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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-15
(45)【発行日】2023-06-23
(54)【発明の名称】光変調器画像調整のためのウェッジ機構
(51)【国際特許分類】
   G03B 21/14 20060101AFI20230616BHJP
   G02F 1/01 20060101ALI20230616BHJP
【FI】
G03B21/14 Z
G02F1/01 F
【請求項の数】 13
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020118730
(22)【出願日】2020-07-09
(65)【公開番号】P2021018434
(43)【公開日】2021-02-15
【審査請求日】2022-05-16
(31)【優先権主張番号】16/512,768
(32)【優先日】2019-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508191949
【氏名又は名称】クリスティ デジタル システムズ ユーエスエイ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100206335
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 和宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116872
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 和子
(72)【発明者】
【氏名】ヘ グオ チン
【審査官】石本 努
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-028271(JP,A)
【文献】特開2001-013602(JP,A)
【文献】実開平04-124243(JP,U)
【文献】特開2006-133655(JP,A)
【文献】特開2007-241239(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B7/00
7/18-7/24
G02F1/00-1/125
1/21-7/00
G03B21/00-21/10
21/12-21/13
21/134-21/30
33/00-33/16
H04N5/66-5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一のプレートと、
光変調器を収容するように適合された第二のプレートと、
前記第二のプレートを前記第一のプレートに対する付勢位置に付勢するように構成された1つまたは複数の付勢機構であって、前記1つまたは複数の付勢機構は、前記第二のプレートが前記第一のプレートに対して移動することを可能にするように構成される、1つまたは複数の付勢機構と、
前記第二のプレートの第一のエッジと相互作用して、前記第二のプレートを前記第一のプレートに対して、前記1つまたは複数の付勢機構に抗して移動させるように構成された第一のウェッジ装置と、
前記第二のプレートの第二のエッジと相互作用して、前記第二のプレートを前記第一のプレートに対して、前記1つまたは複数の付勢機構に抗して移動させるように構成された第二のウェッジ装置であって、前記第二のプレートの前記第二のエッジは、前記第二のプレートの前記第一のエッジに対してほぼ垂直である、第二のウェッジ装置と、
前記第一のエッジに対する前記第一のウェッジ装置の位置を調整して、前記第二のプレートを移動させるように構成された少なくとも1つの第一のウェッジ装置調整機構と、
前記第二のエッジに対する前記第二のウェッジ装置の位置を調整して、前記第二のプレートを移動させるように構成された少なくとも1つの第二のウェッジ装置調整機構と、
を備える、装置。
【請求項2】
前記第一のウェッジ装置は、前記第一のウェッジ装置が前記第一のウェッジ装置の位置を調整する前記少なくとも1つの第一のウェッジ装置調整機構を介して前記第一のエッジと相互作用するとき、前記1つまたは複数の付勢機構に抗して、前記第一のプレートに対して前記第二のプレートを回転させる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの第一のウェッジ装置調整機構は、前記少なくとも1つの第一のウェッジ装置調整機構が調整されるとき、前記第一のプレートのピボットに抗して、前記第一のウェッジ装置を回転させるように構成され、前記ピボットは、前記第二のプレートの前記第一のエッジに対応する、前記第一のプレートのそれぞれのエッジから延在し、前記ピボットに対する前記第一のウェッジ装置の回転は、前記第二のプレートを前記1つまたは複数の付勢機構に抗して回転させる、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの第一のウェッジ装置調整機構は、前記ピボットの端部と反対側の端部で、前記第二のプレートの前記第一のエッジに対応する、前記第一のプレートの前記それぞれのエッジから延在する調整可能なネジを備え、前記第一のウェッジ装置は、前記調整可能なネジが調整されるとき、前記ピボットに抗して回転し、前記ピボットに抗して回転することによって、前記第二のプレートを前記1つまたは複数の付勢機構に抗して回転させる、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第一のウェッジ装置調整機構は、前記第一のウェッジ装置の端部と相互作用して、前記第一のウェッジ装置を前記第二のプレートの前記第一のエッジと、前記第二のプレートの前記第一のエッジに対応する、前記第一のプレートのそれぞれのエッジとの間でスライドさせ、前記第一のウェッジ装置が前記第一のウェッジ装置の移動方向に垂直な方向に前記第二のプレートを移動させる調整可能なネジを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第二のウェッジ装置調整機構は、前記第二のウェッジ装置の端部と相互作用して、前記第二のウェッジ装置を前記第二のプレートの前記第二のエッジと、前記第二のプレートの前記第一のエッジに対応する、前記第一のプレートのそれぞれのエッジとの間でスライドさせ、前記第二のウェッジ装置が前記第二のウェッジ装置の移動方向に垂直な方向に前記第二のプレートを移動させる調整可能なネジを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記第二のウェッジ装置を前記第二のプレートに抗して付勢するように構成されたウェッジ付勢機構をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記第二のプレートの前記第一のエッジは、前記第一のウェッジ装置がスライドする第一の溝を備え、前記第二のプレートの前記第二のエッジは、前記第二のウェッジ装置がスライドする第二の溝を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つの第一のウェッジ装置調整機構は、前記第一のウェッジ装置をピボットに抗して回転させて前記第二のプレートを回転させるように構成された第一のネジと、前記第一のウェッジ装置を前記第二のプレートの前記第一のエッジに沿ってスライドさせて、前記第二のプレートを前記第一のウェッジ装置の移動方向に垂直な方向に移動させるように構成された第二のネジと、を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの第二のウェッジ装置調整機構は、前記第二のウェッジ装置を前記第二のプレートの前記第二のエッジに沿ってスライドさせ、前記第二のウェッジ装置の移動方向に垂直な方向に前記第二のプレートを移動させるように構成されたネジを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記第一のウェッジ装置調整機構および前記第二のウェッジ装置調整機構のそれぞれは、1つまたは複数の自動調整機構を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記第二のプレートの面の少なくとも一部分を、前記第一のプレートのそれぞれの面の少なくとも一部分に抗して保持するように構成された保持機構をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記第一のウェッジ装置および前記第二のウェッジ装置のそれぞれは、前記第一のウェッジ装置調整機構および前記第二のウェッジ装置調整機構から離れるようにそれぞれ付勢される、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光変調器の画像調整のためのウェッジ機構に関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクタは、通常、赤、緑、および青の光のそれぞれに対する画像変調器を含み、3つの画像変調器が赤、緑、および青のサブ画像を形成し、これらのサブ画像が結合されて投影される画像を形成するようになっている。したがって、赤、緑、青のサブ画像を画素単位で位置合わせすることが重要であり、これは挑戦的であり得る。特に、プロジェクタにおいて画像変調器として使用されることが多いデジタルマイクロミラー装置(DMD)のための画素サイズは、ますます小さくなってきており、例えば、側面で約5~6μmであり、それは、位置合わせの課題をより深刻なものにしている。さらに、従来の機械的画像調整(例えば、収束)は、一般に、このような小さな画素解像度調整には適さない。
【発明の概要】
【0003】
これに対処するために、本明細書は、装置であって、第一のプレートと、光変調器を収容するように適合された第二のプレートと、上記第二のプレートを上記第一のプレートに対する付勢位置に付勢するように構成された1つまたは複数の付勢機構であって、上記1つまたは複数の付勢機構は、上記第二のプレートが上記第一のプレートに対して移動することを可能にするように構成される、1つまたは複数の付勢機構と、上記第二のプレートの第一のエッジと相互作用して、上記第二のプレートを上記第一のプレートに対して、上記1つまたは複数の付勢機構に抗して移動させるように構成された第一のウェッジ装置と、上記第二のプレートの第二のエッジと相互作用して、上記第二のプレートを上記第一のプレートに対して、上記1つまたは複数の付勢機構に抗して移動させるように構成された第二のウェッジ装置であって、上記第二のプレートの上記第二のエッジは、上記第二のプレートの上記第一のエッジに対してほぼ垂直である、第二のウェッジ装置と、上記第一のエッジに対する上記第一のウェッジ装置の位置を調整して、上記第二のプレートを移動させるように構成された少なくとも1つの第一のウェッジ装置調整機構と、上記第二のエッジに対する上記第二のウェッジ装置の位置を調整して、上記第二のプレートを移動させるように構成された少なくとも1つの第二のウェッジ装置調整機構と、を備える、装置を提供する。
【0004】
本明細書に記載される様々な実施形態をより良く理解し、それらがどのように実施され得るかをより明確に示すために、ここで、単なる例として、添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】非限定的な例に従って、光変調器の画像調整のためのウェッジ機構を含む装置の分解図を示す。
図2】非限定的な例に従って、組み立てられた図1の装置の背面図を示す。
図3】非限定的な例に従って、図1の装置のウェッジ装置およびプレートを、光変調器が装着され得るプレートの回転調整とともに示す。
図4】非限定的な例に従って、光変調器が装着され得るプレートを直線的に調整するために使用される図1の装置のウェッジ機構を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
プロジェクタは、通常、赤、緑、および青の光のそれぞれに対する画像変調器を含み、3つの画像変調器が赤、緑、および青のサブ画像を形成し、これらのサブ画像が結合されて投影される画像を形成するようになっている。したがって、赤、緑、青のサブ画像を画素単位で位置合わせすることが重要であり、これは挑戦的であり得る。特に、プロジェクタにおいて画像変調器として使用されることが多いデジタルマイクロミラー装置(DMD)のための画素サイズは、ますます小さくなってきており、例えば、5μmであり、このため、位置合わせの問題がますます深刻なものになっている。さらに、従来の機械的画像調整(例えば、収束)は、一般に、このような小さな画素解像度調整には適さない。
【0007】
例えば、デジタルプロジェクタ内の光エンジンは、一般に、ランプおよび/またはレーザから赤色、緑色および青色に光を分離し、各色がそれぞれの光変調器(例えば、DMD)を照らし、DMDによって形成されたサブ画像が組み合わされて、画面上に投影される画像となる。画面上に完全に投影された画像を得るためには、3つのサブ画像の全てが、投影されたまま、特定の仕様内で画面上に収束しなければならない。より大きな画素(例えば、一辺が10~14μmを超える)を有するDMDおよび/または光変調器によって形成されたサブ画像は、従来の収束方法を使用して、例えば、DMDを移動させるためにネジおよび/またはネジの組合せを使用して位置合わせすることができるが、10μm未満の画素を有するDMDおよび/または光変調器によって形成されたサブ画像を調整することは、困難になっている。
【0008】
これに対処するために、本明細書は、装置であって、第一のプレートと、光変調器を収容するように適合された第二のプレートと、上記第二のプレートを上記第一のプレートに対する付勢位置に付勢するように構成された1つまたは複数の付勢機構であって、上記1つまたは複数の付勢機構は、上記第二のプレートが上記第一のプレートに対して移動することを可能にするように構成される、1つまたは複数の付勢機構と、上記第二のプレートの第一のエッジと相互作用して、上記第二のプレートを上記第一のプレートに対して、上記1つまたは複数の付勢機構に抗して移動させるように構成された第一のウェッジ装置と、上記第二のプレートの第二のエッジと相互作用して、上記第二のプレートを上記第一のプレートに対して、上記1つまたは複数の付勢機構に抗して移動させるように構成された第二のウェッジ装置であって、上記第二のプレートの上記第二のエッジは、上記第二のプレートの上記第一のエッジに対してほぼ垂直である、第二のウェッジ装置と、上記第一のエッジに対する上記第一のウェッジ装置の位置を調整して、上記第二のプレートを移動させるように構成された少なくとも1つの第一のウェッジ装置調整機構と、上記第二のエッジに対する上記第二のウェッジ装置の位置を調整して、上記第二のプレートを移動させるように構成された少なくとも1つの第二のウェッジ装置調整機構と、を備える、装置を提供する。
【0009】
次に、図1および図2に注目すると、これらの図は、光変調器の画像収束のためのウェッジ機構を含む装置100の分解図と組み立てられた背面図をそれぞれ示す。装置100は、プロジェクタ用の光変調アセンブリの3つの装置のうちの1つであってもよく、光変調アセンブリは、赤色光、緑色光および青色光のそれぞれに対して1つずつで、3つの光変調器を含み、それぞれのサブ画像を形成する。それぞれのサブ画像は、プロジェクタ光学系によって結合され、プロジェクタ用の画像となる。3つの光変調器のそれぞれは、それぞれの装置100に取り付けられてもよい。それぞれの装置100は、後述するように、それぞれの光変調器の位置を微調整するために使用され、これによって、サブ画像の画素を位置合わせする。代替として、そのような光変調アセンブリは、1つの固定位置光変調器と、残りの2つの光変調器のそれぞれが取り付けられる2つの装置100とを含んでもよい。そのような例では、それぞれの装置100に取り付けられる2つの光変調器の位置は調整可能である。
【0010】
装置100は、第一のプレート101および第二のプレート102を備え、第二のプレート102は、以下により詳細に記載されるように、様々な適切な装着機構のいずれかを介して光変調器を収容するように適合される。このような光変調器は、デジタルマイクロミラー装置(DMD)、シリコン上液晶(LCOS)装置などを含むが、これらに限定されない。
【0011】
一般に、第一のプレート101は、プロジェクタ用の光変調アセンブリに取り付け可能であってもよく、第一のプレート101の位置は、光変調アセンブリがそれに取り付けられたときに、光変調アセンブリに対して固定されてもよい。
【0012】
図示されるように、第一のプレート101は、アパーチャ104-1を囲むレッジ(ledge)103を備え、レッジ103とアパーチャ104-1とは、それぞれ第二のプレート102に相補的な形状を有し、第二のプレート102は、レッジ103によって支持され得るか、および/またはその上に存在し得る。図示のように、レッジ103およびアパーチャ104-1は、第一のプレート101から延びる壁105によって囲まれている。したがって、第二のプレート102の面(例えば、図1に示すのとは反対側)のエッジは、一般に、壁105によって囲まれたレッジ103上にあり、壁105は、第二のプレート102がレッジ103上にあるときに第二のプレート102を含む。レッジ103および壁105は、一般に、第二のプレート102の寸法よりも大きい形状および/または寸法を有し、第二のプレート102は、レッジ103上にあるときに(例えば、図2に示すように)壁105内で移動することができるようになっている。
【0013】
アパーチャ104-1は、さらに、第二のプレート102に(例えば、図2に描かれた側面に)取り付けられた光変調器の冷却を補助するのに適した寸法および/または形状104-1を有していてもよく、光変調器が、光エンジンなどからの特定の色(例えば、赤色、緑色または青色)の光によって照射され、上述のように、光変調器が特定の色の光をサブ画像に変調して、そのサブ画像を他の色のサブ画像と結合して、投影用の画像にするようになっている。
【0014】
一般に、第二のプレート102は、以下に説明するように、ウェッジ機構を使用して、壁105内のレッジ103上を移動することができ、第一のプレート101に対する第二のプレート102の位置を調整する。このウェッジ機構は、第二のプレート102に収容され、および/または装着され、および/または取り付けられた光変調器の位置を調整する。そのような調整には、図3および図4に関して以下でより詳細に説明するように、第二のプレート102を回転すること、および/または第二のプレートを2つの垂直方向に直線的に移動させることを含むことができる。
【0015】
装置100は、第二のプレート102を、(例えば、レッジ103上および/または壁105内の)第一のプレート101に対する付勢位置に付勢するように構成された1つまたは複数の付勢機構107-1、107-2、108-1、108-2をさらに含む。1つまたは複数の付勢機構107-1、107-2、108-1、108-2は、第二のプレート102が第一のプレート101に対して移動することを可能にするように構成されている。付勢機構107-1、107-2は、以下で、集合的に付勢機構107と呼ばれ、また、一般的に付勢機構107と呼ばれ、同様に、付勢機構108-1、108-2は、以下で、集合的に付勢機構108と呼ばれ、一般的に付勢機構108と呼ばれる。
【0016】
図示のように、付勢機構107、108は、図示のネジ114のように、任意の適切な締結機構を介して第一のプレート101に装着される第三のプレート113に装着される。ネジ114は、第三のプレート113のそれぞれの穴などを貫通して延び、第一のプレート101のそれぞれのネジ穴に収容される。したがって、プレート101、102、113が組み立てられると、図2のように、第二のプレート102が第一のプレート101と第三のプレート113との間に挟まれる。第三のプレート113は、図2において透明に描かれているが、これは、プレート101、102、113が組み立てられたとき、第二のプレート102の位置を、装置100の他の構成要素と相対的に示すためである。
【0017】
一般に、第三のプレート113は、光変調器を第二のプレート102に取り付けることができるアパーチャ104-2も備える。したがって、例えば、アパーチャ104-2は任意の適切な装着機構(例えば、第二のプレート102の穴などを通って延びるネジ、ボルトなど)を介して、光変調器を第二のプレート102に取り付け、光変調器を装着することを可能にするサイズおよび/または寸法であってもよい。アパーチャ104-1、104-2は、図2に示されるように、以下で、集合的にアパーチャ104と呼ばれる。
【0018】
図示のように、付勢機構107、108のそれぞれは、それぞれ板バネなどを備える。板バネなどは、第三のプレート113から垂直に延び、プレート101、102、113が組み立てられるときに、第二のプレート102および壁105のそれぞれのエッジによって形成されるギャップ115内に位置する。付勢機構107、108の動作は、以下により詳細に説明される。
【0019】
図示のように、装置100は、第三のプレート113に付勢タブの形態の保持機構116をさらに備え、保持機構116は、第一のプレート101のそれぞれの面(例えば、レッジ103)の少なくとも一部分に対して第二のプレート102の面(例えば、図1に示す面とは反対側)の少なくとも一部分を保持するように構成される。換言すれば、プレート101、102、113が組み立てられると、第三のプレート113の付勢タブ保持機構116は、第二のプレート102を(例えば、図2のページの「中に」)押し「下げて」、第二のプレート102をレッジ103に抗して付勢する。図2に最もよく見られるように、第三のプレート113の保持機構116の付勢タブは、レッジ103上にある第二のプレート102の部分に(例えば、図2のページの「中に」)押し「下げる」ように配置される。
【0020】
装置100は、第一のウェッジ装置121および第二のウェッジ装置122をさらに備える。ウェッジ装置121、122のそれぞれは、それぞれの広い端部とそれぞれの狭い端部とを有するウェッジ形状であり、ウェッジ装置121、122は、広い端部から狭い端部まで(例えば、広い端部が狭い端部より広く、および/または狭い端部が広い端部より狭い)一般にテーパが付けられている。ウェッジ装置121、122はそれぞれ、一般に、第二のプレート102に対して移動し、1つまたは複数のそれぞれの力を第二のプレート102に加えるように構成される。それによって、第二のプレート102の位置を第一のプレート101に対して調整し(例えば、回転および/または直線並進)、それによって、第二のプレート102に取り付けられた光変調器の位置を、第一のプレート101に対して調整する。第一のプレート101がプロジェクタ用の光変調アセンブリに取り付けられてもよく、第一のプレート101の位置が光変調アセンブリに対して固定されている状態で、ウェッジ装置121、122が第二のプレート102を移動させるために使用されるとき、第二のプレート102に取り付けられた光変調器が、光変調アセンブリの他の光変調器に対して移動され、第二のプレート102に取り付けられた光変調器のサブ画像の画素の位置を、光変調アセンブリの他の光変調器の画素に対して調整する。
【0021】
次に、ウェッジ装置121、122の動作について説明する。
【0022】
第一のウェッジ装置121は、第二のプレート102の第一のエッジ131と相互作用し、第一のプレート101に対して、1つまたは複数の付勢機構107に抗して(および/または1つまたは複数の付勢機構108に抗して、例えば、後述するように、回転中に)第二のプレート102を移動させるように構成される。
【0023】
同様に、第二のウェッジ装置122は、第二のプレート102の第二のエッジ132と相互作用し、第一のプレート101に対して、1つまたは複数の付勢機構108に抗して、第二のプレート102を移動させるように構成される。第二のプレート102の第二のエッジ132は、第二のプレート102の第一のエッジ131に対してほぼ垂直である。
【0024】
図2に最もよく示されるように、プレート101、102、113が組み立てられると、付勢機構107は、第一のエッジ131に対向する第二のプレート102の第三のエッジ133に沿ってギャップ115内に位置し、付勢機構107は、第二のプレート102を第一のウェッジ装置121に向かって付勢する。同様に、プレート101、102、113が組み立てられると、付勢機構108は、第二のエッジ132に対向する第二のプレート102の第四のエッジ134に沿ってギャップ115内に位置し、付勢機構108は、第二のプレート102を第二のウェッジ装置122に向かって付勢する。
【0025】
装置100は、第二のプレート102を移動させるために、第一のウェッジ装置121の第一のエッジ131に対する位置を調整するように構成された少なくとも1つの第一のウェッジ装置調整機構141-1、141-2(以下、1つの第一のウェッジ装置調整機構141および/または複数の第一のウェッジ装置調整機構141と呼ぶ)をさらに備える。図示されるように、第一のウェッジ装置調整機構141は、第一のウェッジ装置121をピボット171に対して回転させて第二のプレート102を回転させる第一のネジ(例えば、第一のウェッジ装置調整機構141-1)と、第一のウェッジ装置121を第二のプレート102の第一のエッジ131に沿ってスライドさせて、第一のウェッジ装置121の移動方向に垂直な方向に第二のプレート102を直線的に移動させるように構成された第二のネジ(例えば、第一のウェッジ装置調整機構141-2)とを備える。
【0026】
装置100は、第二のエッジ132に対する第二のウェッジ装置122の位置を調整して、第二のプレート102を移動させるように構成された少なくとも1つの第二のウェッジ装置調整機構142をさらに備える。図示するように、少なくとも1つの第二のウェッジ装置調整機構141は、第二のウェッジ装置122を第二のプレート102の第二のエッジ132に沿ってスライドさせ、第二のウェッジ装置122の移動方向に垂直な方向に第二のプレート102を直線的に移動させるように構成されたネジ142を備える。図示するように、少なくとも1つの第二のウェッジ装置調整機構142は、1つのネジのみを含み、第二のプレート102を回転させる機構を含まないが、他の例では、少なくとも1つの第二のウェッジ装置調整機構142は、少なくとも1つの第一のウェッジ装置調整機構141-1と同様の機構を含み、第二のプレート102を、例えば、第一のウェッジ装置調整機構141-1の回転軸とは異なる回転軸を中心として回転させることができる。
【0027】
一般に、第一のウェッジ装置121は、第一のウェッジ装置121が第一のウェッジ装置121の位置を調整する少なくとも1つの第一のウェッジ装置調整機構141-1を介して第一のエッジ131と相互作用するときに、1つまたは複数の付勢機構107、108に抗して、第一のプレート101に対して第二のプレート102を回転させることができる。
【0028】
例えば、少なくとも1つの第一のウェッジ装置調整機構141-1は、第一のウェッジ装置121を回転させるように構成されており、少なくとも1つの第一のウェッジ装置調整機構141-1が第一のプレート101のピボット171に対して調整されると、第一のプレート101のそれぞれのエッジ181から延び、これによって第二のプレート102が1つまたは複数の付勢機構107、108に抗して回転する。
【0029】
特に、少なくとも1つの第一のウェッジ装置調整機構141-1は、ピボット171の端部とは反対側の端部で、第一のプレート101のそれぞれのエッジ181から延在する調整可能なネジを備え、第一のウェッジ装置121は、調整可能なネジが調整されるとき、ピボット171に抗して回転し、これにより、第二のプレート102を1つまたは複数の付勢機構107、108に抗して回転させる。例えば、図示されているように、調整可能なネジ(例えば、第一のウェッジ装置調整機構141-1)は、ネジ穴146(図2に点線で示されている)を含むブラケット145によって所定の位置に保持され、調整可能なネジは、ネジ穴146の中に入って、出るように回され、第一のウェッジ装置121をピボット171に抗して回転させる。調整可能なネジが第一のウェッジ装置121の方へ回されると、調整可能なネジによって第一のウェッジ装置121に抗する力が働き、第一のウェッジ装置121および第二のプレート102が回転する。調整可能なネジが第一のウェッジ装置121から離れるように回されると、1つまたは複数の付勢機構107によって第一のウェッジ装置121に反対方向に力が加えられ、第一のウェッジ装置121および第二のプレート102が反対方向に回転する。
【0030】
図示されているように、ウェッジ装置調整機構141-2、142のそれぞれは、それぞれのウェッジ装置121、122で、それぞれのネジ穴143、144(図2のウェッジ装置121、122のそれぞれにおいて概略で描かれている)と嵌合するそれぞれのネジを備える。
【0031】
特に、少なくとも1つの第一のウェッジ装置調整機構141-2は、第一のウェッジ装置121の端部(例えば、穴143が位置する箇所)と相互作用する調整可能なネジを備え、第二のプレート102の第一のエッジ131と第一のプレート101のそれぞれのエッジ181との間で(特に、第一のウェッジ装置調整機構141-1およびピボット171に抗して)第一のウェッジ装置121をスライドさせ、例えば、第一のウェッジ装置121のウェッジ形状に起因して、第一のウェッジ装置121を第一のウェッジ装置121の移動方向と直交する方向に第二のプレート102を移動させる。
【0032】
同様に、少なくとも1つの第二のウェッジ装置調整機構142は、第二のウェッジ装置122の端部(例えば、穴144が位置する箇所)と相互作用する調整可能なネジを備え、第二のプレート102の第二のエッジ132と第一のプレート101のそれぞれのエッジ182との間で(特に、第二のウェッジ装置122の中心に位置するそれぞれのエッジ182から延びる突起172に抗して)第二のウェッジ装置122をスライドさせ、例えば、第二のウェッジ装置122のウェッジ形状に起因して、第二のウェッジ装置122を第二のウェッジ装置122の移動方向と直交する方向に第二のプレート102を移動させる。
【0033】
図示のように、それぞれのバネ151、152は、第一のウェッジ装置調整機構141-2および第二のウェッジ装置調整機構142から離れてウェッジ装置121、122のそれぞれを付勢するが、ウェッジ装置調整機構141-2、142のそれぞれのネジは、一般に、調整された直線位置にそれぞれのウェッジ装置121、122を保持する。したがって、バネ151、152は、一般に、所与の位置に調整されると、ウェッジ装置121、122に安定性を与える。例えば、バネ151、152は、一般に、それぞれのウェッジ装置121、122がそれぞれのバネ151、152に向かっているときに、対向する力を提供する。バネ151、152は、例えば、ウェッジ装置121、122の調整方向の変更中に、ウェッジ装置調整機構141-2、142のネジ山および/または穴143、144におけるバックラッシュをさらに最小化することができる。一般に、それぞれのバネ151、152は、ウェッジ装置調整機構141-2、142のそれぞれのネジの周囲にあり、それぞれのネジの頭部とそれぞれのウェッジ装置121、121の広い端部との間に位置する。
【0034】
図示のように、ウェッジ装置調整機構141-2、142のそれぞれのネジは、一般に、壁105のそれぞれのアパーチャを貫通して、ウェッジ装置121、122のネジ穴143、144に螺合するように延びている。それぞれのネジを回すと、それぞれのネジの頭部が壁105、およびそれぞれのブラケット161、162を介して所定の位置に保持される。一般に、それぞれのネジの頭部は、それぞれのネジを回すように、壁105とそれぞれのブラケット161、162との間に位置し、それぞれのウェッジ装置121、122は、第二のプレート102のそれぞれのエッジ131、132に沿って移動するが、ネジ自体は固定位置に留まる。第二のプレート102に対するウェッジ装置121、122の移動方向は、それぞれのネジの回転方向に依存する。
【0035】
図1に最もよく示されているように、ウェッジ装置121、122のそれぞれは、一般に、ウェッジ形状で、反対側の端部よりもそれぞれのウェッジ装置調整機構141-2、142に近いほど広い。したがって、ウェッジ装置121、122のネジ穴143、144は、ウェッジ装置121、122のそれぞれの広い端部に位置し、ウェッジ装置121、122のそれぞれの狭い端部は、広い端部および/またはネジ穴143、144と反対側にある。別の言い方をすれば、ウェッジ装置121、122のそれぞれは、一般に、テーパ付けされており、それぞれのウェッジ装置調整機構141-2、142から離れるにつれて狭くなる。
【0036】
このようなテーパ付けは、連続的であってもよいし、図示のように連続的でなくてもよい。例えば、図示のように、ウェッジ装置121、122のそれぞれは、1つまたは複数の部分175を介して、それぞれのエッジ131、132に沿ってスライドすることができる。この1つまたは複数の部分175は、図3に関して以下に説明するように、それぞれのエッジ131、132でそれぞれの溝と嵌合するウェッジ装置121、122のそれぞれの本体から延びる。部分175のみが第一のウェッジ装置121に示されているが、同様の部分が第二のウェッジ装置122にも配置されていることが理解される。部分175はまた、ウェッジ装置121、122のテーパ付けおよび/または幅に寄与し得る。したがって、ウェッジ装置121、122のそれぞれは、例えば、溝を介して、第二のプレート102のエッジ131、132と嵌合する部分175を有し、テーパが付けられている。
【0037】
図2に最もよく示されるように、第一のプレート101は、ピボット171および突起172を備える。ピボット171は、一般に、第一のプレート101のそれぞれのエッジ181から延びている。ピボット171は、第一のウェッジ装置調整機構141-1が調整されるときに、第一のウェッジ装置121がピボット171に抗して旋回するように位置決めされる。例えば、第一のウェッジ装置121は、第二のプレート102を回転させるために、部分175と反対側のピボット171に抗して旋回する。したがって、ピボット171の位置は、ピボット171に対する第一のウェッジ装置調整機構141-1の位置と同様に、第一のプレート101および第一のウェッジ装置121に対して一般に固定される。第一のウェッジ装置121が第一のウェッジ装置調整機構141-1を介して調整されると、第二のプレート102が回転し、したがって、それに装着された光変調器が、以下で詳細に説明する図3に最もよく見られるように回転する。
【0038】
第一のウェッジ装置調整機構141-2が第一のウェッジ装置121をスライドさせるために使用される場合、第二のプレート102は、図4に関して後述するように直線的に調整される。
【0039】
同様に、突起172は、一般に、第一のプレート101のそれぞれのエッジ182から延在する(例えば、突起172は、それぞれのエッジ182の丸い延長部、および/またはバンプおよび/または隆起部を備えるが、突起172は、任意の適切な形状であってもよく、実際に、突起172は存在しなくてもよく、第二のウェッジ装置122は、それぞれのエッジ182に抗して直接スライドしてもよい。しかしながら、突起172を使用すると、一般に、第二のウェッジ装置122が移動する際の摩擦が減少する)。突起172が第二のウェッジ装置122の中心に位置するように、第二のウェッジ装置122が第二のエッジ132に沿ってスライドすると、第二のウェッジ装置122は第二のプレート102を第二のウェッジ装置122から直線的に離間させる。突起172の位置は、第一のプレート101および第二のウェッジ装置122に対して、一般に固定される。
【0040】
上述のように、第一のウェッジ装置121は、第一のウェッジ装置121が第一のウェッジ装置調整機構141-1を使用して調整されるとき、1つまたは複数の付勢機構107、108に抗して第一のプレート101に対して第二のプレート102を回転させるように構成される。第一のウェッジ装置121は、第一のウェッジ装置調整機構141-2を使用して調整されるとき、第一のウェッジ装置121が第一のエッジ131に沿ってスライドするので、1つまたは複数の付勢機構107に抗して第一のプレート101に対して第二のプレート102を直線的に移動させるように構成される。
【0041】
同様に、第二のウェッジ装置122は、第二のウェッジ装置122が第二のエッジ132に沿ってスライドするとき、第一のプレート101に対して、1つまたは複数の付勢機構108に抗して、第二のプレート102を直線的に移動させるように構成される。第二のウェッジ装置122による直線的な位置決めを補助するために、装置100は、第二のウェッジ装置122を第二のプレート102に抗して付勢するように構成されたウェッジ付勢機構183をさらに備える。例えば、図1に最もよく見られるように、ウェッジ付勢機構183は、板バネを備えることができる。板バネは、第三のプレート113から延在し、プレート101、102、113が組み立てられたときに(例えば、図2に最もよく見られるように)、第二のエッジ132に対向する第二のウェッジ装置122の側面に抗して付勢するように配置される。
【0042】
このようにして、第一のウェッジ装置調整機構141および第一のウェッジ装置121を使用して、第二のプレート102、したがって、それに装着された光変調器を、第二のプレート102に対して回転的および直線的に調整するためこともできる。例えば、光変調器によって生成されたサブ画像の画素を、装置100が組み込まれたプロジェクタの光変調器アセンブリの他の光変調器アセンブリによって生成されたサブ画像のそれぞれの画素と、回転的および/または直線的に位置合わせおよび/または位置決めすることもできる。同様に、第二のウェッジ装置調整機構142および第二のウェッジ装置122を使用して、第二のプレート102、したがって、それに装着された光変調器を、第二のプレート102に対して直線的に(および第一のウェッジ装置121のそれぞれの直線的調整方向に垂直な直線的調整方向に)調整することもできる。例えば、光変調器によって生成されたサブ画像の画素を、装置100が組み込まれたプロジェクタの光変調器アセンブリの他の光変調器によって生成されたサブ画像のそれぞれの画素と、直線的に位置合わせおよび/または位置決めすることもできる。
【0043】
しかしながら、他の例では、第二のウェッジ装置122は、また、例えば、突起172を第二のウェッジ装置122から偏心して位置決めし、ウェッジ装置調整機構141-1と同様の別のウェッジ装置調整機構142を含むことによって、第一のプレート101に対して、第二のプレート102を1つまたは複数の付勢機構107、108に抗して回転させてもよい。これらの例では、ピボット171および突起172(これらの例ではピボットとして作用する)は、各ウェッジ装置121、122に対して、異なるそれぞれの偏心位置に配置されてもよく、その結果、各ウェッジ装置121、122は、異なるそれぞれの回転軸の周りで第二のプレート102を回転させる。
【0044】
さらに、ウェッジ装置調整機構141、142はネジとして描かれており、したがって、ネジ回し、六角レンチなどを用いて手動で調整することができるが、他の例では、第一のウェッジ装置調整機構141および第二のウェッジ装置調整機構142のそれぞれは、例えば、それぞれのネジを回す1つまたは複数のそれぞれのステッパモータなどの1つまたは複数の自動調整機構を備えることもできる。このような例では、自動調整機構は、計算装置によって制御されてもよい。この計算装置は、カメラを用いて投影画像を監視し、第二のプレート102に装着された光変調器によって生成されたサブ画像の画素を、プロジェクタによって生成された他のサブ画像と位置合わせするように、フィードバックループ内でウェッジ装置調整機構141、142を調整する。
【0045】
次に、図3に注目すると、この図は、第二のプレート102、第一のウェッジ装置121、第一のウェッジ装置調整機構141-1、およびピボット171を示す。装置100の他の構成要素は図示されていないが、それにもかかわらず、これらは存在するものと理解され、実際に、図3は、第一のウェッジ装置121が第二のプレート102に対して回転するときの動作を示すことを意図している。
【0046】
図示のように、第一のウェッジ装置調整機構141-2は、第二のプレート102に抗して中心から外れた力305を及ぼすように調整されており、これにより、第二のプレート102は、第一のプレート101に対して、ピボット171に抗して、また付勢機構107、108に抗して、回転方向307で回転する。第一のウェッジ装置調整機構141-2が力305と反対の方向に調整されているとき、付勢機構107、108は、力305と反対の力を及ぼし、回転方向307と反対のピボット171に抗して、第二のプレート102を回転方向に回転させる。
【0047】
第一のウェッジ装置121の直線的な移動は図3では説明されていないが、図3は、第二のプレート102の第一のエッジ131が、第一のウェッジ装置121がスライドする(例えば、第一のウェッジ装置調整機構141-2を調整するとき)第一の溝311を備え、第二のプレート102の第二のエッジ132が、第二のウェッジ装置122(図示せず)がスライドする(例えば、第二のウェッジ装置調整機構142を調整するとき)第二の溝312を備える。溝311、312は、第二のプレート102に対するウェッジ装置121、122のそれぞれの位置に安定性を与えることができる。例えば、例として、図示されているように、第一のウェッジ装置121の部分175が溝311内でスライドし、さらに、第一のウェッジ装置調整機構141-2のネジがネジ穴143内で回されるときに、第一のウェッジ装置121が捩れるのを防止し、第二のプレート102が保持機構116によってレッジ103に抗して一般的に保持されるのをさらに補助する。
【0048】
次に、図4に注目すると、図2と実質的に同様であり、同様の構成要素には同様の番号が付されているが、図4では装置100の全ての構成要素に番号が付されているわけではなく、それにもかかわらず、それらの構成要素が存在することが理解される。特に、図4は、第一のウェッジ装置調整機構141-2を用いて方向403(例えば、図3の力305に対して垂直および/または方向403が第二のウェッジ装置122に対してほぼ垂直である)に(例えば、溝311に沿って)移動する第一のウェッジ装置121を示し、第一のウェッジ装置121のより広い部分が第一のウェッジ装置調整機構141-1とピボット171との組合せの間を移動するときに、中心に位置した直線的な力405が第二のプレート102に印加される。力405によって、第二のプレート102は、力405の方向に、第一のウェッジ装置121から垂直かつ直線的に離れるように移動する。第一のウェッジ装置121が方向403と反対の方向に移動すると、付勢機構108は、力405と反対の力を加え、第二のプレート102を力405と反対の方向に直線的に移動させる。
【0049】
第二のウェッジ装置122の動作も図4に示されており、第一のウェッジ装置121の動作と同様の方法で生じる。しかしながら、第二のウェッジ装置122が第一のウェッジ装置121から離れる方向413(例えば、方向403に垂直である)に(例えば、溝312に沿って)移動すると、第二のウェッジ装置122のウェッジ形状に起因して、中心に位置した直線的な力415が第二のプレート102に加わり、第二のプレート102が第二のウェッジ装置122から力415の方向に垂直かつ直線的に離れるように移動する。第二のウェッジ装置122が、方向413と反対の方向に移動すると、付勢機構108は、力415と反対の力を加え、第二のプレート102を力415と反対の方向に直線的に移動させる。
【0050】
したがって、例えば、第一のウェッジ装置機構141-1を使用して第二のプレート102を回転させ、したがって、第二のプレートに装着された光変調器を回転させることができ、ウェッジ装置機構141-2、142を使用して、第二のプレート102を、(したがって、第二のプレートに装着された光変調器)を垂直方向に直線的に移動させることができ、これにより、従来の収束技術よりも微調整が可能となる。
【0051】
したがって、本明細書では、光変調器の画像調整用のウェッジ機構を含む装置が提供され、このウェッジ機構は、それに装着された光変調器の微細な位置調整を行うために使用することができ、光変調器によって生成されたサブ画像の画素を、装置が組み込まれたプロジェクタの他のサブ画像の画素に対して位置合わせするために使用することができる。ウェッジ機構は、従来の収束技術よりも、光変調器に微細な位置調整を提供することができる。
【0052】
この仕様では、要素は、1つまたは複数の機能を実行する「ように構成」されていると記載されても、あるいはそのような機能「のために構成」されているものとして記載されてもよい。一般に、機能を実行するように構成され、または実行するために構成されている要素は、その機能を実行するように有効にされているか、またはその機能を実行するために適しているか、その機能を実行するように構成されているか、その機能を実行するように適合されているか、またはその機能を実行するように動作可能であるか、あるいはその機能を実行することが可能である。
【0053】
本明細書の目的のために、「X、Y、およびZのうちの少なくとも1つ」および「X、Y、およびZのうちの1つまたは複数」という文言は、Xのみ、Yのみ、Zのみ、または2つ以上の項目X、Y、およびZの任意の組合せ(たとえば、XYZ、XY、YZ、XZなど)と解釈できることを理解されたい。同様の論理が、「少なくとも1つの…」および「1つまたは複数の…」という文言が出現する任意の場合に、2つ以上の項目に適用できる。
【0054】
用語「約」、「実質的に」、「本質的に」、「およそ」などは、例えば、当業者によって理解されるように「近い」として定義される。いくつかの実施形態では、これらの用語は、「10%以内」であり、他の実施形態では「5%以内」であり、さらに別の実施形態では「1%以内」であり、さらに別の実施形態では「0.5%以内」であると理解される。
【0055】
当業者は、さらに多くの代替的な実施形態および変形例が可能であること、および上記の例が1つまたは複数の実施形態の例示にすぎないことを理解するであろう。したがって、その範囲は、本明細書に添付されている請求項によってのみ限定されるものである。
図1
図2
図3
図4