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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-15
(45)【発行日】2023-06-23
(54)【発明の名称】ピット枠用ジョイント
(51)【国際特許分類】
   E04F 17/08 20060101AFI20230616BHJP
   F16B 5/10 20060101ALI20230616BHJP
【FI】
E04F17/08 B
F16B5/10 J
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019181612
(22)【出願日】2019-10-01
(65)【公開番号】P2021055477
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-04-13
(73)【特許権者】
【識別番号】390017813
【氏名又は名称】株式会社日本ピット
(73)【特許権者】
【識別番号】519355655
【氏名又は名称】玖珠中央発条工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002192
【氏名又は名称】弁理士法人落合特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浦崎 希
(72)【発明者】
【氏名】坂本 喜久雄
【審査官】吉村 庄太郎
(56)【参考文献】
【文献】特許第6169046(JP,B2)
【文献】実開昭49-041417(JP,U)
【文献】実開昭56-047133(JP,U)
【文献】実開昭59-040441(JP,U)
【文献】実公昭46-001028(JP,Y1)
【文献】米国特許第04319438(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 17/08
E04F 19/08
F16B 5/10
E04G 15/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準平面(21)に沿って第1方向(Df)に線形に延び、前記基準平面(21)に沿って前記第1方向(Df)に直交する第2方向(Ds)にピット蓋(16)を案内する外面を有する壁体(22)と、前記壁体(22)の前記外面から前記基準平面(21)の垂直方向に延びて、前記基準平面(21)に沿って前記第2方向(Ds)に前記ピット蓋(16)を支える蓋受け体(27)と、前記壁体(22)の内面から前記基準平面(21)の垂直方向に立ち上がって、前記第1方向(Df)に相互に平行に線形に延び、前記壁体(22)の内面に沿って線形に延びるチャンネル空間(23)を挟む1対の溝壁(24)と、個々の前記溝壁(24)から相互に接近するように前記壁体(22)の内面に平行に立ち上がって、前記第1方向(Df)に相互に平行に線形に延び、相互の間に前記チャンネル空間(23)の開放口(25)を区画する1対のリップ壁(26)とを有し、前記壁体(22)、前記溝壁(24)および前記リップ壁(26)でリップ溝形鋼の形状を形成するピット枠(15)同士の連結にあたって用いられ、連結される2つのピット枠(15)で連続する前記チャンネル空間(23)に受け入れられるジョイント(31a、31b)であって、
個々の前記ピット枠(15)ごとに前記壁体(22)に向き合わせられて前記基準平面(21)に沿って前記第1方向(Df)に線形に延びる板片(32)と、
前記板片(32)から連続して前記板片(32)に並列に前記第1方向(Df)に線形に延び、前記壁体(22)および前記リップ壁(26)の間に配置され少なくとも部分的に前記リップ壁(26)に押し当てられる押され板(33)と、
前記板片(32)および前記壁体(22)の間に配置されて前記板片(32)に結合され、前記壁体(22)から前記板片(32)を遠ざける弾性力を発揮し、前記リップ壁(26)に前記押され板(33)を押し当てる板ばね(36a、36b)と、
前記リップ壁(26)および前記壁体(22)の間に配置され、前記押され板(33)よりも前記壁体(22)に向かって突き出て、前記リップ壁(26)および前記壁体(22)の間で前記押され板(33)の変位を規制する抑え片(34)と
を備えることを特徴とするジョイント。
【請求項2】
請求項1に記載のジョイントにおいて、前記板片(32)から延びて前記開放口(25)から突出するアンカー片(35)を備えることを特徴とするジョイント。
【請求項3】
請求項1または2に記載のジョイントにおいて、前記板ばね(36a、36b)は、
一方の前記ピット枠(15)の前記壁体(22)および前記板片(32)の間に配置されて前記板片(32)に結合され、前記壁体(22)から前記板片(32)を遠ざける弾性力を発揮し、一方の前記ピット枠(15)で前記リップ壁(26)に前記押され板(33)を押し当てる第1板ばね(36a)と、
他方の前記ピット枠(15)の前記壁体(22)および前記板片(32)の間に配置されて前記板片(32)に結合され、前記壁体(22)から前記板片(32)を遠ざける弾性力を発揮し、他方の前記ピット枠(15)で前記リップ壁(26)に前記押され板(33)を押し当てる第2板ばね(36b)とを備え、
前記第2板ばね(36b)は、前記第1方向(Df)に前記板片(32)を二等分する二等分線(BP)で仕切られ、非拘束時に一方の前記ピット枠(15)に突き当てられる自由端(39)を有することを特徴とするジョイント。
【請求項4】
基準平面(21)に沿って第1方向(Df)に線形に延び、前記基準平面(21)に沿って前記第1方向(Df)に直交する第2方向(Ds)にピット蓋(16)を案内する外面を有する壁体(22)と、前記壁体(22)の外面から前記基準平面(21)の垂直方向に延びて、前記基準平面(21)に沿って前記第2方向(Ds)に前記ピット蓋(16)を支える蓋受け体(27)と、前記壁体(22)の内面から前記基準平面(21)の垂直方向に立ち上がって、前記第1方向(Df)に相互に平行に線形に延び、前記壁体(22)の内面に沿って線形に延びるチャンネル空間(23)を挟む1対の溝壁(24)と、個々の前記溝壁(24)から相互に接近するように前記壁体(22)の内面に平行に立ち上がって、前記第1方向(Df)に相互に平行に線形に延び、相互の間に前記チャンネル空間(23)の開放口(25)を区画する1対のリップ壁(26)とを有し、前記壁体(22)、前記溝壁(24)および前記リップ壁(26)でリップ溝形鋼の形状を形成するピット枠(15)同士の連結にあたって用いられ、直列に連結される2つのピット枠(15)で連続する前記チャンネル空間(23)に受け入れられるジョイント(31a)であって、
個々の前記ピット枠(15)ごとに前記壁体(22)に向き合わせられて前記基準平面(21)に沿って前記第1方向(Df)に線形に延びる板片(32)と、
前記板片(32)から連続して前記板片(32)に並列に前記第1方向(Df)に線形に延び、前記壁体(22)および前記リップ壁(26)の間に配置され少なくとも部分的に前記リップ壁(26)に押し当てられる押され板(33)と、
一方の前記ピット枠(15)の前記壁体(22)および前記板片(32)の間に配置されて前記板片(32)に結合され、前記壁体(22)から前記板片(32)を遠ざける弾性力を発揮し、一方の前記ピット枠(15)で前記リップ壁(26)に前記押され板(33)を押し当てる第1板ばね(36a)と、
他方の前記ピット枠(15)の前記壁体(22)および前記板片(32)の間に配置されて前記板片(32)に結合され、前記壁体(22)から前記板片(32)を遠ざける弾性力を発揮し、他方の前記ピット枠(15)で前記リップ壁(26)に前記押され板(33)を押し当てる第2板ばね(36b)とを備え、
前記第2板ばね(36b)は、前記第1方向(Df)に前記板片(32)を二等分する二等分線(BP)で仕切られ、非拘束時に一方の前記ピット枠(15)に突き当てられる自由端(39)を有することを特徴とするジョイント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線ピットその他に用いられるピット枠同士の連結にあたって用いられるジョイントに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、配線ピットの形成にあたって建造物のコンクリート床に埋め込まれるピット枠を開示する。ピット枠は、床面に垂直な基準平面に沿って床面に平行に線形に延び、基準平面に沿って床面に直交する垂直方向にピット蓋を案内する壁体と、壁体の外面から床面に平行に延びて、基準平面に沿って垂直方向にピット蓋を支える蓋載せ段部と、壁体の内面から床面に平行に立ち上がって、床面に平行に線形に延び、壁体の内面に沿って線形に延びるチャンネル空間を挟む1対の溝壁と、個々の溝壁から相互に接近するように壁体の内面に平行に立ち上がって、床面に平行に線形に延び、相互の間にチャンネル空間の開放口を区画する1対のリップ壁とを有する。壁体、溝壁およびリップ壁はリップ溝形鋼の形状を呈する。ピット枠同士の連結にあたって、直列に連結される2つのピット枠で連続するチャンネル空間にジョイントは受け入れられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6169046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ジョイントは、個々のピット枠ごとに壁体に向き合わせられ基準平面に沿って床面に平行に線形に延びる板片と、板片から連続して板片に並列に床面に平行に線形に延び、壁体およびリップ壁の間に配置されリップ壁に押し当てられる押され板と、板片および壁体の間に配置されて板片に結合され、壁体から板片を遠ざける弾性力を発揮し、リップ壁に押され板を押し当てる板ばねとを備える。ピット枠の連結にあたって個々のピット枠のチャンネル空間にはピット枠の端から形材の線方向にジョイントが挿入される。壁体とリップ壁との間に個々に対応する押され板は進入する。板ばねはピット枠の壁体に接触してリップ壁に押され板を押し当てる。こうしてジョイントはピット枠に接続される。しかしながら、現場では、板ばねの働きだけでは個々のピット枠に対してジョイントががたつくことが判明した。直列のピット枠の直線性は良好に確保されることができなかった。
【0005】
本発明は、ピット枠に対してがたつきを防止することができ、連結されるピット枠の連続性を良好に確保することができるジョイントを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態は、基準平面に沿って第1方向に線形に延び、前記基準平面に沿って前記第1方向に直交する第2方向にピット蓋を案内する外面を有する壁体と、前記壁体の前記外面から前記基準平面の垂直方向に延びて、前記基準平面に沿って前記第2方向に前記ピット蓋を支える蓋受け体と、前記壁体の内面から前記基準平面の垂直方向に立ち上がって、前記第1方向に相互に平行に線形に延び、前記壁体の内面に沿って線形に延びるチャンネル空間を挟む1対の溝壁と、個々の前記溝壁から相互に接近するように前記壁体の内面に平行に立ち上がって、前記第1方向に相互に平行に線形に延び、相互の間に前記チャンネル空間の開放口を区画する1対のリップ壁とを有し、前記壁体、前記溝壁および前記リップ壁でリップ溝形鋼の形状を形成するピット枠同士の連結にあたって用いられ、連結される2つのピット枠で連続する前記チャンネル空間に受け入れられるジョイントであって、個々の前記ピット枠ごとに前記壁体に向き合わせられて前記基準平面に沿って前記第1方向に線形に延びる板片と、前記板片から連続して前記板片に並列に前記第1方向に線形に延び、前記壁体および前記リップ壁の間に配置され少なくとも部分的に前記リップ壁に押し当てられる押され板と、前記板片および前記壁体の間に配置されて前記板片に結合され、前記壁体から前記板片を遠ざける弾性力を発揮し、前記リップ壁に前記押され板を押し当てる板ばねと、前記リップ壁および前記壁体の間に配置され、前記押され板よりも前記壁体に向かって突き出て、前記リップ壁および前記壁体の間で前記押され板の変位を規制する抑え片とを備えるジョイントは提供される。
【0007】
第2側面によれば、第1側面の構成に加えて、ジョイントは、前記板片から延びて前記開放口から突出するアンカー片を備える。
【0008】
第3側面によれば、第1または第2側面の構成に加えて、前記板ばねは、一方の前記ピット枠の前記壁体および前記板片の間に配置されて前記板片に結合され、前記壁体から前記板片を遠ざける弾性力を発揮し、一方の前記ピット枠で前記リップ壁に前記押され板を押し当てる第1板ばねと、他方の前記ピット枠の前記壁体および前記板片の間に配置されて前記板片に結合され、前記壁体から前記板片を遠ざける弾性力を発揮し、他方の前記ピット枠で前記リップ壁に前記押され板を押し当てる第2板ばねとを備え、前記第2板ばねは、前記第1方向に前記板片を二等分する二等分線で仕切られ、非拘束時に一方の前記ピット枠に突き当てられる自由端を有する。
【0010】
本発明の第側面によれば、基準平面に沿って第1方向に線形に延び、前記基準平面に沿って前記第1方向に直交する第2方向にピット蓋を案内する外面を有する壁体と、前記壁体の外面から前記基準平面の垂直方向に延びて、前記基準平面に沿って前記第2方向に前記ピット蓋を支える蓋受け体と、前記壁体の内面から前記基準平面の垂直方向に立ち上がって、前記第1方向に相互に平行に線形に延び、前記壁体の内面に沿って線形に延びるチャンネル空間を挟む1対の溝壁と、個々の前記溝壁から相互に接近するように前記壁体の内面に平行に立ち上がって、前記第1方向に相互に平行に線形に延び、相互の間に前記チャンネル空間の開放口を区画する1対のリップ壁とを有し、前記壁体、前記溝壁および前記リップ壁でリップ溝形鋼の形状を形成するピット枠同士の連結にあたって用いられ、直列に連結される2つのピット枠で連続する前記チャンネル空間に受け入れられるジョイントであって、個々の前記ピット枠ごとに前記壁体に向き合わせられて前記基準平面に沿って前記第1方向に線形に延びる板片と、前記板片から連続して前記板片に並列に前記第1方向に線形に延び、前記壁体および前記リップ壁の間に配置され少なくとも部分的に前記リップ壁に押し当てられる押され板と、一方の前記ピット枠の前記壁体および前記板片の間に配置されて前記板片に結合され、前記壁体から前記板片を遠ざける弾性力を発揮し、一方の前記ピット枠で前記リップ壁に前記押され板を押し当てる第1板ばねと、他方の前記ピット枠の前記壁体および前記板片の間に配置されて前記板片に結合され、前記壁体から前記板片を遠ざける弾性力を発揮し、他方の前記ピット枠で前記リップ壁に前記押され板を押し当てる第2板ばねとを備え、前記第2板ばねは、前記第1方向に前記板片を二等分する二等分線で仕切られ、非拘束時に一方の前記ピット枠に突き当てられる自由端を有するジョイントは提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の第1側面によれば、ピット枠の連結にあたって個々のピット枠のチャンネル空間にはピット枠の端から第1方向にジョイントが挿入される。壁体とリップ壁との間に個々に対応する押され板は挿入される。板ばねはピット枠の壁体に接触してリップ壁に押され板を押し当てる。こうしてジョイントはピット枠に接続される。ジョイントの抑え片は、ピット枠の壁体とリップ壁との間で押され板の変位を規制することから、ピット枠に対してジョイントのがたつきは防止されることができる。ピット枠の連続性は良好に確保されることができる。
【0013】
第2側面によれば、ジョイントはアンカー片でコンクリートスラブから突出する差し筋やコンクリートスラブに打ち込まれるウエルドアンカーに固定されることができる。こうしてピット枠同士の結合域でピット枠はコンクリートスラブに対して固定されることができる。直列に連結されるピット枠の間で相互の位置ずれは防止されることができる。直列のピット枠の直線性は良好に確保されることができる。
【0014】
第3側面によれば、ピット枠の連結にあたって一方のピット枠のチャンネル空間にピット枠の端から第1方向にジョイントは挿入される。一方のピット枠では壁体とリップ壁との間に個々に対応する押され板は挿入される。第1板ばねはピット枠の壁体に接触して一方のピット枠でリップ壁に押され板を押し当てる。ジョイントが一方のピット枠に挿入されて、第1方向に板片の二等分線がピット枠の端に達すると、第2板ばねの自由端はピット枠の端に突き当たる。こうして一方のピット枠に対してジョイントは良好に位置決めされることができる。続いて他方のピット枠のチャンネル空間にピット枠の端からジョイントは差し込まれる。他方のピット枠では壁体とリップ壁との間に個々に対応する押され片は挿入される。第2板ばねはピット枠の壁体に接触して他方のピット枠でリップ壁に押され板を押し当てる。こうしてピット枠同士の端面はジョイントの二等分線の位置に合わせ込まれることができる。ジョイントは2つのピット枠から均等に荷重を受けることができる。
【0016】
側面によれば、ピット枠の連結にあたって一方のピット枠のチャンネル空間にピット枠の端から第1方向にジョイントは挿入される。一方のピット枠では壁体とリップ壁との間に個々に対応する押され板は挿入される。第1板ばねはピット枠の壁体に接触して一方のピット枠でリップ壁に押され板を押し当てる。ジョイントが一方のピット枠に挿入されて、第1方向に板片の二等分線がピット枠の端に達すると、第2板ばねの自由端はピット枠の端に突き当たる。こうして一方のピット枠に対してジョイントは良好に位置決めされることができる。続いて他方のピット枠のチャンネル空間にピット枠の端からジョイントは差し込まれる。他方のピット枠では壁体とリップ壁との間に個々に対応する押され片は挿入される。第2板ばねはピット枠の壁体に接触して他方のピット枠でリップ壁に押され板を押し当てる。こうしてピット枠同士の端面はジョイントの二等分線の位置に合わせ込まれることができる。ジョイントは2つのピット枠から均等に荷重を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】建造物の床の構造を概略的に示す建造物の部分斜視図である。
図2図1の2-2線に沿った拡大断面図である。
図3】第1ジョイントの拡大斜視図である。
図4図3から相違する角度から観察される第1ジョイントの拡大斜視図である。
図5】第1ジョイントの(A)拡大下面図、および(B)拡大側面図である。
図6図3の6-6線に沿った断面図であって、ピット枠に差し込まれた状態を示す図である。
図7】一方のピット枠に差し込まれた状態の第1ジョイントを示す拡大側面図である。
図8】第2ジョイントの拡大側面図である。
図9】コンクリートスラブの上方に配置されたピット枠を概略的に示す拡大斜視図である。
図10】アンカー金具の拡大斜視図である。
図11】アンカー金具の取り付け方法を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
【0020】
図1は本発明の一実施形態に係る建造物の構造を概略的に示す。建造物11は、建造物11の床を構成するコンクリートスラブ上で固められて、配線などを収容するピット溝13を形成するモルタル成形体14と、モルタル成形体14に組み込まれて、モルタル成形体14の床面に面一にピット溝13を縁取るピット枠15と、ピット枠15に支持されてピット溝13を塞ぐピット蓋16とを備える。ピット枠15は例えば均一断面で線形に延びるアルミニウムの形材で構成される。ピット枠15は、相互に直列に連結されてもよく、任意の交差角(例えば90度)で交差する交差姿勢で連結されてもよい。直列に連結されるピット枠15同士は後述される第1ジョイントで相互に結合される。この場合には、ピット枠15の端は線方向に直交する平面で仕切られればよい。交差姿勢で連結されるピット枠15同士は後述される第2ジョイントで相互に結合される。この場合には、ピット枠15の端は線方向に直交する平面に対して交差角の2分の1の角度で交差する平面で仕切られればよい。
【0021】
図2に示されるように、ピット枠15は、基準平面21に沿って第1方向Dfに線形に延び、基準平面21に沿って第1方向Dfに直交する第2方向Dsにピット蓋16を案内する外面を有する壁体22と、壁体22の内面から基準平面21の垂直方向に立ち上がって、第1方向Dfに相互に平行に線形に延び、壁体22の内面に沿って第1方向Dfに線形のチャンネル空間23を挟む1対の溝壁24と、個々の溝壁24から相互に接近するように壁体22の内面に平行に立ち上がって、第1方向Dfに相互に平行に線形に延び、相互の間にチャンネル空間23の開放口25を区画する1対のリップ壁26とをする。壁体22、溝壁24およびリップ壁26でリップ溝形鋼の形状は形成される。ここでは、基準平面21は床面に直交する。第1方向Dfは床面に平行に水平方向に規定される。第2方向Dsは床面に直交する鉛直方向に規定される。チャンネル空間23は、開放口から進入するモルタルで満たされる。したがって、リップ壁26は開放口25に隣接してモルタル成形体14に対してアンカーとして機能する。壁体22はピット溝13に対してモルタル成形体14を仕切る。
【0022】
ピット枠15は、壁体22の外面から基準平面21の垂直方向に延びて、基準平面21に沿って第2方向Dsにピット蓋16を支える蓋受け体27を備える。蓋受け体27は第1方向Dfに線形に連続する。蓋受け体27には、第1方向Dfに線形に延び、上向きに開放される長溝28が形成される。長溝28は上向きに狭まりながら開放される空間を規定する。すなわち、長溝28は、下辺よりも短い上辺を有する台形の断面形状を有する。
【0023】
長溝28にはゴムシート29がはめ込まれる。ゴムシート29は蓋受け体27の上面を覆う。ピット蓋16はゴムシート29で蓋受け体27に支えられる。蓋受け体27はモルタル成形体14で重力方向に支持される。
【0024】
図3に示されるように、第1ジョイント31aは、直列に連結される2つのピット枠15で連続するチャンネル空間23に受け入れられ、2つのピット枠15の壁体22に向き合わせられながら基準平面21に沿って第1方向Dfに線形に延びる板片32と、板片32から連続し、板片32よりも下がった位置で板片32に並列に第1方向Dfに線形に延びる1対の押され板33と、個々の押され板33ごとに、第1方向Dfに前後2か所で押され板33から切り起こされて、押され板33よりも下方に突き出る抑え片34とを備える。板片32、押され板33および抑え片34は例えばアルミニウム板やステンレス板といった1つの板材から切り出される。板材は例えば均一な板厚を有すればよい。板片32は、相互に平行に第1方向Dfに線形に延びる稜線32aで仕切られる平面を有する。押され板33は、板片32の平面よりも下がった位置で板片32の平面に平行に広がる段差面33aを有する。前2つの抑え片34は少なくとも第1方向Dfに板片32を二等分する二等分線BPよりも前側に配置される。後2つの抑え片34は少なくとも第1方向Dfに板片32を二等分する二等分線BPよりも後側に配置される。板片32には、第1方向Dfに前後2か所で板片32から切り起こされて平面から垂直方向に立ち上がるアンカー片35が形成される。
【0025】
図4に示されるように、板片32の裏には、第1方向Dfに前後2か所で固定されて、相互に近づく方向に延びながら板片32から遠ざかる第1板ばね36aおよび第2板ばね36bが結合される。結合にあたって例えば鳩目37は用いられる。第1板ばね36aおよび第2板ばね36bは、押され板33の段差で形成される線形溝38内に配置される。図5に示されるように、第1板ばね36aは、第1方向Dfに板片32を二等分する二等分線BPよりも前側に配置される。第1板ばね36aは二等分線BPよりも前側で途切れる。第2板ばね36bは、第1方向Dfに板片32を二等分する二等分線BPで仕切られる自由端39を有する。第1板ばね36aおよび第2板ばね36bは、外力に拘束されない非拘束状態で、板片32に平行であって下方から抑え片34に接する仮想平面VPよりも下方に突き出る。
【0026】
図6に示されるように、直列にピット枠15同士が連結された際に、個々の押され板33は壁体22およびリップ壁26の間に配置される。板片32は2つのリップ壁26の間に配置される。リップ壁26は第1方向Dfに線形に板片32の動きを案内する。第1板ばね36aおよび第2板ばね36bは第1ジョイント31aの板片32とピット枠15の壁体22との間に配置される。第1板ばね36aおよび第2板ばね36bは壁体22に接触する。第1板ばね36aおよび第2板ばね36bは壁体22から板片32を遠ざける弾性力を発揮する。第1板ばね36aおよび第2板ばね36bの弾性力に応じて押され板33の段差面33aはリップ壁26に押し当てられる。個々の抑え片34は、リップ壁26および壁体22の間に配置され、リップ壁26および壁体22の間で押され板33の変位を規制する。抑え片34の外縁は、対応する押され板33に外側から接する仮想平面VL内に位置する。
【0027】
図7に示されるように、直列にピット枠15同士が連結される際に、一方のピット枠15のチャンネル空間23に第1板ばね36a側から板片32は差し込まれる。第1板ばね36aは壁体22に接触する。第1板ばね36aには壁体22の拘束に応じて弾性力が蓄積される。弾性力に応じて押され板33の段差面33aはリップ壁26に押し当てられる。板片32がチャンネル空間23に二等分線BPまで進入すると、第2板ばね36bの自由端39は一方のピット枠15の端に突き当たる。
【0028】
図8に示されるように、第2ジョイント31bは、交差姿勢で連結される2つのピット枠15で連続するチャンネル空間23に受け入れられ、一方のピット枠15の壁体22に向き合わせられながら第1基準平面41aに沿って第1方向Dfに線形に延びる第1板片42と、他方のピット枠15の壁体22に向き合わせられながら第1基準平面41aに対応の交差角で交差する第2基準平面41bに沿って第3方向Dtに線形に延びる第2板片43と、第1板片42から連続し、第1板片42よりも下がった位置で第1板片42に並列に第1方向Dfに線形に延びる1対の第1押され板44と、第2板片43から連続し、第2板片43よりも下がった位置で第2板片43に並列に第3方向Dtに線形に延びる1対の第2押され板45と、個々の第1押され板44ごとに、第1押され板44から切り起こされて、第1押され板44よりも一方のピット枠15の壁体22に向かって突き出る第1抑え片46と、個々の第2押され板45ごとに、第2押され板45から切り起こされて、第2押され板45よりも他方のピット枠15の壁体22に向かって突き出る第2抑え片47とを備える。第1板片42は、相互に平行に第1方向Dfに線形に延びる稜線42aで仕切られる平面を有する。第2板片43は、相互に平行に第3方向Dtに線形に延びる稜線43aで仕切られる平面を有する。第1押され板44は、第1板片42の平面よりも下がった位置で平面に平行に広がる段差面44aを有する。第2押され板45は、第2板片43の平面よりも下がった位置で平面に平行に広がる段差面45aを有する。第1板片42、第1押され板44、第1抑え片46、第2板片43、第2押され板45および第2抑え片47は例えばアルミニウム板やステンレス板といった1つの板材から切り出される。板材は例えば均一な板厚を有すればよい。
【0029】
第1板片42の裏には、第1方向Dfに第2板片43に近づく方向に延びながら第1板片42から遠ざかる第1板ばね48aが結合される。結合にあたって例えば鳩目は用いられる。第1板ばね48aは第1押され板44の段差で形成される線形溝51内に配置される。第1板ばね48aは、第1板片42に平行であって第3方向Dtに第1抑え片46に接する仮想平面よりも突き出る。
【0030】
第2板片43の裏には、第3方向Dtに第1板片42に近づく方向に延びながら第2板片43から遠ざかる第2板ばね48bが結合される。結合にあたって例えば鳩目は用いられる。第2板ばね48bは第2板片43の段差で形成される線形溝52内に配置される。第2板ばね48bは、第2板片43に平行であって第1方向Dfに第2抑え片47に接する仮想平面よりも突き出る。
【0031】
一方のピット枠15の端からチャンネル空間23に第1板片42が差し込まれると、個々の第1押され板44は一方のピット枠15の壁体22およびリップ壁26の間に配置される。第1板片42は2つのリップ壁26の間に配置される。リップ壁26は第1方向Dfに線形に第1板片42の動きを案内する。第1板ばね48aは第2ジョイント31bの第1板片42と一方のピット枠15の壁体22との間に配置される。第1板ばね48aは壁体22に接触する。第1板ばね48aは壁体22から第1板片42を遠ざける弾性力を発揮する。第1板ばね48aの弾性力に応じて第1押され板44の段差面44aはリップ壁26に押し当てられる。個々の第1抑え片46は、一方のピット枠15でリップ壁26および壁体22の間に配置され、リップ壁26および壁体22の間で第1押され板44の変位を規制する。第1抑え片46の外縁は、対応する第1押され板44に外側から接する仮想平面内に位置する。
【0032】
他方のピット枠15の端からチャンネル空間23に第2板片43が差し込まれると、個々の第2押され板45は他方のピット枠15の壁体22およびリップ壁26の間に配置される。第2板片43は2つのリップ壁26の間に配置される。リップ壁26は第3方向Dtに線形に第2板片43の動きを案内する。第2板ばね48bは第2ジョイント31bの第2板片43と他方のピット枠15の壁体22との間に配置される。第2板ばね48bは壁体22に接触する。第2板ばね48bは壁体22から第2板片43を遠ざける弾性力を発揮する。第2板ばね48bの弾性力に応じて第2押され板45の段差面45aはリップ壁26に押し当てられる。個々の第2抑え片47は、他方のピット枠15でリップ壁26および壁体22の間に配置され、リップ壁26および壁体22の間で第2押され板45の変位を規制する。第2抑え片47の外縁は、対応する第2押され板45に外側から接する仮想平面に位置する。
【0033】
図9に示されるように、ピット枠15の設置にあたってピット枠15にはアンカー金具55が取り付けられる。コンクリートスラブ56には鉄筋製のウエルドアンカー57が打ち込まれる。ウエルドアンカー57はコンクリートスラブ56の表面に垂直姿勢で保持される。第1ジョイント31aのアンカー片35およびアンカー金具55は鉄筋58で個々に対応するウエルドアンカー57に溶接される。鉄筋58の溶接に応じてピット枠15はコンクリートスラブ56の上方空間で特定位置に維持されることができる。
【0034】
図10に示されるように、アンカー金具55は、相互に平行に延びる第1辺61aおよび第2辺61b、および、第1辺61aおよび第2辺61bから等距離の直線方向に開放口25からチャンネル空間23に進入する大きさSzを規定する側辺61c、61dを有する板片61と、板片61の表面から垂直方向に立ち上がる連結片62と、板片61の第1辺61aで板片61から切り起こされて、板片61の裏面よりも垂直方向に変位する第1差し込み片63aと、板片61の第2辺61bで板片61から切り起こされて、板片61の裏面よりも垂直方向に変位する第2差し込み片63bとを備える。板片61の第1辺61aは曲線Cvを描きながら一方の側辺61cから連続する。第1差し込み片63aは一方の側辺61cから遠ざかるにつれて板片61の裏面から垂直方向に遠ざかる。板片61の第2辺61bは曲線Cvを描きながら他方の側辺61dから連続する。第2差し込み片63bは他方の側辺61dから遠ざかるにつれて板片61の裏面から垂直方向に遠ざかる。第1辺61a、第2辺61bおよび側辺61c、61dは板片61の輪郭に基づき特定される。
【0035】
連結片62は、板片61に重ねられて例えば鳩目64で板片61に固定される固定片65と、固定片65から連続して固定片65から垂直に線形に延びる立ち上がり片66と、立ち上がり片66から連続し立ち上がり片66の両側で立ち上がり片66に並列に線形に延びる1対の側片67とを有する。固定片65、立ち上がり片66および側片67は1つの例えばアルミニウム板やステンレス板といった1つの板材から切り出され折り曲げ成形される。板材は例えば均一な板厚を有すればよい。
【0036】
図11(A)に示されるように、アンカー金具55の板片61はピット枠15の開放口25からチャンネル空間23に挿入される。このとき、板片61の第1辺61aおよび第2辺61bはリップ壁26に対して直交する姿勢に維持される。すなわち、板片61の側辺61c、61dはリップ壁26の縁に平行に配置される。側辺61c、61dは、開放口25からチャンネル空間23に進入する大きさSzを規定することから、板片61は開放口25を通過する。板片61は例えば重力に基づき他方の側辺61dでピット枠15の溝壁24に支持される。
【0037】
図11(B)に示されるように、板片61の垂直軸回りで例えば時計回りにアンカー金具55が回転すると、側辺61c、61dから連続する曲線Cvの働きで板片61の対角線の長さは縮小することから、板片61は溝壁24に拘束されずにチャンネル空間23内で姿勢を変化させる。図11(C)に示されるように、第1差し込み片63aは一方のリップ壁26および壁体22の間に差し込まれると同時に、第2差し込み片63bは他方のリップ壁26および壁体22の間に差し込まれる。板片61は第1差し込み片63aおよび第2差し込み片63bの働きでピット枠15のチャンネル空間23に保持される。連結片62は開放口25から突き出る。
【0038】
本実施形態では、直列のピット枠15の連結にあたって個々のピット枠15のチャンネル空間23にはピット枠15の端から第1方向Dfに第1ジョイント31aが挿入される。ピット枠15の壁体22とリップ壁26との間に個々に対応する押され板33は挿入される。第1板ばね36aおよび第2板ばね36bはピット枠15の壁体22に接触してリップ壁26に押され板33を押し当てる。こうして第1ジョイント31aはピット枠15に接続される。第1ジョイント31aの抑え片34は、ピット枠15の壁体22とリップ壁26との間で押され板33の変位を規制することから、ピット枠15に対して第1ジョイント31aのがたつきは防止されることができる。直列のピット枠15の連続性は良好に確保されることができる。
【0039】
交差角のピット枠15の連結にあたって個々のピット枠15のチャンネル空間23にはピット枠15の端から第1方向Dfおよび第3方向Dtに第2ジョイント31bが挿入される。一方のピット枠15の壁体22とリップ壁26との間に個々に対応する第1押され板44は挿入される。他方のピット枠15の壁体22とリップ壁26との間に個々に対応する第2押され板45は挿入される。第1板ばね48aは一方のピット枠15の壁体22に接触してリップ壁26に第1押され板44を押し当てる。第2板ばね48bは他方のピット枠15の壁体22に接触してリップ壁26に第2押され板45を押し当てる。こうして第2ジョイント31bはピット枠15に接続される。第2ジョイント31bの第1抑え片46は、一方のピット枠15の壁体22とリップ壁26との間で第1押され板44の変位を規制することから、一方のピット枠15に対して第2ジョイント31bのがたつきは防止されることができる。第2ジョイント31bの第2抑え片47は、他方のピット枠15の壁体22とリップ壁26との間で第2押され板45の変位を規制することから、他方のピット枠15に対して第2ジョイント31bのがたつきは防止されることができる。交差するピット枠15の連続性は良好に確保されることができる。
【0040】
本実施形態に係る第1ジョイント31aは、板片32から延びてピット枠15の開放口25から突出するアンカー片35を備える。第1ジョイント31aはアンカー片35でコンクリートスラブ56に打ち込まれるウエルドアンカー57に固定される。こうしてピット枠15同士の結合域でピット枠15はコンクリートスラブ56に対して固定されることができる。直列に連結されるピット枠15の間で相互の位置ずれは防止されることができる。直列のピット枠15の直線性は良好に確保されることができる。
【0041】
本実施形態では、ピット枠15の連結にあたって一方のピット枠15のチャンネル空間23にピット枠15の端から第1方向Dfに第1ジョイント31aは挿入される。一方のピット枠15では壁体22とリップ壁26との間に個々に対応する押され板33は挿入される。第1板ばね36aはピット枠15の壁体22に接触して一方のピット枠15でリップ壁26に押され板33を押し当てる。第1ジョイント31aが一方のピット枠15に挿入されて、第1方向Dfに板片32の二等分線BPがピット枠15の端に達すると、第2板ばね36bの自由端39はピット枠15の端に突き当たる。こうして一方のピット枠15に対して第1ジョイント31aは良好に位置決めされることができる。続いて他方のピット枠15のチャンネル空間23にピット枠15の端から第1ジョイント31aは差し込まれる。他方のピット枠15では壁体22とリップ壁26との間に個々に対応する押され板33は挿入される。第2板ばね36bはピット枠15の壁体22に接触して他方のピット枠15でリップ壁26に押され板33を押し当てる。こうしてピット枠15同士の端面は第1ジョイント31aの二等分線BPの位置に合わせ込まれることができる。第1ジョイント31aは2つのピット枠15から均等に荷重を受けることができる。
【0042】
本実施形態に係るアンカー金具55では、板片61の第1辺61aは曲線Cvを描きながら一方の側辺61cから連続し、第2辺61bは曲線Cvを描きながら他方の側辺61dから連続する。板片61の側辺61c、61dは、ピット枠15の開放口25からチャンネル空間23に進入する大きさSzを規定することから、線方向の中間位置であっても板片61は開放口25からチャンネル空間23に挿入されることができる。板片61の垂直軸線回りに板片61が回転すると、第1差し込み片63aは一方のリップ壁26および壁体22の間に差し込まれ、第2差し込み片63bは他方のリップ壁26および壁体22の間に差し込まれる。こうして板片61はチャンネル空間23に保持される。アンカー金具55はピット枠15に固定される。アンカー金具55は、コンクリートスラブ56に打ち込まれるウエルドアンカー57に固定されることができる。こうして線方向の中間位置でピット枠15はコンクリートスラブ56に対して固定されることができる。アンカー金具55はピット枠15の端からでなくてもチャンネル空間23に挿入されピット枠15に固定されることができる。
【符号の説明】
【0043】
15…ピット枠、16…ピット蓋、21…基準平面、22…壁体、23…チャンネル空間、24…溝壁、25…開放口、26…リップ壁、27…蓋受け体、32…板片、33…押され板、34…抑え片、35…アンカー片、36a…板ばね(第1板ばね)、36b…板ばね(第2板ばね)、39…(第2板ばねの)自由端、55…アンカー金具、61…板片、61a…第1辺、61b…第2辺、61c…側辺、61d…側辺、62…連結片、63a…第1差し込み片、63b…第2差し込み片、BP…二等分線、Cv…(板片の)曲線、Df…第1方向、Ds…第2方向、Sz…(アンカー金具の)大きさ。
図1
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