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特許7295375レンズ駆動装置、カメラモジュール、及びカメラ搭載装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-13
(45)【発行日】2023-06-21
(54)【発明の名称】レンズ駆動装置、カメラモジュール、及びカメラ搭載装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/02 20210101AFI20230614BHJP
   G03B 5/00 20210101ALI20230614BHJP
   G02B 7/04 20210101ALI20230614BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20230614BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20230614BHJP
   H04N 23/68 20230101ALI20230614BHJP
【FI】
G02B7/02 E
G03B5/00 J
G02B7/02 Z
G02B7/04 E
G03B15/00 V
H04N23/50
H04N23/68
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018234695
(22)【出願日】2018-12-14
(65)【公開番号】P2020095217
(43)【公開日】2020-06-18
【審査請求日】2021-11-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000006220
【氏名又は名称】ミツミ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 大志
【審査官】越河 勉
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-160196(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0025633(US,A1)
【文献】特開2011-027926(JP,A)
【文献】国際公開第2018/135423(WO,A1)
【文献】特開2011-164505(JP,A)
【文献】特開2007-135198(JP,A)
【文献】特開2014-212577(JP,A)
【文献】国際公開第2014/185218(WO,A1)
【文献】特開2000-346597(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/02-7/16
G03B 5/00
G02B 7/04
G03B 15/00
H04N 23/50
H04N 23/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
振れ補正時に光軸直交面内で移動する可動部に固定され、前記可動部とともに光軸直交面内で移動するレンズ駆動装置であって、
オートフォーカス固定部と、
レンズ部を保持可能に構成され、前記オートフォーカス固定部に対して光軸方向に移動可能に接続されたオートフォーカス可動部と、
前記オートフォーカス可動部を移動させる駆動源と、
前記駆動源に給電するためのフレキシブルプリント回路基板と、を備え、
前記フレキシブルプリント回路基板は、
前記オートフォーカス固定部に固定される固定基板部と、
前記オートフォーカス可動部の移動に追従して変形可能な可動基板部と、を有し、
前記可動基板部は、
前記固定基板部に連設され前記光軸方向に直交する第1の方向に延在する第1の延在部と、
前記第1の延在部に連設され前記光軸方向に直交する第2の方向に延在する第2の延在部と、
前記第1の延在部と前記第2の延在部との間の屈曲部と、を有し、
前記固定基板部よりも薄く形成されている、レンズ駆動装置。
【請求項2】
前記屈曲部は、R形状に形成されている、請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項3】
前記第1の方向と前記第2の方向のなす角は、60°以上90°未満である、請求項1又は2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項4】
前記固定基板部には、前記駆動源への給電を制御する制御部品が実装され、
前記可動基板部は、前記固定基板部よりも配線層数が少ない、請求項1から3のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置。
【請求項5】
平面視で矩形状の外形を有し、
前記第1の延在部は、前記外形を形成する第1の辺に対して傾斜しており、
前記第2の延在部は、前記第1の辺に隣接する第2の辺に対して平行である、請求項1から4のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置。
【請求項6】
前記固定基板部と前記第1の延在部との接続部には、R形状の切欠部が設けられている、請求項1から5のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置と、
オートフォーカス用の前記レンズ駆動装置が固定される振れ補正用レンズ駆動装置と、
前記オートフォーカス可動部に装着されるレンズ部と、
前記レンズ部により結像された被写体像を撮像する撮像部と、を備える、カメラモジュール。
【請求項8】
情報機器又は輸送機器であるカメラ搭載装置であって、
請求項7に記載のカメラモジュールと、
前記カメラモジュールで得られた画像情報を処理する画像処理部と、を備える、カメラ搭載機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズ駆動装置、カメラモジュール、及びカメラ搭載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スマートフォン等の携帯端末には、小型のカメラモジュールが搭載されている。このようなカメラモジュールには、被写体を撮影するときのピント合わせを自動的に行うオートフォーカス機能(以下「AF機能」と称する、AF:Auto Focus)、及び撮影時に生じる振れ(振動)を光学的に補正して画像の乱れを軽減する振れ補正機能(以下「OIS機能」と称する、OIS:Optical Image Stabilization)を有するレンズ駆動装置が適用されている(例えば、特許文献1~3)。
【0003】
特許文献1~3に開示のレンズ駆動装置は、レンズ部を光軸方向に移動させるオートフォーカス用駆動装置と、オートフォーカス用駆動装置を含むオートフォーカス要素を光軸方向に直交する面内で移動させる振れ補正用駆動装置と、を備えている。また、オートフォーカス駆動装置は、振れ補正用駆動装置の可動ステージに載置され、振れ補正用駆動装置の固定部と、フレキシブルプリント基板を介して機械的かつ電気的に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表2017-522615号公報
【文献】特表2015-537247号公報
【文献】特許第6289451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1~3等に開示のレンズ駆動装置においては、オートフォーカス用駆動装置と振れ補正用駆動装置とが、フレキシブルプリント回路基板を介して接続されるため、フレキシブルプリント回路基板によって、振れ補正時の移動動作が少なからず制限される。特に、フレキシブルプリント回路基板が多層構造を有する場合、十分な可撓性が得られずに、振れ補正時の移動動作が阻害され、正常に振れ補正が行われない虞がある。
本発明の目的は、フレキシブルプリント回路基板による振れ補正時の移動動作の制限を緩和でき、正常に振れ補正を行うことができるレンズ駆動装置、カメラモジュール、及びカメラ搭載装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るレンズ駆動装置は、
振れ補正時に光軸直交面内で移動する可動部に固定され、前記可動部とともに光軸直交面内で移動するレンズ駆動装置であって、
オートフォーカス固定部と、
レンズ部を保持可能に構成され、前記オートフォーカス固定部に対して光軸方向に移動可能に接続されたオートフォーカス可動部と、
前記オートフォーカス可動部を移動させる駆動源と、
前記駆動源に給電するためのフレキシブルプリント回路基板と、を備え、
前記フレキシブルプリント回路基板は、
前記オートフォーカス固定部に固定される固定基板部と、
前記オートフォーカス可動部の移動に追従して変形可能な可動基板部と、を有し、
前記可動基板部は、
前記固定基板部に連設され前記光軸方向に直交する第1の方向に延在する第1の延在部と、
前記第1の延在部に連設され前記光軸方向に直交する第2の方向に延在する第2の延在部と、
前記第1の延在部と前記第2の延在部との間の屈曲部と、を有し、
前記可動基板部は、前記固定基板部よりも薄く形成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るカメラモジュールは、
上記のレンズ駆動装置と、
前記オートフォーカス用のレンズ駆動装置が固定される振れ補正用レンズ駆動装置と、
前記オートフォーカス可動部に装着されるレンズ部と、
前記レンズ部により結像された被写体像を撮像する撮像部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るカメラ搭載装置は、
情報機器又は輸送機器であるカメラ搭載装置であって、
上記のカメラモジュールと、
前記カメラモジュールで得られた画像情報を処理する画像処理部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、レンズ駆動装置、カメラモジュール及びカメラ搭載装置における、フレキシブルプリント回路基板による振れ補正時の移動動作の制限を緩和でき、正常に振れ補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1A図1Bは、本発明の一実施の形態に係るカメラモジュールを搭載するスマートフォンを示す図である。
図2図2は、カメラモジュールの分解斜視図である。
図3図3は、AF用レンズ駆動部の分解斜視図である。
図4図4は、AF用レンズ駆動部の分解斜視図である。
図5図5A図5Cは、ベースの構造を示す斜視図である。
図6図6A図6Bは、フレキシブルプリント回路基板の斜視図である。
図7図7A図7Bは、フレキシブルプリント回路基板の取付状態を示す平面図である。
図8図8A図8Bは、車載用カメラモジュールを搭載するカメラ搭載装置としての自動車を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】
図1A図1Bは、本発明の一実施の形態に係るカメラモジュールAを搭載するスマートフォンM(カメラ搭載装置)を示す図である。図1AはスマートフォンMの正面図であり、図1BはスマートフォンMの背面図である。
【0013】
スマートフォンMは、例えば背面カメラOCとして、カメラモジュールAを搭載する。カメラモジュールAは、AF機能及びOIS機能を備え、被写体を撮影するときのピント合わせを自動的に行うとともに、撮影時に生じる振れ(振動)を光学的に補正して像ぶれのない画像を撮影することができる。
【0014】
図2は、カメラモジュールAの分解斜視図である。図2に示すように、本実施の形態では、直交座標系(X,Y,Z)を使用して説明する。後述する図においても共通の直交座標系(X,Y,Z)で示している。
【0015】
カメラモジュールAは、スマートフォンMで実際に撮影が行われる場合に、X方向が上下方向(又は左右方向)、Y方向が左右方向(又は上下方向)、Z方向が前後方向となるように搭載される。すなわち、Z方向が光軸方向であり、図中上側が光軸方向受光側、下側が光軸方向結像側である。また、Z軸に直交するX方向及びY方向を「光軸直交方向」と称し、XY面を「光軸直交面」と称する。
【0016】
図2に示すように、カメラモジュールAは、AF機能を実現するAF用レンズ駆動装置1、OIS機能を実現するOIS用レンズ駆動装置2、円筒形状のレンズバレルにレンズが収容されてなるレンズ部3、及びレンズ部3により結像された被写体像を撮像する撮像部(図示略)等を備える。
AF用レンズ駆動装置1とOIS用レンズ駆動装置2は、独立して構成されており、別々に製造されたAF用レンズ駆動装置1とOIS用レンズ駆動装置2を用いて、カメラモジュールAを組み立てられるようになっている。
【0017】
撮像部(図示略)は、OIS用レンズ駆動装置2の光軸方向結像側に配置される。撮像部は、例えば、イメージセンサー基板及びイメージセンサー基板に実装される撮像素子を有する。撮像素子は、例えば、CCD(charge-coupled device)型イメージセンサー、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)型イメージセンサー等により構成される。撮像素子は、レンズ部3により結像された被写体像を撮像する。
なお、AF用レンズ駆動装置1及びOIS用レンズ駆動装置2の駆動制御を行う制御部は、撮像部のイメージセンサー基板に設けられてもよいし、カメラモジュールAが搭載されるカメラ搭載装置(本実施の形態では、スマートフォンM)に設けられてもよい。
【0018】
OIS用レンズ駆動装置2は、例えば、撮像部のイメージセンサー基板(図示略)に搭載され、機械的かつ電気的に接続される。OIS用レンズ駆動装置2は、OIS可動部21、OIS固定部22、及びOIS駆動部(図示略)を有する。OIS可動部21は、OIS固定部22に対して、光軸直交面内で移動可能に接続される。OIS駆動部は、OIS可動部21を光軸直交面内で移動させるための駆動源であり、例えば、ボイスコイルモーター(VCM:Voice Coil Motor)、超音波モーター(USM:Ultrasonic Motor)、又は形状記憶合金(SMA:Shape Memory Arroy)を利用した駆動手段(特許文献1~3参照)を適用することができる。また例えば、OIS駆動部には、チルト方式の駆動手段を適用してもよい。
【0019】
AF用レンズ駆動装置1は、OIS用レンズ駆動装置2のOIS可動部21に固定され、OIS可動部21とともに光軸直交面内で移動可能に構成される。AF用レンズ駆動装置1は、フレキシブルプリント回路基板15(以下、「FPC15」と称する)を介して、例えば、OIS固定部22と機械的かつ電気的に接続される。なお、FPC15は、OIS用レンズ駆動装置2が搭載されるイメージセンサー基板と、機械的かつ電気的に接続されてもよい。
【0020】
図3図4は、AF用レンズ駆動装置1の分解斜視図である。図3は上方斜視図であり、図4は下方斜視図である。
【0021】
図3図4に示すように、AF用レンズ駆動装置1は、AF可動部11、AF固定部12、AF駆動部13、及びAF用支持部14、FPC15等を備える。本実施の形態では、AF用レンズ駆動装置1に、AF駆動部13としてボイスコイルモーターが適用されている。
【0022】
AF可動部11は、ピント合わせ時に、AF固定部12に対して光軸方向に移動する部分である。本実施の形態では、AF可動部11に、AF駆動部13を構成するAF用コイル131が取り付けられている。
AF固定部12は、AF用支持部14を介してAF可動部11を支持する部分である。本実施の形態では、AF固定部12に、AF駆動部13を構成する駆動用マグネット132A、132B(AF用マグネット)が取り付けられている。
すなわち、AF用レンズ駆動装置1の駆動源であるAF駆動部13には、ムービングコイル方式が採用されている。
【0023】
AF可動部11は、AF固定部12に対して径方向に離間して配置され、AF用支持部14によってAF固定部12と連結される。
本実施の形態では、AF可動部11は、レンズホルダーで構成されている(以下、「レンズホルダー11」と称する)。AF固定部12は、ベース121及びヨーク122で構成されている。また、AF用支持部14は、AF固定部12に対してレンズホルダー11を光軸方向受光側(上側)で支持する上バネ141と、AF固定部12に対してレンズホルダー11を光軸方向結像側(下側)で支持する下バネ142A、142Bで構成されている。
【0024】
レンズホルダー11は、例えば、液晶ポリマー(LCP:Liquid Crystal Polymer)等の樹脂材料で形成される。レンズホルダー11は、平面視で矩形状(ここでは、正方形状)に形成されており、中央にレンズ収容部11aを有する。レンズ収容部11aには、レンズ部3(図2参照)が螺合及び接着により固定される。レンズ収容部11aの光軸方向受光側の周縁部11bには、上バネ141が固定される(以下、「上バネ固定部11b」と称する)。上バネ固定部11bには、光軸方向受光側に突出する4つの位置決め片11cが設けられている。位置決め片11cによって、上バネ141が位置決めされる。
【0025】
レンズ収容部11aの光軸方向結像側の周縁部11dには、下バネ142A、142Bが固定される(以下、「下バネ固定部11d」と称する)。下バネ固定部11dには、光軸方向結像側に突出する位置決め片11eが設けられている。位置決め片11eによって、下側バネ142A、142Bが位置決めされる。
【0026】
レンズ収容部11aの側方11fには、AF用コイル131が巻線される(以下、「コイル巻線部11f」と称する)。コイル巻線部11fは、全体として矩形状に形成されており、部分的に切欠部11kが設けられている。コイル巻線部11fにより、AF用コイル131の形状が規定される。また、コイル巻線部11fのY方向に沿う部分に設けられた切欠部11kとAF用コイル131の間には、ヨーク122の挿入片122dが挿入される。
【0027】
レンズホルダー11のX方向に沿う2つの外側部において、長手方向の略中央には、回転規制片11gが設けられている。また、回転規制片11gの片側には、磁石収容部11hが設けられており、反対側には、カウンターウエイト部11iが設けられている。磁石収容部11h及びカウンターウエイト部11iは、それぞれ、光軸に関して点対称な位置に設けられている。
X方向においては、回転規制片11g、磁石収容部11h及びカウンターウエイト部11iとコイル巻線部11fとの間に、AF用コイル131が配置される。
【0028】
AF用コイル131は、ピント合わせ時に通電される空芯コイルである。AF用コイル131のY方向に沿う部分が、駆動用マグネット132A、132Bと対向する。AF用コイル131の両端は、それぞれ、レンズホルダー11の絡げ部11jに絡げられ、下バネ142A、142Bと電気的に接続される。AF用コイル131には、下バネ142A、142Bを介して通電が行われる。AF用コイル131の通電電流は制御IC151(図6B参照)によって制御される。
【0029】
レンズホルダー11の磁石収容部11hには、位置検出用磁石16A、16Bが配置される。位置検出用磁石16Aは、一方の磁石収容部11hに配置され、制御IC151と対向する。位置検出用磁石16Bは、他方の磁石収容部11hに配置される。位置検出用磁石16Aは、レンズホルダー11の光軸方向における位置検出に用いられる。位置検出用磁石16Bは、レンズホルダー11の位置検出には用いられないダミー磁石であり、レンズホルダー11の重量及びレンズホルダー11に作用する磁力をバランスさせ、レンズホルダー11の姿勢を安定させるために配置される。
【0030】
本実施の形態では、Y方向に沿って駆動用マグネット132A、132Bが配置されており、X方向に沿う辺上に位置検出用磁石16A、16Bが配置されている。駆動用マグネット132A、132B及び位置検出用磁石16A、16Bを、できるだけ離して配置することで、位置検出用磁石16A、16Bに対する駆動用マグネット132A、132Bの磁気の影響を抑制することができる。これにより、レンズホルダー11の光軸方向における位置検出精度が向上し、信頼性が向上する。
【0031】
AF固定部12において、ベース121は、例えば、液晶ポリマー(LCP)等の樹脂材料で形成される。ベース121は、平面視で矩形状(ここでは、正方形状)に形成されており、中央に円形の開口121aを有する。
ベース121の四隅において、光軸方向受光側の面121bには、下バネ142A、142Bが固定される(以下、「下バネ固定部121b」と称する)。下バネ固定部121bは、レンズホルダー11側(光軸方向受光側)に突出する位置決めボス121cを有する。位置決めボス121cによって、下バネ142A、142Bが位置決めされる。ベース121において、下バネ固定部121bは他の部分より光軸方向受光側に膨出して形成されている。これにより、下バネ142A、142Bが光軸方向結像側に弾性的に変形でき、レンズホルダー11は光軸方向結像側に移動することができる。
【0032】
ベース121の下部周縁には、ヨーク122を載置するヨーク取付片121d、121eが設けられている。ヨーク取付片121d、121eによって、ヨーク122が位置決めされる。ヨーク122は、ヨーク取付片121dに載置されるとともに、ヨーク取付片121eに嵌合した状態で、例えば接着により固定される。
【0033】
ベース121のX方向に沿う辺には、光軸方向受光側に突出する起立壁121fが設けられている。それぞれの辺において、起立壁121fは、長手方向の略中央で分割されている。2つの起立壁121fの間の空間121gにレンズホルダー11の回転規制片11gが配置される(以下、「回転規制部121g」と称する)。また、一方の起立壁121f(図4では手前側)の外面には、FPC15が固定され、他方の起立壁121f(図4では奥側)の外面には、ヨーク122が固定される。一方の起立壁121fには、IC収容部121hが設けられている。
【0034】
また、ベース121には、2つの端子金具124、125及び2つの補強プレート126、127が埋め込まれている(図5A図5C参照)。図5Aはベース121の外観斜視図、図5Bはベース121の透視斜視図、図5Cは端子金具124、125及び補強プレート126、127の外観斜視図を示している。
端子金具124、125及び補強プレート126、127は、例えば、洋箔等の金属材料で形成され、インサート成形により、ベース121と一体的に形成される。
【0035】
端子金具124、125は、ベース121のX方向に沿う一方の辺に配置される。端子金具124、125の一端部124a、125a、及び他端部124b、125bは、ベース121から露出する。
端子金具124、125の一端部124a、125aは、下バネ142A、142Bのベース固定部142b、142bに半田付けされ、機械的かつ電気的に接続される。端子金具124、125の他端部124b、125bは、FPC15のコイル給電端子152e、152fに半田付けされ、機械的かつ電気的に接続される。
【0036】
補強プレート126、127は、ベース121のY方向に沿う辺に配置される。補強プレート126、127は、ヨーク取付部126a、127aを有する。ヨーク取付部126a、127aには、ヨーク122をベース121に取り付ける際に、接着剤が塗布される。アンカー効果により、ヨーク122をベース121に取り付ける際の接着強度が向上するので、耐落下衝撃性が向上する。
【0037】
ベース121のY方向に沿う部分は、X方向に沿う部分に比較して肉厚が薄い。ベース121のX方向に沿う厚肉の部分は、肉厚を薄くしても、起立壁121fが設けられているので、一定の強度を確保することができる。一方、Y方向に沿う薄肉の部分は、光軸方向受光側に駆動用マグネット132A、132Bが位置することとなるため、起立壁121fのような補強部位を設けることは困難である。つまり、Y方向に沿う部分は、低背化の要求に応えるべく肉厚を薄くすると、強度が低下する。
本実施の形態では、ベース121のY方向に沿う薄肉の部分に補強プレート126、127を配置することで、ベース121の強度が確保されている。
【0038】
すなわち、AF用駆動装置1において、ベース121は、厚肉部(X方向に沿う部分)と、厚肉部より薄い薄肉部(Y方向に沿う部分)と、を有し、薄肉部に、補強プレート126、127が埋め込まれている。
これにより、ベース121のY方向に沿う部分の肉厚を薄くすることができ、低背化を図ることができる。
【0039】
ヨーク122は、SPC材等の磁性材料で形成される。ヨーク122は、AF用レンズ駆動装置1の構成要素を覆う筐体カバーとしても機能する。ヨーク122を筐体カバーとして利用することにより、部品数が少なくなるので、軽量化を図ることができるとともに、組立工数を低減することができる。
【0040】
ヨーク122は、平面視で矩形状(ここでは、正方形状)に形成されており、中央に、略矩形状の開口122aを有する。この開口122aからレンズ部3が外部に臨む。
ヨーク122の四隅において、天板の裏面122bには、上バネ141が固定される(以下、「上バネ固定部122b」と称する)。ヨーク122の天板において、上バネ固定部122は他の部分より光軸方向結像側に凹んで形成されている。これにより、上バネ141のアーム141cが光軸方向受光側に弾性的に変形でき、レンズホルダー11は光軸方向受光側に移動することができる。
【0041】
ヨーク122において、Y方向に沿う2つの側壁122eの内面には、駆動用マグネット132A、132Bが固定される。駆動用マグネット132A、132Bは、例えば接着により側壁122eに固定される。駆動用マグネット132A、132Bは、それぞれ、内外方向に互いに逆向きに着磁されている。
駆動用マグネット132A、132Bの光軸方向受光側は、Y方向に沿う天板の庇部122cによって覆われる。また、庇部122cには、Z方向に垂れる挿入片122dが設けられている。挿入片122dは、レンズホルダー11に設けられた切欠部11kとAF用コイル131との間に挿入される。挿入片122dは、AF用コイル131を挟んで、駆動用マグネット132A、132Bと対向する。ヨーク122及び駆動用マグネット132A、132Bにより形成される磁気回路においては、AF用コイル131を効率よく磁束が交差するので、駆動効率が向上する。
【0042】
ヨーク122において、X方向に沿う一方の側壁122e(図4では手前側の側壁122e)には、ベース121の一方の起立壁121fに対応する形状の切欠部122fが設けられている。また、X方向に沿う他方の側壁122e(図4では奥側の側壁122e)の内面には、ベース121の起立壁121fが、例えば接着により固定される。
また、ヨーク122の光軸方向結像側の下端部分には、ベース121のヨーク取付片121d、121eと係合するベース係合部122gが設けられている。
【0043】
上バネ141は、例えば、ベリリウム銅、ニッケル銅、ステンレス等の金属材料からなる板バネである。上バネ141は、AF固定部12(ヨーク122)に対してレンズホルダー11を弾性的に支持する。
【0044】
上バネ141は、例えば、一枚の板金を打ち抜いて成形される。上バネ141は、レンズホルダー固定部141a、ヨーク固定部141b、及びアーム部141cを有する。レンズホルダー固定部141aは、レンズホルダー11の上バネ固定部11bに対応する形状を有し、位置決め片11cに対応する部分が切り欠かれている。ヨーク固定部141bは、上バネ141の四隅に設けられ、ヨーク122の上バネ固定部122bに対応する形状を有する。アーム部141cは、つづら折り形状を有し、レンズホルダー固定部141aとヨーク固定部141bを連結する。
【0045】
上バネ141は、レンズホルダー固定部141aの切欠部(符号略)が、レンズホルダー11の位置決め片11cに係合されることにより、レンズホルダー11に対して位置決めされ、固定される。また、上バネ141は、ヨーク固定部141bがヨーク122の上バネ固定部122bに接着されることにより、ヨーク122に対して固定される。レンズホルダー11が光軸方向に移動するとき、レンズホルダー固定部141aはレンズホルダー11とともに変位し、アーム部141cは弾性的に変形する。
【0046】
下バネ142A、142Bは、例えば、ベリリウム銅、ニッケル銅、ステンレス等の金属材料からなる2つの板バネである。下バネ142A、142Bは、AF固定部12(ベース121)に対してレンズホルダー11を弾性的に支持する。
【0047】
下バネ142A、142Bは、例えば、一枚の板金を打ち抜いて成形される。下バネ142A、142Bは、それぞれ、レンズホルダー固定部142a、ベース固定部142b、及びアーム部142cを有する。レンズホルダー固定部142aは、レンズホルダー11の下バネ固定部11dに対応する形状を有する。ベース固定部142bは、下バネ142A、142Bの四隅にもうけられ、ベース121の下バネ固定部121bに対応する形状を有する。アーム部142cは、つづら折り形状を有し、レンズホルダー固定部142aとベース固定部142bを連結する。
【0048】
下バネ142A、142Bは、それぞれ、レンズホルダー固定部142aに、絡げ接続部142dを有する。絡げ接続部142dは、レンズホルダー11の絡げ部11jに巻き付けられたAF用コイル131と電気的に接続される。ベース固定部142bは、ベース12に配置された端子金具124、125と電気的に接続される。下バネ142A、142Bを介して、AF用コイル131への給電が行われる。
【0049】
下バネ142A、142Bは、レンズホルダー固定部142aの固定穴(符号略)がレンズホルダー11の位置決め片11cに挿嵌されることにより、レンズホルダー11に対して位置決めされ、固定される。また、下バネ142A、142Bは、ベース固定部142bの固定穴(符号略)に、ベース12の位置決めボス121cが挿嵌されることにより、ベース12に対して位置決めされ、固定される。レンズホルダー11が光軸方向に移動するとき、レンズホルダー固定部142aはレンズホルダー11とともに変位し、アーム部142cが弾性的に変位する。
【0050】
FPC15は、絶縁性樹脂材料(例えば、ポリイミド)からなるフィルム状の基材に、銅箔等の導電性金属材料からなる導体パターン(電気回路)を形成した、可撓性を有する基板であ。FPC15には、制御IC151が実装されている。導体パターンは、電源端子152a、152b、信号端子152c、152d、コイル給電端子152e、152f、及び配線(図示略)を含む。配線は、例えば、FPCの表裏面に形成される。基材表面に形成された配線と基材裏面に形成された配線は、スルーホールを介して接続される。FPC15において、表裏面はカバーレイで覆われており、各端子152a~152fは、カバーレイから露出している。
【0051】
電源端子152a、152b及び信号端子152c、152dは、例えば、OIS用レンズ駆動装置2のOIS固定部22と機械的かつ電気的に接続される。
コイル給電端子152e、152fは、それぞれ、端子金具124、125の端部124b、125bと機械的かつ電気的に接続される。
各端子152a~152fは、配線を介して、制御IC151と電気的に接続される。
【0052】
制御IC151は、AF用コイル131の通電電流を制御するコイル制御部として機能する。具体的には、制御IC151は、信号端子152c、152dから入力される制御信号と、制御IC151に内蔵されているホール素子(図示略)による検出結果(ホール出力)とに基づいて、AF用コイル131の通電電流を制御する。
AF用レンズ駆動装置1では、制御IC151から、端子金具124、125及び下バネ142A、142Bを介してAF用コイル131への給電が行われる。
【0053】
制御IC151は、ホール効果を利用して磁界の変化を検出するホール素子(図示略)を内蔵し、レンズホルダー11の光軸方向における位置を検出する位置検出部として機能する。レンズホルダー11が光軸方向に移動すると、位置検出用磁石16Aによる磁界が変化する。この磁界の変化をホール素子が検出することにより、レンズホルダー11の光軸方向における位置が検出される。ホール素子の検出面を、レンズホルダー11の移動量に比例した磁束が交差するように、ホール素子及び位置検出用磁石16Aのレイアウトを設計することで、レンズホルダー11の移動量に比例したホール出力を得ることができる。
【0054】
FPC15は、ベース121の起立壁121fに、例えば、接着により固定される。このとき、制御IC151は、ベース121のIC収容部121hに挿嵌される。
図6A図6Bに示すように、FPC15は、ベース121に固定される部分FS(以下、「固定基板部FS」と称する)と、レンズホルダー11の移動に追従して変形可能な部分MS(以下、「可動基板部MS」と称する)と、を有する。
【0055】
固定基板部FSは、制御IC151が実装されるIC実装部FS1と、IC実装部FS1から延在する、IC実装部FS1よりも幅狭の分枝部FS2とに区画される。IC実装部FS1には、分枝部FS2と略並行に、可動基板部MSが連設されている。
可動基板部MSは、略直角に屈曲して形成されている。可動基板部MSは、固定基板部FS(IC実装部FS1)に連設された第1の延在部MS1と、第1の延在部MS1に連設された第2の延在部MS2とを有する。また、第2の延在部MS2の端部は、光軸方向結像側(OIS用レンズ駆動装置2側)に延在している。
【0056】
図7A図7Bに、FPC15の取付状態を示す。図7AはAF用レンズ駆動装置1の平面図であり、図7Bはヨーク122を取り外した状態のAF用レンズ駆動装置1の平面図である。
図7A図7Bに示すように、第1の延在部MS1は、X方向に対して傾斜しており、第2の延在部MS2は、Y方向に対して平行になっている。すなわち、第1の延在部MS1は、AF用レンズ駆動装置1の外形を規定する第1の辺(X方向に沿う辺)に対して傾斜しており、第2の延在部MS2は、第1の辺に隣接する第2の辺(Y方向に沿う辺)に対して平行になっている。
具体的には、第1の延在部MS1の延在方向(第1の方向)と、第2の延在部MS2の延在方向(第2の方向)とのなす角は、60°以上90°未満(例えば、87°)である。
これにより、第1の延在部MS1から屈曲部MS3にわたる部分とヨーク122は離間して、空間が形成されるので、FPC15は、振れ補正動作に追従して容易に変形することができる。
【0057】
固定基板部FSには、制御IC151が実装されるので、基材の両面に導体パターンが形成される。これに対して、可動基板部MSには、基材の一方の面にのみ導体パターンが形成される。つまり、本実施の形態では、可動基板部MSは、固定基板部FSよりも配線層数が少なく、薄くなっている。これにより、可動基板部MSの可撓性が向上するので、FPC15による振れ補正時の移動動作の制限を緩和でき、支障なく正常に振れ補正を行うことができる。
【0058】
また、第1の延在部MS1と第2の延在部MS2との間の屈曲部MS3は、R形状に加工されている。これにより、FPC15は、振れ補正動作に対して、より柔軟に対応することができる。
【0059】
また、IC実装部FS1と第1の延在部MS1との接続部には、R形状の切欠部FS3が設けられている。IC実装部FS1と第1の延在部MS1との接続部には、振れ補正時に応力がかかるが、R形状の切欠部FS3により、応力を分散させることができる。
【0060】
AF用レンズ駆動装置1において自動ピント合わせを行う場合には、AF用コイル131への通電が行われる。AF用コイル131に通電すると、駆動用マグネット132A、132Bの磁界とAF用コイル131に流れる電流との相互作用により、AF用コイル131にローレンツ力が生じる。ローレンツ力の方向は、駆動用マグネット132A、132Bによる磁界の方向とAF用コイル131に流れる電流の方向に直交する方向(Z方向)である。駆動用マグネット132A、132Bは固定されているので、AF用コイル131に反力が働く。この反力がAF用ボイスコイルモーターの駆動力となり、AF用コイル131が取り付けられたレンズホルダー11が光軸方向に移動し、ピント合わせが行われる。
【0061】
ピント合わせを行わない無通電時には、AF可動部11は、例えば上バネ141及び下バネ142A、142Bによって、無限遠位置とマクロ位置との間に吊られた状態(以下「基準状態」と称する)で保持される。すなわち、AF可動部11が、上バネ141及び下バネ142A、142Bによって、AF固定部12に対して位置決めされた状態で、光軸方向両側に変位可能に弾性支持される。ピント合わせを行うときには、AF可動部11を基準状態からマクロ位置側へ移動させるか、無限遠位置側に移動させるかに応じて、電流の向きが制御される。また、AF可動部11の基準状態からの移動距離(ストローク)に応じて、電流の大きさが制御される。
【0062】
AF用コイル131における通電電流は、制御IC151によって制御される。具体的には、制御IC151は、FPC15を介して供給される制御信号及び制御IC151に内蔵されているホール素子(図示略)による検出結果に基づいて、AF用コイル131への通電電流を制御する。
すなわち、AF用レンズ駆動装置1においては、ホール出力に基づくクローズドループ制御が制御IC151内で完結する。クローズドループ制御方式によれば、ボイスコイルモーターのヒステリシス特性を考慮する必要がなく、またレンズホルダー11の位置が安定したことを直接的に検出できる。さらには、像面検出方式の自動ピント合わせにも対応できる。したがって、応答性能が高く、オートフォーカス動作の高速化を図ることができる。
【0063】
このように、本実施の形態に係るAF用レンズ駆動装置1(レンズ駆動装置)は、振れ補正時に光軸直交面内で移動するOIS可動部21(可動部)に固定され、OIS可動部21とともに光軸直交面内で移動する。AF用レンズ駆動装置1は、AF固定部12と、レンズ部3を保持可能に構成され、AF固定部12に対して光軸方向に移動可能に接続されたAF可動部11と、AF可動部11を移動させるAF駆動部13(駆動源)と、AF駆動部13に給電するためのFPC15と、を備える。FPC15は、AF固定部12に固定される固定基板部FSと、AF可動部11の移動に追従して変形可能な可動基板部MSと、を有する。可動基板部MSは、固定基板部FSに連設され光軸方向に直交する第1の方向に延在する第1の延在部MS1と、第1の延在部MS1に連設され光軸方向に直交する第2の方向に延在する第2の延在部MS2と、第1の延在部MS1と第2の延在部MS2との間の屈曲部MS3と、を有し、固定基板部FSよりも薄く形成されている。
【0064】
AF用レンズ駆動装置1によれば、FPC15による振れ補正時の移動動作の制限を緩和できるので、支障なく正常に振れ補正を行うことができる。
【0065】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0066】
例えば、実施の形態では、カメラモジュールAを備えるカメラ搭載装置の一例として、カメラ付き携帯端末であるスマートフォンMを挙げて説明したが、本発明は、カメラモジュールとカメラモジュールで得られた画像情報を処理する画像処理部を有するカメラ搭載装置に適用できる。カメラ搭載装置は、情報機器及び輸送機器を含む。情報機器は、例えば、カメラ付き携帯電話機、ノート型パソコン、タブレット端末、携帯型ゲーム機、webカメラ、カメラ付き車載装置(例えば、バックモニター装置、ドライブレコーダー装置)を含む。また、輸送機器は、例えば自動車を含む。
【0067】
図8A図8Bは、車載用カメラモジュールVC(Vehicle Camera)を搭載するカメラ搭載装置としての自動車Vを示す図である。図8Aは自動車Vの正面図であり、図8Bは自動車Vの後方斜視図である。自動車Vは、車載用カメラモジュールVCとして、実施の形態で説明したカメラモジュールAを搭載する。図8A図8Bに示すように、車載用カメラモジュールVCは、例えば前方に向けてフロントガラスに取り付けられたり、後方に向けてリアゲートに取り付けられたりする。この車載用カメラモジュールVCは、バックモニター用、ドライブレコーダー用、衝突回避制御用、自動運転制御用等として使用される。
【0068】
また例えば、AF用レンズ駆動装置1において、ベース121に配置されるFPC15以外の構成については、適宜変更することができる。
また、AF用駆動部13の構成は、実施の形態で示したものに限定されない。例えば、AF用駆動部13において、AF用コイル部131及び駆動用マグネット132の形状や配置は任意である。また例えば、AF用駆動部13は、AF用コイル131がAF固定部12に配置され、駆動用マグネット132がAF可動部に配置される、ムービングマグネット方式であってもよい。さらには、AF用駆動部13には、超音波モーターを適用してもよい。
すなわち、本発明は、OIS用レンズ駆動装置2とともに用いられるAF用レンズ駆動装置1において、AF用駆動部13にFPCを介して給電が行われる場合に適用することができる。
【0069】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0070】
1 AF用レンズ駆動装置(レンズ駆動装置)
2 OIS用レンズ駆動装置
3 レンズ部
11 AF可動部、レンズホルダー
12 AF固定部
121 ベース
122 ヨーク
124、125 端子金具
126、127 補強プレート
13 AF駆動部
131 AF用コイル
132A、132B 駆動用マグネット
14 AF用支持部
141 上バネ
142A、142B 下バネ
15 フレキシブルプリント回路基板
151 制御IC
152a~152f 端子
16A、16B 位置検出用磁石
A カメラモジュール
M スマートフォン(カメラ搭載装置)
FS 固定基板部
MS 可動基板部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8