(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-16
(45)【発行日】2023-06-26
(54)【発明の名称】眼科装置
(51)【国際特許分類】
A61B 3/107 20060101AFI20230619BHJP
A61B 3/16 20060101ALI20230619BHJP
【FI】
A61B3/107
A61B3/16 300
(21)【出願番号】P 2019103820
(22)【出願日】2019-06-03
【審査請求日】2022-06-01
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成30年10月11日、東京国際フォーラムにおいて開催された第72回日本臨床眼科学会で発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成30年12月13日、ウェブサイトのアドレスで公表https://opth.tomey.co.jp/product/ed_mr-6000.html
(73)【特許権者】
【識別番号】501299406
【氏名又は名称】株式会社トーメーコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】辺 光春
(72)【発明者】
【氏名】中島 雅哉
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-070222(JP,A)
【文献】特開2016-214466(JP,A)
【文献】特開平07-299036(JP,A)
【文献】特開2016-093249(JP,A)
【文献】特開平11-137520(JP,A)
【文献】米国特許第06070981(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 3/00 - 3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検眼の角膜曲率及び角膜形状を測定する眼科装置であって、
前記被検眼に対向して配置される見口と、
前記見口から前記被検眼の角膜表面にパターン光を投影するための複数の光源と、
前記複数の光源から投影された前記パターン光の前記角膜表面から前記見口を介して入射する反射光を受光する受光部と、
前記パターン光の前記反射光の光路上であって、前記見口と前記受光部の間に配置される対物レンズと、
制御部と、
を備え、
前記眼科装置は、前記見口と、前記複数の光源と、前記受光部と、前記対物レンズとを収容する筐体を備えており、
前記制御部は、
前記角膜曲率を測定するための角膜曲率測定モードと、前記角膜形状を測定するための角膜形状測定モードとを切り換え可能に構成されており、
前記複数の光源を独立して制御することにより、前記角膜曲率測定モードでは第1のパターン光を前記被検眼の前記角膜表面に投影し、前記角膜形状測定モードでは前記第1のパターン光とは異なる第2のパターン光を前記被検眼の前記角膜表面に投影するように構成されて
おり、
前記角膜曲率測定モードにおける前記被検眼と前記対物レンズの間の作動距離である第1の作動距離が、前記角膜形状測定モードにおける前記被検眼と前記対物レンズの間の前記作動距離である第2の作動距離よりも長くなるように、前記筐体を移動可能に構成されている、
眼科装置。
【請求項2】
前記複数の光源は、第1の光源と、第2の光源を含み、
前記制御部は、
前記角膜曲率測定モードでは前記第1の光源のみを点灯させることにより、前記第1のパターン光を投影し、
前記角膜形状測定モードでは前記第1の光源及び前記第2の光源を共に点灯させることにより、前記第2のパターン光を投影する、請求項1に記載の眼科装置。
【請求項3】
前記見口は、パターン光形成部と、遮光部と、を備え、
前記パターン光形成部は、同心円状に配置されたリング状の複数の透光部を備えており、前記複数の光源から照射された光を前記複数の透光部を通過させることにより前記パターン光を形成し、
前記複数の透光部は、前記第1の光源に対応する第1の透光部と、前記第2の光源に対応する第2の透光部を含んでおり、
前記遮光部は、前記第1の光源から照射された光が、前記第2の透光部を通過しないように配置されている、請求項2に記載の眼科装置。
【請求項4】
前記パターン光の前記反射光の前記光路上に設けられ、前記反射光の焦点位置を調整する焦点位置調整レンズをさらに備え、
前記制御部は、前記作動距離に応じて前記反射光が前記受光部で結像するように前記焦点位置調整レンズを移動可能に構成されている、請求項
1~3のいずれか一項に記載の眼科装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する技術は、眼科装置に関する。詳細には、被検眼に対する複数種類の計測を実施可能な眼科装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被検眼の疾患の診断や視機能の検査を的確に行うために、被検眼の各部位に対する計測を実施可能な眼科装置が開発されている。
【0003】
特許文献1には、被検眼の角膜曲率を測定するための装置が開示されている。この装置では、被検眼の角膜に対してリング状のパターン光を投影し、当該パターン光の反射光から得られる反射像に基づいて、被検眼の角膜曲率を測定する。
【0004】
特許文献2には、被検眼の角膜形状を測定するための装置が開示されている。この装置では、被検眼の角膜に対して同心円状となる複数のリング状のパターン光を投影し、当該複数のパターン光の反射光から得られる反射像に基づいて、被検眼の角膜形状を測定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平2-31729号公報
【文献】特開平8-280623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来では、被検眼の角膜曲率と角膜形状を測定するために別々の装置を用いていたため、角膜曲率及び角膜形状を測定するために要する時間が長くなり、測定効率が低かった。このため、被検者の負担の増大や、各測定において被検眼の状態が変化することによる各測定結果の相関性の低下等の問題があった。本明細書は、被検眼の角膜曲率と角膜形状とを単一の装置を用いて測定可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書に開示する眼科装置は、被検眼の角膜曲率及び角膜形状を測定する。前記眼科装置は、前記被検眼に対向して配置される見口と、前記見口から前記被検眼の角膜表面にパターン光を投影するための複数の光源と、前記複数の光源から投影された前記パターン光の前記角膜表面から前記見口を介して入射する反射光を受光する受光部と、制御部と、を備える。前記制御部は、前記角膜曲率を測定するための角膜曲率測定モードと、前記角膜形状を測定するための角膜形状測定モードとを切り換え可能に構成されている。前記制御部は、前記複数の光源を独立して制御することにより、前記角膜曲率測定モードでは第1のパターン光を前記被検眼の前記角膜表面に投影し、前記角膜形状測定モードでは前記第1のパターン光とは異なる第2のパターン光を前記被検眼の前記角膜表面に投影するように構成されている。
【0008】
上記の眼科装置は、被検眼の角膜曲率を測定するための角膜曲率測定モードと、被検眼の角膜形状を測定するための角膜形状測定モードとを切換え可能に構成されている。具体的には、この眼科装置は、複数の光源を備えている。複数の光源のそれぞれは、制御部によって独立して制御される。このため、制御部が複数の光源のそれぞれを制御することにより、角膜曲率測定モードと角膜形状測定モードとにおいて、同一の見口から異なるパターン光を被検眼の角膜表面に投影することができる。すなわち、各測定に適したパターン光(すなわち、第1のパターン光及び第2のパターン光)を同一の見口から被検眼の角膜表面に対して投影することができる。したがって、上記の眼科装置によれば、被検眼の角膜曲率及び角膜形状の双方を同一の装置で測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施例に係る眼科装置の角膜曲率測定における光学系の構成を示す模式図。
【
図3】実施例に係る眼科装置の眼圧測定における光学系の構成を示す模式図。
【
図4】(a)角膜測定用見口の前面図(透光フィルムを取り付けた状態)。(b)角膜測定用見口の前面図(透光フィルムを取り外した状態)。
【
図5】角膜表面に投影されたパターン光の一例を示す図。
【
図6】角膜表面に投影されたパターン光の他の一例を示す図。
【
図8】実施例に係る眼科装置の角膜形状測定における光学系の構成を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に説明する実施形態の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
【0011】
本技術の一実施形態では、複数の光源は、第1の光源と、第2の光源を含んでもよい。制御部は、角膜曲率測定モードでは第1の光源のみを点灯させることにより、第1のパターン光を投影し、角膜形状測定モードでは第1の光源及び第2の光源を共に点灯させることにより、第2のパターン光を投影してもよい。
【0012】
このような構成では、角膜曲率測定モードと角膜形状測定モードとにおいて、光源の一部が共用される。したがって、装置の大型化が抑制され、コストを低減することができる。
【0013】
本技術の一実施形態では、見口は、パターン光形成部と、遮光部とを備えてもよい。パターン光形成部は、同心円状に配置されたリング状の複数の透光部を備えてもよく、複数の光源から照射された光を複数の透光部を通過させることによりパターン光を形成してもよい。複数の透光部は、第1の光源に対応する第1の透光部と、第2の光源に対応する第2の透光部を含んでもよい。遮光部は、第1の光源から照射された光が、第2の透光部を通過しないように配置されていてもよい。
【0014】
このような構成では、第1の光源のみが点灯される角膜曲率測定モードにおいて、第1の光源から照射された光が、第2の光源に対応する第2の透光部を介して被検眼に投影されることが抑制される。すなわち、角膜曲率測定モードでは、第1の透光部のみを透過したリング状のパターン光を投影することができる。上記の構成によれば、第1の光源から照射された光が被検眼の角膜表面に対して多重のリング状のパターン光として投影されてしまうことが抑制され、例えば、涙液層の乱れに起因するパターン光同士の干渉等が生じ難い。したがって、上記の構成によれば、角膜曲率を精度良く測定することができる。
【0015】
本技術の一実施形態では、パターン光の反射光の光路上であって、見口と受光部の間に配置される対物レンズをさらに備えてもよい。眼科装置は、見口と、複数の光源と、受光部と、対物レンズとを収容する筐体を備えてもよい。制御部は、角膜曲率測定モードにおける被検眼と対物レンズの間の作動距離である第1の作動距離が、角膜形状測定モードにおける被検眼と対物レンズの間の作動距離である第2の作動距離よりも長くなるように、筐体を移動可能に構成されていてもよい。
【0016】
上記の構成では、角膜曲率を測定する際の第1の作動距離が、角膜形状を測定する際の第2の作動距離よりも長い。したがって、角膜形状を測定する際には、被検眼と対物レンズの間の距離が比較的短くなり、被検眼の広範囲を撮影することができる。一方で、角膜曲率を測定する際には、被検眼と対物レンズの間の距離が比較的長くなる。このため、被検者に器械近視が生じることを抑制することができる。このように、上記の構成によれば、角膜曲率の測定と角膜形状の測定とを、同一の見口を用いて好適に実施することができる。
【0017】
本技術の一実施形態では、パターン光の反射光の光路上に設けられ、反射光の焦点位置を調整する焦点位置調整レンズをさらに備えてもよい。制御部は、作動距離に応じて反射光が受光部で結像するように焦点位置調整レンズを移動可能に構成されていてもよい。
【0018】
このような構成では、作動距離に応じた位置に焦点位置調整レンズを移動させることができる。このため、各測定において、被検眼の角膜表面からの明瞭な反射像を撮影することができる。
【0019】
(実施例)
以下、実施例の眼科装置10について説明する。眼科装置10は、被検眼の角膜曲率及び角膜形状を測定するとともに、被検眼の眼圧を測定する装置である。眼科装置10は、筐体100を備えている。筐体100内には、角膜測定用見口12(
図1参照)と、眼圧測定用見口62(
図3参照)が配置されている。角膜測定用見口12は、被検眼Eの角膜曲率及び角膜形状を測定するために用いられる。眼圧測定用見口62は、被検眼Eの眼圧を測定するために用いられる。
図1では、眼圧測定用見口62が省略して描かれており、
図3では、角膜測定用見口12が省略して描かれている。角膜測定用見口12と眼圧測定用見口62とは、筐体100内において、被検眼Eに対して照射する光の光軸が異なる位置に配置されている。例えば、角膜測定用見口12の上側に眼圧測定用見口62が位置するように積層配置されている。角膜測定用見口12と眼圧測定用見口62とは、被検眼Eの各測定モードに応じて、被検眼Eに対向する位置に移動される。したがって、
図1及び
図3では、それぞれの見口12、62が被検眼Eに対向する位置に移動された状態を示している。なお、角膜測定用見口12と眼圧測定用見口62が配置される相対的な位置関係は特に限定されない。
【0020】
図1は、被検眼Eの角膜曲率を測定するときの状態を示している。
図1に示すように、角膜測定用見口12は、被検眼E(詳細には、角膜)に対向して配置される。
図2に示すように、角膜測定用見口12は、第1部材20と、第2部材22と、第3部材24と、複数の角膜形状測定用光源14(以下、単に光源14ともいう。)と、複数の角膜曲率測定用光源16(以下、単に光源16ともいう。)と、透光フィルム18を有している。以下では、便宜上、
図1及び
図2の左側を「前」、右側を「後」として説明を続ける。
【0021】
第1部材20は、角膜測定用見口12の外周縁を画定する筒状部材である。第2部材22は、第1部材20の内周側に設けられるリング状部材である。第3部材24は、第2部材22の内周側に設けられるリング状部材である。第1部材20、第2部材22及び第3部材24によって、角膜測定用見口12のコーンが構成されている。第1部材20、第2部材22、第3部材24は、それぞれ透光性を有する材料(例えば、透明樹脂)により構成されている。角膜測定用見口12には、その中心を前面から後面まで貫通する孔12aが形成されている。孔12aは、第3部材24の内周面によって画定される。孔12aは、被検眼Eの角膜頂点に対向する位置に配置される。
【0022】
第1部材20、第2部材22及び第3部材24の外壁面には、光を反射する塗装が施されている。一方、各部材20、22、24の内壁面には、透光フィルム18が設けられている。具体的には、
図2に示すように、透光フィルム18は、第1部材20の内周面20a、第2部材22の前面22a及び第3部材24の前面24aに跨る範囲に設けられている。透光フィルム18は、透光部18a、18b、18cを有している。
図2に示すように、透光部18aは、第1部材20の内周面20aに接する範囲に複数設けられている。透光部18bは、第2部材22の前面に接する範囲に設けられている。透光部18cは、第3部材24の前面に接する範囲に複数設けられている。
図4(a)は、角膜測定用見口12を前面側(すなわち、被検眼E側)から見たときの図である。
図4(a)に示すように、各透光部18a、18b、18cは、角膜測定用見口12の孔12aを中心とする同心円状に配置されている。本実施例では、透光フィルム18を角膜測定用見口12の前面側から見ると、外周側に9つの透光部18a(
図2参照)が設けられ、透光部18aの内周側に透光部18bが設けられ、透光部18bの内周側に4つの透光部18cが設けられている。なお、
図4(a)では、透光部18aが単一であるように描かれているが、実際には9つの透光部18aのそれぞれが隣接する透光部18aと部分的に重複している。各透光部18a、18b、18cは、透光フィルム18に対して、遮光性を有する塗料を同心円状に所定の間隔を空けて印刷することにより形成される。したがって、透光フィルム18は、透光部18a、18b、18cでは光を透過する一方、透光部18a、18b、18c以外の範囲(すなわち、塗料が印刷された範囲)では光を遮断する。なお、透光フィルム18は、第1部材20の内周面20aを覆う範囲、第2部材の前面22aを覆う範囲、及び第3部材24の前面24aを覆う範囲のそれぞれに分割されて設けられていてもよい。
【0023】
各光源14、16は、角膜測定用見口12の後面側に取り付けられている。
図4(b)は、角膜測定用見口12を前面側から見たときの図である。
図4(b)では、透光フィルム18等の図示を省略している。
図4(b)に示すように、光源14は、複数の外周側光源14aと、複数の内周側光源14bを有している。各外周側光源14aは、
図4(a)の透光部18aに対応しており、透光部18aに沿って周方向に所定の間隔を空けてそれぞれ設けられている。各内周側光源14bは、
図4(a)の透光部18cに対応しており、透光部18cに沿って周方向に所定の間隔を空けてそれぞれ設けられている。すなわち、各光源14a、14bは、透光部18a、18cに沿う円形状に配置されている。複数の光源16は、外周側光源14aと内周側光源14bの間の範囲に設けられている。複数の光源16は、
図4(a)の透光部18bに対応する位置に設けられている。各光源16は、透光部18bに沿って周方向に所定の間隔を空けてそれぞれ設けられている。すなわち、各光源16は、透光部18bに沿う円形状に配置されている。外周側光源14aが点灯されると、外周側光源14aからの光が9つの透光部18aを透過した後、被検眼Eの角膜表面に投影され、被検眼Eに9つのリング状のパターン光が投影される。同様に、内周側光源14bが点灯されると、内周側光源14bからの光が4つの透光部18cを透過した後、被検眼Eの角膜表面に投影され、被検眼Eに4つのリング状のパターン光が投影される。また、光源16が点灯されると、光源16からの光が透光部18bを透過することにより、被検眼Eに1つのリング状のパターン光が投影される。したがって、全ての光源14、16を点灯させた場合、被検眼Eの角膜表面には、
図5に示すように、多重のリング状のパターン光が投影される。なお、上述した透光部18a、18cの数は特に限定されない。また、
図5に示す画像におけるリング状のパターン光の数は一例である。このため、上述したリング状のパターン光の数(すなわち、透光部18aを透過した9つのリングと、透光部18cを透過した4つのリングと、透光部18bを透過した1つのリングとの和)とは異なっていることに留意されたい。
【0024】
図2及び
図4(b)に示すように、角膜測定用見口12はまた、遮光部26を有している。遮光部26は、光源14と光源16の間に設けられている。具体的には、外周側光源14aと光源16との間の周方向の全周に亘って遮光部26が設けられている。また、内周側光源14bと光源16との間の周方向の全周に亘って遮光部26が設けられている。すなわち、
図2に示すように、各遮光部26は、各光源16の取付面から第2部材22に接する位置まで伸びている。
【0025】
図1に示すように、眼科装置10は、対物レンズ52、ハーフミラー54、焦点位置調整レンズ56、受光部38、固視灯点光源27、及びレンズ58を備えている。対物レンズ52、ハーフミラー54、焦点位置調整レンズ56、受光部38、固視灯点光源27、及びレンズ58は、角膜測定用見口12の後方に設けられている。
【0026】
ハーフミラー54には、固視灯点光源27から照射された光がレンズ58を介して入射する。固視灯点光源27から照射された光は、ハーフミラー54で反射され、対物レンズ52を介して角膜測定用見口12に入射する。角膜測定用見口12に入射した光は、孔12aを介して被検眼Eの角膜に照射される。固視灯点光源27の光は、角膜観察時の固視灯として用いられ、角膜測定用見口12によって形成される同心円状のパターン光の中心に位置するように調整される。また、被検眼Eの角膜表面で反射された光(すなわち、角膜表面に投影された同心円状のパターン光(
図5参照)の反射像と、固視灯の光の反射光の反射像)は、角膜測定用見口12、対物レンズ52及びハーフミラー54を透過し、焦点位置調整レンズ56によって焦点調整が行われた後に、受光部38で観察される。
【0027】
なお、上述した眼科装置10で角膜の状態を正確に測定するためには、被検眼Eの角膜頂点を中心とする同心円状にリング状のパターン光を投影することが好ましい。このためには、角膜曲率の測定時に固視灯点光源27を点灯し、その光を被検者に固視させる。検査者は、受光部38で観察される固視灯点光源27の光が画像中央に位置するように、被検眼Eに対して光学系の位置を調整する。これによって、被検眼Eの角膜頂点を中心とするリング状のパターン光を投影することができる。なお、後に詳述するが、角膜曲率の測定時には、
図6に示すように、被検眼Eの角膜表面に対して一重のリング状のパターン光を投影する。
【0028】
図3は、被検眼Eの眼圧を測定するときの状態を示している。
図3に示すように、本実施例では、被検眼Eの眼圧を測定する際には、角膜測定用見口12に代えて、眼圧測定用見口62が被検眼Eに対向して配置される。眼圧測定用見口62は、ノズル64を備えている。また、眼圧測定用見口62は、シリンダ、ピストン、眼圧測定用光源(共に不図示)等を備えている。なお、眼圧測定用見口62以外の光学系については、上述した角膜曲率の測定における光学系(
図1)と同様である。
【0029】
眼圧測定時には、まず、眼圧測定用光源を点灯する。そして、ソレノイドなどを用いてシリンダ内のピストンを駆動制御することにより、ノズル64に圧縮した空気を流入させ、被検眼Eの角膜に向けて空気を噴射する。空気が噴射されると角膜が変位変形するため、受光部38で受光する光量が変化する。この光量の変化の度合いから被検眼Eの眼圧値を算出することができる。
【0030】
次に、眼科装置10の制御系の構成について説明する。
図7に示すように、眼科装置10の制御は、制御部50によって実行される。制御部50は、CPU、ROM、RAM等を備えるコンピュータによって構成される。制御部50には、角膜形状測定用光源14、角膜曲率測定用光源16、固視灯点光源27、表示部28、操作部30、受光部38、メモリ40が接続されている。表示部28は、各種の情報を表示するためのディスプレイである。操作部30は、被検眼Eの測定モードを選択するためのボタン、被検眼Eの撮影を開始するためのボタン、各種の情報を入力するためのボタン等を有している。操作部30は、検査者によって操作される。本実施例では、眼科装置10は、被検眼Eの角膜曲率を測定する角膜曲率測定モード、被検眼Eの角膜形状を測定する角膜形状測定モード、及び、被検眼Eの眼圧を測定する眼圧測定モードに切り換え可能に構成されている。例えば、検査者が角膜曲率測定モードを選択して、撮影開始のボタンを操作すると、制御部50は所定のプログラムを起動して、被検眼Eの角膜曲率を測定する。受光部38によって撮影された画像データは、制御部50に入力され、メモリ40に記憶される。また、制御部50は、各光源14、16及び固視灯点光源27のオンオフを行い、また、受光部38で撮影された画像等を表示部28に表示する。なお、制御部50は、光源14と光源16とを、それぞれ独立して制御することが可能である。
【0031】
制御部50には、また、見口アクチュエータ32、筐体アクチュエータ34及び焦点位置調整アクチュエータ36が接続されている。見口アクチュエータ32が駆動することにより、積層配置された各見口12、62を上下方向に移動させ、角膜測定用見口12又は眼圧測定用見口62を眼科装置10に対して固定された被検眼Eに対向する位置に移動させる。具体的には、見口アクチュエータ32は、角膜曲率測定モード及び角膜形状測定モードが選択された場合には、角膜測定用見口12を被検眼Eに対向する位置に移動させ、眼圧測定モードが選択された場合には、眼圧測定用見口62を被検眼Eに対向する位置に移動させる。
【0032】
筐体アクチュエータ34は、眼科装置10に固定された被検眼Eに対して筐体100を前後方向(反射光の光軸方向)に移動させる。筐体アクチュエータ34が筐体100を前後方向に移動させることにより、被検眼Eと筐体100の距離(すなわち、被検眼Eと対物レンズ52の間の作動距離)が変化する。焦点位置調整アクチュエータ36は、筐体100内において焦点位置調整レンズ56を前後方向に移動させる。焦点位置調整アクチュエータ36が焦点位置調整レンズ56を移動させることによって、被検眼Eからの反射光の焦点位置が調整され、当該反射光を受光部38に結像させることができる。
【0033】
次に、眼科装置10を用いて被検眼Eの角膜曲率、角膜形状及び眼圧を測定する手順について説明する。本明細書では、角膜曲率、角膜形状、眼圧の順に測定を実施する場合について説明する。
【0034】
(角膜曲率測定)
まず、検査者は、操作部30を操作することによって、被検眼Eの角膜曲率を測定するための角膜曲率測定モードを選択する。すると、制御部50は、筐体アクチュエータ34を駆動して、
図1に示すように、眼科装置10に固定された被検眼Eと対物レンズ52との間の距離が第1の作動距離D1となる位置まで、筐体100を移動させる。続いて、検査者は、固視灯点光源27を点灯させ、被検者に固視灯を固視するよう指示する。固視灯点光源27が点灯されると、被検眼Eの角膜表面で反射された光が、受光部38で観察される。これを利用して、制御部50は、焦点位置調整アクチュエータ36を駆動することにより、角膜表面からの反射光が受光部38で結像する位置に焦点位置調整レンズ56を移動させる。また、検査者は、表示部28に表示される画像(すなわち、受光部38で観察される画像)に基づいて、表示部28に表示される被検眼Eが画面上の中央に位置するように(すなわち、固視灯点光源27による反射光が角膜の中央に位置決めされるように)、被検眼Eに対して光学系の位置調整を行う。
【0035】
光学系の位置調整が完了すると、検査者は、角膜曲率測定用光源16のみを点灯させる。すなわち、角膜曲率の測定においては、角膜形状測定用光源14は点灯させない。上述したように、角膜測定用見口12には、遮光部26が設けられている。このため、光源16からの光は、透光部18a、18cを透過せず、透光部18bのみを透過する。したがって、被検眼Eの角膜表面には、一重のリング状のパターン光が投影される(
図6参照)。次に、検査者は、被検者に一旦閉瞼させて均質な涙液層を角膜表面に形成させ、被検者が開瞼すると同時に撮影を開始するためのボタン(すなわち、操作部30)を操作する。これにより、制御部50が受光部38を操作して、角膜表面からの反射像の撮影を行う。その後、制御部50は、撮影された反射像に基づいて、被検眼Eの角膜曲率を算出する。
【0036】
(角膜形状測定)
角膜曲率の測定が終了すると、検査者は、操作部30を操作することによって、被検眼Eの角膜形状を測定するための角膜形状測定モードを選択する。すると、制御部50は、筐体アクチュエータ34を駆動して、
図8に示すように、眼科装置10に固定された被検眼Eと対物レンズ52との間の距離が第2の作動距離D2となる位置まで、筐体100を移動させる(
図8の矢印68参照)。第2の作動距離D2は、角膜曲率測定における第1の作動距離D1よりも短い。すなわち、筐体アクチュエータ34は、筐体100を被検眼Eに近づく方向に移動させる。続いて、検査者は、固視灯点光源27を点灯させ、被検者に固視灯を固視するよう指示する。その後、制御部50は、焦点位置調整アクチュエータ36を駆動することにより、角膜表面からの反射光が受光部38で結像する位置に焦点位置調整レンズ56を移動させる(
図8の矢印70参照)。すなわち、筐体100内において、焦点位置調整レンズ56を後方へ移動させる。また、検査者は、角膜曲率測定と同様に、被検眼Eに対して光学系の位置調整を行う。
【0037】
光学系の位置調整が完了すると、検査者は、角膜形状測定用光源14を点灯させるとともに、角膜曲率測定用光源16を点灯させる。すなわち、角膜形状の測定においては、全ての光源14、16を点灯させる。光源14からの光は、透光部18a、18cを透過して被検眼Eに投影される。光源16からの光は、透光部18bを透過して被検眼Eに投影される。したがって、被検眼Eの角膜表面には、多重のリング状のパターン光が投影される(
図5参照)。次に、検査者は、被検者に一旦閉瞼させて均質な涙液層を角膜表面に形成させ、被検者が開瞼すると同時に撮影を開始するためのボタン(すなわち、操作部30)を操作する。これにより、制御部50が受光部38を操作して、角膜表面からの反射像の撮影を行う。その後、制御部50は、撮影された反射像に基づいて、被検眼Eの角膜形状を算出する。
【0038】
(眼圧測定)
角膜形状の測定が終了すると、検査者は、操作部30を操作することによって、被検眼Eの眼圧を測定するための眼圧測定モードを選択する。すると、制御部50は、見口アクチュエータ32を駆動して、角膜測定用見口12に代えて、眼圧測定用見口62を被検眼Eに対向する位置まで移動させる。すなわち、眼圧測定用見口62は、ノズル64が被検眼Eの角膜に対向するように配置される。また、制御部50は、筐体アクチュエータ34を駆動して、
図3に示すように、眼科装置10に固定された被検眼Eと対物レンズ52との間の距離が第3の作動距離D3となるように、筐体100の位置を調整する。本実施例では、第3の作動距離D3は、第2の作動距離D2と略等しい。但し、第3の作動距離D3は、第2の作動距離D2よりも長くてもよいし短くてもよい。また、見口アクチュエータ32による角膜測定用見口12と眼圧測定用見口62の駆動態様は、特に限定されない。例えば、各見口12、62を上下方向に駆動させることにより各見口12、62を被検眼Eに対向する位置まで移動させてもよい。また、各見口12、62を結ぶ線分の中点を中心として各見口12、62を回転駆動することにより、各見口12、62を被検眼Eに対向する位置まで移動させてもよい。
【0039】
その後、上記各測定と同様に、検査者は、固視灯点光源27を点灯させる。また、制御部50は、焦点位置調整アクチュエータ36を駆動することにより、角膜表面からの反射光が受光部38で結像する位置に焦点位置調整レンズ56を移動させる。また、検査者は、被検眼Eに対して光学系の位置調整を行う。
【0040】
光学系の位置調整が完了すると、検査者は、眼圧測定用光源を点灯させる。そして、撮影を開始するためのボタンを操作する。すると、制御部50は、シリンダ内のピストンを駆動制御することにより、ノズル64に圧縮した空気を流入させ、被検眼Eの角膜に向けて空気を噴射する。空気が噴射されると角膜が変位変形するため、受光部38で受光する光量が変化する。制御部50は、受光部38で得られた受光信号が所定の値になるまでの時間を測定し、当該測定値から被検眼Eの眼圧を算出する。
【0041】
上述したように、本実施例の眼科装置10は、被検眼Eの角膜曲率を測定するための角膜曲率測定モードと、被検眼Eの角膜形状を測定するための角膜形状測定モードとに切換え可能に構成されている。具体的には、制御部50は、角膜曲率測定モードにおいては光源16のみを点灯し、角膜形状測定モードにおいては光源14、16を共に点灯する。これにより、同一の角膜測定用見口12から異なるパターン光(一重のリング状のパターン光、及び、多重のリング状のパターン光)を被検眼Eの角膜表面に投影することができる。このように、本実施例の眼科装置10によれば、各測定に適したパターン光を同一の角膜測定用見口12から被検眼Eの角膜表面に対して投影することができる。したがって、この眼科装置10を用いることにより、単一の装置で被検眼Eの角膜曲率及び角膜形状の双方を測定することができる。
【0042】
また、本実施例の眼科装置10では、角膜測定用見口12が遮光部26を有している。遮光部26は、角膜曲率測定用光源16の光が、透光フィルム18の透光部18a、18c(すなわち、角膜形状測定用光源14に対応する透光部)を透過せず、透光部18b(すなわち、角膜曲率測定用光源16に対応する透光部)のみを透過するように配置されている。したがって、角膜曲率測定モードにおいて、光源16から照射された光が、透光部18a、18cを介して被検眼Eに投影されることが防止される。すなわち、角膜曲率測定モードでは、透光部18bのみを透過した一重のリング状のパターン光を好適に投影することができる。このように、本実施例の眼科装置10によれば、角膜曲率測定モードでは、被検眼Eの角膜表面に対してリング状のパターン光が多重に投影されない。このため、例えば、涙液層の乱れに起因するパターン光同士の干渉が生じない。したがって、角膜曲率を精度良く測定することができる。
【0043】
また、本実施例の眼科装置10では、角膜曲率測定モードと角膜形状測定モードとにおいて、筐体アクチュエータ34が、被検眼Eに対する筐体100の位置を変更する。すなわち、この眼科装置10では、各測定モードにおいて、異なる作動距離で各測定を実施する。具体的には、角膜曲率を測定する際の第1の作動距離D1が、角膜形状を測定する際の第2の作動距離D2よりも長い。すなわち、角膜形状を測定する際には、被検眼Eと対物レンズ52の間の距離が比較的短くなり、被検眼Eの広範囲を撮影することができる。一方で、角膜曲率を測定する際には、被検眼Eと対物レンズ52の間の距離が比較的長くなる。このため、被検者に器械近視が生じることを抑制することができる。このように、本実施例の眼科装置10によれば、角膜曲率の測定と角膜形状の測定とを、同一の角膜測定用見口12を用いて好適に実施することができる。
【0044】
また、本実施例の眼科装置10では、焦点位置調整アクチュエータ36が、上記の作動距離D1、D2に応じた位置へ焦点位置調整レンズ56を移動させる。このため、各測定において、被検眼Eの角膜表面からの明瞭な反射像を受光部38で撮影することができる。
【0045】
また、本実施例の眼科装置10では、角膜測定用見口12に加えて、眼圧測定用見口62を備えている。眼圧測定時には、見口アクチュエータ32が、角膜測定用見口12に代えて、眼圧測定用見口62を被検眼Eに対向する位置に移動させる。このように、本実施例の眼科装置10では、見口部分を変更することにより、他の光学系を変更することなく被検眼Eの眼圧を測定することができる。
【0046】
なお、上述した角膜曲率の測定、角膜形状の測定及び眼圧の測定を実施する順序は限定されない。上記各測定は、どのような順序で実施されてもよい。また、本実施例の眼科装置10では、上記各測定の全てを実施しなくてもよい。例えば、被検眼Eの角膜曲率のみを測定してもよいし、被検眼Eの角膜曲率及び角膜形状のみを測定してもよい。
【0047】
また、上述した実施例では、眼科装置10が、被検眼Eの眼圧を測定するための眼圧測定用見口62を備えていた。しかしながら、眼科装置10は、眼圧測定用見口62を備えていなくてもよい。すなわち、本実施例の眼科装置10は、少なくとも角膜測定用見口12を備えていればよく、当該見口12を用いて被検眼Eの角膜曲率と角膜形状とを測定可能であればよい。
【0048】
また、上述した実施例では、角膜測定用見口12が遮光部26を備えていた。しかしながら、角膜曲率測定用光源16から透光部18a、18cを透過する光が、角膜曲率の測定に影響を及ぼさない場合には、遮光部26を備えていなくてもよい。
【0049】
また、上述した実施例では、角膜曲率測定の際、被検眼Eの角膜表面に対して一重のリング状のパターン光を投影した。しかしながら、角膜曲率測定においては、角膜表面に対して二重もしくはそれ以上のリング状のパターン光を投影してもよい。角膜曲率測定において、二重のリング状のパターン光を投影する場合、例えば、光源16に加えて、内周側光源14bのさらに内周側に各光源14、16と同心円状に配置された追加の光源を設けてもよい。この場合、角膜曲率測定では、光源16及び当該追加の光源のみを点灯してもよい。また、当該追加の光源の前面側に、当該追加の光源に対応し、各透光部18a、18b、18cと同心円状に配置された1つの透光部を有する透光フィルムを設けてもよい。このような構成によれば、角膜曲率測定において、二重のリング状のパターン光を投影することができる。また例えば、透光部18aと透光部18cの間に、同心円状に配置された2つの透光部18bを設けてもよい。この場合、2つの透光部18bの間に、ある程度の間隔(すなわち、二重になったリング状のパターン光同士が干渉しない程度の間隔)を設けてもよい。このような構成であっても、角膜曲率測定において、二重のリング状のパターン光を投影することができる。
【0050】
また、上述した実施例では、被検眼Eの角膜表面に同心円状に配置されたリング状のパターン光を投影した。しかしながら、被検眼Eの角膜表面に投影するパターン光は、リング状に限られない。例えば、縦線、横線、グリッドなど、ある間隔で形作られた任意のパターンで角膜表面を覆うパターン光を用いることができる。このようなパターン光を用いた場合でも、角膜曲率測定モードと、角膜形状測定モードとにおいて、適当なパターン光をそれぞれ設定することによって、各測定を好適に実施することができる。
【0051】
(対応関係)
角膜測定用見口12が、「見口」の一例である。一重のリング状のパターン光が、「第1のパターン光」の一例である。多重のリング状のパターン光が、「第2のパターン光」の一例である。角膜曲率測定用光源16、角膜形状測定用光源14が、それぞれ「第1の光源」、「第2の光源」の一例である。透光部18bが、「第1の透光部」の一例である。透光部18a、18cが、「第2の透光部」の一例である。
【0052】
以上、本明細書に開示の技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0053】
10:眼科装置、12:角膜測定用見口、12a:孔、14:角膜形状測定用光源、16:角膜曲率測定用光源、18:透光フィルム、18a:透光部、18b:透光部、18c:透光部、20:第1部材、22:第2部材、24:第3部材、26:遮光部、27:固視灯点光源、28:表示部、30:操作部、32:見口アクチュエータ、34:筐体アクチュエータ、36:焦点位置調整アクチュエータ、38:受光部、40:メモリ、50:制御部、52:対物レンズ、54:ハーフミラー、56:焦点位置調整レンズ、58:レンズ、62:眼圧測定用見口、100:筐体