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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-15
(45)【発行日】2023-06-23
(54)【発明の名称】オリゴヌクレオチド組成物およびその方法
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/11 20060101AFI20230616BHJP
   C12N 15/113 20100101ALI20230616BHJP
   C12N 15/115 20100101ALI20230616BHJP
   C12N 15/117 20100101ALI20230616BHJP
   A61K 31/7088 20060101ALN20230616BHJP
   A61K 47/24 20060101ALN20230616BHJP
   A61P 25/14 20060101ALN20230616BHJP
   A61P 43/00 20060101ALN20230616BHJP
【FI】
C12N15/11 Z ZNA
C12N15/113 Z
C12N15/115 Z
C12N15/117 Z
A61K31/7088
A61K47/24
A61P25/14
A61P43/00 111
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018502637
(86)(22)【出願日】2016-07-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-08-30
(86)【国際出願番号】 US2016043598
(87)【国際公開番号】W WO2017015575
(87)【国際公開日】2017-01-26
【審査請求日】2019-07-19
【審判番号】
【審判請求日】2021-08-20
(31)【優先権主張番号】62/195,779
(32)【優先日】2015-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/236,847
(32)【優先日】2015-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/331,960
(32)【優先日】2016-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516212924
【氏名又は名称】ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】WAVE LIFE SCIENCES LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100116850
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 隆行
(72)【発明者】
【氏名】フランク-カメネスキー マリア ディー
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ハイリン
(72)【発明者】
【氏名】モリス アーロン
(72)【発明者】
【氏名】ヴァージェシー チャンドラ
(72)【発明者】
【氏名】フランシス クリストファー ジェイ
【合議体】
【審判長】福井 悟
【審判官】上條 肇
【審判官】飯室 里美
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/010718(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 15/00 - 15/90
A61K 9/00 - 9/72
A61K 47/00 - 47/48
A61K 31/33 - 33/44
A61P 1/00 - 43/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
MEDLINE/CAplus/BIOSIS/EMBASE/WPIDS/REGISTRY(STN)
Pubmed
Google
Google Scholar
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物であって、
(1)塩基配列;
(2)骨格の架橋パターン;
(3)骨格のキラル中心のパターン;および
(4)骨格のリン修飾のパターン
によって定義される特定のオリゴヌクレオチドタイプの複数のオリゴヌクレオチドを含み、
前記組成物は、前記特定のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドについて、
同じ塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのラセミ体の調製物に対して、濃縮されており、
前記複数のオリゴヌクレオチドは、翼-コア-翼構造を有し、同じ塩基配列を有し、
それぞれの翼領域は、独立して、2又はそれ以上の塩基長を有し、
翼領域の糖同士を結合する結合は、1個以上の天然のリン酸結合を含み、それぞれが独立して、天然のリン酸結合又はホスホロチオエート結合であり、
翼領域のそれぞれの糖は、独立して、修飾糖であり、
翼領域の糖とコア領域の糖を結合する結合のそれぞれは、独立して、ホスホロチオエート結合であり、
コア領域のそれぞれの糖は、独立して、天然DNAの糖であり、
コア領域の糖同士を結合する結合のそれぞれは、独立して、ホスホロチオエート結合である
組成物。
【請求項2】
請求項1に記載のキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物であって、
前記骨格のキラル中心は、少なくとも1つのRp分子間結合と少なくとも1つのSp分子間結合とを含む、組成物。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2015年7月22日に出願された米国特許仮出願第62/195,779号,2015年10月2日に出願された同第62/236,847号及び2016年5月4日に出願された同第62/331,960号の優先権を主張し、各出願の全文は、参照により本明細書に組み入れられるものとする。
【背景技術】
【0002】
オリゴヌクレオチドは、治療用途、診断用途、研究用途、ナノマテリアル用途に有用である。治療薬のための天然にある核酸(例えば、修飾されていないDNAまたはRNA)の使用は、例えば、細胞外および細胞内のヌクレアーゼに対するこれらの不安定性、毒性、および/またはこれらの細胞の浸透および分布が悪いことのために制限される場合がある。新しく、改良されたオリゴヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチド組成物、例えば、新しいアンチセンスおよびsiRNAオリゴヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチド組成物が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特に、本開示は、オリゴヌクレオチドの構造要素、例えば、塩基配列、化学修飾(例えば、糖、塩基および/またはヌクレオチド間架橋の修飾、およびそのパターン)、および/または立体化学(例えば、骨格キラル中心の立体化学(キラルなヌクレオチド間架橋)、および/またはそのパターン)が、例えば、タンパク質結合の特徴、安定性などによって介在され得るようなオリゴヌクレオチド特性、例えば、活性、毒性に顕著な影響を与え得るという認識を包含する。いくつかの実施形態において、本開示は、制御された構造要素(例えば、制御された化学修飾および/または制御された骨格立体化学パターン)を有するオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物が、限定されないが、特定の活性、毒性などを含む予想されない特性を与えることを示す。いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド特性、例えば、活性、毒性などが、化学修飾(例えば、糖、塩基、ヌクレオチド間架橋などの修飾)、キラル構造(例えば、キラルなヌクレオチド間架橋の立体化学およびそのパターンなど)、および/またはこれらの組み合わせによって調整することができることを示す。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、毒性の低いオリゴヌクレオチド組成物およびその方法を提供するという課題を認識している。いくつかの実施形態において、本開示は、毒性が低下したオリゴヌクレオチド組成物および方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、免疫応答が低下したオリゴヌクレオチド組成物および方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドによって誘発されるさまざまな毒性が、補体活性化に関係があることを認識している。いくつかの実施形態において、本開示は、補体活性化が低下したオリゴヌクレオチド組成物および方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、代替的な経路を介する、補体活性化が低下したオリゴヌクレオチド組成物および方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、伝統的な経路を介する、補体活性化が低下したオリゴヌクレオチド組成物および方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、薬物によって誘発される血管損傷が低下したオリゴヌクレオチド組成物および方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、注射部位の炎症が低下したオリゴヌクレオチド組成物および方法を提供する。いくつかの実施形態において、毒性の低下は、当業者に広く知られている、当業者によって実施される1個以上のアッセイ(例えば、本明細書に記載されるような、完全な活性化産物、タンパク質結合などのレベルの評価)によって評価することができる。
【0005】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド特性、例えば、活性、毒性などを化学修飾によって調整することができることを示す。いくつかの実施形態において、本開示は、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を提供し、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、共通の塩基配列を有し、1個以上の修飾された糖部分、1個以上の天然のリン酸架橋、またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、本開示は、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を提供し、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、共通の塩基配列を有し、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含み、1個以上の修飾された糖部分、1個以上の天然のリン酸架橋、またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、翼-コア-翼構造を有する。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の天然のリン酸架橋と、場合により、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含み、コアは、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、場合により、1個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の天然のリン酸架橋と、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋とを含み、コアは、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含み、天然のリン酸架橋を含まない。いくつかの実施形態において、翼は、修飾された糖部分を含む。いくつかの実施形態において、修飾されたヌクレオチド間架橋は、ホスホロチオエートである。いくつかの実施形態において、修飾されたヌクレオチド間架橋は、置換されたホスホロチオエートである。いくつかの実施形態において、修飾されたヌクレオチド間架橋は、本開示に記載される式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、修飾された糖部分は、2’-修飾されている。いくつかの実施形態において、2’-修飾は、2’-ORである。いくつかの実施形態において、このような提供される組成物は、毒性が低い。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、補体活性化が低い。
【0006】
いくつかの実施形態において、本開示は、タンパク質結合プロフィールが改良された、例えば、有害なタンパク質結合が低下し、および/または有益なタンパク質結合が増加したオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、改良されたタンパク質結合プロフィールを有するオリゴヌクレオチド組成物を提供することを含む、オリゴヌクレオチド組成物の改良された送達のための方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物によるタンパク質結合を、化学修飾、立体化学、またはこれらの組み合わせによって調整することができることを示す。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチド組成物によるタンパク質結合は、修飾されたヌクレオチド間架橋の組み込みによって調整することができる。いくつかの実施形態において、修飾されたヌクレオチド間架橋の割合が上がると、特定のタンパク質に対するオリゴヌクレオチドの結合が増加する。いくつかの実施形態において、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を天然のリン酸架橋で置き換えると、特定のタンパク質に対する結合が低下する。いくつかの実施形態において、1個以上の天然のリン酸架橋を、修飾されたヌクレオチド間架橋で置き換えると、特定のタンパク質に対する結合が増大する。いくつかの実施形態において、特定の化学修飾は、特定のタンパク質に対するタンパク質結合を増大させる。いくつかの実施形態において、特定の化学修飾は、特定のタンパク質に対するタンパク質結合を低下させる。いくつかの実施形態において、同じ種類のものの異なる化学修飾は、異なるタンパク質結合を与える。例えば、いくつかの実施形態において、2’-MOEは、2’-OMeと比較して、タンパク質結合を低下させる(例えば、少なくとも配列、立体化学などの特定の内容において)。
【0007】
特に、本開示は、立体的に無作為なオリゴヌクレオチド調製物が、互いに異なる、例えば、オリゴヌクレオチド鎖中の個々の骨格キラル中心の立体化学的構造において互いに異なる、複数の別個の化学部分を含むという認識を包含している。骨格キラル中心の立体化学を制御しないと、立体的に無作為なオリゴヌクレオチド調製物は、決定されていない量のオリゴヌクレオチド立体異性体を含む、制御されていない組成物を与える。これらの立体異性体は、同じ塩基配列および/または化学修飾を有していてもよいが、これらの立体異性体は、それらの異なる骨格立体化学に起因して少なくとも異なる化学部分であり、本明細書に示されるように、異なる特性(例えば、活性、毒性など)を有していてもよい。特に、本開示は、目的のオリゴヌクレオチドの特定の立体異性体であるか、またはこのような立体異性体を含む、キラリティが制御された組成物を提供する。いくつかの実施形態において、特定の立体異性体は、例えば、その塩基配列、その長さ、その骨格の架橋パターンおよびその骨格のキラル中心のパターンによって定義されてもよい。当該技術分野で理解されるように、いくつかの実施形態において、塩基配列は、オリゴヌクレオチドにおけるヌクレオシド残基の同一性および/または修飾状態(例えば、標準的な天然にあるヌクレオチド、例えば、アデニン、シトシン、グアノシン、チミンおよびウラシルに対する、糖および/または塩基要素の同一性および/または修飾状態)および/またはこのような残基のハイブリダイゼーションの特徴(すなわち、特定の相補的な残基とハイブリダイズする能力)を指していてもよい。いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド中に特定のキラル構造が含めることおよび/または配置することによって達成される特性の改良(例えば、改良された活性、低い毒性など)が、化学修飾、例えば、特定の骨格の架橋、残基の修飾などを使用することによって(例えば、特定の種類の修飾されたホスフェート[例えば、ホスホロチオエート、置換されたホスホロチオエートなど]、糖の修飾[例えば、2’-修飾など]、および/または塩基の修飾[例えば、メチル化など]の使用によって)達成されるものに匹敵し得るか、またはより良いものになり得ることを示す。
【0008】
特に、本開示は、立体化学を使用し、オリゴヌクレオチド組成物の毒性を調整することができることを示す。いくつかの実施形態において、本開示は、同じ塩基配列と化学修飾を有するオリゴヌクレオチドの対応する立体的に無作為な(またはキラリティが制御されていない)オリゴヌクレオチド組成物と比較した場合、毒性が低い、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、より多くのRpキラルなヌクレオチド間架橋を含むオリゴヌクレオチドのキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物ほど、毒性が低い。いくつかの実施形態において、1個のRpキラルなヌクレオチド間架橋を有するオリゴヌクレオチドのキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、他のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物および/または同じ塩基配列と化学修飾を有するオリゴヌクレオチドの対応する立体的に無作為なオリゴヌクレオチド組成物と比較して、毒性が高い。いくつかの実施形態において、1個のRpキラルなヌクレオチド間架橋は、配列の中央にある。いくつかの実施形態において、5’-末端および/または3’-末端に1個以上のRpキラルなヌクレオチド間架橋を含むオリゴヌクレオチドのキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、毒性が低い。いくつかの実施形態において、5’-末端および/または3’-末端に1個以上の天然のリン酸架橋を含むオリゴヌクレオチドのキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、毒性が低い。いくつかの実施形態において、キラルなヌクレオチド間架橋は、式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、キラルなヌクレオチド間架橋は、ホスホロチオエート架橋である。いくつかの実施形態において、キラルなヌクレオチド間架橋は、置換されたホスホロチオエート架橋である。
【0009】
特に、本開示は、いくつかの実施形態において、場合により、オリゴヌクレオチドの1個以上の他の特徴(例えば、化学修飾、修飾パターン、例えば、架橋パターン、ヌクレオシド修飾パターンなど)の調節/最適化と組み合わせて、骨格のキラル中心のパターンを最適化することによって、オリゴヌクレオチドの特性(例えば、活性、毒性など)を調節することができることを認識している。いくつかの実施形態において、本開示は、化学修飾、例えば、ヌクレオシドおよびヌクレオチド間架橋の修飾が、高められた特性を与えることができることを認識し、示す。いくつかの実施形態において、本開示は、化学修飾と立体化学の組み合わせが、予想できない非常に改良された特性(例えば、活性、毒性など)を与えることができることを示す。いくつかの実施形態において、化学的な組み合わせ(例えば、糖、塩基および/またはヌクレオチド間架橋の修飾)を立体化学パターンと組み合わせ、低い毒性、より良いタンパク質結合プロフィールを含む驚くべき高められた特性を有するオリゴヌクレオチドおよびその組成物を与える。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、キラリティが制御されており、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、1個以上の糖部分の2’-修飾、1個以上の天然のリン酸架橋および1個以上のキラルなヌクレオチド間架橋の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、キラリティが制御されており、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、1個以上の糖部分の2’-修飾、1個以上の天然のリン酸架橋および1個以上のキラルなヌクレオチド間架橋の組み合わせを含み、5’-末端および/または3’-末端のヌクレオチド間架橋は、キラルである。いくつかの実施形態において、5’-末端および3’-末端のヌクレオチド間架橋が両方ともキラルである。いくつかの実施形態において、5’-末端および3’-末端のヌクレオチド間架橋が両方ともキラルであり、Spである。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、キラリティが制御されており、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、1個以上の糖部分の2’-修飾、1個以上の天然のリン酸架橋および1個以上のキラルなヌクレオチド間架橋および(Rp)n(Sp)m、(Np)t(Rp)n(Sp)mまたは(Sp)t(Rp)n(Sp)mの立体化学パターンの組み合わせを含み、ここで、m>2である。いくつかの実施形態において、キラルなヌクレオチド間架橋は、式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、キラルなヌクレオチド間架橋は、ホスホロチオエート架橋である。いくつかの実施形態において、キラルなヌクレオチド間架橋は、置換されたホスホロチオエート架橋である。
【0010】
いくつかの実施形態において、本開示は、毒性が低いオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、改良されたタンパク質結合プロフィールを有するオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、アルブミンに対する改良された結合を有するオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、毒性が低く、特定の望ましいタンパク質に対する改良された結合を有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、毒性が低く、特定の望ましいタンパク質に対する改良された結合を有する。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、同時に、同じレベルの、または非常に改良された安定性および/または活性、例えば、より良い標的開裂パターン、より良い標的効率、より良い標的特異性などを与える。
【0011】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
1個以上の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、場合により1個以上の天然のリン酸架橋を含み、コア領域は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含むか;または
それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の修飾された糖部分を含み、コア領域は、1個以上の修飾されていない糖部分を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0012】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
1個以上の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、場合により1個以上の天然のリン酸架橋を含み;および
コア領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0013】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
1個以上の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋を含み;および
コア領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0014】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
2個以上の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋を含み;および
コア領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0015】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
2個の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋を含み;
コア領域の5’-末端に対する翼領域は、翼中に、少なくとも1個の修飾されたヌクレオチド間架橋に続き、天然のリン酸架橋を含み;および
コア領域の3’-末端に対する翼領域は、翼中に、少なくとも1個の修飾されたヌクレオチド間架橋に続き、天然のリン酸架橋を含み;
コア領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0016】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
1個の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
翼領域は、2塩基長以上の長さを有し、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋を含み;
翼領域はコア領域の5’-末端に対するものであり、その3’-末端で2個のヌクレオシド間に天然のリン酸架橋を含むか、または翼領域はコア領域の3’-末端に対するものであり、その5’-末端で2個のヌクレオシド間に天然のリン酸架橋を含み;および
コア領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0017】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
2個の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋を含み;
コア領域の5’-末端に対する翼領域は、その3’-末端で2個のヌクレオシド間に天然のリン酸架橋を含み;
コア領域の3’-末端に対する翼領域は、その5’-末端で2個のヌクレオシド間に天然のリン酸架橋を含み;および
コア領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0018】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
1個以上の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、場合により1個以上の天然のリン酸架橋を含み、コア領域は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含み;および
それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の修飾された糖部分を含み、コア領域は、1個以上の修飾されていない糖部分を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0019】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
1個以上の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋を含み、コア領域は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含み;および
それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の修飾された糖部分を含み、コア領域は、1個以上の修飾されていない糖部分を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0020】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、第1の複数のオリゴヌクレオチドが、
(1)共通の塩基配列を有し;
(2)1個以上の翼領域と1個のコア領域を含み;
それぞれの翼領域が、少なくとも1個の修飾された糖部分を含み;および
それぞれのコア領域が、少なくとも1個の修飾されていない糖部分を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0021】
いくつかの実施形態において、本開示は:
1)共通塩基配列および長さ;
2)骨格結合の共通パターン;および
3)骨格キラル中心の共通パターン;
によって特徴づけられる、特定のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドを含む、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供し、この組成物は、同じ塩基配列および長さを有するオリゴヌクレオチドの実質的にラセミの調製物に比べて、特定のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドに関して濃縮されるという点でキラル制御される。
【0022】
いくつかの実施形態において、本開示は:
1)共通塩基配列および長さ;
2)骨格結合の共通パターン;および
3)骨格キラル中心の共通パターン
によって特徴づけられる、特定のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドを含む、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供し、この組成物は、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約10%が、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、ならびに骨格キラル中心の共通パターンを有する、単一のオリゴヌクレオチドの実質的に純粋な調製物である。
【0023】
とりわけ、本開示は、オリゴヌクレオチド構成要素(例えば、化学修飾、骨格結合、骨格キラル中心および/または骨格リン修飾のパターン)の組み合わせが、驚くほどに改善された生物活性などの特性を与え得ることを認める。いくつかの実施形態において、本開示は、1つまたは複数の翼領域および共通コア領域を含む所定のレベルのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで:
各翼領域は独立して、2塩基以上の長さを有し、かつ独立して任意選択で、1個または複数のキラルなインターヌクレオチド結合を含み;
コア領域は独立して、2塩基以上の長さを有し、かつ独立して、1個または複数のキラルなインターヌクレオチド結合を含み、かつ共通コア領域は:
1)共通塩基配列および長さ;
2)骨格結合の共通パターン;および
3)骨格キラル中心の共通パターン
を有する。
【0024】
特に、本開示は、オリゴヌクレオチドの構造要素(例えば、化学修飾、骨格の架橋、骨格のキラル中心および/または骨格のリン修飾のパターン)の組み合わせは、低い毒性および/または望ましいタンパク質結合のような驚くべき改良された特性を与えることができることを認識している。いくつかの実施形態において、本開示は、所定量のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物であって、このオリゴヌクレオチドが、1個以上の翼領域と共通のコア領域を含み、
ここで、
それぞれの翼領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、場合により1個以上のキラルなヌクレオチド間架橋を含み;
コア領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上のキラルなヌクレオチド間架橋を含み、共通なコア領域は、
(1)共通な塩基配列と長さ;
(2)共通のパターンの骨格架橋;および
(3)共通のパターンの骨格キラル中心を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0025】
翼とコアは、任意の構造要素によって定義することができる。いくつかの実施形態において、翼とコアは、ヌクレオシド修飾によって定義され、翼は、コア領域にないヌクレオシド修飾を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物の中のオリゴヌクレオチドは、ヌクレオシド修飾の翼-コア構造を有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の中のオリゴヌクレオチドは、ヌクレオシド修飾のコア-翼構造を有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の中のオリゴヌクレオチドは、ヌクレオシド修飾の翼-コア-翼構造を有する。いくつかの実施形態において、翼とコアは、糖部分の修飾によって定義される。いくつかの実施形態において、翼とコアは、塩基部分の修飾によって定義される。いくつかの実施形態において、翼領域中のそれぞれの糖部分は、コア領域には見出されない同じ2’-修飾を有する。いくつかの実施形態において、翼領域中のそれぞれの糖部分は、コア領域の中の糖修飾とは異なる同じ2’-修飾を有する。いくつかの実施形態において、翼領域中のそれぞれの糖部分は、同じ2’-修飾を有し、コア領域は、2’-修飾を持たない。いくつかの実施形態において、2個以上の翼が存在する場合、1個の翼領域中のそれぞれの糖部分は、同じ2’-修飾を有するが、第1の翼領域中の共通の2’-修飾は、第2の翼領域中の共通の2’-修飾と同じであるか、または異なっていてもよい。いくつかの実施形態において、翼とコアは、骨格のヌクレオチド間架橋のパターンによって定義される。いくつかの実施形態において、翼は、ある種のヌクレオチド間架橋、および/またはヌクレオチド間架橋のパターンを含み、これらはコアの中には見出されない。いくつかの実施形態において、翼領域は、修飾されたヌクレオチド間架橋と、天然のリン酸架橋の両方を含む。いくつかの実施形態において、コア領域の5’-末端に対する翼の5’-末端でのヌクレオチド間架橋は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の3’-末端に対する翼の3’-末端でのヌクレオチド間架橋は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、修飾されたヌクレオチド間架橋は、キラルなヌクレオチド間架橋である。
【0026】
いくつかの実施形態において、各翼は、少なくとも1個のキラルなインターヌクレオチド結合および少なくとも1個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、各翼は、少なくとも1つの修飾糖部分を含む。いくつかの実施形態において、各翼糖部分は修飾されている。いくつかの実施形態において、翼糖部分は、コア領域にはない修飾によって修飾されている。いくつかの実施形態において、翼領域のみが、その末端のうちの1つ、または両方に修飾インターヌクレオチド結合を有する。いくつかの実施形態において、翼領域のみが、その5’-末端に修飾インターヌクレオチド結合を有する。いくつかの実施形態において、翼領域のみが、その3’-末端に修飾インターヌクレオチド結合を有する。いくつかの実施形態において、翼領域のみが、その5’-末端および3’-末端に修飾インターヌクレオチド結合を有する。いくつかの実施形態において、翼は、コアの5’-末端へのものであり、かつ翼のみが、その5’-末端に修飾インターヌクレオチド結合を有する。いくつかの実施形態において、翼は、コアの5’-末端へのものであり、かつ翼のみが、その3’-末端に修飾インターヌクレオチド結合を有する。いくつかの実施形態において、翼は、コアの5’-末端へのものであり、かつ翼のみが、その5’-末端および3’-末端の両方に修飾インターヌクレオチド結合を有する。いくつかの実施形態において、翼は、コアの3’-末端へのものであり、かつ翼のみが、その5’-末端に修飾インターヌクレオチド結合を有する。いくつかの実施形態において、翼は、コアの3’-末端へのものであり、かつ翼のみが、その3’-末端に修飾インターヌクレオチド結合を有する。いくつかの実施形態において、翼は、コアの3’-末端へのものであり、かつ翼のみが、その5’-末端および3’-末端の両方に修飾インターヌクレオチド結合を有する。いくつかの実施形態において、1つの翼内の糖部分またはインターヌクレオチド結合への(1つまたは複数の)修飾あるいは他の修飾は、別の翼内の修飾とは異なり得る。
【0027】
いくつかの実施形態において、コア領域の中のそれぞれのヌクレオチド間架橋は、修飾されている。いくつかの実施形態において、コア領域の中のそれぞれのヌクレオチド間架橋は、キラルである。いくつかの実施形態において、コア領域は、(Sp)m(Rp)n、(Rp)n(Sp)m、(Np)t(Rp)n(Sp)mまたは(Sp)t(Rp)n(Sp)mの骨格のキラル中心のパターンを含む。いくつかの実施形態において、コア領域の骨格のキラル中心のパターンは、(Sp)m(Rp)n、(Rp)n(Sp)m、(Np)t(Rp)n(Sp)mまたは(Sp)t(Rp)n(Sp)mである。いくつかの実施形態において、コア領域は、(Rp)n(Sp)m、(Np)t(Rp)n(Sp)mまたは(Sp)t(Rp)n(Sp)mの骨格のキラル中心のパターンを含み、ここで、m>2である。いくつかの実施形態において、コア領域の骨格のキラル中心のパターンは、(Sp)m(Rp)n、(Rp)n(Sp)m、(Np)t(Rp)n(Sp)mまたは(Sp)t(Rp)n(Sp)mであり、ここで、m>2である。特に、いくつかの実施形態において、このようなパターンは、標的配列(例えば、RNA配列)の制御された開裂を与えることができるか、または高めることができる。
【0028】
いくつかの実施形態において、提供される組成物中のオリゴヌクレオチドは、骨格リン修飾の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、個々のオリゴヌクレオチドタイプの所定のレベルのオリゴヌクレオチドを含むという点でキラル制御されるオリゴヌクレオチド組成物であり、ここで、オリゴヌクレオチドタイプは:
1)塩基配列;
2)骨格結合のパターン;
3)骨格キラル中心のパターン;および
4)骨格リン修飾のパターン
により定義される。
【0029】
上で述べ、かつ当技術分野において理解されるように、いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドの塩基配列は、オリゴヌクレオチド内のヌクレオシド残基(例えば、アデニン、シトシン、グアノシン、チミンおよびウラシルなどの標準的な天然のヌクレオチドと比べた、糖成分および/または塩基成分)の同一性および/または修飾状態、ならびに/あるいはこのような残基のハイブリダイゼーション性(すなわち、特定の相補的残基とハイブリダイズできる能力)を指してもよい。
【0030】
いくつかの実施形態において、特定のオリゴヌクレオチドタイプは、
1A)塩基同一性;
1B)塩基修飾のパターン;
1C)糖修飾のパターン;
2)骨格結合のパターン;
3)骨格キラル中心のパターン;および
4)骨格リン修飾のパターン
により定義されてもよい。
従って、いくつかの実施形態において、特定のタイプのオリゴヌクレオチドは、同一の塩基を共有してもよいが、それらの塩基修飾および/または糖修飾のパターンが異なっていてもよい。いくつかの実施形態において、特定のタイプのオリゴヌクレオチドは、同一の塩基および塩基修飾のパターン(例えば、塩基修飾の不在を含む。)を共有してもよいが、糖修飾のパターンが異なっていてもよい。
【0031】
いくつかの実施形態において、特定のタイプのオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列(長さを含む。)、糖部分および塩基部分への化学修飾の同じパターン、骨格結合の同じパターン(例えば、天然のホスフェート結合、ホスホロチオエート結合、ホスホロチオエートトリエステル結合およびこれらの組み合わせのパターン)、骨格キラル中心の同じパターン(例えば、キラルなインターヌクレオチド結合の立体化学(Rp/Sp)のパターン)ならびに骨格リン修飾の同じパターン(例えば、-S、および式Iの-L-Rなどのインターヌクレオチドリン原子への修飾のパターン)を有するという点で化学的に同一である。
【0032】
いくつかの実施形態において、本開示は、複数の(例えば、5個、6個、7個、8個、9個または10個を超える)ヌクレオチド間架橋を含み、特に、複数の(例えば、5個、6個、7個、8個、9個または10個を超える)キラルなヌクレオチド間架橋を含むオリゴヌクレオチドのための、オリゴヌクレオチドのキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドのステレオランダムな調製物またはラセミの調製物において、少なくとも1個のキラルなインターヌクレオチド結合が、90:10、95:5、96:4、97:3または98:2未満のジアステレオ選択性で形成される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの立体選択的な調製またはキラル制御された調製のために、各キラルなインターヌクレオチド結合が、90:10、95:5、96:4、97:3または98:2を超えるジアステレオ選択性で形成される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの立体選択的な調製またはキラル制御された調製のために、各キラルなインターヌクレオチド結合が、95:5を超えるジアステレオ選択性で形成される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの立体選択的な調製またはキラル制御された調製のために、各キラルなインターヌクレオチド結合が、96:4を超えるジアステレオ選択性で形成される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの立体選択的な調製またはキラル制御された調製のために、各キラルなインターヌクレオチド結合が、97:3を超えるジアステレオ選択性で形成される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの立体選択的な調製またはキラル制御された調製のために、各キラルなインターヌクレオチド結合が、98:2を超えるジアステレオ選択性で形成される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの立体選択的な調製またはキラル制御された調製のために、各キラルなインターヌクレオチド結合が、99:1を超えるジアステレオ選択性で形成される。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチド内のキラルなインターヌクレオチド結合のジアステレオ選択性は、モデル反応、例えば、二量体が、キラルなインターヌクレオチド結合と同じインターヌクレオチド結合を有し、二量体の5’-ヌクレオシドが、キラルなインターヌクレオチド結合の5’-末端へのヌクレオシドと同じであり、二量体の3’-ヌクレオシドが、キラルなインターヌクレオチド結合の3’-末端へのヌクレオシドと同じである、実質的に同じか、または同等の条件下での二量体の生成により測定されてもよい。
【0033】
特に、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物と、活性、毒性などのような特性を最適化するための技術を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドおよびその組成物の毒性を下げるための方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドおよびその組成物の投与に関連する、免疫応答を下げるための方法(すなわち、組成物中のオリゴヌクレオチドに対する望ましくない免疫応答が、例えば、匹敵するかまたは同一のヌクレオチド配列のヌクレオチドのリファレンス組成物を用いて観察されたものに対して低下する、オリゴヌクレオチド組成物を投与する方法)を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドおよびその組成物の投与に関連して補体活性化を下げるための方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドおよびその組成物のタンパク質結合プロフィールを改良するための方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドおよびその組成物によって、特定のタンパク質に対する結合を高めるための方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドおよびその組成物によって、特定のタンパク質に対する結合を高めるための方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドおよびその組成物の送達を高めるための方法を提供する。特に、本開示は、標的に対するオリゴヌクレオチドの最適な送達が、いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドを所望な位置に運ぶことができるような特定のタンパク質に対するオリゴヌクレオチドの結合と、例えば、これらの標的とのハイブリダーゼーション、これらの標的の開裂、翻訳の阻害、転写過程の調整のような所望な機能を発揮するためにオリゴヌクレオチドを特定のタンパク質から適切に放出することができるようなオリゴヌクレオチドの放出とのバランスを含むという認識を包含している。本開示で例示されるように、本開示は、特に、オリゴヌクレオチド特性の改良を、化学修飾および/または立体化学によって達成することができるということを認識している。
【0034】
いくつかの実施形態において、本開示は、共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
キラリティが制御された第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含み、第1の複数のオリゴヌクレオチドが、同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、毒性が低いことを特徴とする改良である方法を提供する。
【0035】
いくつかの実施形態において、本開示は、共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
複数のオリゴヌクレオチド中のそれぞれのオリゴヌクレオチドが1個以上の修飾された糖部分を含むようなオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含み、この組成物が、同じ共通のヌクレオチド配列を有するが、1個以上の修飾された糖部分の少なくとも1個を欠くリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、毒性が低いことを特徴とする改良である方法を提供する。
【0036】
いくつかの実施形態において、本開示は、共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
複数のオリゴヌクレオチド中のそれぞれのオリゴヌクレオチドが1個以上の天然のリン酸架橋と1個以上の修飾されたリン酸架橋を含むようなオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含み、
オリゴヌクレオチド組成物が、オリゴヌクレオチドが天然のリン酸架橋を含まない以外は相当するリファレンス組成物を用いて測定される少なくとも1つのアッセイで試験したとき、毒性が低いことを特徴とする改良である方法を提供する。
【0037】
いくつかの実施形態において、本開示は、共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
複数のオリゴヌクレオチド中のそれぞれのオリゴヌクレオチドが1個以上の修飾された糖部分を含むようなオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含み、この組成物が、同じ共通のヌクレオチド配列を有するが、1個以上の修飾された糖部分の少なくとも1個を欠くリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、毒性が低いことを特徴とする改良である方法を提供する。
【0038】
いくつかの実施形態において、本開示は、それぞれが共通の塩基配列を有し、修飾された糖部分を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を被験体に投与する工程を含む方法を提供し、ここで、このオリゴヌクレオチド組成物は、同じ共通の塩基配列を有するが、修飾された糖部分を含まないリファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含む、それ以外は相当するリファレンス組成物を用いて測定される少なくとも1つのアッセイで試験したとき、毒性が低いことを特徴とする。
【0039】
いくつかの実施形態において、本開示は、それぞれが共通の塩基配列を有し、1個以上の天然のリン酸架橋と1個以上の修飾されたリン酸架橋を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を被験体に投与する工程を含む方法を提供し、ここで、このオリゴヌクレオチド組成物は、同じ共通の塩基配列を有するが、天然のリン酸架橋を含まないリファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含む、それ以外は相当するリファレンス組成物を用いて測定される少なくとも1つのアッセイで試験したとき、毒性が低いことを特徴とする。
【0040】
いくつかの実施形態において、本開示は、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物を被験体に投与する工程を含む方法を提供し、ここで、このキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、同じ塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを含み、異なるキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物または立体的に無作為なオリゴヌクレオチド組成物を含む、それ以外は相当するリファレンスオリゴ組成物を用いて測定される少なくとも1つのアッセイで試験したとき、毒性が低いことを特徴とする。
【0041】
いくつかの実施形態において、毒性の低下が、補体活性化の低下であるか、または補体活性化の低下を含む。いくつかの実施形態において、毒性の低下は、補体活性化の低下を含む。いくつかの実施形態において、毒性の低下が、補体活性化の低下であるか、または補体活性化の低下を含む。いくつかの実施形態において、毒性の低下は、代替的な経路を介する補体活性化の低下を含む。
【0042】
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、炎症誘発応答を誘発することができる。いくつかの実施形態において、本開示は、炎症を減らすための組成物および方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、炎症誘発応答を減らすための組成物および方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、提供される組成物を用い、注射部位の炎症を減らすための方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、提供される組成物を用い、薬物によって誘発される血管損傷を減らすための方法を提供する。
【0043】
いくつかの実施形態において、本開示は、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物を投与することを含む方法であって、この組成物が、複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンス組成物と比較して、注射部位の炎症の低下を示し、リファレンスの複数オリゴヌクレオチドのそれぞれは、共通の塩基配列も有しているものの、第1の複数のオリゴヌクレオチドとは、
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドが、立体化学的構造において互いに異なり;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有し;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、翼領域とコア領域を含まないという点で構造的に異なる、方法を提供する。
【0044】
いくつかの実施形態において、本開示は、共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、注射部位の炎症が低いことを特徴とする、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドを投与することを含む改良である方法を提供する。
【0045】
いくつかの実施形態において、本開示は、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物を投与することを含む方法であって、この組成物が、複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンス組成物と比較して、変更されたタンパク質結合を示し、リファレンスの複数オリゴヌクレオチドのそれぞれは、共通の塩基配列も有しているものの、第1の複数のオリゴヌクレオチドとは、
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドが、立体化学的構造において互いに異なり;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有し;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、翼領域とコア領域を含まないという点で構造的に異なる、方法を提供する。
【0046】
いくつかの実施形態において、本開示は、共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、変更されたタンパク質結合を特徴とする、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含む改良である方法を提供する。
【0047】
いくつかの実施形態において、本開示は、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物を投与することを含む方法であって、この組成物が、複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンス組成物と比較して、改良された送達を示し、リファレンスの複数オリゴヌクレオチドのそれぞれは、共通の塩基配列も有しているものの、第1の複数のオリゴヌクレオチドとは、
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドが、立体化学的構造において互いに異なり;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有し;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、翼領域とコア領域を含まないという点で構造的に異なる、方法を提供する。
【0048】
いくつかの実施形態において、本開示は、共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、改良された送達を特徴とする、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドを投与することを含む改良である方法を提供する。
【0049】
一般的に、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチド組成物の特性は、任意の適切なアッセイを用いて評価することができる。異なる組成物(例えば、立体が制御されたものと、制御されていないもの、および/または異なる立体制御された組成物)についての相対的な毒性および/またはタンパク質結合の特性は、典型的には、望ましくは同じアッセイで決定され、いくつかの実施形態において、実質的に同時に決定され、いくつかの実施形態において、歴史的な結果を参照しつつ決定される。
【0050】
当業者は、特定のオリゴヌクレオチド組成物に適したアッセイを認識しており、および/または容易に開発することができるだろう。本開示は、特定のアッセイ、例えば、オリゴヌクレオチド組成物の挙動の1つ以上の特徴、例えば、補体活性化、注射部位の炎症、タンパク質結合などを評価するのに有用であり得るアッセイの記載を提供する。
【0051】
例えば、オリゴヌクレオチド組成物の毒性および/またはタンパク質結合の特性の評価に有用であり得る特定のアッセイは、本明細書に記載および/または例示される任意のアッセイを含んでいてもよい。
【0052】
定義
脂肪族:本明細書中で使用されるとき、「脂肪族」または「脂肪族基」という語は、他の分子へのひとつの結合点を有する、完全に飽和もしくは1つ以上の不飽和単位を含有する直鎖(すなわち、分岐でない)もしくは分岐鎖、置換もしくは非置換炭化水素鎖、または完全に飽和もしくは1つ以上の不飽和単位を含有するが、芳香族でない単環式炭化水素もしくは多環式炭化水素(本明細書で、「炭素環」、「脂環式」または「シクロアルキル」とも呼ぶ)を意味する。いくつかの実施形態では、脂肪族基は、1~50個の脂肪族炭素原子を含む。特に指定しない限り、脂肪族基は、1~10個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態では、脂肪族基は、1~6個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態では、脂肪族基は、1~5個の脂肪族炭素原子を含む。他の実施形態では、脂肪族基は、1~4個の脂肪族炭素原子を含む。更に他の実施形態では、脂肪族基は、1~3個の脂肪族炭素原子を含み、更に他の実施形態では、脂肪族基は、1~2個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態では、「脂環式」(または「炭素環」または「シクロアルキル」)は、他の分子へのひとつの結合点を有する、完全に飽和もしくは1つ以上の不飽和単位を含有するが、芳香族でない単環式もしくは二環式C~C10炭化水素を表す。いくつかの実施形態では、「脂環式」(または「炭素環」または「シクロアルキル」)は、他の分子へのひとつの結合点を有する、完全に飽和もしくは1つ以上の不飽和単位を含有するが、芳香族でない単環式C~C炭化水素を表す。適切な脂肪族基としては、直鎖または分岐鎖、置換または非置換アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、および(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキルまたは(シクロアルキル)アルケニルなどのそれらの複合体が挙げられるが、これに限定されない。
【0053】
アルキレン:「アルキレン」という語は、二価アルキル基を表す。「アルキレン鎖」は、ポリメチレン基、すなわち、-(CH-であり、式中、nは正整数、好ましくは、1~6、1~4、1~3、1~2、または2~3である。置換アルキレン鎖は、1つ以上のメチレン水素原子が、置換基で置換されたポリメチレン基である。適切な置換基としては、置換脂肪族基について下に記載のものが挙げられる。
【0054】
アルケニレン:「アルケニレン」という語は、二価アルケニル基を表す。置換アルケニレン基は、1つ以上の水素原子が、置換基で置換された、少なくとも1つの二重結合を含有するポリメチレン基である。適切な置換基としては、置換脂肪族基について下に記載のものが挙げられる。
【0055】
動物:本明細書中で使用されるとき、「動物」という語は、動物界の任意の成員を表す。いくつかの実施形態では、「動物」は、発育の任意の段階における、ヒトを表す。いくつかの実施形態では、「動物」は、発育の任意の段階における、非ヒト動物を表す。特定の実施形態では、非ヒト動物は、哺乳類(例えば、げっ歯類、マウス、ラット、ウサギ、サル、イヌ、ネコ、ヒツジ、ウシ、霊長類、および/またはブタ)である。いくつかの実施形態では、動物としては、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、および/または蠕虫類を挙げられるが、これに限定されない。いくつかの実施形態では、動物は、トランスジェニック動物、遺伝子組み換え動物、および/またはクローンであり得る。
【0056】
およそ:本明細書中で使用されるとき、数を表すときの「およそ」または「約」という語は、一般に、特に明記もしくは特に文脈から明白でない限り(かかる数が、0%より小さいまたは100%超の可能な値である場合を除き)、該数のどちらの方向でも(より大きいまたはより小さい)、5%、10%、15%、または20%の範囲内に含まれる数を含むと考える。いくつかの実施形態では、投与量を表すときの「約」という語の使用は、±5mg/kg/日を意味する。
【0057】
アリール:単独でまたは「アラルキル」、「アラルコシ」、または「アリールオキシアルキル」として大きな部分の一部として使用される「アリール」という語は、構造の少なくとも1つの環が芳香族であり、構造の各環が3~7環員を含む、全5~14環員を有する単環式および二環式環構造を表す。「アリール」という語は、「アリール環」という語と、互換的に使用され得る。本発明の特定の実施形態では、「アリール」は、限定されないが、1つ以上の置換基を有してもよい、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラシル(anthracyl)などを含む芳香族環構造を表す。インダニル、フタルイミジル、ナフトイミジル(naphthimidyl)、フェナントリジニル、またはテトラヒドロナフチルなどの、芳香族環が1つ以上の非芳香族環と縮合している基も、本明細書で、「アリール」という語の範囲に含まれる。
【0058】
特徴的部分:本明細書中で使用されるとき、タンパク質またはポリペプチドの「特徴的部分」という言い回しは、全体で、タンパク質またはポリペプチドの特徴である一続きのアミノ酸、または一続きのアミノ酸の集合を含むものである。かかる各連続鎖は、一般に、少なくとも2つのアミノ酸を含むだろう。さらに、当業者は、通常、少なくとも、5、10、15、20またはそれ以上のアミノ酸が、タンパク質の特徴であるために必要であることを認識するだろう。一般に、特徴的部分は、上記特定の配列相同性に加えて、少なくとも1つの機能的特徴を、関連性ある無傷タンパク質と共有する。
【0059】
特徴的配列:「特徴的配列」は、ポリペプチドまたは核酸のファミリーの全成員中で見られる配列であり、従って、該ファミリーの成員を定義するために、当業者により使用され得る。
【0060】
特徴的構造要素:「特徴的構造要素」という語は、ポリペプチド、小分子、または核酸のファミリーの全成員中で見られる、はっきりと区別できる構造要素(例えば、骨格構造、懸垂部分の集合、配列要素、他)を表し、従って、該ファミリーの成員を定義するために、当業者により使用され得る。
【0061】
同等:「同等」という語は、得られた結果または観察された現象の比較を可能となるように、互いに十分似ている状態または環境の2つ(またはそれ以上)のセットを言い表すために、本明細書で使用される。いくつかの実施形態では、状態または環境の同等なセットは、複数の実質的に同じ特徴および1つまたは少数の変更された特徴により特徴付けられる。当業者は、実質的に同じ特徴の十分な数と型により特徴付けられ、異なるセットの状態または環境下で得られる結果または観察される現象における違いが、状態のセットが、変更されるそれらの特徴中の差異を原因とするまたは示すという合理的結論を正当化できるとき、互いに同等であることを認識するだろう。
【0062】
投与計画:本明細書中で使用されるとき、「投与計画」または「治療レジメン」は、通常、ある期間により分けられて、対象に個別に投与される1組の単位用量(通常、1つ以上)を表す。いくつかの実施形態では、所与の治療薬は、1つ以上の用量を含み得る所要投与計画を有する。いくつかの実施形態では、投与計画は、その各々が、同じ長さの期間により互いに分離した複数の用量を含み;いくつかの実施形態では、投与計画は、複数の用量および別々の用量を分ける少なくとも2つの異なる期間を含む。いくつかの実施形態では、投与計画内の全用量は、同じ単位投与量である。いくつかの実施形態では、投与計画内の異なる用量は、異なる量である。いくつかの実施形態では、投与計画は、1番目の投与量で1番目の用量、次いで、1番目の投与量と異なる2番目の用量で1つ以上の追加の用量を含む。いくつかの実施形態では、投与計画は、1番目の投与量で1番目の用量、次いで、1番目の投与量と同じ2番目の用量で1つ以上の追加の用量を含む。
【0063】
同等の薬剤:本開示を読んで、当業者は、本発明の文脈中の有用な薬剤の範囲が、本明細書で具体的に言及または例示したものに限定されないことを認識するだろう。具体的には、当業者は、活性剤が、通常、骨格および結合した懸垂部分から成る構造を有することを認識しており、従ってかかる骨格および/または懸垂部分の簡単な変更が、薬剤の活性を有意に変化させないことを理解するだろう。例えば、いくつかの実施形態では、同等の3次元構造および/または化学反応特性の基を有する1つ以上の懸垂部分の置換は、親の基準化合物または部分と同等の置換された化合物または部分を生成し得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の懸垂部分の付加または分離は、親の基準化合物と同等な置換された化合物を生成し得る。いく つかの実施形態では、例えば、少数の結合(通常、5、4、3、2以下、または1つの結合、およびしばしば一重結合のみ)の付加または分離による骨格構造の変更は、親の基準化合物と同等置換された化合物を生成し得る。多くの実施形態では、同等の化合物は、例えば、容易に入手可能な物質、試薬および従来または提供される合成手順を用いて、下記一般的反応スキームで示された方法、またはその変法により、合成され得る。これらの反応で、それ自体では既知であるが、ここで言及されない変更も利用可能である。
【0064】
同等の投与量:「同等の投与量」という語は、同じ生物学的結果をもたらす異なる薬剤的に活性な薬剤の投与量を比較するために、本明細書で使用される。2つの異なる薬剤の投与量は、もし、それらが、同等のレベルまたは程度の生物学的結果を達成するならば、本発明に従って、互いに「同等」であると見なされる。いくつかの実施形態では、本発明に従って使用される異なる医薬の同等の投与量は、本明細書で記載の生体外および/または生体内アッセイを用いて決定される。いくつかの実施形態では、本発明に従って使用される1つ以上のリソソーム活性剤は、基準リソソーム活性剤の用量と同等の用量で利用され;いくつかの実施形態では、かかる目的の基準リソソーム活性剤は、小分子アロステリック活性化剤(例えば、ピラゾロピリミジン類(pyrazolpyrimidines))、イミノ糖類(imminosugars)(例えば、イソファゴミン)、酸化防止剤(例えば、n-アセチルシステイン)、および細胞輸送の制御因子(例えば、Rab1aポリペプチド)から成る群から選択される。
【0065】
ヘテロ脂肪族:「ヘテロ脂肪族」という語は、C、CH、CH、またはCHから選択される1つ以上の単位が、独立して、ヘテロ原子により置換された脂肪族基を表す。いくつかの実施形態では、ヘテロ脂肪族基は、ヘテロアルキルである。いくつかの実施形態では、ヘテロ脂肪族基は、ヘテロアルケニルである。
【0066】
ヘテロアリール:単独でまたは大きな部分、例えば、「ヘテロアラルキル」、または「ヘテロアラルコシ」の一部として使用される「ヘテロアリール」および「ヘテロアル-」という語は、5~10個の環原子、好ましくは、5個、6個、または9個の環原子を有し;環状配列中で共有される6個、10個、または14個のπ電子を有し;および炭素原子に加えて、1~5個のヘテロ原子を有する基を表す。「ヘテロ原子」という語は、窒素、酸素、または硫黄を表し、窒素もしくは硫黄のいずれの酸化形態も、およびいずれの塩基性窒素の四級化形態も含む。ヘテロアリール基としては、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、およびプテリジニルが挙げられるが、これに限定されない。本明細書で、「ヘテロアリール」および「ヘテロアル-」という語は、ヘテロ芳香族環が、ラジカルまたは結合点が芳香族環上にある1つ以上のアリール、脂環式、またはヘテロシクリル環に縮合している基も含む。制限されない例としては、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H-キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、およびピリド[2,3-b]-1,4-オキサジン-3(4H)-オンが挙げられる。ヘテロアリール基は、単環式または二環式であり得る。「ヘテロアリール」という語は、「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」、または「芳香族複素環」という語と互換的に使用され得、その語のいずれも、置換されていてもよい環を含む。「ヘテロアラルキル」という語は、ヘテロアリールにより置換されたアルキル基を表し、該アルキルおよびヘテロアリール部分は、独立して、置換されていてもよい。
【0067】
ヘテロ原子:「ヘテロ原子」という語は、1つ以上の酸素、硫黄、窒素、リン、ホウ素、セレンまたはケイ素(窒素、ホウ素、セレン、硫黄、リン、もしくはケイ素のいずれもの酸化形態;いずれもの塩基性窒素の四級化形態または;複素環、例えば、N(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリル中の)、NH(ピロリジニル中の)もしくはNR(N-置換ピロリジニル中の)の置換可能な窒素を含む)を意味する。
【0068】
複素環:本明細書中で使用されるとき、「複素環(heterocycle)」、「ヘテロシクリル」、「複素環式ラジカル」、および「複素環(heterocyclic ring)」という語は、互換的に使用され、飽和あるいは部分的に不飽和であり、炭素原子に加えて、1つ以上の、好ましくは、1~4個の上記のヘテロ原子を有する安定な3~7員単環式または7~10員二環式複素環式部分を表す。複素環の環原子を表すのに使用されるとき、「窒素」という語は、置換された窒素を含む。例えば、酸素、硫黄または窒素から選択される0~3個のヘテロ原子を有する飽和または部分的に不飽和な環で、該窒素は、N(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリル中のような)、NH(ピロリジニル中のような)またはNR(N-置換ピロリジニル中のような)であり得る。
【0069】
複素環は、安定構造をもたらすいずれのヘテロ原子または炭素原子にあるその側基に結合され得、いずれの環原子も置換されていてもよい。かかる飽和または部分的に不飽和な複素環式ラジカルの例としては、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル、およびキヌクリジニルが挙げられるが、これに限定されない。「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「複素環式基」、「複素環式部分」、および「複素環式ラジカル」という用語は、本明細書で、互換的に使用され、インドリニル、3H-インドリル、クロマニル、フェナントリジニル、またはテトラヒドロキノリニルなどの、ヘテロシクリル環が1つ以上のアリール基、ヘテロアリール基、または脂肪族環に縮合する基を含み、該ラジカルまたは結合点は、ヘテロシクリル環上にある。ヘテロシクリル環は、単環式または二環式であり得る。「ヘテロシクリルアルキル」という語は、ヘテロシクリルにより置換されたアルキル基を表し、該アルキルおよびヘテロシクリル部は、独立して、置換されていてもよい。
【0070】
腹腔内:本明細書中で使用されるとき、「腹腔内投与」および「腹腔内に投与された」という言い回しは、対象の腹膜中への化合物または組成物の投与を表すその技術分野で理解される意味を有する。
【0071】
生体外:本明細書中で使用されるとき、「生体外」という語は、生物(例えば、動物、植物、および/または微生物)内でなく、人工的環境、例えば、試験管または反応器中、細胞培養液中、その他で起こる事象を表す。
【0072】
生体内:本明細書で、「生体内」という語は、生物(例えば、動物、植物、および/または微生物)内で起こる事象を表す。
【0073】
低級アルキル:「低級アルキル」という語は、C1~4直鎖または分岐鎖アルキル基を表す。実例として低級アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、およびtert-ブチルである。
【0074】
低級ハロアルキル:「低級ハロアルキル」という語は、1つ以上のハロゲン原子で置換されたC1~4直鎖または分岐鎖アルキル基を表す。
【0075】
置換されていてもよい:本明細書に記載されるとき、本発明の化合物は、「置換されていてもよい」部分を含み得る。一般に、「置換された」という語は、「してもよい」という語があるかないかに係わらず、該指定部分の1つ以上の水素が適切な置換基で置換されることを意味する。特に指示されない限り、「置換されていてもよい」基は、いずれかの所与の構造中の1つ以上の位置が、位置毎に同じあるいは異なり得るとき、該基の各置換可能な位置で適切な置換基を有し得る。本発明により考えられる置換基の組み合わせは、好ましくは、安定または化学的に有り得る化合物の生成をもたらすものである。本明細書中で使用されるとき、「安定」という語は、それらの製造、検出、および、特定の実施形態では、本明細書で開示の1つ以上の目的のそれらの回収、精製および使用を可能にする状態にあるとき、実質的に変化しない化合物を表す。
【0076】
「置換されていてもよい」基の置換可能な炭素原子上の適切な一価置換基は、独立して、ハロゲン;-(CH0~4;-(CH0~4OR;-O(CH0~4、-O-(CH0~4C(O)OR;-(CH0~4CH(OR;-(CH0~4SR;Rで置換されていてもよい(CH0~4Ph;Rで置換されていてもよい(CH0~4O(CH0~1Ph;Rで置換されていてもよいCH=CHPh;Rで置換されていてもよい(CH0~4O(CH0~1-ピリジル;-NO;-CN;-N;(CH0~4N(R;-(CH0~4N(R)C(O)R;-N(R)C(S)R;-(CH0~4N(R)C(O)NR ;N(R)C(S)NR ;-(CH0~4N(R)C(O)OR;-N(R)N(R)C(O)R;N(R)N(R)C(O)NR ;N(R)N(R)C(O)OR;-(CH0~4C(O)R;-C(S)R;-(CH0~4C(O)OR;-(CH0~4C(O)SR;(CH0~4C(O)OSiR ;-(CH0~4OC(O)R;-OC(O)(CH0~4SR-、SC(S)SR;-(CH0~4SC(O)R;-(CH0~4C(O)NR ;-C(S)NR ;-C(S)SR;-SC(S)SR、(CH0~4OC(O)NR ;C(O)N(OR)R;-C(O)C(O)R○;-C(O)CH2C(O)R○;-C(NOR○)R;(CH0~4SSR;-(CH0~4S(O);-(CH0~4S(O)OR;-(CH0~4OS(O);-S(O)NR ;(CH0~4S(O)R;N(R)S(O)NR ;-N(R)S(O);-N(OR)R;-C(NH)NR ;-P(O);P(O)R ;OP(O)R ;-OP(O)(OR;-SiR○;-(C1~4直鎖または分岐鎖アルキレン)O-N(R;または-(C1~4直鎖または分岐鎖アルキレン)C(O)O-N(R(式中、各Rは、下記のように置換されてもよく、独立して、水素、C1~6脂肪族、-CHPh、-O(CH0~1Ph、-CH-(5~6員ヘテロアリール環)または5~6員飽和、部分的に不飽和、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有するアリール環、または、上記定義にもかかわらず、独立して出現する2つのRが、それらの介在する原子と一緒になって、下記のように置換されてもよく、独立して、窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される0~4個のヘテロ原子を有する3~12員飽和、部分的に不飽和、もしくはアリール単環式もしくは二環式環を形成する)である。
【0077】
上の適切な一価置換基(または独立して出現する2つのRが、それらの介在する原子と一緒になって形成する環)は、独立して、ハロゲン、-(CH0~2、-(ハロR)、-(CH0~2OH、-(CH0~2OR、-(CH0~2CH(OR;O(ハロR)、-CN、-N、-(CH0~2C(O)R、-(CH0~2C(O)OH、-(CH0~2C(O)OR、-(CH0~2SR、-(CH0~2SH、-(CH0~2NH、-(CH0~2NHR、-(CH0~2NR 、-NO、-SiR 、-OSiR 、C(O)SR、-(C1~4直鎖または分岐鎖 アルキレン)C(O)OR、または-SSR(式中、各Rは非置換または、「ハロ」が前に付く場合、1つ以上のハロゲンでのみ置換され、および、独立して、C1~4脂肪族、-CHPh、-O(CH0~1Ph、または5~6員飽和、部分的に不飽和、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有するアリール環から選択される)である。Rの飽和炭素原子上の適切な二価置換基としては、=Oおよび=Sが挙げられる。
【0078】
「置換されていてもよい」基の飽和炭素原子上の適切な二価置換基としては、次のもの:=O、=S、=NNR 、=NNHC(O)R、=NNHC(O)OR、=NNHS(O)、=NR、=NOR、-O(C(R ))2~3O-、または-S(C(R ))2~3S-(式中、独立して出現する各Rは、水素、下記の置換され得るC1~6脂肪族、または非置換5~6員飽和、部分的に不飽和、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有するアリール環から選択される)が挙げられる。「置換されていてもよい」基の隣接する置換可能な炭素に結合した適切な二価置換基として:-O(CR 2~3O-(式中、独立して出現する各Rは、水素、下記の置換され得るC1~6脂肪族、または非置換5~6員飽和、部分的に不飽和、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有するアリール環から選択される)が挙げられる。
【0079】
R*の脂肪族基上の適切な置換基としては、ハロゲン、-R、-(ハロR)、-OH、-OR、-O(ハロR)、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR、-NH、-NHR、-NR 、または-NO(式中、各Rは、非置換または、「ハロ」が前に付く場合、1つ以上のハロゲンにのみ置換され、および、独立して、C1~4脂肪族、-CHPh、-O(CH0~1Ph、または5~6員飽和、部分的に不飽和、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有するアリール環である)が挙げられる。
【0080】
「置換されていてもよい」基の置換可能な窒素上の適切な置換基としては、-R、-NR 、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)C(O)R、-C(O)CHC(O)R、-S(O)、S(O)NR 、-C(S)NR 、-C(NH)NR 、または-N(R)S(O);(式中、各Rは、独立して、ハロゲン、下記の置換され得るC1~6脂肪族、非置換-OPh、または非置換5~6員飽和、部分的に不飽和、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有するアリール環、または、上記定義にもかかわらず、独立して出現する2つのRが、それらの介在する原子と一緒になって、独立して、窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される0~4個のヘテロ原子を有する非置換3~12員飽和、部分的に不飽和、もしくはアリール単環式もしくは二環式環を形成する)が挙げられる。
【0081】
R†の脂肪族基上の適切な置換基は、独立して、ハロゲン、-R●、-(ハロR●)、-OH、-OR●、-O(ハロR●)、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR●、-NH2、-NHR●、-NR●2、または-NO2(式中、各R●は、非置換または、「ハロ」が前に付く場合、1つ以上のハロゲンにのみ置換され、および、独立して、C1~4脂肪族、-CH2Ph、-O(CH2)0~1Ph、または5~6員飽和、部分的に不飽和、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有するアリール環である)である。
【0082】
経口:本明細書中で使用されるとき、「経口投与」および「経口的に投与した」という言い回しは、化合物または組成物の、口による投与を表し、その技術分野で理解される意味を有する。
【0083】
非経口:本明細書中で使用されるとき、「非経口投与」および「非経口的に投与した」という言い回しは、通常注射による、腸内および局所的投与でない投与方法を表す、その技術分野で理解される意味を有し、静脈内、筋肉内、動脈内、くも膜下腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管内、皮下、表皮下、関節内、被膜下、くも膜下、脊髄内、および胸骨内注射および注入が挙げられるが、これに限定されない。
【0084】
部分的に不飽和:本明細書中で使用されるとき、「部分的に不飽和」という語は、少なくとも1つの二重結合または三重結合を含む環部分を表す。「部分的に不飽和」という語は、不飽和の複数部を有する環を包含することを意図するが、本明細書で定義したアリールまたはヘテロアリール部分を含むことを意図しない。
【0085】
中で使用されるときで、「医薬組成物」という語は、1つ以上の薬剤的に許容可能な担体と一緒に処方した活性剤を表す。いくつかの実施形態では、活性剤は、適切な集団に投与した時に、所定の治療効果を達成する統計的有意な確率を示す治療レジメンでの投与に適切な単位投与量中に存在する。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、固体または液体の形態で投与するために特に処方され得、次の用途のもの:経口投与、例えば、水薬(水性もしくは非水性溶液または懸濁液)、錠剤、例えば、口腔、舌下、および全身吸収用途のもの、巨丸剤、散剤、顆粒剤、舌に適用するペースト剤;例えば、滅菌溶液もしくは懸濁液、または徐放処方物として、例えば、皮下、筋肉内、静脈内または硬膜外注射による非経口投与;例えば、皮膚、肺、もしくは口腔に適用するクリーム剤、軟膏剤、または徐放性パッチ剤もしくはスプレー剤として局所投与;例えば、ペッサリー、クリーム剤、もしくは泡末剤として腟腔内または直腸内に;舌下に;眼に;経皮的に;または経鼻的に、肺、および他の粘膜面が挙げられる。
【0086】
薬剤的に許容可能:本明細書中で使用されるとき、「薬剤的に許容可能」という言い回しは、健全な医学的判断内で、合理的な利益/リスク比に見合っており、過剰な有害性、刺激、アレルギー応答、または他の問題もしくは合併症なしで、ヒトおよび動物の組織と接触して使用するのに適切な、化合物、物質、組成物、および/または剤形を表す。
【0087】
薬剤的に許容可能な担体:本明細書中で使用されるとき、「薬剤的に許容可能な担体」という語は、1つの器官、または身体の部分から、別の器官、または身体の部分に運搬または輸送にかかわる液体もしくは固体充填剤、希釈剤、賦形剤、または溶媒封入材料などの薬剤的に許容可能な材料、組成物または媒体を意味する。各担体は、処方物の他成分と適合性があり、患者に有害でないという意味で、「許容可能」でなければならない。薬剤的に許容可能な担体として役立ち得る材料のいくつかの例としては:ラクトース、グルコースおよびショ糖などの糖類;コーンスターチおよびジャガイモデンプンなどのデンプン類;カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースなどのセルロースおよびその誘導体;トラガント;麦芽;ゼラチン;タルク;カカオ脂および坐薬蝋などの賦形剤;ピーナッツ油、綿実油、紅花油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油などの油類;プロピレングリコールなどのグルコール類;グリセリンなどのポリオール類、ソルビトール、マニトールおよびポリエチレングリコール;オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル類;寒天;水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;アルギン酸;発熱物質フリー水;等張食塩水;リンゲル液;エチルアルコール;pH緩衝溶液;ポリエステル類、ポリカーボネート類および/またはポリ酸無水物;および製剤処方物で使用される他の無害性適合物質が挙げられる。
【0088】
薬剤的に許容可能な塩:本明細書中で使用されるとき、「薬剤的に許容可能な塩」という語は、薬剤的文脈中での使用に適切なかかる化合物の塩、すなわち、健全な医学的判断内で、合理的な利益/リスク比に見合っており、過度の有害性、刺激、アレルギー応答などがなく、ヒトおよび下等動物の組織と接触して使用するのに適切な塩を表す。薬剤的に許容可能な塩は、当技術分野で周知である。例えば、S. M. Bergeらは、J. Pharmaceutical Sciences, 66: 1-19 (1977)で、詳細に、薬剤的に許容可能な塩を記載している。いくつかの実施形態では、薬剤的に許容可能な塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩(camphorate)、樟脳スルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリル酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられるが、これに限定されない。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩類は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどを含む。いくつかの実施形態では、薬剤的に許容可能な塩としては、適切な場合、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、1~6個の炭素原子を有するアルキルスルホン酸塩およびアリールスルホン酸塩などの対イオンを用いて生成した無害性のアンモニウム、第四級アンモニウム、およびアミンカチオンが挙げられる。
【0089】
プロドラッグ:一般的、「プロドラッグ」は、本明細書で使用される語として、当技術分野で理解されるように、生物に投与した時、身体中で代謝されて、興味ある活性(例えば、治療または診断)剤を送達する実体である。典型的に、かかる代謝は、活性剤が生成されるように、少なくとも1つの「プロドラッグ部分」の除去を引き起こす。「プロドラッグ」の様々な形態が、当技術分野で周知である。かかるプロドラッグ部分の例としては:
a)Design of Prodrugs, edited by H. Bundgaard, (Elsevier, 1985) and Methods in Enzymology, 42:309-396, edited by K. Widder, et al. (Academic Press, 1985);
b)Prodrugs and Targeted Delivery, edited by by J. Rautio (Wiley, 2011);
c)Prodrugs and Targeted Delivery, edited by by J. Rautio (Wiley, 2011);
d)A Textbook of Drug Design and Development, edited by Krogsgaard-Larsen;
e)Bundgaard, Chapter 5 “Design and Application of Prodrugs”, by H. Bundgaard, p. 113-191 (1991);
f)Bundgaard, Advanced Drug Delivery Reviews, 8:1-38 (1992);
g)Bundgaard, et al., Journal of Pharmaceutical Sciences, 77:285 (1988);および
h)Kakeya, et al., Chem. Pharm. Bull., 32:692 (1984)
参照。
【0090】
本明細書に記載の他の化合物のように、プロドラッグは、様々な形態、例えば、結晶形、塩形態、他などのいずれでも、提供され得る。いくつかの実施形態では、プロドラッグは、その薬剤的に許容可能な塩として提供される。
【0091】
保護基:本明細書中で使用されるとき、「保護基」という語は、当技術分野で周知であり、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999(この全文をおは、参照することにより、本明細書中に組み入れられたものとする)中、詳細に記載されたものを含む。Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry, edited by Serge L. Beaucage et al. 06/2012(第2章の全文は、参照することにより、本明細書中に組み入れられたものとする)中に記載のヌクレオチドおよびヌクレオチド化学に特に適応される保護基も含まれる。適切なアミノ保護基としては、メチルカルバメート、エチルカルバメート、9-フルオレニルメチルカルバメート(Fmoc)、9-(2-スルホ)フルオレニルメチルカルバメート、9-(2,7-ジブロモ)フルオレニルメチルカルバメート、2,7-ジ-t-ブチル-[9-(10,10-ジオキソ-10,10,10,10-テトラヒドロチオキサンチル)]メチルカルバメート(DBD-Tmoc)、4-メトキシフェナンシルカルバメート(Phenoc)、2,2,2-トリクロロエチルカルバメート(Troc)、2-トリメチルシリルエチルカルバメート(Teoc)、2-フェニルエチルカルバメート(hZ)、1-(1-アダマンチル)-1-メチルエチルカルバメート(Adpoc)、1,1-ジメチル-2-ハロエチルカルバメート、1,1-ジメチル-2,2-ジブロモエチルカルバメート(DB-t-BOC)、1,1-ジメチル-2,2,2-トリクロロエチルカルバメート(TCBOC)、1-メチル-1-(4-ビフェニリル)エチルカルバメート(Bpoc)、1-(3,5-ジ-t-ブチルフェニル)-1-メチルエチルカルバメート(t-Bumeoc)、2-(2’-および4’-ピリジル)エチルカルバメート(Pyoc)、2-(N,N-ジシクロヘキシルカルボキサミド)エチルカルバメート、t-ブチルカルバメート(BOC)、1-アダマンチルカルバメート(Adoc)、ビニルカルバメート(Voc)、アリルカルバメート(Alloc)、1-イソプロピルアリルカルバメート(Ipaoc)、シンナミルカルバメート(Coc)、4-ニトロシンナミルカルバメート(Noc)、8-キノリルカルバメート、N-ヒドロキシピペリジニルカルバメート、アルキルジチオカルバメート、ベンジルカルバメート(Cbz)、p-メトキシベンジルカルバメート(Moz)、p-ニトロベンジルカルバメート、p-ブロモベンジルカルバメート、p-クロロベンジルカルバメート、2,4-ジクロロベンジルカルバメート、4-メチルスルフィニルベンジルカルバメート(Msz)、9-アントリルメチルカルバメート、ジフェニルメチルカルバメート、2-メチルチオエチルカルバメート、2-メチルスルホニルエチルカルバメート、2-(p-トルエンスルホニル)エチルカルバメート、[2-(1,3-ジチアニル)]メチルカルバメート(Dmoc)、4-メチルチオフェニルカルバメート(Mtpc)、2,4-ジメチルチオフェニルカルバメート(Bmpc)、2-ホスホニオエチルカルバメ-ト(Peoc)、2-トリフェニルホスホニオイソプロピルカルバメ-ト(Ppoc)、1,1-ジメチル-2-シアノエチルカルバメ-ト、m-クロロ-p-アクリロキシベンジルカルバメ-ト、p-(ジヒドロキシボリル)ベンジルカルバメ-ト、5-ベンズイソオキサゾリルメチルカルバメ-ト、2-(トリフルオロメチル)-6-クロモニルメチルカルバメ-ト(Tcroc)、m-ニトロフェニルカルバメ-ト、3,5-ジメトキシベンジルカルバメ-ト、o-ニトロベンジルカルバメ-ト、3,4-ジメトキシ-6-ニトロベンジルカルバメ-ト、フェニル(o-ニトロフェニル)メチルカルバメ-ト、フェノチアジニル-(10)-カルボニル誘導体、N’-p-トルエンスルホニルアミノカルボニル誘導体、N’-フェニルアミノチオカルボニル誘導体、t-アミルカルバメ-ト、S-ベンジルチオカルバメ-ト、p-シアノベンジルカルバメ-ト、シクロブチルカルバメ-ト、シクロヘキシルカルバメ-ト、シクロペンチルカルバメ-ト、シクロプロピルメチルカルバメ-ト、p-デシルオキシベンジルカルバメート、2,2-ジメトキシカルボニルビニルカルバメート、o-(N,N-ジメチルカルボキサミド)ベンジルカルバメート、1,1-ジメチル-3-(N,N-ジメチルカルボキサミド)プロピルカルバメート、1,1-ジメチルプロピニルカルバメート、ジ(2-ピリジル)メチルカルバメート、2-フラニルメチルカルバメート、2-ヨードエチルカルバメート、イソボルニルカルバメート、イソブチルカルバメート、イソニコチニルカルバメート、p-(p’-メトキシフェニルアゾ)ベンジルカルバメート、1-メチルシクロブチルカルバメート、1-メチルシクロヘキシルカルバメート、1-メチル-1-シクロプロピルメチルカルバメート、1-メチル-1-(3,5-ジメトキシフェニル)エチルカルバメート、1-メチル-1-(p-フェニルアゾフェニル)エチルカルバメート、1-メチル-1-フェニルエチルカルバメート、1-メチル-1-(4-ピリジル)エチルカルバメート、フェニルカルバメート、p-(フェニルアゾ)ベンジルカルバメート、2,4,6-トリ-t-ブチルフェニルカルバメート、4-(トリメチルアンモニウム)ベンジルカルバメート、2,4,6-トリメチルベンジルカルバメート、ホルムアミド、アセトアミド、クロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、トリフルオロアセトアミド、フェニルアセトアミド、3-フェニルプロパンアミド、ピコリンアミド、3-ピリジルカルボキサミド、N-ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、ベンズアミド、p-フェニルベンズアミド、o-ニトロフェニルアセトアミド、o-ニトロフェノキシアセトアミド、アセトアセトアミド、(N’-ジチオベンジルオキシカルボニルアミノ)アセトアミド、3-(p-ヒドロキシフェニル)プロパンアミド、3-(o-ニトロフェニル)プロパンアミド、2-メチル-2-(o-ニトロフェノキシ)プロパンアミド、2-メチル-2-(o-フェニルアゾフェノキシ)プロパンアミド、4-クロロブタンアミド、3-メチル-3-ニトロブタンアミド、o-ニトロシンナミド、N-アセチルメチオニン誘導体、o-ニトロベンズアミド、o-(ベンゾイルオキシメチル)ベンズアミド、4,5-ジフェニル-3-オキサゾリン-2-オン、N-フタルイミド、N-ジチアコハク酸イミド(Dts)、N-2,3-ジフェニルマレイミド、N-2,5-ジメチルピロール、N-1,1,4,4-テトラメチルジシリルアザシクロペンタン付加物(STABASE)、5-置換1,3-ジメチル-1,3,5-トリアザシクロヘキサン-2-オン、5-置換1,3-ジベンジル-1,3,5-トリアザシクロヘキサン-2-オン、1-置換3,5-ジニトロ-4-ピリドン、N-メチルアミン、N-アリルアミン、N-[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチルアミン(SEM)、N-3-アセトキシプロピルアミン、N-(1-イソプロピル-4-ニトロ-2-オキソ-3-ピロオリン-3-イル)アミン、第四級アンモニウム塩類、N-ベンジルアミン、N-ジ(4-メトキシフェニル)メチルアミン、N-5-ジベンゾスベリルアミン、N-トリフェニルメチルアミン(Tr)、N-[(4-メトキシフェニル)ジフェニルメチル]アミン(MMTr)、N-9-フェニルフルオレニルアミン(PhF)、N-2,7-ジクロロ-9-フルオレニルメチレンアミン、N-フェロセニルメチルアミノ(Fcm)、N-2-ピコリルアミノN’-オキシド、N-1,1-ジメチルチオメチレンアミン、N-ベンジリデンアミン、N-p-メトキシベンジリデンアミン、N-ジフェニルメチレンアミン、N-[(2-ピリジル)メシチル]メチレンアミン、N-(N’,N’-ジメチルアミノメチレン)アミン、N,N’-イソプロピリデンアミン、N-p-ニトロベンジリデンアミン、N-サリシリデンアミン、N-5-クロロサリシリデンアミン、N-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)フェニルメチレンアミン、N-シクロヘキシリデンアミン、N-(5,5-ジメチル-3-オキソ-1-シクロヘキセニル)アミン、N-ボラン誘導体、N-ジフェニルボリン酸誘導体、N-[フェニル(ペンタカルボニルクロム-またはタングステン)カルボニル]アミン、N-銅キレート、N-亜鉛キレート、N-ニトロアミン、N-ニトロソアミン、アミンN-オキシド、ジフェニルホスフィンアミド(Dpp)、ジメチルチオホスフィンアミド(Mpt)、ジフェニルチオホスフィンアミド(Ppt)、ジアルキルホスホロアミダート類、ジベンジルホスホロアミダート、ジフェニルホスホロアミダート、ベンゼンスルフェナミド、o-ニトロベンゼンスルフェナミド(Nps)、2,4-ジニトロベンゼンスルフェナミド、ペンタクロロベンゼンスルフェナミド、2-ニトロ-4-メトキシベンゼンスルフェナミド、トリフェニルメチルスルフェナミド、3-ニトロピリジンスルフェナミド(Npys)、p-トルエンスルホンアミド(Ts)、ベンゼンスルホンアミド、2,3,6,-トリメチル-4-メトキシベンゼンスルホンアミド(Mtr)、2,4,6-トリメトキシベンゼンスルホンアミド(Mtb)、2,6-ジメチル-4-メトキシベンゼンスルホンアミド(Pme)、2,3,5,6-テトラメチル-4-メトキシベンゼンスルホンアミド(Mte)、4-メトキシベンゼンスルホンアミド(Mbs)、2,4,6-トリメチルベンゼンスルホンアミド(Mts)、2,6-ジメトキシ-4-メチルベンゼンスルホンアミド(iMds)、2,2,5,7,8-ペンタメチルクロマン-6-スルホンアミド(Pmc)、メタンスルホンアミド(Ms)、β-トリメチルシリルエタンスルホンアミド(SES)、9-アントラセンスルホンアミド、4-(4’,8’-ジメトキシナフチルメチル)ベンゼンスルホンアミド(DNMBS)、ベンジルスルホンアミド、トリフルオロメチルスルホンアミド、およびフェナシルスルホンアミドが挙げられる。
【0092】
適切に保護されたカルボン酸としては、シリル-、アルキル-、アルケニル-、アリール-、およびアリールアルキル-保護カルボン酸が挙げられるが、これに限定されない。適切なシリル基の例としては、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリル、トリイソプロピルシリルなどが挙げられる。適切なアルキル基の例としてはメチル、ベンジル、p-メトキシベンジル、3,4-ジメトキシベンジル、トリチル、t-ブチル、テトラヒドロピラン-2-イルが挙げられる。適切なアルケニル基の例としては、アリルが挙げられる。適切なアリール基の例としては、置換されていてもよいフェニル、ビフェニル、またはナフチルが挙げられる。適切なアリールアルキル基の例としては、置換されていてもよいベンジル(例えば、p-メトキシベンジル(MPM)、3,4-ジメトキシベンジル、O-ニトロベンジル、p-ニトロベンジル、p-ハロベンジル、2,6-ジクロロベンジル、p-シアノベンジル)、および2-および 4-ピコリルが挙げられる。
【0093】
適切なヒドロキシル保護基としては、メチル、メトキシメチル(MOM)、メチルチオメチル(MTM)、t-ブチルチオメチル、(フェニルジメチシリル)メトキシメチル(SMOM)、ベンジルオキシメチル(BOM)、p-メトキシベンジルオキシメチル(PMBM)、(4-メトキシフェノキシ)メチル(p-AOM)、グアヤコールメチル(GUM)、t-ブトキシメチル、4-ペンテニルオキシメチル(POM)、シロキシメチル、2-メトキシエトキシメチル(MEM)、2,2,2-トリクロロエトキシメチル、ビス(2-クロロエトキシ)メチル、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEMOR)、テトラヒドロピラニル(THP)、3-ブロモテトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1-メトキシシクロヘキシル、4-メトキシテトラヒドロピラニル(MTHP)、4-メトキシテトラヒドロチオピラニル、4-メトキシテトラヒドロチオピラニルS,S-ジオキシド、1-[(2-クロロ-4-メチル)フェニル]-4-メトキシピペラジン-4-イル(CTMP)、1,4-ジオキサン-2-イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロ-7,8,8-トリメチル-4,7-メタノベンゾフラン-2-イル、1-エトキシエチル、1-(2-クロロエトキシ)エチル、1-メチル-1-メトキシエチル、1-メチル-1-ベンジルオキシエチル、1-メチル-1-ベンジルオキシ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、2-トリメチルシリルエチル、2-(フェニルセレニル)エチル、t-ブチル、アリル、p-クロロフェニル、p-メトキシフェニル、2,4-ジニトロフェニル、ベンジル、p-メトキシベンジル、3,4-ジメトキシベンジル、o-ニトロベンジル、p-ニトロベンジル、p-ハロベンジル、2,6-ジクロロベンジル、p-シアノベンジル、p-フェニルベンジル、2-ピコリル、4-ピコリル、3-メチル-2-ピコリルN-オキシド、ジフェニルメチル、p,p’-ジニトロベンズヒドリル、5-ジベンゾスベリル、トリフェニルメチル、α-ナフチルジフェニルメチル、p-メトキシフェニルジフェニルメチル、ジ(p-メトキシフェニル)フェニルメチル、トリ(p-メトキシフェニル)メチル、4-(4’-ブロモフェナシルオキシフェニル)ジフェニルメチル、4,4’,4’’-トリス(4,5-ジクロロフタルイミドフェニル)メチル、4,4’,4’’-トリス(レブリノイルオキシフェニル)メチル、4,4’,4’’-トリス(ベンゾイルオキシフェニル)メチル、3-(イミダゾール-1-イル)ビス(4’,4’’-ジメトキシフェニル)メチル、1,1-ビス(4-メトキシフェニル)-1’-ピレニルメチル、9-アントリル、9-(9-フェニル)キサンテニル、9-(9-フェニル-10-オキソ)アントリル、1,3-ベンゾジチオラン-2-イル、ベンズイソチアゾリルS,S-ジオキシド、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、ジメチルイソプロピルシリル(IPDMS)、ジエチルイソプロピルシリル(DEIPS)、ジメチルテキシルシリル、t-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、t-ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、トリベンジルシリル、トリ-p-キシリルシリル、トリフェニルシリル、ジフェニルメチルシリル(DPMS)、t-ブチルメトキシフェニルシリル(TBMPS)、ギ酸エステル、ベンゾイルギ酸エステル、酢酸エステル、クロロ酢酸エステル、ジクロロ酢酸エステル、トリクロロ酢酸エステル、トリフルオロ酢酸エステル、メトキシ酢酸エステル、トリフェニルメトキシ酢酸エステル、フェノキシ酢酸エステル、p-クロロフェノキシ酢酸エステル、3-フェニルプロピオン酸エステル、4-オキソペンタン酸エステル(レブリン酸エステル)、4,4-(エチレンジチオ)ペンタン酸エステル(レブリノイルジチオアセタール)、ピバル酸エステル、アダマンテート、クロトン酸エステル、4-メトキシクロトン酸エステル、安息香酸エステル、p-フェニル安息香酸エステル、2,4,6-トリメチル安息香酸エステル(メシトエート(mesitoate))、炭酸アルキルメチル、炭酸9-フルオレニルメチル(Fmoc)、炭酸アルキルエチル、炭酸アルキル2,2,2-トリクロロエチル(Troc)、炭酸2-(トリメチルシリル)エチル(TMSEC)、炭酸2-(フェニルスルホニル)エチル(Psec)、炭酸2-(トリフェニルホスホニオ)エチル(Peoc)、炭酸アルキルイソブチル、炭酸アルキルビニル、炭酸アルキルアリル、炭酸アルキルp-ニトロフェニル、炭酸アルキルベンジル、炭酸アルキルp-メトキシベンジル、炭酸アルキル3,4-ジメトキシベンジル、炭酸アルキルo-ニトロベンジル、炭酸アルキルp-ニトロベンジル、チオ炭酸アルキルS-ベンジル、炭酸4-エトキシ-1-ナフチル、ジチオ炭酸メチル、2-ヨード安息香酸エステル、4-アジド酪酸エステル、4-ニトロ-4-メチルペンタン酸エステル、o-(ジブロモメチル)安息香酸エステル、2-ホルミルベンゼンスルホン酸エステル、2-(メチルチオメトキシ)エチル、4-(メチルチオメトキシ)酪酸エステル、2-(メチルチオメトキシメチル)安息香酸エステル、2,6-ジクロロ-4-メチルフェノキシ酢酸エステル、2,6-ジクロロ-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノキシ酢酸エステル、2,4-ビス(1,1-ジメチルプロピル)フェノキシ酢酸エステル、クロロジフェニル酢酸エステル、イソ酪酸エステル、モノコハク酸エステル、(E)-2-メチル-2-ブテン酸エステル、o-(メトキシカルボニル)安息香酸エステル、α-ナフトエ酸、硝酸エステル、アルキルN,N,N’,N’-テトラメチルホスホロジアミダート、アルキルN-フェニルカルバメート、ホウ酸エステル、ジメチルホスフィノチオニル、アルキル2,4-ジニトロフェニルスルフェネート、硫酸エステル、メタンスルホン酸エステル(メシル酸エステル)、ベンジルスルホン酸エステル、およびトシレート(Ts)が挙げられる。1,2-または1,3-ジオール類を保護するためには、該保護基としては、メチレンアセタール、エチリデンアセタール、1-t-ブチルエチリデンケタール、1-フェニルエチリデンケタール、(4-メトキシフェニル)エチリデンアセタール、2,2,2-トリクロロエチリデンアセタール、アセトニド、シクロペンチリデンケタール、シクロヘキシリデンケタール、シクロヘプチリデンケタール、ベンジリデンアセタール、p-メトキシベンジリデンアセタール、2,4-ジメトキシベンジリデンケタール、3,4-ジメトキシベンジリデンアセタール、2-ニトロベンジリデンアセタール、メトキシメチレンアセタール、エトキシメチレンアセタール、ジメトキシメチレンオルトエステル、1-メトキシエチリデンオルトエステル、1-エトキシエチリデンオルトエステル、1,2-ジメトキシエチリデンオルトエステル、α-メトキシベンジリデンオルトエステル、1-(N,N-ジメチルアミノ)エチリデン誘導体、α-(N,N’-ジメチルアミノ)ベンジリデン誘導体、2-オキサシクロペンチリデンオルトエステル、ジ-t-ブチルシリレン基(DTBS)、1,3-(1,1,3,3-テトライソプロピルジシロキサニリデン)誘導体(TIPDS)、テトラ-t-ブトキシジシロキサン-1,3-ジイリデン誘導体(TBDS)、環状炭酸エステル類、環状ボロン酸エステル類、ボロン酸エチル、およびボロン酸フェニルが挙げられる。
【0094】
いくつかの実施形態では、ヒドロキシル保護基は、アセチル、t-ブチル、t-ブトキシメチル、メトキシメチル、テトラヒドロピラニル、1-エトキシエチル、1-(2-クロロエトキシ)エチル、2-トリメチルシリルエチル、p-クロロフェニル、2,4-ジニトロフェニル、ベンジル、ベンゾイル、p-フェニルベンゾイル、2,6-ジクロロベンジル、ジフェニルメチル、p-ニトロベンジル、トリフェニルメチル(トリチル)、4,4’-ジメトキシトリチル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリル、トリフェニルシリル、トリイソプロピルシリル、ベンゾイルギ酸エステル、クロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、ピバロイル、炭酸9-フルオレニルメチル、メシレート、トシレート、トリフレート、トリチル、モノメトキシトリチル(MMTr)、4,4’-ジメトキシトリチル、(DMTr)および4,4’,4’’-トリメトキシトリチル(TMTr)、2-シアノエチル(CEまたはCne)、2-(トリメチルシリル)エチル(TSE)、2-(2-ニトロフェニル)エチル、2-(4-シアノフェニル)エチル2-(4-ニトロフェニル)エチル(NPE)、2-(4-ニトロフェニルスルホニル)エチル、3,5-ジクロロフェニル、2,4-ジメチルフェニル、2-ニトロフェニル、4-ニトロフェニル、2,4,6-トリメチルフェニル、2-(2-ニトロフェニル)エチル、ブチルチオカルボニル、4,4’,4’’-トリス(ベンゾイルオキシ)トリチル、ジフェニルカルバモイル、レブリニル、2-(ジブロモメチル)ベンゾイル(Dbmb)、2-(イソプロピルチオメトキシメチル)ベンゾイル(Ptmt)、9-フェニルキサンテン-9-イル(pixyl)または9-(p-メトキシフェニル)キサンチン-9-イル(MOX)である。いくつかの実施形態では、ヒドロキシル保護基の各々は、独立して、アセチル、ベンジル、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリルおよび4,4’-ジメトキシトリチルから選択される。いくつかの実施形態では、ヒドロキシル保護基は、トリチル、モノメトキシトリチルおよび4,4’-ジメトキシトリチル基から成る群から選択される。
【0095】
いくつかの実施形態では、亜リン酸保護基は、オリゴヌクレオチド合成の至る所でのヌクレオチド間亜リン酸結合に結合した基である。いくつかの実施形態では、該亜リン酸保護基は、ヌクレオチド間ホスホロチオエート結合の硫黄原子に結合する。いくつかの実施形態では、該亜リン酸保護基は、ヌクレオチド間ホスホロチオエート結合の酸素原子に結合する。いくつかの実施形態では、該亜リン酸保護基は、ヌクレオチド間リン酸結合の酸素原子に結合する。いくつかの実施形態では、該亜リン酸保護基は、2-シアノエチル(CEまたはCne)、2-トリメチルシリルエチル、2-ニトロエチル、2-スルホニルエチル、メチル、ベンジル、o-ニトロベンジル、2-(p-ニトロフェニル)エチル(NPEまたはNpe)、2-フェニルエチル、3-(N-tert-ブチルカルボキサミド)-1-プロピル、4-オキソペンチル、4-メチルチオ-l-ブチル、2-シアノ-1,1-ジメチルエチル、4-N-メチルアミノブチル、3-(2-ピリジル)-1-プロピル、2-[N-メチル-N-(2-ピリジル)]アミノエチル、2-(N-ホルミル,N-メチル)アミノエチル、4-[N-メチル-N-(2,2,2-トリフルオロアセチル)アミノ]ブチルである。
【0096】
タンパク質:本明細書中で使用されるとき、「タンパク質」という語は、ポリペプチド(すなわち、ペプチド結合によりもう1つと結合した少なくとも2つのアミノ酸の鎖)を表す。いくつかの実施形態では、タンパク質は、天然に存在するアミノ酸のみを含む。いくつかの実施形態では、タンパク質は、1つ以上の天然に存在しないアミノ酸(例えば、隣接アミノ酸と1つ以上のペプチド結合を形成する部分)を含む。いくつかの実施形態では、タンパク質鎖の1つ以上の残基は、非アミノ酸部分(例えば、グリカン、他)を含む。いくつかの実施形態では、タンパク質は、例えば、1つ以上のジスルフィド結合により結合または他手段により会合した1つより多いポリペプチド鎖を含む。いくつかの実施形態では、タンパク質は、L-アミノ酸、D-アミノ酸、または両方を含む;いくつかの実施形態では、タンパク質は、当技術分野で周知の1つ以上のアミノ酸修飾物または類似体を含む。有用な修飾としては、例えば、末端アセチル化、アミド化、メチル化、他が挙げられる。「ペプチド」という語は、一般に、約100個未満のアミノ酸、約50個未満のアミノ酸、約20個未満のアミノ酸、または約10個未満のアミノ酸の長さを有するポリペプチドを表すために使用される。いくつかの実施形態では、タンパク質は抗体、抗体フラグメント、その生物学的活性部分、および/またはその特徴的部分である。
【0097】
試料:本明細書において用いられる「試料」は、そこから得られる、特異的な生物または材料である。いくつかの実施形態において、試料は、本明細書に記載の、対象となる源から得られる、またはそれに由来する生物試料である。いくつかの実施形態では、対象となる源は、動物またはヒトなどの生物を含む。いくつかの実施形態では、生物試料は、生物組織または生体液を含む。いくつかの実施形態では、生物試料は、骨髄;血液;血液細胞;腹水;組織または細針生検試料;細胞含有体液;浮遊核酸;痰;唾液:尿;脳脊髄液、腹水;胸水;糞便:リンパ液;婦人科液;皮膚スワブ;膣スワブ;口腔スワブ;鼻スワブ;導管洗浄液または気管支肺胞洗浄液などの洗液または洗浄液;吸引液;擦過;骨髄検体;組織生検検体;外科検体;糞便、他の体液、分泌液、および/またはそれからの細胞、他であるか、またはそれらのうちいずれか一つかそれ以上を含む。いくつかの実施形態では、生物試料は、個体から得られる細胞であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、試料は、いずれかの適切な手段により、対象となる源から直接得られる「一次試料」である。例えば、いくつかの実施形態では、一次生物試料は、生検(例えば、細針吸引または組織生検)、手術、体液(例えば、血液、リンパ液、糞便、他)の収集、他から成る群から選択される方法により得られる。いくつかの実施形態では、文脈から明白になるように、「試料」という語は、一次試料を処理により(例えば、その1つ以上の成分の除去および/またはそれに1つ以上の薬剤の添加により)得られる調製物を表す。例えば、半透膜を用いた濾過。かかる「処理試料」は、例えば、試料から抽出または一次試料を、mRNAの増幅もしくは逆転写、単離および/または特定成分の精製、他などの技術による処理により得られる核酸またはタンパク質を含み得る。いくつかの実施形態において、試料は生物である。いくつかの実施形態において、試料は植物である。いくつかの実施形態において、試料は動物である。いくつかの実施形態において、試料はヒトである。いくつかの実施形態において、試料は、ヒト以外の生物である。
【0098】
立体化学異性体:本明細書中で使用されるとき、「立体化学異性体」という言い回しは、同じ一連の結合により結合された同じ原子で組み立てられているが、互換性でない異なる三次元構造を有する異なる化合物を表す。本発明のいくつかの実施形態では、提供される化学組成物は、化合物の個々の立体化学異性体の純粋な合成物であり得、またはそれを含み得る;いくつかの実施形態では、提供される化学組成物は、該化合物の2つ以上の立体化学異性体の混合物であり得、またはそれを含み得る。特定の実施形態では、かかる混合物は、同量の異なる立体化学異性体を含む;特定の実施形態では、かかる混合物は、異なる量の少なくとも2つの異なる立体化学異性体を含む。いくつかの実施形態では、化学組成物は、該化合物の全ジアステレオマーおよび/または鏡像異性体を含み得る。いくつかの実施形態では、化学組成物は、化合物の全部より少ないジアステレオマーおよび/または鏡像異性体を含み得る。いくつかの実施形態では、もし、本発明の化合物の特定の鏡像異性体が所望されるならば、例えば、不斉合成、またはキラル補助基を用いた誘導により合成され得、得られたジアステレオマー混合物は分離し、補助基を開裂して、純粋な所望の鏡像異性体を得る。あるいは、分子がアミノなどの塩基性官能基を含む場合、ジアステレオマー塩を、適切な光学活性酸を用いて生成し、例えば、分別再結晶により分割する。
【0099】
対象:本明細書中で使用されるとき、「対象」または「被験者」という語は、提供される化合物または組成物が、例えば、実験、診断、予防、および/または治療目的用途で、本発明に従って投与されるいずれもの生物を表す。典型的な対象としては、動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類、およびヒト;昆虫;蠕虫;他などの哺乳類)および植物が挙げられる。いくつかの実施形態では、対象は、疾病、障害、および/または症状を患っている、および/またはこれらにかかり易い。
【0100】
実質的:本明細書中で使用されるとき、「実質的」という語は、対象としている特徴または特性の全部またはほとんど全部の範囲もしくは程度を示す定性的状態を表す。生物学技術分野の当業者は、生物学的および化学的現象が、めったに、完結および/または完了もしくは達成もしくは絶対的結果を回避しないことを理解するだろう。従って、「実質的」という語は、多くの生物学的および/または化学的現象に本来備わる完全性の潜在的欠如を取り込むために、本明細書で使用される。
【0101】
患っている:疾病、障害、および/または症状を「患っている」個体は、疾病、障害、および/または症状の1つ以上の症候を診断された、および/または示している。
【0102】
(病気に)かかり易い:疾病、障害、および/または症状「にかかり易い」個体は、一般社会の成員よりも、該疾病、障害、および/または症状を発病するリスクが高いものである。いくつかの実施形態では、疾病、障害、および/または症状にかかり易い個体は、該疾病、障害、および/または症状と診断されない可能性がある。いくつかの実施形態では、疾病、障害、および/または症状にかかり易い個体は、該疾病、障害、および/または症状の症候を示し得る。いくつかの実施形態では、疾病、障害、および/または症状にかかり易い個体は、該疾病、障害、および/または症状の症候を示さない可能性がある。いくつかの実施形態では、疾病、障害、および/または症状にかかり易い個体は、該疾病、障害、および/または症状を発病するだろう。いくつかの実施形態では、疾病、障害、および/または症状にかかり易い個体は、該疾病、障害、および/または症状を発病しないだろう。
【0103】
全身的:本明細書中で使用されるとき、「全身的投与」、「全身的に投与された」、「末梢投与」、および「末梢的に投与された」という言い回しは、それが、レシピエントの全身に入るように化合物または組成物を投与することを表す、その技術分野で理解される意味を有する。
【0104】
互変異性体:本明細書中で使用されるとき、「互変異性体」という言い回しは、容易に転換可能な異なる異性体の有機化合物を言い表すために使用される。互変異性体は、一重結合および隣接する二重結合の転換と同時に起こる、水素原子またはプロトンのホルマール移動により特徴付けられ得る。いくつかの実施形態では、互変異性体は、プロトン互変異性(すなわち、プロトンの再配置)からもたらされ得る。いくつかの実施形態では、互変異性体は、原子価互変異性(すなわち、結合電子の急速な再配置)からもたらされ得る。かかる全互変異性体は、本発明の範囲内に含まれるものとする。いくつかの実施形態では、化合物の互変異性体は、別々の物質を合成する試みが、結果的に、混合物を生成するように、互いに可動な平衡中に存在する。いくつかの実施形態では、化合物の互変異性体は、分離可能および単離可能な化合物である。本発明のいくつかの実施形態では、化学組成物は、化合物の単一の互変異性体の純粋な合成物である、またはそれを含みものを提供され得る。本発明のいくつかの実施形態では、化学組成物は、化合物の2つ以上の互変異性体の混合物として提供され得る。特定の実施形態では、かかる混合物は、同量の異なる互変異性体を含む;特定の実施形態では、かかる混合物は、化合物の、異なる量の少なくとも2つの互変異性体を含む。本発明のいくつかの実施形態では、化学組成物は、化合物の全互変異性体を含み得る。本発明のいくつかの実施形態では、化学組成物は、化合物の全部より少ない互変異性体を含み得る。本発明のいくつかの実施形態では、化学組成物は、相互転換の結果として時間とともに変化する量で、化合物の1つ以上の互変異性体を含み得る。本発明のいくつかの実施形態では、該互変異性は、ケトエノール互変異性である。化学技術分野の当業者は、ケトエノール互変異性を、化学技術分野で周知のいずれかの適切な試薬を用いて、「捕捉」(すなわち、「エノール」体を保持するように化学的に修飾)し得、当技術分野で周知の1つ以上の適切な技術を用いて、引き続いて単離され得るエノール誘導体を得られる。特に指示がない限り、本発明は、純粋な形態または互いの混合物であろうとなかろうと、関連する化合物の全互変異性体を包含する。
【0105】
治療薬:本明細書中で使用されるとき、「治療薬」という語は、対象に投与されたとき、治療効果および/または所望の生物学的および/または薬理学的効果を誘発するいずれもの薬剤を表す。いくつかの実施形態では、治療薬は、疾病、障害、および/または症状の1つ以上の症候もしくは特徴を、軽減、寛解、解放、抑制、予防、発病遅延、重篤度軽減、および/または発生率低下させるために使用され得るいずれもの物質である。
【0106】
治療有効量:本明細書中で使用されるとき、「治療有効量」という語は、治療レジメンの一部として投与されるとき、所望の生物学的応答を誘発する物質(例えば、治療薬、組成物、および/または処方物)の量を意味する。いくつかの実施形態では、物質の治療有効量は、疾病、障害、および/または症状を患っている、またはかかり易い対象に投与するとき、該疾病、障害、および/または症状を治療、診断、予防、および/または発病遅延するために十分な量である。当業者により認識されるように、物質の有効量は、所望の生物学的エンドポイント、送達される物質、標的の細胞または組織、他などの要因に依存して変化し得る。例えば、疾病、障害、および/または症状を治療するための処方物中の化合物の有効量は、該疾病、障害、および/または症状の1つ以上の症候もしくは特徴を、軽減、寛解、解放、抑制、予防、発病遅延、重篤度軽減、および/または発生率低下させる量である。いくつかの実施形態では、治療有効量は、単一の用量で投与される;いくつかの実施形態では、複数の単位用量が、治療有効量を送達するために必要である。
【0107】
治療:本明細書中で使用されるとき、「治療する」、「治療」または「治療すること」という語は、疾病、障害、および/または症状の1つ以上の症候もしくは特徴を、部分的にもしくは完全に、軽減、寛解、解放、抑制、予防、発病遅延、重篤度軽減、および/または発生率低下させるために使用されるいずれもの方法表す。治療は、疾病、障害、および/または症状の徴候を示さない対象に投与され得る。いくつかの実施形態では、例えば、疾病、障害、および/または症状に関連する病理を発病するリスクを低下させる目的で、治療は、該疾病、障害、および/または症状の初期徴候のみ示す対象に投与され得る。
【0108】
不飽和:本明細書中で使用されるとき、「不飽和」という語は、部分が、1つ以上の不飽和単位を有することを意味する。
【0109】
単位用量:本明細書中で使用されるとき、「単位用量」という表現は、医薬組成物の単一用量として、および/または物理的に別々単位で投与される量を表す。多くの実施形態では、単位用量は、所定量の活性薬を含む。いくつかの実施形態では、単位用量は、全単一用量の該薬剤を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の単位用量は、全単一用量を達成するために投与される。いくつかの実施形態では、複数の単位用量の投与は、意図された効果を達成するために、必要または必要であると期待される。単位用量は、例えば、所定量の1つ以上の治療薬、所定量の固体形態、徐放性処方物または所定量の1つ以上の治療薬を含む薬剤送達装置、他を含むある体積の液体(例えば、許容可能な担体)であり得る。単位用量は、治療薬に加えて、いずれかの様々な成分を含む処方物中に存在し得ることは、認識されるだろう。例えば、許容可能な担体(例えば、薬剤的に許容可能な担体)、希釈剤、安定剤、緩衝剤、保存剤、他が、下記のように、含まれ得る。多くの実施形態では、特定治療薬の1日の適切な全投与量が、一部分、または複数の単位用量を含み得、例えば、健全な医学的判断の範囲内で主治医により決定され得ることは、当業者により理解されるだろう。いくつかの実施形態では、いずれかの特定対象もしくは生物のための具体的有効用量レベルは、治療される障害および該障害の重篤度;使用される具体的活性化合物の活性度;使用される具体的組成物;対象の年齢、体重、健康状態、性別および食事;投与回数、および使用される具体的化合物の排出率;治療持続期間;使用される具体的化合物と併用または同時使用される薬剤および/または追加療法、および医学分野で周知の同様な要因を含む様々な要因に依存し得る。
【0110】
野生型:本明細書中で使用されるとき、「野生型」という語は、「正常な」(突然変異の、病気の、変更された、他とは対照的に)状態または文脈中に、実際に見られる構造および/または活性を有する実体を表す、その技術分野で理解される意味を有する。当業者は、野生型遺伝子およびポリペプチドが、しばしば、複数の異なる形態(例えば、アレル)で存在することを認識するだろう。
【0111】
核酸:「核酸」という用語は、任意のヌクレオチド、その修飾変異体、その類似体、およびその重合体を含む。本明細書において用いられる「ポリヌクレオチド」という用語は、任意の長さのヌクレオチドの多量体型、リボヌクレオチド(RNA)またはデオキシリボヌクレオチド(DNA)あるいはこれらの修飾変異体または類似体のいずれかを指す。これらの用語は、分子の一次構造を指し、従って、二本鎖および一本鎖のDNAならびに二本鎖および一本鎖のRNAを含む。これらの用語は、均等物として、メチル化、保護化および/またはキャップ化ヌクレオチドまたはポリヌクレオチドなど(ただし、これらに限定されない。)のヌクレオチド類似体および修飾ポリヌクレオチドから作製されたRNAまたはDNAのいずれかの類似体を含む。これらの用語は、ポリ-またはオリゴ-リボヌクレオチド(RNA)およびポリ-またはオリゴ-デオキシリボヌクレオチド(DNA);核酸塩基および/または修飾核酸塩基のN-グリコシドまたはC-グリコシドから誘導されるRNAまたはDNA;糖および/または修飾糖から誘導される核酸;ならびにホスフェート架橋および/または修飾リン原子架橋(本明細書において「インターヌクレオチド結合」とも呼ぶ。)から誘導される核酸を包含する。この用語は、核酸塩基、修飾核酸塩基、糖、修飾糖、ホスフェート架橋または修飾リン原子架橋の任意の組み合わせを含む核酸を包含する。例は、リボース部分を含む核酸、デオキシ-リボース部分を含む核酸、リボース部分およびデオキシリボース部分の両方を含む核酸、リボース部分および修飾リボース部分を含む核酸を含み、これらに限定されない。接頭語ポリ-は、2~約10,000ヌクレオチドモノマー単位を含む核酸を指し、ここで、接頭語オリゴ-は、2~約200ヌクレオチドモノマー単位を含む核酸を指す。
【0112】
ヌクレオチド:本明細書において用いられる「ヌクレオチド」という用語は、複素環式塩基、糖、および1つまたは複数のホスフェート基あるいはリン含有インターヌクレオチド結合からなるポリヌクレオチドの単量体単位を指す。天然に存在する塩基(グアニン(G)、アデニン(A)、シトシン(C)、チミン(T)およびウラシル(U))は、プリンまたはピリミジンの誘導体であるが、天然および非天然の塩基類似体も含まれるものと理解されるべきである。天然の糖は、ペントース(五炭糖)、(DNAを形成する)デオキシリボースまたは(RNAを形成する)リボースであるが、天然および非天然の糖類似体も含まれるものと理解されるべきである。ヌクレオチドは、インターヌクレオチド結合を介して結合され、核酸またはポリヌクレオチドを形成する。多くのインターヌクレオチド結合が当技術分野において既知である(例えば、ホスフェート、ホスホロチオエート、ボラノホスフェートなどであるが、これらに限定されない)。人工核酸には、PNA(ペプチド核酸)、ホスホトリエステル、ホスホロチオネート、H-ホスホネート、ホスホルアミデート、ボラノホスフェート、メチルホスホネート、ホスホノアセテート、チオホスホノアセテート、および本明細書に記載のものなど、天然核酸のホスフェート骨格の他の変異体が含まれる。他の類似体(例えば、人工核酸、あるいは核酸または人工核酸に取り込むことができる成分)には以下が含まれる:ボラノホスフェートRNA、FANA、固定化核酸(LNA)、モルホリノ、ペプチド核酸(PNA)、トレオース核酸(TNA)およびグリコール核酸(GNA)。当業者は、例えば、以下のいずれかに記載のものを含む、様々な修飾ヌクレオチドまたはヌクレオチド類似体を認識している:Gryaznov,S;Chen,J.-K.J.Am.Chem.Soc.1994,116,3143;Hendrixら、1997 Chem.Eur.J.3:110;Hyrupら、1996 Bioorg.Med.Chem.4:5;Jepsenら、2004 Oligo.14:130-146;Jonesら、J.Org.Chem.1993,58,2983;Koizumiら、2003 Nuc.Acids Res.12:3267-3273;Koshkinら、1998 Tetrahedron54:3607-3630;Kumarら、1998 Bioo.Med.Chem.Let.8:2219-2222;Lauritsenら、2002 Chem.Comm.5:530-531;Lauritsenら、2003 Bioo.Med.Chem.Lett.13:253-256;Mesmaekerら、Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.1994,33,226;Moritaら、2001 Nucl.Acids Res.Supp.1:241-242;Moritaら、2002 Bioo.Med.Chem.Lett.12:73-76;Moritaら、2003 Bioo.Med.Chem.Lett.2211-2226;Nielsenら、1997 Chem.Soc.Rev.73;Nielsenら、1997 J.Chem.Soc.PerkinsTransl.1:3423-3433;Obikaら、1997 Tetrahedron Lett.38(50):8735-8;Obikaら、1998 Tetrahedron Lett.39:5401-5404;Pallanら、2012 Chem.Comm.48:8195-8197;Petersenら、2003 TRENDS Biotech.21:74-81;Rajwanshiら、1999 Chem.Commun.1395-1396;Schultzら、1996 Nucleic Acids Res.24:2966;Sethら、2009 J. Med.Chem.52:10-13;Sethら、2010 J.Med.Chem.53:8309-8318;Sethら、2010 J.Org.Chem.75:1569-1581;Sethら、2012 Bioo.Med.Chem.Lett.22:296-299;Sethら、2012 Mol.Ther-Nuc.Acids.1,e47;Seth,Punit P;Siwkowski,Andrew;Allerson,Charles R;Vasquez,Guillermo;Lee,Sam;Prakash,Thazha P;Kinberger,Garth;Migawa,Michael T;Gaus,Hans;Bhat,Balkrishen;ら、From Nucleic Acids Symposium Series(2008),52(1),553-554;Singhら、1998 Chem.Comm.1247-1248;Singhら、1998 J.Org.Chem.63:10035-39;Singhら、1998 J.Org.Chem.63:6078-6079;Sorensen 2003 Chem.Comm.2130-2131;Ts’oら、Ann.N.Y.Acad.Sci.1988,507,220;Van Aerschotら、1995 Angew.Chem.Int.Ed.Engl.34:1338;Vasseurら、J.Am.Chem.Soc.1992,114,4006;国際公開第20070900071号パンフレット;国際公開第20070900071号パンフレット;または国際公開第2016/079181号パンフレット。
【0113】
ヌクレオシド:「ヌクレオシド」という語は、核酸塩基または修飾核酸塩基が、糖または修飾糖に共有結合で結合している部分を表す。
【0114】
糖:「糖」という語は、閉形態および/または開形態の単糖を表す。糖類としては、リボース、デオキシリボース、ペントフラノース、ペントピラノース、およびヘキソピラノース部分を挙げられるが、これに限定されない。本明細書で、該語は、その重合体が核酸類似体、グリコール核酸(「GNA」)の骨格を形成するグリコールなどの通常の糖分子の代わりに使用される構造的類似体も包含する。
【0115】
修飾糖:「修飾糖」という語は、糖を置き換え得る部分を表す。該修飾糖は、空間配置、電子状態、または糖のいくつかの他物理化学的特性を模倣する。
【0116】
核酸塩基:「核酸塩基」という語は、配列特異的方法で、1つの核酸鎖をもう1つの相補鎖と結合させる水素結合に関連する核酸部分を表す。ほとんどの天然核酸塩基は、アデニン(A)、グアニン(G)、ウラシル(U)、シトシン(C)、およびチミン(T)である。いくつかの実施形態では、該天然核酸塩基は、修飾されたアデニン、グアニン、ウラシル、シトシン、またはチミンである。いくつかの実施形態では、該天然核酸塩基は、メチル化されたアデニン、グアニン、ウラシル、シトシン、またはチミンである。いくつかの実施形態では、核酸塩基は、「修飾核酸塩基」、例えば、アデニン(A)、グアニン(G)、ウラシル(U)、シトシン(C)、およびチミン(T)以外の核酸塩基である。いくつかの実施形態では、該修飾核酸塩基は、メチル化されたアデニン、グアニン、ウラシル、シトシン、またはチミンである。いくつかの実施形態では、該修飾核酸塩基は、空間配置、電子状態、または核酸塩基のいくつかの他物理化学的特性を模倣し、配列特異的方法で、1つの核酸鎖をもう1つの相補鎖と結合させる水素結合の特性を保持する。いくつかの実施形態では、修飾核酸塩基は、融解挙動、細胞間酵素による認識またはオリゴヌクレオチド二本鎖の活性に実質的に影響なしで、該5つの全天然塩基(ウラシル、チミン、アデニン、シトシン、またはグアニン)と対合し得る。
【0117】
キラルリガンド:「キラルリガンド」または「キラル助剤」という語は、キラルであり、反応が特定の立体選択性を有して実行され得るように、反応物中に取り入れ得る部分を表す。
【0118】
縮合試薬:縮合反応で、「縮合試薬」という語は、反応性の低い部位を活性化し、別試薬との作用感受性をより高くする試薬を表す。いくつかの実施形態では、かかる別試薬は、求核剤である。
【0119】
ブロック基:「ブロック基」という語は、官能基の反応性を遮蔽する基を表す。該官能基は、続いて、該ブロック基の除去により遮蔽を取り除き得る。いくつかの実施形態では、ブロック基は、保護基である。
【0120】
部分:「部分」という語は、分子の特異的セグメントまたは官能基を表す。化学的部分は、分子中に組み込まれた、または追加された化学的実体と、しばしば認識される。
【0121】
固形担体:「固形担体」という語は、核酸の合成を可能にするいずれもの担体を表す。いくつかの実施形態では、該語は、核酸合成を実行し、反応性基を導入するために誘導化する反応ステップで使用される媒体中に不溶なガラスまたは重合体を表す。いくつかの実施形態では、該固形担体は、高度架橋ポリスチレン(HCP)またはコントロールドポアガラス(CPG)である。いくつかの実施形態では、該固形担体は、コントロールドポアガラス(CPG)である。いくつかの実施形態では、該固形担体は、コントロールドポアガラス(CPG)および高度架橋ポリスチレン(HCP)の複合担体である。
【0122】
結合部分:「結合部分」という語は、末端ヌクレオチドと該固形担体間または末端ヌクレオシドと別のヌクレオシド、ヌクレオチドまたは核酸間に位置してもよいいずれもの部分を表す。
【0123】
DNA分子:「DNA分子」という語は、その一本鎖形態または二重らせんデオキシリボヌクレオチド(アデニン、グアニン、チミン、またはシトシン)の重合形態を表す。本用語は、該分子の一次および二次構造のみを表し、いずれの特定の三次形態にも限定しない。従って、本用語は、とりわけ、直鎖DNA分子(例えば、制限酵素フラグメント)、ウィルス、プラスミド、および染色体中に見られる二本鎖DNAを含む。特定二本鎖DNA分子構造を論じる中で、配列は、非転写鎖のDNA(すなわち、mRNAと相同配列を有する鎖)に沿って5’から3’の方向の配列のみを与える通例に従って、本明細書中で記載され得る。
【0124】
コード配列:DNA「コード配列」または「コード領域」は、適切な発現制御配列の制御下に置かれたとき、生体内ポリペプチドに転写および翻訳される二本鎖DNAである。コード配列の境界(「オープンリーディングフレーム」または「ORF」)は、5’(アミノ)末端での開始コドンおよび3’(カルボン酸)末端での翻訳終止コドンにより決定される。コード配列としては、限定されないが、原核生物配列、原核生物のmRNAからのcDNA、原核生物(例えば、哺乳類)のDNAからのゲノムDNA配列、および合成DNA配列が挙げられる。ポリアデニル化シグナルおよび転写終止配列は、通常、該コード配列の3’側に位置する、「非コード配列」または「非コード領域」という語は、アミノ酸に翻訳されないポリヌクレオチド配列の領域(例えば、5’および3’非翻訳領域)を表す。
【0125】
リーディングフレーム:「リーディングフレーム」という語は、二本鎖DNA分子の各方向に3つの計6つの可能なリーディングフレームの内の1つを表す。使用される該リーディングフレームは、DNA分子のコード配列内のアミノ酸をコードするために、どのコドンを使用するかを決定する。
【0126】
アンチセンス:本明細書において用いられるとき、「アンチセンス」核酸分子は、例えば、二本鎖cDNA分子のコード鎖に対して相補的な、mRNA配列に対して相補的な、または遺伝子のコード鎖に対して相補的な、タンパク質をコードする「センス」核酸に対して相補的であるヌクレオチド配列を含む。従って、アンチセンス核酸分子は、水素結合を介してセンス核酸分子と会合することができる。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、RNaseH媒介切断に関与するオリゴヌクレオチドである;例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、標的mRNAの一部と配列特異的にハイブリダイズし、従って、RNaseHによる切断のためにmRNAを標的にする。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、野生型と標的の変異対立遺伝子とを区別することができる。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、変異対立遺伝子のRNaseH媒介切断には大きく関与するが、野生型対立遺伝子のRNaseH媒介切断には、はるかに少ない程度に関与する(例えば、標的の野生型対立遺伝子のRNaseH媒介切断には大きく関与しない)。
【0127】
ゆらぎ位置:本明細書中で使用されるとき、「ゆらぎ位置」は、コドンの3番目の位置を表す。いくつかの実施形態では、コドンのゆらぎ位置内のDNA分子中の突然変異は、アミノ酸レベルでサイレント変異または保存的変異をもたらす。例えば、グリシンをコードする4つのコドン、すなわち、GGU、GGC、GGAおよびGGGがあり、従って、いずれものゆらぎ位置のヌクレオチドの、A、U、CおよびGから選択される他のヌクレオチドへの変異は、コードされるタンパク質のアミノ酸レベルでの変化をもたらさず、従って、サイレント置換である。
【0128】
サイレント置換:「サイレント置換」または「サイレント変異」は、コドン内のヌクレオチドが変更されるが、該コドンによりコードされるアミノ酸残基の変化がもたらされないものである。例としては、AGGに変異したときでもまだ、Argをコードするコドン「CGG」などの特定のコドンの1番目の位置だけでなく、コドンの3番目の位置の突然変異が挙げられる。
【0129】
遺伝子:本明細書中で使用されるとき、「遺伝子」、「組み換え遺伝子」および「遺伝子構築物」という語は、タンパク質またはその部分をコードするDNA分子、またはDNA分子部分を表す。該DNA分子は、該タンパク質(エキソン配列として)をコードするオープンリーディングフレームを含み得、イントロン配列をさらに含み得る。本明細書で、「イントロン」という語は、タンパク質に翻訳されない所与の遺伝子中に存在、および全ての場合ではないが、いくつかの場合に、エキソン間で見られるDNA配列を表す。当技術分野で周知であるように、遺伝子が、1つ以上のプロモーター、エンハンサー、リプレッサーおよび/または該遺伝子の活性または発現を調節する他の制御配列と作動可能に結合する(または含み得る)ことは望まれ得る。
【0130】
相補DNA:本明細書中で使用されるとき、「相補DNA」または「cDNA」は、mRNAの逆転写により合成された組み換えポリヌクレオチドを含み、それから、介在配列(イントロン)が除去される。
【0131】
相同性:「相同性」または「同一性」または「類似性」は、2つの核酸分子間の配列類似性を表す。相同性および同一性は各々、比較目的で配置し得る各配列の位置の比較により決定され得る。該比較される配列の同位置が、同じ塩基により占有されるとき、その時、該分子は、その位置で同一である;同部位が、同じまたは類似の核酸残基(例えば、立体的および/または電子状態で類似)により占有されるとき、その時、該分子は、その位置で相同(類似)であると呼ばれ得る。相同性/類似性または同一性の百分率での表現は、比較される配列により共有される位置で、同一または類似の核酸の数の関数を表す。「無関係」または「非相同」な配列は、本明細書に記載の配列と、40%未満の同一性、35%未満の同一性、30%未満の同一性、または25%未満の同一性を共有する。2つの配列を比較するとき、残基(アミノ酸または核酸)の欠如または余分な残基の存在も、該同一性および相同性/類似性を低下させる。
【0132】
いくつかの実施形態では、「相同性」という語は、類似の機能またはモチーフと同一の遺伝子に使用される配列類似性の数学的に基づいた比較を記述する。本明細書に記載の核酸配列は、例えば、他のファミリー成員、関連する配列または相同体を特定するために、公開データベースに対して検索実行するための「問い合わせ配列」として使用され得る。いくつかの実施形態では、かかる検索は、Altschul, et al. (1990) J. Mol. Biol. 215:403-10のNBLASTおよびXBLASTプログラム(バージョン2.0)を用いて実行され得る。いくつかの実施形態では、BLASTヌクレオチド検索は、本発明の核酸分子と相同なヌクレオチド配列を得るために、NBLASTプログラム、スコア=100、ワード長=12で実行され得る。いくつかの実施形態では、比較目的でギャップアライメントを得るため、ギャップBLASTを、Altschul et al., (1997) Nucleic Acids Res. 25(17):3389-3402中に記載のように利用され得る。BLASTおよびギャップBLASTプログラムを利用するとき、それぞれのプログラム(例えば、XBLASTおよびBLAST)のデフォルトパラメータを使用され得る(www.ncbi.nlm.nih.gov参照)。
【0133】
同一性:本明細書中で使用されるとき、「同一性」は、配列を、配列マッチングが最大限になるように、すなわち、ギャップおよび挿入を考慮して、アライメントするとき、2つ以上の配列中の対応する位置における同一のヌクレオチド残基の百分率を意味する。同一性は、既知の方法により、容易に算出され得、Computational Molecular Biology, Lesk, A. M., ed., Oxford University Press, New York, 1988; Biocomputing: Informatics and Genome Projects, Smith, D. W., ed., Academic Press, New York, 1993; Computer Analysis of Sequence Data, Part I, Griffin, A. M., and Griffin, H. G., eds., Humana Press, New Jersey, 1994; Sequence Analysis in Molecular Biology, von Heinje, G., Academic Press, 1987; and Sequence Analysis Primer, Gribskov, M. and Devereux, J., eds., M Stockton Press, New York, 1991; and Carillo, H., and Lipman, D., SIAM J. Applied Math., 48: 1073 (1988)に記載のものが挙げられるが、これに限定されない。同一性を決定する方法は、被検配列間で最大に一致するように設計されている。さらに、同一性を決定する方法は、公的に入手可能なコンピュータープログラムでコードされている。2つの配列間の同一性を決定するコンピュータープログラム方法としては、GCGプログラムパッケージ(Devereux, J., et al., Nucleic Acids Research 12(1): 387 (1984)), BLASTP, BLASTN, and FASTA (Altschul, S. F. et al., J. Molec. Biol. 215: 403-410 (1990) and Altschul et al. Nuc. Acids Res. 25: 3389-3402 (1997))が挙げられるが、これに限定されない。BLAST Xプログラムは、NCBIおよび他出所から公的に入手可能である(BLAST Manual, Altschul, S., et al., NCBI NLM NIH Bethesda, Md. 20894; Altschul, S., et al., J. Mol. Biol. 215: 403-410 (1990))。周知のスミスウォーターマンアルゴリズムも、同一性決定に使用できる。
【0134】
非相同的:DNA配列の「非相同」領域は、より大きな配列に関連して全く発見されないより大きなDNA配列内のDNAの同定可能なセグメントである。従って、非相同領域が哺乳類遺伝子をコードするとき、該遺伝子は、通常、源生物ゲノム中の哺乳類ゲノムDNAに隣接しないDNA側にあり得る。非相同性コード配列の別例は、該コード配列自体が、全く発見されない配列(例えば、ゲノムコード配列が無修飾遺伝子と異なるコドンまたはモチーフを有するイントロンまたは合成配列を含むcDNA)である。アレル変異または天然突然変異イベントは、本明細書に定義のDNAの非相同領域を生じさせない。
【0135】
塩基転位型突然変異:「塩基転位型突然変異」という語は、ピリミジン(シチジン(C)またはチミジン(T))が、別のピリミジンにより置換される、またはプリン(アデノシン(A)またはグアノシン(G))が、別のプリンにより置換される、DNA配列中の塩基の変化を表す。
【0136】
塩基転換型突然変異:「塩基転換型突然変異」という語は、ピリミジン(シチジン(C)またはチミジン(T))が、プリンにより置換される、またはプリン(アデノシン(A)またはグアノシン(G))が、ピリミジンにより置換される、DNA配列中の塩基の変化を表す。
【0137】
オリゴヌクレオチド:「オリゴヌクレオチド」という語は、核酸塩基、修飾核酸塩基、糖、修飾糖、リン酸架橋、または修飾リン原子架橋(本明細書中、本明細書にさらに定義の「ヌクレオチド間結合」とも呼ぶ)のいずれもの組み合わせを含むヌクレオチドモノマーの重合体またはオリゴマーを表す。
【0138】
オリゴヌクレオチドは、一本鎖または二本鎖であり得る。本明細書で、「オリゴヌクレオチド鎖」という語は、一本鎖オリゴヌクレオチドを包含する。一本鎖オリゴヌクレオチドは、二本鎖領域を有し得、二本鎖オリゴヌクレオチドは、一本鎖領域を有し得る。実例となるオリゴヌクレオチドとしては、構造遺伝子、制御領域および終端領域を含む遺伝子、ウィルスまたはプラスミドDNA、一本鎖および二本鎖siRNAおよび他のRNA干渉剤(RNAi剤またはiRNA剤)などの自己複製系、shRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイム、マイクロRNA、マイクロRNA擬態、スーパーmir(supermir)、アプタマー、抗mir(antimir)、アンタゴmir(antagomir)、Ulアダプター、三重鎖形成性オリゴヌクレオチド、グアニン四重鎖オリゴヌクレオチド、RNAアクチベーター、免疫賦活性オリゴヌクレオチド、およびデコイオリゴヌクレオチドが挙げられるが、これらに限定されない。
【0139】
RNA干渉の誘導に有効である二本鎖および一本鎖オリゴヌクレオチドは、本明細書中、siRNA、RNAi剤、またはiRNA剤とも呼ぶ。いくつかの実施形態では、これらのRNA干渉誘導オリゴヌクレオチドは、RNAi誘導サイレンシング複合体(RISC)として知られる細胞質多タンパク質複合体と関連する。多くの実施形態では、一本鎖および二本鎖RNAi剤は、それらが、RISC機構に入り、標的配列、例えば、標的mRNAのRISC介在の切断に関与し得るより小さいオリゴヌクレオチドを産生するために、内因性分子、例えば、ダイサーにより切断され得るほど十分に長い。
【0140】
本発明のオリゴヌクレオチドは、様々な長さであり得る。特定の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、約2~約200ヌクレオチド長さの範囲であり得る。様々な関係する実施形態では、一本鎖、二本鎖、および三本鎖のオリゴヌクレオチドは、約4~約10ヌクレオチド、約10~約50ヌクレオチド、約20~約50ヌクレオチド、約15~約30ヌクレオチド、約20~約30ヌクレオチドの長さの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチドは、約9~約39ヌクレオチド長さである。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチドは、少なくとも4ヌクレオチド長さである。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチドは、少なくとも5ヌクレオチド長さである。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチドは、少なくとも6ヌクレオチド長さである。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチドは、少なくとも7ヌクレオチド長さである。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチドは、少なくとも8ヌクレオチド長さである。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチドは、少なくとも9ヌクレオチド長さである。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチドは、少なくとも10ヌクレオチド長さである。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチドは、少なくとも11ヌクレオチド長さである。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチドは、少なくとも12ヌクレオチド長さである。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチドは、少なくとも15ヌクレオチド長さである。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチドは、少なくとも20ヌクレオチド長さである。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチドは、少なくとも25ヌクレオチド長さである。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチドは、少なくとも30ヌクレオチド長さである。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチドは、少なくとも18ヌクレオチド長さの二本鎖の相補鎖である。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチドは、少なくとも21ヌクレオチド長さの二本鎖の相補鎖である。
【0141】
ヌクレオチド間結合:本明細書中で使用されるとき、「ヌクレオチド間結合」という言い回しは、一般に、オリゴヌクレオチドのヌクレオチド単位間のリン含有結合を表し、上記および本明細書中で、「糖間結合」および「リン原子架橋」と同義である。いくつかの実施形態では、ヌクレオチド間結合は、天然DNAおよびRNA分子中に見られるホスホジエステル結合である。いくつかの実施形態では、ヌクレオチド間結合は、該ホスホジエステル結合の各酸素原子が任意におよび独立して、有機部分または無機部分により置換される「修飾ヌクレオチド間結合」である。いくつかの実施形態では、かかる有機部分または無機部分は、=S、=Se、=NR’、-SR’、-SeR’、-N(R’)、B(R’)、-S-、-Se-、および-N(R’)-(式中、各R’は、独立して、下記定義および記載の通りである)から選択されるが、これに限定されない。いくつかの実施形態では、ヌクレオチド間結合は、ホスホトリエステル結合、ホスホロチオエートジエステル結合
【化1】
または修飾ホスホロチオエートトリエステル結合である。該ヌクレオチド間結合が、該結合の酸または塩基部分の存在により、所与のpHにおいて、アニオンまたはカチオンとして存在し得ることを、当業者は理解している。
【0142】
特に指定しない限り、オリゴヌクレオチド配列を用いて使用されるとき、各s、s1、s2、s3、s4、s5、s6およびs7は、独立して、下記表1に示される次の修飾ヌクレオチド間結合を表す。
【0143】
表1.実例となる修飾ヌクレオチド間結合
【表1】
【0144】
例えば、(Rp,Sp)-ATsCs1GAは、1)TとC間のホスホロチオエートヌクレオチド間結合

【化2】

;および 2)CとG間の
【化3】
の構造を有するホスホロチオエートトリエステルヌクレオチド間結合を有する。特に指定しない限り、オリゴヌクレオチド配列に先行するRp/Spの表記は、該オリゴヌクレオチド配列の順次5’から3’の該ヌクレオチド間結合のキラル結合リン原子の立体配置を言い表す。例えば、(Rp,Sp)-ATsCs1GAでは、TとC間の「s」結合のリンは、Rp立体配置を有し、CとG間の「s1」結合のリンは、Sp立体配置を有する。いくつかの実施形態では、「全(Rp)」または「全(Sp)」は、オリゴヌクレオチドの全キラル結合リン原子が、それぞれ、同じRpまたはSp立体配置を有することを示すために使用される。例えば、全(Rp)-GsCsCsTsCsAsGsTsCsTsGsCsTsTsCsGsCsAsCsCは、該オリゴヌクレオチドの全ての該キラル結合リン原子が、Rp立体配置を有することを示す;全(Sp)-GsCsCsTsCsAsGsTsCsTsGsCsTsTsCsGsCsAsCsCは、該オリゴヌクレオチドの全ての該キラル結合リン原子が、Sp立体配置を有することを示す。
【0145】
オリゴヌクレオチド型:本明細書中で使用されるとき、「オリゴヌクレオチド型」という言い回しは、特定の塩基配列、骨格結合パターン(すなわち、ヌクレオチド間結合型パターン、例えば、リン酸、ホスホロチオエート、他)、骨格キラル中心パターン(すなわち、結合リン立体化学パターン(Rp/Sp))、および骨格リン修飾パターン(例えば、式Iの「-XLR」基のパターン)を有するオリゴヌクレオチドを定義するために使用される。共通に表記された「型」のオリゴヌクレオチドは、互いに、構造的に同一である。
【0146】
当業者は、オリゴヌクレオチド鎖の各ヌクレオチド単位が、該結合リンにおける特定の立体化学および/または該結合リンにおける特定の修飾および/または特定の塩基および/または特定の糖を有するように、設計されおよび/または前以て選択され得るように、本発明の合成方法が、オリゴヌクレオチド鎖の合成中にある程度の制御を提供することを認識するだろう。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド鎖は、該結合リンにおける特定の組み合わせの修飾を有するように、設計されおよび/または決定される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド鎖は、特定の組み合わせの塩基を有するため、設計されおよび/または選択される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド鎖は、特定の組み合わせの1つ以上の上記構造的特徴を有するように、設計されおよび/または選択される。本発明は、複数のオリゴヌクレオチド分子を含むまたはから成る組成物(例えば、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物)を提供する。いくつかの実施形態では、かかる全分子は、同じ型である(すなわち、互いに構造的に同一である)。しかしながら、多くの実施形態では、提供される組成物は、通常、所定の相対量で、異なる型の複数のオリゴヌクレオチドを含む。
【0147】
キラル制御:本明細書において用いられるとき、「キラル制御」は、オリゴヌクレオチド鎖内のあらゆるキラル結合リンの立体化学表記を制御できる能力を指す。「キラル制御されたオリゴヌクレオチド」という語句は、キラル結合リンに関して単一のジアステレオマー型で存在するオリゴヌクレオチドを指す。キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、キラル制御されたオリゴヌクレオチド合成から調製される。
【0148】
キラル制御オリゴヌクレオチド組成物:本明細書中で使用されるとき、「キラル制御オリゴヌクレオチド組成物」という言い回しは、所定のレベルの個々のオリゴヌクレオチド型を含むオリゴヌクレオチド組成物を表す。例えば、いくつかの実施形態では、キラル制御オリゴヌクレオチド組成物は、1つのオリゴヌクレオチド型を含む。いくつかの実施形態では、キラル制御オリゴヌクレオチド組成物は、複数のオリゴヌクレオチド型の混合物を含む。実例となるキラル制御オリゴヌクレオチド組成物が、本明細書中にさらに記載される。
【0149】
キラル純粋:本明細書で、「キラル純粋」という言い回しは、全オリゴヌクレオチドが、該結合リンに関して単一のジアステレオ異性体で存在するキラル制御オリゴヌクレオチド組成物を言い表すために使用される。
【0150】
キラル均一:本明細書中で使用されるとき、「キラル均一」という言い回しは、全ヌクレオチド単位が、該結合リンにおいて、同じ立体化学を有するオリゴヌクレオチド分子または型を言い表すために使用される。例えば、そのヌクレオチド単位が、全て、結合リンにおいて、Rp立体化学を有するオリゴヌクレオチドは、キラル均一である。同様に、そのヌクレオチド単位が、全て、結合リンにおいて、Sp立体化学を有するオリゴヌクレオチドは、キラル均一である。
【0151】
所定の:所定は、例えば、無作為に起こるまたは達成の反対語として、計画的に選択されることを意味する。当業者は、本明細書を読み、本発明が、提供される組成物の調剤および/または封入のための特定のオリゴヌクレオチド型の選択を可能にし、提供される組成物が調剤されるように、任意に、選択された特定の相対量で、正確に、選択された特定の型の制御された調剤をさらに可能にする新規および驚くべき技術を提供することを理解するであろう。かかる提供される組成物は、本明細書に記載の「所定の」ものである。それらが、偶然、特定のオリゴヌクレオチド型の意図的な作成を制御できないプロセスを通して作成されたので、特定の個々のオリゴヌクレオチド型を含み得る組成物は、「所定の」組成物ではない。いくつかの実施形態では、所定の組成物は、(例えば、制御されたプロセスの反復を通して)意図的に複製され得るものである。
【0152】
結合リン:本明細書中で定義されるとき、「結合リン」という言い回しは、表される特定のリン原子が、ヌクレオチド間結合中に存在し、該リン原子が、天然DNAおよびRNA中に起こるヌクレオチド間結合のホスホジエステルのリン原子に対応することを示すために使用される。いくつかの実施形態では、結合リン原子は、修飾ヌクレオチド間結合中にあり、ホスホジエステル結合の各酸素原子が、有機または無機部分により、任意におよび独立して置換される。いくつかの実施形態では、結合リン原子は、式IのPである。いくつかの実施形態では、結合リン原子は、キラルである。いくつかの実施形態では、キラル結合リン原子は、式IのPである。
【0153】
P修飾:本明細書中で使用されるとき、「P修飾」という語は、立体化学的修飾以外の結合リンにおけるいずれもの修飾を表す。いくつかの実施形態では、P修飾は、結合リンに共有結合した懸垂部分の付加、置換、または除去を含む。いくつかの実施形態では、該「P修飾」は、-X-L-R(式中、X、LおよびRは、独立して、本明細書および下記に定義および記載の通りである)である。
【0154】
ブロックマー:本明細書中で使用されるとき、「ブロックマー」という語は、その各個別のヌクレオチド単位を特徴付ける構造的特徴のパターンが、該ヌクレオチド間リン結合において共通の構造的特徴を共有する少なくとも2つの連続したヌクレオチド単位の存在により特徴付けられるオリゴヌクレオチド鎖を表す。共通の構造的特徴は、該結合リンにおける共通立体化学または該結合リンにおける共通修飾を意味する。いくつかの実施形態では、該ヌクレオチド間リン結合における共通構造的特徴を共有する該少なくとも2つの連続ヌクレオチド単位は、「ブロック」と呼ばれる。
【0155】
いくつかの実施形態では、ブロックマーは、「ステレオブロックマー」であり、例えば、少なくとも2つの連続ヌクレオチド単位は、該結合リンにおいて、同じ立体化学を有する。かかる少なくとも2つの連続ヌクレオチド単位は、「ステレオブロックマー」を形成する。例えば、少なくとも2つの連続ヌクレオチド単位、TsおよびCs1が、結合リン(両方のSp)において、同じ立体化学を有するので、(Rp,Sp)-ATsCs1GAは、ステレオブロックマーである。同じオリゴヌクレオチドでは、(Rp,Sp)-ATsCs1は、ブロックを形成し、それは、立体ブロックである。
【0156】
いくつかの実施形態では、ブロックマーは、「P修飾ブロックマー」であり、例えば、少なくとも2つの連続ヌクレオチド単位は、該結合リンにおいて、同じ修飾を有する。かかる少なくとも2つの連続ヌクレオチド単位は、「P修飾ブロック」を形成する。例えば、(Rp,Sp)-ATsCsGAは、少なくとも2つの連続ヌクレオチド単位、TsおよびCsが、同じP修飾(すなわち、両方がホスホロチオエートジエステルである)を有するので、P修飾ブロックマーである。(Rp,Sp)-ATsCsGAの同じオリゴヌクレオチドでは、TsCsは、ブロックを形成し、それは、P修飾ブロックである。
【0157】
いくつかの実施形態では、ブロックマーは、「結合ブロックマー」であり、例えば、少なくとも2つの連続ヌクレオチド単位は、該結合リンにおいて、同じ立体化学および同じ修飾を有する。少なくとも2つの連続ヌクレオチド単位は、「結合ブロック」を形成する。例えば、少なくとも2つの連続ヌクレオチド単位、TsおよびCsが、同じ立体化学(両方のRp)およびP修飾(両方のホスホロチオエート)を有するので、(Rp,Rp)-ATsCsGAは、結合ブロックマーである。(Rp,Rp)-ATsCsGAの同じオリゴヌクレオチドでは、TsCsは、ブロックを形成し、結合ブロックである。
【0158】
いくつかの実施形態では、ブロックマーは、独立して、立体ブロック、P修飾ブロックおよび結合ブロックから選択される1つ以上のブロックを含む。いくつかの実施形態では、ブロックマーは、1つのブロックに対するステレオブロックマー、および/または別のブロックに対するP修飾ブロックマー、および/またはさらに別のブロックに対する結合ブロックマーである。例えば、(Rp,Rp,Rp,Rp,Rp,Sp,Sp,Sp)-AAsTsCsGsAs1Ts1Cs1Gs1ATCGは、立体ブロックAsTsCsGsAs1(結合リンにおける全Rp)もしくはTs1Cs1Gs1(結合リンにおける全Sp)に関してステレオブロックマーであり、P修飾ブロックAsTsCsGs(全s結合)もしくはAs1Ts1Cs1Gs1(全s1結合)に関してP修飾ブロックマーであり、または結合ブロックAsTsCsGs(結合リンにおける全Rpおよび全s結合)もしくはTs1Cs1Gs1(結合リンにおける全Spおよび全s1結合)に関して結合ブロックマーである。
【0159】
アルトマー(altmer):本明細書中で使用されるとき、「アルトマー」という語は、各個別のヌクレオチド単位を特徴付けるその構造的特徴パターンが、該ヌクレオチド間リン結合における特定の構造的特徴を共有する、オリゴヌクレオチド鎖中に連続する2つのヌクレオチド単位がないことで特徴付けられるオリゴヌクレオチド鎖を表す。いくつかの実施形態では、アルトマーは、それが、繰り返しパターンを含むように設計される。いくつかの実施形態では、アルトマーは、それが、繰り返しパターンを含まないように設計される。
【0160】
いくつかの実施形態では、アルトマーは、「ステレオアルトマー」であり、例えば、該結合リンにおいて同じ立体化学を有する連続する2つのヌクレオチド単位はない。例えば、(Rp,Sp,Rp,Sp,Rp,Sp,Rp,Sp,Rp,Sp Rp,Sp,Rp,Sp,Rp,Sp,Rp,Sp,Rp)-GsCsCsTsCsAsGsTsCsTsGsCsTsTsCsGsCsAsCsC。
【0161】
いくつかの実施形態では、アルトマーは、「P修飾アルトマー」であり、例えば、該結合リンにおいて同じ修飾を有する連続する2つのヌクレオチド単位はない。例えば、各結合リンが、他と異なるP修飾を有する、全(Sp)CAs1GsT。
【0162】
いくつかの実施形態では、アルトマーは、「結合アルトマー」であり、例えば、該結合リンにおいて同一の立体化学または同一の修飾を有する連続する2つのヌクレオチド単位はない。例えば、(Rp,Sp,Rp,Sp,Rp,Sp,Rp,Sp,Rp,Sp Rp,Sp,Rp,Sp,Rp,Sp,Rp,Sp,Rp)-GsCs1CsTs1CsAs1GsTs1CsTs1GsCs1TsTs2CsGs3CsAs4CsC。
【0163】
ユニマー:本明細書中で使用されるとき、「ユニマー」という語は、各個別のヌクレオチド単位を特徴付けるその構造的特徴パターンは、鎖内の全ヌクレオチド単位が、該ヌクレオチド間リン結合における少なくとも1つの共通構造的特徴を共有するものであるオリゴヌクレオチド鎖を表す。共通構造的特徴は、該結合リンにおける共通立体化学または該結合リンにおける共通修飾を意味する。
【0164】
いくつかの実施形態では、ユニマーは、「ステレオユニマー」であり、例えば、全ヌクレオチド単位は、該結合リンにおいて同じ立体化学を有する。例えば、該結合全てがSpリンを有する、全(Sp)-CsAs1GsT。
【0165】
いくつかの実施形態では、ユニマーは、「P修飾ユニマー」であり、例えば、全ヌクレオチド単位は、該結合リンにおいて同じ修飾を有する。例えば、該ヌクレオチド間結合全てがホスホロチオエートジエステルである、(Rp,Sp,Rp,Sp,Rp,Sp,Rp,Sp,Rp,Sp Rp,Sp,Rp,Sp,Rp,Sp,Rp,Sp,Rp)-GsCsCsTsCsAsGsTsCsTsGsCsTsTsCsGsCsAsCsC。
【0166】
いくつかの実施形態では、ユニマーは、「結合ユニマー」であり、例えば、全ヌクレオチド単位は、該結合リンにおいて同じ立体化学および同じ修飾を有する。例えば、該クレオチド間結合全てが、Sp結合リンを有するホスホロチオエートジエステルである、全(Sp)-GsCsCsTsCsAsGsTsCsTsGsCsTsTsCsGsCsAsCsC。
【0167】
ギャップマー:本明細書中で使用されるとき、「ギャップマー」という語は、オリゴヌクレオチド鎖の少なくとも1つのヌクレオチド間リン結合がリン酸ジエステル結合、例えば、天然DNAまたはRNA中に見られるものなどであることで特徴付けられるオリゴヌクレオチド鎖を表す。いくつかの実施形態では、該オリゴヌクレオチド鎖の1つ以上のヌクレオチド間リン結合は、天然DNAまたはRNA中に見られるものなどのリン酸ジエステル結合である。例えば、CとA間の該ヌクレオチド間結合がリン酸ジエステル結合である、全(Sp)-CAs1GsT。
【0168】
スキップマー:本明細書中で使用されるとき、「スキップマー」という語は、該オリゴヌクレオチド鎖の1つおきのヌクレオチド間リン結合が、リン酸ジエステル結合、例えば、天然DNAまたはRNA中に見られるものなどであり、該オリゴヌクレオチド鎖の1つおきのヌクレオチド間リン結合が、修飾されたヌクレオチド間結合である、ギャップマーの型を表す。例えば、全(Sp)-AsTCs1GAs2TCs3Gである。
【0169】
本発明の目的のため、化学元素は、CAS編集、化学と物理のハンドブック、67版、1986-87年、内表紙の元素周期表に従って特定される。
【0170】
本発明の化合物および組成物に関する本明細書に記載の方法および構造は、薬剤的に許容可能な酸または塩基付加酸ならびにこれらの化合物および組成物の全立体異性体にも適用する。
【図面の簡単な説明】
【0171】
図1】プールされた血清(3匹の個々のカニクイザル)においてヒトSOD1を標的とするオリゴヌクレオチドによる、C3a補体活性化の用量応答の例(C3aによって測定される)。40分間インキュベーション、37℃。
【0172】
図2】プールされた血清(3匹の個々のカニクイザル)において、SOD1オリゴヌクレオチドによる、3Ca補体活性化の時間経過の例(C3aによって測定される)。オリゴヌクレオチド濃度:330μg/mL;37℃。
【0173】
図3】プールされた血清(3匹の個々のカニクイザル)においてマウスApoBを標的とするオリゴヌクレオチドによる、3Ca補体活性化の時間経過の例(C3aによって測定される)。オリゴヌクレオチド濃度:330μg/mL;37℃。
【0174】
図4】プールされた血清(3匹の個々のカニクイザル)においてヒトHTTを標的とするオリゴヌクレオチドによる、3Ca補体活性化の時間経過の例(C3aによって測定される)。オリゴヌクレオチド濃度:330μg/mL;37℃。
【0175】
図5】プールされた血清(3匹の個々のカニクイザル)においてヒトHTTを標的とするオリゴヌクレオチドによる、Bb補体活性化の時間経過の例(Bbによって測定される)。オリゴヌクレオチド濃度:330μg/mL;37℃。
【0176】
図6】ヒトHTTを標的とするオリゴヌクレオチドによるアルブミン結合の例。
【0177】
図7】マウスApoBを標的とするオリゴヌクレオチドによるアルブミン結合の例。
【0178】
図8】ヒトSOD1を標的とするオリゴヌクレオチドによるアルブミン結合の例。
【発明を実施するための形態】
【0179】
合成オリゴヌクレオチドは、さまざまな用途で有用な分子ツールを与える。例えば、オリゴヌクレオチドは、治療用途、診断用途、研究用途、新しいナノマテリアル用途に有用である。天然にある核酸(例えば、修飾されていないDNAまたはRNA)の使用は、例えば、エンドヌクレアーゼおよびエクソヌクレアーゼに影響を受けやすいことによって、制限される。このように、これらの欠点を回避するために、さまざまな合成対応物が開発されてきた。これらの合成対応物は、化学修飾、例えば、塩基の修飾、糖の修飾、骨格の修飾などを含み、特に、これらの分子が変性を受けにくいようにし、オリゴヌクレオチドの他の特性を改良するような化学修飾を含む、合成オリゴヌクレオチドを含む。化学修飾によって、毒性の増加などのような特定の望ましくない影響が生じることもある。構造的な観点から、ヌクレオチド間のリン酸架橋に対する修飾はキラリティを導入し、オリゴヌクレオチドの特定の特性は、オリゴヌクレオチドの骨格を形成するリン原子の配座によって影響を受けることがある。例えば、in vitro試験は、アンチセンスヌクレオチドの特性、例えば、結合アフィニティ、相補的RNAに特異的に結合する配列、ヌクレアーゼに対する安定性が、特に、骨格のキラリティ(例えば、リン原子の配座)によって影響を受けることを示している。
【0180】
特に、本開示は、オリゴヌクレオチドの構造要素、例えば、塩基配列、化学修飾(例えば、糖、塩基および/またはヌクレオチド間架橋の修飾、およびそのパターン)、および/または立体化学(例えば、骨格キラル中心の立体化学(キラルなヌクレオチド間架橋)、および/またはそのパターン)が、例えば、オリゴヌクレオチドの活性、毒性などの特性に顕著な影響を与えることができ、これを調節してオリゴヌクレオチドの特性を調整することができるという認識を包含する。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチド特性は、化学修飾(塩基、糖および/またはヌクレオチド間架橋の修飾)および/または立体化学(骨格のキラル中心のパターン)を最適化することによって調節することができる。
【0181】
いくつかの実施形態において、本開示は、制御された構造要素(例えば、制御された化学修飾および/または制御された骨格立体化学パターン)を有するオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物が、限定されないが、本明細書に記載されるものを含む予想されない特性を与えることを示す。いくつかの実施形態において、化学修飾(例えば、塩基の修飾、糖の修飾、ヌクレオチド間架橋の修飾など)を有するオリゴヌクレオチドを含む提供される組成物は、改良された特性、例えば、低い毒性または改良されたタンパク質結合プロフィールまたは改良された送達などを有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の中の提供されるオリゴヌクレオチド(例えば、第1の複数のオリゴヌクレオチド)は、塩基の修飾、糖の修飾、および/またはヌクレオチド間架橋の修飾を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、塩基の修飾と糖の修飾を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、塩基の修飾とヌクレオチド間架橋の修飾を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、糖の修飾とヌクレオチド間の修飾を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、塩基の修飾、糖の修飾、ヌクレオチド間架橋の修飾を含む。化学修飾の例(例えば、塩基の修飾、糖の修飾、ヌクレオチド間架橋の修飾など)は、限定されないが、本開示に記載されるものを含め、当該技術分野で広く知られている。いくつかの実施形態において、修飾された塩基は、置換されたA、T、C、GまたはUである。いくつかの実施形態において、糖の修飾は、2’-修飾である。いくつかの実施形態において、2’-修飾は、2-F修飾である。いくつかの実施形態において、2’-修飾は、2’-ORである。いくつかの実施形態において、2’-修飾は、2’-ORであり、ここで、Rは、場合により置換されていてもよいアルキルである。いくつかの実施形態において、2’-修飾は、2’-OMeである。いくつかの実施形態において、2’-修飾は、2’-MOEである。いくつかの実施形態において、修飾された糖部分は、架橋した二環または多環の環である。いくつかの実施形態において、修飾された糖部分は、5~20個の環原子を含み、1個以上の環原子が場合により独立してヘテロ原子である、架橋した二環または多環の環である。環構造の例は、当該技術分野で広く知られており、例えば、BNA、LNAなどにみられるものである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋を両方とも含む。いくつかの実施形態において、修飾されたヌクレオチド間架橋と天然のリン酸架橋を両方とも含むオリゴヌクレオチドおよびその組成物は、改良された特性、例えば、活性および毒性などを与える。いくつかの実施形態において、修飾されたヌクレオチド間架橋は、キラルなヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、修飾されたヌクレオチド間架橋は、ホスホロチオエート架橋である。いくつかの実施形態において、修飾されたヌクレオチド間架橋は、置換されたホスホロチオエート架橋である。
特に、本開示は、立体的に無作為なオリゴヌクレオチド調製物が、互いに異なる、例えば、オリゴヌクレオチド鎖中の個々の骨格キラル中心の立体化学的構造において互いに異なる、複数の別個の化学部分を含むという認識を包含している。骨格キラル中心の立体化学を制御しないと、立体的に無作為なオリゴヌクレオチド調製物は、決定されていない量のオリゴヌクレオチド立体異性体を含む、制御されていない組成物を与える。これらの立体異性体は、同じ塩基配列を有していてもよいが、これらの立体異性体は、それらの異なる骨格立体化学に起因して少なくとも異なる化学部分であり、本明細書に示されるように、異なる特性(例えば、活性、毒性など)を有していてもよい。特に、本開示は、目的のオリゴヌクレオチドの特定の立体異性体であるか、またはこのような立体異性体を含む、新しい組成物を提供する。いくつかの実施形態において、特定の立体異性体は、例えば、その塩基配列、その長さ、その骨格の架橋パターンおよびその骨格のキラル中心のパターンによって定義されてもよい。当該技術分野で理解されるように、いくつかの実施形態において、塩基配列は、オリゴヌクレオチドにおけるヌクレオシド残基の同一性および/または修飾状態(例えば、標準的な天然にあるヌクレオチド、例えば、アデニン、シトシン、グアノシン、チミンおよびウラシルに対する、糖および/または塩基要素の同一性および/または修飾状態)および/またはこのような残基のハイブリダイゼーションの特徴(すなわち、特定の相補的な残基とハイブリダイズする能力)を指していてもよい。いくつかの実施形態において、提供される組成物の中のオリゴヌクレオチドは、翼領域に糖の修飾、例えば、2’-修飾を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物の中のオリゴヌクレオチドは、中央(例えば、コア領域)に、糖の修飾を持たない領域を含む。いくつかの実施形態において、本開示は、所定レベルの個々の種類のオリゴヌクレオチドを含み、個々の種類のオリゴヌクレオチドは、化学的に同一であり、例えば、これらは同じ塩基配列、同じパターンのヌクレオシド修飾(もしあれば、糖および塩基部分に対する修飾)、同じパターンの骨格のキラル中心、同じパターンの骨格のリン修飾を有する、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。本開示は、特に、特定のオリゴヌクレオチドの個々の立体異性体が、互いに異なる安定性および/または活性(例えば、機能的な特性および/または毒性特性)を示すことができることを示す。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチド中に特定のキラル構造を含めることおよび/または配置することによって達成される適切な改良は、特定の骨格の架橋、残基の修飾などを使用することによって(例えば、特定の種類の修飾されたホスフェート[例えば、ホスホロチオエート、置換されたホスホロチオエートなど]、糖の修飾[例えば、2’-修飾など]、および/または塩基の修飾[例えば、メチル化など]の使用によって)達成されるものに匹敵し得るか、またはより良いものになり得ることを示す。特に、本開示は、いくつかの実施形態において、場合により、オリゴヌクレオチドの1個以上の他の特徴(例えば、架橋パターン、ヌクレオシド修飾パターンなど)の調節/最適化と組み合わせて、骨格のキラル中心のパターンを最適化することによって、オリゴヌクレオチドの特性(例えば、活性、毒性など)を調節することができることを認識している。本開示のさまざまな例によって例示されるように、提供されるキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、改良された特性、例えば、低い毒性、改良されたタンパク質結合プロフィール、改良された送達などを示すことができる。
【0182】
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチド特性は、立体化学(骨格のキラル中心のパターン)および化学修飾(塩基、糖および/またはヌクレオチド間架橋の修飾)を最適化することによって調節することができる。特に、本開示は、立体化学が、化学修飾を含むオリゴヌクレオチドの特性をさらに改良することができることを示す。いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドが、ヌクレオシド修飾、キラルなヌクレオチド間架橋および天然のリン酸架橋を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。例えば、WV-1092は、その5’-翼領域および3’-翼領域に2’-OMe修飾、ホスフェートおよびホスホロチオエート架橋を含み、そのコア領域にホスホロチオエート架橋を含む。
【0183】
いくつかの実施形態において、本開示は、予想外にオリゴヌクレオチドの特性を大きく改良したオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、驚くべき低い毒性を提供する。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、驚くべき改良されたタンパク質結合プロフィールを提供する。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、驚くべき高められた送達を提供する。いくつかの実施形態において、特定の特性の改良点、例えば、低い毒性、改良されたタンパク質結合プロフィール、および/または高められた送達などは、他の特性、例えば、活性、特異性などを犠牲にすることなく達成される。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、低い毒性、改良されたタンパク質結合プロフィール、および/または高められた送達、および改良された活性、安定性、および/または特異性(例えば、標的特異性、開裂部位特異性など)を提供する。改良された活性(例えば、高められた開裂速度、標的特異性、開裂部位特異性の増大など)は、限定されないが、WO/2014/012081号およびWO/2015/107425号に記載されるものが挙げられる。
【0184】
いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、増加した安定性を提供する。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、驚くべき増加した活性を提供する。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、増加した安定性と活性を提供する。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、驚くべき低い毒性を提供する。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、驚くべき低い免疫応答を提供する。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、驚くべき低い補体活性化を提供する。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、代替的な経路によって、驚くべき低い補体活性化を提供する。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、驚くべき改良されたタンパク質結合プロフィールを提供する。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、特定のタンパク質に対する驚くべき増加した結合を提供する。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、驚くべき高められた送達を提供する。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、(Sp)m(Rp)n、(Rp)n(Sp)m、(Np)t(Rp)n(Sp)mまたは(Sp)t(Rp)n(Sp)mを含むか、またはこれらである。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、(Rp)n(Sp)m、(Np)t(Rp)n(Sp)mまたは(Sp)t(Rp)n(Sp)mを含むか、またはこれらであり、ここで、m>2である。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、(Rp)n(Sp)m、(Np)t(Rp)n(Sp)mまたは(Sp)t(Rp)n(Sp)mを含むか、またはこれらであり、ここで、nは1であり、t>1であり、m>2である。いくつかの実施形態において、m>3である。いくつかの実施形態において、m>4である。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、1個以上のアキラルな天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、(Sp)(Rp)、(Rp)(Sp)、(Np)(Rp)(Sp)または(Sp)(Rp)(Sp)を含むか、これらの1個以上の繰り返しを含むか、またはこれらである。本明細書に記載されるいくつかの実施形態において、mは1~50であり;nは1~10であり;tが1~50である。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、(Sp)m(Rp)n、(Rp)n(Sp)m、(Np)t(Rp)n(Sp)mまたは(Sp)t(Rp)n(Sp)mを含むか、またはこれらである。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、(Rp)(Sp)、(Np)(Rp)(Sp)または(Sp)(Rp)(Sp)を含むか、またはこれらであり、ここで、m>2である。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、少なくとも5、6、7、8、9または10またはより多くの連続した(Sp)位置を含む配列である。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、少なくとも5個の連続した(Sp)位置を含む配列である。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、少なくとも8個の連続した(Sp)位置を含む配列である。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、少なくとも10個の連続した(Sp)位置を含む配列である。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、1個の(Rp)を含み、全てが(Sp)からなる配列である。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、SNPの位置で、またはこの位置に隣接して1個の(Rp)を含み、全てが(Sp)からなる配列である。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、1個の(Rp)を含み、全てが(Sp)からなる配列であり、ここで、この分子は、翼-コア-翼形態を有する。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、1個の(Rp)を含み、全てが(Sp)からなる配列であり、ここで、この分子は、翼-コア-翼形態を有し、5’末端での翼は、1~9nt長であり、コアは、1~15nt長であり、3’末端での翼は、1~9nt長である。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、1個の(Rp)を含み、全てが(Sp)からなる配列であり、ここで、この分子は、翼-コア-翼形態を有し、5’末端での翼は、5nt長であり、コアは、1~15nt長であり、3’末端での翼は、5nt長である。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、1個の(Rp)を含み、全てが(Sp)からなる配列であり、ここで、この分子は、翼-コア-翼形態を有し、5’末端での翼は、1~9nt長であり、コアは、10nt長であり、3’末端での翼は、1~9nt長である。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、1個の(Rp)を含み、全てが(Sp)からなる配列であり、ここで、この分子は、翼-コア-翼形態を有し、5’末端での翼は、5nt長であり、コアは、10nt長であり、3’末端での翼は、5nt長である。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、1個の(Rp)を含み、全てが(Sp)からなる配列であり、ここで、この分子は、翼-コア-翼形態を有し、5’末端での翼は、5nt長であり、コアは、10nt長であり、3’末端での翼は、5nt長であり、少なくとも1個の翼は、2’-OMe修飾を有するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、1個の(Rp)を含み、全てが(Sp)からなる配列であり、ここで、この分子は、翼-コア-翼形態を有し、それぞれの翼は、2’-OMe修飾を有する少なくとも1個のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、1個の(Rp)を含み、全てが(Sp)からなる配列であり、ここで、この分子は、翼-コア-翼形態を有し、両翼中のそれぞれの翼は、2’-OMe修飾を有する。いくつかの実施形態において、骨格のキラル中心のパターンは、1個の(Rp)を含み、全てが(Sp)からなる配列であり、ここで、この分子は、翼-コア-翼形態を有し、5’末端での翼は、5nt長であり、コアは、10nt長であり、3’末端での翼は、5nt長であり、それぞれの翼中のそれぞれのヌクレオチドは、2’-OMe修飾を有する。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、一本鎖であり、翼-コア-翼形態を有し、この分子の5’末端の翼は、4~8ntを含み、それぞれが2’-OMe修飾を有し、この分子の5’末端のntは、Sp配座のホスホロチオエートを有し;コアは、8~12ntを含み、それぞれがDNA(2’-H)であり、それぞれが、Rp位置にホスホロチオエートを有する1個のntを除き、Sp位置にホスホロチオエートを有し;この分子の3’末端の翼は、4~8ntを含み、それぞれが2’-OMe修飾を有し、この分子の3’末端のntは、Sp配座のホスホロチオエートを含む。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、一本鎖であり、翼-コア-翼形態を有し、この分子の5’末端の翼は、6ntを含み、それぞれが2’-OMe修飾を有し、この分子の5’末端のntは、Sp配座のホスホロチオエートを有し;コアは、10ntを含み、それぞれがDNA(2’-H)であり、それぞれが、Rp位置にホスホロチオエートを有する1個のntを除き、Sp位置にホスホロチオエートを有し;この分子の3’末端の翼は、6ntを含み、それぞれが2’-OMe修飾を有し、この分子の3’末端のntは、Sp配座のホスホロチオエートを含む。
【0185】
いくつかの実施形態において、本開示は、ヌクレオシドおよびインターヌクレオチド結合の修飾などの化学修飾が、特性を向上させ得ることを認める。いくつかの実施形態において、本開示は、化学修飾および立体化学の組み合わせが、予想外の大幅に改善された特性(例えば、生物活性、選択性など)をもたらし得ることを示す。いくつかの実施形態において、糖、塩基および/またはインターヌクレオチド結合の修飾などの化合は、立体化学パターン、例えば、(Rp)(Sp)、(Np)(Rp)(Sp)または(Sp)(Rp)(Sp)と組み合わせられて、驚くほどに向上した特性を有するオリゴヌクレオチドおよびその組成物を提供する。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド組成物はキラル制御され、かつ1つまたは複数の糖部分の2’-修飾、1個または複数の天然のホスフェート結合、1個または複数のホスホロチオエート結合、および(Rp)(Sp)、(Np)(Rp)(Sp)または(Sp)(Rp)(Sp)(式中、m>2)の立体化学パターンの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、nは1であり、t>1およびm>2である。いくつかの実施形態において、m>3である。いくつかの実施形態において、m>4である。
【0186】
いくつかの実施形態において、本開示は、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を提供し、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、1個以上の修飾された糖部分を含むか、または、1個以上の天然のリン酸架橋と、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋とを含む。
【0187】
いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、1個以上の修飾された糖部分を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1個以上の修飾された糖部分を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、2個以上の修飾された糖部分を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、3個以上の修飾された糖部分を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、4個以上の修飾された糖部分を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、5個以上の修飾された糖部分を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、6個以上の修飾された糖部分を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、7個以上の修飾された糖部分を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、8個以上の修飾された糖部分を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、9個以上の修飾された糖部分を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、10個以上の修飾された糖部分を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、15個以上の修飾された糖部分を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、20個以上の修飾された糖部分を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、25個以上の修飾された糖部分を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、30個以上の修飾された糖部分を含む。
【0188】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の5%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の10%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の15%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の20%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の25%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の30%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の35%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の40%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の45%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の50%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の55%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の60%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の65%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の70%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の75%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の80%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の85%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の90%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの糖部分の95%以上が修飾されている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのそれぞれの糖部分が修飾されている。
【0189】
いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、1個以上の天然のリン酸架橋と、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋とを含む。
【0190】
提供されるオリゴヌクレオチドは、さまざまな数の天然のリン酸架橋を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、天然のリン酸架橋を含まない。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、2個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、3個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、4個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、5個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、6個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、7個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、8個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、9個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、10個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、15個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、20個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、25個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、30個以上の天然のリン酸架橋を含む。
【0191】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の5%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の10%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の15%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の20%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の25%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の30%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の35%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の40%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の45%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の50%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の55%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の60%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の65%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の70%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の75%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の80%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の85%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の90%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の95%以上が、天然のリン酸架橋である。
【0192】
提供されるオリゴヌクレオチドは、さまざまな数の修飾されたヌクレオチド間架橋を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、2個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、3個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、4個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、5個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、6個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、7個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、8個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、9個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、10個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、15個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、20個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、25個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、30個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。
【0193】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の5%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の10%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の15%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の20%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の25%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の30%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の35%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の40%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の45%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の50%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の55%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の60%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の65%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の70%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の75%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の80%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の85%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の90%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の95%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのそれぞれのヌクレオチド間架橋は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。
【0194】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
1個以上の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、場合により1個以上の天然のリン酸架橋を含み、コア領域は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含むか;または
それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の修飾された糖部分を含み、コア領域は、1個以上の修飾されていない糖部分を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0195】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
1個以上の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;および
それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、場合により1個以上の天然のリン酸架橋を含み、コア領域は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0196】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
1個以上の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;および
それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の修飾された糖部分を含み、コア領域は、1個以上の修飾されていない糖部分を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0197】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
1個以上の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、場合により1個以上の天然のリン酸架橋を含み、コア領域は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含み;および
それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の修飾された糖部分を含み、コア領域は、1個以上の修飾されていない糖部分を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0198】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
1個以上の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋を含み、コア領域は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含み;および
それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の修飾された糖部分を含み、コア領域は、1個以上の修飾されていない糖部分を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0199】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
1個以上の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、場合により1個以上の天然のリン酸架橋を含み;および
コア領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0200】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
1個以上の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋を含み;および
コア領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0201】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
2個の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋を含み;および
コア領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0202】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
2個の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋を含み;
コア領域の5’-末端に対する翼領域は、翼中に、少なくとも1個の修飾されたヌクレオチド間架橋に続き、天然のリン酸架橋を含み;および
コア領域の3’-末端に対する翼領域は、翼中に、少なくとも1個の修飾されたヌクレオチド間架橋に続き、天然のリン酸架橋を含み;
コア領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0203】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
1個の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
翼領域は、2塩基長以上の長さを有し、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋を含み;
翼領域は、コア領域の5’-末端に対するものであり、その3’-末端で2個のヌクレオシド間に修飾されたヌクレオチド間架橋を含むか、または翼領域は、コア領域の3’-末端に対するものであり、その5’-末端で2個のヌクレオシド間に修飾されたヌクレオチド間架橋を含み;および
コア領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0204】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物であって、
2個の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋を含み;
コア領域の5’-末端に対する翼領域は、その3’-末端で2個のヌクレオシド間に修飾されたヌクレオチド間架橋を含み;
コア領域の3’-末端に対する翼領域は、その5’-末端で2個のヌクレオシド間に修飾されたヌクレオチド間架橋を含み;および
コア領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0205】
組成物の一例はWV-1497であり、ここで、コア領域は、であり、コア領域の5’-末端に対する翼領域は、mGmGmCmAmCであり、コア領域の3’-末端に対する翼領域は、mAmCmUmUmCである。いくつかの実施形態において、翼領域は、その3’-末端で、2つのヌクレオシド間に修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域の5’-末端に対する翼領域は、その3’-末端で、2つのヌクレオシド間に修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。例えば、WV-1497において、mGmGmCmAmCは、コア領域の5’-末端に対する翼であり()、その3’-末端で、2つのヌクレオシド間に修飾されたヌクレオチド間架橋を含む(mGmGmCmAmC)。いくつかの実施形態において、翼領域は、その5’-末端で、2つのヌクレオシド間に修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域の3’-末端に対する翼領域は、その5’-末端で、2つのヌクレオシド間に修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。例えば、WV-1497において、mAmCmUmUmCは、コア領域の3’-末端に対する翼であり()、その5’-末端で、2つのヌクレオシド間に修飾されたヌクレオチド間架橋を含む(mAmCmUmUmC)。
【0206】
いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、2個の翼と、1個のコア領域を含む。いくつかの実施形態において、2個の翼領域は、同一である。いくつかの実施形態において、2個の翼領域は、異なっている。
【0207】
いくつかの実施形態において、翼領域は、2個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、3個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、4個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、5個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、6個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、7個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、8個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、9個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、10個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、11個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、12個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、13個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、14個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、15個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、2個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、3個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、4個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、5個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、6個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、7個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、8個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、9個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、10個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、11個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、12個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、13個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、14個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、15個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。
いくつかの実施形態において、翼領域中のそれぞれのヌクレオチド間架橋は、独立して、修飾されたヌクレオチド間架橋である。
【0208】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の5%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の10%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の15%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の20%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の25%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の30%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の35%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の40%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の45%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の50%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の55%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の60%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の65%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の70%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の75%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の80%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の85%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の90%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域のヌクレオチド間架橋の95%以上が、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域のそれぞれのヌクレオチド間架橋は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。
【0209】
いくつかの実施形態において、翼領域は、2個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、3個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、4個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、5個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、6個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、7個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、8個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、9個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、10個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、11個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、12個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、13個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、14個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、15個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、2個または連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、3個または連続した天然のリン酸架橋を含む。
いくつかの実施形態において、翼領域は、4個または連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、5個または連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、6個または連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、7個または連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、8個または連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、9個または連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、10個または連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、11個または連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、12個または連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、13個または連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、14個または連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域は、15個または連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、翼領域中のそれぞれのヌクレオチド間架橋は、独立して、天然のリン酸架橋である。
【0210】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の5%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の10%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の15%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の20%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の25%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の30%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の35%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の40%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の45%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の50%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の55%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の60%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の65%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の70%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の75%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の80%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の85%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の90%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域のヌクレオチド間架橋の95%以上が、天然のリン酸架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域のそれぞれのヌクレオチド間架橋は、天然のリン酸架橋である。
【0211】
いくつかの実施形態において、コア領域は、2個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、3個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、4個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、5個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、6個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、7個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、8個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、9個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、10個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、11個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、12個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、13個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、14個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、15個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、2個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、3個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、15個または連続した修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コア領域中のそれぞれのヌクレオチド間架橋は、独立して、修飾されたヌクレオチド間架橋である。
【0212】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の5%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の10%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の15%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の20%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の25%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の30%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の35%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の40%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の45%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の50%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の55%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の60%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の65%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の70%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の75%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の80%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の85%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間架橋の90%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域のヌクレオチド間架橋の95%以上は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域のそれぞれのヌクレオチド間架橋は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。
【0213】
いくつかの実施形態において、本開示は、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物であって、
(1)共通の塩基配列および長さ;
(2)共通の骨格の架橋パターン;および
(3)共通の骨格のキラル中心のパターン
を有することによって定義される第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
組成物は、組成物中の所定レベルのオリゴヌクレオチドが共通の塩基配列および長さ、共通の骨格の架橋パターンおよび共通の骨格のキラル中心のパターンを有するという点で、単一のオリゴヌクレオチドの実質的に純粋な調製物である、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0214】
いくつかの実施形態において、共通の塩基配列および長さは、共通の塩基配列と呼ばれてもよい。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドは、同じパターンのヌクレオシド修飾、例えば、糖の修飾、塩基の修飾などを有していてもよい。いくつかの実施形態において、ヌクレオシド修飾のパターンは、位置および修飾の組み合わせによって表されてもよい。例えば、WV-1092について、ヌクレオシド架橋のパターンは、5’-末端から3’-末端に向かって、5×2’-OMe(糖部分に2’-OMe修飾)-DNA(糖部分に2’-修飾はなし)-5×2’-OMeである。いくつかの実施形態において、骨格の架橋パターンは、それぞれのヌクレオチド間架橋の位置および種類(例えば、ホスフェート、ホスホロチオエート、置換されたホスホロチオエートなど)を含む。例えば、WV-1092について、骨格の架橋パターンは、1×PS(ホスホロチオエート)-3×PO(ホスフェート)-11×PS-3×PO-1 ×PSである。オリゴヌクレオチドの骨格のキラル中心のパターンは、5’から3’に向かって、架橋リンの立体化学(Rp/Sp)の組み合わせによって示すことができる。例えば、WV-1092は、1S-3PO(ホスフェート)-8S-1R-2S-3PO-1Sのパターンを有する。いくつかの実施形態において、キラルではない全ての架橋(例えば、PO)は、省略されていてもよい。上に例示されるように、キラルではない架橋の位置は、例えば、骨格の架橋パターンから得られてもよい。
【0215】
いくつかの実施形態において、本開示は、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物であって、
(1)共通の塩基配列および長さ;
(2)共通の骨格の架橋パターン;および
(3)共通の骨格のキラル中心のパターン
によって特徴付けられる特定のオリゴヌクレオチドタイプの第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
組成物は、特定のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドについて、同じ塩基配列および長さを有するオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の調製物と比較して濃縮されるという点で、キラリティが制御された、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0216】
当業者には理解されるように、オリゴヌクレオチドのステレオランダムな調製物またはラセミの調製物は、典型的にはどのようなキラル補助剤、キラル修飾試薬および/またはキラル触媒も使用することなく、ヌクレオチドモノマーの非立体選択的および/または低立体選択的なカップリングにより調製される。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドの実質的にラセミの(またはキラル制御されない)調製物において、カップリングステップは、立体選択性を向上させるように特異的に行われないという点で、すべてまたはほとんどのカップリングステップはキラル制御されない。オリゴヌクレオチドの例の実質的にラセミの調製物は、テトラエチルチウラムジスルフィド、すなわち(TETD)、または3H-1,2-ベンゾジチオール(bensodithiol)-3-オン1,1-ジオキシド(BDTD)のいずれかを用いる、一般に利用されるホスホラミダイトオリゴヌクレオチド合成により亜リン酸トリエステルを硫化する当技術分野において周知のプロセスによるホスホロチオエートオリゴヌクレオチドの調製物である。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドの実質的にラセミの調製物は、実質的にラセミのオリゴヌクレオチド組成物(またはキラル制御されないオリゴヌクレオチド組成物)をもたらす。いくつかの実施形態において、ヌクレオチドモノマーの少なくとも1つのカップリングは、約60:40、70:30、80:20、85:15、90:10、91:9、92:8、97:3、98:2または99:1未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、ヌクレオチドモノマーの少なくとも2つのカップリングは、約60:40、70:30、80:20、85:15、90:10、91:9、92:8、97:3、98:2または99:1未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、ヌクレオチドモノマーの少なくとも3つのカップリングは、約60:40、70:30、80:20、85:15、90:10、91:9、92:8、97:3、98:2または99:1未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、ヌクレオチドモノマーの少なくとも4つのカップリングは、約60:40、70:30、80:20、85:15、90:10、91:9、92:8、97:3、98:2または99:1未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、ヌクレオチドモノマーの少なくとも5つのカップリングは、約60:40、70:30、80:20、85:15、90:10、91:9、92:8、97:3、98:2または99:1未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態では、ステレオランダムな調製物またはラセミの調製物において、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、約60:40、70:30、80:20、85:15、90:10、91:9、92:8、97:3、98:2または99:1未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態では、ステレオランダムな調製物またはラセミの調製物において、少なくとも2個のインターヌクレオチド結合は、約60:40、70:30、80:20、85:15、90:10、91:9、92:8、97:3、98:2または99:1未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態では、ステレオランダムな調製物またはラセミの調製物において、少なくとも3個のインターヌクレオチド結合は、約60:40、70:30、80:20、85:15、90:10、91:9、92:8、97:3、98:2または99:1未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態では、ステレオランダムな調製物またはラセミの調製物において、少なくとも4個のインターヌクレオチド結合は、約60:40、70:30、80:20、85:15、90:10、91:9、92:8、97:3、98:2または99:1未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態では、ステレオランダムな調製物またはラセミの調製物において、少なくとも5個のインターヌクレオチド結合は、約60:40、70:30、80:20、85:15、90:10、91:9、92:8、97:3、98:2または99:1未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2個のインターヌクレオチド結合は、約60:40未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2個のインターヌクレオチド結合は、約70:30未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2個のインターヌクレオチド結合は、約80:20未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2個のインターヌクレオチド結合は、約90:10未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2個のインターヌクレオチド結合は、約91:9未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2個のインターヌクレオチド結合は、約92:8未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2個のインターヌクレオチド結合は、約93:7未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2個のインターヌクレオチド結合は、約94:6未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2個のインターヌクレオチド結合は、約95:5未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2個のインターヌクレオチド結合は、約96:4未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2個のインターヌクレオチド結合は、約97:3未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2個のインターヌクレオチド結合は、約98:2未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2個のインターヌクレオチド結合は、約99:1未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2個のインターヌクレオチド結合は、約91:9未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカップリングは、約90:10未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2つのカップリングは、約90:10未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも3つのカップリングは、約90:10未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも4つのカップリングは、約90:10未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも5つのカップリングは、約90:10未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、約90:10未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2個のインターヌクレオチド結合は、約90:10未満のジアステレオ選択性を有する。
いくつかの実施形態において、少なくとも3個のインターヌクレオチド結合は、約90:10未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも4個のインターヌクレオチド結合は、約90:10未満のジアステレオ選択性を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも5個のインターヌクレオチド結合は、約90:10未満のジアステレオ選択性を有する。
【0217】
当業者には理解されるように、いくつかの実施形態において、カップリングまたは結合のジアステレオ選択性は、二量体が、同じ5’-ヌクレオシドおよび3’-ヌクレオシドならびにインターヌクレオチド結合を有する、同じか、または同等の条件下での二量体生成のジアステレオ選択性により評価することができる。例えば、WV-1092 mGSmGmCmAmCSASA SG SGSCSASCRASGSmAmCmUmUSmCにおける下線付きのカップリングまたは結合のジアステレオ選択性は、同じか、または同等の条件(例えば、モノマー、キラル補助剤、溶媒、活性化剤、温度など)下での2つのG部分のカップリングにより評価することができる。
【0218】
いくつかの実施形態において、本開示は、キラリティが制御された(および/または立体化学的に純粋な)オリゴヌクレオチド組成物であって、
(1)共通の塩基配列および長さ;
(2)共通の骨格の架橋パターン;および
(3)共通の骨格のキラル中心のパターン
を有することによって定義される第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
組成物は、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約10%が、共通の塩基配列および長さ、共通の骨格の架橋パターンおよび共通の骨格のキラル中心のパターンを有するという点で、単一のオリゴヌクレオチドの実質的に純粋な調製物である、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0219】
いくつかの実施形態において、本開示は、組成物が、1種類のオリゴヌクレオチドについて、同じオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の調製物と比較して濃縮されるという点で、第1の複数のオリゴヌクレオチドのキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、組成物が、
(1)共通の塩基配列および長さ;
(2)共通の骨格の架橋パターン;および
(3)共通の骨格のキラル中心のパターン
を共有する1種類のオリゴヌクレオチドについて、同じオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の調製物と比較して濃縮されるという点で、第1の複数のオリゴヌクレオチドのキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0220】
いくつかの実施形態において、本開示は、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物であって、
(1)共通の塩基配列および長さ;
(2)共通の骨格の架橋パターン;および
(3)共通の骨格のキラル中心のパターン
によって特徴付けられる特定のオリゴヌクレオチドタイプの第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
組成物は、特定のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドについて、同じ塩基配列および長さを有するオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の調製物と比較して濃縮されるという点で、キラリティが制御された、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0221】
いくつかの実施形態において、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、ならびに骨格キラル中心の共通パターンを有するオリゴヌクレオチドは、骨格リン修飾の共通パターンおよび塩基修飾の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、ならびに骨格キラル中心の共通パターンを有するオリゴヌクレオチドは、骨格リン修飾の共通パターンおよびヌクレオシド修飾の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、ならびに骨格キラル中心の共通パターンを有するオリゴヌクレオチドは、同一の構造を有する。
【0222】
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドは、骨格リン修飾の共通パターンおよび糖修飾の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドは、骨格リン修飾の共通パターンおよび塩基修飾の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドは、骨格リン修飾の共通パターンおよびヌクレオシド修飾の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドは同一である。
【0223】
いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、オリゴヌクレオチドタイプの実質的に純粋な調製物であり、ここで、オリゴヌクレオチドタイプのものではない組成物中のオリゴヌクレオチドは、前記オリゴヌクレオチドタイプの調製プロセスからの(form)(場合によっては、特定の精製手順後の)不純物である。
【0224】
いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約20%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約25%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約30%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約35%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約40%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約45%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約50%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約55%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約60%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約65%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約70%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約75%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約80%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約85%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約90%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約92%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約94%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約95%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、組成物中のオリゴヌクレオチドの約99%超は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物の純度は、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、および骨格キラル中心の共通パターンを有する組成物中のオリゴヌクレオチドの割合として表すことができる。
【0225】
いくつかの実施形態において、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、ならびに骨格キラル中心の共通パターンを有するオリゴヌクレオチドは、骨格リン修飾の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、ならびに骨格キラル中心の共通パターンを有するオリゴヌクレオチドは、骨格リン修飾の共通パターンおよびヌクレオシド修飾の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、ならびに骨格キラル中心の共通パターンを有するオリゴヌクレオチドは、骨格リン修飾の共通パターンおよび糖修飾の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、ならびに骨格キラル中心の共通パターンを有するオリゴヌクレオチドは、骨格リン修飾の共通パターンおよび塩基修飾の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、ならびに骨格キラル中心の共通パターンを有するオリゴヌクレオチドは、骨格リン修飾の共通パターンおよびヌクレオシド修飾の共通パターンを有する。いくつかの実施形態において、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、ならびに骨格キラル中心の共通パターンを有するオリゴヌクレオチドは同一である。
【0226】
いくつかの実施形態において、提供される組成物の中のオリゴヌクレオチドは、共通の骨格のリン修飾のパターンを有する。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、ある種のオリゴヌクレオチドの塩基配列である。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、この組成物が、個々の種類のオリゴヌクレオチドの所定量の第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むという点で、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物であり、オリゴヌクレオチドの種類は、
(1)塩基配列;
(2)骨格の架橋パターン;
(3)骨格のキラル中心のパターン;および
(4)骨格のリン修飾のパターンによって定義される。
【0227】
上で述べ、かつ当技術分野において理解されるように、いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドの塩基配列は、オリゴヌクレオチド内のヌクレオシド残基(例えば、アデニン、シトシン、グアノシン、チミンおよびウラシルなどの標準的な天然のヌクレオチドと比べた、糖成分および/または塩基成分)の同一性および/または修飾状態、ならびに/あるいはこのような残基のハイブリダイゼーション性(すなわち、特定の相補的残基とハイブリダイズできる能力)を指してもよい。
【0228】
いくつかの実施形態において、特定のオリゴヌクレオチドタイプは、
1A)塩基同一性;
1B)塩基修飾のパターン;
1C)糖修飾のパターン;
2)骨格結合のパターン;
3)骨格キラル中心のパターン;および
4)骨格リン修飾のパターン
により定義されてもよい。
従って、いくつかの実施形態において、特定のタイプのオリゴヌクレオチドは、同一の塩基を共有してもよいが、それらの塩基修飾および/または糖修飾のパターンが異なっていてもよい。いくつかの実施形態において、特定のタイプのオリゴヌクレオチドは、同一の塩基および塩基修飾のパターン(例えば、塩基修飾の不在を含む。)を共有してもよいが、糖修飾のパターンが異なっていてもよい。
【0229】
いくつかの実施形態において、特定のタイプのオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列(長さを含む。)、糖部分および塩基部分への化学修飾の同じパターン、骨格結合の同じパターン(例えば、天然のホスフェート結合、ホスホロチオエート結合、ホスホロチオエートトリエステル結合およびこれらの組み合わせのパターン)、骨格キラル中心の同じパターン(例えば、キラルなインターヌクレオチド結合の立体化学(Rp/Sp)のパターン)ならびに骨格リン修飾の同じパターン(例えば、-S、および式Iの-L-Rなどのインターヌクレオチドリン原子への修飾のパターン)を有するという点で同一である。
【0230】
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物の純度は、オリゴヌクレオチドタイプのものである組成物中のオリゴヌクレオチドの割合として表される。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約10%は、同じオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約20%は、同じオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約30%は、同じオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約40%は、同じオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約50%は、同じオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約60%は、同じオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約70%は、同じオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約80%は、同じオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約90%は、同じオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約92%は、同じオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約94%は、同じオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約95%は、同じオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約96%は、同じオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約97%は、同じオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約98%は、同じオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約99%は、同じオリゴヌクレオチドタイプのものである。
【0231】
いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物の純度は、その調製プロセスにおける各結合工程の立体選択性により制御することができる。いくつかの実施形態において、結合工程は、60%の立体選択性(例えば、ジアステレオ選択性)を有する(結合工程により形成される新たなヌクレオチド間結合の60%は、所期の立体化学を有する)。このような結合工程の後、形成された新たなヌクレオチド間結合は、60%の純度を有すると言われることもある。いくつかの実施形態において、各結合工程は、少なくとも60%の立体選択性を有する。いくつかの実施形態において、各結合工程は、少なくとも70%の立体選択性を有する。いくつかの実施形態において、各結合工程は、少なくとも80%の立体選択性を有する。いくつかの実施形態において、各結合工程は、少なくとも85%の立体選択性を有する。いくつかの実施形態において、各結合工程は、少なくとも90%の立体選択性を有する。いくつかの実施形態において、各結合工程は、少なくとも91%の立体選択性を有する。いくつかの実施形態において、各結合工程は、少なくとも92%の立体選択性を有する。いくつかの実施形態において、各結合工程は、少なくとも93%の立体選択性を有する。いくつかの実施形態において、各結合工程は、少なくとも94%の立体選択性を有する。いくつかの実施形態において、各結合工程は、少なくとも95%の立体選択性を有する。いくつかの実施形態において、各結合工程は、少なくとも96%の立体選択性を有する。いくつかの実施形態において、各結合工程は、少なくとも97%の立体選択性を有する。いくつかの実施形態において、各結合工程は、少なくとも98%の立体選択性を有する。いくつかの実施形態において、各結合工程は、少なくとも99%の立体選択性を有する。いくつかの実施形態において、各結合工程は、実質的に100%の立体選択性を有する。いくつかの実施形態において、結合工程は、実質的に100%の立体選択性を有し、ここで、分析法(例えば、NMR、HPLCなど)によって検出可能な、結合工程によるすべての産物は、所期の立体選択性を有する。
【0232】
とりわけ、本開示は、オリゴヌクレオチド構成要素(例えば、化学修飾、骨格結合、骨格キラル中心および/または骨格リン修飾のパターン)の組み合わせが、驚くほどに改善された生物活性などの特性を与え得ることを認める。
【0233】
いくつかの実施形態において、本開示は、所定量の第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物であって、この第1の複数のオリゴヌクレオチドが、1個以上の翼領域と1個の共通のコア領域を含み、ここで、
それぞれの翼領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、場合により1個以上のキラルなヌクレオチド間架橋を含み;
コア領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上のキラルなヌクレオチド間架橋を含み、共通なコア領域は、
(1)共通な塩基配列と長さ;
(2)共通のパターンの骨格架橋;および
(3)共通のパターンの骨格キラル中心を含む、オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0234】
いくつかの実施形態において、翼領域は、コア領域にはない構造的特徴を含む。いくつかの実施形態において、翼およびコアは、任意の構成要素、例えば、塩基修飾(例えば、メチル化/非メチル化、1位のメチル化/2位のメチル化など)、糖修飾(例えば、修飾/非修飾、2’-修飾/別のタイプの修飾、1つのタイプの2’-修飾/別のタイプの2’-修飾など)、骨格結合タイプ(例えば、ホスフェート/ホスホロチオエート、ホスホロチオエート/置換ホスホロチオエートなど)、骨格キラル中心立体化学(例えば、全Sp/全Rp、(SpRp)リピート/全Rpなど)、骨格リン修飾タイプ(例えば、s1/s2、s1/s3など)などにより定義することができる。
【0235】
いくつかの実施形態において、翼とコアは、ヌクレオシド修飾によって定義され、翼は、コア領域にないヌクレオシド修飾を含む。いくつかの実施形態において、翼とコアは、糖の修飾によって定義され、翼は、コア領域にない糖の修飾を含む。いくつかの実施形態において、糖の修飾は、2’-修飾である。いくつかの実施形態において、糖の修飾は、2’-ORである。いくつかの実施形態において、糖の修飾は、2’-MOEである。いくつかの実施形態において、糖の修飾は、2’-OMeである。さらに、糖の修飾の例を本開示に記載する。いくつかの実施形態において、翼とコアは、ヌクレオチド間架橋によって定義され、翼は、コア領域はないヌクレオチド間架橋の種類(例えば、天然のリン酸架橋、ある種の修飾されたヌクレオチド間架橋など)を含む。いくつかの実施形態において、翼とコアは、ヌクレオチド間架橋によって定義され、翼は、コアの骨格架橋とは異なる骨格架橋のパターンを有する。
【0236】
いくつかの実施形態において、提供される組成物中のオリゴヌクレオチドは、翼-コア構造(ヘミマー)を有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物中のオリゴヌクレオチドは、ヌクレオシド修飾の翼-コア構造を有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物中のオリゴヌクレオチドは、コア-翼構造(別のタイプのヘミマー)を有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物中のオリゴヌクレオチドは、ヌクレオシド修飾のコア-翼構造を有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物中のオリゴヌクレオチドは、翼-コア-翼構造(ギャップマー)を有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物中のオリゴヌクレオチドは、ヌクレオシド修飾の翼-コア-翼構造を有する。いくつかの実施形態において、翼およびコアは、糖部分の修飾により定義される。いくつかの実施形態において、翼およびコアは、塩基部分の修飾により定義される。いくつかの実施形態において、翼領域内の各糖部分は、コア領域に見られない同じ2’-修飾を有する。いくつかの実施形態において、翼領域内の各糖部分は、コア領域のどの糖修飾とも異なる同じ2’-修飾を有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、糖修飾を持たない。いくつかの実施形態において、翼領域内の各糖部分は、同じ2’-修飾を有し、コア領域は、2’-修飾を持たない。いくつかの実施形態において、2つ以上の翼が存在するとき、各翼は、それ自体の修飾により定義される。いくつかの実施形態において、各翼は、それ自体の特徴的な糖修飾を有する。いくつかの実施形態において、各翼は、それとコアを区別する同じ特徴的な糖修飾を有する。いくつかの実施形態において、各翼糖部分は、同じ修飾を有する。いくつかの実施形態において、各翼糖部分は、同じ2’-修飾を有する。いくつかの実施形態において、翼領域内の各糖部分は、同じ2’-修飾を有するが、第1の翼領域内の共通2’-修飾は、第2の翼領域内の共通2’-修飾と同じであることも、または異なることも可能である。いくつかの実施形態において、翼領域内の各糖部分は、同じ2’-修飾を有し、第1の翼領域内の共通2’-修飾は、第2の翼領域内の共通2’-修飾と同じである。いくつかの実施形態において、翼領域内の各糖部分は、同じ2’-修飾を有し、第1の翼領域内の共通2’-修飾は、第2の翼領域内の共通2’-修飾とは異なる。
【0237】
いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、chiromersen)である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、siRNAオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、アンチセンスオリゴヌクレオチド、アンタゴmir、マイクロRNA、プレマイクロRNs、抗mir、スーパーmir、リボザイム、Ulアダプター、RNAアクチベーター、RNAi剤、デコイオリゴヌクレオチド、三重鎖形成オリゴヌクレオチド、アプタマーまたはアジュバントであり得るオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、アンチセンスオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、アンタゴmirオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、マイクロRNAオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、プレマイクロRNAオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、抗mirオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、スーパーmirオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、リボザイムオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、Ulアダプターオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、RNAアクチベーターオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、RNAi剤オリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、デコイオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、三重鎖形成オリゴヌクレオチドオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、アプタマーオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、アジュバントオリゴヌクレオチドのものである。
【0238】
いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、1つまたは複数の修飾された骨格結合、塩基、および/または糖を含むオリゴヌクレオチドのものである。
【0239】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1つまたは複数のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、2つ以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、3つ以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、4つ以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、5つ以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、または25個のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、5以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、6以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、7以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、8以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、9以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、10以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、11以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、12以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、13以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、14以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、15以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、16以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、17以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、18以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、19以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、20以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、21以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、22以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、23以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、24以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドタイプは、25以上のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。
【0240】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。例示的なこのようなキラルな修飾されたリン酸結合は、上および本明細書に記述される。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、Sp配置に、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%のキラルな修飾されたリン酸結合を含む。
【0241】
いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、約80%超の立体化学的純度のものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、約85%超の立体化学的純度のものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、約90%超の立体化学的純度のものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、約91%超の立体化学的純度のものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、約92%超の立体化学的純度のものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、約93%超の立体化学的純度のものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、約94%超の立体化学的純度のものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、約95%超の立体化学的純度のものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、約96%超の立体化学的純度のものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、約97%超の立体化学的純度のものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、約98%超の立体化学的純度のものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、約99%超の立体化学的純度のものである。
【0242】
いくつかの実施形態において、キラルな修飾されたリン酸結合は、キラルなホスホロチオエート結合、すなわち、ホスホロチオエートヌクレオチド間結合である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む。いくつかの実施形態において、すべてのキラルな修飾されたリン酸結合は、キラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合は、Sp構造のものである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約10%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合は、Sp構造のものである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約20%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合は、Sp構造のものである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約30%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合は、Sp構造のものである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約40%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合は、Sp構造のものである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約50%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合は、Sp構造のものである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約60%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合は、Sp構造のものである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約70%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合は、Sp構造のものである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約80%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合は、Sp構造のものである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約90%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合は、Sp構造のものである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約95%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合は、Sp構造のものである。
【0243】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約10%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約20%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約30%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約40%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約50%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約60%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約70%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約80%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約90%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの少なくとも約95%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。
【0244】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの約10%未満、20%未満、30%未満、40%未満、50%未満、60%未満、70%未満、80%未満または90%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋の約10%未満は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋の約20%未満は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋の約30%未満は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋の約40%未満は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋の約50%未満は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋の約60%未満は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋の約70%未満は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋の約80%未満は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋の約90%未満は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドのキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋の約95%未満は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、たった1つのRpキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋を有する。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、たった1つのRpキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋を有し、全てのヌクレオチド間架橋は、キラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋である。
【0245】
いくつかの実施形態において、キラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合は、キラルなホスホロチオエートジエステル結合である。いくつかの実施形態において、キラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合はそれぞれ独立して、キラルなホスホロチオエートジエステル結合である。いくつかの実施形態において、ヌクレオチド間結合はそれぞれ独立して、キラルなホスホロチオエートジエステル結合である。いくつかの実施形態において、ヌクレオチド間結合はそれぞれ独立して、キラルなホスホロチオエートジエステル結合であり、ただ1つの結合は、Rpである。
【0246】
いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、1つまたは複数の修飾塩基を含むオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、修飾塩基を含まないオリゴヌクレオチドである。例示的なこのような修飾塩基は、上および本明細書に記述される。
【0247】
いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも1個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも2個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも3個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも4個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも5個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも6個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも7個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも8個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも9個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも10個の天然のホスフェート結合を含む。
【0248】
いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個の天然のホスフェート結合を含む。
いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、1個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、2個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、3個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、4個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、5個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、6個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、7個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、8個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、9個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、10個の天然のホスフェート結合を含む。
【0249】
いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも2個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも3個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも4個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも5個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも6個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも7個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも8個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも9個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、少なくとも10個の連続している天然のホスフェート結合を含む。
【0250】
いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、2個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、3個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、4個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、5個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、6個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、7個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、8個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、9個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、10個の連続している天然のホスフェート結合を含む。
【0251】
いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも8個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも9個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも10個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも11個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも12個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも13個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも14個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも15個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも16個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも17個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも18個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも19個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも20個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも21個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも22個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも23個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも24個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも25個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御された(および/または立体化学的に純粋な)調製物は、少なくとも30個、35個、40個、45個、50個、55個、60個、65個、70個、または75個の塩基の共通塩基配列を有するオリゴヌクレオチドのものである。
【0252】
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、糖部分で修飾される1個以上の残基を含むオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、糖部分の2’位で修飾される1個以上の残基を含むオリゴヌクレオチドを含む(本明細書で以下、「2’-修飾」と呼ばれる)。このような修飾の例は、上および本明細書に記載され、限定されないが、2’-OMe、2’-MOE、2’-LNA、2’-F、FRNA、FANA、S-cEtなどが挙げられる。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、2’-修飾される1個以上の残基を含むオリゴヌクレオチドを含む。例えば、いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、2’-O-メトキシエチル(2’-MOE)-修飾された残基である1個以上の残基を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、2’-修飾を含まないオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、2’-MOE残基を含まないオリゴヌクレオチドである。すなわち、いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、MOE修飾されていない。糖の修飾のさらなる例を本開示に記載する。
【0253】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、翼-コアまたはコア-翼の一般的なモチーフを有する(ヘミマー、一般的に、それぞれX-YまたはY-Xとも表される)。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、翼-コア-翼の一般的なモチーフを有する(ギャップマー、一般的にX-Y-Xとも表される)。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、特定の修飾を有する1個以上の残基を含み、修飾は、コア「Y」部分には存在しない。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、特定のヌクレオシドの修飾を有する1個以上の残基を含み、修飾は、コア「Y」部分には存在しない。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、特定の塩基の修飾を有する1個以上の残基を含み、修飾は、コア「Y」部分には存在しない。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、特定の糖の修飾を有する1個以上の残基を含み、修飾は、コア「Y」部分には存在しない。糖の修飾の例は、当該技術分野で広く知られている。いくつかの実施形態において、糖の修飾は、US9006198号に記載される修飾から選択される修飾であり、糖の修飾は、本明細書に参考として組み込まれる。糖の修飾のさらなる例を本開示に記載する。いくつかの実施形態において、それぞれの翼は、コア部分には存在しない2’修飾を有する1個以上の残基を含む。いくつかの実施形態において、2’-修飾は2’-ORであり、Rは、本開示で定義され、記載されている。
【0254】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、X-Yと表される翼-コアモチーフ、またはY-Xと表されるコア-翼モチーフを有し、ここで、「X」部分の残基は、特定のタイプの糖修飾残基であり、コア「Y」部分の残基は、同じ特定のタイプの糖修飾残基ではない。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、X-Y-Xと表される翼-コア-翼モチーフを有し、ここで、各「X」部分の残基は、特定のタイプの糖修飾残基であり、コア「Y」部分の残基は、同じ特定のタイプの糖修飾残基ではない。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、X-Yと表される翼-コアモチーフ、またはY-Xと表されるコア-翼モチーフを有し、ここで、「X」部分の残基は、特定のタイプの2’-修飾残基であり、コア「Y」部分の残基は、同じ特定のタイプの2’-修飾残基ではない。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、X-Yと表される翼-コアモチーフを有し、ここで、「X」部分の残基は、特定のタイプの2’-修飾残基であり、コア「Y」部分の残基は、同じ特定のタイプの2’-修飾残基ではない。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、Y-Xと表されるコア-翼モチーフを有し、ここで、「X」部分の残基は、特定のタイプの2’-修飾残基であり、コア「Y」部分の残基は、同じ特定のタイプの2’-修飾残基ではない。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、X-Y-Xと表される翼-コア-翼モチーフを有し、ここで、各「X」部分の残基は、特定のタイプの2’-修飾残基であり、コア「Y」部分の残基は、同じ特定のタイプの2’-修飾残基ではない。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、X-Yと表される翼-コアモチーフを有し、ここで、「X」部分の残基は、特定のタイプの2’-修飾残基であり、コア「Y」部分の残基は2’-デオキシリボヌクレオシドである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、Y-Xと表されるコア-翼モチーフを有し、ここで、「X」部分の残基は、特定のタイプの2’-修飾残基であり、コア「Y」部分の残基は2’-デオキシリボヌクレオシドである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、X-Y-Xと表される翼-コア-翼モチーフを有し、ここで、各「X」部分の残基は、特定のタイプの2’-修飾残基であり、コア「Y」部分の残基は2’-デオキシリボヌクレオシドである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、X-Y-Xと表される翼-コア-翼モチーフを有し、ここで、各「X」部分の残基は、特定のタイプの2’-修飾残基であり、コア「Y」部分の残基は2’-デオキシリボヌクレオシドである。例えば、いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、X-Y-Xと表される翼-コア-翼モチーフを有し、ここで、各「X」部分の残基は、2’-MOE-修飾残基であり、コア「Y」部分の残基は、2’-MOE-修飾残基ではない。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、X-Y-Xと表される翼-コア-翼モチーフを有し、ここで、各「X」部分の残基は、2’-MOE-修飾残基であり、コア「Y」部分の残基は2’-デオキシリボヌクレオシドである。このようなX-Y、Y-Xおよび/またはX-Y-Xモチーフの文脈において、上および本明細書に記載のすべてのこのような2’-修飾が意図されることを当業者は理解されよう。
【0255】
いくつかの実施形態において、翼は、1塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、2塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、3塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、4塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、5塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、6塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、7塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、8塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、9塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、10塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、11塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、12塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、13塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、14塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、15塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、16塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、17塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、18塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、19塩基以上の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、10塩基以上の長さを有する。
【0256】
いくつかの実施形態において、翼は、1塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、2塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、3塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、4塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、5塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、6塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、7塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、8塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、9塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、10塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、11塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、12塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、13塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、14塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、15塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、16塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、17塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、18塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、19塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、翼は、10塩基の長さを有する。
【0257】
いくつかの実施形態において、翼は、1個または複数のキラルなインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、翼は、1個または複数の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、翼は、1個または複数のキラルなインターヌクレオチド結合および1個または複数の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、翼は、1個または複数のキラルなインターヌクレオチド結合および2個以上の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、翼は、1個または複数のキラルなインターヌクレオチド結合および2個以上の天然のホスフェート結合を含み、ここで、2個以上の天然のホスフェート結合は連続している。いくつかの実施形態において、翼は、キラルなインターヌクレオチド結合を含まない。いくつかの実施形態において、各翼結合は天然のホスフェート結合である。いくつかの実施形態において、翼は、ホスフェート結合を含まない。いくつかの実施形態において、各翼は独立して、キラルなインターヌクレオチド結合である。
【0258】
いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、1個以上のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、1個以上のキラルなヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋とを含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、1個以上のキラルなヌクレオチド間架橋と、2個以上の天然のリン酸架橋とを含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、1個以上のキラルなヌクレオチド間架橋と、2個以上の天然のリン酸架橋とを含み、ここで、2個以上の天然のリン酸架橋は連続している。
【0259】
いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも1個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも2個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも3個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも4個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも5個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも6個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも7個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも8個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも9個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも10個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも11個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも12個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも13個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも14個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも15個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも16個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも17個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも18個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも19個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも20個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。
【0260】
いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、1個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、2個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、3個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、4個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、5個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、6個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、7個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、8個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、9個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、10個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、11個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、12個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、13個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、14個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、15個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、16個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、17個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、18個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、19個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、20個のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。
【0261】
いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも1個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも2個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも3個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも4個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも5個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも6個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも7個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも8個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも9個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも10個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも11個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも12個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも13個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも14個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも15個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも16個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも17個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも18個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも19個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも20個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。
【0262】
いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、1個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、2個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、3個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、4個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、5個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、6個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、7個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、8個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、9個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、10個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、11個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、12個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、13個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、14個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、15個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、16個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、17個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、18個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、19個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、20個の連続したキラルなヌクレオチド間架橋を含む。
【0263】
いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも1個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも2個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも3個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも4個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも5個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも6個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも7個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも8個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも9個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも10個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも11個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも12個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも13個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも14個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも15個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも16個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも17個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも18個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも19個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも20個の天然のリン酸架橋を含む。
【0264】
いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、1個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、2個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、3個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、4個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、5個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、6個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、7個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、8個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、9個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、10個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、11個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、12個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、13個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、14個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、15個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、16個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、17個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、18個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、19個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、20個の天然のリン酸架橋を含む。
【0265】
いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも1個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも2個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも3個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも4個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも5個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも6個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも7個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも8個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも9個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも10個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも11個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも12個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも13個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも14個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも15個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも16個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも17個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも18個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも19個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、少なくとも20個の連続した天然のリン酸架橋を含む。
【0266】
いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、1個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、2個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、3個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、4個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、5個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、6個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、7個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、8個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、9個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、10個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、11個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、12個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、13個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、14個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、15個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、16個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、17個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、18個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、19個の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼領域は、独立して、20個の連続した天然のリン酸架橋を含む。
【0267】
いくつかの実施形態において、翼は、コアの5’-末端に対するものである(5’-末端翼)。いくつかの実施形態において、翼は、コアの3’-末端に対するものである(3’-末端翼)。例えば、WV-1092において(mGSmGmCmAmCSASASGSGSGSCSASCRASGSmAmCmUmUSmC)、mGSmGmCmAmCは、5’-末端翼であり、SASASGSGSGSCSASCRASGSはコアであり、mAmCmUmUSmCは、3’-末端翼である。
【0268】
いくつかの実施形態において、5’-末端翼は、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然ホスフェートヌクレオチド間架橋とを含む。いくつかの実施形態において、3’-末端翼は、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然ホスフェートヌクレオチド間架橋とを含む。いくつかの実施形態において、それぞれの翼は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然ホスフェートヌクレオチド間架橋とを含む。例えば、WV-1092は、5’-末端翼を有し、5’-末端翼は、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然ホスフェートヌクレオチド間架橋とを含み、3’-末端翼は、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然ホスフェートヌクレオチド間架橋とを含む。
【0269】
いくつかの実施形態において、5’-末端翼は、(3’-末端に対して)5’-末端翼中の修飾されたヌクレオチド間架橋の後に、2個以上のヌクレオシドを接続する1個以上の天然のリン酸架橋を有する、修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。例えば、5’-末端翼mGSmGmCmAmCは、5’-末端翼中の修飾されたヌクレオチド間架橋の後に、4個のヌクレオシド(mGmCmAmC)を接続する3個の天然のリン酸架橋を有する、修飾されたヌクレオチド間架橋(mG mG)を含む。いくつかの実施形態において、5’-末端翼は、修飾されたヌクレオチド間架橋の後に、1個以上の天然のリン酸架橋および/または1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含み、その後に、5’-末端翼に1個以上の天然のリン酸架橋を含む(例えば、mGSmGSmCmAmC中にmG mGおよびmG mC)。いくつかの実施形態において、5’-末端翼は、5’-末端翼中に、修飾されたヌクレオチド間架橋の後に、1個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、5’-末端翼は、5’-末端翼中に、修飾されたヌクレオチド間架橋の後に、1個以上の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、5’-末端翼は、その3’-末端で、2つのヌクレオシド間に天然のリン酸架橋を含む。例えば、5’-末端翼mGSmGmCmAmCは、その3’-末端で、2つのヌクレオシド間に天然のリン酸架橋を含む(mGSmGmCmAmC)。
【0270】
いくつかの実施形態において、3’-末端翼は、(5’-末端に対して)3’-末端翼中の修飾されたヌクレオチド間架橋の前に、2個以上のヌクレオシドを接続する1個以上の天然のリン酸架橋を有する、修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。例えば、3’-末端翼mAmCmUmUSmCは、3’-末端翼中の修飾されたヌクレオチド間架橋の前に、4個のヌクレオシド(mAmCmUmU)を接続する3個の天然のリン酸架橋を有する、修飾されたヌクレオチド間架橋(mU mC)を含む。いくつかの実施形態において、3’-末端翼は、修飾されたヌクレオチド間架橋の前に、1個以上の天然のリン酸架橋および/または1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含み、その前に、3’-末端翼に1個以上の天然のリン酸架橋を含む(例えば、mAmCmUSmUSmC中にmU mUおよびmU mC)。いくつかの実施形態において、3’-末端翼は、3’-末端翼中に、修飾されたヌクレオチド間架橋の前に、1個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、3’-末端翼は、3’-末端翼中に、修飾されたヌクレオチド間架橋の前に、1個以上の連続した天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、3’-末端翼は、その5’-末端で、2つのヌクレオシド間に天然のリン酸架橋を含む。例えば、mAmCmUmUSmCの構造を有する3’-末端翼は、その5’-末端で、2つのヌクレオシド間に天然のリン酸架橋を含む(mAmCmUmUSmC)。
【0271】
いくつかの実施形態において、1個以上は、1である。いくつかの実施形態において、1個以上は、2である。いくつかの実施形態において、1個以上は、3である。いくつかの実施形態において、1個以上は、4である。いくつかの実施形態において、1個以上は、5である。いくつかの実施形態において、1個以上は、6である。いくつかの実施形態において、1個以上は、7である。いくつかの実施形態において、1個以上は、8である。いくつかの実施形態において、1個以上は、9である。いくつかの実施形態において、1個以上は、10である。いくつかの実施形態において、1個以上は、少なくとも1である。いくつかの実施形態において、1個以上は、少なくとも2である。いくつかの実施形態において、1個以上は、少なくとも3である。いくつかの実施形態において、1個以上は、少なくとも4である。いくつかの実施形態において、1個以上は、少なくとも5である。いくつかの実施形態において、1個以上は、少なくとも6である。いくつかの実施形態において、1個以上は、少なくとも7である。いくつかの実施形態において、1個以上は、少なくとも8である。いくつかの実施形態において、1個以上は、少なくとも9である。いくつかの実施形態において、1個以上は、少なくとも10である。
【0272】
いくつかの実施形態において、翼は、1個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、5’-末端翼は、1個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、5’-末端翼は、翼の5’-末端に、1個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、5’-末端翼は、翼の5’-末端に、1個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含み、キラルなインターヌクレオチド結合はRpである。いくつかの実施形態において、5’-末端翼は、翼の5’-末端に、1個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含み、キラルなインターヌクレオチド結合はSpである。いくつかの実施形態において、3’-末端翼は、翼の3’-末端に、1個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、3’-末端翼は、翼の3’-末端に、1個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含み、キラルなインターヌクレオチド結合はRpである。いくつかの実施形態において、3’-末端翼は、翼の3’-末端に、1個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含み、キラルなインターヌクレオチド結合はSpである。
【0273】
いくつかの実施形態において、翼は、2個以上の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、翼内のすべてのホスフェート結合が連続しており、翼内のどの2個のホスフェート結合の間にも非ホスフェート結合は存在しない。
【0274】
いくつかの実施形態において、結合、例えば、結合化学、結合立体化学などを記述するとき、翼とコアを結合する結合は、コアの一部と見なされる。例えば、WV-1092、mGSmGmCmAmC SASGSGSGSCSASCRASG mAmCmUmUSmCにおいて、下線付きの結合はコア(太字)の一部と見なしてもよく、(糖部分に2’-OMeを有する)その5’-翼は、その5’-末端に単一のSpホスホロチオエート結合を有し、(糖部分に2’-OMeを有する)その3’-翼は、その3’-末端に1個のSpホスホロチオエート結合を有し、そのコアは、糖に2’-修飾を持たない)。
【0275】
いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された5’-インターヌクレオチド結合は修飾結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された5’-インターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された5’-インターヌクレオチド結合はホスホロチオエート結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された5’-インターヌクレオチド結合は置換ホスホロチオエート結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された5’-インターヌクレオチド結合はホスホロチオエートトリエステル結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された各5’-インターヌクレオチド結合は修飾結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された各5’-インターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された各5’-インターヌクレオチド結合はホスホロチオエート結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された各5’-インターヌクレオチド結合は置換ホスホロチオエート結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された各5’-インターヌクレオチド結合はホスホロチオエートトリエステル結合である。
【0276】
いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された3’-インターヌクレオチド結合は修飾結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された3’-インターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された3’-インターヌクレオチド結合はホスホロチオエート結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された3’-インターヌクレオチド結合は置換ホスホロチオエート結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された3’-インターヌクレオチド結合はホスホロチオエートトリエステル結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された各3’-インターヌクレオチド結合は修飾結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された各3’-インターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された各3’-インターヌクレオチド結合はホスホロチオエート結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された各3’-インターヌクレオチド結合は置換ホスホロチオエート結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された各3’-インターヌクレオチド結合はホスホロチオエートトリエステル結合である。
【0277】
いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された両方のインターヌクレオチド結合は修飾結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された両方のインターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された両方のインターヌクレオチド結合はホスホロチオエート結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された両方のインターヌクレオチド結合は置換ホスホロチオエート結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された両方のインターヌクレオチド結合はホスホロチオエートトリエステル結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された各インターヌクレオチド結合は修飾結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された各インターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された各インターヌクレオチド結合はホスホロチオエート結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された各インターヌクレオチド結合は置換ホスホロチオエート結合である。いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分に結合された各インターヌクレオチド結合はホスホロチオエートトリエステル結合である。
【0278】
いくつかの実施形態において、2’-修飾のない糖部分は、天然のDNAヌクレオシドに見られる糖部分である。
【0279】
いくつかの実施形態では、翼-コア-翼構造において、5’-末端翼は、1個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態では、翼-コア-翼構造において、5’-末端翼は、翼の5’-末端に、1個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態では、翼-コア-翼構造において、3’-末端翼は、1個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態では、翼-コア-翼構造において、3’-末端翼は、翼の3’-末端に、1個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態では、翼-コア-翼構造において、各翼は、1個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態では、翼-コア-翼構造において、各翼は、1個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含み、ここで、5’-末端翼は、その5’-末端に、1個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含み;3’-末端翼は、その3’-末端に、1個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、5’-翼内の唯一のキラルなインターヌクレオチド結合はRpである。いくつかの実施形態において、5’-翼内の唯一のキラルなインターヌクレオチド結合はSpである。いくつかの実施形態において、3’-翼内の唯一のキラルなインターヌクレオチド結合はRpである。いくつかの実施形態において、3’-翼内の唯一のキラルなインターヌクレオチド結合はSpである。いくつかの実施形態において、5’-翼内および3’-翼内両方の唯一のキラルなインターヌクレオチド結合はSpである。いくつかの実施形態において、5’-翼内および3’-翼内両方の唯一のキラルなインターヌクレオチド結合はRpである。いくつかの実施形態において、5’-翼内の唯一のキラルなインターヌクレオチド結合はSpであり、3’-翼内の唯一のキラルなインターヌクレオチド結合はRpである。いくつかの実施形態において、5’-翼内の唯一のキラルなインターヌクレオチド結合はRpであり、3’-翼内の唯一のキラルなインターヌクレオチド結合はSpである。
【0280】
いくつかの実施形態において、翼は、2個のキラルなインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、翼は、2個のみのキラルなインターヌクレオチド結合および1個または複数の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、翼は、2個のみのキラルなインターヌクレオチド結合および2個以上の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、翼は、2個のみのキラルなインターヌクレオチド結合および2個以上の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、翼は、2個のみのキラルなインターヌクレオチド結合および2個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、翼は、2個のみのキラルなインターヌクレオチド結合および3個の連続している天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、(コアへの)5’-翼は、2個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含み、一方をその5’-末端に、他方をその3’-末端に、その間の1個または複数の天然のホスフェート結合と共に含む。いくつかの実施形態において、(コアへの)5’-翼は、2個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含み、一方をその5’-末端に、他方をその3’-末端に、その間の2個以上の天然のホスフェート結合と共に含む。いくつかの実施形態において、(コアへの)3’-翼は、2個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含み、一方をその3’-末端に、他方をその3’-末端に、その間の1個または複数の天然のホスフェート結合と共に含む。いくつかの実施形態において、(コアへの)3’-翼は、2個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含み、一方をその3’-末端に、他方をその3’-末端に、その間の2個以上の天然のホスフェート結合と共に含む。
【0281】
いくつかの実施形態において、5’-翼は、2個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含み、一方をその5’-末端に、他方をその3’-末端に、その間の1個または複数の天然のホスフェート結合と共に含み、3’-翼は、その3’-末端に、1個のみのインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、(コアへの)5’-翼は、2個のみのキラルなインターヌクレオチド結合を含み、一方をその5’-末端に、他方をその3’-末端に、その間の2個以上の天然のホスフェート結合と共に含み、3’-翼は、その3’-末端に、1個のみのインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、各キラルなインターヌクレオチド結合は独立して、それ自体の立体化学を有する。いくつかの実施形態において、5’-翼内の両方のキラルなインターヌクレオチド結合は、同じ立体化学を有する。いくつかの実施形態において、5’-翼内の両方のキラルなインターヌクレオチド結合は、異なる立体化学を有する。いくつかの実施形態において、5’-翼内の両方のキラルなインターヌクレオチド結合はRpである。いくつかの実施形態において、5’-翼内の両方のキラルなインターヌクレオチド結合はSpである。いくつかの実施形態において、5’-翼内および3’-翼内のキラルなインターヌクレオチド結合は、同じ立体化学を有する。いくつかの実施形態において、5’-翼内および3’-翼内のキラルなインターヌクレオチド結合はRpである。いくつかの実施形態において、5’-翼内および3’-翼内のキラルなインターヌクレオチド結合はSpである。いくつかの実施形態において、5’-翼内および3’-翼内のキラルなインターヌクレオチド結合は、異なる立体化学を有する。
【0282】
いくつかの実施形態において、キラルな修飾されたリン酸架橋は、キラルなホスホロチオエート架橋、すなわち、ホスホロチオエートヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域は、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または100%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、全てのキラルな修飾されたリン酸架橋は、キラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約10%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約20%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約30%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約40%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約50%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約60%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約70%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約80%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約90%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約95%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。
【0283】
いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約10%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約20%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約30%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約40%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約50%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約60%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約70%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約80%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約90%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の少なくとも約95%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。
【0284】
いくつかの実施形態において、翼領域の約10%未満、20%未満、30%未満、40%未満、50%未満、60%未満、70%未満、80%未満または90%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の約10%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の約20%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の約30%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の約40%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の約50%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の約60%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の約70%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の約80%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の約90%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域の約95%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、翼領域は、たった1つのRpキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋を有する。いくつかの実施形態において、翼領域は、たった1つのRpキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋を有し、全てのヌクレオチド間架橋は、キラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋である。
【0285】
いくつかの実施形態において、コア領域は、1またはそれ以上の塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、2またはそれ以上の塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、3またはそれ以上の塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、4またはそれ以上の塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、5またはそれ以上の塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、6またはそれ以上の塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、7またはそれ以上の塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、8またはそれ以上の塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、9またはそれ以上の塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、1またはそれ以上の塩基の長さを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25またはそれ以上の塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、11塩基以上の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、12塩基以上の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、13塩基以上の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、14塩基以上の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、15塩基以上の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、16塩基以上の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、17塩基以上の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、18塩基以上の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、19塩基以上の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、20塩基以上の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、20塩基を超える長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、2塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、3塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、4塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、5塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、6塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、7塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、8塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、9塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、10塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、11塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、12塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、13塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、14塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、15塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、16塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、17塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、18塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、19塩基の長さを有する。特定の実施形態では、コア領域は、20塩基の長さを有する。
【0286】
いくつかの実施形態において、コアは、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、1個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋とを含む。いくつかの実施形態において、コアは、天然のリン酸架橋を含まない。いくつかの実施形態において、それぞれのコアの架橋は、修飾されたヌクレオチド間架橋である。
【0287】
いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも1個の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも2個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも3個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも4個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも5個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも6個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも7個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも8個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも9個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも10個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも11個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも12個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも13個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも14個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも15個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも16個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも17個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも18個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも19個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも20個の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。
【0288】
いくつかの実施形態において、コアは、1個以上のキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、1個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、コアは、独立して、1個以上のキラルなヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋とを含む。いくつかの実施形態において、コアは、天然のリン酸架橋を含まない。いくつかの実施形態において、それぞれのコアの架橋は、キラルなヌクレオチド間架橋である。
【0289】
いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも1個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも2個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも3個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも4個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも5個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも6個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも7個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも8個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも9個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも10個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも11個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも12個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも13個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも14個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも15個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも16個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも17個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも18個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも19個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、少なくとも20個のキラルなインターヌクレオチド結合を含む。
【0290】
いくつかの実施形態において、コアは、1個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、2個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、3個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、4個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、5個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、6個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、7個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、8個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、9個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、10個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、11個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、12個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、13個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、14個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、15個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、16個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、17個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、18個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、19個の天然のホスフェート結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、20個のキラルなインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、コアは、20個のキラルなインターヌクレオチド結合を含む。
【0291】
いくつかの実施形態において、コア領域は、(Sp)(Rp)、(Rp)(Sp)、(Np)(Rp)(Sp)または(Sp)(Rp)(Sp)(式中、m、n、tおよびNpのそれぞれは独立して、本開示に定義および記述される通りである。)を含む骨格キラル中心のパターンを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、(Sp)(Rp)、(Rp)(Sp)、(Np)(Rp)(Sp)または(Sp)(Rp)(Sp)を含む骨格キラル中心のパターンを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、(Sp)(Rp)を含む骨格キラル中心のパターンを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、(Sp)(Rp)(式中、m>2であり、nは1である。)を含む骨格キラル中心のパターンを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、(Rp)(Sp)を含む骨格キラル中心のパターンを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、(Rp)(Sp)(式中、m>2であり、nは1である。)を含む骨格キラル中心のパターンを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、(Np)(Rp)(Sp)を含む骨格キラル中心のパターンを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、(Np)(Rp)(Sp)(式中、m>2であり、nは1である。)を含む骨格キラル中心のパターンを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、(Np)(Rp)(Sp)(式中、t>2、m>2であり、nは1である。)を含む骨格キラル中心のパターンを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、(Sp)(Rp)(Sp)を含む骨格キラル中心のパターンを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、(Sp)(Rp)(Sp)(式中、m>2であり、nは1である。)を含む骨格キラル中心のパターンを有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、(Sp)(Rp)(Sp)(式中、t>2、m>2であり、nは1である。)を含む骨格キラル中心のパターンを有する。とりわけ、本開示は、いくつかの実施形態において、このようなパターンが、標的配列、例えば、RNA配列の制御された切断、改善された切断速度、選択性などをもたらし得、かつ/または向上させ得ることを示す。骨格キラル中心の例のパターンは、本開示に記載されている。
【0292】
いくつかの実施形態において、コア領域のキラルなインターヌクレオチド結合の少なくとも60%はSpである。いくつかの実施形態において、コア領域のキラルなインターヌクレオチド結合の少なくとも65%はSpである。いくつかの実施形態において、コア領域のキラルなインターヌクレオチド結合の少なくとも66%はSpである。いくつかの実施形態において、コア領域のキラルなインターヌクレオチド結合の少なくとも67%はSpである。いくつかの実施形態において、コア領域のキラルなインターヌクレオチド結合の少なくとも70%はSpである。いくつかの実施形態において、コア領域のキラルなインターヌクレオチド結合の少なくとも75%はSpである。いくつかの実施形態において、コア領域のキラルなインターヌクレオチド結合の少なくとも80%はSpである。いくつかの実施形態において、コア領域のキラルなインターヌクレオチド結合の少なくとも85%はSpである。いくつかの実施形態において、コア領域のキラルなインターヌクレオチド結合の少なくとも90%はSpである。いくつかの実施形態において、コア領域のキラルなインターヌクレオチド結合の少なくとも95%はSpである。
【0293】
いくつかの実施形態において、翼-コア-翼(すなわち、X-Y-X)モチーフは、数字で、例えば、5-10-4と表され、これは、コアの5’-末端への翼が5塩基長であり、コア領域が10塩基長であり、コアの3’-末端への翼領域が4塩基長であることを意味する。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフは、例えば、2-16-2、3-14-3、4-12-4、5-10-5、2-9-6、3-9-3、3-9-4、3-9-5、4-7-4、4-9-3、4-9-4、4-9-5、4-10-5、4-11-4、4-11-5、5-7-5、5-8-6、8-7-5、7-7-6、5-9-3、5-9-5、5-10-4、5-10-5、6-7-6、6-8-5および6-9-2などのいずれかである。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、5-10-5である。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、7-7-6である。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、8-7-5である。
【0294】
いくつかの実施形態において、翼-コアモチーフは、5-15、6-14、7-13、8-12、9-12などである。いくつかの実施形態において、コア-翼モチーフは、5-15、6-14、7-13、8-12、9-12などである。
【0295】
いくつかの実施形態において、このような翼-コア-翼(すなわち、X-Y-X)モチーフの提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオシド間結合は、すべてキラルな修飾されたリン酸結合である。いくつかの実施形態において、このような翼-コア-翼(すなわち、X-Y-X)モチーフの提供されるオリゴヌクレオチドのヌクレオシド間結合は、すべてキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合である。いくつかの実施形態において、このような翼-コア-翼モチーフの提供されるオリゴヌクレオチドのキラルなヌクレオチド間結合は、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、50%、70%、80%、または90%のキラルな修飾されたリン酸エステルヌクレオチド間結合である。いくつかの実施形態において、このような翼-コア-翼モチーフの提供されるオリゴヌクレオチドのキラルなヌクレオチド間結合は、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合である。いくつかの実施形態において、このような翼-コア-翼モチーフの提供されるオリゴヌクレオチドのキラルなヌクレオチド間結合は、Sp構造の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、50%、70%、80%、または90%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合である。
【0296】
いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフの各翼領域は、キラルな修飾されたリン酸エステルヌクレオチド間結合を含んでもよい。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフの各翼領域は、キラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含んでもよい。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフの各翼領域は、キラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフの2つの翼領域は、同じヌクレオチド間結合立体化学を有する。いくつかの実施形態において、2つの翼領域は、異なるヌクレオチド間結合立体化学を有する。いくつかの実施形態において、翼内のヌクレオチド間結合はそれぞれ独立して、キラルなヌクレオチド間結合である。
【0297】
いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、キラルな修飾されたリン酸エステルヌクレオチド間結合を含んでもよい。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、キラルなホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含んでもよい。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、ヌクレオチド間結合立体化学の繰り返しパターンを含む。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、ヌクレオチド間結合立体化学の繰り返しパターンを有する。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、インターヌクレオチド結合立体化学の繰り返しパターンを含み、ここで、繰り返しパターンは、(Sp)RpまたはRp(Sp)(式中、mは1~50である。)である。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、インターヌクレオチド結合立体化学の繰り返しパターンを含み、ここで、繰り返しパターンは、(Sp)RpまたはRp(Sp)(式中、mは1~50である。)である。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、インターヌクレオチド結合立体化学の繰り返しパターンを含み、ここで、繰り返しパターンは、(Sp)Rp(式中、mは1~50である。)である。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、インターヌクレオチド結合立体化学の繰り返しパターンを含み、ここで、繰り返しパターンは、Rp(Sp)(式中、mは1~50である。)である。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、インターヌクレオチド結合立体化学の繰り返しパターンを有し、ここで、繰り返しパターンは、(Sp)RpまたはRp(Sp)(式中、mは1~50である。)である。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、インターヌクレオチド結合立体化学の繰り返しパターンを有し、ここで、繰り返しパターンは、(Sp)Rp(式中、mは1~50である。)である。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、インターヌクレオチド結合立体化学の繰り返しパターンを有し、ここで、繰り返しパターンは、Rp(Sp)(式中、mは1~50である。)である。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、ヌクレオチド間結合立体化学の繰り返しパターンを有し、ここで、繰り返しパターンは、S構造に、少なくとも33%のヌクレオチド間結合を含むモチーフである。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、ヌクレオチド間結合立体化学の繰り返しパターンを有し、ここで、繰り返しパターンは、S構造に、少なくとも50%のヌクレオチド間結合を含むモチーフである。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、ヌクレオチド間結合立体化学の繰り返しパターンを有し、ここで、繰り返しパターンは、S構造に、少なくとも66%のヌクレオチド間結合を含むモチーフである。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、ヌクレオチド間結合立体化学の繰り返しパターンを有し、ここで、繰り返しパターンは、RpRpSpおよびSpSpRpから選択される繰り返しトリプレットモチーフである。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、ヌクレオチド間結合立体化学の繰り返しパターンを有し、ここで、繰り返しパターンは、繰り返しRpRpSpである。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、ヌクレオチド間結合立体化学の繰り返しパターンを有し、ここで、繰り返しパターンは、繰り返しSpSpRpである。
【0298】
いくつかの実施形態において、本開示は、コア領域の骨格キラル中心のパターンが(Sp)RpまたはRp(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、コア領域の骨格キラル中心のパターンがRp(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、コア領域の骨格キラル中心のパターンが(Sp)Rpを含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、mは2である。いくつかの実施形態において、本開示は、コア領域の骨格キラル中心のパターンがRp(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、コア領域の骨格キラル中心のパターンが(Sp)Rp(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、コア領域の骨格キラル中心のパターンが(Rp)Rp(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、コア領域の骨格キラル中心のパターンがRpSpRp(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、コア領域の骨格キラル中心のパターンがSpRpRp(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、コア領域の骨格キラル中心のパターンが(Sp)Rpを含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0299】
いくつかの実施形態において、本開示は、骨格キラル中心のパターンが(Sp)RpまたはRp(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、骨格キラル中心のパターンがRp(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、骨格キラル中心のパターンが(Sp)Rpを含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、mは2である。いくつかの実施形態において、本開示は、骨格キラル中心のパターンがRp(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、骨格キラル中心のパターンが(Sp)Rp(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、骨格キラル中心のパターンが(Rp)Rp(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、骨格キラル中心のパターンがRpSpRp(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、骨格キラル中心のパターンがSpRpRp(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、骨格キラル中心のパターンが(Sp)Rpを含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0300】
本明細書において定義される通り、mは1~50である。いくつかの実施形態において、mは1である。いくつかの実施形態において、mは2~50であるいくつかの実施形態において、mは、2、3、4、5、6、7または8である。いくつかの実施形態において、mは、3、4、5、6、7または8である。いくつかの実施形態において、mは、4、5、6、7または8である。いくつかの実施形態において、mは、5、6、7または8である。いくつかの実施形態において、mは、6、7または8である。いくつかの実施形態において、mは、7または8である。いくつかの実施形態において、mは2である。いくつかの実施形態において、mは3である。いくつかの実施形態において、mは4である。いくつかの実施形態において、mは5である。いくつかの実施形態において、mは6である。いくつかの実施形態において、mは7である。いくつかの実施形態において、mは8である。いくつかの実施形態において、mは9である。いくつかの実施形態において、mは10である。いくつかの実施形態において、mは11である。いくつかの実施形態において、mは12である。いくつかの実施形態において、mは13である。いくつかの実施形態において、mは14である。いくつかの実施形態において、mは15である。いくつかの実施形態において、mは16である。いくつかの実施形態において、mは17である。いくつかの実施形態において、mは18である。いくつかの実施形態において、mは19である。いくつかの実施形態において、mは20である。いくつかの実施形態において、mは21である。いくつかの実施形態において、mは22である。いくつかの実施形態において、mは23である。いくつかの実施形態において、mは24である。いくつかの実施形態において、mは25である。いくつかの実施形態において、mは、25より大きい。
【0301】
いくつかの実施形態において、繰り返しパターンは、(Sp)(Rp)(式中、nは1~10であり、mは独立して、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)である。いくつかの実施形態において、本開示は、骨格キラル中心のパターンが(Sp)(Rp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、コア領域の骨格キラル中心のパターンが(Sp)(Rp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、繰り返しパターンは、(Rp)(Sp)(式中、nは1~10であり、mは独立して、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)である。いくつかの実施形態において、本開示は、骨格キラル中心のパターンが(Rp)(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、コア領域の骨格キラル中心のパターンが(Rp)(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、(Rp)(Sp)は(Rp)(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)(Rp)は(Sp)(Rp)である。
【0302】
いくつかの実施形態において、本開示は、骨格キラル中心のパターンが(Sp)(Rp)(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、繰り返しパターンは、(Sp)(Rp)(Sp)(式中、nは1~10であり、tは1~50であり、mは、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)である。いくつかの実施形態において、本開示は、コア領域の骨格キラル中心のパターンが(Sp)(Rp)(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、繰り返しパターンは、(Sp)(Rp)(Sp)(式中、nは1~10であり、tは1~50であり、mは、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)である。いくつかの実施形態において、本開示は、骨格キラル中心のパターンが(Sp)(Rp)(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、コア領域の骨格キラル中心のパターンが(Sp)(Rp)(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0303】
いくつかの実施形態において、繰り返しパターンは、(Np)(Rp)(Sp)(式中、nは1~10であり、tは1~50であり、Npは独立して、RpまたはSpであり、mは、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)である。いくつかの実施形態において、本開示は、骨格キラル中心のパターンが(Np)(Rp)(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、コア領域の骨格キラル中心のパターンが(Np)(Rp)(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、繰り返しパターンは、(Np)(Rp)(Sp)(式中、nは1~10であり、tは1~50であり、Npは独立して、RpまたはSpであり、mは、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)である。いくつかの実施形態において、本開示は、骨格キラル中心のパターンが(Np)(Rp)(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、コア領域の骨格キラル中心のパターンが(Np)(Rp)(Sp)を含むオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、NpはRpである。いくつかの実施形態において、NpはSpである。いくつかの実施形態において、Npはすべて同じである。いくつかの実施形態において、NpはすべてSpである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのNpは、他のNpとは異なる。いくつかの実施形態において、tは2である。
【0304】
本明細書において定義される通り、nは1~10である。いくつかの実施形態において、nは、1、2、3、4、5、6、7または8である。いくつかの実施形態において、nは1である。いくつかの実施形態において、nは、2、3、4、5、6、7または8である。いくつかの実施形態において、nは、3、4、5、6、7または8である。いくつかの実施形態において、nは、4、5、6、7または8である。いくつかの実施形態において、nは、5、6、7または8である。いくつかの実施形態において、nは、6、7または8である。いくつかの実施形態において、nは、7または8である。いくつかの実施形態において、nは1である。いくつかの実施形態において、nは2である。いくつかの実施形態において、nは3である。いくつかの実施形態において、nは4である。いくつかの実施形態において、nは5である。いくつかの実施形態において、nは6である。いくつかの実施形態において、nは7である。いくつかの実施形態において、nは8である。いくつかの実施形態において、nは9である。いくつかの実施形態において、nは10である。
【0305】
本明細書において定義される通り、tは1~50である。いくつかの実施形態において、tは1である。いくつかの実施形態において、tは2~50である。いくつかの実施形態において、tは、2、3、4、5、6、7または8である。いくつかの実施形態において、tは、3、4、5、6、7または8である。いくつかの実施形態において、tは、4、5、6、7または8である。いくつかの実施形態において、tは、5、6、7または8である。いくつかの実施形態において、tは、6、7または8である。いくつかの実施形態において、tは、7または8である。いくつかの実施形態において、tは1である。いくつかの実施形態において、tは2である。いくつかの実施形態において、tは3である。いくつかの実施形態において、tは4である。いくつかの実施形態において、tは5である。いくつかの実施形態において、tは6である。いくつかの実施形態において、tは7である。いくつかの実施形態において、tは8である。いくつかの実施形態において、tは9である。いくつかの実施形態において、tは10である。いくつかの実施形態において、tは11である。いくつかの実施形態において、tは12である。いくつかの実施形態において、tは13である。いくつかの実施形態において、tは14である。いくつかの実施形態において、tは15である。いくつかの実施形態において、tは16である。いくつかの実施形態において、tは17である。いくつかの実施形態において、tは18である。いくつかの実施形態において、tは19である。いくつかの実施形態において、tは20である。いくつかの実施形態において、tは21である。いくつかの実施形態において、tは22である。いくつかの実施形態において、tは23である。いくつかの実施形態において、tは24である。いくつかの実施形態において、tは25である。いくつかの実施形態において、tは、25より大きい。
【0306】
いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、2より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、3より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、4より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、5より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、6より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、7より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、8より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、9より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、10より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、11より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、12より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、13より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、14より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、15より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、16より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、17より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、18より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、19より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、20より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、21より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、22より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、23より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、24より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのうちの少なくとも1つは、25より大きい。
【0307】
いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、2より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、3より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、4より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、5より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、6より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、7より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、8より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、9より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、9より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、9より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、10より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、11より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、12より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、13より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、14より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、15より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、16より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、17より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、18より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、19より大きい。いくつかの実施形態において、mおよびtのそれぞれは、20より大きい。
【0308】
いくつかの実施形態において、mとtの合計は、3より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、4より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、5より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、6より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、7より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、8より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、9より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、10より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、11より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、12より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、13より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、14より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、15より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、16より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、17より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、18より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、19より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、20より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、21より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、22より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、23より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、24より大きい。いくつかの実施形態において、mとtの合計は、25より大きい。
【0309】
いくつかの実施形態において、nは1であり、mおよびtのうちの少なくとも1つは、1より大きい。いくつかの実施形態において、nは1であり、mおよびtはそれぞれ独立して、1より大きい。いくつかの実施形態において、m>nおよびt>nである。いくつかの実施形態において、(Sp)m(Rp)n(Sp)tは、(Sp)Rp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)t(Rp)n(Sp)mは(Sp)Rp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)t(Rp)n(Sp)mはSpRp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Np)t(Rp)n(Sp)mは(Np)tRp(Sp)mである。いくつかの実施形態において、(Np)t(Rp)n(Sp)mは(Np)Rp(Sp)mである。いくつかの実施形態において、(Np)t(Rp)n(Sp)mは(Rp)Rp(Sp)mである。いくつかの実施形態において、(Np)t(Rp)n(Sp)mは(Sp)Rp(Sp)mである。いくつかの実施形態において、(Np)t(Rp)n(Sp)mはRpSpRp(Sp)mである。いくつかの実施形態において、(Np)t(Rp)n(Sp)mはSpRpRp(Sp)mである。
【0310】
いくつかの実施形態において、(Sp)t(Rp)n(Sp)mはSpRpSpSpである。いくつかの実施形態において、(Sp)t(Rp)n(Sp)mは(Sp)Rp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)t(Rp)n(Sp)mは(Sp)Rp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)t(Rp)n(Sp)mは(Sp)Rp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)t(Rp)n(Sp)mは(Sp)tRp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)t(Rp)n(Sp)mはSpRp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)t(Rp)n(Sp)mは(Sp)Rp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)t(Rp)n(Sp)mは(Sp)Rp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)t(Rp)n(Sp)mは(Sp)Rp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)t(Rp)n(Sp)mは(Sp)Rp(Sp)である。
【0311】
いくつかの実施形態において、(Sp)m(Rp)n(Sp)tは(Sp)Rp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)m(Rp)n(Sp)tは(Sp)Rp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)m(Rp)n(Sp)tは(Sp)Rp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)m(Rp)n(Sp)tは(Sp)mRp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)m(Rp)n(Sp)tは(Sp)Rp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)m(Rp)n(Sp)tは(Sp)Rp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)m(Rp)n(Sp)tは(Sp)Rp(Sp)である。いくつかの実施形態において、(Sp)m(Rp)n(Sp)tは(Sp)Rp(Sp)である。
【0312】
いくつかの実施形態において、コア領域は、少なくとも1個のRpインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、少なくとも1個のRpインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、少なくとも1個のRpホスホロチオエートインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、少なくとも1個のRpホスホロチオエートインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、1個のみのRpホスホロチオエートインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、コア領域モチーフは、少なくとも2個のRpインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、少なくとも2個のRpインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、少なくとも2個のRpホスホロチオエートインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、少なくとも3個のRpインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、少なくとも3個のRpインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、少なくとも3個のRpホスホロチオエートインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、少なくとも3個のRpホスホロチオエートインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、少なくとも4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個のRpインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、少なくとも4個、5個、6個、7個、8個、9個、または10個のRpインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、コア領域は、少なくとも4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個のRpホスホロチオエートインターヌクレオチド結合を含む。いくつかの実施形態において、翼-コア-翼モチーフのコア領域は、少なくとも4個、5個、6個、7個、8個、9個、または10個のRpホスホロチオエートインターヌクレオチド結合を含む。
【0313】
特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、各翼領域の残基が、2’-修飾残基である5-10-5モチーフである。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、各翼領域の残基が、2’-OR-修飾残基である5-10-5モチーフである。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、各翼領域の残基が、2’-MOE-修飾残基である5-10-5モチーフである。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、各翼領域の残基が、2’-OMe-修飾残基である5-10-5モチーフである。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、コア領域の残基が、2’-デオキシリボヌクレオシド残基である5-10-5モチーフである。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、5-10-5モチーフであり、ここで、すべてのインターヌクレオチド結合は、ホスホロチオエート結合である。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、5-10-5モチーフであり、ここで、すべてのインターヌクレオチド結合は、キラルなホスホロチオエート結合である。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、各翼領域の残基が2’-修飾残基であり、コア領域の残基が2’-デオキシリボヌクレオシド残基であり、かつコア領域のすべてのインターヌクレオチド結合がキラルなホスホロチオエート結合である5-10-5モチーフである。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、各翼領域の残基が2’-OR-修飾残基であり、コア領域の残基が2’-デオキシリボヌクレオシド残基であり、かつコア領域のすべてのインターヌクレオチド結合がキラルなホスホロチオエート結合である5-10-5モチーフである。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、各翼領域の残基が2’-MOE-修飾残基であり、コア領域の残基が2’-デオキシリボヌクレオシド残基であり、かつコア領域のすべてのインターヌクレオチド結合がキラルなホスホロチオエート結合である5-10-5モチーフである。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、各翼領域の残基が2’-OMe-修飾残基であり、コア領域の残基が2’-デオキシリボヌクレオシド残基であり、かつコア領域のすべてのインターヌクレオチド結合がキラルなホスホロチオエート結合である5-10-5モチーフである。
【0314】
いくつかの実施形態において、「X」翼領域の残基は2’-MOE-修飾残基ではない。特定の実施形態では、翼-コアモチーフは、「X」翼領域の残基が、2’-MOE-修飾残基ではないモチーフである。特定の実施形態では、コア-翼モチーフは、「X」翼領域の残基が、2’-MOE-修飾残基ではないモチーフである。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、各「X」翼領域の残基が、2’-MOE-修飾残基ではないモチーフである。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、各「X」翼領域の残基が、2’-MOE-修飾残基ではない5-10-5モチーフである。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、コア「Y」領域の残基が、2’-デオキシリボヌクレオシド残基である5-10-5モチーフである。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、5-10-5モチーフであり、ここで、すべてのインターヌクレオチド結合は、ホスホロチオエートインターヌクレオチド結合である。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、5-10-5モチーフであり、ここで、すべてのインターヌクレオチド結合は、キラルなホスホロチオエートインターヌクレオチド結合である。特定の実施形態では、翼-コア-翼モチーフは、各「X」翼領域の残基が2’-MOE-修飾残基ではなく、コア「Y」領域の残基が2’-デオキシリボヌクレオシドであり、かつすべてのインターヌクレオチド結合がキラルなホスホロチオエートインターヌクレオチド結合である5-10-5モチーフである。
【0315】
いくつかの実施形態において、キラルな修飾されたリン酸架橋は、キラルなホスホロチオエート架橋、すなわち、ホスホロチオエートヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域は、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または100%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、全てのキラルな修飾されたリン酸架橋は、キラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約10%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約20%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約30%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約40%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約50%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約60%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約70%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約80%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約90%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約95%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Sp配座の架橋である。
【0316】
いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%または約90%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約10%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約20%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約30%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約40%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約50%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約60%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約70%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約80%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約90%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の少なくとも約95%のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。
【0317】
いくつかの実施形態において、コア領域の約10%未満、20%未満、30%未満、40%未満、50%未満、60%未満、70%未満、80%未満または90%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の約10%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の約20%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の約30%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の約40%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の約50%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の約60%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の約70%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の約80%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の約90%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域の約95%未満のキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋は、Rp配座の架橋である。いくつかの実施形態において、コア領域は、たった1つのRpキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋を有する。いくつかの実施形態において、コア領域は、たった1つのRpキラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋を有し、全てのヌクレオチド間架橋は、キラルなホスホロチオエートヌクレオチド間架橋である。
【0318】
当業者には理解されるように、提供されるオリゴヌクレオチドおよび組成物は、とりわけ、多数の核酸高分子を標的にすることができる。例えば、いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドおよび組成物は、核酸配列の転写物を標的にしてもよく、ここで、オリゴヌクレオチドの共通塩基配列(例えば、オリゴヌクレオチドタイプの塩基配列)は、転写物の配列に対して相補的な配列を含むか、またはこれである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、標的の配列に対して相補的な配列を含む。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、標的の配列に対して相補的な配列である。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、標的の配列に対して100%相補的な配列を含むか、またはこれである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、標的の配列に対して100%相補的な配列を含む。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、標的の配列に対して100%相補的な配列である。いくつかの実施形態において、コア内の共通塩基配列は、標的の配列に対して相補的な配列を含むか、またはこれである。いくつかの実施形態において、コア内の共通塩基配列は、標的の配列に対して相補的な配列を含む。いくつかの実施形態において、コア内の共通塩基配列は、標的の配列に対して%相補的な配列である。いくつかの実施形態において、コア内の共通塩基配列は、標的の配列に対して100%相補的な配列を含むか、またはこれである。いくつかの実施形態において、コア内の共通塩基配列は、標的の配列に対して100%相補的な配列を含む。いくつかの実施形態において、コア内の共通塩基配列は、標的の配列に対して100%相補的な配列である。
【0319】
いくつかの実施形態において、本開示に記載されるように、提供されるオリゴヌクレオチドおよび組成物は、新しい開裂パターン、高い開裂速度、高い開裂度、高い開裂選択性などを与えてもよい。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、被験体または集合に存在する1個以上の類似した配列を有する標的核酸配列からの転写を選択的に抑制する(例えば、開裂させる)ことができ、標的およびその類似した配列は、それぞれ、類似した配列に対して標的配列を定める特定のヌクレオチドに特徴的な配列要素を含む。いくつかの実施形態において、例えば、標的配列は、ある遺伝子の野生型の対立遺伝子または複製であり、類似した配列は、非常に類似した塩基配列を有する配列である(例えば、SNP、突然変異などを有する配列)。いくつかの実施形態において、特徴的な配列要素は、類似した配列に対して、標的配列を定め、例えば、標的配列が、rs362307のTでハンチントン病を引き起こす対立遺伝子である場合(対応するRNAにおいてU、疾患を引き起こさない隊列遺伝子についてC)、特徴的な 配列は、このSNPを含む。
【0320】
いくつかの実施形態において、類似した配列は、標的配列と、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%を超える配列相同性を有する。いくつかの実施形態において、標的配列は、1個以上の突然変異および/またはSNPを含む、疾患を引き起こす核酸配列の複製であり、類似した配列は、疾患を引き起こさない複製である(野生型)。いくつかの実施形態において、標的配列は、突然変異を含み、類似した配列は、対応する野生型配列である。いくつかの実施形態において、標的配列は、突然変異対立遺伝子であり、一方、類似した配列は、野生型対立遺伝子である。いくつかの実施形態において、標的配列は、疾患を引き起こす対立遺伝子と関連するSNPを含み、一方、類似した配列は、疾患を引き起こす対立遺伝子と関連しない同じSNPを含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド組成物の共通の塩基配列に相補的な標的配列の領域は、類似した配列の対応する領域と、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%を超える配列相同性を有する。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド組成物の共通の塩基配列に相補的な標的配列の領域は、類似した配列の対応する領域とは、5個未満、4個未満、3個未満、2個未満、またはたった1個の塩基対が異なっている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド組成物の共通の塩基配列に相補的な標的配列の領域は、類似した配列の対応する領域とは、1個の突然変異部位またはSNP部位のみが異なっている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド組成物の共通の塩基配列に相補的な標的配列の領域は、類似した配列の対応する領域とは、1個の突然変異部位のみが異なっている。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド組成物の共通の塩基配列に相補的な標的配列の領域は、類似した配列の対応する領域とは、1個のSNP部位のみが異なっている。
【0321】
いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、特徴的な配列要素に相補的な配列を含むか、またはこの配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、特徴的な配列要素に相補的な配列を含む。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、特徴的な配列要素に相補的な配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、特徴的な配列要素に100%相補的な配列を含むか、またはこの配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、特徴的な配列要素に100%相補的な配列を含む。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、特徴的な配列要素に100%相補的な配列である。いくつかの実施形態において、コアの中の共通の塩基配列は、特徴的な配列要素に相補的な配列を含むか、またはこの配列である。いくつかの実施形態において、コアの中の共通の塩基配列は、特徴的な配列要素に相補的な配列を含む。いくつかの実施形態において、コアの中の共通の塩基配列は、特徴的な配列要素に相補的な配列である。いくつかの実施形態において、コアの中の共通の塩基配列は、特徴的な配列要素に100%相補的な配列を含むか、またはこの配列である。いくつかの実施形態において、コアの中の共通の塩基配列は、特徴的な配列要素に100%相補的な配列を含む。いくつかの実施形態において、コアの中の共通の塩基配列は、特徴的な配列要素に100%相補的な配列である。
【0322】
いくつかの実施形態において、特徴的な配列要素は、突然変異を含むか、または突然変異である。いくつかの実施形態において、特徴的な配列要素は、突然変異を含む。いくつかの実施形態において、特徴的な配列要素は、突然変異である。いくつかの実施形態において、特徴的な配列要素は、点突然変異を含むか、または点突然変異である。いくつかの実施形態において、特徴的な配列要素は、点突然変異を含む。いくつかの実施形態において、特徴的な配列要素は、点突然変異である。いくつかの実施形態において、特徴的な配列要素は、SNPを含むか、またはSNPである。いくつかの実施形態において、特徴的な配列要素は、SNPを含む。いくつかの実施形態において、特徴的な配列要素は、SNPである。
【0323】
いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、標的配列と100%マッチし、標的配列の類似した配列とは100%はマッチしない。例えば、いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、標的核酸配列の疾患を引き起こす複製または対立遺伝子の突然変異とマッチするが、突然変異部位での疾患を引き起こさない複製または対立遺伝子とはマッチせず、いくつかの他の実施形態において、共通の塩基配列は、標的核酸配列の疾患を引き起こす対立遺伝子の中のSNPとマッチするが、対応する部位の疾患を引き起こさない対立遺伝子とはマッチしない。いくつかの実施形態において、コア中の共通の塩基配列は、標的配列と100%マッチし、標的配列の類似した配列とは100%はマッチしない。例えば、WV-1092において、その共通の塩基配列(およびそのコア中のその共通の塩基配列)は、rs362307で、疾患を引き起こすUとマッチするが、疾患を引き起こさない(野生型)Cとはマッチしない。
【0324】
特に、本開示は、塩基配列がオリゴヌクレオチド特性に影響を与え得ることを認識する。いくつかの実施形態において、塩基配列は、この塩基配列を有するオリゴヌクレオチドが、例えば、RNase Hが関与する経路によって、標的を抑制するために利用される場合、標的の開裂パターンに影響を与える場合がある。例えば、図33は、異なる配列を有する、構造的に類似した(全てがホスホロチオエート架橋、全てが立体的に無作為なもの)オリゴヌクレオチドは、異なる開裂パターンを有する場合があることを示す。いくつかの実施形態において、立体的に無作為ではないオリゴヌクレオチド組成物の共通の塩基配列(例えば、本開示で提供される特定のオリゴヌクレオチド組成物)は、DNAオリゴヌクレオチド組成物(例えば、ONT-415)または立体的に無作為な全てがホスホロチオエートオリゴヌクレオチドの組成物(例えば、WV-905)、DNAの開裂パターン(DNA開裂パターン)および/または立体的に無作為な全てがホスホロチオエート(立体的に無作為な開裂パターン)の組成物に適用される場合、特徴的な配列要素の中または近傍に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、その中または近傍の開裂部位は、共通の配列のコア領域に相補的な配列の中にある。いくつかの実施形態において、その中または近傍の開裂部位は、共通の配列のコア領域に100%相補的な配列の中にある。
【0325】
いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、そのDNA開裂パターンの中の特徴的な配列要素の中または近傍に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、そのDNA開裂パターンの中の特徴的な配列要素の中に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、そのDNA開裂パターンの中の特徴的な配列要素の近傍に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、そのDNA開裂パターンの中の特徴的な配列要素の突然変異またはSNPの近傍に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、そのDNA開裂パターンの中の突然変異の近傍に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、そのDNA開裂パターンの中のSNPの近傍に開裂部位を有する塩基配列である。
【0326】
いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、その立体的に無作為な開裂パターンの中の特徴的な配列要素の中または近傍に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、その立体的に無作為な開裂パターンの中の特徴的な配列要素の中に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、その立体的に無作為な開裂パターンの中の特徴的な配列要素の近傍に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、その立体的に無作為な開裂パターンの中の特徴的な配列要素の突然変異またはSNPの近傍に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、その立体的に無作為な開裂パターンの中の突然変異の近傍に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、その立体的に無作為な開裂パターンの中のSNPの近傍に開裂部位を有する塩基配列である。
【0327】
いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、そのDNAおよび/または立体的に無作為な開裂パターンの中の特徴的な配列要素の突然変異の近傍に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、そのDNAおよび/または立体的に無作為な開裂パターンの中の突然変異の近傍に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、そのDNA開裂パターンの中の突然変異の近傍に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、突然変異の近傍の開裂部位は、ある突然変異の箇所にあり、すなわち、開裂部位は、変異したヌクレオチドのヌクレオチド間架橋にある(例えば、GGGCGTCTTの標的配列において、突然変異がAである場合、開裂は、AとCの間にある)。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から0個、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位であり、ここで、0は、突然変異部位での開裂を意味し(例えば、突然変異が、GGGCGTCTTの標的配列の中のAである場合、離れた0個のヌクレオチド間架橋について、開裂はAとCの間であり、突然変異から1個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位は、この突然変異から5’に向かってGとAの間であるか、この突然変異から3’に向かってCとGの間である)。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から0、1、2、3、4または5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から5’に向かって0、1、2、3、4または5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から3’に向かって0、1、2、3、4または5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から0、1、2、3、4または5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から5’に向かって0、1、2、3、4または5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から3’に向かって0、1、2、3、4または5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から0、1、2、3または4個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から5’に向かって0、1、2、3または4個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から3’に向かって0、1、2、3または4個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から0、1、2または3個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から5’に向かって0、1、2または3個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から3’に向かって0、1、2または3個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から0、1または2個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から5’に向かって0、1または2個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から3’に向かって0、1または2個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から0または1個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から5’に向かって0または1個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から3’に向かって0または1個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から0個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から1個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から5’に向かって1個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から3’に向かって1個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から2個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から5’に向かって2個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から3’に向かって2個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から3個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から5’に向かって3個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から3’に向かって3個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から4個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から5’に向かって4個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から3’に向かって4個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から5’に向かって5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、突然変異から3’に向かって5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。
【0328】
いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、そのDNAおよび/または立体的に無作為な開裂パターンの中の特徴的な配列要素のSNPの近傍に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、そのDNAおよび/または立体的に無作為な開裂パターンの中のSNPの近傍に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、そのDNA開裂パターンの中のSNPの近傍に開裂部位を有する塩基配列である。いくつかの実施形態において、SNPの近傍の開裂部位は、SNPにあり、すなわち、開裂部位は、SNPにあるヌクレオチドのヌクレオチド間架橋にある(例えば、WV-905の標的である、rUrUrUrGrGrArArGrUrCrUrGrUrGrCrCrCrUrUrGrUrGrCrCrC(rs362307が太字にされている)を含むGCについて、開裂は、太字のrUと、その直後の下線が引かれているrGとの間である)。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから0個、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、または10個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位であり、ここで、0は、SNPでの開裂を意味し(例えば、WV-905の標的である、rUrUrUrGrGrArArGrUrCrUrGrUrGrCrCrCrUrUrGrUrGrCrCrC(rs362307は太字にされている)を含むGCについて、開裂は、0個のヌクレオチド間架橋だけ離れたものについて、太字のrUと、その直後の下線が引かれているrGとの間であり、SNPから1個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位は、SNPから5’に向かってrGとrUの間である(下線が引かれている:rUrUrUrGrGrArArGrUrCrUrGrUrGrCrCrCrUrUrGrUrGrCrCrC)か、またはSNPの3’-末端に向かってrGとrCの間である(下線が引かれている:rUrUrUrGrGrArArGrUrCrUrGrUrGrCrCrCrUrUrGrUrGrCrCrC))。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから0、1、2、3、4または5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから5’に向かって0、1、2、3、4または5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから3’に向かって0、1、2、3、4または5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから0、1、2、3、4または5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから5’に向かって0、1、2、3、4または5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから3’に向かって0、1、2、3、4または5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから0、1、2、3または4個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから5’に向かって0、1、2、3または4個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから3’に向かって0、1、2、3または4個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから0、1、2または3個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから5’に向かって0、1、2または3個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから3’に向かって0、1、2または3個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから0、1または2個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから5’に向かって0、1または2個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから3’に向かって0、1または2個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから0または1個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから5’に向かって0または1個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから3’に向かって0または1個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから0個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから1個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから5’に向かって1個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから3’に向かって1個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから2個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから5’に向かって2個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから3’に向かって2個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから3個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから5’に向かって3個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから3’に向かって3個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから4個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから5’に向かって4個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから3’に向かって4個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから5’に向かって5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。いくつかの実施形態において、その近傍の開裂部位は、SNPから3’に向かって5個のヌクレオチド間架橋だけ離れた開裂部位である。例えば、図33は、WV-905配列の立体的に無作為な開裂パターンは、SNPの位置(CUGUとGCCCの間)、2個のヌクレオチド間架橋だけ離れたところ(GUCUとGUGCの間、およびGUGCとCCUUの間)、3個のヌクレオチド間架橋だけ離れたところ(UGCCとCUUGの間)、4個のヌクレオチド間架橋だけ離れたところ(GCCCとUUGUの間、およびAAGUとCUGUの間)、5個のヌクレオチド間架橋だけ離れたところ(CCCUとUGUGの間)に開裂部位を有することを示す。
【0329】
いくつかの実施形態において、特徴的な配列要素の中または近傍(例えば、突然変異、SNPの近傍など)の開裂部位は、DNAおよび/または立体的に無作為な開裂パターンの中の主要な開裂部位である。いくつかの実施形態において、特徴的な配列要素の中または近傍の開裂部位は、DNA開裂パターンの中の主要な開裂部位である。いくつかの実施形態において、特徴的な配列要素の中または近傍の開裂部位は、立体的に無作為な開裂パターンの中の主要な開裂部位である。いくつかの実施形態において、突然変異の近傍の開裂部位は、DNA開裂パターンの中の主要な開裂部位である。いくつかの実施形態において、突然変異の近傍の開裂部位は、立体的に無作為な開裂パターンの中の主要な開裂部位である。いくつかの実施形態において、SNPの近傍の開裂部位は、DNA開裂パターンの中の主要な開裂部位である。いくつかの実施形態において、SNPの近傍の開裂部位は、立体的に無作為な開裂パターンの中の主要な開裂部位である。いくつかの実施形態において、主要な開裂部位は、共通の配列のコア領域に相補的な配列の中にある。いくつかの実施形態において、主要な開裂部位は、共通の配列のコア領域に100%相補的な配列の中にある。
【0330】
いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、最も多い、または2番目、3番目、4番目もしくは5番目に多い切断を有する部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、最も多い、または2番目、3番目もしくは4番目に多い切断を有する部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、最も多い、または2番目もしくは3番目に多い切断を有する部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、最も多い、または2番目に多い切断を有する部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、最も多い切断を有する部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、2番目に多い切断を有する部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、3番目に多い切断を有する部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、4番目に多い切断を有する部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、5番目に多い切断を有する部位である。
【0331】
いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%または99%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、5%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、10%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、15%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、20%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、25%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、30%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、35%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、40%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、45%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、50%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、55%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、60%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、65%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、70%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、75%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、80%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、85%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、90%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、91%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、92%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、93%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、94%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、95%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、96%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、97%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、98%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、99%超の切断が起こる部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、100%の切断が起こる部位である。
【0332】
いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%または99%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の5%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の10%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の15%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の20%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の25%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の30%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の35%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の40%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の45%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の50%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の55%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の60%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の65%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の70%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の75%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の80%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の85%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の90%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の91%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の92%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の93%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の94%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の95%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の96%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の97%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の98%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の99%超が切断される部位である。いくつかの実施形態において、主要な切断部位は、標的の100%が切断される部位である。いくつかの実施形態において、絶対的な(abosulte)切断閾値に達する部位がないとき、切断パターンは、主要な切断部位を持たないことがある。
【0333】
当業者が理解するように、提供されるオリゴヌクレオチド組成物および方法は、当業者に知られているようなさまざまな用途を有する。提供される組成物、その特性および用途を評価するための方法も、当業者に広く知られており、当業者によって実施される。特性、用途および/または方法の例としては、限定されないが、WO/2014/012081号およびWO/2015/107425号に記載されるものが挙げられる。
【0334】
いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、核酸配列に対して相補的な配列を含むか、または核酸配列に対して相補的な配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、核酸配列に対して100%相補的な配列を含むか、または核酸配列に対して100%相補的な配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、疾患を引き起こす核酸配列に対して相補的な配列を含むか、または疾患を引き起こす核酸配列に対して相補的な配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、疾患を引き起こす核酸配列に対して100%相補的な配列を含むか、または疾患を引き起こす核酸配列に対して100%相補的な配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、疾患を引き起こす核酸配列の特徴的な配列要素に対して相補的な配列を含むか、または疾患を引き起こす核酸配列の特徴的な配列要素に対して相補的な配列であり、特徴的な配列は、疾患を引き起こす核酸配列を、疾患を引き起こさない核酸配列と識別する。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、疾患を引き起こす核酸配列の特徴的な配列要素に対して100%相補的な配列を含むか、または疾患を引き起こす核酸配列の特徴的な配列要素に対して100%相補的な配列であり、特徴的な配列は、疾患を引き起こす核酸配列を、疾患を引き起こさない核酸配列と識別する。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、疾患に関連する核酸配列に対して相補的な配列を含むか、または疾患に関連する核酸配列に対して相補的な配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、疾患に関連する核酸配列に対して100%相補的な配列を含むか、または疾患に関連する核酸配列に対して100%相補的な配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、疾患に関連する核酸配列の特徴的な配列要素に対して相補的な配列を含むか、または疾患に関連する核酸配列の特徴的な配列要素に対して相補的な配列であり、特徴的な配列は、疾患に関連する核酸配列を、疾患に関連しない核酸配列と識別する。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、疾患に関連する核酸配列の特徴的な配列要素に対して100%相補的な配列を含むか、または疾患に関連する核酸配列の特徴的な配列要素に対して100%相補的な配列であり、特徴的な配列は、疾患に関連する核酸配列を、疾患に関連しない核酸配列と識別する。
【0335】
いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、遺伝子に対して相補的な配列を含むか、またはこれである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、遺伝子に対して100%相補的な配列を含むか、またはこれである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、遺伝子の特徴的な配列要素に対して相補的な配列を含むか、またはこれであり、この特徴的な配列は、遺伝子と、遺伝子との相同性を共有する類似配列とを区別する。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、遺伝子の特徴的な配列要素に対して100%相補的な配列を含むか、またはこれであり、この特徴的な配列は、遺伝子と、遺伝子との相同性を共有する類似配列とを区別する。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、標的遺伝子の特徴的な配列要素に対して相補的な配列を含むか、またはこれであり、この特徴的な配列は、遺伝子の他のコピー、例えば、遺伝子の野生型コピー、別の変異コピー遺伝子などに見られない突然変異を含む。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、標的遺伝子の特徴的な配列要素に対して100%相補的な配列を含むか、またはこれであり、この特徴的な配列は、遺伝子の他のコピー、例えば、遺伝子の野生型コピー、別の変異コピー遺伝子などに見られない突然変異を含む。
【0336】
いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、SNPを含む配列に対して相補的な配列を含むか、またはSNPを含む配列に対して相補的な配列である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、SNPを含む配列に対して相補的な配列を含むか、またはSNPを含む配列に対して相補的な配列であり、共通の塩基配列は、疾患に関連するSNPに100%相補的である。例えば、いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、ハンチントン病に関連する(またはハンチントン病を引き起こす)対立遺伝子に関連するSNPに100%相補的である。いくつかの実施形態において、共通の塩基配列は、WV-1092の塩基配列であり、この塩基配列は、rs362307での多くのハンチントン病患者における疾患を引き起こす対立遺伝子に100%相補的である。いくつかの実施形態において、SNPは、rs362307である。いくつかの実施形態において、SNPは、rs7685686である。いくつかの実施形態において、SNPは、rs362268である。いくつかの実施形態において、SNPは、rs362306である。いくつかの実施形態において、SNP部位の他の例は、本開示に開示されるハンチントン部位のいずれかであってもよい。
【0337】
いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GCCTCAGTCTGCTTCGCACCに見られる配列を含む。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GCCTCAGTCTGCTTCGCACCに見られる配列を含み、GCCTCAGTCTGCTTCGCACCに見られる配列は少なくとも15ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GCCTCAGTCTGCTTCGCACCである。
【0338】
いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GAGCAGCTGCAACCTGGCAAに見られる配列を含む。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GAGCAGCTGCAACCTGGCAAに見られる配列を含み、GAGCAGCTGCAACCTGGCAAに見られる配列は少なくとも15ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GAGCAGCTGCAACCTGGCAAである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GGGCACAAGGGCACAGACTTである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GAGCAGCTGCAACCTGGCAAである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GCACAAGGGCACAGACTTCCである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、CACAAGGGCACAGACTTCCAである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、ACAAGGGCACAGACTTCCAAである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、CAAGGGCACAGACTTCCAAAである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GAGCAGCTGCAACCTGGCAAに見られる配列を含む。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GAGCAGCTGCAACCTGGCAAに見られる配列を含み、GAGCAGCTGCAACCTGGCAAに見られる配列は少なくとも15ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GAGCAGCTGCAACCTGGCAAである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GAGCAGCTGCAACCTGGCAAである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、AGCAGCTGCAACCTGGCAACである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GCAGCTGCAACCTGGCAACAである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、CAGCTGCAACCTGGCAACAAである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、AGCTGCAACCTGGCAACAACである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GCTGCAACCTGGCAACAACCである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GGGCCAACAGCCAGCCTGCAに見られる配列を含む。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GGGCCAACAGCCAGCCTGCAに見られる配列を含み、GGGCCAACAGCCAGCCTGCAに見られる配列は少なくとも15ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GGGCCAACAGCCAGCCTGCAである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GGGCCAACAGCCAGCCTGCAである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GGCCAACAGCCAGCCTGCAGである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、GCCAACAGCCAGCCTGCAGGである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、CCAACAGCCAGCCTGCAGGAである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、CAACAGCCAGCCTGCAGGAGである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、AACAGCCAGCCTGCAGGAGGである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、ATTAATAAATTGTCATCACCに見られる配列を含む。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、ATTAATAAATTGTCATCACCに見られる配列を含み、ATTAATAAATTGTCATCACCに見られる配列は少なくとも15ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、ATTAATAAATTGTCATCACCである。いくつかの実施形態において、共通塩基配列は、ATTAATAAATTGTCATCACCである。
【0339】
いくつかの実施形態において、キラルなヌクレオチド間結合は、式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、キラルなヌクレオチド間結合はホスホロチオエートである。いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドのキラルなヌクレオチド間結合それぞれは独立して、式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドのキラルなヌクレオチド間結合はそれぞれ、ホスホロチオエートである。
【0340】
いくつかの実施形態において、本開示のオリゴヌクレオチドは、1個以上の修飾された糖部分を含む。いくつかの実施形態において、本開示のオリゴヌクレオチドは、1個以上の修飾された塩基部分を含む。当業者に知られており、本開示に記載されているように、さまざまな修飾は、糖および/または部分に導入することができる。例えば、いくつかの実施形態において、修飾は、US9006198号、WO2014/012081号およびWO/2015/107425号に記載される修飾であり、糖および塩基の修飾は、それぞれ、本明細書に参考として組み込まれる。
【0341】
いくつかの実施形態において、糖修飾は2’-修飾である。一般に用いられる2’-修飾は、2’-OR(式中、Rは水素ではない。)を含むが、これに限定されない。いくつかの実施形態において、修飾は2’-OR(式中、Rは、置換脂肪族でもよい。)である。いくつかの実施形態において、修飾は2’-OMeである。いくつかの実施形態において、修飾は2’-MOEである。いくつかの実施形態において、本発明は、特定のキラル純粋なヌクレオチド間結合の含有および/または位置が、修飾された骨格結合、塩基、および/または糖の使用により実現される安定性の改善と同等か、それよりも良い安定性の改善をもたらし得ることを示す。いくつかの実施形態において、提供される提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、糖上に修飾を持たない。いくつかの実施形態において、提供される提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、糖の2’-位に修飾を持たない(すなわち、2’-位の2つの基は、-H/-Hまたは-H/-OHのいずれかである)。いくつかの実施形態において、提供される提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、どのような2’-MOE修飾も持たない。
【0342】
いくつかの実施形態において、2’-修飾は、糖部分の2’-炭素と糖部分の別の炭素とを結合する-O-L-または-L-である。いくつかの実施形態において、2’-修飾は、糖部分の2’-炭素と糖部分の4’-炭素とを結合する-O-L-または-L-である。いくつかの実施形態において、2’-修飾はS-cEtである。いくつかの実施形態において、修飾糖部分はLNA部分である。
【0343】
いくつかの実施形態において、2’-修飾は-Fである。いくつかの実施形態において、2’-修飾はFANAである。いくつかの実施形態において、2’-修飾はFRNAである。
【0344】
いくつかの実施形態において、糖修飾は、5’-修飾、例えば、R-5’-Me、S-5’-Meなどである。
【0345】
いくつかの実施形態において、糖修飾は、糖環のサイズを変化させる。いくつかの実施形態において、糖修飾は、FHNA内の糖部分である。
【0346】
いくつかの実施形態において、糖の修飾は、糖部分を、別の環状部分または非環状部分と置き換える。このような部分の例は、限定されないが、モルホリオで使用されるもの(場合により、そのホスホロジアミデート架橋を含む)、グリコール核酸などを含め、当該技術分野で広く知られている。
【0347】
いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、少なくとも約25%のそのインターヌクレオチド結合をSp配置で有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、少なくとも約30%のそのインターヌクレオチド結合をSp配置で有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、少なくとも約35%のそのインターヌクレオチド結合をSp配置で有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、少なくとも約40%のそのインターヌクレオチド結合をSp配置で有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、少なくとも約45%のそのインターヌクレオチド結合をSp配置で有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、少なくとも約50%のそのインターヌクレオチド結合をSp配置で有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、少なくとも約55%のそのインターヌクレオチド結合をSp配置で有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、少なくとも約60%のそのインターヌクレオチド結合をSp配置で有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、少なくとも約65%のそのインターヌクレオチド結合をSp配置で有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、少なくとも約70%のそのインターヌクレオチド結合をSp配置で有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、少なくとも約75%のそのインターヌクレオチド結合をSp配置で有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、少なくとも約80%のそのインターヌクレオチド結合をSp配置で有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、少なくとも約85%のそのインターヌクレオチド結合をSp配置で有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、少なくとも約90%のそのインターヌクレオチド結合をSp配置で有する。
【0348】
いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、以下から選択されるオリゴヌクレオチドではない:T AGTCATGACT (式中、下付きの「k」が続く各ヌクレオシドは、(S)-cEt修飾を示し、Rは、Rpホスホロチオエート結合であり、Sは、Spホスホロチオエート結合であり、各Cは、5-メチルシトシン修飾ヌクレオシドであり、すべてのヌクレオシド間結合は、RSSSRSRRRS、RSSSSSSSSS、SRRSRSSSSR、SRSRSSRSSR、RRRSSSRSSS、RRRSRSSRSR、RRSSSRSRSR、SRSSSRSSSS、SSRRSSRSRS、SSSSSSRRSS、RRRSSRRRSR、RRRRSSSSRS、SRRSRRRRRR、RSSRSSRRRR、RSRRSRRSRR、RRSRSSRSRS、SSRRRRRSRR、RSRRSRSSSR、RRSSRSRRRR、RRSRSRRSSS、RRSRSSSRRR、RSRRRRSRSR、SSRSSSRRRS、RSSRSRSRSR、RSRSRSSRSS、RRRSSRRSRS、SRRSSRRSRS、RRRRSRSRRR、SSSSRRRRSR、RRRRRRRRRRおよびSSSSSSSSSSから選択される立体化学パターンを含むホスホロチオエート(PS)である)。
【0349】
いくつかの実施形態において、提供される組成物の単一のオリゴヌクレオチドは、以下から選択されるオリゴヌクレオチドではない:T AGTCATGACTT (式中、下付きの「k」が続く各ヌクレオシドは、(S)-cEt修飾を示し、Rは、Rpホスホロチオエート結合であり、Sは、Spホスホロチオエート結合であり、各Cは、5-メチルシトシン修飾ヌクレオシドであり、すべてのコアヌクレオシド間結合は、RSSSRSRRRS、RSSSSSSSSS、SRRSRSSSSR、SRSRSSRSSR、RRRSSSRSSS、RRRSRSSRSR、RRSSSRSRSR、SRSSSRSSSS、SSRRSSRSRS、SSSSSSRRSS、RRRSSRRRSR、RRRRSSSSRS、SRRSRRRRRR、RSSRSSRRRR、RSRRSRRSRR、RRSRSSRSRS、SSRRRRRSRR、RSRRSRSSSR、RRSSRSRRRR、RRSRSRRSSS、RRSRSSSRRR、RSRRRRSRSR、SSRSSSRRRS、RSSRSRSRSR、RSRSRSSRSS、RRRSSRRSRS、SRRSSRRSRS、RRRRSRSRRR、SSSSRRRRSR、RRRRRRRRRRおよびSSSSSSSSSSから選択される立体化学パターンを含むホスホロチオエート(PS)である)。
【0350】
キラル制御されたオリゴヌクレオチドおよびキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物
本発明は、粗高純度および高ジアステレオマー純度のキラル制御されたオリゴヌクレオチド、およびキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、粗純度が高いキラル制御されたオリゴヌクレオチド、およびキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、キラル制御されたオリゴヌクレオチド、およびキラル制御されたジアステレオマーの純度が高いオリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0351】
いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、オリゴヌクレオチドタイプの実質的に純粋な調製物であり、ここで、オリゴヌクレオチドタイプのものではない組成物中のオリゴヌクレオチドは、前記オリゴヌクレオチドタイプの調製プロセスからの(form)(場合によっては、特定の精製手順後の)不純物である。
【0352】
いくつかの実施形態において、本発明は、キラル結合したリン酸に関してジアステレオマー的に純粋なインターヌクレオチド結合を1以上含むオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、式Iの構造を有するジアステレオマー的に純粋なインターヌクレオチド結合を1以上含むオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、キラル結合したリン酸に関してジアステレオマー的に純粋なインターヌクレオチド結合を1以上、およびリン酸ジエステル結合を1以上含むオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、ジアステレオマー的に純粋な式Iの構造を有するインターヌクレオチド結合を1以上、およびリン酸ジエステル結合を1以上含むオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、ジアステレオマー的に純粋な式I-cの構造を有するインターヌクレオチド結合を1以上、およびリン酸ジエステル結合を1以上含むオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、そのようなオリゴヌクレオチドは、本出願に記載されるとおり、立体選択的オリゴヌクレオチド合成を使用して調製され、キラル結合したリン酸に関して予め設計されたジアステレオマー的に純粋なインターヌクレオチド結合を形成する。例えば、(Rp/Sp,Rp/Sp,Rp/Sp,Rp,Rp,Sp,Sp,Sp,Sp,SpSp,Sp,Sp,Sp,Rp,Rp,Rp,Rp,Rp)-d[GsCsCsTsCsAsGsTsCsTsGsCsTsTsCsGs1Cs1As1CsC]で示される1つの例示的なオリゴヌクレオチドにおいて、始めの3つのインターヌクレオチド結合は、従来のオリゴヌクレオチド合成方法を用いて作製され、ジアステレオマー的に純粋なインターヌクレオチド結合は、本出願に記載されるとおり、立体化学的な制御により作製される。例示的なインターヌクレオチド結合には、式Iの構造を有する結合も含まれるが、さらに以下に記載される。
【0353】
いくつかの実施形態において、本開示は、キラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチド内の個々のインターヌクレオチド結合のうちの少なくとも2個は、互いに対して異なる立体化学および/または異なるP-修飾を有する。特定の実施形態では、本開示は、キラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチド内の少なくとも2個の個々のインターヌクレオチド結合は、互いに対して異なるP-修飾を有する。特定の実施形態では、本開示は、キラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチド内の個々のインターヌクレオチド結合のうちの少なくとも2個は、互いに対して異なるP-修飾を有し、ここで、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも1個のホスフェートジエステルインターヌクレオチド結合を含む。特定の実施形態では、本開示は、キラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチド内の個々のインターヌクレオチド結合のうちの少なくとも2個は、互いに対して異なるP-修飾を有し、ここで、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも1個のホスフェートジエステルインターヌクレオチド結合および少なくとも1個のホスホロチオエートジエステルインターヌクレオチド結合を含む。特定の実施形態では、本開示は、キラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチド内の個々のインターヌクレオチド結合のうちの少なくとも2個は、互いに対して異なるP-修飾を有し、ここで、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも1個のホスホロチオエートトリエステルインターヌクレオチド結合を含む。特定の実施形態では、本開示は、キラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチド内の個々のインターヌクレオチド結合のうちの少なくとも2個は、互いに対して異なるP-修飾を有し、ここで、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも1個のホスフェートジエステルインターヌクレオチド結合および少なくとも1個のホスホロチオエートトリエステルインターヌクレオチド結合を含む。
【0354】
特定の実施形態では、修飾インターヌクレオチド結合は、式I:
【化4】
(式中、各変数は、以下で定義および説明する通りである。)の構造を有する。いくつかの実施形態において、式Iの結合はキラルである。いくつかの実施形態において、本開示は、1個または複数の式Iの修飾インターヌクレオチド結合を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、1個または複数の式Iの修飾インターヌクレオチド結合を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチド内の個々の式Iのインターヌクレオチド結合は、互いに対して異なるP-修飾を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、1個または複数の式Iの修飾インターヌクレオチド結合を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチド内の個々の式Iのインターヌクレオチド結合は、互いに対して異なる-X-L-Rを有する。いくつかの実施形態において、本開示は、1個または複数の式Iの修飾インターヌクレオチド結合を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチド内の個々の式Iのインターヌクレオチド結合は、互いに対して異なるXを有する。いくつかの実施形態において、本開示は、1個または複数の式Iの修飾インターヌクレオチド結合を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチド内の個々の式Iのインターヌクレオチド結合は、互いに対して異なる-L-Rを有する。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、特定のオリゴヌクレオチドタイプのものである提供される組成物のオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、共通塩基配列および長さ、骨格結合の共通パターン、ならびに骨格キラル中心の共通パターンを有する、提供される組成物のオリゴヌクレオチドである。
【0355】
いくつかの実施形態において、本発明は、キラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、オリゴヌクレオチド内の個々のインターヌクレオチド結合の少なくとも2個は、互いに異なる立体化学および/または異なるP-修飾を有する。いくつかの実施形態において、本発明は、キラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、オリゴヌクレオチド内の個々のインターヌクレオチド結合の少なくとも2個は、互いに異なる立体化学を有し、少なくともキラル制御されたオリゴヌクレオチドの構造の一部分は、交互の立体化学の繰り返しパターンを特徴とする。
【0356】
いくつかの実施形態において、本発明は、キラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、オリゴヌクレオチド内の個々のインターヌクレオチド結合の少なくとも2個は、-XLR部分で異なるX原子を有する、および/または-XLR部分で異なるL基を有する、および/または-XLR部分で異なるR原子を有するという意味で、異なるP-修飾を互いに有する。
【0357】
いくつかの実施形態において、本発明は、キラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、オリゴヌクレオチド内の個々のインターヌクレオチド結合の少なくとも2個は、互いに異なる立体化学および/または異なるP-修飾を有し、オリゴヌクレオチドは、下記の式:
[Sn1Rn2Sn3Rn4...SnxRny]
によって表される構造を有し、
ここで、各Rは、独立して、結合したリン酸においてR配置を有するヌクレオチド単位のブロックを表し;
各Sは、独立して、結合したリン酸においてS配置を有するヌクレオチド単位のブロックを表し;
n1~nyのそれぞれは、少なくとも1つの奇数nおよび少なくとも1つの偶数nは、ゼロ以外の数であるという要件のもとに、ゼロまたは整数であることにより、オリゴヌクレオチドは、互いに異なる立体化学の少なくとも2個の個々のインターヌクレオチド結合を含み;および
ここで、n1~nyの合計は、2~200であり、およびいくつかの実施形態においては、下限は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25以上から成るグループから選択され、上限は、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、および200以上から成るグループから選択され、上限は、下限より大きい。
【0358】
そのようないくつかの実施形態において、各nは、同じ値である;いくつかの実施形態において、各偶数nは、互いに偶数nと同じ値である;いくつかの実施形態において、各奇数nは、互いに奇数nと同じ値である;いくつかの実施形態において、少なくとも2個の偶数nは、互いに異なる値である;いくつかの実施形態において、少なくとも2個の奇数nは、互いに異なる値である。
【0359】
いくつかの実施形態において、少なくとも2個の隣接するnは、互いに等しく、提供されるオリゴヌクレオチドは、等しい長さのS立体化学結合およびR立体化学結合の隣接するブロックを含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、等しい長さのSおよびR立体化学結合の繰り返しブロックを含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、SおよびR立体化学結合の繰り返しブロックを含み、少なくとも2個のそのようなブロックは、互いに異なる長さである;いくつかのそのような実施形態において、各S立体化学ブロックは、同じ長さで、各R立体化学の長さとは異なっており、各R立体化学の長さは、互いに任意に同じ長さであっても良い。
【0360】
いくつかの実施形態において、n以外をスキップして隣接する少なくとも2つのnは、互いに等しく、提供されるオリゴヌクレオチドは、互いに長さが等しい第1立体化学の結合を少なくとも2ブロックを含み、別の立体化学の結合のブロックごとに分割され、分割されたブロックは、第1立体化学のブロックと同じ長さまたは異なる長さであって良い。
【0361】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの末端で結合ブロックに関連するnは、は、同じ長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、同じ結合立体化学の末端ブロックを有する。そのようないくつかの実施形態において、末端ブロックは、別の結合立体化学の中間ブロックにより、互いに分離される。
【0362】
いくつかの実施形態において、式[Sn1Rn2Sn3Rn4...SnxRny]で示され、提供されるオリゴヌクレオチドは、ステレオブロックマーである。いくつかの実施形態において、式[Sn1Rn2Sn3Rn4...SnxRny]で示され、提供されるオリゴヌクレオチドは、ステレオスキップマーである。いくつかの実施形態において、式[Sn1Rn2Sn3Rn4...SnxRny]で示され、提供されるオリゴヌクレオチドは、ステレオアルトマーである。いくつかの実施形態において、式[Sn1Rn2Sn3Rn4...SnxRny]で示され、提供されるオリゴヌクレオチドは、ギャップマーである。
【0363】
いくつかの実施形態において、式[Sn1Rn2Sn3Rn4...SnxRny]で示され、提供されるオリゴヌクレオチドは、上記に記載したいずれのパターンであってもよく、さらにP-修飾のパターンを含む。例えば、いくつかの実施形態において、式[Sn1Rn2Sn3Rn4...SnxRny]で示され、提供されるオリゴヌクレオチドは、ステレオスキップマーであり、P-修飾スキップマーである。いくつかの実施形態において、式[Sn1Rn2Sn3Rn4...SnxRny]で示され、提供されるオリゴヌクレオチドは、ステレオブロックマーであり、P-修飾アルトマーである。いくつかの実施形態において、式[Sn1Rn2Sn3Rn4...SnxRny]で示され、提供されるオリゴヌクレオチドは、ステレオアルトマーであり、およびP-修飾ブロックマーである。
【0364】
いくつかの実施形態において、式[Sn1Rn2Sn3Rn4...SnxRny]の提供されるオリゴヌクレオチドは独立して、式I:
【化5】
(式中:
は、非対称のリン原子であり、かつRpまたはSpのいずれかであり;
Wは、O、SまたはSeであり;
X、YおよびZのそれぞれは独立して、-O-、-S-、-N(-L-R)-またはLであり;
Lは、共有結合、あるいは任意選択で置換された直鎖または分岐鎖のC-C10アルキレンであり、ここで、Lの1つまたは複数のメチレン単位は、C-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、C-Cヘテロ脂肪族部分、-C(R’)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R’)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR’)-、-C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)-、-N(R’)C(O)O-、-OC(O)N(R’)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R’)-、-N(R’)S(O)- -SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-および-C(O)O-から選択される任意選択で置換された基で任意選択で独立して置換され;
は、ハロゲン、R、あるいは1つまたは複数のメチレン単位が、C-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、C-Cヘテロ脂肪族部分、-C(R’)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R’)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR’)-、-C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)-、-N(R’)C(O)O-、-OC(O)N(R’)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R’)-、-N(R’)S(O)- -SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-および-C(O)O-から選択される任意選択で置換された基で任意選択で独立して置換された、任意選択で置換されたC-C50脂肪族であり
各R’は独立して、-R、-C(O)R、-CORまたは-SORであり、あるいは:
2つのR’は、これらの間に挟まれた原子と一緒になって、任意選択で置換されたアリール、炭素環、複素環またはヘテロアリール環を形成し;
-Cy-は、フェニレン、カルボシクリレン、アリーレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される任意選択で置換された二価の環であり;
各Rは独立して、水素、またはC-C脂肪族、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択される任意選択で置換された基であり;かつ

【化6】
は独立して、ヌクレオシドとの結合を表す。)
の構造を有する1個または複数の修飾インターヌクレオチド(internuceotidic)結合を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドである。
【0365】
いくつかの実施形態において、Lは、共有結合、あるいは任意選択で置換された直鎖または分岐鎖のC-C10アルキレンであり、ここで、Lの1つまたは複数のメチレン単位は、任意選択で置換されたC-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R’)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R’)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR’)-、-C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)-、-N(R’)C(O)O-、-OC(O)N(R’)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R’)-、-N(R’)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-または-C(O)O-で任意選択で独立して置換され;
は、ハロゲン、R、あるいは1つまたは複数のメチレン単位が、任意選択で置換されたC-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R’)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R’)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR’)-、-C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)-、-N(R’)C(O)O-、-OC(O)N(R’)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R’)-、-N(R’)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-または-C(O)O-で任意選択で独立して置換された、任意選択で置換されたC-C50脂肪族であり;
各R’は独立して、-R、-C(O)R、-CORまたは-SORであり、あるいは:
同じ窒素上の2つのR’は、これらの間に挟まれた原子と一緒になって、任意選択で置換された複素環またはヘテロアリール環を形成し、または
同じ炭素上の2つのR’は、これらの間に挟まれた原子と一緒になって、任意選択で置換されたアリール、炭素環、複素環またはヘテロアリール環を形成し;
-Cy-は、フェニレン、カルボシクリレン、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンから選択される任意選択で置換された二価の環であり;
各Rは独立して、水素、あるいはC-C脂肪族、フェニル、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルから選択される任意選択で置換された基であり;かつ

【化7】
は独立して、ヌクレオシドとの結合を表す。
【0366】
いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、1個以上の修飾されたヌクレオチド間のリン架橋を含む。いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、例えば、ホスホロチオエートまたはホスホロチオエートトリエステル架橋を含む。いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエートトリエステル架橋を含む。いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも2個のホスホロチオエートトリエステル架橋を含む。いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも3個のホスホロチオエートトリエステル架橋を含む。いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも4個のホスホロチオエートトリエステル架橋を含む。いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも5個のホスホロチオエートトリエステル架橋を含む。このような修飾されたヌクレオチド間のリン架橋の例を本明細書にさらに記載する。
【0367】
いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、異なるヌクレオチド間のリン架橋を含む。いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも1個のホスフェートジエステルヌクレオチド間架橋と、少なくとも1個の修飾されたヌクレオチド間架橋とを含む。いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも1個のホスフェートジエステルヌクレオチド間架橋と、少なくとも1個のホスホロチオエートトリエステル架橋とを含む。いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも1個のホスフェートジエステルヌクレオチド間架橋と、少なくとも2個のホスホロチオエートトリエステル架橋とを含む。いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも1個のホスフェートジエステルヌクレオチド間架橋と、少なくとも3個のホスホロチオエートトリエステル架橋とを含む。いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも1個のホスフェートジエステルヌクレオチド間架橋と、少なくとも4個のホスホロチオエートトリエステル架橋とを含む。いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも1個のホスフェートジエステルヌクレオチド間架橋と、少なくとも5個のホスホロチオエートトリエステル架橋とを含む。このような修飾されたヌクレオチド間のリン架橋の例を本明細書にさらに記載する。
【0368】
いくつかの実施形態において、ホスホロチオエートトリエステル結合は、例えば、反応の立体選択性を制御するために用いられるキラル補助剤を含む。くつかの実施形態において、ホスホロチオエートトリエステル結合は、キラル補助剤を含まない。いくつかの実施形態において、ホスホロチオエートトリエステル結合は、対象に対して投与を行うまで、および/または投与の間中、意図的に持続される。
【0369】
いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、固体支持体に結合されている。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、固体支持体から切断される。
【0370】
いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも1個のリン酸ジエステルインターヌクレオチド結合および連続して修飾されたインターヌクレオチド結合を少なくとも2個含む。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも1個のリン酸ジエステルインターヌクレオチド結合および少なくとも2個の連続するホスホロチオエートトリエステルインターヌクレオチド結合を含む。
【0371】
いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、ブロックマーである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、ステレオブロックマーである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、P-修飾ブロックマーである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、結合ブロックマーである。
【0372】
いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、アルトマーである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、ステレオアルトマーである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、P-修飾アルトマーである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、結合アルトマーである。
【0373】
いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、ユニマーである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、ステレオユニマーである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、P-修飾ユニマーである。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、結合ユニマーである。
【0374】
いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、ギャップマーである。
【0375】
いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、スキップマーである。
【0376】
いくつかの実施形態において、本開示は独立して、式I:
【化8】
(式中:
は、非対称のリン原子であり、かつRpまたはSpのいずれかであり;
Wは、O、SまたはSeであり;
X、YおよびZのそれぞれは独立して、-O-、-S-、-N(-L-R)-またはLであり;
Lは、共有結合、あるいは任意選択で置換された直鎖または分岐鎖のC-C10アルキレンであり、ここで、Lの1つまたは複数のメチレン単位は、C-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、C-Cヘテロ脂肪族部分、-C(R’)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R’)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR’)-、-C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)-、-N(R’)C(O)O-、-OC(O)N(R’)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R’)-、-N(R’)S(O)- -SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-および-C(O)O-から選択される任意選択で置換された基で任意選択で独立して置換され;
は、ハロゲン、R、あるいは1つまたは複数のメチレン単位が、C-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、C-Cヘテロ脂肪族部分、-C(R’)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R’)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR’)-、-C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)-、-N(R’)C(O)O-、-OC(O)N(R’)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R’)-、-N(R’)S(O)- -SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-および-C(O)O-から選択される任意選択で置換された基で任意選択で独立して置換された、任意選択で置換されたC-C50脂肪族であり
各R’は独立して、-R、-C(O)R、-CORまたは-SORであり、あるいは:
2つのR’は、これらの間に挟まれた原子と一緒になって、任意選択で置換されたアリール、炭素環、複素環またはヘテロアリール環を形成し;
-Cy-は、フェニレン、カルボシクリレン、アリーレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される任意選択で置換された二価の環であり;
各Rは独立して、水素、またはC-C脂肪族、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択される任意選択で置換された基であり;かつ

【化9】
は独立して、ヌクレオシドとの結合を表す。)
の構造を有する1個または複数の修飾インターヌクレオチド結合を含むオリゴヌクレオチドを提供する。
【0377】
いくつかの実施形態において、Lは、共有結合、あるいは任意選択で置換された直鎖または分岐鎖のC-C10アルキレンであり、ここで、Lの1つまたは複数のメチレン単位は、任意選択で置換されたC-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R’)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R’)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR’)-、-C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)-、-N(R’)C(O)O-、-OC(O)N(R’)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R’)-、-N(R’)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-または-C(O)O-で任意選択で独立して置換され;
は、ハロゲン、R、あるいは1つまたは複数のメチレン単位が、任意選択で置換されたC-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R’)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R’)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR’)-、-C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)-、-N(R’)C(O)O-、-OC(O)N(R’)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R’)-、-N(R’)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-または-C(O)O-で任意選択で独立して置換された、任意選択で置換されたC-C50脂肪族であり;
各R’は独立して、-R、-C(O)R、-CORまたは-SORであり、あるいは:
同じ窒素上の2つのR’は、これらの間に挟まれた原子と一緒になって、任意選択で置換された複素環またはヘテロアリール環を形成し、または
同じ炭素上の2つのR’は、これらの間に挟まれた原子と一緒になって、任意選択で置換されたアリール、炭素環、複素環またはヘテロアリール環を形成し;
-Cy-は、フェニレン、カルボシクリレン、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンから選択される任意選択で置換された二価の環であり;
各Rは独立して、水素、あるいはC-C脂肪族、フェニル、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルから選択される任意選択で置換された基であり;かつ

【化10】
は独立して、ヌクレオシドとの結合を表す。
【0378】
いくつかの実施形態において、Pは、不斉リン原子であり、RpまたはSpのいずれかである。いくつかの実施形態において、Pは、Rpである。別の実施形態において、Pは、Spである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、各Pは、独立してRpまたはSpである式Iのインターヌクレオチド結合を1以上含む。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、各Pは、Rpである式Iのインターヌクレオチド結合を1以上含む。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、各Pは、Spである式Iのインターヌクレオチド結合を1以上含む。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、Pは、Rpである式Iのインターヌクレオチド結合を少なくとも1個含む。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、の、Pは、Spである式Iのインターヌクレオチド結合を少なくとも1個含む。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、Pは、Rpである式Iのインターヌクレオチド結合を少なくとも1個含み、Pは、Spである式Iのインターヌクレオチド結合を少なくとも1個含む。
【0379】
いくつかの実施形態において、Wは、O、S、またはSeである。いくつかの実施形態において、Wは、Oである。いくつかの実施形態において、Wは、Sである。いくつかの実施形態において、Wは、Seである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、式Iのインターヌクレオチド結合を少なくとも1個含み、Wは、Oである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、式Iのインターヌクレオチド結合を少なくとも1個含み、Wは、Sである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、Wは、Seである式Iのインターヌクレオチド結合を少なくとも1個含む。
【0380】
いくつかの実施形態において、各Rは、独立して水素、または、C~C脂肪族、フェニル、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルから選択される置換されていてもよい基である。
【0381】
いくつかの実施形態において、Rは、水素である。いくつかの実施形態において、Rは、C~C脂肪族、フェニル、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルから選択される置換されていてもよい基である。
【0382】
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいC~C脂肪族である。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいC~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよい、直鎖または分岐のヘキシルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよい、直鎖または分岐のペンチルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよい、直鎖または分岐のブチルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよい、直鎖または分岐のプロピルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいエチルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいメチルである。
【0383】
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいフェニルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されたフェニルである。いくつかの実施形態において、Rは、フェニルである。
【0384】
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいカルボシクリルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいC~C10カルボシクリルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよい単環式カルボシクリルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいシクロヘプチルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいシクロヘキシルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいシクロペンチルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいシクロブチルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいシクロプロピルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよい2環式カルボシクリルである。
【0385】
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいアリールである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよい2環式アリール環である。
【0386】
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、硫黄、または酸素から選択される1~3個のヘテロ原子を有する、置換されていてもよい5~6員単環式ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~3個のヘテロ原子を有する、置換された5~6員単環式ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、硫黄、または酸素から選択される1~3個のヘテロ原子を有する、非置換の5~6員単環式ヘテロアリール環である。
【0387】
いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素または硫黄から選択される1~3個のヘテロ原子を有する、置換されていてもよい5員単環式ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~3個のヘテロ原子を有する、置換されていてもよい6員単環式ヘテロアリール環である。
【0388】
いくつかの実施形態において、Rは、窒素、酸素または硫黄から選択される1個のヘテロ原子を有する、置換されていてもよい5員単環式ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、ピロリル、フラニル、またはチエニルから選択される。
【0389】
いくつかの実施形態において、Rは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される2個のヘテロ原子を有する置換さ れていてもよい5員ヘテロアリール環である。ある特定の実施形態において、Rは、1個の窒素原子を有する置換されていてもよい5員ヘテロアリール環であり、さらなるヘテロ原子は、硫黄または酸素から選択される。例示的なR基は、置換されていてもよいピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリルまたはイソオキサゾリルを含む。
【0390】
いくつかの実施形態において、Rは、1~3個の窒素原子を有する6員ヘテロアリール環である。別の実施形態において、Rは、1~2個の窒素原子を有する置換されていてもよい6員ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、2個の窒素原子を有する置換されていてもよい6員ヘテロアリール環である。ある特定の実施形態において、Rは、1個の窒素を有する置換されていてもよい6員ヘテロアリール環である。例示的なR基は、置換されていてもよいピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、またはテトラジニルである。
【0391】
ある特定の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~4個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい8~10員2環式ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~4個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5,6-縮合ヘテロアリール環である。別の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5,6-縮合ヘテロアリール環である。ある特定の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5,6-縮合ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいインドリルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいアザビシクロ[3.2.1]オクタニルである。ある特定の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5,6-縮合ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいアザインドリル(azaindolyl)である。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいベンズイミダゾリルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいベンゾチアゾリルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいベンゾオキサゾリルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいインダゾリルである。ある特定の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される3個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5,6-縮合ヘテロアリール環である。
【0392】
ある特定の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~4個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい6,6-縮合ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい6,6-縮合ヘテロアリール環である。別の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい6,6-縮合ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいキノリニルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいイソキノリニルである。ある観点によれば、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい6,6-縮合ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、キナゾリンまたはキノキサリンである。
【0393】
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいヘテロシクリルである。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい3~7員飽和または部分的に不飽和のヘテロ環式環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する置換された3~7員飽和または部分的に不飽和のヘテロ環式環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する非置換の3~7員飽和または部分的に不飽和のヘテロ環式環である。
【0394】
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいヘテロシクリルである。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい6員飽和または部分的に不飽和のヘテロ環式環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい部分的に不飽和の6員ヘテロ環式環である。いくつかの実施形態において、Rは、2個の酸素原子を有する置換されていてもよい部分的に不飽和の6員ヘテロ環式環である。
【0395】
ある特定の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する3~7員飽和または部分的に不飽和のヘテロ環式環である。ある特定の実施形態において、Rは、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、オキセパニル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼパニル、チイラニル、チエタニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、チエパニル、ジオキソラニル、オキサチオラニル、オキサゾリジニル、イミダゾリジニル、チアゾリジニル、ジチオラニル、ジオキサニル、モルホリニル、オキサチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ジチアニル、ジオキセパニル、オキサゼパニル、オキサチエパニル、ジチエパニル、ジアゼパニル、ジヒドロフラノニル、テトラヒドロピラノニル、オキセパノニル、ピロリジノニル、ピペリジノニル、アゼパノニル、ジヒドロチオフェノニル、テトラヒドロチオピラノニル、チエパノニル、オキサゾリジノニル、オキサジナノニル、オキサゼパノニル、ジオキソラノニル、ジオキサノニル、ジオキセパノニル、オキサチオリノニル、オキサチアノニル、オキサチエパノニル、チアゾリジノニル、チアジナノニル、チアゼパノニル、イミダゾリジノニル、テトラヒドロピリミジノニル、ジアゼパノニル、イミダゾリジンジオニル、オキサゾリジンジオニル、チアゾリジンジオニル、ジオキソランジオニル、オキサチオランジオニル、ピペラジンジオニル、モルホリンジオニル、チオモルホリンジオニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、テトラヒドロチオフェニル、またはテトラヒドロチオピラニルである。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5員飽和または部分的に不飽和のヘテロ環式環である。
【0396】
ある特定の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5~6員部分的に不飽和の単環式環である。ある特定の実施形態において、Rは、置換されていてもよいテトラヒドロピリジニル、ジヒドロチアゾリル、ジヒドロオキサゾリル、またはオキサゾリニル基である。
【0397】
いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~4個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい8~10員2環式飽和または部分的に不飽和のヘテロ環式環である。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいインドリニルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいイソインドリニルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよい1、2、3、4-テトラヒドロキノリンである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよい1、2、3、4-テトラヒドロイソキノリンである。
【0398】
いくつかの実施形態において、各R´は、独立して-R、-C(O)R、-COR、もしくは-SORであるか、または:
同じ窒素上の2つのR´は、それらの介在原子と一緒になって置換されていてもよいヘテロ環式、もしくはヘテロアリール環を形成するか、または
同じ炭素上の2つのR´は、それらの介在原子と一緒になって、置換されていてもよいアリール、炭素環式、ヘテロ環式、またはヘテロアリール環を形成する;
【0399】
いくつかの実施形態において、R’は、-R、-C(O)R、-COR、または-SORであり、Rは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0400】
いくつかの実施形態において、R’は、-Rであり、Rは、上記およびここに定義し記載したとおりである。である。いくつかの実施形態において、R’は、水素である。
【0401】
いくつかの実施形態において、R’は、-C(O)Rであり、Rは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、R’は、-CORであり、Rは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、R’は、-SORであり、Rは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0402】
いくつかの実施形態において、同じ窒素上の2つのR´は、それらの介在原子と一緒になって置換されていてもよいヘテロ環式、もしくはヘテロアリール環を形成する。いくつかの実施形態において、同じ炭素上の2つのR´は、それらの介在原子と一緒になって、置換されていてもよいアリール、炭素環式、ヘテロ環式、またはヘテロアリール環を形成する。
【0403】
いくつかの実施形態において、-Cy-は、フェニレン、カルボシクリレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、またはヘテロシクリレンから選択される置換されていてもよい2価の環である。
【0404】
いくつかの実施形態において、-Cy-は、置換されていてもよいフェニレンである。いくつかの実施形態において、-Cy-は、置換されていてもよいカルボシクリレンである。いくつかの実施形態において、-Cy-は、置換されていてもよいアリーレンである。いくつかの実施形態において、-Cy-は、置換されていてもよいヘテロアリーレンである。いくつかの実施形態において、-Cy-は、置換されていてもよいヘテロシクリレンである。
【0405】
いくつかの実施形態において、X、YおよびZのそれぞれは、独立して-O-、-S-、-N(-L-R)-、またはLであり、LおよびRのそれぞれは、独立して上記のとおり定義し、下記に記載されるとおりである。
【0406】
いくつかの実施形態において、Xは、-O-である。いくつかの実施形態において、Xは、-S-である。いくつかの実施形態において、Xは、-O-または-S-である。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1個の、式Iのインターヌクレオチドの結合を含み、Xは、-O-である。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1個の、式Iのインターヌクレオチドの結合を含み、Xは、-S-である。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1個の、式Iのインターヌクレオチド結合を含み、Xは、-O-であり、少なくとも1個の、式Iのインターヌクレオチド結合を含み、Xは、-S-である。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1個の、式Iのインターヌクレオチド結合を含み、Xは、-O-であり、少なくとも1個の、式Iインターヌクレオチド結合を含み、Xは、-S-であり、少なくとも1個の、式Iのインターヌクレオチド結合を含み、Lは、置換されていてもよい、直鎖または分岐のC~C10アルキレンであり、Lの1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換される。
【0407】
いくつかの実施形態において、Xは、-N(-L-R)-である。いくつかの実施形態において、Xは、-N(R)-である。いくつかの実施形態において、Xは、-N(R’)-である。いくつかの実施形態において、Xは、-N(R)-である。いくつかの実施形態において、Xは、-NH-である。
【0408】
いくつかの実施形態において、Xは、Lである。いくつかの実施形態において、Xは、共有結合である。いくつかの実施形態において、Xは、置換されていてもよい、直鎖または分岐のC~C10アルキレンであり、Lの1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換される。いくつかの実施形態において、Xは、置換されていてもよいC~C10アルキレンまたはC~C10アルケニレンである。いくつかの実施形態において、Xは、メチレンである。
【0409】
いくつかの実施形態において、Yは、-O-である。くつかの実施形態において、Yは、-S-である。
【0410】
いくつかの実施形態において、Yは、-N(-L-R)-である。いくつかの実施形態において、Yは、-N(R)-である。いくつかの実施形態において、Yは、-N(R’)-である。いくつかの実施形態において、Yは、-N(R)-である。いくつかの実施形態において、Yは、-NH-である。
【0411】
いくつかの実施形態において、Yは、Lである。いくつかの実施形態において、Yは、共有結合である。いくつかの実施形態において、Yは、置換されていてもよいか、直鎖または分岐のC~C10アルキレンであり、Lの1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換される。いくつかの実施形態において、Yは、置換されていてもよいC~C10アルキレンまたはC~C10アルケニレンである。いくつかの実施形態において、Yは、メチレンである。
【0412】
いくつかの実施形態において、Zは、-O-である。いくつかの実施形態において、Zは、-S-である。
【0413】
いくつかの実施形態において、Zは、-N(-L-R)-である。いくつかの実施形態において、Zは、-N(R)-である。いくつかの実施形態において、Zは、-N(R’)-である。いくつかの実施形態において、Zは、-N(R)-である。いくつかの実施形態において、Zは、-NH-である。
【0414】
いくつかの実施形態において、Zは、Lである。いくつかの実施形態において、Zは、共有結合である。いくつかの実施形態において、Zは、または置換されていてもよい、直鎖または分岐のC~C10アルキレンであり、Lの1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換される。いくつかの実施形態において、Zは、置換されていてもよいC~C10アルキレンまたはC~C10アルケニレンである。いくつかの実施形態において、Zは、メチレンである。
【0415】
いくつかの実施形態において、Lは、共有結合または任意に置換され、直鎖または分岐のC~C10アルキレンであり、Lの1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換される。
【0416】
いくつかの実施形態において、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態において、Lは、任意に置換され、直鎖または分岐のC~C10アルキレンであり、Lの1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換される。
【0417】
いくつかの実施形態において、Lは、-L-V-の構造を有し、ここで
は、置換されていてもよい基:
【化11】
~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、カルボシクリレン、アリーレン、C~Cヘテロアルキレン、ヘテロシクリレン、およびヘテロアリーレンから選択され;
Vは、-O-、-S-、-NR’-、C(R’)、-S-S-、-B-S-S-C-、
【化12】
、または、C~Cアルキレン、アリーレン、C~Cヘテロアルキレン、ヘテロシクリレン、およびヘテロアリーレンから選択される置換されていてもよい基から選択され;
Aは、=O、=S、=NR’、または=C(R’)であり;
BおよびCのそれぞれは、独立して-O-、-S-、-NR’-、-C(R’)-、または、C~Cアルキレン、カルボシクリレン、アリーレン、ヘテロシクリレン、またはヘテロアリーレンから選択される置換されていてもよい基であり;および
各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0418】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化13】
である。
【0419】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化14】
であり、
ここで環Cy’は、置換されていてもよいアリーレン、カルボシクリレン、ヘテロアリーレン、またはヘテロシクリレンである。いくつかの実施形態において、Lは、置換されていてもよい
【化15】
である。いくつかの実施形態において、Lは、
【化16】
である。
【0420】
いくつかの実施形態において、Lは、Xと結合している。である。いくつかの実施形態において、Lは、置換されていてもよい基
【化17】
から選択され、硫黄原子はVに結合されている。いくつかの実施形態において、Lは、置換されていてもよい基
【化18】
から選択され、炭素原子はXに結合されている。
【0421】
いくつかの実施形態では、Lは、
【化19】
の構造を有し、
ここで、
Eは、-O-、-S-、-NR’-又は-C(R’)-であり;
- - -は単結合又は二重結合であり;
2つのRL1は、これらが結合している2個の炭素原子と一緒になって、置換されていてもよいアリール、炭素環式、ヘテロアリール又はヘテロ環式環を形成し;各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0422】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化20】
の構造を有し、
ここで、
Gは、-O-、-S-、または-NR’であり;
- - -は単結合又は二重結合であり;および
2つのRL1は、これらが結合している2個の炭素原子と一緒になって、置換されていてもよいアリール、C~C10炭素環式、ヘテロアリール又はヘテロ環式環を形成し。
【0423】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化21】
の構造を有し、
ここでEは、-O-、-S-、-NR’-又は-C(R’)-であり;
Dは、=N-、=C(F)-、=C(Cl)-、=C(Br)-、=C(I)-、=C(CN)-、=C(NO)-、=C(CO-(C~C脂肪族))-、または=C(CF)-であり;および
各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0424】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化22】
の構造を有し、
ここで、
Gは、-O-、-S-、または-NR’であり;
Dは、=N-、=C(F)-、=C(Cl)-、=C(Br)-、=C(I)-、=C(CN)-、=C(NO)-、=C(CO-(C~C脂肪族))-、または=C(CF)-である。
【0425】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化23】
の構造を有し、
ここで、
Eは、-O-、-S-、-NR’-又は-C(R’)-であり;
Dは、=N-、=C(F)-、=C(Cl)-、=C(Br)-、=C(I)-、=C(CN)-、=C(NO)-、=C(CO-(C~C脂肪族))-、または=C(CF)-であり;および
各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0426】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化24】
の構造を有し、
ここで、
Gは、-O-、-S-、または-NR’であり;
Dは、=N-、=C(F)-、=C(Cl)-、=C(Br)-、=C(I)-、=C(CN)-、=C(NO)-、=C(CO-(C~C脂肪族))-、または=C(CF)-である。
【0427】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化25】
の構造を有し、
ここでEは、-O-、-S-、-NR’-又は-C(R’)-であり;
- - -は単結合又は二重結合であり;
2つのRL1は、これらが結合している2個の炭素原子と一緒になって、置換されていてもよいアリール、C~C10炭素環式、ヘテロアリール又はヘテロ環式環を形成し;
各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0428】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化26】
の構造を有し、
ここでGは、-O-、-S-、または-NR’であり;
- - -は単結合又は二重結合であり;
2つのRL1は、これらが結合している2個の炭素原子と一緒になって、置換されても良いアリール、C~C10炭素環式、ヘテロアリールまたはヘテロ環式環を形成し;
各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0429】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化27】
の構造を有し、
ここで、
Eは、-O-、-S-、-NR’-又は-C(R’)-であり;
Dは、=N-、=C(F)-、=C(Cl)-、=C(Br)-、=C(I)-、=C(CN)-、=C(NO)-、=C(CO-(C~C脂肪族))-、または=C(CF)-であり;および
各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0430】
いくつかの実施形態において、Lは:
【化28】
(式中、
Gは、-O-、-S-、または-NR’であり;
Dは、=N-、=C(F)-、=C(Cl)-、=C(Br)-、=C(I)-、=C(CN)-、=C(NO)-、=C(CO-(C-C脂肪族))-、または=C(CF)-であり;
R’はそれぞれ独立して、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)の構造を有する。
【0431】
いくつかの実施形態において、Lは:
【化29】
(式中、
Eは、-O-、-S-、-NR’-または-C(R’)-であり;
Dは、=N-、=C(F)-、=C(Cl)-、=C(Br)-、=C(I)-、=C(CN)-、=C(NO)-、=C(CO-(C-C脂肪族))-、または=C(CF)-であり;
R’はそれぞれ独立して、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)の構造を有する。
【0432】
いくつかの実施形態において、Lは:
【化30】
(式中、
Gは、-O-、-S-、または-NR’であり;
Dは、=N-、=C(F)-、=C(Cl)-、=C(Br)-、=C(I)-、=C(CN)-、=C(NO)-、=C(CO-(C-C脂肪族))-、または=C(CF)-であり;
R’はそれぞれ独立して、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)の構造を有する。
【0433】
いくつかの実施形態において、Lは:
【化31】
(式中、Eは、-O-、-S-、-NR’-または-C(R’)-であり;
- - -は、単結合または二重結合であり;2つのRL1は、これらが結合している2個の炭素原子と一緒になって、置換されてもよいアリール、C-C10炭素環、ヘテロアリール環または複素環を形成し;R’はそれぞれ独立して、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)の構造を有する。
【0434】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化32】
の構造を有し、
ここでGは、-O-、-S-、または-NR’であり;
- - -は単結合又は二重結合であり;
2つのRL1は、これらが結合している2個の炭素原子と一緒になって、置換されても良いアリール、C~C10炭素環式、ヘテロアリールまたはヘテロ環式環を形成し;
各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0435】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化33】
の構造を有し、
ここでEは、-O-、-S-、-NR’-又は-C(R’)-であり;
Dは、=N-、=C(F)-、=C(Cl)-、=C(Br)-、=C(I)-、=C(CN)-、=C(NO)-、=C(CO-(C~C脂肪族))-、または=C(CF)-であり;および
各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0436】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化34】
の構造を有し、
ここで、
Gは、-O-、-S-、または-NR’であり;
Dは、=N-、=C(F)-、=C(Cl)-、=C(Br)-、=C(I)-、=C(CN)-、=C(NO)-、=C(CO-(C~C脂肪族))-、または=C(CF)-であり;および
R’は、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0437】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化35】
の構造を有し、
ここで、
Eは、-O-、-S-、-NR’-又は-C(R’)-であり;
Dは、=N-、=C(F)-、=C(Cl)-、=C(Br)-、=C(I)-、=C(CN)-、=C(NO)-、=C(CO-(C~C脂肪族))-、または=C(CF)-であり;および
各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0438】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化36】
の構造を有し、
ここで、
Gは、-O-、-S-、または-NR’であり;
Dは、=N-、=C(F)-、=C(Cl)-、=C(Br)-、=C(I)-、=C(CN)-、=C(NO)-、=C(CO-(C~C脂肪族))-、または=C(CF)-であり;および
R’は、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0439】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化37】
の構造を有し、
ここで、フェニル環は、置換されていてもよい。いくつかの実施形態において、フェニル環は、置換されない。いくつかの実施形態において、フェニル環は、置換される。
【0440】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化38】
の構造を有し、
ここで、フェニル環は、置換されていてもよい。いくつかの実施形態において、フェニル環は、置換されない。いくつかの実施形態において、フェニル環は、置換される。
【0441】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化39】
の構造を有し、
ここで- - -は単結合又は二重結合であり;および
2つのRL1は、これらが結合している2個の炭素原子と一緒になって、置換されていてもよいアリール、C~C10炭素環式、ヘテロアリール又はヘテロ環式環を形成する。
【0442】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化40】
の構造を有し、
ここで、
Gは、-O-、-S-、または-NR’であり;
- - -は単結合又は二重結合であり;および
2つのRL1は、これらが結合している2個の炭素原子と一緒になって、置換されても良いアリール、C~C10炭素環式、ヘテロアリールまたはヘテロ環式環を形成する。
【0443】
いくつかの実施形態において、Eは、-O-、-S-、-NR’-または-C(R’)-であり、各R’は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、Eは、-O-、-S-、または-NR’-である。いくつかの実施形態において、Eは、-O-、-S-、または-NH-である。いくつかの実施形態において、Eは、-O-である。いくつかの実施形態において、Eは、-S-である。いくつかの実施形態において、Eは、-NH-である。
【0444】
いくつかの実施形態において、Gは、-O-、-S-、または-NR’であり、各R’は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、Gは、-O-、-S-、または-NH-である。いくつかの実施形態において、Gは、-O-である。いくつかの実施形態において、Gは、-S-である。いくつかの実施形態において、Gは、-NH-である。
【0445】
いくつかの実施形態において、Lは、-L-G-であり、ここでLは、置換されていてもよいC~Cアルキレンまたはアルケニレンであり、1以上のメチレン単位は、任意におよび独立して-O-、-S-、-N(R’)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR’)-、-S(O)-、-S(O)-、または
【化41】
により置換され、
GおよびR’のそれぞれおよび環Cy’は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0446】
いくつかの実施形態において、Lは、-L-S-であり、Lは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、Lは、-L-O-であり、Lは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、Lは、-L-N(R’)-であり、ここでLおよびR’のそれぞれは、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、Lは、-L-NH-であり、LおよびR’のそれぞれは、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0447】
いくつかの実施形態において、Lは、置換されていてもよいCアルキレンまたはアルケニレンであり、1以上のメチレン単位は、任意におよび独立して-O-,-S-,-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-S(O)-、-S(O)-、または
【化42】
により置換され、R’および環Cy’のそれぞれは、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、Lは、置換されていてもよいCアルキレンである。いくつかの実施形態において、-L-G-は、
【化43】
である。
【0448】
いくつかの実施形態において、Lは、置換されていてもよいCアルキレンまたはアルケニレンであり、1以上のメチレン単位は、任意におよび独立して-O-、-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-S(O)-、-S(O)-、または
【化44】
により置換され、R’およびCy’のそれぞれは、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0449】
いくつかの実施形態において、-L-G-は、
【化45】
である。
【0450】
いくつかの実施形態において、Lは、置換されていてもよいCアルキレンまたはアルケニレンであり、1以上のメチレン単位は、任意におよび独立して-O-、-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-S(O)-、-S(O)-、または
【化46】
により置換され、R’およびCy’のそれぞれは、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0451】
いくつかの実施形態において、-L-G-は、
【化47】
である。
【0452】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化48】
である。いくつかの実施形態において、Lは、
【化49】
である。いくつかの実施形態において、Lは、
【化50】
である。
【0453】
いくつかの実施形態において、Lは、置換されていてもよいCは、アルキレンまたはアルケニレンであり、1以上のメチレン単位は、-O-、-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-S(O)-、-S(O)-、または
【化51】
により任意におよび独立して置換され、R’およびCy’のそれぞれは、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0454】
いくつかの実施形態において、-L-G-は、
【化52】
であり、GおよびCy’のそれぞれは、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、Lは、
【化53】
である。
【0455】
いくつかの実施形態において、Lは、-L-G-であり、Lは、置換されていてもよいC~Cアルキレンである;およびGは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、Lは、-L-G-であり、Lは、置換されていてもよいC~Cアルキレンである;Gは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである;Gは、Rに結合されている。いくつかの実施形態において、Lは、-L-G-であり、Lは、置換されていてもよいメチレンである;Gは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである;およびGは、Rと結合している。いくつかの実施形態において、Lは、-L-G-であり、Lは、メチレンである;Gは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである;およびGは、Rと結合している。いくつかの実施形態において、Lは、-L-G-であり、Lは、置換されていてもよい-(CH-である;Gは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである;およびGは、Rと結合している。いくつかの実施形態において、Lは、-L-G-であり、Lは、-(CH-である;Gは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである;およびGは、Rと結合している。
【0456】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化54】
または
【化55】
であり、ここで、Gは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりであり、Gは、Rに結合されている。いくつかの実施形態において、Lは、
【化56】
であり、Gは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりであり、Gは、Rに結合されている。いくつかの実施形態において、Lは、
【化57】
であり、Gは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりであり、Gは、Rに結合されている。いくつかの実施形態において、Lは、
【化58】
または
【化59】
であり、ここで硫黄原子は、Rに結合されている。いくつかの実施形態において、Lは、
【化60】
または
であり、ここで酸素原子は、Rに結合されている。
【0457】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化61】
であり、Gは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0458】
いくつかの実施形態において、Lは、-S-RL3-または-S-C(O)-RL3-であり、RL3は、任意に置換され、直鎖または分岐のC~Cアルキレンであり、1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換され、ここで、R’および-Cy-のそれぞれは、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、Lは、-S-RL3-または-S-C(O)-RL3-であり、RL3は、置換されていてもよいC~Cアルキレンである。いくつかの実施形態において、Lは、-S-RL3-または-S-C(O)-RL3-であり、RL3は、置換されていてもよいC~Cアルケニレンである。いくつかの実施形態において、Lは、-S-RL3-または-S-C(O)-RL3-であり、RL3は、置換されていてもよいC~Cアルキレンであり、1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルケニレン、アリーレン、またはヘテロアリーレンにより任意におよび独立して置換される。いくつかの実施形態において、いくつかの実施形態において、RL3は、置換されていてもよい-S-(C~Cアルケニレン)-、-S-(C~Cアルキレン)-、-S-(C~Cアルキレン)-アリーレン-(C~Cアルキレン)-、-S-CO-アリーレン-(C~Cアルキレン)-、または-S-CO-(C~Cアルキレン)-アリーレン-(C~Cアルキレン)-である。
【0459】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化62】
である。
【0460】
いくつかの実施形態において、Lは、
【化63】
である。
いくつかの実施形態において、Lは、
【化64】
である。
いくつかの実施形態において、
【化65】
である。
【0461】
いくつかの実施形態において、上および本明細書に記載のL実施形態の硫黄原子は、Xに結合している。いくつかの実施形態において、上および本明細書に記載のL実施形態の硫黄原子は、Rに結合している。
【0462】
いくつかの実施形態において、Rは、ハロゲン、R、または置換されていてもよいC~C50脂肪族であり、1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換され、ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、Rは、ハロゲン、R、または置換されていてもよいC~C10脂肪族であり、1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換され、ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0463】
いくつかの実施形態において、Rは、水素である。いくつかの実施形態において、Rは、ハロゲンである。いくつかの実施形態において、Rは、-Fである。いくつかの実施形態において、Rは、-Clである。いくつかの実施形態において、Rは、-Brである。いくつかの実施形態において、Rは、-Iである。
【0464】
いくつかの実施形態において、Rは、Rであり、Rは、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0465】
いくつかの実施形態において、Rは、水素である。いくつかの実施形態において、Rは、C~C50脂肪族、フェニル、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルから選択される置換されていてもよい基である。
【0466】
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいC~C50脂肪族である。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいC~C10脂肪族である。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいC~C脂肪族である。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいC~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、任意に置換され、直鎖または分岐のヘキシルである。いくつかの実施形態において、Rは、任意に置換され、直鎖または分岐のペンチルである。いくつかの実施形態において、Rは、任意に置換され、直鎖または分岐のブチルである。いくつかの実施形態において、Rは、任意に置換され、直鎖または分岐のプロピルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいエチルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいメチルである。
【0467】
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいフェニルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されたフェニルである。いくつかの実施形態において、Rは、フェニルである。
【0468】
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいカルボシクリルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいC~C10カルボシクリルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよい単環式カルボシクリルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいシクロヘプチルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいシクロヘキシルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいシクロペンチルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいシクロブチルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいシクロプロピルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよい2環式カルボシクリルである。
【0469】
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいC~C50多環式炭化水素である。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいC~C50多環式炭化水素であり、1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換され、ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよい
【化66】
である。いくつかの実施形態において、Rは、
【化67】
である。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよい
【化68】
である。
【0470】
いくつかの実施形態において、Rは、1以上の、置換されていてもよい多環式炭化水素部分を含む置換されていてもよいC~C0脂肪族である。いくつかの実施形態において、Rは、1以上の、置換されていてもよい多環式炭化水素部分を含む置換されていてもよいC~C50脂肪族であり、1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換され、ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、Rは、1以上の、置換されていてもよいC~C50脂肪族
【化69】
を含む。いくつかの実施形態において、Rは、
【化70】
である。いくつかの実施形態において、Rは、
【化71】
である。いくつかの実施形態において、Rは、
【化72】
である。いくつかの実施形態において、Rは、
【化73】
である。いくつかの実施形態において、Rは、
【化74】
である。
【0471】
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいアリールである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよい2環式アリール環である。
【0472】
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、硫黄、または酸素から選択される1~3個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5~6員単環式ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~3個のヘテロ原子を有する置換された5~6員単環式ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、硫黄、または酸素から選択される1~3個のヘテロ原子を有する非置換の5~6員単環式ヘテロアリール環である。
【0473】
いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素または硫黄から選択される1~3個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5員単環式ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~3個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい6員単環式ヘテロアリール環である。
【0474】
いくつかの実施形態において、Rは、窒素、酸素または硫黄から選択される1個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5員単環式ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、ピロリル、フラニル、またはチエニルから選択される。
【0475】
いくつかの実施形態において、Rは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5員ヘテロアリール環である。ある特定の実施形態において、Rは、1個の窒素原子を有する置換されていてもよい5員ヘテロアリール環であり、さらなるヘテロ原子は、硫黄または酸素から選択される。例示的なR基は、置換されていてもよいピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリルまたはイソオキサゾリルを含む。
【0476】
いくつかの実施形態において、Rは、1~3個の窒素原子を有する6員ヘテロアリール環である。別の実施形態において、Rは、1~2個の窒素原子を有する置換されていてもよい6員ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、2個の窒素原子を有する置換されていてもよい6員ヘテロアリール環である。ある特定の実施形態において、Rは、1個の窒素を有する置換されていてもよい6員ヘテロアリール環である。例示的なR基は、置換されていてもよいピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、またはテトラジニルである。
【0477】
ある特定の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~4個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい8~10員2環式ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~4個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5,6-縮合ヘテロアリール環である。別の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5,6-縮合ヘテロアリール環である。ある特定の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5,6-縮合ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいインドリルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいアザビシクロ[3.2.1]オクタニルである。ある特定の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5,6-縮合ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいアザインドリル(azaindolyl)である。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいベンズイミダゾリルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいベンゾチアゾリルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいベンゾオキサゾリルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいインダゾリルである。ある特定の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される3個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5,6-縮合ヘテロアリール環である。
【0478】
ある特定の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~4個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい6,6-縮合ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい6,6-縮合ヘテロアリール環である。別の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい6,6-縮合ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいキノリニルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいイソキノリニルである。ある態様によれば、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい6,6-縮合ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは、キナゾリンまたはキノキサリンである。
【0479】
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいヘテロシクリルである。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい3~7員飽和または部分的に不飽和のヘテロ環式環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する置換された3~7員飽和または部分的に不飽和のヘテロ環式環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する非置換の3~7員飽和または部分的に不飽和のヘテロ環式環である。
【0480】
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいヘテロシクリルである。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい6員飽和または部分的に不飽和のヘテロ環式環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい部分的に不飽和の6員ヘテロ環式環である。いくつかの実施形態において、Rは、2個の酸素原子を有する置換されていてもよい部分的に不飽和の6員ヘテロ環式環である。
【0481】
ある特定の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する3~7員飽和または部分的に不飽和のヘテロ環式環である。ある特定の実施形態において、Rは、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、オキセパニル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼパニル、チイラニル、チエタニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、チエパニル、ジオキソラニル、オキサチオラニル、オキサゾリジニル、イミダゾリジニル、チアゾリジニル、ジチオラニル、ジオキサニル、モルホリニル、オキサチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ジチアニル、ジオキセパニル、オキサゼパニル、オキサチエパニル、ジチエパニル、ジアゼパニル、ジヒドロフラノニル、テトラヒドロピラノニル、オキセパノニル、ピロリジノニル、ピペリジノニル、アゼパノニル、ジヒドロチオフェノニル、テトラヒドロチオピラノニル、チエパノニル、オキサゾリジノニル、オキサジナノニル、オキサゼパノニル、ジオキソラノニル、ジオキサノニル、ジオキセパノニル、オキサチオリノニル、オキサチアノニル、オキサチエパノニル、チアゾリジノニル、チアジナノニル、チアゼパノニル、イミダゾリジノニル、テトラヒドロピリミジノニル、ジアゼパノニル、イミダゾリジンジオニル、オキサゾリジンジオニル、チアゾリジンジオニル、ジオキソランジオニル、オキサチオランジオニル、ピペラジンジオニル、モルホリンジオニル、チオモルホリンジオニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、テトラヒドロチオフェニル、またはテトラヒドロチオピラニルである。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5員飽和または部分的に不飽和のヘテロ環式環である。いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5員飽和または部分的に不飽和のヘテロ環式環である。
【0482】
ある特定の実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~2個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい5-6員部分的に不飽和の単環式環である。ある特定の実施形態において、Rは、置換されていてもよいテトラヒドロピリジニル、ジヒドロチアゾリル、ジヒドロオキサゾリル、またはオキサゾリニル基である。
【0483】
いくつかの実施形態において、Rは、独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される1~4個のヘテロ原子を有する置換されていてもよい8~10員2環式飽和または部分的に不飽和のヘテロ環式環である。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいインドリニルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいイソインドリニルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよい1、2、3、4-テトラヒドロキノリンである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよい1、2、3、4-テトラヒドロイソキノリンである。
【0484】
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいC~C10脂肪族であり、1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換され、ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいC~C10脂肪族であり、1以上のメチレン単位は、置換されていてもよい-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換され、各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいC~C10脂肪族であり、1以上のメチレン単位は、任意の-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-OC(O)-、または-C(O)O-により、任意におよび独立して置換され、各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0485】
いくつかの実施形態において、Rは、
【化75】
である。
【0486】
いくつかの実施形態において、Rは、
【化76】
である。
【0487】
いくつかの実施形態において、Rは、Lに結合された置換されていてもよい-(CH-部分を有する末端を含む。そのような例示的なR基は、下記の通りである:
【化77】
【0488】
いくつかの実施形態において、Rは、Lに結合され、置換されていてもよい置換されていてもよい-(CH)-部分を含む。そのような例示的なR基は、下記の通りである:
【化78】
【0489】
いくつかの実施形態において、Rは、-S-RL2であり、RL2は、であり、置換されていてもよいC~C脂肪族であり、1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換され、R’および-Cy-のそれぞれは、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、Rは、-S-RL2であり、硫黄原子は、L基の硫黄原子と結合される。
【0490】
いくつかの実施形態において、Rは、-C(O)-RL2であり、RL2は、置換されていてもよいC~C脂肪族であり、1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換され、R’および-Cy-のそれぞれは、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、Rは、-C(O)-RL2であり、カルボニル基は、L基のGと結合される。いくつかの実施形態において、Rは、-C(O)-RL2であり、カルボニル基は、L基の硫黄原子と結合される。
【0491】
いくつかの実施形態において、RL2は、置換されていてもよいC~C脂肪族である。いくつかの実施形態において、RL2は、置換されていてもよいC~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、RL2は、置換されていてもよいC~Cアルケニルである。いくつかの実施形態において、RL2は、置換されていてもよいC~Cアルキニルである。いくつかの実施形態において、RL2は、置換されていてもよいC~C脂肪族であり、1以上のメチレン単位は、任意におよび独立して-Cy-または-C(O)-により置換される。いくつかの実施形態において、RL2は、置換されていてもよいC~C脂肪族であり、1以上のメチレン単位は、-Cy-により任意におよび独立して置換される。いくつかの実施形態において、RL2は、置換されていてもよいC~C脂肪族であり、1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいヘテロシシレンにより任意におよび独立して置換される。いくつかの実施形態において、RL2は、置換されていてもよいC~C脂肪族であり、1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいアリーレンにより任意におよび独立して置換される。いくつかの実施形態において、RL2は、置換されていてもよいC~C脂肪族であり、以上のメチレン単位は、置換されていてもよいヘテロアリーレンにより任意におよび独立して置換される。いくつかの実施形態において、RL2は、置換されていてもよいC~C脂肪族であり、1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~C10カルボシクリレンにより任意におよび独立して置換される。いくつかの実施形態において、RL2は、置換されていてもよいC~C脂肪族であり、2つのメチレン単位は、-Cy-または-C(O)-により任意におよび独立して置換される。いくつかの実施形態において、RL2は、置換されていてもよいC~C脂肪族であり、2つのメチレン単位は、-Cy-または-C(O)-により任意におよび独立して置換される。例示的なRL2基は、下記の通りである:
【化79】
【0492】
いくつかの実施形態において、Rは、水素であり、または、置換されていてもよい基
【化80】
-S-(C~C10脂肪族)、C~C10脂肪族、アリール、C~Cヘテロアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択される。いくつかの実施形態において、Rは、
【化81】
または-S-(C~C10脂肪族)である。いくつかの実施形態において、Rは、
【化82】
である。
【0493】
いくつかの実施形態において、Rは、-S-(C~C脂肪族)、C~C10脂肪族、C~Cヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよい基である。
【0494】
いくつかの実施形態において、Rは、
【化83】
である。
【0495】
いくつかの実施形態において、上記およびここに記載したRの実施形態の硫黄原子は、上記およびここに記載したLの実施形態の硫黄原子、G、E、または-C(O)-部分に結合されている。いくつかの実施形態において、上記およびここに記載したRの実施形態の-C(O)-部分は、上記およびここに記載したLの実施形態の硫黄原子、G、E、または-C(O)-部分と結合されている。
【0496】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、上記およびここに記載したLの実施形態およびRの実施形態組み合わせのいずれかである。
【0497】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、-L-G-Rであり、ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0498】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、-L-G-Rであり、ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0499】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、-L-G-S-RL2であり、ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0500】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、-L-G-C(O)-RL2であり、ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0501】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化84】
であり、ここでRL2は、置換されていてもよいC~C脂肪族であり、1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換され、各Gは、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0502】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、-RL3-S-S-RL2であり、ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、-L-Rは、-RL3-C(O)-S-S-RL2であり、ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0503】
いくつかの実施形態において、-L-Rは:
【化85】
(式中、各変数は独立して、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)の構造を有する。
【0504】
いくつかの実施形態において、-L-Rは:
【化86】
(式中、各変数は独立して、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)の構造を有する。
【0505】
いくつかの実施形態において、-L-Rは:
【化87】
(式中、各変数は独立して、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)の構造を有する。
【0506】
いくつかの実施形態において、-L-Rは:
【化88】
(式中、各変数は独立して、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)の構造を有する。
【0507】
いくつかの実施形態において、-L-Rは:
【化89】
(式中、各変数は独立して、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)の構造を有する。
【0508】
いくつかの実施形態において、-L-Rは:
【化90】
(式中、各変数は独立して、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)の構造を有する。
【0509】
いくつかの実施形態において、-L-Rは:
【化91】
(式中、各変数は独立して、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)の構造を有する。
【0510】
いくつかの実施形態において、-L-Rは:
【化92】
(式中、各変数は独立して、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)の構造を有する。
【0511】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化93】
の構造を有し、
ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0512】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化94】
の構造を有し、
ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0513】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化95】
の構造を有し、
ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0514】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化96】
の構造を有し、
ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0515】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化97】
の構造を有し、
ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0516】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化98】
の構造を有し、
ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0517】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化99】
の構造を有し、
ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0518】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化100】
の構造を有し、
ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0519】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化101】
の構造を有し、
ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0520】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化102】
の構造を有し、
ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0521】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化103】
の構造を有し、
ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0522】
いくつかの実施形態において、-L-Rは:
【化104】
の構造を有し、
ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0523】
いくつかの実施形態において、-L-Rは:
【化105】
の構造を有し、
ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0524】
いくつかの実施形態において、Lは:
【化106】
の構造を有し、
ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0525】
いくつかの実施形態において、-X-L-Rは:
【化107】
(式中:
フェニル環は、任意選択で置換され、かつ
およびXのそれぞれは独立して、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)の構造を有する。
【0526】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化108】
である。
【0527】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化109】
である。
【0528】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化110】
である。いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化111】
である。
【0529】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、Xに結合された置換されていてもよい-(CH-部分の末端を含む。いくつかの実施形態において、-L-Rは、Xに結合された-(CH-部分の末端を含む。そのような例示的な-L-R部分は、下記の通りである:
【化112】
【0530】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、Xに結合された置換されていてもよい-(CH)-部分の末端を含む。いくつかの実施形態において、-L-Rは、Xに結合された-(CH)-部分の末端を含む。そのような例示的な-L-R部分は、下記の通りである:
【化113】
【0531】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化114】
である。
【0532】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化115】
であり;およびXは、-S-である。
【0533】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、
【化116】
であり、Xは、-S-、Wは、O、Yは、-O-、およびZは、-O-である。
【0534】
いくつかの実施形態において、Rは、
【化117】
または-S-(C~C10脂肪族)である。
【0535】
いくつかの実施形態において、Rは、
【化118】
である。
【0536】
いくつかの実施形態において、Xは、-O-または-S-であり、およびRは、
【化119】
または-S-(C~C10脂肪族)である。
【0537】
いくつかの実施形態において、Xは、-O-または-S-であり、およびRは、
【化120】
-S-(C~C10脂肪族)または-S-(C~C50脂肪族)である。
【0538】
いくつかの実施形態において、Lは、共有結合であり、-L-Rは、Rである。
【0539】
いくつかの実施形態において、-L-Rは、水素以外である。
【0540】
いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、Rは、
【化121】
、-S-(C~C10脂肪族)または-S-(C~C50脂肪族)である。
【0541】
いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、
【化122】
の構造を有し、部分
【化123】
は、置換されていてもよい。いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、
【化124】
である。いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、
【化125】
である。いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、
【化126】
である。いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、
【化127】
の構造を有し、X’は、OまたはSであり、Y’は、-O-であり、-S-または-NR’-であり、部分
【化128】
は、置換されていてもよい。いくつかの実施形態において、Y’は、-O-であり、-S-または-NH-である。いくつかの実施形態において、
【化129】
は、
【化130】
である。いくつかの実施形態において、
【化131】
は、
【化132】
である。いくつかの実施形態において、
【化133】
は、
【化134】
である。いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、
【化135】
の構造を有し、X’は、OまたはSであり、部分
【化136】
は、置換されていてもよい。いくつかの実施形態において、
【化137】
は、
【化138】
である。いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、
【化139】
であり、
【化140】
は、置換されていてもよい。いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、
【化141】
であり、
【化142】
は、置換される。いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、
【化143】
であり、
【化144】
は、非置換である。
【0542】
いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、R-C(O)-S-L-S-であり、Lは、置換されていてもよい基
【化145】
から選択される。いくつかの実施形態において、Lは、
【化146】
である。いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、(CHC-S-S-L-S-である。いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、R-C(=X’)-Y’-C(R)-S-L-S-である。いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、R-C(=X’)-Y’-CH-S-L-S-である。いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、
【化147】
である。
【0543】
技術分野の当業者によって理解されるように、ここに記載した-X-L-R基の多くは、切断可能で、対象に対して投与を行った後に、-Xへ変換可能である。いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、切断可能である。いくつかの実施形態において、-X-L-Rは、-S-L-Rであり、対象に対して投与を行った後に-Sへ変換される。いくつかの実施形態において、対象の酵素により変換が促される。技術分野の当業者によって理解されるように、-S-L-R基は、投与後に-Sに変換されることは、技術分野において公知であり、薬物代謝や薬物動態の研究に用いられるものを含め、実践されている。
【0544】
いくつかの実施形態において、式Iの構造を有するインターヌクレオチド結合は、
【化148】
である。
【0545】
いくつかの実施形態において、式Iのインターヌクレオチド結合は、式I-aの構造:
【化149】
を有する。
ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0546】
いくつかの実施形態において、式Iのインターヌクレオチド結合は、式I-bの構造:
【化150】
を有し、
ここで、各変数は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0547】
いくつかの実施形態において、式Iのインターヌクレオチド結合は、式I-c:
【化151】
の構造を有するホスホロチオエートトリエステル結合であり、
ここで、Pは、不斉リン原子であり、RpまたはSpのいずれかであり;
Lは、共有結合または任意に置換され、直鎖または分岐のC~C10アルキレンであり、ここでLの1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換され;
は、ハロゲン、R、または置換されていてもよいC~C50脂肪族であり、1以上のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルキレン、C~Cアルケニレン、-C≡C-、-C(R´)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R´)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR´)-、-C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)N(R´)-、-N(R´)C(O)-、-N(R´)C(O)O-、-OC(O)N(R´)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R´)-、-N(R´)S(O)-、-SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-、または-C(O)O-により任意におよび独立して置換され;
各R´は、独立して-R、-C(O)R、-COR、もしくは-SORであるか、または:
同じ窒素上の2つのR´は、それらの介在原子と一緒になって置換されていてもよいヘテロ環式、もしくはヘテロアリール環を形成するか、または
同じ炭素上の2つのR´は、それらの介在原子と一緒になって、置換されていてもよいアリール、炭素環式、ヘテロ環式、またはヘテロアリール環を形成し;
-Cy-は、フェニレン、カルボシクリレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、またはヘテロシクリレンから選択される置換されていてもよい2価の環であり;
各Rは、独立して水素であるか、または、C~C脂肪族、フェニル、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルから選択される置換されていてもよい基であり;および

【化152】
は、独立してヌクレオシドとの結合を表し;
は、Lが共有結合のとき、-H以外である。
【0548】
いくつかの実施形態において、式Iの構造を有するインターヌクレオチド結合は、
【化153】
である。
【0549】
いくつかの実施形態において、式I-cの構造を有するインターヌクレオチド結合は、
【化154】
である。
【0550】
いくつかの実施形態において、本発明は、1以上のリン酸ジエステル結合、および式I-a、I-b、またはI-cを有する1以上の修飾されたインターヌクレオチド結合を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。
【0551】
いくつかの実施形態において、本発明、いくつかの実施形態において、本開示は、式I-cの構造を有する少なくとも1個のホスフェートジエステルインターヌクレオチド結合および少なくとも1個のホスホロチオエートトリエステル結合を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、式I-cの構造を有する少なくとも1個のホスフェートジエステルインターヌクレオチド結合および少なくとも2個のホスホロチオエートトリエステル結合を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、式I-cの構造を有する少なくとも1個のホスフェートジエステルインターヌクレオチド結合および少なくとも3個のホスホロチオエートトリエステル結合を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、式I-cの構造を有する少なくとも1個のホスフェートジエステルインターヌクレオチド結合および少なくとも4個のホスホロチオエートトリエステル結合を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、式I-cの構造を有する少なくとも1個のホスフェートジエステルインターヌクレオチド結合および少なくとも5個のホスホロチオエートトリエステル結合を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。
【0552】
いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCに見られる配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCに見られる配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、前記配列は、GGCACAAGGGCACAGACTTCとの50%を超える同一性を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCに見られる配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、前記配列は、GGCACAAGGGCACAGACTTCとの60%を超える同一性を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCに見られる配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、前記配列は、GGCACAAGGGCACAGACTTCとの70%を超える同一性を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCに見られる配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、前記配列は、GGCACAAGGGCACAGACTTCとの80%を超える同一性を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCに見られる配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、前記配列は、GGCACAAGGGCACAGACTTCとの90%を超える同一性を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCに見られる配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、前記配列は、GGCACAAGGGCACAGACTTCとの95%を超える同一性を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。
【0553】
いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCに見られる配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、キラル結合リンを有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCに見られる配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCに見られる配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCに見られる配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、式I-cの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCに見られる配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は、式I-cの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCに見られる配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は
【化155】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCに見られる配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は
【化156】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCに見られる配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は
【化157】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCに見られる配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は
【化158】
である。
【0554】
いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、キラル結合リンを有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、式I-cの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は、式I-cの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は
【化159】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は
【化160】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は
【化161】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は
【化162】
である。
【0555】
いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、キラル結合リンを有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、式I-cの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は、式I-cの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は
【化163】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は
【化164】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は
【化165】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は
【化166】
である。
【0556】
いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個の結合リンはRpである。キラル制御されたオリゴヌクレオチドがRNA配列を含む特定の実施形態において、各Tは独立して任意選択でUで置換されていることが当業者には理解される。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各結合リンはRpである。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個の結合リンはSpである。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各結合リンはSpである。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはブロックマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはステレオブロックマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはP-修飾ブロックマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドは結合ブロックマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはアルトマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはステレオアルトマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはP-修飾アルトマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドは結合アルトマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはユニマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはステレオユニマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはP-修飾ユニマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドは結合ユニマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはギャップマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはスキップマーである。
【0557】
いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各シトシンは、5-メチルシトシンで任意選択で独立して置換されている。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1つのシトシンは、5-メチルシトシンで任意選択で独立して置換されている。いくつかの実施形態において、本開示は、GGCACAAGGGCACAGACTTCの配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各シトシンは、5-メチルシトシンで任意選択で独立して置換されている。
【0558】
いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、1以上のヌクレオチドが、ある特定状況下においてオートリリースしやすいリン酸修飾を含むように設計されている。つまり、ある条件下において、特定のリン修飾が、オリゴヌクレオチドから自力で切断し、天然のDNAおよびRNA内に見られる、例えば、リン酸ジエステルを得るように設計される。いくつかの実施形態において、そのようなリン酸修飾は、-O-L-Rの構造を有し、LおよびRのそれぞれは、は、独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、オートリリース基は、モルホリノ基を含む。いくつかの実施形態において、オートリリース基は、インターヌクレオチドのリン酸リンカーに薬剤を送達する能力を特徴としており、薬剤は、例えば、脱硫などで、リン原子の修飾を促進する。いくつかの実施形態において、薬剤はは、水であり、加水分解により更に修飾され、天然のDNAおよびRNAに見られるリン酸ジエステルを形成する。
【0559】
いくつかの実施形態において、本開示は、(非限定的な例として、いずれかの表に開示されている任意の配列を含む)本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列との50%を超える同一性を有する配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列との60%を超える同一性を有する配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列との70%を超える同一性を有する配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列との80%を超える同一性を有する配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列との90%を超える同一性を有する配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列との95%を超える同一性を有する配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供する。
【0560】
いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、キラル結合リンを有する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、式I-cの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は、式I-cの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は
【化167】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は
【化168】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は
【化169】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は
【化170】
である。
【0561】
いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、キラル結合リンを有する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、式I-cの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は、式I-cの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は
【化171】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は
【化172】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は
【化173】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は
【化174】
である。
【0562】
いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、キラル結合リンを有する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は、式Iの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は、式I-cの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は、式I-cの構造を有する。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は
【化175】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は
【化176】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合は
【化177】
である。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各インターヌクレオチド結合は
【化178】
である。
【0563】
いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個の結合リンはRpである。キラル制御されたオリゴヌクレオチドがRNA配列を含む特定の実施形態において、各Tは独立して任意選択でUで置換されていることが当業者には理解される。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各結合リンはRpである。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1個の結合リンはSpである。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各結合リンはSpである。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはブロックマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはステレオブロックマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはP-修飾ブロックマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドは結合ブロックマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはアルトマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはステレオアルトマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはP-修飾アルトマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドは結合アルトマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはユニマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはステレオユニマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはP-修飾ユニマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドは結合ユニマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはギャップマーである。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドはスキップマーである。
【0564】
いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各シトシンは、5-メチルシトシンで任意選択で独立して置換されている。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、少なくとも1つのシトシンは、5-メチルシトシンで任意選択で独立して置換されている。いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示の任意の配列を有するキラル制御されたオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、各シトシンは、5-メチルシトシンで任意選択で独立して置換されている。
【0565】
様々な実施形態では、本明細書に開示の任意の配列は、本明細書に開示されているか、あるいは当技術分野において既知の以下の1つまたは複数と組み合わせることができる:骨格結合のパターン;骨格キラル中心のパターン;および骨格P-修飾のパターン;塩基修飾のパターン;糖修飾のパターン;骨格結合のパターン;骨格キラル中心のパターン;および骨格P-修飾のパターン。
【0566】
いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、得られる薬剤の性質がリン酸での1以上の特定の修飾を通じて改善されるように設計されている。あるオリゴヌクレオチドがヌクレアーゼにより急速に分解され、細胞膜を通じた細胞の取り込みが低下することは、当該技術分野において、多くの文書に記載されている(Poijarvi-Virta et al., Curr. Med. Chem. (2006), 13(28);3441-65; Wagner et al., Med. Res. Rev. (2000), 20(6):417-51; Peyrottes et al., Mini Rev. Med. Chem. (2004), 4(4):395-408; Gosselin et al., (1996), 43(1):196-208; Bologna et al., (2002), Antisense & Nucleic Acid Drug Development 12:33-41)。例えば、Vivesら(Nucleic Acids Research (1999), 27(20):4071-76)は、親オリゴヌクレオチドと比較すると、tert-ブチルSATEプロ-オリゴヌクレオチドの細胞透過性が著しく上昇することを示したことを発見した。
【0567】
いくつかの実施形態において、結合リンでの修飾は、以下の表1Aに一覧にしたものを含むが、これらには限定されない1つもしくは複数のエステラーゼ、ヌクレアーゼおよび/またはチトクロムP450酵素によって、天然に存在するDNAおよびRNA中に存在するものなどのホスフェートジエステルに変換されるその能力によって特徴づけられる。
表1A.例示的な酵素
【表2】
【0568】
いくつかの実施形態において、リン酸における修飾が、プロドラッグとして機能することを特徴とするP-修飾部分になり、例えば、P-修飾部分は、オリゴヌクレオチドを除去する前に所望の位置へ送達しやすくする。例えば、いくつかの実施形態において、P-修飾部分は、結合したリン酸でのペグ化によるものである。関連技術の当業者は、さまざまなPEG鎖の長さが有用であり、鎖の長さの選択は、一部は、ペグ化により実現しようとする結果によって決定されることを理解するであろう。例えば、いくつかの実施形態において、ペグ化は、RES取り込みを少なくし、オリゴヌクレオチドのインビボでの循環寿命を延ばす効果がある。
【0569】
いくつかの実施形態において、本発明によるペグ化に用いる試薬は、分子量が約300g/mol~約100,000g/molである。いくつかの実施形態において、ペグ化に用いる試薬の分子量は、約300g/mol~約10,000g/molである。いくつかの実施形態において、ペグ化に用いる試薬の分子量は、約300g/mol~約5,000g/molである。いくつかの実施形態において、ペグ化に用いる試薬の分子量は、約500g/molである。いくつかの実施形態において、ペグ化に用いる試薬の分子量は、約1000g/molである。いくつかの実施形態において、ペグ化に用いる試薬の分子量は、約3000g/molである。いくつかの実施形態において、ペグ化に用いる試薬の分子量は、約5000g/molである。
【0570】
ある特定の実施形態において、ペグ化に用いる試薬は、PEG500である。ある特定の実施形態において、ペグ化に用いる試薬は、PEG1000である。ある特定の実施形態において、ペグ化に用いる試薬は、PEG3000である。ある特定の実施形態において、ペグ化に用いる試薬は、PEG5000である。
【0571】
いくつかの実施形態において、P-修飾部分は、例えば、脂質、PEG化脂質などのPKエンハンサーとして機能することを特徴とする。
【0572】
いくつかの実施形態において、P-修飾部分は、膜破壊脂質またはペプチドなどの細胞への侵入および/またはエンドソームの回避を促進する薬剤として機能することを特徴とする。
【0573】
いくつかの実施形態において、P-修飾部分は、標的薬剤として機能することを特徴とする。いくつかの実施形態において、P-修飾部分は、標的薬剤である、または標的薬剤を含む。ここでの「標的薬剤」という用語は、対象のペイロードと関連するものであり(例えば、オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド組成物と関連)、また対象の標的部位と相互に作用する。そのため、確認されるより、または対象のペイロードが標的薬剤と関連していない場合の同等の状況下よりも、実質的により多くの標的薬剤と関連するとき、対象のペイロードが対象の標的部位を標的にする。標的薬剤は、例えば、小分子部分、核酸、ポリペプチド、炭水化物など種々の化学的部分のいずれかであってもよい、またはこれらを含む。標的薬剤は、さらにAdarsh et al., “Organelle Specific Targeted Drug Delivery - A Review,” International Journal of Research in Pharmaceutical and Biomedical Sciences, 2011, p. 895に記載される。
【0574】
このような標的とする薬剤の例としては、限定されないが、タンパク質(例えばトランスフェリン)、オリゴペプチド(例えば、環状および非環状のRGDを含有するオリゴペプチド)、抗体(モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体、例えば IgG、IgA、IgM、IgD、IgE抗体)、糖/炭水化物(例えば、単糖類および/またはオリゴ糖類(マンノース、マンノース-6-ホスフェート、ガラクトースなど))、ビタミン(例えば、葉酸)または他の小さな生体分子が挙げられる。いくつかの実施形態において、標的とする部分は、ステロイド分子(例えば、コール酸、デオキシコール酸、デヒドロコール酸を含む胆汁酸;コルチゾン;ジゴキシゲニン;テストステロン;コレステロール;カチオン性ステロイド、例えば、コルチゾン環の3位にある二重結合を介して接続するトリメチルアミノメチルヒドラジド基を含むコルチゾンなど)である。いくつかの実施形態において、標的とする部分は、親油性分子(例えば、脂環式炭化水素、飽和および不飽和の脂肪酸、ワックス、テルペンおよび多環脂環式炭化水素、例えば、アダマンチンおよびバックミンスターフラーレン)である。いくつかの実施形態において、親油性分子は、テルペノイド、例えば、ビタミンA、レチノイン酸、レチナールまたはデヒドロレチナールである。いくつかの実施形態において、標的とする部分は、ペプチドである。
【0575】
いくつかの実施形態において、P-修飾部分は、式--X-L-Rで示される標的薬剤であり、X、L、およびRのそれぞれは、上記の式Iに定義のとおりである。
【0576】
いくつかの実施形態において、P-修飾部分は、細胞の特異的送達を容易にすることを特徴とする。
【0577】
いくつかの実施形態において、P-修飾部分は、上記記載の1以上のカテゴリーに含まれることを特徴とする。例えば、いくつかの実施形態において、P-修飾部分は、PKエンハンサーおよび標的リガンドとして機能する。いくつかの実施形態において、P-修飾部分は、プロドラッグおよびエンドソーム回避剤として機能する。関連技術の当業者であれば、本発明により、そのような組み合わせが他にも数多く可能であり、企図されることを理解するであろう。
【0578】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド中に存在する核酸塩基は、天然核酸塩基であるか、または天然核酸塩基から誘導される修飾された核酸塩基である。例としては、限定されないが、それぞれのアミノ基がアシル保護基によって保護されたウラシル、チミン、アデニン、シトシンおよびグアニン、2-フルオロウラシル、2-フルオロシトシン、5-ブロモウラシル、5-ヨードウラシル、2,6-ジアミノプリン、アザシトシン、ピリミジン類似体、例えば、プソイドイソシトシンおよびプソイドウラシルおよび他の修飾された核酸塩基、例えば、8-置換されたプリン、キサンチンまたはヒポキサンチン(後者の2つは、天然分解産物である)が挙げられる。修飾された核酸塩基の例は、ChiuおよびRana,RNA,2003,9, 1034-1048,Limbachら、Nucleic Acids Research,1994,22,2183-2196、およびRevankarおよびRao,Comprehensive Natural Products Chemistry,vol.7,313に開示される。いくつかの実施形態において、修飾された核酸塩基は、置換されたウラシル、チミン、アデニン、シトシンまたはグアニンである。いくつかの実施形態において、修飾された核酸塩基は、例えば、ウラシル、チミン、アデニン、シトシンまたはグアニンの水素結合および/または塩基対形成という観点で、機能的な置き換えである。いくつかの実施形態において、核酸塩基は、場合により、置換されたウラシル、チミン、アデニン、シトシン、5-メチルシトシンまたはグアニンである。いくつかの実施形態において、核酸塩基は、ウラシル、チミン、アデニン、シトシン、5-メチルシトシンまたはグアニンである。
【0579】
以下の一般式で表される化合物もまた、修飾された核酸塩基として企図される:
【化179】
ここで、Rは、置換されていてもよい、脂肪族、アリール、アラルキル、アリールオキシルアルキル、カルボシクリル、1~15個の炭素原子を有するヘテロシクリルまたはヘテロアリール基から選択される直鎖または分岐の基であり、例にすぎないが、メチル、イソプロピル、フェニル、ベンジル、またはフェノキシメチル基が含まれ;およびRならびにR10のそれぞれは、独立して直鎖または分岐の脂肪族、カルボシクリル、アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよい基である。
【0580】
修飾された核酸塩基には、例えばフェニル環などの1以上のアリール環が加えられた、拡大された大きさの核酸塩基も含まれる。核塩基の置換は、the Glen Research catalog (www.glenresearch.com);Krueger AT et al,Acc.Chem.Res.,2007,40,141-150;Kool,ET,Acc.Chem.Res.,2002,35,936-943; Benner S.A., et al.,Nat.Rev.Genet.,2005,6,553-543;Romesberg,F.E.,et al.,Curr.Opin.Chem.Biol.,2003,7,723-733;Hirao,I.,Curr.Opin.Chem.Biol.,2006,10,622-627に記載され、本明細書中に記載される核酸の合成に有用であると考えられる。拡大された大きさの核酸塩基のいくつかの例は、下記の通りである。
【化180】
【0581】
ここで、修飾された核酸塩基は、核酸塩基とは見做されない構造も含有されるが、例えば、限定するものではないが、コリンまたはポルフィリン誘導環のような別の部分である。ポルフィリン誘導塩基置換は、Morales-Rojas, H and Kool, ET, Org. Lett., 2002, 4, 4377-4380に記載されている。塩基置換として使用されるポルフィリン誘導環の一例を以下に示す:
【化181】
【0582】
いくつかの実施形態において、修飾された核酸塩基は、以下の構造のいずれかであり、置換されていてもよい:
【化182】
【0583】
いくつかの実施形態において、修飾された核酸塩基は、蛍光性である。そのような蛍光性の例示的な修飾された核酸塩基には、以下に示すフェナントレン、ピレン、スチルベン、イソキサンチン、イソザントプテリン(isozanthopterin)、テルフェニル、テルチオフェン、ベンゾテルチオフェン、クマリン、ルマジン、テザースチルベン、ベンゾ-ウラシル、およびナフト-ウラシルが含まれる:
【化183】
【0584】
いくつかの実施形態において、修飾された核酸塩基は、非置換である。いくつかの実施形態において、修飾された核酸塩基は、置換される。いくつかの実施形態において、修飾された核酸塩基は、例えば、ヘテロ原子、アルキル基、または蛍光部分に結合された結合部分、ビオチンもしくはアビジン部分、または別のタンパク質もしくはペプチドを含むように置換される。いくつかの実施形態において、修飾された核酸塩基は、最も古典的な意味では核酸塩基ではないが、核酸塩基と同様に機能する「ユニバーサル塩基」である。そのようなユニバーサル塩基の代表的な一例は、3-ニトロピロールである。
【0585】
いくつかの実施形態において、別のヌクレオシドもまた本明細書中に開示されるプロセスにおいて使用することができ、修飾された核酸塩基、または修飾された糖と共有結合する核酸塩基を組み込んだヌクレオシドを含む。修飾された核酸塩基を組み込むヌクレオシドのいくつかの例には、4-アセチルシチジン;5-(カルボキシヒドロキシルメチル)ウリジン;2′-O-メチルシチジン;5-カルボキシメチルアミノメチル-2-チオウリジン;5-カルボキシメチルアミノメチルウリジン;ジヒドロウリジン;2′-O-メチルプソイドウリジン;ベータD-ガラクトシルキューオシン(beta,D-galactosylqueosine);2′-O-メチルグアノシン;N-イソペンテニルアデノシン;1-メチルアデノシン;1-メチルプソイドウリジン;1-メチルグアノシン;l-メチルイノシン;2,2-ジメチルグアノシン;2-メチルアデノシン;2-メチルグアノシン;N-メチルグアノシン;3-メチル-シチジン;5-メチルシチジン;5-ヒドロキシメチルシチジン;5-ホルミルシトシン;5-カルボキシルシトシン;N-メチルアデノシン;7-メチルグアノシン;5-メチルアミノエチルウリジン;5-メトキシアミノメチル-2-チオウリジン;ベータD-マンノシルキューオシン(beta,D-mannosylqueosine);5-メトキシカルボニルメチルウリジン;5-メトキシウリジン;2-メチルチオ-N-イソペンテニルアデノシン;N-((9-ベータDリボフラノシル-2-メチルチオプリン-6-イル)カルバモイル)トレオニン;N-((9-ベータDリボフラノシルプリン-6-イル)-N-メチルカルバモイル)トレオニン;ウリジン-5-オキシ酢酸メチルエステル;ウリジン-5-オキシ酢酸(v);プソイドウリジン;キューオシン(queosine);2-チオシチジン;5-メチル-2-チオウリジン;2-チオウリジン;4-チオウリジン;5-メチルウリジン;2′-O-メチル-5-メチルウリジン;および2′-O-メチルウリジンである。
【0586】
いくつかの実施形態において、ヌクレオシドは、6′位に(R)または(S)のいずれかのキラリティーを有する6′-修飾2環式ヌクレオシド類似体を含み、米国特許第7,399,845号に記載される類似体を含む。別の実施形態において、ヌクレオシドは、5′位に(R)または(S)のいずれかのキラリティーを有する5′-修飾2環式ヌクレオシド類似体を含み、米国特許出願公開第20070287831号に記載される類似体を含む。
【0587】
いくつかの実施形態において、核酸塩基または修飾された核酸塩基は、例えば、抗体、抗体フラグメント、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、受容体リガンド、またはキレート部分などの1以上の生体分子結合部分を含む。別の実施形態において、核酸塩基または修飾された核酸塩基は、5-ブロモウラシル、5-ヨードウラシル、または2,6-ジアミノプリンである。いくつかの実施形態において、核酸塩基または修飾された核酸塩基は、蛍光または生体分子結合部分の置換により修飾される。いくつかの実施形態において、核酸塩基または修飾された核酸塩基上の置換基は、蛍光部分である。いくつかの実施形態において、核酸塩基上の置換基または修飾された核酸塩基は、ビオチンまたはアビジンである。
【0588】
上記の修飾された核酸塩基および別の修飾された核酸塩基のうちのある特定のものの作製について教示する代表的な米国特許は、限定するものではないが、上述の米国特許第3,687,808号、および米国特許第4,845,205号;第5,130,30号;第5,134,066号;第5,175,273号;第5,367,066号;第5,432,272号;第5,457,187号;第5,457,191号;第5,459,255号;第5,484,908号;第5,502,177号;第5,525,711号;第5,552,540号;第5,587,469号;5,594,121,第5,596,091号;第5,614,617号;第5,681,941号;第5,750,692号;第6,015,886号;第6,147,200号;第6,166,197号;第6,222,025号;第6,235,887号;第6,380,368号;第6,528,640号;第6,639,062号;第6,617,438号;第7,045,610号;第7,427,672号;および第7,495,088号、が挙げられ、これらは、そのまま本明細書に組み込まれるものとする。
【0589】
いくつかの実施形態において、塩基は、任意選択で置換されたA、T、C、GまたはUであり、ここで、1つまたは複数の-NHは独立して任意選択で-C(-L-Rで置換され、1つまたは複数の-NH-は独立して任意選択で-C(-L-R-で置換され、1つまたは複数の=N-は独立して任意選択で-C(-L-R)-で置換され、1つまたは複数の=CH-は独立して任意選択で=N-で置換され、かつ1つまたは複数の=Oは独立して任意選択で=S、=N(-L-R)または=C(-L-Rで置換され、ここで、2つ以上の-L-Rは任意選択で、これらの間に挟まれた原子と一緒になって、0~10個のヘテロ原子環原子を有する二環式または多環式の3員環~30員環を形成する。いくつかの実施形態において、修飾塩基は、任意選択で置換されたA、T、C、GまたはUであり、ここで、1つまたは複数の-NHは独立して任意選択で-C(-L-Rで置換され、1つまたは複数の-NH-は独立して任意選択で-C(-L-R-で置換され、1つまたは複数の=N-は独立して任意選択で-C(-L-R)-で置換され、1つまたは複数の=CH-は独立して任意選択で=N-で置換され、かつ1つまたは複数の=Oは独立して任意選択で=S、=N(-L-R)または=C(-L-Rで置換され、ここで、2つ以上の-L-Rは任意選択で、これらの間に挟まれた原子と一緒になって、0~10個のヘテロ原子環原子を有する二環式または多環式の3員環~30員環を形成し、ここで、修飾塩基は、天然のA、T、C、GおよびUとは異なる。いくつかの実施形態において、塩基は、任意選択で置換されたA、T、C、GまたはUである。いくつかの実施形態において、修飾塩基は、置換されたA、T、C、GまたはUであり、ここで、修飾塩基は、天然のA、T、C、GおよびUとは異なる。
【0590】
いくつかの実施形態において、修飾ヌクレオチドまたはヌクレオチド類似体は、以下のいずれかに記載の任意の修飾ヌクレオチドまたはヌクレオチド類似体である:Gryaznov,S;Chen,J.-K.J.Am.Chem.Soc.1994,116,3143;Hendrixら、1997 Chem.Eur.J.3:110;Hyrupら、1996 Bioorg.Med.Chem.4:5;Jepsenら、2004 Oligo.14:130-146;Jonesら、J.Org.Chem.1993,58,2983;Koizumiら、2003 Nuc.Acids Res.12:3267-3273;Koshkinら、1998 Tetrahedron 54:3607-3630;Kumarら、1998 Bioo.Med.Chem.Let.8:2219-2222;Lauritsenら、2002 Chem.Comm.5:530-531;Lauritsenら、2003 Bioo.Med.Chem.Lett.13:253-256;Mesmaekerら、Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.1994,33,226;Moritaら、2001 Nucl.Acids Res.Supp.1:241-242;Moritaら、2002 Bioo.Med.Chem.Lett.12:73-76;Moritaら、2003 Bioo.Med.Chem.Lett.2211-2226;Nielsenら、1997 Chem.Soc.Rev.73;Nielsenら、1997 J.Chem.Soc.Perkins Transl.1:3423-3433;Obikaら、1997 Tetrahedron Lett.38(50):8735-8;Obikaら、1998 Tetrahedron Lett.39:5401-5404;Pallanら、2012 Chem.Comm.48:8195-8197;Petersenら、2003 TRENDS Biotech.21:74-81;Rajwanshiら、1999 Chem.Commun.1395-1396;Schultzら、1996 Nucleic Acids Res.24:2966;Sethら、2009 J.Med.Chem.52:10-13;Sethら、2010 J.Med.Chem.53:8309-8318;Sethら、2010 J.Org.Chem.75:1569-1581;Sethら、2012 Bioo.Med.Chem.Lett.22:296-299;Sethら、2012 Mol.Ther-Nuc.Acids.1,e47;Seth,Punit P;Siwkowski,Andrew;Allerson,Charles R;Vasquez,Guillermo;Lee,Sam;Prakash,Thazha P;Kinberger,Garth;Migawa,Michael T;Gaus,Hans;Bhat,Balkrishenら。Nucleic Acids Symposium Series(2008),52(1),553-554より;Singhら、1998 Chem.Comm.1247-1248;Singhら、1998 J.Org.Chem.63:10035-39;Singhら、1998 J.Org.Chem.63:6078-6079;Sorensen 2003 Chem.Comm.2130-2131;Ts’oら、Ann.N.Y.Acad.Sci.1988,507,220;Van Aerschotら、1995 Angew.Chem.Int.Ed.Engl.34:1338;Vasseurら、J.Am.Chem.Soc.1992,114,4006;国際公開第20070900071号パンフレット;国際公開第20070900071号パンフレット;または国際公開第2016/079181号パンフレット。
【0591】

いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、天然の糖部分に隣接する1つまたは複数の修飾糖部分を含む。
【0592】
最も一般的な天然のヌクレオチドは、核酸塩基、アデノシン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、およびチミン(T)またはウラシル(U)に結合したリボース糖から成る。また、ヌクレオチド内のリン酸基または結合したリン酸が、糖または修飾された糖のさまざまな位置に結合可能である修飾されたヌクレオチドが企図される。非制限的な例としては、リン酸基または結合したリン酸は、糖または修飾された糖の2′、3′、4′または5′ヒドロキシル部分に結合可能である。本明細書中で記載される修飾された核酸塩基を組み込むヌクレオチドもまたこの文脈で企図される。いくつかの実施形態において、保護されていない-OH部分を含むヌクレオチドまたは修飾されたヌクレオチドが、本発明の方法により使用される。
【0593】
別の修飾された糖もまた提供されるオリゴヌクレオチド内に組み込まれる。いくつかの実施形態において、修飾された糖は、以下のうちの1つ:-F;-CF、-CN、-N、-NO、-NO、-OR’、-SR’、または-N(R’)を2位に含む1以上の置換基を含み、ここで、各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである;-O-(C~C10アルキル)、-S-(C~C10アルキル)、-NH-(C~C10アルキル)、または-N(C~C10アルキル);-O-(C-C10アルケニル)、-S-(C-C10アルケニル)、-NH-(C-C10アルケニル)、または-N(C-C10アルケニル);-O-(C-C10アルキニル)、-S-(C-C10アルキニル)、-NH-(C-C10アルキニル)、または-N(C-C10アルキニル);または-O--(C~C10アルキレン)-O--(C~C10アルキル)、-O-(C~C10アルキレン)-NH-(C~C10アルキル)もしくは-O-(C~C10アルキレン)-NH(C~C10アルキル)、-NH-(C~C10アルキレン)-O-(C~C10アルキル)、または-N(C~C10アルキル)-(C~C10アルキレン)-O-(C~C10アルキル)、ここで、アルキル、アルキレン、アルケニルおよびアルキニルは、置換若しくは非置換であってよい。置換基の例としては、限定するものではないが、-O(CHOCHおよび-O(CHNHが挙げられ、ここで、nは、1から約10であり、MOE、DMAOE、DMAEOEが挙げられる。また、ここで企図されるものは、国際公開第2001/088198号;およびMartin et al., Helv. Chim. Acta, 1995, 78, 486-504に記載される修飾された糖である。いくつかの実施形態において、修飾された糖は、置換されたシリル基、RNA切断基、レポーター基、蛍光標識、インターカレーター、核酸の薬物動態性を向上させる基、核酸の薬力学的性質を向上させる基、または同様の性質を持つ別の置換基から選択される1以上の基を含む。いくつかの実施形態において、3′-末端ヌクレオチドの糖の3′位または5′-末端ヌクレオチドの5′位を含む、糖または修飾された糖の2′、3′、4′、5′、または6′位の1以上で修飾が行われる。
【0594】
いくつかの実施形態において、リボースの2’-OHは、
以下:-H、-F;-CF、-CN、-N、-NO、-NO、-OR’、-SR’、または-N(R’)の1つを含む置換基と置換され、ここで、各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである;-O-(C~C10アルキル)、-S-(C~C10アルキル)、-NH-(C~C10アルキル)、または-N(C~C10アルキル);-O-(C-C10アルケニル)、-S-(C-C10アルケニル)、-NH-(C-C10アルケニル)、または-N(C-C10アルケニル);-O-(C-C10アルキニル)、-S-(C-C10アルキニル)、-NH-(C-C10アルキニル)、または-N(C-C10アルキニル);または-O--(C~C10アルキレン)-O--(C~C10アルキル)、-O-(C~C10アルキレン)-NH-(C~C10アルキル)もしくは-O-(C~C10アルキレン)-NH(C~C10アルキル)、-NH-(C~C10アルキレン)-O-(C~C10アルキル)、または-N(C~C10アルキル)-(C~C10アルキレン)-O-(C~C10アルキル)、ここで、アルキル、アルキレン、アルケニルおよびアルキニルは、置換若しくは非置換であってよい。いくつかの実施形態において、2’-OHは、-H(デオキシリボース)により置換される。いくつかの実施形態において、2’-OHは、-Fにより置換される。いくつかの実施形態において、2’-OHは、-OR’により置換される。いくつかの実施形態において、2’-OHは、-OMeにより置換される。いくつかの実施形態において、2’-OHは、-OCHCHOMeにより置換される。
【0595】
修飾糖は、ロックド核酸(LNA)も含む。いくつかの実施形態において、糖炭素原子上の2つの置換基は、一緒になって二価部分を形成する。いくつかの実施形態において、2つの置換基は、2個の異なる糖炭素原子上にある。いくつかの実施形態において、形成された二価部分は、本明細書において定義される-L-の構造を有する。いくつかの実施形態において、-L-は、-O-CH-であり、ここで、-CH-は、置換されてもよい。いくつかの実施形態において、-L-は、-O-CH-である。いくつかの実施形態において、-L-は、-O-CH(Et)-である。いくつかの実施形態において、-L-は、糖部分のC2とC4の間にある。いくつかの実施形態において、ロックド核酸は、以下に示す構造を有する。下の構造のロックド核酸を示しており、式中、Baは、本明細書に記載の核酸塩基または修飾核酸塩基を表し、式中、R2sは、-OCHC4’-である。
【化184】
【0596】
いくつかの実施形態において、修飾された糖は、例えば、Sethet al.,Jam Chem Soc.2010 October 27;132(42): 14942-14950に記載されるようなENAである。いくつかの実施形態において、修飾された糖は、XNA(ゼノ核酸)に見られるものであり、例えば、アラビノース、アンヒドロヘキシトール、トレオース、2’フルオロアラビノース、またはシクロヘキセンである。
【0597】
修飾された糖は、ペントフラノシル糖の代わりにシクロブチルまたはシクロペンチル部分のような糖の模倣物を含む。そのような修飾された糖の構造の調製を教示する代表的な米国特許は、限定するものではないが、米国特許第4,981,957号;5,118,800号;5,319,080号;および5,359,044号が挙げられる。企図されるいくつかの修飾された糖には、リボース環の酸素原子が、窒素、硫黄、セレン、または炭素で置換される糖が含まれる。いくつかの実施形態において、修飾された糖は、修飾されたリボースであり、リボース環内の酸素原子は、窒素と置換され、窒素は、アルキル基(例えば、メチル、エチル、イソプロピルなど)と置換されていてもよい。
【0598】
修飾された糖の非限定的な例としては、グリセロール核酸(GNA)類似体を形成するグリセロールを含む。GNA類似体の一例は、以下に示され、Zhang, R et al., J. Am. Chem. Soc., 2008, 130, 5846-5847; Zhang L, et al., J. Am. Chem. Soc., 2005, 127, 4174-4175 and Tsai CH et al., PNAS, 2007, 14598-14603 (X = O)に記載される:
【化185】
【0599】
GNA誘導類似体の別の例である、ホルミルグリセロールの混合アセタールアミナールに基づく柔軟性核酸(FNA)は、Joyce GF et al., PNAS, 1987, 84, 4398-4402およびHeuberger BD and Switzer C, J. Am. Chem. Soc., 2008, 130, 412-413に記載され、以下の通りである:
【化186】
【0600】
修飾された糖のさらなる非限定的な例は、ヘキソピラノシル(6’~4’)、ペントピラノシル(4’~2’)、ペントピラノシル(4’~3’)、またはテトロフラノシル(3’~2’)糖が挙げられる。いくつかの実施形態において、ヘキソピラノシル(6’~4’)糖は、次式:
【化187】
のいずれか1つであり、
ここで、Xは、本明細書中に記載されるP-修飾基「-XLR」に対応し、Baは、ここに定義するとおりである。
【0601】
いくつかの実施形態において、ペントピラノシル(4’~2’)糖は、次式:
【化188】
のいずれか1つであり、
ここで、Xは、本明細書中に記載されるP-修飾基「-XLR」に対応し、Baは、ここに定義するとおりである。
【0602】
いくつかの実施形態において、ペントピラノシル(4’~3’)糖は、次式:
【化189】

のいずれか1つであり、
ここで、Xは、本明細書中に記載されるP-修飾基「-XLR」に対応し、Baは、ここに定義するとおりである。
【0603】
いくつかの実施形態において、テトロフラノシル(3’~2’)糖は、次式:
【化190】
,
のいずれかであり、
ここで、Xは、本明細書中に記載されるP-修飾基「-XLR」に対応し、Baは、ここに定義するとおりである。
【0604】
いくつかの実施形態において、修飾された糖は、次式:
【化191】
のいずれか1つであり、
ここで、Xは、本明細書中に記載されるP-修飾基「-XLR」に対応し、Baは、ここに定義するとおりである。
【0605】
いくつかの実施形態において、糖部分の1以上のヒドロキシル基は、独立してハロゲン、R’-N(R’)、-OR’、または-SR’で置換されていてもよく、各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。
【0606】
いくつかの実施形態において、糖の模倣物は、以下に示されるとおりであり、Xは、本明細書中に記載されるP-修飾基「-XLR」に対応し、Baは、ここに定義するとおりであり、Xは、-S-、-Se-、-CH2-、-NMe-、-NEt-または-NiPr-から選択される。
【化192】
【0607】
いくつかの実施形態において、少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、またはそれ以上(例えば、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、またはそれ以上)(それらを含む)キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物の糖が、修飾される。いくつかの実施形態において、プリン残留物のみが修飾される(例えば、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%,23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、またはそれ以上[例えば、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または以上]のプリン残留物が修飾される)。いくつかの実施形態において、ピリミジン残留物のみが修飾される(例えば、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、またはそれ以上[例えば、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、またはそれ以上]のピリジミン(pyridimine)残留物が修飾される)。いくつかの実施形態において、プリンおよびピリミジン残留物の両方が修飾される。
【0608】
修飾された糖および糖の模倣物は、公知の方法により調製可能であり、限定されるものではないが、A.Eschenmoser,Science(1999),284:2118;M.Bohringeretal,Helv.Chim.Acta(1992),75:1416-1477;M.Eglietal,J.Am.Chem.Soc.(2006),128(33):10847-56;A.Eschenmoserin Chemical Synthesis:GnosistoPrognosis,C.ChatgilialogluandV.Sniekus,Ed.,(KluwerAcademic,Netherlands,1996),p.293;K.-U.Schoningetal,Science(2000),290:1347-1351;A.Eschenmoseretal,Helv.Chim.Acta(1992),75:218;J.Hunzikeretal,Helv.Chim.Acta(1993),76:259;G.Ottingetal,Helv.Chim.Acta(1993),76:2701;K.Groebkeetal,Helv.Chim.Acta(1998),81:375;andA.Eschenmoser,Science(1999),284:2118が含まれる。2’修飾に対する修飾は、Verma,S.etal.Annu.Rev.Biochem.1998,67,99-134およびそれに記載されるすべての文献に記載される。リボースに対する具体的な修飾は、以下の文献に記載される:2’-fluoro(Kawasakiet.al.,J.Med.Chem.,1993,36,831-841),2’-MOE(Martin,P.Helv.Chim.Acta1996,79,1930-1938),”LNA”(Wengel,J.Acc.Chem.Res.1999,32,301-310)。いくつかの実施形態において、修飾された糖は、PCT公開、国際公開第2012/030683号に記載されるいずれかであり、公報は、参照により、本明細書に組み込まれものとし、本出願の図26~30に記載される。いくつかの実施形態において、修飾糖は、以下のいずれかに記載の任意の修飾糖である:Gryaznov,S;Chen,J.-K.J.Am.Chem.Soc.1994,116,3143;Hendrixet.al.1997Chem.Eur.J.3:110;Hyrupetal.1996Bioorg.Med.Chem.4:5;Jepsenetal.2004Oligo.14:130-146;Jonesetal.J.Org.Chem.1993,58,2983;Koizumietal.2003Nuc.AcidsRes.12:3267-3273;Koshkinetal.1998Tetrahedron54:3607-3630;Kumaretal.1998Bioo.Med.Chem.Let.8:2219-2222;Lauritsenetal.2002Chem.Comm.5:530-531;Lauritsenetal.2003Bioo.Med.Chem.Lett.13:253-256;Mesmaekeretal.Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.1994,33,226;Moritaetal.2001Nucl.AcidsRes.Supp.1:241-242;Moritaetal.2002Bioo.Med.Chem.Lett.12:73-76;Moritaetal.2003Bioo.Med.Chem.Lett.2211-2226;Nielsenetal.1997Chem.Soc.Rev.73;Nielsenetal.1997J.Chem.Soc.PerkinsTransl.1:3423-3433;Obikaetal.1997TetrahedronLett.38(50):8735-8;Obikaetal.1998TetrahedronLett.39:5401-5404;Pallanetal.2012Chem.Comm.48:8195-8197;Petersenetal.2003TRENDSBiotech.21:74-81;Rajwanshietal.1999Chem.Commun.1395-1396;Schultzetal.1996NucleicAcidsRes.24:2966;Sethetal.2009J.Med.Chem.52:10-13;Sethetal.2010J.Med.Chem.53:8309-8318;Sethetal.2010J.Org.Chem.75:1569-1581;Sethetal.2012Bioo.Med.Chem.Lett.22:296-299;Sethetal.2012Mol.Ther-Nuc.Acids.1,e47;Seth,PunitP;Siwkowski,Andrew;Allerson,CharlesR;Vasquez,Guillermo;Lee,Sam;Prakash,ThazhaP;Kinberger,Garth;Migawa,MichaelT;Gaus,Hans;Bhat,Balkrishen;etal.FromNucleicAcidsSymposiumSeries(2008),52(1),553-554;Singhetal.1998Chem.Comm.1247-1248;Singhetal.1998J.Org.Chem.63:10035-39;Singhetal.1998J.Org.Chem.63:6078-6079;Sorensen2003Chem.Comm.2130-2131;Ts’oetal.Ann.N.Y.Acad.Sci.1988,507,220;VanAerschotetal.1995Angew.Chem.Int.Ed.Engl.34:1338;Vasseurら、J.Am.Chem.Soc.1992,114,4006;国際公開第20070900071号パンフレット;国際公開第20070900071号パンフレット;または国際公開第2016/079181号パンフレット。
【0609】
いくつかの実施形態において、修飾糖部分は、任意選択で置換されたペントースまたはヘキソース部分である。いくつかの実施形態において、修飾糖部分は、任意選択で置換されたペントース部分である。いくつかの実施形態において、修飾糖部分は、任意選択で置換されたヘキソース部分である。いくつかの実施形態において、修飾糖部分は、任意選択で置換されたリボースまたはヘキシトール部分である。いくつかの実施形態において、修飾糖部分は、任意選択で置換されたリボース部分である。いくつかの実施形態において、修飾糖部分は、任意選択で置換されたヘキシトール部分である。
【0610】
いくつかの実施形態において、例の修飾インターヌクレオチド結合および/または糖は、
以下から選択される:
【化193】
いくつかの実施形態において、Rは、定義および記述されるRである。いくつかの実施形態において、RはRである。いくつかの実施形態において、RはRである。いくつかの実施形態において、Rは、H、CH、Bn、COCF、ベンゾイル、ベンジル、ピレン-1-イルカルボニル、ピレン-1-イルメチル、2-アミノエチルである。いくつかの実施形態において、例の修飾インターヌクレオチド結合および/または糖は、Ts’oら、Ann.N.Y.Acad.Sci.1988,507,220;Gryaznov,S.;Chen,J.-K.J.Am.Chem.Soc.1994,116,3143;Mesmaekerら、Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.1994,33,226;Jonesら、J.Org.Chem.1993,58,2983;Vasseurら、J.Am.Chem.Soc.1992,114,4006;VanAerschotら、1995,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.34:1338;Hendrixら、1997Chem.Eur.J.3:110;Koshkinら、1998Tetrahedron54:3607-3630;Hyrupら、1996Bioorg.Med.Chem.4:5;Nielsenら、1997Chem.Soc.Rev.73;Schultzら、1996,NucleicAcidsRes.24:2966;Obikaら、1997,TetrahedronLett. 38 (50):8735―8;Obikaら、1998TetrahedronLett.39:5401-5404;Singhら、1998Chem.Comm.1247-1248;Kumarら、1998Bioo.Med.Chem.Let.8:2219-2222;Nielsenら、1997,J.Chem.Soc.PerkinsTransl.1:3423-3433;Singhら、1998,J.Org.Chem.63:6078-6079;Sethら、2010J.Org.Chem.75:1569-1581;Singhら、1998,J.Org.Chem.63:10035-39;Sorensen2003Chem.Comm.2130-2131;Petersenら、2003TRENDSBiotech.21:74-81;Rajwanshietal.1999,Chem.Commun.1395-1396;Jepsenら、2004Oligo.14:130-146;Moritaら、2001,Nucl.AcidsRes.Supp.1:241-242;Moritaら、2002Bioo.Med.Chem.Lett.12:73-76;Moritaら、2003Bioo.Med.Chem.Lett.2211-2226;Koizumiら、2003Nuc.AcidsRes.12:3267-3273;Lauritsenら、2002Chem.Comm.5:530-531;Lauritsenら、2003Bioo.Med.Chem.Lett.13:253-256;WO20070900071;Sethら、NucleicAcidsSymposiumSeries (2008), 52(1), 553-554;Sethら、2009J.Med.Chem.52:10-13;Sethら、2012Mol.Ther-Nuc.Acids.1,e47;Pallanら、2012Chem.Comm.48:8195-8197;
Sethら、2010J.Med.Chem.53:8309-8318;Sethら、2012Bioo.Med.Chem.Lett.22:296-299;国際公開第2016/079181号パンフレット;米国特許第6326199号明細書;米国特許第6066500号明細書;および米国特許第6440739号明細書に記載のものから選択され、そのそれぞれの塩基および糖修飾は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0611】
オリゴヌクレオチド
いくつかの実施形態において、本開示は、キラル制御されているオリゴヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチド組成物を提供する。例えば、いくつかの実施形態において、提供される組成物は、所定のレベルの1つまたは複数の個々のオリゴヌクレオチドタイプを含み、ここで、オリゴヌクレオチドタイプは:1)塩基配列;2)骨格結合のパターン;3)骨格キラル中心のパターン;および4)骨格P-修飾のパターンにより定義される。いくつかの実施形態において、特定のオリゴヌクレオチドタイプは、1A)塩基同一性;1B)塩基修飾のパターン;1C)糖修飾のパターン;2)骨格結合のパターン;3)骨格キラル中心のパターン;および4)骨格P-修飾のパターンにより定義されてもよい。いくつかの実施形態において、同じオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドは同一である。
【0612】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、ユニマーである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、P-修飾ユニマーである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、ステレオユニマーである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、Rp配置のステレオユニマーである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、Sp配置のステレオユニマーである。
【0613】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、アルトマーである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、P-修飾アルトマーである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、ステレオアルトマーである。
【0614】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、ブロックマーである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、P-修飾ブロックマーである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、ステレオブロックマーである。
【0615】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、ギャップマーである。
【0616】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、スキップマーである。
【0617】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドはヘミマーである。いくつかの実施形態において、ヘミマーは、残りのオリゴヌクレオチドが持たない構造特徴を5’-末端または3’-末端が持つ配列を有するオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、5’-末端または3’-末端は、2~20個のヌクレオチドを有するか、または含む。いくつかの実施形態において、構造的特徴は、塩基修飾である。いくつかの実施形態において、構造的特徴は、糖修飾である。いくつかの実施形態において、構造的特徴は、P-修飾である。いくつかの実施形態において、構造的特徴は、キラルなヌクレオチド間結合の立体化学である。いくつかの実施形態において、構造的特徴は、塩基修飾、糖修飾、P-修飾、またはキラルなヌクレオチド間結合の立体化学、あるいはその組み合わせであるか、または、これらを含む。いくつかの実施形態において、ヘミマーは、5’-末端配列の各糖部分が、共通修飾を共有するオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ヘミマーは、3’-末端配列の各糖部分が、共通修飾を共有するオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、5’または3’末端配列の共通糖修飾は、オリゴヌクレオチド内のその他の任意の糖部分によって共有されない。いくつかの実施形態において、例示的なヘミマーは、一方の末端に、置換または非置換の2’-O-アルキル糖修飾ヌクレオシド、二環式糖修飾ヌクレオシド、β-D-リボヌクレオシドまたはβ-D-デオキシリボヌクレオシド(例えば、2’-MOE修飾ヌクレオシド、およびLNA(商標)またはENA(商標)二環式糖(syugar)修飾ヌクレオシド)の配列、もう一方の末端に、異なる糖部分を持つヌクレオシド(置換または非置換の2’-O-アルキル糖修飾ヌクレオシド、二環式糖修飾ヌクレオシドまたは天然のものなど)の配列を含むオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1つまたは複数のユニマー、アルトマー、ブロックマー、ギャップマー、ヘミマーおよびスキップマーの組み合わせである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1つまたは複数のユニマー、アルトマー、ブロックマー、ギャップマー、およびスキップマーの組み合わせである。例えば、いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、アルトマーおよびギャップマーの両方である。いくつかの実施形態において、提供されるヌクレオチドは、ギャップマーおよびスキップマーの両方である。他の多くのパターンの組み合わせが利用可能であり、それらは、本発明の方法にしたがって提供されるオリゴヌクレオチドを合成するために必要な成分の商業的な入手可能性および/または合成の利用可能性によってのみ限定されることを化学および合成の技術分野の当業者は理解されよう。いくつかの実施形態において、ヘミマー構造は、図29により例示の通り、有利な利益をもたらす。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、5’-末端配列に修飾糖部分を含む5’-ヘミマーである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、5’-末端配列に修飾2’-糖部分を含む5’-ヘミマーである。
【0618】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換されたヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の修飾されたヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換されたヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の修飾されたヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換されたLNAを含む。
【0619】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換された核酸塩基を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換された天然核酸塩基を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換された修飾された核酸塩基を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の5-メチルシチジン;5-ヒドロキシメチルシチジン,5-ホルミルシトシン、または5-カルボキシルシトシンを含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の5-メチルシチジンを含む。
【0620】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換された糖を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換された、天然のDNAおよびRNAに見出される糖を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換されたリボースまたはデオキシリボースを含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換されたリボースまたはデオキシリボースを含み、リボースまたはデオキシリボース部分の1以上のヒドロキシル基は、独立してハロゲン、R’、-N(R’)、-OR’または-SR’により置換されていてもよく、各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換されたデオキシリボースを含み、デオキシリボースの2’位は、独立してハロゲン、R’、-N(R’)、-OR’、または-SR’により置換されていてもよく、各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換されたデオキシリボースを含み、デオキシリボースの2’位は、独立してハロゲンにより置換されていてもよい。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換されたデオキシリボースを含み、デオキシリボースの2’位は、独立して1以上の-F.ハロゲンにより置換されていてもよい。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換されたデオキシリボースを含み、デオキシリボースの2’位は、独立して-OR’により置換されていてもよく、各R’は独立して、上記のとおり定義し、ここに記載したとおりである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換されたデオキシリボースを含み、デオキシリボースの2’位は、独立して-OR’により置換されていてもよく、各R’は、独立して置換されていてもよいC~C脂肪族である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換されたデオキシリボースを含み、デオキシリボースの2’位は、独立して-OR’により置換されていてもよく、各R’は、独立して置換されていてもよいC~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換されたデオキシリボースを含み、デオキシリボースの2’位は、独立して-OMeにより置換されていてもよい。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の任意に置換されたデオキシリボースを含み、デオキシリボースの2’位は、独立して-O-メトキシエチルにより置換されていてもよい。
【0621】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、一本鎖オリゴヌクレオチドである。
【0622】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、ハイブリダイズしたオリゴヌクレオチド鎖である。ある実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、部分的にハイブリダイズしたオリゴヌクレオチド鎖である。ある実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、完全にハイブリダイズしたオリゴヌクレオチド鎖である。ある実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、二本鎖オリゴヌクレオチドである。ある実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、三重鎖オリゴヌクレオチド(例えば、三重鎖)である。
【0623】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、キメラ性である。例えば、いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、DNA-RNAキメラ、DNA-LNAキメラなどである。
【0624】
いくつかの実施形態において、国際公開第2012/030683号に記載されるオリゴヌクレオチドを含む構造のいずれか1つは、本発明の方法に基づき修飾され、キラル制御されたその変異体を提供する。例えば、いくつかの実施形態において、キラル制御された変異体は、1以上の結合したリン酸のいずれかに立体化学的な修飾を含む、および/または1以上の結合したリン酸のいずれかにP-修飾を含む。例えば、いくつかの実施形態において、国際公開第2012/030683号のオリゴヌクレオチドの特定のヌクレオチド単位は、予め選択され、そのヌクレオチド単位の結合したリン酸で立体化学的に修飾される、および/またはそのヌクレオチド単位の結合したリン酸で、P-修飾されるようにする。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、図26~30に示されるいずれか1つの構造である。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、図26~30に示されるいずれか1つの構造の変異体(例えば、修飾されたバージョン)である。国際公開第2012/030683号の開示内容は、参照により全体を本明細書に組み込まれるものとする。
【0625】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、治療の薬剤である。
【0626】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、アンチセンスオリゴヌクレオチドである。
【0627】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、アンチジーンオリゴヌクレオチドである。
【0628】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、デコイオリゴヌクレオチドである。
【0629】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、DNAワクチンの一部である。
【0630】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、免疫調節オリゴヌクレオチド、例えば、免疫刺激性オリゴヌクレオチドおよび免疫抑制オリゴヌクレオチドである。
【0631】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、アジュバントである。
【0632】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、アプタマーである。
【0633】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、リボザイムである。
【0634】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、デオキシリボザイム(DNAザイムまたはDNA酵素)である。
【0635】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、低分子干渉RNAである。
【0636】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、ミクロRNA(microRNA)、またはミクロRNA(miRNA)である。
【0637】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、ncRNA(非コードRNA)であり、長鎖非コードRNA(lncRNA)およびPiwi結合RNA(piRNA)などの小分子非コードRNAが含まれる。
【0638】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、構造的RNA、例えば、tRNAに対して相補的である。
【0639】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、核酸アナログ、例えば、GNA、LNA、PNA、TNA、GNA、ANA、FANA、CeNA、HNA、UNA、ZNAまたはモルホリノである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、核酸アナログ、例えば、GNA、LNA、PNA、TNAおよびモルホリノである。
【0640】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、P-修飾のプロドラッグである。
【0641】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、プライマーである。いくつかの実施形態において、プライマーは、ポリメラーゼ連鎖反応(polymerase-based chain reactions)(すなわちPCR)に用いるものを使い、核酸を増幅させる。いくつかの実施形態において、プライマーは、逆転写PCR(RT-PCR)およびリアルタイムPCRのような、公知のPCRの変形のいずれかに用いるものである。
【0642】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、RNA分解酵素H活性化を調節する能力を有することを特徴とする。例えば、いくつかの実施形態において、RNA分解酵素H活性化は、立体制御されたホスホロチオエート核酸類似体の存在により調節され、天然のDNA/RNAは、Rp立体異性体と比べて同等またはより高い感受性があり、Rp立体異性体は、対応するSp立体異性体よりもより高い感受性がある。
【0643】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、タンパク質の活性を間接的もしくは直接的に増加もしくは減少させる、または、タンパク質の発現を抑制もしくは促進する能力を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、細胞の増殖、ウイルス複製、および/または別の細胞シグナル伝達過程の制御において有用であることを特徴とする。
【0644】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約200ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約180ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約160ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約140ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約120ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約100ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約90ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約80ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約70ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約60ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約50ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約40ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約30ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約29ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約28ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約27ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約26ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約25ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約24ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約23ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約22ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約21ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約2~約20ヌクレオチド単位の長さである。
【0645】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約200ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約180ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約160ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約140ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約120ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約100ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約90ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約80ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約70ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約60ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約50ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約40ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約30ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約29ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約28ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約27ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約26ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約25ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約24ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約23ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約22ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約21ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約4~約20ヌクレオチド単位の長さである。
【0646】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約5~約10ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約10~約30ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約15~約25ヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25ヌクレオチド単位の長さである。
【0647】
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも2のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも3のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも4のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも5のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも6のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも7のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも8のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも9のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも10のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも11のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも12のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも13のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも14のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも15のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも16のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも17のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも18のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも19のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも20のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも21のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも22のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも22のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも23のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも24のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも25のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの他の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも30のヌクレオチド単位の長さである。いくつかの他の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも18ヌクレオチド単位の長さの相補鎖の二本鎖である。いくつかの他の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも21ヌクレオチド単位の長さの相補鎖の二本鎖である。
【0648】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの5’末端および/または3’末端は、修飾される。いくつかの実施形態において提供されるオリゴヌクレオチドの5’末端および/または3’末端は、末端キャップ部分で修飾される。末端キャップ部分を含むそのような例示的な修飾は、本明細書中や技術分野で詳しく記載され、例えば、限定されるものではないが、米国特許出願公開第2009/0023675A1に記載される。
【0649】
いくつかの実施形態において、1)共通塩基配列および長さ、2)骨格結合の共通パターン、ならびに3)骨格キラル中心の共通パターンによって特徴づけられるオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドは、同じ化学構造を有する。例えば、これらは、同じ塩基配列、ヌクレオシド修飾の同じパターン、骨格結合の同じパターン(すなわち、インターヌクレオチド結合タイプのパターン、例えば、ホスフェート、ホスホロチオエートなど)、骨格キラル中心の同じパターン(すなわち、結合リン立体化学(Rp/Sp)のパターン)および骨格リン修飾の同じパターン(例えば、式I中の「-XLR」基のパターン)を有する。
【0650】
例示的なオリゴヌクレオチドおよび組成物
いくつかの実施形態において、本開示は、当該技術分野で知られているさまざまな目的に有用なオリゴヌクレオチドおよび/またはオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、改良された特性、例えば、活性、毒性などを有するオリゴヌクレオチド組成物を提供する。非限定的な組成物の例を以下に列挙する。
【表3】
【0651】
いくつかの実施形態において、は、立体的に無作為なホスホロチオエート架橋のみを表し;Sは、Spホスホロチオエート架橋を表し;Rは、Rpホスホロチオエート架橋を表し;全ての記号がついていない架橋は、天然のリン酸架橋であり;塩基の前につくmは、2’-OMeを表し;塩基の後につくeoは、2’-MOEを表す。
【0652】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、表2に列挙される種類のオリゴヌクレオチドのキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物である。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、WV-1092の組成物である。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、表2の複数のオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、複数のWV-1092である。
【0653】
本発明は、複数の提供されるオリゴヌクレオチドを含む組成物、または、複数の提供されるオリゴヌクレオチドから成る組成物を提供する(例えば、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物)。いくつかの実施形態において、そのような提供されるオリゴヌクレオチドは、全て同じタイプであり、つまり、全て同じ塩基配列、骨格結合のパターン(つまり、インターヌクレオチド結合タイプのパターン、例えば、リン酸塩、ホスホロチオエートなど)、骨格キラル中心のパターン(つまり、結合したリン酸の立体化学(Rp/Sp)のパターン)、およびリン酸骨格修飾のパターン(例えば、式Iのパターンの「-XLR」基)を有する。しかしながら、多くの実施形態において、提供される組成物は、一般的には、予め決められた相対量の複数のオリゴヌクレオチドタイプを含む。いくつかの実施形態において、同じタイプのすべてのオリゴヌクレオチドは同一である。しかし、多くの実施形態において、提供される組成物は、典型的には所定の相対量の複数のオリゴヌクレオチドタイプを含む。
【0654】
いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、1以上の提供されるオリゴヌクレオチドタイプの組み合わせを含む。提供される組成物における、提供されるオリゴヌクレオチドの1以上の各タイプの選択および量は、組成物の使用目的によって決まることは、化学および医薬分野の当業者により、認識されるであろう。つまり、関連技術分野の当業者は、提供されるオリゴヌクレオチドに含まれる量およびタイプが、組成物全体としてある望ましい特性(例えば、生物学的に好ましい特性、治療上好ましい特性、等)を有するように、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を設計するであろう。
【0655】
いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、2以上の提供されるオリゴヌクレオチドタイプの組み合わせである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、3以上の提供されるオリゴヌクレオチドタイプの組み合わせである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、4以上の提供されるオリゴヌクレオチドタイプの組み合わせである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、5以上の提供されるオリゴヌクレオチドタイプの組み合わせである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、6以上の提供されるオリゴヌクレオチドタイプの組み合わせである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、7以上の提供されるオリゴヌクレオチドタイプの組み合わせである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、8以上の提供されるオリゴヌクレオチドタイプの組み合わせである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、9以上の提供されるオリゴヌクレオチドタイプの組み合わせである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、10以上の提供されるオリゴヌクレオチドタイプの組み合わせである。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、15以上の提供されるオリゴヌクレオチドタイプの組み合わせである。
【0656】
いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、Rp配置のキラル的に均一なミポメルセンの一定量およびSp配置のキラル的に均一なミポメルセンの一定量の組み合わせである。
【0657】
いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、Rp配置のキラル的に均一なミポメルセンの一定量、Sp配置のキラル的に均一なミポメルセンの一定量および、所望のジアステレオマー形態の1以上のキラル的に純粋なミポメルセンの一定量の組み合わせである。
【0658】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの種類は、WO/2014/012081号およびWO/2015/107425号に記載されるものから選択され、それぞれのオリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチドの種類、オリゴヌクレオチド組成物およびその方法は、本明細書に参考として組み込まれる。いくつかの実施形態において、提供されるキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、WO/2014/012081号およびWO/2015/107425号に記載されるものから選択される種類のオリゴヌクレオチドを含む。
【0659】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、本明細書に開示する任意のオリゴヌクレオチドの塩基配列、骨格の架橋パターン、パターンまたは骨格キラル中心、および/または化学修飾のパターン(例えば、塩基の修飾、糖の修飾など)を含む。
【0660】
オリゴヌクレオチドおよび組成物を調製するための方法例
提供されるオリゴヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチド組成物を調製するための方法は、限定されないが、WO/2010/064146号、WO/2011/005761号、WO/2013/012758号、WO/2014/010250号、US2013/0178612号、WO/2014/012081号およびWO/2015/107425号に記載されるものを含め、当該技術分野で広く知られており、それぞれの方法および試薬は、本明細書に参考として組み込まれる。
【0661】
特に、本開示は、1個以上の特定の種類のヌクレオチドを含む、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドおよびキラリティが制御された組成物を製造するための方法を提供する。いくつかの実施形態において、本明細書で使用される「オリゴヌクレオチドの種類」は、特定の塩基配列、骨格の架橋パターン、骨格のキラル中心のパターンおよび骨格のリン修飾のパターンを有するオリゴヌクレオチドを定義する。(例えば、「-XLR」基)。共通の名称がつけられた「種類」のオリゴヌクレオチドは、塩基配列、骨格の架橋パターン、骨格のキラル中心のパターンおよび骨格のリン修飾のパターンに関し、互いに構造的に同一である。いくつかの実施形態において、ある種類のオリゴヌクレオチドのオリゴヌクレオチドは、同一である。
【0662】
いくつかの実施形態において、本発明で提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、立体的にランダムなオリゴヌクレオチド混合物に対応するものとは異なる性質を有する。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、立体的にランダムなオリゴヌクレオチド混合物のものとは異なる脂溶性を有する。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、HPLCにおいて異なる保持時間を有する。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、立体的にランダムなオリゴヌクレオチド混合物に対応するものとは、大きく異なるピーク保持時間であってよい。一般的に技術分野で行われるように、HPLCを用いたオリゴヌクレオチド精製の間、ある特定のキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、完全にではないにせよ、大部分が失われる。一般的に技術分野で行われるように、HPLCを用いたオリゴヌクレオチド精製の間ある特定のキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、完全にではないにせよ、大部分が失われる。1つの結果は、立体的にランダムなオリゴヌクレオチド混合物の、ある特定のジアステレオマー(あるキラル制御されたオリゴヌクレオチド)は、アッセイで試験されない。別の結果は、バッチごとに、不可避な機器的および人為的エラーにより、「純粋」であると推定される立体的にランダムなオリゴヌクレオチドは、組成物中のジアステレオマーおよびそれらの相対量ならびに絶対量がバッチごとでで異なるという点において矛盾した組成物を含むであろう。キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、1つのジアステレオマーとして、キラル制御された方法で合成され、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、所定のレベルの1以上の個々のオリゴヌクレオチドタイプを含むため、本発明で提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドおよびキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、そのような問題点を克服する。
【0663】
化学および合成分野の当業者は、本発明の合成方法が、提供されるオリゴヌクレオチドの合成の各ステップの間、ある程度の制御を提供し、オリゴヌクレオチドの各ヌクレオチド単位が予め、結合したリン酸で特定の立体化学、および/または、結合したリン酸で特定の修飾、および/または、特定の塩基、および/または、特定の糖を有するように設計可能および/または選択可能であることを認識するであろう。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、インターヌクレオチド結合の結合したリン酸で立体中心の特定の組み合わせを有するように予め設計および/または選択される。
【0664】
いくつかの実施形態において、本発明の方法を用いて作られ、提供されるオリゴヌクレオチドは、結合したリン酸修飾の特定の組み合わせを有するように設計および/または決定される。いくつかの実施形態において、本発明の方法を用いて作られ、提供されるオリゴヌクレオチドは、塩基の特定の組み合わせを有するように設計および/または決定される。いくつかの実施形態において、本発明の方法を用いて作られ、提供されるオリゴヌクレオチドは、糖の特定の組み合わせを有するように設計および/または決定される。いくつかの実施形態において、本発明の方法を用いて作られ、提供されるオリゴヌクレオチドは、1以上の上記の構造的特性の特定の組み合わせを有するように設計および/または決定される。
【0665】
本発明の方法は、高度なキラル制御を示す。例えば、本発明の方法は、提供されるオリゴヌクレオチド内で各1個の結合したリン酸の立体化学的な配置の制御を容易にする。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、独立して式Iの構造を有する、1以上の修飾されたインターヌクレオチド結合を含むオリゴヌクレオチドを提供する。
【0666】
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、ミポメルセンユニマーであるオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、Rp配置のミポメルセンユニマーであるオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、Sp配置のミポメルセンユニマーであるオリゴヌクレオチドを提供する。
【0667】
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物、つまり、所定のレベルの個々のオリゴヌクレオチドタイプを含むオリゴヌクレオチド組成物を提供する。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、1つのオリゴヌクレオチドタイプを含む。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、1より多いオリゴヌクレオチドタイプを含む。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、複数のオリゴヌクレオチドタイプを含む。本発明により作製される例示的なキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、本明細書中に記載されるとおりである。
【0668】
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、結合したリン酸の配置に関してキラル的に純粋なミポメルセン組成物を提供する。つまり、いくつかの実施形態において、本発明の方法は、結合したリン酸の配置に関してミポメルセンが単一のジアステレオマーの形態で組成物に存在するミポメルセンの組成物を提供する。
【0669】
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、結合したリン酸の配置に関して、キラル的に均一なミポメルセン組成物を提供する。つまり、いくつかの実施形態において、本発明の方法は、全てのヌクレオチド単位が結合したリン酸の配置に関して、同じ立体化学を有するミポメルセンの組成物を提供し、例えば、全てのヌクレオチド単位が、結合したリン酸において、Rp配置である、または全てのヌクレオチド単位が、結合したリン酸において、Sp配置である組成物である。
【0670】
いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、50%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約55%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約60%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約65%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約70%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約75%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約80%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約85%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約90%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約91%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約92%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約93%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約94%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約95%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約96%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約97%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約98%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約99%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約99.5%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約99.6%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約99.7%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約99.8%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、約99.9%超純粋である。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも約99%純粋である。
【0671】
いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、1個のオリゴヌクレオチドタイプを含むように設計された組成物である。ある特定の実施形態において、そのような組成物は、約50%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約50%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約50%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約55%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約60%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約65%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約70%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約75%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約80%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約85%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約90%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約91%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約92%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約93%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約94%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約95%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約96%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約97%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約98%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約99%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約99.5%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約99.6%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約99.7%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約99.8%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、約99.9%ジアステレオマー的に純粋である。いくつかの実施形態において、そのような組成物は、少なくとも約99%ジアステレオマー的に純粋である。
【0672】
とりわけ、本開示は、オリゴヌクレオチドの(ステレオランダムまたはラセミではなく)立体選択的な調製の課題を認める。とりわけ、本開示は、複数の(例えば、5個、6個、7個、8個、9個または10個を超える)インターヌクレオチド結合を含むオリゴヌクレオチドの立体選択的な調製のための、特に複数の(例えば、5個、6個、7個、8個、9個または10個を超える)キラルなインターヌクレオチド結合を含むオリゴヌクレオチドのための方法および試薬を提供する。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドのステレオランダムな調製物またはラセミの調製物において、少なくとも1個のキラルなインターヌクレオチド結合が、90:10、95:5、96:4、97:3または98:2未満のジアステレオ選択性で形成される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの立体選択的な調製またはキラル制御された調製のために、各キラルなインターヌクレオチド結合が、90:10、95:5、96:4、97:3または98:2を超えるジアステレオ選択性で形成される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの立体選択的な調製またはキラル制御された調製のために、各キラルなインターヌクレオチド結合が、95:5を超えるジアステレオ選択性で形成される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの立体選択的な調製またはキラル制御された調製のために、各キラルなインターヌクレオチド結合が、96:4を超えるジアステレオ選択性で形成される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの立体選択的な調製またはキラル制御された調製のために、各キラルなインターヌクレオチド結合が、97:3を超えるジアステレオ選択性で形成される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの立体選択的な調製またはキラル制御された調製のために、各キラルなインターヌクレオチド結合が、98:2を超えるジアステレオ選択性で形成される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの立体選択的な調製またはキラル制御された調製のために、各キラルなインターヌクレオチド結合が、99:1を超えるジアステレオ選択性で形成される。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチド内のキラルなインターヌクレオチド結合のジアステレオ選択性は、モデル反応、例えば、二量体が、キラルなインターヌクレオチド結合と同じインターヌクレオチド結合を有し、二量体の5’-ヌクレオシドが、キラルなインターヌクレオチド結合の5’-末端へのヌクレオシドと同じであり、二量体の3’-ヌクレオシドが、キラルなインターヌクレオチド結合の3’-末端へのヌクレオシドと同じである、実質的に同じか、または同等の条件下での二量体の生成により測定されてもよい。
【0673】
いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、複数のオリゴヌクレオチドタイプを含むように設計された組成物である。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、キラル制御されたオリゴヌクレオチドのライブラリの生成を可能にし、任意の1以上のキラル制御されたオリゴヌクレオチドタイプの予め選択された量を任意の1以上の別のキラル制御されたオリゴヌクレオチドタイプと混合させ、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を作るようにできる。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドタイプの予め選択された量は、上記記載のジアステレオマー純度のいずれか1つを有する組成物である。
【0674】
いくつかの実施形態において、本発明は、以下のステップ:
(1)カップリング;
(2)キャッピング;
(3)修飾;
(4)脱ブロッキング;および
(5)所望の長さが実現されるまで、(1)~(4)の繰り返しステップを行う
を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチド作製方法を提供する。
【0675】
提供される方法を記載する場合、「サイクル」という用語は、当業者に理解される通常の意味を有する。いくつかの実施形態において、(1)~(4)のステップの一巡をサイクルと呼ぶ。
【0676】
いくつかの実施形態において、本発明は、以下のステップ:
(a)第1のキラル制御されたオリゴヌクレオチドの一定量を提供する;および
(b)任意で1以上のさらなるキラル制御されたオリゴヌクレオチドの一定量を提供すること
を含むキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物の作製方法を提供する。
【0677】
いくつかの実施形態において、第1のキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、本明細書中に記載されるオリゴヌクレオチドタイプである。いくつかの実施形態において、1以上のさらなるキラル制御されたオリゴヌクレオチドは、本明細書中に記載される1以上のオリゴヌクレオチドタイプである。
【0678】
関連する化学および合成分野の当業者は、本発明の方法を用いて合成する場合、提供されるオリゴヌクレオチドは、一定の多用途性を有し、構造的変形ならびに立体化学的な配置に対して制御が可能であることを理解するであろう。例えば、第1のサイクル完了後、次に続くサイクルに対して個々に選択されたヌクレオチド単位を使用して次に続くサイクルを行うことが可能であり、いくつかの実施形態においては、第1サイクルの核酸塩基および/または糖とは異なる核酸塩基および/または糖が含まれる。同様に、次に続くサイクルのカップリングステップで用いられるキラル補助剤は、第1サイクルで用いられるキラル補助剤とは、異なっていてもよく、第2サイクルでは、異なった立体化学的な配置のリン酸結合を生成する。いくつかの実施形態において、新たに形成されたインターヌクレオチド結合で結合したリン酸の立体化学は、立体化学的に純粋なホスホラミダイトを使用して制御される。さらに、次に続くサイクルの修飾ステップで使用される修飾剤は、第1または前のサイクルで使用された修飾剤とは異なっていてもよい。この反復的な構築アプローチの累積的な効果は、提供されるオリゴヌクレオチドの各成分が、構造的および配置的に、高度に目的に合わせることができる。本アプローチのさらなる利点は、「n-1」不純物の形成を最小限にするキャッピングステップである。キャッピングステップがない場合、提供されるオリゴヌクレオチドの単離は、特に長いオリゴヌクレオチドに関して、非常に難しくなるであろう。
【0679】
いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドを調製するための方法の例のサイクルが、本開示に記載の例のスキームに示されている。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドを調製するための方法の例のサイクルが、スキームIに示されている。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドを作る方法の例示的なサイクルが、スキームIに記載される。スキームIでは、
【化194】
は、固体支持体を示し、固体支持体と結合した成長するキラル制御されたオリゴヌクレオチドの一部分であっても良い。例示的なキラル補助剤は、式3-I:
【化195】
の構造を有し、
さらなる詳細は以下に記載される。「キャップ」は、キャッピングステップで窒素原子に導入される化学部分であり、いくつかの実施形態において、アミノ保護基である。第1サイクルでは、開始時に固体支持体に結合したヌクレオシドは、1つのみである可能性があるが、脱ブロッキングの前にサイクルの終了を行ってもよいことを、当業者は理解する。当業者により理解される通り、BPROは、オリゴヌクレオチド合成で使用される保護基である。スキームIの上記のサイクルの各ステップは、さらに以下に記載される。
【0680】
スキームI.キラル制御されたオリゴヌクレオチドの合成
【化196】
【0681】
固体支持体上の合成
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドの合成は、固相上で行われる。いくつかの実施形態において、固体支持体に存在する反応基は、保護される。いくつかの実施形態において、固体支持体に存在する反応基は、保護されていない。オリゴヌクレオチド合成の最中、固体支持体は、数回の合成サイクルにおいて、さまざまな試薬で処理され、個々のヌクレオチド単位で成長するオリゴヌクレオチド鎖の段階的伸長を実現する。固体支持体に直接結合し、鎖の末端のヌクレオシド単位を、ここでは「第1ヌクレオシド」と呼ぶ。第1のヌクレオシドは、リンカー部分、つまりジラジカルを通じて、CPG、ポリマーまたは別の固体支持体のいずれかとヌクレオシドの間の共有結合により固体支持体に結合される。リンカーは、オリゴヌクレオチド鎖を構築する合成サイクルの間、無傷のままであり、鎖構築後に切り離され、支持体からオリゴヌクレオチドを遊離させる。
【0682】
固相核酸合成の固体支持体には、例えば、米国特許第4,659,774号、第5,141,813号、第4,458,066号;Caruthersの米国特許第4,415,732号、第4,458,066号、第4,500,707号、第4,668,777号、第4,973,679号、および第5,132,418号;Andrusらの米国特許第5,047,524号、第5,262,530号;およびKosterの米国特許第4,725,677号(Re34,069として再発行)に記載される支持体が含まれる。いくつかの実施形態において、固相は、有機ポリマー支持体である。いくつかの実施形態において、固相は、無機ポリマー支持体である。いくつかの実施形態において、有機ポリマー支持体は、ポリスチレンであり、アミノメチルポリスチレン、ポリエチレングリコール-ポリスチレングラフト共重合体、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコール、高度に架橋したポリマー(HCP)、または別の合成ポリマー、セルロースおよびデンプンまたは別の高分子炭水化物のような炭水化物、または別の有機ポリマーおよび共重合体、上記の無機または有機材料の複合材料または組み合わせが含まれる。いくつかの実施形態において、無機ポリマー支持体は、シリカ、アルミナ、シリカゲル支持体、またはアミノプロピルCPGなどの制御ポリグラス(CPG)である。別の有用な固体支持体には、フルオラス固体支持体(例えば、WO/2005/070859参照)、長鎖アルキルアミン(LCAA)制御多孔性ガラス(CPG)固体支持体(例えば、S. P. Adams, K. S. Kavka, E. J. Wykes, S. B. Holder and G. R. Galluppi, J. Am. Chem. Soc., 1983, 105, 661-663; G. R. Gough, M. J. Bruden and P. T. Gilham, Tetrahedron Lett., 1981, 22, 4177-4180参照)が挙げられる。膜支持体およびポリマー膜(例えば、Innovation and Perspectives in Solid Phase Synthesis, Peptides, Proteins and Nucleic Acids, ch 21 pp 157-162, 1994, Ed. Roger Eptonおよび米国特許第4,923,901号参照)もまた核酸の合成に有用である。いったん形成されると、膜は、核酸合成において使用するために、化学的に官能化させることができる。膜への官能基の結合に加えて、膜に結合されたリンカーまたはスペーサ基の使用が、膜と合成鎖との間の立体障害を最小に抑えるために、用いられる。
【0683】
別の好ましい固体支持体には、技術分野で一般的に知られ、固相方法で用いられる好ましいものが含まれ、例えば、PrimerTM200サポートとして販売されるガラス、制御多孔性ガラス(CPG)、オキサリル-制御多孔性ガラス(例えば、Alul, et al., Nucleic Acids Research, 1991, 19, 1527を参照)、TentaGelサポート-アミノポリエチレングリコール誘導支持体(例えば、Wright, et al., Tetrahedron Lett., 1993, 34, 3373を参照)およびPoros-ポリスチレン/ジビニルベンゼンの共重合体が挙げられる。
【0684】
表面活性されたポリマーは、いくつかの固体支持体媒体上で天然および修飾された核酸やタンパク質の合成に利用されている。固体支持体の材料は、どのようなポリマーであってもよく、多孔度が均一で、十分なアミン含有量、および十分な柔軟性を有して、統合性を失うことなく、付随するどのような操作にも耐えうるものが好ましい。選択される材料の例としては、好ましくは、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、およびニトロセルロースである。別の材料が、研究者の設計に依存して、固体支持体として機能し得る。いくつかの設計を考慮すると、例えば、特に金または白金をコーティングした金属が選択され得る(例えば、米国公開公報第20010055761参照)。オリゴヌクレオチド合成の一実施形態において、例えば、ヌクレオシドは、ヒドロキシルまたはアミノ残基を用いて官能化された固体支持体に固定される。また、固体支持体は、誘導体化され、トリメトキシトリチル基(TMT)のような、酸に不安定なトリアルコキシトリチル基を提供する。理論に縛られることなく、トリアルコキシトリチル保護基の存在は、DNA合成装置で一般的に使用される条件下で、初期の脱トリチル化を可能にすることが予想される。アンモニア水溶液中のオリゴヌクレオチド材料をより早く切り離すためには、ジグリコートリンカー(diglycoate linker)を支持体上に導入してもよい。
【0685】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、代替として、5’-3’方向で合成される。いくつかの実施形態において、核酸は、成長する核酸の5′末端を通じて固体支持体に結合され、それにより3′基を反応のために提示する。すなわち5′-ヌクレオシドホスホラミダイトを用いて、または酵素反応中にで反応が起こる(例えば、ヌクレオシド5′-三リン酸を用いたライゲーションおよび重合)。5’-3’合成を考慮する場合、本発明の反復ステップは、変化しない(つまり、キラルリン酸のキャッピングおよび修飾)。
【0686】
結合部分
固体支持体を、自由求核部分を含む化合物に結合させるために結合部分またはリンカーを用いても良い。好適なリンカー、例えば、固相合成技術において固体支持体を初期ヌクレオシド分子の官能基(例えば、ヒドロキシル基)に結合させるように機能する短分子が知られている。いくつかの実施形態において、結合部分は、スクシンアミド酸リンカー、またはコハク酸リンカー(-CO-CH-CH-CO-)、またはオキサリルリンカー(-CO-CO-)である。いくつかの実施形態において、結合部分およびヌクレオシドはエステル結合を介して一緒に結合される。いくつかの実施形態において、結合部分およびヌクレオシドはアミド結合を介して一緒に結合する。いくつかの実施形態において、結合部分はヌクレオシドを別のヌクレオチドまたは核酸に結合させる。開示される好ましいリンカーは、例えば、Oligonucleotides And Analogues A Practical Approach, Ekstein, F. Ed., IRL Press, N.Y., 1991, Chapter 1 およびSolid-Phase Supports for Oligonucleotide Synthesis, Pon, R. T., Curr. Prot. Nucleic Acid Chem., 2000, 3.1.1-3.1.28に記載される。
【0687】
リンカー部分は、自由求核部分を含む化合物を別のヌクレオシド、ヌクレオチド、または核酸に結合させるために使用される。いくつかの実施形態において、結合部分は、ホスホジエステル結合である。いくつかの実施形態において、結合部分は、H-ホスホネート部分である。いくつかの実施形態において、結合部分は、本明細書中に記載される修飾されたリン酸結合である。いくつかの実施形態において、ユニバーサルリンカー(ユニリンカー(UnyLinker))が、固体支持体にオリゴヌクレオチドを結合させるために使用される(Ravikumar et al., Org. Process Res. Dev., 2008, 12 (3), 399-410)。いくつかの実施形態において、別のユニバーサルリンカーが使用される(Pon, R. T., Curr. Prot. Nucleic Acid Chem., 2000, 3.1.1-3.1.28)。いくつかの実施形態において、さまざまな直交するリンカー(例えば、ジスルフィドリンカー)が使用される(Pon, R. T., Curr. Prot. Nucleic Acid Chem., 2000, 3.1.1-3.1.28)。
【0688】
とりわけ、本開示は、オリゴヌクレオチド合成において用いられる反応条件の組に適合するようにリンカーを選択または設計することができることを認める。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドの分解を避け、かつ脱硫を避けるために、脱保護の前に補助基が選択的に除去される。いくつかの実施形態において、DPSE基は、Fイオンにより選択的に除去することができる。いくつかの実施形態において、本開示は、DPSE脱保護条件下、例えば、MeCN中の0.1M TBAF、THFまたはMeCN中の0.5M HF-EtNなどで安定なリンカーを提供する。いくつかの実施形態において、提供されるリンカーはSPリンカーである。いくつかの実施形態において、本開示は、SPリンカーが、DPSE脱保護条件下、例えば、MeCN中の0.1M TBAF、THFまたはMeCN中の0.5M HF-EtNなどで安定であり;これらが、例えば、MeCN中のom1M DBUなどの無水塩基条件下でも安定であることを示す。
【化197】
スクシニル-ピペリジン(SP)リンカー
いくつかの実施形態において、例のリンカーは:
【化198】
スクシニルリンカー
Q-リンカー
オキサリルリンカー
である。
いくつかの実施形態において、スクシニルリンカー、Q-リンカーまたはオキサリルリンカーは、Fを用いる1つまたは複数のDPSE脱保護条件に対して安定ではない。
【0689】
一般的な条件-合成に用いる溶媒
提供されるオリゴヌクレオチドの合成は、一般的に非プロトン性有機溶媒中で行われる。いくつかの実施形態において、溶媒は、例えば、アセトニトリルのようなニトリル溶媒中で行われる。いくつかの実施形態において、溶媒は、例えば、ピリジンのような塩基性アミン溶媒である。いくつかの実施形態において、溶媒は、例えば、テトラヒドロフランのようなエーテル溶媒である。いくつかの実施形態において、溶媒は、例えば、ジクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素である。いくつかの実施形態において、溶媒の混合物を使用する。ある実施形態において、溶媒は、上記記載の分類の1以上の溶媒の混合物である。
【0690】
いくつかの実施形態において、非プロトン性有機溶媒が塩基性ではない場合、塩基が、反応ステップに存在する。いくつかの実施形態において、塩基が存在する場合、塩基は、例えば、ピリジン、キノリン、またはN,N-ジメチルアニリンのように、アミン塩基である。例示的な別のアミン塩基には、ピロリジン、ピペリジン、N-メチルピロリジン、ピリジン、キノリン、N,N-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、またはN,N-ジメチルアニリンが挙げられる。
【0691】
いくつかの実施形態において、塩基は、アミン塩基以外である。
【0692】
いくつかの実施形態において、非プロトン性有機溶媒は、無水である。いくつかの実施形態において、無水非プロトン性有機溶媒は、新たに蒸留される。いくつかの実施形態において、新たに蒸留される無水非プロトン性有機溶媒は、例えば、ピリジンのような塩基性アミン溶媒である。いくつかの実施形態において、新たに蒸留される無水非プロトン性有機溶媒は、例えば、テトラヒドロフランなどのエーテル溶媒である。いくつかの実施形態において、新たに蒸留される無水非プロトン性有機溶媒は、例えば、アセトニトリルのようなニトリル溶媒である。
【0693】
キラル試薬/キラル補助剤
いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド(olignucleotides)の生成において立体選択性を与えるためにキラル試薬が使用される。当業者および本明細書においてキラル補助剤とも呼ばれる多くの様々なキラル試薬が、本開示の方法に従って使用されてもよい。このようなキラル試薬の例は、本明細書、ならびに上で言及したWada I、IIおよびIIIに記述されている。特定の実施形態では、キラル試薬は、Wada Iにより記述されている通りである。いくつかの実施形態において、本開示の方法に従って使用するためのキラル試薬は、以下の式3-Iのものである:
【化199】
(式中、WおよびWは、-O-、-S-または-NG-のいずれかであり、UおよびUは、存在する場合はUと結合した炭素原子、あるいはrが0である場合は一重、二重または三重結合を介して互いに結合した炭素原子である。Uは、-C-、-CG-、-CG-、-NG-、-N-、-O-または-S-(式中、rは0~5の整数であり、2個を超えないヘテロ原子が隣接している。)である。Uのいずれか1つがCであるとき、Cである第2のUの間で、あるいはUまたはUのうちの1つに対して三重結合が形成されなければならない。同様に、Uのいずれか1つがCGであるとき、-CG-または-N-である第2のUの間で、あるいはUまたはUのうちの1つに対して二重結合が形成される。いくつかの実施形態において、-U(G)-(U-U(G)-は-CG-CG-である。いくつかの実施形態において、-U-(U-U-は-CG=CG-である。いくつかの実施形態において、-U-(U-U-は-C≡C-である。いくつかの実施形態において、-U-(U-U-は-CG=CG-CG-である。いくつかの実施形態において、-U-(U-U-は-CG-O-CG-である。いくつかの実施形態において、-U-(U-U-は-CG-NG-CG-である。いくつかの実施形態において、-U-(U-U-は-CG-N-CG-である。いくつかの実施形態において、-U-(U-U-は-CG-N=CG-CG-である。
【0694】
本明細書において定義される通り、G、G、G、G、GおよびGは独立して水素であるか、またはアルキル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびアリールから選択される任意選択で置換された基であり;あるいはG、G、G、GおよびGのうちの2つは、(一緒になって、単環式または多環式かつ縮合型または非縮合型である、任意選択で置換された飽和、部分的に不飽和または不飽和の最大約20個の環原子の炭素環またはヘテロ原子含有環を形成する)Gである。いくつかの実施形態において、そのように形成された環は、オキソ、チオキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアリールまたはアリール部分で置換される。いくつかの実施形態において、2つのGを一緒にして形成された環が置換されるとき、環は、反応中に立体選択性を与えるのに十分かさ高い部分で置換される。
【0695】
いくつかの実施形態において、Gのうちの2つを一緒にして形成された環は、任意選択で置換されたシクロペンチル、ピロリル、シクロプロピル、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、テトラヒドロピラニルまたはピペラジニルである。いくつかの実施形態において、Gのうちの2つを一緒にして形成された環は、任意選択で置換されたシクロペンチル、ピロリル、シクロプロピル、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニルまたはピペラジニルである。
【0696】
いくつかの実施形態において、Gは、任意選択で置換されたフェニルである。いくつかの実施形態において、Gは、フェニルである。いくつかの実施形態において、Gは、メチルまたは水素である。いくつかの実施形態において、Gは、任意選択で置換されたフェニルであり、Gはメチルである。いくつかの実施形態において、Gはフェニルであり、Gはメチルである。
【0697】
いくつかの実施形態において、rは0である。
【0698】
いくつかの実施形態において、Wは-NG-である。いくつかの実施形態において、GおよびGのうちの1つは、Gと一緒になって、任意選択で置換されたピロリジニル環を形成する。いくつかの実施形態において、GおよびGのうちの1つは、Gと一緒になって、ピロリジニル環を形成する。
【0699】
いくつかの実施形態において、Wは-O-である。
【0700】
いくつかの実施形態において、キラル試薬は、式3-AA:
【化200】
式3-AA
(式中、各変数は独立して、上で定義され、本明細書に記述される通りである。)の化合物である。
【0701】
式3AAのいくつかの実施形態において、WおよびWは独立して、-NG-、-O-または-S-であり;G、G、G、GおよびGは独立して水素であるか、またはアルキル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールもしくはアリールから選択される任意選択で置換された基であり;あるいはG、G、G、GおよびGのうちの2つは(一緒になって、単環式または多環式の縮合型または非縮合型である、任意選択で置換された飽和、部分的に不飽和または不飽和の最大約20個の環原子の炭素環またはヘテロ原子含有環を形成する)Gであり、4つを超えないG、G、G、GおよびGがGである。式3-Iの化合物と同様に、G、G、G、GまたはGのいずれかは、オキソ、チオキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアリールまたはアリール部分で任意選択で置換される。いくつかの実施形態において、このような置換は、キラル制御されたオリゴヌクレオチドの生成において立体選択性を発現する。
【0702】
いくつかの実施形態において、提供されるキラル試薬は、
【化201】
の構造を有する。いくつかの実施形態において、提供されるキラル試薬は、
【化202】
の構造を有する。いくつかの実施形態において、提供されるキラル試薬は、
【化203】
の構造を有する。いくつかの実施形態において、提供されるキラル試薬は、
【化204】
の構造を有する。いくつかの実施形態において、提供されるキラル試薬は、
【化205】
の構造を有する。いくつかの実施形態において、提供されるキラル試薬は、
【化206】
の構造を有する。いくつかの実施形態において、提供されるキラル試薬は、
【化207】
の構造を有する。いくつかの実施形態において、提供されるキラル試薬は、
【化208】
の構造を有する。
【0703】
いくつかの実施形態において、Wは-NGであり、WはOであり、GおよびGのそれぞれは独立して水素であるか、またはC1-10脂肪族、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびアリールから選択される任意選択で置換された基であり、Gは-C(R)Si(R)であり、GおよびGは一緒になって、単環式または多環式の縮合型または非縮合型である、任意選択で置換された飽和、部分的に不飽和または不飽和の最大約20個の環原子のヘテロ原子含有環を形成する。いくつかの実施形態において、各Rは独立して、水素、またはC-C脂肪族、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択される任意選択で置換された基である。いくつかの実施形態において、Gは、-C(R)Si(R)(式中、-C(R)-は、任意選択で置換された-CH-であり、-Si(R)の各Rは独立して、C1-10脂肪族、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびアリールから選択される任意選択で置換された基である。)である。いくつかの実施形態において、-Si(R)の少なくとも1つのRは独立して、任意選択で置換されたC1-10アルキルである。いくつかの実施形態において、-Si(R)の少なくとも1つのRは独立して、任意選択で置換されたフェニルである。いくつかの実施形態において、-Si(R)の1つのRは独立して、任意選択で置換されたフェニルであり、他の2つのRのそれぞれは独立して、任意選択で置換されたC1-10アルキルである。いくつかの実施形態において、-Si(R)の1つのRは独立して、任意選択で置換されたC1-10アルキルであり、他の2つのRのそれぞれは独立して、任意選択で置換されたフェニルである。いくつかの実施形態において、Gは、任意選択で置換された-CHSi(Ph)(Me)である。いくつかの実施形態において、Gは、任意選択で置換された-CHSi(Me)(Ph)である。いくつかの実施形態において、Gは-CHSi(Me)(Ph)である。いくつかの実施形態において、GおよびGは一緒になって、(Gが結合した)1個の窒素原子を含む任意選択で置換された飽和5員環~6員環を形成する。いくつかの実施形態において、GおよびGは一緒になって、1個の窒素原子を含む任意選択で置換された飽和5員環を形成する。いくつかの実施形態において、Gは水素である。いくつかの実施形態において、Gは水素である。いくつかの実施形態において、GおよびGの両方が水素である。
【0704】
いくつかの実施形態において、キラル試薬は、以下の式のうちの1つを有する:
【化209】
【0705】
いくつかの実施形態において、キラル試薬はアミノアルコールである。いくつかの実施形態において、キラル試薬はアミノチオールである。いくつかの実施形態において、キラル試薬はアミノフェノールである。いくつかの実施形態において、キラル試薬は、(S)-および(R)-2-メチルアミノ-1-フェニルエタノール、(1R,2S)-エフェドリンまたは(1R,2S)-2-メチルアミノ-1,2-ジフェニルエタノールである。
【0706】
本開示のいくつかの実施形態において、キラル試薬は、以下の式のうちの1つの化合物である:
【化210】
【0707】
本明細書に示す通り、キラルなインターヌクレオチド結合を調製するために使用されるとき、立体選択性を得るために、一般に立体化学的に純粋なキラル試薬が利用される。とりわけ、本開示は、記載されている構造を有するものを含む、立体化学的に純粋なキラル試薬を提供する。
【0708】
キラル試薬、例えば、式Qで表される異性体またはその立体異性体である式Rの選択は、結合リンのキラリティーの特定の制御を可能にする。従って、キラル制御されたオリゴヌクレオチドの三次元構造全体の制御を可能にする、Rp配置またはSp配置のいずれかを各合成サイクルにおいて選択することができる。いくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、全Rp立体中心を有する。本開示のいくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチドは、全Sp立体中心を有する。本開示のいくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド内の各結合リンは独立して、RpまたはSpである。本開示のいくつかの実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド内の各結合リンは独立して、RpまたはSpであり、少なくとも1つはRpであり、少なくとも1つはSpである。いくつかの実施形態において、Rp中心およびSp中心の選択は、キラル制御されたオリゴヌクレオチドに特定の三次元の超構造を与えるように行われる。このような選択の例は、本明細書にさらに詳しく記述されている。
【0709】
いくつかの実施形態において、本開示に従って使用するためのキラル試薬は、上述のサイクルの特定のステップにおいて除去されるその能力(ablility)のために選択される。例えば、いくつかの実施形態において、結合リンを修飾するステップの間にキラル試薬を除去することが望ましい。いくつかの実施形態において、結合リンを修飾するステップの前にキラル試薬を除去することが望ましい。いくつかの実施形態において、結合リンを修飾するステップの後にキラル試薬を除去することが望ましい。いくつかの実施形態において、第2のカップリングの間に(かつ、さらにその後のカップリングステップについても同じく)伸長しつつあるオリゴヌクレオチド上にキラル試薬が存在しないように、第1のカップリングステップが行われた後であるが、第2のカップリングステップが行われる前にキラル試薬を除去することが望ましい。いくつかの実施形態において、結合リンの修飾後であるが、その後のサイクルが始まる前に行われる「デブロック」反応の間にキラル試薬は除去される。除去のための例の方法および試薬は、本明細書に記述されている。
【0710】
いくつかの実施形態において、キラル補助剤の除去は、スキームIに示すように、修飾および/またはデブロッキングステップを実施するときに実現する。キラル補助剤の除去と、修飾およびデブロッキングなどの他の変換とを組み合わせることが有益であり得る。ステップ/変換を減らすと、特に、より長いオリゴヌクレオチドにおいて、例えば、収率および生成物の純度に関して、合成全体の効率が向上し得ることを当業者なら理解するであろう。修飾および/またはデブロッキングの間にキラル補助剤が除去される一例をスキームIに示す。
【0711】
いくつかの実施形態において、本開示の方法に従って使用するためのキラル試薬は、特定の条件下で除去可能であることを特徴とする。例えば、いくつかの実施形態において、キラル試薬は、酸性条件下で除去されるその能力のために選択される。特定の実施形態では、キラル試薬は、穏やかな酸性条件下で除去されるその能力のために選択される。特定の実施形態では、キラル試薬は、E1脱離反応によって除去されるその能力のために選択される(例えば、除去は、酸性条件(conditons)下でキラル試薬上にカチオン中間体が生成し、キラル試薬がオリゴヌクレオチドから切断されることによって起こる)。いくつかの実施形態において、キラル試薬は、E1脱離反応に対応できるか、またはこれを容易にすることができると認められる構造を有することを特徴とする。どの構造が、そのような脱離反応が起こりやすいと予想されるか、当業者なら理解するであろう。
【0712】
いくつかの実施形態において、キラル試薬は、求核試薬を用いて除去されるその能力のために選択される。いくつかの実施形態において、キラル試薬は、アミン求核試薬を用いて除去されるその能力のために選択される。いくつかの実施形態において、キラル試薬は、アミン以外の求核試薬を用いて除去されるその能力のために選択される。
【0713】
いくつかの実施形態において、キラル試薬は、塩基を用いて除去されるその能力のために選択される。いくつかの実施形態において、キラル試薬は、アミンを用いて除去されるその能力のために選択される。いくつかの実施形態において、キラル試薬は、アミン以外の塩基を用いて除去されるその能力のために選択される。
【0714】
別のキラル補助剤およびそれらの使用は、例えば、Wada I(日本特許第4348077号明細書;国際公開第2005/014609号パンフレット;国際公開第2005/092909号パンフレット)、Wada II(国際公開第2010/064146号パンフレット)、Wada III(国際公開第2012/039448号パンフレット)、キラル制御(国際公開第2010/064146号パンフレット)などに記載されている。
【0715】
活性化
アキラルなH-ホスホネート成分を第1の活性化試薬で処理して第1の中間体を形成する。一実施形態では、第1の活性化試薬を縮合ステップの間に反応混合物に加える。第1の活性化試薬の使用は、反応に用いる溶媒等、反応条件による。第1の活性化試薬の例としては、ホスゲン、クロロギ酸トリクロロメチル、ビス(トリクロロメチル)カーボネート(BTC)、塩化オキサリル、PhPCl、(PhO)PCl、N,N’-ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(BopCl)、1,3-ジメチル-2-(3-ニトロ-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-2-ピロリジン-1-イル-1,3,2-ジアザホスホリジニウムヘキサフルオロホスフェート(MNTP)、又は3-ニトロ-1,2,4-トリアゾール-1-イル-トリス(ピロリジン-1-イル)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyNTP)がある。
【0716】
アキラルなH-ホスホネート成分の例としては、上記スキームに示す化合物がある。DBUは、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エンを表す。HDBUは、例えば、それぞれが第1級、第2級、第3級若しくは第4級のアンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオン、複素環式芳香族イミニウムイオン、又は複素環式イミニウムイオンであってもよく、一価金属イオンであってもよい。
【0717】
キラル試薬との反応
第1の活性化ステップの後、活性化したアキラルなH-ホスホネート成分は、式(Z-I)又は(Z-I’)で表されるキラル試薬と反応して、式(Z-Va)、(Z-Vb)、(Z-Va’)、又は(Z-Vb’)のキラル中間体を形成する。
【0718】
立体特異的縮合ステップ
式Z-Va((Z-Vb)、(Z-Va’)、又は(Z-Vb’))のキラル中間体を第2の活性化試薬及びヌクレオシドで処理して縮合中間体を形成する。ヌクレオシドは固体支持体上にあってもよい。第2の活性化試薬の例としては、4,5-ジシアノイミダゾール(DCI)、4,5-ジクロロイミダゾール、1-フェニルイミダゾリウムトリフレート(PhIMT)、ベンジミダゾリウムトリフレート(BIT)、ベンゾトリアゾール(benztriazole)、3-ニトロ-1,2,4-トリアゾール(NT)、テトラゾール、5-エチルチオテトラゾール(ETT)、5-ベンジルチオテトラゾール(BTT)、5-(4-ニトロフェニル)テトラゾール、N-シアノメチルピロリジニウムトリフレート(CMPT)、N-シアノメチルピペリジニウムトリフレート、N-シアノメチルジメチルアンモニウムトリフレートが挙げられる。式Z-Va((Z-Vb)、(Z-Va’)、又は(Z-Vb’))のキラル中間体はモノマーとして単離してもよい。通常、Z-Va((Z-Vb)、(Z-Va’)、又は(Z-Vb’))のキラル中間体は単離せず、同じ容器の中でヌクレオシド又は修飾ヌクレオシドと反応を起こさせ、キラル亜リン酸化合物、即ち縮合中間体を得る。他の実施形態では、本方法を固相合成によって実施する場合、化合物を含む固体支持体からろ過によって副産物、不純物、及び/又は試薬を取り除く。
【0719】
キャッピング・ステップ
最終的な核酸がダイマーより大きい場合、未反応の-OH成分をブロック基でキャッピングし、化合物中のキラル補助基もまたブロック基でキャッピングして、キャッピングされた縮合中間体を形成してもよい。最終的な核酸がダイマーである場合、キャッピング・ステップは必要ない。
【0720】
修飾ステップ
化合物は、求電子試薬との反応によって修飾する。キャッピングされた縮合中間体に修飾ステップを行ってもよい。いくつかの実施形態では、修飾ステップをイオウ求電子試薬、セレニウム求電子試薬、又はホウ素化剤を用いて実施する。修飾ステップの例としては、酸化及び硫化のステップがある。
【0721】
本方法のいくつかの実施形態では、イオウ求電子試薬は、次の式の1つを有する化合物であり:
(式Z-B)、Zz1-S-S-Zz2、又はZz1-S-V-Zz2
式中、Zz1及びZz2は互いに独立してアルキル、アミノアルキル、シクロアルキル、複素環式、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アシル、アミド、イミド、又はチオカルボニル、又は、Zz1及びZz2が一緒になって3~8員環の脂環式環又は複素環を形成したものであり、これらは置換されていても置換されていなくてもよく;
はSO、O、又はNRであり;
は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、又はアリールである。
【0722】
本方法のいくつかの実施形態では、イオウ求電子試薬は次の式Z-A、Z-B、Z-C、Z-D、Z-E、又はZ-Fの化合物である:
【化211】
いくつかの実施形態において、硫化試薬は3-フェニル-1,2,4-ジチアゾリン-5-オンである。
【0723】
いくつかの実施形態では、セレニウム求電子試薬は、次の式の1つを有する化合物であり:
Se(式Z-G)、Zz3-Se-Se-Zz4、又はZz3-Se-V-Zz4
式中、Zz3及びZz4は互いに独立してアルキル、アミノアルキル、シクロアルキル、複素環式、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アシル、アミド、イミド、又はチオカルボニル、又は、Zz3及びZz4は一緒になって3~8員環の脂環式環又は複素環を形成したものであり、これらは置換されていても置換されていなくてもよく;
はSO、S、O、又はNRであり;
は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、又はアリールである。
【0724】
いくつかの実施形態では、セレニウム求電子試薬は式Z-G、Z-H、Z-I、Z-J、Z-K、又はZ-Lの化合物である。
【化212】
【0725】
いくつかの実施形態では、ホウ素化剤は、ボラン-N,N-ジイソプロピルエチルアミン(BHDIPEA)、ボラン-ピリジン(BHPy)、ボラン-2-クロロピリジン(BHCPy)、ボラン-アニリン(BHAn)、ボラン-テトラヒドロフィイラン(tetrahydrofiirane)(BHTHF)、又はボラン-ジメチルスルフィド(BHMeS)である。
【0726】

いくつかの実施形態において、修飾ステップの後、キラル補助基は、伸長しつつあるオリゴヌクレオチド鎖から脱落する。いくつかの実施形態において、修飾ステップの後、キラル補助基は、インターヌクレオチドリン原子に結合したままである。
【0727】
本方法のいくつかの実施形態では、修飾ステップは酸化ステップである。本方法のいくつかの実施形態では、修飾ステップは、本願において上に記載する同様の条件を用いた酸化ステップである。いくつかの実施形態では、酸化ステップは、例えばJP2010-265304A及びWO2010/064146に開示される通りである。
【0728】
鎖伸長サイクル及び脱保護ステップ
キャッピングされた縮合中間体は、脱ブロッキングして、増殖している核酸鎖の5’-末端でブロック基を除去して、化合物を提供する。化合物は、鎖伸長サイクルに再度入って、縮合中間体、キャッピングされた縮合中間体、修飾されキャッピングされた縮合中間体、及び5’-脱保護され修飾されキャッピングされた中間体を形成してもよい。鎖伸長サイクルを少なくとも1周した後、5’-脱保護され修飾されキャッピングされた中間体は、キラル補助基リガンド及び他の保護基、例えば核酸塩基、修飾核酸塩基、糖及び修飾糖保護基の除去によってさらに脱ブロッキングし、核酸を提供する。他の実施形態では、5’-OH成分を含むヌクレオシドは、本明細書に記載される前出の鎖伸長サイクルからの中間体である。なおも別の実施形態では、5’-OH成分を含むヌクレオシドは、他の既知の核酸合成方法から得られる中間体である。固体支持体を用いる実施形態では、次いで、リン原子修飾核酸を固体支持体から切断する。ある特定の実施形態では、核酸は、精製を目的として固体支持体上に付けたままとし、次いで、精製後に固体支持体から切断する。
【0729】
なおも別の実施形態では、5’-OH成分を含むヌクレオシドは、他の既知の核酸合成方法から得られる中間体である。なおも別の実施形態では、5’-OH成分を含むヌクレオシドは、本願に記載される他の既知の核酸合成方法から得られる中間体である。なおも別の実施形態では、5’-OH成分を含むヌクレオシドは、スキームIに示す1つ又は複数のサイクルを含む他の既知の核酸合成方法から得られる中間体である。なおも別の実施形態では、5’-OH成分を含むヌクレオシドは、スキームI-b、I-c、又はI-dに例示する1つ又は複数のサイクルを含む他の既知の核酸合成方法から得られる中間体である。
【0730】
いくつかの実施形態では、本発明は、出発材料として安定な市販される材料を用いるオリゴヌクレオチド合成方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、アキラルな出発材料を用いた立体制御されたリン原子修飾オリゴヌクレオチド誘導体を産生するようにオリゴヌクレオチド合成方法を提供する。
【0731】
いくつかの実施形態では、本方法は脱保護ステップの下で分解を起こさない。さらに本方法では特別なキャッピング剤を必要とすることなくリン原子修飾オリゴヌクレオチド誘導体を産生する。
【0732】
縮合試薬
本発明の方法に従って有用な縮合試薬(C)は、次の一般式のいずれのものでもよく:
【化213】
式中、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、及びZは、互いに独立してアルキル、アミノアルキル、シクロアルキル、複素環、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルオキシ、アリールオキシ、若しくはヘテロアリールオキシより選択される、任意に置換された置換基であってもよく、あるいは、ZとZ、ZとZ、ZとZ、ZとZ、ZとZ、若しくはZとZとZ、のいずれかの組み合わせにより3~20員環脂環式環又は複素環を形成し;Qは対アニオンであり、LGは脱離基である。
【0733】
いくつかの実施形態では、縮合試薬Cの対イオンはCl、Br、BF 、PF 、TfO、Tf、AsF 、ClO 、又はSbF であり、TfはCFSOである。いくつかの実施形態では、縮合試薬Cの脱離基はF、Cl、Br、I、3-ニトロ-1,2,4-トリアゾール、イミダゾール、アルキルトリアゾール、テトラゾール、ペンタフルオロベンゼン、又は1-ヒドロキシベンゾトリアゾールである。
【0734】
本発明の方法に従って用いる縮合試薬の例としては、ペンタフルオロベンゾイルクロリド、カルボニルジイミダゾール(CDI)、1-メシチレンスルフォニル-3-ニトロトリアゾール(MSNT)、1-エチル-3-(3’-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドヒドロクロリド(EDCI-HCl)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、N,N’-ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(BopCl)、2-(1H-7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、及びO-ベンゾトリアゾール-N,N,N,’N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、DIPCDI;N,N’-ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸ブロミド(BopBr)、1,3-ジメチル-2-(3-ニトロ-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-2-ピロリジン-1-イル-1,3,2-ジアザホスホリジニウムヘキサフルオロホスフェート(MNTP)、3-ニトロ-1,2,4-トリアゾール-1-イル-トリス(ピロリジン-1-イル)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyNTP)、ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBrOP);O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU);及びテトラメチルフルオロホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート(TFFH)が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態では、縮合試薬Cの対イオンはCl、Br、BF 、PF 、TfO、Tf、AsF 、ClO 、又はSbF であり、TfはCFSOである。
【0735】
いくつかの実施形態では、縮合試薬は、1-(2,4,6-トリイソプロピルベンゼンスルホニル)-5-(ピリジン-2-イル)テトラゾリド、ピバロイルクロリド、ブロモトリスピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、N,N’-ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(BopCl)、又は2-クロロ-5,5-ジメチル-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスフィナンである。いくつかの実施形態では、縮合試薬はN,N’-ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(BopCl)である。いくつかの実施形態では、縮合試薬はWO2006/066260に記載のものより選択される。
【0736】
いくつかの実施形態では、縮合試薬は1、3-ジメチル-2-(3-ニトロ-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-2-ピロリジン-1-イル-1,3,2-ジアザホスホリジニウムヘキサフルオロホスフェート(MNTP)、又は3-ニトロ-1,2,4-トリアゾール-1-イル-トリス(ピロリジン-1-イル)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyNTP):
【化214】
である。
【0737】
ヌクレオシド・カップリングパートナーの塩基及び糖の選択
本明細書に記載される通り、本発明の方法に従って用いられるヌクレオシド・カップリングパートナーは、互いに同じでもよく、互いに異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、提供されるオリゴヌクレオチドの合成において用いられるヌクレオチド・カップリングパートナーは、互いに同じ構造及び/又は立体化学的配置のものである。いくつかの実施形態では、提供されるオリゴヌクレオチドの合成において用いられる各ヌクレオシド・カップリングパートナーは、オリゴヌクレオチドの所定の他のヌクレオシド・カップリングパートナーとは同じ構造及び/又は立体化学的配置のものではない。本発明の方法に従って用いられる例示的な核酸塩基及び糖は本明細書に記載される。関連する化学・合成技術分野の当業者は、本明細書に記載される核酸塩基及び糖のどのような組み合わせも本発明の方法による使用が意図されていると、認識するであろう。
【0738】
カップリング・ステップ
本開示に従って使用するための例のカップリング手順およびキラル試薬および縮合試薬は、とりわけ、Wada I(日本特許第4348077号明細書;国際公開第2005/014609号パンフレット;国際公開第2005/092909号パンフレット)、Wada II(国際公開第2010/064146号パンフレット)、Wada III(国際公開第2012/039448号パンフレット)およびキラル制御(国際公開第2010/064146号パンフレット)に概説されている。本開示に従って使用するためのキラルなヌクレオシドカップリングパートナーは、本明細書において「Wadaアミダイト」とも呼ぶ。いくつかの実施形態において、カップリングパートナーは、
【化215】
(式中、BPROは、保護された核酸塩基である。)の構造を有する。いくつかの実施形態において、カップリングパートナーは、
【化216】
(式中、BPROは、保護された核酸塩基である。)の構造を有する。いくつかの実施形態において、カップリングパートナーは、
【化217】
(式中、BPROは、保護された核酸塩基であり、Rは、本明細書に定義および記述される通りである。)の構造を有する。いくつかの実施形態において、カップリングパートナーは、
【化218】
(式中、BPROは、保護された核酸塩基であり、Rは、本明細書に定義および記述される通りである。)の構造を有する。いくつかの実施形態において、Rは、任意選択で置換されたC1-6アルキルである。いくつかの実施形態において、RはMeである。
【0739】
カップリングパートナーとしての例のキラルなホスホラミダイトを以下に示す:
【化219】

別の例は、キラル制御(国際公開第2010/064146号パンフレット)に記載されている。
【0740】
カップリングパートナーを合成するために用いられる方法のうちの1つを、以下のスキームIIに示す。
スキームII.カップリングパートナーの例の合成。
【化220】
【0741】
いくつかの実施形態では、カップリングのステップは、オリゴヌクレオチドのヌクレオチド単位の遊離ヒドロキシル基をヌクレオシド・カップリングパートナーと適切な条件下で反応させてカップリングを起こすことを含む。いくつかの実施形態では、カップリングのステップの前に脱ブロッキングのステップを行う。例えば、いくつかの実施形態では、増殖しているオリゴヌクレオチドの5’ヒドロキシル基はブロックされ(即ち、保護され)、その後ヌクレオシド・カップリングパートナーと反応させるためには脱ブロッキングしなければならない。
【0742】
増殖しているオリゴヌクレオチドの適切なヒドロキシル基を脱ブロッキングした後、キラル試薬を含む溶液と活性化剤を含む溶液との送り込みの準備に当たって、支持体を洗浄し、乾燥する。いくつかの実施形態では、キラル試薬及び活性化剤を同時に送り込む。いくつかの実施形態では、同時の送り込みは、溶液(例えば、ホスホラミダイト溶液)中キラル試薬いくらかと、溶液(例えば、CMPT溶液)中活性化剤いくらかとを、ニトリル溶媒(例えば、アセトニトリル)等の極性非プロトン性溶媒中に送り込むことを含む。
【0743】
いくつかの実施形態では、カップリングのステップは、キラル亜リン酸エステル産物が95%超のジアステレオマー過剰率で存在する粗産物組成物を提供する。いくつかの実施形態では、キラル亜リン酸エステル産物が96%超のジアステレオマー過剰率で存在する。いくつかの実施形態では、キラル亜リン酸エステル産物が97%超のジアステレオマー過剰率で存在する。いくつかの実施形態では、キラル亜リン酸エステル産物が98%超のジアステレオマー過剰率で存在する。いくつかの実施形態では、キラル亜リン酸エステル産物が99%超のジアステレオマー過剰率で存在する。
【0744】
キャッピング・ステップ
キラル制御オリゴヌクレオチドを作るために提供される方法は、キャッピングのステップを含む。いくつかの実施形態では、キャッピングのステップは単一のステップである。いくつかの実施形態では、キャッピングのステップは2つのステップである。いくつかの実施形態では、キャッピングのステップは2つより多くのステップである。
【0745】
いくつかの実施形態では、キャッピングのステップは、キラル補助基の遊離アミンをキャッピングするステップと、残留未反応5’ヒドロキシル基をキャッピングするステップとを含む。いくつかの実施形態では、キラル補助基の遊離アミンと未反応5’ヒドロキシル基は、同じキャッピング基でキャッピングされる。いくつかの実施形態では、キラル補助基の遊離アミンと未反応5’ヒドロキシル基は、同じキャッピング基でキャッピングされる。いくつかの実施形態では、キラル補助基の遊離アミンと未反応5’ヒドロキシル基は、異なるキャッピング基でキャッピングされる。ある特定の実施形態では、異なるキャッピング基でのキャッピングは、オリゴヌクレオチドの合成の間、1つのキャッピング基を他のキャッピング基より先に選択的に除去することを可能とする。いくつかの実施形態では、両方の基のキャッピングは同時に起こる。いくつかの実施形態では、両方の基のキャッピングは繰り返し起こる。
【0746】
ある特定の実施形態では、キャッピングは繰り返し起こり、遊離アミンをキャッピングする第1ステップと、その後遊離5’ヒドロキシル基をキャッピングする第2ステップとを含み、遊離アミン及び5’ヒドロキシル基の両方は同じキャッピング基でキャッピングされる。例えば、いくつかの実施形態では、キラル補助基の遊離アミンは、無水物(例えばフェノキシ酢酸無水物、即ちPacO)で5’ヒドロキシル基がキャッピングされる前に、同じ無水物を用いてキャッピングされる。ある特定の実施形態では、その同じ無水物による5’ヒドロキシル基のキャッピングは異なる条件下(例えば、1つ又は複数の追加試薬の存在下)で起こる。いくつかの実施形態では、5’ヒドロキシル基のキャッピングは、エーテル性溶媒中アミン塩基(例えば、THF中NMI(N-メチルイミダゾール))の存在下で起こる。「キャッピング基」という表現は本明細書では、「保護基」及び「ブロック基」という句と互換的に用いられる。
【0747】
いくつかの実施形態では、アミンキャッピング基は、中間体亜リン酸エステル種の転位及び/又は分解を防ぐようにアミンを効果的にキャッピングすることを特徴とする。いくつかの実施形態では、キャッピング基は、それがヌクレオチド間結合リンの分子内切断を防ぐことを目的としてキラル補助基のアミンを保護する能力で選択される。
【0748】
いくつかの実施形態では、「ショートマー(shortmers)」例えば、「n-m」(m及びnは整数であり、m<nであり;nは標的オリゴヌクレオチドにおける塩基の数である)不純物であって、第1サイクルで反応せず次の1つ又は複数のサイクルで反応するオリゴヌクレオチド鎖の反応から起こる不純物、の発生を防ぐようにヒドロキシル基を効果的にキャッピングすることを、5’ヒドロキシル基キャッピング基は特徴とする。かかるショートマー、特に「n-1]の存在は、粗オリゴヌクレオチドの純度に有害な影響を有し、オリゴヌクレオチドの最終的な精製を時間がかかって概して低収率なものとする。
【0749】
いくつかの実施形態では、特定のキャップは、特定の条件下で特定のタイプの反応を容易にする傾向に基づいて選択される。例えば、いくつかの実施形態では、キャッピング基はE1脱離反応を容易にする能力で選択され、この反応はキャップ及び/又は補助基を増殖しているオリゴヌクレオチドから切断する。いくつかの実施形態では、キャッピング基はE2脱離反応を容易にする能力で選択され、この反応はキャップ及び/又は補助基を増殖しているオリゴヌクレオチドから切断する。いくつかの実施形態では、キャッピング基はβ-脱離反応を容易にする能力で選択され、この反応はキャップ及び/又は補助基を増殖しているオリゴヌクレオチドから切断する。
【0750】
修飾ステップ
本明細書で使われる場合、「修飾ステップ(modifying step)」、「修飾ステップ(modification step)」、及び「P-修飾ステップ」という句は互換的に用いられ、修飾ヌクレオチド間結合を導入するように用いられるいずれか1つ又は複数のステップを一般的に指す。いくつかの実施形態では、式Iの構造を有する修飾ヌクレオチド間結合。本発明のP-修飾ステップは、提供されるオリゴヌクレオチドの構築が完了する後ではなく、提供されるオリゴヌクレオチドの構築の間に起こる。こうして、提供されるオリゴヌクレオチドの各ヌクレオチド単位は、ヌクレオチド単位が導入されるサイクルの間、結合リンで個別に修飾され得る。
【0751】
いくつかの実施形態では、適切なP-修飾試薬はイオウ求電子試薬、セレニウム求電子試薬、酸素求電子試薬、ホウ素化試薬、又はアジド試薬である。
【0752】
例えば、いくつかの実施形態では、セレニウム試薬は元素セレニウム、セレニウム塩、又は置換ジセレニドである。いくつかの実施形態では、酸素求電子試薬は元素酸素、ペルオキシド、又は置換ペルオキシドである。いくつかの実施形態では、ホウ素化試薬は、ボラン-アミン(例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(BH・DIPEA)、ボラン-ピリジン(BH・Py)、ボラン-2-クロロピリジン(BH・CPy)、ボラン-アニリン(BH・An))、ボラン-エーテル試薬(例えば、ボラン-テトラヒドロフラン(BH・THF))、ボラン-ジアルキルスルフィド試薬(例えば、BH・MeS)、アニリン-シアノボラン、又はトリフェニルホスフィン-カルボアルコキシボランである。いくつかの実施形態では、アジド試薬は、続く還元を経てアミン基を提供することができるアジド基を含む。
【0753】
いくつかの実施形態では、P-修飾試薬は本明細書に記載される硫化試薬である。いくつかの実施形態では、修飾のステップは、リンを硫化してホスホロチオエート結合又はホスホロチオエートトリエステル結合を提供することを含む。いくつかの実施形態では、修飾のステップは式Iのヌクレオチド間結合を有するオリゴヌクレオチドを提供する。
【0754】
いくつかの実施形態では、本発明は硫化試薬、同試薬を作る方法、及び同試薬の使用法を提供する。
【0755】
いくつかの実施形態では、かかる硫化試薬はチオスルホン酸試薬である。いくつかの実施形態では、チオスルホン酸試薬は式S-Iの構造を有し:
【化221】
S-I、
式中、
s1はRであり;
R、L、及びRのそれぞれは互いに独立して上及び本明細書に定義され記載される通りである。
【0756】
いくつかの実施形態では、硫化試薬はビス(チオスルホン酸)試薬である。いくつかの実施形態では、ビス(チオスルホン酸)試薬は式S-IIの構造を有し:
【化222】
S-II、
式中、Rs1及びLのそれぞれは互いに独立して上及び本明細書に定義され記載される通りである。
【0757】
一般的に上に定義される通り、Rs1はRであり、Rは上及び本明細書に定義され記載される通りである。いくつかの実施形態では、Rs1は置換されてもよい脂肪族、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rs1は置換されてもよいアルキルである。いくつかの実施形態では、Rs1は置換されてもよいアルキルである。いくつかの実施形態では、Rs1はメチルである。いくつかの実施形態では、Rs1はシアノメチルである。いくつかの実施形態では、Rs1はニトロメチルである。いくつかの実施形態では、Rs1は置換されてもよいアリールである。いくつかの実施形態では、Rs1は置換されてもよいフェニルである。いくつかの実施形態では、Rs1はフェニルである。いくつかの実施形態では、Rs1はp-ニトロフェニルである。いくつかの実施形態では、Rs1はp-メチルフェニルである。いくつかの実施形態では、Rs1はp-クロロフェニルである。いくつかの実施形態では、Rs1はo-クロロフェニルである。いくつかの実施形態では、Rs1は2,4,6-トリクロロフェニルである。いくつかの実施形態では、Rs1はペンタフルオロフェニルである。いくつかの実施形態では、Rs1はされてもよい置換ヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、Rs1はされてもよい置換ヘテロアリールである。
【0758】
いくつかの実施形態では、 Rs1-S(O)S-は
【化223】
(MTS)
である。いくつかの実施形態では、 Rs1-S(O)S-は
【化224】
(TTS)
である。いくつかの実施形態では、 Rs1-S(O)S-は
【化225】
(NOPheTS)
である。いくつかの実施形態では、 Rs1-S(O)S-は
【化226】
(p-ClPheTS)
である。いくつかの実施形態では、 Rs1-S(O)S-は
【化227】
(o-ClPheTS)
である。いくつかの実施形態では、 Rs1-S(O)S-は
【化228】
(2,4,6-TriClPheTS)
である。いくつかの実施形態では、 Rs1-S(O)S-は
【化229】
(PheTS)
である。いくつかの実施形態では、 Rs1-S(O)S-は
【化230】
(PFPheTS)
である。いくつかの実施形態では、 Rs1-S(O)S-は
【化231】
(a-CNMTS)
である。いくつかの実施形態では、 Rs1-S(O)S-は
【化232】
(a-NOMTS)
である。いくつかの実施形態では、 Rs1-S(O)S-は
【化233】
(a-CFMTS)
である。いくつかの実施形態では、 Rs1-S(O)S-は
【化234】
(a-CFTS)
である。いくつかの実施形態では、 Rs1-S(O)S-は
【化235】
(a-CHFTS)
である。いくつかの実施形態では、 Rs1-S(O)S-は
【化236】
(a-CHFTS)
である。
【0759】
いくつかの実施形態では、硫化試薬はS-I又はS-IIの構造を有し、Lは-S-RL3-又は-S-C(O)-RL3-である。いくつかの実施形態では、Lは-S-RL3-又は-S-C(O)-RL3-であり、RL3は置換されてもよいC~Cアルキレンである。いくつかの実施形態では、Lは-S-RL3-又は-S-C(O)-RL3-であり、RL3は置換されてもよいC~Cアルケニレンである。いくつかの実施形態では、Lは-S-RL3-又は-S-C(O)-RL3-であり、RL3は置換されてもよいC~Cアルキレンであり、1つ又は複数のメチレン単位は、置換されていてもよいC~Cアルケニレン、アリーレン、又はヘテロアリーレンによって互いに独立して置換されていてもよい。いくつかの実施形態では、いくつかの実施形態では、RL3は置換されていてもよい-S-(C~Cアルケニレン)-、-S-(C~Cアルキレン)-、-S-(C~Cアルキレン)-アリーレン-(C~Cアルキレン)-、-S-CO-アリーレン-(C~Cアルキレン)-、又は-S-CO-(C~Cアルキレン)-アリーレン-(C~Cアルキレン)-である。いくつかの実施形態では、硫化試薬はS-I又はS-IIの構造を有し、Lは-S-RL3-又は-S-C(O)-RL3-であり、イオウ原子はRに結合する。
【0760】
いくつかの実施形態では、硫化試薬はS-I又はS-IIの構造を有し、Lはアルキレン、アルケニレン、アリーレン、又はヘテロアリーレンである。
【0761】
いくつかの実施形態では、硫化試薬はS-I又はS-IIの構造を有し、Lは
【化237】
である。いくつかの実施形態では、Lは
【化238】
であり、イオウ原子はRに結合する。
いくつかの実施形態では、硫化試薬はS-I又はS-IIの構造を有し、R
【化239】
である。いくつかの実施形態では、R
【化240】
であり、イオウ原子はLに結合する。
いくつかの実施形態では、硫化試薬はS-I又はS-IIの構造を有し、Lは
【化241】
であり、イオウ原子はRに結合し、R1は
【化242】
であり、イオウ原子はLに結合する。
【0762】
いくつかの実施形態では、硫化試薬はS-I又はS-IIの構造を有し、Rは-S-RL2であり、RL2は上及び本明細書に定義され記載される通りである。いくつかの実施形態では、RL2は-S-(C~Cアルキレン)-ヘテロシクリル、-S-(C~Cアルケニレン)-ヘテロシクリル、-S-(C~Cアルキレン)-N(R’)、-S-(C~Cアルキレン)-N(R’)より選択される置換されていてもよい基であり、各R’は上に定義され本明細書に記載される通りである。
【0763】
いくつかの実施形態では、-L-Rは-RL3-S-S-RL2であり、各変数は互いに独立して上に定義され本明細書に記載される通りである。いくつかの実施形態では、-L-Rは-RL3-C(O)-S-S-RL2であり、各変数は互いに独立して上に定義され本明細書に記載される通りである。
【0764】
式S-IIの例示的ビス(チオスルホン酸)試薬を下に示す:

【化243】
いくつかの実施形態では、硫化試薬は次の式のうちの1つを有する化合物であり:
、Rs2-S-S-Rs3、又はRs2-S-X-Rs3
式中、
s2及びRs3のそれぞれは互いに独立して、脂肪族、アミノアルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アシル、アミド、イミド、又はチオカルボニルより選択される置換されていてもよい基であり;又は
s2及びRs3はそれらが結合している原子とともに一緒になって、置換されていてもよい複素環又はヘテロアリール環を形成し;
は-S(O)-、-O-、又は-N(R’)-であり;及び
R’は上及び本明細書に定義され記載される通りである。
【0765】
いくつかの実施形態では、硫化試薬はS
【化244】
である。いくつかの実施形態では、硫化試薬はS
【化245】
である。いくつかの実施形態では、硫化試薬は
【化246】
である。
例示的な硫化試薬を下の表5に示す。

表5 例示的硫化試薬
【表4】
【0766】
いくつかの実施形態では、提供される硫化試薬を用いてH-ホスホネートを修飾する。例えば、いくつかの実施形態では、H-ホスホネートオリゴヌクレオチドは、例えば、Wada I又はWada IIの方法を用いて合成し、式S-I又はS-IIの硫化試薬を用いて修飾する:
【化247】
式中、RS1、L、及びRのそれぞれは上及び本明細書に記載され定義される通りである。
【0767】
いくつかの実施形態では、本発明はホスホロチオエートトリエステルを合成する方法を提供し、本方法は、
i)構造:
【化248】
(式中、W、Y、及びZのそれぞれは上及び本明細書に記載され定義される通りであり、シリル化試薬とともにシリルオキシホスホネートを提供する)のH-ホスホネートを反応させるステップと、
ii)シリルオキシホスホネートを構造S-I又はS-II:
【化249】
の硫化試薬と反応させ、ホスホロチオトリエステルを提供するステップと、
を含む。
【0768】
いくつかの実施形態では、セレニウム求電子試薬を硫化試薬の代わりに用いてヌクレオチド間結合へ修飾を導入する。いくつかの実施形態では、セレニウム求電子試薬は次の式の1つを有する化合物であり:
Se、Rs2-Se-Se-Rs3、又はRs2-Se-X-Rs3
式中、Rs2及びRs3のそれぞれは互いに独立して、脂肪族、アミノアルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アシル、アミド、イミド、又はチオカルボニルより選択される置換されていてもよい基であり;又は
s2及びRs3はそれらが結合している原子とともに一緒になって、置換されていてもよい複素環又はヘテロアリール環を形成し;
は-S(O)-、-O-、又は-N(R’)-であり;及び
R’は上及び本明細書に定義され記載される通りである。
【0769】
他の実施形態では、セレニウム求電子試薬はSe、KSeCN、
【化250】
の化合物である。いくつかの実施形態では、セレニウム求電子試薬はSe又は
【化251】
である。
【0770】
いくつかの実施形態では、本発明に従って用いられる硫化試薬は、硫化の間リンに移動する成分が単一イオウ原子(例えば、-S又は=S)ではなく置換イオウ(例えば、-SR)であることを特徴とする。
【0771】
いくつかの実施形態では、本発明に従って用いられる硫化試薬は、試薬の活性が、所定の電子吸引基又は電子供与基で試薬を修飾することによって調節可能であることを特徴とする。
【0772】
いくつかの実施形態では、本発明に従って用いられる硫化試薬は、それが結晶性であることを特徴とする。いくつかの実施形態では、本発明に従って用いられる硫化試薬は、それが高い結晶化度を有することを特徴とする。ある特定の実施形態では、本発明に従って用いられる硫化試薬は、例えば再結晶によって試薬の精製が容易であることを特徴とする。ある特定の実施形態では、本発明に従って用いられる硫化試薬は、それにイオウ含有不純物が実質的にないことを特徴とする。いくつかの実施形態では、イオウ含有不純物が実質的にない硫化試薬は効率の向上を示す。
【0773】
いくつかの実施形態では、提供されるキラル制御オリゴヌクレオチドは1つ又は複数のリン酸ジエステル結合を含む。かかるキラル制御オリゴヌクレオチドを合成するために、1つ又は複数の修飾ステップを酸化ステップに置き換えて、同等のリン酸ジエステル結合を導入してもよい。いくつかの実施形態では、酸化ステップは、通常のオリゴヌクレオチド合成と同様に実施する。いくつかの実施形態では、酸化ステップはIの使用を含む。いくつかの実施形態では、酸化ステップはI及びピリジンの使用を含む。いくつかの実施形態では、酸化ステップは、THF/ピリジン/水(70:20:10-v/v/v)共溶媒系中0.02M Iの使用を含む。例示的サイクルをスキームI-cに示す。
【0774】
いくつかの実施形態において、ホスホロチオエートは、硫化試薬、例えば、3-フェニル-1,2,4-ジチアゾリン-5-オンによる硫化により直接生成される。いくつかの実施形態において、ホスホロチオエートを直接導入した後、キラル補助基は、インターヌクレオチドリン原子に結合したままである。いくつかの実施形態において、キラル補助剤を除去するために別の脱保護ステップが必要である(例えば、DPSEタイプのキラル補助剤については、TBAF、HF-EtNなどを使用する)。
【0775】
いくつかの実施形態では、ホスホロチオエート前駆体を用いて、ホスホロチオエート結合を含むキラル制御オリゴヌクレオチドを合成する。いくつかの実施形態では、かかるホスホロチオエート前駆体は
【化252】
である。いくつかの実施形態では、
【化253】
は、サイクル終了後、標準脱保護/放出手順の間、ホスホロチオエートジエステル結合へと変換される。例をさらに下に示す。
【0776】
いくつかの実施形態では、提供されるキラル制御オリゴヌクレオチドは1つ又は複数のリン酸ジエステル結合及び1つ又は複数のホスホロチオエートジエステル結合を含む。いくつかの実施形態では、提供されるキラル制御オリゴヌクレオチドは1つ又は複数のリン酸ジエステル結合及び1つ又は複数のホスホロチオエートジエステル結合を含み、少なくとも1つのリン酸ジエステル結合は、3’から5’に合成されるとき全てのホスホロチオエートジエステル結合の後で導入される。かかるキラル制御オリゴヌクレオチドを合成するために、いくつかの実施形態では、1つ又は複数の修飾ステップを酸化ステップに置き換えて、同等のリン酸ジエステル結合を導入してもよく、ホスホロチオエート前駆体をホスホロチオエートジエステル結合のそれぞれに対して導入する。いくつかの実施形態では、所望のオリゴヌクレオチド長を達成した後、ホスホロチオエート前駆体をホスホロチオエートジエステル結合に変換する。いくつかの実施形態では、サイクル終了の間か後の脱保護/放出ステップでホスホロチオエート前駆体をホスホロチオエートジエステル結合に変換する。いくつかの実施形態では、ホスホロチオエート前駆体は、それをβ脱離経路によって除去できることを特徴とする。いくつかの実施形態では、ホスホロチオエート前駆体は
【化254】
である。当業者に理解されるように、合成の間、ホスホロチオエート前駆体、例えば、
【化255】
を使用する利点の1つは、
【化256】
はある特定の条件下でホスホロチオエートより安定しているということである。
【0777】
いくつかの実施形態では、ホスホロチオエート前駆体は、本明細書に記載されるリン保護基、例えば、2-シアノエチル(CE又はCne)、2-トリメチルシリルエチル、2-ニトロエチル、2-スルホニルエチル、メチル、ベンジル、o-ニトロベンジル、2-(p-ニトロフェニル)エチル(NPE又はNpe)、2-フェニルエチル、3-(N-tert-ブチルカルボキサミド)-1-プロピル、4-オキソペンチル、4-メチルチオ-1-ブチル、2-シアノ-1,1-ジメチルエチル、4-N-メチルアミノブチル、3-(2-ピリジル)-1-プロピル、2-[N-メチル-N-(2-ピリジル)]アミノエチル、2-(N-ホルミル、N-メチル)アミノエチル、4-[N-メチル-N-(2,2,2-トリフルオロアセチル)アミノ]ブチルである。例をさらに下に示す。
【0778】
上に記する通り、いくつかの実施形態では、硫化は、増殖しているオリゴヌクレオチドからキラル試薬を切断する条件下で起こる。いくつかの実施形態では、硫化は、増殖しているオリゴヌクレオチドからキラル試薬を切断しない条件下で起こる。
【0779】
いくつかの実施形態では、硫化試薬を適切な溶媒に溶解させ、カラムに送り込む。ある特定の実施形態では、溶媒は、ニトリル溶媒等の極性非プロトン性溶媒である。いくつかの実施形態では、溶媒はアセトニトリルである。いくつかの実施形態では、硫化試薬の溶液は、ニトリル溶媒(例えば、アセトニトリル)中で、硫化試薬(例えば、本明細書に記載されるチオスルホン酸誘導体)をBSTFA(N,O-ビス-トリメチルシリル-トリフルオロアセトアミド)と混合することによって調製する。いくつかの実施形態では、BSTFAを含まない。例えば、本発明者は、一般式Rs2-S-S(O)-Rs3の比較的より反応性のある硫化試薬がしばしば、BSTFAの不存在下、硫化反応に問題なく関与できることを見い出した。ほんの一例を挙げると、発明者は、Rs2がp-ニトロフェニルで、Rs3がメチルである場合BSTFAが必要ないことを例証した。本開示を参考にすると、当業者は、BSTFAを必要としない他の状況及び/又は硫化試薬を決定することが容易に可能となるであろう。
【0780】
いくつかの実施形態では、硫化ステップを室温で実施する。いくつかの実施形態では、硫化ステップをより低い温度、例えば、約0℃、約5℃、約10℃、又は約15℃で実施する。いくつかの実施形態では、硫化ステップを約20℃より高い温度で実施する。
【0781】
いくつかの実施形態では、硫化反応は約1分~約120分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約1分~約90分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約1分~約60分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約1分~約30分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約1分~約25分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約1分~約20分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約1分~約15分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約1分~約10分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約5分~約60分間行う。
【0782】
いくつかの実施形態では、硫化反応は約5分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約10分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約15分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約20分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約25分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約30分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約35分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約40分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約45分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約50分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約55分間行う。いくつかの実施形態では、硫化反応は約60分間行う。
【0783】
本発明の方法に従って作られる硫化修飾産物のいくつかは予想外に安定であることが期せずして見い出された。いくつかの実施形態では、予想外に安定な産物はホスホロチオエートトリエステルである。いくつかの実施形態では、予想外に安定な産物は、式I-cの構造を有する1つ又は複数のヌクレオチド間結合を含むキラル制御オリゴヌクレオチドである。
【0784】
当業者は、本明細書に記載される硫化方法及び本明細書に記載される硫化試薬はまた、Wada II(WO2010/064146)に記載されるもの等、修飾H-ホスホネートオリゴヌクレオチドに関連して有用であることを認識する。
【0785】
いくつかの実施形態では、硫化反応は、少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、又は98%の段階的硫化効率を有する。いくつかの実施形態では、硫化反応は少なくとも純度98%の粗ジヌクレオチド産物組成物を提供する。いくつかの実施形態では、硫化反応は少なくとも純度90%の粗テトラヌクレオチド産物組成物を提供する。いくつかの実施形態では、硫化反応は少なくとも純度70%の粗ドデカヌクレオチド産物組成物を提供する。いくつかの実施形態では、硫化反応は少なくとも純度50%の粗イコサヌクレオチド産物組成物を提供する。
【0786】
結合リンを修飾するステップが完了すると、オリゴヌクレオチドは、サイクルを再開するための準備として別の脱ブロッキングステップを経る。いくつかの実施形態では、キラル補助基は硫化後無傷のままであり、続く脱ブロッキングステップの間脱ブロッキングされ、この脱ブロッキングステップはサイクルを再開する前に必ず起こる。脱ブロッキング、カップリング、キャッピング、及び修飾のステップは、増殖しているオリゴヌクレオチドが所望の長さに達するまで繰り返し、所望の長さに達した時点でオリゴヌクレオチドを、固体支持体から直ぐに切断するか、精製目的の支持体に付けたままとして後で切断するか、どちらかが可能である。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の保護基は、ヌクレオチド塩基の1つ又は複数において存在し、支持体からのオリゴヌクレオチドの切断と塩基の脱保護は単一ステップにおいて起こる。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の保護基は、ヌクレオチド塩基の1つ又は複数において存在し、支持体からのオリゴヌクレオチドの切断と塩基の脱保護は1つより多数のステップにおいて起こる。いくつかの実施形態では、脱保護と、支持体からの切断とは、例えば、1つ又は複数のアミン塩基を用いた塩基性条件下で起こる。ある特定の実施形態では、1つ又は複数のアミン塩基はプロピルアミンを含む。ある特定の実施形態では、1つ又は複数のアミン塩基はピリジンを含む。
【0787】
いくつかの実施形態では、支持体からの切断及び/又は脱保護は、約30℃~約90℃の高温で起こる。いくつかの実施形態では、支持体からの切断及び/又は脱保護は、約40℃~約80℃の高温で起こる。いくつかの実施形態では、支持体からの切断及び/又は脱保護は、約50℃~約70℃の高温で起こる。いくつかの実施形態では、支持体からの切断及び/又は脱保護は、約60℃の高温で起こる。いくつかの実施形態では、支持体からの切断及び/又は脱保護は、周囲温度で起こる。
【0788】
例示的な精製手順は、本明細書に記載されかつ当技術分野で周知であるか、又はそのいずれかである。
【0789】
注目すべきは、各サイクル中、増殖しているオリゴヌクレオチドからキラル補助基を除去することが少なくとも次の理由で有利であることであり、その理由とは、
(1)敏感な可能性のある官能基をリンに導入するオリゴヌクレオチド合成の最後に、何らかの分離ステップで補助基を除去する必要がないこと、(2)副反応を起こしやすく、かつ/又は後続化学作用へ干渉しやすい不安定なリン-補助基中間体が避けられることである。このようにして、各サイクル中のキラル補助基の除去は合成全体をより効率的にする。
【0790】
脱ブロッキングのステップがサイクルとの関連において上に記載されているが、一方、追加の一般的方法が下の通り含まれる。
【0791】
脱ブロッキングステップ
いくつかの実施形態では、カップリングのステップは、その前に脱ブロッキングのステップが来る。例えば、いくつかの実施形態では、増殖しているオリゴヌクレオチドの5’ヒドロキシル基をブロッキングし(即ち、保護し)、それを続いてヌクレオシド・カップリングパートナーと反応させるためには脱ブロッキングしなければならない。
【0792】
いくつかの実施形態では、酸性化を用いてブロック基を除去する。いくつかの実施形態では、酸はブレンステッド酸又はルイス酸である。有用なブレンステッド酸としては、有機溶媒又は水(80%酢酸の場合)中に-0.6(トリフルオロ酢酸)~4.76(酢酸)のpKa(水中25℃)値を有する、カルボン酸、アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、リン酸及びその誘導体、ホスホン酸及びその誘導体、アルキルホスホン酸及びそれらの誘導体、アリールホスホン酸及びそれらの誘導体、ホスフィン酸、ジアルキルホスフィン酸、並びにジアリールホスフィン酸がある。酸性化ステップで用いられる酸(1~80%)の濃度は酸の酸性度による。強酸性条件は、脱プリン/脱ピリミジンを生じ、プリニル塩基又はピリミジニル塩基がリボース環及び/又は他の糖環から切断されるので、酸強度を考慮に入れなければならない。いくつかの実施形態では、酸はRa1COOH、Ra1SOH、Ra3SOH、
【化257】
より選択され、式中、Ra1及びRa2のそれぞれは互いに独立して水素又は置換されていてもよいアルキル若しくはアリールであり、Ra3は置換されていてもよいアルキル又はアリールである。
【0793】
いくつかの実施形態では、酸性化は有機溶媒中ルイス酸によって達成する。例示的なかかる有用なルイス酸としては、Zn(Xがあり、XはCl、Br、I、又はCFSOである。
【0794】
いくつかの実施形態では、酸性化のステップは、プリン成分を縮合中間体から除去することなくブロック基を除去するのに有効な量のブレンステッド酸又はルイス酸を添加することを含む。
【0795】
酸性化ステップに有用な酸としてはまた、有機溶媒中10%リン酸、有機溶媒中10%塩酸、有機溶媒中1%トリフルオロ酢酸、有機溶媒中3%ジクロロ酢酸又はトリクロロ酢酸又は水中80%酢酸が挙げられるが、これらに限定されない。このステップで用いられるどのようなブレンステッド酸又はルイス酸の濃度も、酸の濃度が、糖成分からの核酸塩基の切断を起こす濃度を超えないように選択する。
【0796】
いくつかの実施形態では、酸性化は、有機溶媒中約1%トリフルオロ酢酸を添加することを含む。いくつかの実施形態では、酸性化は、有機溶媒中約0.1%~約8%トリフルオロ酢酸を添加することを含む。いくつかの実施形態では、酸性化は、有機溶媒中3%のジクロロ酢酸又はトリクロロ酢酸を添加することを含む。いくつかの実施形態では、酸性化は、有機溶媒中約0.1%~約10%ジクロロ酢酸又はトリクロロ酢酸を添加することを含む。いくつかの実施形態では、酸性化は、有機溶媒中3%トリクロロ酢酸を添加することを含む。いくつかの実施形態では、酸性化は、有機溶媒中約0.1%~約10%トリクロロ酢酸を添加することを含む。いくつかの実施形態では、酸性化は、水中80%酢酸を添加することを含む。いくつかの実施形態では、酸性化は、水中約50%~約90%、又は約50%~約80%、約50%~約70%、約50%~約60%、約70%~約90%酢酸を添加することを含む。いくつかの実施形態では、酸性化は、さらに酸性溶媒へカチオンスカベンジャーを添加することを含む。ある特定の実施形態では、カチオンスカベンジャーはトリエチルシラン又はトリイソプロピルシランであってもよい。いくつかの実施形態では、ブロック基を酸性化によって脱ブロッキングし、これは有機溶媒中1%トリフルオロ酢酸を添加することを含む。いくつかの実施形態では、ブロック基を酸性化によって脱ブロッキングし、これは有機溶媒中3%ジクロロ酢酸を添加することを含む。いくつかの実施形態では、ブロック基を酸性化によって脱ブロッキングし、これは有機溶媒中3%トリクロロ酢酸を添加することを含む。いくつかの実施形態では、ブロック基を酸性化によって脱ブロッキングし、これはジクロロメタン中3%トリクロロ酢酸を添加することを含む。
【0797】
ある特定の実施形態では、本発明の方法は、合成装置上で完了し、増殖しているオリゴヌクレオチドのヒドロキシル基を脱ブロッキングするステップは、いくらかの量の溶媒を合成装置カラムへ送り込むことを含み、このコラムは、オリゴヌクレオチドを付ける固体支持体を含有する。いくつかの実施形態では、溶媒は、ハロゲン化溶媒(例えば、ジクロロメタン)である。ある特定の実施形態では、溶媒は、いくらかの量の酸を含む。いくつかの実施形態では、溶媒は、いくらかの量の有機酸、例えばトリクロロ酢酸を含む。ある特定の実施形態では、酸は約1%~約20%w/vの量で存在する。ある特定の実施形態では、酸は約1%~約10%w/vの量で存在する。ある特定の実施形態では、酸は約1%~約5%w/vの量で存在する。ある特定の実施形態では、酸は約1%~約3%w/vの量で存在する。ある特定の実施形態では、酸は約3%w/vの量で存在する。ヒドロキシル基を脱ブロッキングする方法は本明細書にさらに記載される。いくつかの実施形態では、酸は、ジクロロメタン中3%w/vで存在する。
【0798】
いくつかの実施形態では、キラル補助基は、脱ブロッキングステップの前に除去する。いくつかの実施形態では、キラル補助基は脱ブロッキングステップの間に除去する。
【0799】
いくつかの実施形態では、サイクル終了を脱ブロッキングステップの前に実施する。いくつかの実施形態では、サイクル終了を脱ブロッキングステップの後に実施する。
【0800】
ブロック基/保護基除去の一般的条件
核酸塩基又は糖成分上に位置するヒドロキシル成分又はアミノ成分等の官能基は、合成の間ブロック(保護)基(成分)でルーチン的にブロッキングされ、その後脱ブロッキングされる。一般に、ブロック基は分子の化学官能成分を特定の反応条件に対して不活性とし、後でブロック基を分子内のそのような官能成分から、分子の残りを実質的に損傷することなく除去することが可能である(例えば、Green and Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,2nd Ed.,John Wiley & Sons,New York,1991参照)。例えば、アミノ基は、フタルイミド、9-フルドレニルメトキシカルボニル(fludrenylmethoxycarbonyl)(FMOC)、トリフェニルメチルスルフェニル、t-BOC、4,4’-ジメトキシトリチル(DMTr)、4-メトキシトリチル(MMTr)、9-フェニルキサンチン-9-イル(ピキシル)、トリチル(Tr)、又は9-(p-メトキシフェニル)キサンチン-9-イル(MOX)等の窒素ブロック基でブロッキングすることができる。カルボキシル基はアセチル基として保護できる。ヒドロキシ基は、テトラヒドロピラニル(THP)、t-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、1-[(2-クロロ-4-メチル)フェニル]-4-メトキシピペリジン-4-イル(Ctmp)、1-(2-フルオロフェニル)-4-メトキシピペリジン-4-イル(Fpmp)、1-(2-クロロエトキシ)エチル、3-メトキシ-1,5-ジカルボメトキシペンタン-3-イル(MDP)、ビス(2-アセトキシエトキシ)メチル(ACE)、トリイソプロピルシリルオキシメチル(TOM)、1-(2-シアノエトキシ)エチル(CEE)、2-シアノエトキシメチル(CEM)、[4-(N-ジクロロアセチル-N-メチルアミノ)ベンジルオキシ]メチル、2-シアノエチル(CN)、ピバロイルオキシメチル(PivOM)、レヴュニル(levunyl)オキシメチル(ALE)等として保護できる。他の代表的なヒドロキシルブロック基については記載がなされている(例えば、Beaucage et al.,Tetrahedron,1992,46,2223参照)。いくつかの実施形態では、ヒドロキシルブロック基は、トリチル、モノメトキシトリチル、ジメトキシトリチル、トリメトキシトリチル、9-フェニルキサンチン-9-イル(ピキシル)及び9-(p-メトキシフェニル)キサンチン-9-イル(MOX)等、酸に不安定な基である。化学官能基はまた、それらを前駆体形式で含むことによってブロッキングすことが可能である。このようにして、アジド基は容易にアミンに変換されるので、アミンのブロッキング形式と考えることができる。核酸合成において利用されるさらなる代表的保護基が知られている(例えば、Agrawal et al.,Protocols for Oligonucleotide Conjugates,Eds.,Humana Press,New Jersey,1994,Vol.26,pp.1-72参照)。
【0801】
核酸からブロック基を除去する種々の方法が知られ、用いられる。いくつかの実施形態では、全てのブロック基を除去する。いくつかの実施形態では、ブロック基の一部を除去する。いくつかの実施形態では、反応条件は、所定のブロック基を選択的に除去するように調整可能である。
【0802】
いくつかの実施形態では、核酸塩基ブロック基が存在する場合、それは、提供されるオリゴヌクレオチドの構築の後、酸性試薬で切断可能である。いくつかの実施形態では、核酸塩基ブロック基が存在する場合、それは、酸性条件下でも塩基性条件下でも切断可能ではなく、例えば、フッ化物塩又はフッ化水素酸複合体で切断可能である。いくつかの実施形態では、核酸塩基ブロック基が存在する場合、それは、提供されるオリゴヌクレオチドの構築の後、塩基又は塩基性溶媒の存在下で切断可能である。ある特定の実施形態では、核酸塩基ブロック基の1つ又は複数は、提供されるオリゴヌクレオチドの構築の後、塩基又は塩基性溶媒の存在下で切断可能であるが、提供されるオリゴヌクレオチドの構築の間先に起こる1つ又は複数の脱保護ステップの特定の条件に対して安定していることを特徴とする。
【0803】
いくつかの実施形態では、核酸塩基にブロック基は必要とされない。いくつかの実施形態では、核酸塩基にブロック基が必要とされる。いくつかの実施形態では、所定の核酸塩基は1つ又は複数のブロック基を必要とし、一方、他の核酸塩基は1つ又は複数のブロック基を必要としない。
【0804】
いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、合成の後固体支持体から切断される。いくつかの実施形態では、固体支持体からの切断は、プロピルアミンの使用を含む。いくつかの実施形態では、固体支持体からの切断は、ピリジン中プロピルアミンの使用を含む。いくつかの実施形態では、固体支持体からの切断は、ピリジン中20%プロピルアミンの使用を含む。いくつかの実施形態では、固体支持体からの切断は、無水ピリジン中プロピルアミンの使用を含む。いくつかの実施形態では、固体支持体からの切断は、無水ピリジン中20%プロピルアミンの使用を含む。いくつかの実施形態では、固体支持体からの切断は、アセトニトリル、NMP、DMSO、スルホン、及び/又はルチジン等の極性非プロトン性溶媒の使用を含む。いくつかの実施形態では、固体支持体からの切断は、溶媒、例えば極性非プロトン性溶媒、並びに1つ若しくは複数の一次アミン(例えば、C1~10アミン)、並びに/又は、1つ又は複数のメトキシルアミン(methoxylamine)、ヒドラジン、及び純無水アンモニアの1つ若しくは複数、の使用を含む。
【0805】
いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの脱保護はプロピルアミンの使用を含む。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの脱保護はピリジン中プロピルアミンの使用を含む。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの脱保護はピリジン中20%プロピルアミンの使用を含む。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの脱保護は無水ピリジン中プロピルアミンの使用を含む。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの脱保護は無水ピリジン中20%プロピルアミンの使用を含む。
【0806】
いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、切断中に脱保護される。
【0807】
いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、およそ室温で実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、高温で実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約30℃、40℃、50℃、60℃、70℃、80℃、90℃、又は100℃のそれぞれより高い温度で実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約30℃、40℃、50℃、60℃、70℃、80℃、90℃、又は100℃で実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約40℃~80℃で実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約50℃~70℃で実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約60℃で実施する。
【0808】
いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、0.1時間、1時間、2時間、5時間、10時間、15時間、20時間、24時間、30時間、又は40時間のそれぞれより長く実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約0.1~5時間実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約3~10時間実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約5~15時間実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約10~20時間実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約15~25時間実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約20~40時間実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約2時間実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約5時間実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約10時間実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約15時間実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約18時間実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約24時間実施する。
【0809】
いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、室温で、0.1時間、1時間、2時間、5時間、10時間、15時間、20時間、24時間、30時間、又は40時間のそれぞれより長く実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、室温で、約5~48時間実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、室温で、約10~24時間実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、室温で、約18時間実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、高温で、0.1時間、1時間、2時間、5時間、10時間、15時間、20時間、24時間、30時間、又は40時間のそれぞれより長く実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、高温で、約0.5~5時間実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約60℃で、約0.5~5時間実施する。いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、約60℃で、約2時間実施する。
【0810】
いくつかの実施形態では、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断、又はオリゴヌクレオチドの脱保護は、プロピルアミンの使用を含み、室温又は高温で、0.1時間、1時間、2時間、5時間、10時間、15時間、20時間、24時間、30時間、又は40時間のそれぞれより長く実施する。例示的な条件は、室温で約18時間ピリジン中20%プロピルアミン、及び60℃で約18時間ピリジン中20%プロピルアミンである。
【0811】
いくつかの実施形態において、担体からの切断の前に、キラル補助基が依然としてインターヌクレオチドリン原子に結合している場合、これを除去するために、あるステップが実施される。いくつかの実施形態において、例えば、1つまたは複数のDPSEタイプのキラル補助基は、オリゴヌクレオチド合成サイクルの間、インターヌクレオチドリン原子に結合したままである。残留するキラル補助基の除去に適した条件は、例えば、Wada I、Wada II、Wada III、キラル制御に記載の条件など、当技術分野において広く知られている。いくつかの実施形態において、DPSEタイプのキラル補助剤を除去するための条件は、例えば、MeCN中の0.1M TBAF、THFまたはMeCN中の0.5M HF-EtNなど、TBAFまたはHF-EtNである。いくつかの実施形態において、本開示は、キラル補助基を除去するプロセスの間にリンカーが切断されてもよいことを認める。いくつかの実施形態において、本開示は、SPリンカーなど、キラル補助基の除去の間、より良い安定性をもたらすリンカーを提供する。とりわけ、提供される本開示により提供される特定のリンカーは、収率および/または純度を改善した。
【0812】
いくつかの実施形態では、活性化剤は「Wada」活性化剤であり、即ち、活性化剤は、上に引用されるWada I、II、又はIII文書のいずれかを拠り所とする。
【0813】
例示的な活性化基を下に示す:
【化258】

いくつかの実施形態において、活性化試薬は、
から選択される。
【0814】
例示的サイクルをスキームI-bに示す。
スキームI-b ホスホロチオエート結合の導入
【化259】
【0815】
例示的サイクルをスキームI-cに示す。
スキームI-c キラル制御オリゴヌクレオチドにおけるリン酸ジエステル及び修飾ヌクレオチド間結合の両方の導入
【化260】
【0816】
スキームI-cにおいて、固体支持体(C-1)上のオリゴヌクレオチド(又はヌクレオチド、又は、修飾ヌクレオチド間結合をもったオリゴヌクレオチド)は、ホスホラミダイトC-2とカップリングされる。カップリングとキャッピングの後、酸化ステップを実施する。脱ブロッキングの後、リン酸ジエステル結合を形成する。サイクル産物C-3は、サイクルCを再開してさらにリン酸ジエステル結合を導入するか、他のサイクルを開始して他のタイプのヌクレオチド間結合を導入するか、又はサイクル終了へと進むか、いずれかとなる。
【0817】
いくつかの実施形態では、非キラル純粋ホスホラミダイトを、スキームI-cにおいてC-2の代わりに用いることができる。いくつかの実施形態では、DMTrで保護したβ-シアノエチルホスホラミダイトを用いる。いくつかの実施形態では、用いられるホスホラミダイトは
【化261】
の構造を有する。
【0818】
いくつかの実施形態では、ホスホロチオエートジエステル前駆体の使用は、合成の間、オリゴヌクレオチドの安定性を増加させる。いくつかの実施形態では、ホスホロチオエートジエステル前駆体の使用はキラル制御オリゴヌクレオチド合成の効率を向上させる。いくつかの実施形態では、ホスホロチオエートジエステル前駆体の使用はキラル制御オリゴヌクレオチド合成の収率を向上させる。いくつかの実施形態では、ホスホロチオエートジエステル前駆体の使用はキラル制御オリゴヌクレオチド合成の産物純度を向上させる。
【0819】
いくつかの実施形態では、上記方法におけるホスホロチオエートジエステル前駆体は、
【化262】
である。いくつかの実施形態では、
【化263】
は、脱保護/放出の間、ホスホロチオエートジエステル結合に変換される。例示的なサイクルをスキームI-dに示す。さらに例を下に示す。
スキームI-d キラル制御オリゴヌクレオチド合成におけるホスホロチオエートジエステル前駆体
【化264】
【0820】
スキームI-dに例示する通り、ホスホロチオエート及びリン酸ジエステル結合の両方を、同じキラル制御オリゴヌクレオチドに組み入れることができる。当業者に理解される通り、提供される方法は、ホスホロチオエートジエステルとリン酸ジエステルが連続していることを必要とせず、両者間に他のヌクレオチド間結合が、上に記載のサイクルを用いて形成され得る。スキームI-dにおいて、ホスホロチオエートジエステル前駆体、
【化265】
が、ホスホロチオエートジエステル結合の代わりに導入される。いくつかの実施形態では、かかる置き換えは、所定のステップ、例えば酸化ステップの間、合成効率の向上を提供した。いくつかの実施形態では、ホスホロチオエートジエステル前駆体の使用は一般的に、合成及び/又は貯蔵の間の、キラル制御オリゴヌクレオチドの安定性を向上させる。サイクルの後、脱保護/放出の間、ホスホロチオエートジエステル前駆体はホスホロチオエートジエステル結合に変換される。いくつかの実施形態では、キラル制御オリゴヌクレオチドにリン酸ジエステル結合が存在しないとき、又は、合成の間酸化ステップが必要でないときでも、ホスホロチオエートジエステル前駆体を用いることは有益である。
【0821】
スキームI-cにある通り、いくつかの実施形態では、非キラル純粋ホスホラミダイトを、酸化ステップを含むサイクルに用いることができる。いくつかの実施形態では、DMTrで保護されたβ-シアノエチルホスホラミダイトを用いる。いくつかの実施形態では、用いられるホスホラミダイトは
【化266】
の構造を有する。
【0822】
いくつかの実施形態では、本発明の方法は、特定のオリゴヌクレオチドタイプに濃縮されるキラル制御オリゴヌクレオチド組成物を提供する。
【0823】
いくつかの実施形態において、提供される未精製の組成物の少なくとも約10%は、特定のオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、提供される未精製の組成物の少なくとも約20%は、特定のオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、提供される未精製の組成物の少なくとも約30%は、特定のオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、提供される未精製の組成物の少なくとも約40%は、特定のオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、提供される未精製の組成物の少なくとも約50%は、特定のオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、提供される未精製の組成物の少なくとも約60%は、特定のオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、提供される未精製の組成物の少なくとも約70%は、特定のオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、提供される未精製の組成物の少なくとも約80%は、特定のオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、提供される未精製の組成物の少なくとも約90%は、特定のオリゴヌクレオチドタイプのものである。いくつかの実施形態において、提供される未精製の組成物の少なくとも約95%は、特定のオリゴヌクレオチドタイプのものである。
【0824】
いくつかの実施形態では、提供される組成物の少なくとも約1%は特定のオリゴヌクレオチドタイプである。いくつかの実施形態では、提供される組成物の少なくとも約2%は特定のオリゴヌクレオチドタイプである。いくつかの実施形態では、提供される組成物の少なくとも約3%は特定のオリゴヌクレオチドタイプである。いくつかの実施形態では、提供される組成物の少なくとも約4%は特定のオリゴヌクレオチドタイプである。いくつかの実施形態では、提供される組成物の少なくとも約5%は特定のオリゴヌクレオチドタイプである。いくつかの実施形態では、提供される組成物の少なくとも約10%は特定のオリゴヌクレオチドタイプである。いくつかの実施形態では、提供される組成物の少なくとも約20%は特定のオリゴヌクレオチドタイプである。いくつかの実施形態では、提供される組成物の少なくとも約30%は特定のオリゴヌクレオチドタイプである。いくつかの実施形態では、提供される組成物の少なくとも約40%は特定のオリゴヌクレオチドタイプである。いくつかの実施形態では、提供される組成物の少なくとも約50%は特定のオリゴヌクレオチドタイプである。いくつかの実施形態では、提供される組成物の少なくとも約60%は特定のオリゴヌクレオチドタイプである。いくつかの実施形態では、提供される組成物の少なくとも約70%は特定のオリゴヌクレオチドタイプである。いくつかの実施形態では、提供される組成物の少なくとも約80%は特定のオリゴヌクレオチドタイプである。いくつかの実施形態では、提供される組成物の少なくとも約90%は特定のオリゴヌクレオチドタイプである。いくつかの実施形態では、提供される組成物の少なくとも約95%は特定のオリゴヌクレオチドタイプである。
【0825】
いくつかの実施形態において、例示的サイクルをスキームI-eに示す。。
スキームI-e PhMeキラル補助剤を使用する例示的サイクル。
【化267】
【0826】
いくつかの実施形態において、Xは、Hまたは2’-修飾である。いくつかの実施形態において、Xは、Hまたは-OR(式中、Rは水素ではない。)である。いくつかの実施形態において、Xは、Hまたは-OR(式中、Rは、任意選択で置換されたC1-6アルキルである。)である。いくつかの実施形態において、XはHである。いくつかの実施形態において、Xは-OMeである。いくつかの実施形態において、Xは-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態において、Xは-Fである。
【0827】
いくつかの実施形態において、例のサイクルをスキームI-fに示す。
スキームI-e.DPSEキラル補助剤を使用する例のサイクル。
【化268】
【0828】
いくつかの実施形態において、Xは、Hまたは2’-修飾である。いくつかの実施形態において、Xは、Hまたは-OR(式中、Rは水素ではない。)である。いくつかの実施形態において、Xは、Hまたは-OR(式中、Rは、任意選択で置換されたC1-6アルキルである。)である。いくつかの実施形態において、XはHである。いくつかの実施形態において、Xは-OMeである。いくつかの実施形態において、Xは-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態において、Xは-Fである。
【0829】
オリゴヌクレオチドの化学修飾および立体化学を完全に制御するために、異なるタイプのサイクルを組み合わせてもよいことが当業者には理解される。いくつかの実施形態において、例えば、オリゴヌクレオチド合成プロセスは、1つまたは複数のサイクルA~Fを含んでもよい。いくつかの実施形態において、提供される方法は、DPSEタイプのキラル補助剤を使用する少なくとも1つのサイクル(cyle)を含む。
【0830】
いくつかの実施形態において、提供される方法は、さらに、フッ素含有試薬を提供することを含む。いくつかの実施形態において、提供されるフッ素含有試薬は、合成後に、キラル試薬またはキラル試薬から作られる生成物をオリゴヌクレオチドから除去する。-SiR基を除去するためのこれらのF源を含め、さまざまな既知のフッ素含有試薬、例えば、TBAF、HF-EtNなどを本開示に従って利用することができる。いくつかの実施形態において、フッ素含有試薬は、従来の方法(例えば、濃アンモニア)と比較して、より良い結果(例えば、短い処理時間、低い温度、脱硫がほとんどないこと)を与える。いくつかの実施形態において、特定のフッ素含有試薬について、本開示は、改良された結果、例えば、キラル試薬(またはオリゴヌクレオチド合成中にキラル試薬から作られる生成物)の除去中に支持材からのオリゴヌクレオチドの開裂がほとんどないことのためのリンカーを与える。いくつかの実施形態において、提供されるリンカーは、SPリンカーである。いくつかの実施形態において、本開示は、HF-塩基錯体(例えばHF-NR)を利用し、キラル試薬(またはオリゴヌクレオチド合成中にキラル試薬から作られる生成物)の除去中の開裂を制御することができることを示した。いくつかの実施形態において、HF-NRは、HF-NEtである。いくつかの実施形態において、HF-NRによって、従来のリンカー(例えば、スクシニルリンカー)を使用することができる。
【0831】
いくつかの実施形態において、本開示は、選択される標的配列に指向するオリゴヌクレオチド組成物を製造するための方法であって、この方法は、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む、提供されたオリゴヌクレオチド組成物を製造する工程を含み、第1の複数のオリゴヌクレオチドはそれぞれ、標的配列に相補的な塩基配列を有する、方法を含む。いくつかの実施形態において、提供される方法は、さらに、医薬的に許容され得る担体を提供することを含む。
【0832】
生物学的用途および使用例
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドおよびその組成物の特性、例えば、活性、毒性などが、化学修飾および/または立体化学によって最適化することができることを認識する。いくつかの実施形態において、本開示は、化学修飾および立体化学によってオリゴヌクレオチド特性を最適化するための方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、毒性が低下したオリゴヌクレオチドおよびその組成物および方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、毒性が低く、活性(例えば、標的阻害効率、特異性、開裂速度、開裂パターンなど)が高められたオリゴヌクレオチドおよびその組成物およびその方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、改良されたタンパク質結合プロフィールを有するオリゴヌクレオチドおよびその組成物および方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、改良されたタンパク質結合プロフィールおよび高められた活性を有するオリゴヌクレオチドおよびその組成物および方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、改良された送達および高められた活性を有するオリゴヌクレオチドおよびその組成物および方法を提供する。
【0833】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド、組成物および方法は、例えば、リファレンス組成物と比較したとき、毒性が低い。当該技術分野で広く知られているように、オリゴヌクレオチドは、例えば、細胞、組織、有機体などに投与したとき、毒性を誘発することがある。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、望ましくない免疫応答を誘発することがある。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、補体活性化を誘発することがある。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、補体の代替的な経路の活性化を誘発することがある。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、炎症を誘発することができる。特に、補体系は、細胞を損傷し得る強い細胞溶解活性を有するため、潜在的な損傷を減らすように調整すべきである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドによって誘発される血管損傷は、例えば、医薬用途のためのオリゴヌクレオチドの開発において頻繁に生じる問題である。いくつかの実施形態において、高用量のオリゴヌクレオチドを投与したときの主な炎症発生源は、代替的な補正カスケードの活性化を伴う。いくつかの実施形態において、補体活性化は、ホスホロチオエートを含有するオリゴヌクレオチドに関連する共通の課題であり、ホスホロチオエートのいくつかの配列が、固有の免疫細胞活性化を誘発する可能性も存在する。いくつかの実施形態において、サイトカインの放出は、オリゴヌクレオチドの投与と関係がある。例えば、いくつかの実施形態において、インターロイキン-6(IL-6)単球走化性タンパク質(MCP-1)および/またはインターロイキン-12(IL-12)の増加が観察される。例えば、Frazier,Antisense Oligonucleotide Therapies:The Promise and the Challenges from a Toxicologic Pathologist’s Perspective.Toxicol Pathol.,43:78-89,2015;およびEngelhardtら、Scientific and Regulatory Policy Committee Points-to-consider Paper:Drug-induced Vascular Injury Associated with Nonsmall Molecule Therapeutics in Preclinical Development:Part 2.Antisense Oligonucleotides.Toxicol Pathol.43:935-944,2015を参照。
【0834】
化学修飾および/または立体化学を制御することによって、本開示は、改良されたオリゴヌクレオチド組成物および方法を提供する。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、化学修飾を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、塩基の修飾、糖の修飾、ヌクレオチド間架橋の修飾またはこれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、塩基の修飾を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、糖の修飾を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、糖部分に2’-修飾を含む。いくつかの実施形態において、本開示は、2’-修飾が毒性を下げることができることを示す。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、1個以上の天然のリン酸架橋を含む。いくつかの実施形態において、本開示は、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含むオリゴヌクレオチドへの1個以上の天然のリン酸架橋の組み込みが、毒性を下げることができることを示す。天然のリン酸架橋を、オリゴヌクレオチドのさまざまな位置に組み込むことができる。いくつかの実施形態において、天然のリン酸架橋は、翼領域または5’-末端または3’-末端に近い領域に組み込まれる。いくつかの実施形態において、天然のリン酸架橋は、オリゴヌクレオチドの中央に組み込まれる。いくつかの実施形態において、天然のリン酸架橋は、コア領域に組み込まれる。いくつかの実施形態において、本開示は、立体化学が、単独で、または化学修飾と組み合わせて毒性を調整することができることを示す。いくつかの実施形態において、本開示は、立体化学が、単独で、または化学修飾と組み合わせて免疫応答を調整することができることを示す。いくつかの実施形態において、本開示は、立体化学が、単独で、または化学修飾と組み合わせて補体活性化を調整することができることを示す。驚くべきことに、個々の立体異性体のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物が、対応する立体的に無作為な組成物および/または別の個々の立体異性体のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物と比較して、顕著に異なる毒性プロフィール、例えば、補体活性化を有する場合があることを発見した。例えば、図1~5を参照。いくつかの実施形態において、本開示は、立体化学が、単独で、または化学修飾と組み合わせて、代替的な経路を介する補体活性化を調整することができることを示す。化学修飾、立体化学およびそのパターンの例は、本開示に広範囲に記載され、これらを組み合わせて使用することができる。組成物およびその方法の例も、本開示に広範囲に記載される。当業者は、本明細書に記載した方法および組成物を使用し、リファレンス組成物と比較して、補体活性化を含む免疫応答を増大または低下させることができることを理解する。
【0835】
いくつかの実施形態において、本開示は、共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して毒性が低いことを特徴とする第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む、提供されたオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含む改良である方法を提供する。
【0836】
いくつかの実施形態において、本開示は、共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
キラリティが制御された第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含み、第1の複数のオリゴヌクレオチドが、同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、毒性が低いことを特徴とする改良である方法を提供する。
【0837】
いくつかの実施形態において、本開示は、共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
複数のオリゴヌクレオチド中のそれぞれのオリゴヌクレオチドが1個以上の修飾された糖部分を含むようなオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含み、この組成物が、同じ共通のヌクレオチド配列を有するが、1個以上の修飾された糖部分の少なくとも1個を欠くリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、毒性が低いことを特徴とする改良である方法を提供する。
【0838】
いくつかの実施形態において、本開示は、共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
複数のオリゴヌクレオチド中のそれぞれのオリゴヌクレオチドが1個以上の天然のリン酸架橋と1個以上の修飾されたリン酸架橋を含むようなオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含み、
オリゴヌクレオチド組成物が、オリゴヌクレオチドが天然のリン酸架橋をより少なく含む以外は相当するリファレンス組成物を用いて測定される少なくとも1つのアッセイで試験したとき、毒性が低いことを特徴とする改良である方法を提供する。
【0839】
いくつかの実施形態において、本開示は、共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
複数のオリゴヌクレオチド中のそれぞれのオリゴヌクレオチドが1個以上の天然のリン酸架橋と1個以上の修飾されたリン酸架橋を含むようなオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含み、
オリゴヌクレオチド組成物が、オリゴヌクレオチドが天然のリン酸架橋を含まない以外は相当するリファレンス組成物を用いて測定される少なくとも1つのアッセイで試験したとき、毒性が低いことを特徴とする改良である方法を提供する。
【0840】
いくつかの実施形態において、本開示は、共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
複数のオリゴヌクレオチド中のそれぞれのオリゴヌクレオチドが1個以上の修飾された糖部分を含むようなオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含み、この組成物が、同じ共通のヌクレオチド配列を有するが、1個以上の修飾された糖部分の少なくとも1個を欠くリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、毒性が低いことを特徴とする改良である方法を提供する。
【0841】
いくつかの実施形態において、本開示は、それぞれが共通の塩基配列を有し、修飾された糖部分を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を被験体に投与する工程を含む方法を提供し、ここで、このオリゴヌクレオチド組成物は、同じ共通の塩基配列を有するが、修飾された糖部分を含まないリファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含む、それ以外は相当するリファレンス組成物を用いて測定される少なくとも1つのアッセイで試験したとき、毒性が低いことを特徴とする。
【0842】
いくつかの実施形態において、本開示は、それぞれが共通の塩基配列を有し、1個以上の天然のリン酸架橋と1個以上の修飾されたリン酸架橋を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を被験体に投与する工程を含む方法を提供し、ここで、このオリゴヌクレオチド組成物は、同じ共通の塩基配列を有するが、天然のリン酸架橋を含まないリファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含む、それ以外は相当するリファレンス組成物を用いて測定される少なくとも1つのアッセイで試験したとき、毒性が低いことを特徴とする。
【0843】
いくつかの実施形態において、本開示は、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物を被験体に投与する工程を含む方法を提供し、ここで、このキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、同じ塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを含み、異なるキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物または立体的に無作為なオリゴヌクレオチド組成物を含む、それ以外は相当するリファレンスオリゴ組成物を用いて測定される少なくとも1つのアッセイで試験したとき、毒性が低いことを特徴とする。
【0844】
いくつかの実施形態において、毒性の低下が、補体活性化の低下であるか、または補体活性化の低下を含む。いくつかの実施形態において、毒性の低下は、補体活性化の低下を含む。いくつかの実施形態において、毒性の低下が、補体活性化の低下であるか、または補体活性化の低下を含む。いくつかの実施形態において、毒性の低下は、代替的な経路を介する補体活性化の低下を含む。いくつかの実施形態において、毒性は、補体活性化の量を測定することによって評価することができる。いくつかの実施形態において、変更された補体活性化は、補体活性化のときに量が変化するタンパク質を検出するアッセイで観察される。いくつかの実施形態において、変更された補体活性化は、1つ以上の完全な活性化に関連する生成物の存在、絶対量および/または相対量を検出するアッセイで観察される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、血清中で観察される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、ヒト血清中で観察される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、霊長類の血清中で観察される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、サル血清中で観察される。
【0845】
いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから60分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから50分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから40分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから30分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから25分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから20分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから15分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから10分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから9分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから8分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから7分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから6分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから5分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから4分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから3分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから2分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから1分たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから30秒たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから20秒たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから10秒たたない間に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから5秒たたない間に測定される。
【0846】
いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから5分後に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから10分後に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから15分後に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから20分後に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから25分後に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから30分後に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから35分後に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから40分後に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから45分後に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから50分後に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから55分後に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから60分後に測定される。いくつかの実施形態において、補体活性化は、オリゴヌクレオチドを投与してから複数の時間点で、例えば、オリゴヌクレオチドを投与してから5分後、10分後、15分後、20分後、25分後、30分後、35分後、40分後、45分後、50分後、55分後、60分後、70分後、80分後、90分後、100分後、110分後および120分後から選択される2個以上の時間点で測定される。
【0847】
いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%または99%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも5%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも10%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも15%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも20%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも25%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも30%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも35%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも40%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも45%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも50%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも55%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも60%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも65%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも70%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも75%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも80%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも85%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも90%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも95%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも96%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも97%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも98%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、少なくとも99%低下する。いくつかの実施形態において、補体活性化は、ネガティブコントロール(例えば、水、補体活性化を誘発しないバッファーなど)と同じレベルまで低下する。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド、組成物および方法は、注射部位の炎症を減らす。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド、組成物および方法は、誘発される血管損傷を減らす。
【0848】
毒性を評価するために使用することができるマーカーは、当該技術分野で広く知られており、例えば、CH50(補体全体)、補体スプリット産物(例えば、Bb、C3a、C5aなど)、MCP-1およびCRP、フィブリノゲン、ハプトグロビン、グロブリン、タンパク尿、アルブミン尿、アンジオポエチン-2、エンドセリン-1、Eセレクチン、トロンボスポンジン-1、血管内皮細胞増殖因子α、カルポニン-1、メタロプロテイナーゼ1の組織阻害剤、リポカリン2、サイトカイン誘導性好中球走化因子1、α-1酸性糖タンパク質1、全一酸化窒素、ヴォンヴィレブランド因子、細胞間接着分子(ICAM)、血管細胞接着分子-1(VCAM-1)、インターロイキン、単球走化性タンパク質-1、血清アミロイドA、CRP、フィブリノゲン、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤-1、カベオリン、マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP-1、MMP-3およびMMP-9)、血管内皮細胞増殖因子、トロンボモデュリン、E-セレクチン、P-セレクチン、補体経路分析および他の炎症マーカー(すなわち、CRP、MCP-1、MMP-3、および/または他のサイトカインまたはケモカイン)、内皮活性化ノマーカー(例えば、VCAM)などである。例えば、Frazier,Antisense Oligonucleotide Therapies:The Promise and the Challenges from a Toxicologic Pathologist’s Perspective.Toxicol Pathol.,43:78-89,2015;Engelhardtら、Scientific and Regulatory Policy Committee Points-to-consider Paper:Drug-induced Vascular Injury Associated with Nonsmall Molecule Therapeutics in Preclinical Development:Part 2.Antisense Oligonucleotides.Toxicol Pathol.43:935-944,2015などを参照。いくつかの実施形態において、マーカーは、補体経路中のタンパク質である。いくつかの実施形態において、マーカーは、代替的な補体経路中のタンパク質である。いくつかの実施形態において、マーカーは、完全な活性化中に作られるタンパク質である。いくつかの実施形態において、マーカーは、代替的な経路によって、完全な活性化中に作られるタンパク質である。いくつかの実施形態において、マーカーは、C3a、Bb、C4a、C5a、C5b、C6、C7、C8およびC9から選択される。いくつかの実施形態において、マーカーは、C4a、C5a、C5b、C6、C7、C8およびC9から選択される。いくつかの実施形態において、マーカーは、C3a、C4a、C5aおよびBbから選択される。いくつかの実施形態において、マーカーは、C3aまたはBbである。いくつかの実施形態において、マーカーは、C3aである。いくつかの実施形態において、マーカーは、Bbである。
【0849】
アッセイの例は、当該技術分野で広く知られており、限定されないが、本開示およびUS2002/0082227号;Frazier、Antisense Oligonucleotide Therapies:The Promise and the Challenges from a Toxicologic Pathologist’s Perspective.Toxicol Pathol.,43:78-89,2015;Engelhardtら、Scientific and Regulatory Policy Committee Points-to-consider Paper:Drug-induced Vascular Injury Associated with Nonsmall Molecule Therapeutics in Preclinical Development:Part 2.Antisense Oligonucleotides.Toxicol Pathol.43:935-944,2015などに記載されるものが挙げられる。
【0850】
本開示は、個々の立体異性体のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物が、異なる補体活性化プロフィールを有することがあることを示す。いくつかの実施形態において、全てのホスホロチオエート架橋とその中央に1個のRpを有するオリゴヌクレオチドのキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、比較的高い補体活性化を示すだろう。本開示で提供されるように、さまざまな方法を使用し、限定されないが、1個以上の天然のリン酸架橋の導入を含み、比較的高いこれらのオリゴヌクレオチドの補体活性化を低下させることができる。例えば、図4および図5を参照。
【0851】
その改良された特性、例えば、低い毒性、高い活性などを有するため、提供されるオリゴヌクレオチドおよびその組成物は、さまざまな疾患を治療するのに特に有用である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド、組成物および/または方法は、補体系に関与する標的を減らすのに特に有用である。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド、組成物および/または方法自体は、リファレンスオリゴヌクレオチド、その組成物および/または方法と比較して、補体活性化を、存在するとしてもほんのわずかしか誘発しないため、提供されるオリゴヌクレオチド、組成物および/または方法は、補体系において標的の量を減らすことによって補体活性化を低下させるのに特に有用である。いくつかの実施形態において、補体系に関与する標的は、C1、C1a、C1r、C1s、C1q、MASP-1、MASP-2、C3、C3-コンベルターゼ、C3a、C3b、C3aR、C4b、C5、C5a、C5aR、ファクターB、ファクターD、トロンビン、プラスミン、カリクレインまたはファクターXIIaである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド、組成物および/または方法は、神経炎症および神経変性、筋肉炎症、脱髄、脈管炎および腎炎のような関連する疾患の改良された治療を与えることができる。いくつかの実施形態において、疾患は、補体に関連する稀な疾患であり、例えば、Reisら、Applying complement therapeutics to rare diseases,Clinical Immunology(2015),doi:10.1016/j.clim.2015.08.009を参照。いくつかの実施形態において、本開示は、C5を標的とするオリゴヌクレオチドの組成物を提供する。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、C5を標的とするsiRNA組成物である。いくつかの実施形態において、本開示は、ファクターBを標的とするオリゴヌクレオチドの組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、ループス腎炎を治療するためのファクターBを標的とする組成物および方法を提供する。ファクターBを標的とする塩基配列の例としては、限定されないが、Grossmanら、Inhibition of the alternative complement pathway by antisense oligonucleotides targeting complement factor B improves lupus nephritis in mice.Immunobiology.2015 Aug 10.pii:S0171-2985(15)30041-3.doi:10.1016/j.imbio.2015.08.001に記載されるものが挙げられる。
【0852】
いくつかの実施形態において、本開示は、例えば、オリゴヌクレオチドの化学修飾および/または立体化学を調節することによって、オリゴヌクレオチドのタンパク質結合特性を調整する方法を提供する。化学修飾、立体化学およびその組み合わせの例は、本開示に広範囲に記載される。いくつかの実施形態において、本開示は、改良されたタンパク質結合プロフィールを有するオリゴヌクレオチドおよびその組成物を提供する。
【0853】
いくつかの実施形態において、本開示は、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物を投与することを含む方法であって、この組成物が、複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンス組成物と比較して、変更されたタンパク質結合を示し、リファレンスの複数オリゴヌクレオチドのそれぞれは、共通の塩基配列も有しているものの、第1の複数のオリゴヌクレオチドとは、
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドが、立体化学的構造において互いに異なり;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有し;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、翼領域とコア領域を含まないという点で構造的に異なる、方法を提供する。
【0854】
いくつかの実施形態において、本開示は、共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、変更されたタンパク質結合を特徴とする、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含む改良である方法を提供する。
【0855】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドおよび組成物は、有益なタンパク質結合を増大させる。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドおよび組成物は、有害なタンパク質結合を低下させる。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドおよび組成物は、有益なタンパク質結合を増大させ、有害なタンパク質結合を低下させる。
【0856】
いくつかの実施形態において、改良されたタンパク質結合プロフィールは、提供されるオリゴヌクレオチドおよび組成物の毒性を下げ、活性を改良させる。いくつかの実施形態において、補体経路のネガティブ制御因子に対する結合が低いことは、補体活性化の低下に寄与する。いくつかの実施形態において、特定のタンパク質に対する結合が低いことは、低い毒性および/またはより良い活性と関係がある。いくつかの実施形態において、特定のタンパク質に対する結合が高いことは、低い毒性および/またはより良い活性に寄与する。
【0857】
オリゴヌクレオチドによる、さまざまなタンパク質、例えば、血清タンパク質、ヘパリン硫酸-結合タンパク質、細胞内タンパク質などに対する結合は、本開示で提供するオリゴヌクレオチド、組成物および方法を用いて調整することができる。タンパク質の例としては、限定されないが、アルブミン、補体ファクターH、ファクターIX、ApoE、トロンビン、ファクターVIIIa、ヘパリンコファクターII、α-2マクログロブリン、線維芽細胞増殖因子1、線維芽細胞増殖因子2、肝細胞増殖因子/細胞分散因子、血管内皮細胞増殖因子、高移動度群タンパク質B1、シクロフィリンB、IL-8(CXCL8)、血小板第4因子(CXCL4)、ストローマ細胞由来因子-1(CXCL12)、単球走化性タンパク質-1(CCL2)、線維芽細胞増殖因子受容体1、ニューロピリン-1、終末糖化産物のための受容体、受容体型プロテインチロシンホスファターゼシグマ、Slit-2、ROBO1、トロンビン、アンチトロンビン、プロテインC阻害剤、アミロイド前駆体タンパク質1、トロンボスポンジン-1、アネキシンA2、PDGF BB、PC4/Sub1、RNF163/ZNF9、Ku70、Ku80、TCP1-α、TCP1-β、TCP1-ε、TCP1-γ、TCP1-θ、TCP1-δ、HSP90-AA1、HSP90-AB、HSP70-5/GRP78、HSPA1L、HSC70、ACTB、TBBB2C、ビメンチン、CArG結合因子、DHX30、EIF2S2、EIF4H、GRSF1、hnRNP D1L、hnRNPA1、hnRNPA2、hnRNPH1、hnRNPK、hnRNPQ、hnRNPU、hnRNPUL、ILF2、ILF3、KHSRP、La/SSB、NCL、NPM1、P54nrb、PSF、PSPC1、RHA、YBX1、ACLY、VARS、ANXA2、NDKA、チミジル酸キナーゼ、JKBP1δ6、SHMT2、LRPPRC、NARS、ATAD3A、KCTD12、CD4、GP120、aMb2(Mac-1)、VDAC-1、Ago2 PAZドメイン、RAGE、AIM2、DHX36、DHX9、DDX41、IFI16、RIG-I、MDA5、LRRFIP1、DLM-1/ZBP1、TREX1、ラミニンおよびフィブロネクチンが挙げられる。いくつかの実施形態において、複数のオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド組成物は、ある群のタンパク質に対する同じ結合レベルを維持すること、別の群のタンパク質に対する結合レベルを下げること、および/またはさらに別の群のタンパク質に対する結合レベルを上げることを含め、複数のタンパク質に対する結合を同時に調整することができる。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド、組成物および方法は、1個以上の血清タンパク質に対する結合を増大させる。いくつかの実施形態において、血清タンパク質は、アルブミンである。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド、組成物および方法は、1個以上のヘパリン硫酸-結合タンパク質に対する結合を低下させる。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド、組成物および方法は、1個以上のファクターHに対する結合を低下させる。
【0858】
いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、10%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、20%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、30%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、40%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、50%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、60%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、70%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、75%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、80%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、85%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、90%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、91%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、92%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、93%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、94%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、95%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、96%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、97%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、98%より多く低下する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、99%より多く低下する。
【0859】
いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、10%より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、20%より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、30%より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、40%より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、50%より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、60%より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、70%より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、80%より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、90%より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、100%より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、150%より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、2倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、3倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、4倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、5倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、6倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、7倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、8倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、9倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、10倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、15倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、20倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、25倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、30倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、35倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、40倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、45倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、50倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、60倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、70倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、80倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、90倍より多く増大する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、100倍より多く増大する。
【0860】
いくつかの実施形態において、本開示は、タンパク質結合を評価するためのアッセイを提供する。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、アルブミンに対する結合によって評価することができる。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、BSAに対する結合によって評価することができる。いくつかの実施形態において、タンパク質結合は、in vitroで評価することができる。さらに適切なアッセイは、当該技術分野で広く知られている。
【0861】
タンパク質結合プロフィールを改良することができる化学修飾、立体化学およびその組み合わせは、本開示に広範囲に記載されている。いくつかの実施形態において、修飾されたヌクレオチド間架橋が多いと、タンパク質結合を増大させることができる。いくつかの実施形態において、ホスホロチオエート架橋が多いと、タンパク質結合を増大させることができる。いくつかの実施形態において、修飾されたヌクレオチド間架橋が少ないと、タンパク質結合を低下させることができる。いくつかの実施形態において、ホスホロチオエート架橋が少ないと、タンパク質結合を低下させることができる。いくつかの実施形態において、Spキラルなヌクレオチド間架橋が多いと、タンパク質結合が増大する。いくつかの実施形態において、Spキラルなヌクレオチド間架橋が少ないと、タンパク質結合が低下する。いくつかの実施形態において、修飾された塩基が多いと、タンパク質結合が増大する。いくつかの実施形態において、修飾された塩基が少ないと、タンパク質結合が低下する。いくつかの実施形態において、ある種の糖の修飾は、他の修飾と比較して、タンパク質結合を増大させることができる。いくつかの実施形態において、2’-MOE含有量が増えると、2’-OMeと比較したときに、タンパク質の結合が低下する。本開示は、タンパク質結合プロフィールを改良するために、化学修飾および/または立体化学パターンの多くの組み合わせを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、低い毒性および/またはより良い活性を与えるのと同時に、タンパク質結合プロフィールを改良するために、化学修飾および/または立体化学パターンの多くの組み合わせを提供する。これらの修飾、立体化学またはこれらの組み合わせを有するオリゴヌクレオチドおよび組成物の例は、本開示に記載される。
【0862】
標的へのオリゴヌクレオチドの送達は、改良されたタンパク質結合プロフィールから利点を受け得る。いくつかの実施形態において、特定のタンパク質に対する改良された結合特性は、標的細胞、組織、臓器または有機体へのオリゴヌクレオチドの輸送を容易にする。いくつかの実施形態において、特定のタンパク質に対する改良された結合特性は、標的核酸配列に対するハイブリダイゼーション、標的核酸配列の機能の阻害、標的核酸配列の開裂などを含む生物学的機能を発揮することができるように、タンパク質および他の分子からのオリゴヌクレオチドの放出を促進する。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド、組成物および方法は、オリゴヌクレオチドの改良された取り込みを与える。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド、組成物および方法は、オリゴヌクレオチドの改良された取り込みを与える。
【0863】
いくつかの実施形態において、本開示は、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物を投与することを含む方法であって、この組成物が、複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンス組成物と比較して、改良された送達を示し、リファレンスの複数オリゴヌクレオチドのそれぞれは、共通の塩基配列も有しているものの、第1の複数のオリゴヌクレオチドとは、
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドが、立体化学的構造において互いに異なり;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有し;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、翼領域とコア領域を含まないという点で構造的に異なる、方法を提供する。
【0864】
いくつかの実施形態において、本開示は、共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、改良された送達を特徴とする、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドを投与することを含む改良である方法を提供する。
【0865】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド、組成物および方法は、改良された全身送達を与える。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド、組成物および方法は、改良された細胞質送達を与える。いくつかの実施形態において、改良された送達は、細胞集合に対する送達である。いくつかの実施形態において、改良された送達は、組織に対する送達である。いくつかの実施形態において、改良された送達は、臓器に対する送達である。いくつかの実施形態において、改良された送達は、有機体に対する送達である。改良された送達を与える構造要素の例(例えば、化学修飾、立体化学、これらの組み合わせなど)、オリゴヌクレオチド、組成物および方法は、本開示に広範囲に記載される。
【0866】
いくつかの実施形態において、本開示は、本開示の提供される組成物と接触させることによって、低い毒性なしに、組織、および/または有機体における標的核酸の量を減らすための方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、本開示の提供される組成物と接触させることによって、リファレンス組成物と比較してより低い毒性なしに細胞、組織、および/または有機体における標的核酸の量を減らすための方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、本開示の提供される組成物と接触させることによって、顕著な補体活性化なしに細胞、組織、および/または有機体における標的核酸の量を減らすための方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、本開示の提供される組成物と接触させることによって、リファレンス組成物と比較してより低い補体活性化で細胞、組織、および/または有機体における標的核酸の量を減らすための方法を提供する。
【0867】
いくつかの実施形態において、本開示は、改良された特性、例えば、毒性、活性などを有するオリゴヌクレオチド組成物を同定し、および/または特性決定するための方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、リファレンス組成物と比較して毒性が低いオリゴヌクレオチド組成物を同定し、および/または特性決定するための方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、リファレンス組成物と比較して改良されたタンパク質結合プロフィールを有するオリゴヌクレオチド組成物を同定し、および/または特性決定するための方法を提供する。
【0868】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物を同定し、および/または特性決定する方法であって、この方法が、
第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む少なくとも1つの組成物を提供する工程と;
リファレンス組成物と比較して毒性を評価する工程とを含む、方法を提供する。
【0869】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物を同定し、および/または特性決定する方法であって、この方法が、
第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む少なくとも1つの組成物を提供する工程と;
リファレンス組成物と比較して補体活性化を評価する工程とを含む、方法を提供する。
【0870】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物を同定し、および/または特性決定する方法であって、この方法が、
第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む少なくとも1つの組成物を提供する工程と;
リファレンス組成物と比較してタンパク質結合プロフィールを評価する工程とを含む、方法を提供する。
【0871】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物を同定し、および/または特性決定する方法であって、この方法が、
第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む少なくとも1つの組成物を提供する工程と;
リファレンス組成物と比較して送達を評価する工程とを含む、方法を提供する。
【0872】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド組成物を同定し、および/または特性決定する方法であって、この方法が、
第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む少なくとも1つの組成物を提供する工程と;
リファレンス組成物と比較して細胞取り込みを評価する工程とを含む、方法を提供する。
【0873】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド組成物の特性を、リファレンスのオリゴヌクレオチド組成物と比較する。いくつかの実施形態において、リファレンスオリゴヌクレオチド組成物は、リファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含む。
【0874】
いくつかの実施形態において、リファレンスオリゴヌクレオチド組成物は、立体的に無作為なオリゴヌクレオチド組成物である。いくつかの実施形態において、リファレンスオリゴヌクレオチド組成物は、全てのヌクレオチド間架橋がホスホロチオエートである、オリゴヌクレオチドの立体的に無作為な組成物である。いくつかの実施形態において、リファレンスオリゴヌクレオチド組成物は、全てのリン酸架橋を含むDNAオリゴヌクレオチド組成物である。
【0875】
いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、同じ塩基配列と同じ化学修飾を有するオリゴヌクレオチドの組成物である。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、同じ塩基配列と同じ化学修飾のパターンを有するオリゴヌクレオチドの組成物である。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、同じ塩基配列と同じ化学修飾を有する、キラリティが制御されていない(または立体的に無作為な)オリゴヌクレオチドの組成物である。
【0876】
いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、同じ塩基配列を有するが異なる化学修飾を有するオリゴヌクレオチドの組成物である。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、同じ塩基配列、塩基の修飾、ヌクレオチド間架橋の修飾を有するが、異なる糖の修飾を有する、オリゴヌクレオチドの組成物である。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、より少ない2’-修飾された糖修飾を含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、同じ塩基配列、塩基の修飾、糖の修飾を有するが、異なるヌクレオチド間架橋の修飾を有する、オリゴヌクレオチドの組成物である。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、ヌクレオチド間架橋修飾をより多く含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、天然のリン酸架橋をより少なく含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、天然のリン酸架橋を含まないオリゴヌクレオチドを含む。
【0877】
いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、リファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含み、このリファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドが、立体化学的構造において互いに異なる、組成物である。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、リファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含み、このリファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドが、リファレンス組成物と比較して、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有する、組成物である。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、リファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含み、このリファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドが、翼領域とコア領域を含まない、組成物である。
【0878】
いくつかの実施形態において、リファレンスオリゴヌクレオチド組成物は、リファレンス組成物と比較して、オリゴヌクレオチド組成物のオリゴヌクレオチド中に同じ共通のヌクレオチド配列を有するが、1個以上の修飾された糖部分の少なくとも1個を欠くリファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、リファレンスオリゴヌクレオチド組成物は、同じ共通のヌクレオチド配列を有するが、修飾された糖部分を含まない、リファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、リファレンスオリゴヌクレオチド組成物は、同じ共通のヌクレオチド配列を有するが、天然のリン酸架橋を含まない、リファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、同じ化学修飾パターンを有するオリゴヌクレオチドのキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物である。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、別の立体異性体のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物である。
【0879】
いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンスの複数のオリゴヌクレオチドが全て含まないような1個以上の構造要素(例えば、修飾、立体化学、パターンなど)を含む。このような構造要素は、本開示に記載される任意のものであってもよい。
【0880】
いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのホスホロチオエート架橋を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、5’-末端領域に、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのホスホロチオエート架橋を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、3’-末端領域に、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのホスホロチオエート架橋を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドの対応する領域よりも、1個の翼領域に多くのホスホロチオエート架橋を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドの対応する領域よりも、それぞれの翼領域に多くのホスホロチオエート架橋を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのSpキラルなヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのSpホスホロチオエート架橋を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、5’-末端領域に、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのSpホスホロチオエート架橋を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、3’-末端領域に、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのSpホスホロチオエート架橋を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも、1個の翼領域に多くのSpホスホロチオエート架橋を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも、それぞれの翼領域に多くのSpホスホロチオエート架橋を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くの修飾された塩基を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのメチル化された塩基を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、5’-末端領域に、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのメチル化された塩基を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、3’-末端領域に、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのメチル化された塩基を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも、1個の翼領域に多くのメチル化された塩基を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも、それぞれの翼領域に多くのメチル化された塩基を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも少ない2’-MOE修飾を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも少ない2’-MOE修飾を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、5’-末端領域に、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも少ない2’-MOE修飾を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、3’-末端領域に、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも少ない2’-MOE修飾を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも、1個の翼領域に少ない2’-MOE修飾を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも、それぞれの翼領域に少ない2’-MOE修飾を含む。いくつかの実施形態において、リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドは、立体化学的構造において互いに異なっている。いくつかの実施形態において、リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有する。いくつかの実施形態において、リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドが、翼領域およびコア領域を含まない。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、塩基配列を共有するオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の調製物である。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物は、別の種類のオリゴヌクレオチドのキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物である。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエート架橋をより多く含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエート架橋のみを含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、修飾された糖部分をより少なく含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、修飾された糖部分をより少なく含み、この修飾は、2’-ORである。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、修飾された糖部分をより多く含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、修飾された糖部分をより多く含み、この修飾は、2’-ORである。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエート架橋をより少なく含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、翼を有し、この翼にホスホロチオエート架橋をより少なく含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、Spホスホロチオエート架橋をより少なく含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、翼を有し、この翼にSpホスホロチオエート架橋をより少なく含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、Rpホスホロチオエート架橋をより多く含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、翼を有し、この翼にRpホスホロチオエート架橋をより多く含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、メチル化された塩基をより少なく含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、2’-MOE修飾をより多く含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、天然のリン酸架橋をより少なく含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、5’-末端および/または3’-末端に、天然のリン酸架橋をより少なく含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、第1の複数のオリゴヌクレオチドの翼に対応する領域に、天然のリン酸架橋をより少なく含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、翼に天然のリン酸架橋を含み、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、対応する翼領域に、天然のリン酸架橋をより少なく含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、翼に天然のリン酸架橋を含み、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、翼中の1個以上のこのような天然のリン酸架橋の位置に、修飾されたヌクレオチド間架橋を含む。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、翼に天然のリン酸架橋を含み、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、翼中の1個以上のこのような天然のリン酸架橋の位置に、ホスホロチオエート架橋を含む。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、天然のリン酸架橋を含まない。いくつかの実施形態において、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、翼-コア-翼構造を含まない。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、その3’-末端で、2個のヌクレオシド間に天然のリン酸架橋を含む5’-末端翼領域を含み、リファレンスの複数のオリゴヌクレオチドは、同じ位置に天然のリン酸架橋を含まない。いくつかの実施形態において、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、その5’-末端で、2個のヌクレオシド間に天然のリン酸架橋を含む3’-末端翼領域を含み、リファレンスの複数のオリゴヌクレオチドは、同じ位置に天然のリン酸架橋を含まない。
【0881】
いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、1つのオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、ただ1つのオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、ただ1つのオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、2つ以上のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、このような組成物を用いて、提供される方法は、1つを超える標的を標的にすることができる。いくつかの実施形態において、2つ以上のオリゴヌクレオチドタイプを含むキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、2つ以上の標的を標的にする。いくつかの実施形態において、2つ以上のオリゴヌクレオチドタイプを含むキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、2つ以上のミスマッチを標的にする。いくつかの実施形態において、単一のオリゴヌクレオチドタイプは、2つ以上の標的、例えば、突然変異を標的にする。いくつかの実施形態において、1つのオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドの標的領域は、2つの突然変異またはSNPなど、2つ以上の「標的部位」を含む。
【0882】
いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物のオリゴヌクレオチドは、修飾塩基または糖を含んでもよい。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、どのような修飾塩基または糖も持たない。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、どのような修飾塩基も持たない。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物のオリゴヌクレオチドは、修飾塩基および糖を含む。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物のオリゴヌクレオチドは、修飾塩基を含む。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物のオリゴヌクレオチドは、修飾糖を含む。オリゴヌクレオチドの修飾塩基および糖は、当技術分野において広く知られており、本開示に記載のものを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、修飾塩基は5-mCである。いくつかの実施形態において、修飾糖は2’-修飾糖である。オリゴヌクレオチド糖の適した2’-修飾は、当業者に広く知られている。いくつかの実施形態において、2’-修飾は2’-OR(式中、Rは水素ではない。)を含むが、これに限定されない。いくつかの実施形態において、2’-修飾は2’-OR(式中、Rは、置換されてもよいC1-6脂肪族である。)である。いくつかの実施形態において、2’-修飾は2’-MOEである。いくつかの実施形態において、修飾は2’-ハロゲンである。いくつかの実施形態において、修飾は2’-Fである。いくつかの実施形態において、修飾塩基または糖は、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物の活性、安定性および/または選択性をさらに向上させてもよく、その組成物の骨格キラル中心の共通パターンは、予想外の活性、安定性および/または選択性をもたらす。
【0883】
いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、どのような修飾糖も持たない。いくつかの実施形態において、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、どのような2’-修飾糖も持たない。いくつかの実施形態において、本発明は、驚いたことに、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を用いることにより、安定性、活性、および/または切断パターンの制御に修飾糖が必要ないことが明らかになった。さらに、いくつかの実施形態において、本発明は、驚いたことに、修飾糖を持たないオリゴヌクレオチドのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物が、安定性、活性、ターンオーバーおよび/または切断パターンの制御の点で、より良い特性を与えることが明らかになった。例えば、いくつかの実施形態において、驚いたことに、修飾糖を持たないオリゴヌクレオチドのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、修飾糖を持つオリゴヌクレオチドの組成物よりも、はるかに速く切断産物から解離し、大幅に高いターンオーバーをもたらすことが明らかになった。
【0884】
本明細書に詳細に論じられる通り、本発明は他のことに加えてとりわけキラル制御オリゴヌクレオチド組成物を提供し、このことはその組成物が少なくとも1つのタイプのオリゴヌクレオチドを複数含有することを意味する。特定の「タイプ」の各オリゴヌクレオチド分子は、(1)塩基配列、(2)骨格結合のパターン、(3)骨格キラル中心のパターン、及び(4)骨格P-修飾成分のパターン、の点から予め選択した(例えば、所定の)構造要素からなる。いくつかの実施形態では、提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、単一の合成プロセスで調製されるオリゴヌクレオチドを含有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、単一オリゴヌクレオチド分子(例えば、オリゴヌクレオチドに沿った複数の異なる残基が異なる立体化学を有する)内に1つより多いキラル構成を有するオリゴヌクレオチドを含有し;いくつかの実施形態では、かかるオリゴヌクレオチドは、1つより多いキラル結合をもった個々のオリゴヌクレオチド分子を二次的な結合ステップで生成する必要なく、単一の合成プロセスで得ることができる。
【0885】
本明細書で提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、転写、翻訳、免疫応答、エピジェネティクス等を含み、但しこれらに限定されないいくつかの細胞関連のプロセス及び機構を調節する剤として用いることができる。加えて、本明細書で提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、研究及び/又は診断目的の試薬として用いることができる。当業者は、本明細書の本発明開示は、特定の使用に限定されないが、合成オリゴヌクレオチドの使用が望ましいどのような状況にも応用し得るということを容易に認識するものである。他のことに加えてとりわけ、提供される組成物は、治療、診断、農業、及び/又は研究の種々の用途において有用である。
【0886】
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド(oligonucloetide)組成物は、本明細書に詳しく記述されている1つまたは複数の構造的修飾を含むオリゴヌクレオチドおよび/またはその残基を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、1つまたは複数の核酸類似体を含むオリゴヌクレオチド(oligonucleoties)を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、ペプチド核酸(PNA)、固定化核酸(LNA)、モルホリノ、トレオース核酸(TNA)、グリコール核酸(GNA)、アラビノース核酸(ANA)、2’-フルオロアラビノース核酸(FANA)、シクロヘキセン核酸(CeNA)、アンヒドロヘキシトール核酸(HNA)、および/または非固定化核酸(UNA)、トレオース核酸(TNA)、および/またはゼノ核酸(XNA)、ならびにこれらの任意の組み合わせを含むが、これらには限定されない1つまたは複数の人工核酸または残基(例えば、ヌクレオチド類似体)を含むオリゴヌクレオチドを含む。
【0887】
いずれの実施形態においても本発明は、遺伝子発現、免疫応答等のオリゴヌクレオチドに基づく調節に有用である。したがって、本発明の立体的に規定されるオリゴヌクレオチド組成物は、所定のタイプの(即ち、キラル制御されており、任意でキラル純粋である)オリゴヌクレオチドを含有するものであり、従来の立体的にランダム又はキラル不純(chirally impure)な相当物の代わりに用いることができる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、意図する効果の増強及び/又は望ましくない副作用の低減を示す。本発明の生物学的用途及び臨床的/治療的用途のある特定の実施形態は、下に明示的に論じる。
【0888】
種々の投与計画を利用して、提供されるキラル制御オリゴヌクレオチド組成物を投与することが可能である。いくつかの実施形態では、時間の間隔を空けて複数単位用量を投与する。いくつかの実施形態では、所与の組成物は推奨投与計画を有し、これには1回又は複数回の服用が関わる。いくつかの実施形態では、投与計画は、同じ長さの時間によってそれぞれ互いに隔てられる複数回の服用を含み;いくつかの実施形態では、投与計画は複数回の服用と、個々の服用を隔てる少なくとも2つの異なる時間とを含む。いくつかの実施形態では、投与計画内の全ての服用は、単位用量が同じである。いくつかの実施形態では、投与計画内の複数の異なる服用は、量が異なる。いくつかの実施形態では、投与計画は、第1の用量の第1の服用と、それに続く第1の用量とは異なる第2の用量の1回又は複数回の服用を含む。いくつかの実施形態では、投与計画は、第1の用量の第1の服用と、それに続く第1の服用(又は前の別の服用)の量と同じか又は異なる第2の(又は後続の)用量の1回又は複数回の追加服用を含む。いくつかの実施形態では、投与計画は、少なくとも1日間に少なくとも1単位用量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、投与計画は、少なくとも1日の期間、時には1日より長い期間にわたって1回分より多い用量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、投与計画は少なくとも週の期間にわたって複数回分の用量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、期間は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、2324、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40週間、又はそれ以上(例えば、約45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100週間、又はそれ以上)の期間である。いくつかの実施形態では、投与計画は、1週間より長い間に、1週間当たり1回分の用量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、投与計画は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、2324、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40週間、又はそれ以上(例えば、約45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100週間、又はそれ以上)の期間に、1週間当たり1回分の用量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、投与計画は、2週間より長い間に、2週間当たり1回分の用量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、投与計画は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、2324、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40週間、又はそれ以上(例えば、約45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100週間、又はそれ以上)の期間に、2週間当たり1回分の用量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、投与計画は、1ヶ月間に1ヶ月当たり1回分の用量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、投与計画は、1ヶ月より長い間に1ヶ月当たり1回分の用量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、投与計画は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12ヶ月、又はそれより長い間に1ヶ月当たり1回分の用量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、投与計画は、約10週間に1週間当たり1回分の用量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、投与計画は、約20週間に1週間当たり1回分の用量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、投与計画は、約30週間に1週間当たり1回分の用量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、投与計画は、26週間に1週間当たり1回分の用量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、キラル制御オリゴヌクレオチド組成物は、同じ配列のキラル制御されていない(例えば、立体的ランダムな)オリゴヌクレオチド組成物、及び/又は、同じ配列の異なるキラル制御オリゴヌクレオチド組成物に利用される投与計画とは異なる投与計画に従って投与する。いくつかの実施形態では、キラル制御オリゴヌクレオチド組成物は、同じ配列のキラル制御されていない(例えば、立体的ランダムな)オリゴヌクレオチド組成物の投与計画に比べて低減された投与計画に従って投与し、これは、後者が所与の単位時間にわたってより低い総曝露量レベルを達成し、1回又は複数回のより低い単位用量を含み、かつ/又は、所与の単位時間にわたってより少数回の服用を含むということである。いくつかの実施形態では、キラル制御オリゴヌクレオチド組成物は、同じ配列のキラル制御されていない(例えば、立体的ランダムな)オリゴヌクレオチド組成物の投与計画よりも長い期間にわたる投与計画に従って投与する。理論によって限定されることを望まないが、いくつかの実施形態では、より短期的な投与計画及び/又はより長期的な服用間期間は、キラル制御オリゴヌクレオチド組成物の安定性、生物学的利用率、及び/又は有効性の向上によるものであり得る、ということを出願人は注記する。いくつかの実施形態では、キラル制御オリゴヌクレオチド組成物は、同等のキラル制御されていないオリゴヌクレオチド組成物に比べてより長い投与計画を有する。いくつかの実施形態では、キラル制御オリゴヌクレオチド組成物は、同等のキラル制御されていないオリゴヌクレオチド組成物に比べて、2つの服用間の期間がより短い。理論によって限定されることを望まないが、いくつかの実施形態では、より長期的な投与計画及び/又はより短期的な服用間期間は、キラル制御オリゴヌクレオチド組成物の安全性の向上によるものであり得る、ということを出願人は注記する。
【0889】
いくつかの実施形態において、その毒性が低いので、提供されるオリゴヌクレオチドおよび組成物は、より高い用量および/またはより多い頻度で投与することができる。いくつかの実施形態において、その改良された送達(および他の特性)のため、提供される組成物は、生物学的効果(例えば、臨床での効能)を達成するために、より低い用量および/またはより少ない頻度で投与することができる。
【0890】
単回投与は、さまざまな量のオリゴヌクレオチドを含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、単回投与は、さまざまな量のある種のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチドを、用途に適して望ましいように含むことができる。いくつかの実施形態において、単回投与は、約1、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、またはそれ以上の(例えば、約350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、またはそれ以上の)mgのある種のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、単回投与は、ある種のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチドを約1mg含む。いくつかの実施形態において、単回投与は、ある種のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチドを約5mg含む。いくつかの実施形態において、単回投与は、ある種のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチドを約10mg含む。いくつかの実施形態において、単回投与は、ある種のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチドを約15mg含む。いくつかの実施形態において、単回投与は、ある種のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチドを約20mg含む。いくつかの実施形態において、単回投与は、ある種のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチドを約50mg含む。いくつかの実施形態において、単回投与は、ある種のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチドを約100mg含む。いくつかの実施形態において、単回投与は、ある種のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチドを約150mg含む。いくつかの実施形態において、単回投与は、ある種のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチドを約200mg含む。いくつかの実施形態において、単回投与は、ある種のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチドを約250mg含む。いくつかの実施形態において、単回投与は、ある種のキラリティが制御されたオリゴヌクレオチドを約300mg含む。いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、キラリティが制御されていないオリゴヌクレオチドよりも、単回投与および/または総用量で、少ない量で投与される。いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、改良された効能に起因して、キラリティが制御されていないオリゴヌクレオチドよりも、単回投与および/または総用量で、少ない量で投与される。いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、キラリティが制御されていないオリゴヌクレオチドよりも、単回投与および/または総用量で、多い量で投与される。いくつかの実施形態において、キラリティが制御されたオリゴヌクレオチドは、改良された安全性に起因して、キラリティが制御されていないオリゴヌクレオチドよりも、単回投与および/または総用量で、多い量で投与される。
【0891】
生物学的に活性なオリゴヌクレオチド
本明細書で使用される、提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、一本鎖及び/又は複数鎖のオリゴヌクレオチドを含んでよい。いくつかの実施形態では、一本鎖オリゴヌクレオチドは、使用される一本鎖オリゴヌクレオチドさえも少なくとも部分的に二本鎖の特性を有することができるように、関連条件下でハイブリダイズし得る自己相補性部分を含む。いくつかの実施形態では、提供される組成物に含まれるオリゴヌクレオチドは、一本鎖、二本鎖、又は三本鎖である。いくつかの実施形態では、提供される組成物に含まれるオリゴヌクレオチドは、該オリゴヌクレオチド内に一本鎖部分及び複数鎖部分を含む。いくつかの実施形態では、上記のように、各々の一本鎖オリゴヌクレオチドは、二本鎖領域及び複数鎖領域を有することができる。
【0892】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、以下の鎖に完全に又は部分的に相補的な1又はそれ以上のオリゴヌクレオチドを含む:構造遺伝子、遺伝子制御及び/又は終端領域、及び/又は自己複製系、例えばウイルス又はプラスミドDNA。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、siRNA又は他のRNA干渉試薬(RNAi剤又はiRNA剤)、shRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、自己開裂RNA、リボザイム、その断片及び/又はその変異体(例えば、ペプチジルトランスフェラーゼ23S rRNA、RNase P、グループI及びグループIIイントロン、GIR1分岐リボザイム、レッドザイム、ヘアピンリボザイム、ハンマーヘッド型リボザイム、HDVリボザイム、哺乳動物CPEB3リボザイム、VSリボザイム、glmSリボザイム、CoTCリボザイム等)、マイクロRNA、マイクロRNAミミック、スーパーmir、アプタマー、アンチmir、アンタゴニスト、アンタゴmir、Ulアダプター、三重鎖形成オリゴヌクレオチド、RNAアクチベータ、長鎖非コーディングRNA、短鎖非コーディング(例えば、piRNAs)、免疫調節オリゴヌクレオチド(免疫刺激オリゴヌクレオチド、免疫阻害オリゴヌクレオチド)、GNA、LNA、ENA、PNA、TNA、モルフォルノ、G-四重鎖(RNA及びDNA)、抗ウイルスオリゴヌクレオチド、及びデコイ・オリゴヌクレオチドである、又はそのようなものとして働く、1又はそれ以上のオリゴヌクレオチドを含む。
【0893】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、1又はそれ以上のハイブリッド(例えば、キメラ)オリゴヌクレオチドを含む。本開示の文脈において、「ハイブリッド」という用語は、オリゴヌクレオチドの混合構成成分を広く意味する、ハイブリッドオリゴヌクレオチドは、例えば、(1)混合した種類のヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチド分子、例えば、単一分子(例えば、DNA-RNA)内の部分的DNA及び部分的RNA;(2)DNA-RNA塩基対形成が分子内又は分子間のいずれか、あるいはその両方で起こるような、異なった種類の核酸の相補対;(3)2又はそれ以上の種類の骨格又は塩基間結合を有するオリゴヌクレオチド、である。
【0894】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、単一分子内に1種類超の核酸残基を含む1又はそれ以上のオリゴヌクレオチドを含む。例えば、本明細書に記載の実施態様のいずれかでは、オリゴヌクレオチドは、DNA部分及びRNA部分を含み得る。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、不変部分及び変更部分を含み得る。
【0895】
提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、例えば本明細書に記載の、多数の変更のいずれかを含むオリゴヌクレオチドを含むことができる。いくつかの実施形態では、例えば意図した使用の点から特定の変更が選択される。いくつかの実施形態では、二本鎖オリゴヌクレオチド(又は、一本鎖オリゴヌクレオチドの二本鎖部分)の1又は両鎖を変更することが好ましい。いくつかの実施形態では、該二本鎖(又は部分)は、異なった変更を含む。いくつかの実施形態では、該二本鎖は、同一の変更を含む。当業者は、本発明の方法によって可能となる変更の程度及び種類が、変更の多数の順列を作成できることを理解するだろう。このような変更の例は、本明細書に記載され、限定されるものではない。
【0896】
本明細書で使用される用語「アンチセンス鎖」は、対象の標的配列に実質的に又は100%相補性であるオリゴヌクレオチドを意味する。「アンチセンス鎖」という用語は、2つの別々の鎖から形成される両オリゴヌクレオチドのアンチセンス領域、及びヘアピン又はダンベル型構造を形成することができる単分子オリゴヌクレオチドを含む。「アンチセンス」及び「ガイド鎖」という用語は本明細書で交換的に使用される。
【0897】
「センス鎖」という用語は、全部又は一部において、メッセンジャーRNA又はDNAの配列のような標的配列と同一のヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチドを意味する。「センス鎖」という用語及び「パッセンジャー鎖」は本明細書で交換的に使用される。
【0898】
「標的配列」は、その発現又は活性が調節される任意の核酸配列を意味する。標的核酸は、DNA又はRNA、例えば、内因性DNAもしくはRNA、ウイルスDNAもしくはウイルスRNA、又は遺伝子によってコードされる他のRNA、ウイルス、細菌、真菌、哺乳動物、あるいは植物でよい。いくつかの実施形態では、標的配列は疾患又は障害に関連する。いくつかの実施形態において、標的配列は、ハンチンチン遺伝子の一部であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、標的配列は、SNPを含むハンチンチン遺伝子の一部であるか、またはこれを含む。
【0899】
「特異的にバイブリダイズすることができる」及び「相補的」は、核酸が、典型的なワトソンクリック又は他の非典型型のいずれかによって、もう一つの核酸と水素結合(複数)を形成ることができることを意味する。本発明の核酸分子と関連して、核酸分子とその相補性配列との結合自由エネルギーは、核酸の関連機能を進行させる、例えば、RNAi活性、には十分である。核酸分子の結合自由エネルギーの決定は、当該分野では周知である(例えば、Turner 他, 1987, CSH Symp. Quant. Biol. LIT pp.123-133; Frier他., 1986, Proc. Nat. Acad. Sci. USA83: 9373-9377; Turner他, 1987, /. Ain. Chem. Soc. 109: 3783-3785参照)。
【0900】
相補性のパーセントは、第二の核酸配列との水素結合(例えば、ワトソンクリック塩基対)を形成できる核酸分子中の連続残基のパーセンテージを示す(例えば、10個のうち5、6、7、8、9、10個は、50%、60%、70%、80%、90%、及び100%相補性である)。「完全に相補性」又は100%相補性は、核酸配列のすべての連続残基が同数の第2核酸配列中の連続残基と水素結合を形成することになる、ことを意味する。完全ではない相補性とは、2つの鎖のヌクレオシド単位の一部、但しすべてではない、が互いに水素結合を形成できる状態を意味する。「実質的に相補性」とは、非相補性であるように選択される、オーバーハングのようなポリヌクレオチド鎖領域を除いて、90%以上の相補性を示すポリヌクレオチド鎖を意味する。特異的結合は、特異的結合が望ましい条件下、例えばインビボアッセイ又は治療方法の場合、又はアッセイが行われる条件下でのインビトロアッセイの場合の生理学的条件下で、オリゴマー化合物の非標的配列への非特異的結合を避けるために十分な相補性の程度を必要とする。いくつかの実施形態では、非標的配列は、対応する標的配列と少なくとも5個のヌクレオチドが異なる。
【0901】
治療薬として使用する場合、提供されるオリゴヌクレオチドは、医薬組成物として投与される。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、治療に有効な量の提供されるオリゴヌクレオチドまたはその医薬的に許容され得る塩と、医薬的に許容され得る希釈剤、医薬的に許容され得る賦形剤および医薬的に許容され得る担体から選択される少なくとも1個の医薬的に許容され得る不活性成分とを含む。別の実施形態において、医薬組成物は、静脈注射、経口投与、口腔投与、吸入、経鼻投与、局所投与、眼投与または耳投与のために配合される。さらなる実施形態において、医薬組成物は、錠剤、丸薬、カプセル、液体、吸入剤、経鼻スプレー溶液、座薬、懸濁物、ゲル、コロイド、分散物、懸濁物、溶液、エマルション、軟膏、ローション、点眼薬または点耳薬である。
【0902】
医薬組成物
治療薬として使用する場合、本明細書に記載される提供されるオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド組成物は、医薬組成物として投与される。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、治療に有効な量の提供されるオリゴヌクレオチドまたはその医薬的に許容され得る塩と、医薬的に許容され得る希釈剤、医薬的に許容され得る賦形剤および医薬的に許容され得る担体から選択される少なくとも1個の医薬的に許容され得る不活性成分とを含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、静脈注射、経口投与、口腔投与、吸入、経鼻投与、局所投与、眼投与または耳投与のために配合される。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、錠剤、丸薬、カプセル、液体、吸入剤、経鼻スプレー溶液、座薬、懸濁物、ゲル、コロイド、分散物、懸濁物、溶液、エマルション、軟膏、ローション、点眼薬または点耳薬である。
【0903】
いくつかの実施形態では、本発明は、キラル制御されたオリゴヌクレオチド、または薬剤的に許容可能な賦形剤と混合したその組成物を含む医薬組成物を提供する。当業者は、該医薬組成物は、上記の該キラル制御されたオリゴヌクレオチドの薬剤的に許容可能な塩、またはその組成物を含むことを認識するだろう。
【0904】
様々な超分子ナノ担体は、核酸の送達のために使用され得る。実例となるナノ担体としては、リポソーム、カチオン性ポリマー複合体および様々な高分子が挙げられるが、これに限定されない。様々なポリカチオンと核酸の複合体形成は、細胞間送達のための別のアプローチであり;これは、PEG化ポリカチオン、ポリエチレンアミン(PEI)複合体、カチオン性ブロック共重合体、およびデンドリマーの使用が挙げられる。PEIおよびポリアミドアミンデンドリマーを含むいくつかのカチオン性ナノ担体は、エンドソームからの内容物の放出を助ける。他のアプローチとしては、ポリマーナノ粒子、ポリマーミセル、量子ドットおよびリポプレックスの使用が挙げられる。
【0905】
さらなる核酸送達戦略が、本明細書に記載の例示的送達戦略に加えて知られている。
【0906】
治療および/または診断応用では、本発明の化合物は、全身および局所または局在的投与を含む様々な投与方法用途で処方され得る。技術および処方物は、一般に、Remington, The Science and Practice of Pharmacy, (20th ed. 2000)中に見出される。
【0907】
提供されるオリゴヌクレオチド、およびその組成物は、広い用量範囲に渡って有効である。例えば、成人治療では、1日に、約0.01~約1000mg、約0.5~約100mg、約1~約50mg、および1日に、約5~約100mgが、使用され得る用量の例である。正確な用量は、投与経路、化合物が投与される形態、被治療対象、被治療対象の体重、ならびに主治医の選好および経験に依存するだろう。
【0908】
薬剤的に許容可能な塩は、一般に、当業者に周知であり、例えば、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ベシル酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重酒石酸塩、臭化物、エデト酸カルシウム、カルンシレート(carnsylate)、炭酸塩、クエン酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストレート、エシレート、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニレート、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン、臭化水素、塩化水素、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、粘液酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、パモ酸塩(パモ酸塩)、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロ酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、またはテオクル酸塩が挙げられるが、これに限定されない。他の薬剤的に許容可能な塩は、例えば、Remington, The Science and Practice of Pharmacy (20th ed. 2000)で、見られ得る。好ましい薬剤的に許容可能な塩としては、例えば、酢酸塩、安息香酸塩、臭化物、炭酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩、臭化水素、塩化水素、マレイン酸塩、メシル酸塩、ナプシル酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、リン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、または酒石酸塩が挙げられる。
【0909】
治療される特定の症状に依存して、かかる薬剤は、液または固体剤形に処方され、全身的にまたは局所的に投与され得る。該薬剤は、例えば、当業者に周知の時限的または持続的低放出形態で送達され得る。製剤技術および投与は、Remington, The Science and Practice of Pharmacy (20th ed. 2000)で見出され得る。適当な経路としては、経口、口腔、吸入スプレー、舌下、直腸内、経皮、経膣、経粘膜、経鼻または腸投与;筋肉内、皮下、くも膜下腔内、直接的脳(心)室内、静脈内、関節内、胸骨内、髄液包内、肝内、病巣内、頭蓋内、腹腔内、鼻腔内、または眼内注射だけでなく、髄内注射を含む非経口送達、または他の送達方法が挙げられ得る。。
【0910】
注射用では、本発明の薬剤は、ハンクス液、リンゲル溶液、または生理食塩水などの生理的に適合した緩衝液中などの水溶液中に処方および希釈され得る。かかる経粘膜投与用では、浸透される該関門に適切な浸透剤が、該処方物に使用される。かかる浸透剤は、一般に、当分野で周知である。
【0911】
全身投与に適切な製剤中に、本発明の実践のため開示された本明細書中の化合物を処方するための薬剤的に許容可能な不活性担体の使用は、本発明の範囲内である。担体の適切な選択および適切な製造実践で、本発明の組成物、特に,液剤のこれらの処方物は、静脈内注射など、非経口投与され得る。
【0912】
該化合物は、経口投与用途に適切な製剤中に、当業者に周知の薬剤的に許容可能な担体を使用して、容易に処方され得る。かかる担体は、本発明の化合物を、被治療対象(例えば、患者)の経口摂取用途の錠剤、丸剤、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー剤、懸濁剤などとしての処方を可能にする。
【0913】
経鼻または吸入送達用途では、本発明の薬剤は、当業者に周知の方法によっても処方され得、例えば、生理食塩水などの可溶化、希釈、または分散物質、ベンジルアルコールなどの保存剤、吸収促進剤、およびフッ化炭素の例が挙げられるが、これに限定されない。
【0914】
特定の実施形態では、オリゴヌクレオチドおよび組成物は、CNSに送達される。特定の実施形態では、オリゴヌクレオチドおよび組成物は、脳脊髄液に送達される。特定の実施形態では、オリゴヌクレオチドおよび組成物は、脳実質に投与される。特定の実施形態では、オリゴヌクレオチドおよび組成物は、髄腔内投与または脳室内投与によって動物/対象に送達される。中枢神経系内における、本明細書に記述されるオリゴヌクレオチドおよび組成物の広い分布は、実質内投与、髄腔内投与または脳室内投与により実現されてもよい。
【0915】
特定の実施形態では、非経口投与は、例えば、シリンジ、ポンプなどによる注入による。特定の実施形態では、注入はボーラス注入である。特定の実施形態では、注入剤は、線条体、尾状核、皮質、海馬および小脳などの組織に直接投与される。
【0916】
特定の実施形態では、ボーラス注入によるなど、医薬品を特異的に局在させる方法は、半数影響濃度(EC50)を20分の1、25分の1、30分の1、35分の1、40分の1、45分の1または50分の1にする。特定の実施形態では、本明細書にさらに記述されるアンチセンス化合物中の医薬品。特定の実施形態において、標的組織は脳組織である。特定の実施形態において、標的組織は線条体組織である。特定の実施形態では、EC50を低下させることが望ましいが、その理由は、それを必要とする患者において薬理学的な結果を得るのに必要な用量を減少させるからである。
【0917】
特定の実施形態では、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、1カ月毎、2カ月毎、90日毎、3カ月毎、6カ月毎に1回、1年に2回または1年に1回注入または輸注することにより送達される。
【0918】
本発明の使用に適切な医薬組成物としては、該活性成分がその意図される目的を達成するための効果量で含有される組成物が挙げられる。効果量の決定は、特に、本明細書で提供される詳細な開示に照らして、当業者なら十分に行うことができる。
【0919】
該活性成分に加えて、これらの医薬組成物は、薬剤的に使用され得る製剤中に、該活性化合物の過程を促進する賦形剤および助剤を含む適当な薬剤的に許容可能な担体を含み得る。経口投与用途に処方される該製剤は、錠剤、糖衣剤、カプセル剤、または液剤の形態であり得る。
【0920】
経口使用用途の医薬製剤は、該活性化合物を、適当な助剤を添加後、必要に応じて、錠剤または糖衣剤コアを得るために、固体賦形剤と混合し、得られた混合物を粉砕してもよく、および顆粒剤の混合加工により得られ得る。適当な賦形剤は、特に、ラクトース、ショ糖、マンニトール、またはソルビトールを含む糖類;セルロース製剤、例えば、トウモロコシデンブン、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)ナトリウム、および/またはポリビニルピロリドン(PVP:ポビドン)などの充填剤である。必要に応じて、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはアルギン酸ナトリウムなどのその塩など、崩壊剤が添加され得る。
【0921】
糖衣剤コアは、適当なコーティングと一緒に提供される。この目的のため、高濃度糖溶液が使用され得、これは、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カーボポールゲル、ポリエチレングリコール(PEG)、および/または二酸化チタン、ラッカー液、および適当な有機溶媒または溶媒混合物を含有してもよい。色素または顔料が、種々の組み合わせの活性化合物用量を識別または特徴付けするために、該錠剤または糖衣剤コーティングに添加され得る。
【0922】
経口的に使用され得る医薬製剤としては、ゼラチンで製造される密封軟カプセル剤およびグリセロールまたはソルビトールなどの可塑剤だけでなく、ゼラチンで製造されたプッシュフィットカプセル剤が挙げられる。該プッシュフィットカプセル剤は、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤、および/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤との混合物中、および安定剤を混合してもよく、該活性成分を含み得る。軟カプセル剤中、該活性化合物は、脂肪油、流動パラフィンまたは液体ポリエチレングリコール(PEG)などの適当な液体中に溶解または懸濁され得る。加えて、安定剤が添加され得る。
【0923】
治療または予防される特定に症状または病状に依存して、その症状を治療または予防するために正常に投与される追加の治療薬は、本発明のオリゴヌクレオチドと一緒に投与され得る。例えば、化学療法薬または他の抗増殖剤は、増殖性疾患および癌を治療するため、本発明のオリゴヌクレオチドと併用し得る。周知の化学療法薬の例としては、アドリアマイシン、デキサメタゾン、ビンクリスチン、シクロホスファミド、フルオロウラシル、トポテカン、タキソール、インターフェロン類、および白金誘導体が挙げられるが、これに限定されない。
【0924】
本発明のこれらおよび他の実施形態の機能および利点は、下記実施例からもっと詳しく理解されるだろう。次の実施例は、本発明の利益を例示することを意図し、本発明の全範囲を例証するものではない。
【0925】
脂質
いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、1つまたは複数の脂質をさらに含む。いくつかの実施形態において、脂質は、組成物中の提供されるオリゴヌクレオチドに結合している。いくつかの実施形態において、2つ以上の同じか、または異なる脂質が、同じか、または異なる化学ならびに/あるいは位置によって、1つのオリゴヌクレオチドに結合することができる。いくつかの実施形態において、組成物は、本明細書に開示のオリゴヌクレオチド(非限定的な例として、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物、あるいはオリゴヌクレオチドの配列が、本明細書に開示の任意のオリゴヌクレオチドの配列を含むか、これからなるか、またはこれであるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物、あるいはオリゴヌクレオチドの配列が、表8または本明細書のその他の任意の表に開示の任意のオリゴヌクレオチドの配列を含むか、これからなるか、またはこれであるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物など)および脂質を含むことができる。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、本明細書に開示の任意のオリゴヌクレオチドの塩基配列、骨格結合のパターン、骨格キラル中心のパターンおよび/または化学修飾(例えば、塩基修飾、糖修飾など)のパターンを含み、かつ脂質に結合している。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、本明細書に開示のオリゴヌクレオチドおよび脂質を含み、ここで、脂質は、オリゴヌクレオチドに結合している。
【0926】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドおよび脂質を含む組成物を提供する。本開示による提供される技術において、多くの脂質を利用することができる。
【0927】
いくつかの実施形態において、脂質はRLD基を含み、ここで、RLDは、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和のC10-C80脂肪族基であり、ここで、1つまたは複数のメチレン単位は、C-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、C-Cヘテロ脂肪族部分、-C(R’)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R’)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR’)-、-C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)-、-N(R’)C(O)O-、-OC(O)N(R’)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R’)-、-N(R’)S(O)- -SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-および-C(O)O-から選択される任意選択で置換された基で任意選択で独立して置換され、ここで:各R’は独立して、-R、-C(O)R、-CORまたは-SORであり、あるいは:
2つのR’は、これらの間に挟まれた原子と一緒になって、任意選択で置換されたアリール、炭素環、複素環またはヘテロアリール環を形成し;
-Cy-は、カルボシクリレン、アリーレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される任意選択で置換された二価の環であり;かつ
各Rは独立して、水素、またはC-C脂肪族、フェニル、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリルから選択される任意選択で置換された基である。
【0928】
いくつかの実施形態において、脂質はRLD基を含み、ここで、RLDは、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和のC10-C60脂肪族基であり、ここで、1つまたは複数のメチレン単位は、C-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、C-Cヘテロ脂肪族部分、-C(R’)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R’)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR’)-、-C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)-、-N(R’)C(O)O-、-OC(O)N(R’)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R’)-、-N(R’)S(O)- -SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-および-C(O)O-から選択される任意選択で置換された基で任意選択で独立して置換され、ここで:各R’は独立して、-R、-C(O)R、-CORまたは-SORであり、あるいは:
2つのR’は、これらの間に挟まれた原子と一緒になって、任意選択で置換されたアリール、炭素環、複素環またはヘテロアリール環を形成し;
-Cy-は、カルボシクリレン、アリーレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される任意選択で置換された二価の環であり;かつ
各Rは独立して、水素、またはC-C脂肪族、フェニル、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリルから選択される任意選択で置換された基である。
【0929】
いくつかの実施形態において、脂質はRLD基を含み、ここで、RLDは、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和のC10-C40脂肪族基であり、ここで、1つまたは複数のメチレン単位は、C-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、C-Cヘテロ脂肪族部分、-C(R’)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R’)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR’)-、-C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)-、-N(R’)C(O)O-、-OC(O)N(R’)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R’)-、-N(R’)S(O)- -SC(O)-、-C(O)S-、-OC(O)-および-C(O)O-から選択される任意選択で置換された基で任意選択で独立して置換され、ここで:各R’は独立して、-R、-C(O)R、-CORまたは-SORであり、あるいは:
2つのR’は、これらの間に挟まれた原子と一緒になって、任意選択で置換されたアリール、炭素環、複素環またはヘテロアリール環を形成し;
-Cy-は、カルボシクリレン、アリーレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される任意選択で置換された二価の環であり;かつ
各Rは独立して、水素、またはC-C脂肪族、フェニル、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリルから選択される任意選択で置換された基である。
【0930】
いくつかの実施形態において、RLDは、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和のC10-C80脂肪族基であり、ここで、1つまたは複数のメチレン単位は、C-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、C-Cヘテロ脂肪族部分、-C(R’)-および-Cy-から選択される任意選択で置換された基で任意選択で独立して置換されている。いくつかの実施形態において、RLDは、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和のC10-C60脂肪族基であり、ここで、1つまたは複数のメチレン単位は、C-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、C-Cヘテロ脂肪族部分、-C(R’)-および-Cy-から選択される任意選択で置換された基で任意選択で独立して置換されている。いくつかの実施形態において、RLDは、炭素原子および水素原子からなる炭化水素基である。
【0931】
いくつかの実施形態において、RLDは、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和のC10-C60脂肪族基であり、ここで、1つまたは複数のメチレン単位は、C-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、C-Cヘテロ脂肪族部分、-C(R’)-および-Cy-から選択される任意選択で置換された基で任意選択で独立して置換されている。いくつかの実施形態において、RLDは、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和のC10-C60脂肪族基であり、ここで、1つまたは複数のメチレン単位は、C-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、C-Cヘテロ脂肪族部分、-C(R’)-および-Cy-から選択される任意選択で置換された基で任意選択で独立して置換されている。いくつかの実施形態において、RLDは、炭素原子および水素原子からなる炭化水素基である。
【0932】
いくつかの実施形態において、RLDは、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和のC10-C40脂肪族基であり、ここで、1つまたは複数のメチレン単位は、C-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、C-Cヘテロ脂肪族部分、-C(R’)-および-Cy-から選択される任意選択で置換された基で任意選択で独立して置換されている。いくつかの実施形態において、RLDは、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和のC10-C60脂肪族基であり、ここで、1つまたは複数のメチレン単位は、C-Cアルキレン、C-Cアルケニレン、-C≡C-、C-Cヘテロ脂肪族部分、-C(R’)-および-Cy-から選択される任意選択で置換された基で任意選択で独立して置換されている。いくつかの実施形態において、RLDは、炭素原子および水素原子からなる炭化水素基である。
【0933】
LDの脂肪族基は、様々な適した長さにすることができる。いくつかの実施形態において、それはC10-C80である。いくつかの実施形態において、それはC10-C75である。いくつかの実施形態において、それはC10-C70である。いくつかの実施形態において、それはC10-C65である。いくつかの実施形態において、それはC10-C60である。いくつかの実施形態において、それはC10-C55である。いくつかの実施形態において、それはC10-C50である。いくつかの実施形態において、それはC10-C45である。いくつかの実施形態において、それはC10-C40である。いくつかの実施形態において、それはC10-C35である。いくつかの実施形態において、それはC10-C30である。いくつかの実施形態において、それはC10-C25である。いくつかの実施形態において、それはC10-C24である。いくつかの実施形態において、それはC10-C23である。いくつかの実施形態において、それはC10-C22である。いくつかの実施形態において、それはC10-C21である。いくつかの実施形態において、それはC12-C22である。いくつかの実施形態において、それはC13-C22である。いくつかの実施形態において、それはC14-C22である。いくつかの実施形態において、それはC15-C22である。いくつかの実施形態において、それはC16-C22である。いくつかの実施形態において、それはC17-C22である。いくつかの実施形態において、それはC18-C22である。いくつかの実施形態において、それはC10-C20である。いくつかの実施形態において、範囲の下端は、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17またはC18である。いくつかの実施形態において、範囲の上端は、C18、C19、C20、C21、C22、C23、C24、C25、C26、C27、C28、C29、C30、C35、C40、C45、C50、C55またはC60である。いくつかの実施形態において、それはC10である。いくつかの実施形態において、それはC11である。いくつかの実施形態において、それはC12である。いくつかの実施形態において、それはC13である。いくつかの実施形態において、それはC14である。いくつかの実施形態において、それはC15である。いくつかの実施形態において、それはC16である。いくつかの実施形態において、それはC17である。いくつかの実施形態において、それはC18である。いくつかの実施形態において、それはC19である。いくつかの実施形態において、それはC20である。いくつかの実施形態において、それはC21である。いくつかの実施形態において、それはC22である。いくつかの実施形態において、それはC23である。いくつかの実施形態において、それはC24である。いくつかの実施形態において、それはC25である。いくつかの実施形態において、それはC30である。いくつかの実施形態において、それはC35である。いくつかの実施形態において、それはC40である。いくつかの実施形態において、それはC45である。いくつかの実施形態において、それはC50である。いくつかの実施形態において、それはC55である。いくつかの実施形態において、それはC60である。
【0934】
いくつかの実施形態において、脂質は、1つを超えないRLD基を含む。いくつかの実施形態において、脂質は、2つ以上のRLD基を含む。
【0935】
いくつかの実施形態において、脂質は、RLD基を含む部分として、任意選択でリンカーにより、生物活性剤と結合している。いくつかの実施形態において、脂質は、1つを超えないRLD基を含む部分として、任意選択でリンカーにより、生物活性剤と結合している。いくつかの実施形態において、脂質は、RLD基として、任意選択でリンカーにより、生物活性剤と結合している。いくつかの実施形態において、脂質は、2つ以上のRLD基を含む部分として、任意選択でリンカーにより、生物活性剤と結合している。
【0936】
いくつかの実施形態において、RLDは、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和のC10-C40脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和のC10-C40脂肪族鎖を含む。
【0937】
いくつかの実施形態において、RLDは、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C40脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C40脂肪族鎖を含む。
【0938】
いくつかの実施形態において、RLDは、1つまたは複数のC1-4脂肪族基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C40脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、1つまたは複数のC1-4脂肪族基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C40脂肪族鎖を含む。いくつかの実施形態において、RLDは、1つまたは複数のC1-2脂肪族基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C40脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、1つまたは複数のC1-2脂肪族基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C40脂肪族鎖を含む。いくつかの実施形態において、RLDは、1つまたは複数のメチル基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C40脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、1つまたは複数のメチル基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C40脂肪族鎖を含む。
【0939】
いくつかの実施形態において、RLDは、非置換の飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C40脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、非置換の飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C40脂肪族鎖を含む。
【0940】
いくつかの実施形態において、脂質は、1つを超えない任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C40脂肪族鎖を含む。いくつかの実施形態において、脂質は、2つ以上の任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C40脂肪族鎖を含む。
【0941】
いくつかの実施形態において、RLDは、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和のC10-C60脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和のC10-C60脂肪族鎖を含む。
【0942】
いくつかの実施形態において、RLDは、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C60脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C60脂肪族鎖を含む。
【0943】
いくつかの実施形態において、RLDは、1つまたは複数のC1-4脂肪族基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C60脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、1つまたは複数のC1-4脂肪族基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C60脂肪族鎖を含む。いくつかの実施形態において、RLDは、1つまたは複数のC1-2脂肪族基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C60脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、1つまたは複数のC1-2脂肪族基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C60脂肪族鎖を含む。いくつかの実施形態において、RLDは、1つまたは複数のメチル基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C60脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、1つまたは複数のメチル基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C60脂肪族鎖を含む。
【0944】
いくつかの実施形態において、RLDは、非置換の飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C60脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、非置換の飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C60脂肪族鎖を含む。
【0945】
いくつかの実施形態において、脂質は、1つを超えない任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C60脂肪族鎖を含む。いくつかの実施形態において、脂質は、2つ以上の任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C60脂肪族鎖を含む。
【0946】
いくつかの実施形態において、RLDは、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和のC10-C80脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和のC10-C80脂肪族鎖を含む。
【0947】
いくつかの実施形態において、RLDは、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C80脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C80脂肪族鎖を含む。
【0948】
いくつかの実施形態において、RLDは、1つまたは複数のC1-4脂肪族基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C80脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、1つまたは複数のC1-4脂肪族基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C80脂肪族鎖を含む。いくつかの実施形態において、RLDは、1つまたは複数のC1-2脂肪族基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C80脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、1つまたは複数のC1-2脂肪族基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C80脂肪族鎖を含む。いくつかの実施形態において、RLDは、1つまたは複数のメチル基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C80脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、1つまたは複数のメチル基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C80脂肪族鎖を含む。
【0949】
いくつかの実施形態において、RLDは、非置換の飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C80脂肪族鎖である。いくつかの実施形態において、脂質は、非置換の飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C80脂肪族鎖を含む。
【0950】
いくつかの実施形態において、脂質は、1つを超えない任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C80脂肪族鎖を含む。いくつかの実施形態において、脂質は、2つ以上の任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C80脂肪族鎖を含む。
【0951】
いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC10飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC10脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC11飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC11脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC12飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC12脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC13飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC13脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC14飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC14脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC15飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC15脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC16飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC16脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC17飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC17脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC18飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC18脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC19飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC19脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC20飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC20脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC21飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC21脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC22飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC22脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC23飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC23脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC24飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC24脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC25飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC25脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC26飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC26脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC27飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC27脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC28飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC28脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC29飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC29脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、直鎖のC30飽和脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。いくつかの実施形態において、RLDは、部分的に不飽和の直鎖のC30脂肪族鎖であるか、またはこれを含む。
【0952】
いくつかの実施形態において、脂質は、RLD-OHの構造を有する。いくつかの実施形態において、脂質は、RLD-C(O)OHの構造を有する。いくつかの実施形態において、RLDは、
【化269】
である。
いくつかの実施形態において、脂質は、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(DHAまたはcis-DHA)、タービナリック酸(turbinaric acid)、アラキドン酸およびジリノレイルである。いくつかの実施形態において、脂質は、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(DHAまたはcis-DHA)、タービナリック酸(turbinaric acid)およびジリノレイルである。いくつかの実施形態において、脂質は、以下の構造を有する:
【化270】
【0953】
いくつかの実施形態において、脂質は、以下のいずれかであるか、いずれかを含むか、またはいずれかからなる:少なくとも部分的に疎水性または両親媒性の分子、リン脂質、トリグリセリド、ジグリセリド、モノグリセリド、脂溶性ビタミン、ステロール、脂肪およびワックス。いくつかの実施形態において、脂質は、以下のいずれかである:脂肪酸、グリセロ脂質、グリセロリン脂質、スフィンゴリピド、ステロールリピド、プレノールリピド、サッカロリピド、ポリケチドおよび他の分子。
【0954】
脂質は、本開示による多くのタイプの方法によって、提供される技術に取り込むことができる。いくつかの実施形態において、脂質は、提供されるオリゴヌクレオチドと物理的に混合され、提供される組成物を生成する。いくつかの実施形態において、脂質は、オリゴヌクレオチドと化学的に結合している。
【0955】
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、2つ以上の脂質を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、2つ以上の結合した脂質を含む。いくつかの実施形態において、2つ以上の結合した脂質は同じである。いくつかの実施形態において、2つ以上の結合した脂質は異なる。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1つを超えない脂質を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、異なるタイプの結合した脂質を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、同じタイプの脂質を含む。
【0956】
脂質は、任意選択でリンカーにより、オリゴヌクレオチドに結合することができる。本開示に従って、当技術分野の様々なタイプのリンカーを利用することができる。いくつかの実施形態において、リンカーはホスフェート基を含み、これは、例えば、オリゴヌクレオチド合成において用いられる化学と同様の化学によって脂質を結合するために使用することができる。いくつかの実施形態において、リンカーは、アミド基、エステル基またはエーテル基を含む。いくつかの実施形態において、リンカーは、-L-の構造を有する。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドとの結合後、脂質は、-L-RLD(式中、LおよびRLDのそれぞれは独立して、本明細書に定義および記述される通りである。)の構造を有する部分を形成する。
【0957】
いくつかの実施形態において、-L-は、二価の脂肪族鎖を含む。いくつかの実施形態において、-L-は、ホスフェート基を含む。いくつかの実施形態において、-L-は、ホスホロチオエート基を含む。いくつかの実施形態において、-L-は、-C(O)NH-(CH-OP(=O)(S)-の構造を有する。
【0958】
脂質は、任意選択でリンカーにより、オリゴヌクレオチドに、様々な適した位置で結合することができる。いくつかの実施形態において、脂質は、5’-OH基により結合される。いくつかの実施形態において、脂質は、3’-OH基により結合される。いくつかの実施形態において、脂質は、1つまたは複数の糖部分により結合される。いくつかの実施形態において、脂質は、1つまたは複数の塩基により結合される。いくつかの実施形態において、脂質は、1個または複数のインターヌクレオチド結合により取り込まれる。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、その5’-OH、3’-OH、糖部分、塩基部分および/またはインターヌクレオチド結合により独立して結合している複数の結合した脂質を含んでもよい。
【0959】
いくつかの実施形態において、脂質は、任意選択でリンカー部分により、オリゴヌクレオチドと結合している。様々な技術を利用して、本開示によるオリゴヌクレオチドに脂質を結合することができることを当業者は理解する。例えば、カルボキシル基を含む脂質については、このような脂質をカルボキシル基により結合することができる。いくつかの実施形態において、脂質は、-L-(Lは、式Iに定義および記述される通りである。)の構造を有するリンカーにより結合される。いくつかの実施形態において、Lは、ホスフェートジエステルまたは修飾されたホスフェートジエステル部分を含む。いくつかの実施形態において、脂質結合により生成される化合物は、(RLD-L-)-(オリゴヌクレオチド)(式中、Xは、1または1より大きい整数であり、RLDおよびLのそれぞれは独立して、本明細書に定義および記述される通りである。)の構造を有する。いくつかの実施形態において、Xは1である。いくつかの実施形態において、Xは、1より大きい。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドはオリゴヌクレオチドである。例えば、いくつかの実施形態において、複合体は、以下の構造を有する:
【化271】
【0960】
いくつかの実施形態において、リンカーは、以下から選択される:電荷を帯びていないリンカー;電荷を帯びたリンカー;アルキルを含むリンカー;ホスフェートを含むリンカー;分岐鎖リンカー;非分岐鎖リンカー;少なくとも1つの切断基を含むリンカー;少なくとも1つの酸化還元切断基を含むリンカー;少なくとも1つのホスフェートベースの切断基を含むリンカー;少なくとも1つの酸切断基を含むリンカー;少なくとも1つのエステルベースの切断基を含むリンカー;および少なくとも1つのペプチドベースの切断基を含むリンカー。
【0961】
いくつかの実施形態において、脂質はオリゴヌクレオチドに結合していない。
【0962】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド、および飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C40脂肪族鎖を含む脂質を含む組成物に関連する組成物ならびに方法に関し、ここで、脂質は生物活性剤に結合している。いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド、および1つまたは複数のC1-4脂肪族基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C40脂肪族鎖を含む脂質を含む組成物に関連する組成物ならびに方法に関し、ここで、脂質は生物活性剤に結合している。
【0963】
いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド、および飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C40脂肪族鎖を含む脂質を含む組成物に関連する組成物ならびに方法に関し、ここで、脂質は生物活性剤に結合していない。いくつかの実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド、および1つまたは複数のC1-4脂肪族基で任意選択で置換された飽和または部分的に不飽和の直鎖のC10-C40脂肪族鎖を含む脂質を含む組成物に関連する組成物ならびに方法に関し、ここで、脂質は生物活性剤に結合していない。
【0964】
いくつかの実施形態において、組成物は、オリゴヌクレオチド、ならびにラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(cis-DHA)、タービナリック酸(turbinaric acid)、アラキドン酸およびジリノレイルから選択される脂質を含み、ここで、脂質は生物活性剤に結合していない。いくつかの実施形態において、組成物は、オリゴヌクレオチド、ならびにラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(cis-DHA)、タービナリック酸(turbinaric acid)およびジリノレイルから選択される脂質を含み、ここで、脂質は生物活性剤に結合していない。
【0965】
いくつかの実施形態において、組成物は、オリゴヌクレオチド、ならびにラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(cis-DHA)、タービナリック酸(turbinaric acid)、アラキドン酸およびジリノレイルから選択される脂質を含み、ここで、脂質は生物活性剤に結合している。いくつかの実施形態において、組成物は、オリゴヌクレオチド、ならびにラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(cis-DHA)、タービナリック酸(turbinaric acid)およびジリノレイルから選択される脂質を含み、ここで、脂質は生物活性剤に結合している。
【0966】
いくつかの実施形態において、組成物は、オリゴヌクレオチド、ならびにラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(cis-DHA)、タービナリック酸(turbinaric acid)、アラキドン酸およびジリノレイルから選択される脂質を含み、ここで、脂質は、(脂質と生物活性剤の間に挿入されたリンカーなしで)生物活性剤に直接結合している。いくつかの実施形態において、組成物は、オリゴヌクレオチド、ならびにラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(cis-DHA)、タービナリック酸(turbinaric acid)およびジリノレイルから選択される脂質を含み、ここで、脂質は、(脂質と生物活性剤の間に挿入されたリンカーなしで)生物活性剤に直接結合している。
【0967】
いくつかの実施形態において、組成物は、オリゴヌクレオチド、ならびにラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(cis-DHA)、タービナリック酸(turbinaric acid)、アラキドン酸およびジリノレイルから選択される脂質を含み、ここで、脂質は、(脂質と生物活性剤の間に挿入されたリンカーで)生物活性剤に間接的に結合している。いくつかの実施形態において、組成物は、オリゴヌクレオチド、ならびにラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(cis-DHA)、タービナリック酸(turbinaric acid)およびジリノレイルから選択される脂質を含み、ここで、脂質は、(脂質と生物活性剤の間に挿入されたリンカーで)生物活性剤に間接的に結合している。
【0968】
リンカーは、組成物の2つの部分を結合する部分であり;非限定的な例として、リンカーは、オリゴヌクレオチドを脂質に物理的に結合する。
【0969】
適したリンカーの非限定的な例には、以下が含まれる:電荷を帯びていないリンカー;電荷を帯びたリンカー;アルキルを含むリンカー;ホスフェートを含むリンカー;分岐鎖リンカー;非分岐鎖リンカー;少なくとも1つの切断基を含むリンカー;少なくとも1つの酸化還元切断基を含むリンカー;少なくとも1つのホスフェートベースの切断基を含むリンカー;少なくとも1つの酸切断基を含むリンカー;少なくとも1つのエステルベースの切断基を含むリンカー;少なくとも1つのペプチドベースの切断基を含むリンカー。
【0970】
いくつかの実施形態において、リンカーは、電荷を帯びていないリンカー、または電荷を帯びたリンカーを含む。
【0971】
いくつかの実施形態において、リンカーはアルキルを含む。
【0972】
いくつかの実施形態において、リンカーはホスフェートを含む。様々な実施形態では、ホスフェートを、窒素(架橋ホスホロアミデート)、硫黄(架橋ホスホロチオエート)および炭素(架橋メチレンホスホネート)による架橋酸素(すなわち、ホスフェートをヌクレオシドに結合する酸素)の置換によって修飾することもできる。置換は、いずれかの結合酸素または両方の結合酸素で起こり得る。架橋酸素が、ヌクレオシドの3’-酸素であるとき、炭素で置換を行うことができる。架橋酸素が、ヌクレオシドの5’-酸素であるとき、窒素で置換を行うことができる。様々な実施形態では、ホスフェートを含むリンカーは、以下のいずれか1つまたは複数を含む:ホスホロジチオエート、ホスホルアミデート、ボラノホスホノエート、または式(I):
【化272】
(式中、Rは、OH、SH、NH、BH、CH、C1-6アルキル、C6-10アリール、C1-6アルコキシおよびC6-ioアリールオキシから選択され、C1-6アルキルおよびC6-ioアリールは、非置換であるか、またはハロ、ヒドロキシルおよびNHから独立して選択される1~3個の基で任意選択で独立して置換され;Rは、O、S、NHまたはCHから選択される。)の化合物。
【0973】
いくつかの実施形態において、リンカーは、直接結合、あるいは酸素または硫黄などの原子、NR、C(O)、C(O)NH、SO、SO、SONHなどのユニット、あるいは置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアルケニル、置換または非置換のアルキニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、ヘテロシクリルアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルキルアリールアルキル、アルキルアリールアルケニル、アルキルアリールアルキニル、アルケニルアリールアルキル、アルケニルアリールアルケニル、アルケニルアリールアルキニル、アルキニルアリールアルキル、アルキニルアリールアルケニル、アルキニルアリールアルキニル、アルキルヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリールアルケニル、アルキルヘテロアリールアルキニル、アルケニルヘテロアリールアルキル、アルケニルヘテロアリールアルケニル、アルケニルヘテロアリールアルキニル、アルキニルヘテロアリールアルキル、アルキニルヘテロアリールアルケニル、アルキニルヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロシクリルアルキル、アルキルヘテロシクリルアルケニル、alkylhererocyclylalkynyl、アルケニルヘテロシクリルアルキル、アルケニルヘテロシクリルアルケニル、アルケニルヘテロシクリルアルキニル、アルキニルヘテロシクリルアルキル、アルキニルヘテロシクリルアルケニル、アルキニルヘテロシクリルアルキニル、アルキルアリール、アルケニルアリール、アルキニルアリール、アルキルヘテロアリール、アルケニルヘテロアリール、alkynylhereroarylなどの原子鎖を含み、ここで、1つまたは複数のメチレンは、O、S、S(O)、SO、N(R、C(O)、切断可能な結合基、置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロアリール、置換または非置換の複素環で中断または終端され得;ここで、Rは、水素、アシル、脂肪族または置換脂肪族である。
【0974】
いくつかの実施形態において、リンカーは分岐鎖リンカーである。いくつかの実施形態において、分岐鎖リンカーの分岐点は、少なくとも三価でもよいが、四価、五価または六価の原子、あるいはこのような複数の原子価を示す基でもよい。いくつかの実施形態において、分岐点は、--N、--N(Q)-C、--O--C、--S--C、--SS--C、--C(O)N(Q)-C、--OC(O)N(Q)-C、--N(Q)C(O)--Cまたは--N(Q)C(O)O--Cであり;ここで、Qは独立して、それぞれの出現について、Hまたは任意選択で置換されたアルキルである。他の実施形態において、分岐点は、グリセロールまたはグリセロール誘導体である。
【0975】
1つの実施形態では、リンカーは、少なくとも1つの切断可能な結合基を含む。
【0976】
非限定的な例として、切断可能な結合基は、細胞外で十分安定であり得るが、標的細胞に入ると切断されて、リンカーが結合している2つの部分を放出する。非限定的な例として、切断可能な結合基は、標的細胞内または第1の基準条件(これは、例えば、細胞内条件を模倣するか、またはその条件であるように選択することができる。)下で、対象の血液中または第2の基準条件(これは、例えば、血液または血清に見られる条件を模倣するか、その条件であるように選択することができる。)下よりも、少なくとも10倍以上、少なくとも100倍速く切断される。切断可能な結合基は、切断剤、例えば、pH、酸化還元電位または分解分子の存在に影響されやすい。概して、切断剤は、血清中または血液中よりも細胞内でより一般的であるか、あるいはより高いレベルまたは活性で見られる。このような分解剤の例には、以下が含まれる:酸化還元切断が可能な結合基を還元によって分解することができて、細胞内に存在する、例えば、酸化もしくは還元酵素、またはメルカプタンなどの還元剤を含む、特定の基質のために選択されるか、または基質特異性を持たない酸化還元剤;エステラーゼ;エンドソーム、または酸性環境を作り出すことができる薬剤、例えば、5以下のpHになるもの;一般酸として作用することによって酸切断可能な結合基を加水分解または分解することができる酵素、ペプチダーゼ(基質特異性であり得る。)およびホスファターゼ。
【0977】
非限定的な例として、ジスルフィド結合などの切断可能な結合基はpHに影響されやすい。ヒト血清のpHは7.4であるが、細胞内の平均pHはわずかに低く、約7.1~7.3の範囲である。エンドソームは、5.5~6.0の範囲のさらに酸性のpHを有し、リソソームは、およそ5.0のさらにいっそう酸性のpHを有する。一部のリンカーは、所望のpHで切断され、それによってリガンドからカチオン性脂質を細胞内または細胞の所望の区画内に放出する切断可能な結合基を有することになる。
【0978】
非限定的な例として、リンカーは、特定の酵素によって切断可能である切断可能な結合基を含むことができる。リンカーに取り込まれる切断可能な結合基のタイプは、標的にされる細胞に依存し得る。例えば、肝臓ターゲティングリガンドは、エステル基を含むリンカーにより、カチオン性脂質に結合することができる。肝細胞はエステラーゼが豊富であり、従って、リンカーは、エステラーゼが豊富でない細胞型よりも肝細胞において、より効率的に切断されることになる。エステラーゼが豊富な他の細胞型には、肺、腎皮質および精巣の細胞が含まれる。
【0979】
非限定的な例として、リンカーは、ペプチド結合を含むことができて、これは、肝細胞および滑膜細胞など、ペプチダーゼが豊富な細胞型を標的にするときに利用することができる。
【0980】
非限定的な例として、候補の切断可能な結合基の適合性は、候補の結合基を切断する分解剤(または条件)の能力を試験することによって評価することができる。血液中の切断、または他の非標的組織と接触したときの切断に耐える能力について、候補の切断可能な結合基を試験することも同様に望ましいであろう。従って、第1の条件と第2の条件の間の切断に対する相対的感受性を決定することができて、ここで、第1の条件は、標的細胞内の切断を示すよう選択され、第2の条件は、他の組織または生体液、例えば、血液または血清における切断を示すよう選択される。評価は、無細胞系、細胞、細胞培養、臓器または組織培養、あるいは動物全体で実施することができる。無細胞条件または培養条件で初期評価を行い、動物全体でさらに評価することによって確認することが有用であり得る。非限定的な例として、有用な候補の化合物は、血液もしくは血清(または細胞外条件を模倣するよう選択されたインビトロ条件下)と比べて、細胞内(または細胞内条件を模倣するよう選択されたインビトロ条件下)で、少なくとも2倍、4倍、10倍または100倍速く切断される。
【0981】
いくつかの実施形態において、リンカーは、酸化還元切断可能な結合基を含む。非限定的な例として、切断可能な結合基の1つのクラスは、還元時または酸化時に切断される、酸化還元切断が可能な結合基である。還元的に切断可能な結合基の非限定的な例はジスルフィド結合基(--S--S--)である。候補の切断可能な結合基が、適した「還元的に切断可能な結合基」であるか、または、例えば、特定のiRNA部分および特定の標的薬剤との使用に適しているか決定するために、本明細書に記載の方法を見ることができる。非限定的な例として、候補は、ジチオトレイトール(DTT)、または当技術分野において既知の試薬を用いる他の還元剤を用いるインキュベーションによって評価することができて、これらは、細胞、例えば、標的細胞において観察されるであろう切断速度を近似する。候補は、血液条件または血清条件を模倣するよう選択された条件下で評価することもできる。非限定的な例として、候補の化合物は、血液中で多くて10%切断される。非限定的な例として、有用な候補の化合物は、血液(または細胞外条件を模倣するよう選択されたインビトロ条件下)と比べて、細胞内(または細胞内条件を模倣するよう選択されたインビトロ条件下)で、少なくとも2倍、4倍、10倍または100倍速く分解される。候補の化合物の切断速度は、細胞内媒体を模倣するよう選ばれた条件下で標準的な酵素反応速度論アッセイを用いて決定することができ、細胞外媒体を模倣するよう選ばれた条件と比べることができる。
【0982】
いくつかの実施形態において、ホスフェートベースの切断可能な結合基を含むリンカーは、ホスフェート基を分解または加水分解する薬剤によって切断される。細胞内のホスフェート基を切断する薬剤の一例は、細胞内のホスファターゼなどの酵素である。ホスフェートベースの結合基の例は、--O--P(O)(ORk)-O--、--O--P(S)(ORk)-O--、--O--P(S)(SRk)-O--、--S--P(O)(ORk)-O--、--O--P(O)(ORk)-S--、--S--P(O)(ORk)-S--、--O--P(S)(ORk)-S--、--S--P(S)(ORk)-O--、--O--P(O)(Rk)-O--、--O--P(S)(Rk)-O--、--S--P(O)(Rk)-O--、--S--P(S)(Rk)-O--、--S--P(O)(Rk)-S--、--O--P(S)(Rk)-S--である。別の非限定的な例は、--O--P(O)(OH)--O--、--O--P(S)(OH)--O--、--O--P(S)(SH)--O--、--S--P(O)(OH)--O--、--O--P(O)(OH)--S--、--S--P(O)(OH)--S--、--O--P(S)(OH)--S--、--S--P(S)(OH)--O--、--O--P(O)(H)--O--、--O--P(S)(H)--O--、--S--P(O)(H)--O--、--S--P(S)(H)--O--、--S--P(O)(H)--S--、--O--P(S)(H)--S--である。別の非限定的な例は--O--P(O)(OH)--O--である。
【0983】
いくつかの実施形態において、酸切断可能な結合基を含むリンカーは、酸性条件下で切断される結合基である。非限定的な例として、酸切断可能な結合基は、約6.5以下(例えば、約6.0、5.5、5.0またはそれ以下)のpHを有する酸性環境で、または一般酸として作用することができる酵素などの薬剤によって切断される。細胞内において、エンドソームおよびリソソームなどの特定の低pHオルガネラは、酸切断可能な結合基に切断環境を提供することができる。酸切断可能な結合基の例には、ヒドラゾン、エステル、およびアミノ酸のエステルが含まれるが、これらに限定されない。酸切断可能な基は、一般式--C=NN--、C(O)Oまたは--OC(O)を有することができる。別の非限定的な例において、エステルの酸素(アルコキシ基)に結合している炭素がアリール基であるとき、置換アルキル基、あるいはジメチルペンチルまたはt-ブチルなどの三級アルキル基。
【0984】
いくつかの実施形態において、リンカーは、エステルベースの結合基を含む。非限定的な例として、エステルベースの切断可能な結合基は、細胞内のエステラーゼおよびアミダーゼなどの酵素によって切断される。エステルベースの切断可能な結合基の例には、アルキレン基、アルケニレン基およびアルキニレン基のエステルが含まれるが、これらに限定されない。エステル切断可能な結合基は、一般式--C(O)O--または--OC(O)--を有する。これらの候補は、上述の方法と類似の方法を用いて評価することができる。
【0985】
いくつかの実施形態において、リンカーは、ペプチドベースの切断基を含む。ペプチドベースの切断可能な結合基は、細胞内のペプチダーゼおよびプロテアーゼなどの酵素によって切断される。ペプチドベースの切断可能な結合基は、アミノ酸間で形成されて、オリゴペプチド(例えば、ジペプチド、トリペプチドなど)およびポリペプチドを与えるペプチド結合である。非限定的な例として、ペプチドベースの切断可能な基は、アミド基(--C(O)NH--)を含まない。アミド基は、任意のアルキレン、アルケニレンまたはアルキニレンの間で形成され得る。ペプチド結合は、アミノ酸間で形成されて、ペプチドおよびタンパク質を与える特別なタイプのアミド結合である。非限定的な例として、ペプチドベースの切断基は、アミノ酸間で形成されて、ペプチドおよびタンパク質を与えるペプチド結合(すなわち、アミド結合)に限定することができて、かつアミド官能基全体を含まない。非限定的な例として、ペプチドベースの切断可能な結合基は、一般式--NHCHRC(O)NHCHRC(O)--(式中、RおよびRは、2つの隣接するアミノ酸のR基である。)を有することができる。これらの候補は、上述の方法と類似の方法を用いて評価することができる。
【0986】
非限定的な例として、米国特許出願公開第20150265708号明細書に記載のリンカーを含め、当技術分野において報告された任意のリンカーを使用することができる。
【0987】
脂質およびオリゴヌクレオチドを結合する方法の非限定的な例を実施例1に示す。
【0988】
リンカーの非限定的な例はC6アミノリンカーである。
【0989】
標的成分
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、(化合物または部分を標的にする)標的成分をさらに含む。標的成分は、結合または非結合いずれかの脂質または生物活性剤であり得る。いくつかの実施形態において、標的成分は、生物活性剤に結合している。いくつかの実施形態において、生物活性剤は、脂質および標的成分の両方に結合している。本明細書に記載の通り、いくつかの実施形態において、生物活性剤は、提供されるオリゴヌクレオチドである。従って、いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチド組成物(compostion)は、脂質およびオリゴヌクレオチドに加えて、標的要素をさらに含む。本開示に従って、例えば、脂質、抗体、ペプチド、炭水化物など、様々な標的成分を使用することができる。
【0990】
本開示による多くのタイプの方法によって、提供される技術に標的成分を取り込むことができる。いくつかの実施形態において、標的成分は、提供されるオリゴヌクレオチドと物理的に混合されて、提供される組成物を生成する。いくつかの実施形態において、標的成分は、オリゴヌクレオチドと化学的に結合している。
【0991】
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、2つ以上の標的成分を含む。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、2つ以上の結合した標的成分を含む。いくつかの実施形態において、2つ以上の結合した標的成分は同じである。いくつかの実施形態において、2つ以上の結合した標的成分は異なる。いくつかの実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、1つを超えない標的成分を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、異なるタイプの結合した標的成分を含む。いくつかの実施形態において、提供される組成物のオリゴヌクレオチドは、同じタイプの標的成分を含む。
【0992】
標的成分は、任意選択でリンカーにより、オリゴヌクレオチドに結合することができる。本開示に従って、当技術分野の様々なタイプのリンカーを利用することができる。いくつかの実施形態において、リンカーはホスフェート基を含み、これは、例えば、オリゴヌクレオチド合成において用いられる化学と同様の化学によって標的成分を結合するために使用することができる。いくつかの実施形態において、リンカーは、アミド基、エステル基またはエーテル基を含む。いくつかの実施形態において、リンカーは、-L-の構造を有する。標的成分は、脂質と比べて同じか、または異なるリンカーにより結合することができる。
【0993】
標的成分は、任意選択でリンカーにより、オリゴヌクレオチドに、様々な適した位置で結合することができる。いくつかの実施形態において、標的成分は、5’-OH基により結合される。いくつかの実施形態において、標的成分は、3’-OH基により結合される。いくつかの実施形態において、標的成分は、1つまたは複数の糖部分により結合される。いくつかの実施形態において、標的成分は、1つまたは複数の塩基により結合される。いくつかの実施形態において、標的成分は、1個または複数のインターヌクレオチド結合により取り込まれる。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、その5’-OH、3’-OH、糖部分、塩基部分および/またはインターヌクレオチド結合により独立して結合している複数の結合した標的成分を含んでもよい。標的成分および脂質は、同じ位置、隣接する位置および/または離れた位置で結合することができる。いくつかの実施形態において、標的成分はオリゴヌクレオチドの一端で結合しており、脂質は他端で結合している。
【0994】
いくつかの実施形態において、本開示は、以下の実施形態を提供する。
1.オリゴヌクレオチド組成物であって、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、第1の複数のオリゴヌクレオチドが、
(1)共通の塩基配列を有し;
(2)1個以上の翼領域と1個のコア領域を含み;
それぞれの翼領域が、少なくとも1個の修飾された糖部分を含み;
それぞれのコア領域が、少なくとも1個の修飾されていない糖部分を含む、オリゴヌクレオチド組成物。
2.オリゴヌクレオチド組成物であって、
1個以上の翼領域と1個のコア領域を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、場合により1個以上の天然のリン酸架橋を含み、コア領域は、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含むか;または
それぞれの翼領域は、独立して、1個以上の修飾された糖部分を含み、コア領域は、1個以上の修飾されていない糖部分を含む、オリゴヌクレオチド組成物。
3.オリゴヌクレオチド組成物であって、
(1)塩基配列;
(2)骨格の架橋パターン;
(3)骨格のキラル中心のパターン;および
(4)骨格のリン修飾のパターン
によって定義される特定のオリゴヌクレオチドタイプの第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
組成物は、特定のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドについて、同じ塩基配列を有するオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の調製物と比較して濃縮されるという点で、キラリティが制御された、オリゴヌクレオチド組成物。
3a.オリゴヌクレオチド組成物であって、
(1)塩基配列;
(2)骨格の架橋パターン;
(3)骨格のキラル中心のパターン;および
(4)骨格のリン修飾のパターン
によって定義される特定のオリゴヌクレオチドタイプの第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、
組成物は、特定のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドについて、同じ塩基配列を有するオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の調製物に対して濃縮されるという点で、キラリティが制御されており
第1の複数のオリゴヌクレオチドが、1個以上の天然のリン酸架橋を含む、オリゴヌクレオチド組成物。
4.オリゴヌクレオチドが、1個以上の翼領域と1個のコア領域を含み;
第1の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列を有し;
それぞれの翼は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋と、場合により1個以上の天然のリン酸架橋を含み;および
コア領域は、独立して、2塩基長以上の長さを有し、独立して、1個以上の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
4a.1個の翼は、コアと同じ割合またはコアより少ない割合の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
4b.それぞれの翼は、独立して、コアと同じ割合またはコアより少ない割合の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
4c.1個の翼は、コアより少ない割合の修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
4d.1個の翼が、1個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
4e.それぞれの翼が、独立して、1個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
4f.コアの5’に対する翼を含み、コアの5’に対する翼が、その5’-末端に修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
4g.コアの3’に対する翼を含み、コアの3’に対する翼が、その3’-末端に修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
4h.翼は、翼中に、修飾されたヌクレオチド間架橋に次いで、1個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
4i.コアの5’に対する翼は、翼中に、修飾されたヌクレオチド間架橋に次いで、1個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
4j.コアの5’に対する翼は、翼中に、修飾されたヌクレオチド間架橋に次いで、2個以上の連続した天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
4k.翼は、翼中に、修飾されたヌクレオチド間架橋の前に、1個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
4l.コアの3’に対する翼は、翼中に、修飾されたヌクレオチド間架橋の前に、1個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
4m.コアの3’に対する翼は、翼中に、修飾されたヌクレオチド間架橋の前に、2個以上の連続した天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
4n.翼は、コアの5’-末端に対するものであり、その3’-末端で、2個のヌクレオシド間に天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
4o.翼は、コアの3’-末端に対するものであり、その5’-末端で、2個のヌクレオシド間に天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
5.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約10%を含む、実施形態1の組成物。
5a.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約20%を含む、実施形態1の組成物。
5b.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約50%を含む、実施形態1の組成物。
5c.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約60%を含む、実施形態1の組成物。
6.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約70%を含む、実施形態1の組成物。
7.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約80%を含む、実施形態1の組成物。
8.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約85%を含む、実施形態1の組成物。
9.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約90%を含む、実施形態1の組成物。
10.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも約95%を含む、実施形態1の組成物。
11.(1)塩基配列;
(2)骨格の架橋パターン;
(3)骨格のキラル中心のパターン;および
(4)骨格のリン修飾のパターンによって定義される特定のオリゴヌクレオチドタイプの第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
12.前記組成物は、特定のオリゴヌクレオチドタイプの第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、特定のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドは、共通の塩基修飾パターンおよび糖修飾パターンを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
13.前記組成物は、特定のオリゴヌクレオチドタイプの第1の複数のオリゴヌクレオチドを含み、特定のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドは、構造的に同一である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
14.第1の複数のオリゴヌクレオチドの量は、あらかじめ決定されている、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
15.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、2個の翼領域と、1個のコア領域とを含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
15a.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、2個以下の翼領域と、1個以下のコア領域とを含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
16.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、翼-コア-翼構造を有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
17.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、翼-コア-翼構造を有するギャップマーである、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
18.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、1個以下の翼領域と、1個以下のコア領域とを含む、実施形態1~13のいずれか一つの組成物。
19.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、翼-コア構造を有するヘミマーである、実施形態1~13のいずれか一つの組成物。
20.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、コア-翼構造を有するヘミマーである、実施形態1~13のいずれか一つの組成物。
21.翼が、キラルなヌクレオチド間架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
22.翼は、20%以下のキラルなヌクレオチド間架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
23.それぞれの翼は、独立して、キラルなヌクレオチド間架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
24.それぞれの翼は、独立して、20%以下のキラルなヌクレオチド間架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
25.コアの5’-末端に対する翼は、翼の5’-末端にキラルなヌクレオチド間架橋を含む、実施形態1~17および19~22のいずれか一つの組成物。
26.コアの3’-末端に対する翼は、翼の3’-末端にキラルなヌクレオチド間架橋を含む、実施形態1~16および18~22のいずれか一つの組成物。
27.翼は、たった1個のキラルなヌクレオチド間架橋を含み、翼の他のヌクレオチド間架橋は、それぞれ、天然のリン酸架橋(
【化273】
)である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
28.キラルなヌクレオチド間架橋は、式Iの構造を有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
29.キラルなヌクレオチド間架橋は、式Iの構造を有し、式中、XはSであり、YおよびZはOである、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
30.キラルなヌクレオチド間架橋が、ホスホロチオエート架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
31.キラルなヌクレオチド間架橋がSpである、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
32.それぞれのキラルなヌクレオチド間架橋がSpである、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
33.キラルなヌクレオチド間架橋がRpである、実施形態1~31のいずれか一つの組成物。
34.それぞれのキラルなヌクレオチド間架橋がRpである、実施形態1~30のいずれか一つの組成物。
35.翼が、Spホスホロチオエート架橋を含む、実施形態1~33のいずれか一つの組成物。
36.それぞれの翼が、独立して、Spホスホロチオエート架橋を含む、実施形態1~33のいずれか一つの組成物。
37.翼は、コアの5’-末端に対するものであり、この翼は、Spホスホロチオエート架橋を含む、実施形態1~19、21~33および35~36のいずれか一つの組成物。
38.翼は、コアの5’-末端に対するものであり、この翼は、翼の5’-末端にSpホスホロチオエート架橋を含む、実施形態1~19、21~33および35~37のいずれか一つの組成物。
39.翼は、コアの5’-末端に対するものであり、この翼は、翼の5’-末端にSpホスホロチオエート架橋を含み、翼の他のヌクレオチド間架橋は、それぞれ、天然のリン酸架橋(
【化274】
)である、実施形態1~19、21~33および35~38のいずれか一つの組成物。
40.翼は、コアの3’-末端に対するものであり、この翼は、翼の3’-末端にSpホスホロチオエート架橋を含む、実施形態1~18、20~33および35~36のいずれか一つの組成物。
41.翼は、コアの3’-末端に対するものであり、この翼は、翼の3’-末端にSpホスホロチオエート架橋を含む、実施形態1~18、20~33および35~36および40のいずれか一つの組成物。
42.1個の翼が、共通のコアの3’-末端に対するものであり、この翼は、翼の3’-末端にSpホスホロチオエート架橋を含み、翼の他のヌクレオチド間架橋は、それぞれ、天然のリン酸架橋(
【化275】
)である、実施形態1~18、20~33、35~36および40~41のいずれか一つの組成物。
43.翼が、Rpホスホロチオエート架橋を含む、実施形態1~31および33~42のいずれか一つの組成物。
44.それぞれの翼が、独立して、Rpホスホロチオエート架橋を含む、実施形態1~31および33~42のいずれか一つの組成物。
45.翼は、コアの5’-末端に対するものであり、この翼は、Rpホスホロチオエート架橋を含む、実施形態1~19、21~31および33~44のいずれか一つの組成物。
46.翼は、コアの5’-末端に対するものであり、この翼は、翼の5’-末端にRpホスホロチオエート架橋を含む、実施形態1~19、21~31および33~45のいずれか一つの組成物。
47.翼は、コアの5’-末端に対するものであり、この翼は、翼の5’-末端にRpホスホロチオエート架橋を含み、翼の他のヌクレオチド間架橋は、それぞれ、天然のリン酸架橋(
【化276】
)である、実施形態1~19、21~31および33~46のいずれか一つの組成物。
48.翼は、コアの3’-末端に対するものであり、この翼は、Rpホスホロチオエート架橋を含む、実施形態1~18、20~31および33~44のいずれか一つの組成物。
49.翼は、コアの3’-末端に対するものであり、この翼は、翼の3’-末端にRpホスホロチオエート架橋を含む、実施形態1~18、20~31および33~44のいずれか一つの組成物。
50.1個の翼が、共通のコアの3’-末端に対するものであり、この翼は、翼の3’-末端にRpホスホロチオエート架橋を含み、翼の他のヌクレオチド間架橋は、それぞれ、天然のリン酸架橋(
【化277】
)である、実施形態1~18、20~31および33~44のいずれか一つの組成物。
51.翼は、コアの5’-末端に対するものであり、その5’-末端のヌクレオチド間架橋は、キラルなヌクレオチド間架橋である、実施形態1~30のいずれか一つの組成物。
52.翼は、コアの5’-末端に対するものであり、その5’-末端のヌクレオチド間架橋は、Spキラルなヌクレオチド間架橋である、実施形態1~30のいずれか一つの組成物。
53.翼は、コアの5’-末端に対するものであり、その5’-末端のヌクレオチド間架橋は、Rpキラルなヌクレオチド間架橋である、実施形態1~30のいずれか一つの組成物。
54.翼は、コアの3’-末端に対するものであり、その3’-末端のヌクレオチド間架橋は、キラルなヌクレオチド間架橋である、実施形態1~30および51~53のいずれか一つの組成物。
55.翼は、コアの3’-末端に対するものであり、その3’-末端のヌクレオチド間架橋は、Spキラルなヌクレオチド間架橋である、実施形態1~30および51~53のいずれか一つの組成物。
56.翼は、コアの3’-末端に対するものであり、その3’-末端のヌクレオチド間架橋は、Rpキラルなヌクレオチド間架橋である、実施形態1~30および51~53のいずれか一つの組成物。
57.翼が、独立して、天然のリン酸架橋(
【化278】
)を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
58.翼が、独立して、2個以上の天然のリン酸架橋(
【化279】
)を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
59.翼が、独立して、2個以上の天然のリン酸架橋を含み、翼中の全ての天然のリン酸架橋が連続している、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
60.それぞれの翼が、独立して、天然のリン酸架橋(
【化280】
)を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
61.それぞれの翼が、独立して、2個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
61a.それぞれの翼が、独立して、3個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
61b.それぞれの翼が、独立して、4個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
61c.それぞれの翼が、独立して、5個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
62.それぞれの翼が、独立して、2個以上の天然のリン酸架橋を含み、翼中の全ての天然のリン酸架橋が連続している、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
62a.それぞれの翼が、独立して、3個以上の天然のリン酸架橋を含み、翼中の全ての天然のリン酸架橋が連続している、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
62b.それぞれの翼が、独立して、4個以上の天然のリン酸架橋を含み、翼中の全ての天然のリン酸架橋が連続している、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
62c.それぞれの翼が、独立して、5個以上の天然のリン酸架橋を含み、翼中の全ての天然のリン酸架橋が連続している、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
63.翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも5%が、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
63a.翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも10%が、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
63b.翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも20%が、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
63c.翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも30%が、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
63d.翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも40%が、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
63e.翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも50%が、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
63f.翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも60%が、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
63g.翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも70%が、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
63h.翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも80%が、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
63i.翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも90%が、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
63j.翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも95%が、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
64.それぞれの翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも5%が、独立して、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
64a.それぞれの翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも10%が、独立して、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
64b.それぞれの翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも20%が、独立して、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
64c.それぞれの翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも30%が、独立して、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
64d.それぞれの翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも40%が、独立して、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
64e.それぞれの翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも50%が、独立して、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
64f.それぞれの翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも60%が、独立して、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
64g.それぞれの翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも70%が、独立して、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
64h.それぞれの翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも80%が、独立して、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
64i.それぞれの翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも90%が、独立して、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
64j.それぞれの翼中のヌクレオチド間架橋の少なくとも95%が、独立して、天然のリン酸架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
65.翼が、15個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
65a.翼が、10個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
65b.翼が、9個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
65c.翼が、8個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
65d.翼が、7個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
65e.翼が、6個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
65f.翼が、5個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
65g.翼が、4個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
65h.翼が、3個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
65i.翼が、2個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
65j.翼が、1個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
66.それぞれの翼が、独立して、15個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
66a.それぞれの翼が、独立して、10個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
66b.それぞれの翼が、独立して、9個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
66c.それぞれの翼が、独立して、8個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
66d.それぞれの翼が、独立して、7個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
66e.それぞれの翼が、独立して、6個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
66f.それぞれの翼が、独立して、5個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
66g.それぞれの翼が、独立して、4個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
66h.それぞれの翼が、独立して、3個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
66i.それぞれの翼が、独立して、2個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
66j.それぞれの翼が、独立して、1個以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
67.翼が、100%未満の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
67a.翼が、95%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
67b.翼が、90%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
67c.翼が、80%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
67d.翼が、70%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
67e.翼が、60%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
67f.翼が、50%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
67g.翼が、40%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
67h.翼が、30%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
67i.翼が、20%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
67k.翼が、10%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
68.それぞれの翼が、独立して、100%未満の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
68a.それぞれの翼が、独立して、95%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
68b.それぞれの翼が、独立して、90%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
68c.それぞれの翼が、独立して、80%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
68d.それぞれの翼が、独立して、70%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
68e.それぞれの翼が、独立して、60%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
68f.それぞれの翼が、独立して、50%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
68g.それぞれの翼が、独立して、40%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
68h.それぞれの翼が、独立して、30%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
68i.それぞれの翼が、独立して、20%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
68j.それぞれの翼が、独立して、10%以下の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
69.翼領域のヌクレオチド間架橋が、独立して、天然のリン酸架橋および式Iの構造を有する修飾されたリン酸架橋から選択される、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
70.翼領域のヌクレオチド間架橋が、独立して、天然のリン酸架橋およびホスホロチオエート架橋から選択される、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
71.翼中のそれぞれのヌクレオチド間架橋が、天然のリン酸架橋である、請求項1~20のいずれか一項に記載の組成物。
71a.それぞれの翼中のそれぞれのヌクレオチド間架橋が、天然のリン酸架橋である、請求項1~20のいずれか一項に記載の組成物。
72.翼中のそれぞれのヌクレオチド間架橋が、キラルなヌクレオチド間架橋である、請求項1~20のいずれか一項に記載の組成物。
72a.それぞれの翼中のそれぞれのヌクレオチド間架橋が、キラルなヌクレオチド間架橋である、請求項1~20のいずれか一項に記載の組成物。
73.翼が、3塩基長以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
73a.1個の翼が、4塩基長以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
73b.1個の翼が、5塩基長以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
73c.1個の翼が、6塩基長以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
73d.1個の翼が、7塩基長以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
73e.1個の翼が、8塩基長以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
73f.1個の翼が、9塩基長以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
73g.1個の翼が、10塩基長以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
74.それぞれの翼が、独立して、3塩基長以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
74a.それぞれの翼が、独立して、4塩基長以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
74b.それぞれの翼が、独立して、5塩基長以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
74c.それぞれの翼が、独立して、6塩基長以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
74d.それぞれの翼が、独立して、7塩基長以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
74e.それぞれの翼が、独立して、8塩基長以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
74f.それぞれの翼が、独立して、9塩基長以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
74g.それぞれの翼が、独立して、10塩基長以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
75.翼が、3塩基長の長さを有する、実施形態1~72のいずれか一つの組成物。
76.翼が、4塩基長の長さを有する、実施形態1~72のいずれか一つの組成物。
77.翼が、5塩基長の長さを有する、実施形態1~72のいずれか一つの組成物。
78.翼が、6塩基長の長さを有する、実施形態1~72のいずれか一つの組成物。
79.翼が、7塩基長の長さを有する、実施形態1~72のいずれか一つの組成物。
80.翼が、8塩基長の長さを有する、実施形態1~72のいずれか一つの組成物。
81.翼が、9塩基長の長さを有する、実施形態1~72のいずれか一つの組成物。
82.翼が、10塩基長の長さを有する、実施形態1~72のいずれか一つの組成物。
83.翼が、11塩基長の長さを有する、実施形態1~72のいずれか一つの組成物。
84.翼が、12塩基長の長さを有する、実施形態1~72のいずれか一つの組成物。
85.翼が、13塩基長の長さを有する、実施形態1~72のいずれか一つの組成物。
86.翼が、14塩基長の長さを有する、実施形態1~72のいずれか一つの組成物。
87.翼が、15塩基長の長さを有する、実施形態1~72のいずれか一つの組成物。
88.それぞれの翼が、同じ長さを有する、実施形態1~72のいずれか一つの組成物。
89.翼が、コアに対して糖修飾により定義される、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
90.各翼が独立して、修飾糖部分を含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
91.各翼糖部分が独立して修飾糖部分である、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
92.修飾糖部分が高親和性糖修飾を含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
93.修飾糖部分が2’-修飾を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
94.修飾糖部分が二環式糖修飾を含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
95.修飾糖部分が、2個の環炭素原子を結合する-L-または-O-L-架橋を有する二環式糖修飾を含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
96.修飾糖部分が、4’-CH(CH)-O-2’架橋を有する二環式糖修飾を含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
97.修飾糖部分が、2’-ORである2’-修飾を含む、実施形態1~93のいずれか1つに記載の組成物。
98.修飾糖部分が、2’-OR(式中、Rは、任意選択で置換されたC1-6アルキルである。)である2’-修飾を含む、実施形態1~93のいずれか1つに記載の組成物。
99.修飾糖部分が、2’-MOEである2’-修飾を含む、実施形態1~93のいずれか1つに記載の組成物。
100.修飾糖部分が、2’-OMeである2’-修飾を含む、実施形態1~93のいずれか1つに記載の組成物。
101.修飾糖部分が、S-cEtである2’-修飾を含む、実施形態1~96のいずれか1つに記載の組成物。
102.修飾糖部分が、FANAである2’-修飾を含む、実施形態1~93のいずれか1つに記載の組成物。
103.修飾糖部分が、FRNAである2’-修飾を含む、実施形態1~93のいずれか1つに記載の組成物。
104.修飾糖部分が5’-修飾を有する、実施形態1~92のいずれか1つに記載の組成物。
105.修飾糖部分がR-5’-Me-DNAである、実施形態1~92のいずれか1つに記載の組成物。
106.修飾糖部分がS-5’-Me-DNAである、実施形態1~92のいずれか1つに記載の組成物。
107.修飾糖部分がFHNAである、実施形態1~92のいずれか1つに記載の組成物。
108.各翼糖部分が修飾されている、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
109.翼内のすべての修飾翼糖部分が、同じ修飾を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
110.すべての修飾翼糖部分が、同じ修飾を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
111.少なくとも1つの修飾翼糖部分が、別の修飾翼糖部分とは異なる、実施形態1~108のいずれか1つに記載の組成物。
112.翼が修飾塩基を含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
113.翼が2S-dTを含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
114.コア領域が5塩基以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
115.コア領域が6塩基以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
116.コア領域が7塩基以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
117.コア領域が8塩基以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
118.コア領域が9塩基以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
119.コア領域が10塩基以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
120.コア領域が11塩基以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
121.コア領域が12塩基以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
122.コア領域が13塩基以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
123.コア領域が14塩基以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
124.コア領域が15塩基以上の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
125.コア領域が5塩基の長さを有する、1~113のいずれか1つに記載の組成物。
126.コア領域が6塩基の長さを有する、1~113のいずれか1つに記載の組成物。
127.コア領域が7塩基の長さを有する、1~113のいずれか1つに記載の組成物。
128.コア領域が8塩基の長さを有する、1~113のいずれか1つに記載の組成物。
129.コア領域が9塩基の長さを有する、1~113のいずれか1つに記載の組成物。
130.コア領域が10塩基の長さを有する、1~113のいずれか1つに記載の組成物。
131.コア領域が11塩基の長さを有する、1~113のいずれか1つに記載の組成物。
132.コア領域が12塩基の長さを有する、1~113のいずれか1つに記載の組成物。
133.コア領域が13塩基の長さを有する、1~113のいずれか1つに記載の組成物。
134.コア領域が14塩基の長さを有する、1~113のいずれか1つに記載の組成物。
135.コア領域が15塩基の長さを有する、1~113のいずれか1つに記載の組成物。
136.コア領域が、どのような2’-修飾も持たない、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
137.各コア糖部分が修飾されていない、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
138.コア領域の各糖部分が、天然のDNA糖部分である、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
139.コア領域が、キラルなインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
140.コア領域の各インターヌクレオチド結合が、キラルなインターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
141.コア領域の各インターヌクレオチド結合が、式Iの構造を有するキラルなインターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
142.コア領域の各インターヌクレオチド結合が、式I(式中、XはSであり、YおよびZはOである。)の構造を有するキラルなインターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
143.コア領域の各インターヌクレオチド結合が、式I(式中、1つの-L-Rは-Hではない。)の構造を有するキラルなインターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
144.コア領域の各インターヌクレオチド結合がホスホロチオエート結合である、実施形態1~142のいずれか1つに記載の組成物。
145.コア領域が、(Sp)(Rp)(式中、mは1~50であり、nは1~10である。)を含む骨格キラル中心のパターンを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
146.コア領域が、(Sp)(Rp)(式中、mは1~50であり、nは1~10であり、m>nである。)を含む骨格キラル中心のパターンを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
147.コア領域が、(Sp)(Rp)(式中、mは、2、3、4、5、6、7または8であり、nは1である。)を含む骨格キラル中心のパターンを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
148.コア領域が、(Rp)(Sp)(式中、mは1~50であり、nは1~10である。)を含む骨格キラル中心のパターンを有する、実施形態1~144のいずれか1つに記載の組成物。
149.コア領域が、Rp(Sp)(式中、mは、2、3、4、5、6、7または8である。)を含む骨格キラル中心のパターンを有する、実施形態1~144および148のいずれか1つに記載の組成物。
150.コア領域が、Rp(Sp)を含む骨格キラル中心のパターンを有する、実施形態1~144および148~149のいずれか1つに記載の組成物。
151.コア領域が、(Np)(Rp)(Sp)(式中、tは1~10であり、nは1~10であり、mは1~50であり、各Npは独立したRpまたはSpである。)を含む骨格キラル中心のパターンを有する、実施形態1~144のいずれか1つに記載の組成物。
152.コア領域が、(Sp)(Rp)(Sp)(式中、tは1~10であり、nは1~10であり、mは1~50である。)を含む骨格キラル中心のパターンを有する、実施形態1~144および151のいずれか1つに記載の組成物。
153.nが1である、実施形態1~144および151~152のいずれか1つに記載の組成物。
154.tが、2、3、4、5、6、7または8である、実施形態1~144および151~153のいずれか1つに記載の組成物。
155.mが、2、3、4、5、6、7または8である、実施形態1~144および151~154のいずれか1つに記載の組成物。
156.tおよびmのうちの少なくとも1つが5より大きい、実施形態1~144および151~155のいずれか1つに記載の組成物。
157.コア領域が、SpSpRpSpSpを含む骨格キラル中心のパターンを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
158.コア領域のキラルなインターヌクレオチド結合の50%以上がSp配置を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
159.コア領域のキラルなインターヌクレオチド結合の60%以上がSp配置を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
160.コア領域のキラルなインターヌクレオチド結合の70%以上がSp配置を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
161.コア領域のキラルなインターヌクレオチド結合の80%以上がSp配置を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
162.コア領域のキラルなインターヌクレオチド結合の90%以上がSp配置を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
163.コア領域の各インターヌクレオチド結合がキラルであり、コア領域が、ただ1つのRpを有し、コア領域の他のインターヌクレオチド結合のそれぞれがSpである、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
164.コア内の各塩基部分が修飾されていない、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
165.コア領域が修飾塩基を含む、実施形態1~163のいずれか1つに記載の組成物。
166.コア領域が、置換A、T、CまたはGである修飾塩基を含む、実施形態1~163のいずれか1つに記載の組成物。
167.コア領域の各塩基部分が、A、T、CおよびGから独立して選択される、実施形態1~164のいずれか1つに記載の組成物。
168.コア領域が、ホスフェート結合がホスホロチオエート結合で独立して置換されているDNA配列である、実施形態1~163のいずれか1つに記載の組成物。
169.オリゴヌクレオチドが一本鎖である、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
170.オリゴヌクレオチドが、アンチセンスオリゴヌクレオチド、アンタゴmir、マイクロRNA、プレマイクロRNs、抗mir、スーパーmir、リボザイム、Ulアダプター、RNAアクチベーター、RNAi剤、デコイオリゴヌクレオチド、三重鎖形成オリゴヌクレオチド、アプタマーまたはアジュバントである、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
171.オリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチドである、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
172.オリゴヌクレオチドが、10塩基を超える長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
173.オリゴヌクレオチドが、11塩基を超える長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
174.オリゴヌクレオチドが、12塩基を超える長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
175.オリゴヌクレオチドが、13塩基を超える長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
176.オリゴヌクレオチドが、14塩基を超える長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
177.オリゴヌクレオチドが、15塩基を超える長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
178.オリゴヌクレオチドが、16塩基を超える長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
179.オリゴヌクレオチドが、17塩基を超える長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
180.オリゴヌクレオチドが、18塩基を超える長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
181.オリゴヌクレオチドが、19塩基を超える長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
182.オリゴヌクレオチドが、20塩基を超える長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
183.オリゴヌクレオチドが、21塩基を超える長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
184.オリゴヌクレオチドが、22塩基を超える長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
185.オリゴヌクレオチドが、23塩基を超える長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
186.オリゴヌクレオチドが、24塩基を超える長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
187.オリゴヌクレオチドが、25塩基を超える長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
188.オリゴヌクレオチドが、約200塩基未満の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
189.オリゴヌクレオチドが、約150塩基未満の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
180.オリゴヌクレオチドが、約100塩基未満の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
191.オリゴヌクレオチドが、約50塩基未満の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
192.オリゴヌクレオチドが、約40塩基未満の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
193.オリゴヌクレオチドが、約30塩基未満の長さを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
194.オリゴヌクレオチドが、10塩基の長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
195.オリゴヌクレオチドが、11塩基の長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
196.オリゴヌクレオチドが、12塩基の長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
197.オリゴヌクレオチドが、13塩基の長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
198.オリゴヌクレオチドが、14塩基の長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
199.オリゴヌクレオチドが、15塩基の長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
200.オリゴヌクレオチドが、16塩基の長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
201.オリゴヌクレオチドが、17塩基の長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
202.オリゴヌクレオチドが、18塩基の長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
203.オリゴヌクレオチドが、19塩基の長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
204.オリゴヌクレオチドが、20塩基の長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
205.オリゴヌクレオチドが、21塩基の長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
206.オリゴヌクレオチドが、22塩基の長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
207.オリゴヌクレオチドが、23塩基の長さを有する、実施形態1~171のいずれか1つに記載の組成物。
207a.オリゴヌクレオチドが、24塩基長の長さを有する、実施形態1~171のいずれか一つの組成物。
207b.オリゴヌクレオチドが、25塩基長の長さを有する、実施形態1~171のいずれか一つの組成物。
208.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、(Sp)m(Rp)nを含む骨格のキラル中心のパターンを有し、ここで、mは1~50であり、nが1~10である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
208a.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、(Sp)m(Rp)nを含む骨格のキラル中心のパターンを有し、ここで、mは1~50であり、nが1~10であり、m>nである、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
208b.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、(Sp)m(Rp)nを含む骨格のキラル中心のパターンを有し、ここで、mが、2、3、4、5、6、7または8であり、nが1である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
208c.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、(Rp)n(Sp)mを含む骨格のキラル中心のパターンを有し、ここで、mは1~50であり、nが1~10である、実施形態1~207のいずれか一つの組成物。
208d.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、Rp(Sp)mを含む骨格のキラル中心のパターンを有し、ここで、mが、2、3、4、5、6、7または8である、実施形態1~207および208dのいずれか一つの組成物。
208e.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、Rp(Sp)を含む骨格のキラル中心のパターンを有する、実施形態1~207および208d~208eのいずれか一つの組成物。
208f.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、(Np)t(Rp)n(Sp)mを含む骨格のキラル中心のパターンを有し、ここで、tは1~10であり、nは1~10であり、mは1~50であり、それぞれのNpは、独立してRpまたはSpである、実施形態1~207のいずれか一つの組成物。
208g.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、(Sp)t(Rp)n(Sp)mを含む骨格のキラル中心のパターンを有し、ここで、tは1~10であり、nは1~10であり、mは1~50である、実施形態1~207および208gのいずれか一つの組成物。
208h.nが1である、実施形態1~207および208g~208fのいずれか一つの組成物。
208i.tが、2、3、4、5、6、7または8である、実施形態1~207および208g~208gのいずれか一つの組成物。
208j.mが、2、3、4、5、6、7または8である、実施形態1~207および208g~208hのいずれか一つの組成物。
208k.tおよびmの少なくとも1個が5より大きい、実施形態1~207および208g~208iのいずれか一つの組成物。
208l.コア領域は、SpSpRpSpSpを含む骨格のキラル中心のパターンを有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
209.第1の複数のオリゴヌクレオチド中のキラルなヌクレオチド間架橋の50%以上が、Sp配座を有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
209a.第1の複数のオリゴヌクレオチド中のキラルなヌクレオチド間架橋の60%以上が、Sp配座を有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
209b.第1の複数のオリゴヌクレオチド中のキラルなヌクレオチド間架橋の70%以上が、Sp配座を有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
209c.第1の複数のオリゴヌクレオチド中のキラルなヌクレオチド間架橋の80%以上が、Sp配座を有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
209d.第1の複数のオリゴヌクレオチド中のキラルなヌクレオチド間架橋の90%以上が、Sp配座を有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
209e.第1の複数のオリゴヌクレオチド中のそれぞれのヌクレオチド間架橋がキラルであり、コア領域は、たった1個のRpを有し、第1の複数のオリゴヌクレオチド中の他のヌクレオチド間架橋は、それぞれSpである、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
210.オリゴヌクレオチドの種類は、(Sp,Sp,Rp,Sp,Sp,Rp,Sp,Sp,Rp,Sp,Sp)-d[5mCs1As1Gs1Ts15mCs1Ts1Gs15mCs1Ts1Ts15mCs1G]または(Rp,Rp,Rp,Rp,Rp,Sp,Sp,Rp,Sp,Sp,Rp,Sp,Sp,Rp,Rp,Rp,Rp,Rp,Rp)-Gs5mCs5mCsTs5mCsAsGsTs5mCsTsGs5mCsTsTs5mCsGs5mCsAs5mCs5mC(5R-(SSR)3-5R)ではなく、下線が引かれているヌクレオチドは、2’-O-MOE修飾されている、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
211.オリゴヌクレオチドが、以下:(Sp,Sp,Rp,Sp,Sp,Rp,Sp,Sp,Rp,Sp,Sp)-d[5mCs1As1Gs1Ts15mCs1Ts1Gs15mCs1Ts1Ts15mCs1G]または(Rp,Rp,Rp,Rp,Rp,Sp,Sp,Rp,Sp,Sp,Rp,Sp,Sp,Rp,Rp,Rp,Rp,Rp,Rp)-Gs5mCs5mCsTs5mCsAsGsTs5mCsTsGs5mCsTsTs5mCsGs5mCsAs5mCs5mC(5R-(SSR)3-5R)から選択されるオリゴヌクレオチドではなく、下線が引かれているヌクレオチドは、2’-O-MOE修飾されている、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
212.オリゴヌクレオチドが、
【表5】
(ここで、小文字は2’OMe RNA残基を表し;大文字は2’OH RNA残基を表し;太文字の「s」は、ホスホロチオエート部分を示す)
【表6】
(ここで、小文字は2’-OMe RNA残基を表し;大文字はRNA残基を表し;d=2’-デオキシ残基であり;「s」は、ホスホロチオエート部分を示す)
【表7】
(ここで、小文字は2’-OMe RNA残基を表し;大文字はRNA残基を表し;d=2’-デオキシ残基であり;「s」は、ホスホロチオエート部分を示す)
【表8】
(ここで、小文字は2’-OMe RNA残基を表し;大文字は2’-F RNA残基を表し;d=2’-デオキシ残基であり;「s」は、ホスホロチオエート部分を示す)
【表9】
から選択されるオリゴヌクレオチドではない、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
213.オリゴヌクレオチドが、d[AC]、d[CC]、d[CC]およびd[CC]から選択されるオリゴヌクレオチドではなく、Rは、Rpホスホロチオエート架橋であり、Sは、Spホスホロチオエート架橋である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
214.オリゴヌクレオチドは、GGA TCGA、GGA TCGA、GGA TCGAから選択されるオリゴヌクレオチドではなく、Rは、Rpホスホロチオエート架橋であり、Sは、Spホスホロチオエート架橋であり、全ての他の架橋はPOであり、それぞれのCは、5-メチルシトシン修飾されたヌクレオシドである、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
215.オリゴヌクレオチドは、T AGTCATGACT から選択されるオリゴヌクレオチドではなく、それぞれのヌクレオシドの後の添字「k」は、(S)-cEt修飾を示し、Rは、Rpホスホロチオエート架橋であり、Sは、Spホスホロチオエート架橋であり、それぞれのCは、5-メチルシトシン修飾されたヌクレオシドであり、全てのヌクレオチド間架橋は、RSSSRSRRRS、RSSSSSSSSS、SRRSRSSSSR、SRSRSSRSSR、RRRSSSRSSS、RRRSRSSRSR、RRSSSRSRSR、SRSSSRSSSS、SSRRSSRSRS、SSSSSSRRSS、RRRSSRRRSR、RRRRSSSSRS、SRRSRRRRRR、RSSRSSRRRR、RSRRSRRSRR、RRSRSSRSRS、SSRRRRRSRR、RSRRSRSSSR、RRSSRSRRRR、RRSRSRRSSS、RRSRSSSRRR、RSRRRRSRSR、SSRSSSRRRS、RSSRSRSRSR、RSRSRSSRSS、RRRSSRRSRS、SRRSSRRSRS、RRRRSRSRRR、SSSSRRRRSR、RRRRRRRRRRおよびSSSSSSSSSSから選択される立体化学パターンを有するホスホロチオエート(PS)である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
216.オリゴヌクレオチドは、T AGT CATGA CT から選択されるオリゴヌクレオチドではなく、それぞれのヌクレオシドの後の添字「k」は、(S)-cEt修飾を示し、Rは、Rpホスホロチオエート架橋であり、Sは、Spホスホロチオエート架橋であり、それぞれのCは、5-メチルシトシン修飾されたヌクレオシドであり、下線が引かれているコアの中の全てのヌクレオチド間架橋は、RSSSRSRRRS、RSSSSSSSSS、SRRSRSSSSR、SRSRSSRSSR、RRRSSSRSSS、RRRSRSSRSR、RRSSSRSRSR、SRSSSRSSSS、SSRRSSRSRS、SSSSSSRRSS、RRRSSRRRSR、RRRRSSSSRS、SRRSRRRRRR、RSSRSSRRRR、RSRRSRRSRR、RRSRSSRSRS、SSRRRRRSRR、RSRRSRSSSR、RRSSRSRRRR、RRSRSRRSSS、RRSRSSSRRR、RSRRRRSRSR、SSRSSSRRRS、RSSRSRSRSR、RSRSRSSRSS、RRRSSRRSRS、SRRSSRRSRS、RRRRSRSRRR、SSSSRRRRSR、RRRRRRRRRRおよびSSSSSSSSSSから選択される立体化学パターンを有するホスホロチオエート(PS)である、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
217.(S)-cEt修飾を含むそれぞれのヌクレオチドのそれぞれのホスホロチオエート部分が立体的に無作為である、実施形態215または216の組成物。
218.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、2個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
218a.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、3個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
218b.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、4個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
218c.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、5個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
218d.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、6個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
218e.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、7個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
218f.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、8個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
218g.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、9個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
218h.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、10個以上の天然のリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
219.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、2個以上の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
219a.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、3個以上の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
219b.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、4個以上の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
219c.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、5個以上の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
219d.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、6個以上の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
219e.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、7個以上の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
219f.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、8個以上の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
219g.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、9個以上の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
219i.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、10個以上の修飾されたリン酸架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
220.それぞれの修飾されたリン酸架橋がホスホロチオエート架橋である、実施形態219~219iのいずれか一つの組成物。
221.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、修飾された塩基を含み、修飾された塩基が、置換されたA、T、C、UまたはGである、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
222.第1の複数のオリゴヌクレオチド中のそれぞれの塩基部分が、場合により置換されていてもよいA、T、C、UまたはGである、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
223.第1の複数のオリゴヌクレオチド中のそれぞれの塩基部分が、独立して、A、T、C、U、5-MeCおよびGから選択される、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
224.それぞれのキラルなヌクレオチド間架橋が、90:10より大きいジアステレオマー選択性で作られる、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
225.それぞれのキラルなヌクレオチド間架橋が、95:5より大きいジアステレオマー選択性で作られる、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
226.それぞれのキラルなヌクレオチド間架橋が、96:4より大きいジアステレオマー選択性で作られる、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
227.それぞれのキラルなヌクレオチド間架橋が、97:3より大きいジアステレオマー選択性で作られる、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
228.それぞれのキラルなヌクレオチド間架橋が、98:2より大きいジアステレオマー選択性で作られる、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
229.それぞれのキラルなヌクレオチド間架橋が、98:2より大きいジアステレオマー選択性で作られる、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
230.キラルなヌクレオチド間架橋を作成するためのジアステレオマー選択性が、同じ反応条件または匹敵する反応条件で、キラルなヌクレオチド間架橋と、キラルなヌクレオチド間架橋の両側にヌクレオシドとを含むダイマーオリゴヌクレオチドを作成することによって測定される、実施形態224~229のいずれか一つの組成物。
231.組成物が、複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンス組成物と比較して、毒性の低下を示し、リファレンスの複数オリゴヌクレオチドのそれぞれは、共通の塩基配列も有しているものの、第1の複数のオリゴヌクレオチドとは、
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドが、立体化学的構造において互いに異なり;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有し;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、翼領域とコア領域を含まないという点で構造的に異なる、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
231a.組成物が、複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンス組成物と比較して、免疫活性化の低下を示し、リファレンスの複数オリゴヌクレオチドのそれぞれは、共通の塩基配列も有しているものの、第1の複数のオリゴヌクレオチドとは、
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドが、立体化学的構造において互いに異なり;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有し;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、翼領域とコア領域を含まないという点で構造的に異なる、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
231b.組成物が、複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンス組成物と比較して、補体活性化の低下を示し、リファレンスの複数オリゴヌクレオチドのそれぞれは、共通の塩基配列も有しているものの、第1の複数のオリゴヌクレオチドとは、
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドが、立体化学的構造において互いに異なり;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有し;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、翼領域とコア領域を含まないという点で構造的に異なる、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
231c.組成物が、複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンス組成物と比較して、注射部位の炎症の低下を示し、リファレンスの複数オリゴヌクレオチドのそれぞれは、共通の塩基配列も有しているものの、第1の複数のオリゴヌクレオチドとは、
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドが、立体化学的構造において互いに異なり;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有し;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、翼領域とコア領域を含まないという点で構造的に異なる、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
232.補体活性化の低下が、補体活性化のときに量が変化するタンパク質を検出するアッセイで観察される、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
233.補体活性化の低下は、1つ以上の完全な活性化に関連する生成物の存在、絶対量および/または相対量を検出するアッセイで観察される、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
234.補体活性化の低下は、C3a、Bb、C4a、C5a、C5b、C6、C7、C8およびC9からなる群から選択される1つ以上の完全な活性化に関連する生成物の存在、絶対量および/または相対量を検出するアッセイで観察される、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
234a.補体活性化の低下は、C3aの存在、絶対量および/または相対量を検出するアッセイで観察される、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
234b.補体活性化の低下は、C4aの存在、絶対量および/または相対量を検出するアッセイで観察される、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
234c.補体活性化の低下は、C5aの存在、絶対量および/または相対量を検出するアッセイで観察される、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
234d.補体活性化の低下は、Bbの存在、絶対量および/または相対量を検出するアッセイで観察される、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
235.補体活性化の低下は、サル血清中で観察される、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
236.補体活性化が5%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
236a.補体活性化が10%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
236a.補体活性化が20%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
236a.補体活性化が30%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
236a.補体活性化が40%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
236a.補体活性化が50%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
236a.補体活性化が60%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
236a.補体活性化が70%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
236a.補体活性化が80%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
236a.補体活性化が90%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
236a.補体活性化が95%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
236a.補体活性化が96%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
236a.補体活性化が97%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
236a.補体活性化が98%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
236n.補体活性化が99%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
237.補体活性化が、組成物が投与されてから60分未満の時間点で測定される、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
237a.補体活性化が、組成物が投与されてから0~40分以内の時間点で測定される、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
237b.補体活性化が複数の時間点で測定される、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
238.補体活性化が、組成物がサル血清に加えられてから5~60分の範囲内の時間点でC3aの量によって測定されるような時間点で測定される、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
239.組成物が、複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンス組成物と比較して、変更されたタンパク質結合を示し、リファレンスの複数オリゴヌクレオチドのそれぞれは、共通の塩基配列も有しているものの、第1の複数のオリゴヌクレオチドとは、
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドが、立体化学的構造において互いに異なり;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有し;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、翼領域とコア領域を含まないという点で構造的に異なる、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
240.組成物は、リファレンス組成物と比較して、血清タンパク質、ヘパリン硫酸-結合タンパク質および細胞内タンパク質から選択される1個以上のタンパク質に対する変更された結合を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
241.前記組成物が、リファレンス組成物と比較して、アルブミン、補体ファクターH、ファクターIX、ApoE、トロンビン、ファクターVIIIa、ヘパリンコファクターII、α-2マクログロブリン、線維芽細胞増殖因子1、線維芽細胞増殖因子2、肝細胞増殖因子/細胞分散因子、血管内皮細胞増殖因子、高移動度群タンパク質B1、シクロフィリンB、IL-8(CXCL8)、血小板第4因子(CXCL4)、ストローマ細胞由来因子-1(CXCL12)、単球走化性タンパク質-1(CCL2)、線維芽細胞増殖因子受容体1、ニューロピリン-1、終末糖化産物のための受容体、受容体型プロテインチロシンホスファターゼシグマ、Slit-2、ROBO1、トロンビン、アンチトロンビン、プロテインC阻害剤、アミロイド前駆体タンパク質1、トロンボスポンジン-1、アネキシンA2、PDGF BB、PC4/Sub1、RNF163/ZNF9、Ku70、Ku80、TCP1-α、TCP1-β、TCP1-ε、TCP1-γ、TCP1-θ、TCP1-δ、HSP90-AA1、HSP90-AB、HSP70-5/GRP78、HSPA1L、HSC70、ACTB、TBBB2C、ビメンチン、CArG結合因子、DHX30、EIF2S2、EIF4H、GRSF1、hnRNP D1L、hnRNPA1、hnRNPA2、hnRNPH1、hnRNPK、hnRNPQ、hnRNPU、hnRNPUL、ILF2、ILF3、KHSRP、La/SSB、NCL、NPM1、P54nrb、PSF、PSPC1、RHA、YBX1、ACLY、VARS、ANXA2、NDKA、チミジル酸キナーゼ、JKBP1δ6、SHMT2、LRPPRC、NARS、ATAD3A、KCTD12、CD4、GP120、aMb2(Mac-1)、VDAC-1、Ago2 PAZドメイン、RAGE、AIM2、DHX36、DHX9、DDX41、IFI16、RIG-I、MDA5、LRRFIP1、DLM-1/ZBP1、TREX1、ラミニンおよびフィブロネクチンから選択される1個以上のタンパク質に対する変更された結合を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
242.組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
242a.組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の10%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
242b.組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の20%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
242c.組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の30%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
242d.組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の40%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
242e.組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の50%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
242f.組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の60%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
242g.組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の70%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
242h.組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の80%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
242i.組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の90%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
242j.組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の95%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
242k.組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の96%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
242l.組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の97%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
242m.組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の98%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
242n.組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の99%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
243.組成物が、リファレンス組成物と比較して、ファクターHに対する結合の低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
243a.組成物が、リファレンス組成物と比較して、ヘパリン硫酸結合タンパク質に対する結合の低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
244.組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
245.組成物が、リファレンス組成物と比較して、アルブミンに対する結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
245a.タンパク質結合の増大が、BSA結合アッセイで観察され、第1の複数のオリゴヌクレオチドが、リファレンスの複数のオリゴヌクレオチドよりもBSA結合が増大する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246.組成物が、リファレンス組成物と比較して、5%を超える結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246a.組成物が、リファレンス組成物と比較して、10%を超える結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246b.組成物が、リファレンス組成物と比較して、20%を超える結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246c.組成物が、リファレンス組成物と比較して、30%を超える結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246d.組成物が、リファレンス組成物と比較して、40%を超える結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246e.組成物が、リファレンス組成物と比較して、50%を超える結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246f.組成物が、リファレンス組成物と比較して、60%を超える結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246g.組成物が、リファレンス組成物と比較して、70%を超える結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246h.組成物が、リファレンス組成物と比較して、80%を超える結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246i.組成物が、リファレンス組成物と比較して、90%を超える結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246j.組成物が、リファレンス組成物と比較して、100%を超える結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246k.組成物が、リファレンス組成物と比較して、2倍を超える結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246l.組成物が、リファレンス組成物と比較して、5倍を超える結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246m.組成物が、リファレンス組成物と比較して、10倍を超える結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246n.組成物が、リファレンス組成物と比較して、50倍を超える結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246o.組成物が、リファレンス組成物と比較して、100倍を超える結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
246p.タンパク質結合がin vitroで測定される、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
247.組成物が、複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンス組成物と比較して、改良されたオリゴヌクレオチドの送達を示し、リファレンスの複数オリゴヌクレオチドのそれぞれは、共通の塩基配列も有しているものの、第1の複数のオリゴヌクレオチドとは、
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドが、立体化学的構造において互いに異なり;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有し;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、翼領域とコア領域を含まないという点で構造的に異なる、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
247a.組成物が、改良された全身送達を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
247b.組成物が、改良された細胞質送達を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
247c.組成物が、標的に対する改良された送達を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
247d.組成物が、細胞集合に対する改良された送達を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
247e.組成物が、組織に対する改良された送達を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
247f.組成物が、臓器に対する改良された送達を示す、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
248.医薬的に許容され得る担体をさらに含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
248a.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、補体に関連する疾患の治療のためのものである、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
248b.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、神経炎症、神経変性、筋肉炎症、脱髄、脈管炎または腎炎の治療のためのものである、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
248c.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、ループス腎炎の治療のためのものである、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
248d.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、C1、C1a、C1r、C1s、C1q、MASP-1、MASP-2、C3、C3-コンベルターゼ、C3a、C3b、C3aR、C4b、C5、C5a、C5aR、ファクターB、ファクターD、トロンビン、プラスミン、カリクレインまたはファクターXIIaを標的とする、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
248e.第1の複数のオリゴヌクレオチドがC5を標的とする、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
248f.第1の複数のオリゴヌクレオチドがファクターBを標的とする、実施形態248eを除く先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
248g.1個以上の脂質を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
248h.少なくとも1個の脂質が、組成物のオリゴヌクレオチドに接合する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
248i.少なくとも1個の脂質が、組成物のオリゴヌクレオチドに共有結合する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
248j.1個以上の標的とする要素を含む、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
248k.少なくとも1個の標的要素が、組成物のオリゴヌクレオチドに接合する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
248l.少なくとも1個の標的要素が、組成物のオリゴヌクレオチドに共有結合する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物。
249.共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法における、
同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、毒性の低下を特徴とする、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含む改良。
249a.共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法における、
第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含み、第1の複数のオリゴヌクレオチドは、キラリティが制御されており、同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、毒性の低下を特徴とする改良。
249b.共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法における、先行する実施形態のいずれか一つのオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含む改良。
249c.共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法における、
複数のオリゴヌクレオチド中のそれぞれのオリゴヌクレオチドが1個以上の修飾された糖部分を含むようなオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含み、この組成物が、同じ共通のヌクレオチド配列を有するが、1個以上の修飾された糖部分の少なくとも1個を欠くリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、毒性が低いことを特徴とする改良。
249d.共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法における、
複数のオリゴヌクレオチド中のそれぞれのオリゴヌクレオチドが1個以上の天然のリン酸架橋と1個以上の修飾されたリン酸架橋を含むようなオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含み、
オリゴヌクレオチド組成物が、オリゴヌクレオチドが天然のリン酸架橋を含まない以外は相当するリファレンス組成物を用いて測定される少なくとも1つのアッセイで試験したとき、毒性が低いことを特徴とする改良。
250.共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法における、
複数のオリゴヌクレオチド中のそれぞれのオリゴヌクレオチドが1個以上の修飾された糖部分を含むようなオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含み、この組成物が、同じ共通のヌクレオチド配列を有するが、1個以上の修飾された糖部分の少なくとも1個を欠くリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、毒性が低いことを特徴とする改良。
251.それぞれが共通の塩基配列を有し、修飾された糖部分を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を被験体に投与する工程を含む方法であって、ここで、このオリゴヌクレオチド組成物は、同じ共通の塩基配列を有するが、修飾された糖部分を含まないリファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含む、それ以外は相当するリファレンス組成物を用いて測定される少なくとも1つのアッセイで試験したとき、毒性が低いことを特徴とする、方法。
252.それぞれが共通の塩基配列を有し、1個以上の天然のリン酸架橋と1個以上の修飾されたリン酸架橋を含む第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を被験体に投与する工程を含む方法であって、ここで、このオリゴヌクレオチド組成物は、同じ共通の塩基配列を有するが、天然のリン酸架橋を含まないリファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含む、それ以外は相当するリファレンス組成物を用いて測定される少なくとも1つのアッセイで試験したとき、毒性が低いことを特徴とする、方法。
253.キラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物を被験体に投与する工程を含む方法であって、ここで、このキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、同じ塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを含み、異なるキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物または立体的に無作為なオリゴヌクレオチド組成物を含む、それ以外は相当するリファレンスオリゴ組成物を用いて測定される少なくとも1つのアッセイで試験したとき、毒性が低いことを特徴とする、方法。
254.共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、毒性が低いことを特徴とする、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含む、方法。
254a.共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、補体活性化が低いことを特徴とする、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含む、方法。
254b.共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、変更されたタンパク質結合を特徴とする、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含む、方法。
254c.変更されたタンパク質結合が、アルブミンに対する改良された結合を含む、実施形態254bの方法。
254d.共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法であって、
同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスの複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、注射部位の炎症が低いことを特徴とする、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含む、方法。
254e.毒性の低下が、補体活性化の低下であるか、または補体活性化の低下を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
254f.毒性の低下が補体活性化アッセイで評価される、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
254g.補体活性化の低下が、補体活性化のときに量が変化するタンパク質を検出するアッセイで観察される、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
254h.補体活性化の低下は、1つ以上の完全な活性化に関連する生成物の存在、絶対量および/または相対量を検出するアッセイで観察される、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
254i.補体活性化の低下は、C3a、Bb、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の完全な活性化に関連する生成物の存在、絶対量および/または相対量を検出するアッセイで観察される、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
254j.補体活性化の低下は、サル血清中で観察される、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
255.投与されたオリゴヌクレオチド組成物のオリゴヌクレオチドは、補体に関連する疾患の治療のためのものである、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
255a.投与されたオリゴヌクレオチド組成物のオリゴヌクレオチドは、神経炎症、神経変性、筋肉炎症、脱髄、脈管炎または腎炎の治療のためのものである、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
255b.投与されたオリゴヌクレオチド組成物のオリゴヌクレオチドは、ループス腎炎の治療のためのものである、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
255c.投与されたオリゴヌクレオチド組成物のオリゴヌクレオチドが、C1、C1a、C1r、C1s、C1q、MASP-1、MASP-2、C3、C3-コンベルターゼ、C3a、C3b、C3aR、C4b、C5、C5a、C5aR、ファクターB、ファクターD、トロンビン、プラスミン、カリクレインまたはファクターXIIaを標的とする、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
255d.投与されたオリゴヌクレオチド組成物のオリゴヌクレオチドは、C5を標的とする、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
255e.投与されたオリゴヌクレオチド組成物のオリゴヌクレオチドは、ファクターBを標的とする、実施形態255dを除く先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256.補体活性化が少なくとも5%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256a.補体活性化が少なくとも10%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256b.補体活性化が少なくとも20%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256c.補体活性化が少なくとも30%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256d.補体活性化が少なくとも40%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256e.補体活性化が少なくとも50%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256f.補体活性化が少なくとも60%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256g.補体活性化が少なくとも70%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256h.補体活性化が少なくとも80%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256i.補体活性化が少なくとも90%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256j.補体活性化が少なくとも95%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256k.補体活性化が少なくとも96%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256l.補体活性化が少なくとも97%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256m.補体活性化が少なくとも98%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256n.補体活性化が少なくとも99%低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256o.補体活性化が、ネガティブコントロールに匹敵するレベルまで低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
256p.補体活性化が、水に匹敵するレベルまで低下する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
257.補体活性化が、組成物がサル血清に加えられてから60分を超えない時間点で測定される、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
257a.補体活性化が、組成物がサル血清に加えられてから0~40分の時間点で測定される、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
258.補体活性化が、組成物がサル血清に加えられてから5~60分の範囲内の時間点でC3aの量によって測定されるような時間点で測定される、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
259.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、注射部位の炎症の低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
260.第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物を投与することを含む方法であって、この組成物が、複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンス組成物と比較して、注射部位の炎症の低下を示し、リファレンスの複数オリゴヌクレオチドのそれぞれは、共通の塩基配列も有しているものの、第1の複数のオリゴヌクレオチドとは、
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドが、立体化学的構造において互いに異なり;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有し;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、翼領域とコア領域を含まないという点で構造的に異なる、方法。
260a.共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法における、
同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、注射部位の炎症が低いことを特徴とする、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドを投与することを含む改良。
261.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、変更されたタンパク質結合を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
262.第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物を投与することを含む方法であって、この組成物が、複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンス組成物と比較して、変更されたタンパク質結合を示し、リファレンスの複数オリゴヌクレオチドのそれぞれは、共通の塩基配列も有しているものの、第1の複数のオリゴヌクレオチドとは、
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドが、立体化学的構造において互いに異なり;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有し;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、翼領域とコア領域を含まないという点で構造的に異なる、方法。
262a.共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法における、
同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、変更されたタンパク質結合を特徴とする、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含む改良。
263.第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物が、リファレンス組成物と比較して、血清タンパク質、ヘパリン硫酸-結合タンパク質および細胞内タンパク質から選択される1個以上のタンパク質に対する変更された結合を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
264.第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物が、リファレンス組成物と比較して、アルブミン、補体ファクターH、ファクターIX、ApoE、トロンビン、ファクターVIIIa、ヘパリンコファクターII、α-2マクログロブリン、線維芽細胞増殖因子1、線維芽細胞増殖因子2、肝細胞増殖因子/細胞分散因子、血管内皮細胞増殖因子、高移動度群タンパク質B1、シクロフィリンB、IL-8(CXCL8)、血小板第4因子(CXCL4)、ストローマ細胞由来因子-1(CXCL12)、単球走化性タンパク質-1(CCL2)、線維芽細胞増殖因子受容体1、ニューロピリン-1、終末糖化産物のための受容体、受容体型プロテインチロシンホスファターゼシグマ、Slit-2、ROBO1、トロンビン、アンチトロンビン、プロテインC阻害剤、アミロイド前駆体タンパク質1、トロンボスポンジン-1、アネキシンA2、PDGF BB、PC4/Sub1、RNF163/ZNF9、Ku70、Ku80、TCP1-α、TCP1-β、TCP1-ε、TCP1-γ、TCP1-θ、TCP1-δ、HSP90-AA1、HSP90-AB、HSP70-5/GRP78、HSPA1L、HSC70、ACTB、TBBB2C、ビメンチン、CArG結合因子、DHX30、EIF2S2、EIF4H、GRSF1、hnRNP D1L、hnRNPA1、hnRNPA2、hnRNPH1、hnRNPK、hnRNPQ、hnRNPU、hnRNPUL、ILF2、ILF3、KHSRP、La/SSB、NCL、NPM1、P54nrb、PSF、PSPC1、RHA、YBX1、ACLY、VARS、ANXA2、NDKA、チミジル酸キナーゼ、JKBP1δ6、SHMT2、LRPPRC、NARS、ATAD3A、KCTD12、CD4、GP120、aMb2(Mac-1)、VDAC-1、Ago2 PAZドメイン、RAGE、AIM2、DHX36、DHX9、DDX41、IFI16、RIG-I、MDA5、LRRFIP1、DLM-1/ZBP1、TREX1、ラミニンおよびフィブロネクチンから選択される1個以上のタンパク質に対する変更されたタンパク質結合を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
265.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
265a.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の10%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
265b.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の20%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
265c.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の30%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
265d.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の40%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
265e.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の50%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
265f.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の60%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
265g.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の70%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
265h.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の80%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
265i.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の90%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
265j.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の95%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
265k.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の96%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
265l.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の97%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
265m.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の98%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
265n.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の99%を超える低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
266.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、ファクターHに対する結合の低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
266.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、ヘパリン硫酸結合タンパク質に対する結合の低下を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
267.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、1個以上のタンパク質に対する結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
268.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、アルブミンに対する結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
268a.タンパク質結合の増大が、BSA結合アッセイで観察され、第1の複数のオリゴヌクレオチドが、リファレンスの複数のオリゴヌクレオチドよりもBSA結合が増大する、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
269.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、5%以上の結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
269a.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、10%以上の結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
269b.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、20%以上の結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
269c.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、30%以上の結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
269d.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、40%以上の結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
269e.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、50%以上の結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
269f.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、60%以上の結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
269g.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、70%以上の結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
269h.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、80%以上の結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
269i.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、90%以上の結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
269j.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、100%以上の結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
269k.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、2倍以上の結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
269l.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、5倍以上の結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
269m.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、10倍以上の結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
269n.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、50倍以上の結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
269o.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物が、リファレンス組成物と比較して、100倍以上の結合の増大を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
270.タンパク質結合がin vitroで測定される、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
271.第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物が、改良された送達を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
272.第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物を投与することを含む方法であって、この組成物が、複数のオリゴヌクレオチドを含むリファレンス組成物と比較して、改良された送達を示し、リファレンスの複数オリゴヌクレオチドのそれぞれは、共通の塩基配列も有しているものの、第1の複数のオリゴヌクレオチドとは、
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドが、立体化学的構造において互いに異なり;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有し;および/または
リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドは、翼領域とコア領域を含まないという点で構造的に異なる、方法。
273.共通のヌクレオチド配列を有する第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を投与する方法における、
同じ共通のヌクレオチド配列のリファレンスオリゴヌクレオチド組成物と比較して、改良された送達を特徴とする、第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドを投与することを含む改良。
274.第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物が、改良された全身送達を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
274a.第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物が、改良された細胞質送達を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
275.第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物が、標的に対する改良された送達を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
276.第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物が、細胞集合に対する改良された送達を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
276a.第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物が、組織に対する改良された送達を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
276b.第1の複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物が、臓器に対する改良された送達を示す、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
277.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くの修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
277a.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのホスホロチオエート架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
277b.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、5’-末端でリファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのホスホロチオエート架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
277c.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、3’-末端でリファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのホスホロチオエート架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
277d.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも、1個の翼領域に多くのホスホロチオエート架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
277e.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも、それぞれの翼領域に多くのホスホロチオエート架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
278.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのSpキラルなヌクレオチド間架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
278a.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのSpホスホロチオエート架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
278b.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、5’-末端でリファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのSpホスホロチオエート架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
278c.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、3’-末端でリファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのSpホスホロチオエート架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
278d.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも、1個の翼領域に多くのSpホスホロチオエート架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
278e.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも、それぞれの翼領域に多くのSpホスホロチオエート架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
279.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くの修飾された塩基を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
279a.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのメチル化された塩基を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
279b.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、5’-末端にリファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのメチル化された塩基を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
279c.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、3’-末端にリファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも多くのメチル化された塩基を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
279d.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも、1個の翼領域に多くのメチル化された塩基を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
279e.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも、それぞれの翼領域に多くのメチル化された塩基を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
280.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも少ない2’-MOE修飾を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
280a.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも少ない2’-MOE修飾を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
281.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、5’-末端にリファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも少ない2’-MOE修飾を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
282.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、3’-末端にリファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも少ない2’-MOE修飾を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
283.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも、1個の翼領域に少ない2’-MOE修飾を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
284.第1の複数のオリゴヌクレオチドが、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドよりも、それぞれの翼領域に少ない2’-MOE修飾を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
285.リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の個々のオリゴヌクレオチドが、立体化学的構造において互いに異なっている、先行する実施形態のいずれか一つの組成物または方法。
286.リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドが、組成物の複数のオリゴヌクレオチドによって表される構造とは異なる構造を有する、先行する実施形態のいずれか一つの組成物または方法。
287.リファレンスの複数オリゴヌクレオチド中の少なくともいくつかのオリゴヌクレオチドが、翼領域およびコア領域を含まない、先行する実施形態のいずれか一つの組成物または方法。
288.第1の複数のオリゴヌクレオチドの組成物は、先行する実施形態のいずれか一つの組成物である、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
289.先行する実施形態のいずれか一つの組成物と接触させることによって顕著な補体活性化を起こすことなく、細胞、組織、および/または有機体における標的核酸の量を減らす方法。
290.標的核酸と、先行する実施形態のいずれか一つの組成物とを接触させることによって顕著な補体活性化を起こすことなく、標的核酸のRNase H開裂を行わせる方法。
291.前記方法が、標的核酸配列の量を減らすのに十分な条件および時間で行われる、先行する実施形態のいずれか一つの方法。
292.オリゴヌクレオチド組成物を同定および/または特性決定する方法であって、この方法は、
先行する実施形態のいずれか一つの少なくとも1つの組成物を提供する工程と;
リファレンス組成物と比較して補体活性化を評価する工程とを含む、方法。
293.オリゴヌクレオチド組成物を同定および/または特性決定する方法であって、この方法は、
先行する実施形態のいずれか一つの少なくとも1つの組成物を提供する工程と;
リファレンス組成物と比較して注射部位の炎症を評価する工程とを含む、方法。
294.オリゴヌクレオチド組成物を同定および/または特性決定する方法であって、この方法は、
先行する実施形態のいずれか一つの少なくとも1つの組成物を提供する工程と;
リファレンス組成物と比較してタンパク質結合を評価する工程とを含む、方法。
295.オリゴヌクレオチド組成物を同定および/または特性決定する方法であって、この方法は、
先行する実施形態のいずれか一つの少なくとも1つの組成物を提供する工程と;
リファレンス組成物と比較して送達を評価する工程とを含む、方法。
296.リファレンス組成物は、塩基配列を共有するオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の調製物である、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
297.リファレンス組成物は、別の種類のオリゴヌクレオチドのキラリティが制御されたオリゴヌクレオチド組成物である、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
298.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、ホスホロチオエート架橋をより多く含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
299.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、ホスホロチオエート架橋のみを含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
300.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、修飾された糖部分をより少なく含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
301.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、修飾された糖部分をより少なく含み、修飾が2’-ORである、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
302.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、修飾された糖部分をより多く含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
303.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、修飾された糖部分をより多く含み、修飾が2’-ORである、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
304.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、ホスホロチオエート架橋をより少なく含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
305.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、翼を有し、翼にホスホロチオエート架橋をより少なく含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
306.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、Spホスホロチオエート架橋をより少なく含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
307.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、翼を有し、翼にSpホスホロチオエート架橋をより少なく含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
308.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、Rpホスホロチオエート架橋をより多く含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
309.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、翼を有し、翼にRpホスホロチオエート架橋をより多く含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
310.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、メチル化された塩基をより少なく含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
311.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、2’-MOE修飾をより多く含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
312.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、同じ(1)塩基配列;(2)骨格の架橋パターン;および(3)骨格のリン修飾のパターンを共有する、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
313.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが天然のリン酸架橋をより少なく含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
314.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、5’-末端および/または3’-末端に天然のリン酸架橋をより少なく含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
315.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、第1の複数のオリゴヌクレオチドの翼に対応する領域に、天然のリン酸架橋をより少なく含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
316.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、翼に天然のリン酸架橋を含み、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、対応する翼領域に、天然のリン酸架橋をより少なく含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
317.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、翼に天然のリン酸架橋を含み、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、翼中の1個以上のこのような天然のリン酸架橋に、修飾されたヌクレオチド間架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
318.第1の複数のオリゴヌクレオチドは、翼に天然のリン酸架橋を含み、リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドは、翼中の1個以上のこのような天然のリン酸架橋に、ホスホロチオエート架橋を含む、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
319.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが天然のリン酸架橋を含まない、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
320.リファレンス組成物のオリゴヌクレオチドが、翼-コア-翼構造を含まない、先行する実施形態のいずれか一つの方法または組成物。
321.選択される標的配列に指向するオリゴヌクレオチド組成物を製造するための方法であって、この方法は、
先行する実施形態のいずれか一つの第1の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を製造する工程を含み、第1の複数のオリゴヌクレオチドはそれぞれ、標的配列に相補的な塩基配列を有する、方法。
322.医薬的に許容され得る担体を提供することをさらに含む、実施形態321の方法。
【0995】
例示
上には、本開示の特定の非限定的な実施形態を記載してきた。したがって、本明細書に記載される開示内容の実施形態は、本開示の原理の応用を単に例示するものであることが理解されるべきである。例示される実施形態の詳細に対する本明細書中の言及は、特許請求の範囲を限定することを意図したものではない。
【0996】
提供されるオリゴヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチド組成物を調製するための方法は、限定されないが、WO/2010/064146号、WO/2011/005761号、WO/2013/012758号、WO/2014/010250号、US2013/0178612号、WO/2014/012081号およびWO/2015/107425号に記載されるものを含め、当該技術分野で広く知られており、それぞれの方法および試薬は、本明細書に参考として組み込まれる。出願人は、本明細書に、提供されるオリゴヌクレオチドを製造するための方法例を記載する。
【実施例1】
【0997】
リンカーの調製例
いくつかの実施形態において、SPリンカーは、以下のスキームに従って調製された。
【化281】
【実施例2】
【0998】
オリゴヌクレオチドおよび組成物を調製するための方法例
略記
AMA:HO中の濃NH-40% MeNH(1:1、v/v)
CMIMT:N-シアノメチルイミダゾリウムトリフラート
DBU:1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン
DCA:ジクロロ酢酸
DCM:ジクロロメタン、CHCl
DMTr:4,4’-ジメトキシトリチル
DVB:ジビニルベンゼン
HCP:高度に架橋されたポリスチレン(50% DVB、非膨潤性ポリスチレンを含む。)
MeIm:N-メチルイミダゾール
MQ:「Milli-Q Reference」から得られる水
PhIMT:N-フェニルイミダゾリウムトリフラート
POS:3-フェニル-1,2,4-ジチアゾリン-5-オン
PS200:primer support 200(GE Healthcareから市販。)
PS5G:primer support 5G(GE Healthcareから市販。)
TBAF:テトラブチルアンモニウムフルオリド
TBHP:tert-ブチルヒドロペルオキシド
TEAA:酢酸トリエチルアンモニウム(triethylammonium aceate)
【0999】
担体:様々なタイプの担体(様々なヌクレオシド負荷量)を試験した。いくつかの実施形態において、HCP>PS5G≒PS200≧CPGである。いくつかの実施形態において、担体はHCPである。いくつかの実施形態において、担体はPS5Gである。いくつかの実施形態において、担体はPS200である。いくつかの実施形態において、担体はCPGである。ヌクレオシド負荷量については、様々な範囲(30~300μmol/g)を試験した。いくつかの実施形態において、70~80μmol/gの負荷量が他の負荷量よりも優れていた。いくつかの実施形態において、ヌクレオシド負荷量は70~80μmol/gである。CPGを、様々な供給業者(GlenReseach、LinkTechnologies、ChemGenes、PrimeSynthesisおよび3-Prime)から購入した。
【1000】
様々なリンカーを試験した。様々なリンカーを使用することができる。いくつかの実施形態において、DPSEタイプの化学を用いて、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を調製する間、SPリンカーを使用した。
【1001】
様々な活性化剤を調製および/または購入し、評価した。いくつかの実施形態では、DPSEタイプの化学については、CMIMTを使用した。
【1002】
例の分析条件:
1) RP-UPLC-MS
◆ システム:Waters、Aquity UPLC I-Class、Xevo G2-Tof
◆ カラム:Waters、BEH C18、1.7μm、2.1×150mm
◆ 温度および流量:55℃、0.3mL/min
◆ 緩衝液:A:0.1M TEAA;B:MeCN
◆ 勾配:%B:1-30%/30min
2) AEX-HPLC
◆ システム:Waters、Alliance e2695
◆ カラム:Thermo、DNAPac PA-200、4×250mm
◆ 温度および流量:50℃、1mL/min
◆ 緩衝液:A:20mM NaOH;B:A+1M NaClO
◆ 勾配:%B:10-50%/30min
【1003】
キラル(chrial)オリゴ(1μmolスケール)の例の合成手順:
【1004】
本明細書に示す例のサイクルに従って、キラルオリゴの自動固相合成を実施した。合成サイクルの後に、樹脂をMeCN(1mL)中の0.1M TBAFを用いて室温で2時間(通常30分で十分。)処理し、MeCNで洗浄して乾燥し、AMA(1mL)を45℃で30分間加えた。混合物を室温まで冷却し、樹脂を膜濾過により除去した。濾液を減圧下で約1mLまで濃縮した。残留物を1mLのHOで希釈し、AEX-HPLCおよびRP-UPLC-MS(例の条件:分析条件を参照)により分析した。
【表10】
【1005】
記載されるように、いくつかの実施形態において、TBAF処理は、より良い結果を与えることができる(例えば、脱硫がほとんどない)。いくつかの実施形態において、SPリンカーは、理論によって限定されることを意図しないが、記載されるようなキラル補助剤除去中の良好な安定性によって、より良い収率および/または純度を与えた。いくつかの実施形態において、フッ素含有試薬、例えば、HF-NR(例えば、HF-TEA(トリエチルアミン))は、スクシニルリンカーが使用されたときに、理論によって限定されることを意図しないが、キラル補助剤除去中の開裂がほとんどないことによって、良好な収率および/または純度を与えた。いくつかの実施形態において、合成後、樹脂をDMF-HO(3:1、v/v;1mL)中の1M TEA-HFを用い、50℃で2時間処理した。PS5G支持材を、MeCN、HOで洗浄し、AMA(conc.NH-40%MeNH(1:1、v/v))(1mL)を50℃で45分間かけて加えた。混合物を室温まで冷却し、樹脂を膜濾過によって除去した(2mLについてHOで洗浄した)。約1mLになるまで、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を1mLのHOで希釈し、AEX-HPLCおよびRP-UPLC-MSによって分析した(条件:分析条件の章で言及)。
【1006】
キラル(chrial)オリゴ(1μmolスケール)の例の精製手順:いくつかの実施形態において、未精製のオリゴをAEX-MPLCにより、以下の例の条件に従って精製した:
◆ システム:AKTA Purifier-10
◆ カラム:TOHSOH、DNA STAT、4.6×100mm
◆ 温度および流量:60℃、0.5mL/min
◆ 緩衝液:A:20mM トリス-HCl(pH9.0)+20% MeCN、B:A+1.5M NaCl
◆ 勾配:%B:20-70%/25CV(2%/CV)
【1007】
すべての分画をAEX-HPLC分析により分析し、80%を超える純度のキラルオリゴを含む(containg)分画を集め(corrected)、Sep-Pak Plus tC18(WAT036800)により、以下の例の条件を用いて脱塩した:
1. 15mLのMeCNでSep-Pak Plusをコンディショニングする。
2. 15mLの50% MeCN/MQでカートリッジをすすぐ。
3. 30mLのMQでカートリッジを平衡化させる。
4. サンプルを負荷し、40mLのMQで洗浄する。
5. 10mLの50% MeCN/MQでキラルオリゴを溶離する。
【1008】
溶離したサンプルを減圧下で蒸発させ(evapolated)てMeCNを除去し、凍結乾燥した。生成物をMQ(1mL)に溶解し、0.2μmメッシュのシリンジフィルターにより濾過して分析した。UV吸光度による収率計算の後、調製物を再び凍結乾燥した。
【1009】
例の方法、条件および試薬は、例えば、特願2002-33436、国際公開第2005/092909号パンフレット、国際公開第2010/064146号パンフレット、国際公開第2012/039448号パンフレット、国際公開第2011/108682号パンフレット、国際公開第2014/010250号パンフレット、国際公開第2014/010780号パンフレット、国際公開第2014/012081号パンフレットなどに記載されており、提供されるオリゴヌクレオチドおよび/または組成物を調製するために有用であり得る。
【1010】
提供される組成物は、特に、改良された安定性および活性を含め、改良された特性を示した。例えば、提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、増大した開裂速度、増大した選択性、高められた開裂パターンなどを与える。この実施例は、提供される組成物は低い毒性および改良されたタンパク質結合プロフィールも有することを示した。
【実施例3】
【1011】
in vitroでのカニクイザル血清の補体活性化の測定
補体活性化に対するオリゴヌクレオチドの効果は、カニクイザル血清において、in vitroで測定した。第3補体成分C3は、補体活性化剤の伝統的な経路、代替的な経路およびレクチン経路の中核をなしている。補体活性化中に、C3は、タンパク質分解によって開裂し、アナフィラトキシンペプチドC3aが放出する。代替的な経路が活性化すると、ファクターBは、補体ファクターDによって開裂し、非触媒性の鎖Baおよび触媒性サブユニットBbが得られる。活性なサブユニットBbは、C3bに関連するセリンプロテアーゼであり、代替的な経路C3コンベルターゼを生成する。
【1012】
3匹の個々の雄カニクイザル由来の血清をプールし、このプールを使用した。C3aおよびBb補体活性化の時間経過を、カニクイザル血清(比率1:10、V/V)中、最終濃度330ug/mlでオリゴヌクレオチドを37℃でインキュベートし、示した時間点でアリコートを採取することによって測定した。具体的には、9.24μLの10mg/mLのオリゴヌクレオチドストックを、270.76μLのプールした血清に加え、37℃でインキュベートした。示した時間点で、20μLのアリコートを採取し、2.2μLの18mg/mL EDTA(Sigma-Aldrich)を添加することによって反応をすぐに停止させた。
【1013】
用量応答曲線のために、1mg/mLから開始し、オリゴヌクレオチドを水で1/3段階希釈物(10倍濃縮)を6個作成した。次いで、2μLの希釈したオリゴヌクレオチド溶液を18μLのカニクイザル血清に添加し、37℃でインキュベートした。40分後、2.2μLの18mg/mL EDTA(Sigma-Aldrich)を添加することによって、反応をすぐに停止させた。1:3000(C3a)および1:40(Bb)希釈で、MicroVue C3a PlusおよびBb Plus Enzyme Immunoassay(Quidel、サンディエゴ、CA製)を用い、C3aおよびBbを測定した。
【1014】
実施例の結果を図1~5に示した。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、リファレンスの立体的に無作為な組成物と比較して、補体活性化の量が変更されている。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、顕著に低い補体活性化を有する。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、ネガティブコントロールの水よりも本質的に大きくない補体活性化を有する。
【実施例4】
【1015】
オリゴヌクレオチドおよび組成物を調製するための方法例
オリゴヌクレオチドを蒸留水で100μMまで希釈し、ストック溶液を作成した。ヒト血清アルブミン(脂肪酸を含まない、グロブリンを含まない、Sigma-Aldrich A3782)をPBST(1×PBS+0.1%Tween)で5mg/mLまで希釈した。オリゴヌクレオチドをPBSTまたは5mg/mL-アルブミン溶液で100倍に希釈し、1μMの作業溶液を作成した。オリゴヌクレオチド-PBSTサンプルは、超濾過後にオリゴヌクレオチド回収効率の概算値を与え、これを使用し、アルブミン結合溶液のフロースルーにおいて、オリゴヌクレオチド濃度を正規化した。1μMの作業溶液を37℃で30分間インキュベートした。100μLのタンパク質/1μMのオリゴヌクレオチド複合体を超濾過管(Amicon Ultra 50kDaカットオフ、再生セルロース)に入れ、9,000×gで3分間遠心分離処理した。フロースルーを集め、オリゴヌクレオチドの存在についてアッセイした。
【1016】
一本鎖オリゴヌクレオチドを検出するために、OliGreen染料を使用した。希釈バッファーは、TEであった。それぞれのオリゴヌクレオチドには、それぞれの標準曲線が作成されていた。オリゴヌクレオチドを0.5μM(100μMストックから200倍希釈)に希釈し、次いで、7回の1:1段階希釈をそれぞれ2個ずつ作成した。20μLのそれぞれの希釈したオリゴヌクレオチド標準を、UV透明ハーフエリア96ウェルプレートに加えた。元々の1μMのオリゴヌクレオチド/PBSTおよび1μMのオリゴヌクレオチド/タンパク質を含む超濾過フロースルーの全てのサンプルを、4倍希釈で開始し、1:1の段階希釈を行った。20μlのそれぞれのサンプルを、それぞれの標準と共に加えた。Quant-iT OliGreen染料(Life Technologies、O7582)を200倍に希釈し、作業溶液を作成した。20μlのOliGreen作業溶液をそれぞれのオリゴヌクレオチドサンプルと混合し、室温でインキュベートした。蛍光マイクロプレートリーダーを用い、プレートを読み取った(励起=480nm;発光=520nm)。
【1017】
オリゴヌクレオチドの濃度を、オリゴヌクレオチド自体の標準曲線に従って計算した。遊離オリゴヌクレオチドの回収をRoligo=CP-FT/CP-orig(Roligoは、遊離オリゴヌクレオチドの回収であり;CP-FTは、PBST-フロースルーの濃度であり;CP-origは、元々の作業ストックのPBSTの濃度である)として計算した。アルブミンが結合したオリゴヌクレオチド濃度を、CA-UB=CA-FT/ Roligoとして正規化した(CA-UBは、アルブミンが結合していないオリゴヌクレオチドの濃度を正規化したものであり;CA-FTは、アルブミンで処理されたサンプルにおけるフロースルーの測定されたオリゴヌクレオチド濃度である)。アルブミンサンプル中の結合していない遊離オリゴヌクレオチドの割合を、PA-UB=100A-UB/CA-origとして計算した(PA-UBは、アルブミンサンプルの結合していない遊離オリゴヌクレオチドの割合であり;CA-origは、元々の作業溶液のアルブミン濃度である)。結合率%=100-PA-UB
【1018】
実施例の結果を図6~8に示す。提供される組成物(例えば、WV-1092)は、オリゴヌクレオチド送達を容易にし得る、アルブミンに対する結合の増大を示した。
【1019】
均等論
本発明のいくつかの例示的実施形態が記載されているが、前述のものは、単に例示したものであり、制限するものでななく、例としてのみ表されたものであることは、当業者には明白であろう。多くの修正および他の例示的実施形態は、当業者の及び範囲内であり、本発明の範囲内であると意図される。特に、本明細書中に表された多くの実施例は、方法行為の特定の組み合わせまたはシステム要素を含むが、これらの行為およびこれらの要素が、同じ目的を達成するための他の方法で併用され得ることを理解すべきである。1つの実施形態に関してのみ議論される行為、要素、および特徴は、他の実施形態で同様な役割から除外されることを意図されない。さらに、次の請求の範囲中に引用される1つ以上の手段+機能限定(means-plus-function limitations)のため、該手段は、引用された機能を実施するために、本明細書に開示の手段を限定することを意図せず、該引用機能の実施のため、今既知であるまたは後に開発されるいずれの手段も範囲に含むことを意図される。
【1020】
本請求範囲の要素を修正するために、本請求の範囲中の「1番目」、「2番目」、「3番目」、他などの通常の語の使用は、それ自体、いずれの優先度も、または1つの請求の範囲の要素の別のものに対する順も含意するものではなく、または方法のその行為の該時間的順序が実施されるが、特定の名前を有する1つの請求の範囲の要素を、該請求の範囲の要素を識別するため、同じ名前(しかし、通常の語の使用のため)を有する別の要素と識別するための標識としてのみ使用される。同様に、a)、b)、他、またはi)、ii)、他の使用は、それ自体、本請求の範囲内のいずれの優先度も、先行も、ステップ順も含意しない。同様に、本明細書中のこれらの語の使用は、それ自体、いずれの必要な優先度も、先行も、順も含意しない。
【1021】
先に記載された明細書は、当業者が、本発明の実施を可能にするのに十分であるように考慮されている。本実施例が、本発明の1つ態様の1つの例示として意図されているので、本発明は、提供される実施例による範囲に限定されず、他の機能的に均等な実施形態は、本発明の範囲内である。本明細書中で示され、記載されたものに加えて、本発明の様々な修正は、先の明細書から、当業者に明白であり、本添付の請求の範囲の範囲内であろう。本発明の利益および目的は、本発明の各実施形態により、必ずしも包含されない。
図1
図2
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図8