IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ミネベア株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-ひずみゲージ 図1
  • 特許-ひずみゲージ 図2
  • 特許-ひずみゲージ 図3
  • 特許-ひずみゲージ 図4
  • 特許-ひずみゲージ 図5
  • 特許-ひずみゲージ 図6
  • 特許-ひずみゲージ 図7
  • 特許-ひずみゲージ 図8
  • 特許-ひずみゲージ 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-14
(45)【発行日】2023-06-22
(54)【発明の名称】ひずみゲージ
(51)【国際特許分類】
   G01B 7/16 20060101AFI20230615BHJP
【FI】
G01B7/16 R
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020062341
(22)【出願日】2020-03-31
(65)【公開番号】P2021162401
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2022-10-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】小笠 洋介
(72)【発明者】
【氏名】小野 彩
(72)【発明者】
【氏名】相澤 祐汰
(72)【発明者】
【氏名】石原 育
【審査官】仲野 一秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-100883(JP,A)
【文献】特開平6-120290(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 7/00-7/34
G01L 1/00-1/26
25/00
H01L 21/447-21/449
21/60-21/607
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有する基材と、
前記基材上に形成された抵抗体と、
前記基材上に形成され、前記抵抗体と電気的に接続された一対の電極と、を有し、
前記電極は、
上面から前記基材の方向に窪む複数の凹部を備え、
前記凹部を形成前の前記上面の面積が0.25[mm]未満であり、
前記凹部を形成後の前記上面の面積と、各々の前記凹部内に露出する前記電極の表面積との合計が0.25[mm]以上となるように、前記凹部の形状及び個数が設定されているひずみゲージ。
【請求項2】
前記電極は、前記抵抗体と同一材料により形成された端子部である請求項1に記載のひずみゲージ。
【請求項3】
前記電極は、前記抵抗体と同一材料により形成された端子部と、前記端子部上に前記端子部よりも低抵抗の材料から形成された金属層と、を含み、
前記凹部は、前記金属層のみに形成されている請求項1に記載のひずみゲージ。
【請求項4】
前記電極は、前記抵抗体と同一材料により形成された端子部と、前記端子部上に前記端子部よりも低抵抗の材料から形成された金属層と、を含み、
前記凹部は、前記金属層から前記端子部に連続的に形成されている請求項1に記載のひずみゲージ。
【請求項5】
前記凹部は、前記端子部を貫通していない請求項2乃至4の何れか一項に記載のひずみゲージ。
【請求項6】
前記凹部は、前記端子部を貫通し、前記凹部の底面は前記端子部の下層の上面により形成されている請求項2又は4に記載のひずみゲージ。
【請求項7】
前記電極の上面の法線方向から視て、前記凹部は、前記電極に規則的に配列されている請求項1乃至6の何れか一項に記載のひずみゲージ。
【請求項8】
前記抵抗体は、Cr、CrN、及びCrNを含む膜から形成されている請求項1乃至7の何れか一項に記載のひずみゲージ。
【請求項9】
ゲージ率が10以上である請求項8に記載のひずみゲージ。
【請求項10】
前記抵抗体に含まれるCrN及びCrNは、20重量%以下である請求項8又は9に記載のひずみゲージ。
【請求項11】
前記CrN及び前記CrN中の前記CrNの割合は、80重量%以上90重量%未満である請求項10に記載のひずみゲージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ひずみゲージに関する。
【背景技術】
【0002】
測定対象物に貼り付けて、測定対象物のひずみを検出するひずみゲージが知られている。ひずみゲージは、ひずみを検出する抵抗体を備えており、抵抗体は、例えば、絶縁性樹脂上に形成されている。又、例えば、抵抗体の両端が電極として用いられ、電極には、はんだにより外部接続用のリード線等が接合され、電子部品との信号入出力を可能としている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-74934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ひずみゲージが小型化すると、それに伴って電極の大きさも小さくなるため、はんだ等の導電性接合材を用いて電極にリード線等を接続する際の接続信頼性の確保が困難となる。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、電極が小型化した場合にも、電極と導電性接合材との接続信頼性を確保可能なひずみゲージを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本ひずみゲージは、可撓性を有する基材と、前記基材上に形成された抵抗体と、前記基材上に形成され、前記抵抗体と電気的に接続された一対の電極と、を有し、前記電極は、上面から前記基材の方向に窪む複数の凹部を備え、前記凹部を形成前の前記上面の面積が0.25[mm]未満であり、前記凹部を形成後の前記上面の面積と、各々の前記凹部内に露出する前記電極の表面積との合計が0.25[mm]以上となるように、前記凹部の形状及び個数が設定されている。
【発明の効果】
【0007】
開示の技術によれば、電極が小型化した場合にも、電極と導電性接合材との接続信頼性を確保可能なひずみゲージを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係るひずみゲージを例示する平面図である。
図2】第1実施形態に係るひずみゲージを例示する断面図(その1)である。
図3】第1実施形態に係るひずみゲージの端子部を例示する部分拡大平面図である。
図4】第1実施形態に係るひずみゲージの端子部を例示する部分拡大断面図である。
図5】第1実施形態に係るひずみゲージを例示する断面図(その2)である。
図6】第1実施形態の変形例1に係るひずみゲージの端子部を例示する部分拡大断面図である。
図7】第1実施形態の変形例2に係るひずみゲージの端子部を例示する部分拡大断面図(その1)である。
図8】第1実施形態の変形例2に係るひずみゲージの端子部を例示する部分拡大断面図(その2)である。
図9】第1実施形態の変形例2に係るひずみゲージの端子部を例示する部分拡大断面図(その3)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0010】
〈第1実施形態〉
図1は、第1実施形態に係るひずみゲージを例示する平面図である。図2は、第1実施形態に係るひずみゲージを例示する断面図であり、図1のA-A線に沿う断面を示している。図1及び図2を参照すると、ひずみゲージ1は、基材10と、抵抗体30と、端子部41とを有している。
【0011】
なお、本実施形態では、便宜上、ひずみゲージ1において、基材10の抵抗体30が設けられている側を上側又は一方の側、抵抗体30が設けられていない側を下側又は他方の側とする。又、各部位の抵抗体30が設けられている側の面を一方の面又は上面、抵抗体30が設けられていない側の面を他方の面又は下面とする。但し、ひずみゲージ1は天地逆の状態で用いることができ、又は任意の角度で配置できる。又、平面視とは対象物を基材10の上面10aの法線方向から視ることを指し、平面形状とは対象物を基材10の上面10aの法線方向から視た形状を指すものとする。
【0012】
基材10は、抵抗体30等を形成するためのベース層となる部材であり、可撓性を有する。基材10の膜厚は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、5μm~500μm程度とすることができる。特に、基材10の膜厚が5μm~200μmであると、接着層等を介して基材10の下面に接合される起歪体表面からの歪の伝達性、環境に対する寸法安定性の点で好ましく、10μm以上であると絶縁性の点で更に好ましい。
【0013】
基材10は、例えば、PI(ポリイミド)樹脂、エポキシ樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、ポリオレフィン樹脂等の絶縁樹脂フィルムから形成できる。なお、フィルムとは、膜厚が500μm以下程度であり、可撓性を有する部材を指す。
【0014】
ここで、『絶縁樹脂フィルムから形成する』とは、基材10が絶縁樹脂フィルム中にフィラーや不純物等を含有することを妨げるものではない。基材10は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有する絶縁樹脂フィルムから形成しても構わない。
【0015】
基材10の樹脂以外の材料としては、例えば、SiO、ZrO(YSZも含む)、Si、Si、Al(サファイヤも含む)、ZnO、ペロブスカイト系セラミックス(CaTiO、BaTiO)等の結晶性材料が挙げられ、更に、それ以外に非晶質のガラス等が挙げられる。又、基材10の材料として、アルミニウム、アルミニウム合金(ジュラルミン)、チタン等の金属を用いてもよい。この場合、金属製の基材10上に、例えば、絶縁膜が形成される。
【0016】
抵抗体30は、基材10上に所定のパターンで形成された薄膜であり、ひずみを受けて抵抗変化を生じる受感部である。抵抗体30は、基材10の上面10aに直接形成されてもよいし、基材10の上面10aに他の層を介して形成されてもよい。なお、図1では、便宜上、抵抗体30を梨地模様で示している。
【0017】
抵抗体30は、例えば、Cr(クロム)を含む材料、Ni(ニッケル)を含む材料、又はCrとNiの両方を含む材料から形成できる。すなわち、抵抗体30は、CrとNiの少なくとも一方を含む材料から形成できる。Crを含む材料としては、例えば、Cr混相膜が挙げられる。Niを含む材料としては、例えば、Cu-Ni(銅ニッケル)が挙げられる。CrとNiの両方を含む材料としては、例えば、Ni-Cr(ニッケルクロム)が挙げられる。
【0018】
ここで、Cr混相膜とは、Cr、CrN、CrN等が混相した膜である。Cr混相膜は、酸化クロム等の不可避不純物を含んでもよい。
【0019】
抵抗体30の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、0.05μm~2μm程度とすることができる。特に、抵抗体30の厚さが0.1μm以上であると抵抗体30を構成する結晶の結晶性(例えば、α-Crの結晶性)が向上する点で好ましく、1μm以下であると抵抗体30を構成する膜の内部応力に起因する膜のクラックや基材10からの反りを低減できる点で更に好ましい。
【0020】
例えば、抵抗体30がCr混相膜である場合、安定な結晶相であるα-Cr(アルファクロム)を主成分とすることで、ゲージ特性の安定性を向上できる。又、抵抗体30がα-Crを主成分とすることで、ひずみゲージ1のゲージ率を10以上、かつゲージ率温度係数TCS及び抵抗温度係数TCRを-1000ppm/℃~+1000ppm/℃の範囲内とすることができる。ここで、主成分とは、対象物質が抵抗体を構成する全物質の50重量%以上を占めることを意味するが、ゲージ特性を向上する観点から、抵抗体30はα-Crを80重量%以上含むことが好ましく、90重量%以上含むことが更に好ましい。なお、α-Crは、bcc構造(体心立方格子構造)のCrである。
【0021】
又、抵抗体30がCr混相膜である場合、Cr混相膜に含まれるCrN及びCrNは20重量%以下であることが好ましい。Cr混相膜に含まれるCrN及びCrNが20重量%以下であることで、ゲージ率の低下を抑制できる。
【0022】
又、CrN及びCrN中のCrNの割合は80重量%以上90重量%未満であることが好ましく、90重量%以上95重量%未満であることが更に好ましい。CrN及びCrN中のCrNの割合が90重量%以上95重量%未満であることで、半導体的な性質を有するCrNにより、TCRの低下(負のTCR)が一層顕著となる。更に、セラミックス化を低減することで、脆性破壊の低減がなされる。
【0023】
一方で、膜中に微量のNもしくは原子状のNが混入、存在した場合、外的環境(例えば高温環境下)によりそれらが膜外へ抜け出ることで、膜応力の変化を生ずる。化学的に安定なCrNの創出により上記不安定なNを発生させることがなく、安定なひずみゲージを得ることができる。
【0024】
端子部41は、抵抗体30の両端部から延在しており、平面視において、抵抗体30よりも拡幅して略矩形状に形成されている。端子部41は、ひずみにより生じる抵抗体30の抵抗値の変化を外部に出力するための一対の電極であり、例えば、外部接続用のリード線等が接合される。抵抗体30は、例えば、端子部41の一方からジグザグに折り返しながら延在して他方の端子部41に接続されている。端子部41の上面を、端子部41よりもはんだ付け性が良好な金属で被覆してもよい。なお、抵抗体30と端子部41とは便宜上別符号としているが、両者は同一工程において同一材料により一体に形成できる。
【0025】
抵抗体30を被覆し端子部41を露出するように基材10の上面10aにカバー層60(絶縁樹脂層)を設けても構わない。カバー層60を設けることで、抵抗体30に機械的な損傷等が生じることを防止できる。又、カバー層60を設けることで、抵抗体30を湿気等から保護できる。なお、カバー層60は、端子部41を除く部分の全体を覆うように設けてもよい。
【0026】
カバー層60は、例えば、PI樹脂、エポキシ樹脂、PEEK樹脂、PEN樹脂、PET樹脂、PPS樹脂、複合樹脂(例えば、シリコーン樹脂、ポリオレフィン樹脂)等の絶縁樹脂から形成できる。カバー層60は、フィラーや顔料を含有しても構わない。カバー層60の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、2μm~30μm程度とすることができる。
【0027】
図3は、第1実施形態に係るひずみゲージの端子部を例示する部分拡大平面図である。図4は、第1実施形態に係るひずみゲージの端子部を例示する部分拡大断面図であり、図3のB-B線に沿う断面を示している。
【0028】
図3及び図4を参照すると、ひずみゲージ1の端子部41は、上面41aから基材10の方向に窪む複数の凹部411を備えている。凹部411は、底面411aと、内側面411bとを有している。なお、図1及び図2では、凹部411の図示は省略している。
【0029】
本実施形態では、凹部411の平面形状は円形である。但し、これには限定されず、凹部411の平面形状は楕円形や多角形等であってもよい。すなわち、本実施形態では、端子部41に複数の円柱状の凹部411が形成されているが、これには限定されない。但し、凹部411は、フォトリソグラフィで作製しやすい形状であることが好ましく、この観点からは、凹部411の形状は円柱状のような角のない形状であることが好ましい。
【0030】
端子部41の上面41aの法線方向から視て、凹部411は、所定のパターンで、端子部41に規則的に配列されている。ここでいう『規則的に配列されている』とは、同じパターンが繰り返し表れるように意図的に配列したものを指し、表面をエッチングして粗化するようなランダムな凹凸と区別する趣旨である。本実施形態では、複数の凹部411が行列状に配列されているが、これには限定されず、例えば、千鳥状等に配列されてもよいし、規則的であれば、その他の任意の配列であってもよい。
【0031】
端子部41にはリード線等がはんだ付けされるが、その場合の強度は信頼性上重要である。例えば、従来は、端子部41の上面41aの面積(凹部411は形成されていない)は0.25[mm]以上あり、上面41aの面積(凹部411は形成されていない)=0.25[mm]の場合でも、はんだプルテストによる引張強度は1[N]以上確保されていた。
【0032】
ここで、はんだプルテストとは、はんだ付けを行ったリード線を引張試験機を使用して引張り、引張強度を調べるテストである。引張強度の測定には、フォースセンサを使用する。なお、はんだプルテストによる引張強度が1[N]以上確保できれば、実用上十分な強度が得られ、信頼性上の問題が生じないことが分かっている。
【0033】
ところで、近年は、ひずみゲージ1の小型化の要求により、端子部41も小型化する必要が生じており、具体的には、端子部41の上面41aの面積(凹部411は形成されていない)を0.25[mm]未満にする必要が生じている。
【0034】
発明者らの検討によれば、端子部41の上面41aの面積(凹部411は形成されていない)を0.25[mm]未満にすると、はんだプルテストによる引張強度で1[N]以上確保できない場合があることが分かっており、何らかの対策が必要である。そこで、本実施形態では、端子部41に複数の凹部411を形成して、端子部41とはんだが接する面積を増やすことで、端子部41を小型化した場合でも、従来と同様に、はんだプルテストによる引張強度で1[N]以上確保できるようにしている。
【0035】
本実施形態では、凹部411は端子部41を貫通していないため、凹部411を形成後の上面41aの面積と、凹部411の底面411aの面積との合計は、凹部411を形成前の端子部41の上面41aの面積と等しくなる。従って、凹部411を形成後は、凹部411を形成前と比べて、凹部411の内側面411bの面積の分だけ、はんだと接する部分の面積が増加することになる。
【0036】
従って、凹部411を形成後の上面41aの面積と、各々の凹部411内に露出する端子部41の表面積との合計が0.25[mm]以上となるように、凹部411の形状や個数を設計すればよい。これにより、凹部411を形成前の端子部41の上面41aの面積が0.25[mm]未満であっても、凹部411を形成後は、はんだプルテストによる引張強度で1[N]以上確保できる。すなわち、端子部41に適切な形状や個数の凹部411を形成することで、端子部41が小型化した場合にも、端子部41とはんだとの接続信頼性を確保できる。
【0037】
なお、凹部411内に露出する端子部41の表面積とは、図3図4のように凹部411が端子部41を貫通していない場合には、凹部411の底面411aの面積と、凹部411の内側面411bの面積の合計である。又、後述の図6のように凹部412が端子部41を貫通している場合には、凹部412の内側面412bの面積のみが、凹部412内に露出する端子部41の表面積となる。
【0038】
ここで、凹部411の具体的な形成例を示す。端子部41の上面41aの面積(凹部411は形成されていない)が0.25[mm]の場合に、はんだプルテストによる引張強度が1[N]確保できているとすれば、単位面積当たりの端子部41とはんだとの密着力は、1[N]/0.25[mm]=4[N/mm]となる。
【0039】
次に、端子部41が微小化して0.25mm角になった場合を考える。この場合、端子部41の上面41aの面積(凹部411は形成されていない)は、0.0625[mm]となる。単位面積当たりの端子部41とはんだとの密着力が変わらないとすれば、はんだの引張強度は、4[N/mm]×0.0625[mm]=0.25[N]となる。この場合、はんだプルテストは不合格(1[N]以上で合格)となり、実用化できない。
【0040】
そこで、端子部41に凹部411を形成することを検討する。ここでは、端子部41の厚さを5μmとし、底面411aの直径がφ0.1mmで深さが4μmの円柱状の凹部を考える(底面411aの下方に残った端子部41の厚さは1μmである)。この場合、凹部411を1個形成すると、凹部411の内側面411bの面積=12×10-7[mm]の分だけ、はんだと接する部分の面積が増加することになる。
【0041】
例えば凹部411を15万個形成した場合、凹部411の内側面411bの面積の合計=12×10-7×15×10≒0.2[mm]の分だけ、はんだと接する部分の面積が増加する。この場合、はんだと接する部分の面積の合計は、0.0625[mm]+0.2[mm]=0.2625[mm]となる。その結果、はんだの引張強度は、4[N/mm]×0.2625[mm]=1.05[N]となり、はんだプルテストによる引張強度で1[N]以上確保できる。
【0042】
以上は一例であり、これ以外にも多数の設計例はあるが、要は、凹部411を形成前の端子部41の上面41aの面積が0.25[mm]未満である場合に、凹部411を形成後の上面41aの面積と、各々の凹部411内に露出する端子部41の表面積との合計が0.25[mm]以上となるように、凹部411の形状及び個数を設定すればよい。
【0043】
凹部411は所定のパターンで端子部41に規則的に配列されているため、表面をエッチングして粗化するようなランダムな凹凸を設ける場合に比べて、確実に必要な表面積を得ることができる。又、凹部411は所定のパターンで端子部41に規則的に配列されているため、端子部41の上面41aの全体で均一な引張強度を得ることができる。
【0044】
なお、ひずみゲージ1において抵抗体30としてCr混相膜を用いた場合には、従来のひずみゲージのゲージ長×ゲージ幅が3mm×3mm程度であったのに対して、ゲージ長×ゲージ幅を0.3mm×0.3mm程度に小型化できる。そのため、抵抗体30としてCr混相膜を用いた場合に、ひずみゲージ1の全体を小型化しようとすると、必然的に端子部41の小型化が必要となり、その際に端子部41に凹部411を形成することは、はんだとの接続信頼性を維持する上で特に有効である。
【0045】
ひずみゲージ1を製造するためには、まず、基材10を準備し、基材10の上面10aに金属層(便宜上、金属層Aとする)を形成する。金属層Aは、最終的にパターニングされて抵抗体30及び端子部41となる層である。従って、金属層Aの材料や厚さは、前述の抵抗体30及び端子部41の材料や厚さと同様である。
【0046】
金属層Aは、例えば、金属層Aを形成可能な原料をターゲットとしたマグネトロンスパッタ法により成膜できる。金属層Aは、マグネトロンスパッタ法に代えて、反応性スパッタ法や蒸着法、アークイオンプレーティング法、パルスレーザー堆積法等を用いて成膜してもよい。
【0047】
ゲージ特性を安定化する観点から、金属層Aを成膜する前に、下地層として、基材10の上面10aに、例えば、コンベンショナルスパッタ法により所定の膜厚の機能層を真空成膜することが好ましい。
【0048】
本願において、機能層とは、少なくとも上層である金属層A(抵抗体30)の結晶成長を促進する機能を有する層を指す。機能層は、更に、基材10に含まれる酸素や水分による金属層Aの酸化を防止する機能や、基材10と金属層Aとの密着性を向上する機能を備えていることが好ましい。機能層は、更に、他の機能を備えていてもよい。
【0049】
基材10を構成する絶縁樹脂フィルムは酸素や水分を含むため、特に金属層AがCrを含む場合、Crは自己酸化膜を形成するため、機能層が金属層Aの酸化を防止する機能を備えることは有効である。
【0050】
機能層の材料は、少なくとも上層である金属層A(抵抗体30)の結晶成長を促進する機能を有する材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、Cr(クロム)、Ti(チタン)、V(バナジウム)、Nb(ニオブ)、Ta(タンタル)、Ni(ニッケル)、Y(イットリウム)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、Si(シリコン)、C(炭素)、Zn(亜鉛)、Cu(銅)、Bi(ビスマス)、Fe(鉄)、Mo(モリブデン)、W(タングステン)、Ru(ルテニウム)、Rh(ロジウム)、Re(レニウム)、Os(オスミウム)、Ir(イリジウム)、Pt(白金)、Pd(パラジウム)、Ag(銀)、Au(金)、Co(コバルト)、Mn(マンガン)、Al(アルミニウム)からなる群から選択される1種又は複数種の金属、この群の何れかの金属の合金、又は、この群の何れかの金属の化合物が挙げられる。
【0051】
上記の合金としては、例えば、FeCr、TiAl、FeNi、NiCr、CrCu等が挙げられる。又、上記の化合物としては、例えば、TiN、TaN、Si、TiO、Ta、SiO等が挙げられる。
【0052】
機能層が金属又は合金のような導電材料から形成される場合には、機能層の膜厚は抵抗体の膜厚の1/20以下であることが好ましい。このような範囲であると、α-Crの結晶成長を促進できると共に、抵抗体に流れる電流の一部が機能層に流れて、ひずみの検出感度が低下することを防止できる。
【0053】
機能層が金属又は合金のような導電材料から形成される場合には、機能層の膜厚は抵抗体の膜厚の1/50以下であることがより好ましい。このような範囲であると、α-Crの結晶成長を促進できると共に、抵抗体に流れる電流の一部が機能層に流れて、ひずみの検出感度が低下することを更に防止できる。
【0054】
機能層が金属又は合金のような導電材料から形成される場合には、機能層の膜厚は抵抗体の膜厚の1/100以下であることが更に好ましい。このような範囲であると、抵抗体に流れる電流の一部が機能層に流れて、ひずみの検出感度が低下することを一層防止できる。
【0055】
機能層が酸化物や窒化物のような絶縁材料から形成される場合には、機能層の膜厚は、1nm~1μmとすることが好ましい。このような範囲であると、α-Crの結晶成長を促進できると共に、機能層にクラックが入ることなく容易に成膜できる。
【0056】
機能層が酸化物や窒化物のような絶縁材料から形成される場合には、機能層の膜厚は、1nm~0.8μmとすることがより好ましい。このような範囲であると、α-Crの結晶成長を促進できると共に、機能層にクラックが入ることなく更に容易に成膜できる。
【0057】
機能層が酸化物や窒化物のような絶縁材料から形成される場合には、機能層の膜厚は、1nm~0.5μmとすることが更に好ましい。このような範囲であると、α-Crの結晶成長を促進できると共に、機能層にクラックが入ることなく一層容易に成膜できる。
【0058】
なお、機能層の平面形状は、例えば、図1に示す抵抗体の平面形状と略同一にパターニングされている。しかし、機能層の平面形状は、抵抗体の平面形状と略同一である場合には限定されない。機能層が絶縁材料から形成される場合には、抵抗体の平面形状と同一形状にパターニングしなくてもよい。この場合、機能層は少なくとも抵抗体が形成されている領域にベタ状に形成されてもよい。或いは、機能層は、基材10の上面全体にベタ状に形成されてもよい。
【0059】
又、機能層が絶縁材料から形成される場合に、機能層の厚さを50nm以上1μm以下となるように比較的厚く形成し、かつベタ状に形成することで、機能層の厚さと表面積が増加するため、抵抗体が発熱した際の熱を基材10側へ放熱できる。その結果、ひずみゲージ1において、抵抗体の自己発熱による測定精度の低下を抑制できる。
【0060】
機能層は、例えば、機能層を形成可能な原料をターゲットとし、チャンバ内にAr(アルゴン)ガスを導入したコンベンショナルスパッタ法により真空成膜できる。コンベンショナルスパッタ法を用いることにより、基材10の上面10aをArでエッチングしながら機能層が成膜されるため、機能層の成膜量を最小限にして密着性改善効果を得ることができる。
【0061】
但し、これは、機能層の成膜方法の一例であり、他の方法により機能層を成膜してもよい。例えば、機能層の成膜の前にAr等を用いたプラズマ処理等により基材10の上面10aを活性化することで密着性改善効果を獲得し、その後マグネトロンスパッタ法により機能層を真空成膜する方法を用いてもよい。
【0062】
機能層の材料と金属層Aの材料との組み合わせは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、機能層としてTiを用い、金属層Aとしてα-Cr(アルファクロム)を主成分とするCr混相膜を成膜可能である。
【0063】
この場合、例えば、Cr混相膜を形成可能な原料をターゲットとし、チャンバ内にArガスを導入したマグネトロンスパッタ法により、金属層Aを成膜できる。或いは、純Crをターゲットとし、チャンバ内にArガスと共に適量の窒素ガスを導入し、反応性スパッタ法により、金属層Aを成膜してもよい。この際、窒素ガスの導入量や圧力(窒素分圧)を変えることや加熱工程を設けて加熱温度を調整することで、Cr混相膜に含まれるCrN及びCrNの割合、並びにCrN及びCrN中のCrNの割合を調整できる。
【0064】
これらの方法では、Tiからなる機能層がきっかけでCr混相膜の成長面が規定され、安定な結晶構造であるα-Crを主成分とするCr混相膜を成膜できる。又、機能層を構成するTiがCr混相膜中に拡散することにより、ゲージ特性が向上する。例えば、ひずみゲージ1のゲージ率を10以上、かつゲージ率温度係数TCS及び抵抗温度係数TCRを-1000ppm/℃~+1000ppm/℃の範囲内とすることができる。なお、機能層がTiから形成されている場合、Cr混相膜にTiやTiN(窒化チタン)が含まれる場合がある。
【0065】
なお、金属層AがCr混相膜である場合、Tiからなる機能層は、金属層Aの結晶成長を促進する機能、基材10に含まれる酸素や水分による金属層Aの酸化を防止する機能、及び基材10と金属層Aとの密着性を向上する機能の全てを備えている。機能層として、Tiに代えてTa、Si、Al、Feを用いた場合も同様である。
【0066】
このように、金属層Aの下層に機能層を設けることにより、金属層Aの結晶成長を促進可能となり、安定な結晶相からなる金属層Aを作製できる。その結果、ひずみゲージ1において、ゲージ特性の安定性を向上できる。又、機能層を構成する材料が金属層Aに拡散することにより、ひずみゲージ1において、ゲージ特性を向上できる。
【0067】
次に、フォトリソグラフィによって金属層Aをパターニングし、図1に示す平面形状の抵抗体30及び端子部41を形成する。その後、フォトリソグラフィによって、端子部41の上面41aに複数の凹部411を形成する。凹部411を形成する箇所は、エッチング時のマスクの開口で規定することができ、凹部411の深さはエッチング条件の調整により可変できる。
【0068】
抵抗体30及び端子部41を形成し、端子部41に凹部411を形成後、必要に応じ、基材10の上面10aに、抵抗体30を被覆し端子部41を露出するカバー層60を設けることで、ひずみゲージ1が完成する。カバー層60は、例えば、基材10の上面10aに、抵抗体30を被覆し端子部41を露出するように半硬化状態の熱硬化性の絶縁樹脂フィルムをラミネートし、加熱して硬化させて作製できる。カバー層60は、基材10の上面10aに、抵抗体30を被覆し端子部41を露出するように液状又はペースト状の熱硬化性の絶縁樹脂を塗布し、加熱して硬化させて作製してもよい。
【0069】
なお、抵抗体30及び端子部41の下地層として基材10の上面10aに機能層を設けた場合には、ひずみゲージ1は図5に示す断面形状となる。符号20で示す層が機能層である。機能層20を設けた場合のひずみゲージ1の平面形状は、例えば、図1と同様となる。但し、前述のように、機能層20は、基材10の上面の一部又は全部にベタ状に形成される場合もある。
【0070】
〈第1実施形態の変形例1〉
第1実施形態の変形例1では、凹部の底面が他の部材により形成される例を示す。なお、第1実施形態の変形例1において、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
【0071】
図6は、第1実施形態の変形例1に係るひずみゲージの端子部を例示する部分拡大断面図であり、図4に対応する断面を示している。図6を参照すると、第1実施形態の変形例1では、端子部41に複数の凹部412が形成されている。凹部412の平面形状は、例えば、凹部411と同様とすることができる。
【0072】
凹部412は、端子部41を貫通し、内側面412bを備えているが、端子部41の一部により形成された底面を備えていない。凹部412の底面は、端子部41の下層の上面により形成されている。具体的には、凹部412の底面は、基材10の上面10aにより形成されている。この場合、凹部412の内側面412bの面積のみが、凹部412内に露出する端子部41の表面積となる。
【0073】
なお、ひずみゲージ1が機能層20を有する場合には、凹部412の底面は基材10の上面10aにより形成されてもよいし、機能層20の上面により形成されてもよい。何れの形態になるかは、凹部412内の機能層20をエッチングで除去するか否かにより選択できる。
【0074】
このように、凹部412の底面は端子部41以外の部材により形成されてもよい。この場合は、凹部412の個数を増やすと、はんだと接する部分の面積は、内側面412bの面積の分が増加し、底面の面積の分が減少することになる。そこで、この場合には、凹部412の形状及び個数を設定すると共に端子部41の厚さを増やすことで、はんだと接する部分の面積の合計が0.25[mm]以上となるようにすればよい。
【0075】
〈第1実施形態の変形例2〉
第1実施形態の変形例2では、端子部41上に金属層を形成する例を示す。なお、第1実施形態の変形例2において、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
【0076】
図7は、第1実施形態の変形例2に係るひずみゲージの端子部を例示する部分拡大断面図であり、図4に対応する断面を示している。図7を参照すると、第1実施形態の変形例2では、端子部41上に金属層51が積層されている。端子部41及び金属層51は、一対の電極として機能する。
【0077】
金属層51は、抵抗体30(端子部41)よりも低抵抗の材料から形成されている。金属層51の材料は、抵抗体30よりも低抵抗の材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。例えば、抵抗体30がCr混相膜である場合、金属層51の材料として、Cu、Ni、Al、Ag、Au、Pt等、又は、これら何れかの金属の合金、これら何れかの金属の化合物、或いは、これら何れかの金属、合金、化合物を適宜積層した積層膜が挙げられる。金属層51の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、3μm~5μm程度とすることができる。
【0078】
金属層51は、上面51aから端子部41及び基材10の方向に窪む複数の凹部511を備えている。凹部511は、底面511aと、内側面511bとを有している。凹部511は、金属層51のみに形成されており、端子部41には達していない。凹部511の平面形状や規則的な配列、はんだと接する部分の面積の増加等については、凹部411についての説明と同様である。
【0079】
なお、金属層51は、端子部41の上面の一部に形成されてもよいし、端子部41の上面の全体に形成されてもよい。金属層51の上面に、更に他の1層以上の金属層を積層してもよい。例えば、金属層51を銅層とし、銅層の上面に金層を積層してもよい。或いは、金属層51を銅層とし、銅層の上面にパラジウム層と金層を順次積層してもよい。電極の最上層を金層とすることで、電極のはんだ濡れ性を向上できる。この場合、パラジウム層や金層は、金属層51の上面51a、凹部511の底面511a及び内側面511bを連続的に被覆するように形成される。
【0080】
このように、端子部41上に、凹部511を形成前の上面51aの面積が0.25[mm]未満である金属層51を形成し、金属層51に凹部511を規則的に配列してもよい。この場合も、凹部511を形成後の上面51aの面積と、各々の凹部511内に露出する金属層51の表面積との合計が0.25[mm]以上となるように、凹部511の形状及び個数を設定すればよい。これにより、第1実施形態と同様に、はんだプルテストによる引張強度で1[N]以上確保できる。
【0081】
又、図7のように端子部41上に、端子部41よりも厚い金属層51を形成することで、より深い凹部を形成して凹部の内側面の面積を容易に増やせるため、はんだと接する部分の面積の増加に有利となる。
【0082】
なお、図8に示す凹部512のように、底面は端子部41の上面により形成されてもよい。又、図9に示す凹部513のように、金属層51から端子部41に連続的に形成された凹部を設けてもよい。この際、凹部513の底面は、図9のように端子部41の一部により形成された底面を有してもよいし、図6の場合と同様に、基材10の上面10aや機能層20の上面により形成されてもよい。
【0083】
但し、図9において、凹部513の底面が基材10の上面10aや機能層20の上面により形成された場合には、図6の場合と同様に、凹部513の個数を増やすと、はんだと接する部分の面積は、内側面513bの面積の分が増加し、底面の面積の分が減少することになる。そこで、内側面513bの面積の分が増加のみで、はんだと接する部分の面積の合計が0.25[mm]以上とならない場合には、凹部513の形状及び個数を設定すると共に端子部41及び/又は金属層51の厚さを調整することで、はんだと接する部分の面積の合計が0.25[mm]以上となるようにすればよい。
【0084】
図8に示す凹部512や図9に示す凹部513のように、凹部の内部ではんだが2種類以上の材料と接する場合、1種類のみの場合と同じ接触面積であっても、同等以上の引張強度を得ることができる。具体的には、はんだと金属層51の密着強度がはんだと端子部41の密着強度より大きい場合、同じ接触面積であっても、金属層51の接触面積分だけ大きい引張強度を得ることができる。
【0085】
以上、好ましい実施形態等について詳説したが、上述した実施形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0086】
例えば、端子部に規則的な凹部を設けることは、はんだ以外の導電性接合材を用いた場合にも有効である。はんだ以外の導電性接合材としては、例えば、導電性接着剤等が挙げられる。
【符号の説明】
【0087】
1 ひずみゲージ、10 基材、10a、41a、51a 上面、20 機能層、30 抵抗体、41 端子部、60 カバー層、411、412、511、512、513 凹部、411a、511a 底面、411b、412b、511b、512b、513b 内側面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9