(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-15
(45)【発行日】2023-06-23
(54)【発明の名称】異物除去装置
(51)【国際特許分類】
B03B 5/00 20060101AFI20230616BHJP
B07B 1/00 20060101ALI20230616BHJP
B07B 1/18 20060101ALI20230616BHJP
A47K 3/00 20060101ALI20230616BHJP
【FI】
B03B5/00 Z
B07B1/00 B
B07B1/18
A47K3/00 H
(21)【出願番号】P 2019075051
(22)【出願日】2019-04-10
【審査請求日】2022-03-10
(73)【特許権者】
【識別番号】593204650
【氏名又は名称】東西化学産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】谷水 陽介
【審査官】谷本 怜美
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-090802(JP,A)
【文献】特開2000-352255(JP,A)
【文献】実開昭60-179644(JP,U)
【文献】特開2008-142618(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B03B 1/00-13/06
B07B 1/00-15/00
A47K 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体中に混入した異物を捕捉するフィルター部材と、該フィルター部材を収容可能であり、且つ流体の流入口と流出口とを有する本体と、該本体に対して着脱可能に取り付けられる蓋体とを備える異物除去装置において、
前記流入口が前記流出口より高い位置にあり、
前記蓋体の外側面の周方向に沿う複数箇所にフック部材が設けられており、
前記本体の外側面の周方向に沿う複数箇所にクランプ本体が設けられており、
該クランプ本体は、台座、操作レバー、及びジョイント部材を備え、
前記操作レバーが前記台座に対して一端側が枢支されて起伏自在に取り付けられており、前記ジョイント部材が前記操作レバーの中間部に一端側が枢支されており、
前記操作レバーが前記台座に対して倒伏状態にあるときに、前記ジョイント部材の他端側が前記フック部材に係合し、前記操作レバーが前記台座に対して起立状態にあるときに、前記ジョイント部材の他端側と前記フック部材との係合が解除されることを特徴とする異物除去装置。
【請求項2】
前記本体が有底筒状体であり、
前記流入口および前記流出口が、前記有底筒状体の側面に開口し、
前記フィルター部材が、前記本体の下部に収容されるストレーナーであり、
前記ストレーナーの上端部分が、前記有底筒状体の側面における前記流入口の下端と略同じ高さの位置又は当該下端より低い位置に配置される請求項1に記載の異物除去装置。
【請求項3】
前記蓋体の裏面側に補強用リングが設けられていることを特徴とする請求項1
又は2に記載の異物除去装置。
【請求項4】
前記蓋体に覗き窓部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の異物除去装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体中に混入した異物を除去する異物除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の異物除去装置としては、例えば、プールや循環式浴槽等の循環水利用施設において使用される集毛器や、井水、雨水などの用水処理において使用される除塵器などが知られている。
【0003】
循環式浴槽では、水道水や温泉水の使用量を節約する目的で浴槽の湯を循環させて使用しているため、浴槽内の湯を清浄に保つための構造が必要となる。一般的な循環式浴槽は、集毛器、循環ポンプ、消毒装置、ろ過器、加熱器、循環用配管等を備える。浴槽から排出された湯は、循環用配管を通って、髪の毛などの異物が集毛器で除去され、消毒装置において塩素系薬剤等の消毒剤で消毒され、ろ過器で更に微細な物質(粒子等)がろ過されて、加熱器で適温に暖められた後、再び浴槽に戻される。
【0004】
循環式浴槽の衛生管理に関する浴槽水の水質については、レジオネラ属菌が検出されないこと(10CFU/100mL未満)という基準が設定されている。このため、ろ過器や循環用配管等の洗浄方法や、消毒剤の種類及び濃度といった種々の点について、厚生労働省より管理要領が示されている。その管理要領の一つとして、集毛器については、集毛器自体がレジオネラ属菌の供給源とならないように、内部の捕集フィルター等の清掃を、塩素系薬剤や過酸化水素溶液等の消毒剤を使用して、毎日行うことが義務付けられている。
【0005】
従来の集毛器としては、例えば、以下の特許文献1に示されるように、複数のボルトとナットを使用することによって、蓋が本体に対して着脱可能に取り付けられているものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の集毛器では、内部の捕集フィルター等を清掃するために蓋を外す際、全てのボルトを緩めて取り外さなければならず、毎日の清掃作業を行うにあたって、多くの手間と時間とを強いられている。従って、本発明の目的は、清掃作業を実施し易い異物除去装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の特徴は、流体中に混入した異物を捕捉するフィルター部材と、該フィルター部材を収容可能であり、且つ流体の流入口と流出口とを有する本体と、該本体に対して着脱可能に取り付けられる蓋体とを備える異物除去装置において、前記流入口が前記流出口より高い位置にあり、前記蓋体の外側面の周方向に沿う複数箇所にフック部材が設けられており、前記本体の外側面の周方向に沿う複数箇所にクランプ本体が設けられており、該クランプ本体は、台座、操作レバー、及びジョイント部材を備え、前記操作レバーが前記台座に対して一端側が枢支されて起伏自在に取り付けられており、前記ジョイント部材が前記操作レバーの中間部に一端側が枢支されており、前記操作レバーが前記台座に対して倒伏状態にあるときに、前記ジョイント部材の他端側が前記フック部材に係合し、前記操作レバーが前記台座に対して起立状態にあるときに、前記ジョイント部材の他端側と前記フック部材との係合が解除されることにある。
本発明においては、前記本体が有底筒状体であり、前記流入口および前記流出口が、前記有底筒状体の側面に開口し、前記フィルター部材が、前記本体の下部に収容されるストレーナーであり、前記ストレーナーの上端部分が、前記有底筒状体の側面における前記流入口の下端と略同じ高さの位置又は当該下端より低い位置に配置されていると好適である。
【0009】
本発明によれば、操作レバーの上げ操作を実施することによって、本体から蓋体を取り外して、操作レバーの下げ操作を実施することによって、本体に蓋体を取り付けることができる。従って、本体に対する蓋体の着脱作業を従来よりも簡単に行うことができ、異物除去装置の内部にあるフィルター部材等の清掃作業を実施し易い。
【0010】
本発明においては、前記蓋体の裏面側に補強用リングが設けられていると好適である。
【0011】
本構成によれば、循環水利用施設において使用する際に集毛器の内部の圧力が増加した場合でも、補強用リングにより蓋体の剛性が高められているため、蓋体の歪曲が生じ難い。
【0012】
本発明においては、前記蓋体に覗き窓部が設けられていると好適である。
【0013】
本構成によれば、作業者は、蓋体を取り外すことなく、フィルター部材に捕集されている髪の毛等の異物の状態を、覗き窓部を介して容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図5】第1実施形態におけるロック状態及びロック解除状態(破線部分)のトグルクランプの拡大斜視図である。
【
図6】蓋体を外したときの集毛器(第1実施形態)の本体の斜視図である。
【
図10】第2実施形態におけるロック状態及びロック解除状態(破線部分)のトグルクランプの拡大斜視図である。
【
図11】蓋体を外したときの集毛器(第2実施形態)の本体の斜視図である。
【
図12】第2実施形態における蓋体の裏側の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の実施の形態では、本発明の異物除去装置の一例として、循環水利用施設において使用される集毛器について図面に基づいて説明する。
【0016】
(循環水利用施設)
本実施形態の集毛器を適用可能な循環水利用施設としては、例えば、
図1に示すように、プール施設1が挙げられる。プール施設1は、プール10、循環用配管11、集毛器15、循環ポンプ12、ろ過器13、消毒装置14を備える。
【0017】
図1の矢印に示すように、プール10から排出されたプール水は、循環用配管11を通って、集毛器15に流入して、プール水に混入した髪の毛、落ち葉、石、砂利、昆虫などの異物が除去され、次いで、ろ過器13に流入して更に微細な物質(粒子等)が除去され、最後に、消毒装置14において塩素系薬剤等の消毒剤で消毒された後、再びプール10に戻される。尚、プール施設1については、屋内プール施設、屋外プール施設、温水プール施設等が挙げられ、特に限定されるものではない。
【0018】
また、本実施形態の集毛器15を適用可能な循環水利用施設としては、上述のプール施設1に限定されるものではなく、他にも例えば、公衆浴場や温泉浴場などの循環式浴槽が挙げられる。循環式浴槽の場合、循環用配管、集毛器、循環ポンプ、ろ過器、消毒装置に加えて、さらに加熱器(熱交換器)等を備える。浴槽から排出された湯は、循環用配管を通って、集毛器に流入して髪の毛などの異物が除去され、消毒装置において塩素系薬剤等の消毒剤で消毒され、ろ過器に流入して更に微細な物質(粒子等)が除去されて、加熱器で適温に暖められた後、再び浴槽に戻される。
【0019】
(集毛器の第1実施形態)
図2~
図6には、集毛器の第1実施形態が示されている。
図2に示すように、本実施形態の集毛器15は、有底円筒状のストレーナー6と、ストレーナー6を収容可能な有底円筒状の本体7と、本体7に対して着脱可能に取り付けられる有底円筒状の蓋体8とを備える。本実施形態における集毛器15の本体7及び蓋体8の構成素材としては、例えば、繊維強化プラスチック(FRP)を使用することができる。
【0020】
ストレーナー6は、流体中の異物を捕捉するフィルター部材として機能するものであり、例えばメッシュかごのようものが挙げられる。本体7に対して出し入れし易いように、ストレーナー6に取っ手を設けるようにしても良い。ストレーナー6は、金属製のものが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0021】
図3及び
図4に示すように、本体7は、流体の流入口としての入口ソケット70と流体の流出口としての出口ソケット72とを有する。入口ソケット70は、本体7の側面の上側に設けられており、出口ソケット72は、本体7の側面の下側に設けられている。また、排水用バルブ74が、本体7の側面の下側であって、本体7の周方向における出口ソケット72の反対側に設けられている。
【0022】
図2、
図4、
図6に示すように、本体7の上端部分には、フランジ部75と、外側に突出する箱状の固定部76が形成されている。
図6に示すように、フランジ部75における蓋体8との接合面77には、周方向に沿う周溝78が形成されており、周溝78には、Oリング等のシール部材79が嵌め込まれている。また、本実施形態における固定部76は、フランジ部75に連設するようにして、周方向に等間隔で4箇所に形成されており、本体7の外側面の一部を構成する。
【0023】
図3に示すように、蓋体8の天井部80の中央部分には覗き窓部81が設けられており、覗き窓部81には、ガラス等の透明部材が嵌め込まれている。従って作業者は、蓋体8を取り外すことなく、ストレーナー6に捕集されている髪の毛等の異物の状態を、覗き窓部81を介して容易に確認することができる。また、覗き窓部81には、空気抜き弁82が設けられている。
【0024】
図4に示すように、ストレーナー6は、本体7の内側の下部に収容される。その際、ストレーナー6の上端部分は、入口ソケット70の内周面の下端と略同じ高さか、あるいは入口ソケット70の内周面の下端よりも低い位置に配置される。
【0025】
循環水利用施設から排出されたプール水や湯等の流体は、本体7の入口ソケット70から流入して、ストレーナー6を通過する。このとき、流体中に混入した髪の毛などの異物が、ストレーナー6によって捕捉される。ストレーナー6を通過した流体は、本体7の出口ソケット72から流出する。
【0026】
図3に示すように、本実施形態の集毛器15には、フック型のトグルクランプ9が、周方向に等間隔で4箇所に設けられており、これらを操作することによって、蓋体8が本体7に対して着脱可能に取り付けられている。尚、トグルクランプ9の数については、本実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて任意に変更して良いが、周方向に等間隔で、少なくとも3つ以上設けることが望ましい。尚、トグルクランプ9の数に応じて、固定部76の数も変更される。
【0027】
図5に示すように、本実施形態におけるトグルクランプ9は金属製であって、フック部材90とクランプ本体94とを備えて構成されている。
【0028】
本実施形態のフック部材90は、小板片の一部が折り曲げられることによって、クランプ本体94のジョイント部材93が係止する部分が形成されており、蓋体8の外側面にビスで固定されている。
【0029】
クランプ本体94は、台座91、操作レバー92、及びジョイント部材93を備えて構成されている。本体7の固定部76のそれぞれにおいて、クランプ本体94が、その台座91を介してビスで固定されている。
【0030】
クランプ本体94では、操作レバー92が台座91に対して一端側が枢支されて起伏自在に取り付けられており、ジョイント部材93が操作レバー92の中間部に一端側が枢支されている。操作レバー92が台座91に対して倒伏状態にあるときに、ジョイント部材93の他端側がフック部材90に係合し、操作レバー92が台座91に対して起立状態にあるときに、ジョイント部材93の他端側とフック部材90との係合が解除されるように構成されている。
【0031】
図5の実線部分に示すように、ジョイント部材93の他端側を、蓋体8のフック部材90に係合させた状態で、起立状態にある操作レバー92を倒伏状態になるよう回動操作することによって、トグルクランプ9がロックされる。これにより、蓋体8が、本体7のフランジ部75の接合面77と密着した状態で固定され、集毛器15が密閉状態となる。一方、
図5の破線部分に示すように、倒伏状態にある操作レバー92を起立状態になるよう回動操作すると、ジョイント部材93の他端側と蓋体8のフック部材90との係合が外れる。これにより、トグルクランプ9のロックが解除されて、蓋体8を取り外せるようになる。
【0032】
集毛器15の内部の清掃作業を行う際は、先ず、倒伏状態にある操作レバー92を起立状態にしてトグルクランプ9のロックを解除して蓋体8を取り外す。そして、中のストレーナー6を取り出して、捕集された髪の毛などの異物を除去し、さらに塩素系薬剤や過酸化水素溶液等の消毒剤を使用してストレーナー6や本体7の内側を消毒する。清掃が終わったら、ストレーナー6を再び本体7の中に入れる。最後に、蓋体8を本体7の上に被せて、蓋体8のフック部材90と本体7のクランプ本体94との位置を合わせて、ジョイント部材93の他端側をフック部材90に係合させた状態で操作レバー92を倒伏状態にして、全てのトグルクランプ9をロックする。
【0033】
本実施形態の集毛器15における蓋体8及び本体7のそれぞれは、繊維強化プラスチック(FRP)製の一体構造物であるため十分な剛性を保持しており、金型成形法等によって製造することが可能である。
【0034】
(集毛器の第2実施形態)
図7~
図12には、集毛器の第2実施形態が示されている。第2実施形態については、上述の第1実施形態と異なる構成を主に記載し、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付して説明を一部省略する。
【0035】
図7に示すように、本実施形態の集毛器15は、上述の第1実施形態と同様に、有底円筒状のストレーナー6と、ストレーナー6を収容可能な有底円筒状の本体7と、本体7に対して着脱可能に取り付けられる有底円筒状の蓋体8とを備える。本実施形態における集毛器15の本体7及び蓋体8の構成素材としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)を使用することができる。
【0036】
図8及び
図9に示すように、本体7は、流体の流入口としての入口フランジ71と流体の流出口としての出口フランジ73とを有する。入口フランジ71は、本体7の側面の上側に設けられており、出口フランジ73は、本体7の側面の下側に設けられている。また、排水用バルブ74が、本体7の側面の下側であって、本体7の周方向における出口フランジ73の反対側に設けられている。
【0037】
図7、
図9、
図11に示すように、本体7の上端部分には、固定部76として、小板状の金属部材が溶接されている。本実施形態における固定部76は、周方向に等間隔で4箇所に形成されており、本体7の外側面の一部を構成する。また、
図11に示すように、本体7における蓋体8との接合面77には、周方向に沿う周溝78が形成されており、周溝78には、Oリング等のシール部材79が嵌め込まれている。
【0038】
図8に示すように、蓋体8の天井部80の中央部分には覗き窓部81が設けられており、覗き窓部81には、ガラス等の透明部材が嵌め込まれている。従って作業者は、蓋体8を取り外すことなく、ストレーナー6に捕集されている髪の毛等の異物の状態を、覗き窓部81を介して容易に確認することができる。また、天井部80には、空気抜き弁82と2つの取っ手部83が設けられている。
【0039】
図12に示すように、蓋体8を補強するための金属製の補強用リング84が、蓋体8の裏面側にボルトとナットによって固定されている。これにより、循環水利用施設において使用する際に集毛器15の内部の圧力が増加した場合でも、補強用リング84により蓋体8の剛性が高められているため、蓋体8の歪曲が生じ難い。
【0040】
図9に示すように、ストレーナー6は、本体7の内側の下部に収容される。その際、ストレーナー6の上端部分は、入口フランジ71の内周面の下端と略同じ高さか、あるいは入口フランジ71の内周面の下端よりも低い位置に配置される。
【0041】
循環水利用施設から排出されたプール10水や湯等の流体は、本体7の入口フランジ71から流入して、ストレーナー6を通過する。このとき、流体中に混入した髪の毛などの異物が、ストレーナー6によって捕捉される。ストレーナー6を通過した流体は、本体7の出口フランジ73から流出する。
【0042】
図8に示すように、本実施形態の集毛器15にも、上述の第1実施形態と同様に、フック型のトグルクランプ9が、周方向に等間隔で4箇所に設けられており、これらを操作することによって、蓋体8が本体7に対して着脱可能に取り付けられている。尚、トグルクランプ9の数については、本実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて任意に変更して良いが、周方向に等間隔で、少なくとも3つ以上設けることが望ましい。尚、トグルクランプ9の数に応じて、固定部76の数も変更される。
【0043】
図10に示すように、本実施形態におけるトグルクランプ9は金属製であって、フック部材90とクランプ本体94とを備えて構成されている。
【0044】
本実施形態のフック部材90は、直方体状であって、蓋体8の外側面に溶接されている。直方体の端部に設けられている溝によって、クランプ本体94のジョイント部材93が係止する部分が形成されている。
【0045】
クランプ本体94は、台座91、操作レバー92、及びジョイント部材93を備えて構成されている。本体7の固定部76のそれぞれにおいて、クランプ本体94が、その台座91を介してビスで固定されている。
【0046】
トグルクランプ9のロック操作とロック解除操作、及び集毛器15の内部の清掃作業については、上述の第1実施形態と同様に実施することができるため、説明を省略する。
【0047】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、集毛器の構成素材として、繊維強化プラスチック(FRP)及びステンレス鋼(SUS)を例示したが、集毛器として使用可能な素材であれば、特にこれらに限定されるものではない。
【0048】
本発明の異物除去装置は、上述の実施形態の集毛器に限らず、他にも例えば、井水、雨水などの用水処理において使用される除塵器等にも適用可能である。
【0049】
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明の異物除去装置は、例えば、集毛器や除塵器等の技術分野において好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0051】
1 プール施設
10 プール
11 循環用配管
12 循環ポンプ
13 ろ過器
14 消毒装置
15 集毛器
6 ストレーナー
7 本体
70 入口ソケット(流入口)
71 入口フランジ(流入口)
72 出口ソケット(流出口)
73 出口フランジ(流出口)
74 排水用バルブ
75 フランジ部
76 固定部
77 接合面
78 周溝
79 シール部材
8 蓋体
80 天井部
81 覗き窓部
82 空気抜き弁
83 取っ手部
84 補強用リング
9 トグルクランプ
90 フック部材
91 台座
92 操作レバー
93 ジョイント部材
94 クランプ本体