IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッドの特許一覧

特許7297031時計仕掛けの構成要素などのアイテムにコーティングを堆積するための方法、およびそのような方法によってコーティングされたアイテム
<>
  • 特許-時計仕掛けの構成要素などのアイテムにコーティングを堆積するための方法、およびそのような方法によってコーティングされたアイテム 図1
  • 特許-時計仕掛けの構成要素などのアイテムにコーティングを堆積するための方法、およびそのような方法によってコーティングされたアイテム 図2
  • 特許-時計仕掛けの構成要素などのアイテムにコーティングを堆積するための方法、およびそのような方法によってコーティングされたアイテム 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-15
(45)【発行日】2023-06-23
(54)【発明の名称】時計仕掛けの構成要素などのアイテムにコーティングを堆積するための方法、およびそのような方法によってコーティングされたアイテム
(51)【国際特許分類】
   G04B 29/02 20060101AFI20230616BHJP
   B32B 9/00 20060101ALI20230616BHJP
   G04B 19/06 20060101ALI20230616BHJP
   G04B 19/04 20060101ALI20230616BHJP
   C23C 16/40 20060101ALI20230616BHJP
   C23C 14/06 20060101ALI20230616BHJP
【FI】
G04B29/02 B
B32B9/00 Z
G04B19/06 B
G04B19/04 C
C23C16/40
C23C14/06 B
【請求項の数】 24
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021175205
(22)【出願日】2021-10-27
(65)【公開番号】P2022080276
(43)【公開日】2022-05-27
【審査請求日】2021-10-27
(31)【優先権主張番号】20208090.9
(32)【優先日】2020-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】506425538
【氏名又は名称】ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン・マナステルスキ
(72)【発明者】
【氏名】セドリック・フォール
(72)【発明者】
【氏名】ヴラディスラフ・スパソフ
【審査官】細見 斉子
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-053045(JP,A)
【文献】特開2016-173361(JP,A)
【文献】特開2002-148358(JP,A)
【文献】特開平02-133565(JP,A)
【文献】特開2018-104814(JP,A)
【文献】特表2015-522152(JP,A)
【文献】実開昭58-004087(JP,U)
【文献】スイス国特許出願公開第00715364(CH,A3)
【文献】中国特許出願公開第103852815(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0160193(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0029174(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04B 1/00-99/00
B32B 1/00-43/00
C23C 16/00-16/56
C23C 14/00-14/58
C23C 24/00-30/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイテム(1)の形成のために、基板(10)上に装飾的および/または保護的なコーティングを堆積し、前記基板(10)を着色することを可能にするための方法(100)であって、前記堆積方法(100)は、
- 前記基板(10)上に第1の不透明層(11)を堆積する第1のステップ(110)と、
- ALD(原子層堆積)法によって、前記第1の層(11)を覆う少なくとも2つの半透明層(12、13)の積層(20)を堆積する第2のステップ(120)とを含み、前記積層(20)の厚さ(e)は、干渉現象を有する色を得られるように選択され、
前記第1の層(11)の化学的性質は、前記コーティングの、干渉現象を有する前記色のCIELAB規格にしたがうLパラメータに応じて選択され
前記積層(20)の前記少なくとも2つの半透明層(12、13)のおのおのの厚さは、前記コーティングの、干渉現象を有する前記色の、CIELAB規格にしたがうa およびb パラメータに応じて選択されることを特徴とする、方法(100)。
【請求項2】
前記第1のステップ(110)は、前記基板(10)上に第1の金属またはセラミック層(11)を堆積するステップであることを特徴とする、アイテム(1)の形成のために、基板(10)上に装飾的および/または保護的なコーティングを堆積するための請求項1に記載の方法(100)。
【請求項3】
前記第1の層(11)は、TiN、TiCN、TiCNO、TiC、ZrN、ZrCN、ZrCNO、ZrC、HfN、HfCN、HfCNO、HfC、YN、YD、YCN、YCNO、TaN、TaC、TaCN、TaCNO、AlN、AlCN、AlCNO、CrN、CrC、CrNO、CrCNO、VN、VC、VCN、VCNO、TiZrN、TiZrCN、TiZrC、TiZrCNO、NbN、NbC、NbCN、NbCNO、WN、WC、WCN、WCNO、MoN、MoC、MoCN、またはMoCNOの層であることを特徴とする、アイテム(1)の形成のために、基板(10)上に装飾的および/または保護的なコーティングを堆積するための請求項2に記載の方法(100)。
【請求項4】
前記第1のステップ(110)は、PVD(物理蒸着)法によって実行されることを特徴とする、アイテム(1)の形成のために、基板(10)上に装飾的および/または保護的なコーティングを堆積するための請求項1から3のいずれか一項に記載の方法(100)。
【請求項5】
前記第1のステップ(110)中に堆積される前記第1の層(11)は、450nmよりも大きい厚さ(e)を有することを特徴とする、アイテム(1)の形成のために、基板(10)上に装飾的および/または保護的なコーティングを堆積するための請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の方法(100)。
【請求項6】
前記積層(20)の前記少なくとも2つの半透明層(12、13)は、異なる化学的性質からなり、および/または、異なる屈折率を有することを特徴とする、アイテム(1)の形成のために、基板(10)上に装飾的および/または保護的なコーティングを堆積するための請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の方法(100)。
【請求項7】
前記第2のステップ(120)中に堆積される前記積層(20)の前記少なくとも2つの半透明層(12、13)は、誘電体、半導体、金属、またはセラミック材料から選択される材料の層であることを特徴とする、アイテム(1)の形成のために、基板(10)上に装飾的および/または保護的なコーティングを堆積するための請求項1から請求項のいずれか一項に記載の方法(100)。
【請求項8】
前記第2のステップ(120)中に堆積される前記積層(20)の前記少なくとも2つの半透明層(12、13)は、Al、TiO、SiO、Ta、HfO、ZrO、ZnO、SnO、Al、Ru、Ir、Pt、TiN、TaN、Si、WN、NbNから選択される材料の層であることを特徴とする、アイテム(1)の形成のために、基板(10)上に装飾的および/または保護的なコーティングを堆積するための請求項1から請求項のいずれか一項に記載の方法(100)。
【請求項9】
前記積層(20)の前記少なくとも2つの半透明層(12、13)のうちの第1の半透明層(12)は、2未満の屈折率を有し、前記積層(20)の前記少なくとも2つの半透明層(12、13)のうちの第2の半透明層(13)は、2よりも大きい屈折率を有することを特徴とする、アイテム(1)の形成のために、基板(10)上に装飾的および/または保護的なコーティングを堆積するための請求項1から請求項のいずれか一項に記載の方法(100)。
【請求項10】
アイテム(1)の装飾および/または保護のため、干渉効果を有する色を有する基板(10)およびコーティングを含む前記アイテム(1)であって、前記コーティングは、
- 前記基板(10)の少なくとも1つの表面を少なくとも部分的に覆う第1の不透明層(11)と、
- 前記第1の層(11)を覆う、ALD(原子層堆積)法によって堆積された少なくとも2つの半透明層(12、13)の積層(20)とを含み、前記積層(20)は、前記コーティングの、干渉現象を有する前記色に依存する厚さ(e)を有し、
前記第1の層(11)の化学的性質は、前記コーティングの、干渉現象を有する前記色のCIELAB規格にしたがうL*パラメータに依存し、前記積層(20)の前記少なくとも2つの半透明層(12、13)のおのおのの厚さは、前記コーティングの、干渉現象を有する前記色のCIELAB規格にしたがうa*およびb*パラメータに依存する、アイテム(1)。
【請求項11】
前記第1の層(11)は、金属層またはセラミック層であることを特徴とする、請求項10に記載のアイテム(1)。
【請求項12】
前記第1の層(11)は、TiN、TiCN、TiCNO、TiC、ZrN、ZrCN、ZrCNO、ZrC、HfN、HfCN、HfCNO、HfC、YN、YD、YCN、YCNO、TaN、TaC、TaCN、TaCNO、AlN、AlCN、AlCNO、CrN、CrC、CrNO、CrCNO、VN、VC、VCN、VCNO、TiZrN、TiZrCN、TiZrC、TiZrCNO、NbN、NbC、NbCN、NbCNO、WN、WC、WCN、WCNO、MoN、MoC、MoCN、またはMoCNOの層であることを特徴とする、請求項10に記載のアイテム(1)。
【請求項13】
前記第1の層(11)は、PVD(物理蒸着)法によって堆積されることを特徴とする、請求項10から請求項12のいずれか一項に記載のアイテム(1)。
【請求項14】
前記第1の層(11)は、450nmよりも大きい厚さ(e)を有することを特徴とする、請求項10から請求項13のいずれか一項に記載のアイテム(1)。
【請求項15】
前記積層(20)の前記少なくとも2つの半透明層(12、13)は、異なる化学的性質からなり、および/または、異なる屈折率を有することを特徴とする、請求項10から請求項14のいずれか一項に記載のアイテム(1)。
【請求項16】
前記積層(20)の前記少なくとも2つの半透明層(12、13)は、誘電体、半導体、金属またはセラミック材料から選択される材料の層であることを特徴とする、請求項10から請求項15のいずれか一項に記載のアイテム(1)。
【請求項17】
前記積層(20)の前記少なくとも2つの半透明層(12、13)は、Al、TiO、SiO、Ta、HfO、ZrO、ZnO、SnO、Al、Ru、Ir、Pt、TiN、TaN、Si、WN、NbNから選択される材料の層であることを特徴とする、請求項10から請求項15のいずれか一項に記載のアイテム(1)。
【請求項18】
前記積層(20)の前記少なくとも2つの半透明層(12、13)のうちの第1の半透明層(12)は、2未満の屈折率を有し、前記積層(20)の前記少なくとも2つの半透明層(12、13)のうちの第2の半透明層(13)は、2よりも大きい屈折率を有することを特徴とする、請求項10から請求項17のいずれか一項に記載のアイテム(1)。
【請求項19】
ALD(原子層堆積)法によって堆積された少なくとも2つの半透明層(12、13)の前記積層(20)は、50nmから200nmの間の厚さ(e)を有することを特徴とする、請求項10から請求項18のいずれか一項に記載のアイテム(1)。
【請求項20】
前記コーティングの前記第1の不透明層(11)は、500nmに等しい厚み(e)を有するCrCの層であり、前記積層(20)は、厚さ34.8nmのTiOの第2の半透明層(12)と、厚さ39.3nmのAlの第3の半透明層(13)とからなることを特徴とする、請求項10から請求項19のいずれか一項に記載のアイテム(1)。
【請求項21】
前記コーティングの前記第1の不透明層(11)は、500nmに等しい厚み(e)を有するCrCの層であり、前記積層(20)は、厚さ41.0nmのTiOの第2の半透明層(12)と、厚さ25.0nmのAlの第3の半透明層(13)とからなることを特徴とする、請求項10から請求項19のいずれか一項に記載のアイテム(1)。
【請求項22】
前記コーティングの前記第1の不透明層(11)は、500nmに等しい厚み(e)を有するCrCの層であり、前記積層(20)は、厚さ10nmのAlの第2の半透明層(12)と、厚さ55nmのTiOの第3の半透明層(13)とからなることを特徴とする、請求項10から請求項19のいずれか一項に記載のアイテム(1)。
【請求項23】
前記アイテム(1)は、時計仕掛けの構成要素であることを特徴とする、請求項10から請求項22のいずれか一項に記載のアイテム(1)。
【請求項24】
請求項23に記載の時計仕掛けの構成要素を含む計時器(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、装飾アイテムまたは時計仕掛けの構成要素などのアイテムの表面処理、特にアイテムの装飾的および/または保護的なコーティングに関する。
【0002】
より具体的には、本発明は、干渉効果を有する着色コーティングを得ることを可能にする装飾的および/または保護的なコーティングを堆積するための方法に関する。
【0003】
本発明にしたがってコーティングを堆積するための方法は、たとえば、プレート、受け、輪列、スクリュー、振動マス、文字盤、インデクス、アップリケ、開口部、針、または計時器のムーブメントまたは外部要素の他の任意の構成要素など、計時器に使用される装飾的なアイテムまたは構成要素の保護および/または装飾に特に適合される。
【0004】
本発明はまた、そのような方法によってコーティングされた時計仕掛けの構成要素などのアイテムに関する。
【背景技術】
【0005】
様々な基板上に保護層および/または装飾層を得るために、物理蒸着(PVD)技法を使用することが知られている。
【0006】
これらのPVD法は、たとえば、時計製品の製造に使用される、目に見える要素に独特の美的外観を与えるために使用される。
【0007】
たとえば、金属部品にPVD法によるコーティングを適用して、初期表面状態に応じて光沢またはマットな外観、メタリックグレー、黒、または使用される方法に応じた色を与えることが知られている。しかしながら、これらの技法で得られる色のパレットは限られたままである。
【0008】
さらに、PVD法によって、可視光の波長に匹敵するかまたはそれよりも薄い厚さを有する薄い透明層を堆積することも知られており、これは、それらが堆積される表面に、干渉現象に起因する、干渉色と呼ばれる色を与える。
【0009】
そのような方法は、紫および青の色調を含む、濃い黄色から緑までの範囲の様々な干渉色を得ることを可能にする。しかしながら、前述のように、色のパレットは限られたままであり、コーティングされる部品が平坦ではなく複雑な形状の場合、得られる色は均一ではなく、仕上げが低品質であるため美的に満足できるものではない。
【0010】
化学蒸着(CVD)の形態である原子層堆積(ALD)技術も知られている。このALD技術は、計時器の装飾と腐食防止のために時計において使用されている。
【0011】
文献「Atomic Layer Deposition(ALD):une technology prometteuse pour l’industrie horlogere」、SSC bulletin第81号、2016年5月(非特許文献1)は、特に、腐食保護のため、および、反射基板上に直接堆積された単一の薄い透明層によって形成された干渉カラーコーティングの堆積のため、PVD技術の代わりに、ALD技術を使用する可能性について記載している。
【0012】
PVD技術と比較して、ALD技術は、完全に均一な層を得ることが可能であり、部品の全周にわたる厚さの均一性を保証し、したがって、複雑な形状を伴う部品の表面に均一な色を与える。ALD技術は、干渉色の形態で色を追加することも可能にし、ALDによって得られるコーティングの特性は、複雑な形状の部品の保護に特に適している。
【0013】
しかしながら、記載されたALD技術は、得ることが可能な干渉色のパレットをさらに拡張することはできない。
【0014】
文献スイス国特許709669(特許文献1)は、PVD法によって堆積された第1の金属層と、第1の層の上にALD法によって堆積された第2の半透明層とを備える、計時器構成要素の保護用および/または装飾用のコーティングを製造することを提案しており、第2の半透明層は、かなりの厚さを有し、半透明のALD層の厚さの増加に応じて、茶色、マゼンタ、青、黄色、オレンジ、紫、緑、ピンクの範囲の干渉色を得ることができる。
【0015】
文献スイス国特許709669(特許文献1)は、同じ干渉色調について、ALD層の下の光沢性のまたはグレーのメタリックなPVD層の使用に応じて、より暗いまたはより明るいニュアンスを得て、鮮明度(すなわち、Lb色空間のLパラメータ)を変化させる可能性を提案することによって、従来技術の文献に対して、干渉色のパレットをわずかに拡張することを可能にする解決策を提案する。
【0016】
しかしながら、現在のコーティング方法は、干渉色の拡張されたパレットを取得できず、これは、時計仕掛けの構成要素の、干渉現象による装飾の可能性を制限する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【文献】スイス国特許709669号
【非特許文献】
【0018】
【文献】「Atomic Layer Deposition(ALD):une technology prometteuse pour l’industrie horlogere」、SSC bulletin第81号、2016年5月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
この文脈において、本発明は、知られている、および以前に記載されたコーティング方法の制限なしに、装飾的および/または保護的なコーティングを基板上に堆積するための方法を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明によれば、本発明の目的の1つは、装飾的および/または保護的なコーティングを堆積する方法を提案することであり、これにより、同様の色相の変化によって、同じ色調の広範囲の干渉色、特に青の色調の幅広い干渉色を得ることが可能になる。
【0021】
この目的のために、本発明の目的は、時計仕掛けの構成要素などのアイテムの形成のために、基板上に装飾的および/または保護的なコーティングを堆積し、前記基板を着色することを可能にする方法であり、前記堆積方法は、
- 基板上に第1の不透明層を堆積する第1のステップと、
- ALD(原子層堆積)法によって、前記第1の層を覆う少なくとも2つの半透明層の積層を堆積する第2のステップとを備え、積層の厚さは、干渉現象を有する色を得られるように選択されることを特徴とする。
【0022】
干渉色、または干渉現象を有する色の形成は、基板の表面を少なくとも部分的に覆う第1の不透明層によって反射され、しかも、ALD法によって堆積され、不透明層を覆う、半透明層の積層によって反射される光の間のオフセットによるものである。
【0023】
したがって、最終的なコーティングの色が、時計仕掛けの構成要素上にPVD法によって堆積された材料に依存する前述の先行技術の文献とは対照的に、PVD層は、PVD層を保護するという単一の目的でALD法によって堆積された透明層によってコーティングできる場合があり、コーティングの最終的な色は、不透明層のLbパラメータを変更することを目的として、(好ましくは、PVD法によって堆積された)不透明層と、透明ではないが、逆に、半透明であるALD層の積層との組合せによって決定されるので、本発明による方法は、先行技術の先入観に反する。
【0024】
好ましくは、第1のステップは、前記基板上に第1の金属またはセラミック層を堆積するステップである。
【0025】
好ましくは、前記第1の層は、TiN、TiCN、TiCNO、TiC、ZrN、ZrCN、ZrCNO、ZrC、HfN、HfCN、HfCNO、HfC、YN、YD、YCN、YCNO、TaN、TaC、TaCN、TaCNO、AlN、AlCN、AlCNO、CrN、CrC、CrNO、CrCNO、VN、VC、VCN、VCNO、TiZrN、TiZrCN、TiZrC、TiZrCNO、NbN、NbC、NbCN、NbCNO、WN、WC、WCN、WCNO、MoN、MoC、MoCN、またはMoCNOの層である。
【0026】
好ましくは、前記第1の層の化学的性質は、前記コーティングの、干渉現象を有する前記色のCIELAB規格にしたがうLパラメータに応じて選択される。
【0027】
好ましくは、第1のステップは、PVD(物理蒸着)法によって実行される。
【0028】
好ましくは、第1の層は、450nmよりも大きい、好ましくは500nmから1μmの間の厚さ(e)を有する。
【0029】
好ましくは、積層の前記少なくとも2つの半透明層は、異なる化学的性質からなり、および/または、異なる屈折率を有する。
【0030】
好ましくは、積層の前記少なくとも2つの半透明層のおのおのの厚さは、コーティングの、干渉現象を有する前記色のCIELAB規格にしたがうaおよびbパラメータに応じて選択される。
【0031】
好ましくは、第2のステップ中に堆積される積層の前記少なくとも2つの半透明層は、誘電体、半導体、金属、またはセラミック材料から選択される材料の層である。
【0032】
好ましくは、第2のステップ中に堆積される積層の前記少なくとも2つの半透明層は、Al、TiO、SiO、Ta、HfO、ZrO、ZnO、SnO、Al、Ru、Ir、Pt、TiN、TaN、Si、WN、NbNから選択される材料の層である。
【0033】
好ましくは、積層の前記少なくとも2つの半透明層のうちの第1の半透明層は、2未満、好ましくは1.6未満の屈折率を有し、積層の前記少なくとも2つの半透明層のうちの第2の半透明層は、2よりも大きな、好ましくは2.5よりも大きい屈折率を有する。
【0034】
本発明の別の目的は、アイテムの装飾および/または保護のため、干渉効果を有する色を有する基板およびコーティングを含む前記アイテムであって、前記コーティングは、
- 基板の少なくとも1つの表面を少なくとも部分的に覆う第1の不透明層と、
- 前記少なくとも第1の層を覆う、ALD(原子層堆積)法によって堆積された少なくとも2つの半透明層の積層とを含み、前記積層は、前記コーティングの、干渉現象を有する前記色に依存する厚さを有する。
【0035】
好ましくは、第1の層は、金属層またはセラミック層である。
【0036】
好ましくは、第1の層は、TiN、TiCN、TiCNO、TiC、ZrN、ZrCN、ZrCNO、ZrC、HfN、HfCN、HfCNO、HfC、YN、YD、YCN、YCNO、TaN、TaC、TaCN、TaCNO、AlN、AlCN、AlCNO、CrN、CrC、CrNO、CrCNO、VN、VC、VCN、VCNO、TiZrN、TiZrCN、TiZrC、TiZrCNO、NbN、NbC、NbCN、NbCNO、WN、WC、WCN、WCNO、MoN、MoC、MoCN、またはMoCNOの層である。
【0037】
好ましくは、前記第1の層(11)の化学的性質は、前記コーティングの、干渉現象を有する前記色のCIELAB規格にしたがうL*パラメータに依存する。
【0038】
好ましくは、第1の層は、PVD(物理蒸着)法によって堆積される。
【0039】
好ましくは、第1の層は、450nmよりも大きい、好ましくは500nmから1μmの間の厚さeを有する。
【0040】
好ましくは、積層の前記少なくとも2つの半透明層は、異なる化学的性質からなり、および/または異なる屈折率を有する。
【0041】
好ましくは、積層の前記少なくとも2つの半透明層のおのおのの厚さは、コーティングの、干渉現象を有する前記色のCIELAB規格にしたがうaおよびbパラメータに依存する。
【0042】
好ましくは、積層の前記少なくとも2つの半透明層は、誘電体、半導体、金属またはセラミック材料から選択される材料の層である。
【0043】
好ましくは、積層の前記少なくとも2つの半透明層は、Al、TiO、SiO、Ta、HfO、ZrO、ZnO、SnO、Al、Ru、Ir、Pt、TiN、TaN、Si、WN、NbNから選択される材料の層である。
【0044】
好ましくは、積層の前記少なくとも2つの半透明層のうちの第1の半透明層は、2未満、好ましくは1.6未満の屈折率を有し、積層の前記2つの半透明層のうちの第2の半透明層は、2より大きい、好ましくは2.5よりも大きい屈折率を有する。
【0045】
好ましくは、アイテムは時計仕掛けの構成要素である。
【0046】
本発明の別の目的は、時計仕掛けの構成要素を含む計時器である。
【0047】
本発明の目的、利点および特徴は、以下の図を参照して以下の詳細な説明を読むことで明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1図1は、時計仕掛けの構成要素などのアイテムを形成する基板上に堆積された、本発明にしたがう装飾的および/または保護的なコーティングの多層構造の例を概略的に示す図である。
図2図2は、本発明にしたがって、時計仕掛けの構成要素などのアイテムを製造するために、基板上に装飾的および/または保護的なコーティングを堆積するための方法の実施形態の例の主な連続ステップを示す図である。
図3図3は、本発明によるアイテムの実施形態の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本説明では、本発明によるコーティングを堆積するための方法にしたがって得られるコーティングの比色特性は、CIE L色空間の助けを借りて表され、以下のパラメータ、すなわち、CIE D65光源(昼光6,500°K)、傾斜10°、SCI測定(鏡面反射を含む)、直径4mmの測定領域を有するコニカミノルタCM-3610-A分光光度計を用いて、研磨されたサンプルに対して規格CIE1976にしたがって測定された。
【0050】
(規格CIE番号15、ISO 7724/1、DIN 5033 Teil 7、ASTM E-1164にしたがう)CIELAB色空間は、鮮明度と同等であり、材料が反射する方式を表す輝度L成分を、緑/赤成分であるa成分と、青/黄色成分であるb成分とともに有する。
【0051】
図1は、基板10を含む時計仕掛けの構成要素などのアイテム1の断面図、ならびに、本発明にしたがってコーティングを堆積するための方法によって基板上に堆積された装飾的および/または保護的なコーティングの多層構造を概略的に示す。
【0052】
アイテム1は、たとえば、時計仕掛けの構成要素、たとえば、プレート、受け、歯車、スクリュー、振動マス、文字盤、インデクス、アップリケ、開口部、針、または、時計ムーブメントの、または、色、特に干渉色を与えることが望まれる計時器の、外部構成要素の他の任意の構成要素または部材である。
【0053】
図3は、本発明によるアイテム1を含む計時器200を示す。この実施形態では、本発明によるアイテム1は針である。
【0054】
基板10は、たとえば、金属材料でできているか、プラスチック材料でできているか、セラミック材料でできているか、あるいは複合材料でできていても、可変の性質のものであり得、可変色を有し得る。本発明による方法のおかげで、異なる性質および/または色の基板と同じ最終的なL干渉色を得ることが可能である。
【0055】
基板10は、物理蒸着すなわちPVD法によって堆積された第1の層11によって少なくとも部分的に覆われた少なくとも1つの表面を有し、それ自体が、多層構造を形成するように、ALD法によって堆積された少なくとも2つの半透明層12、13の積層20によって覆われる。
【0056】
第1のPVD層11および2つのALD半透明層12、13はまた、基板10、すなわち、基板10のすべての面、または基板10の可視面のみ、を完全に覆うことができる。
【0057】
第1の層11は、固有の色を有し、不透明であり、基板10の光学的外乱がもはや活発ではないような十分な厚さeを有する。
【0058】
好ましくは、第1の層11は、450nm以上、より好ましくは、500nmから1μmの間の厚さeを有する。したがって、基板10の色が、最終コーティングのL色を光学的に乱さないようになることが保証される。
【0059】
第1の層11は、金属層またはセラミック層であり得る。
【0060】
好ましくは、第1の層11は、セラミック材料に基づく層である。セラミック材料に基づく第1の層11の使用は、色調が黄色、グレー、および白に限定される金属材料に基づく第1の層と比較して、第1の層11で可能な色のパレットを拡張できることを有利に可能にする。したがって、第1の層11の色のパレットを拡張することによって、干渉色の鮮明度/明るさに影響を与えることによって(すなわち、Lパラメータに影響を与えることによって)、最終的なコーティングの干渉色のパレットを増やすことが可能である。
【0061】
例として、第1の層11は、TiN、TiCN、TiCNO、TiC、ZrN、ZrCN、ZrCNO、ZrC、HfN、HfCN、HfCNO、HfC、YN、YD、YCN、YCNO、TaN、TaC、TaCN、TaCNO、AlN、AlCN、AlCNO、CrN、CrC、CrNO、CrCNO、VN、VC、VCN、VCNO、TiZrN、TiZrCN、TiZrC、TiZrCNO、NbN、NbC、NbCN、NbCNO、WN、WC、WCN、WCNO、MoN、MoC、MoCN、またはMoCNOから構成されるグループから選択されるセラミック材料に基づく層である。
【0062】
したがって、そのようなセラミック材料の使用のおかげで、PVD法によって堆積された、赤、オレンジ、黄色、緑、青、紫、ピンク、茶色、黒、白、またはグレーの色調を有する第1の層11を有することが可能である。
【0063】
有利には、第1の層11の材料は、aおよびb座標がゼロに近い第1の層11を有するように選択され、その結果、第1の層11は、緑、赤、青、または黄色の傾向のない中立的な色調を有する。
【0064】
第1の層11は、原子層堆積すなわちALD法によって堆積された複数の半透明層12、13の積層20によって覆われている。図1に示す実施形態の例では、積層20は、2つの半透明層12および13を含み、したがって、本発明にしたがうコーティングの多層構造の第2の層12および第3の層13を形成する。
【0065】
もちろん、ALDによって堆積された積層20は、3つ以上の半透明層からなり得る。
【0066】
積層20の様々な半透明層は、有利には、異なる化学的性質からなる。この場合、第2の層12および第3の層13は、異なる化学的性質からなる。
【0067】
積層20が少なくとも3つの半透明層を含む場合、積層の少なくとも2つの層は、異なる化学的性質からなる。有利なことに、異なる化学的性質の2つの層が連続して堆積される。
【0068】
好ましくは、積層の様々な半透明層は、異なる屈折率nを有する。この場合、ALD法によって堆積された第2の層12および第3の層13は、異なる屈折率nを有する。
【0069】
積層20が少なくとも3つの半透明層を含む場合、積層の少なくとも2つの層は、異なる屈折率nを有する。有利には、異なる屈折率nを有する2つの層が連続して堆積される。
【0070】
好ましくは、ALDによって堆積された積層20の層のうちの1つ、たとえば第2の層12は、低屈折率(すなわち、2未満、好ましくは1.6未満)層であるのに対し、積層ALDの他の層、たとえば、第3の層13は、高屈折率(すなわち、2より大きく、好ましくは2.5より大きい)層である。もちろん、その逆も想定される。
【0071】
積層20の半透明層12および13は、誘電体、半導体、金属またはセラミック材料に基づく層であり得る。
【0072】
ALD法によって堆積された積層20の半透明層12、13のおのおのは、たとえば、アルミニウム酸化物Al、チタン酸化物TiO、シリコン酸化物SiO、タンタル酸化物Ta、ハフニウム酸化物HfO、ジルコニウム酸化物ZrO、亜鉛酸化物ZnO、またはスズ酸化物SnOであり得る。
【0073】
半透明層12、13のおのおのはまた、第1のサブ層11に関して前述したように、窒化物(Si、WN、NbN、TiN、TaN)または炭化物に基づくセラミック材料の金属(Al、Ru、Ir、Pt)の非常に薄い層であり得る。
【0074】
積層20の厚さeは、得ることが望まれる干渉色に応じて選択されるので、厚さeは、所望の色の波長に匹敵するか、またはそれよりも小さい。
【0075】
従来、干渉色を得るために、ALD積層の厚さeは、好ましくは、50nmから200nmの間である。
【0076】
図2は、本発明にしたがって基板10上にコーティングを堆積するための方法100の主なステップを例示している。したがって、本発明による堆積方法100は、物理蒸着(PVD)法によって実行される第1の層11を堆積する第1のステップ110を含む。
【0077】
たとえば、第1の層11を堆積する第1のステップ110は、スパッタリング法によって実行される。スパッタリングガスは不活性であり、通常はアルゴンである。PVD堆積パラメータは、第1の層11の十分な不鮮明度を得るように、そして基板10の光学的外乱がもはや活発ではないように、当業者によって決定される。
【0078】
本発明にしたがってコーティングを堆積するための方法100は、原子層堆積すなわちALD法によって実行される第2の堆積ステップ120をさらに含み、第2のステップは、様々な原子層が第1の層11PVD上に連続して堆積されるように、第1のステップ110の後に介在する。
【0079】
ALD法は、化学蒸着すなわちCVDの一部を形成する薄い原子層を堆積するための方法である。それは、ガス状の前駆体から、連続的な酸化物層を得るために個別に酸化された単原子層を堆積することを可能にする。
【0080】
例として、Alの層を得るために、前駆体トリメチルアルミニウム(TMA、Al(CH)を、TiOの層を得るために、前駆体テトラキス(ジメチルアミノ)チタン(TDMAT、C24Ti)を使用することが知られている。
【0081】
第2のALD堆積ステップ120は、前述した第2の層12をALD法により堆積する第1のサブステップ121と、前述した第3の層13をALD法により堆積する第2のサブステップ122とを含み、第2の層12および第3の層13は、異なる化学的性質からなり、異なる屈折率nを有する。
【0082】
もちろん、本発明による堆積方法100のこの第2のステップ120は、積層20が半透明層を含むのと同じ数の、ALD法による堆積のサブステップを含み得る。
【0083】
さらに、ALD法によって連続的に堆積された、異なる組成の半透明層12、13の積層20の使用は、ALD積層内で複数の屈折率を組み合わせることを可能にする。そのような組合せは、有利には、L色空間のaおよびbパラメータ、したがって色調を変更することなく最終的な干渉色の色相を、変えることができる。したがって、本発明による方法は、たとえば、ALD層の厚さならびにALD層の化学的性質を変化させることによって、干渉現象によって様々な青色の色相を得ることができる。
【0084】
したがって、本発明にしたがってコーティングを堆積するための方法100のおかげで、以下のパラメータ、すなわち、
図1に例示される実施形態の例では、ALDによって堆積された半透明層、典型的には第2の層12および第3の層13の屈折率n、
- ALD半透明層の吸光係数k、
- ALDによって堆積された積層20内の半透明層の厚さ、
- 第1のPVD層11の組成を変更することにより、ALD半透明層のサポートとして使用される、PVDによって適用される第1の層11の屈折率n、吸光係数k、およびL座標を変化させることによって、求められる干渉現象を維持しながら、色のL色空間上でインタラクトすることが可能である。
【0085】
実施形態の第1の例によれば、L色パラメータ=37.6±1.5、a色パラメータ=-7.5±0.8、およびb色パラメータ=-22.3±0.8を有する青色干渉色を有するコーティングを得るために、本発明による方法は、PVD法により、厚さ500nmのCrCの第1の層を堆積し、ALD法により、厚さ34.8nmのTiOの第2の層を、第1のPVD層に堆積し、続いて、ALD法により、厚さ39.3nmのAlの第3の層を堆積することを含む。
【0086】
実施形態の第2の例によれば、L色パラメータ=31.6±1.5、a色パラメータ=-7.1±0.8、およびb色パラメータ=-22.8±0.8を有する青色干渉色を有するコーティングを得るために、本発明による方法は、PVD法により、厚さ500nmのCrCの第1の層を堆積し、ALD法により、厚さ41.0nmのTiOの第2の層を、第1のPVD層に堆積し、続いて、ALD法により、厚さ25.0nmのAlの第3の層を堆積することを含む。
【0087】
実施形態の第3の例によれば、L色パラメータ=32.6±1.5、a色パラメータ=-5.7±0.8、およびb色パラメータ=-27±0.8を有する青色干渉色を有するコーティングを得るために、本発明による方法は、PVD法により、厚さ500nmのCrCの第1の層を堆積し、ALD法により、厚さ10nmのAlの第2の層を堆積し、続いて、ALD法により、厚さ55nmのTiOの第3の層を堆積することを含む。
【0088】
もちろん、干渉色の様々な色相を得るために、(Al/TiO以外の)材料の他の組合せが想定され得る。
【0089】
したがって、Al、TiO、SiO、Ta、HfO、ZrO、ZnO、SnOからの様々な酸化物を使用および組み合わせることが可能である。
【0090】
積層20はまた、同じ色調の干渉色に対して可能な色相のパレットをさらに増加させることができるように、異なる屈折率を有する3つ、4つ、または5つの半透明層を有し得る。しかしながら、干渉効果を有する色を得ることができるように、積層20の全厚が、200nmを超える厚さを有さないことが保証されるであろう。
【0091】
本発明によるコーティングの様々な層、より具体的には、第1のPVD層11およびALD層の積層20、典型的には第2の層12および第3の層13は、本発明の範囲から逸脱することなく、2つの別個の反応器に、または単一の反応器に堆積され得る。
【0092】
前述した堆積ステップ110、120の前に、本発明による方法100はまた、任意選択で、基板10を準備するステップ105を含み得る。
【0093】
この準備ステップ105は、基板10を洗浄するステップを含み得る。当業者に知られている方式で、この洗浄工程は、たとえば、化学的洗浄、続いて都市用水および脱塩水で濯ぐことによって実行され得る。次に、基板10は乾燥され、前述した堆積ステップ110、120を実施する準備ができる。
【0094】
この準備ステップ105はまた、イオン活性化ステップを含み得る。イオン活性化のパラメータは、当業者によって決定される。イオン活性化は、基板10の露出面上に直接堆積された第1のPVD層11の完全な接着を保証する。
【0095】
本発明にしたがって、装飾的および/または保護的なコーティングを堆積するための方法は、多くの利点を有し、
- 基板の性質や、時計仕掛けの構成要素の初期色に関係なく、得られる干渉測色の制御を可能とし、
- コーティングの堆積は低温で実行されるので、時計仕掛けの構成要素の結晶構造への影響を回避でき、したがって、本発明にしたがってコーティングを堆積するための方法は、多種多様な時計仕掛けの構成要素に適用可能であり、
- 所望のL干渉色を得るために、堆積された層の様々な厚さを、所望の値に非常に容易かつ再現性よく調整することが可能となり、
- 各ALD層の厚さ、したがって、このようにコーティングされた時計の構成要素の最終的な干渉色は、規則的で再現性がある。
【符号の説明】
【0096】
1 アイテム
10 基板
11 第1の層
12 第2の層
13 第3の層
20 積層
100 方法
105 準備ステップ
110 第1の堆積ステップ
120 第2の堆積ステップ
121 第1のサブステップ
122 第2のサブステップ
200 計時器
厚さ
厚さ
図1
図2
図3