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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-15
(45)【発行日】2023-06-23
(54)【発明の名称】画像処理装置及び画像処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/60 20170101AFI20230616BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20230616BHJP
【FI】
G06T7/60 200J
H04N7/18 J
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019081069
(22)【出願日】2019-04-22
(65)【公開番号】P2020177568
(43)【公開日】2020-10-29
【審査請求日】2022-03-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000001487
【氏名又は名称】フォルシアクラリオン・エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金子 貴之
(72)【発明者】
【氏名】久保田 守
(72)【発明者】
【氏名】近藤 俊輔
【審査官】伊知地 和之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/008757(WO,A1)
【文献】特開2017-052471(JP,A)
【文献】特開2000-079860(JP,A)
【文献】特開2013-116696(JP,A)
【文献】Changmu SEO et al.,“Vision-based Approach in Finding Multitype Parking Stall Entrance”,2018 International Conference on Network Infrastructure and Digital Content (IC-NIDC),IEEE,2018年08月,pp.352-357,DOI: 10.1109/ICNIDC.2018.8525525
【文献】植中裕史他,駐車支援システムインテリジェントパーキングアシストの紹介,計測と制御,日本,公益社団法人計測自動制御学会,2015年11月10日,第54巻 第11号,pp.836-840
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00 - 7/90
G06V 10/00 - 20/90
G06V 30/418
G06V 40/16
G06V 40/20
G08G 1/00 - 99/00
H04N 7/18
CSDB(日本国特許庁)
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載カメラにより撮影された画像に基づいて、車両が駐車しようとする駐車区画に対応した、駐車の目標である駐車枠を設定する画像処理装置であって、
前記画像に対してエッジ検出処理を施すことにより、立ち上がりエッジと立下りエッジとの対となる、前記駐車区画の、車幅方向に隣り合う他の駐車区画との境界線である側線を検出するとともに、前記対が途切れる直前の前記側線の端点を求める側線検出部と、
前記側線検出部により求められた前記端点のうち前記車両から遠い側の端点に基づいて、前記駐車区画の後端縁を特定する後端縁特定部と、
前記側線検出部により検出された2本の前記側線と前記後端縁特定部により特定された前記後端縁とに基づいて、前記駐車区画を特定し、前記駐車区画に基づいて前記駐車枠を設定する駐車枠設定部と、を備え、
前記後端縁特定部は、2つの前記端点を結んだ仮想の直線が、2本の前記側線に直交するか否かを判定し、直交しないと判定したときは、2つの前記端点の近傍において、前記側線に直交する直線を探索し、前記直交する直線を検出したときは、前記直交する直線を前記後端縁として特定する画像処理装置。
【請求項2】
前記後端縁特定部は、2本の前記側線における2つの前記端点を結んだ仮想の直線が、2本の前記側線に直交するか否かを判定し、直交すると判定したときは、前記仮想の直線を前記後端縁として特定する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記後端縁特定部は、2つの前記端点の近傍において、2つの前記端点を結んだ仮想の直線に沿った直線を探索し、前記仮想の直線に沿った直線を検出したときは、その直線を前記後端縁として特定する請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記後端縁特定部は、2本の前記側線のうち一方の側線の前記端点の先の、前記側線の延長線上に、前記側線に沿って延びる延長側線を探索し、前記延長側線を検出したときは、前記延長側線における端点と、2本の前記側線のうち他方の側線の前記端点とを結んだ仮想の直線に沿い、かつ前記側線に直交する直線を探索し、前記仮想の直線に沿い、かつ前記側線に直交する直線を検出したときは、その直線を前記後端縁として特定する請求項1から3のうちいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
車載カメラにより撮影された画像に基づいて、車両が駐車しようとする駐車区画に対応した、駐車の目標である駐車枠を設定する画像処理方法であって、
前記画像に対してエッジ検出処理を施すことにより、立ち上がりエッジと立下りエッジとの対となる、前記駐車区画の、車幅方向に隣り合う他の駐車区画との境界線である側線を検出するとともに、前記対が途切れる直前の前記側線の端点を求め、
求められた前記端点のうち前記車両から遠い側の端点に基づいて、前記駐車区画の後端縁を特定し、
検出された2本の前記側線と特定された前記後端縁とに基づいて、前記駐車区画を特定し、前記駐車区画に基づいて前記駐車枠を設定し、
2つの前記端点を結んだ仮想の直線が、2本の前記側線に直交するか否かを判定し、直交しないと判定したときは、2つの前記端点の近傍において、前記側線に直交する直線を探索し、前記直交する直線を検出したときは、前記直交する直線を前記後端縁として特定する画像処理方法。
【請求項6】
2本の前記側線における2つの前記端点を結んだ仮想の直線が、2本の前記側線に直交するか否かを判定し、直交すると判定したときは、前記仮想の直線を前記後端縁として特定する請求項5に記載の画像処理方法。
【請求項7】
2つの前記端点の近傍において、2つの前記端点を結んだ仮想の直線に沿った直線を探索し、前記仮想の直線に沿った直線を検出したときは、その直線を前記後端縁として特定する請求項5又は6に記載の画像処理方法。
【請求項8】
2本の前記側線のうち一方の側線の前記端点の先の、前記側線の延長線上に、前記側線に沿って延びる延長側線を探索し、前記延長側線を検出したときは、前記延長側線における端点と、2本の前記側線のうち他方の側線の前記端点とを結んだ仮想の直線に沿い、かつ前記側線に直交する直線を探索し、前記仮想の直線に沿い、かつ前記側線に直交する直線を検出したときは、その直線を前記後端縁として特定する請求項5から7のうちいずれか1項に記載の画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置及び画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラで撮影された画像に基づいて、車両を駐車するために仕切られた駐車区画を自動的に検出する技術が知られている。このような駐車区画は、例えば、車両の前後方向に対応して延びた白線等の境界線で仕切られている。そして、駐車区画の自動的な検出は、境界線を検出することで行われる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-190220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、駐車区画における車幅方向の境界は上述した境界線であるが、駐車区画における車両前後方向の後端を特定する手法は確立されていない。そして、例えば、車両を駐車区画内に自動的に駐車させる制御を行う場合、駐車区画の後端(駐車動作中における進行方向前方の端部(後退で駐車した場合の車両の後端に対応する端部))を適切に特定する必要がある。特に、後端に輪止めブロック等の、物理的に車両の進行を停止させる部材が設けられていない場合は、駐車区画の後端の特定が必須となる。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、駐車区画の後端を適切に特定することができる画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1は、車載カメラにより撮影された画像に基づいて、車両が駐車しようとする駐車区画に対応した、駐車の目標である駐車枠を設定する画像処理装置であって、前記画像に対してエッジ検出処理を施すことにより、立ち上がりエッジと立下りエッジとの対となる、前記駐車区画の、車幅方向に隣り合う他の駐車区画との境界線である側線を検出するとともに、前記対が途切れる直前の前記側線の端点を求める側線検出部と、前記側線検出部により求められた前記端点のうち前記車両から遠い側の端点に基づいて、前記駐車区画の後端縁を特定する後端縁特定部と、前記側線検出部により検出された2本の前記側線と前記後端縁特定部により特定された前記後端縁とに基づいて、前記駐車区画を特定し、前記駐車区画に基づいて前記駐車枠を設定する駐車枠設定部と、を備えた画像処理装置である。
【0007】
本発明の第2は、車載カメラにより撮影された画像に基づいて、車両が駐車しようとする駐車区画に対応した、駐車の目標である駐車枠を設定する画像処理方法であって、前記画像に対してエッジ検出処理を施すことにより、立ち上がりエッジと立下りエッジとの対となる、前記駐車区画の、車幅方向に隣り合う他の駐車区画との境界線である側線を検出するとともに、前記対が途切れる直前の前記側線の端点を求め、求められた前記端点のうち前記車両から遠い側の端点に基づいて、前記駐車区画の後端縁を特定し、検出された2本の前記側線と特定された前記後端縁とに基づいて、前記駐車区画を特定し、前記駐車区画に基づいて前記駐車枠を設定する画像処理方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る画像処理装置及び画像処理方法によれば、駐車区画の後端を適切に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係る画像処理装置の一実施形態である画像処理装置を用いた駐車支援装置の概略構成を示すブロック図である。
図2】駐車支援装置におけるカメラ(前方カメラ、後方カメラ、左側方カメラ、右側方カメラ)の配置の一例を示す図である。
図3】本実施形態の画像処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
図4】駐車区画及び駐車枠を示す模式図である。
図5図3に示した画像処理装置が駐車枠を設定する処理の流れを示すフローチャートである。
図6図5に示した後端縁を特定する処理における詳細を示すフローチャートである。
図7】側線である白線と後端線である白線とによって駐車区画が形成されているが、白線が掠れているなどして部分的に途切れている様子を示す模式図である。
図8】車幅方向の境界線である2本の白線(側線)と、これら2本の白線の後側の端点同士を結んだ後端線である白線とで仕切られた駐車区画を示す模式図である。
図9】車幅方向に対して傾いた方向に配列されていて、側線である白線と、この白線に直交する後端線である白線とで仕切られ駐車区画であって、側線である白線の途中に、隣接する駐車区画の後端線である白線が繋がっているものの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る画像処理装置及び画像処理方法の具体的な実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0011】
[駐車支援装置の概略構成]
図1は、本発明に係る画像処理装置の一実施形態である画像処理装置100を用いた駐車支援装置1の概略構成を示すブロック図、図2は駐車支援装置1におけるカメラ20(前方カメラ20a、後方カメラ20b、左側方カメラ20c、右側方カメラ20d)の配置の一例を示す図である。
【0012】
図1に示した駐車支援装置1は、図2に示した車両Vに搭載され、駐車支援動作を行う。具体的には、駐車支援装置1は、図2に示す車載のカメラ20(撮像装置)で撮影された画像に基づいて、車両Vの周囲の駐車領域である駐車区画を認識し、その認識した駐車区画に対応した駐車枠を設定して、その駐車枠に車両Vを誘導するように車両Vの動作を制御する車両制御ECU40に対して必要な信号を出力する。
【0013】
駐車支援装置1は、図1に示すように、前方カメラ20a、後方カメラ20b、左側方カメラ20c及び右側方カメラ20dと、カメラECU22と、ナビゲーション装置30と、車輪速センサ32と、操舵角センサ34とを有する。
【0014】
図2に示すように、前方カメラ20aは、車両Vのフロントバンパ又はフロントグリルに、車両Vの前端を含む前方の領域を撮影するように前方に向けて装着されている。後方カメラ20bは、車両Vのリアバンパ又はリアガーニッシュに、車両Vの後端を含む後方の領域を撮影するように後方に向けて装着されている。左側方カメラ20cは、車両Vの左ドアミラーに、車両Vの左側方の領域を撮影するように左側方に向けて装着されている。右側方カメラ20dは、車両Vの右ドアミラーに、車両Vの右側方の領域を撮影するように右側方に向けて装着されている。
【0015】
これらのカメラ20a~20dには、例えば180[°]程度の広い範囲を撮影できるように広い画角の広角レンズや魚眼レンズが装着されており、これら4台のカメラ20a~20dによって車両Vの周囲の路面を含んだ全周の領域を漏れなく撮影することができるようになっている。
【0016】
以下、これら4つのカメラ20a~20dを区別しない場合や総称する場合は、カメラ20という。
【0017】
カメラECU22は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びフラッシュメモリ等からなるマイクロコンピュータ(マイコン)を主体として構成される。カメラECU22は、カメラ20の動作を制御するとともに、カメラ20が撮影した画像情報を用いて、俯瞰画像の生成処理や、駐車区画を検知する検知処理などを行う画像処理装置100を備えている。
【0018】
ナビゲーション装置30は画像表示機能を有するモニタ31を備えている。ナビゲーション装置30は、経路案内用の地図データ等が格納された記憶部を有し、この地図データ等及び図示を略したGPS装置等により測位された車両Vの現在位置に基づいて、ナビゲーション装置30の操作者が設定した目標地点までの経路案内を行う。経路案内動作中の各種画像はモニタ31に表示される。
【0019】
車輪速センサ32は、車両Vの車輪速を検知する。車輪速センサ32により検知された車輪速は車両制御ECU40に入力され、車両制御ECU40による車両Vの動作の制御に用いられる。
【0020】
操舵角センサ34は、車両Vのステアリングの操舵角を検知する。車両Vが直進状態で走行するときの操舵角を0[度](中立位置)とし、その中立位置からの回転角度を操舵角として出力する。操舵角センサ34で検知された操舵角は、車両制御ECU40に入力され、車両制御ECU40による車両Vの動作の制御に用いられる。
【0021】
さらに、駐車支援装置1は、車両制御ECU40と、ステアリング制御ユニット50と、スロットル制御ユニット60と、ブレーキ制御ユニット70とを有する。
【0022】
車両制御ECU40は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びフラッシュメモリ等からなるマイコンを主体として構成される。車両制御ECU40は、カメラECU22、車輪速センサ32及び操舵角センサ34から入力された各情報に基づいて、車両Vの駐車を支援する各種処理を実行する。
【0023】
すなわち、例えば、運転者が、図示を略した自動駐車開始スイッチ等を操作して駐車支援装置1を作動させると、車両制御ECU40は、カメラECU22によって取得された駐車区画に、車両Vを自動運転で駐車させる自動駐車処理を実行する。
【0024】
自動駐車処理において、ステアリング制御ユニット50は、車両制御ECU40により決定した車両制御情報に基づいて、パワーステアリング(パワステ)アクチュエータ52の駆動を制御することにより、車両Vの操舵角を制御する。
【0025】
また、自動駐車処理において、スロットル制御ユニット60は、車両制御ECU40により決定した車両制御情報に基づいて、スロットルアクチュエータ62の駆動を制御することにより、車両Vのスロットル開度を制御する。
【0026】
また、自動駐車処理において、ブレーキ制御ユニット70は、車両制御ECU40により決定した車両制御情報に基づいて、ブレーキアクチュエータ72の駆動を制御することにより、車両Vのブレーキを制御する。
【0027】
なお、カメラECU22、車輪速センサ32及び操舵角センサ34と、車両制御ECU40とは、車内LAN(Local Area Network)であるセンサ情報CAN(Controller Area Network;登録商標)80によって接続されている。
【0028】
また、ステアリング制御ユニット50、スロットル制御ユニット60及びブレーキ制御ユニット70と、車両制御ECU40とは、車内LANである車両情報CAN(登録商標)82によって接続される。
【0029】
[画像処理装置の機能構成]
図3は本実施形態の画像処理装置100の概略構成を示す機能ブロック図、図4は駐車区画250及び駐車枠300を示す模式図である。また、図5図3に示した画像処理装置100が駐車枠300を設定する処理の流れを示すフローチャート、図6図5に示した後端縁を特定する処理における詳細を示すフローチャートである。
【0030】
画像処理装置100は、図4に示すように、検出した駐車区画250に対応して駐車枠300を設定し、その設定した駐車枠300に関する情報(駐車枠300の位置や形状等)121を、車両制御ECU40に出力する。
【0031】
そして、駐車枠300に関する情報121を取得した車両制御ECU40は、設定した駐車枠300に車両Vを誘導して駐車動作させるように、予め記憶されたプログラムに従って、車輪速センサ32及び操舵角センサ34によって検出された情報を参照しつつ、パワステアクチュエータ52、スロットルアクチュエータ62及びブレーキアクチュエータ72を制御する。これにより、車両Vは、設定された駐車枠300に適切に駐車される。
【0032】
画像処理装置100は、図3に示すように、制御部110と、記憶部120とを有する。
【0033】
制御部110は、カメラECU22のCPUから主に構成されており、画像処理装置100全体の制御を行う。制御部110はCPU、FPGAなどのプログラマブルロジックデバイス、ASIC等の集積回路に代表される演算素子を有する。
【0034】
記憶部120は、カメラECU22のROM、RAM及びフラッシュメモリ等から主に構成されている。記憶部120は、図示を省略した制御用プログラムが格納されており、この制御用プログラムが画像処理装置100の起動時に制御部110により実行されて、画像処理装置100は図3に示すような機能構成を備えたものとなる。また、記憶部120には、制御部110での処理の途中に検出された、端点等のデータを含むパラメータ122や、駐車枠300に関する情報121等が記憶される。
【0035】
特に、本実施形態の画像処理装置100は、後述するように高速の画像処理を行うので、高速演算可能な演算素子、例えばFPGAなどを有することが好ましい。
【0036】
制御部110は、視点変換部111と、エッジ検出部112と、マーカ検出部113と、駐車枠設定部114と、表示制御部115と、を備えている。
【0037】
視点変換部111は、4つのカメラ20がそれぞれ車両Vの周囲の路面を撮像した画像(以下、スルー画像ということもある。)を取得し(図5におけるステップ1(S1))、このスルー画像を、例えば図4に示した俯瞰画像(車両Vの上方から鉛直方向に平行な視線で見下ろしたと仮定して得られる画像)に変換する(図5におけるS2)。
【0038】
なお、視点変換部111は、視点変換とともに、4つのカメラ20が撮像したスルー画像に対応した4つの俯瞰画像を、車両Vを中心とした単一の俯瞰画像に合成する処理(S2において括弧書きで示す)を行ってもよい。
【0039】
エッジ検出部112は、視点変換部111から出力された俯瞰画像のうち、例えば車両Vの後方領域に相当する俯瞰画像P(図4参照)に対して、一定方向(例えば、図4のx方向(車両Vの車幅方向に対応))やx方向に直交するy方向等に走査を行うことで、エッジの検出処理を行う(図5におけるS3)。エッジは、その画像の空間的に狭い領域で明暗(画素の値(画像信号値))が急激に変化する部分である。
【0040】
以下、画像信号値が相対的に小さい値から大きい値に変化するエッジ(立ち上がりエッジ)をプラスエッジ(+エッジと略す。)、画像信号値が相対的に大きい値から小さい値に変化するエッジ(立下りエッジ)をマイナスエッジ(-エッジと略す。)という。エッジ検出部112は、+エッジと-エッジをそれぞれ検出する。
【0041】
駐車区画250の境界線である白線200は、路面の他の部分に比べて明るい(輝度値が高い)ため、エッジ検出部112は、白線200以外の路面から白線200に切り替わる部分で+エッジを検出し、白線200から白線200以外の路面に切り替わる部分で-エッジを検出する。
【0042】
なお、駐車区画250の境界線の色は白色に限らず黄色等の場合もあるが、以下の説明では、これら白色以外の黄色等の色の境界線も含めて、路面の部分より明るい境界線を白線という。なお、白線には、路面の部分より暗い境界線を含まない。
【0043】
エッジ検出部112は、上述したx方向への走査を、その走査方向(x方向)とは異なる方向(例えば、x方向に直交するy方向(車両Vの前後方向))にずらして複数回行い、+エッジが所定方向に並んで検出されれば、その所定方向に延びた+エッジの線分200aを検出する。-エッジの線分200bについても同様である。
【0044】
マーカ検出部113は、駐車区画250の境界となるマーカを検出する。本実施形態におけるマーカ検出部113は、一定長さ以上の直線状の白線200をマーカとして検出する(図5におけるS4)。
【0045】
マーカ検出部113は、エッジ検出部112によって検出された+エッジの線分200a及び-エッジの線分200bに基づいて、駐車区画250の、車幅方向に隣り合う他の駐車区画250との境界線である側線としての、一定方向に直線状に延びた白線200を検出する。
【0046】
具体的には、+エッジの線分200aと-エッジの線分200bとが所定の一定間隔dで対(ペア)になって、かつ一定長さ以上であるものを白線200と判定し、検出する。
【0047】
ここで、一定間隔dの値は、駐車区画250の境界線として用いられている白線200の幅の一般的な寸法範囲に設定されていて、単一値ではなく、最小値から最大値までの範囲を有するものとして設定されている。
【0048】
一方、例えば、+エッジの線分200aのみが検出され、その+エッジの線分200aと対になるべき-エッジの線分200bが一定間隔dの範囲で検出されていないときは、マーカ検出部113は、白線200は存在しないと判定し、検出しない。
【0049】
そのような状況としては、例えば路面上に車両V等の影が投影されて、その影から日向(ひなた)に切り替わる部分などが想定され、その切り替わる部分では+エッジの線分200aが検出されるが、対になるべき-エッジの線分200bは検出されないため、マーカ検出部113は白線200が存在しないと判定する。
【0050】
同様に、例えば、-エッジの線分200bのみが検出された場合も、マーカ検出部113は、白線200は存在しないと判定する。-エッジの線分200bのみが検出された場合の例としては、例えば路面上に車両V等の影が投影されて、日向からその影に切り替わる部分などが想定され、マーカ検出部113は白線200が存在しないと判定する。
【0051】
なお、例えば、電信柱の影が日向の路面に投影されている場合は、-のエッジの線分200bと+のエッジの線分200aとが一定間隔dで対になるが、この場合も、マーカ検出部113は、白線200は存在しないと判定する。電信柱の影は日向の路面よりも暗いため、路面よりも暗い線として認識され得るが、暗い線は、路面よりも明るい白線200に該当しない。
【0052】
つまり、マーカ検出部113は、+エッジの線分200aから一定間隔dで-エッジの線分200bが存在した場合に白線200と判定するのであり、-エッジの線分200bから一定間隔dで+エッジの線分200aが存在した場合に白線200と判定しない。これにより、マーカ検出部113は、上述した電信柱の影のような暗い線を、誤って白線200として検出することがなく、そのようなノイズの誤検出を排除することができる。
【0053】
なお、x方向に走査して検出された+エッジの線分200a及び-エッジの線分200bは、x方向に交差する方向に延びているため、これらの+エッジの線分200aと-エッジの線分200bとによって白線と判定された白線200は、前後方向に延びた、駐車区画250の車幅方向の境界線、つまり側線である。
【0054】
図4に示す俯瞰画像Pの場合は、マーカ検出部113は俯瞰画像P中に2本の側線である白線200を検出する。マーカ検出部113は、検出した2本の白線200の後端の各端点200cを検出し、検出した端点200cを記憶部120に記憶する。白線200の端点200cは、+エッジの線分200aと-エッジの線分200bとの対が形成されたy方向における端の部分であり、+エッジの線分200aと-エッジの線分200bとの対が途切れる直前の部分である。
【0055】
このように、エッジ検出部112及びマーカ検出部113は、俯瞰画像Pに対してエッジ検出処理を施すことにより、+エッジの線分200aと-エッジの線分200bとが対となる側線としての白線200を検出するとともに、対が途切れる直前の白線200の端点を求める。したがって、エッジ検出部112及びマーカ検出部113は、側線検出部の一例である。
【0056】
なお、俯瞰画像Pの範囲から白線200がはみ出すことによって、白線200が途切れている場合は、マーカ検出部113は、その途切れている直前の部分を白線200の端点200cとはみなさない。
【0057】
さらに、マーカ検出部113は、隣り合う2本の白線200,200の間隔W(厳密には、2本の白線200,200のうち最短のエッジ間の距離、つまり、2本の白線200,200で挟んだ領域に存在する一方の白線200の-エッジの線分200bから他方の白線200の+エッジの線分200aまでの距離)を検出する。そして、この間隔Wが、車両Vを駐車するのに適した寸法範囲にあるか否かを判定する。
【0058】
具体的には、マーカ検出部113は、隣り合う2本の白線200,200の間隔Wが、車両Vの車幅よりも大きい、駐車区画250として一般的な幅の範囲であるか否かを判定する。そして、マーカ検出部113は、間隔Wが駐車区画250として一般的な幅の範囲であると判定したときは、その2本の白線200,200を側線とする駐車用のスペースである駐車区画250であると判定する(図5におけるS5)。
【0059】
一方、マーカ検出部113は、間隔Wが駐車区画250として一般的な幅の範囲でないと判定したときは、その2本の白線200,200を側線とする駐車区画250ではないと判定する。
【0060】
また、エッジ検出部112は、俯瞰画像Pに対してx方向とは異なる方向に走査してエッジ検出処理を施すことにより、白線200とは異なる方向に延びた+エッジや-エッジを検出し、マーカ検出部113は、既に求められた白線200の端点のうち車両Vから遠い側の端点に基づいて、駐車区画250の後端縁を特定する。したがって、エッジ検出部112及びマーカ検出部113は、後端縁特定部の一例である。
【0061】
すなわち、エッジ検出部112及びマーカ検出部113は、2本の白線200,200を側線とする駐車区画250であると判定したときは、判定した駐車区画250の後端縁を特定する処理を行う(図5におけるS6及び図6)。
【0062】
[駐車区画の後端縁を特定する処理の例]
マーカ検出部113は、記憶部120に記憶された2本の白線200,200の端点200c同士を直線状の線分250aで仮想的に結び(図6におけるステップ11(S11))、この仮想的に結んだ線分250aが各白線200に対して直交するか否かを判定する(図6におけるS12)。
【0063】
例えば、駐車区画250が、図4に示すように、車幅方向の境界線である前後方向に延びた白線200(側線)のみを以て仕切られ、2本の白線200,200の長さ方向に沿った端点200c,200cの位置が一致している場合は、マーカ検出部113は、この仮想の線分250aが白線200に直交すると判定する(S12においてYES)。
【0064】
この場合、マーカ検出部113は、この仮想の線分250aを、駐車区画250の後端縁として特定し(図6におけるS13)、後端縁を特定する処理を終了する。
【0065】
図7は側線である白線200と後端線である白線210とによって駐車区画250が形成されているが、白線200が掠れているなどして部分的に途切れている様子を示す模式図である。
【0066】
これに対して、例えば、駐車区画250が、図7に示すように、側線である白線200と、この白線200に直交し、駐車区画250の後端縁を示す後端線である白線210とで仕切られているが、側線である白線200(図7において、右側の白線200)が掠れているなどして部分的に途切れている場合は、その途切れている部分が端点200cとして記憶部120に記憶されている。
【0067】
したがって、2本の白線200,200の長さ方向に沿った端点200c,200cの位置が一致しない。このため、マーカ検出部113は、2本の白線200の端点同士を仮想的に結んだ線分250aは白線200に直交しないと判定する(図6におけるS12においてNO)。
【0068】
この場合、エッジ検出部112が、両端点200cの近くを、最初の走査方向(x方向)に直交する方向(y方向)、すなわち側線である白線200に沿った方向に走査して、+エッジの線分210a、-エッジの線分210bを探索し、マーカ検出部113が+エッジの線分210a、-エッジの線分210bとの対を探索する(図6におけるS14)。
【0069】
そして、側線である白線200を検出した場合と同様に、マーカ検出部113は、一定間隔dの+エッジの線分210aと-エッジの線分210bとの対を検出して、白線200に直交する白線210の有無を判定する(図6におけるS15)。
【0070】
直交する白線210を検出した場合(図6におけるS15においてYES)は、その白線210を、駐車区画250の後端縁として特定し(図6におけるS16)、後端縁を特定する処理を終了する。
【0071】
図8は車幅方向の境界線である2本の白線200(側線)と、これら2本の白線200の後側の端点200c,200c同士を結んだ後端線である白線210とで仕切られた駐車区画250を示す模式図である。
【0072】
これに対して、例えば、駐車区画250が、図8に示すように、車幅方向に対して傾いた方向に配列されている場合、すなわち、駐車区画250は、車幅方向の境界線である2本の白線200(側線)と、これら2本の白線200の後側の端点200c,200c同士を結んで形成された、後端線である白線210とで仕切られている場合、側線である白線200に直交する白線210は検出されない(図6におけるS15においてNO)。
【0073】
この場合、マーカ検出部113は、両端点200cの近くを、図6のS11で設定した線分250aに沿って延びる白線210の有無を探索する(図6においてS17)。
【0074】
具体的には、エッジ検出部112が、両端点200cの近くにおいて、線分250aに直交する方向(x方向に交差する方向)に走査して、線分250aに沿って延びる+エッジの線分210a、-エッジの線分210bを探索し、マーカ検出部113が+エッジの線分210a、-エッジの線分210bとの対を探索する(図6におけるS17)。
【0075】
そして、側線である白線200を検出した場合と同様に、マーカ検出部113は、一定間隔dの+エッジの線分210aと-エッジの線分210bとの対を検出して、白線200に交差する白線210の有無を判定する(図6におけるS18)。
【0076】
線分250aに沿って延びる白線210を検出した場合(図6におけるS18においてYES)は、その白線210を、駐車区画250の後端縁として特定し(図6におけるS19)、後端縁を特定する処理を終了する。
【0077】
図9は車幅方向に対して傾いた方向に配列されていて、側線である白線200と、この白線200に直交する後端線である白線210とで仕切られ駐車区画250であって、白線200の途中に、隣接する駐車区画250の白線210が繋がっているものの模式図である。
【0078】
これに対して、例えば、駐車区画250が、図9に示すように、車幅方向に対して傾いた方向に配列されていて、側線である白線200と、この白線200に直交し、駐車区画250の後端縁を示す後端線である白線210とで仕切られている場合、線分250aに沿って延びる白線210が検出されない(図6におけるS18においてNO)。
【0079】
つまり、この駐車区画250は、一方の側線である白線200(図9において右側の白線200)は、長さ方向の途中に、隣接する駐車区画250の後端線である白線210が繋がっている。したがって、この白線200は、+エッジの線分200aに対となるべき-エッジの線分200bが、白線210の繋がっている部分で途切れる。このため、この白線200の端点200cは、白線210の繋がっている直前の部分ということになる。
【0080】
そうすると、端点200c同士を結んだ仮想の線分250aは、図9に示すように、図8の場合と同様になり、線分250aに沿って延びる白線210は検出されない(図6におけるS18においてNO)。
【0081】
この場合、マーカ検出部113は、端点200cの先の、白線200の延長線上に、白線200と同じ方向に延びる白線200′(延長側線)の有無を探索する(図6においてS20)。
【0082】
具体的には、エッジ検出部112が、端点200cの先において、白線200に直交する方向に走査して、白線200を延長した方向に沿って延びる+エッジの線分200a′、-エッジの線分200b′を探索し、マーカ検出部113が+エッジの線分200a′、-エッジの線分200b′との対を探索する(図6におけるS20)。
【0083】
そして、白線200を検出した場合と同様に、マーカ検出部113は、一定間隔dの+エッジの線分200a′と-エッジの線分200b′との対を検出して、白線200の延長線である白線200′の有無を判定する(図6におけるS21)。
【0084】
白線200を延長した白線200′を検出した場合(図6におけるS21においてYES)は、その延長した白線200′の端点200c′と、隣り合う側線である白線200(図9において左側の白線200)の端点200cとを結んだ仮想の線分250a′に沿い、かつ白線200に直交する白線210を探索する(図6におけるS22)。
【0085】
具体的には、エッジ検出部112が、仮想の線分250a′に直交する方向に走査して、+エッジの線分210a、-エッジの線分210bを探索し、マーカ検出部113が+エッジの線分210a、-エッジの線分210bとの対を探索する(図6におけるS22)。
【0086】
そして、白線200を検出した場合と同様に、マーカ検出部113は、一定間隔dの+エッジの線分210aと-エッジの線分210bとの対を検出して、仮想の線分250a′に沿った白線210の有無を判定する(図6におけるS23)。
【0087】
線分250a′に沿って延び、かつ白線200に直交する白線210を検出した場合(図6におけるS23においてYES)は、その白線210を、駐車区画250の後端縁として特定し(図6におけるS24)、後端縁を特定する処理を終了する。
【0088】
これに対して、白線200を延長した白線200′が検出されなかった場合(図6におけるS21においてNO)と、線分250a′に沿って延びる白線210が検出されなかった場合(図6におけるS23においてNO)は、後端縁を特定しない(図6におけるS25)で、後端縁を特定する処理を終了する。
【0089】
以上のようにして、駐車区画250の後端縁を特定する処理により、後端縁が特定されたときは、画像処理装置100の駐車枠設定部114が、2本の側線である白線200,200と、特定された後端縁と、後端縁から白線200に沿って前方に車両Vの長さ分だけ伸ばした位置に、後端縁と平行に設定した前端縁とで仕切られる駐車枠300(図4参照)を設定し(図5におけるS7)、記憶部120のその駐車枠300に関する情報121を記憶するとともに、その駐車枠300に関する情報121を、車両制御ECUに出力する。
【0090】
駐車枠300に関する情報121を取得した車両制御ECU40は、自動駐車処理によって車両Vを駐車枠300に誘導して、自動的に駐車させる。
【0091】
また、画像処理装置100の表示制御部115は、ナビゲーション装置30のモニタ31に、俯瞰画像及び設定された駐車枠300を重畳表示し、これにより、駐車枠に車両Vが誘導されていく様子を、ドライバに視認させることができる。
【0092】
以上のように、本実施形態の画像処理装置100及び画像処理方法によれば、駐車区画の後端縁を適切に特定して駐車枠300を設定することができる。
【0093】
すなわち、
(1)側線である白線200のみによって駐車区画250が形成されている場合(図4)、
(2)後端線である白線210が設定されているが、側線である白線200の一部が途切れている場合(図7)、
(3)駐車区画250が車幅方向に対して傾いた方向に配列されて、後端縁である白線210が側線である白線200に対して直交しないで形成されている場合(図8)、
(4)駐車区画250が車幅方向に対して傾いた方向に配列されて、隣接する駐車区画250の後端縁である白線210が側線である白線200の途中に繋がって形成されている場合(図9)、
といった通常の駐車区画(例えば、2本の側線である白線200と後端線である白線200とが、いずれも途切れなく直交して形成されているもの)とは異なる駐車区画250であっても、後端縁を適切に特定することができる。
【0094】
これにより、2本の側線である白線200,200と後端線である白線210とで仕切られる駐車枠300を適切に設定することができる。
【0095】
なお、駐車動作中における駐車区画250の前端線については、後端線に比べて、特定する重要性は低いため、後端線を基準にして、車両Vの長さ分だけ側線の方向に延ばして形成すれば十分であるが、他の手法によって特定してもよい。
【0096】
本実施形態の画像処理装置100及び画像処理方法は、視点変換部111を備えて、視点変換部111により視点変換して得られた俯瞰画像に対して処理を施すものであるため、白線200等を、遠近によってサイズが変化しない直交座標系上で演算処理することができる。
【0097】
したがって、本実施形態の画像処理装置100及び画像処理方法は、俯瞰画像に対しての処理ではなく、遠近に応じてサイズが変化する、視点変換前のスルー画像に対しての処理に比べて、演算負荷を抑制することができ、時々刻々と変化する駐車動作中の画像に対する処理として、好適である。
【0098】
ただし、本発明に係る画像処理装置及び画像処理方法は、俯瞰画像に対する処理に限定されるものではなく、視点変換前のスルー画像や、その他の処理が施された後の画像に対して処理を行うものであってもよい。
【0099】
本実施形態の画像処理装置100及び画像処理方法は、上述した
(1)側線である白線200のみによって駐車区画250が形成されている場合(図4)、
(2)後端線である白線210が設定されているが、側線である白線200の一部が途切れている場合(図7)、
(3)駐車区画250が車幅方向に対して傾いた方向に配列されて、後端縁である白線210が側線である白線200に対して直交しないで形成されている場合(図8)、
(4)駐車区画250が車幅方向に対して傾いた方向に配列されて、隣接する駐車区画250の後端縁である白線210が側線である白線200の途中に繋がって形成されている場合(図9)、
の駐車区画250を順次特定するものであるが、上記(1)~(4)の駐車区画250のいずれか1つの形態の駐車区画250を特定するものであってもよく、これにより、従来は特定することができなかった駐車区画250を特定することが可能となる。
【符号の説明】
【0100】
20 カメラ
100 画像処理装置
112 エッジ検出部
113 マーカ検出部
114 駐車枠設定部
115 表示制御部
200 白線(側線)
200a プラスエッジの線分
200b マイナスエッジの線分
200c 端点
210 白線(後端線)
250 駐車区画
300 駐車枠
V 車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9