(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-15
(45)【発行日】2023-06-23
(54)【発明の名称】対称タング及びTクロス
(51)【国際特許分類】
F16B 5/06 20060101AFI20230616BHJP
F16B 12/12 20060101ALI20230616BHJP
F16B 5/00 20060101ALI20230616BHJP
A47B 96/20 20060101ALI20230616BHJP
E04F 15/02 20060101ALI20230616BHJP
【FI】
F16B5/06 G
F16B12/12 B
F16B5/00 E
A47B96/20 B
A47B96/20 D
A47B96/20 E
A47B96/20 F
E04F15/02 G
(21)【出願番号】P 2020556959
(86)(22)【出願日】2019-04-17
(86)【国際出願番号】 SE2019050359
(87)【国際公開番号】W WO2019203720
(87)【国際公開日】2019-10-24
【審査請求日】2022-03-15
(32)【優先日】2018-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】504033441
【氏名又は名称】ベーリンゲ、イノベイション、アクチボラグ
【氏名又は名称原語表記】VAELINGE INNOVATION AB
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100164688
【氏名又は名称】金川 良樹
(72)【発明者】
【氏名】ペーター、デレレブ
【審査官】鵜飼 博人
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-523996(JP,A)
【文献】国際公開第2016/175701(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0252573(US,A1)
【文献】特表2008-518130(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 5/00- 5/12
F16B 12/00- 12/60
E04F 15/00- 15/22
A47B 96/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のパネル(1)、第2のパネル(2)、及び、前記第1のパネル(1)を前記第2のパネル(2)に係止するための機械的係止装置を備え、前記第1のパネル(1)が第1のエッジ面(11)と第1のパネル面(12)とを備え、前記第2のパネル(2)が第2のエッジ面(21)と第2のパネル面(22)とを備え、前記第1のパネル(1)及び前記
第2のパネル(2)が係止する位置において前記第1のパネル面(12)は前記第2のパネル面(22)に垂直である家具製品用のセットにおいて、
前記機械的係止装置は、前記第2のエッジ面(21)にある挿入溝(3)と、前記挿入溝(3)内に位置される可撓性タング(4)と、タング溝(9)を備えるエッジタングとを備え、
前記可撓性タング(4)が第1の係止面(101)と第2の係止面(102)とを備え、
前記第1の係止面(101)は、前記可撓性タング(4)が前記可撓性タング(4)の第1の方向で前記挿入溝(3)内に位置されるときに前記第1のパネル(1)を前記第2のパネル(2)に第1の方向で係止するために前記タング溝(9)と協働するように構成され、前記第1の方向は前記第2のパネル面(22)に垂直であり、
前記可撓性タング(4)の前記第2の係止面(102)は、前記可撓性タング(4)が前記可撓性タング(4)の第2の方向で前記挿入溝(3)内に位置されるときに前記第1のパネル(1)を前記第2のパネル(2)に前記第1の方向で係止するために前記タング溝(9)と協働するように構成され、
前記第1の係止面(101)と前記第2の係止面(102)とが前記可撓性タング(4)の両側で前記可撓性タング(4)に対称的に位置され、これにより、前記可撓性タング(4)が誤った方法で前記挿入溝(3)に挿入されるリスクが低減され、
前記可撓性タング(4)は、前記第2のパネル(2)に対する前記第1のパネル(1)の移動中に前記エッジタングと協働するように構成されるガイド面(103)を備える、
ことを特徴とするセット。
【請求項2】
前記第1の係止面(101)と前記第2の係止面(102)との間の角度(50)は、
約90°~約180°の範囲内、
又は約150°~約175°の範囲内、
又は約158°である、請求項1に記載のセット。
【請求項3】
前記ガイド面(103)が湾曲形状を有する、請求項1又は2に記載のセット。
【請求項4】
前記ガイド面(103)が円弧の形状を有する、請求項3に記載のセット。
【請求項5】
前記ガイド面(103)の前記湾曲形状は、前記第1の係止面(101)と前記第2の係止面(102)との間で約0.5mm~約3mmの範囲内、
又は1mm~2mmの範囲内、
又は約1.5mmの半径を有する、請求項3又は4に記載のセット。
【請求項6】
前記可撓性タングが厚さTを有し、前記ガイド面(103)の前記湾曲形状は、前記第1の係止面(101)と前記第2の係止面(102)との間で約0.2xT~1.2xT又は約0.4xT~約0.8xTの範囲内、又は、0.6×Tの半径を有する、請求項3から5のいずれか一項に記載のセット。
【請求項7】
前記ガイド面(103)は、分解工具の湾曲形状の表面と協働するように構成され、前記分解工具
が円形断面を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載のセット。
【請求項8】
前記可撓性タング(4)は、前記ガイド面(103)の反対側に位置される支持面(104)を有し、前記支持面(104)は、約25mm~約50mmの範囲内、
又は30mm~45mmの範囲内、
又は約37mmの半径を伴う湾曲形状を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載のセット。
【請求項9】
前記エッジタングは、前記第1のパネル(1)の前記第1のエッジ面(11)及び第3のエッジ面(14)にある棒状要素(6)であり、前記機械的係止装置は、前記第2のパネル(2)の前記第2のパネル面(22)にある第1の要素溝(7)と、前記第2のパネル(2)の第3のパネル面(23)にある第2の要素溝(10)とを備え、前記棒状要素(6)は、前記タング溝(9)を備えるとともに、前記第1の要素溝(7)又は前記第2の要素溝(10)に挿入されるように構成され、
前記第1の要素溝(7)が前記第2のパネル面(22)から前記挿入溝(3)まで延び、前記第2の要素溝(10)が前記第3のパネル面(23)から前記挿入溝(3)まで延び、
前記可撓性タング(4)の前記第1の係止面(101)は、それが前記第1の要素溝(7)に挿入されて前記第1のエッジ面(11)が前記第1のパネル面(22)に当て付いて配置されるときに前記第1のパネル面(22)に対して垂直である第1の方向で前記第1のパネル(1)を前記第2のパネル(2)に係止するために前記タング溝(9)と協働するように構成され、
前記可撓性タング(4)の前記第2の係止面(102)は、それが前記第2の要素溝(10)に挿入されて前記第3のエッジ面(14)が前記第3のパネル面(23)に当て付いて配置されるときに前記第1のパネル面(22)に対して垂直である第1の方向で前記第1のパネル(1)を前記第2のパネル(2)に係止するために前記タング溝(9)と協働するように構成される、
請求項1から8のいずれか一項に記載のセット。
【請求項10】
前記第1のパネル面(22)又は前記第2のパネル面(23)と平行な平面内における前記棒状要素(6)の第1の横断面は、円形の形状又は長方形の形状を有する、請求項9に記載のセット。
【請求項11】
前記機械的係止装置は、前記棒状要素(6)が前記第1の要素溝(7)又は前記第2の要素溝(10)に挿入されて前記第1のエッジ面(11)が前記第1のパネル面(22)に当て付いて配置される及び/又は前記第3のエッジ面(14)が前記第2のパネル面(23)に当て付いて配置されるときに前記第1のパネル(1)を前記第2のパネル(2)に自動的に係止するように構成される、請求項9又は10に記載のセット。
【請求項12】
前記棒状要素(6)は、前記第1のパネル(1)の前記第1のパネル面(12)と平行な長さ方向を伴う長手方向形状を有する、請求項9から11のいずれか一項に記載のセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、機械的係止装置と共に係止されるように構成されるパネルに関する。パネルは、床製品を得るために互いに係止されるべき床板であってもよく、或いは、本棚、食器棚、たんす、箱、引き出し、又は、家具構成要素等の家具製品を得るために互いに組み立てられて係止されてもよくその後に解体されてもよいパネルであってもよい。機械的係止装置は、可撓性タングを備えてもよい。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2015/038059号パンフレットによって証明されるように、機械的係止装置が設けられる家具製品が当該技術分野において知られている。家具製品は、挿入溝内に可撓性タングを備える機械的係止装置によって第2のパネルに対して垂直に接続される第1のパネルを備える。
【0003】
様々な既知の態様の上記の説明は、出願人のそのようなものの特徴であり、上記の説明のいずれかが先行技術とみなされることを認めるものではない。
【0004】
本発明の実施形態は、組み立て及び解体され得るパネルを提供する必要性に対処する。
【発明の概要】
【0005】
本発明の特定の態様の目的は、前述の技術及び既知の技術に優る改良をもたらすことであり、組み立て後に機械的係止装置を損傷させることなく解体/分解でき、それでもなおセットを再び組み立てることができるようにするセットを達成することである。
【0006】
本発明の少なくとも特定の実施形態及び態様の目的は、前述の技術及び既知の技術に優る改良をもたらすことである。
【0007】
本発明の少なくとも特定の態様の更なる目的は、工具を何ら使用する必要なく組み立てられるように構成されるパネルの組み立てを容易にすることである。
【0008】
本発明の少なくとも特定の態様の更なる目的は、組み立てられるように構成されるパネルの分解を容易にすることである。
【0009】
本発明の少なくとも特定の態様の更なる目的は、製造及び使用が容易な係止装置を用いて組み立てられるように構成されるパネルの組み立て及び分解を容易にすることである。
【0010】
本発明の少なくとも特定の態様の更なる目的は、組み立てられたパネルを分解する方法を容易にすることである。
【0011】
本発明の少なくとも特定の態様の更なる目的は、使用及び設置が容易であるとともにその誤った設置のリスクを減らす係止装置を用いて組み立てられるように構成されるパネルの組み立てを容易にすることである。
【0012】
本発明の少なくとも特定の態様の更なる目的は、より安定した審美的な態様で組み立てられるように構成されるパネルの組み立てを容易にすることである。
【0013】
説明から明らかとなるこれら及び他の目的及び利点の少なくとも幾つかは、第1のパネル、第2のパネル、及び、第1のパネルを第2のパネルに係止するための機械的係止装置とを備え、第1のパネルが第1のエッジ面と第1のパネル面とを備え、第2のパネルが第2のエッジ面と第2のパネル面とを備えるセットであって、機械的係止装置が、第2のエッジ面にある挿入溝と、挿入溝内に位置される可撓性タングと、タング溝を備えるエッジタングとを備え、可撓性タングが第1の係止面と第2の係止面とを備え、第1の係止面が、可撓性タングが第1の方向で挿入溝内に位置されるときに第1のパネルを第2のパネルに第1の方向で係止するためにタング溝と協働するように構成され、可撓性タングの第2の係止面が、可撓性タングが第2の方向で挿入溝内に位置されるときに第1のパネルを第2のパネルに第1の方向で係止するためにタング溝と協働するように構成されることを特徴とするセットによって達成される。
【0014】
第1の係止面及び第2の係止面は可撓性タングに略対称に位置されてもよい。
【0015】
第1の係止面と第2の係止面との間の角度は、約90°~約180°の範囲内、好ましくは約150°~約175°の範囲内、又は、好ましくは約158°である。
【0016】
可撓性タングは、第2のパネルに対する第1のパネルの移動中にエッジタングと協働するように構成されるガイド面を備えてもよい。
【0017】
ガイド面は、第1の端部では第1の係止面に接続されてもよく、第2の端部では第2の係止面に接続されてもよい。
【0018】
ガイド面は湾曲形状を有してもよい。
【0019】
ガイド面は円弧の形状を有してもよい。
【0020】
ガイド面の湾曲形状は、第1の係止面と第2の係止面との間で約0.5mm~約3mmの範囲内、好ましくは1mm~2mmの範囲内、又は、好ましくは約1.5mmの半径を有してもよい。
【0021】
可撓性タングは厚さTを有してもよく、また、ガイド面の湾曲形状は、第1の係止面と第2の係止面との間で約0.2xT~1.2xT又は約0.4xT~約0.8xTの範囲内、又は、0.6×Tの半径を有してもよい。
【0022】
ガイド面は、分解工具の湾曲形状の表面と協働するように構成されてもよく、この場合、分解工具は円形断面を有することが好ましい。
【0023】
可撓性タングは、ガイド面の反対側に位置される支持面を有してもよく、この場合、支持面は、約25mm~約50mmの範囲内、好ましくは30mm~45mmの範囲内、又は、好ましくは約37mmの半径を伴う湾曲形状を有してもよい。
【0024】
支持面の湾曲形状は、挿入溝の底面の半径よりも小さい半径を有してもよい。
【0025】
第1のパネルを第2のパネルに係止するための第1又は第2の方向が第2のパネル面に対して平行及び/又は垂直であってもよい。
【0026】
エッジタングは、第1のパネルの第1のエッジ面及び第3のエッジ面にある棒状要素であってもよく、機械的係止装置は、第2のパネルの第2のパネル面にある第1の要素溝と、第2のパネルの第3のパネル面にある第2の要素溝とを備えてもよく、棒状要素は、タング溝を備えてもよいとともに、第1の要素溝又は第2の要素溝に挿入されるように構成されてもよく、第1の要素溝が第2のパネル面から挿入溝まで延びてもよく、第2の要素溝が第3のパネル面から挿入溝まで延びてもよく、可撓性タングの第1の係止面は、それが第1の要素溝に挿入されて第1のエッジ面が第1のパネル面に当て付いて配置されるときに第1のパネル面に対して垂直である第1の方向で第1のパネルを第2のパネルに係止するためにタング溝と協働するように構成されてもよく、可撓性タングの第2の係止面は、それが第2の要素溝に挿入されて第3のエッジ面が第3のパネル面に当て付いて配置されるときに第1のパネル面に対して垂直である第1の方向で第1のパネルを第2のパネルに係止するためにタング溝と協働するように構成されてもよい。
【0027】
第1又は第2のパネル面に平行な平面における棒状要素の第1の横断面は、円形の形状又は長方形の形状を有し得る。
【0028】
機械的係止装置は、棒状要素が第1の要素溝又は第2の要素溝に挿入されて第1のエッジ面が第1のパネル面に当て付いて配置される及び/又は第3のエッジ面が第2のパネル面に当て付いて配置されるときに第1のパネルを第2のパネルに自動的に係止するように構成されてもよい。
【0029】
棒状要素は、第1のパネルの第1のパネル面と平行であってもよい長さ方向を伴う長手方向形状を有してもよい。
【0030】
1つの態様において、可撓性タングの係止面及び隣り合う側面は、好ましくは、丸みを帯びた、すなわち、半径を有するエッジを有してもよく、その結果、タングは、挿入溝への挿入及び挿入溝内での移動がより容易になるとともに、可撓性タングが挿入溝に挿入されて挿入溝内で移動されるときに繊維が挿入溝から脱落するリスクが低減される。
【0031】
1つの態様によれば、第1の係止面及び第2の係止面を備える可撓性タングが提供される。第1の係止面は、可撓性タングが第1の方向で挿入溝内に位置されるときに第1のパネルを第2のパネルに対して第1の方向で係止するためにタング溝と協働するように構成される。可撓性タングの第2の係止面は、可撓性タングが第2の方向で挿入溝内に位置されるときに第1のパネルを第2のパネルに対して第1の方向に係止するためにタング溝と協働するように構成される。
【0032】
第1の係止面及び第2の係止面は可撓性タングに略対称に位置されてもよい。
【0033】
第1の係止面と第2の係止面との間の角度は、約90°~約180°の範囲内、好ましくは約150°~約175°の範囲内、又は、好ましくは約158°である。
【0034】
可撓性タングがガイド面を備えてもよい。
【0035】
ガイド面は、第1の端部では第1の係止面に接続されてもよく、第2の端部では第2の係止面に接続されてもよい。
【0036】
ガイド面は湾曲形状を有してもよい。
【0037】
ガイド面は円弧の形状を有してもよい。
【0038】
ガイド面の湾曲形状は、第1の係止面と第2の係止面との間で約0.5mm~約3mmの範囲内、好ましくは1mm~2mmの範囲内、又は、好ましくは約1.5mmの半径を有してもよい。
【0039】
可撓性タングは厚さTを有してもよく、また、ガイド面の湾曲形状は、第1の係止面と第2の係止面との間で約0.2xT~1.2xT又は約0.4xT~約0.8xTの範囲内、又は、0.6×Tの半径を有してもよい。
【0040】
一態様によれば、第1のパネル及び/又は第2のパネルのコアは、好ましくはMDF、HDF、OSB、WPC、合板、又は、パーティクルボードから形成される木質コアであってもよい。また、コアは、熱硬化性プラスチック又は熱可塑性プラスチック、例えばビニール、PVC、PU又はPETを備えるプラスチックコアであってもよい。プラスチックコアはフィラーを備えてもよい。
【0041】
また、第1のパネル及び/又は第2のパネルが無垢材からなってもよい。
【0042】
また、第2のパネルは、シートメタルなどの金属からなってもよい。
【0043】
第1のパネル及び/又は第2のパネルは、1つ以上の表面上に、ホイル又はベニアなどの装飾層を備えてもよい。
【0044】
本発明の実施形態が成し得るこれら及び他の態様、特徴、並びに、利点は、本発明の実施形態及び態様の以下の説明から明らかであるとともに解明され、添付図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1A】組み立て中の本発明の一実施形態の三次元図を示す。
【
図1B】本発明の一実施形態に係る可撓性タングの一実施形態を示す。
【
図2A】本発明の一実施形態に係る第1のパネルの一実施形態の側面図を示す。
【
図2B】本発明の一実施形態に係る第1のパネルの一実施形態の側面図を示す。
【
図3】本発明の一実施形態に係る係止位置にある第1のパネル及び第2のパネルの一実施形態を示す。
【
図4A】組み立て中の本発明の一実施形態の三次元図を示す。
【
図5A】本発明の一実施形態に係る係止位置にある第1のパネル及び第2のパネルの一実施形態の断面を示す。
【
図6A】本発明の一実施形態に係る係止位置にある第1のパネル及び第2のパネルの一実施形態の側面図を示す。
【
図6B】本発明の一実施形態に係る係止位置にある第1のパネル及び第2のパネルの一実施形態の側面図を示す。
【
図7A】本発明の一実施形態に係る係止位置にある第1のパネル及び第2のパネルの一実施形態の断面を示す。
【
図8A】本発明の一実施形態に係る係止位置にある第1のパネル及び第2のパネルの一実施形態の断面を示す。
【
図8B】本発明の一実施形態に係る第2のパネルの一実施形態を示す。
【
図8C】本発明の一実施形態に係る第2のパネルの一実施形態を示す。
【
図8D】本発明の一実施形態に係る組み立て中の係止位置にある第1のパネル及び第2のパネルの一実施形態の断面を示す。
【
図9A】第1及び第2のパネルの分解のために分解工具が使用される、第1及び第2のパネルの一実施形態の断面を示す。
【
図9B】第1及び第2のパネルの分解のために分解工具が使用される、第1及び第2のパネルの一実施形態の断面を示す。
【
図9C】係止位置にある組み立て中の第1及び第2のパネルの断面を示す。
【
図9D】係止位置にある組み立て中の第1及び第2のパネルの断面を示す。
【
図10】組み立て中の第1及び第2のパネルの三次元図を示す。
【
図11A】本発明の一実施形態に係る可撓性タングの異なる図を示す。
【
図11B】本発明の一実施形態に係る可撓性タングの異なる図を示す。
【
図11C】本発明の一実施形態に係る可撓性タングの異なる図を示す。
【
図11D】本発明の一実施形態に係る可撓性タングの異なる図を示す。
【
図11E】本発明の一実施形態に係る可撓性タングの異なる図を示す。
【
図12A】本発明の一実施形態に係る可撓性タングの異なる図を示す。
【
図12B】本発明の一実施形態に係る可撓性タングの異なる図を示す。
【
図12C】本発明の一実施形態に係る可撓性タングの異なる図を示す。
【
図12D】本発明の一実施形態に係る可撓性タングの異なる図を示す。
【
図12E】本発明の一実施形態に係る可撓性タングの異なる図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0046】
ここで、添付図面を参照して、本発明の特定の実施形態について説明する。しかしながら、この発明は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書中に記載される実施形態に限定されるように解釈されるべきでなく、むしろ、これらの実施形態は、この開示が完璧で且つ完全であるように及び本発明の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。添付図面に示される実施形態の詳細な説明で使用される用語は、本発明を限定しようとするものではない。図面中、同様の番号は同様の要素を指す。
【0047】
本明細書中で使用される用語は、開示の特定の態様を単に説明することを目的としているにすぎず、開示を限定しようとするものではない。本明細書中で使用される単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び、「その(the)」は、文脈が別段明確に示唆しなければ、複数形も含むように意図される。
【0048】
「備える」という単語が挙げられた要素又はステップ以外の要素又はステップの存在を必ずしも排除するものではなく、また、要素に先行する「1つの(a)」又は「1つの(an)」という単語が複数のそのような要素の存在を排除しないことに留意すべきである。更に、参照符号のいずれも特許請求の範囲を限定するものではなく、態様の例がハードウェア及びソフトウェアの両方によって少なくとも部分的に実施されてもよく、及び、幾つかの「手段」、「ユニット」、又は、「装置」がハードウェアの同じアイテムにより表わされてもよいことに留意すべきである。
【0049】
本明細書中に開示される本発明の異なる態様、代替物、及び、実施形態は、本明細書中に記載される他の態様、代替物、及び、実施形態のうちの1つ以上と組み合わせられ得る。2つ以上の態様を組み合わせることができる。
【0050】
本発明の第1の実施形態は、例えば、第1のパネル1、第2のパネル2、及び、第1のパネル1を第2のパネル2に係止するための機械的係止装置を備えるセットを含む、
図1~
図8A及び
図9A~
図13Bに示される。第1のパネル1は、第1のエッジ面11及び第1のパネル面12を備える。第2のパネル2は、第2のエッジ面21及び第2のパネル面22を備える。機械的係止装置は、第2のエッジ面21にある挿入溝3、挿入溝3に位置される可撓性タング4、及び、タング溝9を備えるエッジタングを更に備える。可撓性タング4は、第1の係止面101及び第2の係止面102を備える。第1の係止面101は、可撓性タング4が第1の方向で挿入溝3内に位置されるときに第1のパネル1を第2のパネル2に対して第1の方向で係止するためにタング溝9と協働するように構成される。可撓性タング4の第2の係止面102は、可撓性タング4が第2の方向で挿入溝3内に位置されるときに第1のパネル1を第2のパネル2に対して第1の方向に係止するためにタング溝9と協働するように構成される。
【0051】
第1のパネル1及び第2のパネル2は、家具製品用のパネルであることが好ましく、家具製品のフレームの一部であってもよい。
【0052】
家具製品の場合、セットは、好ましくは、第1のパネル面12が第2のパネル面22に対して垂直又は略垂直な状態で第1のパネル1を第2のパネル2に係止するように構成される。
【0053】
また、第1のパネル1及び第2のパネル2は、
図8Aに示されるように、床製品を得るために互いに係止されるべき床板であってもよい。
【0054】
図1は、家具製品の組み立て中の第1の実施形態を三次元図で示す。第1のパネルは、第2のパネル面22に対して垂直な方向で第1のパネルを第2のパネルに対して移動させることによって組み立てられてもよい。機械的係止装置は、棒状要素6が第1の要素溝7内に挿入されて第1のエッジ面11が第2のパネル面22に当て付いて配置されるときに第1のパネル1を第2のパネル2に自動的に係止するように構成されてもよい。実施形態は、参照により本願に明示的に組み入れられる国際公開第2018/080387号パンフレットに示される。
【0055】
可撓性タング4の実施形態は、円形断面を備えてもよい挿入溝3用に構成される三次元図で
図1Bに示される。可撓性タングは、エッジ溝3の円形断面に適合することが好ましい湾曲面を有してもよい。可撓性タングの第1の部分は、挿入溝と協働するように構成され、また、第2の部分は、棒状要素6の凹部9と協働するように構成される。可撓性タングのこの実施形態に伴う利点は、エッジ溝のサイズを小さくできるという点である。小さいエッジ溝は、第2のパネルの第2のエッジの強度の効果が制限される又は存在しないという利点を有し得る。
【0056】
第2の部分は、組み立て中に棒状要素8と協働するように構成される第1の面取り部65と、係止のために凹部と協働するように構成される第2の面取り部64とを備えてもよい。
【0057】
可撓性タングは、組み立て中にエッジ溝内で可撓性タングの圧縮及び移動を可能にするための可撓性材料を備えてもよい。
【0058】
可撓性タングは、組み立て中にエッジ溝内で可撓性タングの圧縮及び移動を可能にするために可撓性である要素と、係止強度を向上させるために可撓性が殆どない他の要素とを備えてもよい。
【0059】
可撓性タング6の湾曲面の一部は、エッジ溝5の円筒面などの表面に当て付いて移動されるように構成されてもよい。
【0060】
第1のエッジ面12は、前記棒状要素のうちの2つ以上を備えてもよく、また、第2のパネル面3は、好ましくは直線状に配置される前記挿入溝7のうちの2つ以上を備えてもよく、この場合、棒状要素のそれぞれは、挿入溝のうちの1つに挿入されるように構成される。
【0061】
第1の要素溝7は、第2のパネル面22及び第2のパネル2のコアに形成されてもよい。
【0062】
第2のパネル面22は装飾層を備えてもよく、また、第1の要素溝7は装飾層を貫通して延びてもよい。
【0063】
第1の要素溝7は、穿孔などの機械的切断によって形成されてもよい。
【0064】
挿入溝3を覆うために及び第2のエッジ面21を補強するために、エッジバンドなどのエッジ要素13が第2のエッジ面21に取り付けられることが好ましい。エッジ要素13は、第2のエッジ面21に接着されてもよく、又は、エッジ要素から突出して挿入溝3内に挿入されるように構成される部分を備えてもよい機械的係止装置によって取り付けられてもよい。この部分は、摩擦によって挿入溝3に取り付けられてもよい。エッジ要素13は、可撓性タング4及び挿入溝3を目に見えるようにするために、
図1Aでは部分的に除去される。可撓性タング4は、それが挿入溝3内に位置される前に示される。挿入溝3は円形断面を備えてもよい。
【0065】
第2のエッジ面21の長手方向に延びる長手方向溝である挿入溝3の一実施形態を備える実施形態が
図4A~
図4B及び
図6A~
図10に示される。長手方向溝用の可撓性タング4の実施形態が
図11~
図13に示される。第1の係止面101及び第2の係止面102は可撓性タング4に略対称に位置されてもよい。第1の係止面101と第2の係止面102との間の角度50は、約90°~約180°の範囲内、好ましくは約150°~約175°の範囲内、又は、好ましくは約158°である。
【0066】
可撓性タング4は、第2のパネル2に対する第1のパネル1の移動中にエッジタングと協働するように構成されるガイド面103を備えてもよい。
【0067】
ガイド面103は、第1の端部では第1の係止面101に接続されてもよく、第2の端部では第2の係止面102に接続されてもよい。
【0068】
ガイド面103は湾曲形状を有してもよい。
【0069】
ガイド面103は円弧の形状を有してもよい。
【0070】
ガイド面103の湾曲形状は、第1の係止面101と第2の係止面102との間で約0.5mm~約3mmの範囲内、好ましくは1mm~2mmの範囲内、又は、好ましくは約1.5mmの半径を有してもよい。
【0071】
可撓性タング4は厚さTを有してもよく、また、ガイド面103の湾曲形状は、第1の係止面101と第2の係止面102との間で約0.2xT~1.2xT又は約0.4xT~約0.8xTの範囲内、又は、0.6×Tの半径を有してもよい。
【0072】
ガイド面103は、分解工具91の湾曲形状の表面と協働するように構成されてもよく、この場合、
図9Aに示されるように、分解工具は円形断面を有してもよい。
【0073】
ガイド面103は分解工具91と協働するように構成されてもよく、この場合、分解工具は、
図9Bに示されるように、三角形断面を有してもよい。
【0074】
可撓性タング4は、ガイド面103の反対側に位置される支持面104を有してもよく、この場合、支持面104は、約25mm~約50mmの範囲内、好ましくは30mm~45mmの範囲内、又は、好ましくは約37mmの半径を伴う湾曲形状を有してもよい。
【0075】
支持面104の湾曲形状は、
図4Bに示されるように、挿入溝3の底面44の半径よりも小さい又は底面44の半径と同じである半径Rを有してもよい。
【0076】
可撓性タング部4は、屈曲可能部分61、好ましくは第1の屈曲可能部分及び第2の屈曲可能部分を備えてもよい。可撓性タング4は、好ましくは、前記屈曲可能部分のそれぞれに凹部63を備える。可撓性タングのこの実施形態に伴う利点は、より強いばね力を得ることができるとともに、より強いばね力がより強い係止をもたらし得るという点である。第2のパネルの幾つかの実施形態の不利な点は、挿入溝3のサイズを大きくしなければならない場合があり、それにより、第2のパネル2の第2のエッジ面21が弱くなる場合があるという点である。
【0077】
可撓性タングは、面取り形状又は丸みを帯びた形状を伴う側面106を備えてもよい。側面106は、タング溝9内への挿入中に挿入工具91を案内するように構成されてもよく、これについては
図9Bを参照されたい。
【0078】
可撓性タングは、第1及び/又は第2の屈曲可能部分61に突出摩擦要素107を備えてもよい。摩擦要素107のサイズは、第1及び第2の屈曲可能部分で同じである必要はないが、摩擦要素107のサイズは片側でより大きくてもよく、それにより、挿入溝3内でのタング4の横への移動が容易となる。
【0079】
図13Aは、
図11Aに示される断面A-Aの拡大を示す。
図13Bは、
図12Aに示される断面B-Bの拡大を示す。断面A-Aは、突出摩擦要素107を貫通して延びる。断面B-Bは、突出摩擦要素107の側面である。
【0080】
第1のエッジ面11は、前記棒状要素6のうちの2つ以上を備えてもよく、また、第2のパネル面22は、好ましくは直線状に配置される前記第1の要素溝7のうちの2つ以上を備えてもよく、この場合、棒状要素6のそれぞれは、第1の要素溝7のうちの1つに挿入されるように構成される。
【0081】
図2Aは第1のパネル1の第1の側面図を示し、
図2Bは第1のパネル1の第2の側面図を示す。
図2Cは、
図2Bに示される円で囲まれた領域の拡大を示す。タング溝9の実施形態を備える棒状要素6の一実施形態が示される。棒状要素6は、第1のパネル面と平行な長さ方向を伴う長手方向形状を有する。第2のパネル面22と平行な平面内におけるタング溝9の下方及び/又は上方の棒状要素6の第1の横断面は、円形、長方形、星形、楕円形、又は、六角形を有してもよい。
【0082】
第1のパネル面12に対して垂直な第2の方向での第2のパネル2に対する第1のパネル1の係止は、第1の要素溝7と棒状要素6との間の係止面を協働させることによって得られてもよい。
【0083】
第1の方向及び第2の方向の表面に対して垂直な第3の方向での第2のパネル2に対する第1のパネル1の係止は、第1の要素溝7と棒状要素6との間の係止面を協働させることによって得られてもよい。
【0084】
第2のパネル面22と平行な平面内における第1の要素溝7の第2の横断面は、好ましくは、第2のパネル面22と平行な平面内で、棒状要素6の第1の横断面と適合する形状を有する。この利点は、第2の方向で第2のパネル2に対する第1のパネル1の改善された係止が得られる、及び/又は、第3の方向で第2のパネル2に対する第1のパネル1の改善された係止が得られるという点である。
【0085】
図3は、係止位置にある家具のための第1のパネル1及び第2のパネル2の側面図を示す。
【0086】
図8Aは、係止位置にある床製品のための第1のパネル1及び第2のパネル2の一実施形態の横断面を示す。
【0087】
図5Aは、
図3に4Aによって示される線における、係止位置にある第1のパネル1及び第2のパネル2の横断面を示す。
図5Bは、
図5Aに示される円で囲まれた領域の拡大を示す。第1の要素溝7は、第2のパネル面22から挿入溝3まで延びてもよい。可撓性タング4の係止面62は、第2のパネルに対する第1のパネルの係止のためにタング溝9の係止面82と協働してもよい。
【0088】
第1の要素溝7は、挿入溝3から距離を隔てて位置される底面43を備える、有底ドリル穴などの有底溝を備えてもよい。
【0089】
第1の要素溝7は、挿入溝3の第1の側に第1の部分を有するとともに、挿入溝3の第2の側に第2の部分を有してもよく、この場合、第2の部分は、底面43及び側壁71,72を備え、係止位置では、棒状要素6が、第1の要素溝7の第1の部分を通過し、挿入溝3を通過するとともに、第1の要素溝7の第2の部分に入る。
【0090】
棒状要素6は、第2の方向での係止のために、第1の要素溝7の第2の部分の側壁71,72と協働するように構成されてもよい。
【0091】
棒状要素6は、係止位置で底面43と協働するように構成されてもよく、又は、係止位置で底面と協働しないように、すなわち、棒状要素6と底面43との間に隙間を残すように構成されてもよい。
【0092】
第1の部分は側壁73,74を備えてもよく、この場合、棒状要素6は、第2の方向での係止のために、第1の部分の側壁73,74と協調するように構成されてもよい。
【0093】
側壁は、第2のパネル2のコアの材料を備えてもよい。
【0094】
挿入溝3は、第2のエッジ面21から第1の要素溝7まで延びてもよい。
【0095】
挿入溝3は、第1の要素溝7から距離を隔てて位置される底面44を備える有底溝であってもよい。
【0096】
可撓性タング4は、挿入溝3の底面44に配置されてもよい。
【0097】
可撓性タング4は、係止位置でタング溝9と挿入溝3の底面44との間に配置されてもよい。
【0098】
棒状要素6は、第1のエッジ面11の取り付け溝45に取り付けられるように構成されてもよい。
【0099】
棒状要素6は、第1のエッジ面11の取り付け溝45に接着されるように構成されてもよい。
【0100】
棒状要素6は、摩擦接続によって又はねじ山などの機械的接続によって又は鉤状部などの係止要素によって取り付け溝45に係止されるように構成されてもよい。
【0101】
第2のエッジ面21は、第2のパネル面22に対して略垂直であってもよい。
【0102】
本発明の一実施形態は、第1のパネル1、第2のパネル2、及び、第1のパネル1を第2のパネル2に係止するための機械的係止装置を備えるセットを含む、
図4A~
図B、
図6A~
図7B及び
図9A~
図10に示される。この実施形態は、第2のエッジ面21の長手方向に延びる長手方向溝である挿入溝3の一実施形態を備える。可撓性タング4の係止面62は、第2のパネルに対する第1のパネルの係止のためにタング溝9の係止面82と協働してもよい。
【0103】
図9Cは、第1のパネル1が第2のパネル2に係止される本発明の一実施形態を示す。可撓性タング4は、第2のパネル2の挿入溝3に挿入され、また、第1のパネルのタング溝9は、第1のパネル1を第2のパネル2に係止するためにタング4の第1の係止面101又は第2の係止面102と協働する。
【0104】
図9D及び
図10は組み立て中の実施形態を示し、この場合、
図10に三次元で示される実施形態は、パネル1と共に一体に形成される第1のパネル1の係止装置を示し、また、タング4が第2のパネル2の挿入溝に挿入される。これは、棒状要素6の使用の代替案である。
【0105】
図4Aは、組み立て中の三次元図で一実施形態を示す。第1のパネルは、第2のパネル面22に対して垂直な方向で第1のパネルを第2のパネル2に対して移動させることによって組み立てられてもよい。機械的係止装置は、棒状要素6が第1の要素溝7内に挿入されて第1のエッジ面11が第2のパネル面22に当て付いて配置されるときに第1のパネル1を第2のパネル2に自動的に係止するように構成されてもよい。
【0106】
第1の要素溝7は、第2のパネル面22及び第2のパネル2のコアに形成されてもよい。
【0107】
第2のパネル面22は装飾層を備えてもよく、また、第1の要素溝7は装飾層を貫通して延びてもよい。
【0108】
第1の要素溝7は、フライス加工又はのこぎりで切るなどの機械的切断によって形成されてもよい。
【0109】
挿入溝3を覆うために及び第2のエッジ面21を補強するために、エッジバンドなどのエッジ要素13が第2のエッジ面21に取り付けられることが好ましい。エッジ要素13は、第2のエッジに接着されてもよく、又は、エッジ要素13から突出して挿入溝3内に挿入されるように構成される部分を備えてもよい機械的係止装置によって取り付けられてもよい。この部分は、摩擦によって挿入溝3に取り付けられてもよい。エッジ要素13は、可撓性タング4及び挿入溝3を目に見えるようにするために、
図4Aでは部分的に除去される。可撓性タング4は、それが挿入溝3内に位置される前に示される。
【0110】
本発明の第2の実施形態では、例えば、
図8B~
図8Dに示されるように、エッジタングが第1のパネル1の第1のエッジ面11及び/又は第3のエッジ面14でそれぞれ棒状要素6であってもよく、また、機械的係止装置は、第2のパネル2の第2のパネル面22に第1の要素溝7を備えるとともに、第2のパネル2の第3のパネル面23に第2の要素溝10を備えてもよい。棒状要素6は、タング溝9を備えてもよく、また、第1の要素溝7又は第2の要素溝10に挿入されるように構成されてもよい。第1の要素溝7は、第2のパネル面22から挿入溝3まで延びてもよく、また、第2の要素溝10は、第3のパネル面23から挿入溝3まで延びてもよい。可撓性タング4の第1の係止面101は、それが第1の要素溝7に挿入されて第1のエッジ面11が第1のパネル面22に当て付いて配置されるときに第1のパネル面22に対して垂直である第1の方向で第1のパネル1を第2のパネル2に係止するためにタング溝9と協働するように構成されてもよい。可撓性タング4の第2の係止面102は、それが第2の要素溝10に挿入されて第3のエッジ面14が第3のパネル面32に当て付いて配置されるときに第3のパネル面23に対して垂直である第1の方向で第1のパネル1を第2のパネル2に係止するためにタング溝9と協働するように構成されてもよい。
【0111】
これにより、1つのモジュールとしてだけでなく、幾つかの立方体や長方形など、互いに接続される幾つかのモジュールとしても、幾つかのパネルを互いに係止させることができる。
【0112】
図8B~
図8Cに示されるように、第1の要素溝7及び第2の要素溝10の位置は、互いに対して水平に変位され、それに対応して、第1のエッジ面11及び第3のエッジ面14における棒状要素6の位置は、第1の要素溝7及び第2の要素溝10に嵌まり込むように互いに対して変位される。
【0113】
図8Dは、可撓性タング4を伴う挿入溝3(図中の円で囲まれた領域)の一実施形態を備える第2のパネル2を含む一実施形態を示す。可撓性タング4は、第1のパネル1を第2のパネル2の第2のパネル面22に係止するとともに、他の前記第1のパネル1を第2のパネル2の第3のパネル面23に係止する。可撓性タング4の第1の係止面101は、第1のパネル1の第1のエッジ面11にある棒状要素6のタング溝9と協働し、また、可撓性タング4の第2の係止面102は、前記他の第1のパネル1の第3のエッジ面14にある棒状要素6のタング溝9と協働する。したがって、1つの可撓性タング4は、タングの各側から1つずつ、2つの棒状要素6と協働してもよい。他の実施形態では、各タングが単一の棒状要素6とのみ協働する。
【0114】
第2の実施形態の第1のパネル1及び棒状要素6は、第1の実施形態の第1のパネル1及び棒状要素6とそれぞれ同一であってもよい。
【0115】
第1の要素溝7に関して前述した特徴及び特性は、第2の要素溝10にも当てはまる。
【0116】
第1のパネル面22又は第2のパネル面23と平行な平面内における棒状要素6の第1の横断面は、円形又は長方形の形状を有してもよい。
【0117】
機械的係止装置は、棒状要素6が第1の要素溝7又は第2の要素溝10に挿入されて第1のエッジ面11が第1のパネル面22に当て付いて配置される及び/又は第3のエッジ面14が第2のパネル面23に当て付いて配置されるときに第1のパネル1を第2のパネル2に自動的に係止するように構成されてもよい。
【0118】
棒状要素6は、第1のパネル1の第1のパネル面12と平行な長さ方向を伴う長手方向形状を有してもよい。
【0119】
挿入溝3は、第2のエッジ面21から第1の要素溝7まで延びてもよい。
【0120】
挿入溝3は、第2のエッジ面から第2の要素溝10まで延びてもよい。
【0121】
挿入溝3は、第1の表面、反対側の第2の表面、及び、第1の表面と反対側の第2の表面との間で延びる底面44とを備えてもよい。
【0122】
底面44は、第1の要素溝7及び/又は第2の要素溝10から距離を隔てて位置されてもよい。
【0123】
可撓性タング4の屈曲可能部分61は、挿入溝3の底面44に配置されてもよい。
【0124】
可撓性タング4は、挿入溝3の底面44に配置されてもよい。
【0125】
可撓性タング4は、係止位置でタング溝9と挿入溝3の底面44との間に配置されてもよい。
【0126】
可撓性タング4の支持面104及び側面105は、可撓性タング4が挿入溝3に挿入されて挿入溝3内で移動されるときに繊維が挿入溝3から脱落するリスクを低減するために丸みを帯びたエッジを有することが好ましい。
【0127】
可撓性タング4の一部は、第1の表面及び/又は第2の表面などの挿入溝3の表面に当て付いて移動されるように構成されてもよい。
【0128】
第1のパネル1及び/又は第2のパネル2のコアは、好ましくはMDF、HDF、OSB、WPC、合板、又は、パーティクルボードから形成される木質コアであってもよい。また、コアは、熱硬化性プラスチック又は熱可塑性プラスチック、例えばビニール、PVC、PU又はPETを備えるプラスチックコアであってもよい。プラスチックコアはフィラーを備えてもよい。
【0129】
また、第1のパネル1及び/又は第2のパネル2が無垢材からなってもよい。
【0130】
第1のパネル1及び/又は第2のパネル2は、1つ以上の表面上に、ホイル又はベニアなどの装飾層を備えていてもよい。
【0131】
本発明に係る可撓性タング4は、第1の係止面101及び第2の係止面102に起因して可撓性タングの両側で係止を可能にする。可撓性タングは両側に係止面を有し、したがって、対称的となり得るため、タング4が誤った方法で挿入溝3に挿入されるリスクが大幅に低減される。
【0132】
更に、可撓性タング4のエッジが丸みを帯びているため、可撓性タング4の挿入中に可撓性タング4が挿入溝3に突き刺さるリスクが低減される。
【0133】
更に、本発明の一実施形態に係る可撓性タング4は、パネルを分解するための略円形の分解工具の使用を可能にする。そのような略円形の分解工具は、長方形の分解工具よりも高精度で製造するのが容易である。円形の分解工具は更に長方形の分解工具よりも小さい断面を有し、それにより、分解工具のためのパネルの開口をより小さくする必要があり、その結果、パネルが装着されるときの構造がより安定して美的になるという利点を有する。