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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-13
(45)【発行日】2023-06-21
(54)【発明の名称】紫外線LED及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/32 20100101AFI20230614BHJP
   H01L 33/06 20100101ALI20230614BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20230614BHJP
【FI】
H01L33/32
H01L33/06
H01L21/205
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019204202
(22)【出願日】2019-11-11
(65)【公開番号】P2021015952
(43)【公開日】2021-02-12
【審査請求日】2019-11-11
(31)【優先権主張番号】201910624082.X
(32)【優先日】2019-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519402513
【氏名又は名称】圓融光電科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【弁理士】
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】黄 小輝
(72)【発明者】
【氏名】徐 孝霊
(72)【発明者】
【氏名】王 小文
(72)【発明者】
【氏名】鄭 遠志
(72)【発明者】
【氏名】陳 向東
(72)【発明者】
【氏名】康 建
(72)【発明者】
【氏名】梁 旭東
【審査官】淺見 一喜
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-273473(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0248071(US,A1)
【文献】特開2018-085500(JP,A)
【文献】特開2013-115105(JP,A)
【文献】特開2004-146525(JP,A)
【文献】国際公開第2015/151471(WO,A1)
【文献】特開2004-186509(JP,A)
【文献】特開2002-335052(JP,A)
【文献】特開2004-055719(JP,A)
【文献】特開2017-017265(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0330720(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107195742(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0138363(US,A1)
【文献】特開2019-068072(JP,A)
【文献】特開2018-125430(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
H01L 21/205
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板及び基板から上に向かって順次に積層的に設置された非ドープAlGa1-tN層、N型AlGa1-wN層、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層、電子障壁層及び正孔注入層を含み、
前記正孔注入層は少なくとも2つの周期的に繰り返されるサブ層を含み、
基板から上に向かう方向に、各前記サブ層はいずれも順次に積層的に設置されたP型AlGa1-uN層、P型AlGa1-vN層とP型GaN層とを含み、0.1≦v≦1、0.1≦u≦1、u≠vであり、
0<t<1、0<w<1、0<y<x<1であり、
前記AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層は、交互に積層的に設置されたAlGa1-xNバリア層とAlGa1-yN井戸層とからなり、交互に積層される回数は2~50回であり、前記AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層における前記基板に最も近い下層と前記基板から最も遠い上層とはいずれもAlGa1-xNバリア層であり、
前記AlGa1-xNバリア層の厚さは5~25nmであり、
前記AlGa1-yN井戸層の厚さは1~5nmであり、
前記AlGa1-yN井戸層のAl含有量は、前記電子障壁層のAl含有量よりも低く、
前記電子障壁層はP型AlGa1-rN層及びP型AlGa1-sN層が交互に積層された超格子構造であって、前記電子障壁層はP型Al Ga 1-r N層で始まり、P型Al Ga 1-s N層で終わり、0<r<1、0<s<1、r≠sであり、交互に積層される回数は2~100回である、
ことを特徴とする紫外線LED。
【請求項2】
前記正孔注入層の総厚さは10~500nmであり、
および/または、前記正孔注入層のドーピング濃度は1×1017~5×1020cm-3であることを特徴とする請求項1に記載の紫外線LED。
【請求項3】
前記AlGa1-yN井戸層のAl含有量は、前記非ドープAlGa1-tN層のAl含有量よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の紫外線LED。
【請求項4】
紫外線LEDの製造方法であって、
基板の上に非ドープAlGa1-tN層、N型AlGa1-wN層、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層、電子障壁層および正孔注入層を順次に形成することを含み、
前記正孔注入層は少なくとも2つの周期的に繰り返されるサブ層を含み、
0<t<1、0<w<1、0<y<x<1であり、
前記AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層は、交互に積層的に設置されたAlGa1-xNバリア層とAlGa1-yN井戸層とからなり、交互に積層される回数は2~50回であり、前記AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層における前記基板に最も近い下層と前記基板から最も遠い上層とはいずれもAlGa1-xNバリア層であり、
前記AlGa1-xNバリア層の厚さは5~25nmであり、
前記AlGa1-yN井戸層の厚さは1~5nmであり、
前記AlGa1-yN井戸層のAl含有量は、前記電子障壁層のAl含有量よりも低く、
前記正孔注入層を形成することは、少なくとも2つの前記サブ層を形成するプロセスを含み、前記サブ層のそれぞれを形成するステップは、
P型AlGa1-uN層、P型AlGa1-vN層及びP型GaN層を順次に形成し、0.1≦v≦1、0.1≦u≦1、u≠vである、ステップを含み、
前記電子障壁層はP型AlGa1-rN層及びP型AlGa1-sN層が交互に積層された超格子構造であって、前記電子障壁層はP型Al Ga 1-r N層で始まり、P型Al Ga 1-s N層で終わり、0<r<1、0<s<1、r≠sであり、交互に積層される回数は2~100回である、
ことを特徴とする紫外線LEDの製造方法。
【請求項5】
前記正孔注入層を形成するプロセスは、さらに焼きなましを実施するステップを含み、
前記焼きなましは順次に行われる高温焼きなましと低温焼きなましとを含み、
前記高温焼きなましの温度は850~950℃で、時間は10s~20minであり、
前記低温焼きなましの温度は650~750℃で、時間は1~60minであることを特徴とする請求項に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体器材の技術分野に関し、具体的に紫外線LED及びその製造方法に関し、特にAlGaNベースの紫外線LED及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
III-V族半導体材料は、発光照明、太陽電池及びハイパワー器材などの分野で広く応用され、特に窒化ガリウムGaN系を代表とする広禁止帯半導体材料は、SiとGaAsに継ぐ三代目の半導体材料として、科学研究業界及び産業界で大いに注目されている。窒化アルミニウムガリウムAlGaNベースの発光ダイオード(LED)は、波長200~365nm範囲内の紫外線を放射可能なため、殺菌消毒、光線療法、光硬化などの分野で広く使用されている。
【0003】
現在の段階で最もよく見られるAlGaNベース紫外線LEDの構造は図1に示すように、基板から上に向かう方向に、順次に積層的に設置されたバッファ層、非ドープAlN層、非ドープAlGa1-tN層、N型AlGa1-wN層、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層、P型AlGa1-zN電子障壁層及び正孔注入層が含まれる。正孔注入層はP型GaN層が多いが、P型GaN層は紫外光に対する吸収が非常に深刻であり、紫外光の抽出を制限している。
【0004】
紫外光が正孔注入層に吸収されるのを避けるために、Al含有量が10%以上である高Al成分のAlGaN層を正孔注入層として採用し、中にMgなどの元素をドープしてP型ドーピングを形成する解決案が提案されている。しかし、高Al成分AlGaN層の正孔活性化エネルギーが高いため、Mgなどのドープ元素を活性化して有効な正孔を形成することが難しく、正孔注入層の正孔濃度が低くなり、紫外線LEDの外部量子効率が通常2%未満となり、また発光効率が低くなります。例えば、現在の規格が1mm×1mmである紫外線LEDチップの350 mAの駆動電流での発光輝度は50mWほどしかないため、殺菌、光治療などの分野における紫外線LEDの応用に深刻な影響を与えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の欠陥に鑑み、より高い発光効率を有する紫外線LEDを提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、紫外線LEDの製造方法を提供し、当該製造方法の採用により、獲得した紫外線LEDがより高い発光効率を有することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の第一の態様は、基板及び基板から上に順次に積層的に設置された非ドープAlGa1-tN層、N型AlGa1-wN層、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層、電子障壁層及び正孔注入層を含み、正孔注入層は、少なくとも1つのサブ層を含み、当該サブ層は積層的に設置されたP型AlGa1-uN層、P型AlGa1-vN層、P型GaN層のうちの少なくとも2つの層を含み、0<t<1、0<w<1、0<y<x<1、0<v≦1、0<u≦1、u≠vである紫外線LEDを提供する。
【0008】
本発明によれば、周期構造の正孔注入層を採用し、圧電分極場を形成することで、正孔活性化エネルギーを低減し、正孔濃度を高め、電子正孔複合効率を向上させ、最終的に紫外線LEDの内部量子効率と発光効率を向上させる紫外線LEDを提供することができる。
【0009】
なお、便宜上、本発明では、基板から正孔注入層に向かう方向を「上に向かって」「上に向かう」と呼び、逆に正孔注入層から基板に向かう方向を「下に向かって」「下に向かう」と呼ぶ。「上に向かって」や「上に向かう」及び「下に向かって」や「下に向かう」とは、紫外線LEDの各機能層間の相対位置関係を明確に記述するためにのみ使用される。
【0010】
本発明の実施例の1つの好ましい形態として、基板から上に向かう方向に、各サブ層は順次に積層的に設置されたP型AlGa1-vN層とP型GaN層とを含み、0.1≦v≦1であり、より好ましくは0.3≦v<0.9である。
【0011】
本発明の実施例のもう1つの好ましい形態として、基板から上に向かう方向に、各サブ層は順次に積層的に設置されたP型AlGa1-uN層とP型ALGa1-vN層とを含み、0.1≦v≦1、0.1≦u≦1、u≠vであり、より好ましくは、0.3≦v<u<0.9である。
【0012】
本発明の実施例のもう1つの好ましい形態として、基板から上に向かう方向に、各サブ層は順次に積層的に設置されたP型AlGa1-uN層、P型AlGa1-vN層及びP型GaN層を含み、0.1≦v≦1、0.1≦u≦1、u≠vであり、より好ましくは、0.3≦v<0.9、0.3≦u<0.9、u≠vである。
【0013】
正孔注入層は上記のP型AlGa1-uN層、P型AlGa1-vN層及びP型GaN層のうちの2層又は3層が周期的に配列される方式を採用することにより、圧電分極場の形成をより有利にし、正孔活性化エネルギーを低減し、正孔濃度を高め、電子正孔複合効率を向上させ、紫外線LEDの内部量子効率と発光効率をさらに向上させることができる。
【0014】
具体的に、上記正孔注入層の周期数は100を超えない方がよく、或いは、正孔注入層のサブ層数は最高100層を超えず、サブ層は一般的に2~12層、好ましくは4~10層である。
【0015】
具体的に、P型AlGa1-uN層の厚さは1~50nm、好ましくは1~10nmであり、P型AlGa1-vN層の厚さは1~50nm、好ましくは1~10nmであり、P型GaN層の厚さは1~50nm、好ましくは1~10nmである。
【0016】
具体的に、上記正孔注入層の総厚は一般的に10~500nm、好ましくは40~120nmであり、各サブ層の厚さは具体的に4~50nm、好ましくは6~15nmである。
【0017】
本発明では、正孔注入層のドーピング濃度は、一般に1×1017~5×1020cm-3に制御され、好ましくは1×1018~1×1020cm-3に制御されてもよい。例えば、Mgをドーピング要素として採用すると、Mgのドーピング濃度を1×1017~5×1020cm-3に、好ましくは1×1018~1×1020cm-3に制御できる。
【0018】
本発明において、正孔注入層の一般的な形成方法については特に限定されず、従来通常用いられている方法、例えば金属有機化学気相成長(MOCVD)装置、分子ビームエピタクシー(MBE)装置、水素化物気相エピタクシー(HVPE)装置等のうちの1つを採用することができる。本発明の好ましい実施形態では、正孔注入層は電子障壁層上に1つ又は複数のサブ層を形成してから焼きなましを行って得られたものであり、焼きなましは順次に行われる高温焼きなましと低温焼きなましを含む。高温焼きなましの温度は850~950℃で、時間は10s~20minであり、好ましくは30s~10min、さらに好ましくは30s~5minである。低温焼きなましの温度は650~750℃で、時間は1~60minであり、好ましくは2~30minである。
【0019】
上記工程条件での焼きなまし処理を採用することにより、Mg-H結合を効果的に遮断し、Mgの活性化効率を向上させ、正孔濃度を高め、電子正孔複合効率を向上させ、最終的に紫外線LEDの内部量子効率と発光効率を向上させることができた。
【0020】
具体的に、上記の焼きなまし処理は、正孔注入層の周期的形成に従って実施されてもよく、各サブ層の形成後に焼きなまし処理を実施してもよいし、サブ層の形成中に焼きなまし処理を実施してもよい。例えば、基板から上に向かう方向には、各サブ層が順次に積層的に設置されたP型AlGa1-vN層とP型GaN層とを含む場合、各サブ層の製造完了後に焼きなまし処理を実施することができ、すなわち、一層のP型AlGa1-vN層と一層のP型GaN層とを形成するごとに焼きなまし処理を実施することもできるし、あるいは、P型AlGa1-vN層を形成した後に焼きなまし処理を実施し、P型GaN層を形成した後に再度焼きなまし処理を実施することもできる。
【0021】
本発明において、紫外線LEDの基板については特に限定されず、サファイア基板、Si基板又はSiC基板などのLEDで常用される基板であってもよい。
【0022】
さらに、エピタクシーに対する基板の影響を除去するために、AlNバッファ層、GaNバッファ層などのバッファ層を非ドープAlGa1-tN層と基板との間にさらに設置してもよい。バッファ層の厚さは10~30nmのような現在の紫外線LEDにおけるバッファ層の通常の厚さであってよい。
【0023】
さらに、バッファ層と非ドープAlGa1-tN層との間のように、基板と非ドープAlGa1-tN層との間に、非ドープAlN層を設置するほうがよい。非ドープAlN層は紫外線LED全体の基礎層として、基板の上にAlGaN材料を形成する欠陥を低減し、最終的に紫外線LEDの内部量子効率を向上させることができる。本発明の実施例では、非ドープAlN層の厚さは通常0~5000nmに制御してもよい。
【0024】
非ドープAlGa1-tN層は、非ドープAlN層とN型AlGa1-wN層との間の接触層として作用し、応力を調節し、転位を低減することができる。非ドープAlGa1-tN層の厚さは通常1000~3000nmに制御してもよい。
【0025】
N型AlGa1-wN層は、主にn型不純物原子をドープすることによって電子を提供し、例えばシリコン原子をドープすることができ、シリコン原子のドーピング濃度は1×1017~5×1019cm-3であってよい。
【0026】
AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層は、具体的に、交互に設置されたAlGa1-xNバリア層とAlGa1-yN井戸層とを含んでもよく、交互に設置される回数は2~50回、例えば5~15回であり、さらに好ましくは6~12回である。そして、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層における基板に最も近い下層と基板から最も遠い上層とはAlGa1-xNバリア層であり、あるいは、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層は、AlGa1-xNバリア層で始まり、AlGa1-xNバリア層で終わるといってよい。
【0027】
AlGa1-xNバリア層の厚さは具体的に5~25nmであってもよく、例えば5~15nmであり、AlGa1-yN井戸層の厚さは具体的に1~5nmであってもよく、例えば2~3nmである。
【0028】
好ましくは、AlGa1-yN井戸層中のAl含有量は非ドープAlGa1-tN層中のAl含有量より低く、すなわちy<tである。
【0029】
本実施例では、電子障壁層は通常の紫外線LED中の電子障壁層構造であってもよく、例えば電子障壁層はP型AlGa1-zN層であり、0<z<1である。
【0030】
好ましくは、電子障壁層中のAl含有量は正孔注入層中のAl含有量よりも大きい。例えば、基板から上に向かう方向に、正孔注入層中の各サブ層は順次に積層的に設置されたP型AlGa1-vN層とP型GaN層とを含む場合、0.1≦v<z<1であり、さらに、例えば、基板から上に向かう方向に、各サブ層は順次に積層的に設置されたP型AlGa1-uN層とP型AlGa1-vN層を含む場合、0.1≦v<z<1、0.1≦u<z<1であり、また、例えば、基板から上に向かう方向に、各サブ層は順次に積層的に設置されたP型AlGa1-uN層、P型AlGa1-vN層とP型GaN層とを含む場合、0.1≦v<z<1、0.1≦u<z<1である。
【0031】
さらに、P型AlGa1-zN層の厚さは1~100nmであり、通常は20~50nmである。
【0032】
本発明の1つの好ましい実施形態として、電子障壁層は交互に積層的に設置されたP型AlGa1-rN層とP型AlGa1-sN層とであり、0<r<1、0<s<1、r≠sで、交互回数は2~100回である。電子障壁層は上記のAlGa1-rN層/AlGa1-sN超格子構造を採用することで、電子障壁の役割をさらに果たし、最終的に紫外線LEDの輝度を向上させることができる。
【0033】
さらに好ましくは、基板から上に向かう方向に、電子障壁層はP型AlGa1-rN層で始まり、P型AlGa1-sN層で終わり、0<s<r>1で、交互回数は好ましく3~15回、すなわち電子障壁層は3~15層のP型AlGa1-rN層を含み、同じ数のP型AlGa1-sN層を含む。
【0034】
さらに、電子障壁層中のAl含有量は正孔注入層中のAl含有量よりも高く、例えば基板から上に向かう方向に、正孔注入層の各サブ層は順次に積層的に設置されたP型AlGa1-vN層とP型GaN層とを含む場合、0.1≦v≦s<r<1であり、さらに、例えば、基板から上に向かう方向に、各サブ層は順次に積層的に設置されたP型AlGa1-uN層とP型AlGa1-vN層を含む場合、0.1≦v<u≦s<r<1であり、また、例えば、基板から上に向かう方向に、各サブ層は順次に積層的に設置されたP型AlGa1-uN層、P型AlGa1-vN層とP型GaN層とを含む場合、0.1≦v≦s<r<1、0.1≦u≦s<r<1、u≠vである。
【0035】
上記のP型AlGa1-rN層の厚さは具体的に1~100nmで、さらに5~10nmであってよい。上記P型AlGa1-sN層の厚さは具体的に1~100nmで、さらに5~10nmであってよい。P型AlGa1-rN層とP型AlGa1-sN層との厚さは同じでもよいし、また異なっていてもよい。
【0036】
電子障壁層はP型不純物元素をドープして正孔を形成することができ、例えばMg元素をドープする。ドーピング濃度は具体的に1×1017~1×1020cm-3であってよく、好ましくは1×1018~1×1020cm-3である。
【0037】
さらに、電子障壁層中のAl含有量はAlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層中のAlGa1-yN井戸層のAl含有量よりも高い方がよい。例えば電子障壁層がP型AlGa1-zN層であると、0<y<z<1である。また、例えば電子障壁層が交互に積層的に設置されたP型AlGa1-rN層とP型AlGa1-sN層とであれば、1>r>y>0且つ1>s>y>0である。
【0038】
本発明の第二の態様は、以下のステップを含む紫外線LEDの製造方法を提供する。
【0039】
基板の上に、非ドープAlGa1-tN層、N型AlGa1-wN層、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層、電子障壁層及び正孔注入層を順次に形成し、正孔注入層は少なくとも1つのサブ層を含み、サブ層は積層的に設置されたP型AlGa1-uN層、P型AlGa1-vN層とP型GaN層のうちの少なくとも2つの層を含み、0<t<1、0<w<1、0<y<x<1、0<v≦1、0<u≦1、u≠vである。
【0040】
具体的に、上記基板の上に形成された非ドープAlGa1-tN層、N型AlGa1-wN層、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層、電子障壁層及び正孔注入層は、いずれも、金属有機化学気相成長(MOCVD)装置、分子ビームエピタクシー(MBE)装置及び水素化物気相エピタクシー(HVPE)装置等のような加工過程で常用する工程装置中の1つを採用して形成することができる。本発明の具体的な実施過程では、MOCVD技術が採用されている。
【0041】
さらに、基板の上に非ドープAlGa1-tN層を形成する前に、まず基板の上にバッファ層を形成してよく、例えば反応室の温度を600~1000℃に制御し、圧力を100~500torr(760torr=1標準大気圧)に制御して、反応室にアルミニウム源と窒素ガス源を注入することにより、基板の上にAlNバッファ層を形成する。バッファ層の厚さは10~30nmのような従来の紫外線LED中のバッファ層の通常の厚さであってよい。
【0042】
さらに、非ドープAlGa1-tN層を形成する前に、まずは基板の上に非ドープAlN層を形成してもよく、例えばバッファ層上にAlN層を形成する。具体的に、反応室の温度を1000~1350℃に設置し、圧力を100~400torrに設置し、続いて反応室にアルミニウム源と窒素ガス源を注入し、水素などをキャリアガスとして非ドープAlN層を形成する。非ドープAlN層の厚さは通常0~5000nmに制御され、例えば500~5000nmに制御されてもよい。
【0043】
非ドープAlN層をベースに、反応室の温度を1000~1350℃に制御し、圧力を100~400torrに制御し、反応室にガリウム源、アルミニウム源、窒素ガス源、及びキャリアガスとしての水素を注入し、非ドープAlGa1-tN層を非ドープAlN層に形成できる。非ドープAlGa1-tN層の厚さは通常1000~3000nmに制御されてもよい。
【0044】
非ドープAlGa1-tN層をベースにして、続いて反応室の温度を1000~1350℃に制御し、圧力を100~400torrに制御し、反応室にガリウム源、アルミニウム源、窒素ガス源、キャリアガスとしての水素及びシリコン源を注入し、N型AlGa1-wN層を形成できる。N型AlGa1-wN層の厚さは通常1000~3000nmに制御されてよく、シリコン原子のドーピング濃度は1×1017~5×1019cm-3であってよい。
【0045】
AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層は本技術領域の従来の手段を採用して形成することができ、例えば、反応室内の温度を1000~1350℃に制御し、圧力を100~400torrに制御して、反応室にガリウム源、アルミニウム源、窒素ガス源、キャリアガスとしての水素及びシリコン源を注入し、AlGa1-xNバリア層を得ることができる。AlGa1-xNバリア層の厚さは具体的に5~25nmとすることができ、例えば5~15nmであってもよく、シリコン原子のドーピング濃度は具体的に1×1017~5×1019cm-3とすることができる。AlGa1-yN井戸層の形成については、反応室内の温度を1000~1350℃に制御し、圧力を100~400torに制御し、反応室にガリウム源、アルミニウム源、窒素ガス源、及びキャリアガスとしての水素を注入し、AlGa1-yN井戸層を得ることができる。AlGa1-yN井戸層の厚さは具体的に1~5nmとすることができ、例えば2~3nmとしてもよい。且つ、AlGa1-yN井戸層中のAl含有量がAlGa1-xNバリア層中のAl含有量より低くなるように制御し、すなわちy<xである。
【0046】
上記のようにAlGa1-xNバリア層とAlGa1-yN井戸層とを交互に形成し、交互に形成する回数は具体的に2~50回とすることができ、例えば5~15回出会ってよく、さらに6~12回であってもよい。AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層はAlGa1-xNバリア層で始まり、AlGa1-xNバリア層で終わることから、最後のAlGa1-xNバリア層にSiをドープする必要がない。
【0047】
本発明のいくつかの具体的な実施形態では、電子障壁層を形成するステップは具体的に、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層上にP型AlGa1-zN層を形成することを含んでもよく、0<z<1である。
【0048】
例えば、反応室内の温度を1000~1350℃に制御し、圧力を100~400torに制御して、反応室にガリウム源、アルミニウム源、窒素ガス源、キャリアガスとしての水素及びマグネシウム源を注入し、P型AlGa1-zN層、すなわち電子障壁層を得ることができる。P型AlGa1-zNの厚さは通常1~100nmで、好ましくは20~50nmである。
【0049】
本発明の他の具体的な実施形態では、電子障壁層を形成するステップは、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層上にP型AlGa1-rN層とP型AlGa1-sN層を交互に形成することを含んでもよく、0<r<1、0<s<1、r≠s、交互に形成する回数は2~100回である。
【0050】
例えば、反応室内の温度を1000~1350℃に制御し、圧力を100~400torに制御し、反応室にガリウム源、アルミニウム源、窒素ガス源、キャリアガスとしての水素及びマグネシウム源を注入し、P型AlGa1-rN層とP型AlGa1-sN層を順次に獲得することができる。上記のようにP型AlGa1-rN層とP型AlGa1-sN層を交互に形成し、交互に形成する回数は2~100回、好ましくは3~15回として、電子障壁層を得る。
【0051】
P型AlGa1-rN層とP型AlGa1-sN層中のAl含有量が異なり(すなわちr≠s)、アルミニウム源の流量を変えるなどによりAl含有量を制御することができる。
【0052】
上記のP型AlGa1-rN層の厚さは具体的に1~100nmとすることができ、さらに5~10nmであり、上記P型AlGa1-sN層の厚さは具体的に1~100nmとすることができ、さらに5~10nmである。P型AlGa1-rN層とP型AlGa1-sN層の厚さは同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0053】
電子障壁層では、Mgのドーピング濃度は具体的に1×1017~1×1020cm-3とすることができ、好ましくは1×1018~1×1020cm-3である。P型AlGa1-rN層とP型AlGa1-sN層のMgのドーピング濃度は同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0054】
前述のように、正孔注入層は少なくとも1つのサブ層を含み、当該サブ層は積層的に設置されたP型AlGa1-uN層、P型AlGa1-vN層、P型GaN層のうちの少なくとも2つの層を含む。
【0055】
本発明の具体的な実施形態では、正孔注入層の形成は、少なくとも1つのサブ層を形成するプロセスを含み、各サブ層を形成するステップは具体的に、P型AlGa1-vN層とP型GaN層とを順次に形成することを含むことができ、0.1≦v<1、好ましくは0.3≦v<0.9である。
【0056】
具体的に、反応室の温度を900~1300℃に制御し、圧力を100~400torrに制御し、反応室にガリウム源、アルミニウム源、窒素ガス源、水素源、マグネシウム源を注入し、P型AlGa1-vN層を形成することができる。次に、反応室にアルミニウム源を注入するのを停止し、他のガリウム源、窒素ガス源、水素源、マグネシウム源の流量などを調節してP型GaN層を形成し、それによりサブ層を形成することができる。上記のようにP型AlGa1-vN層とP型GaN層を交互に形成し、正孔注入層を得る。
【0057】
或いは、各サブ層を形成するステップは、P型AlGa1-uN層とP型AlGa1-vN層を順次に形成することを含むことができ、0.1≦v≦1、0.1≦u≦1、u≠v、好ましくは、0.3≦v<u<0.9である。P型AlGa1-uN層を形成する具体的なプロセスは、前述のP型AlGa1-vN層を形成する工程を参照してよく、ここでの説明を省略する。
【0058】
また或いは、各サブ層を形成するステップは、P型AlGa1-uN層、P型AlGa1-vN層とP型GaN層を順次に形成することを含むことができ、0.1≦v≦1、0.1≦u≦1、u≠vであり、好ましくは、0.3≦v<0.9、0.3≦u<0.9、u≠vである。
【0059】
具体的に、正孔注入層を形成するプロセスでは、Mgのドーピング濃度は具体的に1×1017~5×1020cm-3とすることができ、好ましくは、1×1018~1×1020cm-3である。
【0060】
具体的に、上記正孔注入層の周期数は100を超えない方がよい、或いは、正孔注入層のサブ層数は最高100層を超えず、サブ層は通常2~12層で、好ましくは4~10層である。
【0061】
さらに、正孔注入層を形成するプロセスは、順次に行われる高温焼きなましと低温焼きなましを含む焼きなましを実施するステップを含んでもよい。高温焼きなましの温度は850~950℃で、時間は10s~20minであり、好ましくは30s~10min、さらに好ましくは30s~5minである。低温焼きなましの温度は650~750℃で、時間は1~60minであり、好ましくは2~30minである。
【0062】
具体的に、上記焼きなましは、各サブ層の形成後に実施されてもよいし、サブ層形成中に実施されてもよい。各サブ層がいずれもP型AlGa1-vN層とP型GaN層とを含むことを例にすると、P型AlGa1-vN層とP型GaN層とを形成した後に焼きなまし処理を実施し、すなわちP型GaN層を形成した後にだけ焼きなまし処理を実施してもよいし、P型AlGa1-vN層を形成した後に焼きなまし処理を実施し、P型GaN層を形成した後にも焼きなまし処理を実施してもよい。
【0063】
本発明において、上記アルミニウム源、ガリウム源、窒素ガス源などは特に限定されず、例えば、Ga源はトリメチルガリウムTMGaであってもよく、Al源はトリメチルアルミニウムTMAlであってよく、窒素ガス源は窒素ガスであってよく、シリコン源はシランSiHであってよく、マグネシウム源はジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgであってよい。
【0064】
また、当該紫外線LEDの製造方法はさらに、洗浄、電極メッキ、パターン化、切断、実装などの従来の処理を含んでもよく、いずれも従来の紫外線LED加工プロセス中の従来の工程を採用してもよく、ここでの説明を省略する。
【0065】
本発明が提供する紫外線LEDは、周期構造の正孔注入層を採用することにより、圧電分極場を形成し、正孔活性化エネルギーを低減し、正孔濃度を高め、電子と正孔の複合効率を向上させ、最終的に紫外線LEDの内部量子効率と発光効率を向上させることができる。正孔注入層形成プロセス中に実施される焼きなまし処理をさらに結合することで、紫外線LEDの内部量子効率と発光効率をさらに向上させることができる。規格が1mmで、印加電流が350mAというテスト条件の下で、本発明が提供する紫外線LEDの輝度は80mW以上に達し、さらに100mW以上に達することができ、通常の紫外線LEDが同様のテスト条件の下での発光効率(約50mW)を遥かに超えたため、殺菌、光治療などにより好適に使用されることができる。
【0066】
本発明が提供する紫外線LEDの製造方法では、得られた紫外線LEDをより高い内部量子効率と発光効率を有することができ、且つ、当該製造方法は従来の通常技術を用いて行うことができるため、実施及び普及が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
図1】従来の技術における紫外線LEDの構成図である。
図2】本発明の実施例に提供される紫外線LEDの構成図1である。
図3】本発明の実施例に提供される紫外線LEDの構成図2である。
図4】本発明の実施例に提供される紫外線LEDの構成図3である。
図5】本発明の実施例に提供される紫外線LEDの構成図4である。
図6】本発明の実施例に提供される紫外線LEDの構成図5である。
図7】本発明の実施例に提供される紫外線LEDの構成図6である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
本発明の実施例の目的、技術的解決手段及び利ポイントをより明瞭にするために、以下、本発明の実施例に係る図面を参照しながら、本発明の実施例の技術的解決手段について明瞭、且つ完全に説明する。当然のことながら、記載される実施例は本発明の実施例の一部にすぎず、そのすべての実施例ではない。当業者が、本発明における実施例に基づいて創造的な努力をすることなく、獲得されたその他のすべての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0069】
<実施例1>
本実施例は紫外線LEDを提供し、その構成図は図2に示すように、具体的には、基板及び基板から上に向かって順次に積層的に設置されたバッファ層、非ドープAlN層、非ドープAlGa1-tN層、N型AlGa1-wN層、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層、電子障壁層、及び正孔注入層を含む。正孔注入層は、少なくとも1つのサブ層を含み、基板から上に向かう方向に、各サブ層は積層的に設置されたP型AlGa1-vN層とP型GaN層とを含む。0<t<1、0<w<1、0<y<x<1、0<v≦1である。
【0070】
当該紫外線LEDはMOCVD技術を用いて製造されており、具体的な工程は以下の通りである。
(1)反応室内の温度を900℃に上げ、圧力を400mbarに制御し、反応室に同時にトリメチルアルミニウム(150mL/min)とアンモニアガスを約3min注入し、サファイア基板の上に厚さが約25nmであるAlN緩衝層を形成する。
(2)反応室内の温度を1250℃に上げ、圧力を200mbarに調整し、反応室に水素、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを約90min注入し、非ドープAlN層を形成する。その厚さは約1500nmである。
(3)反応室内の温度を1150℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(100mL/min)、トリメチルアルミニウム(360mL/min)とアンモニアガスを約60min注入し、非ドープAlN層に厚さが約1000nmである一層の非ドープAlGa1-tN層を形成する。t=0.52である。
(4)反応室内の温度と圧力を変えずに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(100mL/min)、トリメチルアルミニウム(360mL/min)とアンモニアガスを約80min注入し、シランをドープして厚さが約1500nmである一層のN型AlGa1-wN層を形成する。w=0.52であり、Siのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(5)反応室内の温度を引き続き1150℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを約1min注入し、シランをドープして厚さが約12nmのAlGa1-xNバリア層を形成する。x=0.58であり、Siのドーピング濃度は1×1018cm-3である。
(6)反応室内の温度と圧力を変えずに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(50mL/min)とアンモニアガスを30s注入し、厚さが約3nmのAlGa1-yN井戸層を形成する。y=0.35%である。
(7)ステップ(5)及び(6)を合計8サイクル繰り返して、8サイクル分の量子井戸構造を形成する。
(8)反応室内の温度を引き続き1150℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを約1min注入し、最後の一層のAlGa1-xNバリア層を形成する。厚さは約12nmであり、x=0.58である。
(9)反応室内の温度を1150℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(250mL/min)とアンモニアガスを約2min注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約30nmである一層のP型AlGa1-zN層を電子障壁層として形成する。z=0.65であり、Mgのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(10)反応室内の温度を1150℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(50mL/min)とアンモニアガスを約1min注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約6nmである一層のP型AlGa1-vN層を形成する。v=0.35であり、Mgのドーピング濃度は2×1019cm-3である。
(11)反応室内の温度を穏便に1000℃に下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)とアンモニアガスを0.5min注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約2nmである一層のP型GaN層を形成する。Mgのドーピング濃度は2×1019cm-3である。
(12)反応室内に水素、トリメチルガリウムとアンモニアガスなどの源材料を注入するのを停止し、反応室内の温度を950℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に窒素ガスを注入し、高温焼きなましを行う。焼きなまし時間は2minである。
(13)反応室内の温度を引き続き750℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、引き続き反応室に窒素ガスを注入し、低温焼きなましを行う。焼きなまし時間は30minである。
(14)ステップ(10)から(13)を合計10サイクル繰り返して、電子障壁層に正孔注入層を形成し、紫外線LEDエピタキシャルウェファーを得る。正孔注入層はサブ層を10個含み、各サブ層は基板から上に向かって順次に積層的に設置されたP型AlGa1-vN層とP型GaN層とを含む。
【0071】
紫外線LEDエピタキシャルウェファーを、サイズが1mm×1mmである紫外線LEDチップに加工し、350mAの電流を流スト、当該紫外線LEDチップの発光波長は280nm、輝度は100mWであり、外部量子効率は5%に近く、正電圧は6.5Vである。当該紫外線LEDは高い効果の殺菌作用がある。
【0072】
<実施例2>
本実施例は紫外線LEDを提供し、その構成図は図3に示すように、具体的には基板及び基板から上に向かって順次に積層的に設置されたバッファ層、非ドープAlN層、非ドープAlGa1-tN層、N型AlGa1-wN層、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層、電子障壁層及び正孔注入層を含む。
【0073】
正孔注入層は、少なくとも1つのサブ層を含み、基板から上に向かう方向に、各サブ層は順次に積層的に設置されたP型AlGa1-uN層、P型AlGa1-vN層とP型GaN層とを含み、0<t<1、0<w<1、0<y<x<1、0<v≦1、0<u≦1、u≠vである。
【0074】
当該紫外線LEDはMOCVD技術を用いて製造されており、具体的な工程は以下の通りである。
(1)MOCVD反応室内の温度を900℃まで上げ、圧力を400mbarに制御し、反応室にトリメチルアルミニウム(150mL/min)とアンモニアガスを同時に約1.5min注入し、サファイア基板の上に厚さが約12.5nmであるAlNバッファ層を形成する。
(2)反応室内の温度を1250℃に上げ、圧力を200mbarに調整し、反応室に水素、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、非ドープAlN層を形成する。その厚さは2000nmである。
(3)反応室内の温度を1150℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(100mL/min)、トリメチルアルミニウム(360mL/min)とアンモニアガスを注入し、非ドープAlN層に厚さが約1500nm出ある一層の非ドープAlGa1-tN層を形成する。t=0.52である。
(4)反応室内の温度と圧力を変えずに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(90mL/min)、トリメチルアルミニウム(360mL/min)とアンモニアガスを注入し、シランをドープして厚さが約1000nmである一層のN型AlGa1-wN層を形成する。w=0.47であり、Siのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(5)反応室内の温度を1150℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、シランをドープし、厚さが約12nmであるAlGa1-xNバリア層を形成する。x=0.58であり、Siのドーピング濃度は1×1018cm-3である。
(6)反応室内の温度と圧力を変えずに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(50mL/min)とアンモニアガスを注入し、厚さが約3nmであるAlGa1-yN井戸層を形成する。y=0.35%である。
(7)ステップ(5)及び(6)を合計6サイクル繰り返して、6サイクル分の量子井戸構造を形成する。
(8)反応室内の温度を1150℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、最後の一層のAlGa1-xNバリア層を形成する。その厚さは約12nmであり、x=0.58である。
(9)反応室内の温度を1150℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(250mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約30nmである一層のP型AlGa1-zN層を電子障壁層として形成する。z=0.65であり、Mgのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(10)反応室内の温度を1150℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(100mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約4nmである一層のP型AlGa1-uN層を形成する。u=0.45であり、Mgのドーピング濃度は2×1019cm-3である。
(11)反応室内の温度を1150℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(50mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約6nmである一層のP型AlGa1-vN層を形成する。v=0.35であり、Mgのドーピング濃度は2×1019cm-3である。
(12)反応室内の温度を穏便に1000℃に下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)とアンモニアガスを約0.5min注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCp2Mgをドープし、厚さが約2nmである一層のP型GaN層を形成する。Mgのドーピング濃度は2×1019cm-3である。
(13)反応室に水素、トリメチルガリウム、アンモニアなどの源材料を注入するのを停止し、反応室内の温度を900℃まで下げ、圧力は200mbarに維持し、反応室に窒素ガスを注入し、高温焼きなましを行う。焼きなまし時間は1minである。
(14)反応室内の温度を750℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、続いて窒素ガスを注入し、低温焼きなましを行う。焼きなまし時間は20minである。
(15)ステップ(10)から(14)を合計6サイクル繰り返して、電子障壁層に正孔注入層を形成し、紫外線LEDエピタキシャルウェファーを得る。正孔注入層は6つのサブ層を含み、各サブ層は基板から上に向かって順次に積層的に設置されたP型AlGa1-uN層、P型AlGa1-vN層及びP型GaN層を含む。
【0075】
当該紫外線LEDエピタキシャルウェファーをサイズ1mmの紫外線LEDチップに加工し、350mAの電流を流すと、当該紫外線LEDチップの発光波長は280nm、輝度は100mWであり、外部量子効率は5%に近く、正電圧は6.0Vである。当該紫外線LEDは高い効果の殺菌作用がある。
【0076】
<実施例3>
本実施例は紫外線LEDを提供し、その構成図は図4に示すように、具体的に基板及び基板から上に向かって順次に積層的に設置されたバッファ層、非ドープAlN層、非ドープAlGa1-tN層、N型AlGa1-wN層、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層、電子障壁層及び正孔注入層を含む。正孔注入層は少なくとも1つのサブ層を含み、基板から上に向かって、各サブ層は積層的に設置されたP型AlGa1-uN層とP型AlGa1-vN層とを含む。0<t<1、0<w<1、0<y<x<1、0<v≦1、0<u≦1、u≠vである。
【0077】
当該紫外線LEDはMOCVDエピタクシー技術を用いて製造されており、具体的な工程ステップは以下の通りである。
(1)反応室内の温度を950℃に上げ、圧力を400mbarに制御し、反応室に同時にトリメチルアルミニウム(150mL/min)とアンモニアガスを注入し、サファイア基板の上に厚さが約12.5nmであるAlNバッファ層を形成する。
(2)反応室内の温度を1250℃に上げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、非ドープAlN層を形成する。厚さは約300nmである。
(3)反応室内の温度を1140℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(100mL/min)、トリメチルアルミニウム(360mL/min)とアンモニアガスを注入し、非ドープAlN層に厚さが約1500nmである一層の非ドープAlGa1-tN層を形成する。t=0.50である。
(4)反応室内の温度と圧力を変えずに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(90mL/min)、トリメチルアルミニウム(360mL/min)とアンモニアガスを注入し、シランをドープし、厚さが約1000nmである一層のN型AlGa1-wN層を形成する。w=0.45、Siのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(5)反応室内の温度を1140℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、シランをドープし、厚さは約12nmであるAlGa1-xNバリア層を形成する。x=0.55%、Siのドーピング濃度は1×1018cm-3である。
(6)反応室内の温度と圧力を変えずに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(50mL/min)とアンモニアガスを注入し、厚さが約2.8nmであるAlGa1-yN井戸層を形成する。y=0.33%である。
(7)ステップ(5)及び(6)を合計10サイクル繰り返して、10サイクル分の量子井戸構造を形成する。
(8)反応室内の温度を1140℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、最後の一層のAlGa1-xNバリア層を形成する。厚さは約12nm、x=0.55である。
(9)反応室内の温度を1140℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(250mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約30nmである一層のP型AlGa1-zN層を電子障壁層として形成する。z=0.63であり、Mgのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(10)反応室内の温度を1150℃に調整し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(100mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約8nmである一層のP型AlGa1-uN層を形成する。u=0.45%であり、Mgのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(11)反応室内の温度を1150℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(50mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約6nmである一層のP型AlGa1-vN層を形成する。v=0.35%であり、Mgのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(12)反応室に水素、トリメチルガリウム、アンモニアなどの源材料を注入するのを停止し、反応室内の温度を950℃まで下げ、圧力は200mbarに維持し、反応室に窒素ガスを注入し、高温焼きなましを行う。焼きなまし時間は3minである。
(13)反応室内の温度を750℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、続いて窒素ガスを注入し、低温焼きなましを行う。焼きなまし時間は25minである。
(14)ステップ(10)から(13)を合計8サイクル繰り返して、電子障壁層上に正孔注入層を形成し、紫外線LEDエピタキシャルウェファーを得る。正孔注入層は8つのサブ層を含み、各サブ層は基板から上に向かって順次に積層的に設置されたP型AlGa1-uN層とP型AlGa1-vN層とを含む。
【0078】
紫外線LEDエピタキシャルウェファーをサイズ1mmの紫外線LEDチップに加工し、350mAの電流を流すと、当該紫外線LEDチップの発光波長は280nm、輝度は110 mWであり、正電圧は6.0Vである。当該紫外線LEDは高い効果の殺菌作用がある。
【0079】
<実施例4>
本実施例は紫外線LEDを提供し、その構成図は図5に示すように、具体的に基板及び基板から上に向かって順次に積層的に設置されたバッファ層、非ドープAlN層、非ドープAlGa1-tN層、N型AlGa1-wN層、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層、電子障壁層及び正孔注入層を含む。正孔注入層は少なくとも1つのサブ層を含み、基板から上に向かって、各サブ層は積層的に設置されたP型AlGa1-vN層とP型GaN層とを含む。電子障壁層は、交互に積層的に設置されたP型AlGa1-rN層とP型AlGa1-sN層とを含む。0<t<1、0<w<1、0<y<x<1、0<v≦1、0<r<1、0<s<1、r≠sである。
【0080】
当該紫外線LEDはMOCVD技術を用いて製造されており、具体的な工程ステップは以下の通りである。
(1)MOCVD反応室内の温度を950℃に上げ、圧力を400mbarに制御し、反応室に同時にトリメチルアルミニウム(150mL/min)とアンモニアガスを注入し、サファイア基板の上に厚さが約12.5nmであるAlNバッファ層を形成する。
(2)反応室内の温度を1250℃に上げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、非ドープAlN層を形成する。厚さは約3500nmである。
(3)反応室内の温度を1140℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(100mL/min)、トリメチルアルミニウム(360mL/min)とアンモニアガスを注入し、非ドープAlN層上に厚さが約1500nmである一層の非ドープAlGa1-tN層を形成する。t=0.50である。
(4)反応室内の温度と圧力を変えずに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(90mL/min)、トリメチルアルミニウム(360mL/min)とアンモニアガスを注入し、シランをドープし、厚さが約1200nmである一層のN型AlGa1-wN層を形成する。w=0.45であり、Siのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(5)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、シランをドープし、厚さが約12nmである一層のAlGa1-xNバリア層を形成する。x=0.50であり、Siのドーピング濃度は1×1018cm-3である。
(6)反応室内の温度と圧力を変えずに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(50mL/min)とアンモニアガスを注入し、厚さが約2.5nmである一層のAlGa1-yN井戸層を形成する。y=0.25である。
(7)ステップ(5)及び(6)を合計8サイクル繰り返して、8サイクル分の量子井戸構造を形成する。
(8)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、最後の一層のAlGa1-xNバリア層を形成する。厚さは約12nmであり、x=0.50である。
(9)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(250mL/min)とアンモニアガスを注入し、厚さが約7.5nmである一層のP型AlGa1-rN層を形成する。r=0.65であり、Mgのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(10)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(150mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約5nmである一層のP型AlGa1-sN層を形成する。s=0.45であり、Mgのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(11)ステップ(9)及び(10)を合計5サイクル繰り返して、5サイクル分の電子障壁層を形成する。
(12)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(60mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約6nmである一層のP型AlGa1-vN層を形成する。
(13)反応室内の温度を1000℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(100mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約2nmである一層のGaN層を形成する。Mgのドーピング濃度は3×1019cm-3である。
(14)反応室に水素、メチルガリウム、アンモニアなどの源材料を注入するのを停止し、反応室内の温度を900℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に窒素ガスを注入し、高温焼きなましを行う。焼きなまし時間は1minである。
(15)反応室内の温度を750℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、続いて反応室に窒素ガスを注入し、低温焼きなましを行う。焼きなまし時間は5minである。
(16)ステップ(12)から(15)を合計5サイクル繰り返して、電子障壁層上に正孔注入層を形成し、紫外線LEDエピタキシャルウェファーを得る。正孔注入層は5つのサブ層を含み、各サブ層は基板から上に向かって順次に積層的に設置されたP型AlGa1-vN層とP型GaN層を含む。
【0081】
当該紫外線LEDエピタキシャルウェファーをサイズが1mm×1mmである紫外線LEDチップに加工し、350mAの電流を流すと、当該紫外線LEDチップの発光波長は310nm、輝度は120mWであり、正電圧は6.0Vである。当該紫外線LEDは高い効率の光治療効果がある。
【0082】
<実施例5>
本実施例は紫外線LEDを提供し、その構成図は図6に示すように、具体的に基板及び基板から上に向かって順次に積層的に設置されたバッファ層、非ドープAlN層、非ドープAlGa1-tN層、N型AlGa1-wN層、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層、電子障壁層及び正孔注入層を含む。正孔注入層は少なくとも1つのサブ層を含み、基板から上に向かって、各サブ層は積層的に設置されたP型AlGa1-uN層、P型AlGa1-vN層及びP型GaN層を含む。電子障壁層は、交互に積層的に設置されたP型AlGa1-rN層とP型AlGa1-sN層とを含み、
0<t<1、0<w<1、0<y<x<1、0<v≦1、0<u≦1、0<r<1、0<s<1、u≠v、r≠sである。
【0083】
当該紫外線LEDはMOCVD技術を用いて製造されており、具体的な工程ステップは以下の通りである。
(1)MOCVD反応室内の温度を850℃に上げ、圧力を400mbarに制御し、反応室に同時にトリメチルアルミニウム(150mL/min)とアンモニアガス1.5min注入し、サファイア基板の上に厚さが約12.5nmであるAlNバッファ層を形成する。
(2)反応室内の温度を1250℃まで上げて、圧力は200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、非ドープAlN層を形成する。厚さは約4000nmである。
(3)反応室内の温度を1140℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(100mL/min)、トリメチルアルミニウム(360mL/min)とアンモニアガスを注入する。非ドープAlN層上に厚さが約1500nmである一層の非ドープAlGa1-tN層を形成する。t=0.50である。
(4)反応室内の温度と圧力を変えずに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(90mL/min)、トリメチルアルミニウム(360mL/min)とアンモニアガスを注入し、シランをドープし、厚さが約1000nmである一層のN型AlGa1-wN層を形成する。w=0.45であり、Siのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(5)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに調整し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、シランをドープし、厚さが約12nmであるAlGa1-xNバリア層を形成する。x=0.50であり、Siのドーピング濃度は1×1018cm-3である。
(6)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(50mL/min)とアンモニアガスを注入し、厚さが約2.5nmであるAlGa1-yN井戸層を形成する。y=0.25である。
(7)ステップ(5)及び(6)を合計8サイクル繰り返して、8サイクル分の量子井戸構造を形成する。
(8)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、最後一層のAlGa1-xNバリア層を形成する。厚さは12nmであり、x=0.50である。
(9)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(250mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約7.5nmである一層のP型AlGa1-rN層を形成する。r=0.55であり、Mgのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(10)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約6nmである一層のP型AlGa1-sN層を形成する。s=0.50であり、Mgのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(11)ステップ(9)及び(10)を合計10サイクル繰り返して、10サイクル分の電子障壁層を形成する。
(12)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(80mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが5nmである一層のP型AlGa1-uN層を形成する。u=0.45%であり、Mgのドーピング濃度は2×1019cm-3である。
(13)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(60mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約6nmである一層のP型AlGa1-vN層を形成する。v=0.45%であり、Mgのドーピング濃度は2×1019cm-3である。
(14)反応室内の温度を1000℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(100mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約2nmである一層のGaN層を形成する。Mgのドーピング濃度は3×1019cm-3である。
(15)反応室に水素、トリメチルガリウム、アンモニアなどの源材料を注入するのを停止し、反応室内の温度を900℃まで下げ、圧力は200mbarに維持し、反応室に窒素ガスを注入し、高温焼きなましを行う。焼きなまし時間は1minである。
(16)反応室内の温度を750℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、続いて反応室に窒素ガスを注入し、低温焼きなましを行う。焼きなまし時間は5minである。
(17)ステップ(12)から(16)を合計6サイクル繰り返して、電子障壁層に正孔注入層を形成し、紫外線LEDエピタキシャルウェファーを得る。正孔注入層は6つのサブ層を含み、各サブ層は積層的に設置されたP型AlGa1-uN層、P型AlGa1-vN層及びP型GaN層を含む。
【0084】
当該紫外線LEDエピタキシャルウェファーを1mmのサイズの紫外線LEDチップに加工し、350mAの電流を流すと、当該紫外線LEDチップの発光波長は310nm、輝度は120mWであり、正電圧は6.0Vである。当該紫外線LEDは高い効率の光治療効果がある。
【0085】
<実施例6>
本実施例は紫外線LEDを提供し、その構成図は図7に示すように、具体的に基板及び基板から上に向かって順次に積層的に設置されたバッファ層、非ドープAlGa1-tN層、N型AlGa1-wN層、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層、電子障壁層及び正孔注入層を含む。正孔注入層は少なくとも1つのサブ層を含み、基板から上に向かって、各サブ層は積層的に設置されたP型AlGa1-uN層とP型AlGa1-vN層とを含む。電子障壁層は、交互に積層的に設置されたP型AlGa1-rN層とP型AlGa1-sN層とを含み、0<t<1、0<w<1、0<y<x<1、0<v≦1、0<u≦1、0<r<1、0<s<1、u≠v、r≠sである。
【0086】
当該紫外線LEDはMOCVD技術を用いて製造されており、具体的な工程ステップは以下の通りである。
(1)MOCVD反応室内の温度を850℃に上げ、圧力を400mbarに制御し、反応室に同時にトリメチルアルミニウム(150mL/min)とアンモニアガスを注入し、サファイア基板の上に厚さが約25nmであるAlNバッファ層を形成する。
(2)反応室内の温度を1250℃に上げ、圧力を200mbarに制御し、反応室に水素、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、非ドープAlN層を形成する。厚さは5000nmである。
(3)反応室内の温度を1140℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(100mL/min)、トリメチルアルミニウム(360mL/min)とアンモニアガスを注入し、厚さが約1000nmである非ドープAlGa1-tN層を形成する。t=0.50である。
(4)反応室内の温度と圧力を変えずに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(90mL/min)、トリメチルアルミニウム(360mL/min)とアンモニアガスを注入し、シランをドープし、厚さが約1200nmである一層のN型AlGa1-wN層を形成する。w=0.45であり、Siのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(5)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、厚さが約12nmである一層のAlGa1-xNバリア層を形成する。x=0.50であり、Siのドーピング濃度は1×1018cm-3である。
(6)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(50mL/min)とアンモニアガスを注入し、厚さが約2.5nmである一層のAlGa1-yN井戸層を形成する。y=0.25である。
(7)ステップ(5)及び(6)を合計8サイクル繰り返し、8サイクル分の量子井戸構造を形成する。
(8)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、最後の一層のAlGa1-xNバリア層を形成する。厚さは約12nmで、x=0.50である。
(9)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(250mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約7.5nmである一層のP型AlGa1-rN層を形成する。r=0.55であり、Mgのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(10)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに調整し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(150mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約6nmである一層のP型AlGa1-sN層を形成する。s=0.45であり、Mgのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(11)ステップ(9)及び(10)を合計4サイクル繰り返して、4サイクル分の電子障壁層を形成する。
(12)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(80mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約6nmである一層のP型AlGa1-uN層を形成する。u=0.45%であり、Mgのドーピング濃度は2×1019cm-3である。
(13)反応室内の温度を1100℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(60mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約6nmである一層のP型AlGa1-vN層を形成する。v=0.32%であり、Mgのドーピング濃度は2×1019cm-3である。
(14)反応室に水素、トリメチルガリウム、アンモニアなどの源材料を注入するのを停止し、反応室内の温度を850℃に下げ、圧力を200mbarに調整し、反応室に窒素ガスを注入し、高温焼きなましを行う。焼きなまし時間は1minである。
(15)反応室内の温度を650℃まで下げ、圧力を200mbarに調整し、続いて反応室に窒素ガスを注入し、低温焼きなましを行う。焼きなまし時間は4minである。
(16)ステップ(12)から(15)を合計6サイクル繰り返して、電子障壁層に正孔注入層を形成し、紫外線LEDエピタキシャルウェファーを得る。正孔注入層は6つのサブ層を含み、各サブ層は積層的に設置されたP型AlGa1-uN層とP型AlGa1-vN層とを含む。
【0087】
当該紫外線LEDエピタキシャルウェファーを1mmのサイズの紫外線LEDチップに加工し、350mAの電流を流すと、当該紫外線LEDチップの発光波長は310nm、輝度は110mWであり、正電圧は6.0Vである。当該紫外線LEDは高い効率の光治療効果がある。
【0088】
<実施例7>
本実施例は紫外線LEDを提供し、その構成図は図3に示すように、具体的に基板及び基板から上に向かって順次に積層的に設置されたバッファ層、非ドープAlGa1-tN層、N型AlGa1-wN層、AlGa1-xN/AlGa1-yN多量子井戸層、電子障壁層及び正孔注入層を含む。正孔注入層は少なくとも1つのサブ層を含み、基板から上に向かって、各サブ層は積層的に設置されたP型AlGa1-uN層とP型AlGa1-vN層とを含む。電子障壁層は、交互に積層的に設置されたP型AlGa1-rN層とP型AlGa1-sN層とを含み、0<t<1、0<w<1、0<y<x<1、0<v≦1、0<u≦1、0<r<1、0<s<1、u≠v、r≠sである。
【0089】
当該紫外線LEDはMOCVD技術を用いて製造されており、具体的な工程ステップは以下の通りである。
(1)MOCVD反応室の温度を850℃に上げ、圧力を400mbarに制御し、反応室に同時にトリメチルアルミニウム(150mL/min)とアンモニアガスを注入し、サファイア基板の上に厚さが約42nmであるAlNバッファ層を形成する。
(2)反応室内の温度を1150℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(100mL/min)、トリメチルアルミニウム(360mL/min)とアンモニアガスを注入し、厚さが約3000nmである一層の非ドープAlGa1-tN層を形成する。t=0.52である。
(3)反応室内の温度と圧力を変えずに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(100mL/min)、トリメチルアルミニウム(360mL/min)とアンモニアガスを注入し、シランをドープし、厚さが約1500nmである一層のN型AlGa1-wN層を形成する。w=0.52であり、Siのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(4)反応室内の温度を1150℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、厚さが約12nmである一層のAlGa1-xNバリア層を形成する。x=0.58であり、Siのドーピング濃度は1×1018cm-3である。
(5)反応室内の温度を1150℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(50mL/min)とアンモニアガスを注入し、厚さが約3.0nmである一層のAlGa1-yN井戸層を形成する。y=0.35である。
(6)、ステップ(4)及び(5)を合計12サイクル繰り返して、12サイクル分の量子井戸構造を形成する。
(7)反応室内の温度を1150℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(200mL/min)とアンモニアガスを注入し、最後の一層のAlGa1-xNバリア層を形成する。x=0.58であり、厚さは約12nmである。
(8)反応室内の温度を1150℃に維持し、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(250mL/min)とアンモニアガスを約2min注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約30nmである一層のP型AlGa1-zN層を電子障壁層として形成する。z=0.65であり、Mgのドーピング濃度は1×1019cm-3である。
(9)反応室内の温度を1110℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(80mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約5nmである一層のP型AlGa1-uN層を形成する。u=0.45であり、Mgのドーピング濃度は2×1019cm-3である。
(10)反応室に水素、メチルガリウム、アンモニアなどの源材料を注入するのを停止し、反応室内の温度を850℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に窒素ガスを注入し、高温焼きなましを行う。焼きなまし時間は30sである。
(11)反応室内の温度を650℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、続いて窒素ガスを注入し、低温焼きなましを行う。焼きなまし時間は3minである。
(12)反応室内の温度を1100℃まで上げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(50mL/min)、トリメチルアルミニウム(60mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約6nmである一層のP型AlGa1-vN層を形成する。v=0.32であり、Mgのドーピング濃度は2×1019cm-3である。
(13)反応室に水素、メチルガリウム、アンモニアなどの源材料を注入するのを停止し、反応室内の温度を850℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に窒素ガスを注入し、高温焼きなましを行う。焼きなまし時間は30sである。
(14)反応室内の温度を650℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、引き続き窒素ガスを注入し、低温焼きなましを行う。焼きなまし時間は3minである。
(15)反応室内の温度を1000℃まで上げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に水素、トリメチルガリウム(100mL/min)とアンモニアガスを注入し、ジシクロペンタジエニルマグネシウムCpMgをドープし、厚さが約2nmである一層のGaN層を形成する。Mgのドーピング濃度は3×1019cm-3である。
(16)反応室に水素、メチルガリウム、アンモニアなどの源材料を注入するのを停止し、反応室内の温度を850℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、反応室に窒素ガスを注入し、高温焼きなましを行う。焼きなまし時間は30sである。
(17)反応室内の温度を650℃まで下げ、圧力を200mbarに維持し、引き続き窒素ガスを注入し、低温焼きなましを行う。焼きなまし時間は3minである。
(18)ステップ(9)から(17)を合計4サイクル繰り返して、電子障壁層に正孔注入層を形成して、紫外線LEDエピタキシャルウェファーを得る。正孔注入層は4つのサブ層を含み、各サブ層は順次に積層的に設置されたP型AlGa1-uN層、P型AlGa1-vN層及びP型GaN層を含む。
【0090】
当該紫外線LEDエピタキシャルウェファーを1mmのサイズの紫外線LEDチップに加工し、350mAの電流を流すと、当該紫外線LEDチップの発光波長は280nm、輝度は120mWで、正電圧は6.0Vである。当該紫外線LEDは高い効果の殺菌作用がある。
【0091】
最後に説明すべきものとして、以上の各実施例は、本発明の技術的解決手段を説明するためのものであって、これを制限するものではない。当業者であれば、前述の各実施例に記載の技術的解決手段を修正するか、又はそのうちの一部又はすべての技術的特徴に対して同等置換を行うことができ、これらの修正又は置換は、対応する技術的解決手段の本質が本発明の各実施例の技術的解決手段の範囲から逸脱しないと理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7