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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-15
(45)【発行日】2023-06-23
(54)【発明の名称】テストヘッド接続方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/66 20060101AFI20230616BHJP
   G01R 31/28 20060101ALI20230616BHJP
【FI】
H01L21/66 B
G01R31/28 K
【請求項の数】 9
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021186106
(22)【出願日】2021-11-16
(65)【公開番号】P2022080881
(43)【公開日】2022-05-30
【審査請求日】2021-12-20
(31)【優先権主張番号】109140284
(32)【優先日】2020-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】505441638
【氏名又は名称】致茂電子股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Chroma Ate Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【弁理士】
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(72)【発明者】
【氏名】楊高山
(72)【発明者】
【氏名】林景立
【審査官】小池 英敏
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-137241(JP,A)
【文献】特開2020-161631(JP,A)
【文献】米国特許第09903885(US,B1)
【文献】特開2002-076073(JP,A)
【文献】特表2007-538263(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/66
G01R 31/28
G01R 31/26
G01R 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テストヘッド及びプロービング機械を接続するためのテストヘッド接続方法であって、
ロードボード及びテスト固定具を前記テストヘッドと前記プロービング機械との間に配置することと、
前記テストヘッドの真空機能を作動させることと、
前記テスト固定具を整列させるように前記テストヘッドを移動させることと、
前記テストヘッドを前記テスト固定具において前記ロードボードに接触するまで移動させることと、
前記テストヘッド及び前記テスト固定具を少なくとも1つの係合部材により固定することと
を含み、
前記テスト固定具が前記プロービング機械において配置され、前記テスト固定具が前記ロードボードを収容するために使用され、
前記ロードボードが直接プロービングによりウエハを接続するように構成され
前記テストヘッドが前記ロードボードの上面に接触し、前記テスト固定具が前記ロードボードの下面に接触する、テストヘッド接続方法。
【請求項2】
前記テスト固定具が第1上面を画定し、前記第1上面が第1収容空間を画定し、前記第1収容空間が前記ロードボードを収容するために使用される、請求項1に記載のテストヘッド接続方法。
【請求項3】
前記ロードボードが前記第1収容空間に収容されるとき、前記ロードボード及び前記第1上面が同一平面を形成する、請求項2に記載のテストヘッド接続方法。
【請求項4】
前記テストヘッド接続方法が、
前記プロービング機械に取り外し可能に係止された固定プレートを提供すること
をさらに含み、
前記固定プレートの第2上面が第2収容空間を画定し、前記第2収容空間が前記テスト固定具を収容するために使用される、請求項2に記載のテストヘッド接続方法。
【請求項5】
前記第1上面及び前記第2上面が同一平面上にない、請求項4に記載のテストヘッド接続方法。
【請求項6】
前記テスト固定具が前記固定プレートの前記第2収容空間において取り外し可能に係止される、請求項4に記載のテストヘッド接続方法。
【請求項7】
前記ロードボードが前記第1収容空間において取り外し可能に係止される、請求項2に記載のテストヘッド接続方法。
【請求項8】
前記テスト固定具を整列させるように前記テストヘッドを移動させる前記ステップにおいて、
前記テストヘッドを前記テスト固定具と整列するように案内するために、前記テスト固定具に配置された整列部材を提供すること
をさらに含む、請求項1に記載のテストヘッド接続方法。
【請求項9】
前記ロードボードの前記上面が少なくとも真空領域を画定し、前記真空領域が金属帯により囲まれる、請求項に記載のテストヘッド接続方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その内容全体が参照によりこの出願に組み込まれる2020年11月18日に出願された台湾特許出願第109140284号明細書に対する優先権を主張する。
【0002】
本発明は、テストヘッドを接続するための方法、より具体的には、直接プロービングによりテストヘッドとプロービング機械とを接続するための方法に関連する。
【背景技術】
【0003】
ウエハを適切に移動及びロードするために、ウエハは通常、テスト手順中にプロービング機械に配置され、テストヘッドによりテストされる。概して、テストヘッドはロードボードに電気的に接続された多くのプローブカードを有してもよく、ロードボードはウエハに電気的に接続される。慣例上、ロードボードはウエハに直接接触しない。例えば、ロードボードはポゴタワーに接続されるべきであり、ポゴタワーはウエハに接触する。ポゴタワー及びロードボードはテストヘッドとプロービング機械との間に配置される必要があるため、テストヘッドがプロービング機械から離れていることは明らかである。加えて、ロードボードとウエハとの間に配置されているポゴタワーがあるため、信号伝送路がはるかにより長くなり、より多くの干渉及びより大きい信号減衰がある。
【0004】
長い信号伝送路の上記の問題を解決するために、ロードボードがウエハに接触することを可能にするいくつかの新たなプロービング機械がある。ロードボードとウエハとの間のこの接続手段は「直接ドッキング」と呼ばれている。ロードボード及びウエハは直接ドッキングであるため、ポゴタワーは必要が無く、このことにより信号伝送路をより短くなり得、そのため産業により徐々に採用されつつある。しかしながら、従来のプロービング機械では、ポゴタワーを取り外し直接ドッキングモードへ切り替えるための方法はない。1つの理由は、従来のロードボードは第1にテストヘッドへ係止され、ポゴタワーもまたプロービング機械に係止めされるからである。ウエハを従来通り試験している間、テストヘッド及びプロービング機械は、ロードボード及びポゴタワーの相対的位置を固定するために機械的手段により一緒に固定され、次いで、ロードボードはポゴタワーを通じてウエハに電気的に接続され得る。しかしながら、従来のプロービング機械はポゴタワーを有するように設計され、ロードボード及びウエハは互いに対して接近していない。換言すると、ポゴタワーが除去されたとしても、ロードボードは依然としてウエハからかなりの距離離れている。そして、ロードボードがテストヘッドに依然として係止されている場合、ロードボードがウエハに確実に接触し得ないという問題がある。したがって、テストヘッド及びプロービング機械が直接ドッキングモードにおいて作動するように調整され得るように、産業はテストヘッドを接続するための新たな方法を必要としている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、テストヘッドをプロービング機械に接続するために使用され得るテストヘッド接続方法を提供する。本方法において、ロードボードがテストヘッドの代わりにプロービング機械にセットされ、テストヘッドがロードボードに接触すると、テストヘッドとプロービング機械との間に安定性を増すためにロードボードはテストヘッドの真空機能によりきつく吸い込まれ得る。
【0006】
本発明は、テストヘッド接続方法であって、以下のステップ、すなわち、ロードボード及びテスト固定具をテストヘッドとプロービング機械との間に配置すること、テストヘッドの真空機能を作動させること、テスト固定具を整列させるようにテストヘッドを移動させること、テストヘッドをテスト固定具においてロードボードに接触するまで移動させること、テストヘッド及びテスト固定具を少なくとも1つの係合部材により固定することを含むテストヘッド接続方法を開示する。テスト固定具はプロービング機械において配置され、テスト固定具はロードボードを収容するために使用され、ロードボードは直接プロービングによりウエハを接続するように構成される。
【0007】
いくつかの実施形態において、テスト固定具は第1上面を画定し、第1上面は第1収容空間を画定し、第1収容空間はロードボードを収容するために使用され得る。ロードボードが第1収容空間に収容されるとき、ロードボード及び第1上面は同一平面を形成し得る。加えて、テストヘッド接続方法は、プロービング機械に取り外し可能に係止された固定プレートを提供することをさらに含み得る。固定プレートの第2上面は第2収容空間を画定し、第2収容空間はテスト固定具を収容するために使用され得る。加えて、第1上面及び第2上面は同一平面上になく、テスト固定具は固定プレートの第2収容空間において取り外し可能に係止される。
【0008】
いくつかの実施形態において、ロードボードは第1収容空間において取り外し可能に係止され得る。加えて、テスト固定具を整列させるようにテストヘッドを移動させるステップにおいて、テストヘッドをテスト固定具と整列するように案内するためにテスト固定具に配置された整列部材を提供することをさらに含み得る。加えて、テストヘッドはロードボードの上面に接触してもよく、テスト固定具はロードボードの下面に接触してもよい。さらに、ロードボードの上面が少なくとも真空領域を画定し、真空領域は金属帯により囲まれ得る。
【0009】
上記に基づき、本発明により提供されたテストヘッド接続方法はテストヘッドをプロービング機械に接続するために使用され得、ロードボードがテストヘッドに対してより効率的に押し付けられるように、テストヘッドの真空機能がロードボードをきつく吸い込むために使用され得る。加えて、ロードボードがプロービング機械において配置されるため、テストヘッドとプロービング機械との間の安定性もまた増し得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態によるテストヘッド及びプロービング機械の概略図である。
図2】本発明の実施形態によるテストヘッドの斜視図である。
図3】本発明の実施形態によるテストヘッドの別の角度からの斜視図である。
図4】本発明の実施形態によるプロービング機械の斜視図である。
図5】本発明の実施形態によるロードボードの概略図である。
図6】本発明の実施形態によるロードボード及び固定プレートの概略図である。
図7】本発明の実施形態によるテストヘッド接続方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の特徴、目的、及び機能が以下にさらに開示される。しかしながら、これは可能な本発明の実施形態のうちのわずかのものにすぎず、本発明の範囲はこれに限定されず、すなわち、本発明の特許請求の範囲によりなされた均等な変更及び修正は本発明の対象のままである。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなしに、これは本発明のさらなる実施可能形態として検討されるべきである。
【0012】
図1を参照されたい。図1は本発明の実施形態によるテストヘッド及びプロービング機械の概略図である。図1に示されるとおり、本発明のテストヘッド接続方法はテストヘッド1をプロービング機械2に接続するために使用され得る。プロービング機械2には試験されるウエハ(図示せず)が設けられ得、テストヘッド1はロードボード(図1には示さず)を介してウエハに電気的に接続され得る。テストヘッド1とプロービング機械2との間の構造及びコンポーネントを示すために、図1は、テストヘッド1がプロービング機械2からわずかに離れている状態を示す。テストヘッド1がプロービング機械2より上にあり、テストヘッド1がプロービング機械2に接続されていないことが分かり得る。実際には、テストヘッド1はまたロボットアーム又はクレーン(図示せず)と接続され得、このことはテストヘッド1が任意の方向に移動するか、傾くか、又ははじかれることを可能にする。例えば、ロボットアーム又はクレーンはテストヘッド1がプロービング機械2、ロボットアーム又はクレーンに垂直に接近することもプロービング機械2、ロボットアーム又はクレーンから離れて移動することも可能とし、テストヘッド1の内部コンポーネントに調整が必要なときにテストヘッド1を回転させ得る。当然のことながら、ロボットアーム又はクレーンがテストヘッド1を他の位置へ水平に移動させることも可能であり、これはこの実施形態において限定されているものではない。テストヘッド1及びプロービング機械2の構造及び運転モードはそれぞれ以下に記載される。
【0013】
図1図2及び図3をあわせて参照されたい。図2は本発明の実施形態によるテストヘッドの斜視図であり、図3は本発明の実施形態によるテストヘッドの別の角度からの斜視図である。図に示されるとおり、テストヘッド1は、ハウジング10と、ハウジング10から外観上突出している基体12とを有し得る。一例において、ハウジング10は底面10aを画定することができ、基体12はまたテスト面12aを画定することができる。底面10a及びテスト面12aは両方とも図1においてプロービング機械2に面している。基体12は略立方体形であり、基体12の幅W2は、同じ軸方向において、ハウジング10の幅W1よりわずかに幅が狭い。本発明の実施形態は、幅W1と幅W2との間の数値的又は比率的値を限定しない。基体12は底面10aから突出するため、当業者は底面10a及びテスト面12aが同一平面上にないことを理解し得る。一例において、テスト面12aは、図1において、底面10aよりもプロービング機械2により近い。加えて、ハウジング10には、電気試験及び真空機能のための様々なコンポーネントが設けられ得る。例えば、ハウジング10には複数のプローブカードが設けられ得、各プローブカードは2つ以上のプローブセットを有し得る。プローブセットは、テスト面12aからテスト面12a上の開口120を通じて突出し得る。
【0014】
例において、テスト面12a上の各開口120はプローブカードのうちの1つと必ずしも対応していない。例えば、開口120の中に突出しているプローブセットを有しないものがあってもよいように、ハウジング10内にわずかなプローブカードのみがあってもよい。図2及び図3に示されている例をとると、テスト面12a上の開口120は2つの列に分割され得、各列における開口120の数は同じである。この実施形態はテスト面12a上の開口120の数を限定しない。各列における開口は、外観上シーリング帯122により囲まれ得る。実際には、シーリング帯122により囲まれる領域には、真空吸引のための1つ又は複数の貫通孔が設けられ、すなわち、シーリング帯122により囲まれる領域はテストヘッド1の真空機能に関連し、このことは後で説明される。
【0015】
加えて、ハウジング10にはまた、係合部材100、固定部材102、及び整列部材104が設けられてもよい。係合部材100、固定部材102、及び整列部材104がプロービング機械2へどのように固定されるか理解するため、図4に示されたプロービング機械2が説明のために使用される。図1図3及び図4をあわせて参照されたい。図4は本発明の実施形態によるプロービング機械の斜視図である。図に示されるとおり、プロービング機械2はハウジング20を含んでもよく、テスト固定具22及び固定プレート24はハウジング20の、テストヘッド1に隣接する側面に提供され得る。一例において、固定プレート24がハウジング20上に第1に配置され、テスト固定具22が次いでハウジング20に固定プレート24により固定される。詳細には、テスト固定具22は、固定プレート24に取り外し可能に係止される。例えば、テスト固定具22は固定プレート24にねじで固定され得、このことはこの実施形態において限定されるものではない。
【0016】
加えて、テスト固定具22には係合部材220及び整列部材222が設けられてもよく、係合部材220及び係合部材100は互いに構造的に対応し得る。例えば、係合部材100はスロットでもよく、係合部材220は、スロット内へ摺動して互いに係止及び固定され得る短い柱状部であってもよい。係合部材220が係合部材100と係合するのを支援するために、整列部材104及び整列部材222がテストヘッド1及びプロービング機械2を整列させるために使用され得る。図3及び図4に示されるとおり、整列部材104は溝であってもよく、整列部材222は柱状部であってもよく、整列部材104は整列部材222を収納し得る。この実施形態は、整列部材222の形状が整列部材104の形状に対応し得る限り整列部材104の形状及び整列部材222の形状を限定せず、これはこの実施形態において説明された範囲にあるべきである。図4に示された係合部材220及び整列部材222をテスト固定具22のエッジ上に図1におけるテストヘッド1に面して設定する代わりに、係合部材220及び整列部材222は固定プレート24上に設定され得る。一例において、係合部材100及び係合部材220が一緒に固定されることを確実にするために、ユーザは、係合部材100及び係合部材220を係止するとともにテストヘッド1及びプロービング機械2を適所に大まかに固定された状態するために、固定部材102(例えばハンドル)をテストヘッド1上で引くことができる。例えば、固定部材102は、係合部材220が係合部材100を出る又は係合部材100から分離するのを防ぎ得るブロック構造(図示せず)をもたらし得る。この実施形態はブロック構造の手段を限定しない。
【0017】
直接ドッキングの定義により、テストヘッド1のテスト面12aはロードボードに接触し、ロードボードはウエハに直接ドッキングする。上記の直接ドッキングを説明するために、図5及び図6をあわせて参照されたい。図5は本発明の実施形態によるロードボードの概略図である。図6は本発明の実施形態によるロードボード及び固定プレートの概略図である。図6はテスト固定具22及び固定プレート24が分離可能であることを示す。図に示されるとおり、テスト固定具22は上面22a(第1上面)を有し、上面22aは収容空間224(第1収容空間)を画定する。固定プレート24は上面24a(第2上面)で画定され、上面24aの中心は凹部を有し、凹部は収容空間240(第2収容空間)として画定される。図6において示された例において、固定プレート24は中空フレームであってもよい。本発明の実施形態は、収容空間240がテスト固定具22を収容するために使用され得る限り固定プレート24のサイズを限定しない。
【0018】
前述の係合部材220及び整列部材222を除き、テスト固定具22は外観上たらい形である。たらい形テスト固定具22のエッジは固定プレート24に係止され得、たらい形テスト固定具22の底部は固定プレート24に収容され得る。一例において、テスト固定具22は上面24aに係止され、そのため、テスト固定具22のエッジはテスト固定具22の底部よりも高くなる。すなわち、テスト固定具22のエッジは、テスト固定具22の底部よりもテストヘッド1のテスト面12aに近い。実際には、テスト固定具22の底部は上面22a(第1上面)である。テスト固定具22が固定プレート24に含まれる場合、上面22a及び上面24aは同一平面上にない。加えて、収容空間224は上面22a上のわずかに凹んだ領域であり、収容空間224はロードボード26を収容するために使用され得る。収容空間224は上面22aと一体的に形成されてもよく、又は上面22aの一部であってもよい。ロードボード26のサイズは収容空間224以下であるべきである、すなわち、ロードボード26は収容空間224内にいれられることが可能であるべきである。
【0019】
図5に示された)テストヘッド1に隣接しているロードボード26の上面26aは、複数のパッド260及び真空領域262を有してもよい。図2及び図3において示された例と同様に、ロードボード26上のパッド260もまた2つの列に分割され得、パッド260の各列は真空領域262のうちの1つに位置する。一例において、ロードボード26には、上面26aのエッジに金属帯264がさらに設けられる。金属帯264は外観上長方形として見なされ得るとともに真空領域262の両方を囲み得る。本発明の実施形態は金属帯264の位置及び形状を限定しない。例えば、金属帯264は上面26aのエッジ上に配置されずに、各真空領域262のエッジ上に配置されてもよい。この場合、金属帯264は2つの矩形とみなされ得、各長方形は真空領域262のうちの1つを囲む。当然のことながら、ロードボード26の、テストヘッド1から離れたより低い側(例えば、図5に示された他方の表面)では、ウエハを接続するための複数のプローブ(図示せず)を有してもよく、プローブはテスト固定具22におけるスロット226を通じて上面22aを通過することができ、下に配置されたウエハ(図示せず)に直接接触することができ、これはrepではない
【0020】
実際には、テスト固定具22が固定プレート24に係止され、固定プレート24がハウジング20に固定されることに加えて、ロードボード26はまたテスト固定具22の収容空間224において予め係止される。一例において、ロードボード26が収容空間224において係止されると、ロードボード26の上面26aはテスト固定具22の上面22aと同じ高さ(同一平面上)になることができ、又は、上面26a上に位置する金属帯264の頂部は、テスト固定具22の上面22aと同じ高さ(同一平面上)になることができ、このことはこの実施形態において限定されるものではない。換言すると、ロードボード26が収容空間224において係止されると、ロードボード26の少なくとも一部は上面22a同一平面上にある。加えて、テストヘッド1及びプロービング機械2が互いに近づいているとき、テストヘッド1の基体12はテスト固定具22と整列され、このことはまた、ロードボード26及びテスト固定具22は互いに対して移動しないため、テスト面12a上の開口120が上面26a上のパッド260と整列され得ないことを表す。実際には、ロードボード26の上面26aはテストヘッド1の基体12に接触するために使用され、ロードボード26の、上面26aの反対側にある表面(例えばより低い側)はテスト固定具22に接触するために使用される。
【0021】
その後、テストヘッド1及びプロービング機械2が、基体12のテスト面12aがテスト固定具22の上面22aに接触するか隣接し、ロードボード26の上面26aに隣接するまで引き続き互いに近づく。プローブセットが、パッド260にしっかりと接触するために開口120から突出することを可能にするために、テストヘッド1は第1に真空機能を作動させることができ、これは、基体12のテスト面12aがロードボード26の上面26aに向かって移動するときに、基体12上の、開口120に隣接する位置から排気することを意味する。換言すると、テスト面12aが上面26aへ押されると、シーリング帯122は、テスト面12a、上面26a、及びシーリング帯122により囲まれた空間が気密になるように真空領域262のエッジに押し当てられる。そしてこのとき、基体12はテスト面12aから排気し得る。テストヘッド1及びプロービング機械2が互いに近づいているとき、テストヘッド1及びプロービング機械2が整列手順、例えば整列部材104及び整列部材222を互いに対して整列させることを実施し得、係合部材220を係合部材100に嵌合させる又は入れることができることには言及する価値がある。テストヘッド1及びプロービング機械2が第1に整列されることも、テストヘッド1が真空機能を第1に開始することもでき、これらの2つのステップは交換可能でなければならない。加えて、上面26aでのシーリング帯122の過剰な圧縮並びに開口120から突出するプローブセット及びパッド260への損傷を回避するために、金属帯264は、テスト面12aと上面26aとの間の間隙を維持するために支持体として使用され得る。
【0022】
上述のとおり係合部材220が係合部材100に入った後で、ユーザは、係合部材100及び係合部材220の相対的位置を係止するためにテストヘッド1上の固定部材102を引くことができる。このステップにおいて、テストヘッド1はプロービング機械2に完全に接続又は固定されたと言うことができる。テストヘッド1がプロービング機械2に接続されると、基体12の一部はテスト固定具22の凹部、たらい形構造内へと押し込まれることには言及する価値がある。例えば、テスト固定具22の凹部、たらい形構造は、外観上四角形であってもよく、軸方向において幅W3を有し得る。この時点で、軸方向における基体12の幅W2が幅W3より小さい限り、基体12の一部は、基体12のテスト面12aが上面22a(又は上面26a)と上面24aとの間の位置にあるように、上面24a内に沈むことができる。従来のポゴタワーとは異なり、従来のポゴタワーが除去されると、ロードボードとウエハとの間の距離が大きくなりすぎ、ロードボードがウエハに接触できないという問題が生じる。この実施形態において、基体12がプロービング機械2内へ押し込まれ得るとともにロードボード26のより近くにあるように、テスト固定具22は凹部、たらい形構造を有するように設計され、それによりロードボードがウエハに接触できないという問題を解決する。
【0023】
他方、この実施形態において言及されたテストヘッド1の真空機能は、プローブセットとパッド260との間の電気的接続の安定化に加えて他の目的のために使用され得る。テストヘッド1は元から真空機能を備えて設計されてもよいが、これはプローブセットとパッド260との間の電気的接続の安定化のために使用されない。例えば、真空機能は、テスト対象物の周りで排出ガスを吸い込むか交換されたポゴタワーを吸引するように設計され得る、すなわち、真空機能の新たな適用がこの実施形態において導入されている。
【0024】
本発明により提供されたテストヘッド接続方法を説明するために、図1図7をあわせて参照されたい。図7は、本発明の一実施形態によるテストヘッド接続方法のフローチャートを示す。図に示されるとおり、ステップS30において、ロードボード26及びテスト固定具22はテストヘッド1とプロービング機械2との間に配置される。テスト固定具22はプロービング機械2においてセットされ、テスト固定具22はロードボード26を収容するために使用される。ステップS32において、テストヘッド1の真空機能が作動され、ステップS34において、テストヘッド1はテスト固定具22を整列させるために移動される。次に、ステップS36において、テストヘッド1は、テスト固定具22においてロードボード26に接触するように移動される。そしてステップS38において、係合部材100及び係合部材220がテストヘッド1及びテスト固定具22を固定するために使用される。上のステップにおいて、テストヘッド1及びプロービング機械2は直接プロービング接続において接続され、ロードボード26はウエハに直接接触し得る。テストヘッド接続方法の他のステップは先行する実施形態において説明され、この実施形態はここでは繰り返されない。
【0025】
要約すると、本発明により提供されたテストヘッド接続方法は、古いプロービング機械により使用され得る。テスト固定具が凹んだたらい形構造と交換される限り、古いプロービング機械及びテストヘッドは直接ドッキング接続において互いに接続され得る。このようにして、従来のポゴタワーに対応する長い信号伝送路という問題は解決される。加えて、本発明はまた、ロードボードがテストヘッドに向かってより効率的に押し付けられ得るように、ロードボードをきつく吸い込むために使用され得るテストヘッドの真空機能を使用することができる。ロードボードはプロービング機械において配置されるため、テストヘッドとプロービング機械との間の安定性もまた増し得る。
【符号の説明】
【0026】
1 テストヘッド
2 プロービング機械
10 ハウジング
10a 底面
12 基体
12a テスト面
20 ハウジング
22 テスト固定具
22a 上面
24 固定プレート
24a 上面
26 ロードボード
26a 上面
100 係合部材
102 固定部材
104 整列部材
120 開口
122 シーリング帯
220 係合部材
222 整列部材
224 収容空間
226 スロット
240 収容空間
260 パッド
262 真空領域
264 金属帯
S30 ステップ
S32 ステップ
S34 ステップ
S36 ステップ
S38 ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7