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特許7295573マスク用アタッチメント及びそれを備えたマスク
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-13
(45)【発行日】2023-06-21
(54)【発明の名称】マスク用アタッチメント及びそれを備えたマスク
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/11 20060101AFI20230614BHJP
   A62B 18/02 20060101ALI20230614BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
A62B18/02 C
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2020077062
(22)【出願日】2020-04-24
(65)【公開番号】P2020114961
(43)【公開日】2020-07-30
【審査請求日】2020-04-24
【審判番号】
【審判請求日】2021-11-09
(73)【特許権者】
【識別番号】314000800
【氏名又は名称】株式会社無有
(74)【代理人】
【識別番号】100179327
【弁理士】
【氏名又は名称】大坂 憲正
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 博
【合議体】
【審判長】久保 克彦
【審判官】中野 裕之
【審判官】藤原 直欣
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-66382(JP,A)
【文献】登録実用新案第3184060(JP,U)
【文献】特開2020-56123(JP,A)
【文献】特許第4565403(JP,B1)
【文献】特開2016-137104(JP,A)
【文献】特開2013-184043(JP,A)
【文献】特開2016-188453(JP,A)
【文献】登録実用新案第3115718(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D13/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装着者の口を覆うマスク本体に取り付けられるシート状のマスク用アタッチメントであって、
当該マスク用アタッチメントは、前記マスク本体の上端から食み出すように当該マスク本体に取り付けられる上部アタッチメントを含み
前記上部アタッチメントは、前記マスク本体の前記上端の外側で折り返された状態である折返し状態、及び折り返されていない状態の何れでも使用可能であり、
前記上部アタッチメントの基底部は、前記マスク本体の外面又は内面の一方に固定され、
前記上部アタッチメントの食出部は、前記折返し状態のとき、前記マスク本体の前記外面又は前記内面の他方に固定されることを特徴とするマスク用アタッチメント。
【請求項2】
請求項に記載のマスク用アタッチメントにおいて、
前記マスク本体の前記上端のうち、前記上部アタッチメントが食み出す部分の長さは、当該上端全体の長さの1/2以上であるマスク用アタッチメント。
【請求項3】
請求項に記載のマスク用アタッチメントにおいて、
前記マスク本体の前記上端のうち、前記上部アタッチメントが食み出す部分の長さは、当該上端全体の長さの4/5以上であるマスク用アタッチメント。
【請求項4】
請求項乃至の何れかに記載のマスク用アタッチメントにおいて、
前記上部アタッチメントの厚みは、前記マスク本体の厚みよりも大きいマスク用アタッチメント。
【請求項5】
請求項乃至の何れかに記載のマスク用アタッチメントにおいて、
前記上部アタッチメントは、前記マスク本体と異なる色を有するマスク用アタッチメント。
【請求項6】
請求項乃至の何れかに記載のマスク用アタッチメントにおいて、
前記上部アタッチメントには、図柄が描かれているマスク用アタッチメント。
【請求項7】
請求項乃至の何れかに記載のマスク用アタッチメントにおいて、
前記上部アタッチメントは、前記折返し状態で当該上部アタッチメントの前記食出部を前記マスク本体に固定するための固定手段を有するマスク用アタッチメント。
【請求項8】
請求項乃至の何れかに記載のマスク用アタッチメントにおいて、
前記上部アタッチメントは、前記マスク本体に対して着脱可能であるマスク用アタッチメント。
【請求項9】
装着者の口を覆うマスク本体に取り付けられるシート状のマスク用アタッチメントであって、
当該マスク用アタッチメントは、前記マスク本体の左端及び右端のそれぞれから食み出すように当該マスク本体に取り付けられる一対の側部アタッチメントを含
前記側部アタッチメントは、前記マスク本体の前記左端及び前記右端のそれぞれの外側で折り返された状態である折返し状態、及び折り返されていない状態の何れでも使用可能であり、
前記側部アタッチメントの基底部は、前記マスク本体の外面又は内面の一方に固定され、
前記側部アタッチメントの食出部は、前記折返し状態のとき、前記マスク本体の前記外面又は前記内面の他方に固定されることを特徴とするマスク用アタッチメント。
【請求項10】
請求項に記載のマスク用アタッチメントにおいて、
前記側部アタッチメントは、前記折返し状態で当該側部アタッチメントの前記食出部を前記マスク本体に固定するための固定手段を有するマスク用アタッチメント。
【請求項11】
請求項又は10に記載のマスク用アタッチメントにおいて、
前記側部アタッチメントは、前記マスク本体に対して着脱可能であるマスク用アタッチメント。
【請求項12】
装着者の口を覆うマスク本体に取り付けられるシート状のマスク用アタッチメントであって、
当該マスク用アタッチメントは、前記マスク本体の下端から食み出すように当該マスク本体に取り付けられる下部アタッチメントを含
前記下部アタッチメントは、前記マスク本体の前記下端の外側で折り返された状態である折返し状態、及び折り返されていない状態の何れでも使用可能であり、
前記下部アタッチメントの基底部は、前記マスク本体の外面又は内面の一方に固定され、
前記下部アタッチメントの食出部は、前記折返し状態のとき、前記マスク本体の前記外面又は前記内面の他方に固定されることを特徴とするマスク用アタッチメント。
【請求項13】
請求項12に記載のマスク用アタッチメントにおいて、
前記下部アタッチメントは、前記折返し状態で当該下部アタッチメントの前記食出部を前記マスク本体に固定するための固定手段を有するマスク用アタッチメント。
【請求項14】
請求項12又は13に記載のマスク用アタッチメントにおいて、
前記下部アタッチメントは、前記マスク本体に対して着脱可能であるマスク用アタッチメント。
【請求項15】
請求項1乃至14の何れかに記載のマスク用アタッチメントにおいて、
当該マスク用アタッチメントは、帯電状態にあるマスク用アタッチメント。
【請求項16】
請求項1乃至15の何れかに記載のマスク用アタッチメントにおいて、
当該マスク用アタッチメントは、抗菌成分を含有するマスク用アタッチメント。
【請求項17】
請求項1乃至16の何れかに記載のマスク用アタッチメントと、
前記マスク本体と、
を備えることを特徴とするマスク。
【請求項18】
請求項17に記載のマスクにおいて、
前記マスク本体には、前記マスク用アタッチメントの取付位置を示す印が付されているマスク。
【請求項19】
請求項17又は18に記載のマスクにおいて、
前記マスク本体は、保水材が収容される保水材収容部を有するマスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスク本体に取り付けられるマスク用アタッチメント、及びそれを備えたマスクに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のマスクとしては、例えば特許文献1に記載されたものがある。同文献に記載されたマスクは、装着者の鼻及び口を覆うマスク本体と、マスク本体を装着者の顔に固定するための耳紐とを備えている。マスク本体は、通気性のシート状素材から形成されている。耳紐は、マスク本体の左右両側に取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-40163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかるマスクは、マスク本体で鼻及び口を覆うことにより、鼻腔内や口腔内に有害粒子(ウィルス、細菌、花粉等)が入り込むのを阻止する機能を有する。しかしながら、マスク本体の端部と顔との間の隙間を通じて、有害粒子がマスク本体内の空間(マスク本体と顔との間の空間)に侵入してしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、マスク本体内の空間に有害粒子を侵入しにくくするマスク用アタッチメント、及びそれを備えたマスクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によるマスク用アタッチメントは、装着者の口を覆うマスク本体に取り付けられるシート状のマスク用アタッチメントであって、当該マスク用アタッチメントは、上記マスク本体に取り付けられた状態で、当該マスク本体から食み出すように構成されていることを特徴とする。
【0007】
このマスク用アタッチメントは、マスク本体に取り付けられた状態で、当該マスク本体から食み出すように構成されている。このため、マスク用アタッチメントにおけるマスク本体から食み出した部分で、マスク本体内の空間に侵入しようとする有害粒子を遮断することができる。このようにマスク本体の外側で有害粒子を遮断することにより、マスク本体内の空間への有害粒子の侵入を未然に防ぐことができる。
【0008】
また、本発明によるマスクは、上記マスク用アタッチメントと、上記マスク本体と、を備えることを特徴とする。
【0009】
このマスクにおいては、マスク本体に上述のマスク用アタッチメントが取り付けられる。このため、マスク用アタッチメントにおけるマスク本体から食み出した部分で、マスク本体内の空間に侵入しようとする有害粒子を遮断することができる。このようにマスク本体の外側で有害粒子を遮断することにより、マスク本体内の空間への有害粒子の侵入を未然に防ぐことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、マスク本体内の空間に有害粒子を侵入しにくくするマスク用アタッチメント、及びそれを備えたマスクが実現される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明によるマスク用アタッチメント及びマスクの一実施形態を示す正面図である。
図2】マスク本体10を示す正面図である。
図3】上部アタッチメント22を示す背面図である。
図4】マスク本体10の上端のうち上部アタッチメント22が食み出す部分の長さについて説明するための図である。
図5】マスク本体10及び上部アタッチメント22を示す側面図である。
図6】側部アタッチメント24を示す背面図である。
図7】マスク本体10の左端のうち側部アタッチメント24が食み出す部分の長さについて説明するための図である。
図8】マスク本体10及び側部アタッチメント24を示す平面図である。
図9】下部アタッチメント26を示す背面図である。
図10】マスク本体10の下端のうち下部アタッチメント26が食み出す部分の長さについて説明するための図である。
図11】マスク本体10及び下部アタッチメント26を示す側面図である。
図12】一変形例に係る上部アタッチメント22を示す正面図である。
図13】他の変形例に係る上部アタッチメント22を示す正面図である。
図14】上部アタッチメント22の他の変形例を説明するための図である。
図15】側部アタッチメント24の一変形例を説明するための図である。
図16】下部アタッチメント26の一変形例を説明するための図である。
図17】下部アタッチメント26の一変形例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0013】
図1は、本発明によるマスク用アタッチメント及びマスクの一実施形態を示す正面図である。マスク1は、マスク本体10、及びマスク用アタッチメント20を備えている。マスク本体10は、シート状をしており、装着者の口を覆う。マスク本体10は、目、鼻及び口のうち、鼻及び口のみを覆ってもよいし、口のみを覆ってもよい。図1は、マスク本体10の外面、すなわち装着者の顔に対向する面である内面とは反対側の面を示している。マスク本体10は、通気性を有する材料からなる。かかる材料としては、例えば、不織布、紙、又はガーゼを用いることができる。
【0014】
マスク本体10には、当該マスク本体10を装着者の顔に固定するための固定手段12(マスク固定手段)が接続されている。本実施形態において固定手段12は、装着者の耳に掛けられる紐状部材である。かかる紐状部材としては、例えば、ゴム紐を用いることができる。マスク本体10及び固定手段12としては、一般的な市販のマスク(使い捨てされるタイプ又は繰り返し使用されるタイプの何れであってもよい。)を用いてもよい。
【0015】
図2は、マスク本体10を示す正面図である。マスク本体10の外面には、マスク用アタッチメント20の取付位置を示す印14が付されている。本実施形態において印14は、4組の鍵印からなる。1組は、マスク本体10の上端付近に設けられた2つの鍵印からなり、後述する上部アタッチメント22の角の位置を示している。もう1組は、マスク本体10の左端付近に設けられた2つの鍵印からなり、後述する一対の側部アタッチメント24のうちの一方の角の位置を示している。もう1組は、マスク本体10の右端付近に設けられた2つの鍵印からなり、後述する一対の側部アタッチメント24のうちの他方の角の位置を示している。残りの1組は、マスク本体10の下端付近に設けられた2つの鍵印からなり、後述する下部アタッチメント26の角の位置を示している。
【0016】
図1に戻って、マスク用アタッチメント20は、マスク本体10に取り付けられるシート状のマスク用アタッチメントである。マスク用アタッチメント20は、マスク本体10に取り付けられた状態(図1参照)で、マスク本体10から食み出すように構成されている。マスク用アタッチメント20は、上部アタッチメント22、一対の側部アタッチメント24、及び下部アタッチメント26を含んでいる。これらの上部アタッチメント22、側部アタッチメント24及び下部アタッチメント26は、互いに別体に設けられている。一対の側部アタッチメント24どうしも、互いに別体に設けられている。マスク用アタッチメント20は、マスク本体10に予め取り付けられていてもよいし、使用の際に装着者によって取り付けられてもよい。マスク用アタッチメント20は、正面視でマスク本体10の一部にのみ重なるように、マスク本体10に取り付けられる。このとき、マスク本体10を通じた呼吸の容易性を確保する観点から、マスク本体10の大部分(マスク本体10全体の面積の1/2を超える部分)がマスク用アタッチメント20に重ならないことが好ましい。
【0017】
図3は、上部アタッチメント22を示す背面図である。同図は、上部アタッチメント22の内面を示している。ここで、上部アタッチメント22の内面とは、マスク本体10に取り付けられた上部アタッチメント22が折り返されていない状態(図1に示す状態)で、装着者の顔に対向する面をいう。本実施形態において上部アタッチメント22は、矩形状をしている。上部アタッチメント22の横方向(マスク本体10の上端に平行な方向)の長さは、例えば8cm以上18cm以下である。上部アタッチメント22の縦方向の長さは、例えば3cm以上7cm以下である。
【0018】
上部アタッチメント22は、マスク本体10の上端から食み出すようにマスク本体10に取り付けられる。すなわち、上部アタッチメント22は、正面視で上部アタッチメント22の一部のみがマスク本体10に重なるように、マスク本体10に取り付けられる。このとき、上部アタッチメント22の大部分(上部アタッチメント22全体の面積の1/2を超える部分)がマスク本体10から食み出すことが好ましい。マスク本体10の上端のうち、上部アタッチメント22が食み出す部分の長さt1(図4参照)は、当該上端全体の長さt0の1/2以上であることが好ましく、4/5以上であることがより好ましい。
【0019】
上部アタッチメント22の材料は、マスク本体10の材料と同一であってもよいし、異なっていてもよい。上部アタッチメント22の材料としては、例えば、不織布、紙、ガーゼの他、ウレタン、軟質ゴム、シリコン等を用いることができる。上部アタッチメント22は、クッション性を有することが好ましい。本実施形態において上部アタッチメント22の厚みは、マスク本体10の厚みよりも大きい。上部アタッチメント22は、マスク本体10と同一の色を有していてもよいし、異なる色を有していてもよい。上部アタッチメント22には、図柄が描かれていてもよい。かかる図柄としては、例えば、動物、スイーツ(デザート)、乗り物、又は、アニメや漫画等のキャラクターの図柄が挙げられる。
【0020】
上部アタッチメント22の内面には、固定手段32(基底部固定手段)及び固定手段42(食出部固定手段)が設けられている。固定手段32は、上部アタッチメント22の下端付近に配設されており、当該下端に沿って延在している。固定手段32は、上部アタッチメント22の基底部をマスク本体10に固定するための手段である。上部アタッチメント22の基底部は、マスク本体10に取り付けられた上部アタッチメント22が折り返されていない状態で、マスク本体10から食み出さない部分(正面視でマスク本体10に重なる部分)である。本実施形態において固定手段32は、粘着剤からなる。上部アタッチメント22の基底部は、固定手段32を介してマスク本体10の外面に貼着されることにより、マスク本体10の上端付近に固定される。
【0021】
固定手段42は、上部アタッチメント22の上端付近に配設されており、当該上端に沿って延在している。固定手段42は、上部アタッチメント22の食出部をマスク本体10に固定するための手段である。上部アタッチメント22の食出部は、マスク本体10に取り付けられた上部アタッチメント22が折り返されていない状態で、マスク本体10から食み出す部分である。本実施形態において固定手段42は、粘着剤からなる。
【0022】
図5は、マスク本体10及び上部アタッチメント22を示す側面図である。すなわち、同図は、マスク本体10の右方向からマスク本体10及び上部アタッチメント22を見た図である。上部アタッチメント22は、同図に示すように、マスク本体10の外側(正面視でマスク本体10に重ならない位置)で折り返された状態(折返し状態)で使用可能である。上部アタッチメント22は、側面視で曲線を描くように折り返されている。折返し状態で上部アタッチメント22の食出部は、固定手段42を介してマスク本体10の内面に貼着されることにより、マスク本体10の上端付近に固定される。
【0023】
上部アタッチメント22は、マスク本体10に対して着脱可能である。ここで、着脱可能とは、マスク本体10及び上部アタッチメント22を損傷することなく、上部アタッチメント22がマスク本体10に取り付けられた状態と取り付けられていない状態とを交互に何度も切り替えられることをいう。かかる着脱可能な上部アタッチメント22は、粘着剤(固定手段32,42)の粘着力を適度に調整することにより実現することができる。
【0024】
図6は、側部アタッチメント24を示す背面図である。同図は、側部アタッチメント24の内面を示している。ここで、側部アタッチメント24の内面とは、マスク本体10に取り付けられた側部アタッチメント24が折り返されていない状態で、装着者の顔に対向する面をいう。本実施形態において側部アタッチメント24は、矩形状をしている。側部アタッチメント24の横方向(マスク本体10の左端及び右端に平行な方向)の長さは、例えば4cm以上9cm以下である。側部アタッチメント24の縦方向の長さは、例えば3cm以上7cm以下である。
【0025】
一対の側部アタッチメント24は、マスク本体10の左端及び右端のそれぞれから食み出すようにマスク本体10に取り付けられる。すなわち、側部アタッチメント24は、正面視で各側部アタッチメント24の一部のみがマスク本体10に重なるように、マスク本体10に取り付けられる。このとき、各側部アタッチメント24の大部分(各側部アタッチメント24全体の面積の1/2を超える部分)がマスク本体10から食み出すことが好ましい。マスク本体10の左端のうち、側部アタッチメント24が食み出す部分の長さs1(図7参照)は、当該左端全体の長さs0の1/2以上であることが好ましく、4/5以上であることがより好ましい。同様に、マスク本体10の右端のうち、側部アタッチメント24が食み出す部分の長さも、当該右端全体の長さの1/2以上であることが好ましく、4/5以上であることがより好ましい。
【0026】
側部アタッチメント24の材料は、マスク本体10の材料と同一であってもよいし、異なっていてもよい。側部アタッチメント24の材料としては、例えば、不織布、紙、ガーゼの他、ウレタン、軟質ゴム、シリコン等を用いることができる。側部アタッチメント24は、クッション性を有することが好ましい。本実施形態において側部アタッチメント24の厚みは、マスク本体10の厚みよりも大きい。側部アタッチメント24は、マスク本体10と同一の色を有していてもよいし、異なる色を有していてもよい。側部アタッチメント24には、図柄が描かれていてもよい。
【0027】
側部アタッチメント24の内面には、固定手段34(基底部固定手段)及び固定手段44(食出部固定手段)が設けられている。固定手段34は、側部アタッチメント24の下端付近に配設されており、当該下端に沿って延在している。固定手段34は、側部アタッチメント24の基底部をマスク本体10に固定するための手段である。側部アタッチメント24の基底部は、マスク本体10に取り付けられた側部アタッチメント24が折り返されていない状態で、マスク本体10から食み出さない部分(正面視でマスク本体10に重なる部分)である。本実施形態において固定手段34は、粘着剤からなる。一対の側部アタッチメント24の基底部は、固定手段34を介してマスク本体10の外面に貼着されることにより、マスク本体10の左端付近及び右端付近にそれぞれ固定される。
【0028】
固定手段44は、側部アタッチメント24の上端付近に配設されており、当該上端に沿って延在している。固定手段44は、側部アタッチメント24の食出部をマスク本体10に固定するための手段である。側部アタッチメント24の食出部は、マスク本体10に取り付けられた側部アタッチメント24が折り返されていない状態で、マスク本体10から食み出す部分である。本実施形態において固定手段44は、粘着剤からなる。
【0029】
図8は、マスク本体10及び側部アタッチメント24を示す平面図である。すなわち、同図は、マスク本体10の上方向からマスク本体10及び側部アタッチメント24を見た図である。側部アタッチメント24は、同図に示すように、マスク本体10の外側で折り返された状態(折返し状態)で使用可能である。側部アタッチメント24は、平面視で曲線を描くように折り返されている。折返し状態で一対の側部アタッチメント24の食出部は、固定手段44を介してマスク本体10の内面に貼着されることにより、マスク本体10の左端付近及び右端付近にそれぞれ固定される。
【0030】
側部アタッチメント24は、マスク本体10に対して着脱可能である。ここで、着脱可能とは、マスク本体10及び側部アタッチメント24を損傷することなく、側部アタッチメント24がマスク本体10に取り付けられた状態と取り付けられていない状態とを交互に何度も切り替えられることをいう。かかる着脱可能な側部アタッチメント24は、粘着剤(固定手段34,44)の粘着力を適度に調整することにより実現することができる。
【0031】
図9は、下部アタッチメント26を示す背面図である。同図は、下部アタッチメント26の内面を示している。ここで、下部アタッチメント26の内面とは、マスク本体10に取り付けられた下部アタッチメント26が折り返されていない状態で、装着者の顔に対向する面をいう。本実施形態において下部アタッチメント26は、矩形状をしている。下部アタッチメント26の横方向(マスク本体10の下端に平行な方向)の長さは、例えば8cm以上18cm以下である。下部アタッチメント26の縦方向の長さは、例えば3cm以上7cm以下である。
【0032】
下部アタッチメント26は、マスク本体10の下端から食み出すようにマスク本体10に取り付けられる。すなわち、下部アタッチメント26は、正面視で下部アタッチメント26の一部のみがマスク本体10に重なるように、マスク本体10に取り付けられる。このとき、下部アタッチメント26の大部分(下部アタッチメント26全体の面積の1/2を超える部分)がマスク本体10から食み出すことが好ましい。マスク本体10の下端のうち、下部アタッチメント26が食み出す部分の長さb1(図10参照)は、当該下端全体の長さb0の1/2以上であることが好ましく、4/5以上であることがより好ましい。
【0033】
下部アタッチメント26の材料は、マスク本体10の材料と同一であってもよいし、異なっていてもよい。下部アタッチメント26の材料としては、例えば、不織布、紙、ガーゼの他、ウレタン、軟質ゴム、シリコン等を用いることができる。下部アタッチメント26は、クッション性を有することが好ましい。本実施形態において下部アタッチメント26の厚みは、マスク本体10の厚みよりも大きい。下部アタッチメント26は、マスク本体10と同一の色を有していてもよいし、異なる色を有していてもよい。下部アタッチメント26には、図柄が描かれていてもよい。
【0034】
下部アタッチメント26の内面には、固定手段36(基底部固定手段)及び固定手段46(食出部固定手段)が設けられている。固定手段36は、下部アタッチメント26の下端付近に配設されており、当該下端に沿って延在している。固定手段36は、下部アタッチメント26の基底部をマスク本体10に固定するための手段である。下部アタッチメント26の基底部は、マスク本体10に取り付けられた下部アタッチメント26が折り返されていない状態で、マスク本体10から食み出さない部分(正面視でマスク本体10に重なる部分)である。本実施形態において固定手段36は、粘着剤からなる。下部アタッチメント26の基底部は、固定手段36を介してマスク本体10の外面に貼着されることにより、マスク本体10の下端付近に固定される。
【0035】
固定手段46は、下部アタッチメント26の上端付近に配設されており、当該上端に沿って延在している。固定手段46は、下部アタッチメント26の食出部をマスク本体10に固定するための手段である。下部アタッチメント26の食出部は、マスク本体10に取り付けられた下部アタッチメント26が折り返されていない状態で、マスク本体10から食み出す部分である。本実施形態において固定手段46は、粘着剤からなる。
【0036】
図11は、マスク本体10及び下部アタッチメント26を示す側面図である。すなわち、同図は、マスク本体10の右方向からマスク本体10及び下部アタッチメント26を見た図である。下部アタッチメント26は、同図に示すように、マスク本体10の外側で折り返された状態(折返し状態)で使用可能である。下部アタッチメント26は、側面視で曲線を描くように折り返されている。折返し状態で下部アタッチメント26の食出部は、固定手段46を介してマスク本体10の内面に貼着されることにより、マスク本体10の下端付近に固定される。
【0037】
下部アタッチメント26は、マスク本体10に対して着脱可能である。ここで、着脱可能とは、マスク本体10及び下部アタッチメント26を損傷することなく、下部アタッチメント26がマスク本体10に取り付けられた状態と取り付けられていない状態とを交互に何度も切り替えられることをいう。かかる着脱可能な下部アタッチメント26は、粘着剤(固定手段36,46)の粘着力を適度に調整することにより実現することができる。
【0038】
本実施形態の効果を説明する。マスク用アタッチメント20は、マスク本体10に取り付けられた状態で、マスク本体10から食み出すように構成されている。このため、マスク用アタッチメント20におけるマスク本体10から食み出した部分で、マスク本体10内の空間に侵入しようとする有害粒子を遮断することができる。このようにマスク本体10の外側で有害粒子を遮断することにより、マスク本体10内の空間への有害粒子の侵入を未然に防ぐことができる。したがって、マスク本体10内の空間に有害粒子を侵入しにくくするマスク用アタッチメント20、及びそれを備えたマスク1が実現されている。
【0039】
また、マスク用アタッチメント20がマスク本体10の端部(上端、左端、右端及び下端)と顔との間の隙間の少なくとも一部を塞ぐため、マスク本体10内の空間の湿度を高く保ちやすくなる。当該空間の湿度を高めることにより、インフルエンザウィルス等の感染力を低下させる効果も期待できる。
【0040】
マスク用アタッチメント20は、マスク本体10の上端から食み出す上部アタッチメント22を含んでいる。これにより、マスク本体10の上端と顔との間の隙間からマスク本体10内の空間に侵入しようとする有害粒子を遮断することができる。
【0041】
上部アタッチメント22による有害粒子の遮断効果を高めるには、マスク本体10の上端のうち上部アタッチメント22が食み出す部分の長さt1を大きくした方が有利である。かかる観点から、長さt1は、マスク本体10の上端全体の長さt0の1/2以上であることが好ましく、4/5以上であることがより好ましい。なお、長さt1は、長さt0に等しくてもよい。すなわち、上部アタッチメント22は、マスク本体10の上端全体から食み出してもよい。
【0042】
上部アタッチメント22の厚みは、マスク本体10の厚みよりも大きい。これにより、有害粒子が上部アタッチメント22を通り抜けにくくなる。このことも、上部アタッチメント22による有害粒子の遮断効果の向上に資する。
【0043】
上部アタッチメント22がマスク本体10と異なる色を有する場合、マスク1のファッション性を向上させることができる。上部アタッチメント22に図柄が描かれている場合も、同様である。特に、動物、スイーツ、乗り物、又はキャラクターの図柄は、子供の関心を強く惹く。そのため、これらの図柄が上部アタッチメント22に描かれている場合、子供が嫌がらずにマスク1を装着し易くなる。
【0044】
上部アタッチメント22は、折返し状態で使用可能である。上部アタッチメント22を折り返すことにより、マスク本体10の厚み方向(図5の左右方向)の広範囲に上部アタッチメント22を配置することができる。これにより、上部アタッチメント22による有害粒子の遮断効果を向上させることができる。なお、上部アタッチメント22は、折り返されていない状態で使用してもよい。
【0045】
上部アタッチメント22は、その基底部をマスク本体10に固定するための固定手段32を有している。このため、固定手段を別途用意しなくても、上部アタッチメント22の基底部をマスク本体10に固定することができる。これにより、上部アタッチメント22がマスク本体10に取り付けられた状態を安定的に維持することができる。特に固定手段32が接着剤である場合、マスク本体10に対する上部アタッチメント22の基底部の固定を容易に行うことができる。
【0046】
上部アタッチメント22は、折返し状態でその食出部をマスク本体10に固定するための固定手段42を有している。このため、固定手段を別途用意しなくても、上部アタッチメント22の食出部をマスク本体10に固定することができる。これにより、上部アタッチメント22の折返し状態を安定的に維持することができる。特に固定手段42が接着剤である場合、マスク本体10に対する上部アタッチメント22の食出部の固定を容易に行うことができる。
【0047】
上部アタッチメント22は、マスク本体10に対して着脱可能である。これにより、マスク1は、マスク本体10に対して上部アタッチメント22が取り付けられた状態、取り外された状態の何れでも使用することができるため、装着者にとっての利便性が高まる。
【0048】
マスク用アタッチメント20は、マスク本体10の左端及び右端のそれぞれから食み出す一対の側部アタッチメント24を含んでいる。これにより、マスク本体10の左右両端と顔との間の隙間からマスク本体10内の空間に侵入しようとする有害粒子を遮断することができる。
【0049】
側部アタッチメント24による有害粒子の遮断効果を高めるには、マスク本体10の左端のうち側部アタッチメント24が食み出す部分の長さs1を大きくした方が有利である。かかる観点から、長さs1は、マスク本体10の左端全体の長さs0の1/2以上であることが好ましく、4/5以上であることがより好ましい。なお、長さs1は、長さs0に等しくてもよい。すなわち、側部アタッチメント24は、マスク本体10の左端全体から食み出してもよい。マスク本体10の右端のうち側部アタッチメント24が食み出す部分の長さについても、同様である。
【0050】
側部アタッチメント24の厚みは、マスク本体10の厚みよりも大きい。これにより、有害粒子が側部アタッチメント24を通り抜けにくくなる。このことも、側部アタッチメント24による有害粒子の遮断効果の向上に資する。
【0051】
側部アタッチメント24がマスク本体10と異なる色を有する場合、マスク1のファッション性を向上させることができる。側部アタッチメント24に図柄が描かれている場合も、同様である。特に、動物、スイーツ、乗り物、又はキャラクターの図柄は、子供の関心を強く惹く。そのため、これらの図柄が側部アタッチメント24に描かれている場合、子供が嫌がらずにマスク1を装着し易くなる。
【0052】
側部アタッチメント24は、折返し状態で使用可能である。側部アタッチメント24を折り返すことにより、マスク本体10の厚み方向(図8の上下方向)の広範囲に側部アタッチメント24を配置することができる。これにより、側部アタッチメント24による有害粒子の遮断効果を向上させることができる。なお、側部アタッチメント24は、折り返されていない状態で使用してもよい。
【0053】
側部アタッチメント24は、その基底部をマスク本体10に固定するための固定手段34を有している。このため、固定手段を別途用意しなくても、側部アタッチメント24の基底部をマスク本体10に固定することができる。これにより、側部アタッチメント24がマスク本体10に取り付けられた状態を安定的に維持することができる。特に固定手段34が接着剤である場合、マスク本体10に対する側部アタッチメント24の基底部の固定を容易に行うことができる。
【0054】
側部アタッチメント24は、折返し状態でその食出部をマスク本体10に固定するための固定手段44を有している。このため、固定手段を別途用意しなくても、側部アタッチメント24の食出部をマスク本体10に固定することができる。これにより、側部アタッチメント24の折返し状態を安定的に維持することができる。特に固定手段44が接着剤である場合、マスク本体10に対する側部アタッチメント24の食出部の固定を容易に行うことができる。
【0055】
側部アタッチメント24は、マスク本体10に対して着脱可能である。これにより、マスク1は、マスク本体10に対して側部アタッチメント24が取り付けられた状態、取り外された状態の何れでも使用することができるため、装着者にとっての利便性が高まる。
【0056】
マスク用アタッチメント20は、マスク本体10の下端から食み出す下部アタッチメント26を含んでいる。これにより、マスク本体10の下端と顔との間の隙間からマスク本体10内の空間に侵入しようとする有害粒子を遮断することができる。
【0057】
下部アタッチメント26による有害粒子の遮断効果を高めるには、マスク本体10の上端のうち下部アタッチメント26が食み出す部分の長さb1を大きくした方が有利である。かかる観点から、長さb1は、マスク本体10の下端全体の長さb0の1/2以上であることが好ましく、4/5以上であることがより好ましい。なお、長さb1は、長さb0に等しくてもよい。すなわち、下部アタッチメント26は、マスク本体10の下端全体から食み出してもよい。
【0058】
下部アタッチメント26の厚みは、マスク本体10の厚みよりも大きい。これにより、有害粒子が下部アタッチメント26を通り抜けにくくなる。このことも、下部アタッチメント26による有害粒子の遮断効果の向上に資する。
【0059】
下部アタッチメント26がマスク本体10と異なる色を有する場合、マスク1のファッション性を向上させることができる。下部アタッチメント26に図柄が描かれている場合も、同様である。特に、動物、スイーツ、乗り物、又はキャラクターの図柄は、子供の関心を強く惹く。そのため、これらの図柄が下部アタッチメント26に描かれている場合、子供が嫌がらずにマスク1を装着し易くなる。
【0060】
下部アタッチメント26は、折返し状態で使用可能である。下部アタッチメント26を折り返すことにより、マスク本体10の厚み方向(図11の左右方向)の広範囲に下部アタッチメント26を配置することができる。これにより、下部アタッチメント26による有害粒子の遮断効果を向上させることができる。なお、下部アタッチメント26は、折り返されていない状態で使用してもよい。
【0061】
下部アタッチメント26は、その基底部をマスク本体10に固定するための固定手段36を有している。このため、固定手段を別途用意しなくても、下部アタッチメント26の基底部をマスク本体10に固定することができる。これにより、下部アタッチメント26がマスク本体10に取り付けられた状態を安定的に維持することができる。特に固定手段36が接着剤である場合、マスク本体10に対する下部アタッチメント26の基底部の固定を容易に行うことができる。
【0062】
下部アタッチメント26は、折返し状態でその食出部をマスク本体10に固定するための固定手段46を有している。このため、固定手段を別途用意しなくても、下部アタッチメント26の食出部をマスク本体10に固定することができる。これにより、下部アタッチメント26の折返し状態を安定的に維持することができる。特に固定手段46が接着剤である場合、マスク本体10に対する下部アタッチメント26の食出部の固定を容易に行うことができる。
【0063】
下部アタッチメント26は、マスク本体10に対して着脱可能である。これにより、マスク1は、マスク本体10に対して下部アタッチメント26が取り付けられた状態、取り外された状態の何れでも使用することができるため、装着者にとっての利便性が高まる。
【0064】
マスク用アタッチメント20は、マスク本体10の外面に固定される。この場合、マスク本体10の端部の少なくとも一部が外面側から覆われることになるため、当該端部と顔との間の隙間からの有害粒子の侵入を遮断するのに有利である。
【0065】
マスク本体10には、マスク用アタッチメント20の取付位置を示す印14が付されている。これにより、マスク用アタッチメント20を取り付ける際、マスク本体10に対するマスク用アタッチメント20(上部アタッチメント22、側部アタッチメント24及び下部アタッチメント26)の位置合わせを容易に行うことができる。
【0066】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。上記実施形態においてマスク本体10は、保水材が収容される袋状ないしポケット状の保水材収容部を有していてもよい。その場合、保水材収容部に保水材を収容した状態でマスク1を使用することにより、マスク本体10内の空間の湿度を高めることができる。
【0067】
上記実施形態においてマスク用アタッチメント20は、帯電状態にあってもよい。かかるマスク用アタッチメント20は、マスク用アタッチメント20の材料としてコロナ処理やプラズマ処理等により静電気を帯電させた不織布等を用いることにより実現することができる。この場合、マスク用アタッチメント20の静電気で有害粒子を吸着して捕捉することができる。これにより、マスク用アタッチメント20による有害粒子の遮断効果を一層向上させることができる。
【0068】
上記実施形態においてマスク用アタッチメント20は、抗菌成分を含有していてもよい。その場合、雑菌が繁殖するのを抑制することができるため、より衛生的にマスク用アタッチメント20ひいてはマスク1を使用することができる。
【0069】
上記実施形態においては、上部アタッチメント22が矩形状をしている場合を例示した。しかし、上部アタッチメント22の形状は、任意である。例えば、上部アタッチメント22は、図12に示すように、下端が直線状をしており、それ以外の部分は曲線状をした輪郭を有する形状をしていてもよい。あるいは、上部アタッチメント22は、図13に示すように、上端及び下端が直線状をしており、それ以外の部分は曲線状をした輪郭を有する形状をしていてもよい。図12及び図13の何れにおいても、上部アタッチメント22の輪郭の曲線部分は、上部アタッチメント22の外側に膨らんでいる。側部アタッチメント24及び下部アタッチメント26についても、同様である。
【0070】
上記実施形態において上部アタッチメント22は、例えば図14に示すように、鼻の形状に沿った立体形状を有していてもよい。同図は、マスク本体10の内面を示している。かかる形状の上部アタッチメント22は、例えば、矩形状のシートにおける上側の2つの隅を斜め下方に折り曲げた状態で当該シートの内面に接着することにより実現することができる。これにより、上部アタッチメント22を鼻に密着させやすくなるため、マスク本体10の上端と鼻の両脇との間の隙間を効果的に塞ぐことができる。
【0071】
上記実施形態において側部アタッチメント24には、例えば図15に示すように、ダーツ24aが入っていてもよい。同図は、マスク本体10の内面を示している。これにより、側部アタッチメント24の中央部が顔に押し付けられるため、側部アタッチメント24を顔に密着させやすくなる。このため、マスク本体10の左右両端と顔との間の隙間を効果的に塞ぐことができる。
【0072】
上記実施形態において下部アタッチメント26は、例えば図16に示すように、左右方向に延びる複数の折目26a,26b,26c,26dを有しており、折目26a,26b,26c,26dに沿って蛇腹状に折り曲げられるように構成されていてもよい。同図は、マスク本体10の内面を示している。折目26a,26cは谷折線であり、折目26b,26dは山折線である。これにより、図17に示すように、マスク本体10の厚み方向の広範囲に下部アタッチメント26を配置することができるため、マスク本体10の下端と顔との間の隙間を効果的に塞ぐことができる。同図は、蛇腹状に折り曲げられた下部アタッチメント26を横から見た図である。
【0073】
上記実施形態においては、上部アタッチメント22がマスク本体10の外面に固定される場合を例示した。しかし、上部アタッチメント22は、マスク本体10の内面に固定されてもよい。その場合、印14は、マスク本体10の内面に付される。また、固定手段32は、上部アタッチメント22の外面に設けられる。側部アタッチメント24及び下部アタッチメント26についても、同様である。
【0074】
上記実施形態においては、上部アタッチメント22に固定手段32が設けられた場合を例示した。しかし、上部アタッチメント22に固定手段32を設けることは、必須でない。上部アタッチメント22に固定手段32を設けない場合、装着者側で別途用意した粘着テープ等の固定手段により、上部アタッチメント22の基底部をマスク本体10に固定すればよい。あるいは、マスク本体10と顔との間に挟み込むことにより、上部アタッチメント22の基底部をマスク本体10に固定してもよい。固定手段34及び固定手段36についても、同様である。
【0075】
上記実施形態においては、上部アタッチメント22に固定手段42が設けられた場合を例示した。しかし、上部アタッチメント22に固定手段42を設けることは、必須でない。上部アタッチメント22に固定手段42を設けない場合、装着者側で別途用意した粘着テープ等の固定手段により、上部アタッチメント22の食出部をマスク本体10に固定すればよい。あるいは、マスク本体10と顔との間に挟み込むことにより、上部アタッチメント22の食出部をマスク本体10に固定してもよい。固定手段44及び固定手段46についても、同様である。
【0076】
上記実施形態においては、上部アタッチメント22の厚みがマスク本体10の厚みよりも大きい場合を例示した。しかし、上部アタッチメント22の厚みは、マスク本体10の厚みに等しくてもよいし、マスク本体10の厚みより小さくてもよい。側部アタッチメント24及び下部アタッチメント26についても、同様である。
【0077】
上記実施形態においては、マスク用アタッチメント20が上部アタッチメント22、側部アタッチメント24及び下部アタッチメント26の全てを含む場合を例示した。しかし、マスク用アタッチメント20は、上部アタッチメント22、側部アタッチメント24及び下部アタッチメント26の少なくとも1つを含んでいればよい。すなわち、マスク用アタッチメント20は、上部アタッチメント22、側部アタッチメント24及び下部アタッチメント26の何れか1つのみを含んでいてもよいし、何れか2つのみを含んでいてもよい。また、マスク用アタッチメント20は、一対の側部アタッチメント24の一方のみを含んでいてもよい。
【符号の説明】
【0078】
1 マスク
10 マスク本体
12 固定手段(マスク固定手段)
14 印
20 マスク用アタッチメント
22 上部アタッチメント
24 側部アタッチメント
24a ダーツ
26 下部アタッチメント
26a,26b,26c,26d 折目
32 固定手段(基底部固定手段)
34 固定手段(基底部固定手段)
36 固定手段(基底部固定手段)
42 固定手段(食出部固定手段)
44 固定手段(食出部固定手段)
46 固定手段(食出部固定手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17