここで、No.B1は意匠設計データD1の作成であり、No.B2は(1)仮定断面設計図二次元データD2、(3)設計要素データD3-2の作成である。No.B3は建築確認申請であり、No.B4は見積引合、施工会社決定であり、No.B5は(2)施工要素データD3-1の作成であり、No.B6は干渉チェックである。
【0043】
なお、No.A1,No.A3,No.A4、No.A5はNo.B1,No.B3、No.B4、No.B6と同じである。
No.A2では、本実施形態における設計方法では図1におけるステップS0~S1の合意形成において施工要素データD3-1の作成から開始することができ、No.A5(図1中、ステップS4~干渉箇所是正作業完了)の干渉チェック工程において必要となる施工要素データD3-1を、No.A3(図1中、ステップS6)の建築確認申請において必要となる設計要素データD3-1に先駆けて作成することができる。
【0044】
また、図3(a)に示すように、No.A1の「意匠設計データD1の作成」の後、No.A2の「(1)仮定断面設計図二次元データD2の作成」、「(2)施工要素データD3-1の作成」、「(3)設計要素データD3-2の作成」を一体化させ、データ作成と作図との目的と内容とを集約化させることができる。
【0045】
この結果、従来の工程図3(b)に示すように、No.B4の「見積引合、施工会社決定」の後に行っていた、No.B5の「(2)施工要素データD3-1の作成」の工程に要する3か月を前倒しすることができる。
【0046】
すなわち、従来のNo.B5の「(2)施工要素データD3-1の作成」が、本実施形態でのNo.A2の「(1)仮定断面設計図二次元データD2、(2)施工要素データD3-1、(3)設計要素データD3-2の作成」に集約されることとなる。従来において、No.B1からNo.B6までに11か月要していた期間が、No.A2の作成とNo.A5の干渉チェックを同時に実施することで、本実施形態では、No.A1からNo.A5までの期間が7か月となる。これにより本実施形態では工程を大幅に短縮することができる。
さらに、「干渉チェック」の作業が、No.A2の「(1)仮定断面設計図二次元データD2、(2)施工要素データD3-1、(3)設計要素データD3-2の作成」の作業の一環で完結でき、これまで断続していた作業が、継続作業となる。よって設計期間の短縮と共に、継続作業となり、作業の大幅な効率化を図ることができる。
【0047】
これにより、本実施形態における設計方法では、No.A5(図1中、ステップS4~干渉箇所是正作業完了)の干渉チェックの開始を、従来方法のNo.B6と比較して例えば五か月程先んじて実施することが可能となる。
また、No.A3(図1中、ステップS6)の建築確認申請工程に先駆けてNo.A5(図1中、ステップS4~干渉箇所是正作業完了)の干渉チェック工程を実施することができ、従来方法のNo.B3において生じてしまう干渉による建築確認申請のやり直しを防止することができる。この結果、大幅な作業の短縮と効率化を図ることができる。
【0048】
図4は、本実施形態にかかる設計システム1のシステム構成図を示す。設計システム1は、建築設計者12が利用する建築設計者端末装置2と、構造設計者13が利用する構造設計者端末装置3と、鉄骨施工図製図業者14が利用する鉄骨施工図製図業者端末装置4と、三次元配管設計者15が利用する三次元配管設計者端末装置5と、総合建設業者16が利用する総合建設業者端末装置6と、鉄骨製作業者17が利用する鉄骨製作業者端末装置7と、を備える。なお、鉄骨製作業者17が鉄骨施工図製図業者端末装置4を利用する場合もある。
【0049】
また、本実施形態では、建築設計者端末装置2と三次元配管設計者端末装置5はLAN(Local area network)等の組織内ネットワークによって通信可能に構成されるものとする。なお、建築設計者12及び配管設計者15が同組織の場合を例示したが、異なる組織であっても良い。また、建築設計者端末装置2と構造設計者端末装置3、建築設計者端末装置2と鉄骨施工図製図業者端末装置4、建築設計者端末装置2と総合建設業者端末装置6、総合建設業者端末装置6と鉄骨製作業者端末装置7、鉄骨製作業者端末装置7と鉄骨施工図製図業者端末装置4がインターネット等のネットワークNWによって通信可能に構成され、種々のデータを送受信する。このネットワークNWによって通信可能に構成される主体の組み合わせは、業務の発注者/受注者、業者(組織)同士の関係性等によって定まる。上記は、代表的な受発注関係に基づく一例であるが、これら以外の組み合わせがネットワークNWによって通信を行うことを妨げない。なお、建築設計者端末装置2と三次元配管設計者端末装置5も、ネットワークNWによって通信可能に構成されてもよい。
【0050】
図5は、本実施形態における各端末装置2~7のハードウェア構成図を示す。情報処理装置9は、ハードウェア構成要素として、演算装置(CPU)91と、作業用メモリとしての主記憶装置(RAM)92と、HDDやSSD、フラッシュメモリ等の補助記憶装置93と、キーボードやマウス、タッチパネル等のデータ入力のための入力装置94と、ディスプレイやスピーカ等の出力装置95と、外部の装置と通信するための通信装置96と、各構成部をそれぞれ接続するバス97などとを備える。また、補助記憶装置93は、オペレーティングシステム(OS)と、各端末装置2~7毎の機能構成要素を実現する為のプログラムと、各種情報(データを含む)などとを記憶している。上述のプログラムが演算装置(CPU)91により実行されることで、各端末装置2~7は後述の機能構成要素を実現する。
【0051】
図6は、本実施形態における設計システム1の機能ブロック図を示す。図6(a)に示すように、建築設計者端末装置2は、機能構成要素として、設計図生成部21を備える。図6(b)に示すように、構造設計者端末装置3は、機能構成要素として、仮定断面設計図生成部31を備える。図6(c)に示すように、鉄骨施工図製図業者端末装置4は、機能構成要素として、鉄骨モデル生成部41と、設計図生成部42と、干渉チェック用データ生成部43と、を備える。図6(d)に示すように、三次元配管設計者端末装置5は、機能構成要素として、配管モデル生成部51と、干渉チェック部52と、を備える。
【0052】
仮定断面設計図生成部31は、仮定断面設計図を作図する為の設計図作図画面を介して入力を受け付け、仮定断面設計図二次元データD2を作成する。ステップS1において、仮定断面設計図生成部31は、意匠設計データD1に基づいて鉄骨造構造物の仮定断面設計図二次元データD2を作成する。図7に、仮定断面設計図の一例を示す。
【0053】
ステップS3、S5において、鉄骨モデル生成部41は、鉄骨施工用三次元データ作成画面を介して入力を受け付け、鉄骨造構造物の鉄骨施工用三次元データD3を作成する。この時、鉄骨モデル生成部41は、仮定断面設計図二次元データD2を鉄骨施工用三次元データ作成画面に表示させ、画面上で仮定断面設計図二次元データD2に重ねて鉄骨施工用三次元データD3を作成可能に構成される。
【0054】
ステップS3、S5において、鉄骨造構造物の施工要素データD3―1と、設計要素データD3―2と、を含む鉄骨施工用三次元データD3が作成された後、設計図生成部21又は設計図生成部42は、鉄骨施工用三次元データD3の施工要素データD3―1および前記設計要素データD3―2から、それぞれ二次元データを生成し、これらを重ねて二次元平面に出力して、設計図二次元データ(確認申請用データD5)を生成する。この時、設計図生成部42は、施工要素データD3―1の少なくとも一部を省略して二次元データを生成するか、又は、施工要素データD3―1から生成された二次元データの一部を省略して二次元平面に出力することで、設計図二次元データを生成する。一部とは、例えば、施工要素のうちの非設計要素データD3―1bに相当する部分である。より詳細には、設計図生成部21又は設計図生成部42は、鉄骨施工用三次元データD3および設計要素データD3―2を同一スケールで重ねて、鉄骨構造物の立面又は平面方向から二次元平面に出力することで、設計図を生成する。なお、設計図生成部42は、建築設計者端末装置2および鉄骨施工図製図業者端末装置4の1又は複数に設けられてよい。図8に、設計図二次元データの一例を示す。
【0055】
干渉チェック用データ生成部43は、重ねられた鉄骨施工用三次元データD3および仮定断面設計図二次元データD2から鉄骨施工用三次元データD3を抽出し、三次元配管設計者端末装置5(三次元配管作図装置)の干渉チェック部52にインポートする為の干渉チェック用データD4を生成する。なお、干渉チェック用データ生成部43は、建築設計者端末装置2、鉄骨施工図製図業者端末装置4および三次元配管設計者端末装置5の1又は複数に設けられてよい。
【0056】
配管モデル生成部51は、配管施工用三次元データを作成する為の配管施工用三次元データ作成画面を介して入力を受け付け、鉄骨造構造物の配管施工用三次元データを作成する。
【0057】
干渉チェック部52は、干渉チェック用データD4から取得した鉄骨施工用三次元データD3と、配管モデル生成部51が作成した配管施工用三次元データを重ね合わせて、鉄骨及び配管の干渉チェックを行う。好ましくは、干渉チェック部52による干渉チェックは、鉄骨モデル生成部41による設計要素生成ステップの開始又は、完了前に行われる。即ち、鉄骨モデル生成部41による設計要素生成ステップの一部工程又は全工程と平行して行われる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、鉄骨構造物の設計工程において利用することができる。
【符号の説明】
【0059】
1 :設計システム
2 :建築設計者端末装置
3 :構造設計者端末装置
4 :鉄骨施工図製図業者端末装置
5 :三次元配管設計者端末装置
6 :総合建設業者端末装置
7 :鉄骨製作業者端末装置
9 :情報処理装置
12 :建築設計者
13 :構造設計者
14 :鉄骨施工図製図業者
15 :三次元配管設計者
16 :総合建設業者
17 :鉄骨製作業者
21 :設計図生成部
31 :仮定断面設計図生成部
41 :鉄骨モデル生成部
42 :設計図生成部
43 :干渉チェック用データ生成部
51 :配管モデル生成部
52 :干渉チェック部
91 :演算装置
92 :主記憶装置
93 :補助記憶装置
94 :入力装置
95 :出力装置
96 :通信装置
97 :バス
NW :ネットワーク
D1 :意匠設計データ
D2 :仮定断面設計図二次元データ
D3 :鉄骨施工用三次元データ
D3-1 :施工要素データ
D3-1a:設計兼用要素データ
D3-1b:非設計要素データ
D3-2 :設計要素データ
D4 :干渉チェック用データ
D5 :確認申請用データ
【要約】      (修正有)
【課題】鉄骨構造物の設計に際して、工期の短縮が可能な新たな設計方法及び設計システムを提供する。
【解決手段】互いに通信可能な建築設計者端末装置2、構造設計者端末装置3、鉄骨施工図製図業者端末装置4及び三次元配管設計者端末装置5を含む設計システムにおいて、鉄骨施工図製図業者端末装置は、鉄骨造構造物の鉄骨施工用三次元データを作成するステップと、鉄骨造構造物の鉄骨の施工要素データ以外の設計要素データを作成するステップと、を実行する鉄骨モデル生成部及び鉄骨施工用三次元データ及び設計要素データから夫々二次元データを生成し、これらを重ねて二次元平面に出力して設計図を生成する設計図生成部を有する。三次元配管設計者端末装置は、鉄骨造構造物の配管施工用三次元データを作成する配管モデル生成部及び鉄骨施工用三次元データと配管施工用三次元データを重ね合わせて、鉄骨及び配管の干渉チェックを行う干渉チェック部を有する。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9