IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ デントスプリー シロナ インコーポレイテッドの特許一覧

特許7295923歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース
<>
  • 特許-歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース 図1
  • 特許-歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース 図2
  • 特許-歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース 図3
  • 特許-歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース 図4
  • 特許-歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース 図5
  • 特許-歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース 図6
  • 特許-歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース 図7
  • 特許-歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース 図8
  • 特許-歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース 図9
  • 特許-歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース 図10
  • 特許-歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース 図11
  • 特許-歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース 図12
  • 特許-歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース 図13
  • 特許-歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース 図14
  • 特許-歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース 図15
  • 特許-歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-13
(45)【発行日】2023-06-21
(54)【発明の名称】歯科用X線センサホルダおよびその歯科用X線センサシース
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/14 20060101AFI20230614BHJP
   A61B 6/00 20060101ALI20230614BHJP
   A61C 19/04 20060101ALI20230614BHJP
【FI】
A61B6/14 301
A61B6/00 300X
A61C19/04 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021182780
(22)【出願日】2021-11-09
(62)【分割の表示】P 2019503723の分割
【原出願日】2017-07-25
(65)【公開番号】P2022028767
(43)【公開日】2022-02-16
【審査請求日】2021-11-09
(31)【優先権主張番号】62/366,741
(32)【優先日】2016-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/401,956
(32)【優先日】2016-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517264281
【氏名又は名称】デンツプライ シロナ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ブレナー,トッド
【審査官】佐々木 創太郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/032353(WO,A1)
【文献】特表2014-528273(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0282772(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0299663(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0164733(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0265522(US,A1)
【文献】英国特許出願公告第01276165(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00 - 6/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯科用X線イメージング媒体ホルダおよびシースであって、
近位端および遠位端を有するバイトブロックを有する歯科用X線イメージング媒体ホルダと、
前記バイトブロックの近位端から延在する支持板と、
保護カバーおよびそこに取り付けられたストラップを含むシースと、
を備え、
前記ストラップは前記シースおよび前記シース内のセンサを前記ホルダの支持板に取り外し可能に取り付けるように構成されており、かつ
前記支持板の1つ以上のバネアームは前記シースのストラップの下を摺動して前記シースを引っ張って前記シースを前記センサの周りに締め付けるように構成されている、
歯科用X線イメージング媒体ホルダおよびシース。
【請求項2】
前記保護カバーは、第1の縁部および第2の縁部を有し、前記センサを収容するための保護カバーであり
前記ストラップは、前記第1および第2の縁部において前記保護カバーに取り付けられ、
前記ストラップは、前記ストラップが引張力下にある場合に前記保護カバーを引っ張って前記保護カバーを前記センサの周りに締め付けるように構成されている、
請求項1に記載の歯科用X線イメージング媒体ホルダおよびシース
【請求項3】
前記ストラップは熱かしめまたは溶接によって前記保護カバーに取り付けられている、
請求項に記載の歯科用X線イメージング媒体ホルダおよびシース
【請求項4】
前記ストラップは柔軟かつ僅かに弾性である、
請求項に記載の歯科用X線イメージング媒体ホルダおよびシース
【請求項5】
前記シースは前記センサのための汚れバリアである、
請求項に記載の歯科用X線イメージング媒体ホルダおよびシース
【請求項6】
前記保護カバーは蛍光体プレートバリアである、
請求項に記載の歯科用X線イメージング媒体ホルダおよびシース
【請求項7】
1本以上の歯のX線撮影のために歯科用X線イメージング媒体ホルダを動作させる方法であって、
前記ホルダの1つ以上のバネアームに取り外し可能に係合させるためのストラップを有するシースと共にセンサを準備することと、
前記ホルダの支持板の1つ以上のバネアームを前記ストラップの下に摺動させて前記センサおよびシースを前記ホルダに固定することと、
照準アームを前記センサホルダのバイトブロックのスロットに取り付けて前記照準アームの照準リングを前記センサと位置合わせすることと、
撮影される歯が前記センサと前記照準リングとの間になるように前記ホルダのバイトブロックを口腔内に配置することと、
前記歯のX線画像を撮影することと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般にホルダおよびシースに関し、より具体的にはX線撮影のために前記シース内のセンサを前記ホルダの支持板に取り外し可能に固定するための歯科用X線センサホルダおよび対応する歯科用X線センサシースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の歯科用X線撮影は、X線源を患者の片側に位置決めし、かつX線を照射される口腔内の部位を通して口腔内に位置しているX線検出器に向かって透過させることにより行うことができる。
【0003】
米国特許第3,473,026号は、X線写真を生成するために歯科用X線フィルムを口の中に位置決めするための装置を開示している。これは背景目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
X線フィルムの使用と同様の方法で、X線センサおよび蛍光体イメージングプレートのための保持および位置決め装置が開発されている。
【0005】
一方向歯科用X線センサは、画像撮影のために接着剤を用いて位置決めされている。より具体的には、米国特許第6,811,312号に開示されているように、ホルダを被包されたフィルムまたはセンサに接着させるために接着剤が使用される。
【0006】
米国特許第7,004,627号は、センサホルダなどの位置決め用付属品に固定するための一体化された接着部分を含むことができるクッションカバーの使用により不快感を減らしながらセンサの汚れを回避するための手段として、センサと共に使用するためのバリアおよび緩衝装置を開示している。
【0007】
但し、これらのホルダは嵩張る可能性があり、かつ付属の接着剤は複数のX線写真が必要な場合にはホルダに塗布するのに時間がかかる場合がある。さらに、いくつかの接着剤は口腔内に使用するのに適していない場合がある。従って、小型で安価かつシンプルであってX線検出器を保持するための接着剤の使用をなくすホルダを創出することが望まれている。
【0008】
複数の種類のX線検出器が存在する。歯科用X線フィルムは、例えば有用な画像を得るために所定かつ確実な方法で標的部位に対して位置決めされる。
【0009】
ごく最近では、従来のX線フィルムはX線センサに取って代わられている。そのようなセンサの例が米国特許第6,652,141号に示されており、X線センサの背景開示のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0010】
蛍光体イメージングプレートも歯科産業で使用される。イメージングプレートは照射され、そのX線ショットがイメージングプレート上に格納されて走査機械などによって後で読み取られ、そのデータがコンピュータなどの格納もしくは表示装置に伝送される。
【0011】
歯科目的のための歯科用X線を受けるこれらおよび他の種類の装置は以後まとめて、歯科用X線イメージング媒体、X線センサ、センサ、イメージャ、画像媒体などと呼ぶ。そのようなX線に対して感度が高い任意のそのような装置は本発明の範囲内である。将来的に、他の種類の歯科用イメージング媒体が同様の技術またはもしかしたら完全に異なる技術を用いて開発されることが想定される。これらの全てが一般に口腔内に適合しなければならず、かつX線手順中に所望の位置に確実に保持されなければならないという点で、少なくともいくつかの共通性を有する。
【0012】
上記考察から、異なる画像媒体ホルダは全てが同様の目的を達成するものであるが、全てが異なる方法で動作することが分かる。しかし、小型で安価かつシンプルであってX線検出器を保持するための接着剤の使用をなくす装置を創出する必要性がなお存在する。
【発明の概要】
【0013】
上記に関連する既存の限界ならびに他の限界は、ストラップを備えたシースを用いてセンサを歯科用X線センサホルダの支持板に取り外し可能に固定するための方法およびシステムによって克服することができ、ここでは、ストラップはホルダの支持板を受け入れてその上に物理的に作用し、それによりセンサを支持板に対する位置に固定することができる。従って、本発明は、1つ以上のバネアームを有し、かつホルダのバイトブロックの近位端に隣接して取り付けられたか形成された支持板を有するセンサホルダと、X線撮影のために前記シース内のセンサを前記ホルダの支持板に取り外し可能に固定するように構成されたセンサシースとを備える。
【0014】
そこで、本発明の特徴のいくつかが、その詳細な説明をより良く理解することができ、かつ当該技術分野に対する現在の貢献をより良く理解することができるように、どちらかと言えば大まかに概説されている。以下に説明する本発明のさらなる特徴が存在する。
【0015】
この点に関して、本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明はその適用を以下の説明に記載されているか図面に図示されている構成の詳細または構成要素の配置に限定するものではないことを理解されたい。本発明は他の実施形態が可能であり、かつ様々な方法で実施および実行することができる。また当然のことながら、本明細書で用いられている表現法および用語は説明のためのものであり、限定するものとしてみなされるべきではない。
【0016】
目的は、センサを前記ホルダの支持板に動作可能に取り付けるための歯科用X線センサホルダおよびシースを提供することにある。シースはセンサのための汚れバリアとしても機能する。
【0017】
別の目的は、センサをセンサホルダの支持板に取り付けるために従来の接着剤の使用をなくす歯科用X線センサホルダおよびシースを提供することにある。
【0018】
別の目的は、シース内のセンサをセンサホルダの支持板に取り付けるための手段を提供するためにシースにはシースに永久的に取り付けられたストラップが備えられている、歯科用X線センサホルダおよびシースを提供することにある。
【0019】
別の目的は、ホルダの支持板にバネアームが備えられており、これをシースのストラップの下に摺動させるとストラップがシースを引っ張ってそれをセンサの周りに締め付ける、歯科用X線センサホルダおよびシースを提供することにある。
【0020】
別の目的は、シースを異なるサイズのセンサの周りに締め付けるために外側に延在することができるバネアームを有する支持板を有することによって異なるサイズのセンサと共に使用するための歯科用X線センサホルダおよびシースを提供することにある。
【0021】
別の目的は、ホルダが前歯のX線撮影のために構成されている歯科用X線センサホルダおよびシースを提供することにある。
【0022】
別の目的は、ホルダが臼歯のX線撮影のために構成されている、歯科用X線センサホルダおよびシースを提供することにある。
【0023】
別の目的は、ホルダが咬翼法水平X線撮影のために構成されている、歯科用X線センサホルダおよびシースを提供することにある。
【0024】
別の目的は、ホルダが咬翼法垂直X線撮影のために構成されている、歯科用X線センサホルダおよびシースを提供することにある。
【0025】
別の目的は、ホルダが咬翼法歯内X線撮影のために構成されている、歯科用X線センサホルダおよびシースを提供することにある。
【0026】
本明細書中の様々な実施形態のさらなる特徴および利点ならびに構造および動作については、添付の図面を参照しながら以下に詳細に説明されている。
【0027】
上記および関連する目的の達成のために、本発明は添付の図面に図示されている形態で具体化することができ、図面は単に例示であって、本出願の範囲内で図示および説明されている特定の構成において変形が可能であることに留意されたい。
【0028】
本明細書において特許請求および/または説明されている教示を例示的な実施形態に関してさらに説明する。これらの例示的な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。これらの実施形態は非限定的な例示的な実施形態であり、その中の同様の符号は図面のいくつかの図を通して同様の構造を表す。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】前歯のX線撮影のために使用される本発明の好ましい実施形態の斜視図である。
図2図1のセンサホルダの背面図を示す。
図3図1のセンサホルダの側面図である。
図4】ストラップがシースの縁部にしっかりと封着された状態のセンサシースの上面図を示す。
図5】センサが内部に挿入された状態の本発明に係るセンサシースの上面図を示す。
図6】シースのストラップが本発明のセンサホルダに取り付けられた状態で使用されている図5のセンサ/センサシースの組み合わせの上面図を示す。
図7】咬翼法垂直X線撮影のためのホルダを示す、ホルダの他の実施形態の斜視図を示す。
図8】咬翼法水平X線撮影のためのホルダを示す、ホルダの他の実施形態の斜視図を示す。
図9】臼歯のX線撮影のための後方ホルダを示す、他の実施形態の斜視図を示す。
図10】本発明のセンサシースの他の実施形態に接続された図1のホルダの上側斜視図であり、他の実施形態はセンサホルダの支持板に係合させるためにそれに封着されたストラップを有する蛍光体プレートバリアである。
図11図7のホルダの背面図を示す。
図12】支持板の側面に矢印を有するホルダの他の実施形態を示す。
図13】本発明の蛍光体プレートバリアの別の実施形態の背面フィルムおよびストラップを示す。
図14】前面フィルムに溶接された図13の背面フィルムを示す。
図15】背面フィルムの上部が曲げられた状態の図13の背面フィルムおよびストラップの上側斜視図を示す。
図16】背面フィルム、前面フィルムおよびストラップを示す図13の蛍光体プレートバリアの実施形態の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本明細書に記載されている例示的な態様によれば、X線画像撮影のためのセンサホルダおよびシースが提供される。次に同様の参照符号がいくつかの図を通して同様の要素を示す記述的図面に焦点を当てると、図は1つ以上のバネアームを有し、かつホルダのバイトブロックの近位端に隣接して取り付けられたか形成された支持板を有するセンサホルダと、X線撮影のためにセンサを支持板に取り外し可能に固定するように構成されたセンサシースとを示す。
【0031】
ホルダ1
次に図1のセンサホルダを参照すると、支持板2はバイトブロック9の近位端から延在している。支持板2は支持板2から外側に突出する複数のバネアーム3を有する。取り付けられるセンサ7がX線撮影のために照準リング(図示せず)と平行に位置合わせした状態になるのを保証するために、支持板はかなり硬い材料で作られている。バネアームはセンサシース5のストラップ4の下を容易に摺動し、かつシース5を引っ張ってそれを締め付け、次いでそれによりセンサ7を適所に維持するように構成されている。本明細書中の他の実施形態は、使用中にセンサ7の回転を防止するためのセンサ位置決めタブ11も有していてもよい。これは特に後方歯根尖周囲X線撮影および咬翼法水平X線撮影のために有用であり、この場合、センサはその水平位置において支持板に取り付けられる(図8および図10)。
【0032】
ホルダのバイトブロック9は、照準リング(図示せず)へのさらなる接続のために照準アーム(図示せず)が好ましくは摩擦嵌合方式でその中に挿入されるスロット10を有する。バイトブロックおよびホルダは一般に、画像撮影手順の間に患者の口の中で異なる位置決めを可能にするのに適当な多種多様な形状およびサイズであってもよい。当該技術分野で知られているように、X線センサホルダのバイトブロック9は患者の口腔(図示せず)内に位置決めされ、患者はこのブロックを噛むように指示される。これにより次の歯科用イメージング撮影手順の間に固定されるX線センサを位置づける。ホルダの他の実施形態は、シース5のストラップ4が嵌合するチャネル12(図8)を有してもよい。別の他の実施形態は、ストラップ4の下でのホルダ1の挿入方向を示すために支持板の側面に矢印13を有していてもよい。
【0033】
シース5
センサシース5は、シースに封着されたストラップ4を使用してホルダを支持板2に接続するように構成されている。ストラップ4は、短い縁部のみに沿ってそれを熱かしめするか溶接するなどの当該産業において使用されている従来の方法によってシースの片側に取り付けることができる。あるいは、ストラップ4はセンサシース5の周りのループであてもよく、好ましくは、それはホルダ1のバネアーム3によって加えられる力に耐えることができる厚いフィルムストリップで作られている。
【0034】
X線センサ7は、シースがホルダに係合されていない場合はシースの中に容易に摺動する。ホルダ1をシース5のストラップ4の下に摺動させると、バネアーム3はストラップ4を引っ張り、次いでそれによりシース5を引っ張ってそれをセンサ7の周りに締め付けてセンサ7を適所に維持する。蛍光体プレートバリアエンベロープ/シース6(図10に図示されている)などのシースおよびストラップの異なる形状およびサイズは、様々なセンサおよび歯科用X線撮影位置のために実現することができる。X線センサのケーブル8により、従来の方法でのセンサデータの受信機への伝送が可能になる。
【0035】
本発明によれば、シース5は、溶接または熱かしめなどの従来の方法により好ましくはシースの透明フィルムにその縁部においてしっかりと取り付けられた単純で柔軟かつ僅かに弾性のプラスチックバンドと共に構成されたX線センサシースであってもよい。ストラップ4は、ホルダの支持板が挿入されてその下にぴったりと嵌合する場合にそれがシース5を引っ張ってそれをセンサの周りに締め付けるように、シース上の位置に取り付けられる。
【0036】
本発明の他の実施形態
ホルダは、X線がその中を均等かつ妨害されずに通るのを保証するために、好ましくはポリエチレンなどの熱可塑性材料の単一の部材から成形されている。
【0037】
図7図9はセンサホルダの他の実施形態を示す。図10は使用時のシースの他の実施形態を示す。
【0038】
次に図7を参照すると、咬翼法垂直ホルダ1aの例示が示されている。前記支持板2から外側に突出しているバネアーム3を有する支持板2が細長いバイトブロック9の近位端から隣接して延在している。バイトブロック9は、歯の咬合アーチに沿って静置して放射線撮影されるように、中央領域において支持板2に接合されている。照準リング(図示せず)への接続のための従来の照準アーム(図示せず)のためのスロットはバイトブロック9の第1の端部に位置している。本発明のシース5のストラップ4を受け入れるためのチャネル12(図11に図示されている)はバイトブロック9の第2の端部に位置している。
【0039】
図8は、支持板2および細長いバイトブロック9を有する咬翼法水平ホルダ1bを示す。また、センサ位置合わせタブ11は、X線撮影中に取り付けられるセンサを正確に位置決めして不正確な位置合わせにより生じる歪みおよび不適切な焦点を最小限に抑えるように支持板から延在していてもよい。チャネル12は本発明のセンサシース5のストラップ4を受け入れるために設けられている。
【0040】
図9は、支持板2、バネアーム3およびバイトブロック9を備える、口腔の後方領域にある歯を撮影するための後方ホルダ1cを示す。他の実施形態のように、ホルダには本発明のシース5のストラップ4を受け入れるためのチャネル12が備えられている。センサ位置合わせタブ11により、撮影のためにセンサを適当な位置に配置することができる。
【0041】
図10は使用時のシースの他の実施形態を示す。ストラップは好ましくは従来の手段を用いて蛍光体プレートバリア/シース6に永久的に取り付けられている。ストラップは同様に好ましくは、蛍光体プレートバリアにしっかりと溶接されているか熱かしめされている単純で柔軟かつ僅かに弾性のプラスチックバンドである。蛍光体プレートバリアの別の他の実施形態では、図13図16に示すように、バリアは前面フィルム15および背面フィルム14を有し、ここでは、前面フィルム15は背面フィルム14に側面および底縁に沿って同様に溶接されているか取り付けられており、その間に蛍光体プレート(図示せず)が挿入される。前面フィルム15の上縁16は背面フィルム14に溶接されておらず、蛍光体プレートの挿入のための入口を提供する。背面フィルム14はストラップ4の短い縁部に沿ってそれに溶接されたストラップ4を有する。蛍光体プレートが挿入されると、背面フィルム14は曲げられ17、前面フィルム15上の保護ライナ18が除去されて接着コーティング(図示せず)を露出させた後に前面フィルム15に封着される。これによりバリアのストラップ4が締め付けられ、ホルダ1が挿入される準備が整った状態になる。
【0042】
上記実施形態の要素は、限定されるものではないが歯内ホルダなどの他の従来のホルダまで拡張させることができ、かつ本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく当該実施形態の多くの変形が可能であることが当業者によって理解されるであろう。
【0043】
好ましい実施形態の動作
図1に示されている好ましい実施形態の動作では、センサ7を本発明のシースの中に容易に摺動させる。次いで、ホルダ1の支持板2をシース5のストラップ4の下に摺動させる。次いで、支持板のバネアーム3はストラップ4を引っ張り、それによりシース5を締め付けてセンサを適所に維持する。バイトブロック9のスロット10には照準アーム(図示せず)が取り付けられ、次いでこれには照準リング(図示せず)が取り付けられる。その後、センサが適当に、例えば検査される1本または複数本の歯の隣接歯間領域に垂直に位置決めされるように、ブロックの上で上顎骨および下顎骨の歯の口腔内表面を食いしばることによって、バイトブロックを口腔内に位置決めする。次いで、歯科専門家は画像撮影のために照準リングおよびX線装置を位置合わせすることができる。
【0044】
本明細書において説明および図示されているものは、その変形のいくつかと共に本発明の好ましい実施形態である。本明細書で使用される用語、説明および図は単に例として示されており、限定するものではない。当業者であれば、本発明の趣旨および範囲内で多くの変形が可能であり、特に明記しない限り全ての用語はそれらの最も広い合理的な意味で解釈されることを認識しているであろう。説明の中で使用されている任意の見出しは単に便宜のためのものであり、法的または限定的効果を全く及ぼさない。
【0045】
要素の索引
1: 前方ホルダ
1a: 咬翼法垂直ホルダ
1b: 咬翼法水平ホルダ
1c: 後方ホルダ
2: 支持板
3: バネアーム
4: ストラップ
5: シース
6: 蛍光体プレートバリアエンベロープ
7: センサ
8: センサケーブル
9: バイトブロック
10: スロット/開口部
11: センサ位置合わせタブ
12: チャネル
13: 矢印
14: 背面フィルム
15: 前面フィルム
16: 上縁
17: 曲げ
18: 保護ライナ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16